JP3913706B2 - 薄型バッテリパック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリマー電池等のラミネート電池を内蔵する薄型バッテリパックに関する。
【0002】
【従来の技術】
非常に薄くできるラミネート電池としてポリマー電池が開発されている。このラミネート電池は、電極の両面に外装フィルムを積層し、両面の外装フィルムを電極の周縁で気密に密着して製作される。この構造のポリマー電池は、金属製の外装缶に電極を挿入している電池に比較すると、薄くて大きくできる特長がある。しかしながら、ポリマー電池は、金属製の外装缶がないための欠点もある。外装フィルムの強度が金属缶に比較すると弱いので、表面に損傷を受けやすいことである。この弊害を解消するために、ポリマー電池を外装ケースに入れている薄型バッテリパックが開発されている。(特許文献1参照)。この公報に記載される薄型バッテリパックは、図1と図2に示すように、上下ケース22にポリマー電池21を収納している。上下ケース22は、絶縁枠体23に金属板24を連結している。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−111250号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、薄型バッテリパックは、特定の決められた姿勢で電気機器に装着する必要がある。とくに、両面を金属板でカバーして一方の面に出力端子を設けている薄型バッテリパックは、挿入するときに表裏が反対になると、電気機器に設けている端子を金属板で短絡する弊害がある。このため、特定された姿勢で電気機器に装着する必要がある。また、電気機器に脱着できるように装着される薄型バッテリパックは、電気機器にセットして外れないように節度のある状態でロックする必要がある。図1と図2に示す薄型バッテリパックは、両側の側面に設けている係止部25で、挿入する姿勢を特定し、また、電気機器に装着する状態で、これを係止して装着位置にロックすることができる。
【0005】
この構造では、薄型バッテリパックの挿入姿勢を確実に特定するのが難しい。それは、幅の狭い側面に係止部を設けているからである。係止部が薄型バッテリパックの挿入姿勢を特定するには、側面の中央に沿って設けるのではなく、片側に偏在して設ける必要がある。係止部を片側に偏在して設けるにしても、側面の幅が狭いので、係止部を中央からずらすことのできる変位が小さく、薄型バッテリパックを確実に特定姿勢で連結するのが難しい。また、係止部をロック部に使用して、薄型バッテリパックを電気機器の特定の位置に抜けないように連結する構造にあっては、確実にロックするためには係止部を高く突出させる必要がある。しかしながら、係止部を高く突出している薄型バッテリパックは、全体の幅が広くなって外形が大きくなる欠点がある。
【0006】
さらに、側面に係止部を設ける薄型バッテリパックは、金属板を絶縁枠体にしっかりと固定するのが難しい。それは、図2の断面図に示すように、金属板を絶縁枠体の内側に連結するからである。この構造で絶縁枠体に連結された金属板は、たとえば内蔵するラミネート電池が矢印で示す方向に膨れて引張力が作用すると、金属板が絶縁枠体から抜けて外れやすくなる欠点がある。
【0007】
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、薄型バッテリパックを確実に電気機器に装着できる構造としながら、金属板を簡単かつ容易に、しかも抜けないようにしっかりと絶縁枠体に固定できる薄型バッテリパックを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄型バッテリパックは、ラミネート電池1と、このラミネート電池1を収納するケーシング6とを備える。ラミネート電池1は、第1外装フィルム1Aと第2外装フィルム1Bの間に電極を配設して、第1外装フィルム1Aと第2外装フィルム1Bを周囲のラップ部1aで密着状態に結合しており、第2外装フィルム1Bを電極の周囲に沿って折曲して、電極の周囲で第1外装フィルム1Aに積層して、積層されたラップ部1aを密着状態で結合している。電極の両側に位置する一対の折曲ラップ部1asは、第2外装フィルム1BをU曲するように折り曲げて電極の側面に沿うように折曲している。一対の折曲ラップ部1asの間に位置する突出ラップ部1atは、電極の側面に沿って折曲することなく電極表面に平行な平面状として電極から突出している。突出ラップ部1atと折曲ラップ部1asとを互いにコ字状に連結して、溝形に折曲されてなる溝形突出部1cを設けている。ケーシング6は、ラミネート電池1の両面をカバーする金属板5と、ラミネート電池1の外周縁に沿って配設されて、金属板5の外周縁部分を連結している絶縁枠体4を備えている。絶縁枠体4は、外周に沿って伸びる係止溝11を外周面に設けている。金属板5は、弾性変形できる金属板で、絶縁枠体4の表面から外周面に沿って内側に折曲されると共に、折曲された先端縁をさらに絶縁枠体4の係止溝11に向かって内側に折曲して係止折曲片12としており、この係止折曲片12を金属板5の外周縁に設けている。金属板5の外周縁に設けている係止折曲片12を絶縁枠体4の係止溝11に入れて金属板5を絶縁枠体4に連結し、金属板5と絶縁枠体4とで形成されるケーシング6内にラミネート電池1を収納している。さらに、絶縁枠体4は、出力端子8を外部に表出させる電極窓16を開口している電極カバー枠4Aをひとつの辺として、この電極カバー枠4Aと溝形突出部1cとの間に回路基板2を配置している。さらにまた、絶縁枠体4は、金属板5の外部に表出する外部表出部14を電極カバー枠4Aに設けている。金属板5は、この外部表出部14を表出させるために切欠開口5aを設けて、この切欠開口5aに外部表出部14を配設している。外部表出部14は、ラミネート電池1の溝形突出部1cの突出ラップ部1atに向かって突出する内面凸部26を設けて、内面凸部26によって表面には装着用凹部27を設けており、内面凸部26を折曲ラップ部1asの内側で溝形突出部1cに配置している。
