JP3887053B2 - 抗菌性繊維製品およびその製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維から作られた繊維製品を対象とし、その繊維製品にすぐれた抗菌性を付与しかつその抗菌性が多数回の洗濯によっても維持されるようにする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
〈殺菌剤による繊維製品の処理〉
肌着、靴下、スポーツ衣料、寝装寝具、シューズなどの繊維製品は、使用者の皮膚から排出される分秘物や皮膚の剥離物が付着し、また有機物により汚染されやすい。そしてこれらが栄養源となるため細菌が繁殖するのに好適な培地となり、その結果、細菌の産生物によって不快臭を発生し、場合によっては皮膚病や食中毒の誘発原因ともなる。
【0003】
近年、医療現場においては薬剤耐性黄色ブドウ球菌による院内感染が多発し、食品業界においては病原性大腸菌O157による食中毒が多発し、社会的問題となっている。
【0004】
以上の観点から、病院で使用する衣服、介護衣料、寝装寝具、カーテン、敷物、壁紙、包帯、タオル、ふきんなどの繊維製品、食品業界で使用する頭布、衣服、エプロン、タオル、ふきんなどの繊維製品については、これに有効な抗菌加工を施す技術の開発が望まれている。
【0005】
従来、このような問題を解決するために、塩化ベンザルコニウムや3−(トリメトキシシリル)プロピルオクダデシルジメチルアンモニウムクロライドなどのカチオン系殺菌剤をはじめとする種々の殺菌剤を含む液を浸漬、塗布、噴霧等の方法により繊維製品に付着させることが行われている。
【0006】
また殺菌剤の繊維製品に対する固着を強力にする方法として、たとえば、(イ)殺菌性第4級アンモニウム塩の一部を有機シリコーン化合物を介して繊維分子の一部に結合させる方法、(ロ)繊維構成物質の組成中に殺菌性金属化合物を結合または融解させて抗菌性を持たせる方法、(ハ)その他殺菌性化合物を固着剤によって保持させる方法なども試みられている。
【0007】
〈テブコナゾールによる木材やプラスチックスの保護〉
本発明で用いているα−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−(1)−エタノールは、1Hトリアゾール系化合物の一種であって、一般名でテブコナゾール(tebuconazol) と呼ばれており、抗菌防カビ作用を有することが知られている。
【0008】
たとえば、特開平2−292203号公報には、テブコナゾールとプロピコナゾールとを組み合わせた抗菌抗カビ(殺菌殺カビ)性組成物が示されており、この組成物は植物またはその生息場所を処理したり木材の保存のために適しているとしている。またその実施例によれば、この組成物を水和性粉末剤、乳化性原液、粉末剤、押出顆粒剤、被覆顆粒剤、懸濁性原液の形態で用いている。この公報の2頁右上欄〜左下欄には、テブコナゾール、その合成法、抗菌抗カビ作用については、EP−A−0040345、EP−A−0052424に記載されているとある。
【0009】
特開平5−132405号公報には、テブコナゾール等のアゾール系殺菌殺カビ剤とヨードプロパルギル誘導体とからなる殺微生物剤が示されており、この殺微生物剤は、木材および材木の製品を微生物(木材腐朽菌、木材変色菌類)に対し保護するために使用できること、使用形態は、溶液、懸濁液、乳濁液またはペーストとすることができるとの記載もある。この公報には、テブコナゾールやプロピコナゾールが植物および種子の保護に用いられることがEP−A−0040345、EP−A−0052424に記載されているとある。
【0010】
特開平5−201806号公報には、アゾール誘導体(テブコナゾール等)とベンズイミダゾール誘導体とを含んでなる殺微生物剤組成物が示されている。同様に特開平5−201812号公報には、アゾール誘導体(テブコナゾール等)とアイオドプロパルギル誘導体とを含んでなる殺微生物剤組成物が示されている。これらの組成物は、工業用物質、殊にプラスチックスを保護するために使用される。
【0011】
特開平7−316005号公報には、テブコナゾール等の成分Iと特定の成分IIとからなる植物−殺微生物組成物が示されている。この組成物は、植物上に発生する微生物を抑制または殺滅することができるとしている。
【0012】
特開平8−198711号公報には、トリアゾール誘導体(テブコナゾールを含む)に代表される木材保存剤と無機酸とを必須成分として含む木材保存剤組成物が示されている。剤形は、水和剤、乳剤、可溶化剤、油剤、ペーストなどである。
【0013】
特開平8−231313号公報には、テブコナゾールと2−ベンツイミダゾリルカルバミン酸アルキルエステルとの両者を有効成分として含有する工業用抗菌防カビ組成物が示されており、素材の劣化や品質低下の防止、概観の維持が図られるとしている。実施例には、ポリプロピレンペレットにこの組成物(テブコナゾール100%の場合も)を添加したのち射出成形したプレートについての抗菌防カビ効果が評価されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
