JP3914372B2 - ポリウレタン樹脂組成物及びポリウレタン樹脂 - Google Patents

ポリウレタン樹脂組成物及びポリウレタン樹脂 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、防振材料,制振材料,衝撃吸収材料,軟質注型材料,軟質充填材料,自己粘着性材料等に有用な軟質組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般のエラストマーは、ポリオールオリゴマーと官能基数2のイソシアネート化合物との反応によって得られる末端に活性なイソシアネート基を有するプレポリマーを主剤とし、低分子量ポリオールおよび/またはポリアミン類を硬化剤とし、必要に応じて各種材料を配合したものが用いられている。このような原材料を反応して得られるエラストマーは、強さ,伸びに優れた特性を示すが、ゴム硬度55未満のものを得ることができなかった。
【0003】
従来、ウレタン樹脂からなる軟質組成物を得ようとする場合、上記プレポリマーを主剤とし、官能基2または3の分子量の大きいポリオールを硬化剤として反応させることもできるが、ゴム硬度45未満のものを得ることができなかった。
【0004】
また、上記組成中に可塑剤を多量に処方することによって軟質組成物を得る方法はよく知られている。しかしながら、かかる方法は得られる組成物の機械的特性を著しく損ない、加えて可塑剤によるブリージングを発生し易く被着体を汚すか侵すと言う点が欠点であった。
【0005】
また、官能基2または3の分子量の大きいポリオールを硬化剤として、理論量より少ない上記プレポリマーを主剤として反応させることによって軟質組成物を得る方法が知られている。しかしながら、かかる方法は得られる組成物の機械的特性は優れているが耐久性,特に耐熱性を損ない、例えば80℃の高温下では数時間で分解してしまうと言う点が欠点であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、かかる欠点を解消し、ゴム硬度が5以下でありながらも形状安定性と耐熱性に優れている軟質組成物を提供することである。即ち、可塑剤によるブリージングの発生がなく、常用80℃以上の耐熱性に優れたゴム硬度が5以下の軟質組成物であり、この組成物を用いた防振・制振材料,衝撃吸収材料および自己粘着性材料等を提供することである。
【0007】
ところで、可塑剤等の二次的手段を用いずに、ゴム硬度5以下の軟質で常用80℃以上の耐熱性を持つ組成物は、現在までのところ提案されておらず、防振・制振,衝撃吸収,緩衝材等の新材料等として、各産業分野からこれら組成物の出現は強く期待されている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は叙上の点鑑みて鋭意研究を重ねたところ、
官能基数2、分子量700〜2,000の末端に1級ヒドロキシル基を有するポリオール、若しくは、官能基数3、分子量6,000〜8,000の末端に1級ヒドロキシル基を部分的に有するポリオールと、
ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートを混合したポリウレタン樹脂組成物であって、
前記ポリオールの水酸基(OH)に対する前記イソシアネートのイソシアネート基(NCO)の当量比、すなわち(NCO/OH)が、
ポリオールの官能基数が2の場合0.48〜0.41、
ポリオールの官能基数が3の場合0.7〜0.61であり、
前記ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートの官能基数が2.5〜2.8であることを特徴とするポリウレタン樹脂組成物を硬化して得られるポリウレタン樹脂が、ゴム硬度が5以下でありながら形状安定性と耐熱性に優れていることを見出し本発明に至った。
また、請求項2に記載するように、前記ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートが、前記ポリオールと、末端活性イソシアネート基残量29〜23重量%のプレポリマーを形成していることが好ましい。
【0009】
