以下、本発明に係る車載用表示装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る表示装置が有する、複数の視方向に対して個別の映像を同一画面上に表示させる機能を説明するための説明図である。図中1は第1の画像ソースを示し、図中2は第2の画像ソースを示している。画像ソースとしては、例えばDVDプレーヤやテレビ受信機、ナビゲーション装置などが挙げられる。
第1の画像ソース1から得られる第1の画像データD1及び第2の画像ソース2から得られる第2の画像データD2は表示制御部3へ供給されるようになっている。これら第1の画像データD1及び第2の画像データD2は、表示制御部3において表示部4で実質的に同時に表示できるように処理が施され、処理された表示データD3は表示部4へ供給されるようになっている。
表示部4は、後で詳しく説明するが、図3(b)に示したように、視差バリア26を備えた液晶パネル21を含んで構成され、その横方向の総画素の半数(例えば、偶数列)が第1の画像ソース1に基づく第1の表示画像5の表示に使用され、残りの半数(例えば、奇数列)が第2の画像ソース2に基づく第2の表示画像6の表示に使用されるようになっている。
第1の表示画像5に対する画素は、表示部4に対して右側に位置する観察者(利用者)7からは見えるが、第2の表示画像6に対する画素は、表示部4の表面に形成されている視差バリア26によって遮られ、観察者7からは見えないようになっている。一方、第2の表示画像6に対する画素は、表示部4に対して左側に位置する観察者(利用者)8からは見えるが、第1の表示画像5に対する画素は、表示部4の表面に形成されている視差バリア26によって遮られ、観察者8からは見えないようになっている。
上記したように、表示部4との位置関係に応じて、換言すれば表示部4に対する視野角に応じて、第2の表示画像6は見えないが、第1の表示画像5は見え、一方、第1の表示画像5は見えないが、第2の表示画像6は見える、といった状況を作り出すことができるようになっている。従って、同一画面上で左右の観察者(利用者)7,8に異なる情報やコンテンツを提示することができる。もちろん、第1の画像ソース1と第2の画像ソース2とが同じであれば、左右の観察者7,8が同じ表示画像を見ることもできる。
図2は、実施の形態(1)に係る表示装置を車両へ搭載した場合の一例を示した斜視図である。表示装置を構成する表示部4は、運転席11及び助手席12の前方、ウィンドシールド13の下方に設けられたダッシュボード14の略中央に配設され、表示装置に対する各種操作は、表示部4の表面に形成されたタッチパネル、その周囲に設けられた操作部15、又は赤外線や無線式のリモコン(図示せず)などの操作によって行われるようになっている。また車両の各ドア16にはスピーカ17が配設され、スピーカ17から表示画像に連動した音声や警告音などが出力されるようになっている。
これによって、例えば、第1の視方向となる運転席11からは、ナビゲーション装置の地図画像だけを見えるようにし、他方、第2の視方向となる助手席12からは、テレビ受信画像やDVD映画画像だけを見えるようにすることができる。従って、運転席11に着座している運転者DRが、カーナビゲーションによる運転支援を受けながら、助手席13に着座している助手席乗員PAが、テレビや映画を楽しむことができる。
しかもそれぞれの表示画像は、表示部4の画面全体(例えば、7インチ)を使用して表示されるため、従来のマルチウィンドウ表示のように画面サイズは小さくならない。つまり、運転者DRや助手席乗員PAにとっては、あたかも画面を占有しているかのようになるため、運転者DR、助手席乗員PAそれぞれに対して適切に情報やコンテンツを提示することができる。
次に、実施の形態(1)に係る表示装置の表示部4の構成について詳細に説明する。図3(a)は表示部4を正面から見たときの表示状態を模式的に示した図であり、図3(b)は、図3(a)におけるB−B線断面図である。表示部4は、液晶パネル21とバックライト30とを含んで構成されている。液晶パネル21は、バックライト30から少し隔離して配設され、RGB色(3原色)で構成される画素を有している。
また、液晶パネル21は、TFT(Thin Film Transistor)基板23とカラーフィルタ基板24との間に液晶層25が挟持された基板22と、視差バリア26と、ガラス基板27とが、バックライト30側に配設された偏光板28と、その発光方向側の前面に配設された偏光板29との間に挟持された構造となっている。液晶パネル21としては、例えば横方向が800画素、縦方向が480画素からなるものが採用される。
液晶パネル21の各画素は、右側(運転席11)用画素RPと、左側(助手席12)用画素LPとに縦方向に交互にグループ化されて表示制御されるようになっている。すなわち、液晶パネル21の横方向の総画素の半数が第1の表示画像5の表示に、残りの半数の画素が第2の表示画像6の表示に使用されるようになっている。
視差バリア26は、横方向に所定の間隔(各画素からの光の出射方向を左右のいずれか一方に規制することができる間隔)で設けられ、縦縞様に形成されている。視差バリア26によって、右側(運転席11)用画素RPは、左側(運転席12)への表示は遮断されるが、右側への表示は遮断されず、右側の運転席11からは見えるようになっている一方、左側(助手席12)用の画素LPは、右側(運転席11)への表示は遮断されるが、左側への表示は遮断されず、左側の助手席12からは見えるようになっている。
すなわち、右側から液晶パネル21を見ると、視差バリア26が左側用画素LPを覆い隠し、右側用画素RPが見える一方、左側から液晶パネル21を見ると、視差バリア26が右側用画素RPを覆い隠し、左側用画素LPが見える。なお、正面付近から液晶パネル21を見ると、右側用画素RPと左側用画素LPの両方が見えるため、第1の表示画像5と第2の表示画像6とが重なったように見える。
また、液晶パネル21の各画素に対する表示制御と視差バリア26の配置構成とを変更すれば、3方向以上に異なる画像を表示することも可能である。また、視差バリア26を電気的に駆動可能な液晶シャッター等で構成して視野角を可変するようにしてもよい。なお、視差バリア26については、例えば、特開平10−123461号公報や、特開平11−84131号公報に開示された構成を応用することができる。
また、図3の交互に並んだ右側用画素RP及び左側用画素LPはRGB色を有しているが、各グループ縦方向内は、R列、G列、B列のように単色で構成されていてもよく、またRGBが複数混じった列として構成されていてもよい。
図4は、表示部4を構成するTFT基板23の概略を示す回路図である。TFT基板23は、走査線駆動回路31と、データ線駆動回路32と、走査線駆動回路31に接続された走査線LSCAN1,LSCAN2,…と、データ線駆動回路32に接続されたデータ線LDATA1,LDATA2,…と、走査線駆動回路31及びデータ線駆動回路32に接続された表示パネル駆動部33とを含んで構成されている。
各走査線LSCAN1,LSCAN2,…、及び各データ線LDATA1,LDATA2,…によって囲まれた領域を一単位として、複数のサブピクセルSPが形成され、各サブピクセルSPには、液晶層25(図3(b)参照)に電圧を印加する画素電極34とそれをスイッチング制御するTFT素子35とが形成されている。
表示パネル駆動部33は、走査線駆動回路31及びデータ線駆動回路32の駆動タイミングを制御するように構成されている。走査線駆動回路31は、TFT素子35の選択走査を行い、またデータ線駆動回路32は、画素電極34への印加電圧を制御するように構成されている。
各サブピクセルSPは、第1の画像データD1(図1参照)と第2の画像データD2との合成データ、又は第1の画像データD1、第2の画像データD2それぞれ個々の画像データに基づいて、例えばデータ線LDATA2,LDATA4に第1の画素データD1(右側画像表示用)を、またデータ線LDATA1,LDATA3に第2の画素データD2(左側画像表示用)を送信することによって、第1の表示画像5(図1参照)を形成する第1の画像データD1群と第2の表示画像6を形成する第2の画像データD2群とが形成されるようになっている。なお、3方向以上に個別の画像を表示させる場合にも、上記と同様な駆動制御を実施すればよく、例えば3方向に個別の画像を表示させるには、第1,第2,第3の画像データ群を形成するようにすればよい。
図5は、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、車両に搭載されるAV(Audio Visual)ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1〜図4で説明した各部と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付すこととする。
AVナビゲーションシステムは、CD/MD再生部101、ラジオ受信部102、TV受信部103、DVD再生部104、HD(ハードディスク)再生部105、及びナビゲーション部106を含む各種ソースを備えており、これら各種ソースは、信号ラインを介して分配回路107にそれぞれ接続されている。また、外部音声/映像入力部108が信号ラインを介して分配回路107に接続されている。外部音声/映像入力部108には、カメラ(例えば、後方監視用カメラ)109が接続されているが、ビデオカメラやゲーム機なども接続可能となっている。
また、TV受信部103には、セレクタ110が接続され、セレクタ110には車両の右前、左前、右後、左後それぞれに配設されたアンテナ110a〜110dが接続されている。ナビゲーション部106には、VICS情報受信部111とGPS情報受信部112とが接続され、VICS情報受信部111及びGPS情報受信部112にはそれぞれアンテナ111a,112bが接続されている。
