JP3937495B2 - アクリル酸の回収方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアクリル酸の回収方法に関する。詳しくは、本発明はプロピレンおよび/またはアクロレインを分子状酸素含有ガスを用いて接触気相酸化して得られるアクリル酸含有ガスを水と接触させて捕集し、得られるアクリル酸水溶液を特定の共沸溶剤の存在下に蒸留してアクリル酸を効率よく分離、回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロピレンおよび/またはアクロレインを接触気相酸化してアクリル酸を製造することは工業的に広く行われている。この方法は、通常、プロピレンおよび/またはアクロレインを分子状酸素を用いて接触気相酸化する酸化工程、この接触気相酸化により得られるアクリル酸含有ガスを水と接触させて捕集する捕集工程、および捕集工程で得られるアクリル酸水溶液からアクリル酸を分離、回収する回収工程からなる。
【0003】
ところで、上記アクリル酸含有ガス中には酢酸、ギ酸、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどの副生物が含まれており、これらのなかでも酢酸の量が比較的多い。このため、高純度のアクリル酸を得るためには、酢酸を除去する必要があるが、アクリル酸中の酢酸を蒸留によって除去しようとすると、蒸留温度が高くなり(酢酸の沸点は118.1℃)、アクリル酸の重合が起こり易くなる。また、アクリル酸と酢酸とは比揮発度が小さいため、単純に蒸留によって分離することは困難であるなどの問題がある。
【0004】
そこで、アクリル酸水溶液から高純度のアクリル酸を分離、回収するために、すなわちアクリル酸を酢酸および水から分離し、実質的に酢酸および水を含まない高純度のアクリル酸を回収するために、アクリル酸水溶液を共沸分離塔に導き、ここで共沸溶剤の存在下に蒸留を行い、酢酸−水−溶剤からなる三成分系の共沸蒸留を利用して、共沸分離塔の塔頂から酢酸、水および溶剤の共沸混合物を留出させ、塔底からはアクリル酸を得る、いわゆる共沸脱水法が採用されている。なお、酢酸以外の不純物はいずれも低沸点のため共沸蒸留によらなくても容易に除去することができる。
【0005】
例えば、特公昭63−10691号公報には、共沸溶剤としてトルエンなどの炭化水素を加えて共沸蒸留を行う方法が記載されている。
【0006】
特公昭46−34691および特公昭46−18967号公報には、共沸溶剤として酢酸エチル、酢酸ブチル、ジブチルエーテル、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピルなどを用いる方法が記載されている。
【0007】
また、特開平5−246941号公報には、共沸溶剤としてジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−tert−ブチルケトンおよび酢酸n−プロピルから得らばれる少なくとも一つとトルエン、ヘプタンおよびメチルシクロヘキサンから選ばれる少なくとも一つとを組み合せ使用する方法が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者らの研究によれば、前記従来方法には次のような種々の問題があることが判明した。
【0009】
すなわち、特公昭63−10691号公報記載の方法の場合、酢酸の分離が十分でないことから、共沸分離塔および酢酸を分離するための酢酸分離塔における2回の蒸留操作が必要となる。また、共沸分離塔の塔底付近までトルエンなどの難水溶性の共沸溶剤が存在するために、共沸分離塔内の液が油相および水相の2相に分離してしまい、重合防止剤が均一に溶解せず、水相において高濃度に分配したアクリル酸が重合を起こし易くなる。
【0010】
特公昭46−34691および特公昭46−18967号公報記載の共沸溶剤を用いる場合、一回の蒸留操作で高純度のアクリル酸を回収しようとしても、酢酸、水および溶剤のいずれかの分離が不十分であり、そこから高沸点不純物を除去しても高純度のアクリル酸製品は得られない。
【0011】
また、特開平5−246941号公報に記載のように1回の蒸留操作で高純度のアクリル酸を回収する方法の場合、共沸分離塔内、特にその中段から上段にかけてアクリル酸が高濃度に存在するために塔内におけるアクリル酸の重合性が無視できなくなることもある。このように、共沸分離塔におけるアクリル酸の重合性が高いと塔内でアクリル酸のポリマーが堆積して共沸分離塔の長期連続運転が困難となる。
