JP3932105B2 - 車両用トレイ部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば小物や食物の載置に用いられる車両用トレイ部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車室内には、移動時あるいは停車時における搭乗者の利便性を確保するために、種々の車両用内装部材が配置されている。車両用内装部材の中でもカップホルダは、移動時、停車時を問わず使用頻度が高い。また、カップホルダを使用して飲物を飲みながら、他の車両用内装部材を併用したい場合も多い。
【0003】
そこで、実開平6−50968号公報には、脱着可能でありテーブルと一体化されたカップホルダが紹介されている。図14に、このカップホルダの斜視図を示す。カップホルダ100は、フック101とカップホルダ本体102と第一テーブル103と第二テーブル104とからなる。フック101は、運転席側ドアの窓枠(図略)と窓(図略)との隙間、つまり窓隙間に上方から差し込まれている。このフック101により、カップホルダ100は、運転席側ドアに脱着可能に取り付けられている。カップホルダ本体102は、フック101に止着されている。第一テーブル103は、カップホルダ本体102の前縁に、ヒンジ部(図略)を介して、取り付けられている。また第二テーブル104は、第一テーブル103の前縁に、ヒンジ部(図略)を介して、取り付けられている。このため、第一テーブル103および第二テーブル104は、図中矢印で示すように、カップホルダ本体102に対して折り畳み可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、同公報記載のカップホルダ100は、カップホルダ本体102と、第一テーブル103および第二テーブル104とが、一体的に構成されている。このため、搭乗者がカップホルダ本体102だけを取り付けたい場合であっても、第一テーブル103および第二テーブル104もカップホルダ本体102と一緒に取り付けられてしまう。すなわち、カップホルダ本体102単体で使用する場合、第一テーブル103および第二テーブル104が邪魔になる。
【0005】
また、上述したように、カップホルダ100はフック101により運転席側ドアに取り付けられている。すなわちフック101を支点として、カップホルダ本体102と第一テーブル103と第二テーブル104とが延設されている。一方、両テーブルに物が載置された場合、作用点となるのも、フック101のうち窓隙間に挿入されている部分である。すなわち、支点と作用点とが近接している。このため、両テーブルに物が載置された場合、フック101には、ちょうど釘抜きで釘を抜くときのように、てこにより比較的大きな応力が加わることになる。また、フック101はカップホルダ本体102に対し、車幅方向に止着されている。しかし、両テーブルは、車幅方向とは垂直に、つまり前方に延びて配置されている。したがって、フック101には、捻り方向のモーメントが加わることになる。これらの理由により、カップホルダ100は、比較的取り付け強度が弱い。
【0006】
本発明の車両用トレイ部材は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって本発明は、カップホルダと別体であり、取り付け強度の強い車両用トレイ部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の車両用トレイ部材は、物を保持できるトレイ本体を備え、車室パネルから収納可能に突設されたカップホルダの上面に脱着可能に取り付けられることを特徴とする。本発明の車両用トレイ部材は、カップホルダとは別体である。このため、カップホルダだけを単体で使用することができる。また、カップホルダは車両パネルから突設されている。カップホルダの車両パネルに対する取り付け強度は比較的強い。本発明は、このカップホルダの強い取り付け強度を利用して、カップホルダ上面に車両用トレイ部材を載置するものである。したがって、本発明の車両用トレイ部材の取り付け強度は強い。
【0008】
(2)好ましくは、車両用トレイ部材は、カップホルダとカップホルダを収納するために車室パネルに埋設された収納部との隙間に差し込まれる差し込み部と、差し込み部から車室内に突設され、カップホルダのカップ保持口と連通する連通口を持つトレイ本体と、を備えてなり、カップホルダの上面に脱着可能に取り付けられる構成とする方がよい。
