JP3922817B2 - 通信ノード及び通信端末 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1のネットワークと第2のネットワークとの間でデータ転送を行うための通信ノード及び第1のネットワークに接続されて第2のネットワークのノードと通信する通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、家庭内のネットワーク化が注目を浴びるようになってきたが、このような観点は従来からあり、特に、ホームセキュリティーをターゲットとしたホームネットワークとして、CEBusやLON等の標準規格が既に提案されている。さらに、AV(Audio Visual)機器を接続しているアナログAVケーブル(白、赤、黄のケーブル)も、一種のホームネットワークとして捉えることができる。このように、従来の家庭においても潜在的にネットワーク化の要求が存在するが、現状では、AV機器間を接続するためのAVケーブル以外はほとんど普及しておらず、家庭内でのネットワーク化は全く進んでいないと言える。
【0003】
これは、従来のAVケーブルがアナログ信号によってデータ転送を行うため、他のホームネットワークやパソコンとの接続ができなかったり、従来のCEBusやLONのようなホームネットワークは狭帯域データの転送しかできなかった、等の問題によるものである。さらに、従来のホームネットワーク化によるメリットをユーザが十分に享受できなかったことが、普及を妨げる大きな要因となっていたものと思われる。
【0004】
このような問題点に対し、近年、SCSIの次世代バージョンとして開発が進められたIEEE1394と呼ばれるシリアルバスの新規格が脚光を浴びている。IEEE1394バスにおいては、複数の端末をデイジーチェインもしくはスター型に接続し、100Mbpsを越える広帯域のデータを転送することができるようになっている。また、その最も大きな特徴として、同一のケーブル上においてAsynchronousデータとIsochronousデータの双方を伝送することが可能となっている点があげられる。このため、元々、SCSIの次世代バージョンとして検討が始まっていたIEEE1394をAV機器間を接続するケーブルとして使用しようとの動きが活発になってきた。
【0005】
これは、従来、AV機器間で転送される画像情報などの大容量のデータをアナログ伝送によって転送していたものを、IEEE1394のIsochronousデータ転送機能を用い、デジタル信号によって転送することができるようにするものである。このため、これまでのAV機器間の接続機能だけでなく、パソコン等のデジタル機器との接続機能も有することになり、非常に注目されるようになってきている。さらに近年は、このIEEE1394バスを無線環境においても実現する方法がいくつか考えられるようになってきた。例えば、赤外線を使って100Mbpsのデータを転送できるようにする試みや、高い周波数帯を使用した広帯域無線上にIEEE1394プロトコルを実装する試みなどが始まっている。
【0006】
また、家庭内での無線ネットワークの実現方式としては、米国マイクロソフト社などが中心になってHRFWG(Home Radio FrequencyWorking Group)と呼ばれる団体を作り、新たな家庭内無線ネットワークの検討を進めている。これらの無線ネットワークは、基本的に、IEEE1394バス上の基地局機能を有するノードと、無線端末の間でのデータ転送を実現するものであるので、IEEE1394バスとのインターワーク機能が必須の機能となってくることが予想される。
【0007】
このような、IEEE1394とのインターワーク処理を実現するためには、いくつかの機能が必要になってくる。例えば、IEEE1394バス上のノードから無線端末に向けて、何らかの圧縮された画像データを転送する場合には、無線端末が、どのような画像データのデコード機能を有しているのか、という情報や、IEEE1394バス上のノードが、どのような画像情報(どのようにエンコードされているのか、等)を有しているのか、などがわからなければ、どのような画像情報を転送しなければならないか、がわからないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにIEEE1394をAV機器間を接続するケーブルとして使用しようとの動きが活発になってきており、さらにIEEE1394バスを無線環境においても実現する方法がいくつか考えられるようになってきている。しかし、赤外線1394等は基本的にIEEE1394プロトコルをそのまま無線区間に適応することを考えており、現実のIEEE1394バスの使用状況にはマッチしないとの指摘がある。特に、無線区間における経路遮断が、そのままIEEE1394バス規格のバスリセット機能に影響を与えることが予想されるので、無線区間の経路遮断によって、IEEE1394バス上の通信が頻繁に途切れるなどの問題があることが指摘されている。
【0009】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、第2のネットワークに接続されたノードと第2のネットワークとは異なるプロトコルによる第1のネットワークに接続された通信端末との間のデータ通信を、第1のネットワーク側における変動要因の影響を受けることなく、継続させることを可能とする通信ノード及び通信端末を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、無線ネットワークとIEEE1394バスとが混在する環境のネットワークにおいて経路遮断などのような無線ネットワークの影響をIEEE1394バスに及ぼさないようにすることを可能とする通信ノード及び通信端末を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、無線ネットワークとIEEE1394バスとが混在する環境のネットワークにおいてハンドオフなどのような無線ネットワークの影響をIEEE1394バスに及ぼさないようにすることを可能とする通信ノード及び通信端末を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、例えば無線ネットワークのような第1のネットワークとIEEE1394バスのような第2のネットワークとが混在する環境のネットワークにおいて、第1のネットワーク上のノードが有する機能に柔軟に対応できるようにすることを可能とする通信ノード及び通信端末を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)に係る通信ノードは、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)に接続された第2のインタフェース手段と、前記第1のネットワーク上の通信ノード(例えば無線端末)内に存在する構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)を、自通信ノード内の構成要素)の一つとして認識する認識手段と、前記認識手段により認識された前記構成要素に関する構成情報(例えばサブユニット情報)を、自通信ノード内の構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノード(例えば1394ノード)に開示する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)のインタフェース手段と、第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)のインタフェース手段と、前記第2のネットワークのために自ノード内部に存在する構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)に関する構成情報(例えばサブユニット情報)を作成するノード内構成情報作成手段と、前記第1のネットワークにノード(例えば無線端末)が接続した際に、該ノードを自ノード内部に存在する一つの構成要素として前記構成情報に追加するノード内構成情報追加手段とを備えたことを特徴とする。好ましくは、前記第1のネットワークに接続したノードとの接続が切断された場合(例えば、前記ノードが前記第1のネットワークから切断された場合あるいは第1のネットワークがダウンした場合など)、前記ノード内構成情報追加手段によって該ノードに対応して追加された前記構成要素を前記構成情報から削除するノード内構成情報削除手段をさらに備えるようにしてもよい。好ましくは、前記第2のネットワーク上の他のノードからの要求によって、前記第1のネットワーク上のノードに対応する前記構成要素を含む自ノード内部に存在する構成要素に関する前記構成情報を開示するノード内構成情報開示手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0015】
本発明(請求項2)に係る通信ノードは、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)に接続された第2のインタフェース手段と、前記第1のネットワーク上の通信ノード(例えば無線端末)内に存在する構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)に対応した構成要素を予め自通信ノード内に作成する作成手段と、前記作成手段により作成した前記構成要素に関する構成情報(例えばサブユニット情報)を、自通信ノード内の構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノード(例えば1394ノード)に開示する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)のインタフェース手段と、第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)のインタフェース手段と、前記第2のネットワークのために自ノード内部に存在する構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)に関する構成情報を作成するとともに、前記第1のネットワークに接続するノード(例えば無線端末)を自ノード内部に存在する一つの構成要素として扱うために、前記第1のネットワークに接続するノードに対応させるための構成要素を予め作成して(前記第1のネットワークにノードが接続されていない場合でも該ノードが接続されているものと仮定して適当な構成要素を作成して)前記構成情報に登録しておくためのノード内構成情報作成手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】
本発明(請求項3)に係る通信ノードは、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)に接続された第2のインタフェース手段と、前記第1のネットワーク上の通信ノード(例えば無線端末)内に存在する構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)に関する構成情報(例えばSubUnit情報)を、自通信ノード内の構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノード(例えば1394ノード)に対して開示する機能と、前記第2のネットワーク上の通信ノード内に存在する構成要素に関する構成情報を、自通信ノード内の構成要素の構成情報として、前記第1のインタフェース手段を介して前記第1のネットワーク上の通信ノードに対して開示する機能とのうち、少なくとも一方の機能を有する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする。
【0018】
本発明(請求項4)に係る通信ノードは、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)に接続された第2のインタフェース手段と、前記第1のネットワーク上の通信ノード(例えば無線端末)内に存在する構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)に関する構成情報(例えばSubUnit情報)を、自通信ノード内の構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノード(例えば1394ノード)に対して開示する際に、前記第1のネットワーク上の通信ノードを構成要素の一種類として定義して開示する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする。
【0019】
本発明(請求項5)に係る通信ノードは、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)に接続された第2のインタフェース手段と、前記第1のネットワーク上の通信ノード(例えば無線端末)に関する構成情報を、自通信ノード内の一つの構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノード(例えばIEEE1394バス)に対して開示するとともに、前記第1のネットワーク上の通信ノード内に存在する構成要素に関する構成情報を、該一つの構成要素内のサブ構成要素(例えばSub_SubUnit)の構成情報として開示する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする。
【0020】
本発明(請求項6)に係る通信ノードは、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)に接続された第2のインタフェース手段と、前記第1のインタフェース手段を介して接続された通信ノード(例えば無線端末)を、前記第2のネットワークにおいて自通信ノードに子ノードとして接続されている通信ノードとして扱う(例えば、IEEE1394において自ノードの子ノードとして扱う)ために、前記通信ノードにおける構成認識処理を前記通信ノードに代わって行なう構成認識処理エミュレート手段と、前記構成認識処理エミュレート手段によって、構成認識処理をエミュレートした前記通信ノード内の構成要素が有するサービス機能情報を、前記子ノードの構成要素が有するサービス機能情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに開示するサービス機能情報開示手段とを具備したことを特徴とする。
【0021】
本発明(請求項7)に係る通信ノードは、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)に接続された第2のインタフェース手段と、自通信ノードに前記第1のインタフェース手段を介して接続された少なくとも一つの通信ノード(例えば無線端末)を該第2のネットワークにおいて自通信ノードに子ノードとして接続されている通信ノードとして扱う(例えば、IEEE1394において自ノードの子ノードとして扱う)ために、前記通信ノードにおける構成認識処理を、前記通信ノードに代わって、接続を予定する通信ノードについて予め行なう構成認識処理エミュレート手段と、前記構成認識処理エミュレート手段によって、構成認識処理を予めエミュレートした前記接続を予定する通信ノード内の構成要素が有するサービス機能情報を、前記子ノードの構成要素が有するサービス機能情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに開示するサービス機能情報開示手段とを具備したことを特徴とする。
【0022】
好ましくは、前記第2のネットワークのプロトコルに従ってパケットの入出力処理を行なうパケット入出力手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0023】
好ましくは、前記パケット入出力手段と、前記第2のネットワーク上の通信ノードで実行されるアプリケーションとのインタフェース手段で授受されるデータを、前記第1のインタフェース手段を介して転送するアプリケーションインタフェース情報転送手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0024】
好ましくは、前記アプリケーションとのインタフェース手段で授受されるデータ(例えば、1394APIで定義されているメッセージ)の任意の組み合わせを、前記第1のネットワーク上のリソース(例えば、周波数(キャリア)やタイムスロット)に割り当てるデータ/リソース対応管理手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0025】
好ましくは、前記第1のネットワーク上の通信ノード(例えば無線端末)内の構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)が有するサービス機能のうちの少なくとも一部の機能(例えば、MPEG2情報のデコード機能、映像表示のディスプレイ機能)に関するサービス機能情報を、前記第1のインタフェース手段を介して、該通信ノードから受信するサービス機能情報受信手段と、前記サービス機能情報受信手段により受信した前記通信ノードのサービス機能情報を記憶するサービス機能情報記憶手段と、前記サービス機能情報記憶手段に保持している前記通信ノードのサービス機能情報の少なくとも一部を、自通信ノードが有するサービス機能情報として、前記第1のネットワーク及びまたは前記第2のネットワーク上の通信ノードに開示するサービス機能情報開示手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0027】
好ましくは、前記第2のネットワーク上の通信ノードから、前記第2のインタフェース手段を介して受信したデータを、前記第1のネットワークのプロトコルに変換する第1のプロトコル変換手段と、前記第1のプロトコル変換手段にて変換した前記データを前記第1のインタフェース手段を介して前記第1のネットワーク上の通信ノードに送信する手段と、前記第1のネットワーク上の通信ノードから、前記第1のインタフェース手段を介して受信したデータを、前記第2のネットワークのプロトコルに変換する第2のプロトコル変換手段と、前記第2のプロトコル変換手段にて変換した前記データを前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに送信する手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0028】
好ましくは、前記第2のインタフェース手段を介して、受信したパケットに記されている該第2のネットワーク上での第1のメッセージ識別子を検出する手段と、前記パケットを前記第1のネットワーク上に転送する際に、該第1のネットワーク上での第2のメッセージ識別子を付加するメッセージ識別子付加手段と、前記第1のメッセージ識別子と前記第2のメッセージ識別子との対応関係を保持するメッセージ識別子対応関係記憶手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0029】
好ましくは、前記メッセージ識別子付加手段は、前記第2のネットワークから送られてくるパケットに記されている、該第2のネットワーク上でのメッセージ識別子を、該パケットを前記第1のネットワーク上に転送する際のメッセージ識別子として付加するようにしてもよい。
【0030】
好ましくは、前記第1のネットワークから送られてくるパケットに記されている該第1のネットワーク上でのメッセージ識別子をもとに、前記メッセージ識別子対応関係識別手段にて保持された前記対応関係を参照することによって、該メッセージ識別子が、前記第2のネットワーク上でのいずれのメッセージ識別子に対応するものであるかを識別するルーティング手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0031】
好ましくは、前記第1のネットワーク上に確保されたネットワークリソース(例えば、無線ネットワークにおける周波数やタイムスロット)のリソース情報を用いて前記第2のネットワーク上のネットワークリソースを確保する機能、または前記第2のネットワーク上に確保されたネットワークリソース(例えば、IEEE1394バスにおけるIsochronousチャネル)のリソース情報を用いて前記第1のネットワーク上のネットワークリソースを確保する機能の少なくとも一方の機能を有するリソース獲得手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0032】
好ましくは、前記確保された第1のネットワーク上のリソース情報と前記確保された第2のネットワーク上のリソース情報との対応関係を記憶するリソース情報対応関係記憶手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0033】
好ましくは、前記第1のネットワーク上の通信ノード(例えば無線端末)内の構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)に対応する構成要素に関する構成情報を含む、自通信ノード内に存在する構成要素に関する構成情報(例えばサブユニット情報)のうちの少なくとも一部の情報を、該第1のネットワーク上の通信ノードに通知する構成情報通知手段と、前記第1のネットワーク上の通信ノードが直前に接続していた第2のネットワーク上の他の通信ノードから通知された、該第1のネットワーク上の通信ノード内の構成要素に対応する前記構成要素に関する構成情報を含む、該他の通信ノード内に存在する構成要素に関する構成情報のうちの少なくとも一部の情報を、該第1のネットワーク上の通信ノードから受信する構成情報受信手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0034】
好ましくは、前記第1のネットワーク上の通信ノード(例えば無線端末)と前記第2のネットワーク上の他の通信ノード(例えば1394ノード)との間の通信のために前記第2のネットワーク上の通信リソースを専有して使用している場合に、この専有している前記第2のネットワーク上の通信リソースに関する情報(例えば、チャネルの識別情報、帯域など)を、前記第1のネットワーク上の通信ノードに通知する通信リソース通知手段と、前記第1のネットワーク上の通信ノードが直前に接続していた第2のネットワーク上の他の通信ノードから通知された、前記第1のネットワーク上の通信ノードと前記第2のネットワーク上の他の通信ノードとの間の通信のために専有されている前記第2のネットワーク上の通信リソースに関する情報を、該第1のネットワーク上の通信ノードから受信する構成情報受信手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0035】
好ましくは、前記第1のネットワーク上の通信ノード内に存在する構成要素に対応した構成要素として、前記第2のネットワークに開示した構成要素の構成情報と、前記第1のネットワーク上の通信ノード内の構成要素の構成情報との間の対応関係を記憶する構成情報対応関係記憶手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0036】
好ましくは、前記第2のネットワークから送られてくるパケットに記されている、前記構成情報開示手段によって開示されている、自通信ノード内の構成要素の識別子をもとに、前記構成情報対応関係記憶手段を参照することによって、該パケットが、前記第1のネットワーク上のいずれかの通信ノード内のいずれの構成要素へのパケットであるかを識別するルーティング手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0037】
好ましくは、前記自通信ノード内の構成要素ならびに前記第1および第2のネットワーク上の通信ノード内の構成要素の識別子として、HAVi(Home Audio Video Interoperability)プロトコルにおけるGUID(Globao Unique ID)またはSEID(Software Element ID)を用いるようにしてもよい。
【0038】
好ましくは、前記第1のネットワーク上に新たな通信ノードが追加された際(例えば、前記ノードが前記第2のネットワークに接続した際など)に、該新たに追加された通信ノード内の構成要素に関する構成情報を、自通信ノード内の構成要素の構成情報として追加するノード内構成要素情報追加手段と、前記第1のネットワーク上から通信ノードが削除された際(例えば、前記ノードが前記第2のネットワークから切断された場合あるいは第2のネットワークがダウンした場合など)に、該削除された通信ノード内の構成要素に関する構成情報を、自通信ノード内の構成情報から削除するノード内構成情報削除手段の少なくとも一方をさらに具備するようにしてもよい。
【0039】
好ましくは、前記第1のネットワークにて通信ノードが接続した際に、前記第2のネットワークにおける構成認識処理によって割り当てられた、該通信ノードをエミュレートするために使用する前記第2のネットワーク上でのノード識別子を、該通信ノードに通知するエミュレートノード識別子通知手段と、前記第1のネットワークにて接続した通信ノードから、該通信ノードが直前まで接続していた他の通信ノードから通知された、該他の通信ノードが該通信ノードをエミュレートするために使用する前記第2のネットワーク上でのノード識別子を受信するエミュレートノード識別子受信手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0040】
好ましくは、前記第1のネットワークに新たに通信ノードが接続した際に、該通信ノードから前記エミュレートノード識別子受信手段により受信した第1のノード識別子により定まる他の通信ノードに対して、該接続した通信ノードをエミュレートするために自通信ノードが使用する第2のノード識別子を通知するとともに、前記第1のノード識別子に送られてきたパケットを前記第2のノード識別子に対して転送するように指示するエミュレートデータ転送処理設定手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0041】
好ましくは、前記第1のネットワークに新たに通信ノードが接続した際に、前記構成認識処理エミュレート手段により得ておいた、前記第1のネットワークに接続した通信ノードをエミュレートするために使用する第2のネットワーク上でのノード識別子を、該接続した通信ノードから前記エミュレートノード識別子受信手段により受信したノード識別子に変換し、該接続した通信ノードから受信したデータを、該受信したノード識別子の通信ノードからのパケットに変換して、前記第2のネットワークに転送するとともに、該受信したノード識別子の通信ノードへのパケットを受信して、該接続した通信ノード宛のデータとして前記第1のネットワーク上に転送するエミュレートデータ転送手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0042】
好ましくは、前記第1のネットワークは無線プロトコル(例えば、IEEE802.11プロトコル)によるものであり、前記第1のネットワークに接続する通信ノードは無線端末であるようにしてもよい。
【0043】
好ましくは、前記第2のネットワークはIEEE1394バスであるようにしてもよい。
【0044】
また、好ましくは、予め自ノード内の特定のレジスタを前記ノード内構成情報開示手段のために割り当てておき、前記第2のネットワーク上の他のノードからのメッセージが該特定のレジスタに届いた際に前記構成情報を開示するようにしてもよい。
【0045】
好ましくは、前記第2のネットワークと前記第1のネットワークへのインタフェース手段において、IEEE1394バス上の通信ノードへの制御コマンドを転送するプロトコル(例えば、AV/Cプロトコル)の情報を転送するフレームであるところのFCPフレームを転送するインタフェース手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0046】
また、本発明に係る通信端末(例えば無線端末)は、第1のネットワーク(例えば、無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、前記第1のインタフェース手段を介して、前記第1のネットワーク上の第1の通信ノードに接続する接続手段と、前記第1の通信ノードを介して、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワーク(例えば、IEEE1394バス)上の第2の通信ノード(例えば1394ノード)と通信する通信手段と、自通信端末内の機能を、IEEE1394バス上で実行されるAV/CプロトコルにおけるSubUnitとして開示する通信端末内機能開示手段とを具備したことを特徴とする。
【0047】
また、本発明に係る通信端末(例えば無線端末)は、第1のネットワーク(例えば、無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、前記第1のインタフェース手段を介して、前記第1のネットワーク上の第1の通信ノードに接続する接続手段と、前記第1の通信ノードを介して、前記第1のネットワークとは異なる第2のネットワーク(例えば、IEEE1394バス)上の第2の通信ノード(例えば1394ノード)と通信する通信手段と、前記第2のネットワーク上の通信ノード内に存在する、IEEE1394バス上で実行されるAV/CプロトコルにおけるSubUnitに関する情報の少なくとも一部を受信するSubUnit情報受信手段とを具備したことを特徴とする。
【0048】
本発明(請求項30)に係る通信端末(例えば無線端末)は、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば、無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、前記第1のインタフェース手段を介して、前記第1のネットワーク上の第1の通信ノード(例えば、基地局ノード)に接続する接続手段と、前記第1の通信ノードを介して、前記第1のネットワークとは異なる、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えば、IEEE1394バス)上の第2の通信ノード(例えば1394ノード)と通信する通信手段と、前記第1の通信ノードから、前記第1の通信ノード内の構成要素として開示された前記第2の通信ノード内に存在する構成要素が有するサービス機能情報を受信する受信手段とを具備したことを特徴とする。
【0049】
好ましくは、自通信端末が有するサービス機能のうちの少なくとも一部の機能に関するサービス機能情報を、前記第1の通信ノードに通知する自通信端末内サービス機能情報通知手段を更に具備するようにしてもよい。
【0050】
好ましくは、前記第2の通信ノード内において実行されるべき前記第2のネットワーク上のアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段を具備するようにしてもよい。
【0051】
本発明(請求項34)に係る通信端末(例えば無線端末)は、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワーク(例えば、無線ネットワーク)に接続された第1のインタフェース手段と、前記第1のインタフェース手段を介して、前記第1のネットワーク上の第1の通信ノードに接続する接続手段と、前記第1の通信ノードを介して、前記第1のネットワークとは異なる、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク(例えば、IEEE1394バス)上の第2の通信ノード(例えば1394ノード)と通信する通信手段と、前記第1の通信ノードから通知された、前記第1の通信ノードが自通信端末をエミュレートする(例えば、IEEE1394において自ノードの子ノードとして扱う)ために使用する前記第2のネットワークでのノード識別子を受信するエミュレートノード識別子受信手段と、前記ノード識別子を記憶するエミュレートノード識別子記憶手段と、前記エミュレートノード識別子記憶手段に記憶されている前記ノード識別子を、新たに接続した前記第2のネットワーク上の第3の通信ノードに転送するエミュレートノード識別子転送手段とを具備したことを特徴とする。
【0052】
好ましくは、前記第1の通信ノードから通知された、前記第1の通信ノードが自通信端末内に存在する構成要素を前記第1の通信ノード内に存在する一つの構成要素(例えばAV/CプロトコルのSubUnit)として扱うための、自通信端末内に存在する構成要素に対応する構成要素に関する構成情報を含む、前記第1の通信ノード内に存在する構成要素に関する構成情報のうちの少なくとも一部の情報を受信する構成情報受信手段と、前記構成情報受信手段によって受信した構成情報の少なくとも一部の情報を記憶する構成情報記憶手段と、前記構成情報記憶手段に記憶されている前記構成情報のうちの少なくとも一部の情報を、新たに接続した前記第2のネットワーク上の第3の通信ノードに通知する構成情報通知手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0053】
好ましくは、前記第1の通信ノードから通知された、自通信端末と前記第2の通信ノードとの間の通信のために専有されている、前記第2のネットワーク上の通信リソースに関する情報(例えば、チャネルの識別情報、帯域など)を受信する通信リソース情報受信手段と、前記通信リソース情報受信手段によって受信した前記通信リソースに関する情報の少なくとも一部の情報を記憶する通信リソース情報記憶手段と、前記通信リソース情報記憶手段に記憶されている前記通信リソースに関する情報を、新たに接続した前記第2のネットワーク上の第3の通信ノードに通知する通信リソース情報転送手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0054】
好ましくは、前記第1のネットワークは無線プロトコル(例えば、IEEE802.11プロトコル)によるものであり、前記接続手段は無線インタフェースであるようにしてもよい。
【0055】
好ましくは、前記第2のネットワークはIEEE1394方式のネットワークであるようにしてもよい。
【0056】
好ましくは、前記第1のネットワークを介して、前記AV/Cプロトコルの情報を転送するフレームであるFCPフレームを転送するインタフェース手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0057】
なお、上記各発明において、第1のネットワークが無線ネットワークである場合に、第1のネットワークに接続する通信ノードとしては例えば無線端末がこれに該当する。
【0058】
また、第2のネットワークがIEEE1394バスである場合に、第2のネットワーク上の通信ノードとしては例えば1394ノードがこれに該当する。
【0059】
なお、本発明に係る通信ノード自体も第2のネットワーク上のノードに該当する。例えば、IEEE1394バスに本発明に係る通信ノードが複数接続されており、無線ネットワークに接続された無線端末が本発明に係る通信ノードを介して他の通信ノードと通信する場合には、該他の通信ノードは第2のネットワーク上の1394ノードとして機能している。
【0060】
なお、第1のネットワークに接続した通信端末が本発明に係る通信ノードの中継機能を介して当該通信ノード内の(第2のネットワークにおける)サブユニットに該当する装置と通信することも可能である。
【0061】
(A−1)本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)と第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)の2つのインタフェース機能と、第1のネットワーク上に存在する通信端末(例えば無線端末)を、あたかも自ノード内の1つの構成要素(例えば、無線端末SubUnit)であるかのように登録する端末登録機能を有し、第2のネットワーク上のノードからのデータ転送要求に対して、当該通信端末を自ノード内の一構成要素として紹介する登録情報開示機能を有している。
【0062】
また、第1のネットワーク上に通信端末が接続された際に、通信端末と自ノードとの間の通信に割り当てられた通信リソースを基に、自ノード内で当該通信端末に割り当てている構成要素と第2のネットワークへのインタフェースに割り当てられている構成要素との間に、同じ帯域を持った通信リソースを確保する通信リソース管理機能を有している。
【0063】
これにより、通信端末と第2のネットワークの間でのデータ転送を、自ノード内の当該通信端末に対応する構成要素から第2のネットワークへのインタフェース機能に対応する構成要素へのデータ転送として模擬(エミュレート)することができるようになる。よって、第1のネットワークの区間で発生が予想される経路遮断によって、第2のネットワークのリセット処理(例えばIEEE1394バスのリセット処理)(構成認識を含む)を実行することなく通信を継続できるようになる。
【0064】
(A−2)本発明に係る通信ノードは、通信端末(例えば無線端末)に対応する自ノード内での構成要素に関する情報(通信リソース情報)を当該通信端末に通知する通信リソース情報通知機能や、当該通信端末が自ノードに接続する直前まで接続していた他の通信ノード内での通信リソース情報を当該無線端末から受信する通信リソース情報受信機能や、当該無線端末に当該無線端末が第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)上のノードと通信するために確保した第2のネットワークにおける通信リソースの識別子(例えばIEEE1394バスのIsochronous Channelのチャネル番号)を通知するリソース識別子通知機能や、当該無線端末がリソース識別子通知機能で通知された通信リソースの識別子を受信するリソース識別子受信機能とを有している。
【0065】
これによって、通信端末が移動して接続する通信ノードが変更された場合でも、すみやかに当該通信端末との接続を継続(いわゆる、ハンドオフ処理の実行)させることができるようになる。このようなハンドオフ機能を付加することで、複数の基地局機能を有する通信ノードが第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)上に存在する環境で、通信端末が移動しながらの通信を、第2のネットワークのリセット処理(例えばIEEE1394バスのリセット処理)(構成認識を含む)を伴わずに継続することができるようになる。
【0066】
(A−3)本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)と第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)の2つのインタフェース機能と、第2のネットワークの構成認識処理(例えばIEEE1394バスの構成認識処理)を実行する際に、実際には第1の無線ネットワーク上に存在する通信端末(例えば無線端末)を、あたかも第2のネットワーク上のノードであるかのような構成認識処理を実行する構成認識処理機能を有し、第1のネットワーク上に通信端末が存在するか否かにかかわらず、任意の数の通信端末が自ノードを介して第2のネットワークに接続するものとして上記の構成認識処理機能を実行する。
【0067】
また、第1のネットワーク上に通信端末が接続された際に、第2のネットワークの構成認識処理を実行することなく、当該通信端末から送られてきたデータを、第2のネットワークのプロトコル(例えばIEEE1394のプロトコル)に従って第2のネットワーク上に送出するとともに、第2のネットワーク上のノードから、第2のネットワークのプロトコルによって通信端末に送られるデータを、第1のネットワークのプロトコルに従って第1のネットワークに送出するプロトコル変換機能とを有する。
【0068】
