JP3901139B2 - 固体電解質型水素処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質型水素処理装置に関するものであり、特に、プロトン導電性を有する固体電解質を利用し、水素センサ、燃料電池、エネルギー変換材料、及び水素ポンプなどの種々の産業分野に応用可能なプロトン電解セルを用いた固体電解質型水素処理装置に関するものである。
従来から、特にペロブスカイト構造を有するセラミックス材料の中に、優れたプロトン(水素イオン)導電性を有する固体電解質(一般に「プロトン導電体」と呼称される)が知られている。このプロトン導電体は、水素センサ、水素ポンプ、及び燃料電池などの応用が期待され、一部において既に実用化されている。
ここで、プロトン導電体は、主に起電機能及びプロトン選択透過機能の二つの特徴的な機能を備えることが知られている。さらに、具体的に説明すると、起電機能とは、上述のプロトン導電体を隔壁として使用し、該隔壁によって仕切られた双方の空間に異なる濃度の水素ガスを流すことにより、
<ネルンストの式>
E=(RT/2F)ln(PH(1)/PH(2))
に従った起電力(EMF:Electromotive Force)を生じるものであり、プロトン導電体の表裏面にそれぞれ取着された電極から電力を得るものである。ここで、”E:理論起電力”、”R:気体定数”、”F:ファラデー定数”、”T:絶対温度”、及び”PH(1)・PH(2):水素ガス濃度(水素ガス分圧)、※PH(1)>PH(2)の関係を有する”を示している。これにより、燃料電池分野及びエネルギー変換材料分野への応用が可能となる。
さらに、上述のネルンストの式を応用することにより、一方の水素ガス濃度(例えば、PH(1))と当該温度(T)とが既知の場合、発生した起電力(E)から他方の水素ガス濃度(ここでは、PH(2))を算出することができる。すなわち、プロトン導電体を水素ガス検出用のセンサ、所謂「水素センサ」として応用することができる。
一方、プロトン選択透過機能とは、プロトン導電体に触媒機能を有する白金或いはパラジウムなどの金属材料からなる電極(アノード電極及びカソード電極)を取着したプロトン電解セルを形成し、電極間に電流を流し、プロトン導電体を通電状態とすることにより、アノード電極からカソード電極に向かってプロトン導電体内部をプロトンが選択的に透過するものである。
これにより、アノード電極に存在する種々のガス(水蒸気ガス、窒素ガス、及びメタンガスなど)から、水素ガスのみを選択的にカソード電極から回収することができる、「水素ポンプ」として応用することができるものである。なお、アノード電極及びカソード電極において進行する反応は、それぞれ下記に示す通りである。
<アノード電極側>
→ 2H + 2e
<カソード電極側>
2H + 2e → H
このとき、上述したアノード電極及びカソード電極において各々生じる反応は、一般に高温になるにつれて速やかに進行することが知られている。そのため、水素ポンプ等へプロトン電解セルを適用する場合には、例えば、ペロブスカイト型酸化物の場合では、600℃以上、アルミナ系プロトン導電体の場合では、1200℃程度の高温に処理条件を調整する必要があった。
ところで、核融合発電を行う核融合施設では、核融合反応によってトリチウム(三重水素)が発生する。係るトリチウムは、放射性物質であるため、法律によって排出量が規制されている。また、トリチウムは、核融合反応の原料として利用されるものであるため、核融合反応の過程で生じたトリチウムを回収し、再び核融合燃料として利用することが求められていた。
そこで、核融合反応の過程で発生したトリチウムによってトリチウム化された水蒸気ガス(トリチウム化水蒸気ガス)或いはメタンガス(トリチウム化メタンガス)などを、予め改質触媒充填塔を通過させ、さらにパラジウム合金膜を透過させることにより、トリチウム化水素ガスとして回収することが行われている。
以上の従来技術は、当業者として当然として行われているものであり、出願人はこの従来技術が記載された文献等を本願出願時における現段階では特に知見するものではない。
しかしながら、上述したプロトン導電体による起電機能及びプロトン選択透過機能の効率を高めるためには、供給する水素ガス濃度や通電する電流値など種々のパラメータを最適にする必要があった。さらに、プロトン電解セルに取付けられるアノード電極及びカソード電極に利用される触媒機能を有する金属材料(白金或いはパラジウムなど)の種類、取着(若しくは被覆)の手法、及びアノード電極に作用させるガスの組成等により、カソード電極での水素ガスの回収効率が大きく変化することが知られていた。
