JP3924858B2 - ホームエレベータ昇降用駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はホームエレベータ(家庭用エレベータ)昇降用駆動装置に関し、電動機の小容量化、並びに、駆動装置全体の小容積化および軽量化を可能とするものである。
【0002】
【従来の技術】
ホームエレベータ昇降用駆動装置の従来例を図3に示す。従来の駆動装置は誘導電動機100と、ウォーム減速機101と、ワイヤドラム102からなる。誘導電動機100にはインナロータタイプでインバータドライブされるものが使用されている。ウォーム減速機101は誘導電動機100の出力軸100Aの一端側に取り付けられ、ワイヤドラム102はウォーム減速機101のウォームホイール出力軸101Aに取り付けられている。なお、誘導電動機100の出力軸100Aの他端側にはエレベータ保持用にブレーキ103が配置される。ワイヤドラム102には、エレベータのワイヤ104が巻き付けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ホームエレベータ昇降用駆動装置には、下記特性が要求される。
(1)家庭ではブレーカの電流容量に制限があるため、電動機の容量が小さいことが望ましい。
(2)また、家庭では設置スペースに制限があるため、駆動装置全体が小容積、軽量であることが望ましい。
【0004】
しかし、誘導電動機100では、ロータに2次誘導電流や渦電流等の電流が流れるため、発熱によるロスが発生する。従って、所要の駆動力を得るには、その分、誘導電動機100の容量が大きくなる。また、減速機としてウォーム減速機101を用いているため、減速機効率が50%前後とあまり高く、所要の駆動力を得るには、その分、誘導電動機100の容量が大きくなる。
【0005】
誘導電動機100の容量が大きいと、それの容積および重量も大きくなるから、駆動装置全体の容積および重量も大きくなる。
【0006】
また、ウォーム減速機101とワイヤドラム102が別々に空間を占めているので空間の利用効率が良くなく、その分、駆動装置全体の容積が大きくなる。
【0007】
更に、ウォーム減速機101のウォームホイール出力軸101Aをワイヤドラム102の取り付けに用いていることから、ウォームホイール出力軸101Aの分、駆動装置全体の重量が大きくなる。
【0008】
上記従来技術の問題点に鑑み、本発明の課題は電動機の小容量化、並びに、装置全体の小容積化および軽量化が可能なホームエレベータ昇降用駆動装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明のホームエレベータ昇降用駆動装置の構成は、突出した筒部(6)と、前記筒部(6)と同心で且つ前記筒部(6)とは逆方向に突出した環状突部(11)を有する固定部(5)と、
前記筒部(6)内に挿通された状態でこの筒部(6)により回転自在に支承された出力軸(2)と、前記筒部(6)の外周に固定されたステータ(4)と、前記回転軸(2)と共に回転するロータ(3)とを有する偏平形のアウターロータタイプのブラシレスDCモータ(1)と、
前記環状突部(11)の内周側に固定された固定側ギヤ(21)と、前記出力軸(2)の一端側に連結された楕円軌道ベアリング(23)と、前記固定側ギヤ(21)に隣接して配置した回転側ギヤ(24)と、前記固定側ギヤ(21)及び前記回転側ギヤ(24)と前記楕円軌道ベアリング(23)との間に介装された偏平なフレックス・スプライン(22)とでなり、前記環状突部(11)の内周側に配置されたフラット型調和減速機(20)と、
前記環状突部(11)を収めるための環状溝部(31)と、前記回転側ギヤ(24)を固定するための環状切込部(32)を設けてあり、前記フラット型調和減速機(20)更には前記環状突部(11)の外周を囲んで配置されており、前記環状溝部(31)と前記環状突部(11)との間に設けたベアリング(33)により回転可能に支承されたワイヤドラム(30)と、
前記出力軸(2)の他端側に配置したブレーキ(40)と、
を備えることを特徴とする。