分配回路107は、信号ラインを介して音声調整回路113と、第1の画像調整回路114と、第2の画像調整回路115とにそれぞれ接続され、音声調整回路113は各ドア16(図2参照)に配設されたスピーカ17に、第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115は、信号ラインを介して画像出力部116に接続され、画像出力部116は、信号ラインを介して表示部4の液晶パネル21に、信号ラインを介してリア表示部117にそれぞれ接続されている。
なお、リア表示部117は、車両の後席用に設けられたものであり、画像出力部116を介して表示部4に表示される画像と同じもの、もしくは運転席用の画像か助手席用の画像の一方を表示させることができるようになっている。表示部4は、バックライト30、液晶パネル21、及びタッチパネル118を含んで構成され、タッチパネル118への操作信号が制御部100に入力されるようになっている。
また、明るさ検知手段(例えば、車両のライトスイッチや光センサ等)119、乗員検知手段(例えば、圧力センサ等)120、無線通信機能を有する通信ユニット121、ETC車載器122、リモコン123とデータのやり取りをするリモコン送受信部124、操作部15、及びメモリ125が制御部100に接続されている。
制御部100は、制御ラインを介して、各種ソース101〜106、分配回路107、外部音声/映像入力部108、各種調整回路113〜115、画像出力部116、及び表示部4など、システム内の各部に接続されており、システムの各部を統括的に制御するように構成されている。
図6は、画像出力部116の概略構成を示したブロック図である。但し、図1〜図5で説明した各部と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付すこととする。画像出力部116は、第1の画像調整回路114(図5参照)と接続された第1の書込回路131と、第2の画像調整回路115と接続された第2の書込回路132と、VRAM133と、表示パネル駆動部33とを含んで構成されている。
例えば、第1の書込回路131は、第1の画像調整回路114で調整された画像データのうち画像の偶数列に対応する画像データを、第2の書込回路132は、第2の画像調整回路115で調整された画像データのうち画像の奇数列に対応する画像データをもとにし、それぞれVRAM133における該当する領域に書き込む。表示パネル駆動部33は、液晶パネル21(図3、図5参照)を駆動させるための回路であり、VRAM133に保存されている画像データ(第1の画像データD1と第2の画像データD2の合成データ)に基づいて、液晶パネル21の対応する画素を駆動させるようになっている。
なお、VRAM133には第1の画像データD1と第2の画像データD2の合成されたマルチビュー表示用の画像に対応するように画像データの書込が行われているので、駆動回路は一つでよく、その動作も通常の液晶表示装置の駆動回路の動作と同じである。また、別の形態として、第1の画像データD1と第2の画像データD2とを合成せずに、それぞれの画像データに基づいて、液晶パネル21の対応する画素を駆動する第1の表示パネル駆動部及び第2の表示パネル駆動部を備える構成とすることもできる。
図7は、メモリ125の概略構成を示したブロック図である。メモリ125は、ユーザが設定した第1の表示画像5(図1参照)及び第2の表示画像6の画質調整値をそれぞれ書き込み可能な第1の画面RAM141及び第2の画面RAM142と、第1の表示画像5及び第2の表示画像6の各画質調整用に予め複数段階の調整値が選択可能に記憶された画質設定情報記憶手段143と、周囲環境に対する第1の表示画像5及び第2の表示画像6の画質の調整状態を保持する対環境調整値保持手段144とを含んで構成されている。画質設定情報記憶手段143、及び対環境調整値保持手段144は、フラッシュメモリなどの電気的書き換え可能な不揮発性メモリ又はバッテリバックアップされた揮発性メモリにより構成されている。
図8は、制御部100の概略構成を示したブロック図である。制御部100は、システム内の各部と接続されたインターフェース151と、システム内の各部を統括的に制御するCPU152と、システムの動作に必要な各種のプログラムが記憶されたプログラム記憶部(ROM)153と、各種のデータを記憶するデータ記憶部(RAM)154とを含んで構成されている。なお、ROM153とRAM154は、CPU152に内蔵されたものでも、外部に設けたものでもよく、ROM153はフラッシュメモリの様に電気的に書き換え可能な不揮発性メモリでもよい。
制御部100は、図5に示したように、タッチパネル118や操作部15、リモコン123などからの操作信号に基づいて、各種制御を行うように構成されており、例えば各種ソース101〜106及び分配回路107を制御し、選択された2つのソース又は1つのソースの画像データや音声データの出力を制御し、選択されたソースの画像データや音声データを、分配回路107を介して、画像データであれば第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115に、音声データであれば音声調整回路113にそれぞれ分配させる制御を行うようになっている。
第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115では、制御部100からの制御信号に基づいて画像データの輝度や色調、コントラストなどが調整され、調整された画像データは画像出力部116に出力され、画像出力部116では、制御部100からの制御信号に基づいて、液晶パネル21を駆動させて画像を表示する処理が行われるようになっている。
また、音声調整回路113では、制御部100からの制御信号に基づいて各スピーカ17への分配、音量、音声などが調整され、調整された音声がスピーカから出力されるようになっている。また、制御部100は、これら各種ソース101〜106をコントロールするための操作メニューを表示させる制御も行っている。
例えばHD再生部105が選択された場合、ハードディスク(図示せず)に記録されたMP3ファイル等の音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等が読み出され、音楽データ等を選択するためのメニュー表示や画像データが表示部4に表示されるようになっている。なお、ナビゲーション部106は、ナビゲーションのために利用される地図情報を記憶した地図情報記憶部(上記ハードディスクの一部領域を使用)を備えており、VICS情報受信部111やGPS情報受信部112を介して取得した情報を利用して生成されたナビゲーション画像を表示部4に表示させることができるようになっている。またTV受信部103は、セレクタ110で選択されたアンテナ110a〜110dのいずれかを介して、所望のアナログTV放送波やディジタルTV放送波を受信するように構成されている。
また、制御部100は、明るさ検知手段119や乗員検知手段120により検知された情報を元に、出力画像や音声の設定を変更する制御等を行うようになっている。また、通信ユニット121とETC車載器122とが制御部100に接続されており、制御部100は、ETC車載器122からの料金情報等を表示部4に表示させる制御を行ったり、携帯電話などと無線接続するための通信ユニット121を制御して、該制御に関する情報を表示部4に表示させる制御等を行うようになっている。また、制御部100は、画質設定情報やプログラム、車両情報等の各種設定情報をメモリ125に記憶させる処理も行うようになっている。
図9は、実施の形態(1)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201は表示装置を示しており、表示装置201はタッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)とを含んで構成されている。
表示部4は、図3に示したように、視差バリア26などを含んで構成され、同一画面上において、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることができるようになっている。
実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−1]を図10に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく、これから説明する処理動作[1−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEについても不要となる。
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図11、図12に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS1)、次に、運転席用映像GDRの右上に、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41DRを形成すると共に、助手席用映像GPAの左上に、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41PAを形成する(ステップS2)。
図11(a)は、運転席用映像GDRに使用される画素と助手席用映像GPAに使用される画素とを説明するための説明図であり、図11(b)は、運転席用映像GDRの一例を示した図であり、図11(c)は、助手席用映像GPAの一例を示した図である。図11(a)に示したように、横方向の総画素数の半数の偶数列(右側用画素RP)が運転席用映像GDRに使用され、奇数列(左側用画素LP)が助手席用映像GPAに使用されている。
