JP3913885B2 - 塩水生成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩水生成装置に係り、特に、複数の塩分濃度の塩水を生成する塩水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数の塩分濃度の塩水を生成する技術として適用し得るものとして、蒸発法及び電気透析法があった。
【0003】
蒸発法は、図8(A)に示すように、海水90を火力等により加熱することによって、水のみを蒸発させて、淡水と濃塩水とに分離する方法である。この際の海水90に対する加熱時間、加熱温度等を調整することによって、複数の塩分濃度の塩水を生成することができる。
【0004】
また、電気透析法は、図8(B)に示すように、海水90が貯留された容器内に2枚のイオン交換膜97を所定間隔隔てて設け、容器内における一方のイオン交換膜97の外側にプラス電極98Aを、他方のイオン交換膜97の外側にマイナス電極98Bを、各々海水90に浸すように設置して海水90内に電気を流すことによってイオンを移動させて、イオン交換膜97によって淡水と濃塩水とに分離する方法である。この際の各電極間の電位差、電気を流す期間等を調整することによって、複数の塩分濃度の塩水を生成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記蒸発法では、設備の設置面積を小さくするために海水90の加熱面積を小さくした場合には海水90の加熱のためのエネルギー消費量が多くなり、エネルギー消費量を小さくしようとすると加熱面積を大きくする必要があり設備の設置面積が大きくなる、という問題があった。
【0006】
また、上記電気透析法では、電気エネルギーの消費量が非常に大きい、という問題点があった。
【0007】
本発明は上記問題点を解消するために成されたものであり、エネルギー消費量が少なく、かつ設備の設置面積が小さい塩水生成装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の塩水生成装置は、海水を貯留した第1のタンクと、前記第1のタンクに貯留された海水を加熱する加熱手段と、内部に設けられた膜を隔てて配置された温海水が通過する第1の通路と冷海水が通過する第2の通路とを備えると共に前記加熱手段によって加熱された海水が前記第1のタンクと前記第1の通路との間で循環されかつ前記第2の通路に加熱されていない海水が通過された際に前記加熱された海水から淡水のみを抽出する淡水抽出手段と、前記加熱手段によって加熱された海水の前記第1のタンクと前記第1の通路との間の循環を制御すると共に前記第1のタンクに貯留されている海水の塩分濃度が所定の濃度に達した場合に前記循環を停止するように制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記海水の原水の塩分濃度、前記所定の濃度、及び前記第1のタンクの寸法に基づいて前記第1のタンクに貯留された海水の塩分濃度が前記所定の濃度に達した場合の前記第1のタンクの水位を算出し、該算出された水位に前記第1のタンクの水位が達したときに前記第1のタンクに貯留された海水の塩分濃度が前記所定の濃度に達したと判断して前記循環を停止するように制御する。
【0009】
請求項1に記載の塩水生成装置によれば、第1のタンクに貯留された海水が加熱手段によって加熱され、該加熱された海水の第1のタンクと淡水抽出手段に備えられた温海水が通過する第1の通路との間の循環が制御手段によって制御される。
【0010】
淡水抽出手段には、内部に設けられた膜を隔てて配置された温海水が通過する上述した第1の通路と冷海水が通過する第2の通路とが備えられており、加熱された海水が第1のタンクと第1の通路との間で循環されかつ第2の通路に加熱されていない海水が通過された際に加熱された海水から淡水のみが抽出されるように構成されている。従って、上記循環の際に第2の通路に加熱していない海水を通過させることによって加熱された海水から淡水のみが抽出される。なお、上述した淡水抽出手段による淡水の抽出方法は膜蒸留法と呼ばれている。
【0011】
以上の動作によって時間の経過に伴って第1のタンクに貯留された海水から淡水が徐々に抽出されるので、第1のタンクに貯留された海水の塩分濃度が徐々に高くなる。
【0012】
一方、制御手段によって第1のタンクに貯留されている海水の塩分濃度が所定の濃度に達した場合に上記循環を停止するように制御される。従って、第1のタンクに貯留されている塩水の塩分濃度を所定の濃度とすることができる。
【0013】
なお、ここで生成される塩水は、海水の塩分濃度以上の塩分濃度のものである。
【0014】
このように、請求項1に記載の塩水生成装置によれば、加熱されていない海水を膜蒸留法における冷却源として用いていると共に、加熱されていない海水と加熱された海水とを各々淡水抽出手段の内部を膜を隔てて隣接して通過させることにより所定の塩分濃度の塩水を生成しているので、エネルギー効率が非常によく、エネルギー消費量を少なくすることができると共に、海水の加熱面積を小さくすることができ、設備の設置面積を小さくすることができる。
【0016】
