JP3916952B2 - 合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法 - Google Patents

合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3916952B2
JP3916952B2 JP2001397087A JP2001397087A JP3916952B2 JP 3916952 B2 JP3916952 B2 JP 3916952B2 JP 2001397087 A JP2001397087 A JP 2001397087A JP 2001397087 A JP2001397087 A JP 2001397087A JP 3916952 B2 JP3916952 B2 JP 3916952B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
output
phase error
unit
synthetic aperture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001397087A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003194932A (ja
Inventor
秀樹 長谷川
雅史 岩本
哲郎 桐本
千晶 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2001397087A priority Critical patent/JP3916952B2/ja
Publication of JP2003194932A publication Critical patent/JP2003194932A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3916952B2 publication Critical patent/JP3916952B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、航空機あるいは衛星などの移動プラットフォームに搭載する合成開口レーダ装置に係り、特に地表や海面を観測し、画像化するときの合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の合成開口レーダ装置として、図15に示すようなものがあった。図15は、W. G. Carrara, R. S. Goodman, R. M. Majewaki, "Spotlight Synthetic Aperture Radar", Artech House, 1955の266ページに記載されたFigure 6.9から想定される合成開口レーダ装置の構成図である。この装置は、Phase Gradient Autofocus:PGAと呼ばれるオートフォーカス機能を備え、画像再生処理部で再生された画像から、そのホログラムの位相に生じている誤差を推定して補償することで、再生画像の分解能を改善するものである。
【0003】
図15において、1はプラットフォームに搭載され、高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナ、2は前記送受信アンテナ1で送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、前記送受信アンテナ1で収集された信号を増幅し、中間周波数に変換した後、デジタル信号に変換する信号送受信部、3は前記信号送受信部2からの受信信号に画像再生処理を行い、2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部であり、2次元の画像の軸は、各々アジマスとレンジと呼ばれる。
【0004】
4はPGAの処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部、5はレンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部、6は窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部、7は再生画像に生じている位相誤差を推定して補償するPhase Gradient推定及び補償部、8はPGAの処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部、9はPGAの処理によって分解能が改善した画像データである。
【0005】
ここで、前記Phase Gradient推定及び補償部7は、図16に示す構成を備える。図16において、10はPhase Gradient推定及び補償部7に入力する画像データ、11は前記画像データ10をアジマス方向にFFT(Fast Fourier Transform)するFFT部であり、ここでの処理により、アジマス軸は、アジマスの空間周波数軸となる。12はFFT部11の出力をアジマスの空間周波数で微分する微分処理部、13はFFT部11の出力の複素共役をとる共役処理部、14は微分処理部12の出力と共役処理部13の出力を乗算する乗算処理部、15は乗算処理部14の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部、16は虚数部抜き出し部15の出力をレンジ方向で加算するレンジ方向加算部であり、ここでの処理により、アジマスの空間周波数とレンジの2軸からなる2次元の信号が、アジマスの空間周波数軸のみの1次元の信号となる。
【0006】
17はFFT部11の出力から電力を計算する電力計算部、18は電力計算部17の出力をレンジ方向で加算するレンジ方向加算部であり、ここでの処理により、アジマスの空間周波数とレンジの2軸からなる2次元の信号が、アジマスの空間周波数軸のみの1次元の信号となる。19はレンジ方向加算部18の出力の逆数を取る逆数処理部、20はレンジ方向加算部16の出力と逆数処理部19の出力を乗算して位相誤差の推定値の微分値を求める乗算処理部、21は乗算処理部20の出力を積分して位相誤差の推定値を求める積分処理部、22は積分処理部21の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部、23は0次、1次成分除去部22の出力である位相誤差の推定値から位相補償量を算出する位相補償量算出部、24はFFT部11の出力と位相補償量算出部23の出力を乗算して位相誤差を補償する乗算処理部、25は乗算処理部24の出力をIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)するIFFT部であり、ここでの処理により、アジマスの空間周波数軸は、アジマス軸となる。26は、位相誤差が補償された画像データである。
【0007】
次に動作について、図17及び図18を参照して説明する。動作の説明にあたって、まず、合成開口レーダの再生画像に生じる位相誤差を定義する。位相誤差が生じていない合成開口レーダ画像において、n番目のレンジビンをアジマス方向にフーリエ変換して得られるスペクトルSnは、次式のように、複数の波長を持つ正弦波の重ね合わせで表すことができる。ここに、uは空間周波数を表す。
【0008】
【数1】
Figure 0003916952
【0009】
Snに対し、φの位相誤差が発生している場合のスペクトルGnは次式で表すことができる。これより、位相誤差を補償することは、Gnからφを推定して補償することであることが分かる。
【0010】
【数2】
Figure 0003916952
【0011】