図12(a)は、運転席用映像GDRの一例を拡大して示した図であり、図12(b)は、助手席用映像GPAの一例を拡大して示した図である。なお、分離表示の仕方としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするといった方法や、各視方向それぞれでのラストメモリや、頻度の高いものを表示するといった方法が挙げられる。
図11、図12から、領域E1〜E3内に優先映像設定スイッチ41DR、解除スイッチ42DR、操作スイッチ49DRが配置され、領域E1〜E3とは重ならない領域E4〜E6内に優先映像設定スイッチ41PA、解除スイッチ42PA、操作スイッチ49PAが配置され、優先映像設定スイッチ41DR、解除スイッチ42DR、操作スイッチ49DRは、運転席用映像GDRに対応する操作入力のみを受け付けるように配置されており、優先映像設定スイッチ41PA、解除スイッチ42PA、操作スイッチ49PAは、助手席用映像GPAに対応する操作入力のみを受け付けるように配置されていることが分かる。
また、運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ43DR〜48DRと、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ43PA〜48PAとは同じ領域E7〜E12内に配置され、これら操作スイッチは、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている。
ステップS2における処理後、この分離表示を解除するための解除スイッチ42DR,42PAを運転席用映像GDR、助手席用映像GPAそれぞれに形成し(ステップS3)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1にする(ステップS4)。なお、図12では、操作スイッチ43PA〜48PAの枠線と、操作スイッチ49PAの枠線とが太線になって、助手席用映像GDRが優先映像に設定されていることが示され、助手席用映像GPAに対応する操作が可能になっていることを使用者が容易に認識することができるようになっている。
また、表示部4の周りに配置されている操作スイッチ15a〜15h(図9参照)については、運転席用映像GDR、及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得るものだけであっても良いし、いずれか一方だけに対応し得るものであっても良いし、これらが混在していても良い。
次に、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−2]を図13−1,図13−2に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された優先映像設定スイッチ41DR,41PAや解除スイッチ42DR,42PAや操作スイッチ43DR〜49DR,43PA〜49PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
まず、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41DRが操作されたか否かを判断し(ステップS11)、優先映像設定スイッチ41DRが操作されたと判断すれば、次に、運転席用映像GDRが優先映像に設定されていることを示す運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS12)。
運転席フラグfDRは1でない(すなわち、運転席用映像GDRは優先映像に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAが優先映像に設定されていることを示す助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS13)。助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ43PA〜49PAの枠線を細くし(ステップS14)、助手席用映像GPAに対する操作が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを停止させ(ステップS15)、助手席乗員フラグfPAを0に戻し(ステップS16)、その後、ステップS17へ進む。一方、ステップS13において、助手席乗員フラグfPAは1でないと判断すれば、ステップS14〜S16を飛ばして、そのままステップS17へ進む。
次に、運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ43DR〜49DRの枠線を太くし(ステップS17)、運転席用映像GDRに対する操作が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを0にして起動させ(ステップS18)、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS19)、その後、運転席用映像GDRが優先映像に設定されたことを使用者へ告知する(ステップS20)。また、ステップS12において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRは既に優先映像に設定されている)と判断すれば、タイマtDRを0に戻し(ステップS21)、そのまま処理動作[1−2]を終了する。なお、告知方法としては、例えば、スピーカ17から音声にて出力する方法や告知画像を表示する方法が挙げられるが、前述の操作スイッチの枠線を太くすることを告知としても良い。
一方、ステップS11において、優先映像設定スイッチ41DRは操作されていないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41PAが操作されたか否かを判断し(ステップS22)、優先映像設定スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS23)。
助手席フラグfPAは1でない(すなわち、助手席用映像GPAは優先映像に設定されていない)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS24)。運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ43DR〜49DRの枠線を細くし(ステップS25)、タイマtDRを停止させ(ステップS26)、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS27)、その後、ステップS28へ進む。一方、ステップS24において、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、ステップS25〜S27を飛ばして、そのままステップS28へ進む。
次に、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ43PA〜49PAの枠線を太くし(ステップS28)、タイマtPAを0にして起動させ(ステップS29)、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS30)、その後、助手席用映像GPAが優先映像に設定されたことを使用者へ告知する(ステップS31)。また、ステップS23において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAは既に優先映像に設定されている)と判断すれば、タイマtPAを0に戻し(ステップS32)、そのまま処理動作[1−2]を終了する。なお、告知方法としては、例えば、スピーカ17から音声にて出力する方法や告知画像を表示する方法が挙げられるが、前述の操作スイッチの枠線を太くすることを告知としても良い。
一方、ステップS22において、優先映像設定スイッチ41PAは操作されていない(すなわち、優先映像設定スイッチ41DR,41PAのいずれも操作されていない)と判断すれば、ステップS41(図13−2)へ進んで、優先映像設定スイッチ41DR,41PA以外にどの操作が行われたかを判断する。
運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチ(重複スイッチ(例えば、操作スイッチ43DR〜48DR,43PA〜48PA))が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS42)、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS43)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS44)。
一方、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS45)、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS46)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS47)。助手席フラグfPAが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
また、ステップS41において、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ49DR、但し、優先映像設定スイッチ41DR、解除スイッチ42DRを除く)が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS48)、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている)と判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS49)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS50)。一方、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
