JP3887931B2 - 循環温浴器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風呂の浴水を浄化し同時に保温しながら循環させる循環温浴器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、生活の快適さ便利さを追求して循環温浴器が普及してきた。この循環温浴器は浴水を循環させ濾過装置で浴水を濾過して浄化し、ヒーターを設けて浴水を加熱して多くは24時間いつでも入浴できるものである。
【0003】
そこで従来の循環温浴器について説明する。図6は従来の循環温浴器の概略構成図である。1は浴槽、2は循環水路、3は浴水を循環する循環ポンプ、4は紫外線ランプである。5は濾過槽で、内部に浴水を過熱するヒーター6、アルミ電極7が設けられ、濾材8が充填されている。濾材8は多孔質のセラミックボールや砂、麦飯石あるいは糸巻きフィルター等である。9は循環ポンプ3の作用によって浴槽1内の浴水を吸引する吸入口、10は浴水を循環水路2から浴槽1内へ戻す吐出口である。16は湯温検知部、17は循環温浴器の本体である。
【0004】
以上のように構成された従来の循環温浴器の通常循環運転についてその動作を説明する。循環ポンプ3が運転開始されると、浴槽1内の浴水が吸入口9より吸引され循環水路2を介しての循環が開始される。循環ポンプ3から吐き出された浴水は紫外線ランプ4に送られ、紫外線ランプ4の周囲を流れてこの際浴水中に繁殖している細菌が殺菌される。紫外線ランプ4を出た浴水は濾過槽5内のヒーター6に送られ、適当な温度に加熱される。また、アルミ電極7に凝集電流を加えることにより、浴水中に水酸化アルミニウムが溶出して、紫外線ランプ4で殺菌された雑菌を含めて浴水中の濁度成分となる有機物等が捕集できる程度の大きさにまで凝集し、濾材8により濾過されるものである。濾過槽5で清浄化された浴水は次に循環水路2の排出口10から浴槽1内に還流される。従来の循環温浴器はこのように浴水の循環を24時間行なっており、常時浴水中の濁度成分を取り除いて清浄化し、あわせて紫外線ランプ4により浴水の殺菌を図って、いつでも快適に入浴することができるようにしている。
【0005】
そしてこのほか従来の循環温浴器には、濾過槽5のほかにさらに予備的に粗濾過を行なって浴水中に混入した毛髪や垢等の比較的大きなゴミを除去するため、ヘアキャッチャーを設けたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の循環温浴器は、循環水路の途中に設けた濾過装置で雑菌や有機物等を凝集して捕集しているため濾材が目詰まりを起し易いという問題があった。また、紫外線ランプ等の殺菌装置によって殺菌を行うという方法を採用するのは、簡便に殺菌できるという長所はあるものの、紫外線ランプより上流の循環水路では殺菌ができず、細菌の繁殖が依然として残るという大きな問題を有していた。とくに粗濾過部を設けるものでは、紫外線ランプ等の上流に粗濾過部を設けるほか適当な設置場所がなく、この粗濾過部内は多くの雑菌が棲息し循環温浴器の殺菌が徹底して行えないという問題があった。
【0007】
ところで、循環温浴器内に繁殖する細菌を抑え、循環温浴器を効率的に殺菌できる有力な方法として熱水殺菌法がある。しかし、この方法は浴水をきわめて高温にする必要があり、これが冷えるまでは浴槽を使用したり、浴槽内へ熱水を混入してはならない等、取扱いに注意を要するものであった。しかも、熱水殺菌をしている間は、温度の高い循環中の浴水をエアとともに浴槽内に噴出させる気泡浴等はできないので、入浴者が希望する入浴を常時楽しむことはできないものであった。気泡浴等を利用できるのは、循環水がある一定の温度にまで下がってからであり、循環水が冷めるまでは利用に関してロス時間となり、熱水殺菌を行うにしても利便性の点で問題を有すものであった。