特に、水素ポンプとして使用する場合、アノード電極側で生じる転化反応(シフト反応)は、反応を促進する触媒として利用される金属の種類、及び被覆方法に大きく依存することが知られ、処理を行う温度条件もアノード電極側での反応を速やかに進行させるために、ペロブスカイト型酸化物の場合で約600℃、アルミナ系プロトン導電体の場合で約1200℃程度の高温に設定されることが必要であった。そのため、水素ガスを効率的に回収することが可能な金属材料の被覆方法、及び処理温度を低温化するための研究が行われていた。
加えて、核融合反応に伴って発生するトリチウムを、上述のパラジウム合金膜を利用して回収する方法は、予め改質触媒充填塔において水蒸気ガス及びメタンガスから二酸化炭素ガス及び水素ガスを生成した後、さらに水素ガスを、パラジウム合金膜を通して真空引きする処理を行っていた。そのため、真空引きのための設備及び処理操作が必要となり、また改質触媒充填塔における水蒸気改質反応が可逆的に進行するため、パラジウム合金膜で回収されなかった水蒸気ガス等を再びリサイクル処理し、改質触媒充填塔に通す必要があった。核融合研究施設などでは、核融合反応に伴って発生するトリチウムを水質汚染などの虞の少ない水素ガスの状態で効率的に回収することが望まれていた。
そこで本発明は、上記実情に鑑み、起電機能及びプロトン選択透過機能を低温で効率的に作用させることが可能なプロトン電解セルを有する固体電解質型水素処理装置を提供することを第一の課題とし、さらにプロトン電解セルを応用した水素ポンプを核融合分野におけるトリチウムガス回収に利用可能な固体電解質型水素処理装置を提供することを第二の課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明の固体電解質型水素処理装置は、「プロトン導電性を有する固体酸化物型の固体電解質、及び無電解メッキ法を利用し、前記固体電解質の表面に金属材料をメッキにより被覆してなる多孔性のアノード電極及びカソード電極を有し、前記アノード電極に水蒸気及びメタンガスの混在する混合ガスが供給される触媒電極部を備えて構成されるプロトン電解セル」を具備するものである。
ここで、触媒電極部に利用される金属材料は、前述した水蒸気改質反応等の転化反応を促進する触媒として作用するものであり、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)等の金属が挙げられる。さらに、無電解メッキ法とは、「化学メッキ法」とも呼ばれ、金属塩の水溶液中での還元反応を利用して固体表面に金属材料を被覆するものである。なお、還元剤としては、ホルムアルデヒド水溶液(ホルマリン)、次亜燐酸、ホウ化水素ナトリウムなどが代表例として用いられる。これにより、固体電解質の表面に薄く、かつ多孔性状を呈した状態で触媒電極部が形成される。また、CVD等の薄膜形成装置を用いて類似の特性を有する触媒電極を形成することも可能であるが、無電解めっきに比べコストが増大するという問題がある。
したがって、本発明の固体電解質型水素処理装置によれば、プロトン電解セルのアノード電極及びカソード電極からなる触媒電極部に金属材料が利用され、係る金属材料が固体電解質の表面に無電解メッキ法により被覆して形成されている。無電解メッキ法により形成された緻密な多孔性を有する触媒電極部は、処理対象となるガスとの接触表面積が増大するため、前述した白金などの金属材料による触媒活性がさらに高くなる。これにより、電極抵抗を低減することができ、プロトンの発生が効率的に行われ、プロトン電解セルの性能が高められる。
さらに、従来から実施されているペースト法などによって金属材料を被覆して触媒電極部を形成する場合に比べ、薄膜を均一に形成することが可能となる。その他のCVD法、PVD法、及びイオンスパッタリング法などの従来から周知の薄膜生成技術を適用して類似の触媒電極を形成することも可能である。しかし、薄膜生成に係る設備等が大規模となり、触媒電極部の作成にかかるコストが無電解めっきに比べて著しく増大する。その結果、無電解めっきの適用により、電極抵抗が低減されたプロトン電解セルを利用して水素ポンプ及び水素ガス検出センサなどの幅広い分野で適用が可能となる。
さらに、本発明の固体電解質型水素処理装置は、「前記アノード電極及び前記カソード電極を電気的に接続し、前記固体電解質を通電状態にする通電手段と、前記プロトン電解セルの前記アノード電極に、水蒸気ガス及びメタンガスの混在する混合ガスを供給する混合ガス供給手段と、前記アノード電極によって転化反応が促進され、前記固体電解質内を透過するプロトンを前記カソード電極から水素ガスとして回収する回収手段と」を具備するものであっても構わない。