【0012】
かくして、本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、アクリル酸水溶液を共沸分離塔に導入して共沸蒸留により脱水する際に、共沸分離塔内におけるアクリル酸の重合を防止するものであり、しかも酢酸を酢酸−水−溶剤からなる共沸混合物として共沸分離塔の塔頂から留去することにより、実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を塔底から効率よく回収する方法を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らの研究によれば、共沸溶剤として、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ビニル、酢酸アリルおよびクロトン酸メチルから選ばれる少なくとも一種とトルエン、ヘプタン、1−ヘプテン、メチルシクロヘキサンおよびシクロヘプタジエンから選ばれる少なくとも一種とを含む混合溶剤、好ましくはアクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルから選ばれる少なくとも一種とトルエンおよびヘプタンから選ばれる少なくとも一種とを含む混合溶剤を使用することにより上記課題が解決できることを知り、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち、本発明は、プロピレンおよび/またはアクロレインを接触気相酸化して得られるアクリル酸含有ガスを水と接触させてアクリル酸水溶液として捕集し、このアクリル酸水溶液を共沸分離塔に導入し、共沸溶剤の存在下に蒸留してアクリル酸を分離、回収する際に、上記共沸溶剤として下記の溶剤Aおよび溶剤Bを含む混合溶剤を用いることを特徴とするアクリル酸の回収方法である。
【0015】
溶剤A:
アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ビニル、酢酸アリルおよびクロトン酸メチルから選ばれる少なくとも一種。
【0016】
溶剤B:
トルエン、ヘプタン、1−ヘプテン、メチルシクロヘキサンおよびシクロヘプタジエンから選ばれる少なくとも一種。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴は、アクリル酸水溶液を共沸分離塔に導入し、ここで共沸溶剤の存在下に蒸留してアクリル酸を分離、回収する際に、共沸溶剤として、前記の溶剤Aと溶剤Bとを含む混合溶剤を用いる点にある。
【0018】
本発明の混合溶剤を使用することにより、共沸分離塔内におけるアクリル酸の重合を効果的に防止することができる。
【0019】
また、本発明の混合溶剤を使用することにより、共沸分離塔における1回の蒸留操作により、共沸分離塔の塔頂から酢酸、水および溶剤を留出させ、塔底からは実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を回収することができる。したがって、本発明の方法によれば、共沸分離塔におけるアクリル酸水溶液の蒸留により、しかもアクリル酸の重合を防止しながら、実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を分離、回収することができる。
【0020】
また、本発明の混合溶剤は、共沸分離塔の塔底から酢酸を含む粗アクリル酸を回収し、これを酢酸分離塔に導入して酢酸を分離し、実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を得るという、2回の蒸留操作により高純度のアクリル酸を製造する場合にも適用することができる。この場合も、共沸分離塔内でのアクリル酸の重合を効果的に防止することができる。したがって、本発明の方法によれば、共沸分離塔および酢酸分離塔における2回の蒸留により、しかも共沸分離塔内でのアクリル酸の重合を防止しながら、実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を分離、回収することができる。
【0021】
上記1回の蒸留操作でアクリル酸を回収する方法、あるいは2回の蒸留操作によってアクリル酸を回収する方法のいずれの方法を選択するかは酢酸回収の必要性の有無、排水処理法などを考慮して適宜決定することができる。
【0022】
溶剤Aのうちでもアクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルが好適に用いられる。また、溶剤Bのうちでもトルエンおよびヘプタンが好適に用いられる。
