JP3918732B2 - 非接触式三次元相対変位計測装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに離隔した二つの部位の間での相対的な三次元変位を計測する装置に関し、特に、車体の2部材間での三次元相対変位の計測に用いて好適の、非接触式三次元相対変位計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
互いに離隔した二つの部材間で相対的な三次元変位が生じるものにおいて、この三次元相対変位を把握したい場合がある。
例えば、自動車の場合、アクスルと車体(大型車の場合、車体フレーム)との間や、エンジンと車体(車体フレーム)との間、さらに、特に大型車の場合には、アクスルと車体フレームとの間等において、三次元相対変位が生じるが、これらの三次元相対変位を把握して、自動車の設計に利用したり、或いは、自動車の各制御に利用したりすることができる。
【0003】
もちろん、自動車に限らず、このような三次元相対変位の把握は、種々の技術の開発や制御に極めて有用である。
このような三次元相対変位を計測する従来技術としては、加速度ピックアップ(振動センサ)を用いた計測や、巻線式変位計(インダクタンス型変位計)又はシリンダゲージによる計測が知られている。
【0004】
しかし、加速度ピックアップを用いた場合、時間積分して変位を求めることになるが、低周波領域で感度が悪いので、時間積分して求めた変位は誤差が大きくなってしまい、変位を正確に検出することは困難である。また、巻線式変位計又はシリンダゲージを用いた場合、計測器の自重が大きいため計測器自体の慣性が大きく作用し、衝撃入力への追従性が悪く、高周波域で誤差が大きくなってしまい、極めて低周波(1Hz未満)の動きに対してしか採用できず、例えば、自動車の各部の挙動に関する相対動の計測には適さない。
【0005】
つまり、いずれの技術でも、計測要求の大きい、低周波域(例えば、0〜20Hz程度)のデータを精度良く計測することは困難である。
しかも、これらの手段は、台上試験なら可能であっても、実機試験(自動車なら、実車による実走行試験)は極めて困難である。
一方、レーザ光を用いた三次元変位の計測に関する技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0006】
特許文献1には、剛体ブロックに円錐形状等の回転体形状の凹面を形成し、この凹面と対向し凹面の中心軸線とクロスする向きにレーザ光を発するように配置されたレーザ変位計を、凹面の中心軸線と同一軸心周りに回転させながら、凹面上のレーザ光の反射点位置を検出すると、検出した反射点位置は回転軌跡を描くことになり、この回転軌跡の変位を解析することにより、レーザ変位計側からの剛体ブロックの相対変位を計測するものが開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、基準点に対する三次元位置を検出したい目標点に、互いに平行な平面内を一定角速度で旋回する線対称な2本のレーザ光をそれぞれ出力する3つのレーザ出力手段を設置し、基準点側の3箇所に各レーザ出力手段に対応させてレーザ受光手段を設置し、各レーザ出力手段から出力される各2本のレーザ光を各レーザ受光手段でそれぞれ受光して受光時間差に基づいて各レーザ受光手段から目標点の仰角を演算して、これらの仰角と各レーザ受光手段の位置とに基づいて目標点の三次元位置座標を求める技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−253307号公報
【特許文献2】
特開平3−251706号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1の技術では、相対変位を計測するものの一方に凹面を形成しなくてはならないうえ、レーザ変位計を、凹面の中心軸線と同一軸心周りに回転させなくてはならず、例えば、実際の自動車に適用するのは困難であり、適用対象が制限される。
【0010】
また、特許文献2の技術では、目標点の三次元位置座標は求められるが、目標点の物体の姿勢までは求めることはできず、二つの部材間での相対的な三次元変位を十分に検出できるものではない。
