JP3891363B2 - 遊技情報媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技情報媒体に係わり、特に情報の書き込みエラー等をチェックして、エラーが所定値に累積した場合に動作を不能化する遊技情報媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、遊技媒体を用いた遊技場設備としては、例えばパチンコ遊技機、アレンジボール機、雀球機、メダルを用いたスロットマシン回胴式スロット遊技機)、球を用いたスロットマシン回胴式スロット遊技機)等がある。
従来、例えばパチンコ遊技を行う場合、遊技者は遊技店において貨幣を玉貸機に投入して所望の玉数に変換し、変換した遊技球を所持して遊技機を選択し遊技を行っていた。また、紙幣をある程度貨幣に変換して遊技機に併設された台間玉貸機に貨幣を投入して遊技を行いながら玉貸しを行っていた。
【0003】
近時は、上述のような玉貸しの煩わしさかを解消するために、プリペイドカード(遊技カード)を使用したものがある。これは、予め金額が記録されたカードを遊技者が購入して遊技に使用し、その使用過程でカードに記録されている金額の範囲で遊技に使用できるように変換して、変換した分を当該カードに記録されている金額を減額するものである。具体的には、カードを用いて遊技を行う遊技機、例えばパチンコ遊技機、スロットマシン(いわゆるパチスロ遊技機)等は、カードに記録されている有価価値(金額)を遊技価値である遊技球、遊技コインに変換して遊技を行っている。このようなプリペイドカードには、磁気カードがある。
【0004】
また、予め遊技機に所定量の遊技球を封入しておき(いわゆる封入球式遊技機)、有価価値、遊技価値(例えば、持ち玉数)が記憶された記憶媒体(例えば、カード)の挿入に基づいて、その価値の範囲内で遊技を行わせ、その結果、獲得した価値を記憶媒体に記憶する遊技場設備も提案されている。
後者の場合、例えば記憶媒体としてのカードに有価価値、遊技価値を記憶して、その価値に基づいて遊技を行わせるタイプがある。これは、遊技において付与された価値を、実球あるいは実コインとして払い出さずに、カードに記録するもので、このため、遊技者は、今までのように遊技球または遊技コインを持ち歩く煩わしさから開放される。
近時は、記憶媒体としてのカードにICカードを使用する技術が開発されつつあり、その場合、ICカードのセキュリティが高く、改竄の行われにくいことが重要になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の遊技カードにあっては、以下のような問題点があった。
(イ)従来のプリペイドカードを使用した場合、安全性の低い磁気カードに金額情報(有価価値情報)を記憶しているため、金額情報を改竄されるおそれがあり、改竄されると、遊技店、カード会社において、改竄に伴う問題が発生する。したがって、安全性の高い遊技カードであることが望まれている。
(ロ)また、遊技カードに有価価値、遊技価値等の重要度の高い情報を記憶させる場合、安全性の高いカードの使用が必要なため、前述したようなプリペイドカードに使用されている磁気カードを使用すると、上述した場合と同様に、有価価値、遊技価値の改竄等の問題が発生する。
【0006】
(ハ)このような不具合を解決するために、従来の磁気カードを使用したものではなく、ICカードを遊技カードとして使用することも提案されているが、この場合にはICカードの特性としての安全性に頼ってしまい、ICカードを挿入する端末装置に対して安全性を確保するという点で、未だ有効なものはない。
例えば、本発明の出願人は、ICカードが挿入される遊技場設備の各端末装置との間で相互認証をするという技術(後述の実施例参照)を開発しているが、そのような場合、ICカードを挿入した端末装置の認証が偽と判定されたとき、何回でもICカードの挿入が可能であると、端末装置の認証に連続してチャレンジされてしまい、不都合である。したがって、セキュリティレベルを高くすることが望まれている。
【0007】
(ニ)また、ICカードへの情報の書き込みエラー等があった場合に、従来は端末装置がただカードを排出するのみで、再度、書き込みにトライできる構成であったため、遊技者が不具合の発生する確率の高いICカードを継続して所持することになるという問題点があった。したがって、常に遊技者に一定の正常な機能を保持したICカードを提供することが望まれる。
(ホ)ICカードは一般的に安全性が高いものであるが、それでも情報の書き込み/読み出しには所定のコマンド、通信プロトコルを使用しており、また、通信において暗号化して情報の転送を行っているものもある。その場合、コマンド、通信プロトコルあるいは暗号化のプロセスが第3者に解読されると、情報の改竄が可能であるため、対策が望まれるが、従来は端末装置の認識番号を間違えてもICカードの動作が不能にならず、次回にまた同じ端末装置に何回でも、ICカードを挿入(つまりアクセス)することが可能であったため、結果的にICカードの情報を改竄されるおそれがあった。
【0008】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、情報の改竄が難しく、セキュリティレベルを高くできる遊技情報媒体を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、請求項1記載の発明による遊技情報媒体は、少なくとも有価価値情報、遊技価値情報、セキュリティ情報等の遊技に関連する情報、及び複数の端末装置の認識情報を記録可能な遊技関連情報記録手段と、
被装着端末装置よりの指令に基づいて前記遊技関連情報記録手段への遊技関連情報の書き込みおよび読み出しを行う情報書込読出手段と、
情報書込読出手段の指令に基づく遊技関連情報記録手段への情報の書き込み時に送られた情報と書き込まれた情報との比較を行う書込情報比較手段と、
被装着端末装置よりの指令に基づいて送出される端末装置認識情報と、前記遊技関連情報記録手段に予め格納されている当該端末装置認識情報とを比較判定する被装着端末装置認証手段と、
前記書込情報比較手段による比較結果が不一致の場合、及び前記被装着端末装置認証手段による比較判定が偽と判断された場合に不具合発生回数を計数する不具合計数手段と、
不具合計数手段の計数結果が予め定められた所定値に達したとき、特定の被装着端末装置を除き、少なくとも前記情報書込読出手段の動作を不能にする動作不能化手段と、を備え、
前記書込情報比較手段による比較結果が不一致の場合には不具合発生回数として1を加算して計数し、前記被装着端末装置認証手段による比較判定が偽と判断された場合には直ちに不具合発生回数を予め定められた所定値に設定することを特徴とする。
【0010】
好ましい態様として、例えば請求項2記載のように、前記動作不能化手段は、
被装着端末装置に動作不能状態に遷移することを報告する動作不能遷移報告手段を備えているようにしてもよい。
【0011】
例えば請求項3記載のように、前記動作不能化手段は、
遊技者に動作不能であることを報知する動作不能報知手段を備えているようにしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、カード式遊技システムに適用した一実施例として図面を参照して説明する。
(I)遊技場設備の全体構成
図1はICカードを利用するカード式遊技システムを実現する遊技場設備の全体構成を示すブロック図である。図1において、1は遊技店、2はカード管理会社(以下、カード会社という。図面も同様)である。遊技店1には大きく分けてカード管理装置(以下、管理装置という)11、経営分析装置12、中継器13、景品POS(景品交換装置)14、ATM交換機15、島ユニット(いわゆる島設備:遊技機取付設備に相当)16、中継器21、22、カード発行機(情報媒体発行装置)23、更新機(情報媒体更新装置)24、大型金額付加機(有価価値付加装置)25が配置されている。
【0016】
さらに、島ユニット16には複数の遊技機(封入球式遊技機)31a〜31n(以下、適宜単に31の符号で表す)、補給装置32が配置されている。なお、図1では島ユニット16および中継器(副中継器)22をそれぞれ1つしか示していないが、このような島ユニット16および中継器(副中継器)22は島単位で、複数配設されている。
景品POS14、カード発行機23、更新機24、大型金額付加機25、遊技機31は後述のICカード200(遊技情報媒体)を装着可能な被装着端末装置に相当する。
【0017】
ATM交換機15は遊技店1内に設置された管理装置11、経営分析装置12、主中継器13、景品POS14からの情報の伝送を制御する交換制御装置であり、光ファイバーからなる情報伝送路41を介して、例えば155Mbpsの情報量の伝送が可能である。
ここで、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)について説明する。一般に、パケット通信では高速動作ができず、あまり高いビットレイトの信号を扱えない。これに対して、ATM交換では符号誤り率の低い光ファイバー伝送路のような高品質伝送路を使用するのが前提で、セル(デジタル化された一定長さの情報ブロック)ごとの誤りチェックをせずに、直接高速動作ができるハードウエアスイッチで交換接続する。これにより、半導体スイッチの動作速度までは使うことができ、数100Mビット/秒以上の信号でも交換接続できるようになっている。このようなATM交換技術を用いると、データ、文書、音声、イメージ、画像等のさまざまなタイプの情報の転送が単一のラインで可能になる。
【0018】
本実施例のATM交換機15は上記原理に基づき店内設置の各端末装置からの情報を受信したり、必要な情報を送信したりするための交換制御を行う。
上記ATM交換機15および光ファイバーからなる情報伝送路41は物理的に情報の伝送容量の大きい第1伝送網42を構成し、管理装置11、経営分析装置12、主中継器13、景品POS14は第1伝送網42で結合されるネットワークを構成している。物理的に情報の伝送容量の大きいシステムとは、ATM交換技術および光ファイバーを使用した極めて大きい伝送容量を確保できるシステムのことである。
【0019】
主中継器13は上位の第1伝送網42と下位の中継器21、22との間の情報伝送の中継を行うもので、例えば光中継器が使用され、赤外線を使用した通信を行う。そして、主中継器13は上位の第1伝送網42ではATM交換機151との間で155Mbpsの情報伝送が可能であり、下位の中継器21、22との間で16Mbpsの情報伝送が可能な構成である。
下位の中継器21はカード発行機23、更新機24、大型金額付加機25と、主中継器13との間の情報伝送を中継するもので、例えば光中継器が使用され、赤外線を使用した通信を行う。そして、中継器21はカード発行機23、更新機24、大型金額付加機25との間で1Mbpsの情報伝送が可能である。
【0020】
一方、下位の中継器22は遊技機31a〜31n、補給装置32と、主中継器13との間の情報伝送を中継するもので、例えば光中継器が使用され、赤外線を使用した通信を行う。そして、中継器22は遊技機31a〜31n、補給装置32との間で1Mbpsの情報伝送が可能である。
上記中継器21、22、主中継器13、カード発行機23、更新機24、大型金額付加機25、遊技機31a〜31n、補給装置32は、無線(ここでは赤外線による情報伝送)よりなる第2伝送網43で結合されるネットワークを構成している。
そして、ATM交換機15および光ファイバーからなる情報伝送路41を介して構成される伝送容量の大きい第1伝送網42に接続される管理装置11、経営分析装置12、主中継器13、景品POS14を含むネットワークと、第2伝送網43で結合される中継器21、22、主中継器13、カード発行機23、更新機24、大型金額付加機25、遊技機31a〜31n、補給装置32を含むネットワークは全体としてLAN(ローカルエリアネットワーク)を構成し、情報の転送が相互に高速で可能なシステムになっている。
【0021】
管理装置11は店内に設置されたATM交換機15を介してカード会社2と電話回線45(例えば、ISDN等のデジタル回線)で結ばれている。管理装置11とATM交換機15との間は光ファイバーからなる情報伝送路41で接続されている。
カード会社2は全国共通のICカードを遊技カードとして発行したり、遊技店1における遊技カードに関する精算を行ったりする。また、必要に応じて遊技店1における管理装置11の各種情報を受信したりする(例えば、カードの決済情報の受信)。遊技店1は、カードの発行情報とか、必要な情報をカード会社2から得たり、問い合わせる等のために電話回線を介してカード会社2と接続されている。
なお、以下の説明では、後述のICカード200(遊技情報媒体)を単に、適宜、遊技カードあるいはカードと略称して用いる。
【0022】
ここで、具体的に説明すると、カード会社2はカードを発行する際に遊技カードに対して仮発行機番号、シリアル番号(例えば、発行ナンバー)、セキュリティ情報、暗号鍵を格納して各遊技店に発行する。また、カード会社2はカード情報の他に、カード発行機23、遊技機31、更新機24、大型金額付加機25、景品POS14の識別番号(各端末装置を相互認証するときに必要な個別識別情報)、カードの制限情報(例えば、付加金額の最大値:20000円)等の情報を各遊技店の管理装置11に転送する。なお、個別識別情報は、初期値として後に、カード発行機23に管理装置11が送信することになる。
このように遊技店1は、カードの発行情報とか、必要な情報をカード会社2から得たり、問い合わせる等のためにATM交換機15を介してカード会社2と接続されている。
【0023】
