JP3920475B2 - ディジタル振幅変調送信機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、中波帯や短波帯のラジオ放送などに使用されるディジタル振幅変調方式によるディジタル振幅変調送信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のディジタル振幅変調送信機について図5の回路構成図を参照して説明する。符号11は音声信号の入力端で、入力端11から音声信号が入力する。入力した音声信号はA/Dコンバータ12に加えられ、例えば12ビットの2進符号(20、21、22、……211)で表現されるディジタル信号に変換される。このディジタル信号は各ビット毎に並列に符号器13に加えられる。
【0003】
符号器13は、12ビットの2進符号に対応する4095個(#1〜#4095)の出力端を有している。そして、これらの出力端のうち、ディジタル信号の値で定まる所定の出力端から信号が出力される。
【0004】
例えば、2進符号の20ビットが1の場合(10進表示で1の場合)には#1の1個の出力端に1が出力される。また、21ビットが1の場合(10進表示で2の場合)には#2、#3の2個の出力端に1が出力される。そして、22ビットが1の場合(10進表示で4の場合)には#4〜#7の4個の出力端に1が出力される。
【0005】
このとき、音声信号のレベルが小さい場合は下位のビットが1になり、番号の小さい方の出力端に1が出力される。そして、音声信号のレベルが大きくなるにつれて上位のビットが1になり、番号の大きい出力端に1が出力されるようになる。
【0006】
符号器13の出力端は可変符号器14に接続されている。可変符号器14の動作については後で説明するが、可変符号器14は、符号器13の出力端に対応してそれぞれ4095個(#1〜#4095)の入力端と出力端を有している。また、可変符号器14の出力端は、それぞれ各別に搬送波切替器15(#1〜#4095)に接続され、搬送波切替器15は同様に各別にスイッチング電力増幅器16(#1〜#4095)に接続されている。搬送波切替器15は、可変符号器14の出力が加えられるとオン状態になる。
【0007】
搬送波切替器15やスイッチング電力増幅器16などは、それぞれ複数個で構成されている。ここでは、搬送波切替器15やスイッチング電力増幅器16などの表現は、必ずしもこれら複数個を総称するものではなく、特定の1個あるいは複数個を表現する場合も、搬送波切替器15あるいはスイッチング電力増幅器16と表現して説明する。
【0008】
また、符号17は搬送波信号の入力端で、入力端17から搬送波信号が入力される。搬送波信号は、分配器18でスイッチング電力増幅器16の数に等しい4095個に分割され、それぞれ前記搬送波切替器15に加えられる。そして、オン状態にある搬送波切替器15からスイッチング電力増幅器16に加えられ増幅される。増幅された信号は合成器19に加えられる。
【0009】
合成器19は、各スイッチング電力増幅器16と個別に接続された一次巻線(#1〜#4095)と、各一次巻線に個別に結合され互いが直列に接続された二次巻線(#1〜#4095)とで構成されている。したがって、複数のスイッチング電力増幅器16のうち、動作状態にあるスイッチング電力増幅器16の出力が合成器19で合成される。合成された出力は帯域フィルタ20で振幅変調波となり、出力端21から出力される。
【0010】
上記した構成において、可変符号器14は、たとえばマトリックス状スイッチで構成されており、符号器13の出力端に対応した数の入力端と出力端が設けられている。そして、入力端と出力端との組み合わせが一定の時間間隔で変化するように構成されている。このため、入力端11から入力する音声信号のレベルが一定で、例え符号器13から出力する信号の出力端が同じであっても、信号が出力する可変符号器14の出力端が時間とともに変化する。その結果、入力する音声信号に変化がなくても、動作状態になるスイッチング電力増幅器が時間によって変化し、所定のスイッチング電力増幅器が集中して動作しないようになっている。
【0011】
