JP3904075B2 - 噴射装置、噴孔部材の製造装置および噴孔部材の製造方法 - Google Patents

噴射装置、噴孔部材の製造装置および噴孔部材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体を噴射する噴孔を噴孔部材に形成した噴射装置(以下、「噴射装置」をインジェクタという。)、その噴孔部材の製造装置、ならびに噴孔部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄板状の噴孔部材に噴孔を形成し、噴孔径または噴孔の傾斜角度を調整することにより、噴孔から噴射する噴射量、つまり噴孔を流れる流体流量および噴射方向を高精度に調整するインジェクタが知られている。しかし、噴孔加工時の加工誤差、噴孔部材の板厚のばらつき、噴孔の流体入口角度の鈍り等により、噴射量がばらつくことがある。そこで、例えば特開平11−270441号公報に開示されるように、噴孔の入口周縁部の母材を凹ませることにより、噴射量を調整して噴孔部材を形成することが考えられている。噴孔の入口周縁部の母材を凹ませることにより母材の材質が噴孔に向けて押し出されるので、噴孔における流体入口角度の鈍り量および噴孔径を調整することができる。したがって、噴孔の噴射量を調整できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人は、噴孔部材の板厚方向に沿った軸線に対し噴孔を流れる流体流れ方向に沿った噴孔軸線が傾斜している所謂テーパ噴孔を検討している。しかしながら、テーパ噴孔の入口周縁部に凹部を形成し噴射量を調整する場合、噴孔の入口周縁部の母材を凹ませる位置によっては、噴射量が変化するとともに、噴射方向が変化する場合がある。
【0004】
本発明の目的は、噴射方向を変えず噴射量だけを調整した噴孔部材を備えるインジェクタを提供することにある。
本発明の他の目的は、母材に伝わるパンチ力の変動が少ない噴孔部材の製造装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、噴射方向を変えず噴射量だけを調整して噴孔部材を製造する噴孔部材の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のインジェクタまたは請求項7記載の噴孔部材の製造方法によると、噴孔の噴孔軸線を含み噴孔部材の噴孔部材に直交する仮想平面において、噴孔の内壁面と仮想平面とが交わる2本の噴孔交線の一方は噴孔部材の流体入口側端面と鋭角を形成し、噴孔交線の他方は流体入口側端面と鈍角を形成している。
【0006】
噴孔交線と流体入口側端面とが鋭角を形成している側の噴孔を流れる流体は、噴孔の内壁面から剥離して流れるので、噴孔の入口周縁部の鋭角側にプレス加工により凹部を形成し噴孔側に噴孔部材の材質が移動し噴孔の内壁面が変形しても、噴射方向は殆ど変化しない。一方、噴孔交線と流体入口側端面とが鈍角を形成している側の噴孔を流れる流体は、噴孔の内壁面に沿って流れる。したがって、プレス加工により凹部を形成することにより噴孔側に噴孔部材の材質が移動し噴孔の鈍角側の内壁面の形状が変化すると、流体噴射量が変化するとともに流体噴射方向が変化する。
本発明の請求項1記載のインジェクタでは、噴孔交線と流体入口側端面とが鋭角を形成する側にプレス加工により凹部を形成しているので、プレスによる凹部の加工量を調整することにより、噴射方向を変えることなく噴射量だけを調整できる。
【0007】
本発明の請求項2記載のインジェクタによると、噴孔交線と流体入口側端面とが鋭角を形成する側から噴孔の入口径の長さの75%以下の範囲を含み、噴孔交線と流体入口側端面とが鋭角を形成する側の噴孔の入口周縁部に凹部を形成している。噴孔の入口周縁部において、鋭角側から鈍角側に向けて凹部を形成する範囲を規制したので、噴孔の内壁面の鈍角側の変形を低減できる。したがって、噴射方向の変化を防止できる。
【0008】
本発明の請求項3記載のインジェクタによると、噴孔の入口側開口周縁を含んで凹部を形成するので、凹部の形成位置がずれても噴孔の入口開口面積が殆ど変化しない。したがって、凹部の形成位置の違いにより噴射量がばらつくことを防止する。
本発明の請求項4記載のインジェクタによると、少なくとも1個以上の噴孔の入口周縁部に凹部を形成している。全ての噴孔の入口周縁部に凹部を形成せず一部の噴孔の入口周縁部に凹部を形成すれば、同じ凹部の凹み量であれば、噴射量の変化が少ないので、噴射量を微調整できる。また、凹部を形成する噴孔の数を調整することにより噴射量を微調整できる。