これによって、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)の区間において発生することが予想される経路遮断によって、第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)のリセット処理(構成認識を含む)を実行することなく通信を継続できるようになる。
【0069】
(A−4)本発明に係る通信ノードは、通信端末(例えば無線端末)との間で、エミュレート処理に使用するノード識別子を通知するエミュレートノード識別子通知機能や、自ノードに接続する直前まで接続していた他の通信ノードのノード識別子を通知してもらうエミュレートノード識別子受信機能などを有し、第1のネットワークのインタフェース(例えば無線インタフェース)を有する複数の通信ノード間でのハンドオフ処理を実行する。
【0070】
ハンドオフを実行する方法としては、自ノード上でのエミュレート用ノード識別子の代わりに、エミュレートノード識別子受信機能で受信したノード識別子を用いてエミュレート処理を実行する方法や、エミュレートノード識別子受信機能で受信したノード識別子に対して、受信したパケットを、新たにエミュレート処理を行う通信ノードのノード識別子に転送するように指示をする方法などがある。
【0071】
このようなハンドオフ機能を付加することによって、第1のネットワークのインタフェース(例えば無線インタフェース)を有する複数の通信ノードが存在する環境で、通信端末が移動しながらの通信を、第2のネットワークのリセット処理(例えばIEEE1394バスのリセット処理)(構成認識を含む)を伴わずに継続することができるようになる。
【0072】
(B−1)本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)と第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)の2つのインタフェース機能を有して、第1のネットワーク上に存在する通信端末(例えば無線端末)が持っている機能の少なくとも一部分の情報を保持する。そして、通信ノードは、第2のネットワーク上のノードからの通信端末の機能情報の開示要求に応じて、この保持している通信端末の機能情報を、開示するとともに、該通信端末に対しても、第2のネットワーク上の各ノードが有している機能情報を通知する。この、通信端末の有してる機能情報の開示方法としては、通信端末を自ノードの一構成要素(例えば、SubUnit)として開示する方法や、自ノードに接続している仮想的ノードとして開示する方法などがある。例えば、第1のネットワークが無線ネットワークである場合、本発明の通信ノードは、基本的に、無線ネットワークへの基地局機能を有するノードとなる。
【0073】
これにより、例えば無線端末などの通信端末が有している機能情報を、例えばIEEE1394バスなどの第2のネットワーク上の他のノードに対しても通知できるようになり、第2のネットワーク上においても、通信端末の機能に対応した通信が実現できるようになる。
【0074】
(B−2)本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)と第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)の2つのインタフェース機能を有して、第1のネットワーク上に存在する通信端末(例えば無線端末)が持っている機能の少なくとも一部分の情報を受信し、その情報を第1のネットワーク内でのリソース割り当て処理などを実行している管理ノード(例えば、第1のネットワークが無線ネットワークである場合、周波数割り当て処理などを実行している無線管理ノード)に通知する。また、管理ノードから、通信端末の機能情報を記憶した管理ノード内のアドレス情報を受信し記憶する。そして、通信ノードは、第2のネットワーク上のノードからの通信端末の機能情報の開示要求を受けとると、まず、この記憶している管理ノード内の対応するアドレスの情報を読みだし、次に、その読み出した情報を、要求を送ってきたノードに対して開示する。例えば、第1のネットワークが無線ネットワークである場合、本発明の通信ノードは、基本的に、無線ネットワークへの基地局機能を有するノードとなる。
【0075】
これにより、例えば無線端末などの通信端末が有している機能情報を、例えばIEEE1394バスなどの第2のネットワーク上の他のノードに対しても通知できるようになり、第2のネットワーク上においても、通信端末の機能に対応した通信が実現できるようになる。また、通信端末の機能情報を管理ノードに集中して保持できるので、機能情報の管理が容易になるとともに、第1のネットワークについて例えば基地局ノードとして機能する通信ノードの機能を軽減することができる。
【0076】
(B−3)本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)と第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)の2つのインタフェース機能を有し、第1のネットワーク上でのリソース割り当てなどの管理機能(例えば、第1のネットワークが無線ネットワークである場合、周波数割り当てなどの無線管理機能)を提供するとともに、第1のネットワークについて例えば基地局ノードとして機能する各通信ノードから通知される、通信端末(例えば無線端末)の機能情報を保持する。この通信端末の機能情報の保持されているアドレスが、基地局ノード等として機能する通信ノードに通知されるとともに、基地局ノード等として機能する通信ノードからの読みだし要求に応じて、その保持されている情報が開示される。例えば、第1のネットワークが無線ネットワークである場合、本発明の通信ノードは、基本的に、無線ネットワークへの基地局機能を有するノードとなる。
【0077】
これにより、例えば無線端末などの通信端末が有している機能情報を、例えばIEEE1394バスなどの第2のネットワーク上の他のノードに対しても通知できるようになり、第2のネットワーク上においても、通信端末の機能に対応した通信が実現できるようになる。また、通信端末の機能情報を管理ノードに集中して保持できるので、機能情報の管理が用意になるとともに、第1のネットワークについて例えば基地局ノードとして機能する通信ノードの機能を軽減することができる。
【0078】
(B−4)本発明に係る通信端末(例えば無線端末)は、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)へのインタフェース機能を有し、第1のネットワークについて例えば基地局ノードとして機能する通信ノードからの要求に応じてもしくは自発的に、自端末が有している機能情報を開示する。また、基地局ノード等として機能する通信ノードから通知される、第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)上の各ノードが有している機能情報を受信し保持する。
【0079】
これにより、例えば無線端末などの通信端末と例えばIEEE1394バスなどの第2のネットワーク上のノード間で、お互いが有している機能情報を交換でき、第2のネットワーク上のノードと通信端末の間における通信が実現できることになる。
【0080】
(C−1)本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)と第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)の2つのインタフェース機能を持ち、第1のネットワークによって接続している通信端末(例えば無線端末)との組合せによって、第2のネットワーク上の一つのノード(例えばIEEE1394ノード)として動作するための機能を提供するノード処理分担手段とを備えている。このときの、通信ノードと通信端末の間のインタフェースが、例えばいわゆる1394APIとなり、例えばIEEE1394のインタフェース処理機能部分と上位でのアプリケーション実行部分の間で転送される情報が、無線ネットワークなどの第1のネットワークによって転送されている。
【0081】
また、例えば、第1のネットワークが無線ネットワークであり、第2のネットワークがIEEE1394バスである場合に、通信ノードは、IEEE1394バス上のトランザクション識別子と無線ネットワーク上のトランザクション識別子の間の対応関係や、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルと無線ネットワーク上のリソース情報との間の対応関係などを保持し、IEEE1394バスと無線ネットワークの間でのプロトコル変換機能を提供している。
【0082】
これにより、本発明の通信ノードと通信端末の組合せによって第2のネットワーク上、例えばIEEE1394バス上のノード機能を提供できることになり、通信端末を介して、ユーザーに第2のネットワーク上のサービスを提供することができるようになる。
【0083】
(C−2)本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)と第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)の2つのインタフェース機能を持ち、第1のネットワーク上に存在する通信端末(例えば無線端末)内の構成要素(例えばSubUnit)を自ノード内の構成要素として第2のネットワーク側に紹介する。また、第2のネットワーク上のノード内の構成要素を自ノード内の構成要素として第1のネットワーク側に紹介する。また、例えば、通信ノードと無線端末が無線ネットワーク上を転送するパケットに、AV/Cプロトコルに使われるFCPフレームを乗せる機能を有している。
【0084】
また、例えば、第1のネットワークが無線ネットワークであり、第2のネットワークがIEEE1394バスである場合に、通信ノードは、IEEE1394バス上のトランザクション識別子と無線ネットワーク上のトランザクション識別子の間の対応関係や、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルと無線ネットワーク上のリソース情報との間の対応関係などを保持し、IEEE1394バスと無線ネットワークの間でのプロトコル変換機能を提供している。
【0085】
これにより、本発明の通信ノードは、例えば、無線端末との間でAV/CプロトコルにおけるFCPフレームを用いた通信を行なえることになるので、各ノードや無線端末内のSubUnitを、物理レイヤを意識せずにお互いに認識できることになる。これによって、無線ネットワークとIEEE1394バスに跨ったスムーズなAV/Cプロトコルの実行やHAViプロトコルの実行が可能となる。また、無線ネットワーク上に複数の無線端末が存在し、それらが一つの基地局ノード内に存在するように認識されている場合でも、各無線端末上のSubUnitを識別できるようになる。
【0086】
(C−3)本発明に係る通信ノードは、第1のネットワーク(例えば無線ネットワーク)と第2のネットワーク(例えばIEEE1394バス)の2つのインタフェース機能を持ち、第1のネットワーク上に存在する通信端末(例えば無線端末)を自ノード内の構成要素(例えばSubUnit)として第2のネットワーク側に紹介する。また、第2のネットワーク上のノード内の構成要素を自ノード内の構成要素として第1のネットワーク側に紹介する。また、例えば、通信ノードと無線端末が無線ネットワーク上を転送するパケットにAV/Cプロトコルに使われるFCPフレームを乗せる機能を有している。さらに、通信ノードは、例えば、AV/Cコマンドを転送する相手が無線端末である場合には、通常のAV/Cプロトコルではなく、無線端末用のAV/Cプロトコル(1394ノード内に無線端末SubUnitが存在し、さらに、その中にSubUnitが存在するとしてAV/Cコマンドを転送するプロトコル)を実行する。
【0087】
また、本発明に係る通信ノードは、例えば、第1のネットワークが無線ネットワークであり、第2のネットワークがIEEE1394バスである場合に、IEEE1394バス上のトランザクション識別子と無線ネットワーク上のトランザクション識別子の間の対応関係や、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルと無線ネットワーク上のリソース情報との間の対応関係などを保持し、IEEE1394バスと無線ネットワークの間でのプロトコル変換機能を提供している。
【0088】
これにより、本発明の通信ノードは、例えば、無線端末へのAV/Cコマンドの転送には無線AV/Cプロトコル、通常の1394ノードへのAV/Cコマンドの転送には通常のAV/Cプロトコルを使って、制御メッセージを送ることができる。また、各ノードや無線端末内のSubUnitを、物理レイヤを意識せずにお互いに認識できることになり、これによって、無線ネットワークとIEEE1394バスに跨ったスムーズなAV/Cプロトコルの実行やHAViプロトコルの実行が可能となる。さらに、無線ネットワーク上に複数の無線端末が存在し、それらが一つの基地局ノード内に存在するように認識されている場合でも、各無線端末上のSubUnitを識別できるようになる。
【0089】
なお、装置に係る本発明は方法に係る発明としても成立し、方法に係る本発明は装置に係る発明としても成立する。
【0090】
また、装置または方法に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する手順を実行させるための(あるいはコンピュータを当該発明に相当する手段として機能させるための、あるいはコンピュータに当該発明に相当する機能を実現させるための)プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても成立する。
【0091】
以上のように本発明によれば、第2のネットワークに接続されたノードと第2のネットワークとは異なるプロトコルによる第1のネットワークに接続された通信端末との間のデータ通信を、第1のネットワーク側における変動要因の影響を受けることなく、継続させることが可能になる。
【0092】
また、本発明によれば、例えば無線ネットワークとIEEE1394バスとが混在する環境のネットワークにおいて経路遮断などのような無線ネットワークの影響をIEEE1394バスに及ぼさないようにすることが可能になる。
【0093】
また、本発明によれば、例えば無線ネットワークとIEEE1394バスとが混在する環境のネットワークにおいてハンドオフなどのような無線ネットワークの影響をIEEE1394バスに及ぼさないようにすることが可能になる。
【0094】
また、本発明によれば、無線端末や無線端末内の構成要素をIEEE1394ノード内の1つの構成要素として他のIEEE1394バス上のノードに見せるとともに、無線端末と通信ノード間の無線通信を、通信ノード内の構成要素間の通信として処理することで、無線区間で発生すると予想される問題を解消することができる。
【0095】
また、本発明によれば、無線インタフェースで接続された無線端末に対して、1394バス上を転送されている各種の情報を送信することができ、あたかも、無線インタフェースによって1394バスに接続したかのようにデータ通信を実行できるようになる。また、無線区間において経路遮断が発生したとしても、その影響を1394バス側に与えることなく(バスリセットを発生させず)データ転送を続けることができるとともに、無線端末が移動している場合のハンドオフ処理を実行しても、その影響を1394バス側に与えることなく(バスリセットを発生させず)データ転送を続けることができるようになる。
【0096】
また、本発明によれば、例えば無線ネットワークのような第1のネットワークとIEEE1394バスのような第2のネットワークとが混在する環境のネットワークにおいて、第1のネットワーク上のノードが有する機能に柔軟に対応することが可能となる。
【0097】
また、本発明によれば、無線端末がどのような画像処理機能やインタフェース機能を有しているのかを、有線ネットワーク(IEEE1394バス)上のノード認識できるようにすることで、無線端末に送る画像情報のソースを何にすれば良いのかが選択できたり、IEEE1394バス上で必要な帯域がどの程度なのかを知ることができるようになる。
【0098】
また、本発明によれば、無線端末が有している機能(映像のデコード機能など)に対応して、無線端末に送出する映像ソースをIEEE1394バス上の適当なノードから選択して送信できるようになる。
【0099】
また、本発明によれば、無線ネットワークにおける無線管理ノードへの位置登録処理と、無線端末が有するサービス情報の通知処理をまとめることによって、無線端末が接続したときに、その無線端末の有しているサービス機能を、IEEE1394バス上の各ノードに即座に通知できるようになる。
【0100】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
【0101】
以下、第1の実施形態〜第9の実施形態について説明する。
【0102】
第1〜第3の実施形態は、概略的には、無線端末を1394ノードのSubUnit(Functional Component)として認識し、無線端末へのアクセスは、その1394ノード上の1つのSubUnitへのアクセスとして実行するようにしたものである。
【0103】
第4、第5の実施形態は、概略的には、無線端末を1394ノードの子ノードとなるダミーノードとしてエミュレートし、無線端末へのアクセスは、その1394ノードがエミュレートするダミーノードへのアクセスとして実行するようにしたものである。
【0104】
第6の実施形態は、概略的には、無線インタフェースと1394インタフェースを持つ通信ノードが、自ノードに接続した無線端末に対し、トランザクションレイヤ以下の機能を代行することで、無線端末と通信ノードとを組み合わせたものを一つの1394ノードとして機能させるようにしたものである。
【0105】
第7〜第9の実施形態は、概略的には、無線端末のサービス機能を1394ノードのSubUnitとして認識し、あるいは無線端末を1394ノードのSubUnitとして認識するとともに無線端末のサービス機能を当該1394ノードのSubUnit内のSubUnit(Sub_SubUnit)として認識するようにしたものである。
【0106】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。
【0107】
図1に、第1のネットワークとしてIEEE1394バスを用い、第2のネットワークとして無線ネットワークを用いた通信システムの一例を示す。
【0108】
図1に例示されるように、IEEE1394バス上には、1394インタフェースを有する複数の1394ノード101,102,201,202,203,204が接続されており、さらにノード101,102は無線インタフェースも持っている(ノード201〜204は無線インタフェースは持っていないもとする)。無線インタフェースを持つ1394ノード101,102を特に「通信ノード」と呼ぶものとする。
【0109】
また、図1では、無線端末(通信端末)301,302が、通信ノード102を介してIEEE1394バス上のノードと通信を行う場合を示している。
【0110】
IEEE1394関連のプロトコル(例えば、AV/Cプロトコル)では、1394インタフェースを有する1394ノードを「Unit」と呼ばれる単位で認識し、さらに、1394ノード内の構成要素(例えば、コンポーネントシステムの中のカセットテープデッキ部分やCDデッキ部分など)を「SubUnit」と呼ばれる単位で認識する。本実施形態においては、このUnit/SubUnitの概念を用いて、通信ノード(102)が1つのUnitと認識される場合に、無線端末(301,302)を、通信ノード(102)のSubUnitとして認識させ、データ転送要求時に、通信ノード(102)の一構成要素として無線端末(301,302)を紹介する方法について説明する。
【0111】
IEEE1394上で実行されるAV/C(Audio/Visual Control)プロトコルでは、例えば、IEEE1394バス上のControlノード(図1では203)から、IEEE1394バス上の1394ノードに対して、例えば、再生スタートやストップ、巻き戻しや早送りなどのAV制御コマンドを送ることができるようになっている(“AV/C(Audio/Visual Control) Digital Interface Command Set General Specification“を参照)。なお、図1では、ノード203をControlノードとしているが、例えばノード102やノード201など、他のノードがControlノードを兼ねるようにしてもよい。
【0112】
さて、具体的には、まず、Controlノード203からのコマンド送出に先立ち、Controlノード203が、コマンドを送出する相手となるターゲットノードに対し、その「内部構成情報」を開示するように要求する(AV/CプロトコルでのUnitInfoや、SubUnitInfoコマンドに対応)。この内部構成情報の開示要求コマンドを受信したターゲットノード(例えば通信ノード102)は、自ノード内のSubUnit群に関する情報をControlノード203に開示する。本実施形態では、通信ノード102が、自分のノード内に存在するSubUnitの1つとして、「無線端末SubUnit」を紹介することになる。
【0113】
このときに、図1の通信ノード102が開示する、自ノードの内部構成情報の一例を図2に示す。図2では、通信ノード102がビデオ端末である場合を示しており、その内部にビデオカセットSubUnit23、チューナーSubUnit24とともに、2つの無線端末SubUnit25,26が存在している。この2つの無線端末SubUnit25,26は、それぞれ、図1の無線端末301,302に対応している。
【0114】
ここで、無線端末SubUnitの記憶方法として、1)無線端末が通信ノード102に接続していない場合でも、無線端末SubUnitの情報を記憶しておく方法と、2)無線端末が通信ノード102に接続した場合にのみ、無線端末SubUnitを追加して、その情報を記憶しておく方法とが考えられる。このような無線端末の接続によるSubUnit情報の追加を行う場合には(SubUnit情報が、通常、ビデオデッキやオーディオカセットのようなUnit毎に、あらかじめ固定的に割り当てられているものであるため)、本実施形態の通信ノードが、システムの運用中でも無線端末SubUnitを、追加/削除できる機能を有しているものとする。
【0115】
なお、無線端末SubUnitの追加や削除があっても、IEEE1394バスではバスリセットは起こらない。
【0116】
また、図2には、通信ノード102のIsochronousデータ転送のための、i_plug(input plug)21とo_plug(output plug)22とが存在する。このプラグは、IEEE1394バスから、特定のIsochronousチャネル上のデータを受信する場合と、特定のIsochronousチャネル上にデータを送信する場合とにそれぞれ使用されるものであり、各々のプラグは、iPCR(input Plug Control Register)やoPCR(output Plug Control Register)と呼ばれるプラグ制御用レジスタを介して制御されている。なお、i_plug、o_plug、iPCR、oPCRの動作の詳細についてはIEC61883にプロトコルとして規定されている(“Specification of Digital Interface for Consumer Electronic Audio/Video Equipment”参照)。
【0117】
以下に、図2のようなSubUnit構成で認識された通信ノード102を介して、無線端末301と、IEEE1394バス上の1394ノード201との間でデータ通信が行われる場合の実行方法について示していく。
【0118】
図1から説明に必要な機能を取り出した例を図3に示す。図3においては、1394ノード201中にビデオソースSubUnit33と1394ノード201のi_plug31、o_plug32が存在し、通信ノード102の中には無線端末SubUnit25と通信ノード102のi_plug21、o_plug22が存在している。また、IEEE1394バス上にControlノード203が存在し、例えばリモコン装置などの入力装置等を介して、ユーザが必要なコマンドを送れるようになっている。
【0119】
このユーザがコマンドを送る処理は、図3に示したような、リモコン装置12などの他の装置によって実行する場合だけではなく、データの送受信を行う通信ノード102や1394ノード201や、無線端末301などから実行する場合、あるいはControlノード203に直接入力する場合なども考えられる。
【0120】
ここで、無線端末301から各コマンドを送るためには、無線端末301が、コマンドを送る対象となるノードが接続しているIEEE1394バスの「トポロジー情報(Configuration情報)」を知っている必要がある。よって、この場合は、適当なタイミングで、通信ノード102が無線端末301に対して、通信ノード102の接続しているIEEE1394バスのトポロジー情報を、無線端末301に通知しなければならない。この通知のタイミングとしては、IEEE1394バスにリセットがかかり、そのバスリセット処理が終了したタイミングや、無線端末301が通信ノード102に接続されたタイミングなどが考えられる。
【0121】
このような構成で、Controlノード203を介し、1394ノード201上のビデオソース上のビデオデータを、IEEE1394におけるIsochronous転送機能を用いて無線端末301に送る処理を実行する場合の、全体の処理の流れを示す。
【0122】
以下の一連の処理では、AV/Cプロトコルで規定されているSubUnitに該当する、1394ノード201内の無線端末SubUnitとIsochronousデータ送信用プラグ(o_plug)の間や、通信ノード102内の無線端末SubUnitとIsochronousデータ受信用プラグ(i_plug)の間のデータ転送(コネクション)を設定するために、Connect/ConnectAVコマンドなど、AV/Cプロトコルで規定されているコマンドを用いている。また、1394ノード201のo_plugと通信ノード102のi_plugの間のIsochronousチャネルについては、IEEE1394バス上での通信リソース獲得アルゴリズムとして定義されているIEC61883プロトコルを用いて、そのリソースを確保する場合を示している。
【0123】
図4に、処理のシーケンスの一例を示す。
【0124】
(1)ユーザがリモコン等を使って、Controlノード203に、1394ノード201から通信ノード102(無線端末301)へのデータ転送を指示する。
【0125】
以下、実際にはリモコンからの処理をControlノードが実行する場合も、簡単のためリモコンについての記述は省きControlノードからの処理として記述する。
【0126】
(2)次に、Controlノード203が、1394ノード201と通信ノード102に、それらの内部のSubUnit構成の開示を要求し、各々のノードがSubUnit構成情報をControlノード203に通知する。
【0127】
(3)次に、Controlノード203が、1394ノード201内部のビデオソースSubUnitとo_plugの間のコネクションを設定するとともに、通信ノード102内部の無線端末SubUnitとi_plugの間のコネクションを設定する。
【0128】
なお、この設定には例えばAV/CプロトコルのConnect/ConnectAVコマンド等を使用する。
【0129】
(4)次に、通信ノード102内部の無線端末SubUnitとi_plugの間のコネクションを設定するコマンドを受けた通信ノード102が、無線端末301との間の通信回線を確保する。また、無線区間での帯域の確保なども実行する。
【0130】
(5)次に、Controlノード203が、1394ノード201のo_plugと通信ノード102のi_plugとの間のIsochronousチャネルを設定し、設定したIsochronousチャネルのチャネル番号を1394ノード201のo_plugを制御するoPCRと、通信ノード102のi_plugを制御するiPCRとに通知し、1394ノード201と通信ノード102との間でのIsochronous通信を可能にする。
【0131】
なお、この設定には、例えばIEC61883プロトコルを使用する。また、IEEE1394バス上に確保する帯域としては、例えば、既に無線区間に確保されている帯域を用いるという方法、これから無線区間に確保しようとしている帯域を用いるという方法などが考えられる。
【0132】
(6)次に、Controlノード203が、1394ノード201のビデオソースSubUnitに、データ送出を指示するとともに、通信ノード102の無線端末SubUnitに、データ受信を指示する。
【0133】
なお、この指示には、例えばAV/CプロトコルのWrite Descriptionコマンド等を使用する。
【0134】
(7)次に、1394ノード102のビデオソースSubUnitから送出されたデータが、1394ノード201のo_plugとIEEE1394バスを経由して、通信ノード102のi_plugに到着する。
【0135】
(8)次に、通信ノード102では、通信ノード102のi_plugに到着したデータを、パケット変換等のプロトコル変換した後、無線端末301に転送する。
【0136】
なお、上記の例は、IEEE1394バス上の1394ノードから無線端末へのデータ転送を実行する場合の例であるが、同様の処理によって、無線端末301からIEEE1394バス上の他の1394ノードへのデータ転送も実行可能である。
【0137】
また、それらのようなデータ転送を実行するためのコマンドの送出を、Controlノード203経由ではなく、IEEE1394バス上の1394ノード201や、無線端末301から直接実行することも可能である。例えば、1394ノード201からコマンド送出を実行する場合には、1394ノード201が、通信ノード102のSubUnit構成情報を、UnitInfoコマンドやSubUnitInfoコマンドなどによって入手してからコマンドを送出する。また、無線端末301からコマンド送出を実行する場合には、無線端末301が、同様に1394ノード201や通信ノード102のSubUnit構成情報を入手してからコマンドを送出する。ただし、無線端末301がIEEE1394バス上のノードにコマンドを送出する場合には、コマンド送出のため、IEEE1394バス上のConfiguration情報(各ノードの物理ID等のトポロジー情報)を無線端末301が知って置く必要がある。
【0138】
ところで、このような無線端末301との通信にいては、図1の無線区間(通信ノード102と無線端末301との間)において、経路遮断などが発生する場合が予想される。通常、経路遮断などが発生した場合には、再送処理などによってデータを保護する方法が考えられるが、本実施形態においては、IEEE1394のIsochoronousデータ転送機能を用いているため、IEEE1394のレイヤでは再送機能を提供することはない。よって、このような経路遮断が発生した場合には、より上位のレイヤである、ネットワーク/トランスポート/アプリケーションなどの各レイヤで再送処理やデータ損失を隠蔽する処理を実行する方法が考えられる。
【0139】
図5に、本実施形態における通信ノード102の内部構成のブロック図の一例を示す。
【0140】
本実施形態の通信ノード102は、無線ネットワークとのインタフェース処理機能を実行する無線インタフェース処理部501と、無線ネットワークとIEEE1394バスの間でのプロトコル変換処理を実行するプロトコル変換処理部502と、通信ノード102内のSubUnit構成に関する情報の追加/削除等の管理処理を実行するSubUnit構成管理処理部504と、ControlノードなどからのAV/Cコマンドを受信した際に、コマンドに相当する処理を実行するAV/Cプロトコル処理部505と、同様に、ControlノードからのIEC61883プロトコルによるコマンドを受信した際に、そのコマンドに該当する処理を実行するIEC61883プロトコル実行処理部506と、IEEE1394バスのインタフェース処理機能を実行する1394インタフェース処理部503とを用いて構成される。
【0141】
ここで、無線端末301や無線端末302が通信ノード102に接続した場合には、SubUnit構成管理処理部504において、無線端末SubUnitを追加し、AV/Cプロトコルに従ったSubUnit構成情報の開示要求があった場合に、そのSubUnit構成情報を開示する。また、AV/Cコマンドによって、そのSubUnit間を接続する処理(Connect処理等)が要求された際にも、SubUnit構成管理処理部において、それに該当する処理を実行する。
【0142】
上記では、無線区間のデータ転送プロトコルについては、特に説明しなかったが、それは、本実施形態の通信ノードが、その無線区間での通信プロトコルに特定の通信プロトコルを要求しないことによるものである。つまり、本実施形態では、図1に例示したような通信システムの無線ネットワークにおける通信プロトコルとして、例えば、IEEE1394バスのプロトコルを用いてもよいし、ATMのプロトコルを用いてもよいし、IEEE802.11で規定されるプロトコルを用いてもよい。いずれの場合においても、図5のプロトコル変換処理部502において、IEEE1394バスのプロトコルと無線ネットワーク側のプロトコル(例えば、無線IEEE1394や無線ATMやTDMA方式やパケットベースのプロトコルやIEEE802.11等)とのプロトコル変換処理を実行し、無線インタフェース処理部501が、無線ネットワーク(例えば、無線IEEE1394や無線ATMやTDMA方式やパケットベースのプロトコルやIEEE802.11等)のインタフェース機能を提供する。
【0143】
さて、以下では、無線端末から基地局ノードに無線端末のサービス情報を通知し、これを基地局ノードで記憶し、その基地局ノードに接続している他の1394ノードに該サービス情報を該基地局ノード内のSubUnitのサービス情報として見せる例について説明する。
【0144】
図6に、有線ネットワークとしてIEEE1394バスを用いた場合のネットワーク構成例を示す。
【0145】
図6の例では、IEEE1394バス上に、無線ネットワーク上の周波数割り当てなどの無線管理機能を提供する無線管理ノード2101と、無線インタフェースを有する基地局ノード2201,2202と、各基地局ノードに接続している無線端末2301,2302が示されている。
【0146】
無線端末2301は、サービス機能として、MPEG2情報のデコード機能と、10Mbpsまでのデータ送受信が可能な無線インタフェース機能を有しているものとし、無線端末2302は、サービス機能として、DVフォーマットの映像情報のデコード機能と、30Mbpsまでのデータ送受信が可能な無線インタフェース機能を有しているものとする。
【0147】
これらのサービス機能に関する情報(以下、サービス情報と呼ぶ)は、後述する手順によって、各無線端末2301,2302を収容している基地局ノード2201,2202内に保持されている。具体的には、無線端末2301については、「MPEG2デコーダ機能を持ち、その入出力インタフェースは10Mbpsである」などの情報であり、無線端末2302については、「DVデコード機能を持ち、その入出力インタフェースは30Mbpsである」などの情報である。さらに、無線管理端末2101は、各基地局ノード2201,2202から送られてくる位置登録情報を用いた、無線ネットワーク上での周波数や帯域の割り当てなどを行なうための、無線管理テーブルを作成して保持している。
【0148】
本実施形態では、上記のように、無線端末が有しているサービス情報を、その無線端末が接続している基地局ノードに記憶させることによって、IEEE1394バス上の任意のノードから、無線端末内のサービス機能情報が読めるようになっている。そして、この各無線端末のサービス情報と、IEEE1394バス上に存在する各1394ノードのサービス情報を用いて、IEEE1394バス上の任意の1394ノードから、無線端末へのデータ転送処理が実現できるようになる。以下に、図6に示したネットワークにおいて、各無線端末(以下の例では無線端末2301)のサービス情報を、該当する基地局ノード(以下の例では基地局ノード2201)に通知して記憶する場合の、具体的な処理手順を示す。また、このときの処理シーケンスの一例を図7に示す。
【0149】
(1)無線端末2301が、基地局ノード2201に無線的に接続する。
【0150】
(2)基地局ノード2201が、接続した無線端末2301に対応する位置登録情報を、無線管理ノード2101に通知する。この位置登録情報を用いて、無線管理ノード2101が、無線ネットワーク上で無線端末2301が使用する、周波数/タイムスロット等の割り当て処理を行ない、その結果を基地局ノード2201に通知する。
【0151】
(3)基地局ノード2301が、割り当てられた周波数、タイムスロット等の情報を無線端末2301に通知する。
【0152】
(4)これに前後して、基地局ノード2301が、無線端末2301内のサービス情報の開示を要求する。そして、開示要求を受けとった無線端末301が、自ノード内のサービス情報を基地局ノード2201に通知する。
【0153】
(5)基地局ノード2201が、無線端末2301に対応するSubUnitを自ノード内に作成し、自ノードの一つの構成要素として登録する。また、受け取ったサービス情報を、その無線端末2301に対応するSubUnitのサービス情報として記憶する。
【0154】
(6)基地局ノード2201が、接続しているIEEE1394バス上に存在する、各ノード内のサービス情報を収集し、無線端末2301に通知する。
【0155】
(7)基地局ノード2201が、無線端末2301内のサービス情報を、自ノードが接続しているIEEE1394バス上の各ノードに通知する。
【0156】
なお、(6)、(7)の処理は、上記のタイミングで実行されなければならないものではなく、一連の処理の適当なタイミングで実行されればよい。さらには、実行されなくても構わない。
【0157】
(8)基地局ノード2201が、IEEE1394バス上に存在する他のノードから、SubUnit情報の開示を求められた場合に、無線端末SubUnitを含むSubUnit情報を開示し、IEEE1394上の各ノードに無線端末2301の存在を認識させる。
【0158】
(9)基地局ノード2201が、IEEE1394バス上に存在する他のノードから、自ノード内の無線端末SubUnitが持っているサービス情報の開示を求められた場合に、無線端末SubUnitのサービス情報を開示する。
【0159】
上記のように、本処理シーケンスにおける処理(6)は、このタイミングで実行されなければならないものではない。例えば、無線端末2301が、通信を開示するときにのみ要求を出して、IEEE1394バス上のサービス情報を通知してもらう方法などが考えられる。また、処理(8)、(9)に示したような、各1394ノードが要求を出して、基地局ノード内のSubUnitや各SubUnitが持つサービス情報などを入手する場合には、処理(7)に示したような、基地局ノード2201からIEEE1394バス上の各1394ノードに対する、無線端末SubUnitが持つサービス情報の通知処理は不要になる。よって、上記の処理(7)は、必ず実行されなければならないものではない。
【0160】