例えば、音声信号のレベルが低い場合でも、可変符号器14の働きで、スイッチング電力増幅器は小さい番号のものから、大きい番号のものまで均等に動作する。そのため、各スイッチング電力増幅器が均一に動作し、信頼性のバランスがよくなり、信頼性も向上する。
【0012】
ここで、入力するディジタル信号の値によって動作するスイッチング電力増幅器が一義的に定まる場合と、入力するディジタル信号の値が一定でも動作するスイッチング電力増幅器が切り替わる場合とについて、スイッチング電力増幅器が発生する発熱量を比較する。なお、発熱量はスイッチング電力増幅器の平均出力電力に比例するため、平均出力電力で発熱量を比較する。
【0013】
前者の装置の場合、変調0%のとき動作するスイッチング電力増幅器は特定され、発熱するスイッチング電力増幅器も決まる。例えば、出力が1kWの送信機で、ピーク変調マージンが110%とすると、スイッチング電力増幅器のうち、無変調時に動作する1台の出力電力P1は、
となる。
【0014】
後者の装置の場合、等価的に全てのスイッチング電力増幅器が動作していることになる。したがって、動作する1台の出力電力P2は、
P2=1000W/15台=67W … 式(2)
となる。
【0015】
また、送信機の定格状態であるプログラム変調(変調度40%)では、送信機の平均出力は無変調時の1.08倍となる。このため、スイッチング電力増幅器1台当たりの出力電力P3は、
P3=1000W×1.08/15台=72W … 式(3)
となる。
【0016】
式(1)〜式(3)から分かるように、後者の装置によればスイッチング電力増幅器1台当たりの発熱量は、前者の装置に比べ半分以下になる。
【0017】
このように後者の装置の方が発熱量が低下する。その結果、信頼性が向上し、放熱系の熱設計が簡略化し、また、総合効率向上やコストダウンが実現する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
従来のディジタル振幅変調送信機は、複数のスイッチング電力増幅器の出力を合成する構成になっている。この場合、複数のスイッチング電力増幅器の出力振幅がすべて同じであれば、動作状態となるスイッチング電力増幅器をどのようなタイミングで切り替え、また、組み合わせを変えても、出力波形は影響されない。しかし、すべてのスイッチング電力増幅器の出力振幅が同じとは限らない。このため、動作状態にあるスイッチング電力増幅器の組み合わせを変えると、出力振幅の違いによって振幅変調波の出力波形に段差などが発生する。この場合、音声に再生すると、例えば、ラジオから「ブチ」というような音が発し、ラジオの聴取者に対し不快な感じを与え、放送品質が低下する。
【0019】
この発明は、上記した欠点を解決するもので、スイッチング電力増幅器を切り替えた際に、不快感を少なくしたディジタル振幅変調送信機を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、音声信号をディジタル化したディジタル信号が入力され、前記ディジタル信号のビットの全てまたは一部の値に対応した数の出力端から動作信号を出力する符号化手段と、この符号化手段の出力端にそれぞれ接続され、かつ、前記音声信号で変調される搬送波信号を増幅する複数のスイッチング電力増幅器と、この複数のスイッチング電力増幅器のうち、前記符号化手段から前記動作信号が出力する出力端に接続して動作するスイッチング電力増幅器の出力を合成する合成器とを具備したディジタル振幅変調送信機において、前記ディジタル信号のビットの全てまたは一部と、このビットの全てまたは一部の値に対応する数を示す信号が出力される前記符号化手段の出力端との組み合わせを、ディジタル信号のビットと所定値とを比較し、音声信号の瞬時値が一定値以下の状態を検出して変えるようにしたことを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態について図1を参照して説明する。
【0022】
符号11は音声信号の入力端で、入力端11から音声信号が入力する。入力した音声信号はA/Dコンバータ12に加えられ、例えば12ビットの2進符号(20、21、22、……211)で表現されるディジタル信号に変換される。そして、ディジタル信号は各ビット毎に並列に符号器13に加えられる。
