JP3910768B2

JP3910768B2 - Drive wheel bearing unit

Info

Publication number: JP3910768B2
Application number: JP26406999A
Authority: JP
Inventors: 弘二佐橋; 和彦穂積; 啓助曽根; 仁博小澤
Original assignee: NTN Corp
Current assignee: NTN Corp
Priority date: 1999-09-17
Filing date: 1999-09-17
Publication date: 2007-04-25
Anticipated expiration: 2019-09-17
Also published as: JP2001080309A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は駆動車輪用軸受ユニットに関し、詳しくは、自動車の駆動車輪用として用いられ、ハブ輪と等速自在継手の外方継手部材と車軸軸受とをユニット化した駆動車輪用軸受ユニットに関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車のエンジンから駆動車輪に動力を伝達する動力伝達系は、エンジンと車輪との相対的位置関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要があるため、例えば、図４に示すようにエンジン側と駆動車輪側との間にドライブシャフト１を介装し、ドライブシャフト１の一端を摺動型等速自在継手Ｊ₁を介してディファレンシャルに連結し、他端を固定型等速自在継手Ｊ₂を介して駆動車輪２に連結している。摺動型等速自在継手Ｊ₁のいわゆるプランジングによって軸方向の変位が吸収される。これに対して固定型等速自在継手Ｊ₂は角度変位のみが可能である。
【０００３】
固定型等速自在継手Ｊ₂は、ドライブシャフト１の前記他端に取り付けられた内方継手部材４と、ハブ輪７に結合された外方継手部材３と、内方継手部材４および外方継手部材３のトラック溝間に組み込まれた複数のトルク伝達ボール５と、内方継手部材４の外球面と外方継手部材３の内球面との間に介在してトルク伝達ボール５を保持する保持器６を主要な構成要素としている。ハブ輪７は車軸軸受８によって回転自在に支持され、このハブ輪７に駆動車輪２のホイールが固定されている。
【０００４】
ハブ輪７と等速自在継手Ｊ₂の外方継手部材３と車軸軸受８がユニット化されて駆動車輪用軸受ユニットＨを構成している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の駆動車輪用軸受ユニットＨにおいて、車軸軸受８は、複列転がり軸受であって、ナックル９を介して車体の懸架装置によって支持され、複列のボール８ａ，８ｂのうち、一方のボール８ａが車両のアウトボード側に位置し、他方のボール８ｂが車両のインボード側に位置する。インボード側のボール列は、アウトボード側のボール列に比べ荷重が厳しい上に、ドライブシャフト１からトルクを受ける等速自在継手Ｊ₂の外方継手部材３からの熱による影響があり、しかもインボード側ゆえに良好な放熱状態が得にくいことから、非常に厳しい条件が要求されている。
【０００６】
特に、外方継手部材の外径面に車軸軸受のインボード側の軌道面（インナレース）を形成した構造の第四世代と称される軸受ユニットでは、そのインボード側インナレースが、外方継手部材の発熱部位（外方継手部材のトラック溝）により接近していることから温度上昇が著しく、アウトボード側インナレースに比べて短寿命になる。
【０００７】
