JP3917778B2 - 防湿紙及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は防湿紙及びその製造方法に関し、更に詳しくは、ホットメルト組成物を紙基材の間にサンドイッチ状に介設した、特に離解可能で、防湿性に優れた防湿紙及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に防湿紙とは、紙にポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンを塗工したものが良く知られており、広く使用されている。このポリオレフィンを塗工した防湿紙は、防湿性に優れ、加工性が良いばかりでなく、安価であり、防湿紙として非常に優れている。更に、ポリオレフィンは接着性に優れているため、業界ではポリサンドと呼ばれる、2枚の紙の間にポリオレフィンをサンドイッチ状に塗工して接着した防湿紙も多用されている。
しかし、その反面、リサイクル性、即ち故紙再生という観点からみると、ポリオレフィンを塗工した防湿紙は防湿層の被膜強度が強すぎるため、紙を再生しパルプ化する工程で使用されるパルパーでは、紙の繊維部から脱離したポリオレフィン層が細かく分散されずに塊やフィルムとして残り、これらが抄紙機の乾燥ロールに付着したり、また再生された紙の表面に付着し、にじみや凹凸が発生して故紙のリサイクルを不可能にしている。
【0003】
また近年、リサイクル可能な防湿紙が求められるなかで、合成ゴムラテックスあるいはアクリル系エマルジョンとワックスエマルジョンとからなるエマルジョンを塗工した防湿紙が提案されている。この防湿紙は防湿性に優れ、かつ故紙へのリサイクル性も有しているが、これらのエマルジョンは2枚の紙の内面にサンドイッチ状に挟み込むことにより、防湿紙を作ることができない。即ち、これらのエマルジョンは乾燥により、表面層にワックスの濃度の高い防湿層を形成するが、2枚の防湿紙を熱又は接着剤で接着すると防湿層が破壊されてしまう。またエマルジョンを塗工した後、乾燥前に2枚を重ね乾燥すると、防湿層そのものが形成されず、防湿性が発現しない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の如き従来の欠点を解決し、包装時の接着性が改良され、防湿性に優れ、故紙へのリサイクル性があり、安価で生産性に優れたサンドイッチタイプの防湿紙を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ホットメルト組成物を紙基材の表面に塗工することによって、離解可能で、防湿性に優れた防湿紙とその製造方法を先に提案した(特開平9−316252、特願平9−344313、特願平11−12764など)。これらの提案には、得られた防湿紙が離解可能で、防湿性に優れた特長を有するのみならず、その防湿紙の表面性の耐滑り性、耐ブロッキング性が改良されたものも含まれており、有用性の高い防湿紙である。
【0006】
しかしながら、防湿紙が使用される用途から、防湿層が2枚以上の紙基材の中間層にサンドイッチ状に挟み込まれた、いわゆるポリサンド状の防湿紙の要請がある。これは、外面が紙基材固有の性状を保持しており、特には耐滑り性、耐ブロッキング性は考慮する必要のない用途である。更に、良好な離解性を保持しながら非常に優れた耐透湿性が要求される場合は、厚さの大きい防湿層1層で上記要求を満足させようとすると無理が生じる場合が多く、そこで、上記サンドイッチ状に挟み込むホットメルト防湿層を多段に重ね合わせたり(紙/ホットメルト防湿層/紙/ホットメルト防湿層/紙など)、また、サンドイッチ状防湿紙の紙基材外面の片面又は両面に更にホットメルト組成物の防湿層を設ける場合もある。
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するとともに、上記要請を満足するべく鋭意検討した結果、特定の成分を特定の割合で配合したホットメルト組成物を紙基材の間にサンドイッチ状に介設することにより、上記目的を満足する防湿紙が提供できることを見出した。