したがって、本発明の固体電解質型水素処理装置によれば、プロトン電解セルに取付けられたアノード電極及びカソード電極を電気的に接続し、さらに電流を流して通電状態とすることにより、プロトン電解セルを上述した水素ポンプとして奏させることが可能となる。ここで、通電状態の固体電解質に取付けられたアノード電極には、水素ガス及びメタンガスの混在(共存)する混合ガスが混合ガス供給手段によって供給される。これにより、一般に水蒸気ガス或いはメタンガスが単独で存在する雰囲気下と比較して、アノード電極の触媒電極部の表面で生じる水蒸気改質反応(転化反応:下記の式参照)が顕著となり、アノード電極側で水素ガスが効率的に生成され、さらに固体電解質を透過したプロトンをカソード電極から水素ガスとして選択的に回収することが行われる。
<転化反応>
CH + 2HO ⇔ CO + 4H
さらに、本発明の固体電解質型水素処理装置は、「前記混合ガスは、分子中の少なくとも一つの水素原子がトリチウムで置換されたトリチウム化水蒸気ガス及びトリチウム化メタンガスの少なくともいずれか一つを含んでなる」ものであっても構わない。
したがって、本発明の固体電解質型水素処理装置によれば、上述した転化反応に従い、分子中にトリチウム化された水素原子を少なくとも一つ含んで構成されたガス状物質であるトリチウム化水蒸気ガス(TO or HTO)、或いはトリチウム化メタンガス(CT,CTH,CT,CTH)から、固体電解質を介してトリチウムを含むトリチウム化水素ガス(HT or T)を気体の状態で回収することが可能となる。ここで、”T”は、トリチウム化された水素原子を示している。これにより、常温で易液化性を示し、水質汚染などを引起こす可能性の高いトリチウム化水蒸気ガスから、常温で難液化性を示す、気体状態のトリチウム化水素ガスに変換して回収することが可能となる。これにより、核融合反応の過程で発生するトリチウムを効率的に回収し、さらに回収されたトリチウム化水素ガスを再び核融合反応の燃料として利用することが可能となるため、核融合研究施設などで採用されることが特に好適である。
さらに、本発明の固体電解質型水素処理装置は、「前記混合ガス供給手段は、前記トリチウム化水蒸気ガス及び前記水蒸気ガスの少なくともいずれか一方に前記メタンガスを添加するメタンガス添加手段と、前記トリチウム化メタンガス及び前記メタンガスの少なくともいずれか一方に前記水蒸気ガスを添加する水蒸気ガス添加手段との少なくともいずれか一方を含んで構成されている」ものであっても構わない。
したがって、本発明の固体電解質型水素処理装置によれば、メタンガス添加手段及び水蒸気ガス添加手段の少なくともいずれか一つを含んでいる。これにより、アノード電極の触媒電極部にガスを作用させ、転化反応を促進させる場合において、仮に、水蒸気ガス(トリチウム化水蒸気ガスを含む)若しくはメタンガス(トリチウム化メタンガスを含む)がそれぞれ単独で供給される場合、前述のメタンガス添加手段及び水蒸気ガス添加手段を利用し、”水蒸気ガス+メタンガス”から構成される混合ガスを生成することが可能となる。これにより、前述したように、互いが混在することによってさらに転化反応を促進させる作用を享受することが可能となる。これにより、水素ポンプとしての機能がさらに高められるようになる。
さらに、本発明の固体電解質型水素処理装置は、「前記固体電解質は、アルミナ化合物が適用される」ものであっても構わない。
したがって、本発明の固体電解質型水素処理装置によれば、固体電解質として、アルミナ系化合物が適用される。ここで、アルミナ系化合物としては、例えば、アルカリ土類金属の酸化物(例えば、酸化マグネシウム)がドープされたαアルミナなどが挙げられる。これにより、水素センサとして使用する場合、作動温度を約700℃程度に緩和することが可能となる。
以上のように、本発明の処理装置(固体電解質ガス水素処理装置)は、無電解メッキ法によりアノード電極及びカソード電極が表面に被覆して形成されたプロトン導電体(固体電解質)からなるプロトン電解セルを利用し、固体電解質内にプロトンを選択的に透過させ、カソード電極から水素ガスとして回収することが可能な水素ポンプとして利用することができる。特に、メタンガス及び水蒸気ガスの混在した混合ガスを処理することにより、転化反応を効率的に行うことができる。また、トリチウムを含むガス(トリチウム化メタンガスなど)を処理し、トリチウムガスを回収することができるため、核融合研究施設などで本発明の処理装置を採用することが特に好適である。さらに、係るプロトン電解セルを隔壁として利用し、水素センサや水素ガス濃度の違いによって起電力を生じさせ、燃料電池やエネルギー変換材料としての応用も可能となる。
