JP3895255B2 - 流体軸受の検査方法および検査装置 - Google Patents

流体軸受の検査方法および検査装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハードディスク装置等の高精度スピンドルに使用される動圧軸受等の流体軸受の検査方法および検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスク装置の小型化、高記録密度化に伴い、磁気ディスクを支持する軸受に求められる精度上の要求が極めて厳しいものとなっており、転がり軸受では対応が難しくなっている。そのため動圧軸受等の流体軸受に移行しつつある。この種のスピンドル装置に用いる流体軸受では、アキシアル荷重の支持も必要である。アキシアル荷重の支持形式としては、軸端の球面部で滑り接触する形式のものもあるが、耐久性や機能面で、アキシアル荷重についても動圧支持が採用される。例えば、軸受本体内に回転軸を支持したラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する流体軸受が用いられる。このような高精度スピンドルに使用される流体軸受では、生産過程で出荷前に検査することが望まれる。
ハードディスク装置等に用いられる小型で高精度の軸受の回転精度,動トルクを測定する装置として、深溝玉軸受用のものとしては、内輪を駆動軸に取付けて駆動し、外輪にホルダを取付け、このホルダを変位自在状態としてアキシアル荷重を与えながら、ラジアル,アキシアル両方向の変位を測定するものが提案されている(例えば特許文献1)。軸方向の予圧は、静圧気体軸受を介して各方向の変位を許しながら与える。
また、一般に、小型軸受の回転時の振れや回転トルクを検査する場合、回転軸にウエイト代わりのプーリーを取付け、糸等の伝達部材を介して回転駆動することが行われている。
動圧軸受のうち、軸端の球面部で滑り接触させてアキシアル荷重を支持する形式のものに対しては、アキシアル荷重の予圧を与えながら、各種の測定を行うものも提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−194270号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
流体軸受において、軸受本体内に回転軸を支持したラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有するもの、特に回転軸の一端が軸受本体から突出する形式のものでは、特許文献1の深溝玉軸受用検査装置のように、内輪を駆動軸に取付けて回転駆動を与える駆動形式は採用することができない。また、ラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する動圧軸受は、回転軸の軸方向の浮上量を測定する必要があるため、従来の軸方向に予圧を与えながら駆動する形式も採用できない。従来の糸,プーリーを介して駆動する方式では、糸張力により余分なラジアル荷重が掛かるため、正確な測定ができない。また、従来の各駆動方式は、軸受単体の検査、つまりモータ等の軸受組込み機器への未装着の状態の軸受には適用し難いという問題点もあった。特に回転トルクの測定においては、回転トルクが定常状態に入るまでに時間を要し、効率が悪くて生産工程での使用は不可能であった。
【0005】
この発明の目的は、ラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する流体軸受につき、軸受単体の状態で、使用時の負荷に応じた浮上量,回転トルク等の検査事項を精度良く迅速に検査できる流体軸受の検査方法および検査装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明の流体軸受の検査方法は、軸受本体内に回転軸を支持したラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する流体軸受を検査する方法において、軸受負荷に対応する重量のダミーディスクを被検査軸受の回転軸に取付け、このダミーディスクをディスク外周部に圧搾エアを吹きつけることにより回転させながら、被検査軸受の検査対象事項を測定する方法である。上記流体圧軸受は、例えば軸受本体から回転軸の一端が突出するものである。
