JP3936528B2 - 電気光学素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は薄膜EL(Electro Luminescence)素子やFED(Field Emission Devise)等の自発光型素子、特にそのアクティブ駆動素子構造及び駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
将来液晶ディスプレイに対抗するフラットパネル ディスプレイ候補として、有機ELディスプレイに代表される薄膜EL素子やFEDが注目されている。
【0003】
図1に示すのは特公昭62−16426、特許2642197、特開平8−234683等で示されたアクティブ素子回路の構成概念図である。
即ち、図1の破線101で囲んだエリアが画素であり、各画素は2つのTFT102、103と記憶コンデンサ104と液晶素子やEL素子等の電気光学素子105から構成される。このアクティブ素子の駆動方法は、ゲートラインYjに接続された画素の表示状態を制御する為、ゲートラインYjからTFT102を導通状態とする為の電圧を印加し、コンデンサ104のTFT102側端子の電位をソースラインXi+1から供給した電圧とする。その後ゲートラインYjからTFT102を非導通状態とする為の電圧を印加する。このように駆動することにより、コンデンサ104へTFT103のゲート電圧を設定する為の電荷を溜め、その電圧によりTFT103のON抵抗を制御する。電気光学素子105とTFT103は電源とGND(即ち、「接地」)の間に直列に接続されているので、このTFT103のON抵抗を制御することで、電気光学素子105を流れる電流値を表示したい輝度に合わせて制御可能となる。
【0004】
また、図2に示すのは特開平8−234683で示された電気光学素子として有機ELを用いた場合の実際のデバイス構造の概念図である。
即ち、TFT102はソース電極へソースバス(列電極)Xi+1を接続しゲート電極へゲートバス(行電極)Yiを接続し、ドレイン電極をTFT103のゲート電極及びコンデンサ104と接続した構成である。またTFT103はソース電極をグランドパスGNDへ接続し、ドレイン電極を有機EL素子の陽極へ接続した構成である。コンデンサ104のもう一方の端子はグランドパスGNDへ接続され、有機ELの陰極は図示しない電源(この従来例では負電源)へ接続されている。
【0005】
この図2のアクティブ素子の断面図が図3及び図4である。即ち、図3は図2の線A−A’に沿った断面図であり、図4は図2の線B−B’に沿った断面図である。このアクティブ素子の作成方法は、水晶又は低温度ガラスのような透明な絶縁基板110の上にポリシリコン層111を堆積し、このポリシリコン層111をフォトリソグラフィによりアイランドにパターン化する。次に二酸化シリコン等の絶縁ゲート材料112が約1000オングストロームの厚さでポリシリコンアイランド111上及び絶縁基板110の表面にわたり堆積される。
【0006】
次にアモルファスシリコンから形成されたポリシリコン層113がゲート絶縁層112上に堆積され、イオンインプラント後にソースとドレイン領域がポリシリコン領域内に形成されるようにポリシリコンアイランド上にフォトリソグラフィすることによりパターン化される。イオンインプラントは砒素であるN型ドーパントで導電化される。ポリシリコンゲート電極113はまたコンデンサー104の底部電極としても使われる。ゲートバス114は珪素化タングステン(WSi2 )のような金属珪素化物で形成され、パターン化される。
【0007】
次に二酸化シリコン等の絶縁層115がデバイス表面全体に堆積され、薄膜トランジスタの接点を形成する為、その一部に接触孔116、117等が形成される。このTFT103のソース領域に付けられた電極材料116はコンデンサの上面電極116としても形成される。ソースバス及び接地バスもこの絶縁層115の上に形成される。ITO等で形成された透明電極118はTFT103のドレイン領域と接触し、これが有機ELの陽極として設けられる。
【0008】
次に二酸化シリコン等の絶縁性パシベーション層119が約0.5から約1ミクロン厚でデバイス表面に堆積される。パシベーション層119はITO側端面120でテーパ化される。有機EL層121はパシベーション層119上及びEL陽極層118上に堆積される。
【0009】
最後にアルミなどの金属材料で形成された有機ELの陰極122がデバイスの表面上に堆積される。
この有機EL層121の構成は幾つかの種類がある。例えば特開平8−234683ではこの有機EL層121は陽極と接触する有機ホール注入及び移動帯と、有機ホール注入及び移動帯と接合を形成する電子注入及び移動帯とから構成される。これら各有機層の構造式はその特開平8−234683に記載されている。
【0010】
またSID'97 DIGEST P1073-1076において発表された青色発光有機ELのデバイス構成では図5(A)の構成が使われている。即ち、同論文では基板130のうえに陽極131を形成し、そのうえに正孔入層132、正孔輸送層133、発光層134、電子輸送層135、陰極136を積層した構成としている。また、同論文では単色青色発光を色変換フィルタで色変換しフルカラー化する構成を用いる。その発光層134として図5(B)にその構造式を示したものを用いている。
【0011】
このように形成したEL表示装置を面内で均一に表示する為には、各画素を構成する有機EL層を同一光量で発光させる必要がある。しかし、各画素を構成するTFT103の特性にはバラツキがあるため、図1の回路構成ではEL素子に供給する電流量を均一にすることができず、その電流量の不均一が各画素の表示むらとして現れるという欠点がある。
【0012】
即ち、TFT製造中のイオンドーピングのバラツキ等による各画素のTFT103の閾値特性のバラツキ、TFT製造中にマスクパターンずれ等による各画素のTFT103のサイズのバラツキ等が発生し、各画素のTFT103へ同じゲート電圧が印加されても、TFT103の抵抗値がバラツキ、ドレインに流れる電流値がバラツいてしまう。従って同じ電圧をコンデンサ104へ溜めてもゲート電圧EL素子に供給される電流値が各画素ごとにバラツキ、その電流値に比例するEL素子の発光輝度もバラツキ、表示むらとして現れるという欠点である。
【0013】
そこで、この問題を解決する為のアクティブ素子構成及び駆動方法として、例えば特開平11−272235の素子構成や特開平10−214060の駆動方法や特開平8−241057の素子構成等が提案されている。
【0014】
即ち、特開平10−214060の駆動方法は図1のアクティブ素子構成において、TFT103を常に飽和状態(完全にON状態とするか完全にOFF状態とする)で使うことで、画素毎のTFT103の特性バラツキを相対的に小さくする方法である。
【0015】
この駆動方法は図6に示すように1フレーム期間TFを8つのサブフレームSF1〜SF8に分割し、これら各サブフレームSF1〜SF8をアドレス期間Taddと放電期間Tonに分ける。各サブフィールドSF1〜SF8の表示放電時間Tonは各々異なるように設定され、全サブフレームSF1〜SF8のアドレス期間Taddは全て等しいような時間となる。このため、8つのサブフレームSF1〜SF8の各々で画素を構成するコンデンサへON電圧を溜めたかOFF電圧を溜めたか選択されないかにより、画素毎の発光時間の合計を変化させられ階調表現が可能となる。
【0016】
一方、特開平11−272235のアクティブ素子の回路構成は図7のようになる。即ち、第3のTFT182を導通状態、第4のTFT186を非導通状態として充電容量181へ電荷を溜め、その電荷を第3のTFT182を非導通状態、第4のTFT186を導通状態として有機EL素子170を通して放電することで、第2TFT150の導通状態の抵抗値のバラツキを緩和している。
【0017】
また、特開平11−272235の別のアクティブ素子の回路構成は図9のようになる。即ち、駆動電源250へ正電位を印加し、第1のダイオード270を順方向電位とし、第2のダイオード280を逆方向電位とし充電容量251へ電荷を溜め、その電荷を駆動電源250へ負電位を印加することで、第1のダイオード270を逆方向電位とし、第2のダイオード280を順方向電位とし有機EL素子240を通して放電することで、第2TFT220の導通状態の抵抗値のバラツキを緩和している。
【0018】
また、特開平8−241057の素子構成は図11(A)のようになる。即ち、TFT304が導通状態で充電容量302へ表示すべき信号に対応する電荷が溜められ、TFT304が非導通状態で充電容量302へ溜められた電荷がTFT304を通して放電することによるデータラインX2の電位の影響を、TFT304のΔFF抵抗より低い抵抗303を容量302と平行に挿入することで小さくし、クロストークの少ない表示を得るものである。
【0019】
更に、従来の装置を詳述する。
以下では特開平11−272235に示された図7の回路構成について説明する。即ち図7は画素TFT回路構成図であり、第1のTFT140、第2のTFT150、保持容量160、有機EL素子170、駆動電源180、第3及び第4のTFT182,186及び充電用容量181とから成っている。また、図7に示す如く、第1のTFT140及び保持容量160は前述の図1と同様の回路構成及び駆動方法である。
【0020】
第2のTFT150のゲート電極151は、第1のTFT140のソース電極143及び保持容量160の一方の電極に接続され、そのドレイン電極153は有機EL素子170の駆動電源180に接続されている。また、そのソース電極154は、第3のTFT182のドレイン電極184に接続されている。第3及び第4のTFT182,186のゲート電極183,187にはそれぞれ外部から周期的な信号VG3,VG4が供給される。この信号VG3とVG4とは互いに位相が反転した信号である。また第3のTFT182のソース電極185と第4のTFT186のドレイン電極188とは接続されている。この第3及び第4のTFT182,186の間には充電用容量181が接続されている。また、第4のTFT186のソース電極189は有機EL素子170の陽極171に接続されており、有機EL素子170の陰極172は表示電極190に接続されている。