以下、本発明の第一実施形態である固体電解質型水素処理装置1(以下、単に「処理装置1」と称す)について、図1及び図2に基づいて説明する。ここで、図1は第一実施形態の処理装置1の概略構成を示す模式図であり、図2は処理装置における混合ガスの処理例を模式的に示す説明図である。
第一実施形態の処理装置1は、図1に示すように、ペロブスカイト型プロトン導電体(ここでは、SrCeOを使用)から主に組成され、略平板状に形成されたプロトン導電体3、及び無電解メッキ法を利用してプロトン導電体3の各々の表裏面4a,4bに、水蒸気改質反応等の転化(シフト)反応を促進するための触媒機能を有する白金(Pt)を被覆して形成されたアノード電極5a及びカソード電極5cから構成される触媒電極部5を有するプロトン電解セル2と、プロトン電解セル2のプロトン導電体3に電流を流し、通電状態とするためにアノード電極5a及びカソード電極5cと電気的に接続された直流電源部6と、プロトン電解セル2のアノード電極5aに対して混合ガス7(詳細は後述する)を供給する混合ガス供給部8と、通電状態にあるプロトン電解セル2のアノード電極5aから選択的に透過するプロトン16をカソード電極5cから水素ガス10として回収するガス回収部9とを具備して主に構成され、所謂「水素ポンプ」として適用されるものである。
さらに、混合ガス供給部8は、分子中にトリチウム化された水素原子を少なくとも一つ含むトリチウム化水蒸気ガス12tに”ノーマル”なメタンガス13n(ここで、「ノーマル」とは、分子中にトリチウム化された水素原子を自然濃度以上に含まないものと本明細書において定義する:以下同じ)を添加するメタンガス添加部11と、トリチウム化メタンガス13t(トリチウム化された水素原子を含む)にノーマルな水蒸気ガス12nを添加する水蒸気ガス添加部14とを含んで構成されている。
これにより、プロトン電解セル2のアノード電極5aに供給される混合ガス7は、水蒸気ガス12n,12t及びメタンガス13n,13aが必ず混在することになる。ここで、プロトン導電体3が本発明における固体電解質に相当し、直流電源部6が本発明における通電手段に相当し、混合ガス供給部8が本発明における混合ガス供給手段に相当し、ガス回収部9が本発明における回収手段に相当し、メタンガス添加部11が本発明のおけるメタンガス添加手段に相当し、水蒸気ガス添加部14が本発明における水蒸気ガス添加手段に相当する。
次に、第一実施形態の処理装置1におけるトリチウム化水蒸気ガス13tまたはトリチウム化メタンガス13tの処理の例について、図2に基づいて説明する。ここで、処理対象となるトリチウム化水蒸気ガス12tまたはトリチウム化メタンガス13tは、いずれも核融合研究施設の核融合反応の過程で生成されたトリチウム(三重水素)によって分子中の少なくとも一つの水素原子が置換されたものである。
始めに、トリチウム化水蒸気ガス12t及びトリチウム化メタンガス13tの少なくともいずれか一方を含む原料ガスSGが処理装置1の混合ガス供給部8に外部から送入される。このとき、混合ガス供給部8に送入される原料ガスSGがトリチウム化水蒸気ガス12tのみから構成される場合、上述した混合ガス供給部8内のメタンガス添加部11を稼働させ、”ノーマル”なメタンガス13nをトリチウム化水蒸気ガス12tに対して添加する(図2における”Case 1”に相当)。一方、原料ガスSGがトリチウム化メタンガス13tのみから構成される場合、水蒸気ガス添加部14を稼働させ、”ノーマル”な水蒸気ガス12nをトリチウム化メタンガス13tに対して添加する(図2における”Case 2”に相当)。
これにより、混合ガス供給部8からプロトン電解セル2のアノード電極5aに供給される混合ガス7は、必然的に水蒸気ガス12n,12t及びメタンガス13n,13aが混在していることになる。なお、原料ガスSGが既に水蒸気ガス12n,12t及びメタンガス13n,13tが混在した構成を有している場合、メタンガス添加部11及び水蒸気ガス添加部13はいずれも稼働せず、原料ガスSGに対するガスの添加がない状態で(図2における”Case 3”に相当)、混合ガス供給部8を介して混合ガス7がプロトン電解セル2に供給される。なお、混合ガス供給部8で調整される水蒸気ガス12n,12t及びメタンガス13n,13tの混合比率は、プロトン導電体3を構成する成分組成、及び通電する電流値等によって適宜変更することが可能である。
