JP3926730B2 - 符号送受信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、インターネットを通じてオーディオ信号をダウンロードしながら再生する、いわゆるストリーミングに適用される符号送受信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットを用いてオーディオやビデオなどのディジタル信号の圧縮符号を一部ずつ順次ダウンロードしながら、復号、再生を実時間で実施する、つまりストリーミングが行われるようになってきている。
このストリーミングに用いる従来の符号伝送方法は、オーディオやビデオなどのディジタル信号を圧縮符号化した符号列をサーバから、例えばインターネット経由で受信して伝送速度の変動等を吸収するためのバッファに蓄積し、このバッファから時間順に符号列を取り出し、この符号列を復号化してオーディオやビデオの信号を再生するものである(例えば特許文献1)。この場合の符号伝送方法の構成を図1に簡単に示す。
【0003】
送信側、例えばサーバの送信符号列蓄積部1にはオーディオやビデオなどのディジタル信号をフレーム単位で符号化した符号列が蓄積されていて、時間順にフレーム毎の送信符号列が伝送路送信部2に出力される。伝送路送信部2と伝送路受信部3の間は一般のインターネットなどを通じる伝送路4であり、受信されたフレーム毎の受信符号列が受信バッファ5に入力され、一旦受信バッファ5に蓄積される。受信バッファ5より古い符号列から時間順に復号符号列として復号化部6に伝えられる。復号化部6では入力された時間順の復号符号列の復号が行われ、復号ディジタル信号が出力される。
【0004】
伝送路4におけるトラフィックの輻輳状態による通常の伝送速度変動や受信符号列の到着遅延に対しある程度耐性が得られるように受信バッファ5のサイズ(蓄積容量)が選定されている。しかし送信側の送信基準時刻(タイミング)と受信側の復号基準時刻(タイミング)とにずれがあると、復号できないフレームが生じ、音切れやコマ飛びが生じる。この点より前記特許文献1では受信バッファ5の空き容量が1/2以上になるとデータ送信要求を送信側へ送り、送信側はその送信要求を受信すると、受信バッファ5の蓄積容量の1/2以下のデータを受信側に送信する。また受信側で受信バッファ5の空き容量に応じた送信要求を送信側に送り、送信側でその要求量に応じた量のデータを送信することも示されている。この場合送信データ量の増減を、1フレーム内のディジタル信号の一部を落して行ってはいない。以上のようにして音切れやコマ飛びが生じないようにしている。
【0005】
しかし、伝送路4のトラフィック量が大幅に変動し、可成りひどい輻輳状態になると、復号化部6で連続して復号化することができなくなり、音切れやコマ飛びが生じる。
このような問題を解決するためにディジタル信号を階層符号化し、上位(高品質)の条件の符号列が下位(低品質)の条件の符号列を包含するようにし、伝送速度が十分であれば、上位の条件の符号列を伝送して、高品質のディジタル信号の再生を可能とし、伝送速度が不十分になると下位の条件の符号列を伝送して品質が低下するがディジタル信号の再生を可能にして、音切れやコマ飛びなく実時間連続復号再生、つまりストリーミングを可能とすることが提案されている(例えば非特許文献1)。
【0006】
即ち図2に示すように、音源41よりの振幅語長が24ビット、標本化周波数が96kHzのディジタル信号が右シフト部42により各サンプルが8ビット右へシフトされ、つまり下位8桁が除去され、振幅語長が16ビットとされ、その後左シフト部43で8ビット左へシフトされ、各サンプルの振幅語長が24ビットで下位8ビットが0の信号とされ、この信号が減算部44で入力ディジタル信号より差し引かれ、下位8ビットが符号Dとして出力される。右シフト部42よりの信号はダウンサンプル部45で標本化周波数が48kHzにダウンサンプリングされ、このダウンサンプリングされた信号がアップサンプル部46で標本化周波数96kHzにアップサンプリングされ、このアップサンプリングされた信号と、右シフト部42よりの信号との誤差信号が減算部47で生成され、この誤差信号が可逆圧縮部48で可逆圧縮符号化され、その符号Cが出力される。
【0007】
ダウンサンプル部45より16ビット48kHzのディジタル信号は非可逆符号化部49で符号化方法MPEG−4により圧縮符号化され、その圧縮符号Aが出力される。この圧縮符号は局部復号部50で復号され、局部復号信号が生成され、この局部復号信号と、ダウンサンプル部45よりの16ビット48kHzディジタル信号との誤差信号が減算部51で生成され、その誤差信号は可逆圧縮部52で可逆圧縮符号化され、その符号Bが出力される。
可逆圧縮部48,52は予測符号化した後、可逆符号化をするとよい。つまり図3に示すように、誤差信号は線形予測部61で線形予測分析され、その予測係数と入力誤差信号とから予測値を求め、その予測値を整数化部62で整数値とし、その整数値とされた予測値を誤差信号から減算部63で差し引き、その残差信号を可逆圧縮部64で可逆圧縮符号化する。なお、線形予測係数も符号化して出力する。
【0008】
この場合上位の符号列はA〜Dであり、最下位の符号列はAである。伝送路の状態に応じて送信情報量を動的に制御し、受信側では通常は上位の符号列A〜Dを受信して、高品質なディジタル信号を再生し、伝送路状態が悪い場合でも下位の符号Aを受信して、品質が低下するが、連続的に再生信号を得ることができる。
可逆圧縮部48,52,64での可逆圧縮法は非特許文献1にも説明されているが、特許文献2に詳細に説明されている。この特許文献2に示す可逆圧縮法とその可逆伸張法を簡単に説明する。
【0009】
図4に示すように、符号器では、入力端子100よりのディジタル入力信号の時系列(以下「ディジタル入力信号系列」と称する)が、フレーム分割部110で、例えば1024個のディジタル入力信号(即ち、1024点のサンプル)からなるフレーム単位に順次分割され、このフレーム単位ごとにディジタル信号が非可逆量子化部120で非可逆圧縮符号化される。この符号化は、復号化時に元のディジタル入力信号をある程度再現できる方式であれば、入力信号に適した如何なる方式でもよい。例えば、上記ディジタル入力信号が音声であればITU−Tの音声符号化などが利用でき、音楽であればMPEGまたはTwinVQなどが利用でき、映像であればMPEGなどを利用できる。この非可逆圧縮符号I(n)は逆量子化部130で局部復号され、この局部復号信号と元のディジタル信号との誤差信号が差回路140で生成される。この誤差信号の振幅は通常は元のディジタル信号の振幅よりもかなり小さい。よって、ディジタル信号を可逆圧縮符号化するよりも、誤差信号を可逆圧縮符号化する方が情報量を小さくできる。
【0010】