以降、フローチャートとともに動作を説明する。図17は従来の合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。まず、信号送受信部2で生成された高周波パルス信号を送受信アンテナ1が地表面に向けて送信し、反射エコーを送受信アンテナ1が受信して、信号受信部2が信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換する(ステップS1)。画像再生処理部3は、得られた信号を処理して画像を再生する(ステップS2)。
【0012】
レンジビン選択部4は、再生された画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、そのレンジをN個選択する(ステップS3)。ここに、Nは事前に設定しておく値である。画像シフト部5は、レンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端位置するように画像全体をシフトさせる(ステップS4)。このとき、端からはみ出した画像は、図19に示すように、反対側の端に連結する。この処理によって、孤立した点状の目標のスペクトルに生じるドップラーの1次成分を小さくし、位相誤差推定精度を上昇させる。
【0013】
次に、窓関数乗算部6は、窓関数をアジマス方向に乗算する(ステップS5)。これにより、画像の左端にシフトさせた点状の目標以外の目標を除去し、位相誤差の推定精度を上昇させる。窓関数としては、次式に示すようなRect関数Rがよく用いられる。
【0014】
【数3】
Figure 0003916952
【0015】
そして、Phase Gradient推定及び補償部7は、窓関数を乗じた画像から位相誤差を推定して補償する(ステップS6)。この処理の詳細については、図18を参照して後述する。繰り返し判定部8は、PGAの処理を繰り返すかどうかを判定し、繰り返す場合には処理をステップS4まで戻し、繰り返さない場合には、処理を終了する。なお、従来文献には、この判定法の詳細については特に記述されていない(ステップS7)。
【0016】
図18は、ステップS6の処理について詳細に示したフローチャートである。まず、FFT部11は、ステップS5で窓関数を乗算された画像に対し、アジマス方向にFFTする。この処理により、アジマス軸は、アジマスの空間周波数軸となる(ステップS8)。FFT部11の出力を、微分処理部12がアジマスの空間周波数で微分し(ステップS9)、共役処理部13が複素共役をとり(ステップS10)、乗算処理部14がこれらを乗算する(ステップS11)。そして、虚数部抜き出し部15が、乗算処理部14の出力の虚数部を抜き出す(ステップS12)。
【0017】
レンジ方向加算部16は、虚数部抜き出し部15の出力を、レンジ方向で加算する。この処理により、アジマスの空間周波数とレンジの2軸からなる2次元の信号が、アジマスの空間周波数軸のみの1次元の信号となる(ステップS13)。電力計算部17は、FFT部11の出力から電力を計算する(ステップS14)。そして、レンジ方向加算部18は、電力計算部17の出力をレンジ方向で加算する。この処理により、アジマスの空間周波数とレンジの2軸からなる2次元の信号が、アジマスの空間周波数軸のみの1次元の信号となる(ステップS15)。
【0018】
逆数処理部19は、レンジ方向加算部18の出力の逆数を取る(ステップS16)。乗算処理部20は、レンジ方向加算部16の出力と、逆数処理部19の出力を乗算して、位相誤差の推定値の微分値であるドットΨ(u)を次式に従って求める(ステップS17)。なお、次式において、G*nはスペクトルGnの複素共役、ドットGnはスペクトルGnの微分値を示す。
【0019】
【数4】
Figure 0003916952
【0020】
積分処理部21は、乗算処理部20の出力を積分して、位相誤差の推定値を求める(ステップS18)。0次、1次成分除去部22は、積分処理部21の出力である位相誤差の推定値について、その0次と1次の成分を除去する(ステップS19)。位相補償量算出部23は、0次、1次成分除去部22の出力である位相誤差の推定値から、位相補償量を算出する。位相補償量Pは、位相誤差の推定値Ψを用いて次式で表される(ステップS20)。
【0021】
【数5】
Figure 0003916952
【0022】
乗算処理部24は、FFT部11の出力と、位相補償量算出部23の出力を乗算して、位相誤差を補償する(ステップS21)。IFFT部25は、乗算処理部24の出力をIFFTする。この処理により、アジマスの空間周波数軸は、アジマス軸となる。このデータは、位相誤差が補償された画像データである(ステップS22)。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
従来の合成開口レーダ装置はこのように構成されているので、あるアジマスの空間周波数u1において、スペクトルの電力が小さい場合に、式(4)によって算出される位相誤差の推定値の微分値ドットΨ(u)の絶対値がπ以上となる場合があった。スペクトルGn(u)信号の位相は、-πからπまでの値であるため、その微分値の絶対値がπを超えることは本来ありえないため、この場合には、位相誤差の推定結果に誤差を生じ、位相補償誤差が生じてしまう。
【0024】
そこで、この発明は上述した点に鑑みてなされたもので、位相誤差の推定値の微分値、あるいは、スペクトルの電力を監視し、誤差が生じる可能性がある場合に、位相誤差の推定値の微分値を補償し、位相補償誤差の生じる可能性を削減できる合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法を得ることを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る合成開口レーダ装置は、移動プラットフォームに搭載されて、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、
(a)高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、
(b)前記送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、前記送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換した後、デジタル信号に変換する信号送受信部と、
(c)前記信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い、2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、
(d)前記画像再生処理部により再生された画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、
(e)前記レンジビン選択部により選択されたレンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、
(f)画像シフト部の出力に窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、
(g)前記窓関数乗算部による窓関数乗算後の画像データをアジマス方向にFFT(Fast Fourier Transform)するFFT部と、
(h)前記FFT部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、
(i)前記FFT部の出力の複素共役をとる共役処理部と、
(j)前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力とを乗算する第1の乗算処理部と、
(k)前記第1の乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、