即ち、本発明の第1は、下記の成分(A)〜(E)〔(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の合計で100重量部〕からなることを特徴とするホットメルト組成物を2枚以上の紙基材の間に介設したことを特徴とする防湿紙を内容とする(請求項1)。
(A)アモルファスポリアルファオレフィン30〜55重量部、
(B)粘着付与剤3〜25重量部、
(C)ワックス20〜45重量部、
(D)結晶性ポリオレフィン2〜20重量部、
(E)相溶化剤0〜15重量部。
【0008】
好ましい態様として、(A)アモルファスポリアルファオレフィンが、プロピレンとブテン−1の共重合体である(請求項2)。
好ましい態様として、(C)ワックスが、酸化ワックス及び/又は酸基変性ワックス0.1〜20重量部を含む(請求項3)。
好ましい態様として、酸化ワックスが酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス、酸化フィシヤートロプシュワックスから選ばれる少なくとも1種である(請求項4)。
好ましい態様として、酸変性ワックスが酸変性ポリエチレンワックス、酸変性ポリプロピレンワックスから選ばれる少なくとも1種である(請求項5)。
好ましい態様として、ホットメルト組成物の比重が1.0以上となるよう無機フィラーが配合される(請求項6)。
好ましい態様として、紙基材のホットメルト組成物が設けられる面及び/又は対向する他の紙基材のホットメルト組成物と接する面に目止め層を設ける(請求項7)。
【0009】
本発明の第2は、2枚以上の紙基材の内側の少なくとも片面に、上記ホットメルト組成物を塗工することを特徴とする防湿紙の製造方法を内容とする(請求項8)。
好ましい態様として、ホットメルト組成物を紙基材に塗工する前に、該紙基材のホットメルト組成物の塗工面及び/又は対向する他の紙基材のホットメルト組成物と接する面に目止め剤を塗工する(請求項9)。
【0010】
【発明の実施の態様】
本発明に使用される(A)アモルファスポリアルファオレフィンは、プロピレン重合後の後工程で副生物として集められるアモルファスポリプロピレン(APP)又は、プロピレン単独あるいはプロピレンとエチレンやブテン−1等を共重合して生産される非晶性のオレフィン系ポリマー(APAO)である。これらの分子量は100〜100000程度のものが適当である。分子量が100未満では防湿層の強度が不十分で、また100000を越えると樹脂の流動性が悪く、均一な防湿層が形成できないため、良好な防湿性が得られない場合がある。これらは単独又は2種以上を混合して使用されるが、特にプロピレンとブテン−1を共重合したものが、接着性、防湿性及び離解性に優れている点で好ましい。
アモルファスポリアルファオレフィンの使用量は30〜55重量部である。30重量部未満では防湿層の接着性が悪くなり、55重量部を越えると防湿性、離解性等が悪くなる。
【0011】
本発明に使用される(B)粘着付与剤には、官能基を有するものとして、ロジン、変性ロジン、及びこれらのエステル化合物、アルキルフェノール樹脂、ロジン及びアルキルフェノール変性キシレン樹脂、テルペンフェノール樹脂などがあり、また官能基を有しないものとして、テルペン系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロンインデン樹脂などがあり、これらのいずれを選択してもよく、また単独又は2種以上を混合して使用される。
粘着付与剤の使用量は3〜25重量部である。3重量部未満では防湿性が不十分となり、25重量部を越えると十字折り時に防湿層にクラックが生じ、防湿性能が低下する。
【0012】
本発明に使用される(C)ワックスには、大別すると天然系ワックスと合成系ワックスの2種類があり、これらのいずれのワックスを選択してもよく、また単独又は2種以上を混合して使用される。
天然系ワックスには、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、キャンデリラワックス、フィシヤートロプシュワックスなどがあり、また合成系ワックスには、ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレンワックスなどがある。これらは単独又は2種以上混合して用いられる。