【0008】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、循環温浴器の循環系を効率よく殺菌して細菌等の繁殖を抑えることができ、浴槽に戻される浴水が急に温度上昇したりすることがなく、熱水殺菌運転と通常循環運転が簡単,確実に切り替えられ、気泡浴等を利用できない等のロス時間を短くすることができる循環温浴器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の循環温浴器は、吐出口近傍と熱水路の連絡位置に設けられ浴水の温度に感応して前記熱水路により殺菌用閉回路を形成するための流路切り替え弁と、前記流路切り替え弁と前記熱水路が収容され浴槽内の浴水に漬けられる浴内ケースを備えた循環温浴器であって、前記浴内ケースの内部が前記浴槽内の浴水と連通され、前記流路切り替え弁と前記熱水路内の浴水と前記浴内ケース内の浴水とが熱交換することを特徴とする。
【0010】
これにより、循環温浴器の循環系を効率よく殺菌して細菌等の繁殖を抑えることができ、浴槽に戻される浴水が急に温度上昇したりすることがなく、熱水殺菌運転と通常循環運転が簡単,確実に切り替えられ、気泡浴等を利用できない等のロス時間を短くすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、浴槽内の浴水を循環して戻す循環水路と、前記循環水路に設けられ浴水を循環させる循環ポンプと、前記循環水路に設けられ浴水を浄化する濾過槽と、前記循環水路または濾過槽内に設けられ浴水の保温と殺菌を行うために加熱する加熱手段と、前記循環水路の吐出口近傍と吸込口近傍を連絡する熱水路と、前記吐出口近傍と前記熱水路の連絡位置に設けられ浴水の温度に感応して前記熱水路により閉回路を形成するための流路切り替え弁と、前記流路切り替え弁と前記熱水路が収容され前記浴槽内の浴水に漬けられる浴内ケースを備えた循環温浴器であって、前記浴内ケースの内部が前記浴槽内の浴水と連通され、前記流路切り替え弁と前記熱水路内の浴水と前記浴内ケース内の浴水とが熱交換することを特徴とする循環温浴器であるから、加熱手段が循環する浴水を加熱するだけで流路切り替え弁が切り替わって温度の高い浴水が循環する閉回路が形成されて循環系の殺菌ができ、流路切り替え弁と熱水路が浴内ケースに設けられているためここからの放熱で浴水の温度が下がり、これによって短時間のうちに流路切り替え弁が切り替わり、循環される浴水は再び吐出口側から浴槽内に吐出される。また閉回路での熱水殺菌であるため浴槽の浴水全体を昇温して殺菌する必要はなく、殺菌後に冷却する熱水の容量も少ないから、冷却速度が速くなり、利用時間のロスも少なくなる。
【0012】
本発明の請求項2に記載された発明は、内部に活性炭を装填した粗濾過フィルターが前記閉回路を構成する前記循環水路の吸込口近傍に設けられるとともに、前記粗濾過フィルターが前記浴内ケース内に収容されていることを特徴とする請求項1記載の循環温浴器であるから、粗濾過フィルター内では循環する浴水の流速がおちるとともに、活性炭が装填されているため流れが乱されて乱流状態となり、外部との熱交換がすすみ、冷却速度が大きくなる。
【0013】
本発明の請求項3に記載された発明は、前記流路切り替え弁が形状記憶合金からなる付勢手段を備え、前記加熱手段によって浴水が加熱されたときには、前記流路切り替え弁がこの加熱された浴水によって前記熱水路側に切り替わり、循環される浴水の温度が低下したときには、前記流路切り替え弁がこの温度低下によって吐出口側に切り替わることを特徴とする請求項1または2に記載された循環温浴器であるから、加熱された浴水によって形状記憶合金からなる付勢手段が付勢加重を変え、流路切り替え弁が自動的に熱水側に切り替わるし、熱水殺菌後の放熱によって流路切り替え弁はいち早く吐出口側に切り替わる。