【0021】
この図7のアクティブ素子の駆動方法は、図8に示す通りである。即ち、図8中、(a)は第1のTFT140のゲート電極に供給される信号VG1、(b)は第2のTFT150のゲート電極に供給される信号VG2、(c)は駆動電源の信号V0、(d)は第3のTFT182のゲート電極に供給される信号VG3、(e)は第4のTFT186のゲート電極に供給される信号VG4、(f)は充電用容量181に蓄積される信号VC2、(g)は有機EL素子170の発光の信号VELの信号波形図である。そして、第1のTFT140のゲート電極141に図8(a)のようにゲート信号線Gのゲート信号VG1が供給されて、第1のTFT140がオン状態になる。そうすると、ドレイン信号線Dからの所定の電圧VG2が第2のTFT150のゲート電極151及び保持容量160に供給され、図8(b)に示すように第2のTFT150にはVG2が印加されて、その電圧VG2によって第2のTFT150の導通状態がセットされ、その状態が1フィールド期間保持される。
【0022】
そうすると、駆動電源180(電位V0)より、ゲート電極151の電圧VG2に応じた電圧が第3のTFT182のドレイン電極184に供給される。このとき、第3及び第4のTFT182,186のゲート電極183,187には図8(d)及び(e)に示す信号電圧VG3,VG4が供給される。同図の如く、信号VG3とVG4とは互いに位相が反転しており、それによって第3及び第4のTFT182,186は交互にオン状態になる。
【0023】
即ち、充電用容量181の電圧VC2は、図8(f)のように、信号VG3がオン信号で信号VG4がオフ信号になると充電され、信号VG3がオフ信号で信号VG4がオン信号になると放電される。このように信号VG3,VG4によって充放電(1発光サイクル)が繰り返される。従って、第3のTFT182がオン状態になったときは第4のTFT186がオフ状態であるから、第2のTFT150を介して第3のTFT182のドレイン電極184に供給された駆動電源180の電圧は充電用容量181に蓄積される。
【0024】
また、第3のTFT182がオフ状態になったときは第4のTFT186はオン状態であるから、充電用容量181に蓄積された電荷が放電される。こうして、第3のTFT182がオン状態のときに充電用容量181に充電された電荷が、第3のTFT182がオフ状態で第4のTFT186がオン状態になったときに第4のTFT186のドレイン電極188及びソース電極189を介して有機EL素子170の陽極171に供給される。そうすることにより、図8(g)のVELのように、電圧VC2に応じて1発光サイクル毎に有機EL素子170が発光する。
【0025】
以下では特開平11−272235に示された図9の回路構成について説明する。図9に示す如く、第1のTFT210及び保持容量230については図7の回路構成と同じである。第2のTFT220のゲート電極221は第1のTFT210のソース電極213及び保持容量230の一方の電極に接続され、そのドレイン電極223は有機EL素子240の駆動電源250に接続されている。また、そのソース電極224は、第1のダイオード270のアノード271に接続されている。
【0026】
第1のダイオード270のカソード272と、第2のダイオード280のアノード281とは直列に接続されている。この第1及び第2のダイオード270,280の間には、充電用容量251の一方の電極が接続されている。充電用容量251の他方の電極は接地されている。第2のダイオード280のカソード282は有機EL素子240の陽極241に接続されている。
【0027】
また、有機EL素子240の陰極242は駆動電源250に接続されている。このように構成された表示画素1がマトリクス状に配置されることにより、有機EL表示装置が形成される。
【0028】
この図9のアクティブ素子の駆動方法は、図10に示す通りである。即ち、図9は画素TFT回路構成図であり、図10は各端子の信号波形図である。図10の(a)は第1のTFT210のゲート電極に供給される信号VG1、(b)は第2のTFT220のゲート電極に供給される信号VG2、(c)は駆動電源250の信号V0、(d)は第1のダイオード270に供給される信号VD1、(e)は第2のダイオード280に供給される信号VD2、(f)は充電用容量251に蓄積される信号VC2、(g)は有機EL素子240の発光の信号VELの信号波形図である。そして、第1のTFT210のゲート電極211に図10の(a)のようにゲート信号線Gのゲート信号VG1が供給されて、第1のTFT210がオン状態になる。そうすると、ドレイン信号線Dからのドレイン信号が第2のTFT220のゲート電極221及び保持容量230に供給され、図10の(b)に示すように第2のTFT220にはVG2が印加されてオン状態が1フィールド期間保持される(このとき保持容量230の一方の電極電位VC1はVG2と同じ電位となる)。
【0029】
駆動電源250は、図10の(c)に示すように所定の周期、例えば10kHzの周波数で、有機EL素子240を発光させるための充電時電圧V10と放電時電圧V20とを交互に供給している。このとき、充電時電圧V10は充電用容量251に充電されている電圧よりも高い電圧であり、放電時電圧V20は充電用容量251に充電されている電圧よりも低い電圧である。
【0030】
即ち、駆動電源250の電圧が充電時電圧V10の場合には、第1のダイオード270の向きに電流が流れて(図10の(d))充電用容量251が充電され(図10の(f))、駆動電源250の電圧が放電時電圧V20の場合には、第2のダイオード280の向きに電流が流れて(図10の(e))充電用容量251から放電されて(図10の(f))有機EL素子240にその電流が供給されて発光する(図10の(g))。
【0031】
以下では特開平8−241057に示された図11(A)の回路構成について説明する。即ち、図11(A)では、307はX軸用のシフトレジスタ、308はY軸用のシフトレジスタ、A11、A12、A21、A22・・・は画面部を構成する画素である。
【0032】
画素A22は、発光用の薄膜のEL素子305と、このEL素子305の発光を制御するTFT301と、このTFT301のゲート電極に接続されるコンデンサ302と、このコンデンサ302に並列接続された抵抗303と、このコンデンサ302に対して信号を書き込むTFT304から構成される。他の画素A11、A12、A21・・・も画素A22と同様に構成されている。
【0033】
TFT304のゲート電極はY座標シフトレジスタ308の端子Y2に接続され、ソース電極またはドレイン電極がX座標シフトレジスタ307に接続されている。
【0034】
従って、端子Y2より選択信号が出力されると画素A21、A22のTFT305・・・はオン状態となる。このときX座標シフトレジスタ307から出力される画像データ信号に対応した電圧がTFT304のソース電極またはドレイン電極を経由してコンデンサ302に保持される。このコンデンサ302の電位によりTFT301のオン/オフ状態は制御され、画像データ信号に応じた電流がEL素子305に流れ、画像データ信号に基づき発光制御される。
【0035】
その後、端子Y2より非選択信号が出力されると画素A21、A22のTFT305・・・がオフ状態となり、コンデンサ302に充電された電荷はTFT305のオフ抵抗値よりも小さな値の抵抗303を介して、図11(B)その電位を示す如く、放電される。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
図1に示したアクティブ素子の回路構成において、TFT103の閾値特性及びON抵抗特性にバラツキがある為、TFT103へ同じゲート電圧が印加されても、EL素子に供給される電流値が各画素ごとにバラツキ、表示むらとなることは既に示した。
【0037】
その対策として図6に示されるような時間分割階調表示が有効であるが、特開平10−214060に示されている図6の時間分割階調表示方法では、1フレーム期間に占めるアドレス期間の比率が少なく、かつその少ないアドレス期間で複数の走査をしなければならない。この為、各走査ライン当りの選択期間が短くなるという欠点がある。
【0038】
例えばフレーム周期が16.6[ms]で走査電極数を480本とした場合、1フレーム期間に1回走査するだけの図1の回路構成では、1走査ライン当りの選択期間は
16.6[ms]/480[本]≒34.6[μs]
であるのに対して、特開平10−214060の図6に示した駆動方法では、アドレス期間の占める割合を50%としても
((16.6[ms]×0.5)/8)/480[本]≒2.2[μs]となり、各走査ライン当りの選択期間が極端に短くなってしまう。これでは、図1のゲートラインやソースラインの配線抵抗や浮遊容量を小さくし、ゲートラインを駆動するゲートドライバやソースラインを駆動するソースドライバの駆動能力を増やす必要が出てしまい、新たなコストアップ要因となる。
【0039】
また、図6の時間分割階調表示方法では、PDPで見られるような動画偽輪郭が発生するという欠点もある。
そこで、1フレーム期間に1回走査するだけで時間分割階調表示を得、動画偽輪郭の発生の少ない方法として図11(A)の回路を用い充電容量へ溜めた電荷を抵抗を通して放電させることで、時間分割階調を得る方法も考えられる。しかし、このように抵抗を通して放電させる方法では、抵抗の値のバラツキによる放電時間のバラツキが生じる。即ち、同一の充電容量に同一の電荷を溜めても、抵抗値がバラツケば放電時間もバラツキ、図11(A)のTFT301が導電状態となっている時間もバラツき表示むらとなるという第1の課題がある。
【0040】
本発明の第1及び第2の発明はこのような課題に対しなされたもであり、図11(A)の回路構成により時間分割階調表示より表示むらが少なく、1フレーム期間に1回走査するだけの時間分割階調表示を得ることを目的とする。
【0041】
