JP3904542B2 - レジスト材料の調製方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はアルコールエステルの調製方法に関し、さらに詳しく述べると、立体障害の大きい第3級アルコールエステルを調製する方法に関する。本発明によると、目的とするアルコールエステルを容易に効率よく調製することができる。本発明はまた、本発明方法に従って第3級アルコールエステルを調製した後、それを重合させて脂環式炭化水素基含有重合体を含む化学増幅型レジストを調製する方法に関する。なお、本願明細書において使用した場合に、「重合体」なる語は、特に断りのある場合を除いて、単独重合体ばかりでなく、二成分、三成分あるいはそれよりも多成分の共重合体をも意味するものとする。本発明は、さらに、上記のようなレジストを使用した半導体装置の製造方法に関する。
近年、半導体装置等のデバイスの製造において、微細パターンの形成のためのレジスト材料として化学増幅型レジストが注目され、いろいろなタイプのものがすでに提案されている。本発明者らも、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有するアクリル酸エステル又はα置換アクリル酸エステルの重合体又は共重合体からなることを特徴とする化学増幅型レジストを発明し、すでに特許出願した(特許文献1)。
上記したようなエステル構造を有するレジスト重合体又は共重合体は、通常、そのエステル構造に対応する部分を有するアルコールを酸あるいは酸ハライドと反応させることによって、すなわち、極く一般的なエステル化反応に従ってアルコールエステルを調製し、引き続いてそのアルコールエステルを出発物質として所定の重合を行うことによって製造していた。しかし、この出発物質としてのアルコールエステルの調製は、従来の技法に従った場合、容易に、そして効率よくかつ安定に実施することが困難であった。例えば、出発物質としてのアルコールを予め調製することに煩雑さがあった。そして、特に3級アルコールをエステル化して目的の第3アルコールエステルを調製する場合、そのカルボカチオンが安定であるため、得られるエステルの解離反応を生じやすいことに加えて、置換基による立体障害のため、エステル化反応自体も進行しにくかった。
特開平4−39665号公報(特許請求の範囲)
本発明の1つの目的は、したがって、立体障害の大きい第3級アルコールエステルを容易にかつ安定に高収率で製造することのできる方法を提供することにある。
本発明のもう1つの目的は、高性能なレジスト材料を簡略化された工程で容易に調製することのできる方法を提供することにある。
本発明のさらにもう1つの目的は、上記のようなレジスト材料を使用した半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明は、その1つの面において、第3級アルコールエステルを調製するに当たって、ケトン化合物及び酸ハライド化合物を次式(I)、(II)及び(III )のいずれかにより表される化合物:
Figure 0003904542
(上式において、Rは炭化水素基を表し、そしてXはハロゲンを表す)の存在において1段階で反応させることを特徴とする、第3級アルコールエステルの調製方法を提供する。
この本発明方法によると、ケトン化合物と酸ハライド化合物を出発物質とするとともに、特定のグリニャール化合物あるいは有機リチウム化合物を存在させてエステル化を行うことにより、エステル化反応をほぼ定量的に進行させることができ、容易な精製により高収率を達成することができる。さらに、従来の方法のように対応のアルコール体を予め合成する必要がないため、反応工程をワンポット反応とすることができ、工程の簡略化が可能となる。また、この工程の簡略化とともに、ケトン化合物とグリニャール化合物あるいは有機リチウム化合物の選択により、多種多様のエステル化合物の調製が可能となる。本発明方法は、とりわけ、アダマンチル、ノルボルニル、シクロヘキシル、テルペン化合物等の脂環式炭化水素基あるいはイソプロピル基、sec-ブチル基、iso-アミル基等の嵩高いアルキル基を含むケトン化合物を使用した時に非常に効果的である。
本発明は、そのもう1つの面において、アルカリに不溶な重合体であって、保護されたアルカリ可溶性基を有しかつそのアルカリ可溶性基が酸により脱離して当該重合体をアルカリ可溶性とならしめる繰り返し単位を有する酸感応性重合体を含むレジスト材料を調製するに当たって、
前記重合体の繰り返し単位を完成するのに必要な、それぞれがその繰り返し単位の一部に対応する構造を有するケトン化合物及び酸ハライド化合物を前式(I)、(II)及び(III )のいずれかにより表される化合物の存在において1段階で反応させ、
得られた第3級アルコールエステルを重合開始剤の存在において自体重合させるかもしくはその他の単量体と重合させ、そして
得られた酸感応性重合体を、放射線露光により酸を発生する酸発生剤と混合すること、
を特徴とするレジスト材料の調製方法を提供する。
この本発明方法に従うと、レジスト材料を簡略化された方法で調製することが可能になるばかりでなく、得られるレジスト材料は、それを構成する酸感応性重合体の構造及び機能により、高解像性、高感度、そして優れた耐エッチング性を奏することができる。