【0009】
本発明の請求項5記載の噴孔部材の製造装置によると、弾性部材を介しパンチに伝達部材から押圧力が加わるので、母材の板厚にばらつきがあっても、パンチが母材をプレスする力の変動を低減できる。したがって、母材の板厚にばらつきがあっても、凹部の加工量を一定にできる。
本発明の請求項6記載の噴孔部材を製造する製造装置によると、伝達部材の母材側に向けた下端位置を調整できるので、パンチが母材をプレスする力を微調整できる。したがって、凹部の加工量を高精度に調整できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例によるインジェクタを図2に示す。インジェクタ10は、ガソリンエンジン用の燃料噴射装置である。
弁ボディ12は弁ハウジング16の燃料噴射側端部内壁に溶接により固定されている。弁ボディ12は、燃料流れ方向の噴孔部材20側に向けて縮径し燃料通路100を形成している内周面としての円錐面13を有している。円錐面13には弁部材としてのノズルニードル30が着座可能な弁座14が形成されている。
【0011】
噴孔部材20は有底筒状に形成されており、弁ハウジング16の底部内壁と弁ボディ12の底部外壁との間に挟持されている。噴孔部材20の平板部21には、図1の(A)に示すように噴孔22が合計12個形成されている。図1の(B)に示すように、各噴孔22の噴孔径はそれぞれ等しく、入口側から出口側に向けてしだいに拡径している。噴孔22を流れる燃料流れ方向に沿った噴孔軸線110は、噴孔部材20の底部である平板部21の板厚方向に沿った軸線112に対して傾斜している。図2に示すノズルニードル30が弁座14に着座すると噴孔22からの燃料噴射が遮断され、ノズルニードル30が弁座14から離座すると噴孔22からの燃料噴射が許容され燃料が噴射される。
【0012】
図2に示す筒部材40は弁ハウジング16の反噴孔側内周壁に挿入され、溶接により弁ハウジング16に固定されている。筒部材40は、噴孔部材20側から第1磁性筒部42、非磁性筒部44および第2磁性筒部46により構成されている。非磁性筒部44は第1磁性筒部42と第2磁性筒部46との磁気的短絡を防止する。
【0013】
可動コア50は磁性材料で円筒状に形成されており、ノズルニードル30の反噴孔側の端部34と溶接により固定されている。可動コア50はノズルニードル30とともに往復移動する。可動コア50の筒壁を貫通する流出孔52は、可動コア50の筒内外を連通する燃料通路を形成している。
固定コア54は磁性材料で円筒状に形成されている。固定コア54は筒部材40内に挿入されており、筒部材40と溶接により固定されている。固定コア54は可動コア50に対し反噴孔側に設置され可動コア50と向き合っている。
【0014】
アジャスティングパイプ56は固定コア54に圧入され、内部に燃料通路を形成している。スプリング58は一端部でアジャスティングパイプ56に係止され、他端部で可動コア50に係止されている。アジャスティングパイプ56の圧入量を調整することにより、可動コア50に加わるスプリング58の荷重を変更できる。スプリング58の付勢力により可動コア50およびノズルニードル30は弁座14に向けて付勢されている。
【0015】
コイル60はスプール62に巻回されている。ターミナル65はコネクタ64にインサート成形されており、コイル60と電気的に接続している。コイル60に通電すると、可動コア50と固定コア54との間に磁気吸引力が働き、スプリング58の付勢力に抗し可動コア50は固定コア54側に吸引される。
【0016】
フィルタ70は固定コア54の燃料上流側に設置されており、インジェクタ10に供給される燃料中の異物を除去する。固定コア54内にフィルタ70を通して流入した燃料は、アジャスティングパイプ56内の燃料通路、可動コア50内の燃料通路、流出孔52、弁ハウジング16の内周壁とノズルニードル30の外周壁との間を順次通過する。ノズルニードル30が弁座14から離座すると、ノズルニードル30と弁座14との間に形成される開口流路を燃料が通過し噴孔22に導かれる。
【0017】
次に、噴孔22および噴孔22の入口周縁部の形状を詳細に説明する。
図1の(B)に示すように、噴孔軸線110を含み平板部21に直交する仮想平面において、噴孔22の内壁面23と仮想平面とは2本の噴孔交線114、116で交わる。仮想平面と平板部21の流体入口側端面である燃料入口側端面24とは2本の入***線120、122で交わる。噴孔交線114と入***線120、つまり噴孔交線114と燃料入口側端面24とが形成する角αは鋭角であり、噴孔交線116と入***線122、つまり噴孔交線116と燃料入口側端面24とが形成する角βは鈍角である。凹部26は、平板部21の噴孔22の入口周縁部の角α側に、噴孔22の入口開口周縁を含み形成されている。