管理装置11はホールの管理室に配置され、カードシステムに関する管理として、カード会社2より電話回線、ATM交換機15、情報伝送路41を介してカード発行機23、遊技機31、更新機24、大型金額付加機25、景品POS14の識別番号、カードの制限情報等の情報を受け取り、初期値としてカード発行機23等に送信する処理を行う他に、遊技店1の各端末装置の管理制御に必要な処理を行う。また、カードの決済に関する情報をカード会社2に送信する処理も行う。さらに、管理装置11は発行されたカードの各種カード情報を管理したり、また、各端末機装置(例えば、遊技機31、更新機24等)より挿入されたカードとの照合来歴を記憶管理する。なお、カードとの照合来歴は当店当日限りでクリアされる。
【0024】
経営分析装置12は、同様にホールの管理室に配置され、ホールの経営に関する演算、表示、シミュレーション処理等を行うもので、ATM交換機15、情報伝送路41を介して各端末装置に接続され、必要な情報を受け取る。例えば、ホールの島ユニット16に設置された多数の封入球式の遊技機31から必要なデータを収集して経営に必要な演算、表示、シミュレーション処理のために各種遊技状態に対応するデータを整理して経営分析を行い、その結果をディスプレイに表示させたり、プリンタに印刷させたりする。
【0025】
(II)端末装置の通信系統
図2は端末装置の通信系統を示す図である。図2において、景品POS14は光ファイバーからなる情報伝送路41を介して店内に設置されたATM交換機15に接続され、主中継器13も光ファイバーからなる情報伝送路41を介してATM交換機15に接続されている。すなわち、これらはATM交換機15および光ファイバーからなる情報伝送路41を介して構成される伝送容量の大きい第1伝送網42に接続される。
一方、主中継器13は第1伝送網42と第2伝送網43との間で情報の中継を行う機能を有しており、各端末装置(カード発行機23、更新機24、大型金額付加機25、遊技機31a〜31n、補給装置32)に対して第2伝送網43の中継器21、22を介して情報のネットワークが構成される。
【0026】
中継器21、22は赤外線通信によりカード発行機23の光送受信部101、更新機24の光送受信部102、大型金額付加機25の光送受信部103、遊技機31a〜31nのディスプレイユニット104a、104bにおける光送受信部105a、105b、補給装置32の光送受信部(図示略)との間で相互に情報の伝送を行う。なお、ディスプレイユニット104a、104bについては、以下、適宜単に104の符号で表し、光送受信部105a、105bについては、以下、適宜単に105の符号で表す。
島ユニット16には遊技機31a、31bが配置されるとともに、台間金額付加機71が配置されている。
【0027】
カード発行機23はカード会社2から購入したICカード200(遊技情報媒体)を遊技カードとして遊技者に発行(例えば、ICカードを所持していない遊技者が購入するような場合)するもので、例えば1000円で遊技カードを発行する。なお、発行されたカードは所定の期間(例えば、1年間)まで継続使用が可能である。カード発行機23は光送受信部101を介して管理装置11や経営分析装置12との間で遊技カードの売上情報等の転送を行う。また、カード発行機23はカード発行時に、ICカードとの間で相互認証処理を行い、正当と判断した場合に、カードに、カード発行機23、遊技機31、更新機24、大型金額付加機25、景品POS14の識別番号および各情報の初期値(例えば、持ち玉数=0)を記録する処理を行う。
【0028】
大型金額付加機25は遊技者が購入したICカードを挿入し、硬貨、紙幣を投入することにより、所望の金額をICカードに付加するもので、まずICカードの相互認証処理を行い、その結果に基づいてICカードに金額(有価価値)を付加する。付加金額としては、例えば3000円、5000円、10000円の何れかを選択できる。なお、金額の付加は隣接する遊技機間に配置された台間金額付加機71によっても行うことが可能であり、この場合は1000円単位での金額付加になっている。
遊技機31はICカードの相互認証を行い、その結果に基づいてICカードに記録されている金額(有価価値情報)を遊技に使用可能な持ち玉数(遊技価値情報)に変換して遊技可能とし、また、遊技の結果既に記録してある持ち玉数(遊技価値)により遊技可能とし、その遊技の結果をICカードに記録する。
【0029】
具体的には、ICカードが挿入されることにより、ICカードの情報(金額データ、持ち玉数データ等)を読み取って玉貸しを行ったり、遊技者の獲得した玉数をICカードに記憶したりする制御を行い、ディスプレイユニット104の光送受信部105を介してネットワーク網で管理装置11や経営分析装置12との間でICカードによる玉貸し(つまり売上)情報等の転送を行う。
なお、ディスプレイユニット104には通信制御装置が配置されており、通信制御装置により遊技情報に対応したデータ(伝文パケット)を赤外線を使用したポーリング通信が可能な形式にして光送受信部105を介してネットワーク網で転送する。
【0030】
更新機24はICカードを支障なく使用するために、所定の有効期限(例えば、1年間)を過ぎたカードを新しいカードに交換するためのもので、有効期限(例えば、1年)を超えたICカードが挿入されたとき、所定条件下(ここでは更新の許可を管理装置11を経由してカード会社2に問い合わせ、許可が出た場合に更新する)で当該ICカードを使用不能状態にして回収し新たなICカードを発行するとともに、回収前のICカードに記録されている情報を、新たなICカードに記録する処理を行う。
【0031】
景品POS14はICカードの相互認証を行い、その結果に基づいてICカードの情報に応じた景品の交換処理を行うもので、ICカードに記録されて持ち玉数(遊技価値)に基づいて精算可能とする。精算可能としたのは、ICカードに記録されている持ち玉数データが管理装置11に記録されているデータと不一致の場合があれば、遊技者とホールの係員との話合いで景品交換を決定するからであり、一律に全ての場合に景品交換を認めるものではないからである。
また、景品POS14はホールのカウンタに配置され、係員の監視が常時可能な場所としている。景品POS14における景品交換では、ICカードに記憶された持ち玉数情報に基づいて、現金、賞品(遊技者が選択した品物と球数により交換)、貯玉金額(当該ホールの換金率で金額情報として格納される)への交換が可能である。
補給装置32は島ユニット16に配置された複数の遊技機31a〜31nに対して封入球を封入したり、補給したりするものである(図1参照)。
【0032】
(III)ICカードの構成
(a)ICカードの内部ブロック構成
次に、ICカード200について詳細に説明する。
図3はICカード200の構成を示すブロック図である。図3において、ICカード200は遊技カードとして使用され、送受信平面コイル201、クロック取出回路202、直流化回路203、送信回路204、復調回路205、クロック回路206、クロック切替回路207、電力切替回路208、太陽電池209、昇圧回路210、ドライバ回路211、LCD212、CPU213、ROM214、RAM215、EEPROM216およびキースイッチ217を有している。
【0033】
ここで、遊技カードとして使用されるICカード200について定義すると、ICカードとは通常は8ビット(若しくは4ビット)のCPU、データ用メモリ、所定のプログラムを格納したプログラムメモリを搭載し、非接触型で電磁結合方式のものが用いられ、CPUの機能を活かして高度の判断、演算、データ保護等ができる高セキュリティメモリ媒体をいう。使用しているデータ用メモリは不揮発性で、例えば書換え型のEEPROMが主流である。
そして、通常薄いプラスチックカード(塩化ビニール製カードでもよい)にICが埋め込まれて、携帯性を確保しつつ、十分な保護が図れるようになっている。また、磁気カードと異なり、安全性やセキュリティ保護が十分になされている。なお、ICカードでなく、同様に安全性やセキュリティ保護が十分になされている光カードを用いるようにしてもよい。その場合には、カードリーダ・ライタ等の必要部分は光カードに対応したものが使用される。
【0034】
送受信平面コイル201は前述した各装置のカードリーダライタにICカード200が挿入されたとき、カードリーダライタから発射される電磁波を捕捉して電力、情報(例えば、コマンド、データ、信号等の情報)の供給を受ける(すなわち、被装着端末装置より発射される電磁波を捕捉する)とともに、無線による電磁結合によりカードリーダライタに対して情報の送信を行うもので、ICカード200を無接点カード(すなわち、無接触型のカード)として機能させるためのものである。
【0035】
なお、カードリーダライタから発射される電磁波を捕捉するとき、その電磁エネルギーを捕捉し、これからICカード200に供給すべき電力の供給を受ける。このとき、カードリーダライタから発射される電磁波は、ICカード200を作動させるのに必要な電力に対応する十分なパワーを有している。また、上記情報はデータ、コマンド、パラメータ、信号(例えば、クロック信号)を含む広い概念であり、カードリーダライタとICカード200との間で、転送が行われる全ての情報を意味している。以下では、無線による電磁結合により電力の供給、相互に情報の転送を行う状態を、適宜「電力供給信号がある」という表現を用いて説明する。
【0036】
クロック取出回路202(速いクロック周波数を有する)は送受信平面コイル201を介して受信したカードリーダライタからの無線による電磁結合信号からクロック信号を取り出してクロック切替回路207に出力する。一方、クロック回路206(遅いクロック周波数を有する)は携帯時におけるCPU213の処理に必要なクロック信号を生成してクロック切替回路207に出力する。クロック切替回路207はクロック取出回路202あるいはクロック回路206の出力を切り替えるもので、ICカード200がカードリーダライタに挿入されて電磁結合しているときはクロック取出回路202からのクロック信号をCPU213に供給し、カードリーダライタに挿入されていないときはクロック回路206のクロック信号をCPU213に供給する。
【0037】
直流化回路203は送受信平面コイル201を介して受信したカードリーダライタからの無線による電磁結合信号からICカード200への供給電力になる電磁エネルギーを取り出して直流変換し(すなわち、送受信平面コイル201によって補足した電磁波から電力を取り出して駆動電力を生成し)、電力切替回路208および送信回路204に供給する。太陽電池209は外部の光(例えば、太陽光)を受けて直流電力を発生して電力切替回路208に供給するもので、ICカード200の表面に配置される。電力切替回路208はICカード200への電力供給を直流化回路203あるいは太陽電池209に切り替えるもので、ICカード200がカードリーダライタに挿入されて電磁結合しているときは直流化回路203からの直流電力をCPU213に供給し、カードリーダライタに挿入されていないときは太陽電池209のからの直流電力をCPU213および昇圧回路210に供給する。
【0038】
昇圧回路210はLCD212を駆動するために必要な電圧に昇圧するもので、電力切替回路208から供給された直流電圧を所定電圧に昇圧してドライバ回路211に供給する。ドライバ回路211は昇圧回路210によって昇圧された直流電圧によりLCD212を駆動し、このときCPU213の出力信号に基づいてLCD212に情報を表示させる。LCD212はドライバ回路211によって駆動され、CPU213の出力信号に基づいて対応する情報を表示する。LCD212としては、小型で細長い液晶ディスプレイとして配置され、1行で複数の数字、記号等を使用して必要な情報(例えば、玉貸金額、持ち玉数、貯玉金額等)を表示可能なモノクロタイプのものが用いられる。LCD212としてカラーの液晶ディスプレイを使用してもよい。キースイッチ217は遊技者によって操作されるもので、例えばキーを押す毎にLCD212に表示される金額、持ち玉金額、貯玉金額等の情報を順次切り換えることが可能になっている。
復調回路205は送受信平面コイル201を介して受信したカードリーダライタからの無線による電磁結合信号を復調して必要なデータを取り出す処理を行い、取り出したデータをCPU213に出力する。送信回路204はCPU213の出力信号に基づいて直流化回路203から供給される電力を消費することで、間接的にカードリーダライタ側にICカード200からの信号を知らせる。
【0039】
CPU213はICカード200へのデータの書き込み/読み出しに必要な処理を行い、ROM214はCPU213の実行する処理プログラムや処理に必要なデータを記憶している。RAM215はワークエリアとして用いられ、EEPROM216(遊技関連情報記録手段)は不揮発性メモリで電源供給が断たれてもデータを保持可能なもので、例えば金額データ、持ち玉数データ、貯玉金額データ、各端末機器の識別情報(例えば、カード発行機識別情報、大型金額付加機識別情報等)等の必要な情報を記憶する。
【0040】
(b)カードリーダライタ制御装置の構成
図4はカードリーダライタ制御装置のブロック構成を示す図である。図4に示すものは、各端末装置に配置されるカードリーダライタ制御装置に対応しており、一例としてカード発行機23に配置されているカードリーダライタ制御装置251およびカードリーダライタ252を例にとって説明する。