本発明は、また、そのもう1つの面において、本発明方法により調製したレジスト材料を半導体基板上に塗布する工程と、前記半導体基板上のレジスト材料を露光し、現像することによりレジストパターンを形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、ケトン化合物及び酸ハライド化合物を前式(I)により表される化合物の存在において反応させることにより、立体障害の大きい第3級アルコールエステルを容易にかつ安定に高収率で製造することのできるようになる。また、本発明では、得られた第3級アルコールエステルを1単量体として使用して酸感応性重合体を調製し、さらにこの重合体を基材樹脂として使用することにより、高性能なレジスト材料を簡略化された工程で容易に調製することのできるようになる。実際、得られたレジスト材料を使用してパターン形成を行うと、高感度、高解像度、そして優れた耐ドライエッチング性などを有する、特に半導体装置の製造に適した微細なレジストパターンを形成することができる。
本発明による第3級アルコールエステルの調製方法は、上記したように、目的とする化合物に対応する構造を有するケトン化合物及び酸ハライド化合物を、前式(I)及び(II)により表されるグリニャール化合物ならびに前式(III )により表される有機リチウム化合物のいずれかの存在において1段階で反応させることを特徴としている。
本発明の1段階エステル化工程において出発物質として用いられるケトン化合物は、基本的に、有機化学の分野においてケトン化合物として認識されている種々の化合物を包含する。適当なケトン化合物としては、特に、その分子中に脂環式炭化水素基を含むものを挙げることができる。かかる脂環式炭化水素基含有ケトン化合物のなかでも、とりわけ好ましいものは、そのカルボニル基の炭素原子が脂環式炭化水素基の環構造の1員を構成しているケトン化合物である。
本発明の実施において有利に使用することのできるケトン化合物は、好ましくは、次式(IV)により表される脂環式炭化水素基含有部分:
Figure 0003904542
(上式において、R1 は、水素を表すかもしくは置換又は非置換のアルキル基、好ましくは低級アルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基などを表し、そしてZは、記載の炭素原子とともに脂環式炭化水素基を完成するのに必要な複数個の原子を表す)を有するものである。ここで、Zにより完成することのできる脂環式炭化水素基は、好ましくは、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、次のような化合物に由来するものを包含する:
(1)アダマンタン及びその誘導体、
(2)ノルボルナン及びその誘導体、
(3)パーヒドロアントラセン及びその誘導体、
(4)パーヒドロナフタレン及びその誘導体、
(5)トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン及びその誘導体、
(6)ビシクロヘキサン及びその誘導体、
(7)スピロ〔4,4〕ノナン及びその誘導体、そして
(8)スピロ〔4,5〕デカン及びその誘導体。
これらの化合物は、それぞれ、次のような構造式で表される:
Figure 0003904542
本発明の実施に当たって、脂環式炭化水素基としては、上記したように複数個の環構造を有するかもしくは縮合環を有しているものが好ましい。これは、前記したように得られたアルコールエステルを出発物質としてレジスト重合体又は共重合体を調製する場合に、単環であるシクロヘキシル基等では十分なドライエッチング耐性を得ることができないからである。また、これらの化合物のうちで、従来のノボラック系レジストと同等かもしくはそれ以上のドライエッチング耐性を得るには、アダマンタン等の縮合環が、特に好ましい。したがって、2−アダマンタノンがとりわけ有用なケトン化合物である。
また、本発明の実施において用いられるケトン化合物は、上記したような脂環式炭化水素基に代えて、あるいはそれと組み合わせて、例えばイソプロピル基、sec-ブチル基、iso-アミル基等の嵩高いアルキル基を有していてもよい。
本発明の実施においてケトン化合物と組み合わせて用いられる酸ハライド化合物は、前記したケトン化合物と同様、いろいろな酸のハライドを包含する。適当な酸ハライド化合物としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸等、スルホン酸、そしてその他の酸のハライド、例えば塩化物など、あるいはそのα−置換体が典型例である。
本発明の1段階エステル化工程では、グリニャール化合物あるいは有機リチウム化合物の存在が必須である。
本発明の実施において使用することができるグリニャール化合物は、グリニャール試薬として広く知られている有機マグネシウム化合物を包含する。適当なグリニャール化合物は、次式(I)又は(II)により表される化合物である。
Figure 0003904542
上式において、Rは、炭化水素基、例えば脂肪族基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基など、あるいは芳香族基、例えばフェニル基などを表し、また、Xは、ハロゲン、例えば塩素、臭素、沃素などを表す。特に有利に使用することのできるグリニャール化合物としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、CH3 MgBr、C25 MgBr、C49 MgBrなどを挙げることができる。