その後、混合ガス供給部8から供給された混合ガス7は、プロトン電解セル2の一方の表面4aに形成されたアノード電極5aの表面に到達する。ここで、無電解メッキ法によりそれぞれ形成されたアノード電極5a及びカソード電極5cから構成される触媒電極部5は、各々の表裏面4a,4bに薄膜状に形成され、さらに直流電源部6によって電気的に接続されている。加えて、係る直流電源部6によってプロトン電解セル2には電流が流された状態(通電状態)にある。ところで、電子顕微鏡(SEM)等で観察することにより、触媒電極部5の表面は微細で、かつ多孔性状を為して形成されていることが確認されている。その結果、到達した混合ガス7との接触表面積が大となり、白金による触媒活性を高めるとともに、後述するプロトン16の透過性を良好なものとすることができる。
そして、混合ガス7は、アノード電極5aにおいて転化反応(前述)が促進され、水蒸気ガス12n等及びメタンガス13n等から二酸化炭素ガス18及び水素ガス10が生成される(図2における式a)参照)。さらに、係るアノード電極5aの界面では、水素ガス10からプロトン16及び電子(e)が生成される(図2における式b)参照)。そして、生成されたプロトン16は、アノード電極5aの内部を透過し、さらにプロトン導電性を有するプロトン電解セル2のプロトン導電体3の内部を移動し、プロトン導電体3の裏面4bに同じく無電解メッキ法により被覆して形成されたカソード電極5cに到達する。
このとき、アノード電極5aでプロトン16とともに生成した電子(e)は、アノード電極5a及びカソード電極5cが直流電源部6によって電気的に接続されているため、電流の流れと逆方向に電子(e)が動き、アノード電極5aからカソード電極5cに向かって直流電源部6を通ってカソード電極5cに移動しようとする。そして、カソード電極5cに到達したプロトン16に直流電源部6と電気的に接続されたカソード電極5cから電子(e)が供給され、カソード電極5cの界面で水素ガス10の生成する反応が生じる(図2における式c)参照)。このとき、カソード電極5cの界面で生成される水素ガス10には、原料ガスSGに含まれていたトリチウムを少なくとも一部に含んでいることになる。すなわち、アノード電極5a側からプロトン16のみが選択的に透過され、トリチウムを水素ガス10としてガス回収部9で回収することができる。
なお、転化反応によって生成されたプロトン16のみが透過した後のアノード電極5aの近傍では、反応に関与しなかった余剰ガス成分17(すなわち、ノーマルな水蒸気ガス12nまたはメタンガス13nなど)とともに、転化反応の過程で生じた二酸化炭素ガス18が残存している。そして、該余剰ガス成分17及び二酸化炭素ガス18は、人体に対する影響がほとんどないため、そのままの状態で外気に排気される。一方、ガス回収部9によって難液化性の高い水素ガス10として回収されたトリチウムは、再び核融合研究施設によって引き取られ、再び核融合反応のための燃料として再利用される。
以上述べたように、第一実施形態の処理装置1によれば、水蒸気ガス12n,12t及びメタンガス13n,13tを混在させた混合ガス7を、無電解メッキ法によりプロトン導電体3に被覆されたアノード電極5a及びカソード電極5cを有する触媒電極部5を備えたプロトン電解セル2を利用して水素ガス10(トリチウムを含む)を選択的に回収することができる。これにより、従来のパラジウム合金膜を利用した回収方法(回収装置)に比べ、真空設備等の複雑な構成を有することがなく、効率的に水素ガス10を得ることができる。
そのため、前述したように、核融合研究施設などから排出されるトリチウム化水蒸気ガス12t及びトリチウム化メタンガス13tからのトリチウム回収に本実施形態の処理装置1は特に優れた効果を発揮することができる。加えて、回収されたトリチウムをさらに核融合反応の原料として利用することが可能となり、核融合反応システムにおける燃料供給の効率化を図ることができる。
さらに、回収されるトリチウムが、水素ガス10の状態、換言すれば、難液化性の気体で回収されるため、水蒸気ガス12t等のように常温で容易に液化することがない。これにより、人体に放射性物質であるトリチウムが摂取される危険性を未然に回避することができる。