この方法によると、被検査軸受の回転軸に取付けたダミーディスクの外周部に圧搾エアを吹き付けることで回転させるため、回転軸に軸方向やラジアル方向の外力を加えずに、回転力のみを与えることができる。そのため、駆動力付与に伴う外力で測定値に影響を与えることがなく、被検査軸受の浮上量や回転トルク等の各種の検査事項につき精度良く測定が行える。特に、従来では不可能であった軸受単体での浮上量の測定も行える。さらに、圧搾エアで回転させるため、回転伝達系の接続,切断の操作が不要であり、ダミーディスクは検査前に、他の軸受の検査を行っている間に被検査軸受に取付けて準備しておくことができ、多数の軸受を順次検査するときに、ダミーディスクの着脱時間は検査時間に影響しない。これらのため、個々の軸受の検査が迅速に行えて、この検査方法を軸受生産工程で採用することも可能である。
なお、この明細書で言う「流体軸受」は、液体や気体等の流体を介在させて回転軸を支持し、摩擦低減効果を主にその介在した流体によって得る軸受全般を言い、これには動圧軸受や、他の滑り軸受、および静圧軸受を含む。
【0007】
この発明の流体軸受の検査装置は、軸受本体内に回転軸を支持したラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する流体軸受を検査する装置であって、被検査軸受を軸受本体の部分で支持する軸受設置台と、被検査軸受の回転軸に着脱自在に取付けられるダミーディスクと、このダミーディスクの外周部に回転付与のための圧搾エアを吹きつける駆動用エアノズルと、回転状態の被検査軸受の検査対象事項を測定する測定手段とを備えたものである。
この構成の検査装置によると、この発明方法による上記流体軸受の検査方法を実施することができ、この検査方法による上記の各作用,効果が得られる。
【0008】
上記ダミーディスクは、被検査軸受の回転軸に着脱自在に取付けられる開閉操作可能なチャックを中心部に有するものであっても良い。このようにダミーディスクを開閉操作可能なチャック付きのものとすると、回転軸へのダミーディスクの着脱作業が簡単に行える。
【0009】
また、上記ダミーディスクは、外周面の周方向複数箇所に、軸方向に沿う縦溝を有するものであっても良い。上記縦溝を設けると、圧搾エアに対する抵抗が増加して、定格回転数までの回転数上昇時間を短縮させることができる。また、軸方向に沿う縦溝は、吹き付けられた圧搾エアによって回転駆動力のみを増加させるが、揚力を与えないので、測定値に悪影響を与えない。この縦溝は、圧搾エアをダミーディスクの制動方向に吹きつける場合にも、逆回転力増加の効果がられる。
【0010】
この発明において、ダミーディスクの外周部に、上記駆動用エアノズルによる回転方向とは逆方向に回転させるように圧搾エアを吹きつける制動用エアノズルを設けても良い。
測定終了後のダミーディスクは惰性回転していて、そのままでは完全に停止するまでに時間がかかる。測定終了後に駆動エアとは反対方向にエアを制動用エアノズルから吹き付けることで、ダミーディスクを短時間で停止させ、これにより検査時間をより短縮できる。なお、駆動用エアノズルの方向を可変とし、駆動用エアノズルから上記逆方向の圧搾エアの吹きつけを行うようにしても良いが、小型の軸受に対する検査装置の場合、ノズル方向を可変とするよりも、駆動用エアノズルと制動用エアノズルを別々に設けた方が構成が簡単になる。
【0011】
この発明において、駆動用エアノズルは、吹きつけ位置がダミーディスクの外周面における厚さ方向の略中央であって、かつ吹きつけ方向がディスク表面と平行な方向であることが好ましい。制動用エアノズルは、吹きつけ方向がディスク表面に対して傾斜した方向であっても良い。
駆動用エアの吹きつけ位置をダミーディスクの厚さ方向の略中央とし、かつ吹きつけ方向をディスク表面と平行な方向とすると、ダミーディスクに揚力を与えることなく回転力のみを与えることができ、浮上量の測定を精度良く行うことができる。制動時は測定を行わないので、吹きつけ方向は制動できる方向であれば良く、斜めであっても支障がない。制動エアの吹きつけ方向を斜めとすると、ダミーディスクの広い面に吹きつけることができて、より早く停止させることができる。
【0012】
この発明において、上記駆動用エアノズルの圧搾エアの供給系に、ダミーディスクの目標回転速度と実回転速度との差が大きい程、駆動用エアノズルから吹きつける圧搾エアの圧力を高くする駆動エア圧力制御手段を設けても良い。このような駆動エア圧力制御手段を設けることにより、停止状態からの立上がり時には圧搾エアの圧力が強くなって急速に回転が上昇し、また定格回転数等とされる目標回転速度付近まで回転数が上昇すると、圧搾エアの圧力が弱くなり、検査時に目標回転速度をほぼ一定範囲内で自動的に維持することが可能となる。そのため測定を短時間で、かつ高精度に行うことができる。
【0013】
この発明において、上記軸受設置台は、静止台と、この静止台に静圧軸受を介して回転自在に支持され被検査軸受の軸受本体を把持可能な回転台とでなるものとし、上記測定手段として、回転台と静止台との間に作用する共回り力から被検査軸受の回転トルクを検出するトルク測定手段を設けても良い。
