JP3896582B2 - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラクションコントロールシステムは、加速時に車輪のスリップ率から車輪がスリップしそうな状態か否かを検出し、この状態を検出するとエンジンの出力トルクを低下させ、或いは車輪のブレーキ液圧を上昇させて制動力を強めることで車輪のスリップを抑制するシステムであり、通常の自動車と同様にハイブリッド自動車にも搭載できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ハイブリッド自動車には、減速時に駆動用モータを発電機として駆動して電気エネルギを回収してバッテリを充電できるという通常の自動車にはない特徴点を持っており、トラクション制御でエンジンの出力トルクを低下させる場合に通常の自動車では無駄に捨てられるエネルギを回収できることが燃費効率を高める上で望ましい。そして、ハイブリッド自動車に搭載されるトラクション制御においてエネルギを効率的に回収しつつトラクション制御を行うことを着眼点とした先行技術はない。
【0004】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされ、その目的は、車輪のスリップを防止しつつ、エネルギの回収効率を高めることができるハイブリッド自動車を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明のハイブリッド自動車は、以下の構成を備える。即ち、
バッテリの電力により駆動力を発生する駆動用モータと内燃機関により駆動力を発生するエンジンを併用して走行するハブリッド自動車において、少なくとも前記エンジンが駆動力を出力している加速時に車輪のスリップ率が所定値を超えると、前記エンジン又はブレーキにより車輪の駆動トルクを低下させて車輪のスリップを抑制するスリップ抑制動作を行うスリップ抑制手段と、減速時に前記車輪の駆動力により前記駆動用モータを発電機として駆動して電気エネルギを回収する回生制動を行い前記バッテリを充電するエネルギ回収手段とを備え、加速時に車輪のスリップ率が前記所定値を超えた場合であって、かつ前記エンジンのみが駆動力を出力している場合に、前記スリップ抑制手段による前記スリップ抑制動作に代えて、前記エネルギ回収手段が前記回生制動を行って車輪の駆動トルクを吸収することにより車輪のスリップを抑制する
【0008】
また、好ましくは、前記車輪のスリップ率が所定値を超えた初期段階では前記エネルギ回収手段の前記回生制動によるスリップ抑制動作は行わず、前記スリップ抑制手段によるスリップ抑制動作を行う
【0010】
また、好ましくは、前記エネルギ回収手段の前記回生制動によるスリップ抑制動作の作動時間が所定時間以上ならば、前記スリップ抑制手段によるスリップ抑制動作により前記エンジンの出力の上昇を抑制する。
【0011】
また、好ましくは、前記バッテリの蓄電量が所定値以上ならば、前記エネルギ回収手段の前記回生制動による前記電気エネルギの回収を規制する。
【0012】
また、好ましくは、前記エネルギ回収手段によるエネルギ吸収量と前記スリップ抑制手段による駆動トルク吸収量との比率を、少なくとも車速若しくは路面状態で変更する。
【0013】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、加速時に車輪のスリップ率が所定値を超えた場合であって、かつエンジンのみが駆動力を出力している場合に、スリップ抑制手段によるスリップ抑制動作に代えて、エネルギ回収手段が回生制動を行って車輪のスリップを抑制することにより、車輪のスリップを防止しつつ、エネルギの回収効率を高めることができる。
【0016】
請求項の発明によれば、車輪のスリップ率が所定値を超えた初期段階ではエネルギ回収手段の回生制動によるスリップ抑制動作は行わず、スリップ抑制手段によるスリップ抑制動作を行うことにより、発進初期では回生制動させると低速低トルクでエンジンに負荷をかけることになり最悪の場合にはエンジンが停止することもあるので回生制動による充電よりもスリップを早急に抑制する。
【0018】
請求項の発明によれば、エネルギ回収手段の回生制動によるスリップ抑制動作の作動時間が所定時間以上ならば、スリップ抑制手段によるスリップ抑制動作によりエンジンの出力の上昇を抑制することにより、スリップを早急に抑制できる。