本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、レーザ変位計を用いて二つの部材間での相対的な三次元変位を確実に検出することができるようにした、非接触式三次元相対変位計測装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の非接触式三次元相対変位計測装置(請求項1)は、互いに相対変位可能な2つの部位のうちの一方である第1の部位に固設され、レーザ光を反射する第1〜第6の6つの反射板と、上記2つの部位のうちの他方である第2の部位に、上記の第1〜第6の反射板にそれぞれ対応して固設され、対応する該反射板の反射面へ向けてレーザ光を発信すると共に該反射面からの該レーザ光の反射光を受信することにより該反射板との距離を計測する第1〜第6の6つのレーザ変位計とをそなえ、上記の第1〜第6のレーザ変位計は、発信するレーザ光が互いに平行となるように配置されているとともに、上記の6つの反射板のうち、上記の第1〜第3の反射板は、一直線上に並ばず且つ反射面が互いに平行に配置され、上記の第4〜第6の反射板の反射面は、他の5つの反射面とは平行とならないように配置されて、上記の第1〜第6のレーザ変位計により計測された距離にかかる情報に基づいて、上記第1の部位と上記第2の部位との相対変位を算出する演算手段とが備えられていることを特徴としている。
【0012】
上記の第1〜第3の反射板の反射面は、同一面上に配置されていることが好ましく(請求項2)、さらに、上記の第1〜第3の反射板の反射面は、上記の第1〜第6のレーザ変位計から発信されるレーザ光と直交する向きに配置されていることが好ましい(請求項3)。
また、上記の第1〜第3の反射板は、上記第1の部位の同一平面上に設置されていることが好ましい(請求項4)。
【0013】
上記の第1〜第6のレーザ変位計は、上記第2の部位の同一平面上に設置されていることが好ましい(請求項5)。
さらに、上記演算手段は、上記の第1〜第3のレーザ変位計から得られる上記の第1〜第3の反射板の位置情報から、上記第1の部位に対応する第1の面の上記第2の部位に対応する第2の面に対する相対変位を算出し、上記の第4〜第6のレーザ変位計から得られる上記の第4〜第6の反射板の位置情報から、上記第1の面内での上記第1の部位の位置及び姿勢を算出することにより、上記第1の部位と上記第2の部位との相対変位を算出することが好ましい(請求項6)。
【0014】
上記第1の部位を相対する計測対象の一方に固定された第1のベース部材とし、上記第2の部位を上記の相対する計測対象の他方に固定された第2のベース部材としてもよい(請求項7)。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明すると、図1〜図3は本発明の一実施形態としての非接触式三次元相対変位計測装置について示すもので、図1はその構成を説明する模式図(反射板,レーザ変位計については模式的な斜視図)、図2はその計測原理を説明する図であり反射板へのレーザ光の照射状態を示す模式的な斜視図、図3はその実車への装着例を示す車体の模式的な後面図、図4はその装置要部のユニット化の例を示す模式的な斜視図である。
【0016】
この非接触式三次元相対変位計測装置は、互いに相対変位可能な2つの部位の間の時間経過と共に生じる相対変位を測定するもので、例えば、自動車に適用する場合、アクスルと車体(大型車の場合、車体フレーム)との間や、エンジンと車体(車体フレーム)との間、さらに、特に大型車の場合には、アクスルと車体フレームとの間等において、自動車の走行時や停止時でもエンジン作動時等における2つの部位の間での三次元的な相対動を測定しうるものである。
【0017】
図1に示すように、本装置は、2つの部位1,2のうちの一方(これを第1の部位とする)1に固設された第1〜第6の6つの反射板11〜16と、他方(これを第2の部位とする)2に固設された第1〜第6の6つのレーザ変位計21〜26と、各レーザ変位計21〜26により計測された結果に基づいて、第1の部位1と第2の部位2との間の時間経過に応じた相対変位を算出する演算手段(コンピュータ)3とから構成されている。
【0018】
なお、第1の部位1及び第2の部位2は、計測対象自体であってもよいが、ここでは、各計測対象にそれぞれ固設された平面状の支持プレート(ベース部材)とする。さらに、ここでは、これらの平面状の支持プレート1,2は互いに平行に配設されているが、これらは必ずしも平行でなくても良い。
反射板11〜16は、レーザ光を照射される照射体であって、各レーザ変位計21〜26からの距離を計測される被計測体でもあり、反射板ユニット10として支持プレート1と一体に構成されている。
【0019】
6つの反射板11〜16のうち、第1の反射板11,第2の反射板12,第3の反射板13は、一直線上に並ばないようにして且つ各反射面11a,12a,13aが互いに平行に向くようにして、平面状の支持プレートである第1の部位1に、固定されている。ここでは、第1,第2,第3の反射板11,12,13の各反射面11a,12a,13aは互いに同一平面状に位置するように配設されている。第1,第2,第3の反射板11,12,13の各反射面11a,12a,13aは、必ずしもこのように同一平面状に位置する必要はなく、少なくとも互いに平行であればよい。
【0020】