次に、本発明の第二実施形態の処理装置30について、図3に基づいて説明する。ここで、図3は第二実施形態の処理装置30の概略構成、及び混合ガス7の処理例を模式的に示す説明図である。なお、第二実施形態の処理装置30は、プロトン電解セル2を利用して、メタンガス13nから水素ガス10を回収するものであり、第一実施形態で示した例と異なり、いずれのガス(メタンガス13n、水蒸気ガス12n、及び水素ガス10)も分子中にトリチウムを含まないものである。なお、第二実施形態の処理装置30において、第一実施形態の処理装置1と同一の機能及び構成を有するものは、同一番号を付し詳細な説明は省略するものとする。
第二実施形態の処理装置30は、図3に示すように、第一実施形態において示した処理装置1と比較し、原料ガスSGとしてメタンガス13nを利用し、プロトン電解セル2を水素ポンプとして適用して水素ガス10を回収することを目的として構成されてものである。つまり、核融合研究施設などにおけるトリチウム回収を目的とするものではなく、例えば、燃料電池の原料として利用可能な高純度な水素ガス10をメタンガス13nから効率的に生成することができるものである。
したがって、処理装置30における基本的な構成は、第一実施形態の処理装置1とほとんど変わることがなく、混合ガス供給部31に水蒸気ガス添加部32のみを備え、第一実施形態で示したメタンガス添加部11の構成を有していない点が異なっている。さらに、第二実施形態の処理装置30は、混合ガス供給部31及びプロトン電解セル2の間に、転化反応を促進するために従来から利用される改質触媒充填塔33が配設されている。
次に、本発明の第二実施形態の処理装置30におけるメタンガス13nからの水素ガス10の回収について説明する。まず、原料ガスSGとしてメタンガス13nが外部から処理装置30の混合ガス供給部31に対して送出される。そして、該混合ガス供給部31によってメタンガス13nに水蒸気ガス12nが添加される。これにより、メタンガス13nに水蒸気ガス12nが所定比率で混合した混合ガス7が生成され、混合ガス供給部31から改質触媒充填塔33に送られる。
ここで、改質触媒充填塔33は、図3に示すように、プロトン電解セル2に送出される途中に設けられており、メタンガス13n及び水蒸気ガス12nから触媒作用によって二酸化炭素ガス18と水素ガス10とが生成される(図3における式a’)参照)。しかしながら、係る改質触媒充填塔33では、混合ガス7に含まれるメタンガス13n及び水蒸気ガス12nを完全に転化させることは困難であり、少なくとも一部は残存した状態でプロトン電解セル2に送出される。そして、メタンガス13nをプロトン電解セル2のアノード電極5aに接触させるように流すことにより、改質触媒充填塔33において処理されなかったメタンガス13n等を含む混合ガス7の転化反応(図3における式a)参照)が促進され、係る箇所で二酸化炭素ガス18と水素ガス10が発生する。
さらに、係るアノード電極5aの界面では、水素ガス10からプロトン16及び電子(e)が生成される(図3における式b)参照)。そして、既に述べたように、プロトン16のみがアノード電極5a→プロトン導電体3→カソード電極5cの順で選択的に透過され、さらにアノード電極5a及びカソード電極5cが電気的に接続されていることによって電流と逆方向に流れる電子(e)と透過したプロトン16が反応し、水素ガス10が生成される(図3における式c)参照)。これにより、回収された水素ガス10を燃料電池などのエネルギー変換材料の原料として使用することができる。すなわち、従来から行われている水素ガスの生成装置または生成方法に比べ、より簡便にかつ効率的に純度の高い水素ガス10を本発明の処理装置30は生成することができる。
次に、本発明に係る処理装置40を水素センサとして適用する例について、図4に基づいて説明する。第三実施形態の処理装置40は、図4に示すように、前述の第一実施形態及び第二実施形態の処理装置1,30と異なり、処理管部41の管路42を閉塞するように、ペロブスカイト型プロトン導電体43aから主に構成されたプロトン電解セル43が取付けられている。なお、プロトン電解セル43については、第一実施形態及び第二実施形態と略同一の構成を呈するため、ここでは詳細な説明は省略する。そして、プロトン電解セル43を隔壁として仕切られた一方(図4において紙面左側方向)から混合原料ガスMG(メタンガス、水蒸気ガス、水素ガス、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス、及びアルゴンガス)が供給され、プロトン電解セル43の触媒電極部44aに接するように送られる。