【0023】
符号器13は、12ビットの2進符号に対応する4095個(#1〜#4095)の出力端を有している。そして、これらの出力端のうち、ディジタル信号の値で定まる所定の出力端から信号が出力される。
【0024】
例えば、2進符号の20ビットが1の場合(10進表示で1の場合)には#1の1個の出力端に1が出力される。また、21ビットが1の場合(10進表示で2の場合)には#2、#3の2個の出力端に1が出力される。そして、22ビットが1の場合(10進表示で4の場合)には#4〜#7の4個の出力端に1が出力される。
【0025】
この場合、音声信号のレベルが小さい場合は下位のビットが1になり、番号の小さい方の出力端に1が出力される。そして、音声信号のレベルが大きくなるにつれて上位のビットが1になり、番号の大きい出力端に1が出力されるようになる。
【0026】
符号器13の出力端は可変符号器14に接続されている。可変符号器14は、符号器13の出力端に対応してそれぞれ4095個(#1〜#4095)の入力端と出力端が設けられている。可変符号器14の動作については後で説明するが、可変符号器14の出力端は、それぞれ各別に搬送波切替器15(#1〜#4095)に接続され、搬送波切替器15は同様に各別にスイッチング電力増幅器16(#1〜#4095)に接続されている。なお、搬送波切替器15は、可変符号器14の出力が加えられた場合にオン状態となる。
【0027】
搬送波切替器15やスイッチング電力増幅器16は、それぞれ複数個で構成されている。しかし、搬送波切替器15やスイッチング電力増幅器16などの表現は、必ずしもこれら複数個を総称するものではなく、特定の1個あるいは複数個を表現する場合も、搬送波切替器15あるいはスイッチング電力増幅器16と表現して説明する。
【0028】
また、符号17は搬送波信号の入力端で、入力端17から搬送波信号が入力される。搬送波信号は、分配器18でスイッチング電力増幅器16の数に等しい4095個に分割され、それぞれ前記搬送波切替器15に加えられる。そして、オン状態にある搬送波切替器15を通してスイッチング電力増幅器16に加えられ増幅される。増幅された信号は合成器19に加えられる。なお、スイッチング電力増幅器16の構成や動作については、米国特許第4,580,111に記載されているので説明は省略する。
【0029】
合成器19は、各スイッチング電力増幅器16と個別に接続された一次巻線(#1〜#4095)と、各一次巻線に個別に結合され互いが直列に接続された二次巻線(#1〜#4095)とで構成されている。したがって、複数のスイッチング電力増幅器16のうち、動作状態にあるスイッチング電力増幅器16の出力が合成器19で合成される。合成された出力は帯域フィルタ20で振幅変調波となり、出力端21から出力される。
【0030】
また、A/Dコンバータ12の出力側に遷移状態検出器101が接続されている。遷移状態検出器101は、入力信号のレベルや入力信号のレベル変化などを検出し、入力信号のレベル状態に応じて可変符号器14を制御する構成になっている。なお、遷移状態検出器101の構成や動作は後で説明する。
【0031】
ここで、符号器13や可変符号器14の動作を図2を参照して説明する。図2において、図1と対応させると符号211が音声信号の入力端11に、符号212がA/Dコンバータ12に、符号213が符号器13に、符号214が可変符号器14に、符号215が搬送波切替器15に、符号216がスイッチング電力増幅器16に、そして、符号201が遷移状態検出器101にそれぞれ対応する。
【0032】
図1の実施例では、音声信号を12ビットのディジタル信号に変換している。しかし、図2では、説明の都合上、4ビット(20、21、22、23)のディジタル信号に変換されるものとして説明する。したがって、A/Dコンバータ212は4個の出力端(#1〜#4)を有し、この出力端(#1〜#4)は符号器213に接続されている。
【0033】