また、残りの3つの反射板、即ち、第4の反射板14,第5の反射板15,第6の反射板16は、いずれも各反射面14a,15a,16aが、ここでは、第1,第2,第3の反射板11,12,13の反射面(共通平面)11a,12a,13aと平行な第1の部位の面(即ち、平面状の支持プレートの表面)1aを底面としてこの上に形成される三角錐の3つの立面が、第4,第5,第6の反射板14,15,16の各反射面14a,15a,16aとなるように配置されている。もちろん、第4,第5,第6の反射板14,15,16の各反射面は、他の5つの反射板の反射面と平行でなければよく、このような三角錐の3つの面に限定されるものではない。
【0021】
一方、レーザ変位計21〜26は、自ら対象物にレーザ光を発信してこのレーザ光の対象物からの反射光を受信することにより対象物との距離を計測するもので、既に知られた装置である。ここでは、対象物は上記の各反射板11〜16の各反射面11a〜16aとなっている。
そして、第1〜第6の6つのレーザ変位計21〜26は、平面状の支持プレートである第2の部位2に、上記の第1〜第6の反射板11〜16にそれぞれ対応して固設されている。また、各レーザ変位計21〜26は、発信するレーザ光が、互いに平行で、且つ、対向する第1の部位の基準面(平面状の支持プレートの表面)1aに直角になるように配置されている。なお、各レーザ変位計21〜26から発信するレーザ光が互いに平行であれば、必ずしも、対向する第1の部位の基準面と直角である必要はない。
【0022】
このように設置された第1〜第6のレーザ変位計21〜26によって計測された各レーザ変位計21〜26から第1〜第6の反射板11〜16の反射面11a〜16aまでの距離は、各レーザ変位計21〜26と第1〜第6の反射板11〜16の反射面11a〜16aとの間で相対動(相対変位)がなければ変化はしないが、両者間で相対動(相対変位)があると変化する。
【0023】
コンピュータ3では、第1〜第3のレーザ変位計21〜23から得られる第1〜第3の反射板11〜13の位置情報から、第1の部位1に対応する第1の面(平面状の支持プレートの表面)1aの第2の部位2に対応する第2の面(平面状の支持プレートの表面)2aに対する相対変位を算出し、第4〜第6のレーザ変位計24〜26から得られる第4〜第6の反射板14〜16の位置情報から、第1の面1a内での第1の部位の位置及び姿勢を算出することで、第1の部位1と第2の部位2との相対変位を算出する。
【0024】
なお、コンピュータ3は、入力部31,記憶部(メモリ)32,制御部33,演算部34,出力部35をそなえている。制御部33では、予め入力されたプログラムに基づいて、入力部31,記憶部32,演算部34,出力部35を制御する。入力部31では、レーザ変位計21〜26からの計測データ(距離データ)を入力されると、データをアナログ/デジタル変換して、記憶部32に出力し、演算部34では記憶部32に記憶されたデータを演算処理して、相対変位を示すパラメータを算出する。なお、制御部33,演算部34はCPUで構成される。
【0025】
この算出結果は、出力部35から出力され、計測対象にかかる制御装置[即ち、第1の部位1と第2の部位2との相対変位に関与する制御対象(例えば、自動車におけるエンジンやアクティブサスペンション等)を制御する制御装置]41に送られて制御に相対変位情報を反映させたり、或いは、ディスプレイ42に相対変位状態を動画等で表示させたりすることができる。
【0026】
ここで、算出手段3の中枢である演算部34での演算について説明する。
x−y−zの三次元直交座標を用いて説明すると、基準面、即ち、第1〜第3の反射板11〜13の反射面(共通平面)11a〜13aについては添字0を、三角錐の3つの立面(即ち、第4〜第6の反射板14〜16の各反射面14a〜16a)についてはそれぞれ添字1,2,3を付して、これらの各面を式で示すと、各平面の式は、
ai・x+bi・y+ci・z=0 (ただし、i=0〜3)
とあらわせる。
【0027】
第1〜第6のレーザ変位計21〜26の各照射点の座標は、
(xij,yij,zij)
ただし、反射面(共通平面)11a〜13aについてはi=0,j=1〜3とし、各反射面14a〜16aについてはi=1〜3,j=0とする。
ここで、図1,図2(a)に示すように、第1の反射板11の反射面11aのレーザ照射点を原点(0,0,0)に取り、第2の反射板12の反射面12aのレーザ照射点がx軸上の座標(x,0,0)に、第3の反射板13の反射面13aのレーザ照射点がy軸上の座標(0,y,0)にあるものとする。なお、この場合、第1〜第3の反射板11〜13の反射面(共通平面)11a〜13aの式は、「z=0」となる。
【0028】
第2の部位2を基準にして、被計測体である第1の部位1が、図2(a)に示す状態(イニシャル位置)から図2(b)に示す状態へと、三次元的に移動(並進及び回転)したときの動きが計測されたとする。
