JP3896323B2 - 熱電冷却器およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、集積回路チップなどの物体を冷却する装置に関する。特に、本発明は熱電冷却器に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータの速度が増大し続けるのにつれて、コンピュータ内の回路が発生させる熱の量も増大し続けている。大部分の回路と用途では、発熱量が増大すると、コンピュータの性能が劣化する。これらの回路は、最も効率的に動作させるには冷却する必要がある。パーソナル・コンピュータなど性能の低い多くのコンピュータでは、ファンとフィンを用いた対流冷却だけで、コンピュータを冷却することができる。しかし、より速い速度で動作してより大量の熱を発生させるメインフレームなど大型コンピュータの場合、これらの解決策は現実的でない。
【0003】
近年、メインフレームでは、多くの場合、蒸気圧縮冷却器を用いてコンピュータを冷却している。これらの蒸気圧縮冷却器は、多くの家庭で使用されている中央式空気調和装置(セントラル・エアコン)と実質的に同様に動作する。しかしながら、蒸気圧縮冷却器は機械的にきわめて複雑なので、加熱に起因する性能の劣化に最も影響を受けやすい特定の区域を冷却するには、メインフレームの様々な部品に合わせて絶縁体やホースを配置しなければならない。
【0004】
ずっと簡単で安価な種類の冷却器として、熱電冷却器がある。熱電冷却器は、ペルチエ効果と呼ばれる物理原理を用いている。熱電冷却器は、このペルチエ効果により、電源のDC(直流)電流を異なる2つの物質の両端に印加し、これら2つの物質の接合部において熱を吸収させる。この結果、発熱物体から熱を奪い、ヒート・シンクに輸送して放散させることにより、発熱物体を冷却することができる。熱電冷却器は、集積回路チップ内に設けることができるから、蒸気圧縮冷却器が必要とするような複雑な機械装置を必要とすることなく、特定の発熱部位を直接に冷却することができる。
【0005】
しかしながら、現在の熱電冷却器は、蒸気圧縮冷却器ほど効率的ではないので、同じ量の冷却を行なうのにより多くの電力を必要としている。さらに、現在の熱電冷却器は、蒸気圧縮冷却器ほどには大きな物体を冷却することができない。したがって、熱電冷却器の効率と冷却能力を改善して、たとえばメインフレーム・コンピュータ、発熱チップの熱管理、RF通信回路、磁気読み書きヘッド、光デバイス、レーザ・デバイス、車載冷房システムなど、小型の冷却用途から複雑な蒸気圧縮冷却器を追放しうるようにすることが求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱電冷却器用の熱電素子を形成する方法を提供するものである。一実例では、まず、谷によって分離された複数のとがったチップを備えた第1の基板を形成する。この第1の基板は、金属層で覆われている。この金属層の一部は、絶縁物で覆われており、この金属層の他の部分は露出している。次いで、この金属層の露出している上記他の部分を、熱電材料の保護膜で覆う。次いで、熱電材料の第2の基板を第1の基板のとがったチップの側に融合させる。この融合は、たとえば、第1の基板の裏面を加熱し熱電材料の保護膜をとかすことにより、あるいは、とがったチップ中に電流を流しジュール熱を発生させて熱電材料の保護膜をとかすことにより行なう。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照する。
図1は、従来技術による熱電冷却(TEC:Thermoelectric Cooling)装置の高次元のブロック図である。熱電冷却(これ自体は周知の原理である)は、ペルチエ効果に基づいている。熱電冷却は、このペルチエ効果により、電源のDC(直流)電流を異なる2つの物質の両端に印加し、これら2つの物質の接合部において熱を吸収させるものである。典型的な熱電冷却装置では、熱伝導性が良好な不良導体108、108の間に挟まれたp型半導体104とn型半導体106を使用する。n型半導体106では電子が過剰である一方、p型半導体104では電子が欠乏している。
【0008】
導体110からn型半導体106に移動する電子のエネルギー状態は、熱源112から吸収した熱エネルギーのために高くなっている。この過程には、n型半導体106と導体114中の電子流を経由して、熱源112からヒート・シンク116へ熱エネルギーを輸送する効果がある。電子は、導体114において低いエネルギー状態に降下して熱エネルギーを放散する。
【0009】
熱電冷却器100などの冷却器の成績係数(η)は、冷却器の冷却能力を当該冷却器の総電力消費量で除して得られる比のことである。したがって、成績係数は、次式で与えられる。
【0010】
【数1】
Figure 0003896323
【0011】
ただし、αITc なる項は熱電冷却に由来し、(1/2)I2 Rなる項はジュール加熱逆流に由来し、KΔTなる項は熱伝導に由来し、I2 Rなる項はジュール損失に由来し、αIΔTなる項はペルチエ電圧に抗してなされた仕事に由来し、αは物質のゼーベック係数であり、Tc は熱源の温度であり、ΔTは熱源とヒート・シンクとの温度差である。
【0012】
最大成績係数は、電流(I)を最適化することにより得られ、次式によって与えられる。
【0013】
【数2】
Figure 0003896323
【0014】
ただし、
【0015】
【数3】
Figure 0003896323
【0016】
および、
【0017】
【数4】
Figure 0003896323
【0018】
ただし、εは冷却器の効率因子である。また、性能指数(ZT)は、次式で与えられる。
【0019】
【数5】
Figure 0003896323
【0020】
ただし、λは2つの要素から成る。すなわち、電子に由来する要素λe と格子に由来する要素λL とである。したがって、最大効率(ε)は、性能指数(ZT)が無限大に近づくときに達成される。蒸気圧縮冷却器の効率は、約0.3である。図1に示すような既存の熱電冷却器の効率は、通常、0.1未満である。それゆえ、熱電冷却器の効率を蒸気圧縮冷却器と競合しうる範囲にまで大きくするには、性能指数(ZT)を2よりも大きくする必要がある。もし、性能指数(ZT)を2よりも大きくすることができれば、熱電冷却器は、蒸気圧縮冷却器と同じ効率と冷却能力を達成することができる。
【0021】