【0014】
本発明の請求項4に記載された発明は、通常循環運転を行うときには、浴水を保温するために前記加熱手段によって浴水を第1の温度に加熱し、熱水殺菌運転を行うときには、前記加熱手段によって浴水を第2の温度に加熱する制御手段を備えた請求項1〜3のいずれかに記載の循環温浴器であるから、制御手段によって加熱手段を制御するだけで自動的に運転モードを変更できる。
【0015】
本発明の請求項5に記載された発明は、通常は前記制御手段が前記通常循環運転を行い、所定の時間が到来すると前記制御手段が前記熱水殺菌運転を行うことを特徴とする請求項4記載の循環温浴器であるから、制御手段が所定の時間がくると熱水殺菌運転を行うので循環系に細菌類が繁殖することがない。
【0016】
本発明の請求項6に記載された発明は、前記循環水路から排水路を分岐させ、熱水殺菌後に加熱させた浴水を前記排水路から前記浴槽外に排出することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の循環温浴器であるから、循環水路内を熱水殺菌した後に逆洗を行なって高温になっている浴水を排出路から浴槽外へ排出でき、冷却時間をきわめて短縮できる。
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について図1〜図5を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1における循環温浴器のシステム概略構成図、図2は本発明の実施の形態1における循環温浴器の通常循環運転時の浴水の流れ図、図3は本発明の実施の形態1における循環温浴器の熱水殺菌運転時の浴水の流れ図、図4は本発明の実施の形態1における循環温浴器の逆洗運転時の浴水の流れ図、図5(a)は本発明の実施の形態1の循環温浴器の流路切り替え弁の通常運転時の概略図、図5(b)は本発明の実施の形態1の循環温浴器の流路切り替え弁の熱水殺菌時の概略図である。
【0018】
図1〜図4において、1は浴槽、2は循環水路、3は循環ポンプ、4は殺菌手段である紫外線ランプ、5は濾過槽、6は加熱手段であるヒーター、7はアルミ電極、8は濾材、9は吸込口、10は吐出口である。11は第1流路切り替え弁、12は第2流路切り替え弁、13は第3流路切り替え弁、14は逆止弁である。また、15は粗濾過フィルター、16は湯温検知部、17は循環温浴器の本体、18は浴内ケース、19は熱水路、20は連絡路、21は排出路、22は制御手段である。
【0019】
循環水路2の吸込端の吸込口9近傍には、逆止弁14と粗濾過フィルター15が順に設けられている。粗濾過フィルター15内には粗濾過を行う目の粗い濾材が装着されているとともに内部に活性炭が装填されている。この逆止弁14と粗濾過フィルター15は、後で詳述する第3流路切り替え弁13と熱水路19とともに浴内ケース18内に収容され、浴槽1の浴水内に浸漬されている。浴内ケース18内は連通路を介して外部の浴水と連通している。循環ポンプ3は粗濾過フィルター15の出口側に設けられており、浴槽1内の浴水を吸込口9から吸い込んで循環水路2を循環させるものである。通常循環運転時には、循環ポンプ3から吐出された浴水は紫外線ランプ4に導かれ殺菌される。紫外線ランプ4は殺菌装置であればどのようなものもよく、例えばオゾン殺菌器等を代わりに使用することができる。
【0020】
紫外線ランプ4の出口側の循環水路2には第1流路切り替え弁11が設けられており、循環水路2から分岐される排出路21がこの第1流路切り替え弁11によって切り替え可能になっている。第1流路切り替え弁11は三方向のうち二方向を接続する三方切り替え弁である。この第1流路切り替え弁11より後流側に濾過槽5が設けられている。従って通常循環運転時には、紫外線ランプ4を通過した浴水は第1流路切り替え弁11を経て濾過槽5へ流れ込む。しかし逆洗運転時には排出路21側に切り替えられ、同時に流れ方向も逆方向に切り替えられ、逆に濾過槽5側から送られてきた浴水を浴槽1外に排出する。