塩化ベンザルコニウム、3−(トリメトキシシリル)プロピルオクダデシルジメチルアンモニウムクロライドをはじめとする殺菌剤を含む液を浸漬、塗布、噴霧等の方法により繊維製品に付着させる方法は、たとえ先に述べた(イ)〜(ハ)の如き方法を講じても、殺菌剤が処理操作時の加熱に耐えきれずに分解して担持量が減じたり、加工工程が煩雑でコスト高になったり、水洗、洗濯などの外的な影響によって脱落して効力の持続期間が短かったり、抗菌処理後の繊維製品の風合が変化したり、経時的に黄変したり、製品の廃棄、焼却の際に有害物質を生じたりするなど、種々の不利があった。
【0015】
一方、テブコナゾールなどのトリアゾール誘導体は、植物(木材等)やプラスチックスの保護に用いられているが、植物やプラスチックス自体の保存性を向上させるためのものにとどまっている。
【0016】
本発明は、繊維から作られた繊維製品への処理時の操作性が良好で、処理後の製品はすぐれた抗菌性を有すると共に、その抗菌性は多数回の洗濯によっても維持され、上記処理によっても繊維製品の黄変や風合変化を生じがたく、しかも安全性の高い抗菌性繊維製品およびその製造法を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の抗菌性繊維製品は、繊維から作られた繊維製品の繊維表面に、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−(1)−エタノール(一般名:テブコナゾール)をバインダー樹脂を併用することなく担持させてなるものである。
【0018】
本発明の抗菌性繊維製品の製造法は、テブコナゾールをバインダー樹脂を併用することなく媒体中に乳化、懸濁または溶解させた処理液に、繊維から作られた繊維製品を接触させた後、乾燥または乾燥とキュアとを行うことにより、繊維製品に抗菌性を付与することを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0020】
テブコナゾールは、従来の技術の項でも述べたように、従来は主として植物用(殊に木材保存用)の殺微生物剤(殺菌殺カビ剤)として用いられていたものであり、下記の化1に示す構造を有するトリアゾール系化合物である。
【0021】
【化1】
【0022】
テブコナゾールは、LD50が4000mg/kg (ラット雄、経口投与)であって極めて低毒性であり、皮膚や眼に対する刺激性もないので、人体に直接接する製品に用いても安心して使用することができる。また耐熱性、耐侯性、耐加水分解性もすぐれている。
【0023】
本発明の抗菌性繊維製品は、繊維から作られた繊維製品の繊維表面に、テブコナゾールを担持してなるものである。
【0024】
繊維製品としては、木綿、麻、絹、羊毛等の天然繊維、レーヨン、アセテート等の再生もしくは半合成繊維、アクリル系、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリオレフィン系等の合成繊維などから作られた製品があげられる。製品とは、糸、織布、不織布、編布、クロス、植毛布、綿状物など、あるいはこれらをさらに裁断、縫製、二次加工などした製品を言う。
【0025】
これらの繊維の中では、反応性の官能基を有する天然繊維、再生または半合成繊維、あるいはアクリル系等の一部の合成繊維が、テブコナゾールとの親和性が高いので好ましい。しかしながら、ポリエステル系やポリアミド系などの繊維であっても、繊維の表面状態、密度等の物性によっては比較的親和性が良い場合がある。
【0026】
本発明の抗菌性繊維製品は、テブコナゾールをバインダー樹脂を併用することなく媒体中に乳化、懸濁または溶解させた処理液に、繊維から作られた繊維製品を接触させた後、乾燥または乾燥とキュアとを行うことにより製造され、これにより繊維製品に抗菌性を付与することができる。
【0027】
テブコナゾールは水に難溶性の化合物であるので、これを乳化または懸濁させるかあるいは溶剤に溶解させた溶液の形態で繊維製品の処理に供される。
【0028】
乳化液は、乳化剤の助けを借りて、テブコナゾールの溶剤溶液を水中に乳化させることにより得られる。乳化剤としては、たとえば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルスルホン酸ソーダ、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルEO(エチレンオキサイド)付加物、水素添加ヒマシ油EO付加物をはじめとする種々の界面活性剤が用いられる。溶剤としては、たとえば、アルコール類(イソプロパノール等)、グリコール類(ブチルジグリコール等)、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、石油、アルキルベンゼン、スピンドル油、モノクロロナフタレン、植物油(ヒマシ油等)などが用いられる。乳化液は、たとえば、テブコナゾール5〜20重量%、乳化剤5〜30重量%、溶剤90〜50重量%からなる組成の乳化原液を水中に乳化させることにより調製される。