本発明によれば、ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートは官能基数2.5〜2.8の架橋性化合物であり、ベンゼン環に直接附加する高活性のイソシアネート基を有するために、低活性なヒドロキシル基に対しても1級ヒドロキシル基を適宜選択し、理論量より多く使用することによりイソシアネート基の確かな架橋反応を進め、耐熱性に優れた組成物を得ることが出来ることが分かった。しかもポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートは、組成物中のハードセグメントを構成するが、その分子量は320〜360と小さいために、ソフトセグメントを構成するポリオールの官能基数と分子量を選択することにより、得られる組成物中のポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートの構成比率は極めて小さく設定することが可能となり、極めて軟質の組成物が得られることを見出した。
【0010】
【作用】
本発明によれば、可塑剤等の二次的手段を用いずに、ゴム硬度5以下の軟質で常用80℃以上の耐熱性を持つ組成物を提供できるため、防振・制振,衝撃吸収,緩衝材等の新材料等として各産業分野に利用出来る。
しかも本発明の組成物は、自己粘着性を有するために、経時劣化の少ない新粘着材料としても利用出来る。
【0011】
本発明に用いるポリオールの内の1つは、官能基数2、分子量700〜2,000で末端に1級ヒドロキシル基を有することが必要である。官能基数が2未満の場合は未硬化組成物になりやすく、この分子量範囲で官能基数が2より大きい場合は、ゴム硬度が5より大きくなり好ましくない。分子量が700未満の場合は、ゴム硬度が5より大きくなり好ましくなく、分子量が2,000より大きい場合は、反応が十分に進まないためか、得られた組成物は耐熱性に欠け好ましくない。ポリオールの末端が2級ヒドロキシル基の場合は、反応が十分に進まないためか、未硬化物になるか、得られた組成物は耐熱性に欠け好ましくない。
【0012】
ここで、官能基数が2で、末端に1級ヒドロキシル基を有するポリオールとしては、ポリテトラメチレンポリオキシグリコール、ε−カプロラクトン系ポリオール、β−メチル−δ−バレロラクトン系ポリオール、ポリエステル系ポリオールおよびカーボネート系ポリオール等の公知の材料を挙げることが出来る。これらのポリオールは、単独で用いたり2種以上併用することが出来る。
【0013】
本発明に用いるもう一つのポリオールは、官能基数3、分子量6,000〜8,000で末端に1級ヒドロキシル基を少なくとも部分的に有することが必要である。官能基数が3未満の場合は、十分な架橋が構成できないためか、得られた組成物は耐熱性に欠け好ましくなく、官能基数が3より大きい場合は、ゴム硬度が5より大きくなり好ましくない。分子量が6,000未満の場合は、ゴム硬度が5より大きくなり好ましくなく、分子量が8,000より大きい場合は、ポリオール末端の不飽和度が高くなり反応阻害をもたらすので好ましくない。ポリオールの末端が2級ヒドロキシル基である場合には、反応が十分に進まないために、未硬化物になるか、得られた組成物は耐熱性に欠け好ましくない。
【0014】
ここで、官能基数が3で、末端に1級ヒドロキシル基を部分的に有するポリオールとしては、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、もしくはヘキサントリオール等の3官能基数の活性水素化合物を開始剤として1,2−ポロピレンオキサイドを開環附加重合させ、次いでエチレンオキサイドを開環附加重合させる公知の化合物を用いることが出来る。例えば、プレミノールPML−7001,PML−7003,PML−7005,エクセノール837、840,850、もしくはアクリルポリマーをブレンドしたポリオールのエクセノール911,910,940(旭硝子株式会社)等を挙げることが出来る。また、これらの2種類以上の混合物を使用することも出来るし、これらと前述の官能基数2、分子量700〜2,000で末端に1級ヒドロキシル基を有するポリオールの2種類以上の混合物を使用することも可能である。
【0015】
本発明に用いるポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートは、官能基数2.5〜2.8であるのが好ましい。官能基数2.5未満の場合は、耐熱性に欠け、また官能基数2.8より大きい場合は、ゴム硬度が5より大きくなるために好ましくない。たとえば、ミリオネートMR−100,MR−200,MR−300(日本ポリウレタン株式会社)等を挙げることができる。