【0023】
したがって、本発明の混合溶剤の好適例としては、アクリル酸エチル+トルエン、アクリル酸エチル+ヘプタン、メタクリル酸メチル+トルエン、メタクリル酸メチル+ヘプタン、アクリル酸エチル+メタクリル酸メチル+トルエン、アクリル酸エチル+メタクリル酸メチル+ヘプタン、およびアクリル酸エチル+メタクリル酸メチル+トルエン+ヘプタンを挙げることができる。
【0024】
上記アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、トルエンおよびヘプタンはいずれも工業的に入手可能なものをそのまま使用することができる。
【0025】
溶剤Aと溶剤Bとの混合比率は、重量比で10:90〜75:25、好ましくは20:80〜50:50である。溶剤Aの割合が多すぎると共沸分離塔の塔底における酢酸濃度が高くなり、アクリル酸水溶液から1回の蒸留により実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を得るのが困難となる。一方、溶剤Bの割合が多すぎると、共沸分離塔内で液が油相および水相に分離して、アクリル酸の重合を防止することができなくなる。
【0026】
図1は、1回の蒸留操作により高純度のアクリル酸を回収する方法の工程図であり、以下、この図1に基づいて本発明を説明する。
【0027】
プロピレンおよび/またはアクロレインを分子状酸素を用いて接触気相酸化して得たアクリル酸含有ガスをライン1からアクリル酸捕集塔101に導入し、ライン2から導入した水と接触させてライン4からアクリル酸および酢酸などの副生物を含むアクリル酸水溶液を得る。ライン2からアクリル酸捕集塔101に供給する水としては、ライン13から水を供給して用いてもよいが、後述するように溶剤回収塔103の塔底から排出される酢酸水溶液を用いるのが好適である。アクリル酸水溶液はそのまま共沸蒸留塔102に導入するが、必要に応じて、アクロレイン放散塔(図示してない)に導入してアクリル酸水溶液中に溶解しているアクロレインを放散させた後に共沸蒸留塔102に導入してもよい。この場合、放散したアクロレインを回収して反応系に循環するのがよい。
【0028】
共沸分離塔102では、アクリル酸水溶液をライン4から、共沸溶剤をライン5からそれぞれ供給して蒸留を行い、塔頂から酢酸、水および共沸溶剤からなる共沸混合物を留出させ、塔底からは実質的に酢酸を含まないアクリル酸が得られる。
【0029】
共沸分離塔102に供給するアクリル酸水溶液の組成は、ライン2からアクリル酸捕集塔101に供給する水の量やその他の運転条件で変化するが、通常行われているアクリル酸の製造条件下では、アクリル酸50〜80重量%、酢酸2〜5重量%および水20〜40重量%(合計100重量%)の範囲のものが一般的である。
【0030】
共沸分離塔102の塔頂から留出した実質的に酢酸、水および共沸溶剤からなる共沸混合物は貯槽20に導入し、ここで主として共沸溶剤からなる有機相と、主として酢酸および水からなる水相とに分離する。有機相はライン5を経て共沸分離塔102に循環する。一方、水相はライン8を経て溶剤回収塔103に導入して、蒸留し、この溶剤回収塔の塔頂から共沸溶剤を留出させ、ライン9を経て貯槽20に戻し、塔底からはライン14を経て実質的に酢酸および水からなる酢酸水溶液を抜きだして系外に排出する。なお、酢酸水溶液はライン10からアクリル酸捕集塔101に循環させて、ライン1からのアクリル酸含有ガスと接触させる捕集水として用いることによって有効に活用することができる。
【0031】
共沸分離塔102の塔底から抜き出したアクリル酸は酢酸を実質的に含まない高純度なものであり、ライン15を経てエステル化工程に送り、そのままアクリル酸エステルの製造原料として用いることができる。
【0032】
なお、更に高純度のアクリル酸製品を得るために、共沸分離塔102の塔底から抜き出したアクリル酸をライン7を経て高沸点物分離塔104に導入して蒸留してもよい。高沸点物分離塔の塔底からはライン12を経て重合防止剤などの高沸点物を抜き出し、塔頂からライン11を経て高純度のアクリル酸製品を得る。なお、上記各工程における運転は、この種のプロセスに一般に用いられている条件下に行うことができる。例えば、共沸分離塔102の場合、次のような条件下(定常運転時)に運転することにより、酢酸濃度が0.05重量%以下の高純度のアクリル酸が得られる。
【0033】
操作圧力:100〜200mmHg、
塔頂部温度:45〜55℃、
アクリル酸水溶液供給部(水溶液供給段)温度:70〜90℃、