この可逆圧縮符号化の効率を上げるために、誤差信号即ち、ディジタルのサンプル列をならびかえ部160でならびかえる。即ちこの誤差信号を、2の補数表現によるサンプル列から、符号絶対値表現(極性と絶対値の2進数)によるサンプル列へ変換し、その各サンプルのビット位置、つまりMSB,第2MSB,…,LSB毎に、サンプルを跨いだ、フレーム内のビットからなるビット列として、可逆符号化部150で可逆圧縮符号化して符号I(e)を出力する。つまり誤差信号の各サンプルV(k)は例えば図5Aに示すように、LSB〜極性ビットより、サンプル数が1024個であり、ならびかえられたビット列の1つDH(i)は図5Bに示すように、図5Aの各サンプルの同一桁位置のビットよりなる1024個ビット列である。誤差信号は振幅が小さいので、上位のビットは全て“0”となることが多く、その結果、ならびかえたビット列DH(i)は“0”が連続することによって、誤差信号の可逆圧縮符号化効率を上げることができる。この可逆圧縮符号化としては、例えば、同一符号(1又は0)が連続する系列がある場合や頻繁に出現する系列がある場合を利用した、ハフマン符号化や算術符号化などのエントロピィ符号化などを用いることができる。
【0011】
復号化器では、可逆復号化部210で可逆圧縮符号I(e)が復号化され、その復号信号に対し、ならびかえ部220でならびかえ部160と逆の処理が行われ、誤差信号がフレーム単位で順次再生される。また、逆量子化部230で、非可逆圧縮符号I(n)が復号化され、この復号信号と再生された誤差信号とが加算部240で加算され、最後に、フレーム合成部250でフレームごとの各加算信号が順次連結されて、元のディジタル信号系列が再生される。
非特許文献1には非可逆圧縮符号I(n)を優先度1番のパケットP1として、誤差信号のMSBに対する可逆圧縮符号I(e5)を優先度2番のパケットP2として、誤差信号のMSBのすぐ下位桁位置(例えば第15桁位置)のビットに対する可逆圧縮符号I(e15)を優先度3番のパケットP3として、以下桁位置が下る程対応可逆圧縮符号I(e14),…,I(e1)を順次優先度の順位を下げたパケットP4,…,P17とすることが示されている。
【0012】
【特許文献1】
特開平11−103317号公報(段落番号[0069]〜[0078]、図8、図9、図16、図20)
【特許文献2】
特開2001−14487号公報(第6〜8頁、図3)
【非特許文献1】
T.Moriya他4名著"Sampling Rate Scalable Lossless Audio coding"2002 IEEE Speech Coding Workshop proceedings 2002,10月
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
階層符号列を用い、伝送路状態に応じて動的に送信する符号列情報量を増減することによりストリーミングを実現することが非特許文献1に示されている。伝送路状態をどのように検出して、送信する符号列情報量をどのように制御するかは示されていない。送信したパケットが受信側で受信されたことを確認し、送信したパケットを必ず受信側に受信させる伝送プロトコルを用いれば、受信確認情報の遅れから、伝送路の輻輳状態を推定でき、その場合は、符号列の送信タイミング間隔を大とすると共に優先度の高い符号列のみを送信することが考えられるが、その場合、音切れやコマ飛びなしにストリーミングができるか保証はない。この発明の目的は、伝送路状態に応じて、送信符号情報量を制御し、ストリーミングを保証する具体的符号送信方法、符号受信方法、それらの装置及びそれらのプログラムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、ディジタル信号が単位時間毎に階層符号化された符号列の全部または一部の階層を送信、受信、復号して復号ディジタル信号を生成する符号送受信システムであって、符号送受信システムは、符号送信装置から送信された符号列は確実に符号受信装置で受信されるよう制御される非同期のデータ転送プロトコルで接続される伝送路を介して接続された上記符号送信装置と上記符号受信装置とにより構成されている。
符号送信装置は、入力されたバッファ残量情報に従って、バッファ残量が予め設定された所定値より多ければ単位時間ごとの階層符号化された符号列のうち最も優先度が高い階層の符号列から優先度が低い階層の符号列までを送信することを決定し、バッファ残量が上記所定値より少なければ単位時間ごとの階層符号化された符号列のうち最も優先度が高い階層の符号列のみを送信することを決定する送信符号列決定部と、送信することが決定された送信符号列を上記データ転送プロトコルに従って送信する伝送路送信部を具備する。
また、符号受信装置は、伝送路送信部から送信された符号列の全てを上記データ転送プロトコルに従って受信する伝送路受信部と、受信した符号列が何番目の単位時間に対するものであるかを識別するように蓄積され、単位時間毎にその順に対応するすべての符号列が取り出される受信バッファと、単位時間ごとに取り出されたすべての符号列により1つのディジタル信号を復号する復号化部と、受信バッファに蓄積されている符号列量と対応するバッファ残量情報を生成出力する残量情報生成部とを具備する。
【0015】
また、別の観点によれば、ディジタル信号が単位時間毎に階層符号化された符号列の全部または一部の階層を送信、受信、復号して復号ディジタル信号を生成する符号送受信システムであって、上記符号送受信システムは、符号送信装置から送信された符号列は確実に符号受信装置で受信されるよう制御される非同期のデータ転送プロトコルで接続される伝送路を介して接続された上記符号送信装置と上記符号受信装置とにより構成されている。
符号送信装置は、単位時間ごとに、入力されたバッファ残量情報に従って、バッファ残量が予め設定された所定値より多ければ最も優先度が高い階層の符号列から優先度が低い階層の符号列までを符号化部が出力するように指定し、バッファ残量が所定値より少なければ最も優先度が高い階層の符号列のみを符号化部が出力するように指定する符号化クラス指定部と、単位時間ごとに上記ディジタル信号の符号化を行い、符号化クラス指定部で出力することを指定された階層の符号列を得る符号化部と、符号化部で得られた送信符号列を上記データ転送プロトコルに従って送信する伝送路送信部とを具備する。
符号受信装置は、伝送路送信部から送信された符号列の全てを上記データ転送プロトコルに従って受信する伝送路受信部と、受信した符号列が何番目の単位時間に対するものであるかを識別するように蓄積され、単位時間毎にその順に対応するすべての符号列が取り出される受信バッファと、単位時間ごとに取り出されたすべての符号列により1つのディジタル信号を復号する復号化部と、受信バッファに蓄積されている符号列量と対応するバッファ残量情報を生成出力する残量情報生成部とを具備する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の実施の形態を説明する。
第1実施形態
第1実施形態は、ディジタル信号から優先度の異なる複数の符号列を得るために2階層符号化を用いる場合である。この2階層符号化方法により、ディジタル信号は、復号化に必ず必要とし、低ビットレート伝送が可能で品質は落ちるがディジタル信号を再生することができるベースレイヤの符号列#1A,#2A,…と、高品質な復号のために必要なエンハンストレイヤの符号列#1B,#2B,…とに変換されるものとする。つまり、符号列#1B,#2B,…の復号信号と符号列#1A,#2A,…の復号信号を加算して高品質の再生ディジタル信号が得られ、符号列#1A,#2A,…だけを復号して低品質の再生ディジタル信号が得られ、#1A,#2A,…は下位(低品質)の条件の符号列であり、符号列(#1A,#1B),(#2A,#2B),…は上位(高品質)の条件の符号列である。
【0019】