また請求項2に係る発明のホームエレベータ昇降用駆動装置の構成は、突出した筒部(6)と、前記筒部(6)と同心で且つ前記筒部(6)とは逆方向に突出した環状突部(11)を有する固定部(5)と、
前記筒部(6)内に挿通された状態でこの筒部(6)により回転自在に支承された出力軸(2)と、前記筒部(6)の外周に固定されたステータ(4)と、前記回転軸(2)と共に回転するロータ(3)とを有する偏平形のアウターロータタイプのブラシレスDCモータ(1)と、
前記環状突部(11)の内周側に固定された固定側ギヤ(51)と、前記出力軸(2)の一端側に連結された楕円軌道ベアリング(53)と、前記固定側ギヤ(51)と前記楕円軌道ベアリング(53)との間に介装されたカップ状のフレックス・スプライン(52)とでなり、前記環状突部(11)の内周側に配置されたカップ型調和減速機(50)と、
前記環状突部(11)を収めるための環状溝部(31)と、前記フレックス・スプライン(52)の底部(55)に連結された取付部(36)を設けてあり、前記カップ型調和減速機(50)更には前記環状突部(11)の外周を囲んで配置されており、前記環状溝部(31)と前記環状突部(11)との間に設けたベアリング(33)により回転可能に支承されたワイヤドラム(30)と、
前記出力軸(2)の他端側に配置したブレーキ(40)と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0011】
まず、ブラシレスDCモータと調和減速機を採用することにより、下記▲1▼▲2▼のように効率が高くなり、電動機の小容量化が可能である。
▲1▼ブラシレスDCモータでは、そのロータ部が永久磁石構成であるため、永久磁石からはステータに磁束が発生するだけで発熱はなく、ロータ部にはロス(損失)がない。従って、ブラシレスDCモータは従来使用していた誘導電動機に比べ、効率が高く、同じ駆動力を得るのに必要な容量は小さくなる。
▲2▼調和減速機は調和変速機に属し、ハーモニック減速機あるいはハーモニックドライブ(登録商標)として知られており、高減速比なのに減速効率(動力伝達効率)は75%以上であり、ウォーム減速機(減速効率50%程度)に比べると高い。このように高減速効率のため、ウォーム減速機を使用した従来に比べ、同じ駆動力を得るのに必要なブラシレスDCモータの容量は一層小さくなる。
【0012】
上記小容量化により電動機が小容積化および軽量化して駆動装置全体も小容積化および軽量化するが、下記(1)〜(3)の理由により、駆動装置全体の更なる小容積化および軽量化が可能である。
(1)ブラシレスDCモータのなかでも、特に偏平形でアウタロータタイプのブラシレスDCモータは同一出力では軽量化が見込まれる。
(2)また、ワイヤドラムを調和減速機の外周を囲むように配置する、言い換えれば、調和減速機の外径側にワイヤドラムを配置することにより、調和減速機がワイヤドラムの内部に位置するので従来よりも空間の利用効率が向上し、駆動装置全体が小容積化する。
(3)更に、調和減速機がワイヤドラムの内部に位置すると、従来のようにウォームホイール出力軸(図3の101A参照)を用いることなく、調和減速機の回転出力部にワイヤドラムを連結することができる。従って、余計な出力軸を削除できる分、駆動装置全体が軽量化する。
【0013】
以上より、偏平形でアウタロータタイプのブラシレスDCモータの出力軸に調和減速機を配置し、この調和減速機の外径側にワイヤドラムを配置したホームエレベータ昇降用駆動装置は、図3に示した従来の駆動装置と同一容量比率で比べると、下記のように容積および重量が向上する。
(1)重量は60%に軽量化。
(2)容積も60%に小容積化。
【0014】
次に、図1〜図2により、2つの具体例(フラット型調和減速機を採用したホームエレベータ昇降用駆動装置と、カップ型調和減速機を採用したホームエレベータ昇降用駆動装置)を説明する。
【0015】
(フラット型調和減速機を採用した具体例)
まず、図1により、フラット型調和減速機を採用したホームエレベータ昇降用駆動装置を説明する。図1に示す駆動装置は、偏平形でアウタロータタイプのブラシレスDCモータ1と、フラット型調和減速機20と、ワイヤドラム30を備える。図1中、40はエレベータ保持用のブレーキを示す。