【0019】
請求項の発明によれば、バッテリの蓄電量が所定値以上ならば、エネルギ回収手段の回生制動による電気エネルギの回収を規制することにより、スリップを早急に抑制できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
[ハイブリッド自動車の機械的構成]
図1は、本実施形態のハイブリッド自動車の機械的構成を示すブロック図である。
【0022】
図1に示すように、本実施形態のハイブリッド自動車は、駆動力を発生するためのパワーユニットとして、バッテリ3から供給される電力により駆動される走行用モータ2とガソリン等の液体燃料の爆発力により駆動されるエンジン1とを併用して走行し、後述する車両の走行状態に応じて、走行用モータ2のみによる走行、エンジンのみによる走行、或いは走行用モータ2とエンジン1の双方による走行とが実現される。
【0023】
エンジン1はトルクコンバータ5を介してクラッチ6の締結により自動変速機7に駆動力を伝達する。自動変速機7は、エンジン1から入力された駆動力を走行状態に応じて(或いは運転者の操作により)所定のトルク及び回転数に変換して、ギヤトレイン9及び差動機構8を介して駆動輪11、12に伝達する。また、エンジン1はバッテリ3を充電するために発電機4を駆動する。
【0024】
走行用モータ2はバッテリ3から供給される電力により駆動され、ギアトレイン9を介して駆動輪11、12に駆動力を伝達する。
【0025】
エンジン1は例えば高燃費型のバルブの閉弁タイミングを遅延させるタイプのものが搭載され、走行用モータ2は例えば最大出力20KWのIPM同期式モータが使用され、発電機4は例えば最大出力10KWのものが使用され、バッテリ3は例えば最大出力30KWのニッケル水素電池が搭載される。
【0026】
統括制御ECU100はCPU、ROM、RAM、インターフェース回路及びインバータ回路等からなり、エンジン1の点火時期や燃料噴射量等をコントロールすると共に、走行用モータ2の出力トルクや回転数等をエンジン1のトルク変動や自動変速機7の変速ショックを吸収するようにコントロールする。また、統括制御ECU100は、エンジン1の作動時に発電機4にて発電された電力を、走行用モータ2に供給したり、バッテリ3に充電させるように制御する。更に、統括制御ECU100は、空調制御ECU200から空調装置50の作動信号及び停止信号を受け取り、後述するようにバッテリ3の電力や走行用モータ2から回収した電力をインバータ15で所定電圧(例えば、100V)に整えた後にコンプレッサ用モータ51や補機類用モータ61に供給する。
【0027】
空調制御ECU200は、乗員により空調スイッチ52がオンされると空調装置50の作動信号を統括制御ECU100に出力すると共に、設定温度を維持するように空調装置50及びコンプレッサ用モータ51を制御する。また、空調制御ECU200は、乗員により空調スイッチ52がオフされると空調装置50の停止信号を統括制御ECU100に出力すると共に、空調装置50及びコンプレッサ用モータ51の制御を停止する。
【0028】
発電機4は、通常の場合はエンジン始動時にバッテリ3から電力が供給されてエンジンをクランキングさせる。
【0029】
本実施形態のハイブリッド自動車にはABSが搭載されている。ABSは、各車輪11〜14に配設されたブレーキ装置21〜24と、各ブレーキ装置21〜24へのブレーキ液圧を制御するスリップ制御ECU300とを備える。スリップ制御ECU300は、運転者のブレーキ操作時に各車輪のスリップ率から車輪がロックしそうな状態か否かを検出し、この状態を検出すると車輪のブレーキ液圧の解放と加圧を繰り返して車輪のロックを抑制しながら目標スリップ率にフィードバック制御する。
【0030】
更に、本実施形態のハイブリッド自動車にはトラクションシステムが搭載されている。トラクションシステムは、統括制御ECU100が駆動輪11、12と従動輪13、14の車輪速変化量(率)から駆動輪がスリップしそうな状態か否かを検出し、この状態を検出するとエンジン若しくは走行用モータの出力トルクを低下させ、或いは車輪のブレーキ液圧を上昇させてブレーキ力を強めることで駆動輪の加速時のスリップを抑制する。