【0021】
濾過槽5内には、循環する浴水を加熱昇温するためのヒーター6、濾過槽5内の浴水の湯温を検知する湯温検知部16、電解凝集するためのアルミ電極7、そして浴水を濾過する濾材8が設けられている。なお、ヒーター6は浴水を保温したり、高温にまで昇温できればよいから、濾過槽5内でなく循環水路2に設けるのでもよい。濾過槽5はSUSから構成されており、この濾過槽5自体を陰極、アルミ電極7を陽極として各々マイナスとプラスの電圧が印加される。濾材8はセラミックボール等の濾材が望ましいが、これに限られるものではない。ヒーター6とこれらの電極は図示しない電源に接続され、マイクロコンピューター等から構成される制御手段22によって制御される。ヒーター6は湯温検知部16により通常循環運転時には保温のため35℃〜45℃程度(本発明の第1の温度)に循環中の浴水がなるように制御され、熱水殺菌運転時には60℃〜80℃程度(本発明の第2の温度)にまで循環する浴水の温度を上げるように制御される。この60℃〜80℃程度というのは、循環温浴器において繁殖する雑菌はほとんど死滅する温度である。粗濾過フィルター15で髪毛等の大きなゴミと悪臭等を取り除かれた浴水は、紫外線ランプ4で殺菌された後濾過槽5に導かれる。制御手段22は陽極であるアルミ電極7と、陰極である濾過槽5間に通電し、アルミ電極7から濾過槽5内の浴水中に水酸化アルミニウムが溶出させられる。この水酸化アルミニウムの凝集作用によって、浴水中の懸濁成分は凝集して大きなフロックとなって濾材8で分離される。
【0022】
濾過槽5で濾過された浴水は、循環水路2を通って第2流路切り替え弁12に導かれる。この第2流路切り替え弁12は、この濾過槽5の出口側の循環水路2を連絡路20側に切り替えて小さな閉回路を構成したり、そのまま循環水路2を流すことができる三方切り替え弁である。この第2流路切り替え弁12を連絡路20側に切り替えることにより小さな閉回路を形成した状態にして、ヒーター6を加熱して、熱水殺菌用の高温の浴水をつくるものである。
【0023】
第2流路切り替え弁12より吐出側にある吐出口10近傍の循環水路2には、第3流路切り替え弁13が設けられている。この第3流路切り替え弁13は、循環水路2の吐出口10近傍を熱水路19に連絡して吸込口9近傍の循環水路2との間に閉回路を構成するか、そのまま吐出口10側へ流す流路として浴槽1内に吐出させるものである。この第3流路切り替え弁13が、実施の形態1において本発明の流路切り替え弁に相当するものである。浴内ケース18にはこの第3流路切り替え弁13,熱水路19,逆止弁14,粗濾過フィルター15が収容されており、内部と外部が連通部を介して連通されていて、浴槽1内の浴水が充満されている。このため熱水殺菌運転時には第3流路切り替え弁13,熱水路19,逆止弁14,粗濾過フィルター15内を循環する高温の浴水が外部の浴水との間で熱交換し、殺菌後に急速に冷却されるものである。通常60℃〜80℃程度の熱水であれば、殺菌には数秒から数分しかかからないから、殺菌は冷却するまでの間に十分すすむものである。しかも実施の形態1では、粗濾過フィルター15内において循環する浴水の流速がおち、内部の活性炭のため流れが乱されて乱流状態となるから、とくに放熱効果が大きい。殺菌後、急速に温度が下がって吐出口10から吐出できるので、入浴者は短時間のうちに気泡浴等を利用でき、利用時間のロスが生じない。
【0024】