【0009】
装着用凹部27は、薄型バッテリパックを電気機器に装着する方向を特定する逆挿入阻止溝27Aとすることも、薄型バッテリパックを電気機器に装着するラッチ節度凹部27Bとすることもできる。
【0010】
回路基板2は、溝形突出部1cと絶縁枠体4との間であって、外部表出部14に設けている内面凸部26よりも内側に配置することも、ラミネート電池1の溝形突出部1cであって、絶縁枠体4の内面凸部26と溝形突出部1cの突出ラップ部1atとの間の隙間に配設することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための薄型バッテリパックを例示するものであって、本発明は薄型バッテリパックを以下のものに特定しない。
【0012】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0013】
図3ないし図8に示す薄型バッテリパックは、ラミネート電池1をケーシング6に収納している。ケーシング6は、ラミネート電池1の両面をカバーする金属板5と、ラミネート電池1の外周縁に沿って配設されて金属板5の外周縁部分を連結している絶縁枠体4とを備えている。金属板5と絶縁枠体4とで形成されるケーシング6内にラミネート電池1を収納して薄型バッテリパックとしている。図の薄型バッテリパックは、2枚の金属板5からなる第1金属板5Aと第2金属板5Bを絶縁枠体4に連結している。ただ、本発明の薄型バッテリパックは、1枚の金属板を折曲して絶縁枠体の両面をカバーすることもできる。
【0014】
2枚の金属板5からなる薄型バッテリパックは、ラミネート電池1の第1外装フィルム1A側に積層している第1金属板5Aと、第2外装フィルム1B側に積層している第2金属板5Bとを備える。絶縁枠体4は、四角形で外周面に金属板5を連結している。さらに、図の薄型バッテリパックは、ラミネート電池1のラップ部1aに回路基板2を配設しており、この回路基板2とラップ部1aとの間に基板ホルダー3を配設している。
【0015】
ラミネート電池1は、第1外装フィルム1Aと第2外装フィルム1Bの間に電極を挟んで、第1外装フィルム1Aと第2外装フィルム1Bを電極の外周でラップし、このラップ部1aを結合して内部に電極を内蔵している。図のラミネート電池1はポリマー電池である。ただ、本発明は、ラミネート電池をポリマー電池に特定しない。ラミネート電池には、電極を外装フィルムでラミネートしてなる他の全ての電池が使用できる。図のラミネート電池1は、四角形で、その両側と一方の端部で外装フィルムのラップ部1aを設け、ラップ部1aで第1外装フィルム1Aと第2外装フィルム1Bとを、接着や溶着等の方法で気密に結合している。図のラミネート電池1は、1枚の外装フィルムを電極のひとつの辺で折り返して、電極の一方の面をカバーする部分を第1外装フィルム1Aとし、電極の他方の面をカバーする面を第2外装フィルム1Bとしている。この構造のラミネート電池1は、電極の1辺に沿って外装フィルムを折り返すので、ひとつの辺にはラップ部がなく、3辺がラップ部1aとなる。図示しないが、ラミネート電池は、4辺の外周にラップ部を設けた構造とすることもある。このラミネート電池は、電極の両面に分離された2枚の外装フィルムを重ね、電極周囲の4辺のラップ部で結合して製作される。さらに、ラミネート電池は、電極が四角形であっても、出力リードの取り出し方やラップ部の折り返し方によっては、外形が四角形と異なる形状となることもある。したがって、ラミネート電池は、外形を四角形以外の形状、たとえば、多角形状、長円形状、部分的に湾曲部を有する多角形状とすることもできる。
【0016】
図7と図8に示すラミネート電池1は、第1外装フィルム1Aを平面状としている。第1外装フィルム1Aを平面状とするために、第2外装フィルム1Bは電極の周囲に沿って折曲され、ラップ部1aで第1外装フィルム1Aに密着状態で結合される。このラミネート電池1は、図7と図8の断面図に示すように、ラップ部1aの片方にのみ基板ホルダー3と回路基板2を設けて、ラップ部1aを電極収納部1bと同じ厚さにできる。
【0017】
図4と図5のラミネート電池1は、電極の両側に位置する一対の折曲ラップ部1asを、第2外装フィルム1BをU曲するように折り曲げて、電極の両面に沿うように折曲している。一対の折曲ラップ部1asの間に位置する突出ラップ部1atは、電極の側面に沿って折曲することなく電極表面に平行な平面状として電極から突出している。電極から突出する突出ラップ部1atと、突出ラップ部1atの両側にある折曲ラップ部1asとは互いにコ字状に連結される形状となって、突出ラップ部1atと折曲ラップ部1asとで溝形に折曲されてなる溝形突出部1cとしている。
【0018】