[ABSの機械的構成]
図2は、本実施形態に係るABSの機械的構成を示すブロック図である。
【0031】
図2に示すように、本実施形態のハイブリッド自動車は、左右の前輪11、12が駆動輪、左右の後輪13、14が従動輪とされる。
【0032】
各車輪11〜14には、これら車輪と一体的に回転するディスク21a〜24aと、制動圧の供給を受けてディスク21a〜24aの回転を制動するキャリパ21b〜24bとを備えたブレーキ装置21〜24が設けられている。
【0033】
ブレーキ装置21〜24を作動せしめるためのブレーキ制御システムは、運転者によるブレーキペダル26の踏込力を増大させるメインブースタ27とサブブースタ47と、これらブースタ27、47により増大された踏力圧に応じて制動圧を発生させるマスタシリンダ28とを有する。マスタシリンダ28から延設された前輪用制動圧供給ライン29は左前輪用制動圧供給ライン29aと右前輪用制動圧供給ライン29bとに分岐され、各ブレーキ装置21、22のキャリパ21a、22bに接続されている。左前輪用制動圧供給ライン29aには、電磁式開閉弁30aと電磁式リリーフ弁30bとからなる第1バルブユニット30が設けられ、右前輪用制動圧供給ライン29bには、電磁式開閉弁31aと電磁式リリーフ弁31bとからなる第2バルブユニット31が設けられている。
【0034】
マスタシリンダ28から延設された後輪用制動圧供給ライン62には、電磁式開閉弁32aと電磁式リリーフ弁32bとからなる第3バルブユニット32と、電磁式開閉弁33aと電磁式リリーフ弁33bとからなる第4バルブユニット33とが設けられている。そして、この後輪用制動圧供給ライン62は、第3及び第4バルブユニット32、33の下流側で左後輪用制動圧供給ライン62aと右後輪用制動圧供給ライン62bとに分岐し、各ブレーキ装置23、24のキャリパ23a、24bに接続されている。
【0035】
本実施形態では、第1バルブユニット30の作動により左前輪11のブレーキ装置21の制動圧を調節する第1チャンネルと、第2バルブユニット31の作動により右前輪12のブレーキ装置22の制動圧を調節する第2チャンネルと、第3バルブユニット32の作動により左後輪13のブレーキ装置23の制動圧を調節する第3チャンネルと、第4バルブユニット33の作動により右後輪14のブレーキ装置24の制動圧を調節する第4チャンネルとを備え、これら各チャンネルは互いに独立して制御されるようになっている。そして、第1〜第4バルブユニット30〜33が制動圧を調節する。
【0036】
第1〜第4チャンネルを制御するスリップ制御ECU300は、ブレーキペダル26が踏まれているか否か、ブレーキペダルの踏込量及び踏込速度を検出するブレーキセンサ35からのブレーキ状態信号と、車速センサ71からの車速信号と、各車輪11〜14の回転速度を検出する車輪速センサ37〜40からの車輪速信号とを入力され、ABS制御を各チャンネル毎に並行して行うようになっている。
【0037】
スリップ制御ECU300は、各車輪11〜14の車輪速に基づいて、所定のABS制御開始閾値に従って第1〜第4バルブユニット30〜33により各車輪11〜14の制動圧を増減制御し、第1〜第4バルブユニット30〜33の開閉弁30a〜33aとリリーフ弁30b〜33bとをデューティ制御によって開閉制御するようになっている。尚、リリーフ弁30b〜33bから排出されたブレーキ液は、不図示のドレンラインを介してマスタシリンダ28のリザーバタンク28aに戻される。
【0038】
尚、上記ABSは車輪のブレーキ液圧を上昇させるトラクション制御時にも適用される。
【0039】
次に、下記表1を参照して主要な状態下におけるエンジン、発電機、走行用モータ及びバッテリの制御について説明する。尚、表1において「力行」とは駆動トルクを出力している状態を意味する。
【0040】
【表1】
Figure 0003896582
【0041】
[停車時]
表1に示すように、停車時では、エンジン1、発電機4、走行用モータ2は停止される。但し、エンジンは冷間時とバッテリ蓄電量低下時に運転され、発電機4はエンジン運転中は発電するために駆動されてバッテリ3を充電する。
[緩発進時]
表1に示すように、緩発進時では、エンジン1、発電機4は停止され、走行用モータ2が駆動トルクを出力する。
[急発進時]