ワックスの使用量は、20〜45重量部である。20重量部未満では防湿性が不十分となり、45重量部を越えると離解後の抄紙時ににじみが発生する。
【0013】
使用されるワックスの一部に、酸化ワックス及び/又は酸基含有ワックスを使用すると接着性が改善されるので好ましい。
このような酸化ワックス、酸変性ワックスとは、上記ワックスを化学反応により酸化、カルボキシル基等の酸基導入したワックスである。ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、フィシヤートロプシュワックスを化学反応させた酸化ワックス、酸変性ワックスが好ましく、これらは単独又は2種以上混合して用いられる。酸化ワックス及び/又は酸変性ワックスの使用量は、防湿性の低下がなく、接着性の改良効果が認められる点で0.1〜20重量部である。
【0014】
本発明に使用される(D)ポリオレフィンは、分子量10000〜50000までの範囲の射出成形等に使用される結晶性のものが好適に使用される。分子量が10000未満では離解後の抄紙時における耐熱性が不十分となり、50000を越えるとホットメルト組成物の溶融混合が難しくなる。
ポリオレフィンの使用量は2〜20重量部である。2重量部未満では上記した耐熱性が不十分となり、20重量部を越えると十字折り時に防湿層にクラックが生じ易くなり、防湿性能が低下する。ポリオレフィンの中ではポリプロピレン系が好ましく使用される。
【0015】
本発明に使用される(E)相溶化剤は、無水マレイン酸等の酸成分をグラフトしたポリプロピレン、低結晶化エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体などがあり、分子量10000〜50000の範囲のものが好適に使用される。分子量が10000未満では上記した耐熱性が不十分となり、50000を越えると相溶化の効果が低下する。これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
相溶化剤の使用量は0〜15重量部である。0重量部では実用上使用可能であるものの防湿性向上効果が不十分な場合があるので、1〜7重量部が好適である。15重量部を越えるとホットメルト組成物の熱安定性が悪くなる。
本発明において、各成分の使用量は、成分(A)〜(E)の合計で100重量部である。
【0016】
ホットメルト組成物に無機フィラーを配合し、該組成物の比重を1.0以上にすることは、本発明防湿紙が故紙として離解された時に、パルプ液中の浮き樹脂を減少させ、リサイクルされた紙の表面性を均一にするために好ましい。
無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、マイカ、タルク、シリカ、硫酸バリウムなどが挙げられるが、特に限定されない。一般的に無機フィラーの比重は2.4以上であるため、ホットメルト組成物に5重量部以上配合することが好ましい。ホットメルト組成物の比重の上限は特に制限されないが、余り大きいと水懸濁状態でパルプとの混合性が却って低下するため、20重量部以下程度が好ましい。ホットメルト組成物には、更に酸化防止剤などの安定剤や粘度調整剤等の添加剤を配合してもさしつかえない。
【0017】
また、ホットメルト組成物が接する紙基材の片面又は両面、即ち、紙基材のホットメルト組成物が設けられる面及び/又は対向する他の紙基材のホットメルト組成物と接する面に目止め剤を塗工して目止め層を設けることは、2枚の紙基材をサンドイッチ状に挟み込むときにホットメルト組成物が過大に紙基材に染み込むことによる、透湿性の低下、離解性の悪化を防止する上で好ましい。
目止め剤としては、ポリビニルアルコール系水溶液、(メタ)アクリル系、スチレン−ブタジエン系、酢酸ビニル系、塩素化ポリオレフィン等の溶剤溶液、(メタ)アクリル系、酢酸ビニル系、塩化ビニリデン系等のエマルジョン、SBR系、NBR系等のラテックス等が使用される。
目止め剤の選定は、ホツトメルト組成物との接着性の良いことが重要であるが、前記の如く、ホツトメルト組成物に酸化ワックス、酸基変性ワックスを使用すると接着性が改良されるため、目止め剤を広範囲に選定することができる。
目止め剤の使用量は、通常、0.1〜20g/m2程度であるが、接着強度、離解性から0.5〜5g/m2が好ましい。
【0018】
