JP3908853B2 - 干渉信号再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば基地局の受信機において、搬送波に拡散符号を乗積して広帯域化させるスペクトラム拡散通信を行う受信部に設けられる干渉信号再生装置に関する。また、本発明は、当該干渉信号再生装置を用いて構成されるマルチステージ干渉キャンセラに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、携帯電話やページャ等の無線通信の分野では、耐干渉性や秘匿性に優れたスペクトラム拡散通信方式(或いは、CDMA:Code Division Multiple Access)が用いられており、広帯域信号を搬送波として、元の信号に較べて遥かに帯域が広い信号に変調してユーザ情報が通信されている。
このようなCDMA方式の内でもダイレクトシーケンス方式(DS)では、搬送波に拡散符号を乗算したものを広帯域搬送波として用いている。
【0003】
このようなDS−CDMA方式の通信において、受信機では、送信機側と同期した拡散符号を発生させて、この拡散符号と受信信号との相関をとってユーザ情報を復調している。
このような受信機における復調処理には、従来では、例えば図6に示すような干渉信号再生装置(一般には、ICU:Interference Canceling Unitと称せられる)が用いられている。
【0004】
このようなICUでは、相関器としての整合フィルタ(MF:Matched Filter)101によって、受信信号(直交検波された複素ベースバンド信号)と送信側に対応する拡散符号との相関がとられて逆拡散される。なお、複素信号であることからI相とQ相との2本の信号線があるが、説明を簡単にするために図6には簡略化して示してある。
このMF101からの出力は送信データと伝送路のインパルス応答の積、及び雑音が加算された信号であり、遅延プロファイル抽出部102により当該出力信号から伝送路インパルス応答を抽出する。
【0005】
そして、この遅延プロファイル抽出部102から、直接波やエコー等のパス(到来波)の出現するタイミングが拡散符号発生器103と多ビットのシフトレジスタ104へ出力され、拡散符号発生器103ではユーザ毎に設定されている拡散符号を当該タイミングで発生し、送信側において帯域制限された信号を再生するために、この拡散符号を帯域制限フィルタ105を通してシフトレジスタ104へ入力する。
シフトレジスタ104では、遅延プロファイル抽出部102からのパス出現タイミングに基づいて拡散符号に遅延を与え、各パス毎に設けられた多ビット乗算器106へ遅延プロファイル抽出部102から出力される各パスの振幅及び位相情報に同期させて、拡散符号を多ビット乗算器106へ入力する。
【0006】
これら多ビット乗算器106では、入力された拡散符号を用いて各パスの振幅及び位相情報を再拡散し、これら再拡散信号を加算器107へ入力し、加算器107ではこれら再拡散信号を加算してICU出力として出力する。
このICU出力(再拡散信号)は、伝送路推定が理想的であれば、MF101へ入力される直交検波語の受信信号と同一のキャンセル用再拡散レプリカである。したがって、受信信号から当該ICU出力を減算することによって、上記のICUで用いた拡散符号を受信信号から除去することができる。すなわち、或るユーザにとって干渉となる他のユーザの拡散符号を受信信号から除去することができ、受信機における通信品質を向上させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記のように2値信号の拡散符号を帯域制限フィルタ105を通すことによって、拡散符号が多値化してしまうという性質がある。すなわち、図7(a)に示すようにフィルタを通さない状態では2値信号であったものが、フィルタを通して帯域制限すると同図(b)に示すように波形が変化し、同図(c)に示す両者の比較からも明らかなように、多値化してしまい、フィルタを通して帯域制限した信号をデジタル値で表現するには多値となってしまう。
【0008】