【0009】
本構成の車両用トレイ部材は、差し込み部とトレイ本体とを備える。収納式のカップホルダは、車室パネルに埋設された収納部から引き出されて使用される。ここで、カップホルダを引き出すと、収納部の上底面とカップホルダ上面との間に、隙間が区画される。本構成の車両用トレイ部材は、この隙間に差し込み部を差し込むことにより、カップホルダ上面に取り付けられる。トレイ本体に物が載置された場合、支点となるのは、トレイ本体のうち、カップホルダの車室側縁と当接する部分である。これに対し、作用点となるのは、カップホルダの車室パネル側縁と近接する差し込み部である。したがって、支点と作用点とが離間している。このため、差し込み部に加わる応力は、比較的小さくなる。また、例えば車両用トレイ部材がセンターコンソールに取り付けられる場合、差し込み部とトレイ本体とは、車両前後方向に延びて並置される。このため、トレイ本体に物が載置されても、差し込み部に捻り方向のモーメントが加わることがない。これらの理由から、本構成の車両用トレイ部材の取り付け強度は強い。
【0010】
(3)好ましくは、トレイ本体は、カップホルダおよび車室パネルのうち少なくとも一方に配置された被係合部に係止されるずれ抑制部を持つ構成とする方がよい。ずれ抑制部を配置すると、カップホルダ上面に対して車両用トレイ部材がスライド移動するのを規制することができる。このため、本構成によると、より取り付け強度が強くなる。
【0011】
(4)好ましくは、トレイ本体は、カップホルダの側縁を挟持する挟持部を持つ構成とする方がよい。挟持部は、カップホルダの側縁を外方から挟み込む。したがって、本構成によると、特にカップホルダ幅方向の車両用トレイ部材のスライド移動を規制することができる。このため、さらに取り付け強度が強くなる。
【0012】
(5)好ましくは、トレイ本体は、カップホルダのカップ保持口に係合する保持口係合部を持つ構成とする方がよい。カップ保持口に保持される紙コップや缶の形状は、商品の種類によらず、ある程度定型化されている。このため、カップ保持口の形状、口径なども、カップホルダのタイプによらず、ある程度定型化されている。本構成は、この定型化されたカップ保持口を利用して、トレイ本体を係止するものである。本構成の車両用トレイ部材は、あらゆるタイプのカップホルダに取り付けることができる。すなわち、本構成の車両用トレイ部材は、汎用性が高い。
【0013】
(6)好ましくは、保持口係合部は、カップ保持口との係合状態を保持するロック係合部である構成とする方がよい。本構成によると、一旦、カップホルダに係止されたトレイ本体が、脱落するのを抑制することができる。したがって、本構成の車両用トレイ部材は、取り付け強度がさらに強くなる。
【0014】
(7)好ましくは、ロック係合部は、トレイ本体の表裏面を貫通しカップ保持口の口縁を横切って延びる長孔と、長孔に摺設され口縁に係合可能なスライドつまみと、からなる構成とする方がよい。本構成は、スライドつまみをカップ保持口の口縁に係止させることにより、トレイ本体をカップホルダに固定するものである。本構成によると、搭乗者がスライドつまみを動かすだけで、トレイ本体をカップホルダに堅固に固定することができる。このため、本構成は操作性に優れている。
【0015】
(8)好ましくは、トレイ本体は、脱着可能な脱着式カップホルダを持つ構成とする方がよい。つまり本構成は、車室パネルのカップホルダとは別に、カップホルダを配置するものである。本構成によると、トレイ本体により、車室パネルのカップホルダのカップ保持口が覆われた場合であっても、カップホルダを使用することができる。すなわち、トレイ本体とカップホルダとを併用できる。また、トレイ本体により、車室パネルのカップホルダのカップ保持口が覆われていない場合は、カップホルダを増設することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の車両用トレイ部材の実施の形態について説明する。
【0017】
(1)第一参考形態
まず、本参考形態の車両用トレイ部材の構成について説明する。図1に、本参考形態の車両用トレイ部材の取り付け前の図を示す。図に示すように、車両用トレイ部材1は、センターコンソール6に取り付けられる。なお、センターコンソール6は、本発明の車室パネルに含まれる。
【0018】