また、請求項1記載の制御手段によって、海水の原水の塩分濃度、上記所定の濃度、及び上記第1のタンクの寸法に基づいて第1のタンクに貯留された海水の塩分濃度が上記所定の濃度に達した場合の第1のタンクの水位が算出され、該算出された水位に第1のタンクの水位が達したときに第1のタンクに貯留された海水の塩分濃度が所定の濃度に達したと判断されて上記循環が停止される。
【0017】
このように、請求項1に記載の塩水生成装置によれば、塩分濃度が所定の濃度に達した場合の第1のタンクの水位を予め算出しておき、該算出された水位に第1のタンクの水位が達したときに循環動作を停止するように制御しているので、第1のタンクの塩分濃度を測定することなしに所定の塩分濃度の塩水を容易に生成することができる。
【0018】
また、請求項2記載の塩水生成装置は、請求項1記載の塩水生成装置において、前記淡水抽出手段によって抽出された淡水を貯留する第2のタンクと、前記第2の通路を通過した加熱されていない海水を貯留する第3のタンクと、前記第2のタンクに貯留された淡水と前記第3のタンクに貯留された海水とを混合して生成した希釈海水を貯留する第4のタンクと、を更に備え、前記制御手段は、前記第2のタンクに貯留された淡水と前記第3のタンクに貯留された海水との混合を制御するものである。
【0019】
請求項2に記載の塩水生成装置によれば、請求項1記載の塩水生成装置の淡水抽出手段によって抽出された淡水が第2のタンクに貯留されると共に、淡水抽出手段に備えられた第2の通路を通過した加熱されていない海水が第3のタンクに貯留される。
【0020】
さらに、第2のタンクに貯留された淡水と第3のタンクに貯留された海水との混合が制御手段によって制御されて、この混合によって生成された希釈海水が第4のタンクに貯留される。
【0021】
このように、請求項2に記載の塩水生成装置によれば、淡水抽出手段によって抽出された淡水を第2のタンクに貯留し、加熱されていない海水を第3のタンクに貯留すると共に、第2のタンクに貯留された淡水と第3のタンクに貯留された海水とを混合することによって希釈海水を生成しているので、淡水抽出手段により抽出された淡水を有効利用して、塩分濃度が0%から海水の塩分濃度までの塩水を安価でかつ容易に生成することができる。
【0022】
また、請求項3記載の塩水生成装置は、請求項2記載の塩水生成装置において、前記第1のタンク、前記第2のタンク、前記第3のタンク、及び前記第4のタンクの少なくとも1つのタンクに、タンク内の水位を検知する第1の検知手段と、タンク内の貯留水の塩分濃度を検知する第2の検知手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の検知手段と前記第2の検知手段とが備えられたタンクにおいて、前記第1の検知手段により検知された水位に基づいてタンク内の貯留水の塩分濃度を算出し、算出された塩分濃度と前記第2の検知手段により検知された塩分濃度との差が所定値より大きい場合は前記第2の検知手段の点検を促し、前記第2の検知手段により検知された塩分濃度に基づいてタンク内の水位を算出し、算出された水位と前記第1の検知手段により検知された水位との差が所定値より大きい場合は前記第1の検知手段の点検を促すものである。
【0023】
請求項3に記載の塩水生成装置によれば、請求項2記載の塩水生成装置における第1のタンク、第2のタンク、第3のタンク、及び第4のタンクの少なくとも1つのタンク内の水位が第1の検知手段によって検知されると共に、タンク内の貯留水の塩分濃度が第2の検知手段によって検知される。
【0024】
この際、制御手段によって、第1の検知手段と第2の検知手段とが備えられたタンクにおける第1の検知手段により検知された水位に基づいてタンク内の貯留水の塩分濃度が算出され、算出された塩分濃度と第2の検知手段により検知された塩分濃度との差が所定値より大きい場合は第2の検知手段の点検が促される。
【0025】
また、制御手段によって、第2の検知手段により検知された塩分濃度に基づいてタンク内の水位が算出され、算出された水位と第1の検知手段により検知された水位との差が所定値より大きい場合は第1の検知手段の点検が促される。
【0026】
このように、請求項3に記載の塩水生成装置によれば、第1のタンク、第2のタンク、第3のタンク、及び第4のタンクの少なくとも1つのタンクにタンク内の水位を検知する第1の検知手段と、タンク内の貯留水の塩分濃度を検知する第2の検知手段と、を備え、これらの検知手段における一方の検知手段の検知精度を、他方の検知手段による検知結果に基づいて確認すると共に、検知精度が所定の精度より低い場合には上記一方の検知手段の点検を促すので、第1の検知手段及び第2の検知手段の故障を未然に防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明に係る塩水生成装置の実施の形態について詳細に説明する。まず、図1を参照して、本発明の塩水生成装置の淡水抽出手段として本実施形態で適用する膜蒸留法の原理について説明する。
【0028】
同図に示すように、本実施形態で適用する膜蒸留法では、厚さ約300ミクロンの膜92により仕切られた一方側に所定温度に加熱された温海水90Aを膜92の表面に平行(図1矢印A方向)に流すと共に、他方側に上記温海水90Aより温度が低い冷海水90Bを温海水90Aと平行でかつ逆方向(図1矢印B方向)に流す。