ここでは簡単に説明するために2階層符号化方法を用いるが、ここで用いる符号化方法は3以上の階層をもつ階層符号化方法であってもよく、また優先度の異なる符号列を出力するものであれば階層符号化でなくてもよい。
図6は、この第1実施形態の符号送信装置300、符号受信装置400の機能の構成を示し、図1と対応する部分に同一参照番号を付けてある。
符号送信装置300において、送信符号列蓄積部1にはオーディオやビデオなどのディジタル信号を前記の2階層符号化方法で符号化した符号列が蓄積されていて、時間順にフレーム毎のすべて(ベースレイヤとエンハンストレイヤとの符号列)または1つ(ベースレイヤ)の符号列が符号列送出制御部7からの送出符号列指定情報に従って伝送路送信部2に出力される。符号列送出制御部7では、符号受信装置400から入力されるバッファ残量情報に従って、受信バッファの残量が十分である場合には送信符号列蓄積部1が各フレーム毎のすべての符号列を、受信バッファの残量が減少している場合には送信符号列蓄積部1が各フレーム毎の優先度の高い符号列のみを出力するように、送出符号列指定情報を生成して送信符号列蓄積部1に出力する。例えば符号列送出制御部7にはバッファ残量情報と送出符号列指定情報との関係を示すテーブル7aが設けられ、受信されたバッファ残量情報によりテーブル7aを参照して対応する送出符号列指定情報を送信符号列蓄積部1に出力する。符号送信装置300の伝送路送信部2と符号受信装置400の伝送路受信部3との間は一般のインターネットなどを通じて互いに接続することができる伝送路4があり、ここではデータを確実に伝送できる、例えばTCP(Transmission Control Protocol)のようなデータ転送プロトコルでデータの送受信が行われ、送信データは結果として必ず受信される。
【0020】
伝送路受信部3に受信された受信符号列はフレーム毎に一旦受信バッファ5に蓄積される。また、この受信バッファ5に蓄積されている受信符号列は古いものから時間順にフレーム毎に復号符号列として復号化部6に伝えられる。さらに、残量情報生成部8は受信バッファ5に蓄積されているフレーム毎の符号列の個数を常に監視していて、蓄積されている符号列が減少した場合には符号送信装置の符号列送出制御部7にバッファ残量情報を伝える。ここでバッファ残量情報としては、バッファ残量が所定値以下に減少したことを示す情報、結果として送信側の符号列送出制御部7に対し、受信バッファ5に蓄積されている符号列の残量が十分であるか減少しているかを伝えることができるようにすればよく、バッファ残量が所定値以上である場合のみそのことを示す情報をバッファ残量情報として出力してもよい、またバッファ残量のおおよその量、つまりバッファ蓄積容量の1/2,1/4,などや、またバッファ容量に対する蓄積量の予め決めたいくつかのパーセンテージなどにバッファ残量(又はバッファ空き量)がなったことをそれぞれ示す情報、あるいはバッファ残量(あるいは空き量)の個数そのものを示す情報をバッファ残量情報としてもよい。更に、バッファ残量の減少傾向、例えば各フレームごとに受信バッファに入力された符号列の数に対する出力された符号列の数の差を示す情報をバッファ残量情報としてもよい。復号化部6では入力された時間順の復号符号列の復号が行われ、復号ディジタル信号が出力される。
【0021】
なお、復号化部6は受信バッファ5にある程度符号列が蓄積されると復号を開始するが、バッファ残量の監視も復号の開始と同時、またはそれよりある程度遅れて開始する。
8フレームのディジタル信号を伝送する際に、伝送路4の伝送速度が十分な場合の送信符号、受信符号列、バッファに蓄積されている符号列、バッファ残量情報の出力の有無、復号符号列、復号ディジタル信号の変化の様子の例を図7に示す。ここでは、各フレームの符号列をベースレイヤ、エンハンストレイヤの順に伝送されるものとし、また符号受信装置400でフレーム#1を復号する状態以後について示してある。送信符号列蓄積部1では常は例えばフレーム時間ごとにそのフレームのすべてレイヤの符号列を出力する。伝送路送信部2では前述したようにTCPのようなデータ転送プロトコルを用いており、復号受信装置400でデータが受信されたことを確認して、送るべきデータは必ず着信するようにしている。この確認は、一般に1つの符号列の送信から、いくつかの遅れたタイミングになってできる。この確認の遅れ状態から伝送路の輻輳状態、つまり符号送信装置300から符号受信装置400に到る伝送路の伝送速度を推定でき、これに応じて符号列の送信速度を変更するようにされている。なお送信符号蓄積部1と伝送路送信部2とは通常はその処理の同期をとっていない。
【0022】
図7の最初のタイミングT(0)では、符号送信装置300から符号列#4Aが送信され、受信バッファ5には受信符号列#4Aが入力され、復号符号列#1A,#1Bが1フレーム分として出力され、受信バッファ5には5個の符号列#2A,#2B,#3A,#3B,#4Aが蓄積され、バッファ残量が所定数、5以上であるため、残差情報生成部8はバッファ残量情報を出力しない。このことは図7では×印で示している。
次のタイミングT(1)では、伝送速度が十分であると推定されているため、送信装置300から符号列#4Bが送信され、受信バッファ5には受信符号列#4Bが入力され、復号符号列は出力されず、受信バッファには6個の符号列#2A,#2B,#3A,#3B,#4A,#4Bが蓄積されている。バッファ残量情報は送出されない。
【0023】
タイミングT(2)では、送信装置300から符号列#5Aが送信され、受信バッファには受信符号列#5Aが入力され、復号符号列#2A,#2Bが1フレーム分として出力され、受信バッファには5個の符号列#3A,#3B,#4A,#4B,#5Aが蓄積されている。
このように、伝送速度が十分な場合には、最後のフレーム#8の符号列#8Bが受信バッファに蓄積されるまで受信バッファの蓄積符号列数は5個または6個であり、伝送が行なわれている間には減少することはなく、バッファ残量情報はすべてのタイミングで出力されない。また、すべてのフレームを復号するタイミングで、そのフレームのすべての符号列、つまりベースレイヤとエンハンスメントレイヤの各符号を復号符号列として復号化部に入力することができる。従って、すべてのフレームで高品質の復号ディジタル信号を得ることができる。
【0024】
伝送路4の伝送速度が不十分な場合の送信符号列、受信符号列、バッファに蓄積されている符号列、バッファ残量情報出力の有無、復号符号列、復号ディジタル信号の変化の様子の例を図8に示す。この図では、タイミングT(0)の前は伝送速度は十分であると推定され、各タイミングごとに符号AとBが交互に送信されていたが、伝送速度が不十分になったと推定され、タイミングT(0)から符号列の送信速度をそれまでの1/2にした場合である。
図8の最初のタイミングT(0)では、送信装置300から符号列#4Aが送信され、受信バッファ5には受信符号列#4Aが入力され、1フレーム分の復号符号列#1A,#1Bが出力され、受信バッファ5には5個の符号列#2A,#2B,#3A,#3B,#4Aが蓄積されている。受信バッファ内の符号列の個数は、4個より多く、十分であるため、残量情報生成部8はバッファ残量情報を出力しない。
【0025】
タイミングT(1)では伝送速度が遅いため、送受信は行われない。
