JP3887777B2 - ガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法及び制御装置 - Google Patents

ガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法及び制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、系統連系運転を前提とする多軸型コンバインド・ガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法およびガバナフリー制御装置に係り、特に、系統周波数の変動を補償するように、かつ発電設備の運転状態を安定に保ちながら、燃料量指令信号を調整する制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、火力発電設備での系統連系運転は、以下の様に実施されている。微粉炭焚汽力発電では、ボイラの持つ熱容量が大きいため、系統周波数変動に応じて蒸気タービン供給蒸気量を調整することによりガバナフリー運転を実施しているが、ガスタービン発電設備のボイラに相当する燃焼器では、燃焼反応によって得られる高温・高圧の燃焼ガスを短時間で膨張させることにより動力回収する機械のため、投入燃料量制御により、系統周波数調整を実施している。
【0003】
更に、微粉炭焚及びガスタービン発電設備では、タービン回転軸と発電機とが連結されているため、系統周波数の変動に応じて発電設備の負荷も変動することになる。例えば、系統周波数か低下した場合には回転数も降下することになり、規定の回転数を維持するために、ガスタービン発電設備では、供給燃料量を増加する必要がある。逆に、系統周波数が高くなった場合には、回転数は上昇し、供給燃料量を減少する必要がある。系統周波数の変動周期が数分程度と大きい場合には、周波数制御運転(AFC : Automatic Frequency Contro1)を実施するが、ガバナフリー運転時には周期が数Hzとなるため、発電設備の制御操作端自体の遅れや燃焼反応の遅れ等により、瞬時に負荷追従できない。特に、多軸型コンバインド発電設備の場合には、対象とする複数台のガスタービン夫々に発電機が連結されている場合が多く、系統周波数変動が、直接ガスタービン回転速度に影響を及ほすこととなる。
【0004】
従来のガバナ制御の方法について説明する。発電設備での実際の出力を示す実MW信号(MW)と、中央給電指令所からの出力指令値のMWD(Mega Watt Demand)信号(MW)との偏差を第1の減算器により計算し、得られた偏差を入力とするアナログメモリーにより、負荷偏差を0とするように負荷の増/減指令を出力する。このアナログメモリーには、予め該当する発電設備が、安定して負荷追従できる変化率が設定されている。このアナログメモリーの出力は、第1のゲイン設定器により、負荷偏差信号(MW)からガスタービンの回転数速度信号(%SPD)に変換された後、第2の減算器へ伝達される。実際の回転数信号(rpm)は、第2のゲイン設定器によって速度信号(%SPD)に変換され、第1の定数設定器に設定された定格回転速度(100%)との偏差を第3の減算器で計算後、前記第2の減算器7へ伝達される。該第2の減算器の出力は、発電設備の調定率を設定した第3のゲイン設定器により速度信号(%SPD)から燃料量指令信号(FFD)へと変換された後、第1の加算器で、第2の定数設定器に設定された無負荷定格速度時の燃料指令信号が加算される。前記第1の加算器の出力信号は、低値選択器に入力される。この低値選択器へは、前記加算器9からのガバナ制御信号に数%〜10%負荷相当分加算されたロードリミッタ制御信号22と、ガスタービン設備の排気温度によって調整された排気温度制御信号とが入力されており、3つの信号の最低値が選択されて、ガバナ制御指令信号24としてガスタービン燃料関係弁を制御する。ここで、ロードリミッタ制御信号は、例えば前記実MW信号または回転数信号が急変し、燃料指令値が急増するような場合に、前述の数%〜10%負荷相当分の加算信号によって燃料の過投入を抑えこむことを目的とするものである。また排気温度制御信号は、ガスタービンの燃焼器で異常燃焼が発生した場合に生じる排気温度の急上昇に対応して、予め設定された排気温度値を越える場合に、燃料の過投入を抑えこむことを目的とするものである。
【0005】