(l)前記虚数部抜き出し部の出力をレンジ方向で加算する第1のレンジ方向加算部と、
(m)前記FFT部の出力から電力を計算する電力計算部と、
(n)前記電力計算部の出力をレンジ方向で加算する第2のレンジ方向加算部と、
(o)前記第2のレンジ方向加算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、
(p)前記第1のレンジ方向加算部の出力と前記逆数処理部の出力とを乗算して、位相誤差の推定値の微分値を求める第2の乗算処理部と、
(q)前記第2の乗算処理部の出力を積分して位相誤差の推定値を求める積分処理部と、
(r)前記積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、
(s)前記0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から位相補償量を算出する位相補償量算出部と、
(t)前記FFT部の出力と前記位相補償量算出部の出力とを乗算して、位相誤差を補償する第3の乗算処理部と、
(u)前記第3の乗算処理部の出力をIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)するIFFT部と、
(v)前記IFFT部の出力に基づいて前記(e)ないし(u)の処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と
を備えた合成開口レーダ装置において、
(w)位相誤差の推定値の微分値を求める前記第2の乗算処理部と位相誤差の推定値を求める前記積分処理部との間に設けられて、位相誤差の推定値の微分値の絶対値、または、レンジ方向の平均電力を監視して、位相誤差の推定値の微分値を補正する位相補償量補正手段
を備えたことを特徴とするものである。
【0026】
また、前記位相補償量補正手段は、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として0を代入する位相誤差微分値判定及び0代入部でなることを特徴とするものである。
【0027】
また、前記位相補償量補正手段は、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として補間処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する位相誤差微分値判定及び補間値代入部でなることを特徴とするものである。
【0028】
また、前記位相補償量補正手段は、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として平均処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する位相誤差微分値判定及び平均値代入部でなることを特徴とするものである。
【0029】
また、記FFT部の出力に対して電力の平均値を求める平均電力計算部をさらに備え前記位相補償量補正手段は、前記平均電力計算部から出力されるレンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として0を代入する平均電力による判定及び位相誤差微分値0代入部でなることを特徴とするものである。
【0030】
また、記FFT部の出力に対して電力の平均値を求める平均電力計算部をさらに備え前記位相補償量補正手段は、前記平均電力計算部から出力されるレンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として補間処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する平均電力による判定及び補間値代入部でなることを特徴とするものである。
【0031】
また、記FFT部の出力に対して電力の平均値を求める平均電力計算部をさらに備え前記位相補償量補正手段は、前記平均電力計算部から出力されるレンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として平均処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する平均電力による判定及び平均値代入部でなることを特徴とするものである。
【0032】
また、この発明に係る合成開口レーダ装置の像再生方法は、移動プラットフォームに搭載されて、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置の像再生方法であって、
(a)高周波パルス信号を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換するステップと、
(b)前記ステップで得られた信号に画像再生信号処理を行い、2次元の高分解能な画像を再生するステップと、
(c)再生された画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、処理に用いるレンジビンを選択するステップと、
(d)選択されたレンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせるステップと、
(e)(d)の出力に窓関数をアジマス方向に乗算するステップと、
(f)(e)の出力をアジマス方向にFFT(Fast Fourier Transform)するステップと、
(G)(f)の出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、
(h)(f)の出力の複素共役をとるステップと、
(i)(G)と(h)の出力を乗算するステップと、
(j)(i)の出力の虚数部を抜き出すステップと、
(k)(j)の出力をレンジ方向で加算するステップと、
(l)(f)の出力から電力を計算するステップと、
(m)(l)の出力をレンジ方向で加算するステップと、
(n)(m)の出力の逆数を取るステップと、
(o)(k)の出力と(n)の出力を乗算して、位相誤差の推定値の微分値を求めるステップと、
(p)(o)の出力を積分して位相誤差の推定値を求めるステップと、
(q)(p)の出力から0次と1次の成分を除去するステップと、
(r)(q)の出力から位相補償量を算出するステップと、
(s)(f)の出力と(r)の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、
(t)(s)の出力をIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)するステップと、
(u)IFFTの出力に基づいて(d)ないし(t)の処理を繰り返すかどうかを判定するステップと
を備えた合成開口レーダの像再生方法において、
(v)(o)と(p)のステップの間に、位相誤差の推定値の微分値の絶対値、または、レンジ方向の平均電力を監視して、位相誤差の推定値の微分値を補正するステップ
を備えたことを特徴とするものである。
【0033】
また、前記(v)ステップは、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として0を代入することを特徴とするものである。
【0034】
また、前記(v)ステップは、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として補間処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入することを特徴とするものである。
【0035】