【0018】
図3の(A)に示すように、噴孔母材20の薄板状の母材130に予め噴孔22が形成されている。図3の(B)に示すように、噴孔22の形成された母材130をパンチ206でプレス加工することにより、噴孔22の入口周縁部に噴孔22の入口開口周縁を含んで凹部26は形成される。パンチ206は、12個の噴孔22に同時に凹部26を形成する形状である。パンチ206の各先端は図3の(B)、(C)に示すように四角形状の平面である。凹部26は、角α側と角β側とを結ぶ噴孔22の入口径dにおいて角α側から75%以下、つまりL/d≦0.75である範囲を含み、角α側の噴孔22の入口周縁部の平板部21に形成されている。噴孔22の入口周縁部に凹部26を形成した後、有底筒状に噴孔部材20を形成する。
【0019】
母材130毎の板厚のばらつき、噴孔22を形成するときの加工誤差、あるいは噴孔22を図示しないパンチで打ち抜いて形成するときの噴孔開口周囲の鈍り等により、凹部26を形成する前の噴孔22の噴射量は、所望の噴射量と異なっていることが多い。そこで本実施例では、母材130において、噴孔22の入口周縁部にパンチ206を用いてプレス加工で凹部26を形成することにより、母材130の材質を噴孔22側に移動させ、噴孔22の入口開口面積を小さくしている。入口開口面積が小さくなることにより、噴孔22から噴射する噴射量を調整できる。
【0020】
次に、凹部26を形成する製造装置について説明する。
図4に示すように、プレス装置200は、図示しない駆動装置からの押圧力をパンチ206に伝達する伝達部材202、204、薄板状の母材130を押さえる支持部材208、伝達部材204に往復移動可能に支持されているパンチ206、伝達部材202とパンチ206との間に介在しパンチ206を母材130側に付勢する弾性部材としてのばね部材210を有している。
【0021】
本実施例のようにインジェクタ10の噴孔22の入口周縁部に凹部26を形成し噴射量を調整する場合、凹部26の加工深さは数ミクロン程度である。したがって、母材130毎の板厚のばらつきが数ミクロン程度であっても、凹部26の所定の加工深さに対し大きなばらつきが生じる。したがって、母材130の板厚のばらつきにより凹部26の加工深さが変動することを防止する必要がある。
【0022】
本実施例のプレス装置200の駆動装置の押圧力は、伝達部材202からばね部材210を介してパンチ206に伝わる。したがって、伝達部材202、204の移動量に比べパンチ206の移動量は小さい。また、パンチ206が母材130を押圧する力は、ばね部材210の変形量と弾性係数との積にしたがい変化する。パンチ206が母材130に加える押圧力は伝達部材202、204が母材130側に下降しても急激に上昇しない。したがって、母材130の板厚にばらつきがあっても、母材130側に向けた伝達部材202、204の下端位置、つまりプレス下死点が一定であればパンチ206による凹部26の加工深さを一定にできる。
言い換えれば、図4の(A)、(B)に示すように、伝達部材202、204の下端位置、つまりプレス下死点を変更することにより、凹部26の微小な加工深さの調整が可能である。したがって、要求噴射量に合わせ噴孔22の噴射量を高精度に調整できる。
【0023】
次に、噴孔22の入口周縁部の鋭角側に凹部を形成する場合、凹部を形成しない場合、全周に凹部を形成する場合の燃料流れの変化を図5に示す。凹部は図4に示すプレス装置200により加工する。
図5の(A)に示すように、噴孔22の鋭角側から噴孔22に流入する燃料は、鋭角側の内壁面23から剥離する。したがって、鋭角側の内壁面23に沿って燃料は流れない。一方、図5の(C)に示すように、噴孔22の鈍角側から噴孔22に流入する燃料は、鈍角側の内壁面23に沿って流れる。
【0024】
図5の(C)に示すように噴孔22の入口周縁部の全周に凹部80を形成すると、図5の(B)に示す凹部を形成しない場合に比べ、燃料の噴射方向が鈍角側、つまり噴射角度が減少している。これは噴孔22を形成する噴孔部材20の燃料流れ方向に沿った鈍角側の内壁面23の長さが短くなったことにより、内壁面23に沿った燃料流れの勢いが低下したためである。また、噴孔22の全周にプレス加工により凹部80を形成したので、図示されていないが噴孔22の入口側に材質が移動し、噴孔の入口開口面積が小さくなっている。したがって、噴射量は減少する。
