JP3899205B2 - シンボル可変表示遊技機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、外周の帯状部に複数駒のシンボルを配設して成る遊技機用リール、ならびにこの種のリールやリールを模したシンボル可変表示器によるシンボル表示部を具備して成るシンボル可変表示遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の典型的なスロットマシンでは、前面の正面パネルに3個のシンボル表示窓が横並びに形成されるとともに、機体内部に、各シンボル表示窓の形成位置に対応させて、3個のリールが配置されている。各リールは、一般に、リール枠の外周部に、数字,図柄などによる複数駒のシンボルが描かれた帯状シートを貼着して成り、遊技者の始動操作に応じて一斉に回転を開始した後、それぞれ個別の停止操作により順次停止する。正面パネルのシンボル表示窓上には、上,中,下,右上がり、右下がりの5本の入賞ラインが設定されており、各リールの停止により、各入賞ライン上にリール毎の3駒分のシンボルが整列した状態で表示される。
【0003】
また従来のスロットマシンでは、内部抽選により入賞を成立させるかどうかを決定してリールの停止動作を制御するとともに、入賞や「リーチ」の成立時、あるいは前記抽選が当たりになったことなどを、遊技者に効果的に報知するために、種々の構成を付加している。
【0004】
この種の報知手段として、最も典型的なものは、機体前面の適所に設けられたランプである。このほか、入賞ライン上のシンボルを識別表示するものとして、リールの内側に各シンボルの停止表示位置に対応させて豆ランプなどの光源を配置し、入賞ライン上に特定のシンボルが停止したときなどに、そのシンボルに背後照明を施すようにした機種が存在する。さらに近年では、特定のシンボルを透明または半透明に形成して、このシンボルに背後照明を施すことにより、その特定シンボルを所定の色彩光により発光させることも提案されている(特開平10−290856号公報)。
【0005】
また印刷された入賞ラインに代えて、LEDや光ファイバなどのライン表示器を配設し、遊技中に所定の条件が成立したときにライン表示器を点灯することにより、所定の入賞ラインを識別表示するようにした機種も提案されている(実開昭62−84484号公報,特開平6−23092号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のリールにおける各シンボルは、一般に、外周の帯状シート上にシルクスクリーン印刷により描かれたものであって、個々のシンボルの配色は固定されている。したがってたとえシンボルに背後照明を施しても、シンボルの色彩を変化させるまでには至らず、同じシンボルにより異なる入賞を設定したり、シンボル表示を多様化して各種の報知を行うのは、不可能である。
【0007】
またライン表示器により入賞ラインを発光表示させる場合、この表示器が点灯していない状態下では入賞ラインが不明確になる。この問題を解決するために、通常時と報知用とで発光色を切り換えるようにすると、スイッチ機構などを配備する必要が生じて構成が複雑化し、コスト高になるという問題が発生する。
加えて前面のパネル上のランプを点灯したり、音声を出力するだけの報知は、ありきたりで面白みに欠け、遊技者の期待感を十分に高められない、という問題がある。
【0008】
加えて近年のスロットマシンには、多量のメダル払出しが保障される「特別入賞」について複数種のゲーム態様を設定するとともに、各態様毎に、たとえば赤色の「7」、緑色の「7」というように、表示色の異なる「7」のシンボルを設定したものがある。しかしながらこのように複数種の入賞シンボルを設けると、シンボルの配列の設定やリール停止制御が複雑になり、開発に多大な時間を要する、という問題が生じている。
【0009】