また、図11(A)のような時間分割階調表示方法や本発明の第1及び第2の発明のような時間分割階調表示方法では、充電容量の電位が直接有機ELを駆動するTFTのゲート電極に印加されているので、TFTへ印加する電圧が全く同一の軌跡をたどったとしても、TFTのソース・ゲート間閾値電圧のバラツキやTFTの非飽和導電状態の抵抗値のバラツキにより表示むらが現れるという第2の課題がある。
【0042】
本発明の第3の発明はこのような課題に対しなされたものであり、有機ELを駆動するTFTのソース・ゲート間閾値電圧のバラツキ、TFTの非飽和導電状態の抵抗値のバラツキの影響を緩和しより均一な表示を得ることを目的とする。
【0043】
一方、図7に示されるような容量を使う方法も有効であるが、特開平11−272235に示される図7のアクティブ素子構成では、コンデンサ181と駆動電源180との間にTFT150とTFT183が直列に挿入されている。またコンデンサ181と有機EL170の間にTFT186も挿入されている。一般に有機ELを駆動する為にはp-si-TFT(ポリシリコンTFT)が必要でありa-si-TFT(アモルファスシリコンTFT)では電荷の移動度が低く無理があるとされている。これは有機ELを駆動する為のTFTは導通状態の抵抗値が低い必要がある為である。そこでTFTは導通状態の抵抗値を低くする為、図2に示すように有機ELを駆動する為のTFT103の大きさは充電容量を駆動する為のTFT102よりかなり大きくなる。
【0044】
このように図7のアクティブ素子構成では有機ELと直列に入る大きなサイズのTFTが3個必要となるという問題がある。これは画素内に有機ELを配置の為のスペースが少なくなり、その分有機ELの発光輝度を上げる必要がある。有機ELの発光効率は一般に図27のようにある輝度(印加電圧)で最大となるので、このように有機ELを配置の為のスペースに制限があると、有機ELを適切な発光効率で光らせることができないという第3の課題ある。
【0045】
なお、図27は横軸が有機ELへ印加する電圧であり、左側の縦軸は線aに対応する輝度を示し、右側の縦軸は線bに対応する発光効率を示す。
また、図2のTFT構成を見れば判る通り、TFTプロセスではアクティブ素子のソース・ゲート・ドレインは横方向に並ぶ。このようなプロセスでダイオードを作り込むことは困難であり、一般にはTFTのソース・ゲート間を短絡させてダイオードとして使っている。
【0046】
従って、図9のアクティブ素子構成でも有機ELと直列に入る大きなサイズのTFTが3個必要となる(1個はTFT230、もう2個はダイオード270,280として使われるソース・ゲート間を短絡させたTFT)という問題がある。これもやはり画素内に有機ELを配置の為のスペースが少なくなることを意味し、上記第3の課題を持つ。
【0047】
本発明の第4及び第5の発明はこのような課題に対しなされたもであり、図7や図9のアクティブ素子構成とは異なり、有機ELに直接入る(ダイオードも含め)TFT等のアクティブ素子を1つに抑え、同様なアクティブ素子の導通抵抗のバラツキがあっても、有機EL等の電気光学素子の輝度バラツキを抑えることを目的とする。
【0048】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記第1の課題を解決する為の本発明の第1の発明である時間分割階調表示手段は、
第1のアクティブ素子(図12で1)のゲート端子へ印加される制御電圧により、第1のアクティブ素子の導通状態を制御しドレイン端子(またはソース端子)へその一方の端子が接続された光学素子を流れる電荷を制御する電気光学素子(図12で5)の制御手段であって、
第4のアクティブ素子(図12で4)を導通状態として第1のコンデンサ(図12で2)の一方の端子へ所定の電圧を保持し、第4のアクティブ素子を非導通状態としている間に前記第1のコンデンサから電荷を放電させ、前記第1のコンデンサへ保持された電圧が一定値以上の間、前記第1のアクティブ素子のゲート端子を導通状態とすることで、1フレーム期間に1回の走査で時間分割階調表示を可能とし、前記光学素子を流れる電荷の総量を制御する手段である。
【0049】
特に本発明の上記手段は上記第1のコンデンサの一方の端子へ第2のアクティブ素子(図12で6)のソース端子を接続し、前記第2のアクティブ素子のドレイン端子に第2のコンデンサ(図12で2)を接続し、前記第1のコンデンサへ保持された電荷の一部を、前記第2のアクティブ素子を通して前記第2のコンデンサへ移動し、放電させる構成である。
【0050】
本発明の上記第1の課題を解決する為の本発明の第2の発明である時間分割階調表示手段は、
第1のアクティブ素子(図17で1)のゲート端子へ印加される制御電圧により、第1のアクティブ素子(図17で5)の導通状態を制御しドレイン端子へ接続された光学素子を流れる電荷を制御する電気光学素子の制御手段であって、
第4のアクティブ素子(図17で4)を導通状態として第1のコンデンサ(図17で2)の一方の端子へ所定の電圧を保持し、第4のアクティブ素子を非導通状態としている間に前記第1のコンデンサの他方の端子へ印加する電圧を変化させ、前記第1のコンデンサの電圧が一定値以上の間、前記第1のアクティブ素子のゲート端子を導通状態とすることで、1フレーム期間に1回の走査で時間分割階調表示を可能とし、前記光学素子を流れる電荷の総量を制御する手段である。
【0051】
本発明の上記第2の課題を解決する為の本発明の第3の発明である時間分割階調表示手段は、
上記2つの例のような充電容量の電位を変化させて時間分割階調表示を得る手段においては、
上記第1のアクティブ素子(図19で1)のゲート端子と上記第1のコンデンサ(図19で2)の間に第2のアクティブ素子(図19で10)を設け、前記第1のアクティブ素子のゲート端子へ前記第2のアクティブ素子のドレイン端子を接続し、前記第2のアクティブ素子のゲート端子へ前記第1のコンデンサを接続し、
前記第1のコンデンサへ保持された電圧が一定値以上の間、前記第2のアクティブ素子を通して第1のアクティブ素子のゲート端子へ、第1のアクティブ素子の導通抵抗が飽和する電圧VONを印加する手段である。
【0052】
本発明の第3の課題を解決する為の本発明の第4の発明である上記第1のアクティブ素子構成の特性バラツキの影響を排除する為の本発明の手段は、第1のアクティブ素子(図20で1)のゲート端子へ印加される制御電圧により、第1のアクティブ素子の導通状態を制御しドレイン端子(またはソース端子)へその一方の端子が間接または直接接続された光学素子(図20で5)を流れる電荷を制御する電気光学素子の制御手段であって、前記第1のアクティブ素子のゲート端子へ第2のアクティブ素子(図20で10)のドレイン端子(またはソース端子)を接続し、上記第1のアクティブ素子の前記光学素子と接続されたドレイン端子(またはソース端子)へ第2のコンデンサ(図20で2)を接続し、前記第2のアクティブ素子のソース端子(またはドレイン端子)へ印加する電圧または、前記第2のコンデンサの第1のアクティブ素子と接続されていない端子へ印加する電圧または、前記第1のアクティブ素子の前記光学素子と接続されていないソース端子(またはドレイン端子)へ印加する電圧を制御し、その前記第1のコンデンサに充電した電荷を放電させることにより、前記光学素子を流れる電荷の総量を制御し、第1のアクティブ素子構成の特性バラツキの影響を排除する手段である。
【0053】
上記本発明の第4の発明である手段を実現する具体的な第1の手段は、
前記第2のアクティブ素子(図20で10)のソース端子(またはドレイン端子)へ前記第1のアクティブ素子(図20で1)を導通状態とする電圧VONを印加している間、上記光学素子の他方の端子へ印加する電圧を制御し前記光学素子を非導通状態とし、前記第1のコンデンサ(図20で12)へ電荷を充電し、前記第2のアクティブ素子のソース端子(またはドレイン端子)へ前記第1のアクティブ素子を非導通状態とする電圧VOFFを印加している間、上記光学素子の他方の端子へ印加する電圧を制御し、前記第1のコンデンサに充電した電荷を放電させることにより、前記光学素子を流れる電荷の総量を制御し、第1のアクティブ素子構成の特性バラツキの影響を排除する手段である。
【0054】
上記本発明の第4の発明である手段を実現する具体的な第2の手段は、
上記光学素子の他方の端子へ印加する電圧を制御し、前記光学素子を非導通状態としている間に、前記第2のアクティブ素子(図30で10)のソース端子(またはドレイン端子)へ前記第1のアクティブ素子(図30で1)を導通状態とする電圧VONを印加し、前記第1のコンデンサ(図30で12)へ電荷を放電させ、
前記第2のアクティブ素子のソース端子(またはドレイン端子)へ前記第1のアクティブ素子を非導通状態とする電圧VOFFを印加している間、上記光学素子の他方の端子へ印加する電圧を制御し前記光学素子を通し前記第1のコンデンサへ電荷を充電させ、光学素子を流れる電荷の総量を制御し、第1のアクティブ素子構成の特性バラツキの影響を排除する手段である。
【0055】
上記本発明の第4の発明である手段を実現する具体的な第3の手段は、
前記第1のアクティブ素子(図22で1)のドレイン端子(またはソース端子)と前記光学素子(図22で5)の間に第3のアクティブ素子(図22で13)を挟み、
前記第2のアクティブ素子(図22で10)のソース端子(またはドレイン端子)へ印加する電圧と、上記第3のアクティブ素子のゲート電極へ印加する電圧と、前記第1のコンデンサ(図22で12)の第1のアクティブ素子と接続されていない端子へ印加する電圧とを制御し、
前記第2のアクティブ素子のソース端子へ前記第1のアクティブ素子を非導通状態とする電圧VOFFを印加している間、上記第3のアクティブ素子を導通状態とし、前記第1のコンデンサに充電された電荷を放電させることにより、前記第1のアクティブ素子を流れる電荷の総量を制御し、第1のアクティブ素子構成の特性バラツキの影響を排除する手段である。
【0056】
本発明の第3の課題を解決する為の本発明の第5の発明である上記第1のアクティブ素子構成の特性バラツキの影響を排除する為の本発明の手段は、
第1のアクティブ素子(図24で1)のドレイン端子(またはソース端子)へ第1のコンデンサ(図24で14)の一方の端子を接続し、前記第1のコンデンサの他方の端子へ光学素子(図24で5)を接続し、