表1に示すように、急発進時では、発電機4と走行用モータ2が駆動トルクを出力し、エンジン1は始動後高出力で運転される。バッテリ3は発電機4と走行用モータ2とに放電する。
[エンジン始動時]
表1に示すように、エンジン始動時では、発電機4がエンジン1をクランキングするために駆動トルクを出力してエンジン1が起動される。バッテリ3は発電機4に放電する。
[定常低負荷走行時]
表1に示すように、定常低負荷走行時では、エンジン1、発電機4は停止され、走行用モータ2が駆動トルクを出力する。バッテリ3は走行用モータ2に放電する。但し、エンジン1は冷間時とバッテリ蓄電量低下時に運転され、発電機4はエンジン運転中は発電するために駆動されてバッテリ3を充電する。
[定常中負荷走行時]
表1に示すように、定常中負荷走行時では、走行用モータ2は無出力とされ、エンジン1は高効率領域で運転され、バッテリ3は走行用モータ2には放電せず、発電機4はバッテリ3を充電する。
[定常高負荷走行時]
表1に示すように、定常高負荷走行時では、エンジン1は高出力運転され、発電機4と走行用モータ2が駆動トルクを出力する。バッテリ3は発電機4と走行用モータ2に放電する。但し、発電機4はバッテリ蓄電量低下時はバッテリ3を充電する。
[急加速時]
表1に示すように、急加速時では、エンジン1は高出力運転され、発電機4と走行用モータ2が走行のために駆動トルクを出力する。バッテリ3は発電機4と走行用モータ2に放電する。
[減速時(回生制動時)]
表1に示すように、減速時では、エンジン1及び発電機4は停止され、走行用モータ2は発電機として電力を回生してバッテリ3を充電する。
【0042】
次に、図3乃至図8を参照して本実施形態のハイブリッド自動車の走行状態に応じた駆動力の伝達形態について説明する。
[発進&低速走行時]
図3に示すように、発進及び低速走行時には、エンジン&モータ制御ECU100は走行用モータ2のみを駆動させ、この走行用モータ2による駆動力をギアトレイン9を介して駆動輪11、12に伝達する。また、発進後の低速走行時も走行用モータ2による走行となる。
[加速時]
図4に示すように、加速時には、エンジン&モータ制御ECU100はエンジン1と走行用モータ2の双方を駆動させ、エンジン1と走行用モータ2による駆動力を併せて駆動輪11、12に伝達する。
[定常走行時]
図5に示すように、定常走行時には、エンジン&モータ制御ECU100は、エンジン1のみを駆動させ、エンジン1からギアトレイン9を介して駆動輪11、12に駆動力を伝達する。定常走行時とは、エンジン回転数が2000〜3000rpm程度の最も高燃費となる領域での走行である。
[減速時(回生制動時)]
図6に示すように、減速時には、クラッチ6を解放して、駆動輪11、12の駆動力がギアトレイン9を介して走行用モータ2に回生され、走行用モータ2が駆動源となってバッテリ3が充電される。
[定常走行時&充電時]
図7に示すように、定常走行&充電時には、クラッチ6を締結して、エンジン1からギアトレイン9を介して駆動輪11、12に駆動力が伝達されると共に、エンジン1は発電機4を駆動してバッテリ3を充電する。
[充電時]
図8に示すように、充電時には、クラッチ6を解放してエンジン1から自動変速機7に駆動力が伝達されないようにし、エンジン1は発電機4を駆動してバッテリ3を充電する。
[ハイブリッド自動車の電気的構成]
図9は、本実施形態のハイブリッド自動車の電気的構成を示すブロック図である。
【0043】
図9に示すように、統括制御ECU100には、車速を検出する車速センサ101からの信号、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ102からの信号、エンジン1に供給される電圧センサ103からの信号、エンジン1のスロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ104からの信号、ガソリン残量センサ105からの信号、バッテリ3の蓄電残量を検出する蓄電残量センサ106からの信号、セレクトレバーによるシフトレンジを検出するシフトレンジセンサ107からの信号、運転者によるアクセルペダルの踏込量を検出するためのアクセルストロークセンサ108からの信号、その他のセンサとして、自動変速機4の作動油温度を検出する油温センサからの信号等を入力してエンジン1に対して点火時期や燃料噴射量の制御等を行うと共に、走行用モータ2への電力供給量の制御等を行う。また、統括制御ECU100は、上記各種センサ信号から車両の運転状態に関するデータ、車速、エンジン回転数、電圧、ガソリン残量、バッテリの蓄電残量、シフトレンジ、電力供給系統等をLCD等の表示部16を介して表示させる。