このように回転台の共回り力から回転トルクを検出するようにしたため、被検査軸受の回転トルクを精度良く検出することができる。また、エアによる駆動方式と、上記の静圧軸受を用いて回転トルクを検出する機構とを併用することにより、互いの測定値に影響を与えることなく、浮上量と回転トルクとを同時に測定することが可能になる。
【0014】
この発明において、上記検出手段の一つとして、被検査軸受の回転軸が軸受本体に対して浮上する浮上量を測定する浮上量測定手段を設け、この浮上量測定手段は、ダミーディスクの回転中心付近に対向して、ダミーディスクとプローブ間の変位を検出する変位計プローブを有するものとしても良い。
被検査軸受の回転軸の軸端は一般に旋盤加工のセンタ孔や取付用のタップ孔が形成されていて、回転軸の軸端に変位計プローブを対向させて測定することができない。しかし、上記のように回転軸に取付けられたダミーディスクに変位計プローブを対向させることで、浮上量の測定が実現可能になる。
【0015】
このような変位計プローブを用いる場合に、この変位計プローブをダミーディスクに対して上下動させるブローブ上下動機構を設けても良い。このプローブ上下動機構は、被検査軸受の軸受設置台に対する着脱時に変位計プローブがダミーディスクに干渉しない所定の待機高さ位置まで上昇可能なストロークを有するものとする。また、上記プローブ上下動機構を制御する手段として、軸受検査前に上記変位計プローブがダミーディスクに対して所定の間隔となるように制御するプローブ昇降制御手段を設ける。
被検査軸受の回転軸にダミーディスクを取付ける場合に、ダミーディスクの軸方向の装着位置精度には微小なばらつきが生じることがある。このような装着位置精度のばらつきに対して、上記のブローブ上下動機構とプローブ昇降制御手段とにより、ダミーディスクに対する変位計プローブの高さ位置が自動的に調整され、ダミーディスクの軸方向位置のずれがキャンセルされる。このため、浮上量測定手段による浮上量測定を正確に行うことができる。
【0016】
この発明において、変位計プローブは被検査軸受の回転中心の延長線上に1本設けても良い。回転中心の延長線上に変位計プローブを対向させると、ダミーディスクの傾斜が測定精度に影響せず、誤差の少ない高精度の浮上量測定を行うことができる。
【0017】
変位計プローブは、被検査軸受の回転中心に対して互いに対称となる位置に複数本配置しても良い。この構成の場合は、浮上量の測定時に各々の変位計プローブから出力される検出信号を演算して平均化すること等で、ダミーディスクの傾斜による各検出箇所の誤差をキャンセルすることができ、より精度の良い測定が可能となる。
【0018】
この発明において、被検査軸受が動圧軸受であって、磁気ディスク装置における磁気ディスクが回転軸に取付けられるものであっても良い。磁気ディスク装置に用いられる軸受は、小型化および記録密度化に従い、非常に高精度のものが要求される。また、磁気ディスク装置の軸受に動圧軸受を用いる場合、ラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有するものが必要となり、そのスラスト軸受部における浮上量も、安定した軸回転のために高精度が要求される。しかも小型で低コストの量産品であるため、検査を迅速に行うことが要求される。このような精度上、および測定時間上の厳しい要求に対しても、この発明の流体軸受の検査装置によると満足できるものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態を図1ないし図10と共に説明する。図1は流体軸受の検査装置の全体を示す正面図であり、図3はその一部を拡大した破断正面図である。図3に示すように、この流体軸受の検査装置は、流体軸受からなる被検査軸受40を検査する装置であって、被検査軸受40を軸受本体41の部分で支持する軸受設置台1と、被検査軸受40の回転軸42に着脱自在に取付けられるダミーディスク2と、このダミーディスク2の外周部に回転付与のための圧搾エアを吹きつける駆動用エアノズル31と、回転状態の被検査軸受40の検査対象事項を測定する測定手段7,15とを備えている。
【0021】
被検査軸受40は、図11に一例を示すように、軸受本体41内に回転軸42を支持したラジアル軸受部43およびスラスト軸受部44を有する組み合わせ型の流体軸受であって、例えば動圧軸受である。ラジアル軸受部43およびスラスト軸受部44は、いずれも動圧軸受とされている。これらの動圧軸受は、例えばヘリングボーン溝を有する形式のものであり、内部に動圧付与流体としてオイルが封入されている。