前記第1のアクティブ素子のソース端子(またはドレイン端子)へ印加する電圧と、前記光学素子の他方の端子へ印加する電圧を制御して、前記第1のコンデンサへ一定の電荷を溜め、その後前記第1のアクティブ素子のソース端子(またはドレイン端子)へ印加する電圧と、前記光学素子の他方の端子へ印加する電圧を制御して、前記第1のコンデンサへ溜めた一定電荷を放電させ、
この動作を繰り返すことで、前記光学素子へ周期的に一定の電荷を流すことで、前記第1のアクティブ素子を流れる電荷の総量を制御し、第1のアクティブ素子構成の特性バラツキの影響を排除する手段である。
【0057】
【発明の実施の形態】
〔実施形態1〕
本実施形態1では本発明の第1の発明である時間分割階調表示手段において、光学素子として有機ELを用いた第1の具体的電気光学素子構成及びその駆動方法について説明する。
【0058】
なお、この有機ELを用いたアクティブ素子の製造方法及び各層を構成する材料については従来例で示した特開平8−234683で詳しく説明しているので、本実施形態1ではその説明は省略する。
【0059】
本実施形態1で用いる有機ELパネルの各画素数をm×nとすると、第1の発明である時間分割階調表示手段の第1の手段の等価回路は図12のように表せる。即ち、本実施形態1の有機ELパネルでは複数の走査側電極G1,G2・・Gmと複数の信号電極S1,S2・・Snと、それらの交点にある画素A11,A12・・・が設けられている。
【0060】
即ち、図12で破線の四角の中に示すように各画素Aij(i=1〜mの整数、j=1〜nの整数)はアクティブ素子(TFT)1、コンデンサ2、アクティブ素子(TFT)4、有機EL素子5、アクティブ素子(TFT)6、ダイオード7、コンデンサ8から構成されており、アクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)及びコンデンサ2と接続する電源VDD、アクティブ素子4のソース端子(またはドレイン端子)と接続する信号電極Si、アクティブ素子4のゲート端子と接続する走査電極Gj、アクティブ素子4のドレイン端子(またはソース端子)とドレイン端子(またはソース端子)が接続するアクティブ素子6、アクティブ素子6のゲート端子や(TFTのソース・ゲート間電極もしくはドレイン・ゲート間電極を短絡さて構成した)ダイオード7のカソード端子と接続する制御電極PGj、アクティブ素子6のソース端子(またはドレイン端子)と接続するコンデンサ8、コンデンサ8及び有機EL素子5と接続するアース端子GNDから構成される。
【0061】
この画素Aijを駆動する為の各端子の電圧は図14のように示される。即ち、アクティブ素子4としてn型TFTを想定しているので、1)が走査電極G1へ印加される電圧VG1であり、2)が走査電極G2へ印加される電圧VG2であり、3)が走査電極G3へ印加される電圧VG3である。4)は信号電極S1へ印加される電圧VS1であり、5)は信号電極S2へ印加される電圧VS2である。6)が制御電極PG1へ印加される電圧VPG1であり、この走査電極G1の電圧VG1と、信号電極S1の電圧VS1と、制御電極PG1の電圧VPG1により、図12のアクティブ素子1のゲート端子電圧VC1は図14の7)のようになり、制御電極PG1の電圧VPG1により、アクティブ素子6としてn型TFTを想定しているので、図12のアクティブ素子6のドレイン端子電圧VP1は図14の8)のようになる。
【0062】
即ち、始めにアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VONとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が導通状態となり、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側の電位が信号電極S1の電位VS11となる。次にアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VOFFとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が非導通状態となる。
【0063】
この後、制御電極PG1が電圧VON(高電圧状態)となりダイオード7に逆極性状態となり、アクティブ素子6のゲート電圧VPG1が電圧VONとなり、アクティブ素子6のソース・ドレイン間が導通状態となる。そして、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側に溜められた電荷の一部がコンデンサ8のアクティブ素子6のドレイン側端子に移動する。
【0064】
次にアクティブ素子6のゲート電圧VPG1が電圧VOFFとなり、アクティブ素子6のソース・ドレイン間が非導通状態となり、また制御電極PG1が電圧VOFF(低電圧状態)となりダイオード7が順極性状態となる。このようにすることで、コンデンサ8のアクティブ素子6のドレイン端子側に溜められた電荷の一部がダイオード7を通してアース端子GNDへ放電される。このときコンデンサ2の容量C2とコンデンサ8の容量C8とすると、この周期T1後のアクティブ素子1のゲート電位VC11は
VC11=VS11×C2/(C2+C8)
となる。
【0065】
このようにして、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が非導通状態となっている間に制御電極PG1の電圧を周期T1でHIGH/LOWさせ、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側に溜められた電荷がコンデンサ8を通して放電させる。
【0066】
アクティブ素子1がn型TFTである場合、このコンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側に溜められた電荷によりこのアクティブ素子1のゲート電圧VC1がアクティブ素子1が導通状態となる電位Vthより大きい間はアクティブ素子1は導通状態となり、この間有機EL5へ電流が流れる。また、アクティブ素子1がp型TFTである場合、このコンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側に溜められた電荷によりこのアクティブ素子1のゲート電圧VC1がアクティブ素子1が導通状態となる電位Vthより小さくなってからアクティブ素子1は導通状態となり、この間有機EL5へ電流が流れる。従って、アクティブ素子4が導通状態となったときコンデンサ2へ保持する電位VS11を制御することで、有機ELの発光時間を制御でき、時間分割階調表示が可能となる。
【0067】
このように本実施形態1では1フレーム期間に1回画素を選択する(各画素のアクティブ素子4を1フレーム期間に1回導通状態とする)ことで時間分割階調表示を行うので、従来例でしめした特開平10−214060の図6の時間分割階調表示方法とは異なり、各走査ライン当りの選択期間が短くなるという欠点がない。
【0068】
また、各画素を構成する有機ELは必ず画素が選択されてからコンデンサ2へ保持された電圧に依存した期間連続的に発光するので、従来例でしめした特開平10−214060の図6の時間分割階調表示方法とは異なり、動画偽輪郭の発生が少ない。
【0069】
また、コンデンサ2へ溜めた電荷を同一工程で作ったコンデンサ8を用いて放電させるので、従来例でしめした特開平8−241057に示されたコンデンサと抵抗を用いる図11(A)の回路構成とは異なり、そのコンデンサ2と8の容量比が揃い易く、画素毎のバラツキの少ない表示を得られる。
【0070】
なお、図12のダイオード7はTFT素子のソース・ゲート間もしくはドレイン・ゲート間を短絡させて構成しても良いし、有機EL自体がダイオード特性を持つことに着目して有機EL5と同様な有機ELダイオードでも良い。
【0071】
そこで、実際図12のアクティブ素子構成で、TFTの代わりにFETを使い、有機ELの代わりにLEDを用いた場合の実験結果を示す。図12の制御電極PG1の電圧が図28の(A)であり、アクティブ素子1のゲート端子電圧(コンデンサ2の保持電圧)が図28の(B)である。また、図12の電源VDDとアクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)間に抵抗を入れた場合にアクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)の電圧を図28の(C)に示す。図28(C)において、電圧が3Vまで低下している期間がアクティブ素子1が導通状態の期間であり、電圧が5Vに保持されている期間がアクティブ素子1が非導通状態の期間であり、その間の期間がアクティブ素子1が中間的な導通状態となっている期間である。
【0072】
このように図12の画素TFT回路構成を用い、図14のように制御すれば、コンデンサ2へ溜めた電荷により、図28のように時間分割階調表示が実現できることが判る。
【0073】
なお、図12の画素TFT回路構成では制御端子PGjとゲート線Gjと対応付けて走査ライン毎に分けて記載しているが、図14(6)を見れば判る通り制御端子PGjは各走査ラインの選択期間毎にハイ/ローを繰り返すだけなので、総ての走査ラインで共通の信号とし、画素A21、A22・・・を上下方向に反転させて、制御端子PGとして1本の電極にまとめることも出来る。
【0074】
また、図12の画素TFT回路構成でアクティブ素子6がn型TFTであれば動作するが、p型TFTでも動作する為には、一般的には本発明の画素TFT回路構成は図13のように表せる。
【0075】
また、本実施形態1では図12のコンデンサ8に溜められた電荷をダイオード7を通して放電したが、図15に示すようにアクティブ素子9を通して放電させても良い。このときの駆動タイミングチャートは図16のようになる。
〔実施形態2〕
本実施形態2では本発明の第2の発明であるの時間分割階調表示手段において、光学素子として有機ELを用いた具体的電気光学素子構成及びその駆動方法について説明する。
【0076】
なお、この有機ELを用いたアクティブ素子の製造方法及び各層を構成する材料については実施形態1と同様に本実施形態2ではその説明は省略する。