センターコンソール6には、二つのカップホルダ60a、60bが配置されている。カップホルダ60aは、樹脂製であって板状を呈している。カップホルダ60aのほぼ中央には、カップ保持口63aが穿設されている。また、センターコンソール6には、カップホルダ60aを収納する収納部61aが開設されている。また、カップホルダ60a上面と収納部61a上底面との間には、隙間62aが区画されている。
【0019】
カップホルダ60aと同様に、カップホルダ60bには、カップ保持口63bが穿設されている。また、センターコンソール6には、収納部61bが開設されている。また、カップホルダ60b上面と収納部61b上底面との間には、隙間62bが区画されている。
【0020】
カップホルダ60aとカップホルダ60bとの間には、前後方向に延びる被係合溝64が区画されている。なお、被係合溝64は、本発明の被係合部に含まれる。また、収納部61aと収納部61bとは、隔壁65により仕切られている。なお隔壁65は、本発明の被係合部に含まれる。
【0021】
本参考形態の車両用トレイ部材1は、差し込みリブ2とトレイ本体3とを備えている。なお、差し込みリブ2は、本発明の差し込み部に含まれる。差し込みリブ2は、樹脂製であって薄板状を呈している。差し込みリブ2は、二つの差し込み片21a、21bを有している。差し込み片21aと差し込み片21bとの間には、ずれ抑制スリット20が形成されている。なお、ずれ抑制スリット20は、本発明のずれ抑制部に含まれる。
【0022】
トレイ本体3は、樹脂製であって底の浅い有底角筒状を呈している。トレイ本体3は、連通口30a、30bとずれ抑制リブ(図略)と周壁31とを備える。なお、ずれ抑制リブは、本発明のずれ抑制部に含まれる。ずれ抑制リブについては後述する。連通口30aおよび連通口30bは、前記カップ保持口63aおよびカップ保持口63bとほぼ同じ間隔で、トレイ本体3に穿設されている。周壁31は、トレイ本体3の周縁から、上方に延びて立設されている。
【0023】
次に、本参考形態の車両用トレイ部材の取り付け方法について説明する。取り付けにおいては、まず、差し込み片21aを隙間62aに対向配置する。また、差し込み片21bを隙間62bに対向配置する。続いてこの状態で、車両用トレイ部材1を、図中矢印で示すように、カップホルダ60a、60bの上面にスライド移動させる。そして、差し込み片21aを隙間62aに差し込む。また、差し込み片21bを隙間62bに差し込む。また、ずれ抑制スリット20内に、隔壁65を挿入する。また、ずれ抑制リブを被係合溝64に挿入する。図2に、本参考形態の車両用トレイ部材の取り付け後の図を示す。また、図3に、図2のI−I断面図を示す。これらの図に示すように、取り付け後においては、カップ保持口63aの上に、連通口30aが配置される。また、カップ保持口63bの上に、連通口30bが配置される。すなわち連通口30a、30bを介して、カップ保持口63a、63bを使用することができる。また、図3に示すように、ずれ抑制リブ32は、被係合溝64に挿入されている。
【0024】
本参考形態の車両用トレイ部材1は、カップホルダ60a、60bとは別体である。このため、カップホルダ60a、60bだけを単体で使用することができる。また、食事の際のように、搭乗者が食物と飲物の双方を載置したい場合は、図2に示すように車両用トレイ部材1をカップホルダ60a、60bに組み付けることにより、車両用トレイ部材1とカップホルダ60a、60bとを並用することができる。
【0025】
また、本参考形態の車両用トレイ部材1において、トレイ本体3上に物が載置された場合、支点となるのは、トレイ本体3のうち、カップホルダ60a、60bの後縁と当接する部分である。これに対し、作用点となるのは、差し込みリブ2である。したがって、支点と作用点とが離間している。このため、トレイ本体3上に物が載置された場合、差し込みリブ2に加わる応力は、比較的小さくなる。また、本参考形態の車両用トレイ部材1においては、差し込みリブ2とトレイ本体3とは、前後方向に並置されている。このため、トレイ本体3に物が載置されても、差し込みリブ2に捻り方向のモーメントが加わることがない。これらの理由から、本参考形態の車両用トレイ部材1の取り付け強度は強い。
【0026】
また、本参考形態の車両用トレイ部材1は、ずれ抑制スリット20およびずれ抑制リブ32という、二つのずれ抑制部を持つ。この二つのずれ抑制部により、特に車幅方向のずれを抑制することができる。この点においても、本参考形態の車両用トレイ部材1は、取り付け強度が強い。