カードリーダライタ制御装置251はCPU231、変調回路232、受信回路233、送受信平面コイル234、付属のネットワークボード247を有している。CPU231はICカード200からのデータの読み出し/ICカード200へのデータの書き込みに必要な演算処理を行い、カードリーダライタ252の作動を制御する。変調回路232はCPU231の出力信号に基づき、ICカード200に対して動作電力を供給する信号を変調して送受信平面コイル234に出力する。したがって、送受信平面コイル234にはICカード200の動作電力を供給する信号に対してデータが重畳して乗ることになる。送受信平面コイル234は変調回路232の出力に基づいて駆動され、ICカード200側の送受信平面コイル201に対して電磁結合によりICカード200の動作電力および転送データ、信号(クロック信号も含まれる)を送信する。
【0041】
受信回路233は送受信平面コイル234に供給される変調回路232の出力がどのように変化するかを監視して(すなわち、送受信平面コイル234および送受信平面コイル201間の電磁結合によりICカード200の送信回路204によって送信すべき情報に基づいて電力を消費するので、それに対応する電圧波形を監視することにより、間接的にICカード200からのデータに対応した信号変化を検出する(ICカード200からのデータを受信することに相当)。付属のネットワークボード247はカードリーダライタ制御装置251に対して電源供給を行うとともに、CPU231との間でデータの転送を行う。
【0042】
(c)ICカードの構造
次に、ICカード200の構造について説明する。
図5はICカード200の表側の外観斜視図である。図5において、ICカード200の表側には細長い形状のLCD212および太陽電池209が併設して配置され、さらに円形のキースイッチ217が配置されている。また、図6に示すようにICカード200の内部には送受信平面コイル201、演算制御部261、通信制御部262が配置されている。送受信平面コイル201はICカード200の中央よりやや太陽電池209側に配置され、円形に形成されている。
演算制御部261はクロック回路206、クロック切替回路207、電力切替回路208、昇圧回路210、ドライバ回路211、CPU213、ROM214、RAM215およびEEPROM216を含む大きめの1つのICとして形成され、LCD212の端子近傍に配置されている。通信制御部262はクロック取出回路202、直流化回路203、送信回路204、復調回路205を含む小さめの1つのICとして形成され、送受信平面コイル201の近傍に配置されている。
【0043】
図7はICカード200の組み立て構造を示す図である。図7(A)はICカード200の上部部材301を示し、上部部材301は薄いプラスチックの素材からなり、LCD212および太陽電池209が配置される部分は透明のクリア部材302、303によって形成されている。また、上部部材301のうちキースイッチ217が配置される部分は所定の色を施したキースイッチ部材304によって形成されている。
図7(B)はICカード200の基盤部310を示し、基盤部310はプリント配線可能な素材からなり、演算制御部261、通信制御部262、キースイッチ217、送受信平面コイル201等の各回路を形成している。また、基盤部310はLCD212および太陽電池209に一体的に連結されている。演算制御部261、通信制御部262および送受信平面コイル201は情報書込読出手段を構成する。また、演算制御部261は不具合計数手段、動作不能化手段、動作不能遷移報告手段、被装着端末装置認証手段、不具合決定手段、情報書込読出可能化手段を構成する。演算制御部261およびLCD212は動作不能報知手段を構成する。
【0044】
図7(C)はICカード200のケーシング320を示し、ケーシング320は薄いプラスチックの素材からなり、LCD212および太陽電池209が配置される部分は凹状に窪んだ受け部321、322に形成されている。また、ケーシング320のうち演算制御部261、通信制御部262、キースイッチ217、送受信平面コイル201等の各回路が配置される部分も同様に凹状に窪んだ受け部323に形成されている。
図7(D)はICカード200の裏側のシール部材330を示し、シール部材330は所定の色が施された薄いシール状の素材からなり、ケーシング320の裏面側に貼り付けられる。
このような構造のICカード200を組み立てるには、ケーシング320に基盤部310を上から装着し、次いで、上部部材301を基盤部310の上に被せ、さらにケーシング320の裏面にシール部材330を貼り付ける。このように工程によりICカード200が組み立てられる。
【0045】
(d)ICカードの記憶情報
図8はICカード200に記憶される情報(以下、適宜、カード情報という)を示す図である。各データはICカード200のそれぞれの格納エリアにデータ毎に区別して記憶される。
・カード番号(カードNO)
カード会社2によって発行されるカード識別番号であり、例えば製造年月日、製造番号を基にして発行される。データとしては、例えば32バイト構成である。
・セキュリティ情報(セキュリティコード:遊技情報媒体認識情報に相当)
各端末装置でICカード200の正当性を判断するためのデータ(すなわち、カードの真偽を判断するデータ)であり、カード会社2によって予め格納されている。例えば、符号を含む乱数を使用してセキュリティコードが作成される。
・テンポラリカウンタ
ICカード200の書き込み/読み出しで不具合が発生したときに計数されるカウンタである。テンポラリカウンタの累積値が所定値に達すると、エラー表示をしてもよいし、あるいは使用不能にしてもよい。
【0046】
・本日収支
そのカードを保有する遊技者に対する本日の収支決算の内容を示すデータである。収支は金額表示で表される。例えば、本日使用した玉貸し分(マイナス分)と、景品POSにおける精算分(所定のレートでの貯玉金額への加算および景品交換分を金額換算したもので、プラス分)との差額が本日収支のデータとなる。
・発行機番号
カード発行機23の識別番号であり、発行機PIN(以下、発行機識別番号という)と称する。なお、カード初期時(納入時)は仮発行機識別番号が格納されており、この仮発行機識別番号にて相互認証が行われる。その後、発行機識別番号(真の識別番号)がカード発行時にカードに書き込まれる。
・更新機番号
カード更新機24の識別番号であり、更新機識別番号と称する。
【0047】
・遊技機番号
遊技機31の識別番号であり、遊技機識別番号と称する。
・大型金額付加機番号
大型金額付加機25の識別番号であり、大型金額付加機識別番号と称する。
・景品POS番号
景品POS14の識別番号であり、景品POS識別番号と称する。
・管理装置番号
管理装置11の識別番号であり、管理装置識別番号と称する。
なお、発行機番号、更新機番号、遊技機番号、大型金額付加機番号、景品POS番号、管理装置識別番号、スクランブルキー(暗号鍵)、セキュリティコード等は全国共通であり、カード会社2より管理装置11に送られる。また、ICカード200には格納されていないが、カード会社2についてもカード会社番号(カード会社の識別番号)が付与されており、これはカード会社識別番号と称する。
【0048】
・玉貸し金額
ICカード200に付加した金額で、現在、玉貸しに使用可能な残高である。
・貯玉金額
持ち玉数を景品POS14にて所定のレートで貯玉に変換した金額で、玉貸しに使用可能な残高である。
・持ち玉数
遊技に使用可能な現在の持ち玉数である。当店、当日限り遊技に使用できる。
・遊技機番号記録
遊技に使用した最終の遊技機の台番号である。これは、遊技の来歴を残したりするためと、カード情報が管理装置11のファイルデータと異なった場合等に遊技者を救済するデータとして使用するためにある。
・最終ホール名
遊技をした最終の遊技店の名称である。これは、遊技の来歴を残すためである。
・最終ホール番号
遊技をした最終の遊技店の識別番号である。これは、遊技の来歴を残すためである。遊技店の識別番号は市町村で、階層化されている。
【0049】
・使用年月日
ICカード200が使用された年月日であり、特に最終の使用年月日を記憶する。これは、遊技の来歴を残すためである。
・カード状態記録
現在のICカード200の状態(以下、カード状態という)を記憶するもので、例えば「通常」、「遊技中」、「中断」、「打止」、「規制1」、「規制2」、「規制3」がある。「通常」とは、遊技機31以外の端末機器にカードを挿入した状態あるいは遊技者が携帯している状態をいう。「遊技中」とは、カードを遊技機31に挿入している状態である。「中断」とは、遊技を中断している状態をいい、例えば遊技者が遊技機31から離れて食事にいくようなときに、遊技を中断する場合の情報である。「打止」とは、出玉が一定量を超えて遊技機31での遊技が打ち止めになっている状態をいう。「規制1」、「規制2」、「規制3」とは、例えば持玉数の移動(他機種等へ)の禁止等の状態である。
【0050】
・有効期限情報
ICカード200は発行日より1年間を有効としており、有効期限情報とは、カードの発行日より1年が経過する期限日のことである。
・スクランブルキー
暗号鍵のことであり、これはカード会社2より遊技店の管理装置11に送られ、カード発行機23によりカードに格納される。例えば、スクランブルキーのエリアに格納されている情報と、受け取った暗号化された玉貸金額等との排他的論理和をとって復号化して使用する等が行われる。
【0051】
(e)カード情報のメモリマップ
カード情報はICカード200のEEPROM216の所定の格納エリアにデータ毎に区別して記憶されるようになっており、図9はカード情報のメモリマップを示している。図9において、左列の数字0〜255はメモリマップのアドレスを示し、各列は32バイトのデータエリアがある。アドレス0のエリアには発行機番号、更新機番号、大型金額付加機番号、遊技機番号、景品POS番号が格納され、アドレス1のエリアにはカード番号が格納される。また、アドレス2のエリアにはセキュリティコード、アドレス3のエリアにはテンポラリカウンタ、アドレス4のエリアには有効期限がそれぞれ格納される。
【0052】
アドレス5のエリアには玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号が格納され、これらの情報はヘキサデータ(16進データ)であり、演算用のデータとなっている。そして、アドレス5からアドレス154までのエリアは1列(1アドレス)毎に玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号が格納可能で、アクセスがある度にアドレス5からアドレス154までの範囲でアドレスが更新されて、前回とは別のエリアに情報が書き込まれるようになっている。これは、情報の書き込みエリアをアクセス毎に変更することで、EEPROM216の使用耐久性を高めるためである。
【0053】
アドレス155のエリアには稼働アドレスポインタおよび稼働ローテーションカウンタが格納される。稼働アドレスポインタは玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号の各情報が格納されるアドレスを指定するためのポインタであり、アドレス5からアドレス154までの範囲でアクセスがある度にカウントアップされて次のアドレスを指定する。
稼働ローテーションカウンタは稼働アドレスポインタがアドレス5からアドレス154までの範囲を1回巡回する度にカウントアップされるもので、カウントアップされると、再び元のアドレス5に戻って玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号の各情報がアドレス5のエリアに格納される。
【0054】
アドレス156のエリアには玉貸情報(表示)、持玉数情報(表示)、貯玉情報(表示)、本日収支(表示)、台番号(表示)、店名(表示)、有効期限(表示)が格納され、これらの情報は10進データ又はキャラクタデータであり、LCD212に表示するための表示用のデータとなっている。そして、アドレス156からアドレス252までのエリアは1列(1アドレス)毎に玉貸情報(表示)、持玉数情報(表示)、貯玉情報(表示)、本日収支(表示)、台番号(表示)、店名(表示)、有効期限(表示)が格納可能で、アクセスがある度にアドレス156からアドレス252までの範囲でアドレスが更新されて、前回とは別のエリアに情報が書き込まれるようになっている。これは、情報の書き込みエリアをアクセス毎に変更することで、EEPROM216の使用耐久性を高めるためである。
【0055】
アドレス254のエリアには表示アドレスポインタおよび表示ローテーションカウンタが格納される。表示アドレスポインタは玉貸情報(表示)、持玉数情報(表示)、貯玉情報(表示)、本日収支(表示)、台番号(表示)、店名(表示)、有効期限(表示)の各情報が格納されるアドレスを指定するためのポインタであり、アドレス156からアドレス253までの範囲でアクセスがある度にカウントアップされて次のアドレスを指定する。
表示ローテーションカウンタは表示アドレスポインタがアドレス156からアドレス253までの範囲を1回巡回する度にカウントアップされるもので、カウントアップされると、再び元のアドレス156に戻って玉貸情報(表示)、持玉数情報(表示)、貯玉情報(表示)、本日収支(表示)、台番号(表示)、店名(表示)、有効期限(表示)の各情報がアドレス156のエリアに格納される。アドレス255のエリアには暗号鍵が格納される。
【0056】
(f)ICカードアクセス権状況
図10はICカード200の各カード情報のアクセス権の状況を示す図である。図中、左列はICカード内のカード情報を示し、各端末装置のうちカード情報に対して書き込みあるいは読み出しのアクセス権があるものは○印で示している。例えば、カード番号はカード会社2では書き込み/読み出しが可能であるが、各端末装置では読み出ししかできないようにアクセス権が設定されている。