一方、最近のガスタービン燃焼器は、予混合燃焼を用いた低N0x燃焼器を搭載している。予混合燃焼は、燃焼によって生じる熱N0x低減を図るため、燃料と燃焼用空気の質量比率で定義される燃空比を、2〜3%程度で運用するよう設計されている。そのため、安定燃焼範囲が通常の拡散燃焼よりも狭く、上記ガバナフリー運転を、低N0x燃焼器を搭載したガスタービン発電設備で実施する場合は、燃焼用空気量と燃料との動的なバランス、すなわち、燃料量あるいは燃焼用空気量を変化させる過程での燃空比の変動を、許容範囲内に収める必要がある。上記従来の制御方法では、燃料量あるいは燃焼用空気量を変化させる過程での燃空比を前記許容範囲に納めるシステムになっていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、系統連系運転する多軸型コンバインド・ガスタービン発電設備、特に予混合燃焼する低N0x燃焼器を搭載したガスタービン発電機において、前記系統周波数の変動を補償するように前記ガスタービンヘの燃料供給量を調整する際に、前記ガスタービンの安定運転条件、特に低N0x燃焼器の燃空比が許容値を満足するように制御することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
先に述べたように、系統周波数が変動した際に、その変動に応じて燃料量を変化させると、系統周波数の変動が急激な場合、燃焼用空気の供給量の変化が、燃料量の変化に追随できない場合がある。これは燃料量調整弁の動作とそれに伴なう燃料供給量の変化の速度よりも、燃焼用空気の供給量の調整手段の動作とそれに伴なう燃焼用空気の供給量の変化の速度が遅いためである。
【0008】
発明者等は、前記目的を達成するために、種々検討の結果、系統周波数が変動したときの燃料供給量の変化とそれに伴なう燃焼用空気の供給量の変化の時間差に起因する燃空比の変動を避けるため、系統周波数が入力されたとき、前記燃料供給量の調整のための入力となる系統周波数の変動への感度を低下させて、前記時間差を抑制することに想到した。
【0009】
すなわち、上記目的を達成する本発明の手段は、ガスタービン発電設備の発電量指令信号と前記発電設備の実発電量信号との偏差を0とするように燃料量指令信号を調整するとともに、系統周波数信号を入力として前記発電量指令信号を調整するガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法において、系統周波数の変動への感度を低下させるよう前記入力される系統周波数信号の変化率を制限し、該変化率が制限された信号により前記発電量指令信号を調整することを特徴とする。
【0010】
前記手段において、入力される系統周波数信号に含まれる、所望の周期以下の周期の小さい変動を除去する系統周波数変動抑制フィルタ手段を設けるようにしてもよい。
【0011】
また、前記入力された系統周波数信号は、むだ時間を設定した一次遅れ要素を通過したのち、前記発電量指令信号の調整に用いるようにするのが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1に、本発明を多軸型コンバインド・ガスタービン発電設備のガバナ制御へ適用した場合のガバナ制御の制御系統図を示す。図1中の破線で囲まれた部分が、本発明に係る部分であり、破線枠外の部分は、従来のガバナ制御系を示す。
【0013】
図示の制御装置は、発電設備の実発電量を示す実MW信号1が一方の入力側に入力される第1の減算器4と、第1の減算器4の出力側に接続されたアナログメモリー5と、アナログメモリー5の出力が入力される第1のゲイン設定器6と、第1のゲイン設定器6の出力を一方の入力とする第2の減算器7と、第2の減算器7の出力を入力とする第3のゲイン設定器8と、第3のゲイン設定器8の出力を入力とする加算器9と、加算器9に接続された定数設定器10と、加算器9の出力側に接続された低値選択器11と、MWD(Mega Watt Demand)信号2が入力される加算器12と、入力側を加算器12の出力側に、出力側を前記第1の減算器4の他方の入力側に接続された変化率設定器13と、系統周波数信号3が入力される系統周波数変動抑制フィルタ手段16と、前記系統周波数変動抑制フィルタ手段(以下、変動抑制フィルタ手段という)16の出力側に接続された不感帯設定器17と、不感帯設定器17の出力側に接続された変化率設定器18と、入力側を変化率設定器18の出力側に、出力側を前記加算器12に接続された一次遅れ要素15と、前記変化率設定器13及び変化率設定器18に接続された抑制レート設定器14と、回転数信号25が入力される第2のゲイン設定器19と、前記第2のゲイン設定器19の出力側に一方の入力側を接続され、出力側を前記第2の減算器7の他方の入力側に接続された第3の減算器20と、第3の減算器20の他方の入力側に接続された定数設定器21と、を含んで構成されている。
【0014】