ステップS41において、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ49PA、但し、優先映像設定スイッチ41PA、解除スイッチ42PAを除く)が操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS51)、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS52)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS53)。一方、助手席フラグfPAが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
ステップS41において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための解除スイッチ42DRが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS54)、運転席フラグfDRが1であると判断すれば、優先映像設定スイッチ41DR,41PAや、解除スイッチ42DR,42PAを画面上から消去し(ステップS55)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示にし(ステップS56)、タイマtDR,tPAを停止させ(ステップS57)、運転席フラグfDR、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS58)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS59)。一方、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
ステップS41において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除するための解除スイッチ42PAが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS60)、助手席フラグfPAが1であると判断すれば、優先映像設定スイッチ41DR,41PAや、解除スイッチ42DR,42PAを画面上から消去し(ステップS61)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示にし(ステップS62)、その後、ステップS57へ進む。
次に、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−3]を図14に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
まず、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS71)、運転席フラグfDRが1であると判断すれば、次に、タイマtDRが所定の時間T(例えば、10秒)以上であるか否かを判断し(ステップS72)、タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、最後に操作が行われてから10秒経過している)と判断すれば、運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ43DR〜49DRの枠線を細くし(ステップS73)、タイマtDRを停止させ(ステップS74)、運転者フラグfDRを0に戻す(ステップS75)。一方、タイマtDRが所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[1−3]を終了する。
また、ステップS71において、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS76)、助手席フラグfPAが1であると判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T以上であるか否かを判断し(ステップS77)、タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、最後に操作が行われてから10秒経過している)と判断すれば、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ43PA〜49PAの枠線を細くし(ステップS78)、タイマtPAを停止させ(ステップS79)、助手席フラグfPAを0に戻す(ステップS80)。一方、タイマtPAが所定の時間T以上でないと判断した場合や、助手席フラグfPAは1でないと判断した場合は、そのまま処理動作[1−3]を終了する。
上記実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチ(例えば、図11、図12に示した操作スイッチ43DR〜48DR,43PA〜48PAのように、同じ領域E7〜E12内に配置された操作スイッチ)への操作が行われた場合、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうちの優先映像に対する、前記操作に応じた操作制御が行われる。すなわち、前記優先映像以外の映像に対する操作制御は行われない。
例えば、助手席用映像GPAが優先映像に設定されているときに、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作が行われた場合、助手席用映像GPAに対する操作だけが有効となり、運転席用映像GDRに対する操作は無効となる。従って、使用者は優先映像の設定や切り替えを適切に行ったり、優先映像がいずれに設定されているのかを正確に認識することによって、所望する操作制御を実現することができる。
このように、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作が行われた場合であっても、使用者の所望する操作制御を実現することができる。換言すれば、図11、図12に示した操作スイッチ43DR〜48DR,43PA〜48PAのように、同じ領域E7〜E12内に異なる性質の操作スイッチを配置することができるため、表示画面上をより有効に利用することができる。
なお、上記実施の形態(1)に係る表示装置では、領域E1内に優先映像設定スイッチ41DRが配置され、領域E1とは重ならない領域E4内に優先映像設定スイッチ41PAが配置される場合について説明し、また領域E2内に解除スイッチ42DRが配置され、領域E2とは重ならない領域E5内に解除スイッチ42PAが配置される場合について説明しているが、これらスイッチの配置はこれに限定されるものではなく、別に実施の形態では、例えば、優先映像設定スイッチ41DRが配置されている領域E1内に優先映像設定スイッチ41PAを配置したり、解除スイッチ42DRが配置されている領域E2内に解除スイッチ42PAを配置するようにしても良い。
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Aの行う処理動作[2−1]を図15に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく、これから説明する処理動作[2−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEについても不要となる。
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図15に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS201)、次に、運転席用映像GDRの右上に、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41DRを形成すると共に、助手席用映像GPAの左上に、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41PAを形成する(ステップS202)。図16(a)は、運転席用映像GDRの一例を示した図であり、図16(b)は、助手席用映像GPAの一例を示した図である。
次に、この分離表示を解除するための解除スイッチ42DR,42PAを運転席用映像GDR、助手席用映像GPAそれぞれに形成し(ステップS203)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1にする(ステップS204)。その後、右側(すなわち、運転席側)を指す矢印50Rを表示し(ステップS205)、運転席フラグfDRを1に設定すると共に、助手席フラグfPAを0にする(ステップS206,S207)。なお、図16では、右側を指す矢印50Rが表示され、運転席用映像GDRが優先映像に設定されていることが示され、運転席用映像GDRに対する操作が可能になっていることを使用者が容易に認識することができるようになっている。また、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている場合には、図17に示したように、左側(すなわち、助手席側)を指す矢印50Lが表示されるようになっている。
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Aの行う処理動作[2−2]を図18−1,図18−2に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された優先映像設定スイッチ41DR,41PAや解除スイッチ42DR,42PAや操作スイッチ43DR〜49DR,43PA〜49PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