【0016】
図1において、ブラシレスDCモータ1は出力軸2と、ロータ3と、ステータ4を備える。出力軸2は、固定部材5から側方(図では左方)に突出した筒部6内にて、軸受7を介して回転可能に支承されている。固定部材5は取付台8に立設してある。ロータ3は永久磁石であり、出力軸2に一体に取り付けたフレーム9の内周側に取り付けられている。ステータ4は固定子コイルであり、出力軸2を支承する上記筒部6の外周側に固定されている。このように、ブラシレスDCモータ1はアウタロータタイプであり、且つ、図1より判るように偏平形である。ステータ4には、ロータ3の回転位置を検出する目的で、ロータ3に対向して回転位置検出器10が取り付けられている。
【0017】
この偏平形でアウタロータタイプのブラシレスDCモータ1の出力軸2の一端側(図では右端側)にフラット型調和減速機20が配置される。フラット型調和減速機20は固定側ギヤ21と、偏平なフレックス・スプライン22と、楕円軌道ベアリング23と、回転側ギヤ24を備え、ブラシレスDCモータ1の回転出力を高効率且つ低騒音で減速する。
【0018】
固定側ギヤ21は剛性の高い材料でできた幅が狭い環状の内歯歯車であり、固定部材5の周縁部に設けられて反ブラシレスDCモータ1側に突出する環状突部11の内周側に、固定側ギヤ21を固定してある。
【0019】
フレックス・スプライン22は弾性材料でできた偏平な環状の外歯歯車であり、固定側ギヤ21の内径側に配置されて同固定側ギヤ21とかみ合っている。
【0020】
楕円軌道ベアリング23は入力波発生部材であり、楕円形状のカム23Aとその外周に嵌めたボールベアリング23Bより構成されている。ボールベアリング23Bの内輪はカム23Aに固定されているが、外輪はボールベアリング23Bを介して弾性変形する。この楕円軌道ベアリング23をフレックス・スプライン22の内周側に位置させて、ブラシレスDCモータ1の出力軸2に連結してある。
【0021】
固定側ギヤ21の歯のピッチはフレックス・スプライン22と同じであるが、歯数はフレックス・スプライン22のそれよりも2枚多くなっている。従って、楕円軌道ベアリング23がブラシレスDCモータ1に駆動されて回転すると、フレックス・スプライン22が弾性変形して固定側ギヤ21とのかみ合い位置が順次移動し、両者の歯数の違いによりフレックス・スプライン22が減速されて回転する。
【0022】
回転側ギヤ24はフレックス・スプライン22から回転出力を取り出すための、剛性の高い材料でできた幅が狭い環状の内歯歯車である。回転側ギヤ24はそのピッチ及び歯数はフレックス・スプライン22と同じであり、同フレックス・スプライン22の外径側に配置されてかみ合い、フレックス・スプライン22と一体に回転する
【0023】
図1に示した調和減速機20はフレックス・スプライン22が偏平であることから、フラット型と呼ばれる。
【0024】
ワイヤドラム30は空間の利用効率を上げるため、調和減速機20の外径側に配置してある。
【0025】
詳細には、固定部材5の環状突部11を収めるための環状溝部31をワイヤドラム30の内側面(図では左側面)に設け、調和減速機20の回転側ギヤ24を固定するための環状切込部32をワイヤドラム30の内周面に設けてある。そして、環状溝部31に固定部材5の環状突部11を入れることにより、調和減速機20の外周を囲んでワイヤドラム30を配置し、環状突部11と環状溝部31間にクロスローラベアリング33を設けてワイヤドラム30を回転可能に支承してある。
【0026】
更に、回転側ギヤ24を環状切込部32に固定することにより、調和減速機20の回転出力部(回転側ギヤ24)にワイヤドラム30を連結してある。
【0027】
なお、図1中、34はホームエレベータ昇降用ワイヤであり、ワイヤドラム30の外周溝35に巻き掛けられる。ワイヤドラム30の外側面は組立や保守の便のため、中央部で開口している。
【0028】
ブラシレスDCモータ1の出力軸2の他端側(図では左端側)には、エレベータ保持用にブレーキ40を配置してある。