また、目止め剤に無機フィラーを配合することにより、目止め剤樹脂成分を減少させ、また紙基材への浸透を減少させ目止め効果を高めることができる。かかる無機フィラーとしては通常使用されている無機フィラーを使用することができるが、その平均粒径は過半が2μm以下が好ましい。目止め剤樹脂成分100重量部に対して、20〜200重量部が好ましい。
【0019】
本発明の防湿紙はホットメルト組成物を、紙基材の少なくとも片面に塗工等により設けられる。塗工量は所望の防湿性能により適宜決定すればよいが、通常、10〜50g/m2程度が好ましい。
紙基材に対するホットメルト組成物の塗工方法は、ロールコーター、スロットオリフィスコーター、エクストルージョンコーターなどの使用が可能であるが、これらに限定されず、いかなる方法を用いてもよい。
また、目止め層を設ける場合には、ホットメルト組成物の塗工に先立って、紙基材の該組成物が塗工される面、又は対向する他の紙基材の該組成物と接する面、又はその両方に目止め層が塗工等により設けられる。
【0020】
【実施例】
以下に本発明を実施例を挙げて更に詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
尚、以下の記載において、部は特に断らない限り、重量部を示す。
【0021】
実施例1
(A)成分としてアモルファスポリアルファオレフィン(ポリプロピレン単独重合体、分子量70000、APAO)(A1)47部、(B)成分として芳香族変性テルペン炭化水素樹脂(C9系芳香族)(軟化点125℃、酸価1以下、分子量800)(B1)15部、(C)成分としてポリプロピレンワックス(C1)(軟化点154℃、針入度1以下、分子量7000)15部、酸化ポリエチレンワックス(C2)(融点121℃、酸価1.0mg/g asKOH、分子量4000)15部、(D)成分としてポリプロピレン〔MFR(230℃)=30g/10分、融点157℃、分子量40000〕5部、(E)成分として無水マレイン酸変性ポリプロピレン(分子量40000、軟化点154℃、酸価26)3部、及び安定剤としてヒンダードフェノール系酸化防止剤(融点110〜125℃)1部からなる組成物を180〜190℃に加熱し、材料の全てが溶解したところで各成分が均一に分散する様に十分に撹拌し、ホットメルト組成物を作成した。
得られた溶融状態のホットメルト組成物を予め加熱しておいたマイヤーバーを使って75g/m2のクラフト紙上に20g/m2塗工し、直後に別の同じクラフト紙を塗工面に合わせ、カレンダーロールで5kg/m2の加圧を行いホットメルト組成物層をサンドイッチ状に挟み込んだ防湿紙を得た。得られた防湿紙は簡単には手で剥がせないものであった。
【0022】
得られた防湿紙について、透湿度、水による離解性を以下に示した方法で測定した。結果は表1に示したように、平板状及び十字折りでの透湿度がオレフィン系樹脂をポリサンドした防湿紙と同等又はそれ以上の良好な防湿性を示した。また、水による離解性が良好で、抄紙した紙の加熱によるにじみ出しもほとんど見られなかった。
【0023】
(1)透湿度
カップ法(JIS Z 0208)に基づいて透湿度(平板状と十字折り)を測定する。なお、十字折りは、サンプルの中央を十文字に折り、折り目上を3kgのローラーで1往復させ折り目を付けた後、透湿度を測定する。一般的に、40g/m2・24hr以下であれば、防湿紙として使用される。
【0024】
(2)離解性
熊谷理機工業株式会社製標準パルプ離解機を用い、1〜1.5cm角に切断した防湿紙サンプルを2Lの水に対して40g(パルプ濃度2重量%)投入して30分間攪拌後、パルプ溶液及び抄紙したものの樹脂分散性を下記の基準で目視により判定する。
○:抄紙された紙に樹脂の存在がほとんど確認できない。
×:抄紙された紙に、細かく分散されていない樹脂が付着・存在する。
【0025】
(3)にじみ
にじみ出しの評価については、抄紙した紙をギヤオーブン内で150℃、1分間加熱してにじみの有無を下記の基準で目視により判定する。
○:にじみ出しが見られない。
△:にじみ出しが若干見られ、にじみの面積が5%未満である。
×:にじみ出しが相当見られ、にじみの面積が5%以上である。
【0026】
実施例2