また、適当な有機リチウム化合物は、次式(III )により表される化合物である。
Figure 0003904542
式中のRは、前記定義に同じである。特に有利に使用することのできる有機リチウム化合物としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、CH3 Li、C49 Liなどを挙げることができる。
以上に説明したような出発物質を使用して、本発明の1段階エステル化工程は、一般的に採用されているエステル化条件の下で実施することができる。例えば、ケトン化合物、酸ハライド化合物、グリニャール化合物、そして有機リチウム化合物は、それぞれ、当モルないし2当量の範囲の量で使用するのが好ましい。
また、このエステル化の温度及び時間は、一般的に、約−50℃〜室温、そして一昼夜程度であるのが好ましい。なお、ここに記載した条件は、それぞれ、本発明の実施に一般的に好ましい条件であるので、所望とする結果などに応じて、記載の範囲外であってもよい。
本発明によるレジスト材料の調製方法は、先に説明したように、アルカリに不溶な重合体であって、保護されたアルカリ可溶性基を有しかつそのアルカリ可溶性基が酸により脱離して当該重合体をアルカリ可溶性とならしめる繰り返し単位を有する酸感応性重合体を含むレジスト材料を調製するためのものである。この本発明によるレジストの調製方法は、下記の工程:
酸感応性重合体の繰り返し単位を完成するのに必要な、それぞれがその繰り返し単位の一部に対応する構造を有するケトン化合物及び酸ハライド化合物を前式(I)、(II)及び(III )のいずれかにより表される化合物の存在において1段階で反応させ、
得られた第3級アルコールエステルを重合開始剤の存在において自体重合させるかもしくはその他の単量体と重合させ、そして
得られた酸感応性重合体を、放射線露光により酸を発生する酸発生剤と混合すること、
を含むことを特徴としている。
本発明の実施において、最初の第3級アルコールエステルの調製工程は、先に詳細に説明したようにして実施することができる。
酸感応性重合体の出発物質として使用する単量体である第3級アルコールエステルを調製した後、その単量体を単独で重合させるかもしくはその他の1種類もしくはそれ以上の単量体と共重合させる。この重合あるいは共重合工程は、基本的に、高分子の化学において一般的に知られているいろいろな重合方法を使用して、適当な重合開始剤及びその他の添加剤、例えば触媒などの存在において実施することができる。共重合は、例えば、交互共重合、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合などであることができる。
第3級アルコールエステルをその他の単量体と重合させて共重合体の形をした酸感応性重合体を調製する場合、使用するその他の単量体は特に限定されるものではない。好ましくは、この共重合のための単量体は、アクリル酸エステル及びその誘導体、イタコン酸エステル及びその誘導体、フマル酸エステル及びその誘導体、スチレン置換体及びその誘導体などである。これらの単量体は、共重合体の調製及びその塗布性の面で、その他の考えられる単量体よりも有望である。また、酸感応性共重合体は、必要に応じて、上記したような繰り返し単位に組み合わせて、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、その他の繰り返し単位、例えば、アクリロニトリル、オレフィン、ジエン又はこれらの誘導体を用いて調製してもよい。
本発明の酸感応性重合体又は共重合体において、得られるレジスト材料において満足すべき密着性を得るためには、強い極性を有する単量体を使用することが好ましい。特に、かかる重合体又は共重合体は、必須の構成要素であるところのアルカリ可溶性基を有することに加えて、自体アルカリ可溶性である繰り返し単位を有していれば、アルカリ可溶性基に由来する少量のカルボン酸等の生成で現像可能となることが期待され、さらに好ましい。
本発明方法では、したがって、レジスト材料の1成分としての酸感応性重合体が、共重合体の形をとっており、そしてその繰り返し単位が、上記した第3級アルコールエステルに由来する構造単位に加えて、アルカリ可溶性基を側鎖に有する繰り返し単位及び(又は)酸発生剤から生じる酸により脱離可能な追加の保護されたアルカリ可溶性基を側鎖に有する繰り返し単位を含むことを特徴とするレジスト材料が得られることが望ましい。
かかる望ましいレジスト材料としての酸感応性共重合体は、好ましくは、次式(V)又は(VI)により表される構造単位を有することができる:
Figure 0003904542
Figure 0003904542
上式において、Rは、同一もしくは異なっていてもよく、水素、ハロゲン又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表し、
Aは、酸により脱離可能な保護基を表し、そして
1 及びZは、それぞれ、前記定義に同じである。