【0029】
このブレーキ40は安全のために逆動作形電磁ブレーキとしてあり、出力軸2に固定したシュー付の回転板41と、軸方向移動のみ可能に設けた押え板42と、この押え板42を回転板41に押し付けるバネ43と、通電時にバネ43の力に抗して押え板42を回転板41から引き離す励磁コイル44からなる。励磁コイル44は取付台8に立設した固定部材45に固定し、押え板42は固定部材45に設けたガイド部材46で案内して軸方向移動可能とし、バネ43は押え板42と固定部材45の間に装着してある。
【0030】
従って、励磁コイル44の無通電時はブレーキオンであり、バネ43がその弾性力で押え板42を回転板41に強く押し付け、ブラシレスDCモータ1の回転を止める。従って、ワイヤドラム30の回転も止まる。励磁コイル44の通電時はブレーキオフであり、励磁コイル44の電磁力がバネ43に抗して押え板42を回転板41から引き離し、ブラシレスDCモータ1を回転可能にする。従って、ワイヤドラム30も回転可能になる。
【0031】
(カップ型調和減速機を採用した具体例)
次に、図2により、カップ型調和減速機を採用したホームエレベータ昇降用駆動装置を説明する。図2に示す駆動装置は、偏平形でアウタロータタイプのブラシレスDCモータ1と、カップ型調和減速機50と、ワイヤドラム30を備える。図2中、40はエレベータ保持用のブレーキを示す。
【0032】
図2において、ブラシレスDCモータ1は図1に示したものと同じ偏平形のアウタロータタイプであり、回転軸2と、ロータ3と、ステータ4からなる。回転軸2は、固定部材5の筒部6内にて、軸受7を介して回転可能に支承されている。ロータ3は永久磁石であり、フレーム9の内周側に取り付けられている。ステータ4は固定子コイルであり、筒部6の外周側に固定されている。ステータ4には、回転位置検出器10が取り付けられている。また、カップ型調和減速機50の配置用に、固定部材5の周縁部に環状突部11が備えられている。
【0033】
カップ型調和減速機50は固定側ギヤ51と、カップ状のフレックススプライン52と、楕円軌道ベアリング53を備え、ブラシレスDCモータ1の回転出力を高効率且つ低騒音で減速する。
【0034】
固定側ギヤ51は図1に示した固定側ギヤ21と同じく、剛性の高い材料でできた環状の内歯歯車であり、固定部材5の環状突部11の内周側に固定されている。
【0035】
フレックス・スプライン52は弾性材料でできたカップ形状の外歯歯車であり、固定側ギヤ51の内径側に配置されて同固定側ギヤ51とかみ合っている。なお、フレックススプライン52の底部55は組立や保守の便のために中央部で開口している。
【0036】
楕円軌道ベアリング53は図1に示した楕円軌道ベアリング23と同じく、楕円形状のカム53Aとその外周に嵌めたボールベアリング53Bより構成された入力波発生部材であり、ボールベアリング53Bの内輪はカム53Aに固定されているが、外輪はボールベアリング53Bを介して弾性変形する。この楕円軌道ベアリング53をフレックス・スプライン52の内周側に位置させ、ブラシレスDCモータ1の出力軸2に連結してある。
【0037】
固定側ギヤ51の歯のピッチはフレックス・スプライン52と同じであるが、歯数はフレックス・スプライン52のそれよりも2枚多くなっている。従って、楕円軌道ベアリング53がブラシレスDCモータ1により回転すると、フレックス・スプライン52が弾性変形して固定側ギヤ51とのかみ合い位置が順次移動し、両者の歯数の違いによりフレックス・スプライン52が減速されて回転する。
【0038】
図2に示した調和減速機50はフレックス・スプライン52がカップ形状であることから、カップ型と呼ばれる。
【0039】
このカップ型調和減速機50の外径側に図1と同じくワイヤドラム30を配置して、空間の利用効率を上げている。
【0040】
詳細には、ワイヤドラム30の外側面(図では右側面)に取付部36を設け、この取付部36にフレックス・スプライン52の底部55を固定することにより、カップ型調和減速機50の回転出力部(カップ状フレックス・スプライン52)にワイヤドラム30を連結してある。取付部36は組立や保守の便のために、中央部で開口している。