また、前記(v)ステップは、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として平均処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入することを特徴とするものである。
【0036】
また、記(f)ステップの出力に対して電力の平均値を求めるステップをさらに備え前記(v)ステップは、レンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記(p)ステップに位相誤差の推定値の微分値として0を代入することを特徴とするものである。
【0037】
また、記(f)ステップの出力に対して電力の平均値を求めるステップをさらに備え前記(v)ステップは、レンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記(p)ステップに位相誤差の推定値の微分値として補間処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入することを特徴とするものである。
【0038】
さらに、前記(f)ステップの出力に対して電力の平均値を求めるステップをさらに備え前記(v)ステップは、レンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記(p)ステップに位相誤差の推定値の微分値として平均処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入することを特徴とするものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置の像再生方法を図面を参照して説明する。図1は、この発明に係る合成開口レーダ装置の構成図である。図1において、図15に示す従来例と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、27は、改良型Phase Gradient推定及び補償部であり、図2に示す構成を備える。
【0040】
図2は、図1に示す改良型Phase Gradient推定及び補償部27の構成を詳細に示したブロック図である。図2において、図16に示す従来例と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。新たな符号として、28は、位相補償量を監視して補正する位相補償量補正手段を構成するもので、アジマスの空間周波数毎に位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、これがπを超えた場合には、算出された値の代わりに、位相誤差の推定値の微分値を0とする位相誤差微分値判定及び0代入部である。
【0041】
次に、この実施の形態1の動作を、図3と図4に示すフローチャートを参照して説明する。図3は、この発明の実施の形態1に係る合成開口レーダ装置の動作を示すフローチャートである。図3において、ステップS1からステップS5、およびステップS7は、図17に示す従来例と同じ処理である。実施の形態1に係る改良型Phase Gradient推定及び補償部27は、改良型Phase Gradient推定及び補償を行う(ステップS23)。この処理の詳細を図4に示す。
【0042】
図4は、図3に示す改良型Phase Gradient推定及び補償ステップS23の内容について詳細に示したものである。図4において、ステップS8からステップS22は図18に示す従来例と同じ処理である。図2に示す位相誤差微分値判定及び0代入部28は、アジマスの空間周波数毎に位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、これがπを超えた場合には、算出された値の代わりに、位相誤差の推定値の微分値を0とする(ステップS24)。
【0043】
このように、本実施の形態1の構成によれば、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視する処理を設けることで、位相補償誤差の生じる可能性を削減できる。
【0044】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2に係る合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置の像再生方法を図1、5と共に説明する。実施の形態2は、実施の形態1において、改良型Phase Gradient推定及び補償部27を変更したものである。図5は、この改良型Phase Gradient推定及び補償部27を詳細に示したものである。図5において、10から26は実施の形態1と同じものである。29は、位相補償量を監視して補正する位相補償量補正手段を構成するもので、アジマスの空間周波数毎に位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、これがπを超えた場合には、算出された値の代わりに、補間処理によって位相誤差の推定値の微分値を求め、代入する位相誤差微分値判定及び補間値代入部である。
【0045】
次に、この実施の形態2の動作を図2及び図6のフローチャートと共に説明する。実施の形態2は、実施の形態1において、改良型Phase Gradient推定および補償(ステップS23)を変更したものである。図6は、この改良型Phase Gradient推定及び補償の処理を詳細に示したものである。図において、ステップS8からS22は実施の形態1と同じ処理である。位相誤差微分値判定及び補間値代入部29が、アジマスの空間周波数毎に位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、これがπを超えた場合には、算出された値の代わりに、補間処理によって位相誤差の推定値の微分値を求め、これを代入する(ステップS25)。
【0046】
このように、本実施の形態2の構成によれば、位相誤差の推定値の微分値を補間処理によって求め、代入することで、0を代入する処理に対して精度が上昇する。
【0047】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3に係る合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置の像再生方法を図1及び図7と共に説明する。実施の形態3は、実施の形態1において、改良型Phase Gradient推定及び補償部27を変更したものである。図7は、この改良型Phase Gradient推定及び補償部27を詳細に示したものである。図7において、10から26は実施の形態1と同じものである。30は、位相補償量を監視して補正する位相補償量補正手段を構成するもので、アジマスの空間周波数毎に位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、これがπを超えた場合には、算出された値の代わりに、アジマスの空間周波数方向における近傍M点の微分値の平均値を代入する位相誤差微分値判定及び平均値代入部である。ここで、点数Mは事前に設定しておく値である。
【0048】
次に、この実施の形態3の動作を図2及び図8のフローチャートと共に説明する。実施の形態3は、実施の形態1において、改良型Phase Gradient推定および補償(ステップS23)を変更したものである。図8は、この改良型Phase Gradient推定及び補償の処理を詳細に示したものである。図8において、ステップS8からS22は実施の形態1と同じ処理である。位相誤差微分値判定及び補間処理部30が、アジマスの空間周波数毎に位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、これがπを超えた場合には、算出された値の代わりに、アジマスの空間周波数方向における近傍M点の微分値の平均値を代入する。ここで、点数Mは事前に設定しておく値である(ステップS26)。