タイミングT(2)では送信装置300から符号列#4Bが送信され、受信バッファ5には受信符号列#4Bが入力され、復号符号列#2A,#2Bが出力され、受信バッファ5には4個の符号列#3A,#3B,#4A,#4Bが蓄積されている。ここで、受信バッファ5内の符号列の個数が所定数4以下に減少しているため、残量情報生成部8はバッファ残量情報を符号列送出制御部7に向けて出力する。
符号列送出制御部7はタイミングT(4)では、バッファ残量情報が伝えられたことにより、次のフレーム中の優先度の高いベースレイヤの符号列#5Aを出力する。受信バッファ5には受信符号列#5Aが入力され、復号符号列#3A,#3Bが1フレーム分として出力され、受信バッファ5には3個の符号列#4A,#4B,#5Aが蓄積されている。ここで、受信バッファ5内の符号列の個数が所定数以下であるため、残量情報生成部8はバッファ残量情報を符号列送出制御部7に向けて出力する。
【0026】
符号列送出制御部7はタイミングT(6)では、バッファ残量情報が伝えられたことにより、優先度の低いエンハンストストレイヤ#5Bではなく、次のフレーム中の優先度の高いベースレイヤの符号列#6Aを出力する。受信バッファ5には受信符号列#6Aが入力され、復号符号列#4A,#4Bが出力され、受信バッファ5には2個の符号列#5A,#6Aが蓄積されている。これまでは各フレームごとにエンハンストレイヤとベースレイヤの符号列が復号化部6に入力されるため、高品質の復号ディジタル信号を得ることができる。
符号列送出制御部7はタイミングT(8)では、バッファ残量情報が伝えられたことにより、優先度の低いエンハンストレイヤ#6Bではなく、次のフレーム中の優先度の高いベースレイヤの符号列#7Aを出力する。受信バッファ5には受信符号列#7Aが入力され、復号符号列#5Aが1フレーム分として出力され、受信バッファ5には2個の符号列#6A,#7Aが蓄積されている。このフレームでは復号符号列として5Aのみしか復号化部6に入力されない、しかし品質は低下するがディジタル信号を復号することができる。この説明から理解されるように、受信した各符号列は、フレームごとにそのフレームに属するすべての符号列を受信バッファ5から取り出すことができるように、受信バッファ5に蓄積される。
【0027】
符号送出制御部7はタイミングT(10)では、バッファ残量情報が伝えられたことにより、優先度の低いエンハンストレイヤ#7Bではなく、次のフレーム中の優先度の高いベースレイヤの符号列#8Aを出力する。受信バッファ5には受信符号列#8Aが入力され、復号符号列#6Aが1フレーム分として出力され、受信バッファには2個の符号列#7A,#8Aが蓄積されている。
以降、タイミングT(12),T(14)では受信バッファ5から復号符号列#7A,#8Aがそれぞれ1フレーム分として出力されることから、復号化部6ではそれぞれのフレームの復号化を行い復号ディジタル信号#7,#8を得ることができる。つまりタイミングT(8)以後は各フレームごとにベースレイヤの符号Aのみによる復号ディジタル信号となり、エンハンストレイヤを含む場合より品質は低下するが、従来の符号伝送方法で生じていた復号ディジタル信号の途切れは発生することなく、ストリーミングを行うことができる。なお上述ではバッファ残量情報として受信バッファ5の蓄積残量が所定値以下の時のみ生成出力する例としたが、先に述べたように、例えば受信バッファ5の蓄積残量を示す情報をバッファ残量情報として用いる場合は、バッファ残量情報をフレームごとに生成送信する。また図6中に破線で示すように送出符号列指定情報を伝送路送信部2へ入力し、伝送路送信部2でこれにより送信する符号列を図8中の送信符号列になるように制御してもよい。この場合は送信符号列蓄積部1からは各フレームごとにすべての符号列、この例ではAとBを伝送路送信部2に供給する。
【0028】
第2実施形態
この発明の第2実施形態において2階層符号化を用いて8フレームのディジタル信号を伝送する場合を例として説明する。ベースレイヤの符号列を#1A,#2A,…とし、エンハンストレイヤの符号列を#1B,#2B,…とする。
この場合も3以上の階層をもつ階層符号化方法であってもよく、また優先度の異なる符号列を出力するものであれば階層符号化でなくてもよい。
図9に第2実施形態の機能構成例を示す。符号送信装置300の符号化部9では、オーディオやビデオなどのディジタル信号が時間順に入力され、前記の2階層符号化方法によって符号化される。ここで、符号化クラス指定部90から符号化クラス指定情報により2階層両方の符号列を出力するように指定された場合には2階層両方、つまりベースレイヤ及びエンハンストレイヤの符号化が行われて2階層両方の符号列が出力され、符号化クラス指定情報によりベースレイヤのみの符号列を出力するように指定された場合にはベースレイヤのみの符号化が行われてベースレイヤの符号列が出力される。フレーム毎のすべてまたは1つの符号列は伝送路送信部2に出力される。符号化クラス指定部90では、符号受信装置400から入力されるバッファ残量情報に従って、受信バッファの残量が十分である場合には符号化部9で2階層すべての符号化を行い、受信バッファの残量が減少している場合には符号化部9でベースレイヤのみを符号化するように、例えば残量情報と符号化クラス指定情報の関係を格納したテーブル90aが設けられ、バッファ残量情報に応じた符号化クラス指定情報を生成して符号化部9に出力する。符号化部9よりの符号列は伝送路送信部2により、伝送路4を通じて符号受信装置400へ送信される。この伝送路4での伝送は第1実施例と同様にデータを確実に伝送できる、例えばTCPのようなデータ転送プロトコルで行われる。
【0029】
符号受信装置400は第1実施形態の符号受信装置400と同様の機能構成を備え、符号受信装置400から符号送信装置300へ送信されるバッファ残量情報も、第1実施形態で定義したものと同様のものである。
伝送路4の伝送速度が十分な場合の送信符号列、受信符号列、受信バッファに蓄積されている符号列、バッファ残量情報の出力の有無、復号符号列、復号ディジタル信号のタイミングは、第1実施形態で説明した図7と全く同じであるため、ここでは説明を省略する。
伝送路4の伝送速度が不十分な場合の受信符号列、受信バッファに蓄積されている符号列、バッファ残量情報の出力の有無、復号符号列、復号ディジタル信号の変化の様子の例を図10に示す。この場合も推定伝送速度の低下によりタイミングT(0)から送信速度を2分の1にした状態を示す。
【0030】
図10の最初のタイミングT(0)では、送信装置300でフレーム#4の符号化が行われて符号化符号列#4Aおよび#4Bが得られ、受信装置400に向けて符号列#4Aが送信され、受信バッファには受信符号列#4Aが入力され、復号符号列#1A,#1Bが出力され、受信バッファには5個の符号列#2A,#2B,#3A,#3B,#4Aが蓄積されている。受信バッファ内の符号列の個数は十分であるため、ここではバッファ残量情報を出力されない。
タイミングT(1)では伝送速度が遅いため、送受信は行われない。
タイミングT(2)では送信側ではフレーム#5の符号化が行われて符号化符号列#5Aおよび#5Bが得られると共に、送信装置300から符号列#4Bが送信され、受信バッファには受信符号列#4Bが入力され、復号符号列#2A,#2Bが出力され、受信バッファには4個の符号列#3A,#3B,#4A,#4Bが蓄積されている。ここで、受信バッファ内の符号列の個数が所定値4以下に減少しているため、残量情報生成部はバッファ残量情報を符号化クラス指定部90に向けて出力する。
