JP3906613B2 - 多色画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多色画像形成装置に係り、特に、複数本の光ビームを偏向手段によって偏向させることにより感光体上で各々主走査させるとともに、前記感光体を移動させることにより副走査を行って前記感光体上に形成した複数の単色画像を、単一の画像として合成して多色画像を形成する多色画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
形成すべき画像に応じて変調した光ビームを感光体上で走査させることで静電潜像を形成し、感光体上に画像を形成する構成の画像形成装置は、従来よりプリンタや複写機等の機器で使用されているが、近年、これからの機器のデジタル化やカラー化に伴い、前述した構成の画像形成装置が広範囲に用いられているようになってきている。カラー画像の形成は、例えば互いに異なる4色(例えばC,M,Y,K)の画像が単一の感光体上で重なり合うように、前記各色の画像を前記感光体上に順に形成することが実現できるが、最終的にカラー画像が形成されるまでに時間がかかるという問題がある。
【0003】
このため、複数の感光体を有し、複数本の光ビームによって各感光体を同時に走査露光して各感光体に互いに異なる色の画像を形成し、各色の画像を同一の転写媒体上に重ね合わせることによってカラー画像を形成する、タンデム方式の画像形成装置が考案されている。タンデム方式の画像形成装置は各色の画像を同時に形成するので、カラー画像の形成に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0004】
しかしながら、タンデム方式の多色画像形成装置では、各色の画像に対応する各光ビームの光学特性のばらつきにより、各色の画像を重ね合わせた際に位置ずれが生じ易い。各色の画像間の位置ずれは、カラー画像上に色ずれとして顕著に現れるので、高品位な画像を得るためには各色の画像間の位置ずれ、すなわち色ずれを補正することが必須である。また、多色画像形成装置の製造時に、色ずれが解消されるように装置各部を調整したとしても、温度等の周囲環境が変化すると、光学部品の配置位置が変位した等の原因で色ずれが発生する。
【0005】
タンデム方式の多色画像形成装置における色ずれ補正として、特許公報第2748971号には、それぞれの感光体ドラムの近傍にビームの位置ずれを検知する検知手段を設け、副走査方向のビーム位置を検知して副走査方向の書き出しタイミングを制御することにより副走査方向の色ずれを補正する技術が開示されいる。
【0006】
また、この色ずれ補正技術の他にも、感光体上に色ずれの検知が容易なパターン(例えば「+」マーク等)を形成し、そのパターンを画像読み取り装置で読みとることにより色ずれを検知し、反射ミラーを動かして感光体ドラムに入射するビーム位置を変化させたり、副走査方向の書き出しタイミングを制御することによって色ずれを補正する技術も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許公報第2748971号に記載された技術では、感光体ドラムに対応させて副走査方向の位置ずれ量を検知する検知手段を設けているため、感光体ドラムユニットの交換時等に感光体ドラムと位置ずれ量検知手段との調整が必要となり、感光体ドラムユニットの交換作業が煩雑になるという問題があった。
【0008】
また、色ずれ検知用のパターンに基づいて色ずれを検知する場合、感光体ドラム上に色ずれ検知用のパターンを形成する必要があるので、制御が複雑になってしまう。また、色ずれ検知用パターンを読み取るための画像読み取り装置は高価であるので装置のコストが高くなるとともに、画像読み取り装置の配置スペースを確保するために画像形成装置自体のサイズの大型化を招くという問題もあった。
【0009】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、簡易かつ低コストな構成で、複数の色の画像を重ね合わせて形成する多色画像の品位の向上を実現できる多色画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数本の光ビームを偏向手段によって偏向させることにより感光体上で各々主走査させる光ビーム走査手段を有し、前記感光体を移動させることにより副走査を行って前記感光体上に形成した複数の単色画像を、単一の画像として合成して多色画像を形成する多色画像形成装置であって、前記光ビーム走査手段に設けられ、複数本の前記光ビームを前記感光体上で主走査させる際の副走査方向の位置を各々検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に基づいて、所定の色に対するその他の各色の副走査方向の相対変位量を各々算出する算出手段と、前記その他の各色の副走査方向の相対変位量と、前記その他の各色の副走査方向の相対変位の変位方向が全て同一であるか否かで異なる最大変位量とに基づいて、前記その他の各色毎に、1走査を単位とする画像書出し時期の補正が必要であるか否かを判断する判断手段とを有し、前記判断手段により、補正が必要であると判断された色について、1主走査を単位とする画像書出し時期の補正を行う補正手段と、を有することを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、補正手段では、検知手段によって検知された各光ビームの副走査方向の位置から各色の副走査方向の相対変位量を求め、この相対変位量に基づいて、1主走査を単位とする画像書出し時期を補正する。これにより、多色画像における各単色画像間の副走査方向の位置ずれ(色ずれ)を1主走査単位(1dot単位)で補正することができ、色ずれの小さい高品位の多色画像を得ることができる。
【0013】
このとき請求項に記載されているように前記最大変位量が、前記その他の各色の副走査方向の相対変位の変位方向が全て同一である場合は、1主走査幅の3/4の変位に相当する変位量であり、前記その他の各色の副走査方向の相対変位の変位方向が異なる場合は、1主走査幅の1/2に相当する変位量であるようにするとよい。