次に、図2を参照する。図2は、本発明による改良された構造のインタフェースを備えた熱電冷却器の断面図である。熱電冷却器200は、熱源226を備えている。図示するように電流(I)を流すと、熱源226から熱が奪われ、ヒート・シンク202に輸送される。熱源226は、冷却したい物体に熱的に接続されている。ヒート・シンク202は、たとえば、ヒート・パイプ、フィン、および/または、凝縮器に熱的に接続されており、熱源226から奪った熱を放散し、および/または、熱源226をさらに冷却する。(「Aおよび/またはB」は「AおよびB、A、またはB」を表わす。)
【0022】
熱源226は、p- 型にドープされたシリコンから成る。熱源226は、チップ250のn+ 型にドープされたシリコン領域224、222に熱的に接続されている。n+ 型領域224、222は、導電体であるとともに、良好な熱伝導体でもある。n+ 型領域224、222は、各々、熱源226と逆方向ダイオードを形成しているので、熱源226とn+ 型領域224、222との間には電流が流れない。したがって、熱源226と導体218、220とは電気的に絶縁されている。
【0023】
ヒート・シンク202は、p- 型にドープされたシリコンから成る。ヒート・シンク202は、n+ 型にドープされたシリコン領域204に熱的に接続されている。n+ 型領域204は、導電体であるとともに、良好な熱伝導体でもある。n+ 型領域204とヒート・シンク202は逆方向ダイオードを形成しているので、n+ 型領域204とヒート・シンク202との間には電流が流れない。したがって、ヒート・シンク202と導体208とは電気的に絶縁されている。熱電冷却器の電気絶縁に関するこれ以上の情報は、米国特許第6222113号に記載されている。
【0024】
ヒート・シンク202と熱源226をドープしてない非導電性のシリコンで全体的に形成する場合には、n+ 型領域とp- 型領域とで逆方向ダイオードを形成して導体208とヒート・シンク202とを絶縁する必要もないし、導体218、220と熱源226とを絶縁する必要もない。しかし、シリコンをまったく非ドープにするのは、きわめて困難である。したがって、n+ 型領域とp- 型領域とで逆方向ダイオードを形成することにより、ヒート・シンク202と導体208、熱源226と導体218、220がそれぞれ電気的に絶縁されるのを保証している。また、逆方向ダイオードは、図示するようにp- 型にドープしたシリコンとn+ 型にドープしたシリコンとを用いて形成する代わりに、p+ 型にドープしたシリコンとn- 型にドープしたシリコンとを用いて形成することもできる点に留意する必要がある。「n+ 」「p+ 」なる用語は、ここで用いているように、高濃度にドープしたn型半導体材料と、高濃度にドープしたp型半導体材料とをそれぞれ指している。また、「n- 」「p- 」なる用語は、ここで用いているように、低濃度にドープしたn型半導体材料と、低濃度にドープしたp型半導体材料とをそれぞれ指している。
【0025】
熱電冷却器200は、図1の熱電冷却器100と構造が似ている。しかし、n型半導体構造インタフェース106とp型半導体構造インタフェース104とは、ドープ領域204と導体208とにそれぞれ電気的に接続された超格子熱電素子構造体210と212で置き換えられている。導体208は、プラチナ(Pt)、あるいは他の導電性材料、たとえばタングステン(W)、ニッケル(Ni)、チタン/銅/ニッケル(Ti/Cu/Ni)金属膜などで形成することができる。
【0026】
超格子とは、数ナノメートル厚の2つの異なる半導体材料を交互に積層した構造体のことである。熱電素子210の超格子は交互に積層したn型の半導体材料から成り、熱電素子212の超格子は交互に積層したp型の半導体材料から成る。各熱電素子210、212中の交互に積層した各材料の層厚は、約10ナノメートル(nm)である。2つの半導体材料から成る超格子は、同じ2つの半導体材料から成る合金と比べると熱伝導率(λ)が小さく、導電率(σ)が同じである。
【0027】
一実施形態では、超格子熱電素子212は、p型ビスマス・カルコゲナイド材料の交互積層体、たとえばBi2 Te3 /Sb2 Te3 層とBi0.5 Sb1.5 Te3 層との交互積層体から成り、超格子熱電素子210は、n型ビスマス・カルコゲナイド材料の交互積層体、たとえばBi2 Te3 層とBi2 Seb3 層との交互積層体から成る。また、熱電素子210、212用の超格子には、別の半導体材料を用いてもよい。たとえば、熱電素子210、212用の超格子は、ビスマス・カルコゲナイド材料の代わりに、コバルト・アンチモン方コバルト鉱を用いて形成することができる。
【0028】
熱電冷却器200は、複数のチップ250をも備えている。電流は、チップ250を通って熱電素子212に流れ込み、熱電素子210から導体218に流れ込む。チップ250は、たとえばプラチナ(Pt)などの導電材料から成る保護膜層218、220で覆われた円錐構造に形成されたn+ 型半導体222、224から成る。プラチナの代わりに用いうる他の導電材料としては、たとえばタングステン(W)、ニッケル(Ni)、チタン/銅/ニッケル(Ti/Cu/Ni)金属膜などがある。チップ250の周りと熱電材料210、212との間の領域は、排気するか、たとえば乾燥窒素などのガスで密封する必要がある。
【0029】
導電層218、220を覆うチップ250の上には、半導体材料の薄層214、216が設けられている。層214は、チップ250にとって最も近くにある熱電素子の超格子212とゼーベック係数(α)が同じであるp型材料で形成されている。層216は、チップ250にとって最も近くにある熱電素子の超格子210とゼーベック係数(α)が同じであるn型材料で形成されている。p型の熱電保護膜層214は、熱電冷却器200が機能するのに必要である。なぜなら、冷却は金属の近くの領域で行なわれ、そこでは電子と正孔が生成されるからである。n型熱電保護膜層216は、有益である。なぜなら、最大冷却は、ゼーベック係数の傾き(変化)が最大になる場所で行なわれるからである。現在の研究結果によると、熱電保護膜214、216の厚さは2〜5ナノメートルにするのが望ましい。
【0030】