この発明は上記問題点に着目してなされたもので、リール上の特定のシンボルの印刷パターンの色彩を変化させることにより、各種情報を報知する際の報知効果を高めること、ならびにゲーム実行中の演出効果を高めてゲームの単調化を防止することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明によるシンボル可変表示遊技機は、外周の透光性を有する帯状シートに複数駒のシンボルが描かれて成るリールをシンボル表示窓の背後に複数個配備し、各リールの停止時に、リール毎にシンボル表示窓内に所定駒数分のシンボルを停止表示させるようにしたものであり、各リールの内側に各シンボルの停止表示位置毎に配備され、シンボル表示窓に向けて光を照射する複数の光源と、各光源の点灯および消灯動作を個別に制御する制御回路とを具備して成るものである。前記リールの帯状シートの裏面には、シンボルの背景にあたる部分全体に遮光層が設けられるとともに、特定のシンボルの形成位置に、透光性を有する2種類の印刷層が帯状シートの厚み方向に重ね合わされた多層印刷パターンによる前記特定のシンボルが形成され、前記特定のシンボル以外のシンボルの形成位置に、単一の印刷層による印刷パターンによる前記シンボルが形成されている。前記多層印刷パターンは、外側に第1の印刷層、内側に第2の印刷層が位置し、前記光源を点灯させたときは、リールの内側より外側に向かう光によって第2の印刷層における発光色が第1の印刷層を介してリールの外側に透過し、前記光源を消灯させたときは、第1の印刷層によりリールの外側からの第2の印刷層の視認が妨げられるように、第1の印刷層が暗色顔料の粒子と光透過性の高いクリア材の粒子とを混合して形成されるとともに、第2の印刷層が第1の印刷層とは異なる色相を具備しかつ明度が高い顔料の粒子を含ませた半透明層に形成されて成る。
【0012】
さらにこの発明では、前記制御回路は、特定のシンボルがシンボル表示窓内に停止表示されているとき、その停止表示位置に対応する光源の点灯/消灯状態を切り換え、前記特定のシンボルにおいて、その停止表示位置に対応する光源が消灯しているときは、前記暗色顔料の粒子に応じた暗色が表示され、前記停止表示位置に対応する光源が点灯しているときは、前記クリア材の粒子を介して透過する光により、第2の印刷層による発光色が透過表示されるようにしている。
【0020】
【作用】
シンボル表示窓内に特定のシンボルが停止表示されたとき、その停止表示位置に対応する光源が消灯している場合には、特定のシンボルは、第1の印刷層による暗い色彩で表される。しかしながら光源が点灯して、リールの内側から照明が施されると、第2の印刷層における発光色が第1の印刷層を介してリールの外側に透過し、特定のシンボルの表示色は、明るく、鮮やかな色彩に転じる。
【0027】
【実施例】
図1は、この発明の一実施例にかかるスロットマシンの外観を、図2はその機体の内部構造を、それぞれ示す。
図示例のスロットマシン1は、前面開口の機体本体部2の開口部に扉部3を組み付けて成る。機体本体部内の上段位置にはリールブロック4や制御回路が搭載された制御基板5が配備され、下段位置には、ホッパ6aを備えたメダル払出機6が組み込まれる。
【0028】
前記リールブロック4は、金属製のフレーム7に3個のリール8a,8b,8cが組み付けられて成る。各リール8a,8b,8cは、図3に示すように、リール枠29の外周面に複数種のシンボルSが描かれた帯状シート30を貼設して成るもので、幾つかのシンボルSは、入賞を成立させるためのシンボルを構成する。
これらリール8a,8b,8cは、それぞれ片側位置に配置された支持板10a,10b,10cに、その駆動源となるステッピングモータ9a,9b,9cとともに組み付けられている。
【0029】
前記扉部3は、金属製のフレームの上部、中央部、および下部に、それぞれパネル11,12,13を組み付けて成る。正面パネル11は、主として各リール8a,8b,8cのシンボルを表示するためのもので、透明な強化ガラスやアクリルの合成樹脂板が用いられる。上部および下部の各パネル12,13には、透明なアクリルなどの合成樹脂板が用いられ、機種名やゲーム情報などを表す文字やキャラクターなどの図柄が描画される。なおいずれのパネル11,12,13も、表面にシルクスクリーン印刷を施すことにより、文字や図柄などの描画と背景部分の着色とがなされている。
【0030】