前式(V)の構造単位は、アダマンタンやノルボルナンなどの脂環式骨格を有していて酸発生剤から生じる酸により脱離する保護基と、アルカリ可溶なカルボン酸基とを組み合わせて含ませた例である。レジストの構造中に酸性の基が存在するので、露光後の露光部のアルカリ現像液への溶け出しがスムーズになる。また、その酸性基の含有量をコントロールすれば、現在標準化されているアルカリ現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)でも現像可能である。この場合、カルボン酸を含むユニットのレジスト中の含有量は、2モル%未満あるいは5モル%以上であるのが望ましい。
また、前式(VI)の構造単位は、アダマンタンやノルボルナンなどの脂環式骨格を有していて酸発生剤から生じる酸により脱離する保護基、同じく酸により脱離するけれども通常の保護基(但し、波長193nmのArFエキシマレーザを用いたリソグラフィを意図しているような場合には、保護基中に芳香族環が含まれないことが好ましい)、そしてアルカリ可溶なカルボン酸基を組み合わせて含ませた例である。このようなレジスト構造では、脱離が起こらない場合でも、レジストがアルカリに溶解可能であるので、露光後の露光部のアルカリ現像液への溶け出しがスムーズになるという効果がある。
ところで、前記した式(V)又は(VI)中の置換基Rは、メチル基、エチル基、それらのハロゲン化(塩素化、臭素化等)物などであることができる。また、酸により脱離可能な保護基Aは、通常の保護基、例えば、4級炭素基あるいはβ−オキシケトン基、例えばt−ブチル基、t−アミル基、3−オキシシクロヘキシル基などであることができる。また、Zにより完成される脂環式炭化水素基は、好ましくは、先に一般式で示したような、アダマンタン及びその誘導体、ノルボルナン及びその誘導体、パーヒドロアントラセン及びその誘導体、パーヒドロナフタレン及びその誘導体、トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカン及びその誘導体、ビシクロヘキサン及びその誘導体、スピロ〔4,4〕ノナン及びその誘導体、スピロ〔4,5〕デカン及びその誘導体などである。
本発明方法を適用して調製することが好ましい酸感応性重合体又は共重合体を特にアルカリ可溶性基がカルボン酸である場合を参照してさらに具体的に説明すると、次の通りである。
酸感応性重合体は、好ましくは、次式(VII )により表されるメタ(アクリレート)重合体である。
Figure 0003904542
上式において、
I は、プロトン(水素)、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル基、例えばメチル基あるいはエチル基、メチロール基などを表し、
Aは、前式(I)の部分に相当し、例えば、保護基、好ましくはエステル結合位置が環の一部で、かつアルキル基で置換された脂環式炭化水素基、好ましくはアダマンチル、ノルボルニル、シクロヘキシル、トリシクロ〔5.2.1.0〕デカンなどを含む基を表し、そして
nは任意の正の整数を表す。
また、酸感応性共重合体は、好ましくは、次式(VIII)及び(IX)により表されるメタ(アクリレート)共重合体である。なお、メタ(アクリレート)三成分共重合体もこれに準じて構成することができる。
Figure 0003904542
Figure 0003904542
上式において、
I 、A及びnは、それぞれ、前記定義に同じであり、
Yは、任意の置換基、好ましくは、例えば、アルキル基、例えばt−ブチル基など、エーテル基、例えばフェノキシ基など、脂環式基、例えばアダマンチル、ノルボルニル、シクロヘキシル、トリシクロ〔5.2.1.0〕デカンなど、あるいは次式の基:
Figure 0003904542
などを表し、式中、R1、R2及びR3は、それぞれ、水素、置換もしくは非置換のアルキル基又はアルキレン基、例えばメチル基、エチル基、メチレン基など、その他を表し、そして
Bは、任意の置換基、好ましくは、例えば、カルボキシル基、あるいは次式の基:
Figure 0003904542
などを表し、式中、置換基D中のR4は、水素又は置換もしくは非置換のアルキル基、例えばメチル基あるいはエチル基であり、そして
m及びnは、それぞれ、任意の正の整数を表す。
前記した酸感応性重合体又は共重合体は、必要に応じて、アルカリ可溶性の重合体又は共重合体、例えば、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、カルボン酸含有樹脂、その他を追加的に含有していてもよい。
本発明方法において、第3級アルコールエステルの重合は、先に説明したように、第3級アルコールエステル及び必要に応じてその他の選ばれた単量体を適当な重合開始剤の存在において重合せしめることによって行うことができる。ここで、使用する重合条件及び重合開始剤は、常用されている広い範囲のもののなかから任意に選択して使用することができる。例えば、適当な重合開始剤の一例として、次のようなものを挙げることができる。
AIBN(アゾイソブチロニトリル):
Figure 0003904542
MAIB(ジメチル−2,2−アゾイソビスブチラート):
Figure 0003904542
酸感応性重合体又は共重合体を調製した後、その重合体又は共重合体の溶液に酸発生剤を添加してレジスト溶液とする。ここで、酸感応性重合体又は共重合体と組み合わせて用いられる酸発生剤は、レジストの化学において一般的に用いられている酸発生剤、すなわち、紫外線、遠紫外線、真空紫外線、電子線、X線、レーザ光などの放射線の照射によりプロトン酸を生じる物質であることができる。本発明方法の実施において適当な酸発生剤は、以下に列挙するものに限定されないけれども、次のようなものを包含する。