このとき、移動により、被計測体座標系での任意の点(x,y,z)が座標(x´,y´,z´)に移動したとして、この関係を以下の1式で表現することができる。
【0029】
【数1】
1式の6つのパラメータθ,φ,ψ,s,t,uを各レーザ変位計21〜26の出力lij(i,jは各照射点に対応)から求めることができる。
【0030】
各レーザ変位計21〜26の出力lijのうち、各レーザ変位計21〜23の出力l01,l02,l03から移動後の反射面(共通平面)11a〜13aの式が求まり、φは移動前の共通反射面11a〜13aとのなす角度であるから、φを容易に求めることができる。
次に、演算を工夫すると、共通反射面11a〜13a及び反射面14a,15a,16aの式と出力との関係は、2式のように変換できる。
【0031】
ここで、(a,b,c)はレーザ光の方向ベクトルから得られたパラメータである。
【0032】
【数2】
ここで、
(x01,y01,z01)=(0,0,0)、
(x02,y02,z02)=(0,y02,0)
を代入すると、
【0033】
【数3】
となり、u,ψが求まる。
次に、反射面14a,15a,16aの式から、連立方程式を解けば、残りのθ,s,tを求めることができる。
【0034】
このようにして、全てのパラメータを求めることができるから、任意の座標の三次元の動き(x,y,z方向への並進及びx軸,y軸,z軸周りの回転)をレーザ変位計21〜26の出力から求められることがわかる。
本発明の一実施形態としての非接触式三次元相対変位計測装置は、上述のように構成されているので、第1〜第3の3つの反射板11〜13の反射面11a〜13aで既定される平面(即ち、第1の部位に応じた共通平面)の、第2の部位2に対する相対変位(時間経過に応じた相対変位)を算出することができる。
【0035】
また、第4〜第6のレーザ変位計24〜26により第4〜第6の各反射板14〜16の反射面14a〜16aとの距離を計測することにより、第1の部位1が、第1〜第3の3つの反射板11〜13の反射面11a〜13a内のどの位置にどのような姿勢(方向)でいるのかを算出することができる。
すなわち、第1の部位1と第2の部位2との、時間経過に応じた相対的な位置変位に加えて時間経過に応じた相対的な姿勢の変位を算出することができる。
【0036】
また、本装置では、各反射板11〜16も各レーザ変位計21〜26もいずれも第1の部位1及び第2の部位2に固設され、特に、反射板11〜16や各レーザ変位計21〜26を移動させる必要もないので、実機(車なら、実車)に実際に搭載して用いることも容易になり、汎用性が高い。特に、相対振動する部位に、本装置を装着することで、三次元的な相対振動を精度良く把握することができる。
【0037】
例えば、図3に示すように、車両のアクスル110側に第1の部位に相当する支持プレート(ベース部材)101を固設し、この支持プレート101の上面に上向きに各反射板11〜16を取り付け、車両の車体(ここでは、フレーム120)側に第2の部位に相当する支持プレート(ベース部材)102を固設し、この支持プレート102の下面に各反射板11〜16と対向するように下向きに各レーザ変位計21〜26を取り付けることで、実車に対しても容易に本装置を適用することができる。
【0038】
これにより、車両の走行時における低周波(例えば1〜500Hz程度)の動きを高精度に検出することができる。
また、こうした動きをリアルタイムで計測して実車の走行にフィードバックすることも可能になる。
なお、本装置を図4に示すようにユニット化しても良い。つまり、各反射板11〜16を支持プレート(ベース部材)201上に一体構成し、各レーザ変位計21〜26を支持プレート(ベース部材)202上に一体構成してユニット化するのである。これにより、本装置を様々な部位間に容易に装着して用いることができ、上記の実車の走行へのフィードバックにも適している。
【0039】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば本装置は、自動車に限らず互いに相対変位するものに対して広く適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の非接触式三次元相対変位計測装置によれば、演算手段では、第1のレーザ変位計により第1の反射板の反射面との距離を計測し、第2のレーザ変位計により第2の反射板の反射面との距離を計測し、第3のレーザ変位計により第3の反射板の反射面との距離を計測することにより、第1〜第3の3つの反射板で既定される平面(即ち、第1の部位にかかる平面)の第2の部位に対する相対変位(時間経過に応じた相対変位)を算出することができる。また、演算手段では、第4のレーザ変位計により第4の反射板の反射面との距離を計測し、第5のレーザ変位計により第5の反射板の反射面との距離を計測し、第6のレーザ変位計により第6の反射板の反射面との距離を計測することにより、上記の第1の部位にかかる平面内での第1の部位の位置及び向きの第2の部位に対する相対変位(時間経過に応じた相対変位)を算出することができる。これにより、演算手段では、第1の部位と第2の部位との相対変位、即ち、時間経過に応じた相対的な位置変位に加えて時間経過に応じた相対的な姿勢の変位を算出することができる。