まず、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41DRが操作されたか否かを判断し(ステップS211)、優先映像設定スイッチ41DRが操作されたと判断すれば、次に、運転席用映像GDRが優先映像に設定されていることを示す運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS212)。
運転席フラグfDRは1でない(すなわち、運転席用映像GDRは優先映像に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAが優先映像に設定されていることを示す助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS213)。助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、左側を指す矢印50Lを画面上から消去し(ステップS214)、助手席用映像GPAに対する操作が行われない時間を測定するためのタイマtPAを停止させ(ステップS215)、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS216)、その後、ステップS217へ進む。一方、ステップS213において、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、ステップS214〜S216を飛ばして、そのままステップS217へ進む。
次に、右側を指す矢印50Rを表示し(ステップS217)、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS218)、その後、運転席用映像GDRが優先映像に設定されたことを使用者へ告知する(ステップS219)。また、ステップS212において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRは既に優先映像に設定されている)と判断すれば、そのまま処理動作[2−2]を終了する。なお、告知方法としては、例えば、スピーカ17から音声にて出力する方法や告知画像を表示する方法が挙げられるが、前述の矢印の表示を告知としても良い。
一方、ステップS211において、優先映像設定スイッチ41DRは操作されていないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41PAが操作されたか否かを判断し(ステップS220)、優先映像設定スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS221)。
助手席フラグfPAは1でない(すなわち、助手席用映像GPAは優先映像に設定されていない)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS222)。運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている)と判断すれば、右側を指す矢印50Rを画面上から消去し(ステップS223)、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS224)、その後、ステップS225へ進む。一方、ステップS222において、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、ステップS223,S224を飛ばして、そのままステップS225へ進む。
次に、左側を指す矢印50Lを表示し(ステップS225)、タイマtPAを0にして起動させ(ステップS226)、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS227)、その後、助手席用映像GPAが優先映像に設定されたことを使用者へ告知する(ステップS228)。また、ステップS221において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAは既に優先映像に設定されている)と判断すれば、タイマtPAを0に戻し(ステップS229)、そのまま処理動作[2−2]を終了する。なお、告知方法としては、例えば、スピーカ17から音声にて出力する方法や告知画像を表示する方法が挙げられるが、前述の矢印の表示を告知としても良い。
一方、ステップS220において、優先映像設定スイッチ41PAは操作されていない(すなわち、優先映像設定スイッチ41DR,41PAのいずれも操作されていない)と判断すれば、ステップS231(図18−2)へ進んで、優先映像設定スイッチ41DR,41PA以外にどの操作が行われたかを判断する。
運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチ(重複スイッチ(例えば、操作スイッチ43DR〜48DR,43PA〜48PA))が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS232)、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS233)。
一方、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS234)、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS235)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS236)。助手席フラグfPAが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[2−2]を終了する。
また、ステップS231において、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ49DR、但し、優先映像設定スイッチ41DR、解除スイッチ42DRを除く)が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS237)、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている)と判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS238)。一方、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[2−2]を終了する。
ステップS231において、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ49PA、但し、優先映像設定スイッチ41PA、解除スイッチ42PAを除く)が操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS239)、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS240)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS241)。一方、助手席フラグfPAが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[2−2]を終了する。
ステップS231において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための解除スイッチ42DRが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS242)、運転席フラグfDRが1であると判断すれば、優先映像設定スイッチ41DR,41PAや、解除スイッチ42DR,42PAを画面上から消去し(ステップS243)、矢印50R又は矢印50Lを画面上から消去し(ステップS244)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示にし(ステップS245)、タイマtPAを停止させ(ステップS246)、運転席フラグfDR、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS247)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS248)。一方、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[2−2]を終了する。
ステップS231において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除するための解除スイッチ42PAが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS249)、助手席フラグfPAが1であると判断すれば、優先映像設定スイッチ41DR,41PAや、解除スイッチ42DR,42PAを画面上から消去し(ステップS250)、矢印50R又は矢印50Lを画面上から消去し(ステップS251)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示にし(ステップS252)、その後、ステップS246へ進む。
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Aの行う処理動作[2−3]を図19に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。