【0049】
このように、本実施の形態3の構成によれば、位相誤差の推定値の微分値を平均処理によって求めることで、補間処理によって求める場合に対して、計算速度が上昇する。
【0050】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4に係る合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置の像再生方法を図1及び図9と共に説明する。実施の形態4は、実施の形態1において、改良型Phase Gradient推定及び補償部27を変更したものである。図9は、この改良型Phase Gradient推定及び補償部27を詳細に示したものである。図において、10から26は実施の形態1と同じものである。31と32は、位相補償量を監視して補正する位相補償量補正手段を構成するもので、31は、FFT部11の出力に対して電力を計算し、その平均値Gを求める平均電力計算部、32は、アジマスの空間周波数毎にレンジ方向の平均電力を監視し、これが閾値Aと平均電力Gの積AG未満の場合には、位相誤差の推定値の微分値を算出する代わりに、0を代入する平均電力による判定及び位相誤差微分値0代入部である。ここで、閾値Aは事前に設定しておく値である。
【0051】
次に、この実施の形態4の動作を図2及び図10のフローチャートと共に説明する。実施の形態4は、実施の形態1において、改良型Phase Gradient推定および補償(ステップS23)を変更したものである。図10は、この改良型Phase Gradient推定及び補償の処理を詳細に示したものである。図において、ステップS8からS22は実施の形態2と同じ処理である。平均電力計算部31が、FFT部11の出力からその平均電力Gを計算する(ステップS27)。平均電力による判定及び位相誤差微分値0代入部32が、アジマスの空間周波数毎にレンジ方向の平均電力を監視し、これが閾値Aと平均電力Gの積AG未満の場合には、位相誤差の推定値の微分値を算出する代わりに、0を代入する。ここで、閾値Aは事前に設定しておく値である(ステップS28)。
【0052】
このように、本実施の形態4の構成によれば、アジマスの空間周波数領域のスペクトル電力を監視する処理を設けることで、位相補償誤差の生じる可能性を削減できる。
【0053】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5に係る合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置の像再生方法を図1及び図11と共に説明する。実施の形態5は、実施の形態4において、改良型Phase Gradient推定及び補償部27を変更したものである。図11は、この改良型Phase Gradient推定及び補償部27を詳細に示したものである。図において、10から26および31は実施の形態4と同じものである。34は、アジマスの空間周波数毎にレンジ方向の平均電力を監視し、これが閾値Aと平均電力Gの積AG未満の場合には、位相誤差の推定値の微分値を算出する代わりに、他の位相誤差の推定値の微分値から補間処理によって位相誤差の推定値の微分値を求め、これを代入する平均電力による判定及び位相誤差微分値への補間値代入部である。ここで、閾値Aは事前に設定しておく値である。
【0054】
次に、この実施の形態5の動作を図2及び図12のフローチャートと共に説明する。実施の形態5は、実施の形態4において、改良型Phase Gradient推定および補償(ステップS23)を変更したものである。図12は、この改良型Phase Gradient推定及び補償の処理を詳細に示したものである。図において、ステップS8からS22およびS27は実施の形態4と同じ処理である。平均電力による判定及び位相誤差微分値への補間値代入部33が、アジマスの空間周波数毎にレンジ方向の平均電力を監視し、これが閾値Aと平均電力Gの積AG未満の場合には、位相誤差の推定値の微分値を算出する代わりに、補間処理によって位相誤差の推定値の微分値を求め、これを代入する。ここで、閾値Aは事前に設定しておく値である(ステップS29)。
【0055】
このように、本実施の形態5の構成によれば、位相誤差の推定値の微分値を補間処理によって求め、代入することで、0を代入する処理に対して精度が上昇する。
【0056】
実施の形態6.
以下、この発明の実施の形態6に係る合成開口レーダ装置及び合成開口レーダ装置の像再生方法を図1及び図13と共に説明する。実施の形態6は、実施の形態4において、改良型Phase Gradient推定及び補償部27を変更したものである。図13は、この改良型Phase Gradient推定及び補償部27を詳細に示したものである。図において、10から26および31は実施の形態4と同じものである。34は、アジマスの空間周波数毎にレンジ方向の平均電力を監視し、これが閾値Aと平均電力Gの積AG未満の場合には、位相誤差の推定値の微分値を算出する代わりに、アジマスの空間周波数方向における近傍M点の微分値の平均値を代入する平均電力による判定及び位相誤差微分値への平均値代入部である。ここで、閾値A、点数Mは事前に設定しておく値である。
【0057】
次に、この実施の形態6の動作を図2及び図14のフローチャートと共に説明する。実施の形態6は、実施の形態4において、改良型Phase Gradient推定および補償(ステップS23)を変更したものである。図14は、この改良型Phase Gradient推定及び補償の処理を詳細に示したものである。図14において、ステップS8からS22およびS27は実施の形態4と同じ処理である。平均電力による判定及び位相誤差微分値への平均値代入部34が、アジマスの空間周波数毎にレンジ方向の平均電力を監視し、これが閾値Aと平均電力Gの積AG未満の場合には、位相誤差の推定値の微分値を算出する代わりに、アジマスの空間周波数方向における近傍M点の微分値の平均値を代入する。ここで、閾値A、点数Mは事前に設定しておく値である(ステップS30)。
【0058】
このように、本実施の形態6の構成によれば、位相誤差の推定値の微分値を平均処理によって求めることで、補間処理によって求める場合に対して、計算速度が上昇する。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、位相誤差の推定値の微分値、あるいは、スペクトルの電力を監視し、誤差が生じる可能性がある場合に、位相誤差の推定値の微分値を補償し、位相補償誤差の生じる可能性を削減できる合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法を得ることができる。
【0060】
また、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視する処理を設けることで、位相補償誤差の生じる可能性を削減できる。
【0061】
また、位相誤差の推定値の微分値を補間処理によって求め、代入することで、0を代入する処理に対して精度が上昇する。
【0062】
また、位相誤差の推定値の微分値を平均処理によって求めることで、補間処理によって求める場合に対して、計算速度が上昇する。
【0063】
また、アジマスの空間周波数領域のスペクトル電力を監視する処理を設けることで、位相補償誤差の生じる可能性を削減できる。
【0064】
また、位相誤差の推定値の微分値を補間処理によって求め、代入することで、0を代入する処理に対して精度が上昇する。
【0065】