図5の断面図に示すラミネート電池1は、電極両側に設けている折曲ラップ部1asの幅を電池の厚さよりも狭くして、表面に段差スペース部7を設けている。この段差スペース部7のある絶縁枠体4は、段差スペース部7に突出するように、絶縁枠体4の内周に沿って伸びるリブ15を内側に突出するように絶縁枠体4に一体的に成形して設けて、リブ15をラミネート電池1の段差スペース部7に配設することができる。図に示すように、電極両側の折曲ラップ部1aを電極に沿って折曲しているラミネート電池1は、両側の折曲ラップ部1asを両側に突出させないので全体の幅を狭くできる。また、図4に示すように、両側の折曲ラップ部1asが、出力端子8を設ける突出ラップ部1atが曲がるのを阻止する補強リブの作用をして、この部分を補強できる。さらに、絶縁枠体4の内面に無駄な隙間ができないように装着できる特長もある。
【0019】
ラミネート電池1は、出力端子8を設けている突出ラップ部1atに正負の出力リード9を設けている。出力リード9は、図示しないが、第1外装フィルムと第2外装フィルムとの間に気密に挟着されて外部に引き出される。出力リード9は、保護素子10を介して薄型バッテリパックの出力端子8に接続される。このラミネート電池1は、両面を開口している四角形である絶縁枠体4の内部に嵌入される。
【0020】
絶縁枠体4は、全体をプラスチックで四角形の枠形に成形している。この絶縁枠体4は、枠の内形を、回路基板2と基板ホルダー3を装着しているラミネート電池1を嵌入できる大きさとしている。さらに、絶縁枠体4は、これを設けることで薄型バッテリパックが厚くならないように、嵌入されるラミネート電池1の表面と同一ないしほぼ同一面となり、あるいはラミネート電池1の表面よりも低くなる厚さに成形される。ただ、絶縁枠体は必ずしも四角形の枠形とする必要はなく、ラミネート電池を嵌入できる種々の形状、たとえば、多角形や部分的に湾曲部を設けた多角形状とすることもできる。さらに、絶縁枠体は、必ずしも内形と外形を同一形状とする必要はなく、これらを異なる形状とすることもできる。たとえば、絶縁枠体は、内形を四角形として、外形を部分的に湾曲部を設けた多角形状とすることもできる。この絶縁枠体は、ケーシングの外形を薄型バッテリパックが装着される電気機器の外形に沿う形状とすることができる。
【0021】
四角形の絶縁枠体4は、対向する外周面に、外周に沿って伸びる係止溝11を設けている。係止溝11は、第1金属板5Aと第2金属板5Bの先端縁に設けている係止折曲片12を入れることができる幅としている。図5と図8の絶縁枠体4は、第1金属板5Aと第2金属板5Bの両方を1列の係止溝11に入れている。この構造は、1列の係止溝11に第1金属板5Aと第2金属板5Bを入れるので、絶縁枠体4の形状を簡単にできる。ただ、本発明の薄型バッテリパックは、図示しないが、第1金属板と第2金属板とを別々に入れるように2列の係止溝を平行に設けることもできる。
【0022】
図3と図4の薄型バッテリパックは、隅部で絶縁枠体4を外部に表出させる構造としている。絶縁枠体4は隅部に外部表出部14を設けて、この外部表出部14を表出させるために、金属板5には切欠開口5aを設けており、金属板5の切欠開口5aに、絶縁枠体4の外部表出部14を配設して、外部表出部14を外部に表出している。図の薄型バッテリパックは、四隅でプラスチック製の絶縁枠体4を外部に表出させるように、絶縁枠体4の四隅部に外部表出部14を設けている。第1金属板5Aと第2金属板5Bは、絶縁枠体4の外部表出部14を嵌入する切欠開口5aを四隅部に設けている。切欠開口5aに外部表出部14を入れて、絶縁枠体4の外部表出部14を外部に表出すると共に、外部表出部14と第1金属板5A及び第2金属板5Bの表面を同一平面としている。
【0023】
絶縁枠体4の外部表出部14は、図6の断面図に示すように、ラミネート電池1の溝形突出部1cの突出ラップ部1atに向かって突出する内面凸部26を設け、この内面凸部26によって表面には装着用凹部27を設けている。装着用凹部27と内面凸部26は表裏の同じ位置に設けている。内面凸部26は、図6の断面図に示すように、溝形突出部1cの折曲ラップ部1asよりも内側にあって、折曲ラップ部1asに当たらない位置で溝形突出部1cに配置している。
【0024】
図3の斜視図と図6及び図9の断面図に示す薄型バッテリパックは、電極カバー枠4Aの両端部分の外部表出部14に装着用凹部27を設けている。一方の装着用凹部27は、薄型バッテリパックを電気機器に装着する方向を特定する逆挿入阻止溝27Aで、他方の装着用凹部27は、薄型バッテリパックを電気機器に装着するためのラッチ節度凹部27Bである。逆挿入阻止溝27Aである装着用凹部27は、薄型バッテリパックを挿入する先端部に開口する溝型としている。ラッチ節度凹部27Bの装着用凹部27は、薄型バッテリパックの挿入する先端部を開口しない凹部形状としている。これ等の図に示す薄型バッテリパックは、逆挿入阻止溝27Aとラッチ節度凹部27Bからなる装着用凹部27を設けているので、薄型バッテリパックの逆挿入を阻止しながら、電気機器に装着する状態では、ラッチ節度凹部27Bに電気機器に設けている係止部(図示せず)を連結して、抜けないように装着される。ただし、本発明の薄型バッテリパックは、図10ないし図12に示すように、逆挿入阻止溝27A又はラッチ節度凹部27Bであるひとつの装着用凹部27を設けることもできる。
【0025】
以上の薄型バッテリパックは、隅部の外部表出部14に装着用凹部27を設けているが、装着用凹部は、必ずしも隅部の外部表出部に設ける必要はない。装着用凹部27は、図13に示すように、電極窓16と隅部との間に設けた外部表出部14に設けることもできる。
【0026】
金属板5は、外部表出部14を外部に表出するために切欠開口5aを設けている。したがって、絶縁枠体4は、外部表出部14を除く部分に係止溝11を設けて、この係止溝11に第1金属板5Aと第2金属板5Bの係止折曲片12を入れて連結している。