【0029】
従って、膜92の両側には温度差が発生し、この温度差によって温海水90Aの水蒸気が図1矢印C方向に膜92を通過して移動し、冷海水90Bの通過によって冷却された冷却面94の表面で凝縮されて水滴96になり、この水滴96を図1矢印D方向に移動させて淡水を得ることができる。従って、このような膜蒸留法を実施した後の温海水90Aは、得られた淡水の量に応じた塩分濃度の塩水となる。
【0030】
次に、図2を参照して、本実施形態に係る塩水生成装置10の構成について説明する。同図に示すように、本実施形態に係る塩水生成装置10は海水90を汲み上げる原水ポンプ12を備えており、原水ポンプ12の海水90を流出する流出口は図示しないろ過装置等によって構成された前処理部14の流入口に配管されている。
【0031】
前処理部14のろ過処理等がなされた海水90を流出する流出口は上述した膜蒸留法を実現する膜蒸留膜モジュール18の冷海水90Bを流入する流入口に配管されており、膜蒸留膜モジュール18の冷海水90Bを流出する流出口はモータ20によって流出方向が変更される1流入2流出のモータ弁22の流入口に配管されている。なお、モータ20は塩水生成装置10全体の動作を制御する制御盤32に接続されており、制御盤32はモータ弁22の流出方向を随時変更することができる。
【0032】
また、前処理部14と膜蒸留膜モジュール18との間の配管の途中には、該配管を流れる海水90の塩分濃度を検知するセンサ16が設置されている。なお、センサ16は制御盤32に接続されており、制御盤32は、この部分を通過する海水90の塩分濃度を随時知ることができる。センサ16としては、電気伝導度計や塩分計等が適用できる(後述するセンサ30、センサ50及びセンサ74も同様)。
【0033】
また、モータ弁22の一方の流出口は濃塩水タンク24の流入口に配管されている。また、濃塩水タンク24の上部には濃塩水タンク24内に貯留された塩水を攪拌する攪拌器26及び濃塩水タンク24内に貯留された塩水の水位を検知するレベル計28が設置されており、さらに、濃塩水タンク24内部には濃塩水タンク24内に貯留された塩水の塩分濃度を検知するセンサ30が設置されている。なお、攪拌器26、レベル計28、及びセンサ30は制御盤32に接続されており、制御盤32は濃塩水タンク24内に貯留された塩水の攪拌動作を制御することができると共に、濃塩水タンク24内に貯留された塩水の水位及び塩分濃度を随時知ることができる。
【0034】
一方、濃塩水タンク24の流出口は循環ポンプ34の流入口に配管されており、循環ポンプ34の流出口はモータ36によって流出方向が変更される1流入2流出のモータ弁38の流入口に配管されている。なお、循環ポンプ34及びモータ36は制御盤32に接続されており、制御盤32は循環ポンプ34の作動の制御及びモータ弁38の流出方向の変更を随時行うことができる。
【0035】
また、モータ弁38の一方の流出口は塩水生成装置10の外部へと配管されており、他方の流出口は流入された海水90を所定温度(本実施形態では最高約80℃)に加熱する熱源40の流入口に配管されている。さらに、熱源40の流出口は膜蒸留膜モジュール18の温海水90Aを流入する流入口に配管されており、膜蒸留膜モジュール18の温海水90Aを流出する流出口は濃塩水タンク24の流入口に配管されている。
【0036】
一方、膜蒸留膜モジュール18の淡水を流出する流出口は、モータ42によって流出方向が変更される1流入2流出のモータ弁44の流入口に配管されており、モータ弁44の一方の流出口は塩水生成装置10の外部へと配管されており、他方の流出口は淡水タンク46の流入口に配管されている。なお、モータ42は制御盤32に接続されており、制御盤32はモータ弁44の流出方向を随時変更することができる。
【0037】
淡水タンク46の上部には、淡水タンク46内に貯留された淡水の水位を検知するレベル計48が設置されており、淡水タンク46内部には淡水タンク46内に貯留された淡水の塩分濃度を検知するセンサ50が設置されている。なお、レベル計48及びセンサ50は制御盤32に接続されており、制御盤32は淡水タンク46内に貯留された淡水の水位及び塩分濃度を随時知ることができる。
【0038】
淡水タンク46の流出口は淡水供給ポンプ52の流入口に配管されており、淡水供給ポンプ52の流出口はモータ54によって流出方向が変更される1流入3流出のモータ弁56の流入口に配管されている。また、モータ弁56の一つ目の流出口は塩水生成装置10の外部へと配管されており、二つ目の流出口は濃塩水タンク24の流入口に配管されており、三つ目の流出口は後述する混合タンク72の流入口に配管されている。なお、淡水供給ポンプ52及びモータ54は制御盤32に接続されており、制御盤32は淡水供給ポンプ52の作動の制御及びモータ弁56の流出方向の変更を随時行うことができる。
【0039】
一方、前処理部14と膜蒸留膜モジュール18との間の配管は分岐されており、モータ58により流出方向が変更される1流入2流出のモータ弁60の流入口に配管されている。また、この前処理部14とモータ弁60との間の配管には、上述したモータ弁22の他方の流出口からの配管が合流されている。なお、モータ58は制御盤32に接続されており、制御盤32はモータ弁60の流出方向の変更を随時行うことができる。