そこで、本発明は前記問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、駆動車輪用軸受ユニットの剛性を高めて耐久性を向上させることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段として、本発明は、ハブ輪と等速自在継手の外方継手部材と車軸軸受とをユニット化し、車軸軸受の複列のインナレースのうちの少なくとも一方を前記外方継手部材に形成したものにおいて、前記外方継手部材がマウス部と中空円筒形の軸部とを有し、マウス部の軸部側端面をハブ輪の外方継手部材側端部の外周部分に形成された環状凸縁との突き合わせ面とし、軸部とハブ輪とを嵌め合い部とトルク伝達部と固定部とにより結合すると共に、前記外方継手部材を浸炭焼入れ鋼にて形成し、その外方継手部材の少なくともインナレース部位に浸炭窒化処理により形成された硬化層の残留オーステナイト量を２０〜３５％とし、かつ、表面硬さを５８〜６３ＨＲＣとしたことを特徴とする。この外方継手部材を形成する浸炭焼入れ鋼は、例えばＳＣｒ４２０のような肌焼鋼を浸炭処理又は浸炭窒化処理することにより実現できる。この浸炭処理又は浸炭窒化処理により、外方継手部材に形成されたインナレース部位に硬化層を形成することができる。外方継手部材の少なくともインナレース部位に形成された硬化層の残留オーステナイト量が２０％（表面硬さＨＲＣ６３に対応）より少ないと、切欠き感度が悪化して短寿命となり、逆に、残留オーステナイト量が３５％（表面硬さＨＲＣ５８に対応）より多くなると、硬度が低下して短寿命となる。
【００１０】
本発明の駆動車輪用軸受ユニットにおいて、外方継手部材の浸炭焼入れ鋼を形成するに際しては、浸炭焼戻し温度を１８０℃以上とすることが望ましい。通常の焼戻し温度（１６０〜１８０℃程度）よりも高く設定することにより、高温使用条件下での材料の安定性が増し、より耐熱性を向上させることができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明に係る駆動車輪用軸受ユニットの実施形態を以下に詳述する。
【００１３】
図１に示す第一の実施形態の軸受ユニットは、ハブ輪１１と、等速自在継手１２の外方継手部材１３と、車軸軸受１４とをユニット化して構成され、外方継手部材１３の外径面に車軸軸受１４のインボード側インナレースを形成した構造の第四世代と称されるものである。
【００１４】
車軸軸受１４は、複列のアウタレース１５ａ，１５ｂを備えた軸受外輪１６と、複列のインナレース１７ａ，１７ｂと、複列の転動体１８ａ，１８ｂと、転動体１８ａ，１８ｂを列ごとに支持する保持器１２ａ，１２ｂとで構成される。複列のインナレース１７ａ，１７ｂのうち，一方のインナレース１７ａはハブ輪１１の外周面に一体に形成され、他方のインナレース１７ｂは外方継手部材１３の外周面に一体に形成されている。軸受外輪１６はフランジ１９にてナックルに固定される。車軸軸受１４の両端開口部には、外部からの異物の浸入や内部に充填したグリースの漏出を防止するため、シール２０を装着している。
【００１５】
図示の実施形態では、車軸軸受１４が複列アンギュラ玉軸受構造であるが、軸受負荷容量が大きい。他の車軸軸受として、転動体に円すいころを使用した（軸受負荷容量が大きい）複列円すいころ軸受構造を採用することも可能である。
【００１６】
ハブ輪１１はフランジ２１を備え、このフランジ２１の円周方向等間隔位置にホイールを固定するためのハブボルト２２が取り付けられている。前述したようにハブ輪１１の外周面には複列のインナレース１７ａ，１７ｂのうち、一方のインナレース１７ａが形成されている。このインナレース部位には高周波焼入れ等によって硬化層が形成されている。ハブ輪１１の外方継手部材側の端部には、外周部分に環状凸縁２３が形成されている。また、ハブ輪１１は、反外方継手部材側の端面に開口する空洞部２４を有し、ハブ輪１１の中心部には軸方向に貫通孔２５が形成されている。
【００１７】
外方継手部材１３は、ほぼ椀形状をなすマウス部２６と、マウス部２６と一体に形成された軸部２７とを有する。マウス部２６には、トルク伝達ボール２８が転動するトラック溝２９を、内球面３０の円周方向等間隔位置に軸方向に延びるように形成している。外方継手部材１３の外周面には、車軸軸受１４の複列のインナレース１７ａ，１７ｂのうち、一方のインナレース１７ｂが形成されている。
【００１８】
マウス部２６内には、内方継手部材３１、トルク伝達ボール２８、保持器３２が組み込まれている。内方継手部材３１は、エンジンからの動力を伝達するドライブシャフト（図示省略）とセレーション（又はスプライン）により結合し、外球面３３の円周方向等分位置に外方継手部材１３のトラック溝２９と対応するトラック溝３４を備えている。外方継手部材１３のトラック溝２９と内方継手部材３１のトラック溝３４との間にトルク伝達ボール２８が介在して両者間でトルクを伝達する。各トルク伝達ボール２８は、保持器３２のポケット３５内に組み込まれ、保持器３２は外方継手部材１３の内球面３０と内方継手部材３１の外球面３３との間に介在する。