同図の例の被検査軸受40は、回転軸42がフランジ42aを有していて、フランジ42aの両面にスラスト軸受部44が形成され、また軸方向に離れた複数箇所(図示の例では2箇所)にラジアル軸受部43を有している。フランジ42aは、回転軸42の内端に設けられ、回転軸42の外端42bは軸受本体41から突出している。軸受本体41は、回転軸42の外周に嵌まったスリーブ45と、このスリーブ45を内周に嵌合させた円筒状のハウジング46と、ハウジング46の一端を蓋したスラスト板47とで構成され、スリーブ45の内端とスラスト板47との間に回転軸42のフランジ42aが介在している。スリーブ45は含油が可能な焼結合金等からなる。スリーブ45に続いて、リング状のシール部材48がハウジング46内に設けられている。ラジアル軸受部43となる動圧軸受を構成するヘリングボーン溝(図示せず)は、スリーブ46の内径面または回転軸42の外径面に設けられる。スラスト軸受44となる動圧軸受を構成するヘリングホーン溝(図示せず)は、スリーブ45の端面とスラスト板47とに設けられ、またはフランジ42aの両面に設けられる。なお、スリーブ45とハウジング46とは、一体の部品として構成されたものであっても良い。
この動圧軸受からなる被検査軸受40は、運転状態において、封入オイルの動圧により、スラスト軸受部44でスラスト板47の底面から軸方向に浮上した状態に支持され、かつラジアル軸受部43でスリーブ46の中心に位置するように支持される。この被検査軸受40は、例えばハードディスク装置に組込まれ、磁気ディスクが駆動用のモータロータと共に回転軸42の先端に取付けられる。
【0022】
図3における上記軸受設置台1は、静止台4と、この静止台4に静圧軸受5を介して回転自在に支持され被検査軸受40の軸受本体41を把持可能な回転台6とからなる。図6に断面図で示すように、回転台6は、回転台本体6aと、この回転台本体6a上に設けられて軸受本体41を外周から把持するクランプ具6bとでなる。クランプ具6bは、円周方向に並ぶ複数のクランプ爪が、同期して回転台半径方向に移動することで、クランプ開閉を行うものである。
静圧軸受5は、軸受ハウジング51内に軸状のロータ53を回転自在に支持してなり、ロータ53を支持したラジアル軸受部5aおよびスラスト軸受部5bを有する。軸受ハウジング51は、外部ハウジング51aとその内周に嵌合したスリーブ52とに分割されている。軸受ハウジング51に、ラジアル軸受部5aおよびスラスト軸受部5bの軸受隙間へ圧縮気体を送り込むノズル55,56が設けられている。この静圧軸受5は、ロータ53が垂直となる姿勢で、ハウジング51の部分が静止台4に支持されており、そのロータ53は、上記回転台6の回転台本体6aに連結され、または一体化されている。図示の例では、回転台6が、ロータ53の上側のフランジとなり、静圧軸受5におけるスラスト上側の軸受部5bの軸受面を構成している。
【0023】
上記測定手段7,15(図1)のうちの1つは、回転台6と静止台4との間に作用する共回り力から被検査軸受40の回転トルクを検出するトルク測定手段7である。このトルク測定手段7は、静圧軸受5のロータ53に取付けたプーリー8と、このプーリー8の外周に一端を止め付けた糸9と、この糸9に掛かる引っ張り力から被検査軸受40の回転トルクを検出する荷重測定器10とで構成される。糸9の他端は荷重測定器10の検出部10aに止め付けられている。上記軸受設置台1とトルク測定手段7とで回転トルク検査機構11が構成される。
【0024】
図3に示すように、ダミーディスク2は、被検査軸受40の回転軸42に着脱自在に取付けられる開閉操作可能なチャック22を中心部に有する。このダミーディスク2の外周面の周方向複数箇所には、図5(A)に平面図で示すように、軸方向に沿う縦溝13が形成されている。この縦溝13は、図5(A)のように平面視が半円状のものに限らず、図5(B)のように平面視が矩形状のものであっても、図5(C)のように平面視が鋸歯状のものであっても良い。
図4に拡大断面図で示すように、ダミーディスク2の外周部に対向して、上記駆動用エアノズル31が、周方向に所定の間隔を隔てて複数設けられている。また、ダミーディスク2の外周部に対向して、駆動用エアノズル31による回転方向とは逆方向に回転させるように圧搾エアを吹きつける制動用エアノズル32が設けられている。制動用エアノズル32も、周方向に所定間隔を隔てて複数設けられている。駆動用エアノズル31は、吹きつけ位置がダミーディスク2の外周面における厚さ方向の略中央であって、かつ吹きつけ方向がディスク表面と平行な方向とされている。制動用エアノズル32は、吹きつけ方向がディスク表面に対して傾斜した方向とされている。駆動用エアノズル31および制動用エアノズル32は、いずれもダミーディスク2の外周側に配置されるノズルブロック33に設置される。ノズルブロック33は、例えばリング状の部材とされ、または円周方向並ぶ複数の部材とされる。
【0025】