【0014】
また、請求項に記載されているように、前記検知手段による前回の検知結果から得られる各色の相対位置と、前記検知手段による今回の検知結果から得られる各色の相対位置との差が所定値以上の場合にのみ、前記補正手段に前記算出手段による算出及び前記判断手段による判断を実行させて補正を行う補正実行制御手段を更に有するようにするとよい。
【0015】
また、請求項に記載されているように、前記多色画像の形成結果に基づいて、副走査方向の位置を計測して得た計測結果を前記画像書出し時期の初期値として設定する設定手段を更に有するようにするとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明に係る実施形態の1例を詳細に説明する。
【0017】
(全体構成)
図1には、本発明に係る多色画像形成装置の概略構成が示されている。多色画像形成装置10は、3個の搬送ローラ12A〜12Cと、搬送ローラ12A〜12Cに巻き掛けられた無端の転写ベルト14と、転写ベルト14を挟んで搬送ローラ12Cと対向配置された転写ローラ16と、を備えている。
【0018】
転写ベルト14の上方には、転写ベルト14が回転駆動されたときの転写ベルト14の移動方向(図1矢印A方向)に沿って、ブラック(K)画像形成用の感光体ドラム18K、イエロー(Y)画像形成用の感光体ドラム18Y、マゼンダ(M)画像形成用の感光体ドラム18M、シアン(C)画像形成用の感光体ドラム18Cが略等間隔で配置されている。各感光体ドラム18は軸線が転写ベルト14の移動方向と直交するように各々配置されている。
【0019】
なお、以下ではK、Y、M、C各色毎に設けられた部分に対し、上記と同様に、各部分の符号にK/Y/M/Cの記号を付して区別する。
【0020】
各感光体ドラム18の周囲には、感光体ドラム18を帯電させるための帯電器20が各々配置されており、各感光体ドラム18の上方には、帯電された各感光体ドラム18にレーザビームを各々照射して各感光体ドラム18に静電潜像を形成する複数ビーム走査装置30(詳細は後述)が配置されている。
【0021】
また、各感光体ドラム18の周囲には、感光体ドラム18の回転方向に沿ってレーザビーム照射位置よりも下流側に、感光体ドラム18上に形成された静電潜像を所定色(K又はY又はM又はC)のトナーによって現像しトナー像を形成させる現像器22、感光体ドラム18上に形成されたトナー像を転写ベルト14に転写する転写器24、感光体ドラム18に残されたトナーを除去する清掃器26が順に配置されている。
【0022】
各感光体ドラム18に形成された互いに異なる色のトナー像は、転写ベルト14のベルト面上で互いに重なり合うように転写ベルト14に各々転写される。これにより、転写ベルト14上にカラーのトナー像が形成され、形成されたカラーのトナー像は、搬送ローラ12Cと転写ローラ16との間に送り込まれた転写材28に転写される。そして、転写材28は図示しない定着装置に送りこまれ、転写されたトナー像が定着される。これにより、転写材28上にカラー画像(フルカラー画像)が形成される。
【0023】
(光走査装置)
次に図1及び図2を参照し、複数ビーム走査装置30について説明する。複数ビーム走査装置30は底面形状が略矩形状のケーシング32を備え、ケーシング32の略中央部には、図示しないモータによって高速で回転される回転多面鏡34が配置されている。回転多面鏡34の軸線に直交する方向に沿ってケーシング32の一方の端部には、感光体ドラム18Kへの照射用のレーザ光を射出する半導体レーザ36Kと、感光体ドラム18Yへの照射用のレーザ光を射出するLD36Yが角部近傍に各々配置されている。
【0024】
LD36Kのレーザ光射出側にはコリメータレンズ38K、平面ミラー40が順に配置されている。LD36Kから射出されたレーザビームKは、コリメータレンズ38Kによって平行光束とされて平面ミラー40に入射される。また、LD36Yのレーザ光射出側にはコリメータレンズ38Y、平面ミラー42が順に配置されており、LD36Yから射出されたレーザビームYは、コリメータレンズ38Yによって平行光束とされた後に、平面ミラー42で反射されて平面ミラー40に入射される。
【0025】
平面ミラー40と回転多面鏡34との間にはfθレンズ44が配置されており、平面ミラー40で反射されたレーザビームK及びレーザビームYは、fθレンズ44を透過して回転多面鏡34に入射され、回転多面鏡34で反射・偏向された後に、再びfθレンズ44を透過するように構成されている(所謂ダブルパス構成:図1参照)。
【0026】
LD36KとLD36Yは回転多面鏡34の軸線方向(副走査方向に対応)に沿った位置が相違されており、レーザビームK及びレーザビームYは、副走査方向に沿って異なる入射角で回転多面鏡34に各々入射されるので、fθレンズ44を2回透過したレーザビームK、Yは別々の平面ミラー46K、46Yに入射される。
【0027】
そしてレーザビームKは、平面ミラー46Kにより、感光体ドラム18Kの上方に相当する位置に配置されたシリンドリカルミラー48Kに入射され、シリンドリカルミラー48Kから感光体ドラム18Kへ向けて射出され、感光体ドラム18Kの周面上を走査される。また、レーザビームYは、平面ミラー46Yにより、感光体ドラム18Yの上方に相当する位置に配置されたシリンドリカルミラー48Yに入射され、シリンドリカルミラー48Yから感光体ドラム18Yへ向けて射出され、感光体ドラム18Yの周面上を走査される。
【0028】
なお、図3に示すように、ケーシング32の上部は蓋50によって全体的に隠蔽されている。蓋50の略中央にはレーザビームが通過するための矩形状の開口50Aが穿設されており、シリンドリカルミラー48K、48Yは開口50Aを跨ぐように蓋50の上面上に配置されている。一方、ケーシング32内部の、回転多面鏡34を挟んでLD36K及びLD36Yの配設位置の反対側の端部には、感光体ドラム18Mへの照射用のレーザ光を射出するLD36Mと、感光体ドラム18Cへの照射用のレーザ光を射出するLD36Cが角部近傍に各々配置されている。LD36Cのレーザ光射出側にはコリメータレンズ38C、平面ミラー52が順に配置されており、LD36Cから射出されたレーザビームCは、コリメータレンズ38Cによって平行光束とされて平面ミラー52に入射される。また、LD36Mのレーザ光射出側にはコリメータレンズ38M、平面ミラー54が順に配置され、LD36Mから射出されたレーザビームMは、コリメータレンズ38Mによって平行光束とされた後に、平面ミラー54で反射されて平面ミラー52に入射される。