図1の導体110のような導体を、平坦なインタフェースではなくとがったチップ250にすると、冷却効率が向上する。チップ250の先端における格子熱伝導率(λ)は、格子不整合ゆえにきわめて小さい。たとえば、ビスマス・カルコゲナイドの熱伝導率(λ)は、通常、約1ワット/メートル・ケルビンである。ところが、チップ250のようなとがったチップ構造体では、先端部における格子不整合ゆえに、熱伝導率は、約0.1ワット/メートル・ケルビンまで低下してしまう。しかし、熱電材料の導電率は、比較的不変のままである。したがって、この種の材料の場合、性能指数(ZT)は、2.5よりも大きくなる。熱電素子210、212の超格子として用いうる別の材料は、コバルト・アンチモン方コバルト鉱である。この種の材料は、通常、熱伝導率(λ)がきわめて大きいので、普通は望ましくない。しかし、とがったチップ250として用いることにより、熱伝導率を最小値にしうるとともに、これらの材料の性能指数(ZT)を4より大きくしうる。したがって、これらの材料は、熱電素子210、212として用いるのにきわめて魅力的である。
【0031】
コールド・ポイント構造の別の利点は、電子を(その運動エネルギーに対応する)波長よりも小さな寸法の中に閉じ込めうる、という点である。この種の閉じ込めによって、輸送に用いうる局所状態密度が増大するとともに、ゼーベック係数が効果的に増大する。したがって、αを増大させ、λを低減させることにより、性能指数ZTを増大させうる。
【0032】
図1に示すような既存の熱電冷却器は、熱源とヒート・シンクとの間で約60ケルビンの冷却温度差を作りだすことができる。しかし、熱電冷却器200は、100ケルビン超の温度差を作りだすことができる。したがって、2つの熱電冷却器を相互接続すると、液体窒素の温度範囲(100ケルビン未満)まで冷却することができる。しかし、熱電素子210、212用には、様々な材料を用いることができる。たとえば、テルル化ビスマスのαは、低温(すなわち−100°C未満)では極めて小さい。しかし、ビスマス・アンチモン合金は、低温で良好な結果を示す。
【0033】
当業者が認識しうるように、図2に示す熱電冷却器の構造は、必要な冷却・熱輸送能力、電流源、および電圧源を考慮に入れ、実現方法に応じて変更しうる。たとえば、チップ250の列数を図2に示すものよりも多くしたり少なくしたりしうる。図示した例は、本発明に対する構成上の限定を意味しない。
【0034】
次に、図3を参照する。図3は、本発明による図2に示す熱電冷却器200の平面図である。熱電冷却器300は、n型熱電材料部302とp型熱電材料部304を備えている。n型熱電材料部302とp型熱電材料部304の双方とも、シリコン本体を覆う導電材料306の薄層を備えている。
【0035】
n型熱電材料部302は、熱電素子210用の超格子の最も近い層と同じ型であるn型の材料から成る薄層308で各々が覆われた円錐形のチップ310のアレイを備えている。p型熱電材料部304は、熱電素子212用の超格子の最も近い層と同じ型であるp型の材料から成る薄層314で各々が覆われた円錐形のチップ312のアレイを備えている。
【0036】
次に、図4(a)と図4(b)を参照する。図4(a)と図4(b)は、本発明により図2のチップ250の1つとして実現しうるチップの断面図である。チップ400は、約35度の円錐角で形成されたシリコンの円錐体402を備えている。シリコンの表面は、プラチナ(Pt)などの導電性材料の薄層404で覆われている。チップ400の先端は、熱電材料の薄層406で覆われている。すべての層を堆積したあとの円錐角は、約45度である。チップ400の実効ポイント半径は、約50ナノメートルである。
【0037】
チップ408は、複数のチップ250のうちの1つの別の実施形態である。チップ408は、先端を導体層412と熱電材料410で覆ったシリコンの円錐体414を備えている。しかし、チップ408の円錐角はチップ400よりもずっと鋭い。チップ408の実効ポイント半径は、約10ナノメートルである。現時点では、チップにとって円錐角が広いほうがよいのか狭いほうかよいのか分かっていない。この実施形態では、図4(a)に示すように、チップ用に45度の円錐角を選んだ。というのは、このような角度が円錐角として可能な範囲の中間に位置するからであり、また、このような形体はプラチナの保護膜を備えたシリコンから容易に形成できるからである。その理由は、シリコンを<100>面にそってKOHエッチングすると、54度の円錐角が自然に形成されるからである。次いで、導体と熱電材料の保護膜を付加すると、円錐角は約45度になる。
【0038】
次に、図5を参照する。図5は、本発明による超格子近傍のチップの温度場を説明する断面図である。チップ504は、図2に示す複数のチップ250のうちの1つとして実現しうるものである。チップ504の先端における実効チップ半径(a)は、10〜50ナノメートルである。したがって、温度場はきわめて短い距離(r)(約2aすなわち20〜100ナノメートル)内に局所化されている。それゆえ、超格子502は、熱流を閉じ込めるのに数層厚しか必要としない。したがって、尖ったチップを用いることにより、熱電冷却器は、5〜10層の超格子を備えるだけで十分である。
【0039】
以上のように、数層の超格子しか形成する必要がないので、たとえば熱電冷却器200のような熱電冷却器を製造するのは容易である。また、熱電冷却器200は、厚さが約3ミリメートルである既存の熱電冷却器と比べ、きわめて薄く(約100ナノメートル)製造することができる。
【0040】
本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の他の利点として、チップ・インタフェースゆえの、図2に示す熱電冷却器210、212のような熱電冷却器による熱伝導率の最小化がある。また、温度/ポテンシャル降下をチップ近傍の領域に局所化し、100ナノメートル以下の長さ効果的に縮小しうる。さらに、とがったチップを用いることにより、超格子熱電素子210、212に必要な層数を最小化しうる。また、本発明によれば、薄膜構造体を電着によって形成することができる。さらに、寸法が小さいので、n型熱電素子とp型熱電素子をモノリシック集積化することもできる。
【0041】
本発明の熱電冷却器を用いて冷却しうるものとしては、たとえば、メインフレーム・コンピュータ内の特定の部位、レーザ装置、光エレクトロニクス部品、光検出器、遺伝学で使用するPCR(ポリメラーゼ連鎖反応装置)などが挙げられる。
【0042】