【００１９】
外方継手部材１３の軸部２７は、雄ねじが形成された先端部を有し、さらに、トルク伝達部であるセレーション部３６ａと嵌め合い部３６ｂを備えている。マウス部２６の軸部側端面、言い換えれば、嵌め合い部３６ｂのマウス部側端部から半径方向に立ち上がった部位をハブ輪１１の環状凸縁２３に対する突き合わせ面３８としている。環状凸縁２３および突き合わせ面３８の軸方向位置は複列のインナレース１７ａ，１７ｂ間の距離を左右し、環状凸縁２３および突き合わせ面３８のいずれか一方または両方の加工量を加減することにより、軸受すきま（または予圧）の調整をすることができる。
【００２０】
この外方継手部材１３の外径面に車軸軸受１４のインボード側のインナレース１７ｂを形成した構造の第四世代と称される軸受ユニットでは、インボード側のインナレース１７ｂが、外方継手部材１３の発熱部位（外方継手部材のトラック溝）に接近していることから温度上昇が著しい。
【００２１】
そこで、本発明では、外方継手部材１３を浸炭焼入れ鋼にて形成する。この外方継手部材１３を形成する浸炭焼入れ鋼は、例えばＳＣｒ４２０のような肌焼鋼を浸炭処理又は浸炭窒化処理することにより実現できる。この浸炭処理又は浸炭窒化処理により、外方継手部材１３に形成されたインナレース１７ｂ部位に硬化層を形成することができる。なお、この硬化層は、少なくともインナレース１７ｂ部位を含むように外方継手部材１３に部分的又は全体的に形成される。
【００２２】
浸炭処理又は浸炭窒化処理により外方継手部材１３に形成された硬化層における残留オーステナイト量を２０〜３５％とし、かつ、表面硬さをＨＲＣ５８〜６３とすることが望ましい。硬化層の残留オーステナイト量が２０％（表面硬さＨＲＣ６３に対応）より少ないと、切欠き感度が悪化して短寿命となり、逆に、残留オーステナイト量が３５％（表面硬さＨＲＣ５８に対応）より多くなると、硬度が低下して短寿命となる。また、外方継手部材１３を浸炭処理又は浸炭窒化処理するに際しては、浸炭焼戻し温度を１８０℃以上とすることが望ましい。通常の焼戻し温度（１６０〜１８０℃程度）よりも高く設定することにより、高温使用条件下での材料の安定性が増し、より耐熱性を向上させることができる。
【００２３】
ハブ輪１１の貫通孔２５には、外方継手部材１３のセレーション部３６ａ及び嵌め合い部３６ｂとそれぞれ対応する軸方向位置に、セレーション部３７ａ及び嵌め合い部３７ｂが形成されている。そして、ハブ輪１１の貫通孔２５から突出した軸部２７の雄ねじに固定ナット３９を締め付けることにより固定部が形成されている。このようにしてハブ輪１１と外方継手部材１３が分離可能に締結され、セレーション部３６ａ，３７ａによりトルクの伝達が行なわれる。
【００２４】
図１に示す第一の実施形態では、外方継手部材１３の軸部２７をハブ輪１１の貫通孔２５に挿通して、そのハブ輪１１の貫通孔２５から突出した軸部２７の雄ねじに固定ナット３９を締め付けることにより固定部を形成したが、本発明はこれに限定されることなく、他の構造の固定部を有するものにも適用可能である。他の固定部を示すものとして、図２は本発明の第二の実施形態を、図３は第三の実施形態を示し、図１の第一の実施形態と同一部分には同一参照符号を付して重複説明は省略する。
【００２５】
図２に示す第二の実施形態は、外方継手部材１３の軸部２７を中空円筒形とし、その端部４０を加締めることによってハブ輪１１と結合する構造を有する。ハブ輪１１の貫通孔２５の開口周縁に環状段部を形成してスペーサリング４１を収容させ、このスペーサリング４１を挟み込むようにして加締める。なお、このスペーサリング４１を省略してハブ輪１１の貫通孔２５の開口周縁に軸部２７の端部４０を直接的に加締めてもよい。軸部２７を中空としたことによって軽量化、放熱条件の向上といった利点が得られる。
【００２６】