まず、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS261)、運転席フラグfDRが1であると判断すれば、そのまま処理動作[2−3]を終了する。一方、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断し(ステップS262)、助手席フラグfPAが1であると判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T以上であるか否かを判断し(ステップS263)、タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、最後に操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、左側を指す矢印50Lを画面上から消去し(ステップS264)、タイマtPAを停止させ(ステップS265)、助手席フラグfPAを0に戻す(ステップS266)。
その後、右側を指す矢印50Rを表示し(ステップS267)、運転席フラグfDRを1にする(ステップS268)。一方、ステップS263において、タイマtPAが所定の時間T以上でないと判断した場合や、ステップS262において、助手席フラグfPAは1でないと判断した場合は、そのまま処理動作[2−3]を終了する。
上記実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、分離表示されている間、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうちのいずれかを必ず優先映像に設定することができる。なお、ここでは、通常時、運転席用映像GDRが優先映像に設定されるようになっているが、別の実施の形態では、運転席用映像GDRではなく、通常時、助手席用映像GPAが優先映像に設定されるようにしても良い。
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
図20は、実施の形態(3)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201Aは表示装置を示しており、表示装置201Aはタッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15A(操作スイッチ15a〜15h、及び優先映像を助手席用映像GPAに設定するための切替スイッチ15i)とを含んで構成されている。
実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Bの行う処理動作[3−1]を図21に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[3−1]は、AVナビゲーションシステムの電源オン後に行われる動作であり、分離表示が基本となっている。
まず、所定の条件に基づいて、図22、図23に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示する(ステップS301)。図22(a)は、運転席用映像GDRに使用される画素と助手席用映像GPAに使用される画素とを説明するための説明図であり、図22(b)は、運転席用映像GDRの一例を示した図であり、図22(c)は、助手席用映像GPAの一例を示した図である。図22(a)に示したように、横方向の総画素数の半数の偶数列(右側用画素RP)が運転席用映像GDRに使用され、奇数列(左側用画素LP)が助手席用映像GPAに使用されている。図23(a)は、運転席用映像GDRの一例を拡大して示した図であり、図23(b)は、助手席用映像GPAの一例を拡大して示した図である。
次に、優先映像が運転席用映像GDRに設定されていることを示すために、運転席をイメージしたハンドルマーク51を表示し(ステップS302)、運転席フラグfDRを1に設定する(ステップS303)。なお、図23では、ハンドルマーク51が表示され、運転席用映像GDRが優先映像に設定されていることが示され、運転席用映像GDRに対する操作が可能になっていることを使用者が容易に認識することができるようになっている。
また、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている場合(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されていない場合)には、図24に示したように、ハンドルマーク51に「×」マークが重ねられた禁止マーク52が表示されるようになっている。
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Bの行う処理動作[3−2]を図25に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[3−2]は、所定の期間毎に行われる動作である。まず、どの操作が行われたかを判断し(ステップS311)、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチ(重複スイッチ(例えば、操作スイッチ43DR〜48DR,43PA〜48PA))が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS312)。
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS313)。一方、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS314)、その後、助手席用映像GPAに対する操作が行われていない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0に戻す(ステップS315)。
また、ステップS311において、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ49DR)が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS316)、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている)と判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS317)。一方、運転席フラグfDRが1でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[3−2]を終了する。
ステップS311において、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ49PA)が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが0であるか否かを判断し(ステップS318)、運転席フラグfDRが0である(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS319)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS320)。一方、運転席フラグfDRが0でないと判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[3−2]を終了する。
ステップS311において、表示部4の周囲に設けられた、優先映像を助手席用映像GPAに設定するための切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、優先映像が助手席用映像GPAに設定されていることを示すために、運転席をイメージしたハンドルマーク51を画面上から消去し(ステップS321)、その代わりに、禁止マーク52を表示し(ステップS322)、運転席フラグfDRを0にする(ステップS323)。
その後、タイマtPAを0にして起動させ(ステップS324)、助手席用映像GPAが優先映像に設定されたことを使用者へ告知する(ステップS325)。なお、告知方法としては、例えば、スピーカ17から音声にて出力する方法や告知画像を表示する方法が挙げられるが、前述のハンドルマーク51、禁止マーク52の表示を告知としても良い。
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Bの行う処理動作[3−3]を図26に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[3−3]は、所定の期間毎に行われる動作である。まず、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断し(ステップS331)、運転席フラグfDRが1であると判断すれば、そのまま処理動作[3−3]を終了する。
一方、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、助手席用映像GPAが優先映像に設定されている)と判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T以上であるか否かを判断し(ステップS332)、タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、最後に操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、禁止マーク52を画面上から消去し(ステップS333)、ハンドルマーク51を表示する(ステップS334)。
その後、タイマtPAを停止させ(ステップS335)、運転席フラグfDRを1にし(ステップS336)、運転席用映像GDRが優先映像に設定されたことを使用者へ告知する(ステップS337)。なお、告知方法としては、例えば、スピーカ17から音声にて出力する方法や告知画像を表示する方法が挙げられるが、前述のハンドルマーク51、禁止マーク52の表示を告知としても良い。