【0027】
図5の断面図に示す絶縁枠体4は、できるかぎり幅を狭くして強い構造とするために、プラスチックでもってリブ15を一体的に成形して設けている。リブ15は、絶縁枠体4の内周に沿って伸び、かつラミネート電池1の段差スペース部7に突出して設けられる。リブ15は絶縁枠体4を補強して曲げ強度を向上させる。また、ラミネート電池1の段差スペース部7に突出するようにリブ15を設けているので、段差スペース部7を有効に利用してリブ15で絶縁枠体4を補強する。このため、絶縁枠体4、すなわち薄型バッテリパックの外形を大きくすることなく絶縁枠体4を補強できる。図5のラミネート電池1は、電極の両側に段差スペース部7ができるので、電極の両側に配設される絶縁枠体4にリブ15を設けることができる。
【0028】
図4の絶縁枠体4は、出力端子8を外部に表出させる電極窓16を開口している電極カバー枠4Aを四角形のひとつの辺としている。四角形のひとつの辺である電極カバー枠4Aは、四角形の他の3辺の部分よりも幅を広くして、電極窓16を開口している。図の絶縁枠体4は、電極カバー枠4Aのほぼ中央に3つの電極窓16を開口している。電極カバー枠4Aは端部に外部表出部14を設けて、この外部表出部14に装着用凹部27を設けている。図9と図13に示すように、装着用凹部27の内面にある内面凸部26は、溝形突出部1cの突出ラップ部1atとで回路基板2を挟着し、あるいは、図6と図11に示すように、嵌着用凹部27の内面にある内面凸部26は、回路基板2を挟着することなく、溝形突出部1cの突出ラップ部1atに向かって突出する。
【0029】
薄型バッテリパックは、絶縁枠体4の電極カバー枠4Aと溝形突出部1cとの間に回路基板2を配置している。図4と図6に示す薄型バッテリパックは、回路基板2と溝形突出部1cとの間に基板ホルダー3も収納している。この図の薄型バッテリパックは、溝形突出部1cと回路基板2との間に基板ホルダー3を配置する。基板ホルダー3は、絶縁枠体4の電極カバー枠4Aの内面に当接するように回路基板2を配置する。この構造の薄型バッテリパックは、回路基板2に固定している出力端子8を、電極カバー枠4Aの電極窓16から外部に表出させる。回路基板2は、溝形突出部1cと絶縁枠体4の電極カバー枠4Aとの間であって、内面凸部26よりも内側に配設される。この構造は、内面凸部26が回路基板2と折曲ラップ部1asの間に配置されるので、折曲ラップ部1asと回路基板2を内面凸部26で確実に絶縁できる。折曲ラップ部1asは、アルミニウム箔等の金属箔とプラスチックフィルムを積層している第1外装フィルム1Aと第2外装フィルム1Bの積層部である。折曲ラップ部1asでプラスチックフィルムが剥がれると、導電製のあるアルミニウム箔が表出する。折曲ラップ部1asと回路基板2との間にプラスチック製の内面凸部26を配置する構造は、仮に折曲ラップ部1asでアルミニウム箔が表出しても、内面凸部26が絶縁して短絡するのを防止できる。
【0030】
薄型バッテリパックは、図7と図8及び図9と図13に示すように、回路基板2を、ラミネート電池1の溝形突出部1cであって、内面凸部26と突出ラップ部1atとの間の隙間に配設することができる。この薄型バッテリパックは、回路基板2の全長を長くできる。回路基板2を溝形突出部1cの両端近傍まで延長して、溝形突出部1cに配設できるからである。この構造の薄型バッテリパックは、溝形突出部1cの突出ラップ部1atに接近ないしは当接する位置に回路基板2を配置する。回路基板2に固定する出力端子8を電極窓16の内面に位置させるために、図9の絶縁枠体4は、電極窓16を設けている部分を回路基板2の表面に接近する凹部形状に成形している。回路基板2に固定される出力端子8は、電極窓16から外部に表出される。図13の薄型バッテリパックは、回路基板2に端子ホルダー28を固定している。端子ホルダー28は、出力端子8を固定している。出力端子8は、端子ホルダー28を介して回路基板2に固定され、回路基板2に電気接続されて、電極窓16の内側に配置される。
【0031】
溝形突出部1cに基板ホルダー3を設けている薄型バッテリパックは、図7と図8に示すように、絶縁枠体4の電極カバー枠4Aとラミネート電池1の突出ラップ部1atとの間に、回路基板2と基板ホルダー3を配設する。図3と図4の薄型バッテリパックは、3つの出力端子8を設けているので、電極カバー枠4Aには3つの電極窓16を開口している。3つの出力端子8は、正負の出力端子とひとつの識別端子や信号端子からなる。
【0032】
金属板5は、電極窓16を設けている電極表出部分17を外部に表出するために、電極表出切欠部5bを設けている。図3の薄型バッテリパックは、第2金属板5Bに電極表出切欠部5bを設けている。絶縁枠体4の電極表出部分17は、第2金属板5Bの電極表出切欠部5bに嵌入されて、電極窓16を外部に表出させる。絶縁枠体4は、電極表出部分17の表面を第2金属板5Bの表面と同一平面としている。この薄型バッテリパックは、絶縁枠体4に金属板5を固定して表面を平滑面にできる。
【0033】
さらに、絶縁枠体4は、外周面の一部に、薄型バッテリパックを電子機器に係止するための爪18Aを有する係止部18を設けている。図3の薄型バッテリパックは、両側の外周面に各々二つ、全体で4つの係止部18を設けている。係止部は、両側に一つ設けることもできる。絶縁枠体4は、外周面の一部に係止部18を設け、この係止部18には係止溝を設けておらず、係止部18の両側には係止溝11を設けている。図3と図4の絶縁枠体4の外周面は、係止溝11を設けている部分と、爪18Aのある係止部18を設けている部分と、外部表出部14とからなっている。