【0027】
(2)第一実施形態
本実施形態と第一参考形態との相違点は、トレイ本体に挟持部が配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。なお図4には、差し込みリブ2の図示を省略している。
【0028】
図4に、本実施形態の車両用トレイ部材の取り付け前の図を示す。なお、図1と対応する部材については同じ記号で示す。図に示すように、トレイ本体3の連通口30a、30bの外側には、一対の挟持部33a、33bが配置されている。図5に、挟持部33bの拡大図を示す。なお、挟持部33aの構成は挟持部33bと同様である。図に示すように、挟持部33bは、樹脂製であって、断面階段状を呈している。挟持部33bは、グリップ330bと挟持突起331bと揺動軸332bとを備える。挟持部33bは、揺動軸332bを介して、トレイ本体に枢支されている。揺動軸332bには、スプリング333bが環装されている。このスプリング333bにより、挟持部33bは、図中矢印で示すように、グリップ330bが開く方向に、言い換えると挟持突起331bが閉じる方向に、付勢されている。一方、図4に戻って、カップホルダ60aの側縁には、前後方向に延びるレール66aが形成されている。同様に、カップホルダ60bの側縁には、前後方向に延びるレール66bが形成されている。
【0029】
図6に、本実施形態の車両用トレイ部材の取り付け後の図を示す。なお、図2と対応する部材については同じ記号で示す。また、図7に、図6のII−II断面図を示す。なお、図3と対応する部材については同じ記号で示す。
【0030】
図7に示すように、車両用トレイ部材1をカップホルダ60a、60bに取り付ける際においては、搭乗者は、まず挟持部33aのグリップ330aと、挟持部33bのグリップ330bとを把持する。そして、図中矢印で示すように、挟持突起331aと挟持突起331bとを開く。続いてこの状態で、図6に示すように、車両用トレイ部材1を両カップホルダ上に載置する。それから、搭乗者はグリップ330aおよびグリップ330bから手を離す。搭乗者が両グリップから手を離すと、図7に示す挟持突起331aと挟持突起331bとは、スプリングの付勢力により、図中矢印と逆方向に揺動する。そして、挟持突起331aはレール66aに挿入、係止される。また、挟持突起331bはレール66bに挿入、係止される。このようにして、カップホルダ60a、60bは、挟持部33a、33bにより、車幅方向両側から挟持される。
【0031】
本実施形態の車両用トレイ部材1によると、特に車幅方向の車両用トレイ部材1のずれを規制することができる。このため、さらに取り付け強度が強くなる。
【0032】
(3)第二実施形態
本実施形態と、第一実施形態との相違点は、カップホルダにレールが配置されていない点である。そして、挟持部の挟持突起がカップホルダの下面に係止されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0033】
図8に、本実施形態の車両用トレイ部材の車幅方向断面図を示す。なお、図7と対応する部材については同じ記号で示す。図に示すように、カップホルダ60a、60bにはレールが配置されていない。このため、挟持部33a、33bの挟持突起331a、331bは、それぞれカップホルダ60a、60bの下面67a、67bに係止されている。
【0034】
本実施形態の車両用トレイ部材1によると、カップホルダ60a、60bにレールが配置されていない場合であっても、車幅方向のずれを規制することができる。
【0035】
(4)第二参考形態
本参考形態と第一参考形態との相違点は、差し込み部が配置されていない点である。また、トレイ本体に連通口が配置されていない点である。また、トレイ本体に保持口係合部が配置されている点である。また、トレイ本体に脱着式カップホルダが配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0036】
図9に、本参考形態の車両用トレイ部材の取り付け前の図を示す。なお、図1と対応する部材については、同じ記号で示す。図に示すように、トレイ本体3の裏面には、下方に突出し前方に延びる保持口係合部34a、34b(図中、点線で示す。)が一体に形成されている。保持口係合部34a、34bは、図中二点鎖線で示すように、カップ保持口63a、63bの口縁に係止される。このようにして、車両用トレイ部材1は、カップホルダ60a、60bに取り付けられる。また、トレイ本体3の両側壁には、脱着式カップホルダ35a、35bが取り付けられている。