上記実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうちのいずれかを必ず優先映像に設定することができる。なお、ここでは、通常時、運転席用映像GDRが優先映像に設定されるようになっているが、別の実施の形態では、運転席用映像GDRではなく、通常時、助手席用映像GPAが優先映像に設定されるようにしても良い。
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
制御部100Cは、制御部100で行われる、処理動作[1−1](図10参照)と同様の処理動作[4−1]を行い、図11(a)に示したように、画素表示を制御し、図11(b)、図12(a)に示したような運転席用映像GDRを表示し、図11(c)、図12(b)に示したような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−2]を図27に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
まず、ナビゲーション部106から得られる車速情報に基づいて、車速vが所定の速度V(例えば、60km/h)以上であるか否かを判断し(ステップS81)、車速vが所定の速度V以上である(すなわち、高速度走行中であり、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための設定条件が成立している)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS82)。なお、車速情報については、車速センサから直接取得するようにしても良い。
助手席フラグfPAは1でない(すなわち、助手席用映像GPAは優先映像に設定されていない)と判断すれば、ステップS83へ進んで、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための処理を行う。なお、ステップS83〜S90の処理動作は、図13−1に示したステップS24〜S31の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
ステップS90の処理後、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための設定条件が成立していることを示すための設定条件成立フラグFPAを1にする(ステップS91)。また、ステップS82において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAは既に優先映像に設定されている)と判断すれば、ステップS91へ進んで、設定条件成立フラグFPAを1にする。
また、ステップS81において、車速vが所定の速度V以上でないと判断すれば、次に、設定条件成立フラグFPAが1であるか否かを判断し(ステップS92)、設定条件成立フラグFPAが1であると判断すれば、車速情報に基づいて、車速vが所定の速度(V−α)以下であるか否かを判断する(ステップS93)。数値αは正数であり、緩衝領域の役割を果たしている。
車速vが所定の速度(V−α)以下である(すなわち、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための設定条件が不成立になった)と判断すれば、設定条件成立フラグFPAを0に戻す(ステップS94)。一方、車速vが所定の速度(V−α)以下でないと判断すれば、そのまま処理動作[4−2]を終了する。また、ステップS92で、設定条件成立フラグFPAは1でないと判断した場合にも、そのまま処理動作[4−2]を終了する。
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−3]を図28に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。
まず、ナビゲーション部106から得られるパーキングブレーキのオン/オフ情報に基づいて、パーキングブレーキがオン状態であるか否かを判断し(ステップS101)、パーキングブレーキがオン状態である(すなわち、車両は停止状態であり、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための設定条件が成立している)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS102)。なお、パーキングブレーキのオン/オフ情報については、パーキングブレーキの作動状態を検出するセンサから直接取得するようにしても良い。
運転席フラグfDRは1でない(すなわち、運転席用映像GDRは優先映像に設定されていない)と判断すれば、ステップS103へ進んで、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための処理を行う。なお、ステップS103〜S110の処理動作は、図13−1に示したステップS13〜S20の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
ステップS110の処理後、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための設定条件が成立していることを示すための設定条件成立フラグFDRを1にする(ステップS111)。また、ステップS102において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRは既に優先映像に設定されている)と判断すれば、ステップS111へ進んで、設定条件成立フラグfDRを1にする。
また、ステップS101において、パーキングブレーキがオン状態でない(すなわち、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための設定条件は不成立となった)と判断すれば、次に、設定条件成立フラグFDRが1であるか否かを判断し(ステップS112)、設定条件成立フラグFDRが1であると判断すれば、設定条件成立フラグFDRを0に戻す(ステップS113)。一方、設定条件成立フラグFDRは1でないと判断すれば、そのまま処理動作[4−3]を終了する。
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−4]を図29に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−4]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された優先映像設定スイッチ41DR,41PAや解除スイッチ42DR,42PAや操作スイッチ43DR〜49DR,43PA〜49PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。
まず、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41DRが操作されたか否かを判断し(ステップS121)、優先映像設定スイッチ41DRが操作されたと判断すれば、次に、設定条件成立フラグFPAが1であるか否かを判断し(ステップS122)、設定条件成立フラグFPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための設定条件が成立している)と判断すれば、優先映像設定スイッチ41DRの操作を無効とし、そのまま処理動作[4−4]を終了する。
一方、設定条件成立フラグFPAが1でないと判断すれば、ステップS123へ進んで、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための処理を行う。なお、ステップS123の処理動作は、図13−1に示したステップS12〜S21の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、ステップS121において、優先映像設定スイッチ41DRは操作されていないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41PAが操作されたか否かを判断し(ステップS124)、優先映像設定スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、次に、設定条件成立フラグFDRが1であるか否かを判断し(ステップS125)、設定条件成立フラグFDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための設定条件が成立している)と判断すれば、優先映像設定スイッチ41PAの操作を無効とし、そのまま処理動作[4−4]を終了する。
一方、設定条件成立フラグFDRが1でないと判断すれば、ステップS126へ進んで、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための処理を行う。なお、ステップS126の処理動作は、図13−1に示したステップS23〜S32の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
一方、ステップS124において、優先映像設定スイッチ41PAは操作されていない(すなわち、優先映像設定スイッチ41DR,41PAのいずれも操作されていない)と判断すれば、ステップS41(図13−2)へ進んで、優先映像設定スイッチ41DR,41PA以外にどの操作が行われたかを判断する。なお、ステップS41以降の処理動作の説明は、ここでは省略する。
また、制御部100Cは、制御部100で行われる、処理動作[1−3](図14参照)と同様の処理動作[4−5]を行うようになっている。但し、処理動作[4−5]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)で、設定条件成立フラグFDR,FPAが1でないときに、所定の期間毎に行われる動作である。
