JP3894934B2 - Anchor bolt device - Google Patents
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Description
本発明は、基礎上に建築物や土木構造物等の構造物を固定するためのアンカーボルト装置に関し、より詳しくは構造物の築造後において容易に沈下修正を行うことのできるアンカーボルト装置に関する。 The present invention relates to an anchor bolt device for fixing a structure such as a building or a civil engineering structure on a foundation, and more particularly to an anchor bolt device that can easily perform subsidence correction after the structure is built.
従来の構造物における基礎用のアンカーボルトは、少なくとも上部に雄ねじが形成され、基部が基礎中に埋め込まれて上端部が基礎の上面から突出するように設けられるのが一般的であり、構造物の土台構造体にあけた孔をアンカーボルトに嵌めてアンカーボルトにナットを螺合せしめ、土台構造体を基礎上に固定するのに用いられる。 An anchor bolt for a foundation in a conventional structure is generally provided such that a male screw is formed at least on the top, a base is embedded in the foundation, and an upper end protrudes from the upper surface of the foundation. The base structure is used to fix the base structure on the foundation by fitting a hole drilled in the base structure into the anchor bolt and screwing the nut into the anchor bolt.
ところで、構造物まわりの地盤の沈下や地下水位の変動によって構造物が傾いた場合、構造物の土台構造体等の所要箇所をジャッキアップして構造物を水平に戻し、この水平に戻した状態で基礎部分の補修を行う沈下修正工法が広く行われており、この沈下修正において土台構造体を容易に高さ調節できるようにした伸縮式のアンカーボルトがある（例えば、特許文献１参照）。 By the way, when the structure tilts due to ground subsidence around the structure or changes in the groundwater level, jack up the required parts such as the base structure of the structure and return the structure to the horizontal state. In this subsidence correction, there is a telescopic anchor bolt that can easily adjust the height of the foundation structure (see, for example, Patent Document 1).
上述した沈下修正においては、地盤の不等沈下に伴って基礎が傾斜するが、アンカーボルトも基礎とともに傾斜して鉛直軸からずれるので、構造物を正確に固定することができなくなる。 In the subsidence correction described above, the foundation tilts with the uneven settlement of the ground, but the anchor bolt also tilts with the foundation and deviates from the vertical axis, so the structure cannot be fixed accurately.
したがって、従来は修正すべき高さが大である場合や傾斜角度が大である場合には、まずアンカーボルトから土台構造体を外し、その後アンカーボルトを一旦切断して基礎から上方へ延びる部分を鉛直に修正して溶接を行い、この修正後のアンカーボルトに土台構造体を取り付けてアンカーボルトに沿って構造物を沈下修正している。 Therefore, in the past, when the height to be corrected is large or the inclination angle is large, the base structure is first removed from the anchor bolt, and then the anchor bolt is cut once and the portion extending upward from the foundation is removed. The vertical correction is performed for welding, and the base structure is attached to the anchor bolt after the correction, and the structure is subsidized along the anchor bolt.
しかし、上述した溶接によるアンカーボルトの傾き修正は、現場での作業となるため施工が天候に左右されたり、溶接の精度を十分には確保できなかったり、溶接の際に生じる火花が火災の原因となり得たりというような問題があって、作業には熟練技術と長年の経験が必要になり、したがっていきおい施工コストが嵩む。
本発明の目的とするところは、構造物の沈下修正を安全、正確かつ容易に行うことができ、しかも構造が簡単で低コストに製造でき、しかも十分な強度を有するアンカーボルト装置を提供することにある。 An object of the present invention is to provide an anchor bolt device that can safely, accurately, and easily correct the settlement of a structure, that is simple in structure, can be manufactured at low cost, and that has sufficient strength. It is in.