(1)次式により表されるジアゾニウム塩:
Ar−N2 +-
(上式において、
Arは、置換もしくは非置換の芳香族基、例えばフェニル基など、又は脂環式基を表し、そして
Xは、ハロゲン、例えばCl、Br、IあるいはF、BF4 、BF6 、PF6 、AsF6 、SbF6 、CF3 SO3 、ClO4 又は有機スルホン酸アニオンなどを表す)。
(2)次式により表されるヨードニウム塩:
Figure 0003904542
(上式において、Ar及びXは、前記定義に同じである)。
(3)次式により表されるスルホニウム塩:
Figure 0003904542
Figure 0003904542
Figure 0003904542
Figure 0003904542
Figure 0003904542
Figure 0003904542
(上式において、R、R1、R2、R3、Ar及びXは、それぞれ、前記定義に同じであり、例えば、Rはメチル基などであり、R1、R2及びR3はフェニル基などであり、そしてtBuは、t−ブチル基である)。
(4)次式により表されるスルホン酸エステル:
Figure 0003904542
(上式において、Ar及びRは、前記定義に同じである)。
(5)次式により表されるオキサアゾール誘導体:
Figure 0003904542
(上式において、Xは前記定義に同じであり、但し、−CX3 基の1つは置換もしくは非置換のアリール基又はアルケニル基であってもよい)。
(6)次式により表されるs−トリアジン誘導体:
Figure 0003904542
(上式において、Xは前記定義に同じであり、但し、−CX3 基の1つは置換もしくは非置換のアリール基又はアルケニル基であってもよい)。
(7)次式により表されるジスルホン誘導体:
Ar−SO2 −SO2 −Ar
(上式において、Arは前記定義に同じである)。
(8)次式により表されるイミド化合物:
Figure 0003904542
(上式において、Xは前記定義に同じである)。
(9)その他、例えばオキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなど。
上記したような酸発生剤は、それをレジスト材料に含ませる時、広い濃度範囲にわたって変更することができ、一般には約1〜30重量%の濃度範囲、好ましくは約1〜15重量%の濃度範囲である。
また、そのようなレジスト材料の溶液の調製に用いる溶媒は、レジストの種類、塗布条件、その他のファクタに応じていろいろに変更し得るというものの、好ましくは、例えばシクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、乳酸エチルなどの有機溶媒である。
本発明方法により調製されたレジスト材料を使用して、任意のいろいろな工程を経てレジストパターンを形成することができる。レジストパターンの形成は、好ましくは、次のようにして実施することができる。
最初に、上記のようにして調製した化学増幅型レジストの溶液を被処理基板上に塗布する。ここで使用する被処理基板は、半導体装置及びその他の装置において通常用いられているいかなる基板であってもよい。これらの基板は、場合によっては、レジストとの密着性を向上させるために、例えばヘキサメチルジシラザン(HMDS)などのような密着促進剤で前処理しておくことが好ましい。
レジスト溶液の塗布は、スピンコータ、ディップコータ、ローラコータなどのような常用の塗布装置を使用して行うことができる。形成されるレジスト膜の膜厚は、そのレジスト膜の使途などのファクターに応じて広く変更し得るというものの、通常約0.3〜2.0μmの範囲である。
次いで、好ましくは、放射線を選択的に露光する前に、上記工程で形成されたレジスト膜を約60〜150℃、好ましくは約60〜100℃の温度で約60〜180秒間にわたってプリベークする。このプリベークには、例えばホットプレートのような加熱手段を用いることができる。
レジスト膜の形成及びプリベーク後、そのレジスト膜を常用の露光装置で放射線に選択露光する。適当な露光装置は、市販の紫外線(遠紫外線・真空紫外線)露光装置、X線露光装置、電子ビーム露光装置、エキシマステッパ、その他である。露光条件は、その都度、適当な条件を選択することができる。この選択露光の結果、レジスト膜に含まれる酸発生剤から酸が発生せしめられる。
次いで、露光後のレジスト膜を露光後ベーク(PEB)することによって、酸を触媒とした保護基の脱離反応を生じさせる。この露光後ベークは、先のプリベークと同様にして行うことができる。例えば、ベーク温度は約60〜150℃、好ましくは約100〜150℃である。
露光後ベークを完了した後、露光後のレジスト膜を常法に従って液体現像する。ここで使用する現像液は、この技術分野で一般的に用いられている現像液のなかから、適当なものを任意に選択することができる。とりわけ好ましい現像液は、テトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムハイドロキシド(TEAH)、テトラプロピルアンモニウムハイドロキジド(TPAH)、テトラブチルアンモニウムハイドロキシド(TBAH)などのアンモニウム化合物、モルフォリン化合物又はその混合物の水溶液又はアルコール溶液を含む現像液である。