【0029】
平面ミラー52と回転多面鏡34との間にはfθレンズ56が配置されており、平面ミラー52で反射されたレーザビームC及びレーザビームMは、fθレンズ56を透過して回転多面鏡34に入射され、回転多面鏡34で反射・偏向された後に、再びfθレンズ56を透過するように構成されている。
【0030】
LD36CとLD36Mは回転多面鏡34の軸線方向(副走査方向に対応)に沿った位置が相違されており、レーザビームC及びレーザビームMは、副走査方向に沿って異なる入射角で回転多面鏡34に各々入射されるので、fθレンズ56を2回透過したレーザビームC、Mは別々の平面ミラー46C、46Mに入射される。
【0031】
そしてレーザビームCは、平面ミラー46Cにより、感光体ドラム18Cの上方に相当する位置に配置されたシリンドリカルミラー48Cに入射され、シリンドリカルミラー48Cから感光体ドラム18Cへ向けて射出され、感光体ドラム18Cの周面上を走査される。また、レーザビームMは、平面ミラー46Mにより、感光体ドラム18Mの上方に相当する位置に配置されたシリンドリカルミラー48Mに入射され、シリンドリカルミラー48Mから感光体ドラム18Mへ向けて射出され、感光体ドラム18Mの周面上を走査される。
【0032】
上記より明らかなように、レーザビームK、Yと、レーザビームC、Mは回転多面鏡34の対向する面に入射されるため、図2に矢印で各々示すように、レーザビームK、YとレーザビームC、Mは逆方向に走査される。なお、シリンドリカルミラー48C、48Mについても、図3に示すように、ケーシング32の蓋50に穿設された開口50Aを跨ぐように蓋50の上面上に配置されている。
【0033】
ケーシング32の底部近傍には、シリンドリカルミラー48K、48Y、48M、48Cによって各々反射されたレーザビームK、Y、M、Cの走査軌跡を横切るように、ピックアップミラー(平面ミラー)58が配置されている。ピックアップミラー58はレーザビームの走査軌跡のうち、レーザビームK、Yの走査開始側端部(SOS:Start Of Scan)付近、すなわちレーザビームM、Cの走査終了側端部(EOS:End Of Scan)付近に配置されている。
【0034】
図3に示すように、ケーシング32の蓋50には、ピックアップミラー58に入射されて反射された各レーザビームが通過するための開口50Bが穿設されており、開口50Bを通過したレーザビームを受光可能な位置にはセンサ基板60が配置されている。センサ基板60はブラケット62を介して蓋50の上面に取り付けられている。
【0035】
レーザビームK、Y、M、Cは、例として図4に一点鎖線で示すようにセンサ基板60上を各々横切って走査する。センサ基板60には、各レーザビームの走査軌跡に沿って主走査位置検知センサ64及び副走査位置検知センサ66が各々配列されている。
【0036】
主走査位置検知センサ64は、センサチップに形成された受光部(図4に示す矩形状の部分)をレーザビームが通過しているときと通過していないときとで出力信号のレベルが異なる信号を出力する光センサである。
【0037】
副走査位置検知センサ66(PSD)は、図5(A)に示すように、素子の両端部に電極66X、66Yが設けられていると共に、バイアス電圧印加用の端子66Zが接続されて構成されており、図5(B)に示すように、等価回路は、ポジショニング抵抗160に対して電流源162、ダイオード164、接合容量166、抵抗168が並列に接続された構成となっており(符号170はバイアス電圧)ポジショニング抵抗160によって光ビームの入射位置を検出できる。すなわち、副走査位置検知センサ66が、本発明の検知手段に対応する。
【0038】
なお、以下ではレーザビームKに対応する主走査位置検知センサ64Kから出力される検知信号を「SOS(K)」、レーザビームYに対応する主走査位置検知センサ64Yから出力される検知信号を「SOS(Y)」、レーザビームMに対応する主走査位置検知センサ64Mから出力される検知信号を「EOS(M)」、レーザビームCに対応する主走査位置検知センサ64Cから出力される検知信号を「EOS(C)」と称して区別する。
【0039】
なお、上記ではピックアップミラー58及びセンサ基板60をK、Y、M、C各色一体に形成していたが、これに限定されるものではなく、各色毎に個別に設けてもよい。
【0040】
(コントローラ)
次に図6及び図7を参照し、LD36K、36Y、36M、36Cの駆動を制御する回路を含む、複数ビーム走査装置30の動作を制御する制御系の構成について説明する。主走査位置検知センサ64及び副走査位置検知センサ66は本発明の補正手段に対応するコントロール回路96に各々接続されており、コントロール回路96には書き出しタイミング制御回路98が接続されている。
【0041】
図7に示すように、コントロール回路96は、マイクロプロセッサ等から成るメインコントローラ100や、セレクタ102、インターバルカウンタ104等の周辺回路(他の回路は図示省略)を含んで構成されている。メインコントローラ100は、ROM等の第1の記憶手段100Aと、EEPROM等の記憶内容を書き換え可能な不揮発性の第2の記憶手段100Bが備えられている。第1の記憶手段100Aには、テストチャート画像の画像データが予め記憶されている。第2の記憶手段には、各レーザビームの変調タイミングを規定する各種の設定データ(後述のラインシンク設定データFDATA(K)、 FDATA(Y)、 FDATA(M)、 FDATA(C)、ページシンク設定データSDATA(K)、 SDATA(Y)、 SDATA(M)、 SDATA(C)等)が記憶されるようになっている。
【0042】