本実施形態で用いる有機ELパネルの各画素の等価回路は図17のように表せる。即ち、本実施形態2でも実施形態1同様に有機ELパネルでは複数の走査側電極G1,G2・・Gmと複数の信号電極S1,S2・・Snと、それらの交点にある画素A11,A12・・・が設けられている。図17の各画素Aij(i=1〜mの整数、j=1〜nの整数)の構成は図12のコンデンサ2、アクティブ素子(TFT)6、ダイオード7をアース端子に接続したのに代わって、図17のコンデンサ2を制御端子Rjへ接続した構成である。
【0077】
この画素Aijを駆動する為の各端子の電圧は図18のようになる。即ち、1)が走査電極G1へ印加される電圧VG1であり、2)が走査電極G2へ印加される電圧VG2であり、3)が走査電極G3へ印加される電圧VG3である。4)は信号電極S1へ印加される電圧VS1であり、5)は信号電極S2へ印加される電圧VS2であり、6)は制御電極R1へ印加される電圧VR1である。この走査電極G1の電圧VG1と、信号電極S1の電圧VS1と、制御電極R1へ印加される電圧VR1により、図17のアクティブ素子1のゲート端子電圧VC1は図18の7)のようになる。
【0078】
即ち、実施形態1においてはアクティブ素子4のソース・ドレイン間が非導通状態となっている間にコンデンサ2に溜められた電荷を放電させたのに対し、本実施形態2ではコンデンサ2に溜められた電荷を放電させず、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側とは反対側の端子へ印加する電圧VR1を徐々に変化させることで、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側の電位を徐々に変化させ、このアクティブ素子1のゲート電圧VC1がアクティブ素子が導通状態となる電位Vthより大きい間だけアクティブ素子1は導通状態とし、時間分割階調表示を可能としている。
【0079】
このように本実施形態2では1フレーム期間に1回画素を選択する(各画素のアクティブ素子4を1フレーム期間に1回導通状態とする)ことで時間分割階調表示を行うので、従来例でしめした特開平10−214060の図6の時間分割階調表示方法とは異なり、各走査ライン当りの選択期間が短くなるという欠点がない。
【0080】
また、各画素を構成する有機ELは必ず画素が選択されてからコンデンサ2へ保持された電圧に依存した期間連続的に発光するので、従来例でしめした特開平10−214060の図6の時間分割階調表示方法とは異なり、動画偽輪郭の発生が少ない。
【0081】
また特開平8−241057に示された図11のコンデンサと抵抗を用いる放電や、実施形態1で示した図12のコンデンサ2と8の容量比による放電ではなく、外部よりコンデンサ2の端子電圧を制御するので、放電特性に依存せず画素毎のバラツキのない表示が得られた。
〔実施形態3〕
上記2つの時間分割階調表示方法や従来例で示した特開平8−241057に示された回路構成で説明された時間分割階調表示方法では以下の課題が存在する。
【0082】
即ち、上記実施形態1及び実施形態2や従来例で示した特開平8−241057において図12等に示されるアクティブ素子1のゲート端子へ印加される電圧は図28(B)に示す通りアクティブ素子4のソース・ドレイン間が非導通状態となっている間、徐々に低下する。このようにアクティブ素子1のゲート端子へ印加される電圧が低下するので、アクティブ素子1はある期間(図28(C)が約3Vの電位と5Vの電位の間を遷移している期間)非飽和状態となる電圧で使われる。このとき、アクティブ素子1のソース・ゲート間閾値電圧のバラツキがあれば、同じゲート電圧を印加してもアクティブ素子1が導通状態になるか、非導通状態になるか、その中間状態になるか異なる結果が得られる。従って、同じ中間調表示をしようとして同一の電圧を充電容量へ印加しても、同じ中間調状態が表示されるとは限らなくなる。これが本発明の課題で示した第2の課題である。
【0083】
そこで、上記問題を解決する為、本発明の第3の発明である時間分割階調表示手段を用いる。即ち、図19に示すように図12のアクティブ素子構成の有機EL5を駆動する為のアクティブ素子1とコンデンサ2の間に別のアクティブ素子(TFT)10を挿入する。そして、有機ELを駆動するアクティブ素子1のゲート端子へこのアクティブ素子10のドレイン端子(もしくはソース端子)を接続し、このアクティブ素子10のゲート端子へ時分割階調表示期間を制御するコンデンサ2を接続する。
【0084】
このアクティブ素子10のドレイン端子(もしくはソース端子)に抵抗11(もしくは別のアクティブ素子)を通してアクティブ素子1を飽和導通状態とする電圧を供給し、コンデンサ2に保持した電位をアクティブ素子10のゲート電極に供給する。抵抗11を用いる場合、その値はアクティブ素子10の非飽和導通状態でのON抵抗の数分の1〜数百分の1の値に設定することで、アクティブ素子10が導通状態であれば、アクティブ素子10のソース端子から供給される電圧に関係なく、アクティブ素子1のゲート端子にはアクティブ素子1を非導通状態とする電圧VOFFが印加される。また、アクティブ素子10が非導通状態となればアクティブ素子1のゲート端子にはアクティブ素子10のソース端子から供給される飽和導通電圧VONが供給される。
【0085】
従って、アクティブ素子1がn型TFTの場合、コンデンサ2に保持する電位が変化し、アクティブ素子10が非飽和導通状態で使われても、アクティブ素子1のゲート電極へ(コンデンサ2に保持された電位に依らず)飽和導通電圧VONもしくは飽和非導通電圧VOFFが印加されるので、アクティブ素子1のON抵抗のバラツキを相対的に抑えることができる。
【0086】
実際、図19の構成を用いることで図11(A)の構成を用いた場合に比べ、表示むらを減らすことができた。
そこで、実際図19のアクティブ素子構成で、TFTの代わりにFETを使い、有機ELの代わりにLEDを用いた場合の実験結果を示す。図28の(A)と同様な電圧を図19の制御電極PG1へ印加したとき、図19のアクティブ素子10のゲート端子電圧(コンデンサ2の保持電圧)が図29の(A)であり、アクティブ素子1のゲート端子電圧が図29の(B)である。図19の電源VDDとアクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)間に抵抗を入れた場合にアクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)の電圧を図29の(C)に示す。図29(C)において、電圧が3Vまで低下している期間がアクティブ素子1が導通状態の期間であり、電圧が5Vに保持されている期間がアクティブ素子1が非導通状態の期間であり、その間の期間がアクティブ素子1が中間的な導通状態となっている期間である。
【0087】
図28(C)と図29(C)を比較すれば判るように、本発明の第3の手段を用いた図19の画素TFT回路構成では、図12の回路構成と比べアクティブ素子1が中間的な導通状態となっている期間が圧倒的に少なくなる。なお、図19のアクティブ素子10の構成は反転増幅回路となっているので、図29(C)ではアクティブ素子1はコンデンサ2の保持電圧が低いときに導通状態となり、図28(C)の振る舞いとは逆になる。
【0088】
このように、本発明によればアクティブ素子1が中間的な導通状態となっている期間を短くすることで、有機ELを駆動するTFTのソース・ゲート間閾値電圧のバラツキ、TFTの非飽和導電状態の抵抗値のバラツキの影響を緩和しより均一な表示を得ることが可能となる。
【0089】
なお、本実施形態3の手段を用いた場合に階調表示を可能とするには、上記実施形態1及び実施形態2や従来例の特開平10−214060で示したような時間分割階調表示や、1つの画素を複数の副画素から構成する画素分割階調表示等により階調表示を行うことが有効である。
〔実施形態4〕
本実施形態4では本発明の第4の発明であるアクティブ素子構成を用いる。以下このアクティブ素子の導通抵抗のバラツキの影響を排除する為の電気光学素子構成及びその駆動方法について説明する。
【0090】
実施形態4においても図19に示されるアクティブ素子1のソース・ドレイン間の飽和導通状態でのON抵抗は、TFT製造中にマスクパターンずれ等による各画素のアクティブ素子1のサイズのバラツキ等によりバラツくという問題を抱える。
【0091】
そこで、上記問題を解決する為、本発明の第4の発明であるバラツキ対策電気光学素子の好ましい第1の構成を用いる。即ち、図20に示すように有機EL5を駆動する為のアクティブ素子1のドレイン端子(またはソース端子)へ有機EL5の一方の端子とコンデンサ12を接続し、この有機EL5の他方の端子を制御電極NVjへ接続する。またアクティブ素子1のゲート端子へ別のアクティブ素子10のドレイン端子(またはソース端子)を接続し、このアクティブ素子10のソース端子(またはドレイン端子)へ制御電極PVjを接続し、ゲート端子へ時分割階調表示期間を制御するコンデンサ2を接続する。
【0092】
この画素Aijを駆動する為の電圧は図21のようになる。即ち、アクティブ素子4としてn型TFTを想定しているので、1)が走査電極G1へ印加される電圧VG1であり、2)が走査電極G2へ印加される電圧VG2であり、3)が走査電極G3へ印加される電圧VG3である。4)は信号電極S1へ印加される電圧VS1であり、5)は信号電極S2へ印加される電圧VS2である。この走査電極G1の電圧VG1と、信号電極S1の電圧VS1により、図20のアクティブ素子10のゲート端子電圧VC1は6)のようになる。また、7)は制御電極PV1へ印加される電圧VPV1であり、8)は制御電極NV1へ印加される電圧VNV1である。アクティブ素子1及び10はn型TFTを想定しているので、このアクティブ素子10のゲート端子電圧VC1と、制御電極PV1へ印加される電圧VPV1と、制御電極NV1へ印加される電圧VNV1により、図20のアクティブ素子1のドレイン端子(またはソース端子)電圧VC2は図21の9)のようになる。
【0093】