このような、無線端末と基地局ノードとの間で送受信される、無線端末2301内のサービス情報の一例を、図8に示す。本実施形態では、このようなSubUnit毎のサービス情報を、あらかじめ決められた各IEEE1394バス上のノード内の適当なアドレスフィールド(図8の先頭アドレスで示されるフィールド)に、登録することによって、各SubUnitのサービス情報の登録/参照ができるようになっている。例えば、無線端末2301が接続した際には、まず、基地局ノード2201内の無線端末SubUnitに対応するサービス情報を書き込むアドレスフィールド(先頭アドレス)を決定し、それを無線端末SubUnitに登録する。そして、この登録されたアドレスフィールドに、無線端末2301が持つサービス情報を書き込むことで、無線端末2301のサービス情報の登録が完了する。そして、IEEE1394バス上のノードが無線端末SubUnitのサービス情報を知りたい場合には、まず、基地局ノード2201から無線端末SubUnitのSubUnit情報を読みだし、そのSubUnit情報に登録されているアドレスフィールド内の情報を読み出すことで、無線端末SubUnitのサービス情報を入手することができるようになる。
【0161】
図8に例示するサービス情報の各項目の内容は以下の通りである。
【0162】
type:SubUnitの種類を示す情報。例えば、無線端末2301は「無線端末SubUnit」として記憶される。
【0163】
機能:各SubUnitが有している機能(Function)。例えば、無線端末2301は、MPEG2のデコーダを有しているので、MPEG2デコーダ機能が記述されている。他に、映像表示のディスプレイ機能や無線インタフェース機能などが記されている。
【0164】
通信帯域:無線端末が送受信できる帯域をそれぞれ記述する。この帯域の値が、基地局ノード2201内の無線端末SubUnitとIEEE1394バスへの入出力用Plug(i_Plugやo_Plug)の間を接続する、基地局ノード2201内部のコネクションの帯域を示す。
【0165】
ベンダID:各ノードを作成したベンダを識別する識別子。
【0166】
ユニークID:各ベンダが一意に割り当てるノード識別子。
【0167】
なお、このユニークIDと上記ベンダIDとの組み合わせが、IEEE1394バスでのEUI64アドレスとして定義されている。このEUI64アドレスで、IEEE1394バス上の各ノードを一意に識別することができる。
【0168】
関連情報:マニュアルなどの、各ノードの関連情報が保持されているインターネット上のアドレス(URLアドレスなど)。必要に応じて、このアドレスに所望のデータをとりに行く。
【0169】
その他:その他に必要なサービス機能に関連する情報を保持していても構わない。
【0170】
ここで、上記の情報は、全てがサービス情報のテーブルに登録されているが、この中の、例えば、typeやベンダID、ユニークIDなどは、無線端末SubUnit情報のテーブル中に登録されていても構わない。
【0171】
さらには、上記のサービス情報をAV/Cプロトコルで定義されるSubUnit情報と同様の方式によって保持していても構わない。
【0172】
上述の方法では、各無線端末から、接続している各基地局ノードに通知され記憶されている各無線端末内のサービス情報を、その基地局ノード内に存在する構成要素(無線端末SubUnit)のサービス情報として見せる方法を示している。以下に、このような方法で、基地局ノード2201に通知/記憶された無線端末内のサービス情報を見せる場合の、IEEE1394バス上や各1394ノード内でのリソース獲得処理手順の詳細について説明する。
【0173】
このような例を示すために、ここでは、図6のIEEE1394バス上にMPEG−2でエンコードされた映像情報(MPEG−2ソース)を有する1394ノード(2203)が存在し、この1394ノード(2203)から、無線端末2301にMPEG−2方式でエンコードされた映像情報を無線端末2301に転送する場合の処理について述べる。
【0174】
図9に、関連する機能のみを含むネットワーク構成図を示す。
【0175】
図9には、1394ノード2203が持つ映像を見たいユーザーが扱うリモコン装置2012と、そのリモコン装置からの情報を基に、IEEE1394バス上や各1394ノード内で必要な処理のためのコマンドを作成/送信するControlノード2204と、1394ノード2203が持つ映像を受信する無線端末2301と、この無線端末2301を収容している基地局ノード2201が存在している。また、基地局ノード2201内には、無線端末SubUnit2025が存在する。
【0176】
このとき、無線端末2301は、IEEE1394バス上の他のノードから、必ずしも物理的に(1394ノードとして)見えている必要はない。あくまで、基地局ノード2201内のSubUnitとして登録されていて、他の1394ノードからの要求に応じて、その存在を開示すればよい。具体的には、基地局ノード2201が、無線端末の代わりにサービス機能情報の開示処理などを行ない、実際のデータ転送では、IEEE1394バス上の1394ノードと無線端末との間の接続処理(プロトコル変換等)を行なうことになる。
【0177】
このように、無線端末2301を基地局ノード2201内のSubUnitとして扱うことによって、無線端末2301と基地局ノード2201との間の無線通信を、基地局ノード2201内のSubUnit間の通信に置き換えてIEEE1394バス側の各1394ノードに見せることができる。また、1394ノード2203内の個々のMPEG−2の画像ソースは、1394ノード2203内のMPEG−2ソースSubUnit2033が持つサービス機能群として認識される。
【0178】
このような構成で認識されるネットワークにおいて、1394ノード2203中に存在するMPEG−2でエンコードされた映像情報を、無線端末2301に転送する場合の処理の手順を以下に示す。また、このときの処理シーケンスの一例を図10に、この処理によって設定されるIEEE1394のIsochronousチャネルや、Sub」Unit間のコネクションの接続状況の例を図11に示す。
【0179】
(1)ユーザーが、リモコン2012を介してControlノード2204に、IEEE1394バス上に存在するサービス情報の一覧表示を要求する。
【0180】
(2)Controlノード2204が、基地局ノード2201と1394ノード2203に対して、各ノード内のSubUnit情報の開示要求を送出し、それに対して、各ノードが、自ノード内のSubUnit情報を開示(通知)する。
【0181】
(3)Controlノード2204が、基地局ノード2201内の無線端末SubUnit2025と、1394ノード2203内のMPEG−2ソースSubUnit2033に対し、登録されているサービス情報の開示要求を送出し、それに対し、各ノードが無線端末SubUnit/MPEG−2ソースSubUnitの持つサービス情報を開示(通知)する。
【0182】
・無線端末SubUnit2025内の機能としては、MPEG−2デコーダ機能を開示する。
【0183】
・MPEG−2ソースSubUnit2033内の機能としては、1394ノード2203が保持している個々の画像ソースを開示する。
【0184】
(4)Controlノード2204上に、受けとったサービス情報の一覧を表示し、ユーザーが、これらの情報から、リモコン2012を介してControlノード2204に、1394ノード2203内のMPEG−2ソースSubUnit2033が持つ適当な画像データ(サービス情報として開示)を、基地局ノード2201内の無線端末SubUnit2025(実際には無線端末2301)に転送するように要求する。
【0185】
(5)Controlノード2204が、1394ノード2203内のMPEG−2ソースSubUnit2033から無線端末SubUnit2025へのデータ転送のためのリソースを確保する。
【0186】
・基地局ノード2201内のi_plug2021と無線端末SubUnit2025との間を接続する(図11中のコネクション(1))。
【0187】
・1394ノード2203内のMPEG−2ソースSubUnit2033とo_plug2031との間を接続する(図11中のコネクション(3))。
【0188】
(6)基地局ノード2201が、自ノード内のi_plug2021と無線端末SubUnit2025との間を接続するコネクションに対応するリソースを、基地局ノード2201と無線端末2301との間で確保する(図11中のコネクション(2))。
【0189】
(7)Controlノード2204が、IEC61883プロトコルによってIEEE1394バス上にIsochronousチャネル(Ch_X)を確保する(図11中のコネクション(4))。
【0190】
(8)Controlノード2204が、上記の処理によって確保したIsochronousチャネル(Ch_X)を用いたデータ転送を、IEC61883プロトコルに従って指示する。
【0191】
・基地局ノード2201のi_plug2021に対し、Ch_Xからのデータ受信を指示する。
【0192】
・1394ノード2203のo_plug2032に対し、Ch_Xへのデータ送信を指示する。
【0193】
(9)図11中のコネクション(1)とコネクション(3)とIsochronousチャネル(4)を通って、1394ノード2203内のMPEG−2ソースSubUnit2033から、基地局ノード2201内の無線端末SubUnit2025へ、MPEG−2でエンコードされたデータが転送される。
【0194】
また、基地局ノード2201内でIEEE1394バスのプロトコルから無線ネットワークへのプロトコルにプロトコル変換された後、無線ネットワーク内に確保されたリソース(図11中のコネクション(2))を通って、MPEG−2でエンコードされたデータが転送される。
【0195】
ここで、上記処理シーケンスにおいては、無線端末SubUnit2025のサービス情報を読み出すために、処理(2),(3)の2段階の処理を実行しているが、例えば、SubUnit情報の開示と一緒にサービス情報を開示してしまうことで、処理(2)と処理(3)を同時に実行してしまう方法も考えられる。また、上記では、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルの獲得を、Controlノード204において実行するようになっているが、これは、基地局ノード2201や1394ノード2203等が行なっても構わない。
【0196】
このような、自ノードのサービス情報の通知や、基地局ノードから通知されるIEEE1394バス上のサービス情報の登録処理や、無線ネットワーク上のリソース獲得に対応する処理を実行する、無線端末2301の内部構成のブロック図の一例を図12に示す。
【0197】
図12の無線端末2301内には、無線ネットワークを介して基地局ノードと通信を行なうための無線インタフェース処理部2701と、基地局ノードからの要求によって自ノードのサービス情報を送り返したり、基地局ノードから、基地局が接続しているIEEE1394バス上のサービス情報を受けとるためのサービス情報送受信部2702と、無線ネットワーク上での通信を行なう際に、リソース獲得のためのプロトコル処理や自ノードからの送信制御処理などを実行するデータ通信制御部2703と、自ノードのサービス情報を記憶しておく自ノードサービス情報記憶部2704と、基地局が接続しているIEEE1394バス上のサービス情報を記憶しておくIEEE1394サービス情報記憶部2705とが存在している。
【0198】
ここで、自ノードサービス情報記憶部2704に記憶されている情報は、基本的に、無線端末2301が製造されたときに実装された、各種のサービス情報が記憶されている。そして、このサービス情報は、無線端末2301に新たに機能が追加された場合には、その情報が追加され、機能の一部が削除された場合には、その情報も削除されていくことになる。
【0199】
具体的には、無線端末2301に新たなソフトウェアがインストールされ新規に機能が追加された場合には、その新規機能に対応するサービス情報が無線端末SubUnitのサービス情報として追加され、無線端末2301からソフトウェアがアンインストールされ既存の機能が削除された場合には、その削除された機能に対応するサービス情報が無線端末SubUnitのサービス情報から削られる。そして、上記の処理手順(2)において、基地局ノード2201からの無線端末2301のサービス情報の開示要求が届いた時点で、自ノードサービス情報記憶部2704に記憶している、自ノードのサービス機能に関する情報を、基地局ノード2201に通知する。さらに、IEEE1394サービス情報記憶部2705には、図7中の処理手順(4)において基地局ノード2201から通知される、基地局ノード2201が接続しているIEEE1394バス上の各ノードが有している、サービス情報の一覧が記憶されている。
【0200】
次に、上記のような無線端末を収容して、IEEE1394バス上でのリソース獲得処理、1394ノード内のSubUnit間リソース獲得処理を実行して、IEEE1394バス上でのデータ転送処理を実現する、基地局ノード2201の内部構成のブロック図の一例を示す。
【0201】
図13の基地局ノード2201内には、無線ネットワークを介して無線端末2301との間で通信を行なうための無線インタフェース処理部2801と、無線ネットワークとIEEE1394バスの間のパケット変換処理等の、プロトコル変換機能を実行するプロトコル変換処理部2802と、無線管理ノード2101への位置登録情報の通知処理や、無線管理ノード2101からの周波数/タイムスロット/帯域割り当て結果の受信処理や、その受信した結果やIEEE1394バス上でのIEC61883プロトコル処理の結果などに対応して、無線ネットワーク上でのリソース確保処理などを実行する基地局機能実行処理部2803と、無線端末2301との間で、無線端末2301上のサービス情報や、IEEE1394バスに接続している各ノード上のサービス情報などを送受信するサービス情報送受信部2804と、IEEE1394バス上のノードや無線端末2301との間でAV/Cプロトコルを実行したり、無線端末2301に対応する構成要素として無線端末SubUnitを作成し、その作成したSubUnit情報を、IEEE1394バスに接続している各ノードに通知したり、IEEE1394バス上の他のノードから受けとったSubUnit情報をIEEE1394サービス情報記憶部2810に記憶するなどの、SubUnit情報の管理や送受信処理を実行するAV/Cプロトコル処理部2805と、IEEE1394バス上におけるリソース獲得/割り当て処理として定義されている、IEC61883プロトコルを実行するIEC61883プロトコル処理部2806と、初期化時の処理としてIEEE1394バスの構成確認処理を実行する構成認識処理実行部2807と、IEEE1394バスへのインタフェース機能を提供するIEEE1394バスインタフェース処理部2808と、自ノードに接続している無線端末のサービス情報を記憶する無線端末サービス情報記憶部2809と、上記のIEEE1394バスの構成認識処理やSubUnit情報の送受信によって獲得した、IEEE1394バス上の各ノードが有するサービス情報を記憶するIEEE1394サービス情報記憶部2810とが存在している。
【0202】
以下では、無線端末が無線ネットワーク中で移動し、接続する通信ノードが変化(ハンドオフ)する場合の実施形態として、第2の実施形態と第3の実施形態を示す。第2の実施形態と第3の実施形態の各ノードや無線端末は基本的に第1の実施形態で説明した機能を有するものであるので、第2の実施形態と第3の実施形態では第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0203】
(第2の実施形態)
図14に例示するように、無線端末621が無線ネットワーク中で移動し、接続する通信ノードが通信ノード602から通信ノード601に変化(ハンドオフ)する場合の実施形態について説明する。図14では、無線インタフェースと1394インタフェースを有する通信ノード601,602と、無線インタフェースを持たず1394インタフェースを有する1394ノード611,612が存在し、1394ノード611がIEEE1394バス上でのControlノードになっている場合を示している。また、無線端末621が存在し、この無線端末621が通信ノードと通信をしながら、無線ネットワーク中を移動していく場合について説明する。
【0204】
第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、無線端末621と1394ノード612間でIsochronous通信を行う場合を考える。ここで、このようなハンドオフ処理を実行する場合の、IEEE1394バス上の通信ノードの振舞いとしては、ハンドオフ処理を実行する際に、1)IEEE1394バス上で新たにIsochronousチャネルを獲得してからハンドオフ処理を実現する場合と、2)新たなIsochronousは獲得せず、それまで使用していたIsochronousチャネルを用いてハンドオフ処理を実現する場合が考えられる。
【0205】
第2の実施形態では、前者の新たなIsochronousチャネルを獲得してハンドオフ処理を実現する場合について説明する。なお、第3の実施形態では、後者の新たなIsochronousは獲得せず、それまで使用していたIsochronousチャネルを用いてハンドオフ処理を実現する場合について説明する。
【0206】
図15と図16に、それぞれ、1394ノード612中のビデオソースから通信ノード602を経由して、無線端末621にビデオ映像が送られていた際に、無線端末621が移動したことによって、通信ノード602から通信ノード601にハンドオフ処理される前と後のIsochronousチャネルやSubUnit間のコネクションの状態を示す。
【0207】
まず、図4と同様のシーケンスが実行される。これによって、ハンドオフ処理の前の状態において、1394ノード612が、ビデオソースSubUnit53からo_plug52経由でIsochronousチャネル(ch=X)にビデオデータを送出しており、Isochronousチャネル(ch=X)上のデータを通信ノード602が受信し、i_plug41経由で無線端末SubUnit43に転送している。ここで、この無線端末SubUnitへのデータ転送処理は、実際には、通信ノード602から無線端末621へのプロトコル変換/データ転送処理によって実行されている。
【0208】
このとき、無線端末621が移動したことにより、通信ノード601にハンドオフしたとする。本実施形態では、このハンドオフ処理時に、無線端末621が、直前まで接続していた通信ノード(ここでは通信ノード602)のIEEE1394バスの物理IDや、データ転送に用いていたIsochronousチャネルの情報(チャネル番号(X)や帯域等)や、通信ノード602内でのSubUnit構成/SubUnit間接続などの情報を、新たに接続する通信ノード601に通知する必要がある。
【0209】
このため、通信ノード602は、無線端末621が接続された際に、上記の物理IDや、SubUnit関連情報等を無線端末621に通知する機能や、ハンドオフ実行時に、無線端末621から前記情報を受信し、それに対応する処理を実行する機能を有している。また、無線端末621は、前述の通信ノード602から通知された情報を保持する機能や、ハンドオフ実行時に、上記情報を新たに接続する通信ノード601に通知する機能を有している。
【0210】
以下の例においては、上記の、各通信ノードが無線端末接続時に、無線端末に通知する情報(ノードの物理IDや、無線端末621へのデータ転送に用いているIsochronousチャネル(ch=X)の情報(チャネル番号や帯域等)や、自ノード内部のSubUnit構成/接続の情報など)を「ハンドオフ情報」と呼ぶことにする。
【0211】
以下、無線端末621が通信ノード602から通信ノード601にハンドオフする際に実行される処理の手順について説明する。
【0212】
図17に、この場合の処理のシーケンスの一例を示す。また、図18に、このときの通信ノード601,602における処理の手順の一例を示す。
【0213】
(0)無線端末621が通信ノード602に接続しており、通信ノード602と無線端末621との間に無線リソースが確保されている。
【0214】
(1)Controlノード611からの指示(第1の実施形態で説明したものと同様の指示)によって、1394ノード612から無線端末621へのデータ通信が開始される(すなわち、Isochronousチャンネル(ch=X)や、1394ノード612/通信ノード602内のSubUnit間接続などを設定する)。
【0215】
(2)通信ノード602が、ハンドオフ情報を無線端末621に通知する。
【0216】
(3)無線端末621が移動し、接続するノードを通信ノード602から通信ノード601に変更するハンドオフ処理が開始され、通信ノード601と無線端末621との間の無線リソースが確保される。
【0217】
(4)無線端末621が、直前まで接続していた通信ノード602のハンドオフ情報を通信ノード601に通知する。
【0218】
(5)通信ノード601が、通知されたハンドオフ情報中のSubUnit情報に従って、無線SubUnit(図16の63)を自ノード内に作成する。
【0219】
(6)通信ノード601が、受信したハンドオフ情報から作成した、ハンドオフ処理のためのコマンドをControlノード611に通知する。
【0220】
(7)通信ノード601からのコマンドに基づいて、Controlノード611が以下の処理を実行する。
【0221】
(a)例えばAV/CプロトコルのConnectコマンドにより、通信ノード601のi_plug61と無線端末SubUnit63との間を接続する。
【0222】
(b)例えばIEC61883プロトコルにより、通信ノード601のi_plug61と通信ノード602のo_plug42との間に、データ転送用のIsochronousチャネル(ch=Y)を設定する。
【0223】
(c)例えばAV/Cプロトコルのconnectコマンドにより、通信ノード602のi_plug41とo_plug42との間を接続する。
【0224】
(d)例えばAV/CプロトコルのDisconnectコマンドにより、通信ノード602のi_plug41と無線SubUnit43との間のコネクションを切断する。
【0225】
(8)上記の(7)の(c)で通信ノード602のi_plug41とo_plug42との間を接続した時点から、1394ノード612のビデオデータが、Isochronousチャネル(ch=X)を通って通信ノード602に転送され、通信ノード602内で折り返した後、再度Isochronousチャネル(ch=Y)を通って通信ノード601に転送される。
【0226】
(9)これと前後して、通信ノード602内の無線端末SubUnitを削除し、通信ノード602と無線端末621との間の無線リソースを解放する。
【0227】
(10)通信ノード601が、ハンドオフ情報を無線端末621に通知する。
【0228】
さらに無線端末621が移動した場合には、上記の(3)〜(10)の処理が繰り返される。
【0229】
なお、上記の処理(6)においては、ハンドオフ情報を受け取った通信ノード601がControlノード611に対して、所定のコマンドを送出するように指示を出す方法を示しているが、このような方法だけでなく、無線端末621がリモコン操作と同様の方法で、Controlノード611に指示を出す方法も考えられる。この場合は、無線端末621から新たに接続した通信ノード(上記の例では通信ノード601)に通知するハンドオフ情報から、Isochronousチャネルの情報や直前まで接続していた通信ノード(上記の例の通信ノード602)の物理IDや内部のSubUnit間の接続情報などは通知する必要がなくなる代わりに、Controlノード611に、ハンドオフ情報を読み取って、必要な処理を実行するためのハンドオフ処理機能が必要になる。
【0230】
また、上記の処理では、Controlノード611と通信ノード601,602を別のノードとして処理をする場合を示しているが、これも、このような方法だけではなく、通信ノード601あるいは通信ノード602がControlノード611の機能を有している場合も考えられる。
【0231】
さらに、上記の処理手順においては、ハンドオフ処理の終了後に、(9)にて、ハンドオフされたノード(上記の例では通信ノード602)内に作られていた無線端末SubUnitを削除することにしているが、必ずしも無線端末SubUnitを削除する必要はない。例えば、各通信ノードが無線端末が接続されていないときでも無線端末SubUnitを保持するようにしておき、実際に無線端末が接続したときのみ、自ノード内のi_plugやo_plugと、無線端末SubUnitを接続できるようにする、という方法も考えられる。
【0232】
ここで、図18の手順について説明する。
【0233】
最初に、無線端末の移動がない場合あるいは無線端末の移動元の通信ノードに関して説明する。
【0234】
まず、通信ノードは、無線端末の接続がない状態である(ステップS1)。ここで、無線端末が接続する場合(ステップS2)、その無線端末に関してハンドオフ情報がないならば(ステップS3)、無線SubUnitを追加し(ステップS4)、無線端末を接続する(ステップS5)。
【0235】
ここで、無線端末が切断する場合(ステップS6)にはステップS1に戻るが、データ転送要求がされたならば(ステップS7)、対象となる1394ノードと無線端末との間のデータ転送に必要なリソース確保し(ステップS8)、無線端末へハンドオフ情報を通知し(ステップS9)、IEEE1394バスから受信したデータを無線端末に転送する(ステップS10)。
【0236】
なお、ここで、他の無線端末がさらに接続する場合(ステップS14)には、新たな無線端末の接続処理が開始する(ステップS15)。
【0237】
さて、ステップ10において、当該無線端末が当該通信ノードから切断される場合(ステップS11)に、一定時間内にConnect、Disconnect、(ch_y)へのデータ通信開始要求を受信しなければ(ステップS12)、当該無線端末はいずれの通信ノードとも接続しないとみなし、(ch_x)を切断し(ステップS13)、ステップS1に戻る。
【0238】
一方、一定時間内にConnect、Disconnect、(ch_y)へのデータ通信開始要求を受信したならば(ステップS12)、当該無線端末は他の通信ノードに移動したことになるので、ハンドオフの処理を実行する(ステップS16)。そして、(ch_x)から(ch_y)への折り返し処理(中継処理)を実行する(ステップS17)。
【0239】
なお、ここで、他の無線端末がさらに接続する場合(ステップS19)には、新たな無線端末の接続処理が開始する(ステップS15)。
【0240】
さて、ステップ17において、(ch_x)の切断の指示を受信した場合(ステップS18)、(ch_x)を切断し(ステップS20)、i_plugとo_plugとの間をDisconnectするとともに(ch_y)を切断し(ステップS21)、ステップS1に戻る。
【0241】
次に、無線端末の移動先の通信ノードに関して説明する。
【0242】
まず、通信ノードは、無線端末の接続がない状態である(ステップS1)。ここで、無線端末が接続する場合(ステップS2)、その無線端末に関してハンドオフ情報があるならば(ステップS3)、無線SubUnitを追加し(ステップS22)、ハンドオフ情報からコマンドを作成し、Controlノードに該コマンドを通知する(ステップS23)。
【0243】
ここで、一定時間内にConnect、(ch_x)のデータ受信開始要求を受信しなければ(ステップS24)、ステップS5に移り、ハンドオフの処理は行わない。一定時間内にConnect、(ch_x)のデータ受信開始要求を受信したならば(ステップS24)、ハンドオフの処理を実行し(ステップS25)、当該無線端末へハンドオフ情報を通知し(ステップS26)、ステップS10に移り、IEEE1394バスから受信したデータを無線端末に転送する。
【0244】
なお、上記の例は、IEEE1394バス上の1394ノードから無線端末へのデータ転送を実行する場合の例であるが、同様の処理によって、無線端末からIEEE1394バス上の他の1394ノードへのデータ転送も実行可能である。
【0245】
図19に、本実施形態における通信ノード602の内部構成のブロック図の一例を示す。
【0246】
本実施形態の通信ノード602は、無線ネットワークとのインタフェース処理機能を実行する無線インタフェース処理部901と、無線ネットワークとIEEE1394バス間のプロトコル変換処理を実行するプロトコル変換処理部902と、通信ノード602内のSubUnit構成に関する情報の追加/削除などの管理処理を実行するSubUnit構成管理処理部904と、CotrolノードなどからのAV/Cコマンドを受信した際に、コマンドに相当する処理を実行するAV/Cプロトコル処理部905と、同様に、ControlノードからのIEC61883プロトコルによるコマンドを受信した際に、それに該当する処理を実行するIEC61883プロトコル処理部906と、ハンドオフ情報の送受信処理を実行するハンドオフ情報送受信処理部907と、自ノード内部のSubUnit情報などのハンドオフ情報を作成するハンドオフ情報作成処理部908と、受信したハンドオフ情報を解析して、通信ノード602内での無線端末SubUnitの追加処理や各SubUnit間の接続状況の変更処理を実行したり、ハンドオフする/される通信ノードやIEEE1394バス上での必要な処理を認識したり、その処理に対応するコマンドをControlノード611を介して送出するなどの処理を実行するハンドオフ情報解析処理部909と、IEEE1394バスのインタフェース処理機能を実行する1394インタフェース処理部903とを用いて構成される。
【0247】
本実施形態のSubUnit構成管理処理部904で実行される処理としては、第1の実施形態に示された処理以外に、無線端末SubUnitなどの自ノード内部のSubUnit情報をハンドオフ情報作成処理部908に通知する処理や、ハンドオフ情報解析処理部909から通知されるSubUnit構成情報に基づいて、自ノード内のSubUnit構成に新たなSubUnitを追加したり、自ノードのSubUnit構成を変更したりする等の処理が実行されることになる。
【0248】
(第3の実施形態)
図14に例示するように、無線端末621が無線ネットワーク中で移動し、接続する通信ノードが通信ノード602から通信ノード601に変化(ハンドオフ)する場合で、ハンドオフ処理を実行する際に、新たなIsochronousチャネルを獲得せずにハンドオフ処理を実現する場合について説明する。
【0249】
図20と図21に、それぞれ、無線端末621が移動したことにより、通信ノード602から通信ノード601にハンドオフする前と後のIsochronousチャネルや通信ノード内部のSubUnit間のコネクションの状態をそれぞれ示す。
【0250】
まず、図4と同様のシーケンスが実行される。これによって、ハンドオフ処理の前の状態において、1394ノード612が、ビデオソースSubUnit53からo_plug52経由でIsochronousチャネル(ch=X)にビデオデータを送出しており、Isochronousチャネル(ch=X)上のデータを通信ノード602が受信し、i_plug41経由で無線端末SubUnit43に転送している。ここで、この無線端末SubUnitへのデータ転送処理は、実際には、通信ノード602から無線端末621へのプロトコル変換/データ転送処理によって実行されている。
【0251】
このとき、無線端末621が移動したことにより、通信ノード601にハンドオフしたとする。本実施形態においても、このハンドオフ処理に必要なハンドオフ情報を無線端末621と通信ノード602,601の間で通知し合う必要がある。この情報としては、第2の実施形態と同様に、直前まで接続していた通信ノード(この例では通信ノード602)のIEEE1394バスでの物理IDや、データ受信のために使用していたIsochronousチャネル(ch=X)に関する情報や、通信ノード602内でのSubUnit構成/SubUnit間接続の情報等が上げられる。
【0252】
よって、本実施形態の通信ノード602でも、無線端末621が接続された際に、上記ハンドオフ情報を無線端末621に通知する機能や、ハンドオフ処理を実行する際に、無線端末621から前記ハンドオフ情報を受信し、その情報を基に自ノード内のSubUnit構成やSubUnit間接続状況等を変更する機能を有している。また、本実施形態の無線端末621も、上記の通信ノード602から通知された情報を保持する機能や、ハンドオフ処理を実行する際に、上記情報を新たに接続する通信ノード601に通知する機能を有している。
【0253】
以下に、無線端末621が、通信ノード602から通信ノード601にハンドオフする際に実行される処理の手順について説明する。
【0254】
図22に、この場合の処理のシーケンスの一例を示す。また、図23に、このときの通信ノード601,602における処理の手順の一例を示す。
【0255】
(0)無線端末621が通信ノード602に接続しており、通信ノード602と無線端末621との間に無線リソースが確保されている。
【0256】
(1)Controlノード611からの指示(第1の実施形態で説明したものと同様の指示)によって、1394ノード612から無線端末621へのデータ通信が開始される(すなわち、Isochronousチャンネル(ch=X)や、1394ノード612/通信ノード602内のSubUnit間接続などを設定する)。
【0257】
(2)通信ノード602が、ハンドオフ情報を無線端末621に通知する。
【0258】
(3)無線端末621が移動し、接続するノードを通信ノード602から通信ノード601に変更するハンドオフ処理が開始され、通信ノード601と無線端末621との間の無線リソースが確保される。
【0259】
(4)無線端末621が、直前まで接続していた通信ノード602のハンドオフ情報を通信ノード601に通知する。
【0260】
(5)通信ノード601が、通知されたハンドオフ情報中のSubUnit構成情報に従って、無線SubUnit(図21の63)を自ノード内に作成する。
【0261】
(6)通信ノード601が、受信したハンドオフ情報から作成した、ハンドオフ処理のためのコマンドをContorlノード611に通知する。
【0262】
(7)通信ノード601からのコマンドに基づいて、Controlノード611が以下の処理を実行する。
【0263】
(a)例えばIEC61883プロトコルにより、通信ノード601のi_plug61にIsochronousチャネル(ch=X)を受信するように設定する。
【0264】
(b)例えばAV/CプロトコルのConnectコマンドにより、通信ノード601のi_plug61と無線端末SubUnit63との間を接続する。
【0265】
(c)例えばAV/CプロトコルのDisconnectコマンドにより、通信ノード602のi_plug41と無線SubUnit43との間のコネクションを切断する。
【0266】
(d)例えばIEC61883プロトコルにより、通信ノード602のi_plugにIsochronousチャネル(ch=X)の受信中止を設定する。
【0267】
(8)上記の(7)の(b)で通信ノード601のi_plug61と無線端末SubUnit63との間を接続した時点から、1394ノード612のビデオデータが、Isochronousチャネル(ch=X)を通って通信ノード601に転送され、通信ノード601でプロトコル変換処理を施された後、無線端末621に転送されることで、ビデオデータの無線端末621への転送が実現できる。
【0268】
(9)これと前後して、通信ノード602内の無線端末SubUnitを削除し、通信ノード602と無線端末621との間の無線リソースを解放する。
【0269】
(10)通信ノード601が、ハンドオフ情報を無線端末621に通知する。
【0270】
さらに無線端末621が移動した場合には、上記の(3)〜(10)の処理が繰り返される。
【0271】
なお、上記の処理(6)においても、ハンドオフ情報を受け取った通信ノード601がControlノード611に対して、所定のコマンドを送出するように指示を出す方法を示しているが、このような方法だけでなく、無線端末621がリモコン操作と同様の方法で、Controlノード611に指示を出す方法も考えられる。
【0272】
また、上記の処理では、Controlノード611と通信ノード601,602を別のノードとして処理をする場合を示しているが、これも、このような方法だけでなく、通信ノード601あるいは通信ノード602がControlノード611の機能を有している場合も考えられる。
【0273】
さらに、上記の処理手順においては、ハンドオフ処理の終了後に、(9)にて、ハンドオフされたノード(上記の例では通信ノード602)内に作られていた無線端末SubUnitを削除することにしているが、必ずしも無線端末SubUnitを削除する必要はない。例えば、各通信ノードが無線端末が接続されていないときでも無線端末SubUnitを保持するようにしておき、実際に無線端末が接続したときのみ、自ノード内のi_plugやo_plugと、無線端末SubUnitを接続できるようにする、という方法も考えられる。
【0274】
ここで、図23の手順について説明する。ここでは、図18の手順との相違点について説明する。
【0275】
無線端末の移動元の通信ノードでは、図18のステップS16,ステップS17,S18,S19,S20,S21に相当する手順はなく、その代わりに、ステップS116のハンドオフ処理において、i_plugと無線端末SubUnitとの間をDisconnectするとともにi_plugの(ch_x)からの受信を終了する(また、無線端末SubUnitを削除することもある)。
【0276】
また、無線端末の移動先の通信ノードは、ステップS25で無線端末の移動元の通信ノードが用いていたのと同じIsochronousチャネル(ch_x)から受信するための設定を行う点が、第2の実施形態と相違する。
【0277】
なお、上記の例は、IEEE1394バス上の1394ノードから無線端末へのデータ転送を実行する場合の例であるが、同様の処理によって、無線端末からIEEE1394バス上の他の1394ノードへのデータ転送も実行可能である。
【0278】
なお、本実施形態の通信ノード602の内部構成のブロック図の一例は、図19に示したブロック図と同様になるが、そのSubUnit構成管理処理部904で実行される処理としては、第2の実施形態に示された処理と異なり、新たなIsochronousチャネルをIEEE1394バス上に設定することなく、元々使われていたIsochronousチャネルを使ってハンドオフを実行する処理になっている。
【0279】
以上の第1〜第3の実施形態では、無線端末を1394ノードのSubUnitとして認識するようにした実施形態について説明してきたが、以下の第4、第5の実施形態では、無線端末を1394ノードの子ノードとなるダミーノードとしてエミュレートするようにした実施形態について説明する。
【0280】
第4の実施形態では、第1の実施形態のように基本的な構成・動作について説明し、第5の実施形態では、第2、第3の実施形態のように無線端末についてハンドオフが生じる場合について説明する。
【0281】
(第4の実施形態)
図24に、第1のネットワークとしてIEEE1394バスを用い、第2のネットワークとして無線ネットワークを用いた通信システムの一例を示す。
【0282】
図24に例示されるように、IEEE1394バス上には、1394インタフェースを有する複数の1394ノード1101,1102,1201,1202,1203,1204が接続されており、さらにノード1101,1102は無線インタフェースも持っている(ノード1201〜1204は無線インタフェースは持っていないものとする)。
【0283】