【0041】
また、ワイヤドラム30の内側面に設けた環状溝部31に固定部材5の環状突部11を入れてカップ型調和減速機50の外周を囲んでワイヤドラム30を配置し、クロスローラベアリング33によりワイヤドラム30を回転可能に支承している。なお、34はホームエレベータ昇降用ワイヤ、35はワイヤ巻き掛け用の外周溝である。
【0042】
ブレーキ40は図1に示した逆動作形電磁ブレーキであり、ブラシレスDCモータ1の出力軸2の他端側に配置されている。即ち、ブレーキ40は回転板41と、押え板42と、バネ43と、励磁コイル44からなる。励磁コイル44は固定部材45に固定され、押え板42は固定部材45に設けたガイド部材46により軸方向移動のみ可能とされ、バネ43は押え板42と固定部材45の間に装着されている。励磁コイル44の通電時のみ、バネ力に抗して電磁力が押え板42を回転板41から引き離し、ブレーキオフになる。励磁コイル44の無通電時は、バネ力で押え板42を回転板41に強く押し付け、ブレーキオンになる。
【0043】
以上の説明はホームエレベータ昇降用駆動装置についてであるが、図1と図2いずれの駆動装置でも、ワイヤドラム30に巻き掛けたワイヤ34でエレベータ以外の任意の負荷を昇降させることが可能であり、任意の昇降装置用の駆動装置として使用可能である。
【0044】
また、ワイヤドラム30を省いて、調和減速機20または50の回転出力で任意の負荷を減速回転駆動するように、偏平形でアウタロータタイプのブラシレスDCモータ1と、このブラシレスDCモータ1の出力軸2に連結した調和減速機20または50により減速駆動装置を構成することが可能であり、この場合も減速駆動装置は小容量化、小容積化、軽量化する。
【0045】
更に、偏平形でアウタロータタイプのブラシレスDCモータ1でなくても、ブラシレスDCモータでさえあれば、誘導電動機に比べて小容量化、小容積化、軽量化が基本的に可能である。従って、下記(1)〜(2)のような装置構成も可能である。
(1)ブラシレスDCモータと、このブラシレスDCモータの出力軸に連結した調和減速機(フラット型調和減速機20またはカップ型調和減速機50)を備えた減速駆動装置。
(2)ブラシレスDCモータと、このブラシレスDCモータの出力軸に連結した調和減速機(フラット型調和減速機20またはカップ型調和減速機50)と、同調和減速機の外周を囲んで配置され、その回転出力部(偏平なフレックス・スプライン22またはカップ状のフレックス・スプライン52)に連結されたワイヤドラム30を備えた汎用昇降用駆動装置。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のホームエレベータ昇降用駆動装置には、下記の効果がある。
(1)電動機としてブラシレスDCモータを採用したので、従来の誘導電動機に比べて効率が高くなり、小容量化する。小容量化により、電動機が小容積化および軽量化して、駆動装置全体も小容積化および軽量化する。
(2)特に、ブラシレスDCモータが偏平形のアウタロータタイプであるので、一層の軽量化が可能である。
(3)減速機として調和減速機を採用したので、従来のウォーム減速機に比べて、高減速比なのに減速効率(動力伝達効率)が高くなり、電動機を小容量化でき、電力の省エネルギ化が可能である。また、調和減速機を採用したことにより、駆動装置が低騒音化する。
(4)また、ワイヤドラムを調和減速機の外周を囲むように配置したので、調和減速機がワイヤドラムの内部に位置し、空間の利用効率が向上して駆動装置全体が小容積化、即ち小形化する。
(5)更に、ワイヤドラムを調和減速機の回転出力部に連結したので、従来のウォームホイール出力軸のような余計な出力軸が不要であり、部品点数が減ると共に構造が単純化し、駆動装置全体の軽量化とコスト低減化が可能である。
(6)低容積化により、空いた空間部分を他の用途に有効利用することができる。
(7)また、軽量化により、装置据付け時の工費を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るホームエレベータ昇降用駆動装置の構成例を示す図。