【0029】
懸濁液は、分散剤の助けを借りて、テブコナゾールを水中に懸濁させることにより得られる。このとき、増粘剤を添加したり、消泡剤や凍結防止剤を添加することもある。分散剤としては、たとえば、ノニルフェノールEOリン酸エステルソーダ塩、スチレン化フェノールEOリン酸エステルソーダ塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩をはじめとする種々の界面活性剤が用いられる。増粘剤としては、ポリアクリル酸ソーダ、キサンタンガムなどが用いられる。懸濁液は、たとえば、テブコナゾール5〜50重量%、分散剤1〜10重量%、増粘剤0〜1重量%、凍結防止剤0〜5重量%、消泡剤0〜1重量%、残量が水からなる組成の懸濁原液を水で稀釈することにより調製される。
【0030】
溶剤溶液は、テブコナゾールを溶剤に溶解させることにより得られる。溶剤としては、先に乳化液の説明のところで述べたようなものが用いられる。溶液中のテブコナゾールの濃度は、たとえば 0.1〜30重量%に設定される。
【0031】
処理液中には、必要に応じ、可塑剤、柔軟剤、蛍光剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、耐侯性改良剤、滑剤、染顔料、帯電防止剤、補強剤、難燃剤などを添加することもできる。またテブコナゾールのほか、他の生物活性物質、たとえば殺虫剤、害虫忌避剤、鼠忌避剤、殺菌剤、防カビ剤などを併用して、効果の増強、抗菌スペクトルの拡大、適用範囲の拡大を図ることもできる。
【0032】
繊維製品と処理液との接触は、浸漬、塗布、噴霧などによりなされる。工業的には、繊維製品を室温または加温した処理液中に一定時間浸漬してから絞り、乾燥(または乾燥およびキュア)する方法が採用される。
【0033】
テブコナゾールの付着量は、繊維製品の重量に対し 0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%とするのが適当である。テブコナゾールの付着量が余りに少なすぎるときは抗菌効果が不足し、一方余りに多すぎるときは、ある限度以上には抗菌効果は向上しない上、かえって繊維製品の特性を低下させる場合があり、また経済的にも不利になる。
【0034】
〈作用〉
本発明によれば、天然繊維はもとより、再生または半合成繊維、さらには合成繊維、あるいはこれらの混紡繊維でできた繊維製品であっても、テブコナゾールを必要量確実に担持させることができる。処理後の抗菌性繊維製品は、安全性が高い上、薬剤耐性黄色ブドウ球菌や病原性大腸菌を含む種々の菌に対する抗菌力がすぐれており、しかもその抗菌性は洗濯によっても容易には損なわれない。条件を選べば、多数回の洗濯後も抗菌力が維持される。加えて本発明の抗菌性繊維製品は、抗菌処理を行っているにもかかわらず黄変や風合変化を生じがたく、臭気もなく、また素材繊維本来の持ち味を損なうことがない。
【0035】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。「CPTE」とあるのはテブコナゾールである。以下「%」とあるのは重量%である。
【0036】
〈試験方法〉
試験方法としては次の方法を採用した。
・洗濯法:JIS L0217-103 法およびJIS L1042: F-2法+漂白剤添加。
・抗菌性試験:黄色ブドウ球菌2株(Staphylococcus aureus FDA 209P およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌: MRSA) 並びに大腸菌(Esherichia coli IFO 3301)について、繊維製品衛生加工協議会(SEK)の菌数測定法により、無加工および加工試料の生菌数を測定した。効果の判定は、簡便のために評価指数 log B/C > 2 を有効(○)とし、それ以外を効果なし(×)とした。ただし、Bは無加工試料18時間培養後の生菌数、Cは加工試料18時間培養後の生菌数である。
【0037】
実施例1
下記の処方の乳化原液を水中に乳化させてCPTEの純分がそれぞれ0.01%、0.06%になるように調整した乳化液を調製した。この乳化液中に木綿布を浸漬した後、綿布重量と等量の液が付着するように絞り、130℃の熱風で3分間乾燥して試料とした。またこの試料をJIS L0217-103 法で10回洗濯し、洗濯後試料とした。結果を表1に示す。抗菌試験には、MRSAとE. coli を用いた。
【0038】
〈乳化原液処方〉
・20%のCPTE
・10%のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルスルホン酸ソーダ(乳化剤)
・10%の硬化ヒマシ油EO(エチレンオキサイド)付加物(乳化剤)
・20%のヒマシ油(溶剤)