【0040】
一方、モータ弁60の一方の流出口は塩水生成装置10の外部へと配管されており、他方の流出口は海水タンク62の流入口に配管されている。
【0041】
海水タンク62の上部には、海水タンク62内に貯留された海水の水位を検知するレベル計64が設置されている。なお、レベル計64は制御盤32に接続されており、制御盤32は海水タンク62内に貯留された海水の水位を随時知ることができる。
【0042】
海水タンク62の流出口は海水供給ポンプ66の流入口に配管されており、海水供給ポンプ66の流出口はモータ68によって流出方向が変更される1流入2流出のモータ弁70の流入口に配管されている。また、モータ弁70の一方の流出口は塩水生成装置10の外部へと配管されており、他方の流出口は後述する混合タンク72の流入口に配管されている。なお、海水供給ポンプ66及びモータ68は制御盤32に接続されており、制御盤32は海水供給ポンプ66の作動の制御及びモータ弁70の流出方向の変更を随時行うことができる。
【0043】
一方、本実施形態に係る塩水生成装置10には混合タンク72が設けられており、混合タンク72の流入口には、上述したようにモータ弁56の他方の流出口及びモータ弁70の他方の流出口が各々配管されている。
【0044】
また、混合タンク72内部には混合タンク72内に貯留された塩水の塩分濃度を検知するセンサ74が、混合タンク72の上部には混合タンク72内に貯留された塩水の水位を検知するレベル計76及び混合タンク72内に貯留された塩水を攪拌する攪拌器78が、各々設置されている。なお、センサ74、レベル計76、及び攪拌器78は各々制御盤32に接続されており、制御盤32は混合タンク72内に貯留された塩水の塩分濃度及び水位を随時知ることができると共に、混合タンク72内に貯留された塩水の攪拌動作を随時制御することができる。
【0045】
一方、混合タンク72の流出口は希釈塩水供給ポンプ80の流入口に配管されており、希釈塩水供給ポンプ80の流出口は塩水生成装置10の外部へと配管されている。なお、希釈塩水供給ポンプ80は制御盤32に接続されており、制御盤32は希釈塩水供給ポンプ80の作動の制御を随時行うことができる。
【0046】
なお、本実施形態における濃塩水タンク24、淡水タンク46、海水タンク62、及び混合タンク72の形状は各々円柱状とされている。
【0047】
また、膜蒸留膜モジュール18が本発明の淡水抽出手段に、濃塩水タンク24が本発明の第1のタンクに、制御盤32が本発明の制御手段に、熱源40が本発明の加熱手段に、淡水タンク46が本発明の第2のタンクに、海水タンク62が本発明の第3のタンクに、混合タンク72が本発明の第4のタンクに、レベル計28、48、76が本発明の第1の検知手段に、センサ30、50、74が本発明の第2の検知手段に、各々相当する。
【0048】
次に、図3及び図4の流れ図を参照して、塩水生成装置10の作用について詳細に説明する。まず、図3を参照して、濃塩水を生成する際の作用について説明する。なお、塩水生成装置10は初期状態として、モータ弁22の流出方向が海水タンク62の方向に、モータ弁38の流出方向が膜蒸留膜モジュール18の方向に、モータ弁44の流出方向が淡水タンク46の方向に、モータ弁56の流出方向が濃塩水タンク24の方向に、モータ弁60の流出方向が海水タンク62の方向に、各々設定されている。
【0049】
まず制御盤32は、モータ弁22の流出方向を濃塩水タンク24の方向に変更した後に原水ポンプ12の稼動を開始する。これによって、原水ポンプ12によって海水90が汲み上げられ、該汲み上げられた海水90が前処理部14、膜蒸留膜モジュール18、モータ弁22を順に介して濃塩水タンク24内へ至ることにより、濃塩水タンク24内への海水90の貯留が開始される。
【0050】
次に、レベル計28によって濃塩水タンク24内の水位hを測定し、該水位hが濃塩水タンク24のタンク最高水位hmax と等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にモータ弁22の流出方向を海水タンク62の方向に変更し、海水タンク62への海水90の貯留を開始する。その後、制御盤32は、海水タンク62への海水90の流入量が海水タンク62のタンク容量に達した場合にモータ弁60の流出方向を塩水生成装置10の外部方向に変更する。なお、以上の動作によって濃塩水タンク24及び海水タンク62に貯留された海水90は前処理部14によってろ過等の処理がなされたものとなる。
【0051】
次に制御盤32は、図示しないキーボード等の入力手段を介して必要とする塩水の塩分濃度Ck の入力を行い、センサ16によって取水海水の塩分濃度C0 を測定した後、次の(1)式により目標水位レベルhe を算出する。
【0052】
【数1】
Figure 0003913885
【0053】
ここで、Vは濃塩水タンク24のタンク容量、Aは濃塩水タンク24の水平断面積である。
【0054】