さらに、位相誤差の推定値の微分値を平均処理によって求めることで、補間処理によって求める場合に対して、計算速度が上昇する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る合成開口レーダ装置の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る改良型Phase Gradient推定及び補償部27の構成を詳細に示したブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係るもので、図1の動作を説明するフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1に係るもので、図2の動作を説明するフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態2に係る改良型Phase Gradient推定及び補償部27の構成を詳細に示したブロック図である。
【図6】 この発明の実施の形態2に係るもので、図5の動作を説明するフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態3に係る改良型Phase Gradient推定及び補償部27の構成を詳細に示したブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態3に係るもので、図7の動作を説明するフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態4に係る改良型Phase Gradient推定及び補償部27の構成を詳細に示したブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態4に係るもので、図9の動作を説明するフローチャートである。
【図11】 この発明の実施の形態5に係る改良型Phase Gradient推定及び補償部27の構成を詳細に示したブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態5に係るもので、図11の動作を説明するフローチャートである。
【図13】 この発明の実施の形態6に係る改良型Phase Gradient推定及び補償部27の構成を詳細に示したブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態6に係るもので、図13の動作を説明するフローチャートである。
【図15】 従来例に係る合成開口レーダ装置の構成図である。
【図16】 従来例に係るPhase Gradient推定及び補償部7の構成を詳細に示したブロック図である。
【図17】 従来例に係るもので、図15の動作を説明するフローチャートである。
【図18】 従来例に係るもので、図16の動作を説明するフローチャートである。
【図19】 図15に示す画像シフト部5の動作の説明図である。
【符号の説明】
1 送受信アンテナ、2 信号送受信部、3 画像再生処理部、4 レンジビン選択部、5 画像シフト部、6 窓関数乗算部、8 繰り返し判定部、9 画像データ、10 画像データ、11 FFT部、12 微分処理部、13 共役処理部、14 乗算処理部、15 虚数部抜き出し部、16 レンジ方向加算部、17 電力計算部、18 レンジ方向加算部、19 逆数処理部、20 乗算処理部、21 積分処理部、22 0次、1次成分除去部、23 位相補償量算出部、24 乗算処理部、25 IFFT部、26 画像データ、27 改良型Phase Gradient推定及び補償部、28 位相誤差微分値判定及び0代入部、29位相誤差微分値判定及び補間値代入部、30 位相誤差微分値判定及び平均値代入部、31 平均電力計算部、32 平均電力による判定及び位相誤差微分値0代入部、33 平均電力による判定及び位相誤差微分値への補間値代入部、34 平均電力による判定及び位相誤差微分値への平均値代入部。

Claims (14)

  1. 移動プラットフォームに搭載されて、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置であって、
    (a)高周波パルス信号を空間に放射するとともに、反射したエコー信号を収集する送受信アンテナと、
    (b)前記送受信アンテナで送信する高周波パルス信号を発生させるとともに、前記送受信アンテナで収集された信号を増幅し、中間周波数に変換した後、デジタル信号に変換する信号送受信部と、
    (c)前記信号送受信部からの受信信号に画像再生処理を行い、2次元の高分解能な画像を再生する画像再生処理部と、
    (d)前記画像再生処理部により再生された画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、処理に用いるレンジビンを選択するレンジビン選択部と、
    (e)前記レンジビン選択部により選択されたレンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせる画像シフト部と、
    (f)画像シフト部の出力に窓関数をアジマス方向に乗算する窓関数乗算部と、
    (g)前記窓関数乗算部による窓関数乗算後の画像データをアジマス方向にFFT(Fast Fourier Transform)するFFT部と、
    (h)前記FFT部の出力をアジマスの空間周波数軸方向に微分する微分処理部と、
    (i)前記FFT部の出力の複素共役をとる共役処理部と、
    (j)前記微分処理部の出力と前記共役処理部の出力とを乗算する第1の乗算処理部と、
    (k)前記第1の乗算処理部の出力の虚数部のみを取り出す虚数部抜き出し部と、
    (l)前記虚数部抜き出し部の出力をレンジ方向で加算する第1のレンジ方向加算部と、
    (m)前記FFT部の出力から電力を計算する電力計算部と、
    (n)前記電力計算部の出力をレンジ方向で加算する第2のレンジ方向加算部と、
    (o)前記第2のレンジ方向加算部の出力の逆数を取る逆数処理部と、
    (p)前記第1のレンジ方向加算部の出力と前記逆数処理部の出力とを乗算して、位相誤差の推定値の微分値を求める第2の乗算処理部と、
    (q)前記第2の乗算処理部の出力を積分して位相誤差の推定値を求める積分処理部と、
    (r)前記積分処理部の出力である位相誤差の推定値の0次と1次の成分を除去する0次、1次成分除去部と、
    (s)前記0次、1次成分除去部の出力である位相誤差の推定値から位相補償量を算出する位相補償量算出部と、
    (t)前記FFT部の出力と前記位相補償量算出部の出力とを乗算して、位相誤差を補償する第3の乗算処理部と、
    (u)前記第3の乗算処理部の出力をIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)するIFFT部と、
    (v)前記IFFT部の出力に基づいて前記(e)ないし(u)の処理を繰り返すかどうかを判定する繰り返し判定部と
    を備えた合成開口レーダ装置において、
    (w)位相誤差の推定値の微分値を求める前記第2の乗算処理部と位相誤差の推定値を求める前記積分処理部との間に設けられて、位相誤差の推定値の微分値の絶対値、または、レンジ方向の平均電力を監視して、位相誤差の推定値の微分値を補正する位相補償量補正手段
    を備えたことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  2. 請求項1に記載の合成開口レーダ装置において、
    前記位相補償量補正手段は、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として0を代入する位相誤差微分値判定及び0代入部でなる
    ことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  3. 請求項1に記載の合成開口レーダ装置において、
    前記位相補償量補正手段は、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として補間処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する位相誤差微分値判定及び補間値代入部でなる
    ことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  4. 請求項1に記載の合成開口レーダ装置において、
    前記位相補償量補正手段は、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として平均処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する位相誤差微分値判定及び平均値代入部でなる
    ことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  5. 請求項1に記載の合成開口レーダ装置において、
    記FFT部の出力に対して電力の平均値を求める平均電力計算部をさらに備え
    前記位相補償量補正手段は、前記平均電力計算部から出力されるレンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として0を代入する平均電力による判定及び位相誤差微分値0代入部でなる
    ことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  6. 請求項1に記載の合成開口レーダ装置において、
    記FFT部の出力に対して電力の平均値を求める平均電力計算部をさらに備え
    前記位相補償量補正手段は、前記平均電力計算部から出力されるレンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として補間処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する平均電力による判定及び補間値代入部でなる
    ことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  7. 請求項1に記載の合成開口レーダ装置において、
    記FFT部の出力に対して電力の平均値を求める平均電力計算部をさらに備え
    前記位相補償量補正手段は、前記平均電力計算部から出力されるレンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記積分処理部に出力する位相誤差の推定値の微分値として平均処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する平均電力による判定及び平均値代入部でなる
    ことを特徴とする合成開口レーダ装置。
  8. 移動プラットフォームに搭載されて、地表や海面の高分解能画像を得る合成開口レーダ装置の像再生方法であって、
    (a)高周波パルス信号を地表面に向けて送信し、反射エコーを受信して、信号を増幅し、中間周波数に変換し、デジタル信号に変換するステップと、
    (b)前記ステップで得られた信号に画像再生信号処理を行い、2次元の高分解能な画像を再生するステップと、
    (c)再生された画像から孤立した点状の目標が存在するレンジを探し、処理に用いるレンジビンを選択するステップと、
    (d)選択されたレンジビン内で孤立した点状の目標を探し、その目標が画像の左端に位置するように画像全体をシフトさせるステップと、
    (e)(d)の出力に窓関数をアジマス方向に乗算するステップと、
    (f)(e)の出力をアジマス方向にFFT(Fast Fourier Transform)するステップと、
    (G)(f)の出力をアジマスの空間周波数で微分するステップと、
    (h)(f)の出力の複素共役をとるステップと、
    (i)(G)と(h)の出力を乗算するステップと、
    (j)(i)の出力の虚数部を抜き出すステップと、
    (k)(j)の出力をレンジ方向で加算するステップと、
    (l)(f)の出力から電力を計算するステップと、
    (m)(l)の出力をレンジ方向で加算するステップと、
    (n)(m)の出力の逆数を取るステップと、
    (o)(k)の出力と(n)の出力を乗算して、位相誤差の推定値の微分値を求めるステップと、
    (p)(o)の出力を積分して位相誤差の推定値を求めるステップと、
    (q)(p)の出力から0次と1次の成分を除去するステップと、
    (r)(q)の出力から位相補償量を算出するステップと、
    (s)(f)の出力と(r)の出力を乗算して位相誤差を補償するステップと、
    (t)(s)の出力をIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)するステップと、
    (u)IFFTの出力に基づいて(d)ないし(t)の処理を繰り返すかどうかを判定するステップと
    を備えた合成開口レーダの像再生方法において、
    (v)(o)と(p)のステップの間に、位相誤差の推定値の微分値の絶対値、または、レンジ方向の平均電力を監視して、位相誤差の推定値の微分値を補正するステップ
    を備えたことを特徴とする合成開口レーダの像再生方法。
  9. 請求項8に記載合成開口レーダの像再生方法において、
    前記(v)ステップは、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として0を代入する
    ことを特徴とする合成開口レーダの像再生方法。
  10. 請求項8に記載の合成開口レーダの像再生方法において、
    前記(v)ステップは、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として補間処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する
    ことを特徴とする合成開口レーダの像再生方法。
  11. 請求項8に記載の合成開口レーダの像再生方法において、
    前記(v)ステップは、位相誤差の推定値の微分値の絶対値を監視し、所定値を越えた場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として平均処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入する
    ことを特徴とする合成開口レーダの像再生方法。
  12. 請求項8に記載の合成開口レーダの像再生方法において、
    記(f)ステップの出力に対して電力の平均値を求めるステップをさらに備え
    前記(v)ステップは、レンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として0を代入す
    とを特徴とする合成開口レーダの像再生方法。
  13. 請求項8に記載の合成開口レーダの像再生方法において、
    記(f)ステップの出力に対して電力の平均値を求めるステップをさらに備え
    前記(v)ステップは、レンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として補間処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入す