図1において、電空レギュレータ19は、検査装置の各部への給電および圧搾空気の供給を行う供給系装置である。そのうち上記駆動用エアノズル31への圧搾エアの供給系には、ダミーディスク2の目標回転速度と実回転速度との差が大きい程、駆動用エアノズル31から吹きつける圧搾エアの圧力を高くする駆動エア制御手段14が設けられている。図示しないが、上記制動用エアノズル32への圧搾エアの供給系にも、ダミーディスク2の実回転速度が小さくなる程、制動用エアノズル32から吹きつける圧搾エアの圧力を低くする制動エア制御手段が設けられている。
【0026】
上記測定手段7,15の他の一つは、被検査軸受40の回転軸42が軸受本体41に対して浮上する浮上量を測定する浮上量測定手段15である。この浮上量測定手段15は、ダミーディスク2の回転中心付近に対向して、ダミーディスク2とプローブ16間の変位を検出する変位計プローブ16を有する(図3)。この変位計プローブ16はプローブ支持部材34に支持され、図1のプローブ上下動機構17により、ダミーディスク2に対して上下動させられる。プローブ支持部材34には上記のノズルブロック33が取付けられている。プローブ上下動機構17は、被検査軸受40の軸受設置台1に対する着脱時に変位計プローブ16がダミーディスク2に干渉しない所定の待機高さ位置まで上昇可能なストロークを有する。このプローブ上下動機構17を制御する手段として、軸受検査時に変位計プローブ16がダミーディスク2に対して所定の間隔を保持するように制御するプローブ昇降制御手段18が設けられている。変位計プローブ16は、図9のように被検査軸受40の回転中心の延長線上に1本設けられている。変形例として、図10のように、変位計プローブ16を、被検査軸受40の回転中心に対して互いに対称となる位置に複数本(ここでは2本)配置しても良い。
【0027】
図1,図3に示すように、上記ノズルブロック33には、ダミーディスク2に対向させた回転検出手段35が設けられ、この回転検出手段35によって被検査軸受40の回転軸42の回転速度が検出される。回転検出手段35は光電センサからなり、ダミーディスク2の表面に設けられたマークまたは溝等を検出して回転検出を行う。
【0028】
図7に断面図で示すように、ダミーディスク2は、ディスク本体21と、このディスク本体21の中心部に設けられて被検査軸受40の回転軸42を把持可能なコレット式のチャック22とを有する。このチャック22は、ディスク本体21に取付けられて円すい面状の案内面23aを有するスリーブ23と、このスリーブ23の上記円すい面状の案内面23aに嵌合して軸方向移動により内周面24aが拡縮しこの内周面24aで回転軸42を把持するコレット24と、このコレット24を軸方向の縮径側へ付勢する弾性体25と、この弾性体25に抗してコレット24を軸方向の拡径側へ移動させる解除操作部26とを有する。コレット24は周方向の複数箇所に拡縮を許すための軸方向に沿うスリット(図示せず)を有している。弾性体25は皿ばねからなる。解除操作部26は、コレット24に螺合するボルト27と、スリーブ23とボルト頭部27aの間に介装され上記弾性体25の一端を受け止める座金28とで構成される。
【0029】
次に、この構成の検査装置により被検査軸受40の各検査対象事項を測定する測定方法を説明する。まず、被検査軸受40の回転軸42に、ダミーディスク2をコレット式チャック22で装着したものを準備しておく。このダミーディスク2を装着した被検査軸受40を、軸受設置台1の回転台6上に配置する。配置した被検査軸受40は、回転台6のクランプ具6bで把持する。この後、プローブ上下動機構17により、変位計プローブ16の高さを調整し、次のように測定を開始する。
測定に際しては、ダミーディスク2に駆動用エアノズル31から圧搾エアを吹きつけてダミーディスク2を回転駆動する。ダミーディスク2が定格回転速度に達して安定すると、トルク測定手段7によるトルク測定、および浮上量測定手段15による浮上量の測定を行う。測定が終了すると、ダミーディスク2に制動用エアノズル32から圧搾エアを吹きつけて、駆動用エアノズル31による回転方向とは逆方向にダミーディスク2を回転させることで、ダミーディスク2を停止させる。
【0030】
被検査軸受40の回転駆動は、その回転軸42に取付けたダミーディスク2に圧搾エアを吹き付けることで行うため、回転軸42に軸方向やラジアル方向の外力を加えずに、回転力のみを与えることができる。そのため、駆動力付与に伴う外力で測定値に影響を与えることがなく、被検査軸受40の浮上量や回転トルクにつき精度良く測定が行える。特に、従来では不可能であった軸受単体での浮上量の測定も行える。また、圧搾エアで回転させるため、回転伝達系の接続,切断の操作が不要であり、他の被検査軸受40の検査を行っている間に、後に検査を行う被検査軸受40にダミーディスク2を取付けて準備しておくことができる。このため、多数の軸受を順次検査するときに、ダミーディスク2の着脱時間は検査時間に影響しない。このため検査が迅速に行え、この検査方法および検査装置を軸受生産工程で採用することが可能である。