前記低値選択器11には、前記加算器9の出力のほかに、前記加算器9からのガバナ制御信号に数%〜10%負荷相当分加算されたロードリミッタ制御信号22と、ガスタービン設備の排気温度によって調整された排気温度制御信号23とが入力されるようになっている。
【0015】
加算器12、変化率設定器13、抑制レート設定器14、一次遅れ要素15、系統周波数変動抑制フィルタ手段16、不感帯設定器17、及び変化率設定器18を含んで図1の破線枠で示す速度調整抑制バイアス手段が構成されている。
【0016】
次に上記構成の制御装置の動作を説明する。まず、発電設備での実際の出力を示す実MW信号1(MW)を、中央給電指令所からの出力指令値のMWD信号2(MW)を系統周波数信号3を用いて補正した信号(この補正の内容については後述する)から差し引いた偏差を第1の減算器4により計算し、アナログメモリー5により負荷偏差を0とするように負荷の増/減指令を出力する。該アナログメモリー5には、予め該当する発電設備が、安定して負荷追従できる変化率が設定されている。該アナログメモリー5出力は、第1のゲイン設定器6により、負荷偏差信号(MW)からガスタービンの回転数速度信号(%SPD)に変換された後、第2の減算器7へ伝達される。
【0017】
実際の回転数信号25(rpm)は、第2のゲイン設定器19によって速度信号(%SPD)に変換され、定数設定器21に設定された定格回転速度(100%)との偏差を第3の減算器20で計算後、前記第2の減算器7へ伝達される。減算器7は前記第1のゲイン設定器6の出力から第3の減算器20の出力を減算し、得られた偏差を第3のゲイン設定器8に出力する。第3のゲイン設定器8には、発電設備の調定率が設定されており、入力された偏差(速度信号(%SPD))を燃料量指令信号(FFD)へと変換後、加算器9へ出力する。加算器9は、入力された燃料量指令信号(FFD)に、定数設定器10に設定された無負荷定格速度時の燃料指令信号を加算後、低値選択器11に伝達する。
【0018】
低値選択器11へは、先に述べたように、前記加算器9からのガバナ制御信号に数%〜10%負荷相当分加算されたロードリミッタ制御信号22と、ガスタービン設備の排気温度によって調整された排気温度制御信号23とが入力されており、3つの信号の最低値を選択し、ガバナ制御指令信号24としてガスタービン燃料関係弁を制御する。ここで、ロードリミッタ制御信号22は、例えば前記実MW信号1または回転数信号25が急変し、燃料指令値が急増するような場合に、前述の数%〜10%負荷相当分の加算信号によって燃料の過投入を抑えこむことを目的とするものである。また排気温度制御信号は、ガスタービンの燃焼器で異常燃焼が発生した場合に生じる排気温度の急上昇に対応して、予め設定された排気温度値を越える場合に、燃料の過投入を抑えこむことを目的とするものである。
【0019】
次に、中央給電指令所からの出力指令値のMWD信号2(MW)を系統周波数信号3を用いて補正する手順を説明する。この補正は、図1の破線枠内の構成、すなわち、速度調整抑制バイアス手段により実施される。
【0020】
前記系統周波数信号3は、変動抑制フィルタ手段16により、微小(例えば士0.01〜0.03Hz程度)な周波数変動成分を除去した後、不感帯設定器17へ伝達される。この不感帯設定器17には、対象とするガスタービン発電設備の制御操作端、例えば燃料量調整弁、燃焼用空気量調整装置等の微小動作による磨耗、あるいはスプリングの劣化等を抑え、該操作端の余寿命消費量を低減するに適した数値が設定される。前記不感帯設定器17の出力信号は、変化率設定器18を介し、一次遅れ要素15へ伝達され、一次遅れ要素15を通過して遅延された後、加算器12により、前記MWD信号2にバイアス信号として加算される。
【0021】
前記一次遅れ要素15には、前記第1の減算器4で演算される出力偏差信号の増/減分により調整される前記ガスタービン発電設備への供給燃料指令信号が、該設備の安定運転条件を守りながら負荷追従できるに適した時定数が設定されている。前記加算器12の出力信号は、変化率設定器13を介し、前記第1の減算器4へと伝達される。前記2つの変化率設定器13及び18には、対象とするガスタービン発電設備の運転状態量が、安定許容範囲となるに適した変化率値が、抑制レート設定器14より人力、設定される。
【0022】
図1中の変動抑制フィルタ手段16の内容を、図2を用いて以下説明する。前記系統周波数信号3は、ゲイン設定器26により回転速度信号(%SPD)へと変換され、一次遅れ要素27、スイッチ32及び減算器28へ伝達される。前記回転速度信号即ち周波数信号は、前記一次遅れ要素27に予め設定された時定数により、微小時間変動成分を小さく、かつ緩やかな変動ヘと変換した後、前記スイッチ32及び減算器28に伝達される。減算器28は、前記一次遅れ要素27の出力信号からゲイン設定器26の出力信号を減算し、算出結果を、絶対値演算器29を介し、比較器30に出力する。比較器30は、絶対値演算器29からの入力が、予め設定された周波数変動の許容設定値以下の場合は信号0を、逆の場合は1を出力する。この出力は、むだ時間設定器31を介し、前記スイッチ32に切替信号として入力される。