この場合、カード番号は書き込み情報に相当し、カード会社2にとってアクセス(書き込みのアクセス)を許可された規定情報に相当する。また、カード番号は読み出し情報に相当し、カード発行機23にとってアクセス(読み出しのアクセス)を許可された規定情報に相当する。以下、その他のカード情報についても同様であり、各端末装置との間で図10に示す内容に沿って書き込み情報/読み出し情報に相当し、アクセスを許可されたときは規定情報として扱われる。
【0057】
次に、作用を説明する。
図11〜図19はICカード200の制御プログラムを示すフローチャートである。このプログラムはICカード200をカードリーダライタに挿入しているときの他、カードを携帯して操作したときも実行される。
A.ICカードのメインプログラム(図11〜図13)
プログラムがスタートすると、まずステップS10でオフラインモードであるか否かを判別する。これは、カードが端末装置(被装着端末装置)に挿入されて電力供給信号(電磁波の供給)があるか否かを判断するものである。電力供給信号はカードを端末装置のカードリーダライタに挿入したとき、カードリーダライタから無線によって供給される。
【0058】
(a)オフラインモードの場合(カード携帯時)
これは、電力供給信号がない場合に相当し、ステップS10の判別結果がYESとなって、ステップS12に進み、以降のステップで遊技者のカード操作に対応した処理を実行する。なお、カードの電源は内蔵の太陽電池209から供給される。このとき、カードリーダライタに挿入されていないから、クロック回路206のクロック信号(遅いクロック周波数を有する)がCPU213に供給される。一方、カードリーダライタに挿入されると、クロック取出回路202からのクロック信号(速いクロック周波数を有する)がCPU213に供給されることになる。
【0059】
まず、ステップS12でRAM215を初期化し、ステップS14でテンポラリカウンタの値が所定値(ここでは「5」)以上であるか否かを判別する。テンポラリカウンタは、書き込み時に送られた情報と、書き込まれた情報との比較を行い、不一致の場合又は被装着端末装置から送信された端末認識番号のチェックを行い、不一致の場合に「1」だけカウントアップされる不具合発生回数を計数するカウンタであり、カウンタが所定値以上になると、カードの動作を不能化するようになっている。テンポラリカウンタが「5」以上であるときはステップS16に進んでLCD212に「累積異常」を表示する。これは、遊技者にカードが動作不能であることを報知することに相当する。この状態は、カードの使用が一切できない状態であり、遊技者はカード情報を見ることができない。したがって、このときは遊技店の係員にカードを見せて、カードの取り扱い判断は係員に委ねることになる。例えば、遊技者と話合いの上、カードを更新する等の処置が取られる。
【0060】
テンポラリカウンタが「5」未満であるときは、ステップS18、ステップS22、ステップS26で当該カードが発行前のものであるか、更新済みであるか、発行済みであるかをそれぞれ判別する。
各ステップでの「発行前」、「更新済み」、「発行済み」の判断はカード内に格納されているカード発行機番号(端末装置識別番号)によって行われ、以下のように区別するカード発行機番号が付けられる。
・「発行前」=55AA(仮発行機番号)
・「更新済み」=0000(カード更新機14に挿入され、回収されたカード)
・「発行済み」=5151(真発行機番号)
カード会社2より納入されたカードには、暗号化されたセキュリティコード、暗号化されたカード番号、暗号化された仮カード発行機番号、暗号鍵およびICカード200を動かすプログラムが記録されている。カード発行機23は仮カード発行機番号を使用してカードとの間で相互認証を行い、その後、初期値として各端末装置の認識番号(このとき、真カード発行機番号が仮カード発行機番号に上書される)、遊技の初期値(例えば、持ち玉数=0とか)を書き込み、カードを発行する。
【0061】
ステップS18の判別でカードの発行前であるか否かは、カードに仮発行機番号が入っているか、あるいは真発行機番号が入っているかで判断し、仮発行機番号が入っていれば「発行前」、真発行機番号が入っていれば「発行済み」となる。カードが発行前であるときは、ステップS20に進んでLCD212に「初期」を表示する。この状態は、カード会社2より納入された状態のカードであることを表している。したがって、通常であればカード発行機23のタンク(カードをストックしている所)に入っているべき状態に相当する。しかし、LCD212に「初期」が表示されると、例えばカードが盗難にあった等の事態が考えられ、「初期」を表示してカードの情報が見られないようにする。
【0062】
カードが発行前でなければ、ステップS22に進んでカードが更新済みであるか否かを判別する。更新済みであれば、ステップS24に進んでLCD212に「DEAD−CARD」を表示する。この状態は、カード更新機24により有効期限が経過したとして回収された状態のカードであることを表し、使用不能化されている。したがって、通常であればカード更新機24の回収タンクに入っているべき状態に相当する。しかし、LCD212に「DEAD−CARD」が表示されると、例えばカードが回収タンクから盗難にあった等の事態が考えられ、「DEAD−CARD」を表示してカードを使用不能化する。
【0063】
カードが発行前でなく、かつ更新前であれば、ステップS26に進んでカードが発行済みであるか否かを判別する。発行済みでなければ、ステップS12に戻って上記処理を繰り返す。一方、発行済みであれば、ステップS28に進んで稼働ローテーションカウンタは所定値であるか否かを判別する。稼働ローテーションカウンタは、遊技関連情報(すなわち、玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号)をEEPROM216に格納しているため、同じ所(エリア)を連続して使用すると格納エリアの耐久性が悪くなるので、1回使用(例えば、書き込みに使用)する毎に、次のエリアに情報を書き込む(当然、情報の読み出しも行われる)ようにしていることから、複数の格納エリアの全ての範囲を使うと、カウントアップして使用したことを計数するものである。そして、一範囲を使うと、同範囲を再度使用するために、格納エリアがローテーションする。したがって、稼働ローテーションカウンタは格納エリアがローテーションする回数を計数する。これは、書き込み保証回数があるため、このように格納エリアをローテーションさせる方法を採っているのである。そのため、保証限度回数にきたら、新しいICカードに更新して、ICカード200の動作を保証できるように報知することが行われる。
【0064】
ステップS28の判別結果で稼働ローテーションカウンタが所定値であれば、ステップS30に進んでLCD212に「カードを更新して下さい」というメッセージを表示する。この状態は、有効期限が経過していなくても行われる。これにより、遊技者は当該カードをカード更新機24に挿入して更新することが要求されていることを知ることができる。次いで、ステップS32でカードのキースイッチ217がオンしているか否かを判別する。キースイッチ217がオンしていないときは、ステップS30に戻って処理を繰り返す。キースイッチ217がオンすると、ステップS34に進む。また、ステップS28の判別結果で稼働ローテーションカウンタが所定値未満であれば、ステップS30、ステップS32をジャンプしてステップS34に進む。
【0065】
ステップS34では、表示アドレスポインタを取得する。表示アドレスポインタは、玉貸情報(表示)、持玉数情報(表示)、貯玉情報(表示)、本日収支(表示)、台番号(表示)、店名(表示)、有効期限(表示)の情報の格納アドレスを指定するためのポインタである。したがって、各情報を表示するために最新の表示アドレスポインタの値を取得し、ステップS36で当該アドレスの内容を読み込む。すなわち、表示アドレスポインタによって指定された当該アドレスに格納されている表示情報を読み込む。
【0066】
最初は、ステップS38で玉貸金額(カードの残金)をLCD212に表示する。これにより、遊技者はカードを携帯した状態で、遊技に使用可能な残金を知ることができる。次いで、ステップS40でキースイッチ217が押された(オンか)か否かを判別し、押されていなければステップS38に戻って玉貸金額の表示を継続し、キースイッチ217が押されると、ステップS42で貯玉金額をLCD212に表示する。これにより、遊技者はカードを携帯した状態で、遊技に使用可能な貯玉金額を知ることができる。
以下同様に、ステップS44でキースイッチ217が押されたか否かを判別し、押されていなければステップS42に戻って貯玉金額の表示を継続し、キースイッチ217が押されると、ステップS46で持ち玉数をLCD212に表示する。これにより、遊技者はカードを携帯した状態で、遊技に使用可能な持ち球数を知ることができる。
【0067】
次いで、ステップS48でキースイッチ217が押されたか否かを判別し、押されていなければステップS46に戻って持ち玉数の表示を継続し、キースイッチ217が押されると、ステップS50でカードの有効期限(カードの有効期限がいつまでであるかその月日)をLCD212に表示する。これにより、遊技者はカードを携帯した状態で、カードの有効期限を知ることができる。
次いで、ステップS52でキースイッチ217が押されたか否かを判別し、押されていなければステップS50に戻って有効期限の表示を継続し、キースイッチ217が押されると、ステップS54で本日収支(すなわち、本日の遊技結果に対応した収支状況)をLCD212に表示する。これにより、遊技者はカードを携帯した状態で、本日の遊技の収支状況を知ることができる。
【0068】
次いで、ステップS56でキースイッチ217が押されたか否かを判別し、押されていなければステップS54に戻って本日収支の表示を継続し、キースイッチ217が押されると、ステップS58でホール名(すなわち、最後に遊技をして遊技店名)をLCD212に表示する。これにより、遊技者はカードを携帯した状態で、遊技店名を知ることができる。
次いで、ステップS60でキースイッチ217が押されたか否かを判別し、押されていなければステップS54に戻ってホール名の表示を継続し、キースイッチ217が押されると、ステップS62で台番号(すなわち、最後に遊技をした遊技機の台番号)をLCD212に表示する。これにより、遊技者はカードを携帯した状態で、最後に遊技をした遊技機の台番号を知ることができる。
【0069】
次いで、ステップS62でキースイッチ217が押されたか否かを判別し、押されていなければステップS62に戻って遊技機の台番号の表示を継続し、キースイッチ217が押されると、ステップS28に戻って処理を繰り返す。
このように、キースイッチ217が押される度に表示内容が変化して情報が表示され、当該アドレスに格納されている表示情報が読み出されてLCD212に表示される。これにより、遊技者は最低限知りたい情報が表示されることで、遊技の来歴を容易に知ることができる。
【0070】
(b)オンラインモードの場合(カードリーダライタに挿入しているとき)
これは、電力供給信号がある場合に相当し、ステップS10の判別結果がNOとなって、ステップS66に分岐し、以降のステップで端末装置との間で情報の転送を行う処理を実行する。このとき、このとき、CPU213に供給されるクロックの周波数は速くなり、クロック取出回路202からのクロック信号(速いクロック周波数を有する)がCPU213に供給される。
ステップS66では活性化コマンドがあるか否かを判別し、なければこのステップに待機し、活性化コマンドがあると、ステップS68で活性化処理を行う。活性化処理はカードリーダライタとの回線テスト等を行い、カードとカードリーダライタとの間でスムーズに情報伝送が行えるようなアイドリングを行う。次いで、ステップS70に進み、活性化処理で異常がないか否かを判別し、異常が確認されると、ステップS72に分岐して回線異常をカードリーダライタに送信し、ステップS70に戻る。
【0071】
そして、回線異常がなくなると、ステップS74に進んでカード会社フラグ、管理装置フラグをクリアする。次いで、ステップS76でカード会社処理を行う。これは、カード会社2の端末装置によりカード内容のチェックを行うような場合におけるICカード200の動作処理である(詳細はサブルーチンで後述)。次いで、ステップS78で管理装置処理を行う。これは、端末装置が管理装置11である場合にカード内容のチェックを行う処理である(詳細はサブルーチンで後述)。
次いで、ステップS80に進んでテンポラリカウンタが所定値(ここでは「5」)以上であるか否かを判別する。テンポラリカウンタが「5」以上であるときは、ステップS82に進んでカードリーダライタにカード不能エラーコマンドを送信する。これにより、カードリーダライタではカード動作が不能であることを認識するとともに、ICカード200側ではカードの動作を不能化する。ここでいう動作の不能化とは、ステップS84以降の処理を行わないことであり、カードと端末装置間で情報の転送が一切できなくなる。
ステップS82を経ると、ステップS70に戻る。したがって、テンポラリカウンタが「5」以上であれば、ステップS84以降の処理に進まず、端末装置との間でカード情報の転送は行われない。
【0072】