また、図３に示す第三の実施形態は、外方継手部材１３の軸部２７を中空円筒形とし、その軸部２７の端部外周面に凹凸部４２を形成し、軸部２７をハブ輪１１の貫通孔２５に嵌合させる構造を有する。この軸部２７の凹凸部４２を形成した部位を内径側から外径側に拡径させて加締めることにより、凹凸部４２がハブ輪１１の貫通孔２５の内周面に食い込み、ハブ輪１１と外方継手部材１３とを塑性結合させている。なお、ハブ輪１１の外径側から縮径させて加締めるようにしてもよい。このようにして外方継手部材１３の軸部２７とハブ輪１１とのトルク伝達部及び固定部が形成される。凹凸部４２としては、例えば、ねじ、セレーション又はローレット加工などが好適である。この構造においても、前記実施形態と同様、軸部２７が中空であるため、ユニットの軽量化、放熱条件の向上という利点を有する。
【００２７】
【発明の効果】
本発明によれば、ハブ輪と等速自在継手の外方継手部材と車軸軸受とをユニット化し、車軸軸受の複列のインナレースのうちの少なくとも一方を前記外方継手部材に形成したものにおいて、前記外方継手部材がマウス部と軸部とを有し、マウス部の軸部側端面をハブ輪との突き合わせ面とし、軸部とハブ輪とを嵌め合い部とトルク伝達部と固定部とにより結合すると共に、前記外方継手部材を浸炭焼入れ鋼にて形成したことにより、外方継手部材の長寿命化を図ることができ、軸受ユニット全体の剛性を高めて耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る駆動車輪用軸受ユニットの第一の実施形態を示す断面図
【図２】本発明の第二の実施形態を示す断面図
【図３】本発明の第三の実施形態を示す断面図
【図４】自動車エンジンから駆動車輪への動力伝達系に使用された従来の駆動車輪用軸受ユニットを示す断面図
【符号の説明】
１１ハブ輪
１２等速自在継手
１３外方継手部材
１４車軸軸受
１７ａ，１７ｂインナレース
２６マウス部
２７軸部
３６ａ，３７ａトルク伝達部
３６ｂ，３７ｂ嵌め合い部
３８突き合わせ面
３９固定部（固定ナット）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a drive wheel bearing unit, and more particularly to a drive wheel bearing unit which is used for a drive wheel of an automobile and unitizes an outer joint member of a hub wheel and a constant velocity universal joint and an axle bearing.
[0002]
[Prior art]
A power transmission system that transmits power from an automobile engine to a driving wheel needs to cope with angular displacement and axial displacement due to a change in the relative positional relationship between the engine and the wheel. For example, as shown in FIG. interposed the drive shaft 1 between the engine side and the drive wheel side, is connected to one end of the drive shaft 1 to a differential via a sliding type constant velocity joint J _1, fixed type constant velocity universal joint and the other end through J ₂ are connected to the drive wheels 2. Axial displacement is absorbed by a so-called plunging the slide type constant velocity joint J _1. On the other hand, the fixed type constant velocity universal joint J ₂ can only be angularly displaced.