このような事情から、上記のICUでは、シフトレジスタ104及び各乗算器106は多値構成となっており、特に、デジタル多値乗算器106を到来パス数だけ設けなければならなく、また、帯域制限フィルタ105も各ユーザ毎の各ステージ毎に1つずつ設けなければならないことから、ハードウエア規模が膨大なおおきさになってしまうという問題があった。例えば、ユーザ数を50、ステージ数を3とした場合には、150個(正確には、I相とQ相とで300個)もの帯域制限フィルタ105を必要とし、また、各ユーザのパス数を4とすれば、600個もの多値乗算器106が必要となっていた。
【0009】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたもので、帯域制限フィルタの使用に基づいてハードウエア規模が膨大なものとなってしまうという問題を解消し、受信機におけるハードウエア規模を削減することができる干渉信号再生装置及びマルチステージ干渉キャンセラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る干渉信号再生装置は、例えばDS−CDMA方式の多重アクセス方式で通信する基地局の受信機に用いられ、受信したユーザ毎の情報を抽出して再びユーザ毎の拡散符号によって当該ユーザ情報を再拡散する複数のレプリカ生成部と、これらレプリカ生成部からの出力を加算する加算器と、加算器からの出力を帯域制限する帯域制限フィルタと、を備えて構成されている。
すなわち、帯域制限は線形操作であることから各レプリカ生成部における拡散符号毎に行っても、レプリカ生成部からの出力に対して一括して行ってもその特性は変化しないことに着目し、後者のように一括して帯域制限することにより、必要な帯域制限フィルタの個数を削減する。更に、このように再拡散の後に帯域制限することにより、再拡散に用いる拡散符号を2値のまま扱うことができ、シフトレジスタや乗算器を多値化せずに1ビット構成のものとすることができる。
【0011】
また、本発明に係る干渉信号再生装置は、上記のような干渉信号再生装置を干渉信号再生部として複数設け、これら干渉信号再生部からの出力を加算器で加算して出力するように構成することもでき、例えば基地局に収容するユーザ数の増加に対して、干渉信号再生部を単位として対応することができる。
【0012】
また、本発明の干渉信号再生装置におけるレプリカ生成部は、例えば次のような構成となっている。すなわち、ユーザに割り当てられたスペクトラム拡散のための拡散符号語をタップ係数として、受信信号を入力しながら相関取得演算を行う相関器と、相関器から出力される相関情報から伝送路の遅延プロファイルを検出し、当該遅延プロファイルから所定のレベル以上となるパスを検出して当該パスのレベル、位相及び遅延情報を出力する遅延プロファイル抽出器と、拡散符号を発生する拡散符号発生器と、遅延プロファイル抽出器からのパス遅延情報に基づいて、拡散符号発生器からの拡散符号を遅延させるシフトレジスタと、パス毎に複数個設けられて、遅延プロファイル抽出部から出力された各検出パスのレベル及び位相情報とシフトレジスタで遅延された拡散符号とを複素乗算して、検出パスの情報を再拡散する複素乗算器と、各複素乗算器からの出力を加算する加算器と、を備えて構成される。
【0013】
ここで、上記の各複素乗算器は、上記のように再拡散に用いる拡散符号を2値のまま扱うことができることから1ビット構成であり、これによって、極めて簡易で規模を小さくすることが容易な排他的論理和回路によって構成することができる。
【0014】
また、本発明では、上記のような干渉信号再生装置を複数用いてマルチステージ干渉キャンセラを構成することもできる。すなわち、複数の干渉信号再生装置を減算器を介して直列に接続するとともに、各干渉信号再生装置に対してそれぞれ遅延器を並列に設け、当該減算器の一方の入力には直上段ステージの遅延器からの出力を入力するとともに、当該減算器の他方の入力には直上段ステージの干渉信号再生装置からの出力を入力し、最上段ステージの遅延器には受信信号を入力するとともに、下段ステージの遅延器には直上段ステージの減算器からの出力を入力する。なお、下段ステージの干渉信号再生装置へは直上段ステージの干渉信号再生装置で抽出されたパス情報を入力して、下段ステージのレプリカ生成部では当該パス情報を用いて再拡散処理を行う。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