また、プロトン電解セル43を隔壁として仕切られた他方(図4において紙面右側に相当)からは、アルゴンガスArが触媒電極部44bに向かって供給される。すなわち、プロトン電解セル43で仕切られたそれぞれの領域A、領域Bは、異なる水素濃度である。ここで、温度といずれか一方の水素濃度(例えば、領域B)とが既知の場合、既に説明したネルンストの式に従って、他方の水素濃度(この場合、領域Aに相当)を算出することができる。これにより、第一実施形態の処理装置40を、水素ガス検出用の水素センサとして使用することができる。なお、このとき触媒電極部44a,44bの間には、電位差が生じるため、燃料電池として応用することもできる。
ここで、前述した第一実施形態及び第二実施形態の処理装置1,30(水素ポンプとしての適用)と、第三実施形態の処理装置40(水素センサとして適応)とでは、それぞれ使用可能な温度領域が異なっている。さらに、プロトン電解セル2,43に用いられるプロトン導電体3,43aの組成及び触媒電極部5a,5b,44a,44bへの取付け方によっても使用可能温度領域が大きく異なる。
第一実施形態乃至第三実施形態の処理装置1,30,40では、プロトン導電体3,43aとして、ペロブスカイト型酸化物からなるものを適用し、さらに触媒電極部5,44a,44b等が白金を無電解めっきによって形成されている。これにより、水素センサとして200℃以上、水素ポンプとして400℃以上の使用可能温度を得ることができる。一方、係るプロトン導電体として、αーアルミナから主に構成されるアルミナ系導電体を適用することにより、白金を無電解めっきして電極を構成した場合、水素センサとして700℃以上、水素ポンプとして1000℃以上で使用することが可能である。すなわち、従来よりも水素センサ及び水素ポンプの作動温度を低温化することが可能となり、より広い分野でのプロトン導電体の適用が可能となる。
次に、本発明の第一実施形態の処理装置1におけるメタンガス13n及び水蒸気ガス12nの混合の効果について、図5(a)及び図5(b)のグラフに基づいて説明する。ここで、図5(a)は、直流電源部6によって与えられる電流値に応じてカソード電極5c側で生成される水素ガス10の発生効率を水蒸気ガス未添加(Dry)と、水蒸気ガス添加(Wet)と比較したグラフであり、一方、図5(b)は電流値に対してアノード電極5a・カソード電極5cのそれぞれにおける水蒸気ガス12n等、メタンガス13n等、及び水素ガス10の各濃度を示したものである。
これにより、図5(a)から明らかに示されるように、水蒸気を添加しない”Dry”に対して、水蒸気ガス12nを添加した”Wet”の方が、カソード電極5c側における水素ガス10の発生効率が著しく高いことが示された。すなわち、メタンガス13n等及び水蒸気ガス12n等の混合雰囲気下において、水素処理を行うことにより、従来の水素ポンプとは異なり、非常に効率良くカソード電極5c側で水素ガス10を回収することができる。さらに、図5(b)においても、係る傾向が強いことが示された。
一方、図6(a)及び図6(b)は、第三実施形態において示した処理装置40(水素センサとして適用)による試験例を示したものである。ここで、図6(a)は混合原料ガスMGが導入される領域Aの入口付近のガス組成を測定したガスクロマトグラフィーのチャートであり、一方、図6(b)は領域Aを経た出口付近のガス組成(残留ガス成分)を測定したガスクロマトグラフィーのチャートである。これにより、導入された混合原料ガスMGには、水素ガスやメタンガスなどのピークが顕著に観察されるのに対し、残留ガスには水素ガスのピークしか観察されないことが示される。すなわち、領域A及び領域Bを仕切るように隔壁として設けられたプロトン電解セル43によって、水蒸気ガス及びメタンガスなどの転化反応が進行し、プロトン電解セル43からは水素ガスのみが検出されることが示される。つまり、導入された混合ガス原料MGに含まれるメタンガスや酸素(水蒸気ガスに由来する)に相当するピークは検出されない。これにより、プロトン電解セルによって選択的に水素ガスの回収が行われていることが示される。
以上、本発明について好適な第一実施形態乃至第三施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、第一実施形態の処理装置1において、混合ガス供給部8にメタンガス添加部11及び水蒸気ガス添加部14の双方を設けたものを示したがこれに限定されるものではなく、いずれか一方のみを設けるものであっても構わない。つまり、処理する原料ガスSGが予めトリチウム化水蒸気ガス12t或いはトリチウム化メタンガス13tのいずれか一方であることが既知である場合は、混合ガス7を生成するために供給される原料ガスSGに対応する(すなわち、逆に相当するガス)のみを供給すれば足りるため、いずれか一方の構成を省略することができる。これにより、処理装置1の全体の構成を簡略化することができる。