テンポラリカウンタが「5」未満であるときは、ステップS84に進んでカード発行機フラグ、大型金額付加機フラグ、遊技機フラグ、景品POSフラグ、更新機フラグをクリアする。次いで、ステップS86でカード発行機処理を行う。これは、端末装置がカード発行機23である場合に遊技者の要求によりカードを発行する処理を行うものである(詳細はサブルーチンで後述)。以下、同様にして各端末装置に対応する処理を行う。すなわち、ステップS88では大型金額付加機処理を行い、ステップS90では遊技機処理を行い、ステップS92では景品POS処理を行い、ステップS94では更新機処理を行う。これらのステップS88〜ステップS94の処理の概要は、ステップS86におけるカード発行機処理と同様であるので、代表としてカード発行機処理を詳細に説明する。ステップS94を経ると、ステップS70に戻って処理を繰り返す。
【0073】
B.カード発行機処理のサブルーチン
図14はカード発行機処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンがスタートすると、ステップS100でカード発行機23よりチェックコマンドがあるか否かを判別し、チェックコマンドが送信されていなければ、ステップS102に分岐してカード発行機フラグがあるか否かを判別する。カード発行機フラグがあればステップS100に戻って処理を繰り返し、カード発行機フラグがなければ今回のルーチンを終了してメインプログラムにリターンする。
【0074】
一方、カード発行機23よりチェックコマンドが送信されていれば、ステップS104に進んでカード発行機フラグをセットする。次いで、ステップS106ではカード発行機23から受信した仮カード発行機番号(他の端末装置であれば、その端末装置の識別番号)と、カードに格納されている仮カード発行機番号とを暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化して比較する。所定のアルゴリズムとは、例えばスクランブルキーのエリアに格納されている情報と、カード発行機23から受け取った暗号化された仮カード発行機番号との排他的論理和をとって復号化するようなアルゴリズムである。
【0075】
ここで、カード内の遊技関連情報は暗号化されて格納されており、カードから情報を送信(例えば、端末装置に送信)するときは、カード内に格納されている情報をそのまま送信する。すなわち、暗号化されたままの情報を端末装置に送信する。したがって、生情報をカードに格納しておき、送信時に生情報を暗号化するものではない。また、端末装置から情報を受信するときは、受信した暗号化されている情報をメモリ(例えば、ワークエリアとして使用されるRAM215)に一旦記憶しておき、次いで、暗号化されている受信情報を復号化して情報の制限項目をチェックし、OKであればメモリに記憶しておいた暗号化されたままの情報をコマンドに従ってEEPROM216のアドレス指定エリアに書き込む。なお、コマンド自体は暗号化されていない。コマンドに付属する情報が暗号化されているだけである。例えば、「ライトコマンド」、「書き込み領域」、「情報(暗号化された情報)」が端末装置からカードに送信されてきた場合、「ライトコマンド」および「書き込み領域」は暗号化されておらず、「情報」のみが暗号化されている。一方、カード内の情報を読み出す「リードコマンド」であれば、暗号化されて記憶されている情報をそのまま(暗号化情報のまま)、端末装置に送信することになる。
【0076】
ステップS108では、仮カード発行機番号(他の端末装置であれば、その端末装置の識別番号)と、カードに格納されている仮カード発行機番号とを暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化して比較した結果が正常であるか否かを判別する。比較結果が異常であるときはステップS110に分岐してテンポラリカウンタを「1」だけカウントアップしてステップS100に戻る。したがって、このときはカードが無応答になる。これは、エラーコードをわからないように無応答にして改竄のための情報を見せないためでもある。なお、端末装置はエラー処理を行う(例えば、カードを排出する)。
【0077】
なお、ステップS108の判別結果で異常であるときは、ステップS110に分岐してテンポラリカウンタを「1」だけカウントアップするようにしているが、これに限らず、例えば上記のような端末装置の識別番号の比較結果が異常(すなわち、偽)と判定されると、直ちにテンポラリカウンタを所定値(例えば、「5」)にいきなりカウントアップするようにしてもよい。その場合には、端末装置にエラーコマンドを送信し、カード動作が不能であることを認識するとともに、カードは自らその動作を不能化するようにする。このようにすると、端末装置の識別番号の比較結果が偽という重要な判定結果であり、以後、カード発行機23との間でカード情報の転送は行われない。したがって、送信時に端末装置番号を間違えると、直ちにカードの動作が不能になり、カード情報の改竄を有効に防止することができる。
【0078】
一方、ステップS108の比較結果が正常であるときは、カードが被装着端末装置(すなわち、カード発行機23)を認識したことになる。次いで、ステップS112に進んでテンポラリカウンタが「5」以上であるか否かを判別し、「5」以上であればステップS114で端末装置のカードリーダライタにカード不能エラーコマンドを送信する。このとき、端末装置ではカード動作が不能であることを認識し、一方、カードは自らその動作を不能化する。ステップS114を経ると、ステップS100に戻る。したがって、テンポラリカウンタが「5」以上であれば、ステップS116以降の処理に進まず、カード発行機23との間でカード情報の転送は行われない。
【0079】
テンポラリカウンタが「5」未満であるときは、ステップS116に進んで未定義コマンドであるか否かを判別する。未定義コマンドとは、カードと端末装置との間で定義されていないコマンドのことで、未定義コマンドがあると、異常、カードの改竄、故障等が考えられる。したがって、ステップS116で未定義コマンドがあると、ステップS100に戻る。このとき、カードは無応答になる。これは、エラーコードをわからないように無応答にして改竄のための情報を見せないためでもある。なお、端末装置はエラー処理を行う(例えば、カードを排出する)。
【0080】
ステップS116で未定義コマンドがなければ、ステップS118に進んでカード発行機23のカードリーダライタからセキュリティ要求コマンドがある(送信されている)か否かを判別する。セキュリティ要求コマンドがあれば、ステップS120に分岐してセキュリティチェックコマンド、格納してあるセキュリティコード(暗号化してある)およびカード番号(シリアル番号)を端末装置のカードリーダライタに送信する。これにより、端末装置ではセキュリティコードをチェックしてカードを認識する。ステップS120を経ると、ステップS100に戻ってループを繰り返す。
このようにして、カードと端末装置(カード発行機23)間で相互認証が行われる。
【0081】
以上の相互認証プロセスを図20を用いて説明すると、端末装置(すなわち、カード発行機23)からカード(すなわち、ICカード200)に対して端末チェックコマンド、端末装置認識番号(暗号化された情報)およびセキュリティデータ要求コマンドを送信する。この場合、端末装置認識番号とは個別識別情報のことであり、例えば仮カード発行機識別番号である。また、端末チェックコマンドおよびセキュリティデータ要求コマンドは、単なる指令コマンドなので、暗号化されていない。
カードは端末装置から送信された端末チェックコマンドを受信し、受信した端末チェックコマンドに基づいて端末装置をチェックする処理を行う。すなわち、カードは端末装置から受信した端末チェックコマンドに基づき情報(暗号化された端末装置認識番号)を暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化して端末装置認識番号を取得する。
【0082】
次いで、復号化した端末装置認識番号(以下、端末装置から送信され復号化した端末装置認識番号という)と、カード内に予め記憶している端末装置認識番号を復号化したものとを比較照合してチェックするが、このときカード内に予め記憶している端末装置認識番号は暗号化されているので、チェックの前に、まずカード内に予め記憶している端末装置認識番号を暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化し、復号化した端末装置認識番号(以下、カード内保有の端末装置認識番号という)を取得する。そして、端末装置から送信され復号化した端末装置認識番号と、復号化したカード内保有の端末装置認識番号とを比較照合してチェックし(端末装置認識番号確認処理を行い)、一致していればOK(正当な端末装置であると判断)として、先に受信したセキュリティデータ要求コマンドに基づいてセキュリティチェックコマンド、予め記憶しているセキュリティデータ(暗号化された情報)およびカード番号(暗号化された情報)を端末装置に送信する。
【0083】
端末装置はカードから送信されたセキュリティチェックコマンドを受信し、受信したセキュリティチェックコマンドに基づき、セキュリティコード(暗号化された情報)を暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化してセキュリティコードを取得する。次いで、復号化したセキュリティコードと端末装置に記憶されているセキュリティコードを比較照合してチェックし(カード確認処理を行い)、一致していれば(正規のセキュリティコードであれば)、OK(正当なカードであると判断)として相互認証が完了する。
【0084】
ステップS122ではリードコマンドがあるか否かを判別し、リードコマンドがあればステップS124に分岐して非アクセス領域への情報の読み出しがあるか否かを判別する。これは、端末装置毎に読み出せる情報が規定されているからである(図10のアクセス権状況参照)。
(a)非アクセス領域への情報の読み出しの場合
非アクセス領域への情報の読み出しであれば、ステップS126に分岐してパラメータエラーコマンドを端末装置に送信してステップS100に戻る。したがって、このときはカード情報を読み出すことができない。ステップS100に戻ると、処理を繰り返す。
(b)非アクセス領域ではない領域(アクセス可能領域)への情報の読み出しの場合
ステップS124で非アクセス領域への情報の読み出しでなければ、ステップS128に進んで指定されたデータ(読み出し要求の情報)を現在の稼働アドレスポインタのメモリ又は専用メモリより取得し、送信データとしてセットする。
【0085】
ここで、稼働アドレスポインタのメモリとは、図9に示すメモリマップのうち、アドレス5〜アドレス154の各列のエリアに相当し、稼働アドレスポインタのメモリに格納されるものはしては、玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号の情報がある。一方、専用メモリとは、図9に示すメモリマップのうち、アドレス0〜アドレス4、アドレス255の各列のエリアに相当し、専用メモリに格納されるものとしては、例えば発行機番号、更新機番号、大型金額付加機番号、遊技機番号、景品POS番号、カード番号、セキュリティコード、テンポラリカウンタ、有効期限、暗号鍵の情報がある。
次いで、ステップS130でセキュリティチェックコマンド、格納されているセキュリティコード(暗号化されている)およびカード番号を端末装置に送信する。次いで、ステップS132でリードレスポンスコマンドおよび先にセットされた送信データを端末装置に送信する。このとき、送信データは暗号化されているので、そのまま送信される。
【0086】
ここで、カードと端末装置との間では暗号化された情報であっても、情報の転送が行われる毎に、相互認証が行われる。例えば、イベントが発生してカードからの情報の読み込みが必要なときは、その都度、相互認証処理が行われるようになっている。
これを図21を参照して説明すると、図21に示すように、端末装置(カード発行機23)からカード(すなわち、ICカード200)に対して端末チェックコマンド、端末装置認識番号(暗号化された情報)、リードコマンド(情報の読み出しを要求するコマンド)、および暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで暗号化したパラメータ(読み出し要求の情報を指定するもの)を送信する。端末装置認識番号とは個別識別情報のことであり、例えばカード発行機認識番号である。
【0087】
カードは端末装置から送信された端末チェックコマンドを受信すると、受信した端末チェックコマンドに基づいて端末装置をチェックする処理を行う。すなわち、カードは端末装置から受信した端末チェックコマンドに基づき情報(暗号化された端末装置認識番号)を暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化して端末装置認識番号を取得する。復号化した端末装置認識番号(すなわち、端末装置から送信され復号化した端末装置認識番号)と、カード内に予め記憶している端末装置認識番号を復号化したものとを比較照合してチェックするが、このときカード内に予め記憶している端末装置認識番号は暗号化されているので、チェックの前に、まずカード内に予め記憶している端末装置認識番号を暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化し、復号化した端末装置認識番号(すなわち、カード内保有の端末装置認識番号)を取得する。そして、端末装置から送信され復号化した端末装置認識番号と、復号化したカード内保有の端末装置認識番号とを比較照合してチェックし(端末装置認識番号確認処理を行い)、一致していればOK(正当な端末装置であると判断)として、先に受信したリードコマンドに基づいてリードレスポンスコマンド、読み出し要求情報を指定しているパラメータに対応した情報(暗号化されている)、セキュリティチェックコマンド、予め記憶しているセキュリティコード((暗号化された情報)およびカード番号(暗号化された情報)を端末装置に送信する。