図1には、本発明の第1実施例に係る干渉信号再生装置の構成を示してあり、この干渉信号再生装置はDS−CDMAで多重アクセス方式の通信を行う基地局の受信機に設けられている。
本実施例の干渉信号再生装置は、M人のユーザに対応する構成となっており、各ユーザ情報をそれぞれ抽出して再拡散するM個のレプリカ生成回路(RGU:Replica Generation Unit)1と、これらRGU1からの出力を加算する加算器2と、加算器2で加算された各ユーザの再拡散信号を帯域制限する帯域制限フィルタ3と、を備えている。なお、図中において、#1〜#Mを付記してM個のRGU1を示してある。
【0016】
上記構成の干渉信号再生装置において、各RGU1にはアンテナ4から受信した信号が受信回路5で直交検波されて入力され(直交検波された複素ベースバンド信号)、帯域制限フィルタ3からの出力(#1〜#Mのユーザの干渉再生信号)を受信信号から減算することによって、上記のICUと同様に、或るユーザにとって干渉となる他のユーザの拡散符号を受信信号から除去することができる。
【0017】
各符号チャネル毎にレプリカを生成するRGU1は、図2に示すような構成となっている。
RGU1は、入力信号から各ユーザ毎に割り当てられた拡散符号成分を抽出する相関器としてのMF11と、MF1の出力から到来パスを検出して各パスでの振幅、位相及び遅延情報を抽出する遅延プロファイル抽出部12と、各ユーザ毎に割り当てられている拡散符号を発生する拡散符号発生器13と、到来タイミングが異なる各パスに同期させるために拡散符号を遅延させるシフトレジスタ14と、遅延プロファイル抽出部12から出力される各パスの振幅及び位相情報にシフトレジスタ14から出力される拡散符号を乗算して再拡散させる複数個(パス数)の複素乗算器15と、これら乗算器15からの再拡散信号を加算してRGU出力として出力する加算器16と、を備えている。
【0018】
ここで、図6に示した従来のように帯域制限することなく、拡散符号発生器13からの2値の拡散符号をシフトレジスタ14に入力しているため、シフトレジスタ14及び各複素乗算器15は1ビット構成の回路として構成して、装置のハードウエア規模を削減している。
また、複素乗算器15としては公知の種々な回路を用いることができるが、シフトレジスタ14からの出力が1ビットであることを利用して、本実施例では、回路が簡単且つ小型となる排他的論理和回路(EOR回路)によって複素乗算器15を構成している。
【0019】
図3には、本発明の第2実施例に係る干渉信号再生装置の構成を示してある。本実施例の干渉信号再生装置は、第1実施例の干渉信号再生装置を複数(N個)に分割して結合させた(別な言い方をすれば、複数(N個)の干渉信号再生装置を結合させた)構成となっている。すなわち、各干渉信号再生装置を、複数個のRGU1と、これらRGU1からの出力を加算する加算器2と、加算器2からの出力を帯域制限する帯域制限フィルタ3とから構成し、各干渉信号再生装置の帯域制限フィルタ3から出力される干渉再生信号を加算器6で加算している。
本実施例の干渉信号再生装置もM人のユーザに対応するものであり、各部の構成は及び干渉信号再生装置としての作用は第1実施例と同様である。
【0020】
上記した干渉信号再生装置の作用を第2実施例を例にとって説明する。
受信部5で直交検波された受信信号が各RGU1に入力すると、各RGU1は自己に受信割り当てされているユーザについてユーザ情報を抽出して再拡散する。
ここで、各RGU1に入力される信号x(t)は、式(1)に示されるような符号多重信号である。なお、d1〜d3は各符号チャネルでのユーザ情報データ、PN1〜PM3は各符号チャネルの拡散符号、α〜γは各符号チャネルの振幅値、θα〜θγは各符号チャネルでの位相変動項、t’及びt”は各符号チャネルでの遅延時間(各符号チャネルは時間的に独立)、n(t)は熱雑音である。なお、式(1)では、便宜上、PN1の符号チャネルだけマルチパス成分(α2のようにサフィックスが付く)がある場合を示しているが、実際には全てのユーザ(符号チャネル)にマルチパス成分が存在する。