[0003]
The fixed type constant velocity universal joint J ₂ includes an inner joint member 4 attached to the other end of the drive shaft 1, an outer joint member 3 coupled to the hub wheel 7, an inner joint member 4, and an outer joint The torque transmission balls 5 are held between the plurality of torque transmission balls 5 incorporated between the track grooves of the joint member 3 and the outer spherical surface of the inner joint member 4 and the inner spherical surface of the outer joint member 3. The cage 6 is a main component. The hub wheel 7 is rotatably supported by an axle bearing 8, and the wheel of the drive wheel 2 is fixed to the hub wheel 7.
[0004]
The hub wheel 7, the outer joint member 3 of the constant velocity universal joint J ₂ and the axle bearing 8 are unitized to constitute a drive wheel bearing unit H.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the conventional drive wheel bearing unit H described above, the axle bearing 8 is a double row rolling bearing, and is supported by the suspension device of the vehicle body via the knuckle 9, and among the double row balls 8a and 8b, One ball 8a is located on the outboard side of the vehicle, and the other ball 8b is located on the inboard side of the vehicle. The ball row on the inboard side has a stricter load than the ball row on the outboard side, and is also affected by heat from the outer joint member 3 of the constant velocity universal joint J ₂ that receives torque from the drive shaft 1. Since the inboard side makes it difficult to obtain a good heat dissipation state, very strict conditions are required.
[0006]
In particular, in a bearing unit referred to as a fourth generation having a structure in which an inboard side raceway surface (inner race) of an axle bearing is formed on the outer diameter surface of an outer joint member, the inboard side inner race has an outer side. Since it is closer to the heat generating part of the joint member (track groove of the outer joint member), the temperature rises remarkably, and the service life is shorter than that of the outboard inner race.
[0007]
Therefore, the present invention has been proposed in view of the above problems, and its object is to increase the rigidity of the drive wheel bearing unit to improve the durability.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As technical means for achieving the above object, the present invention provides a hub wheel, an outer joint member of a constant velocity universal joint, and an axle bearing as a unit, and at least one of the double row inner races of the axle bearing is provided. In the outer joint member, the outer joint member has a mouth portion and a hollow cylindrical shaft portion, and the shaft portion side end surface of the mouth portion is connected to the outer joint member side end portion of the hub wheel. The outer surface of the outer joint member is formed of carburized and hardened steel, with the abutment surface of the annular convex edge formed on the outer peripheral portion, the shaft portion and the hub wheel being joined by the fitting portion, the torque transmission portion and the fixing portion. The amount of retained austenite of the hardened layer formed by carbonitriding at least in the inner race portion of the outer joint member is 20 to 35%, and the surface hardness is 58 to 63 HRC. The carburized and hardened steel forming the outer joint member can be realized by carburizing or carbonitriding a case-hardened steel such as SCr420. By this carburizing process or carbonitriding process, a hardened layer can be formed in the inner race part formed in the outer joint member. If the amount of retained austenite of the hardened layer formed at least in the inner race part of the outer joint member is less than 20% (corresponding to the surface hardness HRC63), the notch sensitivity deteriorates and the life becomes shorter, conversely, the retained austenite If the amount exceeds 35% (corresponding to the surface hardness HRC58), the hardness decreases and the life becomes short.
[0010]
In the drive wheel bearing unit of the present invention, when forming the carburized and quenched steel of the outer joint member, it is desirable that the carburizing and tempering temperature be 180 ° C. or higher. By setting the temperature higher than the normal tempering temperature (about 160 to 180 ° C.), the stability of the material under high temperature use conditions is increased and the heat resistance can be further improved.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of a drive wheel bearing unit according to the present invention will be described in detail below.