【0031】
圧搾エアによるダミーディスク2の回転は、ダミーディスク2の外周面が平滑面であると十分な回転力付与を行うことが難しいことがあるが、ダミーディスク2には外周面の周方向複数箇所に、軸方向に沿う縦溝13(図5)が形成してあるため、圧搾エアに対する抵抗が増加し、定格回転数までの回転数上昇時間を短縮させることができる。上記縦溝13は軸方向に沿うものであるため、圧搾エアの吹きつけによりダミーディク2に回転駆動力のみを増加させ、揚力を与えることがなく、縦溝13が浮上量の測定に悪影響を与えることがない。この縦溝13は、ダミーディスク2の制動時にも役立つ。また、駆動用エアノズル31は、吹きつけ位置がダミーディスク2の外周面における厚さ方向の略中央であって、かつ吹きつけ方向がディスク表面と平行な方向であるため、これによっても、ダミーディスク2に揚力を与えることなく回転力のみを与えることができ、浮上量の測定を精度良く行うことができる。
【0032】
ダミーディスク2の回転は、停止状態から目標回転速度、例えば定格回転速度まで上昇させ、定格回転速度で回転している間に、回転トルクおよび浮上量の測定を行う。測定終了後、停止させる。このような回転駆動を行うについて、駆動用エアノズル31からのエア噴出圧力が一定であると、検査時間を短縮しようとしてエア圧力を高い圧力に設定した場合、回転上昇時間は短くなるものの、測定時の定格回転数保持が困難となり、測定精度に悪影響を与える。すなわち、定格回転速度に達してエア圧力を急に低下させたときに、速度曲線が波打ち状態になって定格回転数に落ちつかず、この速度変動状態で測定することになる。また、測定精度を上げようとして回転上昇時のエア圧力を下げると、定格回転数付近での回転数保持は容易となるが、定格回転数に達するまでの回転数上昇が遅く、検査時間が長引いてしまう。
そこで、この実施形態では、駆動用エアノズル32からの圧搾エアの圧力は、回転検出手段35が検出するダミーディスク2の回転数と目標回転数と差に応じて、駆動エア制御手段14によりフィードバック制御で比例的に制御されるようにしている。これにより、立上がり時の急速回転上昇が必要なときは、圧搾エアの圧力が強くなり、また定格回転数付近まで回転数が上昇すると、圧搾エアの圧力が弱くなり、検査時に定格回転数をほぼ一定範囲内で維持することが可能となる。したがって、測定を短時間で高精度に行うことができる。
【0033】
また、ダミーディスク2を用いるため、浮上量測定について、次の効果も得られる。すなわち、一般に被検査軸受40の回転軸42の軸端は、旋盤加工時のセンタ孔や取付用のタップ孔が形成されていて、回転軸42の軸端に変位計プローブを対向させて測定することができない。そのため、従来では軸受を組み込んだハードディスク装置の状態で、回転中心から大幅にオフセットした磁気ディスク表面を検出して軸受の浮上量を測定しており、測定精度が悪かった。しかし、この実施形態では回転軸42にダミーディスク2を取付けるため、このダミーディスク2に変位計プローブ6を対向させることができて、回転中心部の付近で被検査軸受40の浮上量を測定することができる。このため浮上量を精度良く検出することができる。
【0034】
ダミーディスク2の装着は、コレット式のチャック22で行われるので、被検査軸受40の回転軸42を傷付けることなく、かつ回転軸42へ傾きを生じることなく、装着することができる。ちなみに、回転軸42へのダミーディスク2等の部品を取付ける従来の構成としては、嵌合部に軟質金属または樹脂製のブッシュを設け、これに回転軸を圧入するものが一般的である。しかし、回転軸に圧入傷が発生することや、回転軸にブッシュ素材が付着すること、ブッシュの塑性変形による耐用回数・装着精度・装着後の保持力低下等の問題がある。この他に、テーパーフランジをねじで押込み固定する構成もあるが、この場合は、ねじの質量により回転方向のバランスが崩れたり、装着に時間がかかる等の問題がある。しかし、この実施形態のチャック22によると、チャック22の中心部のボルト頭27aを押えるることで、図8に示すようにコレット24が開き、回転軸42のコレット24への挿脱が行える。コレット24に回転軸42が挿入された状態でチャック中心の押さえを止めると、弾性体25の復元力でコレット24が閉じる。このため、回転軸42に対するダミーディスク2の着脱が簡単に、かつ短時間で行える。
【0035】