また、コントロール回路96は、液晶ディスプレイ等の表示手段やテンキーやタッチパネル等の情報入力手段を含んで構成されたコントロールパネル106が接続されている(図6参照)。コントロール回路96には、ビデオクロック発生装置108が接続されている。ビデオクロック発生装置108は、レーザビームに対する1ドット毎の変調のタイミングを規定するビデオクロック信号を生成するビデオクロック発生器110がK、Y、M、C各色について各々設けられて構成されている。
【0043】
書き出しタイミング制御回路98は、同期クロック発生器126、ライン開始制御回路128、ページ開始制御回路130及び4個のAND回路132から構成されている。同期クロック発生器126には、ビデオクロック発生器110Kから一定周波数のビデオクロック信号CLK(K)が入力されると共に、主走査位置検知センサ64Kから検知信号SOS(K)も入力され、入力された信号に基づいて同期クロック信号SYN−CLK(図8(B)参照)を生成・出力する。
【0044】
ライン開始制御回路128は、カウンタ回路134、OR回路136及びフリップフロップ回路138を備えた回路群がK、Y、M、Cの4色に対応して4組設けられて構成されており、検知信号SOS(K)、同期クロック信号SYN−CLK、及びメインコントローラ100に保持されているラインシンク設定データに基づき、各LD36から射出される4本のレーザビームの各々について、1回の主走査におけるレーザビームの変調を開始するタイミングを表すライン同期信号LSをK、Y、M、Cの4色について各々生成する。
【0045】
すなわち、カウンタ回路134は、入力される検知信号SOS(K)がローレベルになると、メインコントローラ100からラインシンク設定データをカウント値として取り込み、同期クロック信号SYN−CLKと同期したタイミングでカウント値のデクリメントを行う。そして、カウント値が0になるとパルス信号を出力する。このパルス信号がOR回路136を介してフリップフロップ回路138に入力され、パルス信号をトリガとしてフリップフロップ回路138からの出力信号(ライン同期信号LS)のレベルが切り替わる(図8(A)参照)。
【0046】
このように、ライン同期信号LSのレベルが切り替わるタイミング(1回の主走査におけるレーザビームの変調を開始するタイミングに相当)は、カウンタ回路134に取り込まれるラインシンク設定データ(図8(A)ではFDATAと表記)の値に応じて、図8(B)に矢印で示すように変化する。そして、このタイミングの変化に応じてサイドレジ位置(主走査方向の位置)も変化する。
【0047】
ページ開始制御回路130もライン開始制御回路128と同様に、カウンタ回路140、OR回路142及びフリップフロップ回路144を備えた回路群がK、Y、M、Cの4色に対応して4組設けられて構成されている。ページ開始制御回路130には、転写ベルト14への転写材28の搬送を開始するタイミングを決定するためのトリガ信号TOPが入力され、検知信号SOS(K)、トリガ信号TOP、及びメインコントローラ100に保持されているページシンク設定データに基づき、各LD36から射出される4本のレーザビームの各々について、1ページ分のレーザビームの走査におけるレーザビームの変調を開始するタイミングを表すページ同期信号PSをK、Y、M、Cの4色について各々生成する。
【0048】
すなわち、カウンタ回路140は、トリガ信号TOPがローレベルになると、メインコントローラ100からページシンク設定データをカウント値として取り込み、検知信号SOS(K)と同期したタイミングでカウント値のデクリメントを行う。そして、カウント値が0になるとパルス信号を出力する。このパルス信号がOR回路142を介してフリップフロップ回路144に入力され、パルス信号をトリガとしてフリップフロップ回路144からの出力信号(ページ同期信号PS)のレベルが切り替わる(図9(A)参照)。
【0049】
このように、ページ同期信号PSのレベルが切り替わるタイミング(1ページ分のレーザビームの走査におけるレーザビームの変調を開始するタイミング、すなわち、本発明の画像書出し時期に対応する)は、カウンタ回路140に取り込まれるページシンク設定データ(図9(A)ではSDATAと表記)の値に応じて、1ライン単位で、図9(B)に矢印で示すように変化する。そして、このタイミングの変化に応じてリードレジ位置(副走査方向の位置)も変化する。
【0050】
AND回路132はライン開始制御回路128及びページ開始制御回路130に各々接続されており、ライン同期信号LSとページ同期信号PSの論理積に相当する同期信号SYNをK、Y、M、Cの4色について各々出力する。
【0051】
書き出しタイミング制御回路98にはLD変調・駆動回路146が接続されており、各色に対応する同期信号SYN(K)、SYN(Y)、SYN(M)、SYN(C)はLD変調・駆動回路146に入力される。また、LD変調・駆動回路146はビデオクロック発生装置108にも接続されており、各色に対応するビデオクロック信号CLK(K)、CLK(Y)、CLK(M)、CLK(C)が各々入力される。更にLD変調・駆動回路146には、転写材28上に形成すべきカラー画像をK、Y、M、Cの4色に分解して表すカラー画像データが入力される。
【0052】
LD変調・駆動回路146は、LD36K、36Y、36M、36Cの各々から、同一の色に対応する同期信号SYNによって規定される期間内に、同一の色に対応するビデオクロック信号CLKに同期したタイミングで、同一の色に対応する画像データに応じて変調されたレーザビームが各々射出されるように、各LD36の駆動を制御する。これにより、各LD36からレーザビームが各々射出され、射出されたレーザビームは回転多面鏡34の回転に伴って各々偏向され、感光体ドラム18K、18Y、18M、18C上を各々走査される。
【0053】
(作用)
次に本実施形態の作用として、多色画像形成装置10によって形成されるカラー画像の色ずれ補正(多色画像における各色の画像間の副走査方向の位置ずれ補正、所謂リードレジ補正)について説明する。なお、この色ずれ補正は、多色画像形成装置10へ複数ビーム走査装置30の搭載時に行われる。
【0054】