次に、図6を参照する。図6は、本発明による全金属チップを備えた改良された構造のインタフェースを備えた熱電冷却器の断面図である。上ではp+ 型半導体領域222とn+ 型半導体領域224から構成されたシリコン円錐体から構成されたチップ250を備えたものとして本発明を説明したけれども、図2のチップ250は、図6に示すチップ650で置き換えることができる。チップ650は、全金属の円錐体618、620を備えている。図示する実施形態では、円錐体618、620は、銅で形成されており、ニッケルの保護膜660、662を備えている。チップ650上に熱電保護膜216、214を備えている点を含め他のすべての点で、熱電冷却器600は、熱電冷却器200と同一である。熱電冷却器600は、熱電冷却器200と同じ利点を有する。しかし、導電材料で覆われたシリコンの円錐体の代わりに全金属の円錐体を用いることにより、円錐体内の寄生抵抗値がきわめて小さくなっている。これにより、熱電冷却器200ですでに増大している効率が、熱電冷却器600ではさらに増大する。熱電材料210、212と接触している、チップ650の領域を取り巻く領域は、真空にするか、熱伝導率の小さなガス、たとえばアルゴンで密封する必要がある。
【0043】
また、図2と同様に、熱源226は、p- 型にドープしたシリコンから成る。しかし、図2と異なり、シリコンの熱源226は、n+ 型にドープしたシリコン領域624、622と熱的に接続されているけれども、図2のシリコン領域224、222と異なり、チップ構造体650の一部を形成していない。けれども、n+ 型にドープしたシリコン領域624、622は、図2の領域224、222が成したのと同じ電気絶縁機能を達成している。
【0044】
図6に示す全金属の円錐体を形成するのに、いくつかの方法を用いうる。たとえば、図7を参照すると、そこには、本発明による全金属のチップを形成するのに用いうる犠牲シリコン・テンプレートの断面図が示されている。まず、円錐形のピットを有する犠牲シリコン・テンプレート702を形成したのち、このテンプレート702上に金属層を堆積して、全金属の円錐体704を形成する。次いで、この全金属の円錐体704を熱電冷却器600中で使用する。
【0045】
次に、図8を参照する。図8は、本発明による、シリコン犠牲テンプレートを用いて全金属円錐体を形成する典型的な方法を示すフローチャートを示す図である。始めに、シリコンの異方性エッチングによって円錐形のピットを形成して型を形成する(ステップ802)。これは、KOHエッチング、酸化、および/または、収束イオン・ビーム・エッチングを組み合わせて行なう。シリコンのピットを形成するこのような技法は、当技術分野では周知である。
【0046】
次いで、シリコンの犠牲テンプレートをシード金属、たとえばチタンの薄いスパッタ層で覆う(ステップ804)。続いて、銅を電気化学的に堆積して、犠牲シリコン・テンプレート中の谷(円錐形ピット)を充填する(ステップ806)。次いで、銅の表面を平坦化する(ステップ809)。金属層を平坦化する方法は、当技術分野では周知である。次いで、当技術分野で周知の選択エッチング法によってシリコンの表面を除去する(ステップ810)。次いで、このようにして形成した全金属の円錐体を、別の金属、たとえばニッケルの保護膜で覆い、続いて熱電材料の超薄層で覆う。ニッケルの保護膜のために、熱電材料の保護膜の電着が容易になる。
【0047】
全金属の円錐体を形成するこの方法の1つの利点は、分離プロセス時に銅をシリコン基板からはがすことにすれば、シリコン基板の型を再使用できる点である。シリコン基板の型は、劣化して再使用できなくなるまでに約10回再使用できる。
【0048】
このようにテンプレートを形成するのは制御性がきわめて良好であるとともに、これによりきわめて均一な全金属円錐形チップを形成できる。なぜなら、シリコンのエッチングは、予測可能性がきわめて高く、ピットの傾斜と形成する円錐体の鋭さを数ナノメートルの程度まで計算することができるからである。
【0049】
全金属の円錐体を形成するのに、他の方法を用いることもできる。たとえば、図9を参照すると、そこには、本発明によりパターニングしたフォトレジストを用いて形成した全金属の円錐体902の断面図が示されている。この方法では、まず、部分的に形成した熱電冷却器の底部上に金属層を形成する。次いで、パターニングしたフォトレジスト904〜908を用い、直接電気化学エッチング法で全金属の円錐体902を形成する。このようにして形成したチップは、イオン・ビーム・ミリングによるものよりもずっと鋭利である場合が多い。
【0050】
次に、図10を参照する。図10は、本発明により全金属円錐体を形成する典型的な方法を示すフローチャートを示す図である。まず始めに、部分的に製造した熱電冷却器の金属層、たとえば銅層上の複数の小さな部分をパターニングする(ステップ1002)。その際、部分のアレイ状にフォトレジストをパターニングする。アレイ内の各フォトレジスト領域は、全金属円錐体になるチップを形成する必要のある領域に対応している。次いで、金属を電気化学的に直接にエッチングして、図9に示す円錐体902を形成する(ステップ1004)。次いで、フォトレジストを剥離(はくり)したのち、全金属の円錐体のチップを別の金属、たとえばニッケルでコートする(ステップ1006)。次いで、第2のコーティングを実行して、全金属円錐体を熱電材料の超薄層でコートする(ステップ1008)。以上の結果、チップ上に熱電材料層を備えた全金属円錐体が形成される。この全金属円錐体は、熱電冷装置、たとえば熱電冷却器600中で使用することができる。このようにして形成した全金属の円錐体ポイントは、図8に示す方法を用いて形成したものほど均一ではない。しかし、この方法は、現在最も安価であるから、コストが重要な場合には望ましい方法である。
【0051】
全金属円錐体を形成する図示した方法は、単なる例にすぎない。熱電冷却器として使用する全金属円錐体を形成するのに、他の方法を用いてもよい。さらに、全金属円錐体用に銅とは別の他の種類の金属を用いてもよい。
【0052】