【0044】
スリップ制御ECU300は統括制御ECU100と双方向で通信可能に接続され、車輪速センサ37〜40からの車輪速信号を入力して、各車輪速から推定演算される車体速と現在の車輪速から各車輪のスリップ量(率)を演算し、このスリップ率が所定値を逸脱したときに、目標スリップ率に収束するように各チャンネル毎に並行して制動圧の解放及び加圧を繰り返しながらフィードバック制御を行うと共に、この制御に連動して統括制御ECU100にABS制御信号を出力する。統括制御ECU100はスリップ制御ECU300からのABS制御信号を入力すると、後述する条件成立時に図6に示す走行用モータ2への回生制動のパルス制御を行う。
【0045】
また、統括制御ECU100は、駆動輪11、12と従動輪13、14の車輪速変化量(率)から駆動輪がスリップしそうな状態か否かを検出し、この状態を検出するとエンジン若しくは走行用モータの出力トルクを低下させるか、或いは目標スリップ率に収束するように各チャンネル毎に並行して制動圧を上昇させて駆動輪の加速時のスリップを抑制する。
[トラクション制御]
次に、本実施形態のハイブリッド自動車のトラクション制御ついて説明する。
【0046】
図10は、本実施形態の統括制御ECU及びスリップ制御ECUによるトラクション制御を示すフローチャートである。
【0047】
図10に示すように、ステップS2では、スリップ制御ECU300は駆動輪11、12と従動輪13、14の車輪速変化量が所定値以上か否かを判定する。ステップS2で所定値以上ならば(ステップS2でYES)、トラクション制御条件が成立してステップS4で統括制御ECU100は走行用モータ2のみ駆動中か否かを判定する。ステップS4で走行用モータ2のみ駆動中でないならば(ステップS4でNO)、ステップS6で走行用モータ2とエンジン1の駆動中か否か判定する。ステップS6で走行用モータ2とエンジン1の駆動中でないならば(ステップS6でYES)、ステップS8でエンジン1のみ駆動中か否かを判定する。ステップS8でエンジン1のみ駆動中でないならば(ステップS8でNO)、ステップS4にリターンし、ステップS8でエンジン1のみ駆動中ならば(ステップS8でYES)、ステップS10で左右輪が接地する路面の摩擦係数が異なるスプリット路か否かを判定する。ステップS10でスプリット路でないならば(ステップS10でNO)、ステップS12で路面の摩擦係数μが所定値μ1以下か否かを判定する。ステップS12で低μでないならば(ステップS12でNO)、ステップS14で急発進初期か否かを判定する。ステップS14で急発進初期でないならば(ステップS14でNO)、ステップS16でバッテリ3の蓄電量が所定値以上か否かを判定する。ステップS16で蓄電量が少ない場合(ステップS16でNO)、ステップS18で回生制動を行なってエンジンの出力トルクを吸収してトルクダウンを図る。ステップS18では左右両輪がスリップしている場合に、エンジンの出力トルクを回生制動により吸収させる。ステップS20ではカウンタTをインクリメントして回生制動時からの時間を計測する。ステップS22では車輪速変化量が目標値以下となったか否かを判定する。ステップS22で車輪速変化量が目標値以下となったならばトラクション制御を終了する。
【0048】
ステップS22で車輪速変化量が目標値以下とならないならば(ステップS22でNO)、ステップS24でカウンタTが所定値T1以上で、回生制動時から所定期間T1経過したか否かを判定する。ステップS24で回生制動時から所定期間T1経過したならば(ステップS24でYES)、エンジン出力の上昇を抑制してトルクダウンを図るためにステップS36に進む。また、ステップS24で回生制動時から所定期間T1未経過ならば(ステップS24でNO)、ステップS18にリターンして回生制動によるトルク吸収を更に行う。
【0049】