【0088】
端末装置はカードから送信されたセキュリティチェックコマンドを受信し、受信したセキュリティチェックコマンドに基づき、セキュリティコード(暗号化された情報)を暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化してセキュリティコードを取得する。次いで、復号化したセキュリティコードと端末装置に記憶されているセキュリティコードを比較照合してチェックし(カード確認処理を行い)、一致していれば(正規のセキュリティコードであれば)、OK(正当なカードであると判断)として相互認証が完了する。次いで、カードから受信した情報を同様に復号化して使用する。復号化では、暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで処理する。例えば、端末装置より受信し格納している暗号鍵と、カードから受け取った暗号化された情報との排他的論理和をとって復号化するようなアルゴリズムを用いて復号化する。
【0089】
このように、カードと端末装置(ここではカード発行機23)との間では暗号化された情報であっても、情報の転送が行われる毎に、相互認証を行い、相互認証結果がOK(カードおよび端末装置が正規である)との確認をした後に、カードのデータを使用する。したがって、例えばイベントが発生してカード発行機23からの情報の読み込みの必要があるときには、その都度、相互認証処理が行われることになり、より一層カード情報の安全性が高められる。なお、イベントが発生してカードに情報を書き込む場合も同様に相互認証を行い、相互認証結果がOK(カードおよび端末装置が正規である)との確認をした後に、カードにデータを書き込む。
ステップS132を経ると、ステップS100に戻って処理を繰り返す。
【0090】
ステップS122でリードコマンドでないときは、ステップS134に進んでライトコマンドであるか否かを判別する。ライトコマンドでなければ、ステップS116に戻ってループを繰り返す。ライトコマンドであれば、ステップS136で非アクセス領域への情報の書き込みはあるか否かを判別する。これは、端末装置毎にカードに書き込める情報が規定されているからである(図10のアクセス権状況参照)。
(c)非アクセス領域への情報の書き込みの場合
非アクセス領域への情報の書き込みであれば、ステップS126に分岐してパラメータエラーコマンドを端末装置に送信してステップS100に戻る。したがって、このときはカードに情報を書き込むことができず、ステップS100に戻り、処理を繰り返す。
【0091】
(d)非アクセス領域ではない領域(アクセス可能領域)への情報の書き込みの場合
ステップS136で非アクセス領域への情報の書き込みでなければ、ステップS138に進んで専用データ領域への書き込みである否かを判別する。
(d−1)専用データ領域への書き込みでない場合(専用データ領域外への書き込み)
専用データ領域への書き込みでなければ、ステップS140に進んで受信データ(暗号化)をメモリへ格納し、ステップS142で受信データを暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化する。例えば、スクランブルキーのエリアに格納されている情報と、暗号化された受信データとの排他的論理和をとって復号化するようなアルゴリズムを用いて復号化する。
【0092】
次いで、ステップS144〜ステップS148で各制限情報をチェックする。すなわち、ステップS144で玉貸金額が最大値(例えば、2万円)を超えているか否かを判別し、ステップS146で貯玉金額が最大値(例えば、2万円)を超えているか否かを判別し、さらにステップS148で持玉数が最大値(例えば、99999個)を超えているか否かを判別する。何れかの制限情報の判別結果がNGであれば、ステップS126に分岐してパラメータエラーコマンドを端末装置に送信してステップS100に戻る。したがって、このときは受信データをカードに書き込むことができず、ステップS100に戻り、処理を繰り返す。
【0093】
全ての制限情報の判別結果がOKであれば、ステップS150に進んで現在の稼働アドレスポインタを「1」だけカウントアップする。これは、今回新規に受信データを書き込みするので、データの書き込みエリアを次に進めるためである。次いで、ステップS152で稼働アドレスポインタが所定値(例えば、当該アドレス情報の格納エリアの最大値)を超えているか否かを判別する。稼働アドレスポインタが所定値を超えていなければ、ステップS158にジャンプする。
一方、稼働アドレスポインタが所定値を超えているときはステップS154に進んで稼働アドレスポインタに初期アドレスポインタをセットする。これは、当該アドレス情報の格納エリアの最大値を超えたので、再び、最初の格納エリアに戻すためである。次いで、ステップS156で稼働ローテーションカウンタを「1」だけカウントアップする。稼働ローテーションカウンタは稼働アドレスポインタがアドレス5からアドレス154までの範囲を1回巡回する度にカウントアップされるものであるから、カウントアップされると、再び元のアドレス5に戻って玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号の各情報がアドレス5のエリアに格納されることになる。
【0094】
次いで、ステップS158に進み、メモリに記憶しておいた暗号化されたままの情報(ステップS140参照)を更新した稼働アドレスポインタによって指定されるエリアに書き込む。次いで、ステップS160でベリファイが正常か否かを判別する。これは、ステップS158で書き込んだ情報が正常に書き込まれたか否かの書き込み確認(ベリファイチェック)を行うものである。
ベリファイが異常のときは、ステップS162に分岐してテンポラリカウンタを「1」だけカウントアップし、ステップS164でテンポラリカウンタが「3」以上であるか否かを判別する。テンポラリカウンタが「3」未満であればステップS158に戻って同様のループを繰り返す。これにより、再度、情報の書き込みをトライすることになる。そして、情報が正常に書き込まれたなら、ステップS166に進む。
【0095】
しかし、情報の書き込みを複数回トライしても、情報が正常に書き込まれなければ、すなわちステップS164でテンポラリカウンタが「3」以上になると、ステップS165に進んで書き込みエラーコマンドを端末装置に送信し、ステップS100に戻る。これにより、端末装置ではカード動作が不能であることを認識し、一方、カードは自らその動作を不能化する。その後、ステップS100に戻る。したがって、ステップS100からの処理を繰り返すことになるが、何回か書き込みをトライしてテンポラリカウンタが「5」以上になると、ステップS112でYESに分岐し、カード送信エラーコマンドが端末装置に送信される。そして、端末装置ではカード動作が不能であることを認識し、一方、カードは自らその動作を不能化する。
【0096】
情報が正常に書き込まれた場合、ステップS166に進み、セキュリティチェックコマンド、格納してあるセキュリティコード(暗号化されている)およびカード番号を端末装置(カード発行機23)に送信する。次いで、ステップS168でライトレスポンスを端末装置に送信する。このように、カードと端末装置との間では情報の転送が行われる毎に、相互認証が行われる。すなわち、このケースではカードに情報を書き込むとき、ベリファイチェックが正常であると、相互認証処理が行われてライトレスポンス(書き込み正常の終了を知らせるもの)が端末装置に送信される。
次いで、ステップS170で表示演算処理を行う。これは、最新の稼働アドレスポインタのメモリの内容(16進データ)を表示用のデータ(10進数データ又はキャラクタデータ)に変換するものである(詳細はサブルーチンで後述)。ステップS170を経ると、ステップS100に戻って処理を繰り返す。
【0097】
(d−2)専用データ領域への書き込みの場合
ステップS138で専用データ領域への書き込みであるときは、ステップS172に分岐して受信データを指定された専用アドレスのメモリへ書き込む。専用データ領域に書き込めるもの(すなわち、専用メモリに格納されるもの)としては、例えば発行機番号、更新機番号、大型金額付加機番号、遊技機番号、景品POS番号、カード番号、セキュリティコード、テンポラリカウンタ、有効期限等の情報がある。
次いで、ステップS174でベリファイが正常か否かを判別する。これは、ステップS172で書き込んだ情報が正常に書き込まれたか否かの書き込み確認(ベリファイチェック)を行うものである。
【0098】
ベリファイが異常のときは、ステップS176に分岐してテンポラリカウンタを「1」だけカウントアップし、ステップS178でテンポラリカウンタが「3」以上であるか否かを判別する。テンポラリカウンタが「3」未満であればステップS172に戻って同様のループを繰り返す。これにより、再度、情報の書き込みをトライすることになる。そして、情報が正常に書き込まれたなら、ベリファイが正常になってステップS182に進む。しかし、情報の書き込みを複数回トライしても、情報が正常に書き込まれなければ、すなわちステップS178でテンポラリカウンタが「3」以上になると、ステップS180に進んで書き込みエラーコマンドを端末装置に送信し、ステップS100に戻る。これにより、端末装置ではカード動作が不能であることを認識し、一方、カードは自らその動作を不能化する。
【0099】
情報が正常に書き込まれた場合、ベリファイが正常になってステップS182に進み、セキュリティチェックコマンド、格納してあるセキュリティコード(暗号化されている)およびカード番号を端末装置(カード発行機23)に送信する。次いで、ステップS184でライトレスポンスを端末装置に送信する。
このように、カードと端末装置との間では専用データ領域への書き込みである場合も、その情報の転送が行われる毎に、相互認証が行われる。すなわち、このケースではカードの専用データ領域に情報を書き込むとき、ベリファイチェックが正常であると、相互認証処理が行われてライトレスポンス(書き込み正常の終了を知らせるもの)が端末装置に送信される。
ステップS184を経ると、ステップS100に戻って処理を繰り返す。
【0100】
C.表示演算処理のサブルーチン
図17はカード発行機処理における表示演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンがスタートすると、ステップS200で表示アドレスポインタを「1」だけカウントアップする。これは、今回新規に受信データを書き込みしたので、そのデータを表示するための表示データ用のエリアを次に進めるためである。なお、表示アドレスポインタは玉貸情報(表示)、持玉数情報(表示)、貯玉情報(表示)、本日収支(表示)、台番号(表示)、店名(表示)、有効期限(表示)の各情報が格納されるアドレスを指定するもので、アドレス156からアドレス252までの範囲でアクセスがある度にカウントアップされて次のアドレスを指定する。
次いで、ステップS202で表示アドレスポインタが所定値(例えば、当該アドレス情報の格納エリアの最大値)を超えているか否かを判別する。表示アドレスポインタが所定値を超えていなければ、ステップS206にジャンプする。
【0101】
一方、表示アドレスポインタが所定値を超えているときは、ステップS204に進んで表示アドレスポインタを初期アドレスポインタにセットする。これは、当該アドレス情報の格納エリアの最大値を超えたので、再び、最初の格納エリアに戻すためである。次いで、ステップS206で現在の稼働アドレスポインタの内容を読み込む。すなわち、現在の稼働アドレスポインタによって指定されるエリアにある情報(玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号の何れか)を読み出す。次いで、ステップS208で暗号鍵を使用して稼働アドレスポインタによって指定されるエリアにあるメモリ内容(情報)、有効期限データを復号化する。このとき、メモリ内容(情報)、有効期限データは16進のデータになっており、16進データのままで復号化する。復号化では、例えばスクランブルキーのエリアに格納されている情報と、暗号化されている各データとの排他的論理和をとって復号化するようなアルゴリズムを用いて復号化する。
【0102】
次いで、ステップS210で復号化した各データ(16進データ)を10進数データ又はキャラクタデータに変換する。次いで、ステップS212で10進数又はキャラクタデータに変換したデータを、更新した表示アドレスポインタによって指定されるメモリへ書き込む。ステップS212を経ると、カード発行機処理にリターンする。
このように、端末装置(カード発行機23)より電力がICカード200に供給されているとき、表示用の演算を行い(つまり、16進データを10進数データ又はキャラクタデータに変換し)、表示用データのメモリ(格納エリア)に格納しておくことが行われる。これは、太陽電池209による動作時には十分な電力がとれないので、消費電力を低下させるべくクロックを低下させており、そのために表示情報の切換え時に迅速に表示が切換わるように、十分な電力の供給があり、動作クロックが速いときに演算させ記録しておくものである。
したがって、携帯時(太陽電池209の駆動時)は表示用データのメモリに格納された情報が検索され、当該アドレスに格納されている表示情報が読み出されてLCD212に表示される。このとき、検索情報は既に10進数データ又はキャラクタデータに変換済みであり、単にメモリから読み出すのみでよいから、ICカード200の消費電力を抑えつつ、必要なデータを迅速に表示させることができる。