[0013]
The bearing unit of the first embodiment shown in FIG. 1 is configured by unitizing a hub wheel 11, an outer joint member 13 of a constant velocity universal joint 12, and an axle bearing 14. This is called the fourth generation having a structure in which the inner race of the inboard side of the axle bearing 14 is formed on the radial surface.
[0014]
The axle bearing 14 supports a bearing outer ring 16 having double rows of outer races 15a and 15b, double rows of inner races 17a and 17b, double rows of rolling elements 18a and 18b, and rolling elements 18a and 18b for each row. And the cages 12a and 12b. Of the double row inner races 17 a and 17 b, one inner race 17 a is formed integrally with the outer peripheral surface of the hub wheel 11, and the other inner race 17 b is formed integrally with the outer peripheral surface of the outer joint member 13. . The bearing outer ring 16 is fixed to the knuckle by a flange 19. Seals 20 are attached to the openings at both ends of the axle bearing 14 in order to prevent entry of foreign matter from the outside and leakage of grease filled inside.
[0015]
In the illustrated embodiment, the axle bearing 14 has a double-row angular contact ball bearing structure, but the bearing load capacity is large. As another axle bearing, it is also possible to adopt a double row tapered roller bearing structure in which tapered rollers are used as rolling elements (bearing load capacity is large).
[0016]
The hub wheel 11 includes a flange 21, and a hub bolt 22 for fixing the wheel to the circumferentially equidistant position of the flange 21 is attached. As described above, one inner race 17a of the double row inner races 17a and 17b is formed on the outer peripheral surface of the hub wheel 11. A hardened layer is formed on the inner race portion by induction hardening or the like. An annular convex edge 23 is formed on the outer peripheral portion of the end portion of the hub wheel 11 on the outer joint member side. The hub wheel 11 has a cavity 24 that opens to the end surface on the side opposite to the outer joint member, and a through hole 25 is formed in the center of the hub wheel 11 in the axial direction.
[0017]
The outer joint member 13 includes a mouth part 26 having a substantially bowl shape and a shaft part 27 formed integrally with the mouse part 26. A track groove 29 on which the torque transmitting ball 28 rolls is formed in the mouse portion 26 so as to extend in the axial direction at equal circumferential positions on the inner spherical surface 30. One inner race 17b of the double row inner races 17a and 17b of the axle bearing 14 is formed on the outer peripheral surface of the outer joint member 13.
[0018]
An inner joint member 31, a torque transmission ball 28, and a cage 32 are incorporated in the mouse portion 26. The inner joint member 31 is coupled to a drive shaft (not shown) that transmits power from the engine by serrations (or splines), and the track groove 29 of the outer joint member 13 is located at a circumferentially equal position of the outer spherical surface 33. Corresponding track grooves 34 are provided. A torque transmission ball 28 is interposed between the track groove 29 of the outer joint member 13 and the track groove 34 of the inner joint member 31 to transmit torque therebetween. Each torque transmission ball 28 is incorporated in the pocket 35 of the cage 32, and the cage 32 is interposed between the inner spherical surface 30 of the outer joint member 13 and the outer spherical surface 33 of the inner joint member 31.
[0019]
The shaft portion 27 of the outer joint member 13 has a tip portion on which a male screw is formed, and further includes a serration portion 36a and a fitting portion 36b which are torque transmission portions. The shaft part side end surface of the mouse part 26, in other words, the part rising in the radial direction from the mouse part side end part of the fitting part 36 b is used as a butt surface 38 with respect to the annular convex edge 23 of the hub wheel 11. The axial positions of the annular convex edge 23 and the butting surface 38 influence the distance between the double rows of inner races 17a and 17b, and the amount of machining of either or both of the annular convex edge 23 and the butting surface 38 is adjusted. The bearing clearance (or preload) can be adjusted.
[0020]
In the bearing unit referred to as a fourth generation having a structure in which an inner race 17b on the inboard side of the axle bearing 14 is formed on the outer diameter surface of the outer joint member 13, the inner race 17b on the inboard side is provided with the outer joint 17b. The temperature rise is remarkable due to the proximity of the heat generating part of the member 13 (track groove of the outer joint member).