塔底部温度:100〜110℃、
還流比(単位時間当りの還流液の全モル数/単位時間当りの留出液の全モル数):1.1〜1.6
また、共沸分離塔におけるアクリル酸の重合を防止するために、通常、重合防止剤を添加するが、本発明においても、これら一般に用いられている重合防止剤を添加するのがよい。
【0034】
上記1回の蒸留操作により高純度のアクリル酸を得る方法は、酢酸分離塔が不必要となりアクリル酸製造工程を簡略化できて、アクリル酸の製造コストを著しく低減させることができるとの利点がある。
【0035】
次に、2回の蒸留操作により高純度のアクリル酸を得る方法は、図1に示した1回の蒸留操作により高純度のアクリル酸を得る工程図において、共沸分離塔102の底部から抜き出した酢酸を含む粗アクリル酸から酢酸を分離するための酢酸分離塔を設ける点を除けば、基本的には図1と同じ工程にしたがって行うことができる。
【0036】
すなわち、共沸分離塔102の底部から抜き出した粗アクリル酸を酢酸分離塔に導入し、ここで酢酸を分離して、実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を回収する。この高純度のアクリル酸はエステル化工程に送り、そのままアクリル酸エステルの製造原料として用いることができる。もちろん、この高純度のアクリル酸をさらに高沸点物分離塔104に導入して、高沸点物を分離し、更に高純度のアクリル酸製品とすることもできる。
【0037】
上記2回の蒸留操作によりアクリル酸を分離、回収する際の共沸分離塔102の運転条件については、塔底から抜き出す粗アクリル酸中の酢酸濃度などにより変わるので一概に特定できないが、例えば次の条件下(定常運転時)に運転することができる。
【0038】
操作圧力:100〜200mmHg、
塔頂部温度:40〜50℃、
アクリル酸水溶液供給部(供給段)温度:45〜70℃、
塔底部温度:95〜105℃、
還流比(単位時間当りの還流液の全モル数/単位時間当りの留出液の全モル数):1.0〜1.3
上記のような条件下で蒸留することにより、酢酸濃度が1〜9重量%の粗アクリル酸が得られる。
【0039】
上記の粗アクリル酸をさらに酢酸分離塔に導入し、ここで酢酸を分離することにより高純度アクリル酸を得ることができる。なお、酢酸分離塔における蒸留操作は常法により一般に用いられている条件下に実施することができる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
【0041】
実施例1
図1に示す工程にしたがってアクリル酸の回収を行った。
【0042】
プロピレンを分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化して得た混合ガスをアクリル酸捕集塔101に導いて水と接触させて捕集した。この捕集したアクリル酸水溶液をアクロレイン放散塔(図示してない)に導いてアクロレインを放散させ、水30重量%、酢酸3.0重量%を含むアクリル酸水溶液を得た。このアクリル酸水溶液を段数50段、段間隔147mmのシーブトレーを備え、塔頂部に留出管、中央部に原料供給管、塔底部に塔底液抜き出し管を備えた共沸分離塔102に導入し、共沸溶剤としてメタクリル酸メチルとトルエンとの混合溶剤(混合重量比35:65)用いて、このアクリル酸水溶液の蒸留を行った。
【0043】
使用した重合防止剤の量はアクリル酸蒸発蒸気量に対して、ジブチルジチオカルバミン酸銅が15ppm、酢酸マンガンが22.5ppm、ハイドロキノンが75ppm、フェノチアジンが75ppmであり、酢酸マンガンは原料供給管より原料に溶解した形で、その他は塔頂より還流液に溶解した形で塔内に供給した。また、アクリル酸蒸発蒸気量に対して0.3容量%の分子状酸素を塔底部に供給した。なお、ここにいう蒸発蒸気量とは、蒸留塔のリボイラーから加えられた熱量に相当して、塔底から蒸発するモノマーの蒸気の総量を意味する。
【0044】
定常運転時における運転状態は、共沸分離塔102の塔頂温度50℃、塔底温度105℃、塔頂圧力160mmHg、還流比(単位時間当りの還流液の全モル数/単位時間当りの留出液の全モル数)1.32、ライン4からのアクリル酸水溶液供給量9.3リットル/時であった。ライン8の水相は酢酸7.6重量%、アクリル酸0.6重量%を含み、一方共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸96.9重量%、酢酸0.03重量%、その他3.10重量%を含み、溶剤は検出限界(1ppm)以下であった。
【0045】