符号器213は、A/Dコンバータ212の出力端(#1〜#4)に対応する4個の入力端(#1〜#4)と、15個の出力端(#1〜#15)とを有し、各入力端(#1〜#4)と各出力端(#1〜#15)との間にバッファアンプB1〜15が接続されている。
【0034】
例えば、20ビットに対応する入力端#1には1個のバッファアンプB1が、そして、21ビットに対応する入力端#2には2個のバッファアンプB2、B3が、22ビットに対応する入力端#3には4個のバッファアンプB4〜B7が、さらに、23ビットに対応する入力端#4には8個のバッファアンプB8〜B15が接続され、これらのバッファアンプは出力端(#1〜#15)にそれぞれ接続されている。
【0035】
符号器213の15個の出力端は可変符号器214、例えばマトリックス状スイッチSWの入力端(#1〜#15)に接続されている。マトリックス状スイッチSWは入力端と同数の出力端(#1〜#15)を有している。マトリックス状スイッチSWを構成する入力端と出力端は、縦方向および横方向に交差するマトリックスの交点を通して接続される。そして、入力端と出力端とを接続する交点が、遷移状態検出器201から出力されるクロック信号によって移動するように構成されている。
【0036】
例えば、ある時刻t=nでは○印の交点が接続状態にある。その後、ある時刻t=n+1に、遷移状態検出器201からクロック信号が発生すると□印の交点が接続状態となり、その後、さらにある時刻t=n+2に、遷移状態検出器201からクロック信号が発生すると△印の交点がそれぞれ接続状態となるように制御される。図の例では、遷移状態検出器201からクロック信号が発生するごとに、接続状態にある交点が1つずつ右方向に順に移動する。
【0037】
例えば入力端#1では、クロック信号が発生するたびに、出力端#1から#2、#3…と順に接続され、また、入力端#2は、出力端#2から#3、#4…と順に接続される。
【0038】
なお、マトリックス状スイッチSWの出力端は、それぞれ搬送波切替器215(#1〜#15)に接続されている。搬送波切替器215は、マトリックス状スイッチSWの出力端から出力が加えられた時にオン状態となる。そして、図1で説明したようにオン状態にある搬送波切替器215(#1〜#15)を通して、搬送波信号Cがスイッチング電力増幅器216に加えられ、スイッチング電力増幅器216は動作状態になる。
【0039】
上記した構成によれば、たとえば入力する音声信号のレベルがある時間一定で、この間、符号器213から信号が出力する出力端が同一であっても、遷移状態検出器201から出力されるクロック信号によって、マトリックス状スイッチSWの接続状態にある交点が移動する。したがって、信号が出力するマトリックス状スイッチSWの出力端が変化する。このため、入力する音声信号に変化がなくても、動作状態となるスイッチング電力増幅器が変化し、1つのスイッチング電力増幅器が集中して動作するようなことがなくなる。
【0040】
例えば、音声信号のレベルが低い状態が続いても、マトリックス状スイッチSWの働きで、スイッチング電力増幅器は小さい番号のものから、大きい番号のものまで均等に動作する。したがって、各スイッチング電力増幅器が均一に動作し、信頼性のバランスがよくなり、信頼性も向上する。
【0041】
しかし、従来の技術で説明したように、スイッチング電力増幅器を切り替えた場合、それらの出力振幅に違いがあると、出力波形の大きさに段差などが発生し、ラジオの聴取者などに不快な感じを与え、放送品質が低下する。
【0042】
そこで、遷移状態検出器201は、スイッチング電力増幅器を切り替えても不快な感じを与えないような入力信号の状態を検出し、スイッチング電力増幅器を切り替えている。
【0043】
例えば、入力信号のない無音状態を聞き続ける聴取者はいない。したがって、このような無音状態を検出してスイッチング電力増幅器の切り替えが行われる。あるいは、入力信号が大きく音が大きな状態では、切替えに伴う小さな音が入っても大きな音にマスクされ聞こえなくなる特性がある。したがって、大きな音の状態を検出してスイッチング電力増幅器を切り替えている。
【0044】