[0021]
Therefore, in the present invention, the outer joint member 13 is formed of carburized and quenched steel. The carburized and hardened steel forming the outer joint member 13 can be realized by carburizing or carbonitriding a case-hardened steel such as SCr420. By this carburizing process or carbonitriding process, a hardened layer can be formed at the inner race 17b portion formed on the outer joint member 13. The hardened layer is partially or entirely formed on the outer joint member 13 so as to include at least the inner race 17b portion.
[0022]
It is desirable that the amount of retained austenite in the hardened layer formed on the outer joint member 13 by carburizing or carbonitriding is 20 to 35% and the surface hardness is HRC 58 to 63. If the amount of retained austenite in the hardened layer is less than 20% (corresponding to surface hardness HRC63), the notch sensitivity is deteriorated and the life is shortened. Conversely, the amount of retained austenite is 35% (corresponding to surface hardness HRC58). When it increases, the hardness decreases and the life becomes short. Moreover, when carburizing or carbonitriding the outer joint member 13, it is desirable that the carburizing and tempering temperature be 180 ° C. or higher. By setting the temperature higher than the normal tempering temperature (about 160 to 180 ° C.), the stability of the material under high temperature use conditions is increased and the heat resistance can be further improved.
[0023]
In the through hole 25 of the hub wheel 11, a serration portion 37a and a fitting portion 37b are formed at axial positions respectively corresponding to the serration portion 36a and the fitting portion 36b of the outer joint member 13. A fixing portion is formed by tightening a fixing nut 39 on the male screw of the shaft portion 27 protruding from the through hole 25 of the hub wheel 11. In this way, the hub wheel 11 and the outer joint member 13 are fastened in a separable manner, and torque is transmitted by the serration portions 36a and 37a.
[0024]
In the first embodiment shown in FIG. 1, the shaft portion 27 of the outer joint member 13 is inserted into the through hole 25 of the hub wheel 11, and the male screw of the shaft portion 27 protruding from the through hole 25 of the hub wheel 11 is used. Although the fixing portion is formed by tightening the fixing nut 39, the present invention is not limited to this, and the present invention can be applied to one having a fixing portion of another structure. FIG. 2 shows a second embodiment of the present invention, FIG. 3 shows a third embodiment, and the same reference numerals are given to the same parts as those of the first embodiment of FIG. A duplicate description will be omitted.
[0025]
The second embodiment shown in FIG. 2 has a structure in which the shaft portion 27 of the outer joint member 13 has a hollow cylindrical shape and is coupled to the hub wheel 11 by caulking the end portion 40 thereof. An annular step is formed around the opening periphery of the through hole 25 of the hub wheel 11 to accommodate the spacer ring 41, and the spacer ring 41 is clamped so as to be sandwiched. Note that the spacer ring 41 may be omitted, and the end portion 40 of the shaft portion 27 may be directly crimped to the opening periphery of the through hole 25 of the hub wheel 11. By making the shaft portion 27 hollow, advantages such as weight reduction and improvement of heat dissipation conditions can be obtained.
[0026]
Further, in the third embodiment shown in FIG. 3, the shaft portion 27 of the outer joint member 13 is formed into a hollow cylindrical shape, an uneven portion 42 is formed on the outer peripheral surface of the end portion of the shaft portion 27, and the shaft portion 27 is formed as a hub. It has a structure to be fitted into the through hole 25 of the ring 11. By expanding and caulking the portion of the shaft portion 27 where the uneven portion 42 is formed from the inner diameter side to the outer diameter side, the uneven portion 42 bites into the inner peripheral surface of the through hole 25 of the hub wheel 11, and the hub wheel 11. And the outer joint member 13 are plastically coupled. The hub wheel 11 may be crimped by reducing the diameter from the outer diameter side. In this way, a torque transmission portion and a fixing portion between the shaft portion 27 of the outer joint member 13 and the hub wheel 11 are formed. As the uneven part 42, for example, a screw, a serration or a knurling process is suitable. This structure also has the advantages of reducing the weight of the unit and improving the heat dissipation conditions since the shaft portion 27 is hollow as in the above embodiment.