正面パネル11と下部パネル13との間のフレーム部分には、メダル投入口16のほか、始動レバー14,リール8a,8b,8c毎の3個の停止釦スイッチ15a,15b,15c,3個のベット釦スイッチ17,18,19,精算スイッチ22,切替スイッチ23などが配備される。また上部パネル12には、「大当たり」を報知するための当たり表示ランプ27が取り付けられ、下部パネル13の下方には、メダル払出口25やメダル受け皿26などが、それぞれ配備される。
【0031】
このスロットマシン1は、制御回路内に多数枚のメダルを電子データ形式で貯留しておき、その貯留メダルを消費しつつゲームを実行するというクレジット方式のマシンであって、正面パネル11の下方の張出し面上に設けられたベット釦スイッチ17は、3枚の貯留メダルを消費してゲームを行うためのものである。またその下方の垂直面上に設けられたベット釦スイッチ18,19は、それぞれ2枚、1枚の貯留メダルを消費するためのものである。また精算スイッチ22は、貯留メダルを精算して、相当数のメダルをメダル払出口25よりメダル受け皿26に払い出しさせるためのもの、切替スイッチ23は、機体をクレジット方式のゲームモード、またはメダル投入口16から直接メダルを投入するゲームモードのいずれかを選択するためのものである。
なお以下の説明では、「メダル投入」という用語により、メダル投入口16からの直接のメダル投入、および貯留メダルからのメダル消費の両方の概念を示す。
【0032】
中央の正面パネル11には、前記リールブロック4の各リールの配置位置に対応させて、それぞれ着色の施されていない矩形状のシンボル表示窓20a,20b,20cが形成される。
各シンボル表示窓20a,20b,20cは、図4に示すように、横方向がリール幅に、長さ方向が3個のシンボルS分の表示範囲に、それぞれ対応する大きさの縦長形状に形成されている。さらに正面パネル11の表面には、各シンボル表示窓20a,20b,20cを横切るように、上,中,下の各水平方向、および右下がり、右上がりの各斜め方向に沿う5本の入賞ラインL1〜L5が描かれており、各リール8a,8b,8cの停止時には、それぞれ入賞ラインL1〜L5毎に3個のシンボルSが整列して停止する。
【0033】
なお前記入賞ラインL1〜L5は、メダルの投入枚数に応じて有効化されるもので、1枚のメダル投入により中央の水平ラインL1が、2枚のメダル投入により上、中、下の3本の水平ラインL1,L2,L3が、それぞれ有効化される。またメダルが3枚投入された場合は、すべての入賞ラインL1〜L5が有効化される。
【0034】
さらにこの実施例のスロットマシン1では、各リール8a,8b,8cの裏側に、各シンボルの停止位置に対応させて、シンボルに背後照明を施すための光源28が配置される。
各光源28は、図5に示すように、基板31上に多数のLEDチップ32を実装し、その上に拡散材を含む樹脂33をモールドして成る面発光器であって、各リール8a,8b,8c毎の3個の光源28は連結されて、光源ユニット28Aとして各リール8a,8b,8cの内側に固定配備される。
【0035】
図6は、前記光源ユニット28Aの取付け例を示す。
各リール8a,8b,8c毎の支持板10a,10b,10cの前端縁には、それぞれリールの環状部に沿う半円形状の取付板35が支着されている。各リール8a,8b,8c毎の光源ユニット28Aは、各光源28をそれぞれのシンボル停止位置の裏側に位置させた状態で、前記取付板35の内側にビス36,36により支着される。
なお光源28には、必ずしも上記のような面発光器を用いる必要はなく、例えばケース体内に豆ランプを収容した構成のものを用いてもよい。
【0036】
さらにこの実施例のスロットマシン1では、各リール8a,8b,8cに配置されるシンボルSのうち、数字の「7」などの特定のシンボルを、図7に示すような方式による印刷パターンを用いて形成することにより、前記光源28による背後照明下でのシンボル表示色が、通常時とは異なる色彩に変化するようにしている。
【0037】
この印刷パターンは、前記帯状シート30の裏面に、シートの厚み方向に沿って重ね合わせられた2種類の印刷層37,38により形成される。