【0103】
D.カード会社処理のサブルーチン
図18はカード会社処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、内容的にはカード発行機処理に類似しているが、カード会社2で使用される場合であることから、カードのメモリ領域への書き込み、読み出しの制限がなく、また、相互認証も行われない。
このサブルーチンがスタートすると、ステップS300でパスワードチェックコマンドがあるか否かを判別する。パスワードは予めICカード200のROM214の中のプログラムに格納されており、例えばカード会社2よりの納品の時点ではプログラムに格納されている。パスワードチェックコマンドはカード会社2の端末装置からカードに送信される。パスワードチェックコマンドが送信されていなければ、ステップS302に分岐してカード会社フラグがあるか否かを判別する。カード会社フラグがあればステップS300に戻って処理を繰り返し、カード会社フラグがなければ今回のルーチンを終了してメインプログラムにリターンする。
【0104】
一方、カード会社2の端末装置よりパスワードチェックコマンドが送信されていれば、ステップS304に進んでカード会社フラグをセットする。次いで、ステップS306でカードから受信したパスワードをチェックし、ステップS308でパスワードのチェック結果が正常であるか否かを判別する。パスワードのチェック結果が異常であれば、ステップS300に戻って処理を繰り返す。パスワードのチェック結果が異常というケースは、例えばカード会社2からホールに納品する前にカードが盗難(製造段階で盗難)にあったような場合である。
【0105】
ステップS308のパスワードチェックが正常であれば、ステップS310に進んでリードコマンドがあるか否かを判別し、リードコマンドがあればステップS312に分岐して指定されたデータ(読み出し要求の情報)をメモリより取得し、送信データとしてセットする。なお、カード会社2からアクセスする場合には、図10のアクセス権状況から分かるように、全ての情報を読み出し可能で、非アクセス領域というものはない。また、相互認証も行われない。次いで、ステップS314でリードレスポンスコマンドおよび先にセットされた送信データを端末装置(カード会社2)に送信する。このとき、送信データは暗号化されているので、そのまま送信される。ステップS314を経ると、ステップS300に戻って処理を繰り返す。
【0106】
ステップS310でリードコマンドがなければ、ステップS316に進んでライトコマンドがあるか否かを判別する。ライトコマンドがなければ、ステップS310に戻って処理を繰り返す。ライトコマンドがあれば、ステップS318に進んで受信データを指定されたメモリへ書き込む。なお、カード会社2の場合には専用データ領域という区別はなく、どこでもデータを書き込める。
ここで、カード会社2からホールにカードを納品するときは、カードに所定の初期情報が書き込まれる(EEPROM216に書き込まれる)。初期情報としては、例えば暗号化してあるセキュリティコード、暗号化してあるカード番号、暗号化してある仮カード発行機番号、暗号鍵がある。この場合、セキュリティコードおよびカード番号の暗号と、仮カード発行機番号の暗号を暗号鍵を異ならせて暗号化してもよい。このように、セキュリティコードおよびカード番号の暗号と、仮カード発行機番号の暗号とを異ならせるようにすると、両者の暗号鍵を別々にしてより一層セキュリティ性を高めることができる。
【0107】
次いで、ステップS320でベリファイが正常か、すなわちステップS318で書き込んだ情報が正常に書き込まれたか否かの書き込み確認(ベリファイチェック)を行う。ベリファイが異常のときは、ステップS322に分岐して書込エラーコマンドを端末装置(カード会社2)に送信し、ステップS300に戻る。これにより、端末装置ではデータの書き込み動作が不能であることを認識する。ただし、カード会社2の場合には何回でもデータの書き込みにトライできる。
受信データが正常に書き込まれた場合、ベリファイが正常になってステップS324に進み、ライトレスポンスを端末装置に送信し、ステップS300に戻って処理を繰り返す。
【0108】
E.管理装置処理のサブルーチン
図19は管理装置処理のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンがスタートすると、ステップS400で管理装置11よりチェックコマンドがあるか否かを判別し、チェックコマンドが送信されていなければ、ステップS402に分岐して管理装置フラグがあるか否かを判別する。管理装置フラグがあればステップS400に戻って処理を繰り返し、管理装置フラグがなければ今回のルーチンを終了してメインプログラムにリターンする。
一方、管理装置11よりチェックコマンドが送信されていれば、ステップS404に進んで管理装置フラグをセットする。次いで、ステップS406では管理装置11から受信した管理装置番号(管理装置11の識別番号)と、カードに格納されている管理装置番号とを暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化して比較する。所定のアルゴリズムとは、例えばスクランブルキーのエリアに格納されている情報と、管理装置11から受け取った暗号化された管理装置番号との排他的論理和をとって復号化するようなアルゴリズムである。
【0109】
ステップS408では、受信した管理装置番号とカードに格納されている管理装置番号とを暗号鍵を使用して所定のアルゴリズムで復号化して比較した結果が正常であるか否かを判別する。比較結果が異常であるときは、ステップS4000に戻って処理を繰り返す。したがって、このときはカードが無応答になる。
一方、ステップS408の比較結果が正常であるときは、カードが管理装置11を認識したことになる。次いで、ステップS410に進んで未定義コマンドであるか否かを判別する。未定義コマンドとは、カードと管理装置11との間で定義されていないコマンドのことで、未定義コマンドがあると、異常、カードの改竄、故障等が考えられる。したがって、ステップS410で未定義コマンドがあると、ステップS400に戻る。このとき、カードが無応答になる。
【0110】
ステップS410で未定義コマンドがなければ、ステップS412に進んで管理装置11のカードリーダライタからセキュリティ要求コマンドがある(送信されている)か否かを判別する。セキュリティ要求コマンドがあれば、ステップS414に分岐してセキュリティチェックコマンド、格納してあるセキュリティコード(暗号化してある)およびカード番号(シリアル番号)を端末装置(ここでは管理装置11)に送信する。これにより、端末装置ではセキュリティコードをチェックしてカードを認識する。ステップS414を経ると、ステップS400に戻ってループを繰り返す。
【0111】
このようにして、カードと端末装置(管理装置11)間で相互認証が行われる。以上の相互認証プロセスを図20を用いて説明すると、管理装置11からカードに対して端末チェックコマンド、端末装置認識番号およびセキュリティデータ要求コマンドを送信する。この場合、端末装置認識番号とは個別識別情報のことであり、管理装置認識番号である。カードは管理装置11から送信された端末チェックコマンドに基づいて管理装置11をチェックする処理を行う。すなわち、カードは管理装置11から端末装置認識番号を受信すると、カード内に予め記憶している端末装置認識番号と比較照合してチェックし(端末装置認識番号確認処理を行い)、一致していればOK(正当な管理装置11であると判断)として、先に受信したセキュリティ要求コマンドに基づいてセキュリティチェックコマンド、予め記憶しているセキュリティデータおよびカード番号を管理装置11に送信する。
管理装置11はカードから送信されたセキュリティチェックコマンドに基づいて、受信したセキュリティデータと管理装置11に記憶されているセキュリティデータを比較照合してチェックし(カード確認処理を行い)、一致していれば(正規のセキュリティデータであれば)、OK(正当なカードであると判断)として相互認証が完了する。
【0112】
ステップS416ではリードコマンドがあるか否かを判別し、リードコマンドがなければステップS410に戻ってループを繰り返す。リードコマンドがあればステップS418に進む。なお、管理装置11からのアクセスでは、遊技店内の他の端末装置と異なり、非アクセス領域、アクセス可能領域という区分はなく、全ての領域にアクセスできる。ステップS418では指定されたデータ(読み出し要求の情報)を現在の稼働アドレスポインタのメモリ又は専用メモリより取得し、送信データとしてセットする。
【0113】
ここで、稼働アドレスポインタのメモリとは、図9に示すメモリマップのうち、アドレス5〜アドレス154の各列のエリアに相当し、稼働アドレスポインタのメモリに格納されるものとしては、玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号の情報がある。一方、専用メモリとは、図9に示すメモリマップのうち、アドレス0〜アドレス4、アドレス255の各列のエリアに相当し、専用メモリに格納されるものとしては、例えば発行機番号、更新機番号、大型金額付加機番号、遊技機番号、景品POS番号、カード番号、セキュリティコード、テンポラリカウンタ、有効期限、暗号鍵の情報がある。
【0114】
次いで、ステップS420でセキュリティチェックコマンド、格納されているセキュリティコード(暗号化されている)およびカード番号を管理装置11に送信する。次いで、ステップS422でリードレスポンスコマンドおよび先にセットされた送信データを管理装置11に送信する。このとき、送信データは暗号化されているので、そのまま送信される。
【0115】
ここで、カードと管理装置11との間では情報の転送が行われる毎に、相互認証が行われる。例えば、イベントが発生してカードからの情報の読み込みが必要なときは、その都度、相互認証処理が行われるようになっている(図21参照)。したがって、例えばイベントが発生してカードからの情報の読み込みの必要があるときには、その都度、相互認証処理が行われることになり、より一層カード情報の安全性が高められる。なお、イベントが発生してカードに情報を書き込む場合も同様に相互認証を行い、相互認証結果がOK(カードおよび管理装置11が正規である)との確認をした後に、カードにデータを書き込む。ステップS422を経ると、ステップS400に戻って処理を繰り返す。
このように、デッドカードになったものを係員が管理装置11からアクセスしてそのカード内容(例えば、玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号の各情報)を確認することにより、カードを再発行して救済処置を取ることが可能になる。
【0116】
以上のように本実施例では、ICカード200を端末装置に挿入して、カードのEEPROM216に記録されている遊技関連情報(例えば、玉貸情報、持玉数情報、貯玉情報、使用年月日、カード状態、本日収支、店番号、店名、台番号)の書き込みを行うとき、書き込み時に送られた情報と、書き込まれた情報との比較を行い、不一致の場合にはテンポラリカウンタが「1」だけカウントアップし、また、被装着端末装置から送信された端末認識番号のチェックを行い、不一致の場合にも同様にテンポラリカウンタが「1」だけカウントアップし、不具合発生回数として計数される。そして、テンポラリカウンタが所定値(例えば、「5」)以上になると、カードの動作が不能化される(すなわち、デッドカードとなる)。
したがって、従来のようにICカードを挿入した端末装置の認証が偽と判定されたとき、何回でもICカードの挿入が可能であるということがなくなり、端末装置の認証に連続してチャレンジできなくなる。その結果、ICカード200の改竄、不正使用の可能性を極めて低くすることができ、格段にICカード200のセキュリティレベルを高くすることができる。
【0117】
また、カードの動作が不能化されたもの(デッドカード)は、カード会社2によりカード情報を確認することが可能で、その確認結果に応じて正当な遊技者に対してはカードの再発行等の不利益にならない処置を取ることができる。一方、カード情報を改竄したカードであることが判明した場合には、当該カードを没収する等して、以後の対策を講ずることができる。したがって、カードの動作が不能化されても遊技者を救済することができる。
同様に、遊技店1でもデッドカードの救済が可能であり、係員が遊技店1の管理装置11にデッドカードを挿入してカード情報を確認することにより、その確認結果に応じて正当な遊技者に対してはカードの再発行等の不利益にならない処置を取ることができる。一方、カード情報を改竄したカードであることが判明した場合には、当該カードを没収する等して、以後の対策を講ずることができる。したがって、遊技店1においてもカードの動作が不能化されても遊技者を救済することができる。
【0118】
ICカード200への情報の書き込みエラー等があった場合に、従来は端末装置がただカードを排出するのみで、再度、書き込みにトライできる構成であったため、遊技者が不具合の発生する確率の高いICカードを継続して所持することになるという問題点があったが、本実施例では係員がデッドカードを管理装置11に挿入してカード情報を確認し、正当であることが確認されると、カードを再発行することにより、常に遊技者に一定の正常な機能を保持したICカード200を提供することができる。これは、例えばICカード200の機能が悪く、不可抗力的に遊技者がデッドカードにしたようなケースである。
【0119】