【0031】
タイミングT(4)では、送出装置300では、バッファ残量情報が伝えられたことにより、フレーム#6の符号化はベースレイヤのみが行われて符号列#6Aが得られる。送出される符号列は先のタイミングT(2)で送信した符号列#4Bの次の#5Aである。受信バッファには受信符号列#5Aが入力され、復号符号列#3A,#3Bが出力され、受信バッファには3個の符号列#4A,#4B,#5Aが蓄積されている。ここで、受信バッファ内の符号列の個数が所定値4以下に減少しているため、残量情報生成部はバッファ残量情報を符号クラス指定部90に向けて出力する。
【0032】
タイミングT(6)では、送出装置300では、バッファ残量情報が伝えられたことにより、フレーム#7の符号化はベースレイヤのみが行われて符号列#7Aが得られる。送出される符号列は先のタイミングT(4)で送出した符号列#5Aの次の#5Bである。受信バッファには受信符号列#5Bが入力され、復号符号列#4A,#4Bが出力され、受信バッファには2個の符号列#5A,#5Bが蓄積されている。
タイミングT(8)では、送出装置300では、バッファ残量情報が伝えられたことにより、フレーム#8の符号化はベースレイヤのみが行われて符号列#8Aが得られる。送出される符号列は先のタイミングT(6)で送出した符号列#5Bの次の#6Aである。受信バッファには受信符号列#6Aが入力され、復号符号列#5Aが出力され、受信バッファには1個の符号列#6Aが蓄積されている。
【0033】
タイミングT(10)では、送出装置300では、先のタイミングT(8)で送出した符号列#6Aの次の符号列#7Aが出力される。受信バッファには受信符号列#7Aが入力され、復号符号列#6Aが出力され、受信バッファには1個の符号列#7Aが蓄積されている。
以降、タイミングT(12),T(14)では受信バッファから復号符号列#7A,#8Aがそれぞれ出力されることから、復号化部ではそれぞれのフレームの復号化を行い復号ディジタル信号#7,#8を得ることができ、従来の符号伝送方法で生じていた復号ディジタル信号の途切れはこの第2実施形態では発生しない。
【0034】
なお図6中の符号列送出制御部7、図9中の符号化クラス指定部90は、以上の説明から理解されるように1フレームにおける送信すべき符号列を決定しており、これらを総称して送信符号列決定部とする。図9において符号化部9は各フレームごとにすべてのレイヤの符号化を行い、第1実施形態中の符号列送出制御部7と同様な送出符号列指定情報を入力されたバッファ残量情報に応じて生成出力し、この送出符号列指定情報に従って符号化部9では生成した符号列中の、この例ではベースレイヤおよびエンハンストレイヤの各符号列、またはベースレイヤの符号列のみを出力するようにしてもよい。送出符号列指定情報を用いる場合は、第1実施形態と同様に、送出符号列指定情報を伝送路送信部2に供給して、図10中に示す送信符号列を送信するようにしてもよい。
【0035】
上述した実施形態では説明を簡単にするために2階層符号化を用いたので、伝送速度が元の符号化速度の半分のベースレイヤの符号化速度を下回ると音切れやコマ飛びが発生するが、例えばベースレイヤに全体の符号化速度の何十分の1というような非常に符号化速度の遅い高圧縮な符号化を用いることにより、伝送速度が大きく変動して著しく劣化するようなインターネットにおけるストリーミングに用いた場合でも音切れやコマ飛びが発生しないという大きな特徴がある。
また、上述の実施形態では説明を簡単にするために受信バッファの最大サイズを5または6としているが、実際には数十から数百といった大きなバッファサイズとすることにより、速度変動や到着遅延への耐性を大きく高めることができる。
【0036】
階層符号化、復号化
この発明は各種階層符号化法、復号化法を用いることができる。階層符号化方法の一般的な手法を図11を参照して説明する。信号源10からのディジタル信号は圧縮部11−1により圧縮符号化されて第1符号列が生成される。この第1符号列はベースレイヤの符号列であって最も下位(低品質)の条件の符号列であり、この圧縮部11−1は一般に高圧縮の非可逆圧縮符号化され、図4中の非可逆量子化部120で用いる圧縮符号化法と同様な手法が用いられる。
【0037】
第1符号列の符号化残差が残差生成部91−1で第1符号化残差信号として生成され、この第1符号化残差信号は圧縮部11−2で圧縮符号化されて第2符号列が生成される。以下同様に圧縮符号化された符号列の符号化残差が残差生成部で残差信号として生成され、この残差信号が圧縮符号化されて符号列が生成されることが順次行われ、NM 階層符号化においては第NM −1符号列の符号化残差が残差生成部91−NM −1で第NM −1残差信号として生成され(NM は2以上の自然数)、その第NM −1残差信号が圧縮部11−NM で圧縮符号化され、第NM 符号列が生成される。残差信号に対する圧縮符号化を行う圧縮部11−2〜11−NM は、可逆圧縮符号化が好ましい。
【0038】
図6中の符号列送出制御部7aよりの送出符号列指定情報や図9中の符号化クラス指定部90よりの符号化クラス指定情報の生成は、例えば入力されたバッファ残量情報に応じた値Mが決定され(MはNM 以下の自然数)、第1符号列ないし第M符号列を出力する情報である。つまり第1符号列ないし第NM 符号列の優先度はそれぞれ1番ないしNM 番になる。
この階層符号化方法による第1ないし第NM 符号列の復号方法を図12を参照して説明する。第1符号列ないし第NM 符号列はそれぞれ伸張部30−1ないし伸張部30−NM で伸張復号化される。伸張部30−1は図11中の圧縮部11−1の圧縮符号化と対応する伸張復号化を行うものであり、一般に非可逆伸張復号化を行い、第1復号信号を生成する。伸張部30−2〜30−NM は図11中の圧縮部11−2〜11−NM の圧縮符号化と対応する伸張復号化を行うものであり、一般に可逆伸張復号化を行い、それぞれ第1符号化残差信号〜第NM −1符号化残差信号を生成する。
【0039】
伸張部30−1よりの第1復号信号と伸張部30−2よりの第1符号化残差信号とが加算部32−2で加算されて第2復号信号が復号される。以下順次、伸張部30−Lよりの第L−1符号化残差信号と加算部32−L−1よりの第L−1復号信号とが加算部32−Lで加算されて第L復号信号が生成される。L=2,…,NM 、伸張部30−2〜30−NM は図11中の圧縮部11−2〜11−NM の圧縮符号化と対応した伸張符号化とされ、一般には可逆伸張復号化が行われる。受信バッファ5から1フレーム分として第1〜第M符号列が取り出された場合は、第M復号信号が得られる。この場合のMはNM 以下の自然数である。
【0040】
次に階層符号化、復号化の具体例を説明する。
図13に標本化周波数が192kHzの音楽信号を3階層符号化する具体例を示す。音源10から標本化周波数が192kHzのディジタル信号(以下192kHzディジタル信号と表記する)がダウンサンプル部223 でダウンサンプリングされて標本化周波数が96kHzのディジタル信号とされ、この信号はダウンサンプル部222 で更にダウンサンプリングされて48kHzディジタル信号とされ、この48kHzディジタル信号は圧縮部111 で非可逆圧縮符号化されて第1符号Aとして出力される。