【0034】
図3に示す絶縁枠体4の係止部18を、図14ないし図16の拡大図に示す。図14は係止部18の拡大斜視図を、図15は係止部18の拡大端面図を、図16は係止部近傍の金属板の分解斜視図をそれぞれ示している。これらの図に示す係止部18は、長手方向に伸びる細長い係止凹部18Bと、この係止凹部18Bに隣接して長手方向に伸びる爪18Aを有する。係止凹部18Bは、ここに電気機器に設けている係止凸部(図示せず)を案内するために、一端、図3と図14において左上を開口している。爪18Aは、その外側表面を、絶縁枠体4の外周面をカバーしている金属板5の折曲片の表面と同一面としている。また、図3と図14に示す爪18Aは、係止凹部18Bの奥であって、ここに挿入される係止凸部の挿入方向に向かって幅が狭くなる傾斜面としている。この構造の係止部18は、爪18Aに隣接する係止凹部18Bに、電気機器に設けている係止凸部をスムーズに案内できる特長がある。
【0035】
図3と図14の係止部18は、図15の端面図に示すように第1金属板5Aの外周縁と爪18Aとの間に係止凹部18Bを設けている。第1金属板5Aの外周縁は、係止凹部18Bに突出している部分を内側に折り返して二重に積層している積層部5cとしている。この薄型バッテリパックは、第1金属板5Aの積層部5cと爪18Aとの間に係止凹部18Bを設けている。図の金属板5の積層部5cは、内側に折曲しているが、積層部は、外側に折り返し、あるいは3重以上に積層する構造とすることもできる。この構造は、爪18Aと係止凹部18Bの幅を広くできる。ただし、本発明の薄型バッテリパックは、図17ないし図19に示すように、絶縁枠体4の中間に係止凹部18Bを設け、一方の側面に爪18Aを設けることもできる。
【0036】
薄型バッテリパックは、図3、及び図14ないし図17に示すように、絶縁枠体4の係止部18の両面に一対の金属板5を設け、絶縁枠体4の両面に設けている一対の金属板5の間に係止部18を設けて、絶縁枠体4に設けている係止部18の両面を金属板5で補強している。係止部18の両面に設けている一対の金属板5は、図3と図14に示すように、係止部18の両側に設けている係止溝11に係止折曲片12を連結して絶縁枠体4に連結される。すなわち、金属板5は、係止部18の両側で係止折曲片12を絶縁枠体4に連結して、絶縁枠体4の係止部18の両面に配設される金属板5をしっかりと絶縁枠体4に固定する。
【0037】
さらに、図14ないし図18に示す薄型バッテリパックは、図において上側の第2金属板5Bを、爪18Aの表面に沿ってコ字状に折曲して、コ字折曲部5dで爪18Aの表面をカバーしている。金属板5は、コ字折曲部5dの両側に係止折曲片12を設けている。金属板5は、図14と図16とに示すように、コ字折曲部5dと係止折曲片12との間に切欠部5eを設けている。この切欠部5eは、コ字折曲部5dと係止折曲片12とを切り離して、コ字折曲部5dは爪18Aをカバーするコ字状に、係止折曲片12は係止溝11に係止する形状に折曲加工している。さらに、図においてコ字折曲部5dの左に位置する切欠部5eは、係止凹部18Bを上方に開口する開口部となっている。コ字折曲部5dの右に位置する切欠部5eは、絶縁枠体4を外部に表出させる。コ字折曲部5dと係止折曲片12との間で外部に表出する絶縁枠体表出部4Bは、金属板5の折曲部にわずかに突出して、金属板5と同一平面としている。金属板5を絶縁枠体表出部4Bから突出させないためである。
【0038】
さらに、図14の拡大図に示す爪18Aは、金属板5のコ字折曲部5dを嵌入するための先端部分を除く部分に嵌入低部19を設けている。嵌入低部19は、金属板5の厚さに等しい深さに成形される。この構造の爪18Aは、嵌入低部19に金属板5のコ字折曲部5dを嵌入して、金属板5の表面を爪18Aの先端部分と同一面、いいかえると、金属板5が爪18Aの先端部分の表面から突出しないようにできる。したがって、この構造の爪18Aは、プラスチックで成形される先端部分の形状を、電気機器の係止凸部(図示せず)がスムーズに案内される形状に成形できる。また、爪18Aがコ字折曲部5dで補強されるので、電気機器にセットされる状態で爪18Aの変形や破損を確実に防止できる。
【0039】
ただ、本発明の薄型バッテリパックは、必ずしも爪を金属板のコ字折曲部で被覆する必要はなく、たとえば、図19や図20において、爪18Aの外側面である上面に金属板5を設けて、金属板5の間に係止部18を設けることもできる。これ等の図に示す薄型バッテリパックは、爪18Aの外側面である上面に金属板5の外周縁部を嵌入するための嵌入低部19を設けて、外周縁に凸条20を設けている。嵌入低部19に嵌入された金属板5は、外周縁が凸条20の表面から突出せず、金属板5と凸条20の外側表面を同一面にできる。この薄型バッテリパックは安全に使用できる。
【0040】
以上の薄型バッテリパックは、図3と図14において絶縁枠体4の下面に第1金属板5Aを固定し、上面に第2金属板5Bを固定して、第2金属板5Bに爪18Aをカバーするコ字折曲部5dを設けて、第1金属板5Aに積層部5cを設けている。第1金属板5Aは、ラミネート電池1の第1外装フィルム1A側に積層されて、ラミネート電池1の表面を保護し、第2金属板5Bは、第2外装フィルム1Bの表面に積層されてラミネート電池1の裏面を保護する。第1金属板5Aと第2金属板5Bは弾性変形できる金属板である。第1金属板5Aと第2金属板5Bは、厚さを0.1mmとするSUS304のステンレス板である。この金属板5は、薄くて極めて強靭な特長がある。ただし、金属板は、さらに薄くあるいは厚くすることもできる。たとえば、厚さを0.05〜0.3mmとすることもできる。金属板は、ステンレスに代わって、鉄や鉄合金、あるいはアルミニウムやアルミニウム合金等とすることもできる。