ホットメルト組成物の塗工前に、該組成物が塗工される紙基材の塗工面及び対向する他の紙基材の該組成物の接する面に目止め剤を塗工処理した以外は実施例1と同一の操作をして、防湿層がサンドイッチされた防湿紙を得た。目止め剤としては、スチレン−ブタジエンラテックス(旭化成(株)、濃度40%)100重量部に重質炭酸カルシウム(試薬1級、平均粒子径2μm)100重量部を混合したものを用い、マイヤーバーで5g/m2塗工し乾燥させた。
実施例1と同様、目止め剤の塗工面とホットメルト組成物の塗工面とは良く接着した。この包装紙の透湿度、離解性は、実施例1の試料と同一であった。
【0027】
実施例3〜5
表1に示したように組成を変更したホットメルト組成物を用いて実施例1と同様にして包装紙を作成し、性能を評価した。結果は表1に示すように、透湿度、離解性に優れていた。
尚、実施例1で使用していない材料の詳細は、以下の通りである。
(A2)アモルファスポリ(プロピレン−ブテン−1):軟化点110℃、分子量80000。
(B2)テルペンフェノール共重合樹脂:軟化点145℃、酸価1以下。
炭酸カルシウム:実施例2で使用のもの。
【0028】
比較例1〜4
表1に示したように組成を変更したホツトメルト組成物を用いて、実施例1と同様にしてサンドイッチ状防湿紙を得た。結果は表1に示すように、透湿度が悪く、また離解性も悪くリサイクル使用に適さないものであった。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】
叙上の通り、2枚の紙基材間に特定のホットメルト組成物をサンドイッチ状に介設した防湿紙は、オレフィン系樹脂をポリサンドした防湿紙と同等又はそれ以上の防湿性を有し、かつ折り曲げ等による防湿性の低下がない。
さらに、近年提案されているエマルジョン塗工タイプのリサイクル可能な防湿紙と同等の水に対する離解性及び分散性を有し、抄紙後の加熱によるにじみも無く、また設備的にも安価であり、作業能率も良好である。
本発明は、工業製品の防湿包装紙、家庭用品等の防湿容器材料等として、非常に有用な防湿紙を安価に提供するとともに、再活用による木材資源の保護及び環境の保護に寄与するものである。
Claims (9)
- 下記の成分(A)〜(E)〔(A)、(B)、(C)、(D)、(E)の合計で100重量部〕からなることを特徴とするホットメルト組成物を2枚以上の紙基材の間に介設したことを特徴とする防湿紙。
(A)アモルファスポリアルファオレフィン30〜55重量部、
(B)粘着付与剤3〜25重量部、
(C)ワックス20〜45重量部、
(D)結晶性ポリオレフィン2〜20重量部、
(E)相溶化剤0〜15重量部。 - (A)アモルファスポリアルファオレフィンが、プロピレンとブテン−1の共重合体である請求項1記載の防湿紙。
- (C)ワックスが、酸化ワックス及び/又は酸基変性ワックス0.1〜20重量部を含む請求項1又は2記載の防湿紙。
- 酸化ワックスが酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス、酸化フィシヤートロプシュワックスから選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の防湿紙。
- 酸変性ワックスが酸変性ポリエチレンワックス、酸変性ポリプロピレンワックスから選ばれる少なくとも1種である請求項3記載の防湿紙。
- ホットメルト組成物の比重が1.0以上となるよう無機フィラーが配合された請求項1〜5のいずれか1項に記載の防湿紙。
- 紙基材のホットメルト組成物が設けられる面及び/又は対向する他の紙基材のホットメルト組成物と接する面に目止め層を設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の防湿紙。
- 2枚以上の紙基材の内側の少なくとも片面に、請求項1〜6のいずれか1項に記載のホットメルト組成物を塗工することを特徴とする防湿紙の製造方法。
- ホットメルト組成物を紙基材に塗工する前に、該紙基材のホットメルト組成物の塗工面及び/又は対向する他の紙基材のホットメルト組成物と接する面に目止め剤を塗工する請求項8記載の製造方法。
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