【0041】
ダウンサンプル部222 よりの48kHzディジタル信号はアップサンプル部262 で96kHzディジタル信号にアップサンプリングされ、この96kHzディジタル信号とダウンサンプル部223 よりの96kHzディジタル信号との差が減算部133 でとられその96kHz差信号が圧縮部112 で圧縮符号化されて第2符号Bが出力される。またダウンサンプル部223 よりの96kHzがアップサンプル部263 でアップサンプリングされた192kHzディジタル信号と音源10より192kHzディジタル信号との差が減算部133 でとられ、その192kHz差信号が圧縮部113 で圧縮符号化されて第3符号Cが出力される。
【0042】
減算部132 及びアップサンプル部262 は残差生成部91−1に相当し、第1符号Aの符号化残差信号が減算部132 より得られ、減算部133 及びアップサンプル部263 は残差生成部91−2に相当し、減算部133 より第2符号Bの符号化残差信号が出力される。圧縮部112 ,113 は図4中の可逆符号化部150での処理と同様な処理により可逆圧縮符号化を行う。
バッファ残量情報に応じ、例えば残量が十分な場合は第1〜第3符号A,B,Cの符号を送信し、残量が1/2になれば、第2及び第1符号A,Bの符号を送信し、残量が1/4になれば第1符号Aのみを送信する。バッファ残量情報が受信バッファ5に蓄積されている符号列の量(残量)の減少傾向を表わす場合は、減少傾向がそれ程急でなければ第1及び第2符号A,Bを送信し、減少傾向が急であれば第1符号Aのみを送信する。このように符号化の階層が3以上であればバッファ残量情報に応じて送信符号をどの優先度までとするか、段階的に制御することができる。その際、図9に示した実施例においては符号化クラス、指定情報が例えば第2優先度までであれば、圧縮部11−1,11−2、残差生成部91−1のみが動作し、第1、第2符号列が出力される。
【0043】
図13に示した符号化部と対応する復号化部を図14に示す。第1、第2、第3符号A,B,Cはそれぞれ伸張部301 ,302 ,303 で伸張復号化され、標本化周波数48kHzの第1復号信号、標本化周波数96kHzの第1符号化残差信号、標本化周波数192kHzの第2符号化残差信号がそれぞれ生成される。第1復号信号はアップサンプル部331 により標本化周波数96kHzにアップサンプリングされ、加算部322 で第2符号化残差信号と加算されて96kHzディジタル信号が復号され、この96kHzディジタル信号がアップサンプル部332 で標本化周波数が192kHzにアップサンプリングされ、加算部323 で第2符号化残差信号と加算されて192kHzディジタル信号が復号される。
【0044】
複数種類の標本化周波数に対応する階層的統合したディジタル信号の符号化のみならず、複数種類の標本化周波数と複数種類の振幅分解能(量子化精度乃至振幅語長)とに対応する2次元階層的なディジタル信号の圧縮符号化を行ってもよい。その例として、16ビット、20ビット、24ビットの3種類の振幅語長と、48kHz、96kHz、192kHzの3種類の標本化周波数(サンプリングレート)との組み合せの全てのディジタル信号の生成を可能とする、ディジタル信号の2次元的階層符号化について説明する。
2次元的階層符号化のための24ビット192kHzのディジタル信号の部分信号への分解とその各符号の例を図15Aに示す。振幅語長が24ビットのディジタル信号中の下位8ビットを除いた上位16ビットについて、標本化周波数が48kHzで符号化した符号Aと、符号Aにより符号化された成分以上の周波数成分について標本化周波数96kHzで符号化した符号Bと、更に符号Bにより符号化された成分以上の周波数成分について標本化周波数192kHzで符号化した符号Cとに標本化周波数方向に階層化される。つまり周波数方向のスケーラビリティは16ビット語長の信号で実現される。
【0045】
16ビット語長に対し下位4ビットを含む20ビット語長の信号については、その下位4ビットの成分、つまり20ビット語長信号から16ビット語長成分を差し引いた残差成分について、同様に標本化周波数48kHzで符号化した符号D、その符号Dの符号化成分以上の周波数成分を96kHzで符号化した符号Eと更に符号Eで符号化された成分以上の周波数成分について192kHzで符号化した符号Fとに階層化する。20ビット語長に対し下位4ビットを含む24ビット語長信号については、その下位4ビットの成分、つまり24ビット語長信号から20ビット語長成分を差し引いた残差成分について、同様に標本化周波数48kHzで符号化した符号G、その周波数成分以上を96kHzで符号化した符号Hと、その成分以上を192kHzで符号化した符号Iとに階層化する。
【0046】
このように振幅語長(振幅分解能,量子化精度)と標本化周波数との二次元階層的9種類の符号化条件により符号化された符号A〜Iを用いることにより、3種類の振幅語長と3種類の標本化周波数の組み合せの全てである9種類のディジタル信号を出力することができる。つまり各標本化周波数と振幅語長との各組み合せについて図15Bに示す使用符号(1)を用いればよい。例えば、標本化周波数96kHz、振幅語長24ビットの場合、符号AとBとDとEとGとHを用いればよい。
この図15に示した2次元階層符号化を行う符号化部の機能機構を図16に示す。音源10よりの振幅語長が24ビット標本化周波数が192kHzのディジタル信号はまず、ビット分割部20で各サンプルの24ビットの振幅語長は上位16ビットと、その下位の4ビットと、更に下位の4ビットとに分割される。上位16ビットはダウンサンプル部221,3 で標本化周波数が96kHzにダウンサンプリングされ、その出力が、更にダウンサンプル部221,2 で標本化周波数が48kHzにダウンサンプリングされて、圧縮部111,1 に供給されて、可逆圧縮符号化され、符号Aが出力される。
【0047】
ダウンサンプル部221,2 の出力はアップサンプル部261,1 により標本化周波数が96kHzにアップサンプリングされ、そのアップサンプリング出力と、ダウンサンプル部221,3 の出力との差分が減算部131,2 でとられ、その差分信号が圧縮部111,2 で可逆圧縮符号化され、符号Bが出力される。
ダウンサンプル部221,3 の出力はアップサンプル部261,2 で標本化周波数が192kHzにアップサンプリングされ、このアップサンプル部261,2 の出力とビット分割部20よりの分割された16ビットの信号との差分が減算部131,3 でとられ、その差分出力が圧縮部111,3 で可逆圧縮符号化されて符号Cが出力される。
【0048】
分割部20よりの上位16ビットの下位4ビットはダウンサンプル部222,3 ,452,2 により標本化周波数が48kHzの信号とされ、圧縮部112,1 により可逆圧縮符号化されて符号Dが出力され、ダウンサンプル部222,3 の出力と、ダウンサンプル部222,2 の出力のアップサンプル部262,1 によるアップサンプリング出力との減算部132,2 での差分を圧縮部112,2 で可逆圧縮符号化することにより符号Eを出力し、ダウンサンプリング部222,3 の出力のアップサンプリング部262,2 によるアップサンプリング出力と、ビット分割部20よりの4ビット信号の減算部132,3 での差分を圧縮部112,3 で可逆圧縮符号化して符号Fを出力する。