多色画像形成装置10は、出荷前に、色ずれ初期補正処理によって色ずれがない状態にセットされてから出荷され、出荷後は、色ずれ自動補正処理によって、自動的に色ずれ補正が施されるようになっている。まず、色ずれ初期補正処理について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
【0055】
(色ずれ初期補正処理)
色ずれ初期補正処理では、図10に示されるように、まず、ステップ200において、色ずれの程度を評価するための評価テストチャートを作成する。この評価テストチャートの作成に際しては、第1記憶手段100Aに予め記憶されているテストチャート画像の画像データを取り込むとともに、第2記憶手段100Bに記憶されている各レーザビームの変調タイミングを規定する各種の設定データ(ラインシンク設定データFDATA(K)、FDATA(Y)、FDATA(M)、FDATA(C)、ページシンク設定データSDATA(K)、SDATA(Y)、SDATA(M)、SDATA(C))を取り込む。この取り込んだ設定データに応じた所定のタイミングで、テストチャート画像の画像データに応じて各レーザビームが変調されるように各LD36を駆動する。
【0056】
なお、多色画像形成装置10に複数ビーム走査装置30が搭載されて最初にステップ200の処理が行われるときには、第2記憶手段100Βには、上述した各種の設定データとしてデフォルト値等が設定されている。
【0057】
各LD36から射出された4本のレーザビームは単一の回転多面鏡34によってそれぞれ偏向され、Fθレンズ44(または56)、シリントリカルミラー48等の光学部品を介して対応する感光体ドラム18の周面上を走査される。レーザビームが走査することで感光体ドラム18の周面上に形成されたテストチャート画像の静電潜像は、現像器22によって互いに異なる色のトナー像として現像され、各色のトナー像が転写ベルト14のベルト面上で重ね合わされることで形成されたカラー画像(テストチャート)が転写材28へ転写される。そして、テストチャート画像が転写された転写材28は、定着処理を経て多色画像形成装置10の機体外に排出される。
【0058】
次のステップ202では、作成したテストチャート画像の画質が適正か否かを判定する。詳しくは、オペレータ(組立作業者)が、排出された転写材28に形成されているテストチャート画像を目視し、副走査方向についてK、Y、M、C各色が一致しているか否か、すなわち色ずれ補正が不要か否かを判断し、その判断結果をコントロールパネル106を介して入力する。この入力結果に基づいて、テストチャート画像の画質が適正か否かの判定が行われる。
【0059】
オペレータによって補正が必要と判断された場合には、ステップ202において否定判定されて、ステップ204へ移行し、副走査方向位置(リードレジ)の設定データの修正が必要か否かを判定する。
【0060】
ステップ204において、リードレジの設定データの修正が必要であると肯定判定された場合は、ステップ206へ移行し、補正が必要と判断された設定データの修正をオペレータに要請するメッセージをコントロールパネル106に表示し、前記設定データをオペレータに修正させる。
【0061】
オペレータがコントロールパネル106を操作して設定データの修正を行うと、次のステップ208では、第2記憶手段100Bに記憶されていた設定データをオペレータによって修正された設定データに更新・記憶する。修正された設定データの更新・記憶が終了すると、次のステップ210へ移行する。
【0062】
一方、ステップ204において、リードレジの設定データの修正は不要であると否定判定された場合は、そのままステップ210へ移行する。
【0063】
ステップ210ではオペレータによる作業が完了したか否か判定し、判定が肯定されるまで待機する。そして、ステップ210の判定が肯定されるとステップ200に戻り、ステップ202の判定が肯定されるまで、すなわち、適正な画質のテストチャートが得られるまで、設定データの修正および、評価テストチャートの再作成が繰り返し実行されることになる。
【0064】
ステップ202の判定が肯定されると、適正な画質のテストチャート画像が得られた現在の状態を記憶するために、ステップ212へ移行する。ステップ212では、副走査位置検出センサ66K、66Y、66M、66Cにより、レーザビームK、Y、M、Cの副走査方向位置を計測する。そして、次のステップ214では、ビーム副走査方向位置の計測結果(副走査方向位置計測データPDATA(K)、PDATA(Y)、PDATA(M)、PDATA(C))を初期値データとして、第2記憶手段100Bに記憶し、色ずれ初期補正処理を終了する。
【0065】
多色画像形成装置10の出荷後は、第2の記憶手段100Bに記憶されている各レーザビームの変調タイミングを規定する各種の設定データ、すなわち適正な画質のテストチャート画像が得られたときの各種の設定データに基づいて、画像形成処理を行うことにより、色ずれのない画像を得ることができる。
【0066】
しかし、多色画像形成装置10の周囲温度の変化や、稼働状態が継続することによる多色画像形成装置10内部の温度上昇により、複数ビーム走査装置30を構成する各光学部品の配置位置が変化して、各レーザビームの副走査方向位置が変位し、再び色ずれが発生してしまう。このため、多色画像形成装置10では、例えば稼働中で画像形成を行っていない待機期間内等に色ずれ自動補正処理が行われて、出荷後の通常時(稼働時)にも色ずれ補正が定常的に行われるようになっている。このときに、リードレジ補正が行われる。
【0067】
以下、色ずれ自動補正処理について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。
【0068】
(色ずれ自動補正処理)
色ずれ自動補正処理を開始すると、まず、ステップ230では、先に説明した色ずれ初期補正処理のステップ212(図10参照)と同様に、副走査位置検知センサ66K、66Y、66M、66CによりレーザビームK、Y、M、Cの副走査方向位置を計測する。
【0069】
次のステップ232では、ステップ230で計測した各レーザビームの副走査方向位置が、色ずれ初期補正処理のステップ214(図10参照)において、第2記憶手段100Bに初期データとして記憶した副走査方向位置計測データが表す副走査方向位置に対して変位しているか否か判定する。