上記実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうちのいずれかを優先映像に設定するための設定条件が成立している間、両映像のうち該当する映像が優先映像に設定される。これにより、例えば、車両運転へのより一層の注意が必要な場合、助手席用映像GPAを優先映像に設定し、運転者DRの操作ができない状態を形成することによって、車両走行の安全性を高めることができる。
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
制御部100Dは、制御部100で行われる、処理動作[1−1]〜[1−3](図10,図13,図14参照)と同様の処理動作[5−1]〜[5〜3]を行い、図11(a)に示したように、画素表示を制御し、図11(b)、図12(a)に示したような運転席用映像GDRを表示し、図11(c)、図12(b)に示したような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Dの行う処理動作[5−4]を図30に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−4]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の期間毎に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
まず、ナビゲーション部106から得られる渋滞遭遇情報、又は目的地接近情報を受信したか否かを判断し(ステップS131,S132)、渋滞遭遇情報、又は目的地接近情報を受信した(すなわち、目的地までの案内をする地図映像が重要映像である)と判断すれば、次に、地図映像が運転席用映像GDRであるか否かを判断する(ステップS133)。
前記地図映像が運転席用映像GDRであると判断すれば、ステップS134へ進んで、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための処理を行う。なお、ステップS134の処理動作は、図13−1に示したステップS12〜S21の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
一方、前記地図映像は運転席用映像GDRでない(すなわち、助手席用映像GPAである)と判断すれば、ステップS135へ進んで、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための処理を行う。なお、ステップS135の処理動作は、図13−1に示したステップS23〜S32の処理動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、ステップS131,S132において、渋滞遭遇情報、目的地接近情報のいずれも受信していないと判断すれば、次に、CD/MD再生部101から得られるCD再生終了情報を受信したか否かを判断し(ステップS136)、CD再生終了情報を受信した(すなわち、CD再生状況を示している再生状況映像が重要映像である)と判断すれば、次に、再生状況映像が運転席用映像GDRであるか否かを判断する(ステップS137)。
前記再生状況映像が運転席用映像GDRであると判断すれば、ステップS138へ進んで、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための処理を行う。一方、前記再生状況映像は運転席用映像GDRでない(すなわち、助手席用映像GPAである)と判断すれば、ステップS139へ進んで、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための処理を行う。また、ステップS136において、CD再生終了情報を受信していないと判断すれば、そのまま処理動作[5−4]を終了する。
上記実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、ナビゲーション部106からの地図映像、及びCD/MD再生部101における再生状況映像のいずれにも対応し得る操作スイッチ(例えば、図11、図12に示した操作スイッチ43DR〜48DR,43PA〜48PAのように、同じ領域E7〜E12内に配置された操作スイッチ)への操作が行われた場合、前記地図映像、及び前記再生状況映像のうちの重要映像(例えば、操作する可能性の高い映像)に対する、前記操作に応じた操作制御が行われる。すなわち、前記重要映像でない映像に対する操作制御は行われない。
例えば、助手席用映像GPAとして表示されている再生状況映像が前記重要映像に設定されているときに、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作が行われた場合、助手席用映像GPAに対する操作だけが有効となり、運転席用映像GDRに対する操作は無効となる。従って、使用者の操作がより必要となる映像に対する操作制御を有効とすることができる。
上記実施の形態(1)〜(5)に係る表示装置では、使用者からの操作を行う意思表示情報や車両環境情報(例えば、車速情報、パーキングブレーキのオン/オフ情報、渋滞遭遇情報、走行中の道路種別情報(一般道路、高速道路等))などをトリガとして、優先映像や重要映像を設定することによって、使用者の所望する適切な操作制御を実現するようにしているが、別の実施の形態では、所定の期間毎に、前記優先映像を切り替えるようにしても良い。例えば、前記所定の期間毎に、前記優先映像を運転席用映像GDR、助手席用映像GPA、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの順に切り替える。これにより、操作の簡略化を図ることができる。また、処理が単純化されるので処理の負荷についても軽減することができる。
なお、前記所定の期間としては、例えば、下記のa〜cが挙げられる。
a)一定の期間(例えば、20秒間)が経過するまでの期間。
b)操作の行われない時間が所定の時間(例えば、10秒間)を超えるまでの期間。
c)別のトリガ(例えば、使用者による操作)によって前記優先映像の切り替えが指示されるまでの期間。
また、さらに別の実施の形態では、前記優先映像の切り替えの際、両者いずれも前記優先映像に設定されない期間(例えば、3秒間)を設けるようにしても良い。例えば、前記優先映像が運転席用映像GDRから助手席用映像GPAに切り替わる際、直ちに切り替わるのではなく、両映像のいずれからの操作も受け付けない期間が設けられることになるので、切り替えと同時に行われる操作が誤操作となるのを防止することができる。
上記実施の形態(1)〜(5)に係る表示装置では、操作スイッチの枠線の太さを変えたり(図12参照)、右側を指す矢印50R、又は左側を指す矢印50Lを表示したり(図16,図17参照)、運転席をイメージしたハンドルマーク51、又は禁止マーク52を表示する(図23,図24参照)ことによって、優先映像がいずれに設定されているのかを使用者に知らせるようにしているが、別の実施の形態では、優先映像に対してのみ、個別の情報を表示するようにしても良い。例えば、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている場合、運転席用映像GDRだけを表示部4に表示し、助手席用映像GPAを表示部4に表示しないようにする。
また、別の実施の形態では、優先映像に設定されている映像に対してのみ、操作入力のための操作関連画像を表示するようにしても良い。例えば、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている場合、図31に示したように、運転席用映像GDRに対する操作入力を受け付ける操作スイッチ43DR〜48DRを表示するが、助手席用映像GPAに対する操作入力を受け付ける操作スイッチ43PA〜48PAを表示しないようにする。
なお、前記操作関連画像としては、図32の示したような、表示部4の周囲に設けられている操作スイッチ15a〜15gの機能を説明するキー表示画像211a〜211g,212a〜212gなどが挙げられ、例えば、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている場合、図33に示したように、運転席用映像GDRに対するキー表示画像211a〜211gを表示するが、助手席用映像GPAに対するキー表示画像212a〜212bを表示しないようにする。
また、さらに別の実施の形態では、優先映像に対する操作入力のための操作関連画像を優先映像に限定しないで表示するようにしても良い。例えば、運転席用映像GDRが優先映像に設定されている場合、図31に示したように、運転席用映像GDRに対する操作スイッチ43DR〜49DRを、運転席用映像GDRだけではなく、助手席用映像GPAにも表示するようにする。
また、上記実施の形態(1),(2),(4),(5)に係る表示装置では、運転席用映像GDRを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41DRと、助手席用映像GPAを優先映像に設定するための優先映像設定スイッチ41PAとを設けるようにしているが、別の実施の形態では、同一の操作を行う毎に、2つの状態を交互に切り替えることのできるトグルスイッチを設けるようにしても良い。
また、ここまで、AVナビゲーションシステムとして採用し、車両に搭載する場合について説明してきたが、本発明に係る表示装置は、車両に搭載するものに採用が限定されず、家庭用のテレビなどに採用しても良く、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示するものに本発明は有効となる。また、視方向は2方向に限定されるものではなく、3方向以上であっても良い。