次に、図11を参照する。図11は、金属導電層以外の熱電材料をインタフェースにおいてチップに形成した、本発明による改良された構造のインタフェースを備えた熱電冷却器の断面図である。熱電冷却器1100は、コールド・プレート1116とホット・プレート1102を備えている。コールド・プレート1116は、冷却すべき物体と熱的に接触している。熱伝導体1114と1118は、それぞれ導電性プレート1112と1120との間で熱的に結合している。熱伝導体1114と1118は、高濃度にドープされた(n+ )半導体材料から成り、コールド・プレート1116のp- 型材料と逆バイアス・ダイオードを形成することにより、コールド・プレート1116と導体1112、1120との間を電気的に絶縁している。したがって、熱は、コールド・プレート1116から、導体1112、1120を通り、最終的にホット・プレート1102に輸送される。そして、熱電冷却器1100と冷却すべき物体との間を電気的に結合することなく、ホット・プレート1102から放熱される。同様に、熱伝導体1104は、p- 型にドープされた半導体材料から成るホット・プレート1102とで逆バイアス・ダイオードを形成することより、ホット・プレート1102と導電プレート1108との間を電気的に絶縁しながら、導電プレート1108とホット・プレート1102と間を熱的に結合している。熱伝導体1104も、n+ 型にドープされた半導体材料から成る。導電プレート1108、1112、1120は、この実施形態では、プラチナ(Pt)から成る。しかし、導電性を有するとともに熱伝導性を有する他の材料を用いることもできる。また、留意点を挙げると、熱電材料1122、1110近傍のチップ1130〜1140を取り巻く領域は、排気して真空にするか、熱伝導率の小さなガス、たとえばアルゴンで密封する必要がある。
【0053】
この実施形態では、図2や図6に示すようにポイント電極において金属を備えたポイントのアレイを通して、熱電素子と熱源(コールド端)金属電極(導体)との間を接触させるのではなく、熱電素子と金属電極とを接触させるポイントのアレイは、熱電素子1124、11126から成るポイント(チップ)1130〜1140のアレイによって構成されている。この実施形態のチップ1130〜1140は、単結晶または多結晶の熱電材料を用い電気化学エッチングによって形成する。
【0054】
一実施形態では、熱電素子1124は単結晶のBi2 Te3 /Sb2 Te3 とBi0.5 Sb1.5 Te3 の超格子から成り、熱電素子1126はBi2 Te3 /Bi2 Se3 とBi2 Te2.0 Se0.1 の超格子から成る。導電プレート1120は、薄層1120の最も近くにあるチップ1130〜1134の材料と同じ熱電材料の薄層1122でコートされている。導電プレート1112は、薄層1112の最も近くにあるチップ1136〜1140の材料と同じ熱電材料の薄層11102でコートされている。
【0055】
次に、図12を参照する。図12は、本発明によりたとえば図11の熱電冷却器1100のような熱電冷却器を形成るす典型的な方法を示すフローチャートを示す図である。まず、最適化した単結晶材料を金属電極1301に既存の手段で貼り付けて、あるいは、単結晶材料上に金属電極を堆積して、図13に示す電極接続パターンを形成する(ステップ1202)。次いで、熱電材料1314の反対側をフォトレジスト1302〜1306をマスクとしてパターニングする(ステップ1204)。次いで、電気化学槽中で金属電極を陽極として表面をエッチングする(ステップ1206)。エッチング工程を制御し適切な時機に停止させることにより、図13に示すチップ1308〜1312が形成される。
【0056】
次いで、第2の単結晶基板をCMP(chemical-mechanical polishing:化学機械研磨)によって薄くしたのち、基板全体を電気化学的にエッチングしてナノメートル膜を形成する(ステップ1210)。この第2の超薄基板は、コールド端を形成する。次いで、2つの基板(一方は超薄熱電材料を備え、他方は熱電チップを備えている)を軽い圧力によって張り合わせる(ステップ1212)。この構造体は、チップにおけるインタフェース部以外のすべての領域で高度の結晶性を維持している。また、同様の方法を用いて、単結晶構造体以外に多結晶構造体を製造することもできる。
【0057】
次に、図14を参照する。図14は、本発明により熱電冷却器で使用される表面に対するチップの位置決めの様子を示す、当該表面上のコールド・ポイント・チップを示す図である。上では、全金属チップ、金属コート・チップ、熱電チップを問わず、チップがチップの対向面と接触するものとして説明したけれども、図14に示すように、チップは対向面のきわめて近くまで近接するが完全には接触しないのが望ましい。図14のチップ1402は、対向面1404の近傍に位置しているが、対向面1404と物理的に接触していない。チップ1402は、対向面1404から約1ナノメートル以下の距離dだけ離れているのが望ましい。実際には、数千個のチップを備えた熱電冷却器の場合、対向面を完全平面には形成できないことに起因して、チップの中には対向面と接触するものもあるし、接触しないものある。
【0058】
チップを対向面との接触状態から引き離すと、熱電冷却器のコールド・プレートとホット・プレートとの間の熱伝導性は低下する。しかし、チップと対向面との間に電子のトンネリングが起こるから、導電性は維持される。
【0059】
上では、本発明のチップを完全にとがったチップとして示すとともに説明した。しかし、図14に示すように、実際のチップは、通常、チップ1402のようにわずかに丸みをおびている。チップが完全にとがった状態に近いほど、チップのクール温度とホット・プレートのホット温度との間の温度傾斜を達成するのに必要な超格子の層数は少なくて済む。
【0060】
チップ1402の湾曲端の曲率半径r0 は、約数十ナノメートルである。表面1404下の熱電材料の連続する層間の温度差は、チップ1402の湾曲端の曲率半径r0 の2〜3倍離れると、0に近づく。したがって、必要な超格子の層1406〜1414は、数層でしかない。それゆえ、チップに対向する熱電材料は、本発明のチップを用いてホット・プレートとコールド・プレートとの間を電気的に接続すると、最も効果的である。これは、従来技術と対照的である。従来技術では、チップなしに超格子を使って温度傾斜を0に近づけるのに十分な厚さを得るには、10000層以上の超格子を必要とした。このような数の層は、非現実的であった。これに対して、本発明は、5〜6層しか使わないから、ずっと現実的である。
【0061】
上では冷却用に用いるとがったインタフェースを備えた熱電冷却装置(すなわちペルチエ装置)を参照して本発明を説明したけれども、当業者が容易に認識しうるように、本発明は発電用にも用いることができる。当業者にとって周知のように、熱電装置は、(上述したように)ペルチエ・モードで用いて冷却に使うことも、ゼーベック・モードで用いて発電に使うこともできる。次に、図15を参照する。図15は、熱電発電装置の概略図である。図15には、説明と理解を容易にするために、本発明のクール・ポイント・チップを用いた熱電発電装置ではなく、従来技術による熱電発電装置が示してある。しかし、留意点を挙げると、本発明による熱電発電装置の一実施形態では、熱電素子1506、1504は、たとえば上で詳述したクール・ポイント・チップのうちの任意のものを置き換えたものである(すなわち、それらのものを代表するものである)。