ここで、入力信号のない無音状態や、音が大きい状態を検出する方法を図3を参照して説明する。図3は、振幅変調波形の一例を示し、横軸は時間、縦軸は振幅を示している。時間t1〜t2は無音状態、時間t2〜t3は音が大きい状態、時間t3〜t4は音が小さい状態である。
【0045】
無音状態(t1〜t2)は、一定の搬送波電力を出力し電力増幅器はほぼ半数が動作している。音のある有音状態(t2〜t4)は、その振幅に比例した台数の電力増幅器が動作している。いずれの場合も、動作する電力増幅器の数は、A/Dコンバータ212(図2)から出力される4ビットのデータの大きさに対応する。
【0046】
例えば、無音状態(t1〜t2)は、A/Dコンバータ212から出力される信号の変化が小さくなっている。したがって、たとえば、A/Dコンバータ212の出力変化が小さいことから無音状態が検出される。また、音の大きい場合は、符号P1やP2で示すように、A/Dコンバータ212の出力信号が小さくなる状態が現れる。したがって、A/Dコンバータ212の出力信号が小さくなったことから音の大きい状態が検出される。
【0047】
ここで、無音状態や音の大きい状態を検出し、マトリックス状スイッチSWを制御する遷移状態検出器201(図2)の構成および動作について図4を参照して説明する。図4も、説明の都合上、図2と同様、入力信号が4ビット(20、21、22、23)のディジタル信号に変換されるものとして説明する。この場合、A/Dコンバータ212は4個の出力端(#1〜#4)を有している。
【0048】
A/Dコンバータ212の4ビット出力は、遷移状態検出器201を構成する高域フィルタ41とコンパレータ42に加えられる。高域フィルタ41では、A/Dコンバータ212から出力される4ビットデータの変化分が抽出される。そして、高域フィルタ41で抽出された変化分はレベル検出器43に送られ、変化分の大小が検出される。レベル検出器43で、変化分が小さいと判定するとタイマー44を作動させる。その後、一定時間が経過すると、タイマー44から信号が出力され、アンド回路45に加えられる。タイマー44の出力がアンド回路45に加えられ、この状態で、クロック発生回路46のクロックがアンド回路45に入ると、アンド回路45から信号が出力される。アンド回路45の出力は、遷移状態検出器201の出力としてオア回路47から出力される。
【0049】
なお、遷移状態検出器201の出力はマトリックス状スイッチSW(図2)に加えられ、接続状態にある交点をたとえば右方向に1つだけ移動させる。
【0050】
また、コンパレータ42に加えられたA/Dコンバータ212の4ビットデータは、固定値発生回路48から与えられる固定値と比較される。そして、4ビットデータの値が固定値よりも小さいと、コンパレータ42から信号が出力される。この出力はDフリップフロップ49のデータ端子Dに加えられる。Dフリップフロップ49のクロック端子Tにはクロック回路46のクロックが入力されている。したがって、Dフリップフロップ49の出力端子Qから、データ端子Dに加えられた入力が所定時間遅れた形で出力される。この場合、Dフリップフロップ49から、4ビットデータが固定値よりも小さく、かつ、クロック回路46のクロックがクロック端子Tに加えられた際に、端子Qから信号が出力される。Dフリップフロップ49の出力は、遷移状態検出器201の出力としてオア回路47から出力される。
【0051】
なお、遷移状態検出器201の出力はマトリックス状スイッチSW(図2)に加えられ、接続状態にある交点をたとえば右方向に1つだけ移動させる。
【0052】
上記したように、遷移状態検出器201は無音状態や音の大きい状態を検出し、マトリックス状スイッチSWの接続点を1つずつシフトさせ、動作するスイッチング電力増幅器を切替えている。
【0053】
この場合、スイッチング電力増幅器の切替えは、無音の状態が一定時間継続した場合や、音が大きい状態であるため、聞取者に与える不快感をなくすことができる。
【0054】
上記した実施形態では、A/Dコンバータの出力を遷移状態検出器に加え、遷移状態検出器はディジタル信号を処理する構成になっている。しかし、遷移状態検出器がアナログ信号を処理するような構成とし、A/D変換器におけるアナログ信号を遷移状態検出器に入力する構成にすることもできる。