本実施形態の通信ノード1101,1102は、自ノードが持っている無線インタフェースに無線端末(通信端末)が接続されることを予想して、あらかじめダミーノード2001,2002が接続しているかのように動作する。図24の例では、各通信ノード1101,1102に、それぞれ、1つのダミーノード2001,2002が接続される場合を示しているが、通信ノードに接続できるダミーノードの数は、1つに限定されるものではなく、複数のダミーノードが接続しているように見せるようにしてもよい。本実施形態では、簡単のために1つのダミーノードを接続した場合について説明する。
【0284】
また、図24では、無線端末(通信端末)1301,1302が、それぞれ、通信ノード1101,1102を介してIEEE1394バス上のノードと通信を行う場合を示している。
【0285】
IEEE1394のプロトコルによれば、IEEE1394バス上に新たなノードが接続されたり、接続していたノードが切り離されたりした場合には、バスをリセットして、新たな「構成認識処理」を実行するようになっている。このバスリセット時の構成認識処理としては、まず、各ノード間での親子関係を決定し、この結果、全てのノードの親ノードとなったノードが、IEEE1394バス上でのRootノードと認識される(IEEE1394プロトコルでのTree−ID処理)。次に、Rootノードとなったノードからの要求に従って、IEEE1394バス上の各ノードの物理IDを割り当てるとともに、各ノードの構成情報をIEEE1394バス上の全ノードに通知する(IEEE1394プロトコルでのSelf−ID処理)。これらの処理によって、IEEE1394バス上の全てのノードが、IEEE1394バスの構成情報(トポロジー情報)を保持することができるようになっている。
【0286】
このような構成認識処理を実行する際に、本実施形態における通信ノード1101は、自ノードに無線端末が接続しているか否かにかかわらず(接続している場合と接続していない場合のいずれの場合でも)、ダミーノード2001を自分の子ノードとして隣接ノード間での親子関係を確立し、通信ノード1102も、同様に、自ノードに無線端末が接続しているか否かにかかわらず、ダミーノード2002を自分の子ノードとして隣接ノード間での親子関係を確立する(Tree−ID処理)。また、この結果からRootノードと認識されたノードが、IEEE1394バス上の各ノードの物理IDを順次設定する(Self−ID処理)際に、本実施形態の通信ノード1101,1102は、それぞれ、このSelf−ID処理がダミーノード2001,2002に対して実行されたときに、ダミーノード2001,2002に換わって応答し、Rootノードから割り当てられたダミーノード用の物理IDを記憶する。また、このダミーノード2001,2002にそれぞれ割り当てられた物理IDは、前述のように、IEEE1394バス上の全てのノードに通知されるので、当該ダミーノードを持つ通信ノード以外の1394ノード(当該通信ノード以外の通信ノードを含む)も、IEEE1394バス上に当該ダミーノードが存在するものと認識する。
【0287】
本実施形態においては、このダミーノードに割り当てられた物理IDを用いて、通信ノード(1101とする)に接続される無線端末(1301とする)と、IEEE1394バス上に存在する他の1394ノード(1201とする)との間のデータ転送処理を実行することになる。具体的には、通信ノード1101が、ダミーノード2001宛ての1394パケットを受信した際に、その受信したパケットを無線区間を伝送する無線パケットに変換して、通信ノード1101に接続している無線端末1301に転送する。また、通信ノード1101が無線端末1301から、ある1394ノード(例えば、1201)宛の無線パケットを受信すると、その受信した無線パケットを該当する1394ノード(例えば、1201)宛の1394パケットに変換し、通信ノード1101の接続しているIEEE1394バス上に転送する、などのエミュレート処理を実行する。
【0288】
図24の例のようにIEEE1394バス上にノードが接続する状態になっている場合に、1394バス上でバスリセットが発生し、上記のような新たな構成認識処理が実行された後に構成される、IEEE1394バスのトポロジー情報の一例を図25に示す。図25では、1394ノード1202がRootノードとなっており、他のノードにそれぞれ物理IDが割り当てられている(物理IDはnで示す)。また、ダミーノード2001,2002にも物理ID=4,1がそれぞれ割り当てられているかのように、トポロジー認識されていることがわかる。
【0289】
次に、上記のような状態において、図26に示すように、無線端末1301がIEEE1394バスに接続した場合の具体的なデータ転送処理について説明する。ここで、無線端末1301は、予め取り決められた所定の手順によって通信ノード1101と通信ノード1102のいずれかに接続されることになる。この無線端末1301が接続する通信ノードの選択方法には、無線インタフェースを介して実行する方法や、IEEE1394バスのプロトコルを用いて実行する方法などが想定されるが、他の方法を用いても構わない。図26の例においては、無線端末1301が通信ノード1101に接続し、ダミーノード2001であるかのように通信を行う場合が示されている。
【0290】
図26の通信システムにおいて、無線端末1301から1394ノード1201にデータを転送する際には、以下のような処理を順次実行する。
【0291】
図27に、実行される処理のシーケンスの一例を示す。また、図28に、下記のようなデータ転送処理を実行する通信ノードにおける、ネットワーク運用中の処理手順の一例を示す。
【0292】
(1)まず、無線手順によって、無線端末1301が接続する通信ノードが選択される(ここでは、通信ノード1101が選択されたものとする)。また、使用する周波数やスロットなどが割り当てられ、無線端末にも通知される。
【0293】
(2)次に、通信ノード1101(物理ID=5)が、ダミーノード2001に割り当てられた物理ID(n=4)や、IEEE1394バスのトポロジー情報(図25の各ノードの物理ID等の情報)を無線端末1301に通知する。
【0294】
(3)無線端末1301から、1394ノード1201(物理ID=7)に対して、パケットが送信される。送信パケットは、無線プロトコルによってIEEE1394バス上の物理ID=4のノードから物理ID=7へのパケットとして認識される。なお、無線プロトコルのパケットとして1394パケットを用いる方法もある。
【0295】
(4)通信ノード1101は、無線端末1301から受信したパケットをIEEE1394バスのパケットに変換するなどのプロトコル変換処理を行う。
【0296】
(5)通信ノード1101は、プロトコル変換処理を行ったパケットを、IEEE1394プロトコルに従って物理ID=7の1394ノード1201に向けて送信する。
【0297】
(6)上記パケットを受け取った1394ノード1201は、受信したパケットに記されている処理を実行した後、送信ノードである物理ID=4のノードに対して、Ack/Responseメッセージを送信する。
【0298】
(7)通信ノード1101は、IEEE1394バスから受信したAck/Responseメッセージを無線プロトコルに変換するなどのプロトコル変換処理を行う。
【0299】
(8)通信ノード1101は、無線プロトコルに応じて必要であれば、1394ノード1201からのAck/Responseの内容を無線端末1301に転送する。無線ネットワークで用いられるプロトコルによって必要がなければ、通信ノード1101から無線端末1301へのAck/Responseパケットの送信はしないようにしても構わない。
【0300】
なお、上記では、無線端末1301から1394ノード1201へのデータ転送について説明したが、同様の手順によって(通信ノード1101内でのプロトコル変換処理を逆にすることで)、1394ノード1201から無線端末1301へのデータ転送も実現できる。
【0301】
また、上記の(3)以降のデータ転送処理における無線区間のデータ転送方式は、無線ネットワーク独自のデータ転送方式でも、IEEE1394プロトコルを無線通信に適応した「無線1394プロトコル」でのデータ転送方式のどちらでも構わない。
【0302】
ここで、図28の手順について説明する。
【0303】
まず、通信ノードは、バスがリセットされると、IEEE1394プロトコルでのTree−ID処理やSelf−ID処理を実行し(ステップS201)、1394ノードとして動作する(ステップS202)。ステップS201の処理では、所定数のダミーノードを自分の子ノードとして隣接ノード間での親子関係を確立する。
【0304】
ここで、無線端末が接続する場合(ステップS203)、エミュレート機能が実行可能でなければ(ステップS204)、接続を却下して(ステップS205)、ステップS202に戻るが、エミュレート機能が実行可能であれば(ステップS204)、当該無線端末に、対応するダミーノードの物理IDやIEEE1394バスのトポロジー情報を当該無線端末に通知し(ステップS206,S207)、当該物理IDを用いたエミュレート処理を実行する(ステップS208)。
【0305】
ここで、無線端末が切断した場合(ステップS209)、他にエミュレート処理を実行していなければ(ステップS210)、ステップS202に戻り、他にエミュレート処理を実行していれば(ステップS210)、ステップS208の処理を続行する。また、他の無線端末が接続する場合(ステップS211)には、新たな無線端末の接続処理を開始する(ステップS212)。
【0306】
次に、図26の無線ネットワーク中の通信ノード1101と無線端末1301との間において、経路遮断などが発生した場合を考える。このとき、無線端末1301から送出されたパケットは無線区間において消失してしまうことになるので、適当な時間待った後に、再度送信することによって経路遮断の問題を回避できる。しかし、1394ノードから無線端末1301に向かって送られたパケットが消失した場合は、IEEE1394プロトコルとの整合を考え、以下のような手順で処理を行う方法が考えられる。
【0307】
図29に、この場合の処理のシーケンスの一例を示す。
【0308】
(1)1394ノード1201から無線端末1301に送られるデータが、物理ID=7から物理ID=4へのパケットに乗せられて通信ノード1101に届けられる。
【0309】
(2)通信ノード1101において受信したパケットのプロトコル変換等の処理を施した後に、そのパケットを無線端末1301に向かって送信する。ここで、無線区間(無線端末1301と通信ノード1101との間)で経路遮断が発生し、通信ノード1101から無線端末1301へ送信されたパケットが無線区間において消滅する。
【0310】
(3)一定時間経ても、無線端末1301からのAck/Responsepパケットが届かない場合は、通信ノード1101は、1394ノード1201に対して、AckPendingやAckBusyなどのメッセージを返す(IEEE1394プロトコルに規定されている処理を行う)。
【0311】
(4)通信ノード1101は、無線端末1301からのAck/Responseパケットを受信するまで、再送処理を繰り返し実行する。
【0312】
(5)無線端末1301は、通信ノード1101からのパケットを受信したら、適当な処理を行った後に、そのパケットに対するAck/Responseパケットを送り返す。
【0313】
(6)通信ノード1101は、無線端末1301からのAck/Responseパケットを受け取ったら、プロトコル変換処理を行った後に、物理ID=4からのAckComplete/Responseパケットとして、そのパケットを物理ID=7の1394ノード1201に送信する。
【0314】
なお、無線区間において無線1394プロトコルを用いてデータ転送を行っている場合には、無線区間の経路遮断はIEEE1394バスの切断と同じように行われることになる。このため、無線区間で経路遮断が発生すると、無線区間独自でのバスリセットが実行されることになり、以下のような手順でデータ転送処理が再開される。なお、無線区間で経路遮断が発生しても、図24のIEEE1394バスではバスリセットは起こらない。
【0315】
図30に、この処理のシーケンスの一例を示す。
【0316】
(1)1394ノード1201から無線端末1301に送られるデータが、物理ID=7から物理ID=4へのパケットに乗せられて通信ノード1101に届けられる。
【0317】
(2)無線区間(無線端末1301と通信ノード1101との間)で経路遮断が発生する。
【0318】
(3)無線区間でのバスリセットが実行される。
【0319】
(4)無線区間でのバスリセットが発生した場合には、通信ノード1101は、無線端末1301へのトランザクション全てをFailしたものとして、無線端末1301へのデータ転送を行っている1394ノード1201などに通知する。
【0320】
(5)図27で例示した無線端末接続のための処理(1)と(2)を再実行する。
【0321】
(6)接続処理が終了したら、1394ノード1201からのデータ転送を再開する。
【0322】
このような方法によって、無線区間に経路遮断が発生した場合でも、有線のIEEE1394バスのリセットを伴うことなく、データ転送処理を継続することができるようになる。
【0323】
図31に、本実施形態の通信ノード1101の内部構成のブロック図の一例を示す。
【0324】
本実施形態の通信ノード1101には、無線端末1301との通信を行うための無線インタフェース処理部1701と、ダミーノードのための処理や、IEEE1394バス上で無線端末のエミュレート処理を実行するエミュレート処理実行部1702と、IEEE1394バスでの自動構成認識処理を実行する構成認識処理実行部1703と、無線区間とIEEE1394バス上のパケットフォーマット変換等を実行するプロトコル変換処理部1704と、IEEE1394バス上での通信を行うための1394インタフェース処理部1705とを用いて構成される。プロトコル変換処理部1704では、エミュレート処理実行部1702の結果を用いて、無線インタフェース処理部1701で受け取ったパケットを、どの1394ノードに送信するのかといった処理や、逆に1394インタフェース処理部1705で受信した1394パケットの中から必要なパケットを無線端末1301に転送するといった処理等の、無線プロトコルとIEEE1394プロトコルとの間のプロトコル変換処理を実行している。
【0325】
さて、以下では、無線端末から基地局ノードに通知/記憶される無線端末のサービス情報を、その基地局ノードに接続している別の1394ノードが持つサービス情報として見せる例について説明する(図32を参照)。
【0326】
この場合は、まず、IEEE1394バスの初期化(バスリセット)処理時に、基地局ノード2901が、無線端末2910に対応する仮想1394ノード(ダミーノード)2911が基地局ノード2901のリーフ(子ノードとして)に接続しているように振舞い、ダミーノード2911を基地局ノード2901のリーフのノードとして、バス上の他の1394ノードに認識させる。このときの、無線端末2910が有するサービス情報の開示方法としては、例えば、第1の実施形態の最後の部分で説明したように(図6〜図13)、ダミーノード2911内のSubUnitとして無線端末2910を開示し、その無線端末に対応するSubUnitのサービス情報として無線端末2910が有するサービス情報を開示する方法や、ダミーノード2911内に無線端末2910が有するMPEG−2デコーダ機能などの各機能に対応するSubUnit(例えば、MPEG−2デコーダSubUnit等)を定義し、これらの各SubUnitのサービス情報として、無線端末2910が有するサービス情報を開示する方法などが考えられる。以下、本実施形態においては、ダミーノード2911内に無線端末SubUnitを定義し、このSubUnitが有するサービス情報として、無線端末2910内のMPEG−2デコーダ機能を開示する場合について説明する。
【0327】
図32に、関連する機能のみを含むIEEE1394バスのネットワーク構成図を示す。ここでは、第1の実施形態の図9の場合と同様に、IEEE1394バス上にMPEG−2でエンコードされた映像情報(MPEG−2ソースSubUnit2053)を有する1394ノード2903が存在し、そこから無線端末2910に、MPEG−2方式でエンコードされた映像情報を転送する場合の処理について説明する。図32には、映像を見たいと思ったユーザーが扱うリモコン装置2012と、そのリモコン装置から通知される情報から、IEEE1394バス上や各1394ノード内で必要な処理のためのコマンドを作成/送信するControlノード2904と、無線端末2910を収容する基地局ノード2901が存在している。本実施形態では、基地局ノード2901が、無線端末2910を、自ノードのリーフノードとして接続している仮想的な1394ノード内のSubUnitとして、他の1394ノードに認識させる。そのため、図32では、基地局ノード2901に、無線端末2910に対応する仮想的な1394ノード(ダミーノード)2911が接続する構成になっている。
【0328】
まず、基地局ノード2901は、ダミーノード2911中に、無線端末2910に対応する無線端末SubUnit2045を定義する。そして、無線端末SubUnit2045が有するサービス機能として、無線端末2910内のMPEG−2デコード機能を登録する。このダミーノードをIEEE1394バス上の1394ノードに認識させるための構成認識処理は、IEEE1394バスのバスリセットに伴って実行されるTree−ID処理/Self−ID処理によって実行される。ここで、ダミーノード2911中への無線端末SubUnitの登録処理は、無線端末2911が無線ネットワークに接続したときに実行する方式や、無線端末2911に関係なく、基地局ノード2901がIEEE1394バスに接続した時点で、あらかじめ登録してしまっておく方式などが考えられる。
【0329】
このように、基地局ノード2901が、無線端末2910を基地局ノード2901に接続した1394ノード2911内のSubUnitとして扱う(認識させる)ことで、無線端末2910と基地局ノード2901との間の無線区間を、基地局ノード2901とダミーノード2911との間のIEEE1394ケーブルに置き換えて、IEEE1394バス上の各ノードに見せることができる。また、1394ノード2903内の個々のMPEG−2の画像ソースは、1394ノード2903内のMPEG−2ソースSubUnit2053が持つサービス機能群として認識される。
【0330】
このような構成で認識されるネットワークにおいて、1394ノード2903中に存在するMPEG−2でエンコードされた映像情報を、無線端末2910に転送する場合の処理の手順を以下に示す。また、このときの処理シーケンスの一例を図33に、この処理によって設定されるIEEE1394のIsochronousチャネルや、SubUnit間のコネクションの接続状況の例を図34に示す。
【0331】
(1)ユーザーが、リモコン2012を介してControlノード2904に、IEEE1394バス上に存在するサービス情報の一覧表示を要求する。
【0332】
(2)Controlノード2904が、ダミーノード2911と1394ノード2903に対して、各ノード内のSubUnit情報の開示要求を送出し、それに対して、各ノードが自ノード内のSubUnit情報を開示(通知)する。
【0333】
・ダミーノード2911については、基地局ノード2901が代わりに応答する。
【0334】
(3)Controlノード2904が、ダミーノード2911内の無線端末SubUnit2045と、1394ノード2903内のMPEG−2ソースSubUnit2053に対し、登録されているサービス情報の開示要求を送出し、それに対し、各ノードが無線端末SubUnit/MPEG−2ソースSubUnitの持つサービス情報を開示(通知)する。
【0335】
・無線端末SubUnit内のMPEG−2デコーダ機能については、基地局ノード2901が代わりに開示する。
【0336】
・MPEG−2ソースSubUnit内の機能としては、1394ノード2903が保持している個々の画像ソースを開示する。
【0337】
(4)Controlノード2904もしくはリモコン2012上に、Controlノード2904が受信したサービス情報の一覧を表示し、ユーザーが、これらの情報から、リモコン2012を介して、1394ノード2903内のMPEG−2ソースSubUnit2053が持つ適当な画像データ(サービス情報として開示)を、ダミーノード2911内の無線端末SubUnit2045に転送するように要求する。
【0338】
(5)Controlノード2904が、1394ノード2903内のMPEG−2ソースSubUnit2053からの、データ転送を実行する。まず、各ノードの内部のSubUnit間の接続要求を送出する。
【0339】
・ダミーノード2911内のi_plug2041と無線端末SubUnit2045との間を接続し、基地局ノード2901がダミーノード2911のエミュレート処理を実行する(図34中のコネクション(1))。
【0340】
1.ダミーノード2911宛のパケットを受信し、無線ネットワークのパケットに変換して、無線ネットワークのプロトコルに従って無線端末2910に送信する。
【0341】
2.無線端末2910からのパケットを受信し、IEEE1394バス上のパケットに変換して、その宛先情報から、宛先ノードとなるIEEE1394バス上のノードを識別する。
【0342】
3.IEEE1394バスのプロトコルに従って、識別した宛先の1394ノードにパケットを送出する。
【0343】
・1394ノード2903内のMPEG−2ソースSubUnit2053とo_plug2052との間を接続する(図34中のコネクション(3))。
【0344】
(6)基地局ノード2901が、ダミーノード2911内のi_plug2041とMPEG−2デコーダSubUnit2053との間を接続するコネクションに対応するリソースを、無線端末2910との間で確保する(図34中のコネクション(2))。
【0345】
(7)Controlノード2904が、IEC61883プロトコルによってIEEE1394バス上にIsochronousチャネル(Ch_X)を確保する(図34中のコネクション(4))。
【0346】
(8)Controlノード2904が、上記の処理によって確保したIsochronousチャネル(Ch_X)を用いたデータ転送を、IEC61883プロトコルに従って指示する。
【0347】
・ダミーノード2911のi_plug2041に対し、Ch_Xからのデータ受信を指示する。
【0348】
・1394ノード2903のo_plug2052に対し、Ch_Xへのデータ送信を指示する。
【0349】
(9)図34中のコネクション(1)とコネクション(3)とIsochronousチャネル(4)を通って、1394ノード2903内のMPEG−2ソースSubUnit2053から、ダミーノード2911内のMPEG−2デコーダSubUnit2045へ(実質的には基地局ノード2901へ)、MPEG−2でエンコードされた映像データが転送される。実際には、基地局ノード2901内でIEEE1394バスから無線ネットワークへのプロトコル変換処理を実行された後、無線ネットワーク内に確保されたリソース(図34中のコネクション(2))を通って、MPEG−2でエンコードされたデータが無線端末2910に転送される。
【0350】
このような、サービス情報の通知/登録処理を行なって、IEEE1394バス上でのデータ転送処理を実現する無線端末2910の内部構成は、第1の実施形態で図12に示した無線端末の内部構成と同様である。しかし、基地局ノード2901の内部構成には、無線端末2910を基地局ノード内の一つのSubUnitとしてではなく、IEEE1394バス上の一つの1394ノード(ダミーノード)として認識させるための機能が必要となる。
【0351】
図35に、本実施形態の基地局ノード2901の内部構成のブロック図の一例を示す。
【0352】
図35の基地局ノード2901内には、無線ネットワークを介して無線端末301との間で通信を行なうための無線インタフェース処理部2981と、無線ネットワークとIEEE1394バスの間のパケット変換処理等の、プロトコル変換機能を実行するプロトコル変換処理部2982と、無線管理ノードへの位置登録情報の通知処理や、無線管理ノードからの周波数/タイムスロット/帯域割り当て結果の受信処理や、その受信した結果やIEEE1394バス上でのIEC61883プロトコル処理の結果等に対応して、無線ネットワーク上でのリソース確保処理などを実行する基地局機能実行処理部2983と、無線端末2910との間で、無線端末2910上のサービス情報や、IEEE1394バスに接続している各ノード上のサービス情報などを送受信するサービス情報送受信部2984と、無線端末2910が基地局ノード2901に接続したことを受け、無線端末2910に対応するダミーノード2911のエミュレート処理として、ダミーノード2911のための構成認識処理や、ダミーノード宛に送られてきた1394パケットのプロトコル変換処理部2982への転送処理や、無線端末2910のサービス情報を用いたダミーノード2911のサービス情報を、IEEE1394バス上の他の1394ノードに通知するなどのサービス情報の送受信処理等を実行するエミュレート処理実行部2985と、IEEE1394バス上におけるリソース獲得/割り当て処理として定義されている、IEC61883プロトコルを実行するIEC61883プロトコル処理部2986と、初期化時の処理として、IEEE1394バスの構成認識処理を実行する構成認識処理実行部2987と、IEEE1394バスへのインタフェース機能を提供するIEEE1394バスインタフェース処理部2988と、自ノードに接続している無線端末2910のサービス情報を記憶する無線端末サービス情報記憶部2989と、上記のIEEE1394バスの構成認識処理によって獲得した、IEEE1394バス上の各ノードが有するサービス情報や、エミュレート処理実行部2985を介して収集されるダミーノードのサービス情報等を記憶するIEEE1394サービス情報記憶部2990とが存在している。
【0353】
ここで、ダミーノード2911のためのエミュレート処理を実行するエミュレート処理実行部2985の機能は、例えば、IEEE1394関連のプロトコルとして定義されている、AV/C(Audio Visual Control)プロトコルの実行機能を伴っている場合が考えられる。このときは、エミュレート処理実行部2985は、AV/Cプロトコルを実行して、無線端末サービス情報記憶部2989やIEEE1394サービス情報記憶部1210内に記憶するサービス情報を収集することができると共に、このサービス情報を用いて、IEEE1394バス上のリソース獲得処理(IEC61883プロトコル処理)や、各1394ノード内のSubUnit間接続処理などを起動することになる。
【0354】
また、本実施形態の基地局ノード2901は、ダミーノード2911のエミュレート処理も実行するため、IEEE1394インタフェース処理部2988では、基地局ノード2901の物理ID(n=4)宛のパケットと共にダミーノード2911の物理ID(n=5)宛のパケットを受信する処理や、基地局ノード2901からのパケットとともにダミーノード2911からのパケットの送出処理を実行する。このような、エミュレート処理を実行すべきダミーノードの物理IDの値(n=5)は、IEEE1394バスの自動構成認識処理を実行する構成認識処理実行部2987によって通知される。この物理ID(n=5)の値は、同様に、エミュレート処理実行部2985にも通知され、エミュレート処理実行部2985でのエミュレート処理に用いられることにもなる。
【0355】
(第5の実施形態)
次に、本実施形態の通信ノードを含む図26に示すような通信システムにおいて、無線端末1301が移動していく場合の、IEEE1394バス上における通信ノード間でのハンドオフ手順について説明する。なお、本実施形態の各ノードや無線端末は基本的に第4の実施形態で説明した機能を有するものであるので、本実施形態では第4の実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0356】
ここでは、図36に例示するように、IEEE1394バス上に複数の無線インタフェースを有する通信ノード(1801,1802)が存在し、無線端末1901が移動する場合に、無線端末1901を収容するノードが、通信ノード1801から通信ノード1802に変更していくものとする。
【0357】
具体的な処理の方法としては、無線端末(1901)は、直前まで収容されていた通信ノード(本例では1801)で用いられていたエミュレート処理のための物理ID(本例ではn=4)を記憶しておき、ハンドオフ処理の実行時に、新たに収容される通信ノード(本例では1802)に対して、その記憶している物理IDを通知する。そして、以降のデータ転送方法としては、例えば、1)無線端末から物理IDを通知された通信ノードが、その通知された物理IDを用いて無線端末のエミュレート処理を行う方式や、2)無線端末から物理IDを通知された通信ノードが、その通知された物理IDの通信ノードに対して、自ノード(すなわち、新たに無線端末を収容する通信ノード)へのデータ転送命令を送る方法が考えられる。以下、最初に前者の方法について説明し、次に後者の方法について説明する。
【0358】
まず、図36のネットワークにおいて、無線端末1901が移動する直前まで収容されていた通信ノード1801で用いられていたエミュレート処理用の物理ID(n=4)を、新たに収容される通信ノード1802に通知し、通知された通信ノード1802が、その通知された物理ID(n=4)を用いてエミュレート処理を行う場合の処理手順を以下に示す。
【0359】
図37に、この場合の処理のシーケンスの一例を示す。また、図38に、このときの通信ノード1801,1802での処理の手順の一例を示し、図39に、無線端末1901での処理の手順の一例を示す。
【0360】
(1)無線手順で、無線端末1901が通信ノード1801に接続することが決定する。
【0361】
(2)通信ノード1801が、自ノードでのエミュレート処理に使用する物理ID(n=4)を、無線端末301に通知する。
【0362】
(3)その後、無線端末1901が移動し、無線手順によって、無線端末1901が通信ノード1802に接続することが決定する。
【0363】
(4)無線端末1901が、直前まで使用していたエミュレーション用の物理ID(n=4)を、通信ノード1802に通知する。
【0364】
(5)通信ノード1802が、今後、物理ID(n=4)を用いたエミュレート処理を開始する旨を、物理ID(n=4)のノード(実質的に通信ノード1801)に対して通知する。
【0365】
(6)通信ノード1801は、通信ノード1802から物理ID(n=4)を用いたエミュレート処理の開始を通知されたら、物理ID(n=4)を用いたエミュレート処理を終了する。
【0366】
(7)通信ノード1801が、エミュレート処理の終了を通信ノード1802に通知する。
【0367】
(8)通信ノード1802が、自身が持っているエミュレート用の物理ID(n=1)の代わりに、無線端末1901から通知された物理ID(n=4)を用いてエミュレート処理を開始する。
【0368】
(9)さらに移動するたびに、上記の(3)〜(8)の処理を繰り返す。
【0369】
ここで、図38の通信ノードでの処理の手順について説明する。
【0370】
まず、通信ノードは、バスがリセットされると、IEEE1394プロトコルでのTree−ID処理やSelf−ID処理を実行し(ステップS301)、1394ノードとして動作する(ステップS302)。ステップS301の処理では、所定数のダミーノードを自分の子ノードとして隣接ノード間での親子関係を確立する。
【0371】
ここで、無線端末が接続する場合(ステップS303)、エミュレート機能が実行可能でなければ(ステップS304)、接続を却下して(ステップS305)、ステップS302に戻るが、エミュレート機能が実行可能であれば(ステップS304)、ステップS306からのエミュレート処理に移る。
【0372】
無線端末から物理ID(X)を受信しないか(ステップS306)、または無線端末から物理ID(X)を受信し(ステップS306)、かつ、X=0X3F(0X3Fは当該無線端末が現在いずれの通信ノードにも接続していないことを意味する)であるならば、使用するダミーノードの物理ID(Y)を無線端末に通知し(ステップS319)、物理ID(Y)を用いたエミュレート処理を実行する(ステップS320)。
【0373】
ここで、無線端末が切断した場合(ステップS312)、物理ID(Y)を用いたエミュレート処理を終了し(ステップS313)、ステップS302に戻る。また、他の端末が接続する場合(ステップS314)、新たな端末の接続処理を開始する(ステップS315)。また、物理ID(Z)の1394ノードからエミュレート処理の開始通知を受信したならば(ステップS316)、物理ID(Y)を用いたエミュレート処理を終了し(ステップS317)、物理ID(Z)の1394ノードにエミュレート処理の終了を通知し(ステップS318)、ステップS302に戻る。
【0374】
一方、ステップS306において無線端末から物理ID(X)を受信し、かつ、ステップS307においてX=0X3Fでないならば、物理ID=Xの1394ノードにエミュレート処理の開始を通知する(ステップS308)。
【0375】
ここで、一定時間内にエミュレート処理の終了通知を物理ID=Xの1394ノードから受信しなかったならば(ステップS309)、接続を却下し(ステップS310)、ステップS302に戻るが、一定時間内にエミュレート処理の終了通知を物理ID=Xの1394ノードから受信したならば(ステップS309)、物理ID(X)を用いたエミュレート処理を実行する(ステップS311)。その後は上記と同様に、無線端末が切断した場合(ステップS312)には物理ID(X)を用いたエミュレート処理を終了してステップS302に戻り、他の端末が接続する場合(ステップS314)には新たな端末の接続処理を開始し(ステップS315)、物理ID(Z)の1394ノードからエミュレート処理の開始通知を受信したならば(ステップS316)、物理ID(X)を用いたエミュレート処理を終了し(ステップS317)、物理ID(Z)の1394ノードにエミュレート処理の終了を通知し(ステップS318)、ステップS302に戻る。
【0376】
次に、図39の無線端末での処理の手順について説明する。
【0377】
無線端末は、無線エリア内で電源がOFFからONになったり、あるいは電源がONの状態で無線エリア外から無線エリア内に移動すると(ステップS401)、位置登録処理によって基地局となる通信ノード(物理ID=Y)に接続し(ステップS402)、自身の物理IDを当該基地局となる通信ノードに通知する(ステップS403)。なお、このときの無線端末の物理IDは、物理ID=X0=0X3Fとする。
【0378】
ここで、一定時間内に当該基地局となる通信ノードから、新しい物理ID=X1を受信したならば(ステップS404)、自身の物理IDをX0からX1に更新し(ステップS405)、当該基地局となる通信ノードとの通信を実行する(ステップS406)。
【0379】
その後、移動などによって基地局となる通信ノードが変更になった場合(ステップS407)には、再度、ステップS403からの処理を実行し、一方、無線エリア内で電源がONからOFFになったり、あるいは電源がONの状態で無線エリア内から無線エリア外に移動したならば(ステップS408)、処理は終了となる(ステップS409)。
【0380】
次に、図36において、無線端末1901が直前まで収容されていた通信ノード1801で用いられていたエミュレート処理のための物理ID(n=4)を、新たに収容される通信ノード1802に通知して、通知された通信ノード1802が、その通知された物理ID(n=4)に対して、受け取ったパケットを物理ID(n=1)に転送するように指示することで、無線端末1901のハンドオフ処理を実行する場合の処理手順を以下に示す。
【0381】
図40に、この場合の処理のシーケンスの一例を示す。また、図41に、このときの通信ノード1801,1802での処理の手順の一例を示す。なお、無線端末1901における処理の手順の一例は図39と同様である。
【0382】
(1)無線手順で、無線端末1901が通信ノード1801に接続することが決定する。
【0383】
(2)通信ノード1801が、自ノードでのエミュレート処理に使用する物理ID(n=4)を、無線端末1901に通知する。
【0384】
(3)その後、無線端末1901が移動し、無線手順によって、無線端末1901が通信ノード1802に接続することが決定する。
【0385】
(4)無線端末1901が、直前まで使用していたエミュレーション用の物理ID(n=4)を、通信ノード1802に通知する。
【0386】
(5)通信ノード1802が、今後、物理ID(n=4)宛のパケットを物理ID(n=1)に転送するように、物理ID(n=4)のノード(実質的に通信ノード1801)に対して指示をする。
【0387】
(6)通信ノード1801は、上記の指示に従って物理ID(n=4)を用いたエミュレート処理を終了し、物理ID(n=4)宛のパケットを受信したならば、それを物理ID(n=1)宛てのパケットに書き直して、再度IEEE1394バスに転送する処理を開始する。
【0388】
(7)通信ノード1801は、物理ID(n=1)への転送処理を開始した旨を、物理ID(n=1)に対して(実質的に通信ノード1802に対して)通知する。
【0389】
(8)通信ノード1802は、物理ID(n=1)に送られてきたパケットに対して、無線端末1901へのエミュレート処理を実行する。
【0390】
(9)通信ノード1802は、自ノードでのエミュレート処理に使用する物理ID(n=1)を、無線端末1901に通知する。
【0391】
(10)さらに移動するたびに、上記の(3)〜(9)の処理を繰り返す。
【0392】
ここで、通信ノード1802から通信ノード1801へのパケットの転送処理を指示する方法(上記の(5)の処理)としては、IEEE1394プロトコル上でハンドオフのためのアプリケーションを実行する方法や、各通信ノードのアドレス空間の中に、ハンドオフ後の処理を指定するフィールド(レジスタ)をあらかじめ設定しておき、通信ノード1802が、通信ノード1801上のそのフィールド(レジスタ)に対して適当な値を書き込むことによって、所望の処理を通知する方法などが考えられる。
【0393】
ここで、図41において、通信ノード1801,1802での処理の手順について説明する。
【0394】
まず、通信ノードは、バスがリセットされると、IEEE1394プロトコルでのTree−ID処理やSelf−ID処理を実行し(ステップS501)、1394ノードとして動作する(ステップS502)。ステップS501の処理では、所定数のダミーノードを自分の子ノードとして隣接ノード間での親子関係を確立する。
【0395】
ここで、無線端末が接続する場合(ステップS503)、エミュレート機能が実行可能でなければ(ステップS504)、接続を却下して(ステップS505)、ステップS502に戻るが、エミュレート機能が実行可能であれば(ステップS504)、ステップS506からのエミュレート処理に移る。
【0396】
無線端末から物理ID(X)を受信しないか(ステップS506)、または無線端末から物理ID(X)を受信し(ステップS506)、かつ、X=0X3F(0X3Fは当該無線端末が現在いずれの通信ノードにも接続していないことを意味する)であるならば、使用するダミーノードの物理ID(Y)を無線端末に通知し(ステップS511)、物理ID(Y)を用いたエミュレート処理を実行する(ステップS512)。なお、ステップS511では、Xの値を保持しておく。
【0397】
ここで、無線端末が切断した場合(ステップS513)、X=0X3Fであるならば(ステップS514)、物理ID(Y)を用いたエミュレート処理を終了し(ステップS516)、ステップS502に戻る。また、他の無線端末が接続する場合(ステップS517)、新たな端末の接続処理を開始する(ステップS518)。