【0041】
第1金属板5Aと第2金属板5Bは、絶縁枠体4の表面をカバーするように、絶縁枠体4の表面に沿って内側に折曲され、さらに折曲された先端縁を係止溝11に向かって内側に折曲して係止折曲片12としている。第1金属板5Aと第2金属板5Bは、対向する辺に係止折曲片12を設けている。図に示す薄型バッテリパックは、第1金属板5Aと第2金属板5Bの全ての辺、すなわち4辺に係止折曲片12を設けている。この薄型バッテリパックは、第1金属板5Aと第2金属板5Bの全体を理想的な状態で絶縁枠体4にしっかりと外れないように連結できる。ただし、本発明の薄型バッテリパックは、図示しないが、第1金属板と第2金属板の対向する2辺に係止折曲片を設けて、これを絶縁枠体に連結することもできる。
【0042】
さらに、図の薄型バッテリパックは、第2金属板5Bに、出力端子8を外部に表出させる電極表出切欠部5bを設けて、電極表出切欠部5bの両側に係止折曲片12を設けている。電極表出切欠部5bは、絶縁枠体4の電極表出部分17を外部に表出させるので、電極表出部分17を嵌入できる形状としている。図の電極表出部分17は、3つの電極窓16を外部に表出させるように、全ての電極窓16の開口部を含む大きさとしている。電極表出切欠部5bの両側に設けた係止折曲片12は、絶縁枠体4の係止溝11に連結されて、第2金属板5Bを絶縁枠体4に連結する。第2金属板5Bは、絶縁枠体4の電極表出部分17と外部表出部14を嵌入する部分と、係止部18と対向する部分を除く全ての外周面に係止折曲片12を設けて、この係止折曲片12を絶縁枠体4に連結している。第1金属板5Aは、外部表出部14を嵌入する部分と係止部18に対向する部分を除く全ての外周縁に係止折曲片12を設けて、係止折曲片12を絶縁枠体4に連結している。
【0043】
第1金属板5Aと第2金属板5Bは、弾性変形できる金属板5であるから、金属板5を弾性変形させて係止折曲片12を係止溝11に入れることができる。第1金属板5Aと第2金属板5Bは、弾性変形する復元力で、係止折曲片12を係止溝11に入れる状態に保持する。この構造の薄型バッテリパックは、図21に示すように、収納しているラミネート電池1が膨れるように変形して、第1金属板5Aと第2金属板5Bの中央が矢印Aで示されるように押圧されて変形すると、第1金属板5Aと第2金属板5Bの外周縁は、矢印Bで示す方向に引っ張られる。矢印Bで示す力は、係止折曲片12を係止溝11に引き込ませる方向であるから、この方向に作用する力が、係止折曲片12を係止溝11から外すことはなく、反対に係止折曲片12を係止溝11に食い込ませる力が作用して、第1金属板5Aと第2金属板5Bは、さらにしっかりと絶縁枠体4に連結される。とくに、薄型バッテリパックの絶縁枠体4は非常に薄いので、第1金属板5Aと第2金属板5Bを内側に折曲している部分の幅は極めて狭く、第1金属板5Aと第2金属板5Bが矢印Bで示す方向に引っ張られても、折曲部が変形することがない。したがって、係止折曲片12を係止溝11に入れて第1金属板5Aと第2金属板5Bを絶縁枠体4に連結する薄型バッテリパックは、第1金属板5Aと第2金属板5Bを弾性変形させることにより、簡単かつ容易に、しかも迅速に能率よく第1金属板5Aと第2金属板5Bを絶縁枠体4に連結して安価に多量生産でき、さらに連結した状態では第1金属板5Aと第2金属板5Bとを外れないようにしっかりと絶縁枠体4に固定できる特長がある。
【0044】
第1金属板5Aと第2金属板5Bを絶縁枠体4に連結する前工程で、ラミネート電池1のラップ部1aに回路基板2と基板ホルダー3が配設される。回路基板2は、出力端子8を設けるために薄型バッテリパック全体を厚くしないように、ラミネート電池1のラップ部1aに配設される。ラップ部1aが電極収納部1bよりも低くなって凹部となっているので、このスペースを有効に利用して出力端子8を配設する。この回路基板2は絶縁基板で、上面に薄型バッテリパックの出力端子8を固定している。出力端子8は、絶縁枠体4の電極カバー枠4Aに設けている電極窓16から外部に表出される。この出力端子8は、薄型バッテリパックを装着する電気機器の端子に弾性的に押圧される。押圧力に対して出力端子8をしっかりと保持するために、出力端子8を設けている回路基板2は、基板ホルダー3とラップ部1aと第1金属板5Aで支持する。さらに、出力端子8を第2外装フィルム1Bと同一面に接近させるために、背面に基板ホルダー3を配設している。
【0045】
回路基板2は、出力端子8に加えて、ラミネート電池1の保護回路を実現する電子部品を実装することができる。この電子部品は、回路基板2の裏面に突出するように固定される。裏面の電子部品は、基板ホルダー3の上面に凹部3Cを設けてここに配置できる。保護回路は、ラミネート電池1を過充電や過放電から防止するために充放電電流を制御する回路、過電流を検出して電流を遮断する回路、ラミネート電池1が異常に高い温度になると電流を遮断する回路等である。回路基板2は、ラミネート電池1のラップ部1aに配置できる幅と長さの細長い形状である。図の回路基板2は、ラップ部1aに嵌入できる長方形である。
【0046】