上記目的を達成するために、本発明の請求項１に係るアンカーボルト装置は、基礎上に構造物を固定するアンカーボルトであって、基礎側に固定される下部棒状体と、構造物が取り付けられる上部棒状体とを備え、下部棒状体と上部棒状体との間に、下部棒状体の軸線に対して上部棒状体の軸線を傾斜可能に接続する関節部を有し、この関節部は、前記下部棒状体の上端に取り付けたカップ状の受け部材と、前記上部棒状体の下端に設けた球状部と、この球状部を受け部材内から脱落しないように保持するための抜け止め部材とよりなる球関節で構成したものとしてある。
In order to achieve the above object, an anchor bolt device according to
本発明の請求項２に係るアンカーボルト装置は、前記上部棒状体は外周面に雄ねじ部が形成されているとともに、この雄ねじ部に螺合する上下のナットを備え、構造物の土台構造体にあけた孔を上部棒状体に嵌めて土台構造体を上下のナットで挟み込んで固定するようにした構成のものとしてある。
In the anchor bolt device according to
本発明の請求項３に係るアンカーボルト装置は、前記下部棒状体は、この下部棒状体を内部に収容できる筒体を備え、この筒体が前記基礎内に固定されるように構成したものと してある。
In the anchor bolt device according to
本発明の請求項４に係るアンカーボルト装置は、前記下部棒状体は外周面に雄ねじ部を有するとともに、前記筒体の内周面に下部棒状体の雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有し、下部棒状体を正逆回動せしめることにより、下部棒状体が上部棒状体とともに前記筒体に対して昇降できるように構成したものとしてある。
In the anchor bolt device according to
本発明の請求項５に係るアンカーボルト装置は、前記関節部の受け部材と抜け止め部材が雌雄のねじによって係合するように構成したものとしてある。
The anchor bolt device according to
本発明によれば、構造物の沈下修正によって基礎が傾斜していても、基礎から上方に突出する上部棒状体を正確に鉛直とすることができ、しかも従来の沈下修正のようにアンカーボルトの切断や現場溶接等の煩雑かつ熟練を要する作業が不要となり、沈下修正作業を安全、正確かつ容易に行うことができ、さらに構造が簡単で低コストに製造でき、しかも十分な強度を得ることができる。 According to the present invention, even if the foundation is inclined due to the subsidence correction of the structure, the upper rod-like body protruding upward from the base can be accurately made vertical, and the anchor bolt can be fixed like the conventional subsidence correction. Complex and skillful work such as cutting and field welding is no longer necessary, subsidence correction work can be performed safely, accurately and easily, and the structure is simple and can be manufactured at low cost, and sufficient strength can be obtained. it can.
また、上下の棒状体を昇降できる構造のものは、下部構造体を構造物の土台構造体を上部棒状体から取り外すことなく取り付けたままで土台構造体を昇降せしめて沈下修正を行うことができ、沈下修正の施工を迅速かつ安全に行うことができる。 In addition, the structure that can move the upper and lower bar-like bodies up and down can correct the settlement by raising and lowering the base structure while attaching the lower structure without removing the base structure of the structure from the upper bar-like body, Subsidence correction work can be performed quickly and safely.
以下、本発明に係るアンカーボルト装置の実施例を添付図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。
筒体１は下端が基板２で塞がれ、開口上端にナット３が固定されたものとしてあって、この筒体１のナットにアンカーボルト本体４が螺合されている。
Embodiments of the anchor bolt device according to the present invention will be described below in detail based on specific examples shown in the accompanying drawings.
The
より詳しくは、上記アンカーボルト本体４は上部棒状体５と下部棒状体６とが関節部７を介して接続されたものとしてあって、下部棒状体６の外周面に形成した雄ねじ８が前記ナット３内周面の雌ねじと螺合している。
なお、上記ナット３の雌ねじと下部棒状体の雄ねじ８は耐荷重性の高い台形ねじとするのが望ましい。
More specifically, the anchor bolt
The female screw of the
また、前記上部棒状体５の外周面にはメートルねじ等の雄ねじ９が形成されていて、この雄ねじに上部ナット１０、下部ナット１１がそれぞれ螺合されていて、上下のナット間に上下の座金１２、１３を介して構造物の土台構造体１４を挟み込んで固定するようになっている。
Further, a male screw 9 such as a metric screw is formed on the outer peripheral surface of the upper rod-
しかして、前記関節部７は図２に示されるように、前記下部棒状体６の上端に固設したカップ状の受け部材１５と、前記上部棒状体５の下端に設けた球状部１６と、この球状部が受け部材内から脱落しないように保持するための抜け止め部材１７とで球関節を構成するものとしてあって、上部棒状体５は下部棒状体の中心軸線まわりに全周方向へ角度αの傾斜ができるようになっており、かつ上部棒状体は下部棒状体に対して軸線まわりにフリーに回動できるようになっている。
As shown in FIG. 2, the joint portion 7 includes a cup-shaped receiving
上記上部棒状体の傾斜角度αは、例えば最大で３°程度となるように設定しておくのが好ましく、この最大傾斜角度の上限は５°程度としておき、関節部に過大な荷重が掛からないようにする。 The inclination angle α of the upper bar is preferably set to be, for example, about 3 ° at the maximum, and the upper limit of the maximum inclination angle is set to about 5 ° so that an excessive load is not applied to the joint portion. Like that.