ライン8から得られた水相は溶剤回収塔103に導入され、その塔頂からライン9を経て溶剤が回収され、一方塔底からは酢酸水溶液がライン14を経由して取り出される。その組成は酢酸8.1重量%、アクリル酸0.64重量%、水残余であり、アクリル酸捕集塔101にリサイクルし、接触気相酸化後の混合ガスと接触させる為の吸収捕集剤として使用した。
【0046】
上記の条件で共沸分離塔102を約14日間連続運転したところ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行なった結果においても重合物の発生は全く認められなかった。
【0047】
比較例1
実施例1において、共沸溶剤としてメタクリル酸メチルのみを用い、還流比を1.24にした以外は実施例1と同様にしてアクリル酸水溶液の共沸蒸留運転を行なった。
【0048】
定常運転時におけるライン8の水相は酢酸6.3重量%、アクリル酸4.5重量%を含み、アクリル酸は実施例1の約8倍も多かった。一方、共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸96.2重量%、酢酸0.3重量%、その他3.5重量%を含んでおり、酢酸は実施例1の10倍も多かった。
【0049】
上記の条件で共沸分離塔102を連続運転したところ、運転開始から5日後に塔内の圧損失が認められ運転を継続することが困難であった。運転を停止し、解体点検を実施したところ、塔内にポップコーンポリマーの生成を認めた。
【0050】
このようにメタクリル酸メチルのみの使用では共沸分離塔102において高純度のアクリル酸を回収しようとすると塔内でのアクリル酸の重合を防止することは不可能であった。
【0051】
比較例2
実施例1において共沸溶剤としてメチルイソブチルケトンとトルエンの混合溶剤(混合重量比65:35)を用い、還流比を1.42にした以外は実施例1と同様にしてアクリル酸水溶液の蒸留運転を行なった。
【0052】
定常運転時におけるライン8の水相は酢酸6.9重量%、アクリル酸0.5重量%を含み、一方共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸96.9重量%、酢酸0.08重量%、溶剤0.002重量%、その他3.02重量%を含んでいた。
【0053】
上記の条件で共沸分離塔102を約14日間連続運転したところ、ほとんど安定した状態が得られたが、運転停止後に蒸留塔内の解体点検を行なったところ、塔内に少量のポップコーンポリマーの生成が認められた。
【0054】
実施例2
実施例1において共沸溶剤としてアクリル酸エチルとトルエンの混合溶剤(混合重量比35:65)を用いた以外は実施例1と同様にしてアクリル酸水溶液の蒸留運転を行なった。
【0055】
定常運転時におけるライン8の水相は酢酸7.3重量%、アクリル酸0.5重量%を含み、一方共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸97.2重量%、酢酸 0.03重量%、その他2.80重量%を含み、溶剤は検出限界(1ppm)以下であった。
【0056】
上記の条件で共沸分離塔102を約14日間連続運転したところ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行なった結果においても重合物の発生は全く認められなかった。
【0057】
比較例3
実施例1において、共沸溶剤としてアクリル酸エチルのみを用い、還流比を1.24にした以外は実施例1と同様にしてアクリル酸水溶液の蒸留運転を行なった。
【0058】
定常運転時におけるライン8の水相は酢酸6.5重量%、アクリル酸4.9重量%を含みアクリル酸は実施例1の約8倍も多かった。一方、共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸96.5重量%、酢酸0.3重量%、その他3.2重量%を含んでおり、酢酸は実施例1の10倍も多かった。
上記の条件で共沸分離塔102を連続運転したところ、運転開始から6日後に塔内の圧損失が認められ運転を継続することが困難であった。運転を停止し、解体点検を実施したところ、塔内にポップコーンポリマーの生成が認められた。
【0059】
このようにアクリル酸エチルのみの使用では共沸分離塔102において高純度のアクリル酸を回収しようとすると塔内でのアクリル酸の重合を防止することは不可能であった。
【0060】
実施例3
実施例1において共沸溶剤としてアクリル酸エチルとヘプタンの混合溶剤(混合重量比35:65)を用い、還流比を1.24にした以外は実施例1と同様にしてアクリル酸水溶液の蒸留運転を行なった。