【0070】
ステップ232の判定が否定された場合は、色ずれ初期補正処理を行った時(イニシャル時)から各レーザビームの副走査方向位置が変位しておらず、色ずれを補正する必要はないと判断して色ずれ自動補正処理を終了する(図12参照)。
【0071】
一方、副走査方向位置の計測値が変位していた場合には、複数ビーム走査装置30を構成する光学部品の配置位置が変化した等の原因により、各色のリードレジがずれる可能性がある。このため、ステップ232の判定が肯定された場合には、初期データが表す副走査方向位置とステップ230で計測した副走査方向位置とから得られる副走査方向位置の変位に基づいて、ページシンク設定データSDATA(図9参照)を更新するために、ステップ234へ移行する。
【0072】
ステップ234では、レーザビームKの副走査方向位置の変位を基準として、各レーザビームY、M、Cの変位の方向が同一の方向であるか両方向であるかを判定する。(図14、図15参照)。すなわち、基準色(K)に対する各色(Y、M、C)の主走査位置の副走査方向の位置ずれ方向(本発明の相対変位の変位方向に対応)が、同一方向であるか、両方向であるかを判定する。
【0073】
例えば、各レーザビームについての副走査方向位置の変位の差異(レーザビームKの走査線の副走査方向位置の変位量と所定色のレーザビームの走査線の副走査方向の変位量との差)を演算し、この演算結果の正負から基準色(K)に対する各色の位置ずれ方向を判定する。
【0074】
ここで、各色(Y、M、C)の基準色(K)に対する位置ずれ方向が、+、−の両方向の場合は、ステップ236へ移行する。
【0075】
ステップ236では、ステップ230で計測した各レーザビームK、Y、M、Cの副走査方向位置に基づいて、レーザビームKの走査線に対する所定色(Y、M、K)のレーザビームの走査線の副走査方向の相対的なずれ量(本発明の相対変位量に対応し、以下「基準色(K)に対する色ずれ量」という)が、1/2dotに相当する値を越えている色が存在するか否かを判定する。すなわち、基準色(K)に対して副走査方向に1/2dot以上ずれている色があるか否かを判定する。なお、1dotは、1主走査線の幅に対応する。また、基準色(K)に対する色ずれ量は、レーザビームKの走査線の副走査方向位置の変位量と所定色のレーザビームの走査線の副走査方向の変位量との差の絶対値を演算することで求められる。
【0076】
基準色(K)に対する色ずれ量が1/2dot以上である色(レーザービーム)が存在する場合は、ステップ238に移行し、当該色のページシンク設定データSDATAを更新し、ステップ244に移行する。これにより、前記当該色の画像書出し時期が補正され、カラー画像上における基準色(K)に対する当該色の副走査方向の色ずれが低減される。
【0077】
Y、M、K各色の基準色(K)に対する色ずれ量が全て1/2dotより小さい場合は、ステップ236で判定が否定され、そのまま色ずれ自動補正処理を終了する。
【0078】
また、各色(Y、M、C)の基準色(K)に対する位置ずれ方向が同一方向(+、−の何れか一方に同一)の場合は、ステップ240に移行する。ステップ240では、基準色(K)に対する色ずれ量が、3/4dotを越える色が存在するか否かを判定する。
【0079】
基準色(K)に対する色ずれ量が3/4dotを越える色が存在する場合は、ステップ242に移行し、当該色のページシンク設定データSDATAを更新し、ステップ244に移行する。これにより、前記当該色の画像書出し時期が補正され、カラー画像上における基準色(K)に対する当該色の副走査方向の色ずれが低減される。
【0080】
Y、M、K各色の基準色(K)に対する色ずれ量が全て3/4dot以下の場合は、ステップ240で判定が否定され、そのまま色ずれ自動補正処理を終了する。
【0081】
ページシンク設定データが更新され、ステップ244に移行すると、更新されたページシンク設定データが第2記憶手段100Bに記憶される。その後、色ずれ自動処理を終了する。
【0082】
ここで、書出し位置補正を行うか否かの判断閾値(本発明の最大変位量に対応する)について説明する。本実施の形態では、書出し位置の補正は1dot分ずつ、すなわち1主走査単位で行われる。したがって、基準色(K)に対する色ずれ量がαdotの場合に、書出し位置補正を行うと、基準色(K)に対する色ずれ量を(1−α)dotとなる。書出し位置補正前よりも書出し位置補正後の色ずれ量が小さくなる条件は、α≧1−α、すなわちα≧1/2である。
【0083】
各色の基準色に対する色ずれ方向が両方向の場合は、各色の基準色に対する色ずれ量を各々小さくすれば、全体の色ずれ量を小さくすることができるので、判断閾値として、上記αと同様の1/2dotが用いられる。
【0084】
各色の基準色に対する色ずれ方向が同一方向の場合も、基準色(K)に対する色ずれ量がβdot(β≧1/2)である色の書出し位置を補正すると、補正した色の基準色(K)に対する色ずれ量を(1−β)dotとなるが、書出し位置を補正行しなかった色の色ずれ量γdot(γ<1/2)が残るので、全体では、{(1−β)+γ}dotの色ずれ量となる。したがって、書出し位置補正前よりも書出し位置補正後の色ずれ量が小さくなる条件は、β≧{(1−β)+γ}、γ<1/2、すなわち、β>3/4である。これにより、判断閾値として、3/4dotが用いられる。
【0085】
次に、具体的な例として、図12、図13、図14を用いて、色ずれ自動補正処理について説明する。各図において、(A)は、副走査位置検知センサ上を走査する光ビーム位置を示す図であり、実線矢印は現在の光ビーム走査位置、点線矢印は初期値の光ビーム走査位置(色ずれ初期補正処理実行直後の光ビーム走査位置であり、初期データが表す副走査方向位置に対応する)を示している。副走査位置検知センサ上を走査する光ビーム位置は各色毎に異なっているが、副走査方向位置補正は初期値(原点K、Y、M、C)からのずれ量に基づいて補正されるため、副走査位置検知センサ上を走査する光ビーム位置にばらつきがあっても特に問題ない。
【0086】