【0025】
図5の(A)に示す本実施例では、噴孔22の鋭角側に凹部26を形成しても、燃料流れ方向に沿った鈍角側の内壁面23の長さが変わっていないので、燃料の噴射方向は変化しない。噴孔22の鋭角側に凹部26を形成し鋭角側の内壁面23の長さが短くなっても、鋭角側の内壁面23に沿って燃料は流れないので、噴射方向は変化しない。噴射量については、プレス加工により鋭角側に凹部26を形成したので、図示されていないが噴孔22の入口側に材質が移動し、噴孔の入口開口面積が小さくなる。したがって、噴射量は減少する。
【0026】
図6に、噴孔22の入口周縁部の鋭角側だけに凹部26を形成した場合と、噴孔22の入口の全周に凹部80を形成した場合の流量調整量と噴射角度の変化を示す。流量調整量は、噴孔22に凹部を形成する前の初期流量に対し増減した流量の%を示してる。流量調整量のマイナスは初期流量に対し減少していることを示している。流量調整量の絶対値が大きくなることは、凹部の深さが深くなっていることを示している。
【0027】
全周に凹部80を形成すると、流量調整量の絶対値が大きくなるにしたがい噴射角度が減少している。これは、流量調整量の絶対値が大きくなる、つまり凹部80の深さが深くなるにしたがい、噴孔22の内壁面23の鈍角側の長さが短くなり内壁面23に沿って燃料が流れる長さが短くなったからである。
これに対し鋭角側だけに凹部26を形成すると、流量調整量の絶対値が大きくなっても、噴射角度は殆ど変化しない。これは、噴孔22の内壁面23の鈍角側の長さが変化しないからである。
【0028】
図7に示す黒丸は、パンチ206により凹部26を形成する前の噴射量のばらつきを示している。前述したように、噴孔22を形成するときの加工誤差、あるいは噴孔22を図示しないパンチで打ち抜いて形成するときの噴孔開口周囲の鈍り等により噴射量はばらつく。白丸はパンチ206により噴孔22の入口周縁部の鋭角側に凹部26を形成し、噴射量を調整した後の噴射量のばらつきを示してる。鋭角側に凹部26を形成することにより、噴射量をほぼ均一に調整できている。
【0029】
(第2実施例)
本発明の第2実施例を図8に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
噴孔22の入口周縁部に形成する凹部90の形状が第1実施例と異なっている。凹部90が入口径dに対して占める割合であるL/dが第1実施例よりも小さい。凹部90を形成することにより、鈍角側である角β側の内壁面に与える影響が小さいので、噴射方向が変化しない。
【0030】
(第3実施例)
本発明の第3実施例を図9に示す。第1実施例と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。第3実施例の噴孔94は入口から出口まで同一径である。
以上説明した本発明の上記複数の実施例では、噴孔の入口周縁部の鋭角側にプレス加工で凹部を形成することにより、噴射方向を変えることなく噴射量だけを調整している。
【0031】
上記複数の実施例では噴孔の入口開口周縁を含んで噴孔の入口周縁部に凹部を形成したので、凹部の形成位置が多少ずれても、噴孔側に平板部21の材質が移動する量は殆ど変わらない。したがって、凹部の形成位置が多少ずれても、噴射量の調整量がばらつくことを防止できる。
噴孔の入口開口周縁を含まず、噴孔の入口開口周縁から僅かに離れた箇所に線状の凹部を形成してもよい。
【0032】
上記複数の実施例では、全ての噴孔の入口周縁部に凹部を形成したが、少なくとも1個以上の噴孔の入口周縁部に凹部を形成すればよい。凹部を形成する噴孔の数を調整することにより、噴射量を微調整することができる。
上記複数の実施例では、噴孔部材20の平板部21に噴孔を形成したが、噴孔部材を噴射方向に凹ませた曲板部に噴孔を形成してもよい。
【0033】
上記複数の実施例では、ガソリンエンジン用の燃料噴射装置の噴孔部材について説明したが、燃料以外にも平板部に噴孔を有する噴孔部材の噴射量を調整するのであれば、どのような流体を噴射する噴孔部材であっても、本発明の製造装置、または製造方法を適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1実施例の噴孔部材を燃料入口側からみた平面図であり、(B)は噴孔の軸線を含み噴孔部材と直交する断面における噴孔部材の噴孔周囲を示す断面図である。
【図2】第1実施例のインジェクタを示す断面図である。