さらに、第一実施形態乃至第三実施形態の処理装置1,30,40において示したように、プロトン電解セル2に利用するプロトン導電体3として、ペロブスカイト型酸化物からなるものを示したが、これ限定されるものではなく、上述したように、α−アルミナなどのプロトン導電体を使用するものであってもよい。この場合、それぞれを水素ポンプ及び水素センサに適用した場合、作動温度にペロブスカイト型酸化物と比して差異が生じることがある。また、その他のプロトン導電性を有する、例えば、CaZrOなどの固体電解質からなる金属酸化物を利用することも可能である。
また、第一実施形態及び第二実施形態の処理装置1,30において、プロトン電解セル2を通電状態とし、水素ポンプとして利用するものを示したが、これに限定されるものではなく、第三実施形態に示したように、プロトン電解セル43を隔壁として使用し、水素センサや燃料電池の一部として用いるものであっても構わない。
第一実施形態の処理装置の概略構成を示す模式図である。 第一実施形態の処理装置における混合ガスの処理例を模式的に示す説明図である。 第二実施形態の処理装置の概略構成、及び混合ガスの処理例を模式的に示す説明図である。 第三実施形態の処理装置の概略構成を模式的に示す説明図である。 プロトン電解セルにおける(a)電流−水素ガス発生効率、(b)電流−ガス濃度を示すグラフである。 (a)混合原料ガス、及び(b)残留ガスのガス組成を示すガスクロマトグラフィーのチャート図である。
符号の説明
1,30,40 処理装置(固体電解質型水素処理装置)
2,43 プロトン電解セル
3,43a プロトン導電体(固体電解質)
4a 表面
4b 裏面
5,44a,44b 触媒電極部
5a アノード電極
5c カソード電極
6 直流電源部(通電手段)
7 混合ガス
8,31 混合ガス供給部(混合ガス供給手段)
9 ガス回収部(回収手段)
10 水素ガス
11 メタンガス添加部(メタンガス添加手段)
12n 水蒸気ガス
12t トリチウム化水蒸気ガス
13n メタンガス
13t トリチウム化メタンガス
14,32 水蒸気ガス添加部(水蒸気ガス添加手段)
16 プロトン
17 余剰ガス成分
18 二酸化炭素ガス
33 改質触媒充填塔
E 起電力
SG 原料ガス
MG 混合原料ガス

Claims (5)

  1. プロトン導電性を有する固体酸化物型の固体電解質、及び無電解メッキ法を利用し、前記固体電解質の表面に金属材料をメッキにより被覆してなる多孔性のアノード電極及びカソード電極を有し、前記アノード電極に水蒸気及びメタンガスの混在する混合ガスが供給される触媒電極部を備えて構成されるプロトン電解セルを具備することを特徴とする固体電解質型水素処理装置。
  2. 前記アノード電極及び前記カソード電極を電気的に接続し、前記固体電解質を通電状態にする通電手段と、
    前記プロトン電解セルの前記アノード電極に、水蒸気ガス及びメタンガスの混在する混合ガスを供給する混合ガス供給手段と、
    前記アノード電極によって転化反応が促進され、前記固体電解質内を透過するプロトンを前記カソード電極から水素ガスとして回収する回収手段と
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の固体電解質型水素処理装置。
  3. 前記混合ガスは、
    分子中の少なくとも一つの水素原子がトリチウムで置換されたトリチウム化水蒸気ガス及びトリチウム化メタンガスの少なくともいずれか一つを含んでなることを特徴とする請求項2に記載の固体電解質型水素処理装置。
  4. 前記混合ガス供給手段は、
    前記トリチウム化水蒸気ガス及び前記水蒸気ガスの少なくともいずれか一方に前記メタンガスを添加するメタンガス添加手段と、
    前記トリチウム化メタンガス及び前記メタンガスの少なくともいずれか一方に前記水蒸気ガスを添加する水蒸気ガス添加手段と
    の少なくともいずれか一方を含んで構成されていることを特徴とする請求項3に記載の固体電解質型水素処理装置。
  5. 前記固体電解質は、
    アルミナ系化合物が適用されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の固体電解質型水素処理装置。
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