各印刷層37,38のうち、帯状シート30の裏面に接する第1の印刷層37は、黒色,銀,パール色,濃いグリーンなどの色相を具備する明度の低い顔料(以下「暗色顔料」と総称する)の粒子39と、光透過性の高いクリア材の粒子40とを、所定の割合で混合したものである。他方、第2の印刷層38は、第1の印刷層とは異なる色相を具備し、かつ明度が高い顔料の粒子41を含ませた半透明層である。なおいずれの印刷層37,38も、単一の顔料の粒子のみを含ませる必要はなく、複数の色彩の顔料を用いてシンボルの輪郭部分と輪郭の内部とを異なる色彩で表したり、内部に細かい模様を描いたりしてもよい。
【0038】
なお上記特定のシンボル以外のシンボルは、従来と同様に、帯状シート30の裏面に単一の印刷層によるパターンを形成して成る。また帯状シート30の裏面には、各シンボルの形成位置を除く背景部分全体に、暗色顔料による遮光層42が形成される。
【0039】
上記のような二層印刷パターンによるシンボルをリール8a,8b,8cに配備した場合、前記光源28による背後照明が施された状態下では、光源28からの光は、第2の印刷層38および第1の印刷層37のクリア材の粒子40を透過した後に、帯状シート30の表面に達するので、リールの外側位置から、第1の印刷層37を介して第2の印刷層38における発光パターンを視認できる。また第2の印刷層38は、背後照明を受けて明るく発光しているので、シンボルの色彩が鮮やかに表される。
【0040】
これに対し、前記光源28が消灯している状態下では、第2の印刷層38は発光せず、またクリア材の粒子40を透過する光もなくなるため、第1の印刷層37の暗色顔料による明度の低い色彩が優勢になり、リールの外側からの第2の印刷層38の視認は妨げられる。
【0041】
なお上記のように、背後照明により第2の印刷層38を視認できる状態と視認できない状態とを切り換えるためには、実質的には、第1の印刷層における暗色顔料やクリア材の各粒子39,40の粒径、および両者の配合比が問題になる。たとえば、直径20ミクロンの黒色顔料の粒子と直径40ミクロンのクリア材の粒子とを使用する場合は、約1:1の割合で混合すればよい。
【0042】
たとえば、数字の「7」のシンボルを前記二層印刷パターンにより形成する場合、第1の印刷層37には黒色顔料を含ませ、第2の印刷層38は赤色や黄色などの顔料を用いて形成すると、背後照明の施されていない状態下では、図8(1)に示すように、シンボルは黒色で表される。しかしながらこのシンボルに背後照明を施すと、前記した原理により第2の印刷層38における発光色が第1の印刷層37および帯状シート30を透過するので、前記シンボルの表示色は、図8(2)に示すように、黒色から赤色や黄色などの明るい色彩に転じる。また背後照明によって、前記シンボルは、一層明るく表示され、第2の印刷層38による発光色がより鮮やかになる。
なお図8の例では、「7」のシンボルの輪郭部分をシンボルの内部とは異なる色彩の顔料を用いて形成するとともに、この輪郭部分の色彩も、背後照明の有無により変化させるようにしている。
【0043】
さらに上記実施例では、各印刷層37,38を、帯状シートの裏面に重ね合わせて形成しているが、これに限らず、帯状シート30の表面に第2の印刷層38を形成し、さらにその上に第1の印刷層37を形成するようにしてもよい。また帯状シート30の表面に第1の印刷層37を、裏面に第2の印刷層38を、それぞれ形成し、第2の印刷層における発光パターンを、帯状シートおよび第1の印刷層を介して透過させるようにしてもよい。
【0044】
またこの実施例では、シンボル全体を二層印刷パターンにより形成しているが、これに限らず、シンボルの輪郭部分は暗色顔料による一層構造にして輪郭を際だたせたり、シンボルの一部のみに二層印刷パターンを用いるようにしてもよい。またシンボルは通常の印刷パターンにより形成し、周辺の背景部分を二層印刷パターンで形成してもよい。また各リール8a,8b,8cは、前記図3に示した構成に限らず、例えば、周面が透明または半透明の円筒状に構成されたものでもよい。
【0045】
さらに第1の印刷層37は前記図7の構成に限らず、シアン(C),イエロー(Y),マゼンタ(M),ブラック(K)の4種類の顔料の多色刷りにより透過性の高い印刷層を形成してもよい。