    とを特徴とする合成開口レーダの像再生方法。
  14. 請求項8に記載の合成開口レーダの像再生方法において、
    前記(v)ステップは、前記(f)ステップの出力に対して電力の平均値を求めるステップをさらに備え
    前記(v)ステップは、レンジ方向の平均電力を監視し、所定の閾値と平均電力の積未満の場合には、前記(p)ステップに出力する位相誤差の推定値の微分値として平均処理によって求めた位相誤差の推定値の微分値を代入す
    とを特徴とする合成開口レーダの像再生方法。
JP2001397087A 2001-12-27 2001-12-27 合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法 Expired - Lifetime JP3916952B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001397087A JP3916952B2 (ja) 2001-12-27 2001-12-27 合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001397087A JP3916952B2 (ja) 2001-12-27 2001-12-27 合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003194932A JP2003194932A (ja) 2003-07-09
JP3916952B2 true JP3916952B2 (ja) 2007-05-23

Family

ID=27602977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001397087A Expired - Lifetime JP3916952B2 (ja) 2001-12-27 2001-12-27 合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3916952B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3964218B2 (ja) * 2002-01-29 2007-08-22 三菱電機株式会社 合成開口レーダ装置及び像再生方法
JP4793240B2 (ja) * 2006-12-04 2011-10-12 三菱電機株式会社 高分解能レーダ装置
KR101984105B1 (ko) * 2017-10-20 2019-05-30 국방과학연구소 위상비교 방식을 이용한 2차원 방향탐지 오차 추정 시스템 및 그 방법
KR102042147B1 (ko) * 2018-12-21 2019-11-27 엘아이지넥스원 주식회사 레이더 신호 보상 제어 장치 및 방법
KR102071493B1 (ko) * 2018-12-21 2020-01-30 엘아이지넥스원 주식회사 다중 수신빔 형성 시스템 및 방법
CN111680263B (zh) * 2020-06-01 2022-11-08 北京中安智能信息科技有限公司 一种激光雷达晃动误差补偿方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3740655B2 (ja) * 1999-03-16 2006-02-01 三菱電機株式会社 合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法
JP2001051055A (ja) * 1999-08-06 2001-02-23 Mitsubishi Electric Corp 合成開口レーダ装置及びレーダ画像再生方法
JP3783502B2 (ja) * 2000-01-14 2006-06-07 三菱電機株式会社 レーダ信号処理装置
JP3740657B2 (ja) * 2000-02-25 2006-02-01 三菱電機株式会社 合成開口レーダ装置及びその像再生方法
JP3660221B2 (ja) * 2000-09-04 2005-06-15 三菱電機株式会社 合成開口レーダ装置及び画像再生方法
JP4597444B2 (ja) * 2001-09-19 2010-12-15 三菱電機株式会社 合成開口レーダ装置および合成開口レーダ装置における像再生方法
JP3852569B2 (ja) * 2001-10-25 2006-11-29 三菱電機株式会社 レーダ信号処理装置および方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003194932A (ja) 2003-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100741340B1 (ko) 직교 주파수 분할 다중 전송용 수신기
JP5110531B2 (ja) Fm−cwレーダ装置
KR20020044505A (ko) 오에프디엠 신호의 수신 장치 및 채널 추정을 통한 신호복원 방법
US10422719B2 (en) Chromatic dispersion estimating circuit, optical reception device and chromatic dispersion amount estimating method
JP3916952B2 (ja) 合成開口レーダ装置及び合成開口レーダの像再生方法
JP4722574B2 (ja) 画像レーダ装置
JP2010127771A (ja) 合成開口ソーナー、合成開口ソーナーの位相誤差補正方法及びプログラム
JP2009135862A (ja) サンプリング周波数オフセット評価及び補償装置並びにその方法
JP6457299B2 (ja) レーダ装置
JP5261771B2 (ja) 波長分散補償方法および受信装置
GB2187059A (en) Motion detector for video signal prediction systems
JP3964218B2 (ja) 合成開口レーダ装置及び像再生方法
EP1074128B1 (fr) Recepteur de signaux multiporteuse a correction de defauts d'egalisation provoques par les deplacements de la fenetre trf
JP6395672B2 (ja) レーダ装置
JP4908291B2 (ja) 合成開口レーダ装置
JP5888153B2 (ja) 画像レーダ装置および信号処理装置
JP6289389B2 (ja) 画像レーダ装置
JP3296234B2 (ja) クラッタ抑圧装置およびクラッタ抑圧方法
JP2007263631A (ja) レーダ装置及び画像処理方法
JP3949489B2 (ja) レーダ装置
JP2011247593A (ja) 画像レーダ装置
KR100568069B1 (ko) Tdma 통신 시스템에서의 반송파 및 도플러 주파수오차 추정 장치 및 그 방법
US9094266B2 (en) Efficient de-spreading
JP6770495B2 (ja) 光受信器及び周波数オフセット量推定方法
JP6289388B2 (ja) 画像レーダ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3916952

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140216

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term