(B)は、副走査位置検知センサから予測される各色の色ずれを表す図である。本発明の場合、副走査位置検知センサは複数ビーム走査装置30内にあるため、温度により複数ビーム走査装置30と感光体の位置がずれた場合には、副走査位置検知センサから予想される各色の色ずれとは異なるが、複数ビーム走査装置30から射出されるビームの位置を補正することによって各色の色ずれを簡易な方法で補正することが可能である。
【0087】
図12は、色ずれ初期補正処理が実施された直後、又は各レーザビームの副走査方向位置が色ずれ初期補正処理を行ったときから変位していない場合を示しており、色ずれが発生していないことが分かる。
【0088】
図13は、レーザビームKの副走査方向位置の変位を基準として、レーザビームM、CとレーザビームYとの副走査方向位置の変位が逆方向である場合、すなわち基準色(K)の主走査線に対する副走査方向の位置ずれ方向が、M、Cの主走査線とYの主走査線とで逆方向になっている場合を示している。図13では、M、C各色の基準色(K)に対する色ずれ量が、それぞれ1/4dot、1/2dotに相当し、Yの基準色(K)に対する色ずれ量が5/8dotに相当している。
【0089】
この場合、色ずれ自動補正処理では、基準色(K)に対する色ずれ量が1/2dot以上の色、すなわち、基準色(K)に対して5/8dotずれているYの書出し位置を、基準色(K)の方向に1dot分ずらすように、ページシンク設定データSDATA(Y)が更新(補正)される。これにより、図中(B)に示されるように、色ずれ量が9/8dotから1/2dotに低減される。
【0090】
図14は、レーザビームKの副走査方向位置の変位を基準として、レーザビームY、M、Cの副走査方向位置の変位が同一方向である場合、すなわち基準色(K)の主走査線に対する各色(Y、M、C)の主走査線の副走査方向の位置ずれ方向が同一方向の場合を示している。図14では、Y、M、C各色の基準色(K)に対する色ずれ量が、それぞれ1/2dot、7/8dot、1/4dotに相当している。
【0091】
この場合、色ずれ自動補正処理では、基準色(K)に対する色ずれ量が3/4dot以上の色、すなわち、基準色(K)に対して7/8dotずれているMの書出し位置を、基準色(K)の方向に1dot分ずらすように、ページシンク設定データSDATA(M)が更新(補正)される。これにより、図中(B)に示されるように、色ずれ量が7/8dotから5/8dotに低減される。
【0092】
このように、副走査位置検知センサ上を走査する各色の光ビーム位置をイニシャル時と比較し、位置関係の変位に基づいて、ページシンク設定データSDATA、すなわち走査線単位に各画像の書込み開始時期を補正する。これにより、各色の画像間の副走査方向の位置ずれを容易に低減することができ、色ずれの少ない高品位の多色画像を得ることができる。これにより、従来必要であった色ずれ検知用のパターンの形成及び読み取り作業が不要となるので、従来よりも簡易な構成にでき、低コスト化を図ることができる。
【0093】
また、位置ずれ量検知手段としての副走査位置検知センサは、感光体ドラムの近傍ではなく、複数ビーム走査装置30内に配設されるので、感光体ドラムユニットの交換時等に感光体ドラムと位置ずれ量検知手段との調整が不要となり、感光体ドラムユニットの交換も容易に行うことができる。また、粉塵等によって位置ずれ量検知手段が汚れてしまうことを防ぐことができる。
【0094】
また、色ずれ自動補正処理では、基準色に対して他色の副走査方向位置がずれた場合にリードレジ補正をするようにしており、図15に示すように、各色の副走査方向の位置ずれ量が基準色と同一かつ同一量ずれている場合においては、各色を合成して画像を印字した時に色ずれは発生しないため、補正処理は実施されない。すなわち、基準色に対する相対位置がずれた場合にのみ補正が行われるので、制御を簡素化することができる。
【0095】
なお、通常は上記の補正でも問題無く色ずれは補正されるが、多色画像形成装置10の設置環境が大幅に変化したり、あるいは感光体ドラム18K、18Y、18M、18Cの相対位置が大きく変化した等の場合には、色ずれ自動補正処理を行っても十分に色ずれを解消することができず、画質劣化が生じることがある。そのような場合には、図9に示す色ずれ初期補正処理へ戻り、各色の色すれをマニュアルで補正するようにするとよい。このような色ずれ補正作業をおこなうことによって、低コストかつ簡易的に色ずれを補正することができる。
【0096】
また、画像劣化の判断は、各レーザビームK、Y、M、Cのイニシャル時からの副走査方向位置の変位量に基づいて(少なくとも1つのレーザビームの変位量が所定値以上となった場合等)、自動的に判断するようにしてもよいし、ユーザが形成された多色画像から目視によって判断するようにしてもよい。
【0097】
また上記では、各レーザビームK、Y、M、Cの副走査方向位置がイニシャル時から変位している場合に(図11のステップ232参照)、位置ずれ方向の判定、相対ずれ量の判定を行って、相対ずれ量が所定値を超えている場合に画像書出し位置を補正しているが、本発明はこれに限定されるものではない。色ずれ初期補正処理の実施後、2回目以降の色ずれ自動補正処理の実施の場合は、各レーザビームK、Y、M、Cの副走査方向位置が、前回の色ずれ自動補正処理で計測した副走査方向位置から変位している場合に、位置ずれ方向の判定、相対ずれ量の判定を行って、相対ずれ量が所定値を超えている場合に画像書出し位置を補正するようにしてもよい。
【0098】
すなわち、色ずれ初期補正処理の実施後、2回目以降の色ずれ自動補正処理の実施の場合は、ステップ232では、前回の色ずれ自動補正処理時にステップ230で取得した副走査方向位置と、今回の色ずれ自動補正処理のステップ230で取得した副走査方向位置とを比較するようにしてもよい。
【0099】
また上記では、タンデム方式の多色画像形成装置として、回転多面鏡34の両側の反射面34Aを使って、複数のレーザビームを逆方向に走査させる複数ビーム走査装置を備えた多色画像形成装置(所謂スプレーペイント方式)を例に説明したが、他のタンデム方式の多色画像形成装置に本発明を適用してもよい。例えば、回転多面鏡34の片側の反射面34Aのみを使って複数のレーザビームを走査させる複数ビーム走査装置を備えた多色画像形成装置や、1つの回転多面鏡で1つのレーザビームを走査させる光走査装置を複数個備えた多色画像形成装置(所謂4連タンデム方式)に適用することもできる。