【0037】
図10に、取り付け後における図9のIII−III断面図を示す。図に示すように、保持口係合部34aは、カップ保持口63aの口縁下面に係止されている。この係止により、車両用トレイ部材1の揺動が抑制される。図11に、取り付け後における図9のIV−IV断面図を示す。なお、図3と対応する部材については同じ記号で示す。図に示すように、トレイ本体3の両側壁には、それぞれ取り付け用ねじ部材36a、36bが螺設されている。この取り付け用ねじ部材36a、36bは、カップホルダ60a、60bを、車幅方向両側から締め付けている。この締め付けにより、車両用トレイ部材1の車幅方向、および前後方向のスライド移動が抑制される。本参考形態の車両用トレイ部材1は、あらゆるタイプのカップホルダに取り付けることができる。すなわち、本参考形態の車両用トレイ部材1は汎用性が高い。
【0038】
(5)第三実施形態
本参考形態と第二参考形態との相違点は、保持口係合部としてロック係合部が配置されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。
【0039】
図12に、本参考形態の車両用トレイ部材の取り付け前の図を示す。なお、図9と対応する部材については同じ記号で示す。図に示すように、トレイ本体3の表面には、長方形状の凹部37a、37bが形成されている。そして、凹部37a、37bには、前後方向に延びる長孔38a、38bがそれぞれ穿設されている。すなわち長孔38a、38bは、トレイ本体3の表裏面を貫通している。長孔38a、38bには、スライドつまみ39a、39bが前後方向に往復可能に配置されている。スライドつまみ39a、39bは、それぞれ二つずつ配置されている。これらのスライドつまみ39a、39bを、長孔38a、38b内において動かし、それぞれカップ保持口63a、63bに係止させることにより、車両用トレイ部材1は、カップホルダ60a、60bに取り付けられる。
【0040】
図13に、取り付け後における図12のV−V断面図を示す。なお、図10と対応する部材については同じ記号で示す。スライドつまみ39aは、上端部390aと軸部391aと下端部392aとからなる。上端部390aは、長方形板状を呈している。上端部390aは、長孔38aから上方に突出している。下端部392aは、長方形板状を呈している。下端部392aは、長孔38aから下方に突出している。軸部391aは、角柱状を呈している。軸部391aは、上端部390aと下端部392aとを連結している。また、軸部391aの側面は、長孔38aの内面に摺接している。図に白抜き矢印で示すように、二つのスライドつまみ39aは、長孔38a内を往復動可能である。
【0041】
取り付け時のスライドつまみ39aの動きについて説明する。取り付け時においては、図12に示すように、スライドつまみ39aを長孔38aのほぼ中央部に寄せておく。こうすると、取り付け時においてスライドつまみ39aがカップ保持口63aの口縁に引っかかるおそれが小さい。このため、スライドつまみ39aを、比較的簡単にカップ保持口63aに挿入することができる。スライドつまみ39aを、カップ保持口63aに挿入し、図13に示す下端部392aがカップ保持口63aの下縁から突出したら、二つのスライドつまみ39aを長孔38aの前端および後端にそれぞれ摺動させる。そして、下端部392aをカップ保持口63aの口縁前端および口縁後端に、それぞれ係止させる。
【0042】
本参考形態の車両用トレイ部材1は、カップホルダ60a、60bから脱落しにくい。このため、取り付け強度が強い。また、本参考形態の車両用トレイ部材1は、スライドつまみ39a、39bを動かすだけで、カップホルダ60a、60bに取り付けることができる。したがって、操作性に優れている。
【0043】
(6)その他
以上、本発明の車両用トレイ部材の実施の形態について説明した。しかしながら実施形態は上記形態に限定されるわけではない。本発明は、当業者が行いうる種々の変形的、改良的形態で実施することができる。
【0044】