次に、図5(a)(b)に基づいて、浴水の温度に感応して切り替わる第3流路切り替え弁13について詳細に説明する。図5(a)(b)に示すように、13aは弁棒、13bは弁棒13aに取付けられ循環水路2のシールを行なう弁体、13cは温度によりバネ加重が変化する形状記憶合金製の形状記憶スプリング、13dは通常のスプリング、13eは流路切り替え弁ケースである。形状記憶スプリング13c,スプリング13dは第3流路切り替え弁13の付勢手段を構成するものである。
【0025】
図5(a)に示すように、通常循環運転時、すなわち循環する浴水の温度が入浴可能な温度以下の場合で通常は45℃以下(35℃〜45℃)の運転においては、形状記憶スプリング13cのバネ加重は低く(スプリング加重>形状記憶スプリング加重)、弁棒13aはスプリング11dに押され、流路切り替え弁ケース13eと弁体13bにより熱水路19側が閉となり、吐出口10側が開であるから吐出口10から浴水が吐出される。また、熱水殺菌運転時、すなわち循環する浴水温度が入浴できない温度の場合で通常45℃以上(60℃〜80℃)の運転においては、循環される浴水の温度が高く形状記憶スプリング13cのバネ加重が高くなり、スプリング13dの加重より大きくなるため、弁棒13aは形状記憶スプリング13cにより押され、流路切り替え弁ケース13eと弁体13bにより吐出口10側が閉となり、熱水路19から浴槽1内へ殺菌用の高温の浴水が排出されることはない。このように本実施の形態1においては、付勢手段として形状記憶スプリング13cを用いているから、温度を設定するだけで簡単,確実,自動的に流路が切り替わり、ヒーター6を温度制御するだけで通常循環運転と、熱水殺菌運転の2つの運転モードを実現することができる。なお、実施の形態1においては第3流路切り替え弁13の付勢手段に形状記憶合金を用いているが、浴水の温度を検知する温度センサを設け、この検出信号により制御手段が三方切り替え弁を切り替えるという方法によって第3流路切り替え弁を構成するのでもよい。
【0026】
次に、本実施の形態1における循環温浴器の通常循環運転時の浴水の流れについて、図2を用いて説明する。通常循環運転は一般的な物理濾過運転モードである。循環ポンプ3に通電すると、循環ポンプ3の揚水作用で、浴水は吸込口9から吸引され循環水路2内の循環を開始する。まず、逆止弁14を通り、粗濾過フィルター15に導かれた浴水は髪毛や糸くず等の大きなゴミを捕捉され、活性炭にて悪臭等を除かれる。続いて循環ポンプ3から吐出された浴水は紫外線ランプ4へ導かれる。ここで浴水は紫外線の照射を受け、紫外線ランプ4の周囲を通過する時間内に流動する浴水中の細菌等が殺菌される。
【0027】
紫外線照射を受けて死滅した雑菌や有機物等の汚濁物質は濾過槽5に流入するが、電気分解によってアルミ電極7から溶出した水酸化アルミニウムの凝集作用を受け、大きなかたまりとなって濾材8により濾過される。濾過された後、浴水は第2流路切り替え弁12,第3流路切り替え弁13を介して吐出口10より浴槽1へ戻される。
【0028】
続いて本実施の形態1における循環温浴器の熱水殺菌運転時の浴水の流れについて、図3を用いて説明する。実施の形態1の循環温浴器においては紫外線ランプ4により殺菌が行なわれるが、それより上流側の粗濾過フィルター15や循環ポンプ3,逆止弁14では紫外線ランプ4での紫外線の照射の作用が及ばず、細菌類が繁殖する。そこで循環系全体の殺菌を行なうため、循環水路2を含んだ殺菌用の閉回路を形成し、熱水殺菌を行なうものである。
【0029】