【0021】
【数1】
Figure 0003908853
【0022】
すなわち、各RGU1において、MF11には割り当てられたユーザに対応する拡散符号がタップ係数に設定されており、MF11は対応する符号チャネルの送信情報及び伝送路情報を出力する。例えば、MF11にPN1の拡散符号を設定すると、その出力y(t)は式(2)に示すようになる。
ここで、R(t)はPN1の自己相関関数、I(t)はPN1とPN2及びPN1とPN3の相互相関関数の和で表される干渉量である。
このMF11からの出力の一例を示すと図4(A)のようになる。なお、一般に、相互相関値が自己相関関数のピーク値に較べてはるかに小さくなるように、拡散符号は選ばれている。
【0023】
【数2】
Figure 0003908853
【0024】
そして、遅延プロファイル抽出部12では、図4(b)に示すようにMF11からの出力を平均化し、伝送路の遅延プロファイルを求めて、図4(c)に示すようにパスの出現タイミングと検出する。なお、このパスの出現タイミングに基づいて、遅延プロファイル抽出部12は、先頭パスに対応するように拡散符号発生部13へ符号生成開始信号を出力し、シフトレジスタ14へは各遅延パスの遅延時間に適合するように遅延量を指定する。
また、遅延プロファイル抽出部12では、図4(d)に示すようにMF11の出力からパスを抜き出して、各パスの振幅α及び位相θを抽出して各複素乗算器15へ出力する。
【0025】
そして、各複素乗算器15では各パスの振幅及び位相情報と拡散符号とを乗算するが、拡散符号が1ビット構成であることから、乗算処理は全ビットを反転させる処理で実現されるため、本実施例のようにEOR回路の複素乗算器15によって当該乗算処理を行うことができる。すなわち、大きな回路規模を要するデジタル乗算器を用いずとも、当該乗算処理を実行することができる。
そして、各複素乗算器15から出力される各パスの成分は加算器16によって加算されて、1ユーザについての干渉再生信号として出力される。なお、図3に示す干渉信号再生装置では、各RGU1から出力されるユーザ毎の干渉再生信号は加算器2によって加算されて、帯域制限フィルタ3と通して出力される。
【0026】
ここで、本発明の特徴点である帯域制限フィルタ3による帯域制限処理を説明する。
帯域制限処理は、式(3)に示すように線形操作であるため、各ユーザ毎に行っても、複数のユーザをまとめて一括して行っても等価である。なお、式(3)において、user#(t)は各ユーザの変調信号、h(t)は帯域制限フィルタのインパルス応答、*は畳み込み積分演算子を示している。
【0027】
【数3】
Figure 0003908853
【0028】
これにより、図3に示す第2実施例の干渉信号再生装置では、ユーザ数のM個より少ないN個(全ユーザ数Mをまとめて帯域制限するユーザ数Lで割った数)の帯域制限フィルタ3で構成することができる。なお、図1に示す第1実施例の干渉信号再生装置では、ユーザ数Mに対して1個の帯域制限フィルタ3で構成することができる。
一般に、デジタル領域での帯域制限処理はFIR(Finite Impulse Response)フィルタで行うが、構成がトランスバーサルフィルタとなって、その回路規模が大きなものとなる。このようなFIRフィルタを従来のようにユーザ毎に備えた場合には、フィルタの数に応じて装置の回路規模が膨大なものとなるとともに装置構成が複雑となってしまうが、本発明では、必要とされるFIRフィルタを大幅に削減することができるため、このような問題を回避することができる。
【0029】
図5には、本発明の一実施例に係るマルチステージ干渉キャンセラの構成を示してある。