【0055】
また、固定値発生回路が発生する固定値は、振幅変調波の出力変化などに応じて変えることもできる。
【0056】
また、上記した実施形態では、マトリックス状スイッチの入力端と出力端とを接続する全ての交点を、遷移状態検出器の出力で移動させている。しかし、これらの交点を複数の組に分け、それぞれの組を単位にして交点を移動させるようにすることもできる。この場合も、各スイッチング電力増幅器の平均的電力損失はほぼ平均化される。
【0057】
また、可変符号器の動作の説明を、4ビットの場合で行っているが、図1のような12ビットの場合も同様に説明できる。
【0058】
上記した構成によれば、動作するスイッチング電力増幅器の発熱量が少なくなり、信頼性が向上し、また、スイッチング電力増幅器の切り替えによる不快感を少なくできる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、スイッチング電力増幅器を切り替えた際に、不快感を少なくしたディジタル振幅変調送信機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路構成図である。
【図2】本発明の動作を説明するための回路構成図である。
【図3】本発明の動作を説明するための波形図である。
【図4】本発明に使用される遷移状態検出器を説明するための回路構成図である。
【図5】従来例を説明するための回路構成図である。
【符号の説明】
11…入力端
12…A/Dコンバータ
13…符号器
14…可変符号器
15…搬送波切替器
16…スイッチング電力増幅器
17…入力端
18…分配器
19…合成器
20…帯域フィルタ
21…出力端
101…遷移状態検出器
Claims (4)
- 音声信号をディジタル化したディジタル信号が入力され、前記ディジタル信号のビットの全てまたは一部の値に対応した数の出力端から動作信号を出力する符号化手段と、この符号化手段の出力端にそれぞれ接続され、かつ、前記音声信号で変調される搬送波信号を増幅する複数のスイッチング電力増幅器と、この複数のスイッチング電力増幅器のうち、前記符号化手段から前記動作信号が出力する出力端に接続して動作するスイッチング電力増幅器の出力を合成する合成器とを具備したディジタル振幅変調送信機において、前記ディジタル信号のビットの全てまたは一部と、このビットの全てまたは一部の値に対応する数を示す信号が出力される前記符号化手段の出力端との組み合わせを、ディジタル信号のビットと所定値とを比較し、音声信号の瞬時値が一定値以下の状態を検出して変えるようにしたことを特徴とするディジタル振幅変調送信機。
- 音声信号の瞬時値が一定値以下の状態であることを検出した後に所定時間が経過してから、ディジタル信号のビットの全てまたは一部と、このビットの全てまたは一部の値に対応する数を示す信号が出力される符号化手段の出力端との組み合わせを変える手段を設けた請求項1記載のディジタル振幅変調送信機。
- 音声信号をディジタル化したディジタル信号が入力され、前記ディジタル信号のビットの全てまたは一部の値に対応した数の出力端から動作信号を出力する符号化手段と、この符号化手段の出力端にそれぞれ接続され、かつ、前記音声信号で変調される搬送波信号を増幅する複数のスイッチング電力増幅器と、この複数のスイッチング電力増幅器のうち、前記符号化手段から前記動作信号が出力する出力端に接続して動作するスイッチング電力増幅器の出力を合成する合成器とを具備したディジタル振幅変調送信機において、前記ディジタル信号のビットの全てまたは一部と、このビットの全てまたは一部の値に対応する数を示す信号が出力される前記符号化手段の出力端との組み合わせを、音声信号の大きさの変化が小さい状態を検出して変えるようにしたことを特徴とするディジタル振幅変調送信機。
- 音声信号の大きさの変化が小さい状態であることをディジタル信号のビットの変化から検出する請求項3記載のディジタル振幅変調送信機。
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