【0398】
また、物理ID(Z)の1394ノードから転送処理を指示するメッセージを受信したならば(ステップS519)、物理ID(Y)を用いたエミュレート処理を終了し(ステップS520)、物理ID(Y)から物理ID(Z)への転送処理を開始した旨を物理ID(Z)のノードに通知し(ステップS521)、物理ID(Y)のノードから物理ID(Z)への転送処理を実行する(ステップS522)。
【0399】
ここで、物理ID(Z)のノードから転送処理終了のメッセージを受信したならば(ステップS523)、物理ID(Y)のノードから物理ID(Z)への転送処理を終了し(ステップS524)、ステップS502に戻る。また、他の端末が接続する場合(ステップS525)、新たな端末の接続処理を開始する(ステップS518)。
【0400】
一方、ステップS506において無線端末から物理ID(X)を受信し、かつ、ステップS507においてX=0X3Fでないならば、物理ID=Xの1394ノードに、物理ID(X)から物理ID(Y)への転送処理を指示する(ステップS508)。なお、ステップS508では、Xの値を保持しておく。
【0401】
ここで、一定時間内に転送処理の開始通知を受信しなかったならば(ステップS509)、接続を却下し(ステップS510)、ステップS502に戻るが、一定時間内に転送処理の開始通知を受信したならば(ステップS509)、物理ID(Y)を用いたエミュレート処理を実行する(ステップS512)。
【0402】
ここで、無線端末が切断した場合(ステップS513)、X=0X3Fでないならば(ステップS514)、物理ID(X)のノードに転送処理の終了を指示し(ステップS515)、物理ID(Y)を用いたエミュレート処理を終了し(ステップS516)、ステップS502に戻る。また、他の端末が接続する場合(ステップS517)、新たな端末の接続処理を開始する(ステップS518)。なお、ステップS519にて物理ID(Z)の1394ノードから転送処理を指示するメッセージを受信した以降は、前述した通りである。
【0403】
図42に、本実施形態の通信ノード1801の内部構成のブロック図の一例を示す。
【0404】
本実施形態の通信ノード1801には、無線端末1901との通信を行うための無線インタフェース処理部1981と、ダミーノードを用いたIEEE1394バス上での無線端末のエミュレート処理を実行するエミュレート処理実行部1982と、ダミーノードに代わってSelf−ID処理等とともに、IEEE1394バス上での自動構成認識処理を実行する構成認識処理実行部1983と、無線区間とIEEE1394バス上でのパケットフォーマット変換などを実行するプロトコル変換処理部1984と、IEEE1394バス上での通信を行うための1394インタフェース処理部1985と、上記ハンドオフのための処理を実行するハンドオフ処理部1986とを用いて構成される。具体的には、ハンドオフ処理部1986において、新たに接続した通信ノードへの物理IDの通知処理や、新たにエミュレート処理を行う物理IDの設定処理や、エミュレート処理からパケットの転送処理への変換の指示や、実際の転送処理などを行うことになる。
【0405】
さて、以下では、第6〜第9の実施形態について説明する。
【0406】
(第6の実施形態)
図43に、本実施形態におけるネットワークの構成の概念図を示す。図43の構成では、IEEE1394バス上に1394ノード3101,3102が存在し、さらに基地局ノード3110が接続している。また、基地局ノード3110には、無線ネットワークを介して、無線端末3120が接続している。
【0407】
ここで、基地局ノード3110と無線端末3120は、これら2つのノード/端末が接続したことにより、一つの1394ノード3130として動作する。よって、IEEE1394バス上の1394ノード3101からは、基地局ノード3110が1394ノード3130であるかのように認識されることになる(図43中の点線で示されるブロックが1394ノード3130として認識される)。
【0408】
さらに、図43では、各ノードに1394バス上での物理IDが付加されており、各々、1394ノード3101がノードID=1(n=1)、1394ノード3102がノードID=3(n=3)、1394ノード3130がノードID=2(n=2)となっている。よって、IEEE1394−1995の規格によれば、1394ノード3102がIEEE1394バス上のRootノードとなっていることになる。
【0409】
本実施形態においては、基地局ノード3110が1394ノード3130の1394インタフェース機能部分(例えば、パソコンにおける1394ボード部分)の機能を実行し、無線端末3120が基地局ノード3110に接続していない状況でもIEEE1394バス上には何らかの1394ノードが存在しているように振舞うことができる。このときの1394ノード3130におけるIEEE1394のプロトコル処理の割り当て例を図44に示す。
【0410】
図44には、1394インタフェースを提供するためのNode Controller機能3204や、物理レイヤ機能3207、リンクレイヤ機能3206、トランザクションレイヤ機能3205等が記述されており、これら1394独自の機能を実行する機能群は基地局ノード3110に保持されている。そして、この1394独自機能と上位のアプリケーションとの間のインタフェース(以下、1394APIと呼ぶ)上の情報が、無線端末3120と基地局ノード3110との間で転送されている。具体的には、基地局ノード3110と無線端末3120の各々の無線デバイス3202,3203を介して、無線インタフェースによって接続されることになる。また、本実施形態では、基地局ノード3110と無線端末3120が一つの1394ノード3130として振舞うため、1394ノード3130上のアプリケーション3201は無線端末3120上で実行されるようになっている。
【0411】
ここで、IEEE1394−1995で規定されている、1394APIでやりとりされる信号の具体例を図45に示す。図45は、IEEE1394−1995に記載されているSerial bus protocol stack図である。
【0412】
図45に示されているように、1394APIには、
・SB_CONT.req
・SB_CONT.conf
・SB_CONT.ind
・TR_DATA.req
・TR_DATA.conf
・TR_DATA.ind
・TR_DATA.resp
・LK_ISO_CONT.req
・LK_CYCLB.ind
・LK_ISO.req
・LK_ISO.ind
の11種類のメッセージが定義されている。
【0413】
よって、これらのメッセージを無線インタフェースを介して基地局ノード3110と無線端末3120との間で転送できるようになっていれば、基地局ノード3110と無線端末3120とを組み合わせたものが、1394ノード3130という1つの1394ノードとして振舞うことが可能となる。
【0414】
このような場合におけるパケット転送の処理シーケンスの例を図46と図47に示す。
【0415】
まず、図46に,IEEE1394バス上の1394ノード3101から1394ノード3130(実際には基地局ノード3110/無線端末3120)に、IEEE1394のAsynchronousパケットを転送する場合の例を示す。各処理は以下のようになる。
【0416】
(1)1394ノード3101が、Asynchronousパケット(例えばWrite Requestパケット)を1394ノード3130(実際には基地局ノード3110)に転送する。このときの転送パケットの宛先ノードID=2、送信元ノードID=1である。
【0417】
(2)基地局ノード3110が、Write Requestパケットを正常に受信した場合には、1394ノード3101にAck_Completeメッセージを送り返す。
【0418】
(3)基地局ノード3110が、受信したWrite Requestパケットの物理レイヤ処理、リンクレイヤ処理、トランザクションレイヤ処理を施す。
【0419】
(4)基地局ノード3110が、受信したWrite Requestパケットに該当する1394APIにおけるメッセージ(例えばTR_DATA.ind)を、無線インタフェースを介して無線端末3120に送出する。
【0420】
(5)無線端末3120が、無線インタフェースから受けとったTR_DATA.reqメッセージに該当する処理を施す。
【0421】
(6)無線端末3120が、受信メッセージへの応答メッセージであるTR_DATA.respメッセージを、無線インタフェースを介して基地局ノード110に転送する。
【0422】
(7)基地局ノード3110が、受けとったTR_DATA.respメッセージに対応するトランザクションレイヤ処理、リンクレイヤ処理、物理レイヤ処理を施す。
【0423】
(8)基地局ノード3110が、上記の処理(1)でのWrite Requestパケットに対応するWrite Responseパケットを1394ノード3101に送出する。このときのパケットの宛先ノードID=1、送信元ノードID=2である。
【0424】
(9)1394ノード3101が、Write Responseパケットを正常に受信した場合には、Ack_Completeメッセージを基地局ノード3110に送り返す。
【0425】
ここで、基地局ノード3110においては、上記の(1)の処理で受信したWrite Requestと(4)の処理で送信し(6)の処理で受信する1394API上でのメッセージの対応関係を記憶しておく必要がある(トランザクション/チャネル対応管理機能3208)。これは、例えば1394ノード3101が複数のAV/Cコマンドを送出していた場合に、(6)の処理で受信したレスポンスが、どのAV/Cコマンドに対応するレスポンスであるのかを識別するために用いられる。このような、IEEE1394バス上でのメッセージ識別子/トランザクション識別子と、無線ネットワーク上のメッセージ識別子の間の対応関係の保持方法としては、例えば、(1)の処理において1394ノード3101が発行するトランザクションID(例えば、IEEE1394パケットにおけるトランザクションラベル)や、トランザクションIPと送信元ノードIDの組み合わせを用いる方法が考えられる。具体的には、基地局ノード3110が(4)の処理で送信するTR_DATA.indメッセージに、(1)の処理において受信したWrite Requestパケットに記載されているトランザクションID(トランザクションラベル)と送信元ノードIDの組合せを記載して転送し、無線端末3120が(6)の処理で送信するTR_DATA.respメッセージに、その受信したトランザクションIDと送信元ノードIDの組合せを記載する、といった方法である。他にも、無線ネットワーク上のメッセージを識別するための識別子を決めておき、これとIEEE1394バス上のトランザクションIDの間の対応関係を記憶しておく方法なども考えられる。
【0426】
次に、図47に、1394ノード3130(実際には基地局ノード3110/無線端末3120)からIEEE1394バス上の1394ノード3101にIEEE1394のAsynchronousパケットを転送する場合の例を示す。この場合は、無線端末3120から送信されるメッセージとIEEE1394バス上のトランザクションの間の対応関係を保持するため、あらかじめ、送信するメッセージの識別子としてメッセージIDを付加する場合を示している。具体的な処理シーケンスは以下のようになる。
【0427】
(1)無線端末3120が、転送したい情報をTR_DATA.reqメッセージとして基地局ノード3110に無線ネットワークを介して転送する。1394トランザクションとの対応識別のため、メッセージIDを付加して転送する。
【0428】
(2)基地局ノード3110が、受けとったTR_DATA.reqメッセージに対応するトランザクションレイヤ処理、リンクレイヤ処理、物理レイヤ処理を施す。また、受信したメッセージのメッセージIDと、以下の処理で発行するトランザクションIDの間の対応関係を保持する。
【0429】
(3)基地局ノード3110が、受信したメッセージに対応するAsynchronousパケット(例えばWrite Requestパケット)を1394ノード3101に転送する。このときのパケットの宛先ノードのIDはn=1、送信元ノードのIDはn=2である。
【0430】
(4)1394ノード3101が、Write Requestパケットを正常に受信した場合には、Ack_Completeメッセージを基地局ノード3110に送り返す。
【0431】
(5)1394ノード3101が、1394インタフェースから受けとったWrite Requestパケットの記述に該当する処理を施す。
【0432】
(6)1394ノード3101が、受け取ったWrite Requestパケットに対応するトランザクションのWrite Responseパケットを、1394ノード3130(実際には基地局ノード3110)に送出する。対応するトランザクションの識別には、トランザクションIDを用いる。このときのパケットの宛先ノードのノードIDはn=2であり、送信元のノードのノードIDはn=1である。
【0433】
(7)基地局ノード3110が、Write Responseパケットを正常に受信した場合には、その受信処理として、1394ノード3101にAck_Completeメッセージを送り返す。
【0434】
(8)基地局ノード3110が、受信したWrite Responseパケットの物理レイヤ処理、リンクレイヤ処理、トランザクションレイヤ処理を施す。また、受信したトランザクションIDの値から、対応するメッセージIDを識別する。
【0435】
(9)基地局ノード3110が、受信したWrite Responseパケツトに該当する1394APIにおけるメッセージ(TR_DATA.req)を、無線インタフェースを介して無線端末3120に送出する。このメッセージ転送には、(1)の処理で付加されてたメッセージIDを付加し、これによって無線端末3120がメッセージを識別する。
【0436】
このような一連の処理により、無線端末3120と1394ノード3101の間でのAsynchronousパケットの送受信が可能となる。これによって、IEEE1394のAsynchronousパケットを用いて実行されることになっているAV/C(Audio/Visual Control)プロトコルなどが実行可能となる。上記の例においては、1394バス上でのWrite Request/Responseパケットの転送を、いわゆるスプリットトランザクションによって実現する例を示しているが、当然、ユニファイドトランザクションによって実現しても構わない。
【0437】
次に、実際に画像データを無線端末と1394ノードとの間で転送する場合として、図48に、無線端末3120と1394ノード3101との間での画像データの転送方式の一例を示す。図48では、1394ノード3101から無線端末3120への画像転送と、無線端末3120から1394ノード3101への画像転送との2つの場合を同時に示している。
【0438】
まず、無線端末3120への画像転送のために、IEEE1394バス上のリソースとしてIsochronousチャネル(CH=X)が確保され、それに対応する無線ネットワーク上の無線リソース(A)が確保されている。また、無線端末3120からの画像転送のために、IEEE1394バス上のリソースとしてIsochronousチャネル(Ch=Y)が確保され、それに対応する無線ネットワーク上の無線リソース(B)が確保されている。
【0439】
ここで、無線ネットワーク上での無線リソースとしては、画像転送に必要な帯域を確保できる無線ネットワーク上の周波数やタイムスロット等が考えられる。また、この無線リソースを確保するタイミングとしては、無線端末3120が基地局ノード3110に接続した時点や、無線端末3120や1394ノード3101からの帯域確保(リソース確保)要求が出された時点などが考えられる。さらに、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルを確保するタイミングとしても、画像情報を転送する直前や、無線端末3120が接続してきた時点であらかじめ確保してしまう方法等が考えられる。
【0440】
図49に、図48のようにリソース確保がなされた状態における、実際の画像データの転送処理のシーケンスを示す。図49の例では、IEEE1394バス上にチャネルXとチャネルYの2つのIsochronousチャネルを獲得してから、それぞれチャネルXで1394ノード3101から1394ノード3130(実際には基地局ノード3110/無線端末3120)への画像データの転送を実行し、チャネルYで1394ノード3130(実際には基地局ノード3110/無線端末3120)から1394ノード3101への画像データの転送を実行する場合を示している。なお、以下のシーケンスでは、これらのIsochronousチャネルを獲得する手順は省略しているが、これは、例えば、図46、図47に示したような方法を用いて(上位レイヤの処理としてIEC61883プロトコルを実行する)、実行する場合などが考えられる。処理シーケンスは以下のようになる。
【0441】
(1)何らかの手段によって、IEEE1394バス上にIsochronousチャネル(Ch=X)を獲得する。また、無線ネットワーク上に無線リソース(A)を獲得する。
【0442】
(2)1394ノード3101が、画像データをIsochronousチャネルX上に送出する。
【0443】
(3)基地局ノード3110がチャネルX上のIsochronousパケットを受信し、それに対応する物理レイヤ処理、リンクレイヤ処理を施す。
【0444】
(4)基地局ノード3110が、受けとったIsochronousパケットに対応するLK_ISO.indメッセージを、無線ネットワーク(無線リソース(A))を介して無線端末3120に転送する。
【0445】
(5)何らかの手段によって、IEEE1394バス上にIsochronousチャネル(Ch=Y)を獲得する。また、無線ネットワーク上に無線リソース(B)を獲得する。
【0446】
(6)無線端末3120が、画像データをLK_ISO.reqメッセージとして基地局ノード3110に、無線ネットワークを介して転送する。
【0447】
(7)基地局ノード3110が、受けとったLK_ISO.reqメッセージに対応するリンクレイヤ処理、物理レイヤ処理を施す。
【0448】
(8)基地局ノード3110が、受けとったLK_ISO.reqメッセージに対応するIsochronousパケットを、Isochronousチャネル(Ch=Y)上に送出する。
【0449】
このように、Isochronousデータに関しても、1394ノード3101と無線端末3120の間での転送が可能である。このような図46、図47、図49のような方法を用いることによって、例えば、1394ノード3101から無線端末3120に対して画像転送を実行するようなアプリケーションがスムーズに実行できるようになる。具体的には、Asynchronousパケットを用いた、IEC61883プロトコルによるIsochreonousチャネルやIsochronousチャネルへのパケット入出力の設定や、AV/Cプロトコルによる各ノード/端末内でのデータ転送経路の設定や、Isochronousパケットを用いた実際の画像データの転送が実現できる。また、ここでは示さなかったが、他のメッセージ(SB_CONT.req、SB_CONT.ind、SB_CONT.conf、LK_CYCLE.ind、LK_ISO_CONT.req)も同様の方法で転送可能である。
【0450】
上記のような方法で基地局ノード3110と無線端末3120の間を接続する場合には、上記1394API上に定義されている各メッセージを、無線ネットワーク上にどのようにマッピングしていくのかを決める必要がある。図50に、無線区間における1394APIに定義されている各メッセージのマッピング方式の一例を示す。図50の例では、無線ネットワーク上が使用している無線周波数上に複数のキャリアが存在し、その中がTDMA方式で多重されている場合の例を示している。また、図50の例では、各メッセージが、基本的にその「データ転送要求」と「データ転送確認」の組合せになっていることから、それらの組合せを単位として無線ネットワーク上で使用する周波数(キャリア)やタイムスロットに対して、各メッセージを割り当てる場合を示してる。
【0451】
図50の割り当てにおいては、まず、無線ネットワーク上のキャリアBのタイムスロットXにTR_DATA.req/confメッセージ、タイムスロットYにTR_DATA.ind/respの組合せが対応している。また、無線ネットワーク上のキャリアCのタイムスロットXにLK_ISO.req、タイムスロットYにLK_ISO.ind、タイムスロットZ1にLK_ISO_CONT.req、タイムスロットZ2にLK_CYCLE.indメッセージが対応している。さらに、無線ネットワーク上のキャリアAのタイムスロットXにSB_CONT.reqメッセージ、タイムスロットYにSB_CONT.ind/respメッセーシが対応している。このような割り当てにおいて、例えば、LK_ISO.reqに割り当てているタイムスロットの長さを可変にしておくことによって、画像データのようなリアルタイムデータ転送のために確保する無線リソースの帯域幅を設定することができるようになる。同様に、LK_ISO.indのタイムスロットの長さによっても帯域幅が設定できる。しかし、各メッセージの割り当て方法は、このような方法だけではなく、各メッセージを各々別の周波数/タイムスロットで送る方法や、リアルタイム性を要求されるLK_ISO.req/LK_ISO.indメッセージのみにタイムスロットを割り当て、それ以外のメッセージは、これらのメッセージが使用していないタイムスロットのみでメッセージ転送するなど、いくつかの方法が考えられる。
【0452】
図51と図52に、無線ネットワークが無線LAN方式のようなパケットネットワークとして運用されている場合の、各1394APIでのメッセージとパケットフィールドの割り当て方法の例を示す。図51は、無線端末から基地局ノードへの方向のデータ転送の場合の例であり、図52は、基地局ノードから無線端末への方向のデータ転送の場合の例である。
【0453】
図51/図52では、無線端末と基地局ノード間のデータ転送の方向によって2種類のパケットを定義する方法を示しているが、他にも、そのデータ転送の方向に依らずに、一つのパケットに全てのメッセージを割り当てて転送する場合も考えられる。また、無線ネットワーク上で使用するパケットの種類は1種類とし、そのパケットがどのメッセージを転送しているのかを識別するフィールドを設け、その識別フィールド上の値によって、図45に示したメッセージのうちのいずれのメッセージがパケット上に乗せられているのかを識別するような方法も可能である。さらには、図50の場合との組合せとして、例えば、Isochronousデータを転送するLK_ISO.req/indメッセージと、それ以外のメッセージで使用する周波数(キャリア)を変え、各々のキャリアによって転送するパケットの中に、各メッセージの領域を割り当てるような方法も考えられる。
【0454】
図51の例では、無線端末から基地局ノードに向かうパケット中に、SB_CONT.req、TR_DATA.req、TR_DATA.resp、LK_ISO_CONT.req、LK_ISO.reqの各メッセージを割り当てている。また、図52の例では、基地局ノードから無線端末に向かうパケット中に、SB_CONT.ind、SB_CONT.conf、TR_DATA.ind、TR_DATA.conf、LK_CYCLE.ind、LK_ISO.indの各メッセージを割り当てている。これらのメッセージの中には、例えばTR_DATA.reqメッセージのように、必要なフィールド長が一定にならないようなメッセージも存在する。よって、図51/図52の各メッセージのフィールド内にはそのフィールドの長さを示す情報が乗せられている場合も想定できる。また、これらの例では、無線区間を転送するパケットそのものは特に規定しないが、例えば、各メッセージを割り当てるフィールド部分に関しては、IEC61883によって規定されているFCPフレームを用いる方法なども考えられる。この場合は、FCPフレームの種類として、無線端末と基地局ノード間の1394API情報を伝送するという旨の種類を新たに定義する必要がある。
【0455】
また、図46、図47の処理シーケンスに示したように、IEEE1394バス上のメッセージ識別子(トランザクションID)と、無線ネットワーク上のメッセージ識別子の間の対応を保持する必要があるため、図51/図52のパケットフォーマット中には、それぞれメッセージIDのフィールドとトランザクションID+IEEE1394ノードIDを記述するフィールドが存在する。具体的には、無線端末から基地局に向かって転送されるパケットに、図47のような無線端末側が付加するメッセージIDを付加するフィールドが存在し、基地局から無線端末に向かって転送されるパケットにIEEE1394バス上のトランザクションIDとIEEE1394ノードIDを付加するフィールドが割り当てられている。ただし、これらのフィールドに記述される識別子は、図51/図52の場合に限られるわけではなく、例えば、無線端末から基地局ノードに向かって転送されるパケット上にIEEE1394バス上のトランザクションIDとIEEE1394ノードIDが付加される場合や、基地局から無線端末に向かって転送されるパケット上に無線ネットワーク上のメッセージIDが付加される場合もある。
【0456】
図53に、本実施形態における基地局ノード3110の内部構成の一例を示す。基地局ノード3110では、IEEE1394のインタフェース処理機能とともに、IEEE1394バス上で転送されているパケットを受信した後に、1394APIを介して上位レイヤに転送するべきメッセージを無線インタフェースに転送する機能とが必要である。そのため、図53においては、基地局ノード3110内には、無線ネットワークのインタフェース機能を提供する無線インタフェース処理部4001と、無線インタフェースから受信したパケットを1394APIに対応するメッセージに変換したり、1394APIに転送されたメッセージを無線インタフェースに転送するパケットに変換する無線/1394乗せ替え処理部4002と、1394インタフェースから受信したパケットを基に、1394プロトコルを実行する1394プロトコル処理部4003と、IEEE1394バスへのインタフェース機能を提供する1394インタフェース処理部4004が存在する。さらに、図46、図47、図49に示したような、1394トランザクションと無線ネットワーク上のメッセージの対応関係や、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルと無線ネットワーク上の無線リソースの対応関係を記憶する、トランザクション/チャネル対応記憶部4005が、無線/1394乗せ替え処理部に付随するようになっている。ここで、1394インタフェース処理部4004と無線/1394乗せ替え処理部4002の間のインタフェースが、いわゆる1394APIに相当する。
【0457】
図54に、本実施形態における無線端末3120の内部構成の一例を示す。無線端末3120では、基本的に1394API上で実行されるアプリケーションを実行するとともに、1394APIを介して送られるメッセージを無線ネットワークのインタフェースに乗せ替えるための機能が必要である。そのため、図54においては、無線端末3120内には、無線ネットワークへのインタフェース機能を提供する無線インタフェース処理部4101と、無線インタフェースから受信したパケットを1394APIに対応するメッセージに変換したり、1394APIに転送されたメッセージを無線インタフェースに転送するパケットに変換する無線/1394乗せ替え処理部4102と、1394API上でアプリケーションを実行するアプリケーション実行部4103とからなる。ここで、アプリケーション実行部4103と無線/1394乗せ替え処理部4102の間のインタフェースが、いわゆる1394APIに相当する。これら、図53、図54に示したような基地局ノード/無線端末の組合せによって、あたかも一つの1394ノードであるかのように振舞うことができるようになる。
【0458】
(第7の実施形態)
図55に、本実施形態におけるネットワークの構成の概念図を示す。図55の構成では、IEEE1394バス上に1394ノード5101,5102が存在し、さらに基地局ノード5110が接続している。また、基地局ノード5110には、無線ネットワークを介して、無線端末5120が接続している。また、各ノードのノードIDは、それぞれ1394ノード5101がn=1、1394ノード5102がn=3、1394ノード5130がn=2であり、1394ノード5102がIEEE1394バスのRootノードになっている。
【0459】
本実施形態においては、各1394ノード5101,5102内や無線端末5120内に、各ノード・端末内の構成要素(SubUnit)が存在する。図55では、1394ノード5101内にSubUnit A(51011)とB(51012)が存在し、1394ノード5102内にはSubUnit C(51021)とD(51022)が存在する。また、無線端末5120内にはSubUnit X(51201)とY(51202)が存在する場合を示している。ここで、第6の実施形態の同様に、基地局ノード5110と無線端末5120は、これら2つのノード/端末が接続したことにより、一つの1394ノード5130として動作している。
【0460】
このときに、ネットワーク全体がどのように認識されるのかを図56に示す。図56に示すように、IEEE1394バス上の1394ノードからは、基地局ノード5110が1394ノード5130であるかのように認識されることになる。また、その中の構成要素(SubUnit)として、実際には無線端末5120内に存在しているSubUnit X(51201)とSubUnit Y(51202)が存在するように認識されている。
【0461】
図57に、1394ノード5101から無線端末5120に対して、AV/C(Audio/Visual Control)プロトコルに従ったAV/Cコマンドが転送される場合の処理のシーケンスの一例を示す。AV/Cプロトコルは、その転送フレームとしてFCP(Function Control Protocol)に従ったフレームを用いることになっており、また、その転送パケットとして、IEEE1394のWrite Requestパケットを用いることになっている(FCPに関しては後に詳述する)。また、無線ネットワーク上のパケットとIEEE1394バス上のトランザクションの間の対応関係については、第6の実施形態に示したような方法によって対応関係を保持しているものとして、ここでの説明は省略する。以下に、処理のシーケンスの詳細を示す。
【0462】
(1)1394ノード5101が、AV/Cコマンドを1394ノード5130(実際には無線端末5120)内のSubUnit X(51201)に対して送信する。このときの送信パケットの送信元ノードID=1であり宛先ノードID=2である。また、宛先のSubUnit_ID=Xである。
【0463】
(2)基地局ノード5110が、受け取ったWrite Requestパケットが正常であったときには、Ack_Completeメッセージを1394ノード5101に返す。
【0464】
(3)基地局ノード5110が、受信したWrite Requestパケットへの1394レイヤ処理を施すとともに、そのパケットからAV/Cコマンドが乗せられているFCPフレームを取り出す。
【0465】
(4)基地局ノード5110が、取り出したFCPフレームを無線ネットワーク上を転送するパケットに書き込んで、無線端末5120に転送する。
【0466】
(5)無線端末5120が、受信したFCPフレームに記載されているAV/Cコマンドを実行する。
【0467】
(6)無線端末5120が、実行したAV/Cコマンドの処理結果を記載したFCPパケットを、無線ネットワーク上のパケットに乗せて基地局ノード5110に転送する。
【0468】
(7)基地局ノード5110が、受信したパケットからFCPフレームを取り出し、それに対する1394レイヤ処理を実行する。
【0469】
(8)基地局ノード5110が、上記の処理(1)で受信したAV/Cコマンドへのレスポンスとして、受信したFCPフレームを1394ノード5101に転送する。このときの転送パケットもWrite Requestパケットであり、その送信元ノードID=2であり、宛先ノードID=1である。
【0470】
(9)1394ノード5101が、基地局ノード5110からのWrite Requestパケットを正常に受信したならば、Ack_Completeメッセージを基地局ノード5110に返す。
【0471】
上記のような一連の処理によって、基地局ノードと無線端末が1対1の組み合わせで一つの1394ノードと認識される場合における、1394ノードと無線端末との間での、AV/Cコマンドのような上位アプリケーションの実行が可能となる。ここで、図57に示したような、1394ノード5101からコマンドを無線端末に転送する場合だけではなく、逆に、無線端末5120から1394ノード5101に対してAV/Cコマンドを転送することも可能である。また、上位のアプリケーションとして、AV/Cプロトコルではなく、AV機器を制御するための標準仕様として検討が進められているHAVi(Home Audio Video Interoperability)などのプロトコルを実行することも可能となる。
【0472】
図58に、本実施形態のネットワークの別の構成の概念図を示す。図58の構成では、IEEE1394バス上に1394ノード5401,5402が存在し、さらに基地局ノード5410が接続している。また、基地局ノード5410には、無線ネットワークを介して、2つの無線端末5421,5422が接続している。図55の場合とは、一つの基地局ノードに複数の無線端末が接続している点が異なっている。このときの各ノードのノードIDは、先の場合と同様に、1394ノード5401がn=1、1394ノード5402がn=3、基地局ノード5410がn=2であり、1394ノード5402がRootノードになっている場合を示している。
【0473】
ここで、1394ノード5401内には、その構成要素(例えばSubUnit)としてA(54011)とB(54012)が存在し、同様に、1394ノード5402内には構成要素C(54021)とD(54022)が存在する。また、無線端末5421内にも、同様の構成要素X1(54211)とX2(54212)が存在し、無線端末5422内に構成要素Y1(54221)とY2(54222)が存在する。
【0474】
通常、AV/C(Audio/Visual Control)プロトコル等では、このような各1394ノード内の構成要素(SubUnit)単位にコマンドを送受信することになっているので、図58のようにIEEE1394バスと無線ネットワークを共存させる形で画像データの転送を行なう場合、このようなSubUnit情報を、どのように各ノード/端末に見せるのかが問題となる。特に、複数の無線端末上に存在するSubUnitをどのように識別するのか、が課題である。
【0475】
本実施形態においては、基地局ノード5410において各ネットワークの間(本実施形態ではIEEE1394と無線ネットワークとの間)で、この構成要素(SubUnit)情報の乗せ替え処理を実行する。具体的には、IEEE1394バス上の各ノード内のSubUnit群や無線端末内のSubUnit群を、各々、基地局ノード内のSubUnit群として無線端末側や1394ノード側に見せる処理を実行する。
【0476】
本実施形態で、無線端末5421とIEEE1394ノード5401が、ネットワーク全体をどのように認識しているのかを図59に示す。まず、図59の(a)に、無線端末5421が認識しているネットワーク全体の構成図を示す。無線端末5421は、IEEE1394バス上のノード内に存在する各構成要素A,B,C,Dが、あたかも基地局ノード5410内に存在しているように認識する。また、図59の(b)に、1394ノード5401等のIEEE1394バス上のノードが認識しているネットワーク全体を構成図を示す。1394ノード5401は、無線端末5421内の構成要素X1,X2や無線端末5422内の構成要素Y1,Y2が、あたかも基地局ノード5410内に存在するように認識する。このような認識に基づいて、各1394ノード/無線端末がAV/Cなどのアプリケーションを実行する。
【0477】
このときの1394ノード5401と無線端末5421の間の通信におけるプロトコルスタックの一例を図60に示す。図60では、1394ノード5401と無線端末5421の間で何らかのアプリケーションが動くときに、AV/CプロトコルやHAViプロトコルが実行される場合を示している。AV/CやHAViは、その転送パケットに1394のAsynchronousパケットを用いるが、そのパケット中に埋め込むフレームとしてはFCP(FunctionControl Protocol)フレームを用いることになっている。このFCPはISO−IEC61883(Specification of Digital Interface for Consumer Electronics Audio/Video Equipment)に規定されている。本実施形態では、基地局ノード5410において、このFCPフレーム中の情報に基づいて、無線端末5421もしくは無線端末5422に転送するフレームかどうかを判断することになる(FCPフレームのレベルでのルーティング処理)。図61に、FCPフレームの詳細を示す。
【0478】
図62に、このときのAsynchronousパケットの1394ノード5401から無線端末5421へのAV/Cコマンドの転送時の処理のシーケンスを示す。図62の例では、1394ノード5401がAV/Cプロトコルで言うところのコントローラの役目を果たしており、1394ノード5401が無線端末5421に対してAV/Cコマンドを送信する場合を示している。よって、以下の一連の処理の前には、コントローラである1394ノード5401が、IEEE1394バス上の各ノード内のSubUnit情報を入手する処理や、ユーザーがコントローラである1394ノード5401に、リモコンなどを介して所望の処理を指示するなどの処理が実行されている。以下に、処理シーケンスを述べる。
【0479】
(1)コントローラである1394ノード5401において、AV/Cプロトコルを起動するアプリケーションが実行され、なんらかのAV/Cコマンドの送信が指示される。コマンドの送り先は無線端末5421内のSubUnit X1(54211)である。
【0480】
(2)1394ノード5401が、AV/CコマンドをWrite Requestパケットの形で基地局ノード5410に送信する。このときの、宛先ノードID=2、送信元ノードID=1であり、パケットに乗っているFCPフレーム中に示されている宛先のSubUnit_IDの値はX1である。また、1394レイヤでのトランザクションIDとして値=aが割り当てられている。
【0481】
(3)基地局ノード5410が、正常にWrite Requestパケットを受信した場合には、Ack_Completeメッセージを返す。
【0482】
(4)基地局ノード5410が、受信したFCPフレーム内の宛先SubUnit_IDの値=X1から、このコマンドの送信先が無線端末5421であることを知る。
【0483】
(5)基地局ノード5410が、受信したFCPフレームを無線ネットワーク上の無線パケットに乗せて無線端末5421に転送する。このとき、基地局ノード5410で割り当てる無線ネットワークでのトランザクションID(メッセージ識別子)の値=qも一緒に転送する。
【0484】
(6)これに前後して基地局ノード5410が、1394レイヤでのトランザクションID=aと、その送信元ノードID=1の組合せが、無線ネットワーク上でのトランザクションID=qに対応している旨を記憶する。