【0061】
定常運転時におけるライン8の水相は酢酸7.6重量%、アクリル酸0.5重量%を含み、一方共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸97.1重量%、酢酸0.05重量%、その他2.85重量%を含み、溶剤は検出限界(1ppm)以下であった。
【0062】
上記の条件で共沸分離塔102を約14日間連続運転したところ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行なった結果においても重合物の発生は全く認められなかった。
【0063】
実施例4
実施例1において共沸溶剤としてメタクリル酸メチルとヘプタンの混合溶剤(混合重量比35:65)を用い、還流比を1.24にした以外は実施例1と同様にしてアクリル酸水溶液の蒸留運転を行なった。
【0064】
定常運転時におけるライン8の水相は酢酸7.3重量%、アクリル酸0.6重量%を含み、一方共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸97.2重量%、酢酸0.04重量%、その他2.76重量%を含み、溶剤は検出限界(1ppm)以下であった。
【0065】
上記の条件で共沸分離塔102を約14日間連続運転したところ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行なった結果においても重合物の発生は全く認められなかった。
【0066】
実施例5
プロピレンを分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化して得た混合ガスをアクリル酸捕集塔に導いて水と接触させて捕集したアクリル酸水溶液をアクロレイン放散塔に導いてアクロレインを放散させ、水30重量%、酢酸3.0重量%を含むアクリル酸水溶液を得た。段数50段、段間隔147mmのシーブトレーを備え、塔頂部に留出管、中央部に原料供給管、塔底部に塔底液抜き出し管を備えた共沸分離塔を用い、共沸溶剤としてメタクリル酸メチルとトルエンとの混合溶剤(混合重量比35:65)を用いて、このアクリル酸水溶液の蒸留運転を行った。
【0067】
使用した重合防止剤の量はアクリル酸蒸発蒸気量に対して、ジブチルジチオカルバミン酸銅が15ppm、ハイドロキノンが150ppmであり、いずれも塔頂より還流液に溶解した形で塔内に供給した。また、アクリル酸蒸発蒸気量に対して0.3容量%の分子状酸素を塔底部に供給した。
【0068】
定常運転時における運転状態は、共沸分離塔の塔頂温度47℃、塔底温度102℃、塔頂圧力160mmHg、還流比(単位時間当りの還流液の全モル数/単位時間当りの留出液の全モル数)1.17、アクリル酸水溶液供給量10.7リットル/時であった。この共沸分離塔の塔頂より得られた水相は酢酸1.5重量%、アクリル酸0.7重量%を含み、一方塔底から経て抜き出される液はアクリル酸95.1重量%、酢酸2.2重量%、その他2.7重量%を含んでいた。
【0069】
上記の条件で共沸分離塔を約14日間連続運転したところ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行なった結果においても重合物の発生は全く認められなかった。
【0070】
比較例4
実施例5において、共沸溶剤としてトルエンのみを用い、還流比を1.20にした以外は実施例5と同様にしてアクリル酸水溶液の共沸蒸留運転を行なった。定常運転時における共沸分離塔の塔頂より得られる水相は酢酸4.2重量%、アクリル酸0.4重量%を含み、塔底より抜き出される液はアクリル酸94.1重量%、酢酸1.8重量%、その他4.1重量%を含んでいた。
【0071】
上記の条件で共沸分離塔を連続運転したところ、運転開始から4日後に塔内の圧損失が認められ運転を継続することが困難であった。運転を停止し、解体点検を実施したところ、塔内に粘性ポリマーの生成を認めた。
【0072】
比較例5
実施例1において、共沸溶剤としてメタクリル酸エチルとトルエンとの混合溶剤(混合重量比50:50)を用い、還流比を1.01にした以外は実施例1と同様にしてアクリル酸水溶液の共沸蒸留運転を行なった。
【0073】
定常状態におけるライン8の水相は酢酸7.0重量%、アクリル酸1.3重量%を含み、アクリル酸は実施例1の2倍であった。一方、共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸96.5重量%、酢酸0.12重量%、溶剤0.005重量%、その他3.38重量%を含んでおり、酢酸は実施例1より一桁多く、溶剤は実施例1の50倍以上であった。