・40%のブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)(溶剤)
【0039】
一方、比較対照薬剤として、パラクロロメタキシレノール(PCMXと略称)と、第4級アンモニウムシリコーン系抗菌剤である3−(トリメトキシシリル)プロピルオクダデシルジメチルアンモニウムクロライド(Si-QACと略称)とを用いて、上記と同様にして試料と洗濯後試料とを作成した。結果を表1に併せて示す。
【0040】
【表1】

薬剤と付着 洗濯 MRSA E. coli 加工布の
(wt%) 回数 接種数 回収数 接種数 回収数 黄変性
無加工布 0 1 × 10 6 1 × 10 8 2 × 10 6 1 × 10 8 なし
CPTE 0 1×106 <102 2×106 <102 なし
0.01 10 1 × 10 6 1 × 10 3 2 × 10 6 2 × 10 4 なし
CPTE 0 1×106 <102 2×106 <102 なし
0.06 10 1 × 10 6 <10 2 2 × 10 6 3 × 10 2 なし
PCMX 0 1×106 1×104 2×106 4×104 なし
0.06 10 1 × 10 6 >10 7 2 × 10 6 >10 7 なし
Si-QAC 0 1×106 1×105 2×106 5×105 大きい
0.06 10 1 × 10 6 >10 6 2 × 10 6 >10 7 少し有
【0041】
表1からも明らかなように、CPTEを含む乳化液で処理した試料は、10回の洗濯後でも良好な抗菌性を維持していた。なお比較対照薬剤「PCMX」、「Si-QAC」を用いた場合は、10回洗濯後では抗菌効果は認められなかった。なお「Si-QAC」を用いた場合は、黄変も認められた。
【0042】
実施例2
実施例1の乳化原液処方に基いてCPTEの純分が 1.0%の乳化液を調製した。また、CPTE(原体)1%とブチルジグリコール(溶剤)99%の処方の溶剤処方溶液を調製した。ポリエステル100%の布を用いて、実施例1と同様の方法で試料作成を行い、Staphylococcus aureus FDA 209P株についての抗菌試験を行った。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】

乳化液 溶剤処方溶液
薬剤と付着 洗濯 S. aureus FDA 209P S. aureus FDA 209P
(wt%) 回数 接種数 回収数 接種数 回収数
無加工布 0 6 × 10 5 2 × 10 8 2 × 10 6 2 × 10 8
CPTE 0 6×105 <102 2×106 <102
1.0 10 6 × 10 5 2 × 10 5 2 × 10 6 1 × 10 5
PCMX 0 6×105 >107 2×106 >107
1.0 10 6 × 10 5 >10 7 2 × 10 6 >10 7
Si-QAC 0 6×105 >107 2×106 >107
1.0 10 6 × 10 5 >10 7 2 × 10 6 >10 7
【0044】
表2からも明らかなように、CPTEを含む乳化液で処理した試料は、付着性の困難なポリエステル100%繊維であっても、CPTEを 1.0%付着させれば、バインダー樹脂なしでも10回洗濯後も抗菌性を維持していた。一方、比較対照薬剤を用いた場合には、
洗濯の前後とも抗菌性を維持できなかった。
【0045】
【発明の効果】
作用の項でも述べたように、本発明によれば、天然繊維はもとより、再生または半合成繊維、さらには合成繊維、あるいはこれらの混紡繊維でできた繊維製品であっても、テブコナゾールを必要量確実に担持させることができる。処理後の抗菌性繊維製品は、安全性が高い上、薬剤耐性黄色ブドウ球菌や病原性大腸菌を含む種々の菌に対する抗菌力がすぐれており、しかもその抗菌性は洗濯によっても容易には損なわれない。条件を選べば、多数回の洗濯後も抗菌力が維持される。加えて本発明の抗菌性繊維製品は、抗菌処理を行っているにもかかわらず黄変や風合変化を生じがたく、臭気もなく、また素材繊維本来の持ち味を損なうことがない。

Claims (2)

  1. 繊維から作られた繊維製品の繊維表面に、α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−(1)−エタノール(一般名:テブコナゾール)をバインダー樹脂を併用することなく担持させてなる抗菌性繊維製品。
  2. α−[2−(4−クロロフェニル)エチル]−α−(1,1−ジメチルエチル)−1H−1,2,4−トリアゾール−(1)−エタノール(一般名:テブコナゾール)をバインダー樹脂を併用することなく媒体中に乳化、懸濁または溶解させた処理液に、繊維から作られた繊維製品を接触させた後、乾燥または乾燥とキュアとを行うことにより、繊維製品に抗菌性を付与することを特徴とする抗菌性繊維製品の製造法。
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