即ち、始めにアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VONとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が導通状態となり、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側の電位が信号電極S1の電位VS11となる。次にアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VOFFとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が非導通状態となる。
【0094】
このコンデンサ2へ蓄えられた電荷は抵抗3により放電されるが、この図21の6)に示すコンデンサ2の電位VC1がアクティブ素子10のゲート閾値電圧Vthより大きい間、アクティブ素子10のソース・ドレイン間は導通状態となる。
【0095】
即ち、この間アクティブ素子1のゲート端子にはアクティブ素子10を通して制御端子PV1の電圧が印加される。
そこで、制御電極NV1がHIGH(高電圧状態)となり有機EL5は非導通状態とし、アクティブ素子10のソース・ドレイン端子を通してアクティブ素子1のゲート端子へソース・ドレイン間が導通状態となる電圧VONを図21の7)のPV1の電圧として印加し、アクティブ素子1のソース・ドレイン間を通った電荷を図21の9)の端子VC2の電圧としてコンデンサ12に蓄える。
【0096】
次に、アクティブ素子10のソース・ドレイン端子を通してアクティブ素子1のゲート端子Aのソース・ドレイン間を非導通状態とする電圧VOFFを図21の7)のPV1の電圧として印加し、制御端子NV1を下げていくことでコンデンサ12へ蓄えた電荷を図21の9)のVC2の電圧のように有機EL5を通して放電させる。
【0097】
この動作く繰り返すことで、電位VC1がアクティブ素子10のゲート閾値電圧Vthより大きい間、有機EL5を発光させる。
その後、電位VC1が小さくなると、アクティブ素子1のゲート電圧はGND電位となり、アクティブ素子1は非導通となるので、有機EL5は発光しない。このように、この有機EL5を通る電荷はアクティブ素子1のソース・ドレイン間ON抵抗に関係なく、コンデンサ12に蓄えられる電荷で決まるので、このコンデンサ12の容量を正確に揃えることで各画素を構成するアクティブ素子1の導通抵抗のバラツキの影響を排除できる。
【0098】
なお、図20では時間分割階調表示手段として、従来例の時間分割階調表示手段電気光学素子構成を用いているが、図25のように本発明の第1の発明である時間分割階調表示手段の第1の具体的な電気光学素子構成や、他の時間分割階調表示手段を用いてもよい。
[実施形態5]
本実施形態5でも本発明の第4の発明であるアクティブ素子構成を用いる。以下このアクティブ素子の導通抵抗のバラツキ対策電気光学素子の好ましい第2の構成について説明する。即ち、図30に示すように有機EL5を駆動する為のアクティブ素子1のドレイン端子(またはソース端子)へ有機EL5の一方の端子とコンデンサ12を接続し、この有機EL5の他方の端子を対向電極である制御電極COMへ接続し、コンデンサ12の他方の端子は有機EL駆動用電源VOLEDへ接続する。また、アクティブ素子1のゲート端子へ別のアクティブ素子10のドレイン端子(またはソース端子)と抵抗11を接続し、このアクティブ素子10のソース端子(またはドレイン端子)をGNDへ接続する。このアクティブ素子10のゲート端子へは時分割階調表示期間を制御するコンデンサ2と、このコンデンサ2の電荷を制御する為のアクティブ素子4と6のソース端子(またはドレイン端子)が接続されている。アクティブ素子4のゲート端子には走査電極Gjが接続され、もう一方のドレイン端子(またはソース端子)には信号電極Siが接続されている。また、アクティブ素子6のもう一方のドレイン端子(またはソース端子)には(有機ELまたはTFTのソース・ゲート間電極もしくはドレイン・ゲート間電極を短絡させて構成した)ダイオード7とコンデンサ8が接続され、ダイオード7のもう一方の端子、アクティブ素子6のゲート端子、抵抗11の他方の端子は制御電極PGへ接続されいる。また、コンデンサ8のもう一方の端子はGNDへ接続されている。
【0099】
この画素Aijを駆動する為の電圧は図31のようになる。なお、アクティブ素子は全てn型TFTを想定している。即ち、1)が走査電極G1へ印加される電圧VG1であり、2)が走査電極G2へ印加される電圧VG2であり、3)が走査電極G3へ印加される電圧VG3である。4)は信号電極S1へ印加される電圧VS1であり、5)は信号電極S2へ印加される電圧VS2である。また、6)は制御電極PGへ印加される電圧VPGであり、この走査電極G1の電圧VG1と、信号電極S1の電圧VS1と、制御電極PGの電圧VPGにより、図30のコンデンサ8のアクティブ素子6側の端子電圧VP1は8)のようになり、アクティブ素子10のゲート端子電圧VC1は7)のようになる。このゲート端子電圧VC1が閾値Vth以上の間はアクティブ素子10が導通状態となるので、アクティブ素子1のゲート端子電圧VR1は9)のようになる。そこで、有機EL5の(アクティブ素子1と接続された電極とは反対側の)対向電極電位を10)のように振ると、アクティブ素子1の有機ELと接続されたドレイン端子(またはソース端子)の電圧は11)のようになる。
【0100】
即ち、始めにアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VONとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が導通状態となり、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子側の電位が信号電極S1の電位VS11となる。次にアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VOFFとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が非導通状態となる。
【0101】
このコンデンサ2へ蓄えられた電荷はアクティブ素子6とコンデンサ8とダイオード7により放電されるが、この図31の7)に示すコンデンサ2の電位VC1がアクティブ素子10のゲート閾値電圧Vthより大きい間、アクティブ素子10のソース・ドレイン間は導通状態となる。
【0102】
このアクティブ素子10が導通状態のとき、アクティブ素子1のゲート端子電圧はGNDとなり、アクティブ素子10が非導通状態のとき、アクティブ素子1のゲート端子電圧は端子PGと同電位になる。
【0103】
そこで、アクティブ素子1が非導通状態のとき有機EL5の対向電極をLOW(低電圧状態)とすると、有機EL5のコンデンサ12側端子には最初に有機EL駆動用電圧VOLEDが印加される。そこで、コンデンサ12より正電荷が有機EL5を通して放電され(コンデンサ12は充電され)る。このコンデンサ12からの放電がほぼなくなったとき、有機EL5の対向電極COMの電位と制御端子PGの電位を反転させ、アクティブ素子1を導通状態とし、(有機EL5は非導通状態とし)コンデンサ12に溜められた電荷を放電させる。
【0104】
この動作を繰り返すことで、電位VC1がアクティブ素子10のゲート閾値電圧Vthより小さい間、有機EL5を発光させる。
この有機EL5を通る電荷はアクティブ素子1のソース・ドレイン間ON抵抗に関係なく、コンデンサ12に蓄えられる電荷で決まるので、このコンデンサ12の容量を正確に揃えることで各画素を構成するアクティブ素子1の導通抵抗のバラツキの影響を排除できる。
【0105】
そこで、実際図30のアクティブ素子構成で、TFTの代わりにFETを使い、有機ELの代わりにLEDを用いた場合の実験結果を示す。図30のアクティブ素子10のゲート端子電圧(コンデンサ2の保持電圧)が図32の(A)であり、アクティブ素子1のゲート端子電圧が図32の(B)である。また、図30の電源VOLEDとアクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)間に抵抗を入れた場合にアクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)の電圧を図32の(C)に示す。図32(C)において、電圧が一瞬3Vまで低下している期間がアクティブ素子1が導通状態の期間であり、この期間にコンデンサ12の電荷が放電される。また、アクティブ素子1のもう一方のドレイン端子(またはソース端子)の電圧が図32の(D)である。図32(D)において、アクティブ素子1が導通状態のとき、その電位は図32(C)と等しくなり、非導通状態のとき、その電位が低下していることが判る。コンデンサ12のもう一方の端子の電位は電源電圧VOLED(ここでは5V)であるから、その電位差がコンデンサ12に溜まった電荷と比例する。
【0106】
このように図30の画素TFT回路構成を用い、図31のように制御すれば、コンデンサ12へ溜めた電荷により光学素子5を流れる電流を制御できることが判る。
〔実施形態6〕
本実施形態6でも、本発明の第4の発明であるアクティブ素子構成を用いる。以下このアクティブ素子の導通抵抗のバラツキ対策電気光学素子の好ましい第3の構成について説明する。即ち、図20の有機EL5を制御端子NVjへ接続した素子構成の代わりに、図22の有機EL5とアクティブ素子13を直列にアース端子へ接続した素子構成である。
【0107】
この画素Aijを駆動する為の電圧は図23のようになる。即ち、アクティブ素子4としてn型TFTを想定しているので、1)が走査電極G1へ印加される電圧VG1であり、2)が走査電極G2へ印加される電圧VG2であり、3)が走査電極G3へ印加される電圧VG3である。4)は信号電極S1へ印加される電圧VS1であり、5)は信号電極S2へ印加される電圧VS2である。この走査電極G1の電圧VG1と、信号電極S1の電圧VS1により、図22のアクティブ素子10のゲート端子電圧VC1は6)のようになる。また、アクティブ素子1、10及び13はn型TFTを想定しているので、7)は制御電極PV1へ印加される電圧VPV1であり、8)は制御電極VG1へ印加される電圧VVG1である。このアクティブ素子10のゲート端子電圧VC1と、制御電極PV1へ印加される電圧VPV1と、制御電極VG1へ印加される電圧VVG1により、図22のアクティブ素子1のドレイン端子(またはソース端子)電圧VC2は図23の9)のようになる。