【0049】
更に同様にして、ビット分割部20の最下位4ビットが、ダウンサンプリング部223,3 ,223,2 、アップサンプル部263,1 ,263,2 、減算部133,2 ,133,3 、圧縮部113,1 ,113,2 ,113,3 により符号G,H,Iを生成出力する。
なお図16において各アップサンプル部は、その入力信号に対し、不足するサンプル時点を0とし、その0を挿入したサンプル列を補間フィルタで処理することにより、対応する減算部の出力差分信号の振幅がなるべく小さなものとなるようにされる。
【0050】
例えば減算部471,3 の出力は振幅語長が16ビット、標本化周波数が192kHzの信号であり、最大96kHzの成分を含む。しかし、振幅が小さく、特に0〜48kHzの成分はほとんど0である。このため圧縮部112,1 では例えば図3に示した予測符号化などを用いることによって効率よく圧縮することができる。その他の圧縮部も同様に予測符号化などを用いて効率的に圧縮できる。
符号化の手順として、上述ではまず振幅語長(振幅分解能)で信号を分割し、それら各分割された信号を、標本化周波数で階層化したが、先ず標本化周波数で階層化し、その後、各階層の誤差信号について、振幅語長を分割してもよい。
【0051】
この場合は優先度の決め方により、送信符号列が異なり、またそれと対応する残差生成部の構成が異なる。仮に図15Bにおいて、最下行の符号Aを第1優先度とし(これは常にそうなる)、第1行目の符号A〜Iを最も低い優先度とする。第1符号列は符号A、第2符号列は符号Dで、第1符号化残差信号の生成部はビット分割部20及びダウンサンプル部222,3 ,222,2 となり、第3符号列は符号で、第2符号化残差信号の生成部はビット分割部20及びダウンサンプル部223,3 ,223,2 よりなり、第4符号列は符号Bでその第3符号化残差信号の生成部は減算部131,2 及びアップサンプル部261,1 であるが、この符号化残差信号は24b,192kHzディジタル信号に対し、符号A,D及びG(第3符号列)で符号化した残差信号であり、これを圧縮部111,2 は振幅語長16ビット標本化周波数96kHzで圧縮符号化した符号がBであると云える。第5符号列は符号D及びEであり、その第4符号化残差信号、生成部はビット分割部20、ダウンサンプル部222,3 ,222,2 、減算部132,2 及びアップサンプル部262,1 よりなる。第6符号列は符号G及びHであり、その第5符号化残差信号生成部はビット分割部20、ダウンサンプル部223,3 ,223,2 、減算部133,2 及びアップサンプル部263,1 よりなる。以下同様である。
【0052】
図16に示した符号化部と対応する復号化部を図17に示す。
符号A,B,…,Iは伸張部301,1 ,301,2 ,301,3 ,302,1 ,302,2 ,302,3 ,303,1 ,303,2 ,303,3 でそれぞれ伸張復号化され、符号化部の対応する圧縮部の入力部分信号がそれぞれ得られる。伸張部301,1 は、図4中の復号器逆量子化部230と同様に非可逆復号化を行い、伸張部301,2 ,…,303,3 は可逆復号化部210及びならびかえ部220と同様の手法で可逆復号化を行うことができる。伸張部301,1 よりの復号信号は振幅語長が16ビット、標本化周波数が48kHzのディジタル信号(以下、16b,48kHzディジタル信号と書く)の再生信号として出力されると共にアップサンプル部331,1 で標本化周波数が96kHzにアップサンプリングされ、このアップサンプリングされた信号は伸張部301,2 よりの復号(残差)信号と加算部321,2 で加算されて再生16b,96kHzディジタル信号として出力される。この16b,96kHzディジタル信号はアップサンプル部331,2 で標本化周波数が192kHzにアップサンプリングされて、伸張部301,3 よりの復号(残差)信号と加算部321,3 で加算され、再生16b,192kHzディジタル信号として出力される。再生16b,48kHzディジタル信号は伸張部302,1 より復号(残差)信号と加算部322,1 で加算されて、再生20b,48kHzディジタル信号として出力される。
【0053】
以下同様に復号された部分信号を組み合せて各ディジタル信号が再生される。その標本化周波数が異なる場合はアップサンプリングにより標本化周波数を合せて加算する。アップサンプル部33の添字の2番目の数字1は標本化周波数を48kHzから96kHzにアップサンプリングすることを、数字2は標本化周波数を96kHzから192kHzにアップサンプリングすることを示す。要するに、部分信号をアップサンプリングと、振幅方向のビットをつなぐことにより精度の高い信号を再構成する。
前述したように優先度が1番高い第1符号列はAであり、これが16b,48kHz第1復号信号に復号され、伸張部301,2 で第2符号列Dより第1符号化残差信号が復号され、同様に第2符号化残差信号は伸張部303,1 よりの復号信号であり、伸張部301,2 で第4符号列Bより第3符号化残差信号が復号され、アップサンプル部331,1 及び加算部321,2 は図12中の加算部32−4に相当する。第5符号列はD及びEであり、これより復号される第4符号化残差信号は、符号D,Eの各伸張部302,1 ,302,2 、アップサンプル部332,1 及び加算部322,2 により生成され、これらの構成は図12中の伸張部30−5に相当し、加算部322,2 は図12中の加算部32−5に相当する。第6符号列はG及びHであり、第5符号化残差信号の復号は伸張部303,1 ,303,2 、アップサンプル部333,1 及び加算部323,2 により生成され、これらの構成は伸張部33−6に相当し、加算部323,2 ´は加算部32−6に相当する。以下も同様である。
【0054】
先に述べたように、この発明は階層符号に限らず、例えば1フレームのディジタル信号を、その各種のパラメータについてそれぞれ符号化した複数の符号を、そのフレームの圧縮符号とする場合に、その構成する複数の符号中の1ないし複数がなくても、ある程度の品質のディジタル信号を再生できる符号化方法がある。そのような符号に対し、その重要なもの、ある程度の品質を得るため必要なものに高い優先度を与え、他の符号に低い優先度を与えて、受信バッファ5の残量が十分な場合は各フレームについてすべての符号を送信し、残量が不十分になると各フレームについて最も優先度が高い符号のみを送信するようにしてもよい。例えばTwin VQ符号化方法においては、スペクトル包絡の線形予測係数の符号、ピッチ成分の符号、バーク尺度スペクトル包絡の符号、パワーの符号、ベクトル量子化符号の6つの符号が用いられるが、ベクトル量子化符号は優先度を低くし、線形予測係数符号やパワー符号は優先度を高くする。同様にエンベッデッドADPCM(G.727)において、入力ディジタル信号をサンプル当たり5ビットで予測誤差を量子化し、符号化部、復号化部で共通に行う内部状態の更新にはすべて上位2ビットの量子化符号を使い、この上位2ビットを最優先度とし、下位3ビットの優先度を低くする。Twin VQ、エンベッデッドADPCM(G.727)について例えば守谷健弘著「音声符号化」電子情報通信学会、平成10年10月20日発行、88〜90頁、126〜128頁をそれぞれ参照されたい。