これらの現像剤を水に溶解するかもしくは、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコールに溶解して現像液となす。溶解する現像剤の濃度は、広く変更することができるけれども、一般的に約0.1〜15重量%の範囲、好ましくは約0.1〜10重量%の範囲である。現像時間は、これも特に限定されるわけではないけれども、一般的に約1〜5分間の範囲、好ましくは約1〜3分間の範囲である。現像の結果、レジスト膜の露光域が溶解除去せしめられて、所望とするレジストパターンを得ることができる。最後に、得られたレジストパターンも常法に従って純水でリンスし、そして乾燥する。
上記のようにして形成されたレジストパターンは、本発明において、半導体装置の製造において有利に使用することができる。
次いで、本発明をそのいくつかの実施例を参照して説明する。なお、下記の実施例はほんの一例であって、これによって本発明が限定されるものではないことを理解されたい。
例1
2−アダマンタノンからの2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートの調製(メチルリチウム法)
5.0g(0.033モル)の2−アダマンタノン及び50mlのテトラヒドロフラン(THF)を3口フラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、2−アダマンタノンが完全に溶解するまで攪拌した。攪拌の完了後、フラスコの内容物をドライアイス−アセトンにて−40℃以下まで冷却した。次いで、フラスコの内容物を−20〜−40℃で保ちながら、28.3ml(2−アダマンタノンに対して1.2当量)のメチルリチウムのヘキサン溶液をゆっくりと滴下した。滴下の完了後、さらに30分間にわたって攪拌を継続し、その後、4.2ml(2−アダマンタノンに対して1.3当量)のメタクリル酸クロリドをゆっくりと滴下した。−20℃で2時間、そして室温で1時間、さらに反応を継続した。反応の完了後、得られた混合物に対して水冷下に少量の氷片を添加し、過剰のメチルリチウムを不活性化した。続いて、50mlの飽和食塩水/ヘキサン混合物を添加し、十分に攪拌した。得られた混合物から有機層を分離し、その有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた生成物を濃縮したところ、8.4g(収率107.7%)の粗生成物が得られた。さらに続けて、この粗生成物をシリカゲルカラムで精製したところ、7.3g(収率95.0%)の純粋な生成物が得られた。この生成物は、分析から、目的とする2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートであることが確認された。
例2
2−アダマンタノンからの2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートの調製(メチルマグネシウムブロミド法)
5.0g(0.033モル)の2−アダマンタノン及び50mlのTHFを3口フラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、2−アダマンタノンが完全に溶解するまで攪拌した。攪拌の完了後、42.9ml(2−アダマンタノンに対して1.2当量)のメチルマグネシウムブロミドのヘキサノン溶液を滴下した。滴下の完了後、1時間にわたって放置し、その後、4.2ml(2−アダマンタノンに対して1.2当量)のメタクリロイルクロライドをゆっくりと滴下した。−20℃で2時間、そして室温で1時間、さらに反応を継続した。反応の完了後、得られた混合物に対して水冷下に少量の氷片を添加し、過剰のメチルマグネシウムブロミドを不活性化した。続いて、50mlの飽和食塩水/ヘキサン混合物を添加し、十分に攪拌した。得られた混合物から有機層を分離し、その有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた生成物を濃縮したところ、9.4gの粗生成物が得られた。さらに続けて、この粗生成物をシリカゲルカラムで精製したところ、6.5g(収率85.0%)の純粋な生成物が得られた。この生成物は、分析から、目的とする2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートであることが確認された。
比較例1
2−メチル−2−アダマンタノールからの2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートの調製(トリエチルアミン法)
150g(0.9モル)の2−メチル−2−アダマンタノール、900mlのTHF及び132mlのメタクリル酸クロリドを3口フラスコに入れ、攪拌した。フラスコの内容物を氷浴で冷却し、10℃以下に保った。得られた反応混合物に対して226gのトリエチルアミンをゆっくりと滴下した。常温で一晩反応させた後、氷水を少しずつ添加した。−20℃で2時間、そして室温で1時間、さらに反応を継続した。得られた混合物から有機層を分離し、その有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた生成物を濃縮したところ、約180gの粗生成物が得られた。さらに続けて、この粗生成物をシリカゲルカラムで精製したところ、161.4g(収率76.5%)の純粋な生成物が得られた。この生成物は、分析から、目的とする2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートであることが確認された。