次に制御盤32は、循環ポンプ34の稼動を開始すると共に熱源40による加熱動作を開始する。これによって、熱源40により最高約80℃に加熱された海水90が濃塩水タンク24と膜蒸留膜モジュール18との間で循環される。この循環の際に膜蒸留膜モジュール18内には加熱されていない海水90が通過されているので、この加熱されていない海水90及び上記加熱された海水90の間の温度差によって膜蒸留膜モジュール18では加熱された海水90からの淡水の抽出が行われ、抽出された淡水は淡水タンク46に貯留される。一方、加熱された海水90は、海水90中の水分が淡水として抽出されるので、徐々に量が減少すると共に塩分濃度が高くなる。なお、本実施形態に係る塩水生成装置10では、最大約15%の塩分濃度の濃塩水を生成することができる。
【0055】
次に制御盤32は、レベル計28によって濃塩水タンク24内の水位hを測定し、該水位hが上記目標水位レベルhe と等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合は循環ポンプ34の稼動及び熱源40の加熱動作を停止した後に攪拌器26による濃塩水タンク24内の攪拌を開始する。
【0056】
その後、センサ30によって濃塩水タンク24内の濃塩水の塩分濃度Ck ’を測定した後、該塩分濃度Ck ’が所望の塩分濃度Ck と等しいか否かを判定し、等しくない場合は塩分濃度Ck ’が塩分濃度Ck より低いか否かを判定し、低い場合は循環ポンプ34の稼動を再開した後に上述したセンサ30による濃塩水タンク24内の塩分濃度Ck ’の測定動作に戻る。一方、塩分濃度Ck ’が塩分濃度Ck より低くないと判定された場合は淡水供給ポンプ52の稼動を開始した後に上述したセンサ30による濃塩水タンク24内の塩分濃度Ck ’の測定動作に戻る。
【0057】
一方、塩分濃度Ck ’が塩分濃度Ck と等しい場合は、攪拌器26の稼動を停止することによって濃塩水タンク24内の攪拌を停止すると共に、循環ポンプ34が稼動している場合は該稼動を停止し、淡水供給ポンプ52が稼動している場合は該稼動を停止する。
【0058】
その後、モータ弁38の流出方向を濃塩水供給方向(塩水生成装置10の外部方向)に変更した後に循環ポンプ34の稼動を開始することにより、濃塩水タンク24内に生成された所望の塩分濃度の濃塩水の外部への供給が開始される。
【0059】
その後、レベル計28によって濃塩水タンク24内の濃塩水の水位hを測定し、該水位hが0となったか否かを判定し、0となった場合に循環ポンプ34の駆動を停止した後、モータ弁38の流出方向を膜蒸留膜モジュール18の方向に変更する。
【0060】
以上の動作によって、塩分濃度が海水の塩分濃度(約3.5%)から約15%までの濃塩水を得ることができる。なお、この際の上限の塩分濃度(約15%)は、膜蒸留膜モジュール18内に設けられた膜92(図1参照)の耐塩性に基づいて試算したものであり、必ずしも約15%であるとは限らず、膜92の性能等によって左右されるものである。
【0061】
次に、図4を参照して、塩分濃度が0%から海水の塩分濃度(約3.5%)までの希釈塩水を生成する際の作用について説明する。なお、塩水生成装置10は初期状態として、モータ弁56の流出方向が混合タンク72の方向に、モータ弁70の流出方向が混合タンク72の方向に、各々設定されている。
【0062】
まず制御盤32は、レベル計48によって淡水タンク46の水位h1 を測定した後、該水位h1 が淡水タンク46のタンク最高水位h1maxと等しいか否かを判定し、等しい場合はレベル計64によって海水タンク62の水位h2 を測定した後、該水位h2 が海水タンク62のタンク最高水位h2maxと等しいか否かを判定し、等しい場合は図示しないキーボード等の入力手段を介して必要とする塩水の塩分濃度Ck を入力する。
【0063】
その後、制御盤32は、センサ16によって取水海水の塩分濃度C0 を測定し、かつセンサ50によって淡水タンク46内の淡水の塩分濃度Cp を測定した後、次の(2)式乃至(5)式によって海水投入水量V2 、淡水投入水量V1 、海水投入水位h2e及び淡水投入水位h1eを算出する。
【0064】
【数2】
Figure 0003913885
【0065】
【数3】
Figure 0003913885
【0066】
【数4】
Figure 0003913885
【0067】
【数5】
Figure 0003913885
【0068】
ここで、Vは混合タンク72のタンク容量、Aは混合タンク72のタンク水平断面積である。
【0069】
次に制御盤32は、海水供給ポンプ66の稼動を開始することによって海水タンク62内の海水の混合タンク72への給水を開始した後、レベル計76によって混合タンク72の水位h3 を測定し、該水位h3 が海水投入水位h2eと等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合には海水供給ポンプ66の稼動を停止した後に淡水供給ポンプ52の稼動を開始することによって淡水タンク46内の淡水の混合タンク72への給水を開始する。
【0070】
その後、制御盤32は、レベル計76によって混合タンク72の水位h3 を測定した後、該水位h3 がh1e+h2eと等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合には淡水供給ポンプ52の稼動を停止した後に攪拌器78による混合タンク72内の攪拌を開始する。