また第2の印刷層38に蛍光顔料を含ませるとともに、前記光源28として、紫外線ランプを配備するようにすれば、背後照明下のシンボル表示をより一層際だたせることが可能となる。
【0046】
図9は、上記スロットマシン1の電気的構成を示す。
同図中、43はマイクロコンピュータより成る制御部であり、制御、演算の主体であるCPU44,プログラムや前記抽選のためのテーブルが記憶されるROM45,データの読み書きに用いられるRAM46,および乱数発生器47を含む。
【0047】
前記CPU44には、バス51を介して各種の入出力部が接続され、CPU44は、ROM45内のプログラムに基づき、各種入力信号を認識しつつ、出力部に駆動信号を与えて、ゲームに関わる一連の処理を実行する。入力部としては、前記始動レバー14,停止釦スイッチ15a,15b,15c,ベット釦スイッチ17,18,19,精算スイッチ22,切換スイッチ23のほか、メダル投入口16より投入されたメダルを検知するためのメダル検知センサ48などが接続される。また出力部としては、メダル払出機6,前記ステッピングモータ9a,9b,9cを駆動するリール駆動部49,当たり報知ランプ27,ならびに効果音などを出力する音声回路50のほか、前記した背後照明用の光源28などが接続される。
【0048】
図10は、上記スロットマシン1における一連のゲーム制御手順を示す。
CPU44は、ベッド釦スイッチ17,18,19またはメダル検知センサ48からの入力信号に応じて、所定数の入賞ラインを有効化する(ST1,2)。ついで始動レバー14の操作信号を受けると、ST3が「YES」となり、入賞フラグがセットされているか否かをチェックする(ST4)。
【0049】
ここでいう入賞フラグとは、前記抽選が「大当たり」となったことを記憶保持するためのフラグであって、前回のゲームより「大当たり」の抽選結果が持ち越されていれば、このST4の判定が「YES」となり、ST8のリール始動処理へと移行する。
【0050】
入賞フラグがセットされていない場合は、ST5へと移行し、乱数発生器47の出力する乱数値を取り込んで抽選を実行する。さらにこの抽選が「大当たり」となった場合は、CPU44は、つぎのST7で入賞フラグをセットした後にST8へと進んで、リール8a,8b,8cを一斉に始動する。
【0051】
以後、CPU44は、停止釦スイッチ15a,15b,15cが操作される都度、対応するリール8a,8b,8cを、最大4駒まで滑らせて停止させることにより、有効な入賞ライン上に前記抽選結果に応じたシンボルを可能な限り停止させる(ST9,10)。そしてすべてのリール8a,8b,8cが停止して、有効な入賞ライン上に同一のシンボルが整列すると、入賞となり、所定枚数のメダル払出しが行われる(ST11〜13)。
【0052】
さらにこの入賞が「7」などの特別のシンボル組合せによる場合は、ST14が「YES」となる。これを受けてCPU44は、ST15で入賞フラグをリセットした後、続くST16で、「7」のシンボルの停止位置の背後の光源28を点灯させて、「7」のシンボルの表示色を変動させる。この異なる表示色によるシンボル表示は、所定時間継続され、しかる後にCPU44は光源28を消灯して、入賞確率の高い特別ゲームを所定回数実行する(ST17,18)。
【0053】
一方、抽選が「大当たり」であるにも関わらず、いずれかのリールにおいて、目標とする入賞ライン上に「7」のシンボルを引き込めずに「はずれ」になることがある。このような場合は、CPU44は、ST14,19を介してST20へと進み、引込みに成功した「7」のシンボルや、目的の引込み位置からはずれて停止した「7」のシンボルを、それぞれ対応する光源を点滅させるなどして識別表示する。そして所定時間が経過すると、CPU44は、この点滅表示を解除し(ST21)、前記入賞フラグを持ち越した状態でつぎのゲームの開始に待機する。
【0054】
このように二層印刷パターンと背後照明とを用いてシンボルの表示色を変動させることにより、特別入賞成立時の演出を盛り上げたり、内部抽選が「大当たり」になったことを、遊技者にわかりやすく報知して、ゲームに対する関心を高めることができる。
【0055】