ICカード200は一般的に安全性が高いものであるが、それでもコマンド、通信プロトコルあるいは暗号化のプロセスが第3者に解読された場合に、情報の改竄が可能であり、従来は端末装置の認識番号を間違えてもICカードの動作が不能にならず、次回にまた同じ端末装置に何回でも、アクセスが可能であったが、本実施例では端末装置の認識番号を所定回数間違えると、ICカード200が動作不能になるので、ICカード200の改竄を防止することができる。
テンポラリカウンタが「5」以上になるとLCD212に「累積異常」を表示することにより、遊技者にカードが動作不能であることを正確に報知することができる。例えば、そのような場合、このとき遊技者は係員に当該カードを見せて、カードの取り扱い判断を係員に委ね、話合いの上、遊技者が正当であれば、カードの再発行(カード情報を新規なカードに転送して発行)をしてもらうことができる。
【0120】
次に、本発明は上記実施例に示した図20、図21のように端末装置識別番号、セキュリティコード等を暗号化してカードに格納し、相互認証の過程で、復号化して比較チェックするという方法に限るものでない。例えば、端末装置識別番号、セキュリティコード等を暗号化せずに生データのままカードに格納し、それらのデータを読み出して相互認証を行うようなものでも本発明を適用できる。その場合、カード内の遊技関連情報は暗号化されずに生データで格納されており、カードから情報を送信(例えば、端末装置に送信)するときは、カード内に格納されている情報をそのまま送信する(ただし、データの転送に際して相互認証処理を行う)以下、図22、図23を用いて、そのような実施例を説明する。
【0121】
A.カードと端末装置間で相互認証を行う手順
カードと端末装置間で相互認証を行うプロセスを図22を用いて説明すると、端末装置(例えば、カード発行機23)からカード(すなわち、ICカード200)に対して端末チェックコマンド、端末装置認識番号およびセキュリティデータ要求コマンドを送信する。この場合、端末装置認識番号とは個別識別情報のことであり、例えば仮カード発行機認識番号である。カードは端末装置から送信された端末チェックコマンドに基づいて端末装置をチェックする処理を行う。すなわち、カードは端末装置から端末装置認識番号を受信すると、カード内に予め記憶している端末装置認識番号と比較照合してチェックし(端末装置認識番号確認処理を行い)、一致していればOK(正当な端末装置であると判断)として、先に受信したセキュリティ要求コマンドに基づいてセキュリティチェックコマンド、予め記憶しているセキュリティデータおよびカード番号を端末装置に送信する。
端末装置はカードから送信されたセキュリティチェックコマンドに基づいて、受信したセキュリティデータと端末装置に記憶されているセキュリティデータを比較照合してチェックし(カード確認処理を行い)、一致していれば(正規のセキュリティデータであれば)、OK(正当なカードであると判断)として相互認証が完了する。
【0122】
B.イベント発生毎に相互認証を行う手順
次に、図23はカードと端末装置との間で暗号化されていない情報の転送が行われる毎に、相互認証を行う場合の手順を示す図である。図23に示すように、例えば、イベントが発生してカードからの情報(暗号化されていない情報)の読み込みが必要なときは、その都度、相互認証処理が行われる。
まず、端末装置(例えば、カード発行機23)からカード(すなわち、ICカード200)に対して端末チェックコマンド、端末装置認識番号、Aリードコマンド(ある情報の読み出しを要求するコマンド:例えば、A情報)およびパラメータ(読み出し要求の情報を指定するもの)を送信する。端末装置認識番号とは個別識別情報のことであり、例えばカード発行機認識番号である。
【0123】
カードは端末装置から送信された端末チェックコマンドに基づいて端末装置をチェックする処理を行う。すなわち、カードは端末装置から端末装置認識番号を受信すると、カード内に予め記憶している端末装置認識番号と比較照合してチェックし(端末装置認識番号確認処理を行い)、一致していればOK(正当な端末装置であると判断)として、先に受信したAリードコマンドに基づくリードレスポンスコマンド、読み出し要求情報を指定しているパラメータに対応した情報(暗号化)、セキュリティチェックコマンド、予め記憶しているセキュリティコード(セキュリティデータ)およびカード番号を端末装置に送信する。
【0124】
端末装置はカードから送信されたセキュリティチェックコマンドに基づいて、受信したセキュリティコードと端末装置に記憶されているセキュリティコードを比較照合してチェックし(カード確認処理を行い)、一致していれば(正規のセキュリティコードであれば)、OK(正当なカードであると判断)として相互認証が完了する。次いで、カードから受信した情報を使用する。
このように、カードと端末装置(例えば、カード発行機23)との間では暗号化されていない情報の転送が行われる毎に、相互認証を行い、相互認証結果がOK(カードおよび端末装置が正規である)との確認をした後に、カードのデータを使用する。したがって、例えばイベントが発生してカード発行機23からの情報の読み込みの必要があるときには、その都度、相互認証処理が行われることになり、より一層カード情報の安全性が高められる。
【0125】
なお、イベントが発生してカードに情報を書き込む場合も同様に相互認証を行い、相互認証結果がOK(カードおよび端末装置が正規である)との確認をした後に、カードにデータを書き込む。
したがって、この図21、図22に示すように端末装置識別番号、セキュリティコード等の情報を暗号化せずに生データのままカードに格納し、それらのデータを読み出して相互認証を行うようなものでも上記実施例と同様の効果を得ることができる。また、この場合には情報を暗号化していない分だけ、処理が容易になり、かつ情報の書き込み/読み出しのとき生データを直接に扱えるという利点がある。
【0126】
本発明の実施の形態は、上記のような実施の形態に限らず、以下に述べるような各種の変形実施が可能である。
(a)パチスロ遊技機への適用が可能である。
(b)本発明はパチンコ遊技機でなく、例えば映像式ゲーム機のようにものにも適用できる。すなわち、カードを使用してゲームを行うものであれば、他のタイプのゲーム機にも適用することができる。
(c)ICカードをデッドカードにするためのテンポラリカウンタの値は「5」に限るものではなく、発明の実施の形態に応じて他の値でもよい。また、デッドカードにするためのテンポラリカウンタのカウントアップ条件は、端末装置認識番号のミス、書き込みエラーに限らず、他の要件を定めてもよい。
(d)ICカードの救済をどうようにして行うかも自由であり、本発明の目的の範囲内でどのような救済の形態をとってもよい。
【0127】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技情報媒体を被装着端末装置に挿入して情報の書き込みを行うとき、書き込み時に送られた情報と、書き込まれた情報との比較を行い、不一致の場合には不不具合発生回数として1を加算して計数し、また、被装着端末装置から送信された端末認識情報のチェックを行い、偽と判断された場合には直ちに不具合発生回数を予め定められた所定値に設定し、不一致回数が所定値になると、遊技情報媒体の動作を不能化しているので、以下の効果を得ることができる。
(1)従来のようにICカードを挿入した端末装置の認証が偽と判定されたとき、何回でもICカードの挿入が可能であるということがなくなり、端末装置の認証に連続してチャレンジできなくなる。その結果、遊技情報媒体の改竄、不正使用の可能性を極めて低くすることができ、格段に遊技情報媒体のセキュリティレベルを高くすることができる。
(2)遊技情報媒体は一般的に安全性が高いものであるが、それでもコマンド、通信プロトコルあるいは暗号化のプロセスが第3者に解読された場合に、情報の改竄が可能であり、従来は端末装置の認識番号を間違えても遊技情報媒体の動作が不能にならず、次回にまた同じ端末装置に何回でも、アクセスが可能であったたが、本発明では端末装置の認識番号を所定回数間違えると、直ちに遊技情報媒体が動作不能になるので、遊技情報媒体の改竄を防止することができる。
(3)また、遊技情報媒体の動作が不能化されたものは、カード会社により遊技情報媒体の情報内容を確認することが可能で、その確認結果に応じて正当な遊技者に対しては遊技情報媒体の再発行等の不利益にならない処置を取ることができる。一方、遊技情報媒体の情報内容を改竄したものであることが判明した場合には、当該遊技情報媒体を没収する等して、以後の対策を講ずることができる。したがって、遊技情報媒体の動作が不能化されても遊技者を救済することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遊技情報媒体を使用した遊技場設備の一実施例の全体構成を示すブロック図である。
【図2】同実施例の遊技場設備の管理系統を示す図である。
【図3】同実施例のICカードのブロック図である。
【図4】同実施例のカードリーダライタを含むICカードのブロック図である。
【図5】同実施例のICカードの表側の外観斜視図である。
【図6】同実施例のICカードの内部構成を示す図である。
【図7】同実施例のICカードの組み立て構造を示す図である。
【図8】同実施例のICカードに記憶される情報を説明する図である。
【図9】同実施例のICカードのメモリマップを示す図である。
【図10】同実施例のICカードのアクセス権の状況を示す図である。
【図11】同実施例のICカードの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図12】同実施例のICカードの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図13】同実施例のICカードの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図14】同実施例のカード発行機処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】同実施例のカード発行機処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】同実施例のカード発行機処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図17】同実施例の表示演算処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】同実施例のカード会社処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図19】同実施例の管理装置処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図20】同実施例の相互認証処理を説明する図である。
【図21】同実施例の相互認証処理を説明する図である。
【図22】本発明の他の実施例の相互認証処理を説明する図である。
【図23】本発明の他の実施例の相互認証処理を説明する図である。
【符号の説明】
1 遊技店
2 カード管理会社
11 カード管理装置(管理装置)
14 景品POS(景品交換装置)
23 カード発行機(情報媒体発行装置)
24 更新機(情報媒体更新装置)
25 大型金額付加機(有価価値付加装置)
31、31a〜31n 遊技機(封入球式遊技機)
200 ICカード(情報媒体)
201 送受信平面コイル
216 EEPROM(遊技関連情報記録手段)
261 演算制御部(不具合計数手段、動作不能化手段、動作不能遷移報告手段、被装着端末装置認証手段、不具合決定手段、情報書込読出可能化手段)
262 通信制御部

Claims (3)

  1. 少なくとも有価価値情報、遊技価値情報、セキュリティ情報等の遊技に関連する情報、及び複数の端末装置の認識情報を記録可能な遊技関連情報記録手段と、
    被装着端末装置よりの指令に基づいて前記遊技関連情報記録手段への遊技関連情報の書き込みおよび読み出しを行う情報書込読出手段と、
    情報書込読出手段の指令に基づく遊技関連情報記録手段への情報の書き込み時に送られた情報と書き込まれた情報との比較を行う書込情報比較手段と、
    被装着端末装置よりの指令に基づいて送出される端末装置認識情報と、前記遊技関連情報記録手段に予め格納されている当該端末装置認識情報とを比較判定する被装着端末装置認証手段と、
    前記書込情報比較手段による比較結果が不一致の場合、及び前記被装着端末装置認証手段による比較判定が偽と判断された場合に不具合発生回数を計数する不具合計数手段と、
    不具合計数手段の計数結果が予め定められた所定値に達したとき、特定の被装着端末装置を除き、少なくとも前記情報書込読出手段の動作を不能にする動作不能化手段と、を備え、
    前記書込情報比較手段による比較結果が不一致の場合には不具合発生回数として1を加算して計数し、前記被装着端末装置認証手段による比較判定が偽と判断された場合には直ちに不具合発生回数を予め定められた所定値に設定することを特徴とする遊技情報媒体。
  2. 前記動作不能化手段は、
    被装着端末装置に動作不能状態に遷移することを報告する動作不能遷移報告手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の遊技情報媒体。
  3. 前記動作不能化手段は、
    遊技者に動作不能であることを報知する動作不能報知手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技情報媒体。
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