所定の時間が到来すると、制御手段22は循環水路2の濾過槽5の出口側に設置された第2流路切り替え弁12を切り替え、浴水の流れ方向を連通路20側に切り替える。これにより循環水路2と連通路20は小さな閉回路を構成する。この状態で制御手段22はヒーター6に通電し、濾過槽5内の浴水温度を上昇させる。このとき上昇させる温度は時間との関係もあるが、大体60℃以上から殺菌効果が出てくるため60℃〜80℃程度が採用される。なお、本実施の形態1の循環温浴器においてはこれを75℃に設定している。次いで制御手段22は第2流路切り替え弁12を切り替えて連通路20を切り離し、循環ポンプ3により第3流路切り替え弁13にまで高温の浴水を導く。この高温の浴水が到達すると第3流路切り替え弁13は湯温に感応し、自動的に切り替わり、浴水の流れ方向は熱水路19側に切り替わる。これにより循環水路2と熱水路19は大きな殺菌用の閉回路を構成するようになる。循環ポンプ3の作用で高温の浴水が閉回路を循環されるが、殺菌用の閉回路は循環系のほとんどの流路を含むため循環系の内部のほとんどが熱水殺菌される。殺菌終了後、制御手段22がヒーター6の加熱を停止すると、浴内ケース18内の要素からの放熱がすすみ、温度が45℃以下になると第3流路切り替え弁13が切り替わって再び吐出口10から浴槽1内へ戻される。これにより高温の浴水が直接入浴者にあたることはない。
【0030】
次に、本実施の形態1の循環温浴器の逆洗運転時の動作について、図4を用いて説明する。逆洗運転は、通常循環運転によって濾過槽5が捕捉した懸濁物質を通常循環運転のときの循環方向と逆方向に流して、水流(水圧)によって濾過槽5内から排出路21を介して排出し、洗浄するモードである。逆洗運転時には、一日に一回といった所定のタイミングで、制御手段22が第2流路切り替え弁12を切り替えて連通路20と濾過槽5の通常運転の出口側とを接続するとともに、第1流路切り替え弁11も切り替え、濾過槽5の通常運転時の入口側と排出路21を接続する。これによって、循環ポンプ3から吐出された浴水は濾過槽5内に逆方向から導入され、濾過槽5内を逆洗,洗浄した後、排出路21から排出することができる。循環時に濾過した有機物等の懸濁物質は外部に排出され、濾材8は再生される。なお、逆洗運転を熱水殺菌運転と組み合わせて、熱水運転に引き続いて逆洗運転を行うこともできる。このとき温度が高くなった浴水によって逆洗できるので殺菌にも寄与し、迅速に熱水を排出することができ、通常循環運転に直ちに戻ることができる。
【0031】
このように本実施の形態1の循環温浴器によれば、ヒーター6が循環する浴水を加熱するだけで第3流路切り替え弁13が切り替わって高温の浴水が循環する殺菌用閉回路が形成されて循環系の殺菌ができる。しかも第3流路切り替え弁13と熱水路19が浴内ケース18に設けられているため、ここからの放熱で浴水の温度が下がり、これによって短時間に循環される浴水は再び吐出口10から浴槽1内に吐出される。閉回路を形成して熱水殺菌するため浴水内の浴水全体を昇温して殺菌する必要はなくなり、当然殺菌後に冷却する高温の浴水の容量も少ないから、冷却速度が速くなり、入浴者が利用できないロス時間も少なくなる。さらに粗濾過フィルター15内では循環する浴水の流速がおち、併せて活性炭が装填されているから、これによって流れが乱されて乱流状態となり、外部の浴水との熱交換がすすみ、冷却速度が大きくなる。加熱された浴水によって形状記憶スプリング13cが付勢加重を変えるから、第3流路切り替え弁13が自動的に熱水側に切り替わるし、熱水殺菌後の放熱によって第3流路切り替え弁13はいち早く吐出口10側に切り替えられる。そして制御手段22によってヒーター6を制御するだけで自動的に運転モードを変更できる。制御手段22が所定の時間がくると熱水殺菌運転を行うので循環系に細菌類が繁殖することがない。循環水路2内を熱水殺菌した後に逆洗を行なって高温になっている浴水を排出路から浴槽外へ排出でき、冷却時間をきわめて短縮できる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、循環温浴器の循環系を効率よく殺菌するから細菌等の繁殖を抑えることができる。また、熱水殺菌後に浴水が直ちに浴槽に戻されないので、浴槽に噴出される浴水が入浴中に急に温度上昇したりすることがなく安全であるし、熱水殺菌運転と通常循環運転が簡単,確実に切り替えられ、利用者が浴槽を利用できないロス時間をきわめて短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における循環温浴器のシステム概略構成図