このほか前記二層印刷パターンによるシンボルは、単なる報知に限らず、制御の態様が異なる複数の入賞を設定するためにも用いることができる。
たとえば特別入賞として「ビッグボーナス」「レギュラーボーナス」の2種類の入賞が設定されている場合、「レギュラーボーナス」に背後照明のなされない暗い色彩の「7」のシンボルの組合せを対応させ、他方の「ビッグボーナス」に背後照明による明るい色彩の「7」のシンボルの組合せを対応させる。
【0056】
このほか、「ビッグボーナス」として、入賞後に実施される特別ゲームの条件などが異なる2種類の態様を設定するとともに、各態様に色の異なる「7」のシンボルを割り当ててもよい。このような方式により、各リール8a,8b,8cに、2種類の「7」のシンボルを割り当てる必要がなくなるので、シンボルの配列設定やリール停止制御を簡易化することができる。
【0057】
さらに前記二層印刷パターンは、リールに限らず、シンボル表示窓の入賞ラインやパネル面に描画される印刷パターンにも導入することができる。
図11は、前記5本の入賞ラインL1〜L5のうち、中央の入賞ラインL1を二層印刷パターンにより形成した例を示す。この印刷パターンも、正面パネル11の表面または裏面に、前記と同様の2種類の印刷層37,38を重ね合わせるか、もしくはパネル11の表裏の各面にそれぞれ第1,第2の各印刷層37,38を形成して成る。
【0058】
入賞ラインL1の第1の印刷層37は、黒色,金色などの暗色顔料とクリア材とを混合して成り、他の4本の入賞ラインL2〜L5は、入賞ラインL1と同色の顔料による単一の印刷層により形成される。さらに入賞ラインL1の第2の印刷層38は、赤色など、明度の高い顔料を含んだ半透明層に形成される。
また正面パネル11の裏側には、各シンボル表示窓20a,20b,20cの両側位置に、それぞれLEDによる光源52が、前記入賞ラインL1の位置および方向に対応させて配備されている。
【0059】
よって前記光源52が点灯していない状態下では、各入賞ラインL1〜L5は同じ色彩で表示されるが、光源52が点灯すると、中央の入賞ラインL1では第2の印刷層38による発光色が出現して、表示色および明るさが変化する。
【0060】
このような入賞ラインの色彩変動表示は、前記した内部抽選が「大当たり」となったときの報知に用いると効果的である。入賞ラインはシンボルと違って表示位置が固定されており、しかもゲーム実行中に必ず遊技者の目に入る位置に配置されているので、入賞フラグがセットされてから特別入賞が成立するまでの間、変動された表示色のままで維持することにより、報知効果が高められる。
なお他の入賞ラインL2〜L5も二層印刷パターンにより形成すれば、有効化された入賞ラインを識別表示したり、入賞の成立ラインを報知する目的にも使用することができる。
【0061】
図12は、下部パネル13に、前記二層式印刷パターンによる文字情報53を表した例を示す。この場合の印刷パターンも、下部パネル13の表面または裏面に前記と同様の2種類の印刷層37,38を重ね合わせるか、もしくはパネルの表裏の各面にそれぞれ第1,第2の各印刷層37,38を形成して成る。印刷パターン53は、図示例のような文字のほか、遊技機のキャラクターなどを表す図柄であってもよい。また文字や図柄の部分は通常の印刷パターンにより形成し、背景の部分を二層式の印刷パターンに形成してもよい。
【0062】
前記下部パネル13の裏側には、前記文字情報53の配置位置に対応させて、豆ランプのような光源(図示せず)が配備される。この光源を所定のタイミングで点灯させることにより、図12(1)(2)に示すように、印刷パターンの色彩が変化し、かつ光源による背後照明下で鮮やかな色彩表示が実現する。
【0063】
なおこの種の印刷パターンは、上部パネル12や正面パネル11のシンボル表示窓20a,20b,20c以外の部分にも形成することが可能であり、入賞時などの演出効果を多いに高めることができる。
またここではスロットマシンの所定位置に二層印刷パターンを形成する実施例を説明したが、パチンコ遊技機など、変動表示可能な複数のシンボル列を具備する他のシンボル可変表示遊技機にも、導入できることは言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】