本実施例のマルチステージ干渉キャンセラは、上記した第1実施例と同様な干渉信号再生装置21、22を2つ用いて、2ステージ構成としたものである。すなわち、2つの干渉信号再生装置21、22を減算器18を介して直列に接続するとともに、各干渉信号再生装置21、22に対してそれぞれ遅延器17、19を並列に設け、当該減算器18の一方の入力には第1ステージの遅延器17からの出力を入力するとともに、当該減算器18の他方の入力には第1ステージの干渉信号再生装置21からの出力を入力し、第1ステージの遅延器17には受信部5から受信信号を入力するとともに、第2ステージの遅延器19には第1ステージの減算器18からの出力を入力する。そして、第2ステージの干渉信号再生装置22からの出力と、第2ステージの遅延器19からの出力とを、それぞれ減算器20に入力している。
【0030】
また、このマルチステージ干渉キャンセラでは、第1ステージの各RGU1から第2ステージの対応するRGU1へ、第1ステージで抽出したパス情報を伝達するラインが設けられている。また、最終段となる第2ステージの各RGU1では、上段のステージから入力されたパス情報を判定して、各ユーザ情報を獲得して出力するようになっている。
なお、原則的には、拡散符号発生器13は各ステージの各RGU1にそれぞれ備えられるが、同一のユーザに対する拡散符号は同一であることから、同一のユーザに対するRGU1では、ステージ間で同一の拡散符号発生器13を共用するようにしてもよく、このようにすれば回路規模を更に削減することができる。
【0031】
次に、上記したマルチステージ干渉キャンセラの作用を説明する。
受信部5で直交検波された受信信号が第1ステージの各RGU1及び遅延器17に入力されると、各RGU1は自己に受信割り当てされているユーザについてユーザ情報を抽出して再拡散し、これら再拡散レプリカ信号を加算器2が加算し、この加算された再拡散レプリカ信号を帯域制限フィルタ3が帯域制限して減算器18へ入力する。また、遅延器17に入力された受信信号は、このように再拡散レプリカ信号が再生される間遅延されて、減算器18へ入力され、減算器18からは受信信号と再拡散レプリカ信号との差分が出力される。
【0032】
ここで、各RGU1での伝送路推定及び情報信号推定が理想的であれば、減算器18からの出力は雑音成分のみであるが、現実的には、式(2)から明らかなように、雑音成分n(t)に加えて、他のユーザ成分が存在することによる干渉成分I(t)が含まれる。すなわち、減算器18からの出力には、雑音成分だけでなく、減算したりない、或いは、減算しすぎによる各ユーザの残差成分が含まれている。
マルチステージ干渉キャンセラでは、減算器18からの出力は第2ステージ以降の干渉信号再生装置へ入力され、これら干渉信号再生装置が第1ステージのものと同様な動作を行うことによって、上記の残差成分が抽出される。なお、第2ステージ以降の各RGU1では、MF11からの出力には残差成分しか含まれないことから、十分なパスレベルを検出することができないため、直上段ステージから伝達されるパス情報に基づいて、第2ステージ以降の各RGU1は処理を行っている。
【0033】
なお、上記の実施例では、2ステージ構成を例示したが、本発明に係るマルチステージ干渉キャンセラは、必要に応じて2段以上に構成することができる。
このようなマルチステージキャンセラにおいても、各ステージ毎の各ユーザ毎にRGUが用いられるため、図6に示したような従来のICUを用いて構成した場合には、帯域制限フィルタの個数が増大して、更には、多値構成化して、回路規模が膨大となる。これに対して、本発明に係るマルチステージ干渉キャンセラでは、必要な帯域制限フィルタの個数を大幅に削減することができるとともに、1ビット構成とすることができ、回路規模を大幅に削減することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、必要とされる帯域制限フィルタの個数を大幅に削減することができ、これによってハードウエア規模を大幅に削減し、また、1ビット構成の簡易な回路で、干渉信号再生装置及びマルチステージ干渉キャンセラを製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る干渉信号再生装置の構成を示す図である。
【図2】 本発明に係るRGUの例の構成を示す図である。
【図3】 本発明の第2実施例に係る干渉信号再生装置の構成を示す図である。