【0062】
熱電発電装置1500では、図1に示すように電源102から熱電装置中に電流を流すのではなく、熱電装置1500の両端に温度差(TH −TL)を与える。この温度差(TH −TL)によって、図15に示すように、抵抗性負荷素子1502を通じて電流(I)が流れる。これは、図1の動作モードとは逆の動作モードである。
【0063】
したがって、電源102を負荷抵抗器1502で置き換え、熱素子1512と1516をそれぞれ異なる熱源QH とQL に接触させて温度差(TH−TL )を維持する以外、熱電装置1500は、部品としては、図1の熱電冷却器100と同一である。したがって、熱電発電装置1500は、熱伝導特性が良好な不良導体1508、1508の間に挟まれたp型半導体1504とn型半導体1506を用いている。熱電発電の詳細は、ロウ博士編『熱電工学のCRCハンドブック』第479〜488頁(CRC Handbook of Thermoelectrics, edited by D. M. Rowe, Ph. D., D. Sc., CRC Press, New York, (1995) pp.479-488)、および、ベジャン著『高等工業熱力学(第2版)』第675〜682頁(Advanced Engineering Thermodynamics, 2nd Edition, by Adiran Bejan, John Wiley & Sons, Inc., New York (1997), pp. 675-682)に記載されている。
【0064】
次に、図16〜図25を参照する。図16〜図25は、本発明によるとがったチップを備えた熱電素子を形成する方法の各工程における断面図である。この方法で製造される熱電素子は、たとえば熱電冷却器200などの熱電冷却器用の熱電素子として用いうる。まず始めに、図16に示すように、たとえば上述したシリコンの型からはがすことより、シリコン基板または銅基板などのとがったチップ基板1602を形成する。続いて、図17に示すように、とがったチップ基板1602を、たとえばスパッタリングまたは蒸着プロセスにより、たとえばチタン(Ti)またはプラチナ(Pt)などの金属層1604でコートする。次いで、図18に示すように、金属層1604上にたとえばシリコン酸化膜などの誘電体薄膜1606を堆積する。次いで、図19に示すように、金属と絶縁物(誘電体)をコートしたとがった基板1602のチップ1610〜1612だけが露出するように、チップ1610〜1612の間の谷に犠牲平坦化誘電体1608を充填する。
【0065】
続いて、図20に示すように、犠牲誘電体1608と誘電体薄膜1606をチップ1610〜1612が露出するまでエッチングする。次いで、図21に示すように、熱電材料のオーバーコート1613〜1615をチップ1610〜1612上に約5ナノメートルの厚さに、電気化学法、または、CVD(chemical vapor deposition:化学気相堆積法) によって選択的に成長させる。次いで、図22に示すように、犠牲誘電体1608を除去する。次いで、図23に示すように、とがったチップ1610〜1612を備えたとがったチップ基板1602を、表面が実質的に平坦な熱電基板1617と機械的に位置合わせする。単結晶の熱電基板1617は、一面1619が研磨されており、反対面は表面がNi1618のスパッタ堆積によってメタライズされている。次いで、図24に示すように、とがったチップ1610〜1612に対向するとがったチップ基板1602の端面を約550°Cに加熱して熱電(TE)オーバーコート1613〜1615をとかし、チップ1610〜1612上の熱電(TE)材料を熱電基板1617に融合させる。あるいは、図25に示すように、チップ1610〜1612中をポイントまで電流を流し、ジュール熱によってチップ1610〜1612近傍の熱電材料1613〜1615をとかして、チップ1610〜1612を熱電基板1617に融合させてもよい。
【0066】
以上、円錐形のチップを参照して本発明を説明したけれども、他の形のチップ、たとえば角錐形のチップを用いてもよい。実際、熱電冷却器の両端に電流を流す手段をなし分離した実質的にとがったチップであるかぎり、その形体は、対称でなくとも均一でなくともかまわない。本発明は、すべてのちいさな冷却器で使用することができる。たとえば、メインフレーム・コンピュータの冷却、発熱する集積回路チップの熱管理、RF通信回路、ディスク駆動装置用の磁気ヘッドの冷却、光装置の冷却、レーザ装置の冷却などで使用することができる。
【0067】
以上、説明と記述を目的に本発明を述べたが、本発明は、ここに開示した形でつきるわけでもそれらに限定されるわけでもない。当業者にとって、多くの変更と変形が明らかである。実施形態は、本発明の原理と実際上の応用を最もよく説明するため、および、想到しうる特定の用途に適した様々な変更を備えた様々な実施形態について、当業者が本発明を理解しうるように選んだ。
【0068】
まとめとして以下の事項を開示する。
(1)熱電冷却器用の熱電素子を形成する方法であって、
金属層によって覆われた複数のとがったチップを備えた第1の基板を形成するステップであって、前記金属層の一部が絶縁層で覆われており、前記金属層の残りの部分が露出している、ステップと、
前記露出している金属層の部分を熱電材料の保護膜で覆うステップと、
熱電材料の第2の基板を前記熱電材料の保護膜に融合させるステップと
を備えた方法。
(2)複数のとがったチップを備えた基板を形成するステップが、
複数の谷によって分離された複数のとがったチップを備えた基板を形成するステップと、
前記基板を金属層でコートするステップと、
前記金属層を絶縁材料の層でコートするステップと、
前記谷に犠牲材料を充填するステップと、
前記犠牲材料および前記絶縁材料を除去して前記複数のチップを露出させるステップと
を備えた、
上記(1)に記載の方法。
(3)熱電材料の第2の基板を前記熱電材料の保護膜に融合させる前記ステップが、
前記熱電材料の保護膜をとかすステップ
を備えている、
上記(1)に記載の方法。
(4)前記第1の基板を加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
上記(3)に記載の方法。
(5)前記第1の基板を約550°Cまで加熱する、
上記(4)に記載の方法。
(6)前記チップ中に電流を流し前記熱電材料の保護膜をジュール加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