この発明では、リール外周の帯状シートの特定のシンボルを、明度の低い第1の印刷層と、明度が高く、第1の印刷層とは色相が異なる第2の印刷層とが帯状シートの厚み方向に重ね合わされた多層印刷パターンにより形成し、この特定のシンボルがシンボル表示窓内に停止したときに、その停止表示位置に対する背後照明の有無によって特定のシンボルの明暗の状態および色彩を切り換えるようにしたので、入賞が成立したり、内部抽選が当たった際などの報知を簡単かつ効果的に行うことができる。
【0065】
また、特定のシンボルの色彩のみが背後照明により変化するので、特定のシンボルを他のシンボルから際だたせて表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかるスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図2】スロットマシンの機体の内部構造を示す正面図である。
【図3】リールの構成を示す斜視図である。
【図4】正面パネルの構成を示す正面図である。
【図5】光源の構成を一部を破断して示す正面図である。
【図6】光源の取付け例を示す側面図である。
【図7】帯状シートにおける二層印刷パターンの構成を示す説明図である。
【図8】二層印刷パターンによりシンボルを形成した場合の表示色の変化を示す説明図である。
【図9】スロットマシンの電気構成を示すブロック図である。
【図10】スロットマシンの制御手順を示すフローチャートである。
【図11】二層印刷パターンによりシンボル表示窓上の入賞ラインを形成した場合の表示色の変化を示す説明図である。
【図12】二層印刷パターンによりパネル上の文字情報を形成した場合の表示色の変化を示す説明図である。
【符号の説明】
1 スロットマシン
8a,8b,8c リール
11,12,13 パネル
20a,20b,20c シンボル表示窓
28 光源
30 帯状シート
37 第1の印刷層
38 第2の印刷層
52 光源
53 文字情報
S シンボル
L1〜L5 入賞ライン
Claims (1)
- 外周の透光性を有する帯状シートに複数駒のシンボルが描かれて成るリールをシンボル表示窓の背後に複数個配備し、各リールの停止時に、リール毎にシンボル表示窓内に所定駒数分のシンボルを停止表示させるようにしたシンボル可変表示遊技機において、
各リールの内側に各シンボルの停止表示位置毎に配備され、シンボル表示窓に向けて光を照射する複数の光源と、各光源の点灯および消灯動作を個別に制御する制御回路とを具備して成り、
前記リールの帯状シートの裏面には、シンボルの背景にあたる部分全体に遮光層が設けられるとともに、特定のシンボルの形成位置に、透光性を有する2種類の印刷層が帯状シートの厚み方向に重ね合わされた多層印刷パターンによる前記特定のシンボルが形成され、前記特定のシンボル以外のシンボルの形成位置に、単一の印刷層による印刷パターンによる前記シンボルが形成されており、
前記多層印刷パターンは、外側に第1の印刷層、内側に第2の印刷層が位置し、前記光源を点灯させたときは、リールの内側より外側に向かう光によって第2の印刷層における発光色が第1の印刷層を介してリールの外側に透過し、前記光源を消灯させたときは、第1の印刷層によりリールの外側からの第2の印刷層の視認が妨げられるように、第1の印刷層が暗色顔料の粒子と光透過性の高いクリア材の粒子とを混合して形成されるとともに、第2の印刷層が第1の印刷層とは異なる色相を具備しかつ明度が高い顔料の粒子を含ませた半透明層に形成され、
前記制御回路は、前記特定のシンボルがシンボル表示窓内に停止表示されているとき、その停止表示位置に対応する光源の点灯/消灯状態を切り換え、
前記特定のシンボルでは、その停止表示位置に対応する光源が消灯しているときは、前記暗色顔料の粒子に応じた暗色が表示され、前記停止表示位置に対応する光源が点灯しているときは、前記クリア材の粒子を介して透過する光により、第2の印刷層による発光色が透過表示されるシンボル可変表示遊技機。
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