回転軸42へのコレット式チャック22によるダミーディスク2の装着では、その構造上から装着時にダミーディスク2は殆ど傾斜しないが、軸方向の装着位置精度には微小なばらつくが生じることがある。この位置ずれは、被検査軸受40が回転台6に設置された後に行われるプローブ昇降制御手段18の制御でキャンセルされる。すなわち、プローブ昇降制御手段18の制御で、プローブ上下動機構17が変位計プローブ16を上下動させ、ダミーディスク2の中央部上面と変位計プローブ16との間隔を所定値に調整する。これにより上記軸方向の位置ずれがキャンセルされる。これにより、浮上量測定手段15による正確な測定を可能とできる。
具体的な動作としては、回転台6が被検査軸受40の軸受本体41を把持したとき、変位計プローブ16はダミーディスク2から上方に大きく逃げているが、その後の測定サイクル開始時には、先ず変位計プローブ16がダミーディスク2の上面と絶対に接触しない高さまで急降下し、その後は変位計プローブ16からの検出信号をプローブ昇降制御手段18にフィードバックして、ディスク上面との間隔が最適となる高さまで微動し、以後その高さを保持する。このときの高さ位置が浮上量検出の0ポイント(基準位置)となる。
【0036】
コレット式のチャック22を用いて回転軸42にダミーディスク2を装着するため、装着時のダミーディスク2の傾斜は極めて小さいが、ダミーディスク2のそのものの製作精度の関係から、若干の傾斜は存在する。これに対して、変形例として図10に示したように、変位計プローブ16を、被検査軸受40の回転中心に対して互いに対称となる位置に2本配置した場合には、上記浮上量の測定時に各々の変位計プローブ16から出力される検出信号を演算して平均化することで、ダミーディスク2の検出部傾斜をキャンセルすることができ、より精度の良い測定が可能となる。
【0037】
回転トルクの測定は、被検査軸受40の軸受本体41を把持している回転台6に掛かる共回り力に基づき行われる。すなわち、被検査軸受40の回転軸42の回転に伴う軸受本体41の共回り力は、軸受本体41−回転台6−プーリー8へと伝達され、最終的に糸9の引っ張り力としてトルク測定手段7の荷重測定器10で検出される。これにより、高精度の回転トルク測定が可能となる。なお、回転トルクの測定については、回転駆動伝達体のねじれを測定する方法があるが、ハードディスク装置のような小型スピンドルユニットの高回転時の微妙な回転トルクは、ねじれ測定では測定できない。
【0038】
この検査装置では、このように圧搾エアでダミーディスク2を回転させる回転駆動方式と静圧軸受5を用いた回転トルク検査機構11を採用するため、浮上量の測定と回転トルクの測定を、互いの測定値に悪影響を与えることなく、同時に行うことができる。従来は、浮上量の測定と回転トルクの測定とは、各々の回転駆動方式が異なることで、各測定値に悪影響を与えてしまう懸念から、独立した装置を用いて別工程で行っており、測定に多くの時間がかかっていた。この実施形態によると、浮上量と回転トルクが悪影響を与えることなく同時に測定できるため、測定時間が短縮できる。
【0039】
【発明の効果】
この発明の流体軸受の検査方法は、軸受負荷に対応する重量のダミーディスクを被検査軸受の回転軸に取付け、このダミーディスクをディスク外周部に圧搾エアを吹きつけて回転させながら、上記被検査軸受の検査対象事項を測定する方法であるため、ラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する流体軸受につき、軸受単体の状態で、使用時の負荷に応じた浮上量,回転トルク等の検査事項を精度良く迅速に検査することができる。
この発明の流体軸受の検査装置は、被検査軸受を軸受本体の部分で支持する軸受設置台と、被検査軸受の回転軸に着脱自在に取付けられるダミーディスクと、このダミーディスクの外周部に回転付与のための圧搾エアを吹きつける駆動用エアノズルと、回転状態の被検査軸受の検査対象事項を測定する測定手段とを備えたものであるため、ラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する流体軸受につき、使用時の負荷に応じた浮上量,回転トルク等の検査事項を精度良く迅速に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる流体軸受の検査装置の正面図である。
【図2】同検査装置の側面図である。
【図3】同検査装置の要部を拡大して示す一部破断正面図である。
【図4】同検査装置におけるノズルブロックの部分拡大断面図である。
【図5】(A)は同検査装置におけるダミーディスクの部分平面図、(B)は同ダミーディスクの他の例を示す部分平面図、(C)は同ダミーディスクのさらに他の例を示す部分平面図である。
【図6】同検査装置における静圧軸受の部分を拡大して示す一部破断正面図である。
【図7】同検査装置におけるダミーディスクが被検査軸受の回転軸に装着された状態を示す断面図である。
【図8】同ダミーディククの被検査軸受の回転軸への着脱動作を示す説明図である。