基板ホルダー3は、全体をプラスチックで成形している。基板ホルダー3は、回路基板2の裏面とラミネート電池1のラップ部1aとの間に配設されて、回路基板2の出力端子8を第2外装フィルム1Bの表面と同一面に接近させる。図4の基板ホルダー3は、周壁3Aと凸部3Bを設けて、実質的な厚さを大きくして、出力端子8を第2外装フィルム1Bと同一平面に位置させる。凸部3Bは中央部分に設けてあり、周壁3Aは両端と一方の側縁に沿って設けている。凸部3Bは、図4に示すように、中央部分に幅広く設け、あるいは図示しないが、中央部分に複数設けることができる。凸部3Bと周壁3Aの間に凹部3Cができるので、図の薄型バッテリパックは、この凹部3Cに保護素子10を配設している。保護素子10は、PTC、ブレーカ、ヒューズ等である。さらに、保護回路を実現する電子部品を実装する回路基板2は、電子部品を基板ホルダー3の上面にできる凹部3Cに配設する。基板ホルダー3は、ラミネート電池1のラップ部1aに嵌着できる外形に成形される。図の基板ホルダー3は、長方形に成形している。
【0047】
以上の薄型バッテリパックは、以下のようにして製作される。
(1) ラミネート電池1に回路基板2を接続して、回路基板2とラミネート電池1のラップ部1aとの間に基板ホルダー3を配設する。このとき、必要ならば保護素子10等も接続する。
(2) 絶縁枠体4の内側にラミネート電池1を配設し、絶縁枠体4に第1金属板5Aと第2金属板5Bを連結する。第1金属板5Aと第2金属板5Bは、弾性変形させて係止折曲片12を絶縁枠体4の係止溝11に入れて連結する。
【0048】
係止折曲片12が係止溝11に入れられた第1金属板5Aと第2金属板5Bは、引っ張ると係止折曲片12が係止溝11に食い込むので、入れた後は絶縁枠体4から外れることはない。このため、以上の薄型バッテリパックは、第1金属板5Aと第2金属板5Bとを接着することくなく絶縁枠体4に外れないように連結できる。また、従来の薄型バッテリパックのように、表面にラベル等を付着して、ラベルで第1金属板5A及び第2金属板5Bを絶縁枠体4に連結する必要もない。このように、接着せず、またラベルを付着しない薄型バッテリパックは、極めて能率よく安価に多量生産しながら、第1金属板5Aと第2金属板5Bとを外れないように絶縁枠体4に連結できる特長がある。ただ、ラベルを付着しないで第1金属板5A及び第2金属板5Bを絶縁枠体4に連結できるが、ラベルを付着して金属板5と絶縁枠体4とを連結し、また、金属板5と絶縁枠体4とを接着して連結することもできるのは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
本発明の薄型バッテリパックは、薄型バッテリパックを確実に電気機器に装着できる構造としながら、金属板を簡単かつ容易に、しかも抜けないようにしっかりと絶縁枠体に固定できる特長がある。それは、本発明の薄型バッテリパックが、絶縁枠体の両面に金属板を連結して形成されるケーシング内にラミネート電池を収納しており、この絶縁枠体が、出力端子を外部に表出させる電極窓を開口している電極カバー枠に、金属板の外部に表出する外部表出部を設けると共に、この外部表出部には内面に突出する内面凸部を設けて、この内面凸部の表面に装着用凹部を設けているからである。
【0050】
この構造の薄型バッテリパックは、電極カバー枠に設けた装着用凹部によって、正確な向きや姿勢としながら電気機器に装着できるので、従来のように、両側の側面に設けている係止部で挿入する姿勢を特定したりロックさせることなく確実に装着できる。すなわち、側面に係止部を設ける従来の構造では、幅の狭い側面に偏在して係止部を設けるため、中央からずらすことのできる変位が小さく、薄型バッテリパックを表裏を反対に装着する等の弊害があったが、本発明では、電極窓を開口している電極カバー枠に設けた装着用凹部によって装着する向きや姿勢を特定するので、薄型バッテリパックを電気機器の特定位置に確実に装着できる特長が実現できる。
【0051】
とくに、本発明の請求項2の薄型バッテリパックは、装着用凹部を逆挿入阻止溝としているので、電気機器に装着する方向を特定して、正確な方向に装着できる。また、本発明の請求項3の薄型バッテリパックは、装着用凹部をラッチ節度凹部としているので、電気機器に設けている係止部を連結して、抜けないように装着できる。
【0052】
さらに、本発明の薄型バッテリパックは、絶縁枠体の外周面に、外周に沿って伸びる係止溝を設けており、弾性変形できる金属板の折曲された先端縁に設けた係止折曲片を係止溝に入れて金属板を絶縁枠体に連結しているので、金属板を簡単かつ容易に、しかも抜けないようにしっかりと絶縁枠体に固定できる特長もある。
【0053】
さらにまた、本発明の薄型バッテリパックは、ラミネート電池の両側に位置する一対の折曲ラップ部とこれらの間に位置する突出ラップ部とを互いに連結してなる溝形突出部に外部表出部の内面凸部を配設するので、ラミネート電池のラップ部にできるスペースを有効に利用して電極カバー枠に装着用凹部を配設できる特長もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の薄型バッテリパックの分解斜視図
【図2】 図1に示す薄型バッテリパックの断面図
【図3】 本発明の一実施例にかかる薄型バッテリパックの斜視図
【図4】 図3に示す薄型バッテリパックの分解斜視図
【図5】 図3に示す薄型バッテリパックのB−B線断面図
【図6】 図3に示す薄型バッテリパックのA−A線断面図
【図7】 図3に示す薄型バッテリパックの端部の電極窓部分の拡大縦断面図
【図8】 図3に示す薄型バッテリパックの端部の金属板連結部分の拡大縦断面図
【図9】 本発明の他の実施例にかかる薄型バッテリパックの端部の横断面図
【図10】 本発明の他の実施例にかかる薄型バッテリパックの斜視図