【0016】
更にまた、本発明に用いるポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートは、理論量より少ない前述のポリオールと公知の技術を用いて反応せしめ、末端に活性イソシアネート基を残すプレポリマーとして用いてもよいが、末端活性イソシアネート基残量は、29〜23重量%、好ましくは29〜27重量%がより好ましい。末端活性イソシアネート基残量が29重量%より大きい場合は、プレポリマーとして用いる特徴に欠け、23重量%未満の場合は液粘度が高くなり作業性に支障を生じるために好ましくない。プレポリマーとして用いる必要性は特にないが、イソシアネート化合物とポリオールの相溶性に優れる所から反応性をより確かに進めることが出来る。
【0017】
本発明においては、前記の官能基数が2で、末端に1級ヒドロキシル基を有するポリオールは、理論量より少ないポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートと反応させることが必要である。ポリオールの水酸基(OH)に対するイソシアネートのイソシアネート基(NCO)の当量比、即ちNCO/OHは0.48〜0.41が好ましい。この当量比が0.48を超える場合は、得られる組成物のゴム硬度が5を越え、脆い組成物となるために好ましくなく、0.41未満の場合は、形状保持性に欠け十分な組成物を得られないために好ましくない。
【0018】
また、前記の官能基数が3で、末端に1級ヒドロキシル基を部分的に有するポリオールも、理論量より少ないポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートと反応させることが必要で、上記NCO/OHは0.7〜0.61が好ましい。この当量比が0.7を超える場合は、得られる組成物のゴム硬度が5を越え、脆い組成物となるために好ましくなく、0.61未満の場合は、形状保持性に欠けるために好ましくない。
【0019】
従来、ポリオール成分に対して理論量より少ないイソシアネート成分を反応させることは、得られる組成物の硬度が低下し、機械特性,耐熱性の著しい低下を伴い、硬化不良に成りやすいとされている。本開発においては、ポリオール成分に対して分子量の小さい架橋性のイソシアネート化合物をさらに理論量より少なく反応させるため、得られる組成物中のハードセグメント(イソシアネート化合物)の構成重量分率が少なく、低い硬度を達成できると推定される。また、活性の強い架橋性のイソシアネート基であり、理論量より多い水酸基の存在と1級ヒドロキシル基の存在から、イソシアネート基の反応収率が高くなり得られる組成物の耐熱性が優れるものと考えられる。
【0020】
ここで、ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートとポリオールとの間のウレタン化反応を行わせるに当たって、適宜のウレタン化触媒を用いることができる。このウレタン化触媒としては、第3級アミン化合物や有機金属化合物等の公知の触媒を用いることが可能である。例えば、トリエチレンジアミン,N,N‘−ジメチルヘキサメチレンジアミン,N,N‘−ジメチルブタンジアミン,オクチル酸鉛,ラウリル酸ジブチル錫等が好適である。ただし、このウレタン化触媒を用いることは本発明の必須の要件ではない。
【0021】
また、本発明によるポリウレタン樹脂で構成された軟質組成物は単体として用いることもできるが,以下に示す成分を添加することが出来る。まず、可塑剤を添加することが出来る。この可塑剤は、主成分としての前記ポリオールとイソシアネートの合計量100重量部当たり15重量部未満に限って混合することが出来る。この可塑剤を添加すると、その添加量が多くなるに応じて得られる軟質組成物の硬度は低下する。従って、この可塑剤の添加によって組成者硬度をある程度制御することが可能になる。ただし、可塑剤を15重量部以上添加すると、組成物の機械的特性を損ない、耐熱温度が低下し、また、可塑剤を原因とするブリージングを起こしやすくなる。適用可能な可塑剤の種類としては、通常のポリウレタン樹脂用の可塑剤、例えばジオクチルフタレート,ジブチルフタレート,トリスクロロエチルフォスフェート,トリスクロロプロピルフォスフェート等が挙げられる。
【0022】