【0023】
スイッチ32では、前記むだ時間設定器31からの信号が“0”の場合は、前記一次遅れ要素27からの入力信号を、“1”の場合には、前記ゲイン設定器26の信号を、速度指令信号33(%SPD)として出力する。この速度指令信号33(%SPD)が前記不感帯設定器17へ入力される。
【0024】
以上の方法により、以下の効果が得られる。
【0025】
図1の破線枠内の構成の機能を、速度調整抑制バイアス機能と呼ぶ。図3に系統周波数上昇時の速度調整抑制バイアス機能の効果を、図4に系統周波数降下時の速度調整抑制バイアス機能の効果を、夫々上から系統周波数変動・燃料量指令値及び予混合燃空比について示す。
【0026】
周波数上昇時には、図3のような効果が得られる。系統周波数が上昇すると、前記ガバナ制御系でガスタービンヘの燃料量指令値は減少信号となるが、この減少信号は、変化率設定器13に予め設定された変化率で動作する。この動作により、燃料量指令値の変化が目標負荷に対して遅延され、燃焼用空気の供給量の変化との時間差が短縮される。その結果、予混合燃空比は、図3の下段に示された低N0x燃焼器の安定運転範囲内で推移することができる。
【0027】
周波数降下時には、図4のような効果が得られる。系統周波数が降下すると、前記ガバナ制御系でガスタービンヘの燃料量指令値は増加信号となるが、この増加信号は、変化率設定器13に予め設定された変化率で動作する。この動作により、燃料量指令値の変化が目標負荷に対して遅延され、燃焼用空気の供給量の変化との時間差が短縮される。その結果、予混合燃空比は、図4の下段に示された低N0x燃焼器の安定運転範囲内で推移することができる。
【0028】
以上の動作の過程では、図3、図4の中段に示されるように、目標負荷に対し、若干の偏差分が発生することになるが、例えば、対象とする多軸型コンバインド発電設備の場合には、複数台のガスタービンに負荷偏差を配分することで、発電設備全体での負荷偏差を抑えることができる。
【0029】
次に、図5を用いて変動抑制フィルタ手段の効果を説明する。通常、系統周波数信号3の入力値には、図5の上側の図に示すように、系統周波数の大きなうねり成分に微少変動成分が加味されている。この微小変動成分を含む信号をそのまま用いて、速度調整バイアス信号とした場合には、微少成分による発電設備、特にガスタービンの燃料量調制弁の開度信号、および燃焼用空気量調整手段等の制御操作端動作信号にも、微少動作成分が加味されるため、燃料量調制弁や燃焼用空気量調整手段等の可動部分が微少量ながら頻繁に動作し、その余寿命消費率が大きくなる。そこで、前記変動抑制フィルタ手段により、図5の下側の図に示す波形になるように、入力される系統周波数変動信号をフイルタリングする。このフイルタリングにより、上記制御操作端動作信号が微小動作を指示するのが抑制され、可動部分の余寿命消費率を小さくすることができる。
【0030】
本実施の形態によれば、中央給電指令所からの出力指令値のMWD信号2(MW)を系統周波数信号3を用いて補正するとともに、補正に用いる系統周波数の変化率を抑制するので、燃料量の変化と燃焼用空気量の変化の時間差が低減され、前記MWD信号2及び系統周波数の変動に応じて燃料量を変化させている過程においても、燃空比を低NOx燃焼器の安定運転範囲に維持することが可能になる。また、前記補正に使用する系統周波数信号の微少変動成分が除去されるので、ガスタービンの燃料量調整弁、燃焼用空気量調整手段の可動部分の微動が低減され、それら機器の寿命が延長される効果がある。
【0031】
上記実施の形態で、例えばプラントの負荷変化運転中に、前記速度調整抑制バイアスが動作した際に、図1中の前記不感帯設定器17の動作により、負荷が不連続に変動する場合には、前記不感帯設定器17の設定値を、連続的に対象プラントに予め指示される速度調定率を超えない値の傾き値(バイアス変化率)に設定する。不感帯設定器17の設定値を、上述のような値に設定しておくことで、負荷が不連続的に変動するのを防ぐことができ、スムーズな負荷追従性を実現する効果がある。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、上述のように、周波数変動に対応した燃料量制御において、低N0x燃焼器の動的な燃空比が許容値を満足するように、速度調整の感度を落とした制御が行われるから、系統事故等による周波数変動時に、発電設備の運転性能を損なわないよう追従することが可能になり、系統安定化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る制御装置を示すブロック図である。