上記(3)に記載の方法。
(7)熱電冷却器用の熱電素子を形成するシステムであって、
金属層によって覆われた複数のとがったチップを備えた第1の基板を形成する手段であって、前記金属層の一部が絶縁層で覆われており、前記金属層の残りの部分が露出している、手段と、
前記露出している金属層の部分を熱電材料の保護膜で覆う手段と、
熱電材料の第2の基板を前記熱電材料の保護膜に融合させる手段と
を備えたシステム。
(8)複数のとがったチップを備えた基板を形成する手段が、
複数の谷によって分離された複数のとがったチップを備えた基板を形成する手段と、
前記基板を金属層でコートする手段と、
前記金属層を絶縁材料の層でコートする手段と、
前記谷に犠牲材料を充填する手段と、
前記犠牲材料および前記絶縁材料を除去して前記複数のチップを露出させる手段と
を備えた、
上記(7)に記載のシステム。
(9)熱電材料の第2の基板を前記熱電材料の保護膜に融合させる前記手段が、
前記熱電材料の保護膜をとかす手段
を備えている、
上記(7)に記載のシステム。
(10)前記第1の基板を加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
上記(9)に記載のシステム。
(11)前記第1の基板を約550°Cまで加熱する、
上記(10)に記載のシステム。
(12)前記チップ中に電流を流し前記熱電材料の保護膜をジュール加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
上記(9)に記載のシステム。
(13)熱電冷却器で使用する熱電素子を形成する方法であって、
熱電保護膜で覆われた複数のとがったチップを備えた第1の基板を形成するステップと、
熱電材料の第2の基板を前記第1の基板の前記複数のとがったチップに融合させるステップと
を備えた方法。
(14)前記第2の基板を融合させる前記ステップが、
前記第2の基板を前記複数のとがったチップに機械的に位置合わせするステップと、
前記熱電保護膜をとかすステップと
を備えた、
上記(13)に記載の方法。
(15)前記第1の基板を加熱することにより、前記熱電保護膜をとかす、
上記(14)に記載の方法。
(16)前記第1の基板を約550°Cまで加熱する、
上記(15)に記載の方法。
(17)前記チップ中に電流を流し前記熱電材料の保護膜をジュール加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
上記(14)に記載の方法。
(18)複数のとがったチップを備えた第1の基板であって、、前記チップの先端が熱電材料から成る保護膜によって選択的に覆われている、第1の基板と、
平坦な熱電材料の第2の基板と、
前記熱電材料から成る保護膜と前記平坦な熱電材料との間に形成された融合接続部と
を備えた熱電冷却器。
(19)前記平坦な熱電材料が超格子材料から成る、
上記(18)に記載の熱電冷却器。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術による熱電冷却(TEC)装置の高次元のブロック図である。
【図2】 本発明による改良された構造のインタフェースを備えた熱電冷却器の断面図である。
【図3】 本発明による、図2の熱電冷却器の平面図である。
【図4】 本発明による、図2のチップ250のうちの1つとして実現しうるチップの断面図である。
【図5】 本発明による超格子近傍のチップの温度場を説明する断面図である。
【図6】 本発明による全金属チップを備えた改良された構造のインタフェースを備えた熱電冷却器の断面図である。
【図7】 本発明による全金属チップ形成用の犠牲シリコン・テンプレートの断面図である。
【図8】 本発明により犠牲シリコン・テンプレートを用いて全金属円錐体を形成する典型的な方法を示すフローチャートを示す図である。
【図9】 本発明によりパターニングしたフォトレジストを用いて形成した全金属円錐体の断面図である。
【図10】 本発明によりフォトレジストを用いて全金属円錐体を形成するの典型的な方法を示すフローチャートを示す図である。
【図11】 本発明によりインタフェースにおいて金属導電層以外の熱電金属をチップに形成した改良された構造のインタフェースを備えた熱電冷却器の断面図である。
【図12】 本発明により熱電冷却器を形成する典型的な方法を示すフローチャートを示す図である。
【図13】 熱電材料中にチップを形成するのに必要なフォトレジストの位置決めを説明する断面図である。
【図14】 本発明による表面に対するチップの位置決めを説明する、熱電冷却器で用いる、表面上のコールド・ポイント・チップを示す図である。
【図15】 熱電発電装置の概略図である。
【図16】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図17】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図18】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図19】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図20】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図21】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図22】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図23】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図24】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【図25】 本発明によるとがったチップ・インタフェースを備えた熱電冷却器の製造工程を説明する断面図である。
【符号の説明】
100 熱電冷却器
104 p型半導体
106 n型半導体
108 熱伝導性が良好な不良導体
110 導体
210 超格子熱電素子構造体
212 超格子熱電素子構造体
114 導体
116 ヒート・シンク
200 熱電冷却器
202 ヒート・シンク
218 導体
220 導体
222 n+ 型領域
224 n+ 型領域
226 熱源
250 チップ
300 熱電冷却器
302 n型熱電材料部
304 p型熱電材料部