【0485】
(7)無線端末5421が、受信したFCPフレーム内の情報に基づいて、所定のAV/Cプロトコルに従った処理を実行する。
【0486】
(8)無線端末5421が、処理を終了したAV/Cコマンドの処理結果を、無線ネットワーク上のパケットを用いて基地局ノード5410に転送する。このとき、実行したコマンドが送られてきたパケットに記されていたトランザクションID=qの値を一緒に送り返し、このパケットが1394レイヤのどのトランザクションIDに対応するものであるのかを識別できるようにする。
【0487】
(9)基地局ノード5410が、受信した無線パケット内に記されているトランザクションID=qの値から、受けとったFCPフレームが1394レイヤでのトランザクションID=aと送信元ノードID=1の組合せに対応していることがわかるので、それをFCPフレームを1394ノード5401に転送すれば良いことがわかる。
【0488】
(10)基地局ノード5410が、1394ノード5401に対して、AV/Cのレスポンスパケット(Write Requestパケットで転送される)を送信する。このときの、宛先ノードID=1、送信元ノードID=2である。また、1394レイヤでのトランザクションIDとして値=aが割り当てられている。
【0489】
(11)1394ノード5401が、AV/Cのレスポンスパケットを正常に受信できたなら、Ack_Completeメッセージを基地局ノード5410に転送する。
【0490】
ここで、上記の例では処理(5),(6)において、無線ネットワーク上での独自のトランザクションIDを割り当てる方法を示しているが、他にも、1394レイヤでのトランザクションIDと送信元ノードIDの組合せを、そのまま無線ネットワーク上でのトランザクションIDとして処理する方法も考えられる。
【0491】
図63に、このときのAsynchronousパケットの無線端末5421から1394ノード5401へのAV/Cコマンドの転送時の処理のシーケンスを示す。図63の例では、無線端末5421がAV/Cプロトコルで言うところのコントローラの役目を果たしており、無線端末から1394ノード5401に対してAV/Cコマンドを送信する場合を示している。よって、以下の一連の処理の前には、コントローラである無線端末5421が、IEEE1394バス上の各ノード内のSubUnit情報を入手する処理や、ユーザーがコントローラである無線端末5421に、リモコンなどを介して所望の処理を指示するなどの処理が実行されている。以下に、処理シーケンスを述べる。
【0492】
(1)コントローラである無線端末5421において、AV/Cプロトコルを起動するアプリケーションが実行され、なんらかのAV/Cコマンドの送信が指示される。コマンドの送り先は1394ノード5401内のSubUnit A(54011)である。
【0493】
(2)無線端末5421が、AV/Cコマンドを乗せたFCPフレームを無線パケット上に乗せて基地局ノード5410に送信する。このときの、宛先のSubUnit_IDの値はAであり、無線ネットワーク上でのトランザクションIDの値はqである。
【0494】
(3)基地局ノード5410が、受信した無線パケットからFCPフレームを取り出し、その中の宛先SubUnit_IDの値を元に送信先のノードが1394ノード5401であることを知る。
【0495】
(4)基地局ノード5410が、受けとったAV/CコマンドをWrite Requestパケットに乗せて、1394ノード5401に転送する。このときの、送信元ノードID=2、宛先ノードID=1であり、宛先のSubUnit IDの値はAである。また、基地局ノード5410で1394レイヤでのトランザクションID=aが割り当てられている。
【0496】
(5)1394ノード5401が、AV/Cコマンドを乗せたWrite Requestパケットを正常に受信できたなら、Ack Completeメッセージを基地局ノード5410に返す。
【0497】
(6)1394ノード5401が、受信したFCPフレーム内の情報に基づいて、所定のAV/Cプロトコルに従った処理を実行する。
【0498】
(7)これに前後して基地局ノード5410が、無線ネットワーク上でのトランザクションID=qが、1394レイヤでのトランザクションID=aに対応している旨を記憶する。
【0499】
(8)1394ノード5401が、処理を終了したAV/CコマンドのレスポンスメッセージをWrite Requestパケットに乗せて基地局ノード5410に転送する。このときの送信元ノードID=1、宛先ノードID=2であり、トランザクションIDの値はaである。
【0500】
(9)基地局ノード5410が、AV/Cレスポンスを乗せたWrite Requestパケットを正常に受信できたなら、Ack_Completeメッセージを1394ノード5401に返す。
【0501】
(10)基地局ノード5410が、受信したWrite Requestパケットに記されているトランザクションIDの値(=a)から、そのパケットが無線ネットワーク上でのトランザクションID=qに対応していることを知る。
【0502】
(11)基地局ノード5410が、受けとったトランザクションIDの値に対応する無線端末5421に、受信したFCPフレームを無線パケット上に乗せて転送する。このときのトランザクションIDの値は、(2)の処理で無線端末5421によって割り当てられた値(=q)である。
【0503】
上記の例において、無線ネットワーク上をFCPフレームが転送される際の、パケットフォーマットの一例を図64に示す。図64のパケットには、無線ネットワーク上を転送するための無線へッダと、無線ネットワーク上でのトランザクション(セッション)を識別するためのトランザクションIDを示すフィールドが存在する。また、パケット上にFCPフレームを乗せ、最後にCRCのようなチェックサムを入れている。このようなパケットフォーマットによって、図62、図63に示したような、1394ノードと無線端末の間でのAV/CプロトコルやHAViプロトコルに関する通信が実現可能となる。
【0504】
このような方法で、実際にIEEE1394バス上に存在するノードと無線端末との間で画像データのようなリアルタイムデータの転送を実行する場合の例を図65に示す。図65の(a)に、無線端末5421が認識する画像データ転送時の構成を、図65の(b)に1394ノード5401が認識する画像データ転送時の構成の2通りを示している。このときに、基地局ノード5410が、これらの間の乗せ替え処理(Isochronousチャネルと無線上のチャネルの接続処理)を実行する。また、図65では、無線ネットワーク上においてもIEC61883プロトコルが実行可能な場合を示している。
【0505】
図65の(a)に示す無線端末5421が認識する構成は、実際には基地局ノード5410と無線端末5421,5422が存在するネットワークであるが、ここでは無線端末5422については省略している。無線端末5421内には、受信した画像データをデコード・表示するためのデコーダSubUnit54213とともに、無線ネットワーク上のチャネルとの間での画像データの送受信(入出力)処理を実行するプラグ(o_plug54214、i_plug54215)が存在する。そして、デコーダSubUnit54213とi_plug54215の間がコネクション54216によって接続されている。また、基地局ノード5410内には、実際には1394ノード5401内に存在する画像データを蓄積しているビデオソースSubUnit54103が存在するように見え、同様に無線ネットワーク上のチャネルとの間での画像データの送受信(入出力)処理を実行するプラグ(o_plug54104、i_plug54105)が存在している。そして、ビデオソースSubUnit54103とo_plug54104の間がコネクション54106によって接続されている。さらには、基地局ノード5410のo_plug54104と無線端末5421のi_plug54215の間が、無線ネットワーク上のチャネルAによって接続されている。
【0506】
また、図65の(b)に示す1394ノード5401が認識する構成は、実際には基地局ノード5410と1394ノード5401,5402が存在するネットワークであるが、ここでは1394ノード5402については省略している。1394ノード5401内には、画像データを蓄積しているビデオソースSubUnit54013とともに、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルとの間での画像データの送受信(入出力)処理を実行するプラグ(o_plug54014、i_plug54015)が存在している。そして、ビデオソースSubUnit54013とo_plug54014の間がコネクション54016によって接続されている。また、基地局ノード5410内には、実際には無線端末5421内に存在する、受信した画像データをデコード・表示するためのデコーダSubUnit54107が存在するように見え、同様に、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルとの間での画像データの送受信(入出力)処理を実行するプラグ(o_plug54108、i_plug54109)が存在する。そして、デコーダSubUnit54107とi_plug54109の間がコネクション54110によって接続されている。さらには、1394ノード5401のo_plug54014と基地局ノード5410のi_plug54109がIEEE1394バス上のIsochronousチャネルXによって接続されている。
【0507】
このような構成において、基地局ノード5410では、無線端末5421が認識している構成(図65の(a))における自ノード内のコネクション54106が、実際にはIsochronousチャネルXと1394ノード5401内のコネクション54016の組み合わせに対応している旨を記憶するとともに、1394ノード5401が認識している構成(図65の(b))における自ノード内のコネクション54110が、実際には無線ネットワーク上のチャネルAと無線端末5421内のコネクション54216の組み合わせに対応している旨を記憶する。そして、この組み合わせに従って、実際に転送されてくる画像データの乗せ替え処理を実行する。
【0508】
図66に、このようなネットワーク構成を構築して実際に画像データを転送する場合に実行される処理のシーケンスの一例を示す。図66においては、1394ノード5401が、AV/Cプロトコルにおける、いわゆるコントロールノードとして動作している場合を示している。よって、図66では、例えば1394ノード内のコネクション54016を自分で設定するようなシーケンスになっているが、コントロールノードが他に存在する場合には、そのコントロールノードからのAV/Cコマンド(例えばコネクトコマンドなど)によって設定する場合も考えられる。具体的な、処理シーケンスを以下に示す。
【0509】
(1)1394ノード5401が、基地局ノード5410内のSubUnit情報の開示を要求する(例えば、AV/CプロトコルのUnit Infoコマンドを送信する)。
【0510】
(2)基地局ノード5410が、自ノード内のSubUnit情報として、基地局ノード内のデコーダSubUnit54107(実際には無線端末5421内に存在するデコーダSubUnit54213)を1394ノード5401に開示する。
【0511】
(3)1394ノード5401が、自ノード内のコネクション54016を設定する。
【0512】
(4)1394ノード5401もしくは基地局ノード5410が、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルXを獲得する(IEC61883プロトコル)。ここでは、帯域=10Mbpsのチャネルを獲得する。
【0513】
(5)1394ノード5401が、基地局ノード5410に対してi_plug54109によってIsochronousチャネルXからのパケットを受信する旨を通知する。また、自ノード内のo_plug54014によってIsochronousチャネルXへパケットを送信する旨を通知する(IEC61883プロトコル)。
【0514】
(6)1394ノード5401が、基地局ノード5410内のデコーダSubUnit54107とi_plug54109の間を接続するAV/Cコマンド(例えばコネクトコマンド)を基地局ノード5410に送信する。
【0515】
(7)基地局ノード5410はコマンドを受信すると、それに対応する、無線端末5421から認識される構成図(図65(a))におけるコネクション54106と1394ノード5401から認識される構成図(図65(b))におけるコネクション54110を設定し、それらが対応することを記憶する。
【0516】
(8)基地局ノード5410が、無線ネットワーク上のチャネルAを獲得する(無線ネットワーク上のプロトコル)。このときのチャネルAの帯域幅は、上記の(5)の処理で通知されたIsochronousチャネルXの帯域幅=10Mbpsとする。これによって、基地局ノード5410がIsochronousチャネルXと無線ネットワーク上のチャネルAが対応していることを認識する。
【0517】
(9)基地局ノード5410が、無線端末5421に対してi_plug54215によってチャネルAからのパケットを受信する旨を通知する。また、自ノード内のo_plug54104によってチャネルAへパケットを送出する旨を通知する(IEC61883プロトコル)。
【0518】
(10)基地局ノード5410が、上記の(6)の処理で受信したAV/Cコマンドに対応する処理として、無線端末5421内のデコーダSubUnit54213とi_plug54215間を接続するAV/Cコマンド(例えばコネクトコマンド)を無線端末5421に送信する。
【0519】
(11)無線端末5421が、受けとったコマンドに従って自ノード内のコネクション54216を設定し、デコーダSubUnit54213とi_plug54215間を接続する。
【0520】
(12)無線端末5421が、受けとったコマンドを正常に終了した旨を基地局ノード5410に返信する。
【0521】
(13)基地局ノード5410が、無線端末5421からの正常終了の通知をうけて、上記の(6)の処理で受けとっていたAV/Cコマンドに対応する処理を正常に終了した旨を、1394ノード5401に返信する。
【0522】
(14)1394ノード5401のビデオソースSubUnit54013から、画像データが1394ノード5401内のコネクション54016、o_plug54014を通ってIsochronousチャネルXに送出され、それが基地局ノード5410のi_plug54109、基地局ノード5410内のコネクション54110を通ってデコーダSubUnit54107に転送される。
【0523】
(15)基地局ノード5410内では、1394ノード側から認識される構成上のデコーダSubUnit54107で受信した画像データを、無線端末側から認識されるビデオソースSubUnit54103からの送出データに乗せ替える処理を実行する。
【0524】
(16)基地局ノード5410のビデオソースSubUnit54103から、画像データが基地局ノード5410内のコネクション54106、o_plug54104を通って無線ネットワーク上のチャネルAに送出され、それが無線端末5421のi_plug54215、無線端末5421内のコネクション54216を通って、デコーダSubUnit54213に転送される。
【0525】
(17)無線端末5421において、受信した画像データのデコード処理が実行され、画面にデコードされた画像データが表示される。
【0526】
上記のシーケンスにおいては、IEEE1394−1995で規定されている、各パケットの転送確認メッセージ(Ackメッセージ)の転送に関しては省略している。
【0527】
図67に、同様に画像データを転送する場合に実行される処理のシーケンスの他の例を示す。図67においては、無線端末5421が、AV/Cプロトコルにおける、いわゆるコントロールノードとして動作している場合を示している。処理シーケンスを以下に示す。
【0528】
(1)無線端末5421が、基地局ノード5410内のSubUnit情報の開示を要求する(例えば、AV/CプロトコルのUnit Infoコマンドを送信する)。
【0529】
(2)基地局ノード5410が、自ノード内のSubUnit情報としてビデオソースSubUnit54103(実際には1394ノード5401内に存在するビデオソースSubUnit54013)を無線端末5421に開示する。
【0530】
(3)無線端末5421が、自ノード内のコネクション54216を設定する。
【0531】
(4)無線端末5421もしくは基地局ノード5410が、無線ネットワーク上のチャネルAを獲得する(無線ネットワーク上のプロトコル)。ここでは、帯域=10Mbpsのチャネルを獲得する。
【0532】
(5)無線端末5421が、基地局ノード5410に対してo_plug 54104によってチャネルAへのパケットを送信する旨を通知する。また、自ノード内のi_plug54015によってチャネルAからのパケットを受信する旨を通知する(IEC61883プロトコル)。
【0533】
(6)無線端末5421が、基地局ノード5410内のビデオソースSubUnit 54103とo_plug54104の間を接続するAV/Cコマンド(例えばコネクトコマンド)を基地局ノード5410に送信する。
【0534】
(7)基地局ノード5410はコマンドを受信すると、それに対応する、無線端末5421から認識される構成図(図65(a))におけるコネクション54106と1394ノード5401から認識される構成図(図65(b))におけるコネクション54110を設定し、それらが対応することを記憶する。
【0535】
(8)基地局ノード5410が、IEEE1394バス上のIsochronousチヤネルXを獲得する(IEC61883プロトコル)。このときのIsochronousチャネルXの帯域幅は、(5)の処理で通知された無線ネットワーク上のチャネルAの帯域幅=10Mbpsとする。これによって、基地局ノード5410がIsochronousチャネルXと無線ネットワーク上のチャネルAが対応していることを認識する。
【0536】
(9)基地局ノード5410が、1394ノード5401に対してo_plug54014によってIsochronousチャネルXへのパケットを送信する旨を通知する。また、自ノード内のi_plug54109によってIsochronousチャネルXからのパケットを受信する旨を通知する(IEC61883プロトコル)。
【0537】
(10)基地局ノード5410が、上記の(6)の処理で受信したAV/Cコマンドに対応する処理として、1394ノード5401内のビデオソースSubUnit54013とo_plug54014間を接続するAV/Cコマンド(例えばコネクトコマンド)を1394ノード5401に送信する。
【0538】
(11)1394ノード5401が、受けとったコマンドに従って自ノード内のコネクション54016を設定し、ビデオソースSubUnit54013とo_plug54014間を接続する。
【0539】
(12)1394ノード5421が、受けとったコマンドを正常に終了した旨を基地局ノード5410に返信する。
【0540】
(13)基地局ノード5410が、1394ノード5401からの正常終了の通知をうけて、上記の(6)の処理で受けとっていたAV/Cコマンドに対応する処理を正常に終了した旨を、無線端末5421に返信する。
【0541】
(14)1394ノード5401のビデオソースSubUnit54013から、画像データが1394ノード5401内のコネクション54016、o_plug54014を通ってIsochronousチャネルXに送出され、それが基地局ノード5410のi_plug54109、基地局ノード5410内のコネクション54110を通ってデコーダSubUnit54107に転送される。
【0542】
(15)基地局ノード5410内では、1394ノード側から認識される構成上のデコーダSubUnit54107で受信した画像データを、無線端末側から認識されるヒデオソースSubUnit54103からの送出データに乗せ替える処理を実行する。
【0543】
(16)基地局ノード5410のビデオソースSubUnit54103から、画像データが基地局ノード5410内のコネクション54106、o_plug54104を通って無線ネットワーク上のチャネルAに送出され、それが無線端末5421のi_plug54215、無線端末5421内のコネクション54216を通って、デコーダSubUnit54213に転送される。
【0544】
(17)無線端末5421において、受信した画像データのデコード処理が実行され、画面にデコードされた画像データが表示される。
【0545】
このような一連の処理によって、本実施形態における1394ノード(図66、図67の例では1394ノード5401)から無線端末(図66、図67の例では無線端末5421)への画像データの転送処理が実現できる。また、同様の処理によって、例えば無線端末5421上に存在する画像データをIEEE1394バス上の1394ノード5401に転送し、1394ノード5401において、無線端末5421上の画像データを再生するような処理も可能である。
【0546】
次に、図68に、本実施形態においてHAViプロトコルを実行する場合の処理の一例を示す。図68では、IEEE1394バス上に1394ノード6401と基地局ノード6410が接続している。また、基地局ノード6410には無線ネットワークを介して、無線端末6421と6422が接続している。図68では、このようなIEEE1394バス上に、新たに1394ノード6430が追加される場合を示している。
【0547】
HAViプロトコルにおいては、各1394ノードが自分自身の制御プログラム(ソフトウェア)をバイトコードの形で保持しておき、自ノードがIEEE1394バスに新たに加入する際に、そのバイトコードをアップロードして自ノードの制御ノードとなるべき1394ノードを検索・選択する。そして、選択された1394ノードに対して、自分自身の制御プログラムのバイトコードをアップロードし、自ノードの制御ノードとして、他の1394ノードに認識してもらうようになっている。このような処理をIEEE1394バスの立上り時に実行した後は、IEEE1394バス上の各ノードは、その選択された制御ノードを介して、新たにIEEE1394バスに加入してきた1394ノードに対しての制御メッセージを転送することになっている。
【0548】
図68の場合では、新たに追加された1394ノード6430の制御ノードとして、1394ノード6401が選択され、そこに1394ノード6430を制御するためのDCM(Device Control Manager)6440がアップロードされた状況を示している。この1394ノード6401上に作成されたDCM6440は、1394ノード6401上のSoftware Elemetとして認識され、それにはSEID(Software Element ID)と呼ばれる識別子が付加されるようになっている。
【0549】
よって、本実施形態においてHAViプロトコルを実行する場合には、先のAV/CプロトコルでのSubUnit IDの例と同様に、このSEIDを用いて、各1394ノード上のSoftware Elementを識別することになる。
【0550】
図69に、SEIDの構成を示す。SEIDは、出荷時に1394バス上のノードに付加されている全世界唯一のノード識別子であるEUI64アドレスと、各1394ノード内でのSoftware Element Handle IDの組合せで構成されている。また、このSoftware Element Handle IDは16bitで構成されており、その内わけは、Scope1bitとHandle 15bitとなっている。実際の、各1394ノード内でのSoftware Elementの識別は、このHandleの値でなされることになる。
【0551】
図70に、1394ノード6430が追加された後のIEEE1394バスの状況と、大まかな制御メッセージの転送方法を示す。ここでは、無線端末6421が制御メッセージを送信するControll端末として制御コマンドを1394ノード6430に送信する場合を示している。図70の例においては、1394ノード6430内にAV/CプロトコルでのSubUnitに対応するFunctional Componentとして、A(6431)とB(6432)の2つが存在し、1394ノード6401上に1394ノード6430を制御するためのDCM6440が存在する。このときのDCM6440のSEIDの値はSEID=Xである。さらに、無線端末6421上に、1394ノード6430への制御メッセージを転送しようとするアプリケーション6450(SEID=Y)が存在している。
【0552】
このような構成において、無線端末6421が1394ノード6430を制御しようとする場合に、HAViプロトコルにおいては、まず、1394ノード6401上のDCM6440が無線端末6421に対して、その制御方法についての情報を開示することになっている。この開示方法としては、例えば、1394ノード6430から受け取ったバイトコードそのものやDCM6440自身を制御するためのバイトコード等を無線端末6421に転送し、それによって無線端末6421が制御メッセージをDCM6440に送信する方法や、DCM6440を制御するための制御画面情報を無線端末6421に転送し、その画面情報を用いて無線端末6421が制御メッセージをDCM6440に送信するなどの方法がある。どちらの場合にしても、DCM6440が無線端末6421から送られてきた制御メッセージを翻訳し、実際の制御対象である1394ノード6430に対して制御コマンドを送信することで、1394ノード6430の制御を実現している。このDCM6440から1394ノード6430への制御コマンドの転送方法としては、1394ノード6430が完全にHAViプロトコルに対応している場合には、送信する制御コマンドもHAViプロトコルで転送することが可能である。しかし、1394ノード6430が、制御コマンドとしてはAV/Cプロトコルしか認識できない場合も想定されるので、この揚合にはAV/Cプロトコルを用いて制御コマンドを転送することになる。
【0553】
このような手順でHAViプロトコルが実行できるが、その具体的な処理手順として、DCM6440から画面情報が無線端末6421に転送された後に、その画面情報に従った制御メッセージがDCM6440に転送され、そのメッセージから、DCM6440がHAViコマンドによって1394ノード6430への制御コマンドを転送する場合の例について、図71を用いて説明する。
【0554】
(1)1394ノード6430がIEEE1394バスに加入し、バスリセットが発生する。
【0555】
(2)1394ノード6430が、自分を制御するためのバイトコードのアップロード先を検索し、1394ノード6401を選択。
【0556】
(3)1394ノード6430からバイトコードが1394ノード6401にアップロードされる。1394ノード6401が、アップロードされたバイトコードを実行して、自ノード内に1394ノード6430を制御するDCM6440(SEID=X)を作成する。
【0557】
(4)1394ノード6401が1394ノード6430を制御する制御ノードになった旨を、HAViで定義されるレジストリ機能によって、IEEE1394バス上の各ノードに通知する、もしくは他のノードが入手する。基地局ノード6410は、通知される宛先のGUID(EUI64アドレス)が無線端末6421であるものに関しては、受信したFCPフレームを、そのまま無線端末6421に転送する(図71中のt1の処理)。
【0558】
(5)無線端末6421上で、1394ノード6430を制御するアプリケーション6450(SEID=Y)が実行され、1394ノード6430の制御ノードとなっている1394ノード6401に対して、必要な制御方法の開示を要求する。このときの開示要求は、HAViメッセージを転送することになっているFCPフレームによって転送され、その宛先SEID=X、送信元SEID=Yである。
【0559】
(6)1394ノード6401上のDCM6440(SEID=X)が、受信した開示要求に従って、1394ノード6430を制御するための制御画面情報を無線端末6421上のアプリケーション6450(SEID=Y)に通知する。このとき転送されるFCPフレームの宛先SEID=Y、送信元SEID=Xである。
【0560】
(7)無線端末6421上のアプリケーション6450(SEID=Y)が、実行するコマンドを決定する。
【0561】
(8)無線端末6421上のアプリケーション6450(SEID=Y)が、決定したコマンドに対応する制御メッセージを乗せたFCPフレームを1394ノード6401上のDCM6440(SEID=X)に転送する。このとき転送されるFCPフレームの宛先SEID=X、送信元SEID=Yであり、実行しているプロトコルはHAViである。
【0562】
・ここまでの一連の処理において、図71中の(4),(5),(6),(8)におけるt1,t2,t3,t4で示される部分は、無線パケットによるFCPフレームの転送を示しており、その他の部分はIEEE1394のWriteRequestパケットによるFCPフレームの転送を示している。また、基地局ノード6410は、各FCPフレームに記されている宛先のSEIDを用いたルーティング処理を実行している。
【0563】
(9)1394ノード6401上のDCM6440(SEID=X)が、受け取った画面情報に従った制御メッセージを解読し、対応する1394ノード6430への制御メッセージを認識する。ここでは、1394ノード6430がHAViプロトコルに対応しているので、送信するコマンドはHAViコマンドとなる。
【0564】
(10)1394ノード6401上のDCM6440(SEID=X)が、解読したHAViコマンドを1394ノード6430に転送する。図71では、HAViコマンドの転送先が1394ノード6430内のFunctional Component A(6431)である場合を示している。
【0565】
(11)必要であれば、1394ノード6430が、HAViコマンドを受信した旨のAckメッセージを1394ノード6401のDCM6440(SEID=X)に返す。
【0566】
上記のような一連の処理によって、本実施形態によってHAViプロトコルを実行することができる。ここでは、HAViプロトコルの一部のみを実行する場合を示しているが、本実施形態においては、1394ノードと無線端末がFCPフレームを用いて通信することができる用になっているので、その上に乗るAV/CプロトコルやHAViプロトコルは、基本的に問題無く実行できる。重要なのは、基地局ノードにおいてIEEE1394側の情報と無線ネットワーク側の情報の乗せ替え処理を実行するとともに、FCPフレーム上で定義されている識別子(例えばSubUnit_IDやSEID等)によるルーティング処理を実行している点である。
【0567】
図72に、基地局ノード410の内部構成のブロック図の一例を示す。基地局ノード5410では、IEEE1394バス上のSubUnit情報を無線ネットワーク側に見せる処理と無線ネットワーク上のSubUnit情報をIEEE1394バス側に見せる処理が実行され、それらの対応関係が保持されている。また、IEEE1394バスと無線ネットワークの間でのパケット転送を行なう際には、このこのSubUnit情報によるルーティング処理が実行される。さらに、基地局ノード5410は、IEEE1394バス上で付加されるトランザクションIDと無線ネットワーク上で付加されるトランザクションIDなどのメッセージ識別子の対応関係を保持し、それによってIEEE1394バスと無線ネットワークの間でのパケット転送時のルーティング処埋も実行している。このような機能を提供するため、基地局ノード5410内には、無線ネットワークとのインタフェース機能を提供する無線インタフェース処理部6801や、IEEE1394バスと無線ネットワーク間でのFCPフレームを乗せるパケットの変換処理(具体的にはIEEE1394バス上のパケットと無線ネットワーク上のパケット間でのFCPフレームの乗せ替え処理)を実行するパケット変換処理部6802や、IEEE1394バスへのインタフェース機能を提供する1394インタフェース処理部6805が存在する。また、パケット変換処理部6802におけるパケット変換処理のための、IEEE1394バス上のSubUnit情報と無線ネットワーク上のSubUnit情報の間の対応関係を記憶するSubUnit ID対応テーブル6803と、IEEE1394バス上で付加されるトランザクションIDと無線ネットワーク上で付加されるトランザクションIDの間の対応関係や、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルと無線ネットワーク上のリソース(チャネル)との間の対応関係を記憶するトランザクション/チャネル対応テーブル6804が存在する。これらの機能の他にも、基地局5410においてIEEE1394バス上のアプリケーションや無線ネットワーク上のアプリケーンョンを実行する機能等が存在することも当然考えられるが、本実施形態には直接関係しないので、図72では省略している。
【0568】
図73に、無線端末5421の内部構成のブロック図の一例を示す。無線端末5421はSubUnit情報を用いて基地局ノード5410との間での通信を行っている。よって、無線端末5421内には、無線ネットワークとのインタフェース機能を提供する無線インタフェース処理部6901や、無線ネットワーク上を転送するパケットに乗せるAV/CプロトコルやHAViプロトコルに対応したFCPフレームへの処理(例えば、宛先・送信元SubUnit_IDの付加や、所望のコマンド・要求情報の付加など)を実行するFCPフレーム処理部6902や、無線ネットワーク上のSubUnit情報を管理するSubUnit情報管理部6903や、実際にAV/Cプロトコル等を実行するアプリケーション実行部6904が存在する。ここで、無線端末5421は、基本的にAV/Cプロトコルを実行することを想定しているため、図73においてはSubUnit情報の管理を行うようになっているが、例えば、無線端末6421のようなHAViプロトコルを実行する無線端末の場合には、そのソフトウェア識別子であるSEID情報やFunctional Componentの情報等を管理することになる。
【0569】
(第8の実施形態)
第7の実施形態では、基地局ノードと無線端末とが1対1に対応する場合だけでなく、一つの基地局に複数の無線端末が接続する場合の実施形態を示した。しかし、このようなSubUnitを用いる方法では、複数の無線端末に同様のSubUnitが存在した場合に、それらを識別する手段(SubUnit Type,IDによる識別方法)が存在しなかったり、AV/CプロトコルやHAViプロトコルには、ノード内のSubUnitやFunctional Componentを追加・削除する機能が定義されていない、などの問題がある。特に、SubUnit等の追加・削除機能がないことは、無線ネットワークのようなアドホックなネットワークへの適応に支障をきたす場合が考えられる。本実施形態では、このような点を考慮し、第7の実施形態の場合と同様にFCPフレームをベースとしたIEEE1394バスと無線ネットワークの融合を行うものの、その上位のレイヤのプロトコルとして、無線AV/Cとも言うべき無線端末専用のAV/Cプロトコルを定義する場合について示す。ここで、この無線AV/Cプロトコルを適応する方法としては、例えば、無線ネットワーク上においてのみ適応する場合や、IEEE1394バスと無線ネットワークの全体に及んで適応する場合などが考えられる。以下の例では、まず、無線ネットワーク上においてのみ適応する場合について述べる。
【0570】
図74に、本実施形態におけるネットワークの構成の概念図を示す。図74の構成では、IEEE1394バス上に1394ノード7101,7102が存在し、さらに基地局ノード7110が接続している。また、基地局ノード7110には、無線ネットワークを介して、2つの無線端末7121,7122が接続している。このときの各ノードのノードIDは、1394ノード7101がn=1、1394ノード7102がn=3、基地局ノード7110がn=2であり、1394ノード7102がRootノードになっている場合を示している。
【0571】
ここで、1394ノード7101内には、その中のSubUnitとしてA(71011)とB(71012)が存在し、同様に、1394ノード7102内にはSubUnit C(71021)とD(71022)が存在する。また、無線端末7121内にはSubUnit X1(71211)とX2(71212)が存在し、同様に、無線端末7122内にはSubUnit Y1(71221)とY2(71222)が存在する。
【0572】
通常、AV/C(Audio/Visual Control)プロトコル等では、このような各1394ノード内のSubUnit単位にコマンドを送受信することになっているので、図74のようにIEEE1394バスと無線ネットワークを共存させる形で画像データの転送を行なう場合には、このようなSubUnit情報を、どのように各ノード/端末に見せるのかが問題となる。特に、複数の無線端末上に存在するSubUnitをどのように識別するのか、が課題である。
【0573】
本実施形態においては、基地局ノード7110において、各ネットワーク(IEEE1394と無線ネットワーク)の間で、この構成要素(SubUnit)情報を乗せ替える処理を実行する。具体的には、IEEE1394バス上の各ノード内のSubUnit群は、第7の実施形態で述べてきたような通常のAV/CプロトコルによるSubUnitであるのに対し、各無線端末内のSubUnit群は、無線端末や基地局ノードとの間でのAVコマンドをやりとりを実行するための無線AV/Cプロトコルによって定義されるSubUnitである。
【0574】
本実施形態で、無線端末7121とIEEE1394ノード7101が、ネットワーク全体をどのように認識しているのかを図75に示す。まず、図75の(a)に、無線端末7121が認識しているネットワーク全体の構成図を示す。無線端末7121は、IEEE1394バス上のノード内に存在する、AV/CプロトコルによるSubUnit群A、B、C、Dを、基地局ノード7110内の無線AV/CプロトコルによるSubUnit群A’、B’、C’、D’として認識している。また、図75の(b)に、1394ノード7101等のIEEE1394バス上のノードが認識しているネットワーク全体を構成図を示す。1394ノード7101は無線端末7121や7122内に存在する無線AV/CプロトコルによるSubUnit群X1、X2、Y1、Y2を、基地局ノード7110内のAV/CプロトコルによるSubUnit群X1’、X2’Y1’、Y2’として認識している。
【0575】
このときの1394ノード7101と無線端末7121の間の通信におけるプロトコルスタックの一例を図76に示す。図76では、1394ノード7101と無線端末7121の間で何らかのアプリケーションが動くときに、AV/Cや無線AV/Cプロトコルが実行される場合を示している。図76では、1394ノード7101で実行されるアプリケーションがAV/Cプロトコルを介して基地局ノード7110との間で制御コマンドの転送処理を実行し、無線端末7121が無線AV/Cプロトコルによって基地局ノード7110との間での制御コマンドの転送処理を実行している場合を示している。そして、基地局ノード7110がA5/Cプロトコルと無線AV/Cプロトコルの間でのプロトコル変換処理を実行し、1394ノード7101と無線端末7121の間での制御コマンドの転送処理を実現している。
【0576】