ステップS4で走行用モータ2のみ駆動中ならば(ステップS4でYES)、ステップS26で他に出力トルクを吸収できる出力源がないので走行用モータ2の出力トルクを低下してトルクダウンを図る。ステップS28では車輪速変化量が目標値以下となったか否かを判定する。ステップS28で車輪速変化量が目標値以下となったならば(ステップS28でYES)、トラクション制御を終了する。
【0050】
ステップS28で車輪速変化量が目標値以下とならないならば(ステップS28でNO)、ステップS26にリターンして走行用モータ2の出力トルクを更に低下させる。
【0051】
また、ステップS6で走行用モータ2とエンジン1の駆動中ならば(ステップS6でYES)、ステップS30でエンジンが図11に示す85%〜95%程度の高効率領域で運転されているか否かを判定する。ステップS30で高効率領域での運転中ならば(ステップS30でYES)、エンジンの出力低下を抑制してエンジンは高効率領域での運転を維持させて高燃費効率を保持すると共に、余剰な出力源である走行用モータ2の出力トルクを低下させるため、ステップS26に進んで走行用モータ2の出力トルクを低下させる。一方、ステップS30で高効率領域での運転中でないならば(ステップS30でNO)、エンジン1は急発進等の図11に示す80%以下の低効率領域での運転なので、ステップS32で高効率領域までエンジン1の出力トルクを吸収してトルクダウンを図る。ステップS34では車輪速変化量が目標値以下となったか否かを判定する。ステップS34で車輪速変化量が目標値以下となったならばトラクション制御を終了する。
【0052】
ステップS34で車輪速変化量が目標値以下とならないならば(ステップS34でNO)、ステップS30にリターンしてエンジン1の出力トルクを高効率領域まで低下させる。ステップS30でエンジン1が高効率領域での運転になると、ステップS26で走行用モータの出力トルクを低下させる。
【0053】
尚、ステップS10でスプリット路ならば(ステップS10でYES)、低μ側の車輪はエンジン1が低効率領域の低出力でスリップするので回生制動させても燃費効率が悪く、回生制動させても低μ側の車輪がスリップしやすいく不安定になるのでスリップを早急に抑制するために、ステップS36でエンジン1によるトルクダウン若しくは制動圧の上昇によるトルク吸収によりトルクダウンを行う。また、低μ側の車輪のみトルクダウンを図る
また、ステップS12で低μならば(ステップS12でYES)、エンジン1が低効率領域の低出力でスリップするので回生制動させても燃費効率が悪く、更に回生制動させても車輪がスリップしやすいく不安定になるのでスリップを早急に抑制するために、ステップS36でエンジン1によるトルクダウン若しくは制動圧の上昇によるトルク吸収によりトルクダウンを行う。
【0054】
また、ステップS14で急発進初期ならば(ステップS14でYES)、回生制動させると低速低トルクでエンジン1に負荷をかけることになり最悪の場合にはエンジンが停止することもあるので回生制動による充電よりもスリップを早急に抑制するために、ステップS36でエンジン1によるトルクダウン若しくは制動圧の上昇によるトルク吸収によりトルクダウンを行う。また、急発進初期は一時的に出力トルクは高くなるが、この状態で回生制動させてもバッテリ3への充電はほとんどできないので、この場合も回生制動による充電よりもスリップを早急に抑制する。
【0055】
また、ステップS16でバッテリ3の蓄電量が所定値以上あるならば(ステップS16でYES)、充電の必要はないので回生よりもスリップを早急に抑制するために、ステップS36でエンジン1によるトルクダウン若しくは制動圧の上昇によるトルク吸収によりトルクダウンを行う。
【0056】
ステップS38では車輪速変化量が目標値以下となったか否かを判定する。ステップS38で車輪速変化量が目標値以下となったならばトラクション制御を終了する。
【0057】
ステップS38で車輪速変化量が目標値以下とならないならば(ステップS38でNO)、ステップS14にリターンして急発進初期でなくなるまでエンジン1又は制動圧によるトルク吸収を行い、急発進初期でなくなったならばステップS16以降の処理を繰り返す。
【0058】
尚、ステップS18とS36では、回生制動によるトルク吸収量とエンジン若しくはブレーキによるトルク吸収量との比率を、少なくとも急発進時や路面μで変更してもよい。これにより、エンジン若しくはブレーキによるトルク吸収量をマージンとして保持できる。