【0071】
次に制御盤32は、センサ74により混合タンク72内の希釈塩水の塩分濃度Ck ’を測定した後、該塩分濃度Ck ’が所望の塩分濃度Ck と等しいか否かを判定し、等しくない場合は塩分濃度Ck ’が塩分濃度Ck より低いか否かを判定し、低い場合は海水供給ポンプ66の稼動を再開した後に上述したセンサ74による混合タンク72内の希釈塩水の塩分濃度Ck ’の測定動作に戻る。一方、塩分濃度Ck ’が塩分濃度Ck より低くないと判定された場合は淡水供給ポンプ52の稼動を再開した後に上述したセンサ74による混合タンク72内の希釈塩水の塩分濃度Ck ’の測定動作に戻る。
【0072】
一方、塩分濃度Ck ’が所望の塩分濃度Ck と等しい場合は、攪拌器78の稼動を停止することによって混合タンク72内の攪拌を停止すると共に、海水供給ポンプ66が稼動している場合は該稼動を停止し、淡水供給ポンプ52が稼動している場合は該稼動を停止する。
【0073】
その後、希釈塩水供給ポンプ80の稼動を開始することにより、混合タンク72内に生成された所望の塩分濃度とされた希釈塩水の塩水生成装置10の外部への供給が開始される。
【0074】
その後、レベル計76によって混合タンク72内の希釈塩水の水位h3 を測定し、該水位h3 が0となったか否かを判定し、0となった場合に希釈塩水供給ポンプ80の稼動を停止する。
【0075】
以上の動作によって、塩分濃度が0%から海水の塩分濃度(約3.5%)までの範囲の希釈塩水を得ることができる。
【0076】
一方、本実施形態に係る塩水生成装置10では、図3に示した動作によって淡水タンク46内に貯留された淡水及び海水タンク62内に貯留された海水90を各々淡水供給ポンプ52及び海水供給ポンプ66を稼動することによっても、塩分濃度0%の淡水及び塩分濃度約3.5%の海水を直接得ることができる。なお、この際には、モータ弁56及びモータ弁70の各々の流出方向を塩水生成装置10の外部方向に設定する必要がある。
【0077】
ところで、複数の塩分濃度の塩水を生成するに当たって、所望の塩分濃度の塩水を高精度にかつ安定して生成するためには、配管途中及び各タンクに設置されたレベル計及びセンサの故障を未然に防止する必要がある。
【0078】
次に、図5を参照して、濃塩水タンク24に設置されたセンサ30及びレベル計28の故障を濃塩水の生成中において検出する手順の一例について説明する。
【0079】
まず制御盤32は、レベル計28によって濃塩水タンク24内の塩水の水位hを測定すると共にセンサ16によって取水海水の塩分濃度C0 を測定し、測定した各値を次の(6)式に代入することによって水位換算塩分濃度Ch を算出する。
【0080】
【数6】
Figure 0003913885
【0081】
ここで、hmax は濃塩水タンク24のタンク最高水位を示す。
次に、センサ30によって濃塩水タンク24内の塩分濃度Cを測定し、該塩分濃度Cと水位換算塩分濃度Ch との差の絶対値が所定の許容塩分範囲Cx より大きいか否かを判定し、大きい場合には濃塩水の生成動作を緊急停止した後にセンサ30の点検を指示する。
【0082】
一方、制御盤32は、センサ16によって測定した取水海水の塩分濃度C0 、センサ30によって測定した濃塩水タンク24内の塩分濃度C、及び濃塩水タンク24のタンク最高水位hmax を次の(7)式に代入することによって塩分換算水位hc を算出する。
【0083】
【数7】
Figure 0003913885
【0084】
次に、レベル計28によって測定した濃塩水タンク24内の塩水の水位hと塩分換算水位hc との差の絶対値が所定の許容水位範囲hx より大きいか否かを判定し、大きい場合は濃塩水の生成動作を緊急停止した後にレベル計28の点検を指示する。
【0085】
次に、図6を参照して、混合タンク72に設置されたセンサ74及びレベル計76の故障を希釈塩水の生成中において検出する手順の一例について説明する。
【0086】
まず制御盤32は、淡水タンク46内に生成された淡水を混合タンク72内に流入して希釈している際に、センサ16による取水海水の塩分濃度C0 の測定、センサ50による淡水タンク46内の淡水の塩分濃度Cp の測定、及びレベル計76による混合タンク72内の水位hの測定を行い、各測定値と(4)式により算出した海水投入水位h2eとを次の(8)式に代入することによって水位換算塩分濃度Ch を算出する。
【0087】
【数8】
Figure 0003913885
【0088】
この水位換算塩分濃度Ch とセンサ74によって測定された塩分濃度Cとの差の絶対値が所定の許容塩分範囲Cx より大きいか否かを判定し、大きい場合は希釈塩水の生成動作を緊急停止した後にセンサ74の点検を指示する。
【0089】
一方、制御盤32は、塩分濃度C0 、塩分濃度Cp 、塩分濃度C、及び海水投入水位h2eを次の(9)式に代入することによって塩分換算水位hc を算出する。
【0090】
【数9】
Figure 0003913885
【0091】
次に、レベル計76によって測定した混合タンク72内の水位hと塩分換算水位hc との差の絶対値が所定の許容水位範囲hx より大きいか否かを判定し、大きい場合は希釈塩水の生成動作を緊急停止した後にレベル計76の点検を指示する。