図77に、無線端末7121と基地局ノード7110の間で実行されている無線AV/Cプロトコルが使用するFCPフレームの一例を示す。図77の構成では、無線AV/Cプロトコルのためのctsフィールドの値として、cts=0x0100を割り当てた場合を示している。また、無線AV/Cプロトコルでは、複数のSubUnitを識別するために、SubUnit_IDのフィールドを大きくし、その中に無線端末の識別子としてNode_IDフィールドを新たに設けている。これによって、複数の無線端末が基地局ノード7110に接続し、それらの無線端末の中に、同じSubUnitが存在したとしても、基地局ノード7110がそのSubUnitの識別ができるようになる。
【0577】
ここで、新たに定義する無線AV/Cプロトコルには、他にも以下のような機能を追加している。一つは、各1394ノード(無線端末)内へのSubUnitの追加/削除機能である。これは、通常のAV/CプロトコルではSubUnit情報を追加/削除する機能がないことや、HAViプロトコルにおいては新たなFunctional Componentを追加するために、一旦、IEEE1394バスのバスリセット処理を実行しなければならないこと等を回避するための機能である。このSubUnit情報の追加/削除を実現する方法としては、例えば、無線AV/Cプロトコルのコマンドとして、add_subunitコマンドやdelete_subunitコマンドのようなものを新規に定義する方法が考えられる。これによって、システム運用中にSubUnitの追加が可能となるとともに、例えば、無線端末が基地局ノードに接続した際に、新たなバスリセット処理を伴わずにSubUnit情報の追加が可能となる(SubUnitの削除も同様に可能となる)。
【0578】
また、このようなSubUnit情報の追加/削除の機能とともに、各1394ノードや無線端末のSubUnit情報を能動的に他の1394ノードや無線端末に通知する機能も追加する。これによって、例えば、無線端末が新たに基地局に接続した際に、この機能によって、その情報を他の1394ノードや無線端末に通知することができるので、SubUnit情報の通知のためにバスリセットを発生させる必要がない。このSubUnit情報を能動的に通知する方法としては、例えば、SubUnit_InfoコマンドをNotifyコマンドとして送ることができるようにしておき、SubUnit情報に変化が生じた際には、通知してもらうように設定するという方法がある。また、無線AV/Cプロトコルのコマンドとして、adv_subunit_infoのような新規のコマンドを定義して、この機能を実現する方法も考えられる。
【0579】
図78に、このときのAsynchronousパケットの1394ノード7101から無線端末7121へのAV/Cコマンドの転送時の処理のシーケンスを示す。図78の例では、1394ノード7101がAV/Cプロトコルで言うところのコントローラの役目を果たしており、1394ノード7101が無線端末7121に対してAV/Cコマンドを送信する場合を示している。そのため、以下の一連の処理の前には、コントローラである1394ノード7101が、IEEE1394バス上の各ノード内のSubUnit情報を入手する処理や、ユーザーがコントローラである1394ノード7101に、リモコンなどを介して所望の処理を指示するなどの処理が実行されている。また、以下の例では、基地局ノード7110が1394ノード7101から受信したAV/Cコマンドを無線AV/Cコマンドにプロトコル変換した後、無線端末7121に転送することになっている。以下に、具体的な処理シーケンスを述べる。
【0580】
(1)コントローラである1394ノード7101において、AV/Cプロトコルを起動するアプリケーションが実行され、なんらかのAV/Cコマンドの送信が指示される。コマンドの送り先は無線端末7121内のSubUnit X1(71211)である。
【0581】
(2)1394ノード7101が、AV/CコマンドをWrite Requestパケットの形で基地局ノード7110に送信する。このときの、宛先のノードID=2、送信元のノードID=1であり、パケットに乗っているFCPフレーム中に示されている宛先のSubUnit_IDの値はX1’である。また、1394レイヤでのトランザクションID(トランザクションラベルの値)として値=aが割り当てられている。
【0582】
(3)基地局ノード7110が、正常にWrite Requestパケットを受信した場合には、Ack_Completeメッセージを返す。
【0583】
(4)基地局ノード7110が、受信したFCPフレーム内の宛先SubUnit_ID=X1’が無線端末7121内のSubUnit X1(71211)であることを識別する。また、受けとったAV/Cコマンドを無線AV/Cコマンドに変換する。
【0584】
(5)基地局ノード7110が、変換した無線AV/Cコマンドを無線ネットワーク上の無線パケットに乗せて無線端末7121に転送する。無線AV/CコマンドはFCPフレームに乗せられているものとする。また、このとき、基地局ノード7110で割り当てる無線ネットワークでのトランザクションIDの値=qも一緒に転送する。
【0585】
(6)基地局ノード7110が、1394レイヤでのトランザクションID=aと、その送信元ノードID=1の組合せが、無線ネットワーク上でのトランザクションID=qに対応している旨を記憶する。
【0586】
(7)無線端末7121が、受信したFCPフレーム内の情報に基づいて、所定の無線AV/Cプロトコルに従った処理を実行する。
【0587】
(8)無線端末7121が、無線AV/Cコマンドの処理結果を、無線ネットワーク上のパケットを用いて基地局ノード7110に転送する。このとき、実行したコマンドが送られてきたパケットに記されていたトランザクションID=qの値を一緒に送り返し、このパケットが1394レイヤのどのトランザクションIDに対応するものであるのかを識別できるようにする。
【0588】
(9)基地局ノード7110が、受けとった無線AV/CレスポンスをAV/Cレスポンスに変換する。また、受信した無線パケット内に記されているトランザクションID=qの値から、受けとったレスポンスが1394レイヤでのトランザクションID=aと送信元ノードID=1の組合せに対応したものであることがわかるので、この変換した無線AV/Cレスポンスを1394ノード7101に転送すればよいことになる。
【0589】
(10)基地局ノード7110が、1394ノード7101に対して、AV/Cのレスポンスパケット(Write Requestパケットで転送される)を送信する。このときの、宛先ノードID=1、送信元ノードID=2である。また、1394レイヤでのトランザクションIDとして値=aが割り当てられている。
【0590】
(11)1394ノード7101が、AV/Cレスポンスパケットを正常に受信できたならば、Ack_Completcメッセージを基地局ノード7110に転送する。
【0591】
ここで、上記の例では処理(5),(6)において、無線ネットワーク上での独自のトランザクションIDを割り当てる方法を示しているが、他にも、1394レイヤでのトランザクションIDと送信元ノードIDの組合せを、そのまま無線ネットワーク上でのトランザクションIDとして処理する方法も考えられる。
【0592】
図79に、このときのAsynchronousパケットの無線端末7121から1394ノード7101へのAV/Cコマンドの転送時の処理のシーケンスを示す。図79の例では、無線端末7101がAV/Cプロトコルで言うところのコントローラの役目を果たしており、無線端末から1394ノード7101に対してAV/Cコマンドを送信する場合を示している。よって、以下の一連の処理の前には、コントローラである無線端末7121が、IEEE1394バス上の各ノード内のSubUnit情報を入手する処理や、ユーザーがコントローラである無線端末7121に、リモコンなどを介して所望の処理を指示するなどの処理が実行されている。また、以下の例では、基地局ノード7110が無線端末7121から受信した無線AV/CコマンドをAV/Cコマンドにプロトコル変換した後、1394ノード7101に転送することになっている。以下に、具体的な処理シーケンスを述べる。
【0593】
(1)コントローラである無線端末7121において、無線AV/Cプロトコルを起動するアプリケーションが実行され、なんらかの無線AV/Cコマンドの送信が指示される。コマンドの送り先は1394ノード7101内のSubUnit A(71011)である。
【0594】
(2)無線端末7121が、無線AV/Cコマンドを乗せたFCPフレームを無線パケット上に乗せて基地局ノード7110に送信する。このときの、宛先のSubUnit_IDの値はA’であり、無線ネットワーク上でのトランザクションIDの値はqである。
【0595】
(3)基地局ノード7110が、受信した無線パケットからFCPフレームを取り出し、その中の宛先SubUnit_IDの値=A’から、実際の宛先ノードが1394ノード7101であり、その宛先のSubUnit_ID=Aであることを知る。また、受けとった無線AV/CコマンドをAV/Cコマンドに変換する。
【0596】
(4)基地局ノード7110が、変換したAV/CコマンドをWrite Requestパケットに乗せて、1394ノード7101に転送する。このときの、送信元ノードID=2、宛先ノードID=1であり、宛先のSubUnit_IDの値はAである。また、基地局ノード7110で1394レイヤでのトランザクションID=aが割り当てられている。
【0597】
(5)1394ノード7101が、AV/Cコマンドを乗せたWrite Requestパケットを正常に受信できたなら、Ack_Completeメッセージを基地局ノード7110に返す。
【0598】
(6)1394ノード7101が、受信したFCPフレーム内の情報に基づいて、所定のAV/Cプロトコルに従った処理を実行する。
【0599】
(7)基地局ノード7110が、無線ネットワーク上でのトランザクションID=qが、1394レイヤでのトランザクションID=aに対応している旨を記憶する。
【0600】
(8)1394ノード7101が、処理を終了したAV/CコマンドのレスポンスメッセージをWrite Rcquestパケットに乗せて基地局ノード7110に転送する。このときの送信元ノードID=1、宛先ノードID=2であり、トランザクションIDの値はaである。
【0601】
(9)基地局ノード7110が、AV/Cレスポンスを乗せたWrite Requestパケットを正常に受信できたなら、Ack_Completeメッセージを1394ノード7101に返す。
【0602】
(10)基地局ノード7110が、受信したWrite Requestパケットに記されているトランザクションIDの値(=a)から、そのパケットが無線ネットワーク上でのトランザクションID=qに対応していることを知る。また、受けとったAV/Cレスポンスを無線AV/Cレスポンスに変換する。
【0603】
(11)基地局ノード7110が、受けとったトランザクションIDの値に対応する無線端末7121に、受信したFCPフレームを無線パケット上に乗せて転送する。このときの、無線ネットワーク上でのトランザクションIDの値はqである。
【0604】
上記の例において、無線ネットワーク上をFCPフレームが転送される際の、パケットフォーマットの一例を図80に示す。図80のパケットには、無線ネットワーク上を転送するための無線へッダと、無線ネットワーク上でのトランザクション(セッション)を識別するためのトランザクションIDのフィールドが存在する。また、パケット上に無線AV/Cプロトコルに対応したFCPフレームを乗せ、最後にCRCのようなチェックサムを入れている。このようなパケットフォーマットによって、図78、図79に示したような、1394ノードと無線端末の間でのAV/Cプロトコル/無線AV/Cプロトコルに関する通信が実現可能となる。
【0605】
このような方法で、第7の実施形態の場合と同様に、IEEEl394バス上のノードと無線端末の間での画像データのようなリアルタイムデータの転送が可能となる。この場合に、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルや無線ネットワーク上のリソースの認識方法や、具体的な処理シーケンスに関しては、第7の実施形態の図65、図66、図67に示したような認識方法/処理シーケンスによって実現できるので、ここでの説明は省略する。
【0606】
図81に、基地局ノード7110の内部構成のブロック図の一例を示す。基地局ノード7110では、IEEE1394バス上のSubUnit情報を無線ネットワーク側に見せる処理と無線ネットワーク上のSubUnit情報をIEEE1394バス側に見せる処理が実行され、それらの対応関係が保持されている。また、IEEE1394バスと無線ネットワークの間でのパケット転送を行なう際には、このSubUnit情報によるルーティング処理が実行される。さらに、基地局ノード7110は、IEEE1394バス上で付加されるトランザクションIDと無線ネットワーク上で付加されるトランザクションIDの対応関係を保持し、それによってIEEE1394バスと無線ネットワークの間でのパケット転送時のルーティング処理も実行している。このような機能を提供するため、基地局ノード7110内には、無線ネットワークとのインタフェース機能を提供する無線インタフェース処理部7801や、IEEE1394バスと無線ネットワーク間でのFCPフレームの変換処理(具体的にはAV/Cプロトコル用のFCPフレームと無線AV/Cプロトコル用のFCPフレームの間でのプロトコル変換処理)を実行するFCPフレーム処理部7802や、IEEE1394バスへのインタフェース機能を提供する1394インタフェース処理部7805が存在する。また、FCPフレーム処理部7802におけるプロトコル変換処理のための、IEEE1394バス上のSubUnit情報と無線ネットワーク上のSubUnit情報の間の対応関係を記憶するSubUnit_ID対応テーブル7803と、IEEE1394バス上で付加されるトランザクションIDと無線ネットワーク上で付加されるトランザクションIDの間の対応関係や、IEEE1394バス上のIsochronousチャネル情報と無線ネットワーク上のリソース(チャネル)情報の対応関係を記憶するトランザクション/チャネル対応テーブル7804が存在する。これらの機能の他にも、基地局7110においてIEEE1394バス上のアプリケーションや無線ネットワーク上のアプリケーションを実行する機能等が存在することも当然考えられるが、本実施形態には直接関係しないので、図81では省略している。
【0607】
図82に、無線端末7121の内部構成のブロック図の一例を示す。無線端末7121では、無線ネットワーク上のSubUnit情報を用いた無線AV/Cプロトコルによって、基地局ノード7110との間での通信を行っている。よって、無線端末7121内には、無線ネットワークとのインタフェース機能を提供する無線インタフェース処理部7901や、無線ネットワーク上を転送するパケットに乗せる無線AV/Cプロトコルに対応したFCPフレームへの処理(例えば、宛先・送信元SubUnit_IDの付加や、所望のコマンド・要求情報の付加など)を実行するFCPフレーム処理部7902や、無線ネットワーク上のSubUnit情報を管理するSubUnit情報管理部7903や、実際に無線AV/Cプロトコル等を実行するアプリケーション実行部7904が存在する。ここで、無線端末7121は、基本的に無線AV/Cプロトコルを実行することを想定しているため、図82においてはSubUnit情報の管理を行うようになっているが、例えば、HAViプロトコルを実行する無線端末の場合には、そのソフトウェア識別子であるSEID情報等を管理することになる。
【0608】
次に、無線AV/CプロトコルをIEEE1394バスと無線ネットワークの全体に及んで適応する場合について述べる。
【0609】
図83に、本実施形態におけるネットワークの構成の概念図を示す。図83の構成は、図74の構成と同様であるが、1394ノード8101や無線端末8121,8122は無線AV/Cプロトコルに対応しているのものの、1394ノード8102は無線AV/Cに対応していない場合を示している。よって、各1394ノード内のSubUnitの中で、無線AV/Cプロトコルによって認識されるSubUnitは、1394ノード8101内のSubUnit A(81011)とSubUnit B(81012)の2つのみであり、1394ノード8102内のSubUnit C(81021)とSubUnit D(81022)は認識されない。
【0610】
この場合に、無線端末8121とIEEE1394ノード8101が、ネットワーク全体をどのように認識しているのかを図84に示す。まず、図84の(a)に、無線端末8121が認識しているネットワーク全体の構成図を示す。無線端末8121は、IEEE1394バス上のノード内に存在する、無線AV/CプロトコルによるSubUnit A(81011)とSubUnit B(81012)のみを認識している。また、図84の(b)に、1394ノード8101が認識しているネットワーク全体を構成図を示す。1394ノード8101は無線端末8121や8122内に存在する無線AV/CプロトコルによるSubUnit群X1,X2,Y1,Y2を、基地局ノード8110内のSubUnit群として認識している。
【0611】
このときの1394ノード8101と無線端末8121の間の通信におけるプロトコルスタックの一例を図85に示す。図85では、1394ノード8101と無線端末8121の間で何らかのアプリケーションが動くときに、無線AV/Cプロトコルが実行される場合を示している。図85では、1394ノード8101と無線端末8121が無線AV/Cプロトコルによって、所望の無線AV/Cコマンドやレスポンスの転送を行なっている。このとき、基地局ノード8110においては、1394ノード8101と無線端末8121の間でのFCPフレームの転送処理や、FCPフレームに記述されているSubUnit_IDの値や、無線パケットやIEEE1394パケットに記述されているトランザクションIDの値を用いたルーティング処理を実行している。
【0612】
この場合に、無線端末8121と1394ノード8101の間で実行されている無線AV/Cプロトコルが使用するFCPフレームは、第8の実施形態の図77に示したフレーム構造を使用することができる。
【0613】
また、無線AV/Cプロトコルに新たに定義する無線AV/Cコマンドとしては、先の場合と同様に、以下のようなものが想定できる。一つは、各1394ノード(無線端末)内へのSubUnitの追加/削除機能であり、もう一つは、各1394ノードや無線端末のSubUnit情報を、能動的に他の1394ノードや無線端末に通知する機能である。これらの機能の具体的な実現方法としては、無線AV/Cプロトコル上のコマンドとして、新規に、add_subunitコマンドやadv_subunitコマンド等を定義する方法が考えられる。これらの機能を用いることで、無線ネットワーク特有の機能をAV/Cプロトコルに追加することができるようになる。
【0614】
また、IEEE1394バスと無線ネットワークに跨って無線AV/Cプロトコルを実行するようになっているので、このときの1394ノード8101と無線端末8121の間でのパケット転送は、第7の実施形態に示したパケット転送方式(第7の実施形態の図62,図63)と同様に実施可能である(AV/Cコマンド、AV/Cレスポンスを、無線AV/Cコマンド、無線AV/Cレスポンスに置き換える)。ただし、各パケット転送時にFCPフレーム上に乗せられている情報が、第7の実施形態の場合はAV/Cプロトコルに従ったコマンド/レスポンスであるのに対し、ここでは無線AV/Cプロトコルに従ったコマンド/レスポンスである点が異なっている。さらに、1394ノード8101と無線端末8121の間でのIsochronousデータ転送についても第7の実施形態の場合のデータ転送方式(第7の実施形態の図66,図67)と同様に実施可能である。この場合も、各パケット転送時にFCPフレーム上に乗せられている情報が、第7の実施形態の場合はAV/Cプロトコルに従ったコマンド/レスポンスであるのに対し、ここでは無線AV/Cプロトコルに従ったコマンド/レスポンスである点は異なっている。
【0615】
(第9の実施形態)
第8の実施形態では、無線AV/Cという新規のプロトコルを定義してIEEE1394バスと無線端末の間でのAV/Cコマンド/レスポンスの転送処理を実行する場合について示した。このときの無線AV/Cプロトコルは、FCPフレームのctsフィールドの値で識別されるものであり、いわゆるAV/Cプロトコルとは全く別のプロトコルを定義する形になっている。これは、無線端末において実行するAV制御のためのプロトコルが必ず無線AV/Cプロトコルとなってしまうので、第7の実施形態のような実現方式からのスムーズな移行は難しい場合がある。このような点を考慮して、本実施形態では、無線端末においてもAV/Cプロトコルを実行するものの、無線特有の「無線端末の追加/削除」機能が実現できる方法について示す。本実施形態では、無線端末との通信を行なう必要のある1394ノード上にのみ無線AV/Cプロトコルの実行機能を追加し、基地局ノードで、その乗せ替え処理を行なうことで、上記のような機能を実現している。
【0616】
本実施形態においては、AV/CプロトコルでのSubUnit種別の識別に使われているSubUnit_typeとして、無線端末を示すWireless SubUnitなるタイプを定義する。そして、このWireless SubUnitへのコマンドについて、Tuner SubUnitやVCR SubUnitへのコマンド等と同様に、新たなコマンドを定義していく方法を示している。具体的には、基地局ノードにおいて無線端末をIEEE1394バス側に紹介する際に、各無線端末自身を一つのSubUnit(WirelessSubUnit)として紹介し、この無線端末の中に存在するSubUnitは、そのWireless SubUnitのSubUnitという形で紹介する。このような紹介方法によって、基地局に接続する無線端末を、通常のSubUnit識別時のSubUnit_IDによって識別できるようになる。そして、各無線端末上に存在する各SubUnitは、Wireless SubUnit内のSubUuitとして識別されるようになるため、複数の無線端末内に存在する同じタイプのSubUnitをきちんと識別できるようになる。
【0617】
図86に、本実施形態におけるネットワークの構成の概念図を示す。図86の構成は、第8の実施形態における図74の構成と同じ構成であるので、ここでの詳しい説明は省略する。
【0618】
本実施形態で、無線端末9121とIEEE1394ノード9101が、ネットワーク全体をどのように認識しているのかを図87に示す。図87の(a)に、無線端末9121が認識しているネットワーク全体の構成図を示す。図87の(a)では、無線端末9121,9122上の各SubUnit X1(91211)、X2(91212)、Y1、(91221)Y2(91222)やIEEE1394バス上のノード9101,9102内の各SubUnit A(91011)、B(91012)、C(91021)、D(91022)が、通常のAV/Cプロトコル上のSubUnitとして認識されている。これは第7の実施形態の場合と同じ構成で認識されていることを示しており、例えば、無線端末9121が、AV/Cプロトコルにおけるコントローラとしての機能を実行する場合には、そのAV/Cコマンドの転送処理やリソース確保の処理などが第7の実施形態の場合と同様に実行可能であることを示している。図87の(b)に、1394ノード9101が認識しているネットワーク全体の構成図を示す。図87の(b)では、無線端末9121,9122それぞれが、基地局ノード9110内のWireless SubUnit(91101,91102)として認識され、各無線端末内のSubUnitが、基地局ノード9110のSub_SubUnitとして認識されている。また、1394ノード9101,9102内のSubUnitに関しては、通常のAV/CのSubUnitとして認識されている。ここで、基地局ノード9110は、上記のような異なる認識に基づいたネットワーク間でのプロトコル乗せ替え機能を実行する。
【0619】
本実施形態における、1394ノード9101と無線端末9121の間の通信におけるプロトコルスタックの例を図88と図89に示す。図88/図89では、1394ノード9101から無線端末9121に対してAV/Cプロトコルを実行する場合(図88)と、無線端末9121から1394ノード9101に対してAV/Cプロトコルを実行する場合(図89)の2通りを示している。
【0620】
図88では、1394ノード9101が他の1394ノードとの間でAV/Cプロトコルを実行する場合は通常のAV/Cプロトコルをそのまま実行するが、その実行相手が無線端末である場合には、基地局ノード9110との間でのAV/Cプロトコルの実行においては、一度、無線AV/Cプロトコルを介して実行するようになっている。そして、基地局ノード9110において無線AV/CプロトコルからAV/Cプロトコルへのプロトコル変換した後に、無線端末9121に対して通常のAV/Cプロトコルを実行する。
【0621】
また、図89では、無線端末9121が通常のAV/Cプロトコルによって1394ノード9101へのAV/Cプロトコルの実行ができるようになっている。これは、図75の(a)に示したように、無線端末9121からは、1394ノード内のSubUnit群が自端末内のSubUnitと同じレベルで認識されるために、第7の実施形態の場合と同様にAV/Cプロトコルが実行できることによるものである。よって、この場合のAV/Cプロトコルの処理シーケンスは、第7の実施形態の場合(第7の実1施形態の図63、図67)と同様に実行可能である。
【0622】
図90に、本実施形態で実行されている無線AV/Cプロトコルが使用するFCPフレームの一例を示す。図90の構成では、第8の実施形態のような無線AV/Cプロトコルのためのctsフィールドの値を設定することはせずに、通常のAV/CプロトコルのFCPフレームにおいて、その宛先SubUnitのSubUnit typeがWirelessであったときに、新たなフレーム構造を定義するようになっている。図90では、SubUnit_typeがWirelessであった場合には、そのSubUnit_IDが無線端末の識別子として使用される。そして、この通常のFCPフレームの先頭4バイトを「無線AV/Cへッダ」として、それに続いて通常のFCPフレームを付加するようになっている。よって、無線AV/CプロトコルでAV/Cコマンドを送る場合には、通常のAV/CプロトコルにおけるSubUnit(無線AV/CプロトコルにおけるSub_SubUnit)へのAV/Cコマンド(FCPフレーム)を作成し、その作成したコマンドの先頭に、無線AV/Cプロトコルにおける宛先情報(宛先の無線端末を指定)を付加して送信する。
【0623】
このようなフレーム構造を用いた場合の、1394ノード9101と無線端末9121の間での、基本的なAV/Cプロトコルの処理シーケンスを図91に示す。図91の例では、1394ノード101がAV/Cプロトコルで言うところのコントローラの役目を果たしており、1394ノード9101が無線端末121に対してAV/Cコマンドを送信する場合を示している。
【0624】
(1)1394ノード9101上のアプリケーションがAV/Cプロトコルを起動する。
【0625】
(2)基地局ノード9110内のSubUnit情報の開示を要求する。このときに送信されるコマンドは、AV/Cプロトコルで定義されているUnit_Info/SubUnit_Infoコマンドのようなものであり、通常のAV/Cプロトコルによって転送される。
【0626】
(3)基地局ノード9110が、自ノード内のSubUnit情報として、Wireless SubUnit X(91101)とそのSub_SubUnit X1,X2(91211,91212)と、Wireless SubUnit Y(91102)とそのSub_SubUnit Y1,Y2(91221,91222)を開示する。
【0627】
(4)1394ノード9101が、AV/Cコマンドの転送先としてSub_SubUnit X1(91211)を選択し、それに対するAV/Cコマンドを作成する。
【0628】
(5)宛先がWireless SubUnitであるため、無線AV/Cヘッダを作成/付加する。無線AV/Cヘッダには、SubUnit_type=Wireless、SubUnit_ID=Xとする。
【0629】
(6)1394ノード9101が、作成した無線AV/Cコマンドを基地局ノード110に転送する。このとき、送信元ノードID=1、宛先ノードID=2であり、1394レイヤにおけるトランザクションID=aを付加して転送する。また、無線AV/Cへッダ中の宛先SubUnit_ID=Xであり、FCPフレーム中の宛先SubUnit_ID=X1である。
【0630】
(7)基地局ノード9110が、受信したパケット中の宛先SubUnit_IDの値から、転送する先の無線端末9121を識別する。また、受信した無線AV/Cコマンドから無線AV/Cヘッダを取り除き、AV/Cコマンドを取り出す。
【0631】
(8)基地局ノード9110が、無線パケットに取り出したAV/Cコマンドを乗せて無線端末9121に転送する。このとき、無線ネットワーク上でのトランザクションID=qを付加し、宛先SubUnit_ID=X1となる。
【0632】
(9)基地局ノード9110が、IEEE1394バス上でのトランザクションIDと送信元ノードID=1の組合せと無線ネットワーク上でのトランザクションIDの組合せを記憶する。
【0633】
(10)無線端末9121が、受信したAV/Cコマンドに対応する処理を実行する。
【0634】
(11)無線端末9121が、実行したAV/Cコマンドの処理結果を、AV/Cレスポンスとして基地局ノード9110に転送する。このとき、上記の(9)の処理で付加されたトランザクションIDと同じIDを付加して転送する。
【0635】
(12)基地局ノード9110が、受信したパケットのトランザクションIDの値から、受信したAV/Cレスポンスを転送する先の1394ノードを識別する。
【0636】
(13)基地局ノード9110が、受信したAV/Cレスポンスを1394ノード9101に転送する。このとき、1394レイヤにおけるトランザクションID=aを付加して転送する。
【0637】
(14)1394ノード9101が、トランザクションIDの値から、受信したAV/Cレスポンスが上記の(6)の処理で送信したAV/Cコマンドに対応するものであることを認識する。
【0638】
上記の一連の処理においては、各IEEE1394バス上のトランザクションにおいて実行されている、Ack_Completeメッセージの転送については省略している。このような処理によって、無線端末9121へのAV/Cコマンドの転送が可能となる。ここで、上記の例では処理(9)において、無線ネットワーク上での独自のトランザクションIDを割り当てる方法を示しているが、他にも、1394レイヤでのトランザクションIDと送信元ノードIDの組合せを、そのまま無線ネットワーク上のトランザクションIDとして処理する方法も考えられる。上記のシーケンスは、1394ノード9101がコントローラとして動作している場合の例であるが、逆に、無線端末9121がコントローラとして動作する場合も考えられる。この場合は、図87や図88/図89に示したように、第7の実施形態の場合(第7の実施形態の図63)と同様のシーケンスによって実現可能である。
【0639】
次に、本実施形態において、実際にIEEE1394バス上のノードと無線端末との間で画像データのようなリアルタイムデータの転送を実行する場合を図92に示す。図92では、無線端末9121が認識する画像データ転送時の構成と、1394ノード9101が認識する画像データ転送時の構成の2通りを示している。このときに、基地局ノード9110がこれらの間の乗せ替え処理(Isochronousチャネルと無線上のチャネルの接続処理)を実行する。
【0640】
無線端末9121が認識する構成は、実際には基地局ノード9110と無線端末9121,9122が存在するネットワークであるが、ここでは無線端末9122については省略している。無線端末9121内には、受信した画像データをデコード・表示するためのデコーダSubUnit91213とともに、無線ネットワーク上のチャネルとの間での画像データの送受信(入出力)処理を実行するプラグ(o_plug91214、i_plug91215)が存在する。そして、デコーダSubUnit91213とi_plug91215の間がコネクション91216によって接続されている。また、基地局ノード9110内には、実際には1394ノード9101内に存在する画像データを蓄積しているビデオソースSubUnit91103が存在するように見え、同様に無線ネットワーク上のチャネルとの間での画像データの送受信(入出力)処理を実行するプラグ(o_plug91104、i_plug91105)が存在している。そして、ビデオソースSubUnit 91103とo_plug91104の間がコネクション91106によって接続されている。さらには、基地局ノード9110のo_plug91104と無線端末9121のi_plug91215の間が、無線ネットワーク上のチャネル=Aによって接続されている。
【0641】
また、1394ノード9101が認識する構成は、実際には基地局ノード9110と1394ノード9101,9102が存在するネットワークであるが、ここでは1394ノード9102については省略している。1394ノード9101内には、画像データを蓄積しているビデオソースSubUnit91013とともに、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルとの間での画像データの送受信(入出力)処理を実行するプラグ(o_plug91014、i_plug91015)が存在している。そして、ビデオソースSubUnit91013とo_plug91014の間がコネクション91016によって接続されている。また、基地局ノード9110内には、無線端末9121に対応するWireless SubUnit91111と、無線端末9121内に存在して受信し画像データをデコード・表示するためのデコーダSub_SubUnit91107が存在するように見える。また同様に、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルとの間での画像データの送受信(入出力)処理を実行するプラグ(o_plug91108、i_plug91109)が存在する。そして、デコーダSub_SubUnit91107とi_plug91109の間がコネクション91110によって接続されている。さらには、1394ノード9101のo_plug91014と基地局ノード9110のi_plug91109がIEEE1394バス上のIsochronousチャネル=Xによって接続されている。
【0642】
このような構成において、基地局ノード9110では、1394ノード9101が認識している構成における自ノード内のコネクション91110が、実際には無線ネットワーク上のチャネルAと無線端末9121内のコネクション91216の組み合わせに対応している旨を記憶するとともに、無線端末9121が認識している構成における自ノード内のコネクション91106が、実際にはIsochronousチャネルXと1394ノード9101内のコネクション91016の組み合わせに対応している旨を記憶する。そして、この組み合わせにしたがって、実際に転送されてくる画像データの乗せ替え処理を実行する。
【0643】
図93に、このようなネットワーク構成を構築して実際に画像データを転送する場合に実行される処理のシーケンス図を示す。図93においては、1394ノード9101が、AV/Cプロトコルにおける、いわゆるコントロールノードとして動作している場合を示している。また、図93では、無線ネットワーク上においてもIEC61883プロトコルが実行可能である場合を示している。処理シーケンスを以下に示す。
【0644】
(1)1394ノード9101が、基地局ノード9110に対してSubUnit情報の開示を要求する。
【0645】
(2)基地局ノードが、1394ノード9101に対して自ノード内のSubUnit情報として、無線端末9121をWireless SubUnitとして紹介し、無線端末9121内のSubUnitをWireless SubUnitのSub_SubUnitとして紹介する。
【0646】
(3)1394ノード9101が、自ノード内にコネクション91016を設定する。
【0647】
(4)1394ノード9101もしくは基地局ノード9110が、IEEE1394バス上にIsochronousチャネルXを獲得する。このときの帯域を10Mbpsとする(IEC61883)。
【0648】
(5)1394ノード9101が、基地局ノード9110に対して、そのi_plug91109によってIsochronousチャネルXからのパケットを受信するように要求する。また、自ノードに対して、そのo_plug91014からIsochronousチャネルXにパケットを送信するように要求する(IEC61883)。
【0649】
(6)1394ノード9101が、無線AV/Cコマンド(例えばコネクトコマンド)を基地局ノード9110に転送し、基地局ノード9110内のデコーダSub_SubUnit91107とi_plug91109の間を接続するように指示する。
【0650】
(7)基地局ノード9110が、自ノード内のコネクション91106と91110を設定し、受信したパケットからAV/Cコマンドのフレームを取り出す。
【0651】
(8)基地局ノード9110が、無線ネットワーク上のチャネルAを獲得する。このときの要求帯域(10Mbps)は、上記の(5)の処理において通知される値を用いる。
【0652】
(9)基地局ノード9110が、無線端末9121に対して、そのi_plug91215によって無線ネットワーク上のチャネルAからのパケットを受信するよう要求する。また、自ノードに対して、そのo_plug91104からチャネルAにパケットを送信するように要求する(IEC61883)。
【0653】
(10)基地局ノード9110が、AV/Cコマンド(例えばコネクトコマンド)を無線端末9121に転送し、無線端末9121内のデコーダSub_SubUnit91213とi_plug91215の間を接続するように指示する。
【0654】
(11)無線端末9121が、自ノード内にコネクション91216を設定する。
【0655】
(12)無線端末9121が、受信したAV/Cコマンドの処理結果をAV/Cレスポンスとして基地局ノード9110に転送する。
【0656】
(13)基地局ノード9110が、受信したAV/Cレスポンスを図91の場合と同様に、そのトランザクションIDの値を用いてルーティング処理し、1394ノード9101に転送する。
【0657】
(14)1394ノード9101が、ビデオソースSubUnit91013中の画像データを、o_plug91014経由でIsochronousチヤネルXに送出する。
【0658】
(15)基地局ノード9110が、IsochronousチャネルXから受信した画像データを、無線ネットワーク上で転送するための画像データに変換する。
【0659】
(16)基地局ノード9110が、無線ネットワーク上のチャネルAに変換した画像データを転送する。
【0660】
(17)無線端末9121が受信した画像データを再生する。
【0661】
このような一連の処理によって、本実施形態における1394ノードと無線端末間での画像データの転送処理が実現できる。ここで、上記の処理(15)において画像データの変換を行っているが、必ずしもこのような変換処理は必要でなく、単なるパケット乗せ替え処理でも構わない。同様に、無線端末9121が、AV/Cプロトコルにおける、いわゆるコントロールノードとして動作する場合も想定できるが、これは、図87や図88/図89に示したように、第7の実施形態の場合(第7の実施形態の図67)と同様のシーケンスによって実現可能である。
【0662】