【図9】同ダミーディスクと変位計プローブとの位置関係を示す正面図である。
【図10】同検査装置における浮上量測定手段の変形例を示す正面図である。
【図11】被検査軸受の一例の断面図である。
【符号の説明】
1…軸受設置台
2…ダミーディスク
4…静止台
5…静圧軸受
6…回転台
7…トルク測定手段
13…縦溝
14…駆動エア制御手段
15…浮上量測定手段
16…変位計プローブ
17…プローブ上下動機構
18…プローブ昇降制御手段
21…ディスク本体
22…チャック
23…スリーブ
23a…案内面
24…コレット
24a…内周面
25…弾性体
26…解除操作部
31…駆動用エアノズル
32…制動用エアノズル
40…被検査軸受
41…軸受本体
42…回転軸

Claims (13)

  1. 軸受本体内に回転軸を支持したラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する流体軸受を検査する方法であって、軸受負荷に対応する重量のダミーディスクを被検査軸受の回転軸に取付け、このダミーディスクをディスク外周部に圧搾エアを吹きつけることにより回転させながら、上記被検査軸受の検査対象事項を測定する流体圧縮軸受の検査方法。
  2. 軸受本体内に回転軸を支持したラジアル軸受部およびスラスト軸受部を有する流体軸受を検査する装置であって、被検査軸受を軸受本体の部分で支持する軸受設置台と、被検査軸受の回転軸に着脱自在に取付けられるダミーディスクと、このダミーディスクの外周部に回転付与のための圧搾エアを吹きつける駆動用エアノズルと、回転状態の被検査軸受の検査対象事項を測定する測定手段とを備えた流体軸受の検査装置。
  3. 請求項2において、上記ダミーディスクは、被検査軸受の回転軸に着脱自在に取付けられる開閉操作可能なチャックを中心部に有するものである流体軸受の検査装置。
  4. 請求項2または請求項3において、上記ダミーディスクは外周面の周方向複数箇所に、軸方向に沿う縦溝を有するものである流体軸受の検査装置。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれか1項において、ダミーディスクの外周部に、上記駆動用エアノズルによる回転方向とは逆方向に回転させるように圧搾エアを吹きつける制動用エアノズルを設けた流体軸受の検査装置。
  6. 請求項5において、駆動用エアノズルは、吹きつけ位置がダミーディスクの外周面における厚さ方向の略中央であって、かつ吹きつけ方向がディスク表面と平行な方向であり、制動用エアノズルは、吹きつけ方向がディスク表面に対して傾斜した方向である流体軸受の検査装置。
  7. 請求項2ないし請求項6のいずれか1項において、上記駆動用エアノズルの圧搾エアの供給系に、ダミーディスクの目標回転速度と実回転速度との差が大きい程、駆動用エアノズルから吹きつける圧搾エアの圧力を高くする駆動エア圧力制御手段を設けた流体軸受の検査装置。
  8. 請求項2ないし請求項7のいずれか1項において、上記軸受設置台を、静止台と、この静止台に静圧軸受を介して回転自在に支持され被検査軸受の軸受本体を把持可能な回転台とでなるものとし、上記検査手段として、回転台と静止台との間に作用する共回り力から被検査軸受の回転トルクを検出するトルク測定手段を設けた流体軸受の検査装置。
  9. 請求項8において、上記検出手段の一つとして、被検査軸受の回転軸が軸受本体に対して浮上する浮上量を測定する浮上量測定手段を設け、この浮上量測定手段は、ダミーディスクの回転中心付近に対向して、ダミーディスクとプローブ間の変位を検出する変位計プローブを有するものとした流体軸受の検査装置。
  10. 請求項9において、上記変位計プローブをダミーディスクに対して上下動させるブローブ上下動機構を設け、このプローブ上下動機構は、被検査軸受の軸受設置台に対する着脱時に変位計プローブがダミーディスクに干渉しない所定の待機高さ位置まで上昇可能なストロークを有するものとし、上記プローブ上下動機構を制御する手段として、軸受検査前に上記変位計プローブがダミーディスクに対して所定の間隔となるように制御するプローブ昇降制御手段を設けた流体軸受の検査装置。
  11. 請求項9または請求項10において、変位計プローブは被検査軸受の回転中心の延長線上に1本設けた流体軸受の検査装置。
  12. 請求項9または請求項10において、変位計プローブは、被検査軸受の回転中心に対して互いに対称となる位置に複数本配置した流体軸受の検査装置。
  13. 請求項2ないし請求項12のいずれか1項において、被検査軸受が動圧軸受であって、磁気ディスク装置における磁気ディスクが回転軸に取付けられるものである流体軸受の検査装置。
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