【0092】
センサ16及びセンサ50については、各々初期のデータを記憶しておき、該初期のデータと実際の測定値との差の絶対値が所定の許容範囲より大きいか否かを判定し、大きい場合に塩水生成装置10の動作を緊急停止した後に許容範囲を超えたセンサの点検を指示する。
【0093】
図7には、本実施形態に係る塩水生成装置10における各種塩分濃度の塩水の供給水量と各タンクの容量の試算結果が示されている。なお、この試算の際の前提条件として、濃塩水の塩分濃度を15%、淡水の塩分濃度を0%、希釈塩水の濃度を0.9%(等張水)、海水の濃度を3.5%、各用水の供給量を10m3 /d(m3 /dは1日当たりの供給容量(m3 )を示す)とした。また、ここでは、膜蒸留膜モジュール18として、旭硝子株式会社製、商品名TPVモジュールを適用した場合について試算を行った。
【0094】
10m3 /dの濃塩水の供給を実現することができる膜蒸留膜モジュール18への海水90の流入量は2100m3 /dであった。この場合、膜蒸留膜モジュール18により33m3 /dの淡水が生成される。
【0095】
一方、10m3 /dの希釈塩水の供給を実現するためには、7.4m3 /dの淡水及び2.6m3 /dの海水を混合して混合タンク72に貯留する必要がある。従って、淡水タンク46には外部への淡水供給量(10m3 /d)に上記7.4m3 /dを加算した17.4m3 /dの淡水を流入する必要があると共に、海水タンク62には外部への海水供給量(10m3 /d)に上記2.6m3 /dを加算した12.6m3 /dの海水を流入する必要がある。
【0096】
従って、膜蒸留膜モジュール18により生成される淡水(33m3 /d)の内の17.4m3 /dについては淡水タンク46に流入し、残りの15.6m3 /dについては外部に排出して、放流、他の施設への供給、他のタンクへの貯留等を行うことができる。また、膜蒸留膜モジュール18から流出される海水(2057m3 /d)の内の12.6m3 /dについては海水タンク62に流入し、残りの2044m3 /dについては外部に排出して、放流、他の施設への供給、他のタンクへの貯留等を行うことができる。
【0097】
以上の動作の際の各タンクの最低容量は、濃塩水タンク24が42.9m3 、淡水タンク46が17.4m3 、混合タンク72が10m3 、海水タンク62が12.6m3 と各々試算された。なお、濃塩水タンク24の最低容量は、3.5%の取水海水から15%の濃塩水を生成するためには生成する濃塩水の約4.29倍(15%÷3.5%)の取水海水が必要であるので、10m3 ×4.29から42.9m3 と試算した。
【0098】
このように、本実施形態に係る塩水生成装置10では、加熱していない海水90を膜蒸留法における冷却源として用いていると共に、加熱していない海水90と熱源40によって加熱した海水90とを各々膜蒸留膜モジュール18内部を膜を隔てて平行に通過させることにより所望の塩分濃度の塩水を生成しているので、エネルギー効率が非常によく、エネルギー消費量を少なくすることができると共に、海水の加熱面積を小さくすることができ、設備の設置面積を小さくすることができる。
【0099】
なお、本実施形態では、各タンクの形状を円柱状とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば直方体状、立方体状等としてもよいことは言うまでもない。
【0100】
また、本実施形態では、濃塩水タンク24から膜蒸留膜モジュール18に向けて流出された塩水に対して濃塩水タンク24と膜蒸留膜モジュール18との間の配管において熱源40により加熱を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、濃塩水タンク24に貯留された塩水を加熱することができる形態であれば如何なる形態であってもよく、例えば、濃塩水タンク24に加熱手段を一体的に設置して濃塩水タンク24内の塩水を直接加熱する形態としてもよい。
【0101】
【発明の効果】
請求項1記載の塩水生成装置によれば、加熱されていない海水を膜蒸留法における冷却源として用いていると共に、加熱されていない海水と加熱された海水とを各々淡水抽出手段の内部を膜を隔てて隣接して通過させることにより所定の塩分濃度の塩水を生成しているので、エネルギー効率が非常によく、エネルギー消費量を少なくすることができると共に、海水の加熱面積を小さくすることができ、設備の設置面積を小さくすることができる、という効果が得られる。
【0102】
また、請求項1記載の塩水生成装置によれば、塩分濃度が所定の濃度に達した場合の第1のタンクの水位を予め算出しておき、該算出された水位に第1のタンクの水位が達したときに循環動作を停止するように制御しているので、第1のタンクの塩分濃度を測定することなしに所定の塩分濃度の塩水を容易に生成することができる、という更なる効果が得られる。
【0103】
また、請求項2記載の塩水生成装置によれば、淡水抽出手段によって抽出された淡水を第2のタンクに貯留し、加熱されていない海水を第3のタンクに貯留すると共に、第2のタンクに貯留された淡水と第3のタンクに貯留された海水とを混合することによって希釈海水を生成しているので、淡水抽出手段により抽出された淡水を有効利用して、塩分濃度が0%から海水の塩分濃度までの塩水を安価でかつ容易に生成することができる、という更なる効果が得られる。