【0055】
バッファ残量情報は先に定義したが、あらためて注意すべき点を述べる。つまり、フレームごとに受信バッファ5内の符号列量の蓄積量又は空き量を検出するが、例えば蓄積量が所定値以下になった場合のみバッファ残量情報を生成送信し、蓄積量が所定値以上ではバッファ残量情報を生成送信しないが、このバッファ残量情報を送信しないことは、符号送信装置ではバッファ残量情報が受信されないということは、バッファ残量が所定値以上であると認識でき、従って、この明細書では符号受信装置はバッファ残量情報を実質的には送信したとみなすものである。更に受信バッファ5の符号列蓄積量の減少傾向をバッファ残量情報とする場合でも、符号受信装置は通常は受信バッファ5の符号列蓄積量が所定値になってから復号を開始するため、蓄積量の減少が急であれば、受信バッファの蓄積量がどんどん減り、蓄積量が少ないことにより、蓄積量の減少がゆるやかであれば、バッファの蓄積量が比較的多いことになり、つまり減少傾向を積分しなくても、蓄積量をほぼ推定しているということができ、この明細書では蓄積量の減少傾向を示す情報もバッファ残量情報とするものである。
【0056】
上述した各実施形態にそれぞれ示した各符号送信装置、各符号受信装置を、それぞれコンピュータにプログラムを実行させて機能させる構成としてもよい。この場合は、例えば符号送信装置について云えば、CD−ROM、磁気ディスクなどの記録媒体から、又は通信回線を通して符号送信プログラムをコンピュータ内にダウンロードさせ、その復号化プログラムをコンピュータに実行させればよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、受信バッファに蓄積されている符号列が減少した場合に、送信側に優先度の高いクラスの符号列のみを送出させ、受信側では受信バッファに優先度の高いクラスの符号列のみが蓄積されている場合には優先度の高いクラスの符号列のみを復号化して復号ディジタル信号を得る。これにより、伝送路送信部と伝送路受信部の間の伝送速度がすべての符号列を伝送するには不十分な場合であっても、優先度の高いクラスの符号列のみを伝送して復号化して復号ディジタル信号を得ることで、音切れやコマ飛びが発生しない符号伝送を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の符号伝送方式を簡略に示すブロック図。
【図2】従来の階層的分割符号化の機能構成を示す図。
【図3】図2中の可逆圧縮部の具体的機能構成を示す図。
【図4】従来の可逆圧縮符号化、復号化器の機能構成を示す図。
【図5】図4中のならびかえ部160の処理を説明するための図。
【図6】この発明の第1実施形態の符号送信装置及び符号受信装置の各機能構成を示す図。
【図7】第1実施形態の伝送速度が十分な場合における伝送状態の例を示すタイムチャート。
【図8】第1実施形態の伝送速度が不十分な場合における伝送状態の例を示すタイムチャート。
【図9】この発明の第2実施形態の符号送信装置及び符号受信装置の機能構成例を示す図。
【図10】第2実施形態の伝送速度が不十分な場合における伝送状態の例を示す図。
【図11】階層符号化部の一般的機能構成例を示す図。
【図12】階層符号復号化部の一般的機能構成の例を示す図。
【図13】1次元階層符号化部の具体例を示す図。
【図14】図14に示した符号化部と対応する復号化部の具体例を示す図。
【図15】Aは2次元階層的分割符号の例を示す図、Bは図15Aに示した階層的分割された符号と各種標本化周波数及び各種振幅分解能の組み合せ信号との関係を示す図である。
【図16】図15Aに示した2次元階層的分割符号の符号化部の機能構成例を示す図。
【図17】図16に示した符号化部と対応する復号化部の機能構成例を示す図。

Claims (2)

  1. ディジタル信号が単位時間毎に階層符号化された符号列の全部または一部の階層を送信、受信、復号して復号ディジタル信号を生成する符号送受信システムであって、
    上記符号送受信システムは、符号送信装置から送信された符号列は確実に符号受信装置で受信されるよう制御される非同期のデータ転送プロトコルで接続される伝送路を介して接続された上記符号送信装置と上記符号受信装置とにより構成され、
    上記符号送信装置は、
    入力されたバッファ残量情報に従って、バッファ残量が予め設定された所定値より多ければ単位時間ごとの階層符号化された符号列のうち最も優先度が高い階層の符号列から優先度が低い階層の符号列までを送信することを決定し、バッファ残量が上記所定値より少なければ単位時間ごとの階層符号化された符号列のうち最も優先度が高い階層の符号列のみを送信することを決定する送信符号列決定部と
    送信することが決定された送信符号列を上記データ転送プロトコルに従って送信する伝送路送信部とを具備し
    上記符号受信装置は、
    上記伝送路送信部から送信された符号列の全てを上記データ転送プロトコルに従って受信する伝送路受信部と、
    上記受信した符号列が何番目の単位時間に対するものであるかを識別するように蓄積され、単位時間毎にその順に対応するすべての符号列が取り出される受信バッファと、
    単位時間ごとに取り出されたすべての符号列により1つのディジタル信号を復号する復号化部と、
    上記受信バッファに蓄積されている符号列量と対応するバッファ残量情報を生成出力する残量情報生成部とを具備することを特徴とする符号送受信システム。
  2. ディジタル信号が単位時間毎に階層符号化された符号列の全部または一部の階層を送信、受信、復号して復号ディジタル信号を生成する符号送受信システムであって、
    上記符号送受信システムは、符号送信装置から送信された符号列は確実に符号受信装置で受信されるよう制御される非同期のデータ転送プロトコルで接続される伝送路を介して接続された上記符号送信装置と上記符号受信装置とにより構成され、
    上記符号送信装置は、
    単位時間ごとに、入力されたバッファ残量情報に従って、バッファ残量が予め設定された所定値より多ければ最も優先度が高い階層の符号列から優先度が低い階層の符号列までを符号化部が出力するように指定し、バッファ残量が上記所定値より少なければ最も優先度が高い階層の符号列のみを符号化部が出力するように指定する符号化クラス指定部と、
    単位時間ごとに上記ディジタル信号の符号化を行い、上記符号化クラス指定部で出力することを指定された階層の符号列を得る上記符号化部と、
    上記符号化部で得られた送信符号列を上記データ転送プロトコルに従って送信する伝送路送信部とを具備し、
    上記符号受信装置は、
    上記伝送路送信部から送信された符号列の全てを上記データ転送プロトコルに従って受信する伝送路受信部と、
    上記受信した符号列が何番目の単位時間に対するものであるかを識別するように蓄積され、単位時間毎にその順に対応するすべての符号列が取り出される受信バッファと、
    単位時間ごとに取り出されたすべての符号列により1つのディジタル信号を復号する復号化部と、
    上記受信バッファに蓄積されている符号列量と対応するバッファ残量情報を生成出力する残量情報生成部とを具備することを特徴とする符号送受信システム。
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