【図11】 図10に示す薄型バッテリパックのA−A線断面図
【図12】 本発明の他の実施例にかかる薄型バッテリパックの斜視図
【図13】 本発明の他の実施例にかかる薄型バッテリパックの端部の横断面図
【図14】 図3に示す薄型バッテリパックの係止部の拡大斜視図
【図15】 図14に示す薄型バッテリパックの係止部の拡大端面図
【図16】 図14に示す薄型バッテリパックの係止部に配設される金属板の分解斜視図
【図17】 本発明の他の実施例にかかる薄型バッテリパックの係止部の拡大端面図
【図18】 本発明の他の実施例にかかる薄型バッテリパックの係止部の拡大端面図
【図19】 本発明の他の実施例にかかる薄型バッテリパックの係止部の拡大端面図
【図20】 本発明の他の実施例にかかる薄型バッテリパックの係止部の拡大端面図
【図21】 図5に示す薄型バッテリパックが膨れる状態を示す断面図
【符号の説明】
1…ラミネート電池 1A…第1外装フィルム 1B…第2外装フィルム
1a…ラップ部 1b…電極収納部
1c…溝形突出部
1as…折曲ラップ部 1at…突出ラップ部
2…回路基板
3…基板ホルダー 3A…周壁 3B…凸部
3C…凹部
4…枠体 4A…電極カバー枠 4B…枠体表出部
5…金属板 5A…第1金属板 5B…第2金属板
5a…切欠開口 5b…電極表出切欠部
5c…積層部 5d…コ字折曲部
5e…切欠部
6…ケーシング
7…段差スペース部
8…出力端子
9…出力リード
10…保護素子
11…係止溝
12…係止折曲片
14…外部表出部
15…リブ
16…電極窓
17…電極表出部分
18…係止部 18A…爪 18B…係止凹部
19…嵌入低部
20…凸条
21…ポリマー電池
22…上下ケース
23…絶縁枠体
24…金属板
25…係止部
26…内面凸部
27…装着用凹部 27A…逆挿入阻止溝 27B…ラッチ節度凹部
28…端子ホルダー

Claims (5)

  1. 第1外装フィルム(1A)と第2外装フィルム(1B)の間に電極を配設して、第1外装フィルム(1A)と第2外装フィルム(1B)を周囲のラップ部(1a)で密着状態に結合しており、第2外装フィルム(1B)を電極の周囲に沿って折曲して、電極の周囲で第1外装フィルム(1A)に積層して、積層されたラップ部(1a)を密着状態で結合しており、電極の両側に位置する一対の折曲ラップ部(1as)は、第2外装フィルム(1B)をU曲するように折り曲げて電極の側面に沿うように折曲されており、一対の折曲ラップ部(1as)の間に位置する突出ラップ部(1at)は、電極の側面に沿って折曲することなく電極表面に平行な平面状として電極から突出しており、突出ラップ部(1at)と折曲ラップ部(1as)とが互いにコ字状に連結されて溝形に折曲されてなる溝形突出部(1c)を設けているラミネート電池(1)と、このラミネート電池(1)を収納するケーシング(6)とを備える薄型バッテリパックであって、
    ケーシング(6)は、ラミネート電池(1)の両面をカバーする金属板(5)と、ラミネート電池(1)の外周縁に沿って配設されて、金属板(5)の外周縁部分を連結している絶縁枠体(4)を備えており、
    絶縁枠体(4)は、外周に沿って伸びる係止溝(11)を外周面に設けており、金属板(5)は弾性変形できる金属板で、絶縁枠体(4)の表面から外周面に沿って内側に折曲されると共に、折曲された先端縁をさらに絶縁枠体(4)の係止溝(11)に向かって内側に折曲して係止折曲片(12)としており、この係止折曲片(12)を金属板(5)の外周縁に設けており、
    金属板(5)の外周縁に設けている係止折曲片(12)を絶縁枠体(4)の係止溝(11)に入れて金属板(5)を絶縁枠体(4)に連結し、金属板(5)と絶縁枠体(4)とで形成されるケーシング(6)内にラミネート電池(1)を収納しており、
    さらに、絶縁枠体(4)は、出力端子(8)を外部に表出させる電極窓(16)を開口している電極カバー枠(4A)をひとつの辺として、この電極カバー枠(4A)と溝形突出部(1c)との間に回路基板(2)を配置しており、
    さらにまた、絶縁枠体(4)は、金属板(5)の外部に表出する外部表出部(14)を電極カバー枠(4A)に設けて、金属板(5)は、外部表出部(14)を表出させるために切欠開口(5a)を設けて、この切欠開口(5a)に外部表出部(14)を配設しており、
    この外部表出部(14)は、ラミネート電池(1)の溝形突出部(1c)の突出ラップ部(1at)に向かって突出する内面凸部(26)を設けて、内面凸部(26)によって表面には装着用凹部(27)を設けており、内面凸部(26)を折曲ラップ部(1as)の内側で溝形突出部(1c)に配置している薄型バッテリパック。
  2. 装着用凹部(27)が、薄型バッテリパックを電気機器に装着する方向を特定する逆挿入阻止溝(27A)である請求項1に記載される薄型バッテリパック。
  3. 装着用凹部(27)が、薄型バッテリパックを電気機器に装着するラッチ節度凹部(27B)である請求項1に記載される薄型バッテリパック。
  4. 回路基板(2)を、溝形突出部(1c)と絶縁枠体(4)との間であって、外部表出部(14)に設けている内面凸部(26)よりも内側に配置している請求項1に記載される薄型バッテリパック。
  5. 回路基板(2)を、ラミネート電池(1)の溝形突出部(1c)であって、絶縁枠体(4)の内面凸部(26)と溝形突出部(1c)の突出ラップ部(1at)との間の隙間に配設している請求項1に記載される薄型バッテリパック。
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