[0027]
【The invention's effect】
According to the present invention, the hub wheel, the outer joint member of the constant velocity universal joint, and the axle bearing are unitized, and at least one of the double row inner races of the axle bearing is formed in the outer joint member. The outer joint member has a mouth portion and a shaft portion, the shaft portion side end surface of the mouth portion is a butted surface with the hub wheel, the shaft portion and the hub wheel are fitted to each other, the torque transmission portion, and the fixing portion. And the outer joint member is made of carburized and hardened steel, so that the life of the outer joint member can be extended, and the rigidity of the entire bearing unit can be improved and the durability can be improved. Can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a first embodiment of a drive wheel bearing unit according to the present invention. FIG. 2 is a cross-sectional view showing a second embodiment of the present invention. FIG. 4 is a sectional view showing a conventional driving wheel bearing unit used in a power transmission system from an automobile engine to a driving wheel.
DESCRIPTION OF SYMBOLS 11 Hub wheel 12 Constant velocity universal joint 13 Outer joint member 14 Axle bearing 17a, 17b Inner race 26 Mouse part 27 Shaft part 36a, 37a Torque transmission part 36b, 37b Mating part 38 Butting surface 39 Fixing part (fixing nut)

Claims

ハブ輪１１と等速自在継手１２の外方継手部材１３と車軸軸受１４とをユニット化し、車軸軸受１４の複列のインナレース１７ａ，１７ｂのうちの少なくとも一方を前記外方継手部材１３に形成したものにおいて、前記外方継手部材１３がマウス部２６と中空円筒形の軸部２７とを有し、マウス部２６の軸部側端面をハブ輪１１の外方継手部材側端部の外周部分に形成された環状凸縁２３との突き合わせ面３８とし、軸部２７とハブ輪１１とを嵌め合い部３６ｂ，３７ｂとトルク伝達部３６ａ，３７ａと固定部３９とにより結合すると共に、前記外方継手部材１３を浸炭焼入れ鋼にて形成し、その外方継手部材１３の少なくともインナレース１７ｂ部位に浸炭窒化処理により形成された硬化層の残留オーステナイト量を２０〜３５％とし、かつ、表面硬さを５８〜６３ＨＲＣとしたことを特徴とする駆動車輪用軸受ユニット。The hub wheel 11, the outer joint member 13 of the constant velocity universal joint 12 and the axle bearing 14 are unitized, and at least one of the double-row inner races 17 a and 17 b of the axle bearing 14 is formed in the outer joint member 13. In this case, the outer joint member 13 has a mouth portion 26 and a hollow cylindrical shaft portion 27, and the outer end portion of the end portion on the outer joint member side of the hub wheel 11 is connected to the shaft portion side end surface of the mouth portion 26. And the shaft portion 27 and the hub wheel 11 are coupled by the fitting portions 36b and 37b, the torque transmitting portions 36a and 37a, and the fixing portion 39, and the outer side. The joint member 13 is formed of carburized and hardened steel, and the amount of retained austenite of the hardened layer formed by carbonitriding at least in the inner race 17b portion of the outer joint member 13 is set to 20 to 35%. , The drive wheel bearing unit, characterized in that the surface hardness was 58～63HRC.

前記外方継手部材１３の浸炭焼戻し温度を１８０℃以上としたことを特徴とする請求項１記載の駆動車輪用軸受ユニット。 The drive wheel bearing unit according to claim 1, wherein the carburizing and tempering temperature of the outer joint member 13 is 180 ° C. or higher.