【図4】 パス抽出までの過程を説明する図である。
【図5】 本発明の一実施例に係るマルチステージ干渉キャンセラの構成を示す図である。
【図6】 従来の干渉信号再生装置の構成を示す図である。
【図7】 フィルタによる帯域制限を説明する図である。
【符号の説明】
1・・・RGU(レプリカ生成部)、 2・・・加算器、
3・・・帯域制限フィルタ、 6・・・加算器、 11・・・MF(相関器)、
12・・・遅延プロファイル抽出部、 13・・・拡散符号発生部、
14・・・シフトレジスタ、 15・・・複素乗算器、 16・・・加算器、
17・・・遅延器、 18・・・減算器、 19・・・遅延器、
21・・・第1ステージの干渉信号再生装置、
22・・・第2ステージの干渉信号再生装置、

Claims (4)

  1. DS−CDMA方式の受信機に用いられて、受信したユーザ情報を抽出して再拡散する干渉信号再生装置において、
    複数の干渉信号再生部と、これら干渉信号再生部からの出力を加算する第1の加算器と、を備え、
    各干渉信号再生部は、受信したユーザ毎の情報を抽出して再びユーザ毎の拡散符号によって当該ユーザ情報を再拡散する複数のレプリカ生成部と、これらレプリカ生成部からの出力を加算する第2の加算器と、加算器からの出力を帯域制限する帯域制限フィルタと、を備えたことを特徴とする干渉信号再生装置。
  2. 請求項1に記載の干渉信号再生装置において、
    レプリカ生成部は、
    ユーザに割り当てられたスペクトラム拡散のための拡散符号語をタップ係数として、受信信号を入力しながら相関取得演算を行う相関器と、
    相関器から出力される相関情報から伝送路の遅延プロファイルを検出し、当該遅延プロファイルから所定のレベル以上となるパスを検出して当該パスのレベル、位相及び遅延情報を出力する遅延プロファイル抽出器と、
    拡散符号を発生する拡散符号発生器と、
    遅延プロファイル抽出器からのパス遅延情報に基づいて、拡散符号発生器からの拡散符号を遅延させるシフトレジスタと、
    パス毎に複数個設けられて、遅延プロファイル抽出部から出力された各検出パスのレベル及び位相情報とシフトレジスタで遅延された拡散符号とを複素乗算して、検出パスの情報を再拡散する複素乗算器と、
    各複素乗算器からの出力を加算する第3の加算器と、
    を備えたことを特徴とする干渉信号再生装置。
  3. 請求項2に記載の干渉信号再生装置において、
    複素乗算器は排他的論理和回路によって構成されていることを特徴とする干渉信号再生装置。
  4. 複数の干渉信号再生装置を減算器を介して直列に接続するとともに、各干渉信号再生装置に対してそれぞれ遅延器を並列に設け、当該減算器の一方の入力には直上段ステージの遅延器からの出力を入力するとともに、当該減算器の他方の入力には直上段ステージの干渉信号再生装置からの出力を入力し、最上段ステージの遅延器には受信信号を入力するとともに、下段ステージの遅延器には直上段ステージの減算器からの出力を入力するマルチステージ干渉キャンセラであって、
    最上段ステージの干渉信号再生装置は、受信したユーザ毎の情報を抽出して再びユーザ毎の拡散符号によって当該ユーザ情報を再拡散する複数のレプリカ生成部と、これらレプリカ生成部からの出力を加算する加算器と、加算器からの出力を帯域制限して前記減算器の他方の入力へ出力する帯域制限フィルタと、を備え、
    下段ステージの干渉信号再生装置は、直上段ステージの減算器からの出力から受信したユーザ毎の情報を抽出して再びユーザ毎の拡散符号によって当該ユーザ情報を再拡散する複数のレプリカ生成部と、これらレプリカ生成部からの出力を加算する加算器と、加算器からの出力を帯域制限して前記減算器の他方の入力へ出力する帯域制限フィルタと、を備え、
    更に、下段ステージの干渉信号再生装置へは直上段ステージの干渉信号再生装置で抽出されたパス情報を入力して、下段ステージのレプリカ生成部では当該パス情報を用いて再拡散処理を行うことを特徴とするマルチステージ干渉キャンセラ。
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