【0041】
また、本装置では、各反射板も各レーザ変位計もいずれも第1の部位及び第2の部位に固設され、特に、反射板や各レーザ変位計を移動させる必要もないので、実機(車なら、実車)に実際に搭載して用いることも容易になり、汎用性が高い。特に、相対振動する部位に、本装置を装着することで、三次元的な相対振動を精度良く把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての非接触式三次元相対変位計測装置の構成を説明する模式図であって、反射板,レーザ変位計については模式的な斜視図として示す。
【図2】本発明の一実施形態としての非接触式三次元相対変位計測装置Bによる計測原理を説明する図であり、反射板へのレーザ光の照射状態を示す模式的な斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態としての非接触式三次元相対変位計測装置の実車への装着例を示す車体の模式的な後面図である。
【図4】本発明の一実施形態としての非接触式三次元相対変位計測装置の装置要部のユニット化の例を示す模式的な斜視図である。
【符号の説明】
1 第1の部位
2 第2の部位
11〜16 反射板
21〜26 レーザ変位計
3 演算手段(コンピュータ)
Claims (7)
- 互いに相対変位可能な2つの部位のうちの一方である第1の部位に固設され、レーザ光を反射する第1〜第6の6つの反射板と、
上記2つの部位のうちの他方である第2の部位に、上記の第1〜第6の反射板にそれぞれ対応して固設され、対応する該反射板の反射面へ向けてレーザ光を発信すると共に該反射面からの該レーザ光の反射光を受信することにより該反射板との距離を計測する第1〜第6の6つのレーザ変位計とをそなえ、
上記の第1〜第6のレーザ変位計は、発信するレーザ光が互いに平行となるように配置されているとともに、
上記の6つの反射板のうち、上記の第1〜第3の反射板は、一直線上に並ばず且つ反射面が互いに平行に配置され、上記の第4〜第6の反射板の反射面は、他の5つの反射面とは平行とならないように配置されて、
上記の第1〜第6のレーザ変位計により計測された距離にかかる情報に基づいて、上記第1の部位と上記第2の部位との相対変位を算出する演算手段とが備えられている
ことを特徴とする、非接触式三次元相対変位計測装置。 - 上記の第1〜第3の反射板の反射面は、同一面上に配置されていることを特徴とする、請求項1記載の非接触式三次元相対変位計測装置。
- 上記の第1〜第3の反射板の反射面は、上記の第1〜第6のレーザ変位計から発信されるレーザ光と直交する向きに配置されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の非接触式三次元相対変位計測装置。
- 上記の第1〜第3の反射板は、上記第1の部位の同一平面上に設置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非接触式三次元相対変位計測装置。
- 上記の第1〜第6のレーザ変位計は、上記第2の部位の同一平面上に設置されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非接触式三次元相対変位計測装置。
- 上記演算手段は、上記の第1〜第3のレーザ変位計から得られる上記の第1〜第3の反射板の位置情報から、上記第1の部位に対応する第1の面の上記第2の部位に対応する第2の面に対する相対変位を算出し、上記の第4〜第6のレーザ変位計から得られる上記の第4〜第6の反射板の位置情報から、上記第1の面内での上記第1の部位の位置及び姿勢を算出することにより、上記第1の部位と上記第2の部位との相対変位を算出することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非接触式三次元相対変位計測装置。
- 上記第1の部位は相対する計測対象の一方に固定された第1のベース部材であって、上記第2の部位は上記の相対する計測対象の他方に固定された第2のベース部材であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の非接触式三次元相対変位計測装置。
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