また、組成物の耐久性,安定性の向上を図るために、安定剤として、熱安定剤,酸化防止剤,紫外線吸収剤,紫外線安定剤,充填剤等を、支障のない限りにおいて、1種または2種以上混合して用いることも出来る。さらに、前述したもの以外にも、顔料,染料,難燃剤,消泡剤,分散剤,界面活性剤,水分吸着剤等を適宜添加することも可能である。
【0023】
而して、原料として用いられるポリオールおよびポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートはそれぞれ常温、もしくは加温した状態で、これら2成分を混合する。添加剤を混合する場合には、予めポリオールに混合させておくか、または主成分の混合時に添加してもよい。
【0024】
前述の各成分を十分に混合したのち真空下で脱泡して、常温〜120℃の金型に流し込み、常温〜120℃で2日〜2時間ウレタン化反応を起こさせる。しかる後に金型から取り出すことによってウレタン樹脂から構成された軟質組成物が得られる。
【0025】
以下、本発明の実施例を表1に、比較例を表2〜表3によって具体的に説明する。
なお,表1〜表3に示す各素材は次のとおりである。
【0026】
(1)官能基数が2で、末端に1級ヒドロキシル基を有するポリオール
表中番号1−1:β−メチル−δ−バレロラクトン系ポリオール(官能基数2、分子量1,000)
表中番号1−2:ポリエステル系ポリオール:3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸反応のポリオール(官能基数2、分子量1,000)
(2)官能基数が3で、末端に1級ヒドロキシル基を部分的に有するポリオール:
表中番号2−1:ポリオキシポリプロピレン(末端部分エチレン)トリオール(官能基数3、分子量6,500)
表中番号2−2:ポリオキシポリプロピレン(末端部分エチレン)トリオール(官能基数3、分子量6,010)
(3)その他のポリオール:
表中番号3−1:ポリオキシポリプロピレングリコール(官能基数2、分子量1,000)
表中番号3−2:ポリオキシポリプロピレントリオール(官能基数3、分子量6,000)
(4)イソシアネート:
表中番号4−1:ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネート(官能基数2.7)
表中番号4−2:カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート(官能基数2.0)
表中番号4−3:ジフェニルメタンジイソシアネートとポリオキシポリプロピレントリオール(分子量5,000)の反応させたプレポリマー(末端活性イソシアネート基残量9.1重量%)
表中番号4−4:トリレンジイソシアネートとポリオキシポリプロピレンポリオール(官能基数2.5、分子量2,500)の反応させたプレポリマー(末端活性イソシアネート基残量2.67重量%)
(5)その他の添加剤:
表中番号5−1:触媒:ラウリル酸ジブチル錫
表中番号5−2:可塑剤:ジオクチルフタレート
表中番号5−3:消泡剤:商品名 シリコン消泡剤SAG471(日本ユニカ)
【0026】
以上の素材を表に示す処方に従ってホモジナイザー(3000rpm/min)で60秒間混合することにより反応を開始させて、その混合物を真空中で脱泡し、更にその混合物を200×200mm,厚み5mmのシリコーン製オープン金型に注型して、表中の所定温度で所定時間反応を継続したのち脱型し、引き続き常温で7日間養生することによって、200×200mm,厚み5mmのシート状の組成物を得た。
【0027】
そして、このシートについて以下のような実験を行い、その結果を表1〜表3に示している。なお、表1が本発明の実施例A〜Eに関し、表2〜表3が比較例F〜Mに関するものである。
【0028】
【表1】
Figure 0003914372
【0029】
【表2】
Figure 0003914372
【0030】
【表3】
Figure 0003914372
【0031】
表中の「ポリオール」,「イソシアネート」,「触媒」,「可塑剤」,「消泡剤」欄における数値の単位は、重量部数を示す。
【0032】
また、「ゴム硬度」は、JIS K6301に準じてバネ式ゴム硬度計を用いて測定した結果の数値である。「スポンジ硬度」は、JIS S6050に準じてバネ式スポンジ硬度計を用いて測定した結果の数値である。
【0033】