【0074】
このように炭素数6のメタクリル酸エチルとトルエンとの混合溶剤を使用した場合、一回の蒸留操作では十分な品質のアクリル酸を得ることができなかった。比較例6
実施例1において、共沸溶剤としてアクリル酸プロピルとヘプタンとの混合溶剤(混合重量比50:50)を用い、還流比を1.08にした以外は実施例1と同様にしてアクリル酸水溶液の共沸蒸留運転を行なった。
【0075】
定常状態におけるライン8の水相は酢酸6.7重量%、アクリル酸1.5重量%を含み、アクリル酸は実施例1の2倍であった。一方、共沸分離塔102の塔底からライン15を経て抜き出される液はアクリル酸96.3重量%、酢酸0.15重量%、溶剤0.01重量%、その他3.54重量%を含んでおり、酢酸は実施例1より一桁多く、溶剤は実施例1の100倍以上であった。
【0076】
このように炭素数6のアクリル酸プロピルとヘプタンとの混合溶剤を使用した場合、一回の蒸留操作では十分な品質のアクリル酸を得ることができなかった。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、特定の共沸溶剤を使用することにより、共沸分離塔におけるアクリル酸の重合を効果的に防止することができる。このため、共沸分離塔の長期連続運転が可能となった。
【0078】
また、本発明の共沸溶剤を用いることにより、共沸分離塔で酢酸などの副生物を含むアクリル酸水溶液を蒸留して、塔頂から酢酸、水および共沸溶剤からなる共沸混合物を留出させ、塔底から実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を分離、回収するという、1回の蒸留操作により、実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を得ることができる。
【0079】
また、共沸分離塔で酢酸などの副生物を含むアクリル酸水溶液を蒸留して、塔頂から水および共沸溶剤、または水、共沸溶剤および酢酸の一部からなる共沸混合物を留出させ、塔底から残りの酢酸を含む粗アクリル酸を分離し、この粗アクリル酸を酢酸分離塔に導き、ここで酢酸を分離して、実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を回収するという、2回の蒸留操作により、実質的に酢酸を含まない高純度のアクリル酸を得ることができる。
【0080】
そして、上記1回および2回の蒸留操作によるアクリル酸の回収方法のいずれにおいても、共沸分離塔におけるアクリル酸の重合を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の一つの工程図である。
【符号の説明】
1〜15 ライン
101 アクリル酸捕集塔
102 共沸分離塔
103 溶剤回収塔
104 高沸点物分離塔
20 貯槽

Claims (3)

  1. プロピレンおよび/またはアクロレインを接触気相酸化して得られるアクリル酸含有ガスを水と接触させてアクリル酸50〜80重量%、酢酸2〜5%および水20〜40重量%(合計100重量%)の範囲の組成を有するアクリル酸水溶液として捕集し、このアクリル酸水溶液を共沸分離塔に導入し、共沸溶剤の存在下に蒸留してアクリル酸を分離、回収する際に、上記共沸溶剤として下記の溶剤Aおよび溶剤Bを含む混合溶剤を用いることにより、共沸分離塔の塔頂から酢酸を留出させ、塔底から実質的に酢酸および溶剤を含まないアクリル酸を得ることを特徴とするアクリル酸の回収方法。
    溶剤A:
    アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ビニル、酢酸アリルおよびクロトン酸メチルから選ばれる少なくとも一種。
    溶剤B:
    トルエン、ヘプタン、1−ヘプテン、メチルシクロヘキサンおよびシクロヘプタジエンから選ばれる少なくとも一種。
  2. 溶剤Aがアクリル酸エチルおよびメタクリル酸メチルから選ばれる少なくとも一種であり、溶剤Bがトルエンおよびヘプタンから選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の方法。
  3. 溶剤Aと溶剤Bとの混合比率が重量比で10:90〜75:25である請求項1または2記載の方法。
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