図94に、基地局ノード9110の内部構成のブロック図の一例を示す。基地局ノード9110では、IEEE1394バス上のSubUnit情報を無線ネットワーク側に見せる処理と無線ネットワーク上のSubUnit情報をIEEE1394バス側に見せる処理が実行され、それらの対応関係が保持されている。また、IEEE1394バスと無線ネットワークの間でのパケット転送を行なう際には、このSubUnit情報によるルーティング処理が実行される。さらに、基地局ノード9110は、IEEE1394バス上で付加されるトランザクションIDと無線ネットワーク上で付加されるトランザクションIDの対応関係を保持し、それによってIEEE1394バスと無線ネットワークの間でのパケット転送時のルーティング処理も実行している。このような機能を提供するため、基地局ノード9110内には、無線ネットワークとのインタフェース機能を提供する無線インタフェース処理部9801や、IEEE1394バスと無線ネットワーク間でのFCPフレームの変換処理(具体的にはAV/Cプロトコル用のFCPフレームと無線AV/Cプロトコル用のFCPフレームの間でのプロトコル変換処理)を実行するパケット変換処理部9802や、IEEE1394バスへのインタフェース機能を提供する1394インタフェース処理部9805が存在する。また、FCPフレーム処理部9802におけるプロトコル変換処理のための、IEEE1394バス上のSubUnit情報と無線ネットワーク上のSubUnit情報の間の対応関係を記憶するSubUnit対応テーブル9803と、IEEE1394バス上で付加されるトランザクションIDと無線ネットワーク上で付加されるトランザクションIDの間の対応関係や、IEEE1394バス上のIsochronousチャネルと無線ネットワーク上のリソース(チャネル)との間の対応関係を記憶するトランザクション/チャネル対応テーブル9804が存在する。さらに、1394ノードから無線端末へのAV/Cコマンド(無線AV/Cコマンドに従ったコマンド)を受信した場合の処理を実行する無線AV/C処理部9806が存在する。これらの機能の他にも、基地局ノード9110においてIEEE1394バス上のアプリケーションや無線ネットワーク上のアプリケーションを実行する機能等が存在することも
以上説明してきたように各実施形態によれば、無線インタフェースで接続された無線ノードに対して、IEEE1394バス上を転送されている各種の情報を送信することができ、あたかも、無線インタフェースによって、IEEE1394バスに接続したかのようにデータ通信を実行できるようになる。
【0663】
また、無線区間において経路遮断が発生したとしても、その影響をIEEE1394バス側に与えることなく(バスリセットを発生させず)データ転送を続けることができるとともに、無線端末が移動している場合のハンドオフ処理を実行しても、その影響をIEEE1394バス側に与えることなく(バスリセットを発生させず)データ転送を続けることができるようになる。
【0664】
なお、これまでに説明したきた各実施形態は、家庭内ネットワークにも、その他の種々のネットワークにも適用可能である。
【0665】
また、これまでIEEE1394バスとして説明したきた部分をIEEE1394バス以外のネットワークとすることも可能であり、また、これまで無線ネットワークとして説明したきた部分を無線ネットワーク以外のネットワークとすることも可能である。例えば、上記したIEEE1394バスと無線ネットワークとの組み合わせの他に、IEEE1394バスとIEEE1394バス以外のネットワークとの組み合わせ、IEEE1394バス以外の有線ネットワークと無線ネットワークとの組み合わせなど、種々のものが考えられる。
【0666】
なお、以上の各機能は、ソフトウェアとしても実現可能である。
【0667】
また、本実施形態は、コンピュータに所定の手順を実行させるための(あるいはコンピュータを所定の手段として機能させるための、あるいはコンピュータに所定の機能を実現させるための)プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体として実施することもできる。
【0668】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において種々変形して実施することができる。
【0669】
【発明の効果】
本発明によれば、第2のネットワークに接続されたノードと第2のネットワークとは異なるプロトコルによる第1のネットワークに接続された通信端末との間のデータ通信を、第1のネットワーク側における変動要因の影響を受けることなく、継続させることが可能となる。
【0670】
また、本発明によれば、例えば無線ネットワークのような第1のネットワークとIEEE1394バスのような第2のネットワークとが混在する環境のネットワークにおいて、第2のネットワーク上のノードが有する機能に柔軟に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る通信ノードを用いたネットワークの一例を示す図
【図2】 IEEE1394バス上の他のノードに見せる通信ノードの内部構成要素の構成情報の一例を示す図
【図3】 通信ノードを用いてIEEE1394バス上のノードと無線端末との間で通信を行う場合のIEEE1394バス上とIEEE1394ノード内のリソース獲得状況を説明するための図
【図4】 通信ノードを用いてIEEE1394バス上のノードと無線端末との間で通信を行う場合の処理シーケンスの一例を示す図
【図5】 通信ノードの内部構成の一例を示す図
【図6】 通信ノードを用いたネットワークの他の例を示す図
【図7】 無線端末と通信ノードとの間でのサービス情報の通知処理の処理シーケンスの一例を示す図
【図8】 無線端末や通信ノードが保持するサービス情報の一例を示す図
【図9】 通信ノードを用いてIEEE1394バス上のノードから無線端末へのデータ転送を行なう場合のネットワーク構成例を示す図
【図10】 通信ノードを用いてIEEE1394バス上のノードから無線端末へのデータ転送を行なう場合の処理シーケンスの一例を示す図
【図11】 通信ノードを用いてIEEE1394バス上のノードから無線端末へのデータ転送を行なう場合に獲得されるIEEE1394バス上のリソース(Isochronousチャネル)や各1394ノード内でのリソース(SubUnit間を接続するコネクション)を説明するための図
【図12】 無線端末の内部構成の一例を示す図
【図13】 通信ノードの内部構成の一例を示す図
【図14】 本発明の第2の実施形態に係る通信ノードを用いたネットワークにおいて無線端末が移動して基地局ノードを変更する場合のネットワークの構成例を示す図
【図15】 無線端末の移動の前のIEEE1394バス上とIEEE1394ノード内のリソース獲得状況の一例を示す図
【図16】 無線端末の移動の後のIEEE1394バス上とIEEE1394ノード内のリソース獲得状況の一例を示す図
【図17】 無線端末が移動する場合の移動する前後に接続していた基地局ノードと無線端末との間でのハンドオフ処理のシーケンスの一例を示す図
【図18】 無線端末が移動する場合の移動する前後に接続していた基地局ノードの内部で実行される処理の手順の一例を示すフローチャート
【図19】 通信ノードの内部構成の一例を示す図
【図20】 本発明の第3の実施形態における無線端末の移動の前のIEEE1394バス上とIEEE1394ノード内のリソース獲得状況の一例を示す図
【図21】 無線端末の移動の後のIEEE1394バス上とIEEE1394ノード内のリソース獲得状況の一例を示す図
【図22】 無線端末が移動する場合の移動する前後に接続していた基地局ノードと無線端末との間でのハンドオフ処理のシーケンスの一例を示す図
【図23】 無線端末が移動する場合の移動する前後に接続していた基地局ノードの内部で実行される処理の手順の一例を示すフローチャート
【図24】 本発明の第4の実施形態に係る通信ノードを用いたネットワークの一例を示す図
【図25】 IEEE1394の自動構成認識処理によって各ノードが認識するネットワークの構成情報の一例を示す図
【図26】 無線端末をIEEE1394のダミーノードとして見せる通信ノードを用いたネットワークに無線端末が接続した場合の構成例を示す図
【図27】 通信ノードを介して実行されるデータ転送処理のシーケンスの一例を示す図
【図28】 ネットワークを運用する際の通信ノードの処理の手順の一例を示すフローチャート
【図29】 無線区間で経路遮断が発生した場合に通信ノードを介して実行されるデータ転送処理のシーケンスの一例を示す図
【図30】 無線区間で経路遮断が発生した場合に通信ノードを介して実行される他のデータ転送処理のシーケンスの一例を示す図
【図31】 通信ノードの内部構成の一例を示す図
【図32】 通信ノードを用いてIEEE1394バス上のノードから無線端末へのデータ転送を行なう場合のネットワーク構成の一例を示す図
【図33】 通信ノードを用いてIEEE1394バス上のノードから無線端末へのデータ転送を行なう場合の処理シーケンスの一例を示す図
【図34】 通信ノードを用いてIEEE1394バス上のノードから無線端末へのデータ転送を行なう場合に獲得されるIEEE1394バス上のリソース(Isochronousチャネル)や各1394ノード内でのリソース(SubUnit間を接続するコネクション)を説明するための図
【図35】 通信ノードの内部構成の一例を示す図
【図36】 本発明の第5の実施形態における無線端末が移動する場合の通信ノードを用いたネットワークの構成の一例を示す図
【図37】 通信ノードを介して実行される無線端末の移動に対応するためのハンドオフ処理のシーケンスの一例を示す図
【図38】 無線端末の移動に伴ってハンドオフ処理が実行される際の通信ノードによって実行される処理の手順の一例を示すフローチャート
【図39】 無線端末の移動に伴ってハンドオフ処理が実行される際の無線端末によって実行される処理の手順の一例を示すフローチャート
【図40】 通信ノードを介して実行される無線端末の移動に対応するためのハンドオフ処理のシーケンスの他の例を示す図
【図41】 無線端末の移動に伴ってハンドオフ処理が実行される際の通信ノードによって実行される処理の手順の他の例を示すフローチャート
【図42】 通信ノードの内部構成の一例を示す図
【図43】 本発明の第6の実施形態に係る通信ノードを用いたネットワークの一例を示す図
【図44】 通信ノード/無線端末によって実行されるプロトコルスタックの一例を示す図
【図45】 IEEE1394バス上のノードにおいて実行されているIEEE1394インタフェース処理のプロトコルスタックの一例を示す図
【図46】 パケット転送の処理シーケンスの一例を示す図
【図47】 パケット転送の処理シーケンスの他の例を示す図
【図48】 IEEE1394バス上のノードと無線ネットワーク上の端末の間で画像データを転送する場合のリソース獲得状況の一例を示す図
【図49】 IEEE1394バス上と無線ネットワーク上でのリソース獲得手順の一例を示す図
【図50】 無線ネットワーク上への1394APIの割り当てテーブルの一例を示す図
【図51】 無線ネットワーク上を転送されるパケットの一例を示す図
【図52】 無線ネットワーク上を転送されるパケットの一例を示す図
【図53】 基地局ノードの内部構成の一例を示す図
【図54】 無線端末の内部構成の一例を示す図
【図55】 本発明の第7の実施形態に係る通信ノードを用いたネットワークの一例を示す図
【図56】 ネットワーク構成例におけるノード内構成要素の認識状態の一例を示す図
【図57】 パケット転送の処理シーケンスの一例を示す図
【図58】 通信ノードを用いたネットワークの他の例を示す図
【図59】 ネットワーク構成例におけるノード内構成要素の認識状態の一例を示す図
【図60】 IEE1394バス上のノードと基地局ノードと無線端末の間のプロトコルスタックの一例を示す図
【図61】 FCPフレームの構成を示す図
【図62】 パケット転送の処理シーケンスの他の例を示す図
【図63】 パケット転送の処理シーケンスのさらに他の例を示す図
【図64】 無線ネットワーク上を転送されるパケットの一例を示す図
【図65】 IEEE1394バス上のノードと無線ネットワーク上の端末の間で画像データを転送する場合のリソース獲得状況の一例を示す図
【図66】 IEEE1394バス上と無線ネットワーク上でのリソース獲得手順の一例を示す図
【図67】 IEEE1394バス上と無線ネットワーク上でのリソース獲得手順の他の例を示す図
【図68】 通信ノードを用いたネットワークのさらに他の例を示す図
【図69】 HAViプロトコルにおけるソフトウェア識別子SEIDの構成の一例を示す図
【図70】 ノード内構成要素の認識状態の他の例とHAViプロトコルの処理シーケンスの概略を示す図
【図71】 パケット転送の処理シーケンスのさらに他の例を示す図
【図72】 基地局ノードの内部構成の一例を示す図
【図73】 無線端末の内部構成の一例を示す図
【図74】 本発明の第8の実施形態に係る通信ノードを用いたネットワークの一例を示す図
【図75】 ネットワーク構成例におけるノード内構成要素の認識状態の一例を示す図
【図76】 IEEE1394バス上のノードと基地局ノードと無線端末の間のプロトコルスタックの一例を示す図
【図77】 FCPフレームの構成の一例を示す図
【図78】 パケット転送の処理シーケンスの一例を示す図
【図79】 パケット転送の処理シーケンスの他の例を示す図
【図80】 無線ネットワーク上を転送されるパケットの一例を示す図
【図81】 基地局ノードの内部構成の一例を示す図
【図82】 無線端末の内部構成の一例を示す図
【図83】 通信ノードを用いたネットワークの他の例を示す図
【図84】 ネットワーク構成例におけるノード内構成要素の認識状態の一例を示す図
【図85】 IEE1394バス上のノードと基地局ノードと無線端末の間のプロトコルスタックの一例を示す図
【図86】 本発明の第9の実施形態に係る通信ノードを用いたネットワークの構成の一例を示す図
【図87】 ネットワーク構成例におけるノード内構成要素の認識状態の一例を示す図
【図88】 IEE1394バス上のノードと基地局ノードと無線端末の間のプロトコルスタックの一例を示す図
【図89】 IEE1394バス上のノードと基地局ノードと無線端末の間のプロトコルスタックの一例を示す図
【図90】 FCPフレームの構成の一例を示す図
【図91】 パケット転送の処理シーケンスの一例を示す図
【図92】 IEEE1394バス上のノードと無線ネットワーク上の端末の間で画像データを転送する場合のリソース獲得状況の一例を示す図
【図93】 IEEE1394バス上と無線ネットワーク上でのリソース獲得手順の一例を示す図
【図94】 基地局ノードの内部構成の一例を示す図
【符号の説明】
101,102,601,602,1101,1102,1801,1802…通信ノード
201〜204,611,612,1201〜1204,1201〜1204,2203,2903,3101,3102,5101,5102,6401,6402,7101,7102,8101,8102,9101,9102…1394ノード
301,302,621,1301,1302,1901,1902,2301,2302,2910,3120,5120,6421,6422,7121,7122,8121,8122,9121,9122…無線端末
2001,2002…ダミーノード
2101…無線管理ノード
2201,2202,2901,3110,5110,6410,7110,8110,9110…基地局ノード
2204,2904…コントロールノード
2911…仮想1394ノード
501,901,1701,1981,2701,2801,2981,4001,4101,6801,6901,7801,7901,9801…無線インタフェース処理部
502,902,1704,1984,2802,2982…プロトコル変換処理部
503,903,1705,1985,2808,2988,4004,6805,7805,9805…1394インタフェース処理部
504,904…SubUnit構成管理処理部
505,905,2805…AV/Cプロトコル処理部
506,906,2806,2986…IEC61883プロトコル処理部
907…ハンドオフ情報送受信処理部
908…ハンドオフ情報作成処理部
909…ハンドオフ情報解析処理部
1702,1982,2985…エミュレート処理実行部
1703,1983,2807,2987…構成認識処理実行部
1986…ハンドオフ処理部
2702,2804,2984…サービス情報送受信部
2703…データ通信制御処理部
2704…自ノードサービス情報記憶部
2705,2810,2990…1394サービス情報記憶部
2803,2983…基地局機能実行処理部
2809,2989…無線端末サービス情報記憶部
4002…無線/1394乗せ替え処理部
4003,4102…1394プロトコル処理部
4103,6904,7904…アプリケーション実行部
6802,9802…パケット変換処理部
6803,7803,9803…SubUnit_ID対応テーブル
6804,7804,9804…トランザクションチャネル対応テーブル
6902,7902…FCPフレーム処理部
6903,7903…SubUnit情報管理部
7802…AV/Cプロトコル・無線AV/Cプロトコル変換処理部
9805…無線AV/C処理部

Claims (38)

  1. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワークに接続された第2のインタフェース手段と、
    前記第1のネットワーク上の通信ノードが、共通のフォーマットによるある制御コマンドを受けてこの制御コマンドに応じた所定の機能を実行する単位として他の通信ノードからも認識される構成要素を、該通信ノードの内部に備えている場合に、この構成要素を自通信ノードが備えた構成要素の一つとして認識する認識手段と、
    前記認識手段により認識された前記構成要素に関する構成情報を、自通信ノードの構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに開示する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする通信ノード。
  2. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワークに接続された第2のインタフェース手段と、
    前記第1のネットワーク上の通信ノードが備える、共通のフォーマットによるある制御コマンドを受けてこの制御コマンドに応じた所定の機能を実行する単位として他の通信ノードからも認識される構成要素を、予め自通信ノードに作成する作成手段と、
    前記作成手段により作成した前記構成要素に関する構成情報を、自通信ノードの構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに開示する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする通信ノード。
  3. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワークに接続された第2のインタフェース手段と、
    前記第1のネットワーク上の通信ノードが備える、共通のフォーマットによるある制御コマンドを受けてこの制御コマンドに応じた所定の機能を実行する単位として他の通信ノードからも認識される構成要素に関する構成情報を、自通信ノードの構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに対して開示する機能、または、
    前記第2のネットワーク上の通信ノードが備える構成要素に関する構成情報を、自通信ノードの構成要素の構成情報として、前記第1のインタフェース手段を介して前記第1のネットワーク上の通信ノードに対して開示する機能のうち、少なくとも一方の機能を有する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする通信ノード。
  4. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワークに接続された第2のインタフェース手段と、
    前記第1のネットワーク上の通信ノードが、共通のフォーマットによるある制御コマンドを受けてこの制御コマンドに応じた所定の機能を実行する単位として他の通信ノードからも認識される構成要素を、該通信ノードの内部に備えている場合であって、この構成要素に関する構成情報を、自通信ノードの構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに対して開示する際に、前記第1のネットワーク上の通信ノード自体を該通信ノードが備える構成要素とは別の新たな構成要素の一種類として開示する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする通信ノード。
  5. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワークに接続された第2のインタフェース手段と、
    共通のフォーマットによるある制御コマンドを受けてこの制御コマンドに応じた所定の機能を実行する単位として他の通信ノードからも認識される構成要素について、前記第1のネットワーク上の通信ノード自体を構成要素としたときの構成情報を、自通信ノードの一つの構成要素の構成情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに対して開示するとともに、前記第1のネットワーク上の通信ノードが内部に備える構成要素に関する構成情報を、前記開示した構成要素が有するサブ構成要素の構成情報として開示する構成情報開示手段とを具備したことを特徴とする通信ノード。
  6. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワークに接続された第2のインタフェース手段と、
    前記第1のインタフェース手段を介して接続された通信ノードを、前記第2のネットワークにおいて自通信ノードに子ノードとして接続されている通信ノードとして扱うために、前記通信ノードにおける構成認識処理を前記通信ノードに代わって行なう構成認識処理エミュレート手段と、
    前記構成認識処理エミュレート手段によって、構成認識処理をエミュレートした前記通信ノードが備える、共通のフォーマットによるある制御コマンドを受けてこの制御コマンドに応じた所定の機能を実行する単位として他の通信ノードからも認識される構成要素に関するサービス機能情報を、前記子ノードの構成要素に関するサービス機能情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに開示するサービス機能情報開示手段とを具備したことを特徴とする通信ノード。
  7. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワークに接続された第2のインタフェース手段と、
    自通信ノードに前記第1のインタフェース手段を介して接続された少なくとも一つの通信ノードを該第2のネットワークにおいて自通信ノードに子ノードとして接続されている通信ノードとして扱うために、前記通信ノードにおける構成認識処理を、前記通信ノードに代わって、接続を予定する通信ノードについて予め行なう構成認識処理エミュレート手段と、
    前記構成認識処理エミュレート手段によって、構成認識処理を予めエミュレートした前記接続を予定する通信ノードが備える、共通のフォーマットによるある制御コマンドを受けてこの制御コマンドに応じた所定の機能を実行する単位として他の通信ノードからも認識される構成要素に関するサービス機能情報を、前記子ノードの構成要素に関するサービス機能情報として、前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに開示するサービス機能情報開示手段とを具備したことを特徴とする通信ノード。
  8. 前記第2のネットワークのプロトコルに従ってパケットの入出力処理を行なうパケット入出力手段をさらに具備したことを特徴とする請求項6または7に記載の通信ノード。
  9. 前記パケット入出力手段と、前記第2のネットワーク上の通信ノードで実行されるアプリケーションとのインタフェース手段で授受されるデータを、前記第1のインタフェース手段を介して転送するアプリケーションインタフェース情報転送手段をさらに具備したことを特徴とする請求項8に記載の通信ノード。
  10. 前記アプリケーションとのインタフェース手段で授受されるデータの任意の組み合わせを、前記第1のネットワーク上のリソースに割り当てるデータ/リソース対応管理手段をさらに具備したことを特徴とする請求項9に記載の通信ノード。
  11. 前記第1のネットワーク上の通信ノード内の構成要素に関するサービス機能のうちの少なくとも一部の機能に関するサービス機能情報を、前記第1のインタフェース手段を介して、該通信ノードから受信するサービス機能情報受信手段と、
    前記サービス機能情報受信手段により受信した前記通信ノードのサービス機能情報を記憶するサービス機能情報記憶手段と、
    前記サービス機能情報記憶手段に保持している前記通信ノードのサービス機能情報の少なくとも一部を、自通信ノードに関するサービス機能情報として、前記第1のネットワーク及びまたは前記第2のネットワーク上の通信ノードに開示するサービス機能情報開示手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の通信ノード。
  12. 前記第2のネットワーク上の通信ノードから、前記第2のインタフェース手段を介して受信したデータを、前記第1のネットワークのプロトコルに変換する第1のプロトコル変換手段と、
    前記第1のプロトコル変換手段にて変換した前記データを前記第1のインタフェース手段を介して前記第1のネットワーク上の通信ノードに送信する手段と、
    前記第1のネットワーク上の通信ノードから、前記第1のインタフェース手段を介して受信したデータを、前記第2のネットワークのプロトコルに変換する第2のプロトコル変換手段と、
    前記第2のプロトコル変換手段にて変換した前記データを前記第2のインタフェース手段を介して前記第2のネットワーク上の通信ノードに送信する手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の通信ノード。
  13. 前記第2のインタフェース手段を介して、受信したパケットに記されている該第2のネットワーク上での第1のメッセージ識別子を検出する手段と、
    前記パケットを前記第1のネットワーク上に転送する際に、該第1のネットワーク上での第2のメッセージ識別子を付加するメッセージ識別子付加手段と、
    前記第1のメッセージ識別子と前記第2のメッセージ識別子との対応関係を保持するメッセージ識別子対応関係記憶手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項12に記載の通信ノード。
  14. 前記メッセージ識別子付加手段は、前記第2のネットワークから送られてくるパケットに記されている、該第2のネットワーク上でのメッセージ識別子を、該パケットを前記第1のネットワーク上に転送する際のメッセージ識別子として付加することを特徴とする請求項13に記載の通信ノード。
  15. 前記第1のネットワークから送られてくるパケットに記されている該第1のネットワーク上でのメッセージ識別子をもとに、前記メッセージ識別子対応関係識別手段にて保持された前記対応関係を参照することによって、該メッセージ識別子が、前記第2のネットワーク上でのいずれのメッセージ識別子に対応するものであるかを識別するルーティング手段をさらに具備したことを特徴とする請求項13または14に記載の通信ノード。
  16. 前記第1のネットワーク上に確保されたネットワークリソースのリソース情報を用いて前記第2のネットワーク上のネットワークリソースを確保する機能、または前記第2のネットワーク上に確保されたネットワークリソースのリソース情報を用いて前記第1のネットワーク上のネットワークリソースを確保する機能の少なくとも一方の機能を有するリソース獲得手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の通信ノード。
  17. 前記確保された第1のネットワーク上のリソース情報と前記確保された第2のネットワーク上のリソース情報との対応関係を記憶するリソース情報対応関係記憶手段をさらに具備したことを特徴とする請求項16に記載の通信ノード。
  18. 前記第1のネットワーク上の通信ノード内の構成要素に対応する構成要素に関する構成情報を含む、自通信ノード内に存在する構成要素に関する構成情報のうちの少なくとも一部の情報を、該第1のネットワーク上の通信ノードに通知する構成情報通知手段と、
    前記第1のネットワーク上の通信ノードが直前に接続していた第2のネットワーク上の他の通信ノードから通知された、該第1のネットワーク上の通信ノード内の構成要素に対応する前記構成要素に関する構成情報を含む、該他の通信ノード内に存在する構成要素に関する構成情報のうちの少なくとも一部の情報を、該第1のネットワーク上の通信ノードから受信する構成情報受信手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の通信ノード。
  19. 前記第1のネットワーク上の通信ノードと前記第2のネットワーク上の他の通信ノードとの間の通信のために前記第2のネットワーク上の通信リソースを専有して使用している場合に、この専有している前記第2のネットワーク上の通信リソースに関する情報を、前記第1のネットワーク上の通信ノードに通知する通信リソース通知手段と、
    前記第1のネットワーク上の通信ノードが直前に接続していた第2のネットワーク上の他の通信ノードから通知された、前記第1のネットワーク上の通信ノードと前記第2のネットワーク上の他の通信ノードとの間の通信のために専有されている前記第2のネットワーク上の通信リソースに関する情報を、該第1のネットワーク上の通信ノードから受信する構成情報受信手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の通信ノード。
  20. 前記第1のネットワーク上の通信ノード内に存在する構成要素に対応した構成要素として、前記第2のネットワークに開示した構成要素の構成情報と、前記第1のネットワーク上の通信ノード内の構成要素の構成情報との間の対応関係を記憶する構成情報対応関係記憶手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし5および請求項11ないし19のいずれか1項に記載の通信ノード。
  21. 前記第2のネットワークから送られてくるパケットに記されている、前記構成情報開示手段によって開示されている、自通信ノード内の構成要素の識別子をもとに、前記構成情報対応関係記憶手段を参照することによって、該パケットが、前記第1のネットワーク上のいずれかの通信ノード内のいずれの構成要素へのパケットであるかを識別するルーティング手段をさらに具備したことを特徴とする請求項20に記載の通信ノード。
  22. 前記自通信ノード内の構成要素ならびに前記第1および第2のネットワーク上の通信ノード内の構成要素の識別子として、HAViプロトコルにおけるGUIDまたはSEIDを用いることを特徴とする請求項20または21に記載の通信ノード。
  23. 前記第1のネットワーク上に新たな通信ノードが追加された際に、該新たに追加された通信ノード内の構成要素に関する構成情報を、自通信ノード内の構成要素の構成情報として追加するノード内構成要素情報追加手段と、
    前記第1のネットワーク上から通信ノードが削除された際に、該削除された通信ノード内の構成要素に関する構成情報を、自通信ノード内の構成情報から削除するノード内構成情報削除手段の少なくとも一方をさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし5および請求項11ないし22のいずれか1項に記載の通信ノード。
  24. 前記第1のネットワークにて通信ノードが接続した際に、前記第2のネットワークにおける構成認識処理によって割り当てられた、該通信ノードをエミュレートするために使用する前記第2のネットワーク上でのノード識別子を、該通信ノードに通知するエミュレートノード識別子通知手段と、
    前記第1のネットワークにて接続した通信ノードから、該通信ノードが直前まで接続していた他の通信ノードから通知された、該他の通信ノードが該通信ノードをエミュレートするために使用する前記第2のネットワーク上でのノード識別子を受信するエミュレートノード識別子受信手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項6ないし23のいずれか1項に記載の通信ノード。
  25. 前記第1のネットワークに新たに通信ノードが接続した際に、該通信ノードから前記エミュレートノード識別子受信手段により受信した第1のノード識別子により定まる他の通信ノードに対して、該接続した通信ノードをエミュレートするために自通信ノードが使用する第2のノード識別子を通知するとともに、前記第1のノード識別子に送られてきたパケットを前記第2のノード識別子に対して転送するように指示するエミュレートデータ転送処理設定手段をさらに具備したことを特徴とする請求項24に記載の通信ノード。
  26. 前記第1のネットワークに新たに通信ノードが接続した際に、前記構成認識処理エミュレート手段により得ておいた、前記第1のネットワークに接続した通信ノードをエミュレートするために使用する第2のネットワーク上でのノード識別子を、該接続した通信ノードから前記エミュレートノード識別子受信手段により受信したノード識別子に変換し、該接続した通信ノードから受信したデータを、該受信したノード識別子の通信ノードからのパケットに変換して、前記第2のネットワークに転送するとともに、該受信したノード識別子の通信ノードへのパケットを受信して、該接続した通信ノード宛のデータとして前記第1のネットワーク上に転送するエミュレートデータ転送手段をさらに具備したことを特徴とする請求項24に記載の通信ノード。
  27. 前記第1のネットワークは無線プロトコルによるものであり、前記第1のネットワークに接続する通信ノードは無線端末であることを特徴とする請求項1ないし26のいずれか1項に記載の通信ノード。
  28. 前記第2のネットワークはIEEE1394バスであることを特徴とする請求項1ないし27のいずれか1項に記載の通信ノード。
  29. 前記第2のネットワークと前記第1のネットワークへのインタフェース手段において、IEEE1394バス上の通信ノードへの制御コマンドを転送するプロトコルの情報を転送するフレームであるところのFCPフレームを転送するインタフェース手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1ないし28のいずれか1項に記載の通信ノード。
  30. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    前記第1のインタフェース手段を介して、前記第1のネットワーク上の第1の通信ノードに接続する接続手段と、
    前記第1の通信ノードを介して、前記第1のネットワークとは異なる、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク上の第2の通信ノードと通信する通信手段と、
    前記第1の通信ノードから、前記第1の通信ノード内の構成要素として開示された前記第2の通信ノード内に存在する、共通のフォーマットによるある制御コマンドを受けてこの制御コマンドに応じた所定の機能を実行する単位として他の通信ノードからも認識される構成要素に関するサービス機能情報を受信する受信手段と
    を具備したことを特徴とする通信端末。
  31. 自通信端末内の構成要素に関するサービス機能のうちの少なくとも一部の機能に関するサービス機能情報を、前記第1の通信ノードに通知する自通信端末内サービス機能情報通知手段を更に具備したことを特徴とする請求項30に記載の通信端末。
  32. 前記第2の通信ノード内において実行されるべき前記第2のネットワーク上のアプリケーションを実行するアプリケーション実行手段を更に具備したことを特徴とする請求項30に記載の通信端末。
  33. データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第1のネットワークに接続された第1のインタフェース手段と、
    前記第1のインタフェース手段を介して、前記第1のネットワーク上の第1の通信ノードに接続する接続手段と、
    前記第1の通信ノードを介して、前記第1のネットワークとは異なる、データの転送及びデータ転送に関係する制御コマンドの転送の可能な第2のネットワーク上の第2の通信ノードと通信する通信手段と、
    前記第1の通信ノードから通知された、前記第1の通信ノードが自通信端末をエミュレートするために使用する前記第2のネットワークでのノード識別子を受信するエミュレートノード識別子受信手段と、
    前記ノード識別子を記憶するエミュレートノード識別子記憶手段と、
    前記エミュレートノード識別子記憶手段に記憶されている前記ノード識別子を、新たに接続した前記第2のネットワーク上の第3の通信ノードに転送するエミュレートノード識別子転送手段とを具備したことを特徴とする通信端末。
  34. 前記第1の通信ノードから通知された、前記第1の通信ノードが自通信端末内に存在する構成要素を前記第1の通信ノード内に存在する一つの構成要素として扱うための、自通信端末内に存在する構成要素に対応する構成要素に関する構成情報を含む、前記第1の通信ノード内に存在する構成要素に関する構成情報のうちの少なくとも一部の情報を受信する構成情報受信手段と、
    前記構成情報受信手段によって受信した構成情報の少なくとも一部の情報を記憶する構成情報記憶手段と、
    前記構成情報記憶手段に記憶されている前記構成情報のうちの少なくとも一部の情報を、新たに接続した前記第2のネットワーク上の第3の通信ノードに通知する構成情報通知手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項30ないし33のいずれか1項に記載の通信端末。
  35. 前記第1の通信ノードから通知された、自通信端末と前記第2の通信ノードとの間の通信のために専有されている、前記第2のネットワーク上の通信リソースに関する情報を受信する通信リソース情報受信手段と、
    前記通信リソース情報受信手段によって受信した前記通信リソースに関する情報の少なくとも一部の情報を記憶する通信リソース情報記憶手段と、
    前記通信リソース情報記憶手段に記憶されている前記通信リソースに関する情報を、新たに接続した前記第2のネットワーク上の第3の通信ノードに通知する通信リソース情報転送手段とをさらに具備したことを特徴とする請求項30ないし33のいずれか1項に記載の通信端末。
  36. 前記第1のネットワークは無線プロトコルによるものであり、前記接続手段は無線インタフェースであることを特徴とする請求項30ないし35のいずれか1項に記載の通信端末。
  37. 前記第2のネットワークはIEEE1394方式のネットワークであることを特徴とする請求項30ないし36のいずれか1項に記載の通信端末。
  38. 前記第1のネットワークを介して、前記AV/Cプロトコルの情報を転送するフレームであるFCPフレームを転送するインタフェース手段をさらに具備したことを特徴とする請求項30ないし37のいずれか1項に記載の通信端末。
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