【0100】
【発明の効果】
上記に示したように、本発明は、簡易かつ低コストな構成で、複数の色の画像を重ね合わせて形成する多色画像の品位の向上を実現することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る多色画像形成装置(及び複数ビーム走査装置)の概略構成図である。
【図2】 複数ビーム走査装置の概略平面図である。
【図3】 ケーシングの蓋を一部破断して示す複数ビーム走査装置の斜視図である。
【図4】 センサ基板上の各センサの配置を示す概略平面図である。
【図5】 副走査位置検知センサの、(A)は概略を示す斜視図、(B)は等価回路、(C)は信号処理回路の一例を示すブロック図である。
【図6】 複数ビーム走査装置の動作を制御する制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図7】 書き出しタイミング制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図8】 (A)及び(B)はライン同期信号及びその生成に関連する信号のタイミングチャートである。
【図9】 (A)及び(B)はページ同期信号及びその生成に関連する信号のタイミングチャートである。
【図10】 多色画像形成装置への複数ビーム走査装置の搭載時や、多色画像形成装置稼動中に画質の劣化が確認された等の場合に実施される色ずれ初期補正処理の内容を表すフローチャートである。
【図11】 多色画像形成装置稼動中に実行される色ずれ自動補正処理の内容を表すフローチャートである。
【図12】 色ずれ初期補正処理が実施された直後、又は各レーザビームの副走査方向位置が色ずれ初期補正処理を行ったときから変位していない場合の、(A)は副走査位置検知センサ上を走査する光ビーム位置、(B)は副走査位置検知センサから予測される各色の色ずれを表す概念図である。
【図13】 各色(K、Y、M、C)のレーザビームの副走査方向位置のずれ方向が両方向の場合の、(A)は副走査位置検知センサ上を走査する光ビーム位置、(B)は副走査位置検知センサから予測される各色の色ずれを表す概念図である。
【図14】 各色(K、Y、M、C)のレーザビームの副走査方向位置のずれ方向が同一方向の場合の、(A)は副走査位置検知センサ上を走査する光ビーム位置、(B)は副走査位置検知センサから予測される各色の色ずれを表す概念図である。
【図15】 各色(K、Y、M、C)のレーザビームの副走査方向位置のずれ方向が同一方向であり且つずれ量が同一量である場合の、(A)は副走査位置検知センサ上を走査する光ビーム位置、(B)は副走査位置検知センサから予測される各色の色ずれを表す概念図である。
【符号の説明】
10 多色画像形成装置
18 感光体ドラム
30 複数ビーム走査装置
32 ケーシング
34 回転多面鏡
36 半導体レーザ
64 主走査位置検知センサ
66 副走査位置検知センサ(検知手段)
96 コントロール回路(補正手段)
98 タイミング制御回路
100 メインコントローラ
100A 第1記憶手段
100B 第2記憶手段
102 セレクタ
104 インターバルカウンタ
106 コントロールパネル
108 ビデオクロック発生装置
110 ビデオクロック発生器
126 同期クロック発生器
128 ライン開始制御回路
130 ページ開始制御回路
146 変調・駆動回路

Claims (4)

  1. 複数本の光ビームを偏向手段によって偏向させることにより感光体上で各々主走査させる光ビーム走査手段を有し、前記感光体を移動させることにより副走査を行って前記感光体上に形成した複数の単色画像を、単一の画像として合成して多色画像を形成する多色画像形成装置であって、
    前記光ビーム走査手段に設けられ、複数本の前記光ビームを前記感光体上で主走査させる際の副走査方向の位置を各々検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果に基づいて、所定の色に対するその他の各色の副走査方向の相対変位量を各々算出する算出手段と、前記その他の各色の副走査方向の相対変位量と、前記その他の各色の副走査方向の相対変位の変位方向が全て同一であるか否かで異なる最大変位量とに基づいて、前記その他の各色毎に、1走査を単位とする画像書出し時期の補正が必要であるか否かを判断する判断手段とを有し、前記判断手段により、補正が必要であると判断された色について、1主走査を単位とする画像書出し時期の補正を行う補正手段と、
    を有することを特徴とする多色画像形成装置。
  2. 前記最大変位量が、前記その他の各色の副走査方向の相対変位の変位方向が全て同一である場合は、1主走査幅の3/4の変位に相当する変位量であり、
    前記その他の各色の副走査方向の相対変位の変位方向が異なる場合は、1主走査幅の1/2に相当する変位量である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の多色画像形成装置。
  3. 前記検知手段による前回の検知結果から得られる各色の相対位置と、前記検知手段による今回の検知結果から得られる各色の相対位置との差が所定値以上の場合にのみ、前記補正手段に前記算出手段による算出及び前記判断手段による判断を実行させて補正を行う補正実行制御手段を更に有する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れか1項に記載の多色画像形成装置。
  4. 前記多色画像の形成結果に基づいて、副走査方向の位置を計測して得た計測結果を前記画像書出し時期の初期値として設定する設定手段を更に有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の多色画像形成装置。
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