【図2】本発明の実施の形態1における循環温浴器の通常循環運転時の浴水の流れ図
【図3】本発明の実施の形態1における循環温浴器の熱水殺菌運転時の浴水の流れ図
【図4】本発明の実施の形態1における循環温浴器の逆洗運転時の浴水の流れ図
【図5】(a)本発明の実施の形態1の循環温浴器の流路切り替え弁の通常運転時の概略図
(b)本発明の実施の形態1の循環温浴器の流路切り替え弁の熱水殺菌時の概略図
【図6】従来の循環温浴器の概略構成図
【符号の説明】
1 浴槽
2 循環水路
3 循環ポンプ
4 紫外線ランプ
5 濾過槽
6 ヒーター
7 アルミ電極
8 濾材
9 吸入口
10 吐出口
11 第1流路切り替え弁
12 第2流路切り替え弁
13 第3流路切り替え弁
13a 弁棒
13b 弁体
13c 形状記憶スプリング
13d スプリング
13e 流路切り替え弁ケース
14 逆止弁
15 粗濾過フィルター
16 湯温検知部
17 本体
18 浴内ケース
19 熱水路
20 連通路
21 排出路
22 制御手段

Claims (6)

  1. 浴槽内の浴水を循環して戻す循環水路と、前記循環水路に設けられ浴水を循環させる循環ポンプと、前記循環水路に設けられ浴水を浄化する濾過槽と、前記循環水路または濾過槽内に設けられ浴水の保温と殺菌を行うために加熱する加熱手段と、前記循環水路の吐出口近傍と吸込口近傍を連絡する熱水路と、前記吐出口近傍と前記熱水路の連絡位置に設けられ浴水の温度に感応して前記熱水路により閉回路を形成するための流路切り替え弁と、前記流路切り替え弁と前記熱水路が収容され前記浴槽内の浴水に漬けられる浴内ケースを備えた循環温浴器であって、前記浴内ケースの内部が前記浴槽内の浴水と連通され、前記流路切り替え弁と前記熱水路内の浴水と前記浴内ケース内の浴水とが熱交換することを特徴とする循環温浴器。
  2. 内部に活性炭を装填した粗濾過フィルターが前記閉回路を構成する前記循環水路の吸込口近傍に設けられるとともに、前記粗濾過フィルターが前記浴内ケース内に収容されていることを特徴とする請求項1記載の循環温浴器。
  3. 前記流路切り替え弁が形状記憶合金からなる付勢手段を備え、前記加熱手段によって浴水が加熱されたときには、前記流路切り替え弁がこの加熱された浴水によって前記熱水路側に切り替わり、循環される浴水の温度が低下したときには、前記流路切り替え弁がこの温度低下によって吐出口側に切り替わることを特徴とする請求項1または2に記載された循環温浴器。
  4. 通常循環運転を行うときには、浴水を保温するために前記加熱手段によって浴水を第1の温度に加熱し、熱水殺菌運転を行うときには、前記加熱手段によって浴水を第2の温度に加熱する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の循環温浴器。
  5. 通常は前記制御手段が前記通常循環運転を行い、所定の時間が到来すると前記制御手段が前記熱水殺菌運転を行うことを特徴とする請求項4記載の循環温浴器。
  6. 前記循環水路から排水路を分岐させ、熱水殺菌後に加熱させた浴水を前記排水路から前記浴槽外に排出することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の循環温浴器。
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