比較例2
2−メチル−2−アダマンタノールからの2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートの調製(ピリジン法)
前記比較例1に記載の手法を繰り返した。ただし、本例では、22.6g(0.136モル)の2−メチル−2−アダマンタノール、130mlのTHF及び26.6gのメタクリル酸クロライドの混合物に対して、冷却下、24mlのピリジンをゆっくりと滴下した。粗生成物をシリカゲルカラムで精製したところ、12.1g(収率39.0%)の目的生成物、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレートが得られた。この生成物には、多量の不純物が含まれていた。
例3
2−アダマンタノンからの2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートの調製(ブチルリチウム法)
27.2g(0.181モル)の2−アダマンタノン及び300mlのTHFを3口フラスコに入れ、アルゴン雰囲気下、2−アダマンタノンが完全に溶解するまで攪拌した。攪拌の完了後、フラスコの内容物をドライアイス−アセトンにて−40℃以下まで冷却した。次いで、フラスコの内容物を−20〜−40℃で保ちながら、136ml(2−アダマンタノンに対して1.2当量)のブチルリチウムのヘキサノン溶液をゆっくりと滴下した(約50分間)。そのまま反応を1時間継続した後、22ml(2−アダマンタノンに対して1.3当量)のメタクリル酸クロリドをゆっくりと滴下した(約35分間)。滴下の完了後、−40℃で約1時間反応を継続した。反応の完了後、得られた混合物に対して水冷下に少量の氷片を添加し、過剰のブチルリチウムを不活性化した。続いて、50mlの飽和食塩水/ヘキサン混合物を添加し、十分に攪拌した。得られた混合物から有機層を分離し、その有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、そして無水硫酸マグネシウムで乾燥した。得られた生成物を濃縮したところ、56.8g(収率107.4%)の粗生成物が得られた。さらに続けて、この粗生成物をシリカゲルカラムで精製したところ、50.2g(収率95.0%)の純粋な生成物が得られた。この生成物は、分析から、目的とする2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートであることが確認された。
比較例3
2−ブチル−2−アダマンタノールからの2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートの調製(トリエチルアミン法)
5g(0.02モル)の2−ブチル−2−アダマンタノール、50mlのTHF及び47ml(2−ブチル−2−アダマンタノールに対して2当量)のメタクリル酸クロリドを3口フラスコに入れ、攪拌した。フラスコの内容物を氷浴で冷却し、10℃以下に保った。得られた反応混合物に対して7.7ml(2−ブチル−2−アダマンタノールに対して2.3当量)のトリエチルアミンを少しずつ滴下した。常温で一晩反応させた後、常法により処理し、濃縮及び乾燥した。その結果、出発原料の2−ブチル−2−アダマンタノールが定量的に回収された。目的とする2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートは回収されなかった。
比較例4
2−ブチル−2−アダマンタノールからの2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートの調製(金属マグネシウム法)
1g(0.005モル)の2−ブチル−2−アダマンタノール、10mlのTHF及び0.9モル(2−ブチル−2−アダマンタノールに対して2当量)のメタクリル酸クロリドを3口フラスコに入れ、攪拌した。次いで、得られた反応混合物に対して0.35g(2−ブチル−2−アダマンタノールに対して3当量)の金属マグネシウムを添加した。室温で一晩反応させた後、常法により処理し、濃縮及び乾燥した。その結果、出発原料の2−ブチル−2−アダマンタノールが回収された。目的とする2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートは回収されなかった。
比較例5
2−ブチル−2−アダマンタノールからの2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートの調製(水素化ナトリウム法)
アルゴン雰囲気下、0.2g(1.1当量)の水素化ナトリウム及び10mlのTHFの混合物に対して1.7g(0.007モル)の2−ブチル−2−アダマンタノールを添加した。得られた混合物を攪拌下に3時間にわたって加温還流した。約10℃まで冷却した後、得られた反応混合物に対して0.9g(2−ブチル−2−アダマンタノールに対して2当量)のメタクリル酸クロリドを徐々に添加した。そのまま常温で一晩反応させた後、常法により処理し、濃縮及び乾燥した。その結果、出発原料の2−ブチル−2−アダマンタノールが回収された。目的とする2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートは回収されなかった。