【図2】図1に示す変動抑制フィルタ手段16の内容を示すブロック図である。
【図3】図1に示す実施の形態における系統周波数上昇時の速度調整抑制バイアス手段の効果を示す概念図である。
【図4】図1に示す実施の形態における系統周波数低下時の速度調整抑制バイアス手段の効果を示す概念図である。
【図5】図1に示す実施の形態における変動抑制フィルタ手段の効果を示す概念図である。
【符号の説明】
1 実MW信号(MW)
2 MWD信号(MW)
3 系統周波数信号
4 第1の減算器
5 アナログメモリー
6 第1のゲイン設定器
7 第2の減算器
8 第3のゲイン設定器
9 加算器
10 定数設定器、
11 低値選択器
12 加算器
13 変化率設定器
14 抑制レート設定器
15 一次遅れ要素
16 変動抑制フィルタ手段
17 不感帯設定器
18 変化率設定器
19 第2のゲイン設定器
20 第3の減算器
21 定数設定器
22 ロードリミッタ制御信号
23 排気温度制御信号
24 ガバナ制御指令信号
25 回転数信号(rpm)
26 ゲイン設定器
27 一次遅れ要素
28 減算器
29 絶対値演算器
30 比較器
31 むだ時間設定器
32 スイッチ
33 速度指令信号(%SPD)

Claims (7)

  1. ガスタービン発電設備の発電量指令信号と前記発電設備の実発電量信号との偏差を0とするように燃料量指令信号を調整するとともに、系統周波数信号を入力として前記発電量指令信号を調整するガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法において、系統周波数の変動への感度を低下させるよう前記入力される系統周波数信号の変化率を制限し、該変化率が制限された信号により前記発電量指令信号を調整することを特徴とするガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法。
  2. 請求項1に記載のガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法において、入力される系統周波数信号に含まれる、所望の周期以下の周期の小さい変動を除去する手順を含んでなることを特徴とするガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法。
  3. 請求項1または2に記載のガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法において、前記入力される系統周波数信号は、むだ時間を設定した一次遅れ要素を通過したのち、前記発電量指令信号の調整に用いられることを特徴とするガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法。
  4. ガスタービン発電設備の発電量指令信号と前記発電設備の実発電量信号との偏差を0とするように燃料量指令信号を調整するとともに、系統周波数信号を入力として前記発電量指令信号を調整するガスタービン発電設備のガバナフリー制御装置において、系統周波数の変動への感度を低下させるよう前記入力される系統周波数信号の変化率を制限し、該変化率が制限された信号により前記発電量指令信号を調整する速度調整抑制バイアス手段を設けたことを特徴とするガスタービン発電設備のガバナフリー制御装置。
  5. 請求項4に記載のガスタービン発電設備のガバナフリー制御装置において、入力される系統周波数信号に含まれる、所望の周期以下の周期の小さい変動を除去する系統周波数変動抑制フィルタ手段を含んでなることを特徴とするガスタービン発電設備のガバナフリー制御装置。
  6. 請求項4または5に記載のガスタービン発電設備のガバナフリー制御方法において、前記速度調整抑制バイアス手段は、前記入力される系統周波数信号が、変化率が制限されたのち通過する、むだ時間を設定した一次遅れ要素を有してなることを特徴とするガスタービン発電設備のガバナフリー制御装置。
  7. 請求項4に記載のガスタービン発電設備のガバナフリー制御装置において、前記速度調整抑制バイアス手段は、系統周波数を引数とする不感帯設定器を含んで形成され、この不感帯設定器には前記ガスタービン発電設備に予め設定されている速度調定率を超えないバイアス変化率が設定されていることを特徴とするガスタービン発電設備のガバナフリー制御装置。
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