【0108】
即ち、実施形態1で示したように、始めにアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VONとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が導通状態となり、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子(またはソース端子)側の電位が信号電極S1の電位VS11となる。次にアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VOFFとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が非導通状態となる。
【0109】
このコンデンサ2へ蓄えられた電荷は抵抗3により放電されるが、この図23の6)に示すコンデンサ2の電位VC1がアクティブ素子10のゲート閾値電圧Vthより大きい間、アクティブ素子10のソース・ドレイン間は導通状態となる。
【0110】
そこで、制御電極VG1へアクティブ素子13のソース・ドレイン間を非導通状態とする電圧VOFFを印加し、アクティブ素子13を非導通状態とし、アクティブ素子10のソース・ドレイン端子を通してアクティブ素子1のゲート端子へソース・ドレイン間が導通状態となる電圧VONを図23の7)のPV1の電圧としてを印加し、アクティブ素子1のソース・ドレイン間を通った電荷をコンデンサ12に蓄える。
【0111】
次に、アクティブ素子10のソース・ドレイン端子を通してアクティブ素子1のゲート端子へソース・ドレイン間を非導通状態とする電圧VOFFを図23の7)のPV1の電圧として印加し、制御電極VG1へアクティブ素子13のソース・ドレイン間を導通状態とする電圧VONを印加し、アクティブ素子13を導通状態とし、コンデンサ12へ蓄えた電荷を有機EL5を通して放電させる。
【0112】
この動作を繰り返すことで、電位VC1がアクティブ素子10のゲート閾値電圧Vthより大きい間、有機EL5を発光させる。
この有機EL5を通る電荷はアクティブ素子1のソース・ドレイン間ON抵抗に関係なく。コンデンサ12に蓄えられる電荷で決まるので、このコンデンサ12の容量を正確に揃えることで各画素を構成するアクティブ素子1の特性バラツキの影響を排除できる。
【0113】
なお、図22の素子構成ではアクティブ素子13を有機EL5とアクティブ素子1のドレイン端子(またはソース端子)の間に入れたが、アクティブ素子13を有機EL5とアース端子GNDの間に入れても良い。
〔実施形態7〕
本実施形態7では本発明の第5の発明であるアクティブ素子構成を用いる。以下このアクティブ素子の導通抵抗のバラツキの影響を排除する為の電気光学素子構成及びその駆動方法について説明する。
【0114】
実施形態3においても図19に示されるアクティブ素子1のソース・ドレイン間の飽和導通状態でのON抵抗は、TFT製造中にマスクパターンずれ等による各画素のアクティブ素子1のサイズのバラツキ等によりバラツくという問題を抱える。
【0115】
そこで、上記問題を解決する為、本発明の第5の発明であるバラツキ対策電気光学素子構成を用いる。即ち、図24に示すように有機EL5を駆動する為のアクティブ素子1のドレイン端子(またはソース端子)へコンデンサ14の一方の端子を接続し、このコンデンサ14の他方の端子へ有機EL5の一方の端子を接続する。そして、アクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)を制御電極PPjへ接続し、有機EL5の他方の端子を制御電極NPjへ接続する。また、この有機EL5と並列にこの有機EL5とは逆極性の有機EL15もしくはTFTのソース・ゲート間を短絡させて作ったダイオードオート15を接続する。
【0116】
またアクティブ素子1のゲート端子へ別のアクティブ素子10のドレイン端子(またはソース端子)を接続し、このアクティブ素子10のソース端子(またはドレイン端子)を飽和導通電圧VONへ接続し、ゲート端子へ時分割階調表示期間を制御するコンデンサ2を接続する。
【0117】
この画素Aijを駆動する為の電圧は図26のようになる。即ち、アクティブ素子4としてn型TFTを想定しているので、1)が走査電極G1へ印加される電圧VG1であり、2)が走査電極G2へ印加される電圧VG2であり、3)が走査電極G3へ印加される電圧VG3である。4)は信号電極S1へ印加される電圧VS1であり、5)は信号電極S2へ印加される電圧VS2である。この走査電極G1の電圧VG1と、信号電極S1の電圧VS1により、図24のアクティブ素子10のゲート端子電圧VC1は6)のようになる。また、アクティブ素子1及び10はn型TFTを想定しているので、7)は制御電極PP1へ印加される電圧VPP1であり、8)は制御電極NP1へ印加される電圧VNP1である。このアクティブ素子10のゲート端子電圧VC1と、制御電極PP1へ印加される電圧VPP1と、制御電極NP1へ印加される電圧VNP1により、図24の有機EL5の一方の端子電圧VC2は図26の9)のようになる。
【0118】
即ち、実施形態1で示したように、始めにアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VONとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が導通状態となり、コンデンサ2のアクティブ素子4のドレイン端子(またはソース端子)側の電位が信号電極S1の電位VS11となる。次にアクティブ素子4のゲート電圧VG1が電圧VOFFとなり、アクティブ素子4のソース・ドレイン間が非導通状態となる。
【0119】
このコンデンサ2へ蓄えられた電荷は抵抗3により放電されるが、この図26の6)に示すコンデンサ2の電位VC1がアクティブ素子10のゲート閾値電圧Vthより大きい間、アクティブ素子10のソース・ドレイン間は導通状態となる。
【0120】
そこで、アクティブ素子1のゲート端子へはアクティブ素子1のソース・ドレイン間を飽和導通状態となる電圧VONが印加される。
このとき、アクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)PPjへ正電圧、有機EL5の他方の端子NPjへ負電圧を印加すると、アクティブ素子1のドレイン端子(またはソース端子)に接続されたコンデンサ14の一方の端子へ正電荷が溜まり、その正電荷に見合った負電荷が有機EL5を通して放電される。この放電はコンデンサ14の一方の端子の電位がアクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)PPjへ印加した電圧と同じになるまで続く。
【0121】
次に、アクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)PPjへ負電圧、有機EL5の他方の端子NPjへ正電圧を印加すると、アクティブ素子1のドレイン端子に接続されたコンデンサ14の一方の端子へ溜まっていた正電荷が放出され代わりに負電荷が溜まり、その移動した負電荷に見合った正電荷が有機EL15(またはダイオード15)を通して充電される。この充電はコンデンサ14の一方の端子の電位がアクティブ素子1のソース端子(またはドレイン端子)PPjへ印加した電圧と同じになるまで続く。
【0122】
この行為を繰り返すことで、電位VC1がアクティブ素子10のゲート閾値電圧Vthより大きい間、有機EL5を発光させる。
この有機EL5を通る電荷はアクティブ素子1のソース・ドレイン間ON抵抗に関係なく。コンデンサ14に蓄えられる電荷で決まるので、このコンデンサ14の容量を正確に揃えることで各画素を構成するアクティブ素子1の導通抵抗のバラツキの影響を排除できる。
【0123】
なお、図24ではアクティブ素子1と有機EL5の間にコンデンサ14を挿入したが、アクティブ素子1のドレイン端子(またはソース端子)へ有機EL5を直接接続し、コンデンサ14をアクティブ素子1の有機EL5が接続されていないソース端子(またはドレイン端子)へ接続しても良い。
【0124】
【発明の効果】
以上説明した様に、請求項1記載の第1の発明により、抵抗値のバラツキによらず1フレーム期間に1回画素を選択することで、各走査ライン当りの選択期間を短くすることなく時間分割階調表示が行えるとう効果がある。また、各画素を構成する有機ELは必ず画素が選択されてからコンデンサ2へ保持された電圧に依存した期間連続的に発光するので、動画偽輪郭の発生が少ないという効果もある。
【0125】
また、請求項2記載の第2の発明によっても、上記時分割階調表示手段と同様な効果が発揮される。
また、請求項3記載の第3の発明により、有機ELTを駆動するTFTのソース・ゲート間閾値電圧のバラツキ、TFTの非飽和導電状態の抵抗値のバラツキの影響を緩和しより均一な表示を得ることができる。
【0126】
また、請求項4〜8記載の第4及び第5の発明により、各画素を構成するアクティブ素子の特性バラツキの影響を排除できるので、表示むらが少なくなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の従来例で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図2】本発明の従来例で示した有機ELを用いた場合の実際のデバイス構造の概念図である。
【図3】本発明の従来例で示した図2の線A−A’に沿った断面図である。
【図4】本発明の従来例で示した図2の線B−B’に沿った断面図である。
【図5】本発明の従来例で示した青色発光有機ELのデバイス構成の概念図である。
【図6】本発明の従来例で示した時間分割階調表示の走査タイミングの概念図である。
【図7】本発明の従来例で示した別のアクティブ素子構成の概念図である。