そして前記関節部７の構造を具体的に説明すると、受け部材１５は内周面に雌ねじ１５ａを有するとともに外周面にこの受け部材を回動させるための治具と係合させる平坦面１５ｂ、１５ｂを有し、さらに内底面に前記球状部１６の外面に倣い、この球状部を支持する凹面１５ｃを有している。
The structure of the joint portion 7 will be described in detail. The receiving
また、抜け止め部材１７は筒状にして、外周面に前記受け部材の雌ねじ１５ａと螺合する雄ねじ１７ａを有するとともに、開口上端に外向きフランジ１７ｂを備え、この外向きフランジの外周面に、抜け止め部材を受け部材内に取り付けるための治具と係合させる平坦面１７ｃ、１７ｃを有している。
Also, retaining
上述のように構成した本発明のアンカーボルト装置は、使用状態においては図３に示されるように筒体１を構造物の基礎１８内に固定し、下部の座金１３よりも上の上部棒状体５の部分が基礎上面よりも上方に突出するように設けられる。
したがって、関節部７および下部ナット１１、下部座金１３は基礎の凹部１８ａ内に収容される。
なお、筒体は基礎１８内に配設された筋材（図示省略）に、溶接等の固定手段で強固に固定しておく。
As shown in FIG. 3, the anchor bolt device of the present invention configured as described above fixes the
Therefore, the joint 7, the
The cylindrical body is firmly fixed to a reinforcing material (not shown) disposed in the
しかして、構造物の沈下修正を行なう際には、関節部７の受け部材１５の平坦面１５ｂ、１５ｂに適宜の治具を係合せしめてこの受け部材を正逆回動させることにより、下部棒状体６を正逆回動させて、アンカーボルト本体４を筒体１に対して所要の位置まで昇降させる。
When the settlement of the structure is corrected, an appropriate jig is engaged with the
この際、下部棒状体６は軸回りに回動させられるが、下部棒状体と上部棒状体との間には関節部７が介在しているので、上部棒状体は回転しない。
したがって、上部棒状体は構造物の土台構造体１４が固定されたままの状態としておくことができ、アンカーボルト装置から土台構造体を取り外す必要がなく、安全かつ迅速に沈下修正を行なうことができるという極めて大なるメリットがある。
At this time, the lower rod-
Therefore, the upper bar-like body can be left in a state where the
ところで、構造物が不等沈下した状態では基礎にも傾きが生じており、沈下修正によって構造物が水平に戻されても基礎は傾いたままであり、この基礎に固定された筒体１および下部棒状体６もまた基礎とともに傾いている。
By the way, when the structure is sunk unevenly, the foundation is also inclined, and the foundation remains inclined even when the structure is returned to the horizontal level by the settlement correction. The
しかし、土台構造体１４が取り付けられた上部棒状体５は関節部７を介して筒体に対して傾斜可能となっているので、図４に示されるように筒体１が傾斜していても構造物が水平に戻されれば鉛直となり、構造物を正確かつ確実に支持することができる。
However, since the upper bar-
なお、沈下量が大であって下部棒状体の長さが不足するような場合には、下部棒状体を筒体１から抜き出し、下部棒状体の下端に雌ねじ筒によって延長用棒状体を接続し、この延長用棒状体を筒体１のナット３に螺合せしめる。このように下部棒状体と延長用棒状体とを雌ねじ筒で接続すれば、現場溶接が不要となり、しかも充分な信頼性が得られる。
When the amount of subsidence is large and the length of the lower bar is insufficient, the lower bar is pulled out from the
上述した実施例のものでは、関節部７を基礎の凹部１８ａに収容する構成としてあるが、基礎を上面が平坦なもので構成し、関節部が基礎上面より上方に突出するように設ける場合もあり、この場合には基礎上面と土台構造体の間に生じる隙間に適宜のスペーサを介設する。なお、土台構造体はアンカーボルト装置によって堅固に支持されるので、上記スペーサには樹脂製の波板のような荷重に対する支持力に乏しい材質のものを使用することができる。
In the above-described embodiment, the joint portion 7 is configured to be accommodated in the
また、上述した実施例では関節部７を球関節で構成してあるが、上下の棒状体間に所要の傾斜を付与できる構成の関節であれば、球関節に代えて他の２軸関節や１軸関節で構成する場合もある。 In the above-described embodiment, the joint portion 7 is constituted by a ball joint. However, if the joint is configured to be able to give a required inclination between the upper and lower rod-shaped bodies, other biaxial joints or There may be a case of a single axis joint.
さらに、筒体１は上端にナット３を設けたものではなく筒体内面に雌ねじを有する雌ねじ筒で構成する場合もある。
また、筒体１内部の雌ねじもナット３も設けず、単に筒体内に下部棒状体を挿入するだけの構造とする場合もあり、この場合には下部棒状体の外周にも雄ねじを設ける必要がなく、アンカーボルト本体４の上下位置を調節する際には図５に示されるように筒体内に所要長さに切断したピース１９を挿入してこのピース上に下部棒状体を載せるようにする場合もある。
Further, the
Further, there may be a structure in which neither the internal thread nor the
さらに、アンカーボルト本体の昇降が不要である場合には、筒体１を設けず、下部棒状体６を基礎内に直接固定する場合もある。
Furthermore, when it is not necessary to raise and lower the anchor bolt body, the
１ 筒体 ２ 基板
３ ナット ４ アンカーボルト本体
５ 上部棒状体 ６ 下部棒状体
７ 関節部 ８ 雄ねじ
９ 雄ねじ １０ 上部ナット
１１ 下部ナット １２ 上部座金
１３ 下部座金 １４ 土台構造体
１５ 受け部材 １６ 球状部
１７ 抜け止め部材 １８ 基礎
１９ ピース
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