「耐熱性」は、所定温度に暴露後、目視により7日以内に分解が発生したものを評価「D」、7日〜30日間に分解が発生したものを評価「C」,31日〜90日のものを評価「B」、そして90経過後も異常のなかったものを評価「A」の4段階で評価した。
【0033】
「耐ブリージング性」は、新聞紙の上に置いたシート状組成物上に、重量20kg(200×150mmの面積)の荷重をかけて、30日後に荷重を開放した時に組成物から新聞紙に移行した可塑剤の痕跡のある時(評価「B」)、ない時(評価「A」)の2段階で評価した。
【0034】
そして、得られた軟質組成物のシートのA〜Eについて、防振性,衝撃吸収性,粘着強さの測定を行い、その結果を表4に示している。
【0035】
【表4】
Figure 0003914372
【0036】
表中の「防振性(tanδ)」は、測定機「Dynamic Mechani−cal Thermal Analyzer:Polymer Laboratories社」で、30×5×2mmの試験片の曲げ試験にて測定した結果の数値である。
また、「衝撃吸収率」は、535gの鋼球を690mmの高さから5mmの鋼板上に自然落下させた時に鋼板下の1トンロードセルが受ける瞬間最大衝撃値(kg)を「x」とした時、同様の試験により厚み10mmの測定物が受けた衝撃値(「y」kgとする)から、その衝撃吸収率は〔=(1−y/x)×100%)〕とした数値である。
「粘着強さ(g/10mm)」は、ステンレス板を被着体とした180゜ピール引張り試験にて測定した結果の数値である。
【0037】
【表4】の「防振性(tanδ)」の結果より、本開発の軟質組成物の「tanδ」は、周波数と温度に係わらず0.35以上(天然ゴムのtanδは、0.05〜0.1)であり、極めて優れた防振材料といえる。
【0038】
【表4】の「衝撃吸収率」の結果より、本開発の軟質組成物の衝撃吸収率は、94%以上(天然ゴムの衝撃吸収率は、約70%)であり、極めて優れた衝撃吸収材料といえる。
【0039】
【表4】の「粘着強さ」の結果より、本開発の軟質組成物の粘着強さは、180゜ピール引張り強さで90〜200(g/10mm)(織布粘着テープの180゜ピール引張り強さは約210(g/10mm))であり、組成物自体に自己粘着性を有するため経時劣化の少ない新しい粘着性材料といえる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる組成物は、ゴム硬度5以下の極めて軟質の組成物であり、極めて低応力で組成物は変形するために変位の激しい場所等に用いれば甚だ都合がよい材料となる。また、防振性,衝撃吸収性に優れている所から、防振材料,制振材料及び衝撃吸収材料等として広範な用途に用いることが出来る組成物である。
また、本発明の軟質組成物は、可塑剤等の二次的手段を用いないため、可塑剤が経時ブリージングして被着対象物を汚したり侵したりする心配はなく、しかも80℃以上の耐熱性を有し、より広範な用途に用いることが出来ると言う優れた効果を有する。
また、本発明の軟質組成物は、組成物自体に自己粘着性を有するため経時劣化の少ない新しい粘着性材料でもある。

Claims (2)

  1. 官能基数2、分子量700〜2,000の末端に1級ヒドロキシル基を有するポリオール、若しくは、官能基数3、分子量6,000〜8,000の末端に1級ヒドロキシル基を部分的に有するポリオールと、
    ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートを混合したポリウレタン樹脂組成物であって、
    前記ポリオールの水酸基(OH)に対する前記イソシアネートのイソシアネート基(NCO)の当量比、すなわち(NCO/OH)が、
    ポリオールの官能基数が2の場合0.48〜0.41、
    ポリオールの官能基数が3の場合0.7〜0.61であり、
    前記ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートの官能基数が2.5〜2.8であることを特徴とするポリウレタン樹脂組成物。
  2. 前記ポリフェニルポリメチレンポリイソシアネートが、前記ポリオールと、末端活性イソシアネート基残量29〜23重量%のプレポリマーを形成していることを特徴とする、請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成物。
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