【0104】
さらに、請求項3記載の塩水生成装置によれば、第1のタンク、第2のタンク、第3のタンク、及び第4のタンクの少なくとも1つのタンクにタンク内の水位を検知する第1の検知手段と、タンク内の貯留水の塩分濃度を検知する第2の検知手段と、を備え、これらの検知手段における一方の検知手段の検知精度を、他方の検知手段による検知結果に基づいて確認すると共に、検知精度が所定の精度より低い場合には上記一方の検知手段の点検を促すので、第1の検知手段及び第2の検知手段の故障を未然に防止することができる、という更なる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る膜蒸留法の構成及び原理の説明に用いる概略図である。
【図2】実施形態に係る塩水生成装置の概略構成を示す構成図である。
【図3】実施形態に係る塩水生成装置の濃塩水を生成する際の動作の説明に用いる流れ図である。
【図4】実施形態に係る塩水生成装置の希釈塩水を生成する際の動作の説明に用いる流れ図である。
【図5】実施形態に係る塩水生成装置のレベル計28及びセンサ30の故障検出の手順の一例を示す概略図である。
【図6】実施形態に係る塩水生成装置のセンサ74及びレベル計76の故障検出の手順の一例を示す概略図である。
【図7】実施形態に係る塩水生成装置における各種塩分濃度の塩水の供給量及び各タンクの最低容量の試算結果を示す概略図である。
【図8】従来の複数の塩分濃度の塩水を生成するための技術として適用し得るものの説明に用いる図であり、(A)は蒸発法の構成及び手順を示す概略図、(B)は電気透析法の構成及び手順を示す概略図である。
【符号の説明】
10 塩水生成装置
18 膜蒸留膜モジュール(淡水抽出手段)
24 濃塩水タンク(第1のタンク)
28 レベル計(第1の検知手段)
30 センサ(第2の検知手段)
32 制御盤(制御手段)
34 循環ポンプ
40 熱源(加熱手段)
46 淡水タンク(第2のタンク)
48 レベル計(第1の検知手段)
50 センサ(第2の検知手段)
52 淡水供給ポンプ
62 海水タンク(第3のタンク)
66 海水供給ポンプ
72 混合タンク(第4のタンク)
74 センサ(第2の検知手段)
76 レベル計(第1の検知手段)
80 希釈塩水供給ポンプ
90 海水
92 膜

Claims (3)

  1. 海水を貯留した第1のタンクと、
    前記第1のタンクに貯留された海水を加熱する加熱手段と、
    内部に設けられた膜を隔てて配置された温海水が通過する第1の通路と冷海水が通過する第2の通路とを備えると共に前記加熱手段によって加熱された海水が前記第1のタンクと前記第1の通路との間で循環されかつ前記第2の通路に加熱されていない海水が通過された際に前記加熱された海水から淡水のみを抽出する淡水抽出手段と、
    前記加熱手段によって加熱された海水の前記第1のタンクと前記第1の通路との間の循環を制御すると共に前記第1のタンクに貯留されている海水の塩分濃度が所定の濃度に達した場合に前記循環を停止するように制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記海水の原水の塩分濃度、前記所定の濃度、及び前記第1のタンクの寸法に基づいて前記第1のタンクに貯留された海水の塩分濃度が前記所定の濃度に達した場合の前記第1のタンクの水位を算出し、該算出された水位に前記第1のタンクの水位が達したときに前記第1のタンクに貯留された海水の塩分濃度が前記所定の濃度に達したと判断して前記循環を停止するように制御する塩水生成装置。
  2. 前記淡水抽出手段によって抽出された淡水を貯留する第2のタンクと、
    前記第2の通路を通過した加熱されていない海水を貯留する第3のタンクと、
    前記第2のタンクに貯留された淡水と前記第3のタンクに貯留された海水とを混合して生成した希釈海水を貯留する第4のタンクと、
    を更に備え、前記制御手段は、前記第2のタンクに貯留された淡水と前記第3のタンクに貯留された海水との混合を制御する請求項1記載の塩水生成装置。
  3. 前記第1のタンク、前記第2のタンク、前記第3のタンク、及び前記第4のタンクの少なくとも1つのタンクに、タンク内の水位を検知する第1の検知手段と、タンク内の貯留水の塩分濃度を検知する第2の検知手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1の検知手段と前記第2の検知手段とが備えられたタンクにおいて、前記第1の検知手段により検知された水位に基づいてタンク内の貯留水の塩分濃度を算出し、算出された塩分濃度と前記第2の検知手段により検知された塩分濃度との差が所定値より大きい場合は前記第2の検知手段の点検を促し、前記第2の検知手段により検知された塩分濃度に基づいてタンク内の水位を算出し、算出された水位と前記第1の検知手段により検知された水位との差が所定値より大きい場合は前記第1の検知手段の点検を促す請求項2記載の塩水生成装置。
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