308 薄層
310 チップ
312 チップ
314 薄層
400 チップ
402 円錐体
404 薄層
408 チップ
410 熱電材料
412 導体層
414 円錐体
502 超格子
504 チップ
600 熱電冷却器
618 円錐体
620 円錐体
622 シリコン領域
624 シリコン領域
650 チップ
660 保護膜
662 保護膜
702 テンプレート
704 金属層
902 全金属の円錐体
904〜908 フォトレジスト
1100 熱電冷却器
1102 ホット・プレート
1110 熱電材料
1112 導電性プレート
1114 熱伝導体
1116 コールド・プレート
1118 熱伝導体
1120 導電性プレート
1122 熱電材料
1124 熱電素子
1126 熱電素子
1130〜1140 ポイント
1308〜1312 チップ
1402 チップ
1404 対向面
1406〜1414 超格子の層
1500 熱電発電装置
1502 負荷抵抗器
1504 熱電素子
1506 熱電素子
1508 熱伝導特性が良好な不良導体
1512 熱素子
1516 熱素子
1602 チップ基板
1604 金属層
1606 誘電体薄膜
1608 犠牲平坦化誘電体
1610〜1612 チップ
1613〜1615 熱電材料のオーバーコート
1617 熱電基板
1618 メタライズ

Claims (19)

  1. 熱電冷却器用の熱電素子を形成する方法であって、
    金属層によって覆われた複数のとがったチップを備えた第1の基板を形成するステップであって、前記金属層の一部が絶縁層で覆われており、前記金属層の残りの部分が露出している、ステップと、
    前記露出している金属層の部分を熱電材料の保護膜で覆うステップと、
    熱電材料の第2の基板を前記熱電材料の保護膜に融合させるステップと
    を備えた方法。
  2. 複数のとがったチップを備えた基板を形成するステップが、
    複数の谷によって分離された複数のとがったチップを備えた基板を形成するステップと、
    前記基板を金属層でコートするステップと、
    前記金属層を絶縁材料の層でコートするステップと、
    前記谷に犠牲材料を充填するステップと、
    前記犠牲材料および前記絶縁材料を除去して前記複数のチップを露出させるステップと
    を備えた、
    請求項1に記載の方法。
  3. 熱電材料の第2の基板を前記熱電材料の保護膜に融合させる前記ステップが、
    前記熱電材料の保護膜をとかすステップ
    を備えている、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の基板を加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
    請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1の基板を約550°Cまで加熱する、
    請求項4に記載の方法。
  6. 前記チップ中に電流を流し前記熱電材料の保護膜をジュール加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
    請求項3に記載の方法。
  7. 熱電冷却器用の熱電素子を形成するシステムであって、
    金属層によって覆われた複数のとがったチップを備えた第1の基板を形成する手段であって、前記金属層の一部が絶縁層で覆われており、前記金属層の残りの部分が露出している、手段と、
    前記露出している金属層の部分を熱電材料の保護膜で覆う手段と、
    熱電材料の第2の基板を前記熱電材料の保護膜に融合させる手段と
    を備えたシステム。
  8. 複数のとがったチップを備えた基板を形成する手段が、
    複数の谷によって分離された複数のとがったチップを備えた基板を形成する手段と、
    前記基板を金属層でコートする手段と、
    前記金属層を絶縁材料の層でコートする手段と、
    前記谷に犠牲材料を充填する手段と、
    前記犠牲材料および前記絶縁材料を除去して前記複数のチップを露出させる手段と
    を備えた、
    請求項7に記載のシステム。
  9. 熱電材料の第2の基板を前記熱電材料の保護膜に融合させる前記手段が、
    前記熱電材料の保護膜をとかす手段
    を備えている、
    請求項7に記載のシステム。
  10. 前記第1の基板を加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
    請求項9に記載のシステム。
  11. 前記第1の基板を約550°Cまで加熱する、
    請求項10に記載のシステム。
  12. 前記チップ中に電流を流し前記熱電材料の保護膜をジュール加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
    請求項9に記載のシステム。
  13. 熱電冷却器で使用する熱電素子を形成する方法であって、
    熱電保護膜で覆われた複数のとがったチップを備えた第1の基板を形成するステップと、
    熱電材料の第2の基板を前記第1の基板の前記複数のとがったチップに融合させるステップと
    を備えた方法。
  14. 前記第2の基板を融合させる前記ステップが、
    前記第2の基板を前記複数のとがったチップに機械的に位置合わせするステップと、
    前記熱電保護膜をとかすステップと
    を備えた、
    請求項13に記載の方法。
  15. 前記第1の基板を加熱することにより、前記熱電保護膜をとかす、
    請求項14に記載の方法。
  16. 前記第1の基板を約550°Cまで加熱する、
    請求項15に記載の方法。
  17. 前記チップ中に電流を流し前記熱電材料の保護膜をジュール加熱することにより、前記熱電材料の保護膜をとかす、
    請求項14に記載の方法。
  18. 複数のとがったチップを備えた第1の基板であって、、前記チップの先端が熱電材料から成る保護膜によって選択的に覆われている、第1の基板と、
    平坦な熱電材料の第2の基板と、
    前記熱電材料から成る保護膜と前記平坦な熱電材料との間に形成された融合接続部と
    を備えた熱電冷却器。
  19. 前記平坦な熱電材料が超格子材料から成る、
    請求項18に記載の熱電冷却器。
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