【0059】
以上のように、本実施形態では、加速時に車輪がスリップした場合に、エンジンのみの駆動中で回生制動をかけても車両が不安定とならず、且つ蓄電量が少ないという条件が成立したときに回生制動によりバッテリ3を充電するので、エネルギの回収効率や燃費効率を高めながらトラクション制御を実行することができる。
【0060】
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
【0061】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のハイブリッド自動車の機械的構成を示すブロック図である。
【図2】ABSの機械的構成を示す図である。
【図3】本実施形態のハイブリッド自動車の発進&低速走行時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図4】本実施形態のハイブリッド自動車の加速時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図5】本実施形態のハイブリッド自動車の定常走行時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図6】本実施形態のハイブリッド自動車の減速時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図7】本実施形態のハイブリッド自動車の定常走行&充電時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図8】本実施形態のハイブリッド自動車の充電時の駆動力の伝達形態を説明する図である。
【図9】本実施形態のハイブリッド自動車の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】本実施形態のハイブリッド自動車のトラクション制御を説明するフローチャートである。
【図11】エンジン負荷と回転数との関係から運転効率を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 走行用モータ
3 バッテリ
4 発電機

Claims (4)

  1. バッテリの電力により駆動力を発生する駆動用モータと内燃機関により駆動力を発生するエンジンを併用して走行するハブリッド自動車において、
    少なくとも前記エンジンが駆動力を出力している加速時に車輪のスリップ率が所定値を超えると、前記エンジン又はブレーキにより車輪の駆動トルクを低下させて車輪のスリップを抑制するスリップ抑制動作を行うスリップ抑制手段と、
    減速時に前記車輪の駆動力により前記駆動用モータを発電機として駆動して電気エネルギを回収する回生制動を行い前記バッテリを充電するエネルギ回収手段とを備え、
    加速時に車輪のスリップ率が前記所定値を超えた場合であって、かつ前記エンジンのみが駆動力を出力している場合に、前記スリップ抑制手段による前記スリップ抑制動作に代えて、前記エネルギ回収手段が前記回生制動を行って車輪の駆動トルクを吸収することにより車輪のスリップを抑制することを特徴とするハイブリッド自動車。
  2. 前記車輪のスリップ率が所定値を超えた初期段階では前記エネルギ回収手段の前記回生制動によるスリップ抑制動作は行わず、前記スリップ抑制手段によるスリップ抑制動作を行うことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド自動車。
  3. 前記エネルギ回収手段の前記回生制動によるスリップ抑制動作の作動時間が所定時間以上ならば、前記スリップ抑制手段によるスリップ抑制動作により前記エンジンの出力の上昇を抑制することを特徴とする請求項1又は2に記載のハイブリッド自動車。
  4. 前記バッテリの蓄電量が所定値以上ならば、前記エネルギ回収手段の前記回生制動による前記電気エネルギの回収を規制することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のハイブリッド自動車。
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