【図3】(A)は噴孔部材に凹部を形成する前の母材を示す断面図であり、(B)は噴孔部材にパンチで凹部を形成する状態を示す断面図であり、(C)はパンチによる凹部の形成位置を示す説明図である。
【図4】プレス装置により噴孔部材の母材に凹部を形成する状態を示す説明図である。
【図5】(A)は噴孔の鋭角側に凹部を形成した燃料の噴射状態を示す説明図であり、(B)は噴孔に凹部を形成していない燃料の噴射状態を示す説明図であり、(C)は噴孔の全周に凹部を形成した燃料の噴射状態を示す説明図である。
【図6】鋭角側に凹部を形成した場合と、全周に凹部を形成した場合との、流量調整量と噴射角度との関係を示す特性図である。
【図7】鋭角側に凹部を形成する前と鋭角側に凹部を形成した後とにおけるサンプル数と噴射量との関係を示す特性図である。
【図8】(A)は第2実施例の噴孔部材を燃料入口側からみた平面図であり、(B)はパンチによる凹部の形成位置を示す説明図である。
【図9】第3実施例による噴孔部材の噴孔周囲を示す断面図である。
【符号の説明】
10 インジェクタ(噴射装置)
13 円錐面(内周面)
20 噴孔部材
21 平板部
22、94 噴孔
23 内壁面
24 燃料入口側端面(流体入口側端面)
26、90 凹部
30 ノズルニードル(弁部材)
100 燃料通路
110 噴孔軸線
112 軸線
114、116 噴孔交線
130 母材
200 プレス装置
202、204 伝達部材
206 パンチ
210 ばね部材(弾性部材)

Claims (7)

  1. 流体通路を形成する内周面に弁座を有する弁ボディと、
    前記弁座に対し流体流れの下流側に設置され、前記流体通路を流れる流体を噴射する複数の噴孔を形成している噴孔部材と、
    前記弁座に着座することにより前記噴孔からの流体噴射を遮断し、前記弁座から離座することにより前記噴孔からの流体噴射を許容する弁部材とを備え、
    前記噴孔を流れる流体流れ方向に沿った噴孔軸線は前記噴孔部材の板厚方向に沿った軸線に対し傾斜しており、
    前記噴孔軸線を含み前記噴孔部材に直交する仮想平面において、前記噴孔の内壁面と前記仮想平面とが交わる2本の噴孔交線の一方は前記噴孔部材の流体入口側端面と鋭角を形成し、前記噴孔交線の他方は前記流体入口側端面と鈍角を形成し、
    前記噴孔部材は、前記噴孔交線と前記流体入口側端面とが鋭角を形成する側の前記噴孔の入口周縁部に凹部を形成していることを特徴とする噴射装置。
  2. 前記噴孔部材は、前記噴孔交線と前記流体入口側端面とが鋭角を形成する側と鈍角を形成する側とを結ぶ前記噴孔の入口径において前記噴孔交線と前記流体入口側端面とが鋭角を形成する側から75%以下の範囲を含み、前記噴孔交線と前記流体入口側端面とが鋭角を形成する側の前記噴孔の入口周縁部に前記凹部を形成していることを特徴とする請求項1記載の噴射装置。
  3. 前記凹部は、前記噴孔の入口側開口周縁を含んで形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の噴射装置。
  4. 前記噴孔部材は、少なくとも1個以上の前記噴孔の入口周縁部に前記凹部を形成していることを特徴とする請求項1、2または3記載の噴射装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項記載の噴射装置の噴孔部材を製造する製造装置であって、
    前記噴孔が形成されている薄板状の母材の流体入口側に前記凹部を形成するパンチと、
    前記母材に向けて前記パンチを付勢する弾性部材と、
    前記弾性部材を介し前記母材に向けた押圧力を前記パンチに加える伝達部材と、
    を備えることを特徴とする噴孔部材の製造装置。
  6. 前記伝達部材の前記母材側に向けた下端位置を調整できることを特徴とする請求項5記載の噴孔部材の製造装置。
  7. 噴孔部材に形成された噴孔から流体を噴射する噴孔部材の製造方法であって、
    前記噴孔を流れる流体流れ方向に沿った噴孔軸線を含み前記噴孔部材に直交する仮想平面において、前記噴孔の内壁面と前記仮想平面とが交わる2本の噴孔交線の一方は前記噴孔部材の流体入口側端面と鋭角を形成し、前記噴孔交線の他方は前記流体入口側端面と鈍角を形成しており、
    前記噴孔の入口周縁部の前記噴孔部材において、前記噴孔交線と前記流体入口側端面とが鋭角を形成する側にプレスにより凹部を形成することを特徴とする噴孔部材の製造方法。
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