【図8】本発明の従来例で示した図7のアクティブ素子の駆動タイミングの概念図である。
【図9】本発明の従来例で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図10】本発明の従来例で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図11】本発明の従来例で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図12】本発明の実施形態1で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図13】本発明の実施形態1で示したアクティブ素子構成の同様な概念図である。
【図14】本発明の実施形態1で示した図12のアクティブ素子の駆動タイミングの概念図である。
【図15】本発明の実施形態1で示した別のアクティブ素子構成の概念図である。
【図16】本発明の実施形態1で示した図15のアクティブ素子の駆動タイミングの概念図である。
【図17】本発明の実施形態2で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図18】本発明の実施形態2で示した図17のアクティブ素子の駆動タイミングの概念図である。
【図19】本発明の実施形態3で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図20】本発明の実施形態4で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図21】本発明の実施形態4で示した図20のアクティブ素子の駆動タイミングの概念図である。
【図22】本発明の実施形態6で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図23】本発明の実施形態6で示した図22のアクティブ素子の駆動タイミングの概念図である。
【図24】本発明の実施形態7で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図25】本発明の実施形態4で示した別のアクティブ素子構成の概念図である。
【図26】本発明の実施形態7で示した図24のアクティブ素子の駆動タイミングの概念図である。
【図27】本発明の課題で示した有機ELのV−I特性と、V−効率特性図の
3.例である。
【図28】本発明の実施形態1で示した図12のアクティブ素子構成の実際の動作測定結果である。
【図29】本発明の実施形態3で示した図19のアクティブ素子構成の実際の動作測定結果である。
【図30】本発明の実施形態5で示したアクティブ素子構成の概念図である。
【図31】本発明の実施形態5で示した図30のアクティブ素子の駆動タイミングの概念図である。
【図32】本発明の実施形態5で示した図30のアクティブ素子構成の実際の動作測定結果である。
【符号の説明】
1:アクティブ素子、2:コンデンサ、3:抵抗、4:アクティブ素子、5:有機EL素子、6:アクティブ素子、7:ダイオード素子、8:コンデンサ、9:アクティブ素子、10:アクティブ素子、11:抵抗、12:コンデンサ、13:アクティブ素子、14:コンデンサ、15:有機EL素子101:画素、102:TFT、103:TFT、104:コンデンサ、105:電気光学素子、110:絶縁基板、111:ポリシリコン層、112:絶縁ゲート材料、113:ポリシリコン層、114:ゲートバス、115:絶縁層、116:接触孔及び電極材料、117:接触孔及び電極材料、118:透明電極、119:絶縁性パシベーション層、120:ITO側端面、121:有機EL層、122:陰極、130:基板、131:陽極、132:正孔入層、133:正孔輸送層、134:発光層、135:電子輸送層、136:陰極、140:第1のTFT、141:ゲート電極、142:ドレイン電極、143:ソース電極、150:第2のTFT、151:ゲート電極、153:ドレイン電極、154:ソース電極、160:保持容量、170:有機EL素子、171:陽極、172:陰極、180:駆動電源、181:充電用容量、182:第3のTFT、183:ゲート電極、184:ドレイン電極、185:ソース電極、186:第4のTFT、187:ゲート電極、188:ドレイン電極、189:ソース電極、190:表示電極、

Claims (8)

  1. 第1のアクティブ素子(1)のゲート端子へ印加される電圧により、第1のアクティブ素子(1)のドレイン端子またはソース端子へ間接または直接に接続された光学素子(5)を流れる電荷を制御する電気光学素子であって、
    前記第1のアクティブ素子(1)のゲート端子へその一方端子が接続された第1のコンデンサ(2)と、
    該第1のコンデンサ(2)の一方端子と第2のコンデンサ(8)の一方端子の間に接続された第2のアクティブ素子(6)と、
    を備え、
    該第1のコンデンサ(2)の一方端子とソース配線(sj)の間に配置された第3のアクティブ素子(4)を通して、該第1のコンデンサ(2)に前記第1のアクティブ素子(1)のゲート端子の電圧を制御する為の電荷を保持し、前記第2のアクティブ素子(6)を通して該電荷を第2のコンデンサ(8)へ移動させ、該第2のコンデンサ (8) の一方端子と第2配線(PG)の間に配置された第4のアクティブ素子(7)を通して放電することにより前記第1のアクティブ素子(1)のゲート端子へ印加される該電圧を制御し、前記光学素子(5)を流れる電荷量を制御することを特徴とする電気光学素子。
  2. 第1のアクティブ素子(1)のゲート端子へ印加される電圧により、該第1のアクティブ素子(1)のドレイン端子またはソース端子へ間接または直接に接続された光学素子(5)を流れる電荷を制御する電気光学素子であって、
    該第1のアクティブ素子(1)のゲート端子の電圧を制御する為の第1のコンデンサ(2)を備え、該第1のコンデンサ(2)の一方の端子へ保持する電荷と、該第1のコンデンサ(2)の他方の端子へ印加する電圧を徐々に変化させることにより該第1のアクティブ素子(1)のゲート端子へ印加される前記電圧を制御し、前記光学素子(5)を用いて時間変調階調を制御することを特徴とする電気光学素子。
  3. 上記請求項1記載の電気光学素子であって、
    前記第1のアクティブ素子(1)のゲート端子の電圧を制御する為、前記第1のコンデンサ(2)がそのゲート端子に接続された第5のアクティブ素子(10)を備え、該第5のアクティブ素子(10)のドレイン端子またはソース端子が上記第1のアクティブ素子(1)のゲート端子に接続され、
    該第5のアクティブ素子(10)を通して該第1のアクティブ素子(1)の非導通状態/飽和導通状態を制御する電圧を与えて前記光学素子(5)を流れる電荷量を制御することを特徴とする電気光学素子。
  4. 第1のアクティブ素子(1)と、
    該第1のアクティブ素子(1)のドレイン端子またはソース端子へ間接または直接に接続された光学素子(5)と、
    該光学素子(5)と該第1のアクティブ素子(1)との接続点に一方の端子が接続された第1のコンデンサ(12)と、
    該第1のアクティブ素子(1)のゲート端子にドレイン端子またはソース端子が接続された第2のアクティブ素子(10)と、
    該第2のアクティブ素子(10)の導通/非導通状態を制御する制御電圧を与える第2のコンデンサ(2)と、
    を備え、
    該第1のコンデンサ(12)に保持された電荷を該光学素子(5)を通して放電する電気光学素子。
  5. 導通状態の前記第2のアクティブ素子(10)を通して前記第1のアクティブ素子(1)に導通/非導通電圧を供給し、
    該第1のアクティブ素子(1)が導通状態のときに、制御電極(NVj)を通して前記光学素子(5)に非導通電圧を供給し、前記第1のコンデンサ(12)に該導通電圧に基づく電荷を保持させ、
    該第1のアクティブ素子(1)が非導通状態のときに、制御電極を通して前記光学素子(5)に導通電圧を供給し、該第1のコンデンサ(12)に保持された電荷を該光学素子(5)に放電する請求項4に記載の電気光学素子。
  6. 前記第1のアクティブ素子(1)が非導通状態のときに、前記光学素子(5)を通して前記第1のコンデンサ(12)に電荷を充電し、
    前記第1のアクティブ素子(1)が導通状態のときに、前記1のコンデンサ(12)の電荷を放電させる請求項4に記載の電気光学素子。
  7. 第3のアクティブ素子(13)が前記第1のアクティブ素子(1)と前記光学素子(5)との間に接続され、前記第1のコンデンサ(12)の前記一方の端子が該第1のアクティブ素子(1)と該第3のアクティブ素子(13)の接続点に接続され、
    導通状態の前記第2のアクティブ素子(10)を通して前記第1のアクティブ素子(1)に導通/非導通電圧を供給し、
    該第1のアクティブ素子(1)が導通状態のときに、制御電極を通して該第3のアクティブ素子(13)に非導通電圧を供給し、前記光学素子(5)を非導通状態として前記第1のコンデンサ(12)に該導通電圧に基づく電荷を保持させ、
    該第1のアクティブ素子(1)が非導通電状態のときに、制御電極を通して前記第3のアクティブ素子(13)に導通電圧を供給し、前記光学素子(5)を導通状態として該第1のコンデンサ(12)に保持された電荷を該光学素子(5)に放電する請求項4に記載の電気光学素子。
  8. 光学素子(5)と、
    該光学素子(5)に一方の端子が接続され、第1のアクティブ素子(1)のドレイン端子またはソース端子に他方の端子が接続された第1のコンデンサ(14)と、
    該第1のアクティブ素子(1)のアクティブ素子の導通/非導通状態を制御する制御電圧を与える第2のアクティブ素子(10)と、
    を備え、
    該第1のコンデンサ(14)の該他方の端子に該第1のアクティブ素子(1)を介して極性反転電圧を所定の周期で与え、該第1のコンデンサ(14)の該一方の端子に該光学素子(5)を介して該極性反転電圧の極性と逆極性の電圧を該周期と同一周期で与える電気光学素子。
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