【図2】本発明の他の実施の形態に係るホームエレベータ昇降用駆動装置の構成例を示す図。
【図3】従来のホームエレベータ昇降用駆動装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1 ブラシレスDCモータ
5 固定部材
7 軸受
8 取付台
9 フレーム
11 環状突部
20 フラット型調和減速機
24 回転側ギヤ
30 ワイヤドラム
40 ブレーキ
50 カップ型調和減速機
52 フレックス・スプライン
Claims (2)
- 突出した筒部(6)と、前記筒部(6)と同心で且つ前記筒部(6)とは逆方向に突出した環状突部(11)を有する固定部(5)と、
前記筒部(6)内に挿通された状態でこの筒部(6)により回転自在に支承された出力軸(2)と、前記筒部(6)の外周に固定されたステータ(4)と、前記回転軸(2)と共に回転するロータ(3)とを有する偏平形のアウターロータタイプのブラシレスDCモータ(1)と、
前記環状突部(11)の内周側に固定された固定側ギヤ(21)と、前記出力軸(2)の一端側に連結された楕円軌道ベアリング(23)と、前記固定側ギヤ(21)に隣接して配置した回転側ギヤ(24)と、前記固定側ギヤ(21)及び前記回転側ギヤ(24)と前記楕円軌道ベアリング(23)との間に介装された偏平なフレックス・スプライン(22)とでなり、前記環状突部(11)の内周側に配置されたフラット型調和減速機(20)と、
前記環状突部(11)を収めるための環状溝部(31)と、前記回転側ギヤ(24)を固定するための環状切込部(32)を設けてあり、前記フラット型調和減速機(20)更には前記環状突部(11)の外周を囲んで配置されており、前記環状溝部(31)と前記環状突部(11)との間に設けたベアリング(33)により回転可能に支承されたワイヤドラム(30)と、
前記出力軸(2)の他端側に配置したブレーキ(40)と、
を備えることを特徴とするホームエレベータ昇降用駆動装置。 - 突出した筒部(6)と、前記筒部(6)と同心で且つ前記筒部(6)とは逆方向に突出した環状突部(11)を有する固定部(5)と、
前記筒部(6)内に挿通された状態でこの筒部(6)により回転自在に支承された出力軸(2)と、前記筒部(6)の外周に固定されたステータ(4)と、前記回転軸(2)と共に回転するロータ(3)とを有する偏平形のアウターロータタイプのブラシレスDCモータ(1)と、
前記環状突部(11)の内周側に固定された固定側ギヤ(51)と、前記出力軸(2)の一端側に連結された楕円軌道ベアリング(53)と、前記固定側ギヤ(51)と前記楕円軌道ベアリング(53)との間に介装されたカップ状のフレックス・スプライン(52)とでなり、前記環状突部(11)の内周側に配置されたカップ型調和減速機(50)と、
前記環状突部(11)を収めるための環状溝部(31)と、前記フレックス・スプライン(52)の底部(55)に連結された取付部(36)を設けてあり、前記カップ型調和減速機(50)更には前記環状突部(11)の外周を囲んで配置されており、前記環状溝部(31)と前記環状突部(11)との間に設けたベアリング(33)により回転可能に支承されたワイヤドラム(30)と、
前記出力軸(2)の他端側に配置したブレーキ(40)と、
を備えることを特徴とするホームエレベータ昇降用駆動装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP23667697A JP3924858B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | ホームエレベータ昇降用駆動装置 |
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JP23667697A JP3924858B2 (ja) | 1997-09-02 | 1997-09-02 | ホームエレベータ昇降用駆動装置 |
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