例4
2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレート−メバロニックラクトンメタクリレート共重合体の調製
2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレートとメバロニックラクトンメタクリレートを1:1の割合で重合容器に仕込み、3モル/Lの1,4−ジオキサン溶液とした。この1,4−ジオキサン溶液に重合開始剤、AIBN(アゾイソブチロニトリル)を15モル%の量で添加し、80℃で約9時間にわたって反応させた。反応の完了後、メタノールを沈殿剤として精製を行った。この結果、次式により表される2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレート−メバロニックラクトンメタクリレート共重合体が得られた。
Figure 0003904542
得られた共重合体は、組成比(m:n)が54:46、重量平均分子量(Mw)が7540、そして分散度(Mw/Mn)が1.8であった。
参考例1
レジストパターンの形成
前記例4において調製した2−ブチル−2−アダマンチルメタクリレート−メバロニックラクトンメタクリレート共重合体に酸発生剤としてのトリフェニルスルホニウムトリフレート(TPSSO3 CF3 )を共重合体の2重量%の量で添加し、さらにシクロヘキサノンに溶解した。共重合体の含有量が14重量%であるレジスト溶液が得られた。得られたレジスト溶液を、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)で前処理したシリコン基板上にスピンコートし、100℃のホットプレート上で60秒間プリベークした。膜厚0.4μm のレジスト膜が得られた。
次いで、得られたレジスト膜をArFエキシマレーザ露光装置(ニコン社製、NA=0.55)で波長193nmのArFレーザ光のパターンに選択露光した。露光の完了後、レジスト膜を100℃のホットプレート上で60秒間ポストベーク(PEB)した。その後、レジスト膜を0.27Nのテトラメチルアンモニウムハイドロキシド(TMAH)水溶液からなる現像液、東京応化製のNMD−3、で60秒間現像し、さらに純水で30秒間リンスした。露光に用いたレーザ光パターンに相当する所望のレジストパターンが得られた。なお、本例での露光エネルギーの閾値Ethは3mJ/cm2 であり、0.17μmのL&S(ライン・アンド・スペース)パターンが解像できた。

Claims (3)

  1. アルカリに不溶な重合体であって、保護されたアルカリ可溶性基を有しかつそのアルカリ可溶性基が酸により脱離して当該重合体をアルカリ可溶性とならしめる繰り返し単位を有する酸感応性重合体を含むレジスト材料を調製する方法であって、下記の工程:
    前記重合体の繰り返し単位を完成し、それぞれがその繰り返し単位の一部に対応する構造を有するケトン化合物及び、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸及びスルホン酸からなる群から選ばれた酸のハライドあるいはそのα−置換体である酸ハライド化合物を次式(I)、(II)及び(III)のいずれかにより表される化合物:
    Figure 0003904542
    (上式において、Rは炭化水素基を表し、そしてXはハロゲンを表す)の存在において−50℃〜室温で1段階で反応させ、
    得られた第3級アルコールエステルを重合開始剤の存在において自体重合させるかもしくはその他の単量体と重合させ、そして
    得られた酸感応性重合体を、放射線露光により酸を発生する酸発生剤と混合すること、
    を含むことを特徴とするレジスト材料の調製方法。
  2. 前記ケトン化合物がその分子中に脂環式炭化水素基を含むことを特徴とする、請求項に記載の調製方法。
  3. 半導体装置を製造する方法であって、下記の工程:
    ケトン化合物及び、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸及びスルホン酸からなる群から選ばれた酸のハライドあるいはそのα−置換体である酸ハライド化合物を次式(I)、(II)及び(III)のいずれかにより表される化合物:
    Figure 0003904542
    (上式において、Rは炭化水素基を表し、そしてXはハロゲンを表す)の存在において−50℃〜室温で1段階で反応させ、
    得られた第3級アルコールエステルを重合開始剤の存在において自体重合させるかもしくはその他の単量体と重合させ、
    得られた酸感応性重合体を、放射線露光により酸を発生する酸発生剤と混合してレジストを調製し、
    前記レジストを半導体基板上に塗布し、そして
    前記半導体基板上のレジストを露光及び現像してレジストパターンを形成すること、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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