例えば、上記実施形態においては、二つのカップホルダ60a、60bに一つの車両用トレイ部材1を取り付けた。しかしながら、一つのカップホルダに一つの車両用トレイ部材1を取り付けてもよい。また、上記実施形態においては、車室パネルとして、センターコンソール6を配置した。しかしながら、車室パネルは、例えばドアパネルなどでもよい。また、トレイ本体3の形状は特に限定しない。さらにまた、トレイ本体3の周壁31に袋などを掛けるフックを別途配置してもよい。また、上記第一参考形態、第一実施形態、第二実施形態においては、差し込み部として差し込みリブ2を配置したが、差し込み部の形状も特に限定しない。また、上記第一参考形態、第一実施形態、第二実施形態においては、ずれ抑制部としてずれ抑制スリット20およびずれ抑制リブ32を配置した。また、上記第二参考形態、第三参考形態においては、ずれ抑制部としてずれ抑制リブ32を配置した。しかしながら、ずれ抑制部の数、形状は特に限定しない。また、上記第三参考形態においては、前後方向に延びる長孔38a、38bを配置したが、車幅方向に延びる長孔を配置してもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明によると、カップホルダと別体であり、取り付け強度の強い車両用トレイ部材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一参考形態の車両用トレイ部材の取り付け前の図である。
【図2】 第一参考形態の車両用トレイ部材の取り付け後の図である。
【図3】 図2のI−I断面図である。
【図4】 第一実施形態の車両用トレイ部材の取り付け前の図である。
【図5】 挟持部の拡大図である。
【図6】 第一実施形態の車両用トレイ部材の取り付け後の図である。
【図7】 図6のII−II断面図である。
【図8】 第二実施形態の車両用トレイ部材の車幅方向断面図である。
【図9】 第二参考形態の車両用トレイ部材の取り付け前の図である。
【図10】 取り付け後における図9のIII−III断面図である。
【図11】 取り付け後における図9のIV−IV断面図である。
【図12】 第三参考形態の車両用トレイ部材の取り付け前の図である。
【図13】 取り付け後における図12のV−V断面図である。
【図14】 従来のカップホルダの斜視図である。
【符号の説明】
1:車両用トレイ部材、2:差し込みリブ(差し込み部)、20:ずれ抑制スリット(ずれ抑制部)、21a:差し込み片、21b:差し込み片、3:トレイ本体、30a:連通口、30b:連通口、31:周壁、32:ずれ抑制リブ(ずれ抑制部)、33a:挟持部、33b:挟持部、330a:グリップ、330b:グリップ、331a:挟持突起、331b:挟持突起、332a:揺動軸、332b:揺動軸、333b:スプリング、34a:保持口係合部、34b:保持口係合部、35a:脱着式カップホルダ、35b:脱着式カップホルダ、36a:取り付け用ねじ部材、36b:取り付け用ねじ部材、37a:凹部、37b:凹部、38a:長孔、38b:長孔、39a:スライドつまみ、390a:上端部、391a:軸部、392a:下端部、39b:スライドつまみ、6:センターコンソール(車室パネル)、60a:カップホルダ、60b:カップホルダ、61a:収納部、61b:収納部、62a:隙間、62b:隙間、63a:カップ保持口、63b:カップ保持口、64:被係合溝(被係合部)、65:隔壁(被係合部)、66a:レール、66b:レール、67a:下面、67b:下面。
Claims (2)
- 物を保持できるトレイ本体を備え、車室パネルから収納可能に突設されたカップホルダの上面に脱着可能に取り付けられる車両用トレイ部材であって、
該トレイ本体は、該カップホルダのカップ保持口と連通する連通口と、該トレイ本体に揺動自在に枢支され挟持突起を有し該連通口の外側で該カップホルダの側縁を挟持する一対の挟持部と、該挟持突起が該カップホルダの側縁と係合する方向へ揺動するように該挟持部を付勢するスプリングと、を備え、
該トレイ本体を該カップホルダの上面に配置し、一対の該挟持部で該カップホルダの側縁を挟持することで脱着可能に取り付けられることを特徴とする車両用トレイ部材。 - 前記トレイ本体は、前記カップホルダおよび前記車室パネルのうち少なくとも一方に配置された被係合部に係止されるずれ抑制部を持つ請求項1に記載の車両用トレイ部材。
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