JP3886210B2 - 部品装着用接着剤塗布装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子回路部品のような部品を接着剤で基板に装着し固定するため、上記接着剤を塗布する部品装着用接着剤塗布ヘッド、該部品装着用接着剤塗布ヘッドを備えた部品装着用接着剤塗布装置、及び部品装着用接着剤塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
回路基板上に電子部品をはんだ付けする一方法として以下に説明するフローはんだ付け工法がある。即ち、上記回路基板と上記電子部品とが接合電極間で電気的に接続するように接着剤を塗布し、上記回路基板に上記電子部品を装着する。その後、上記接着剤を加熱硬化させて上記電子部品の上記回路基板への仮固定を行い、最終的に、溶融はんだを噴流して上記電子部品を上記回路基板へ接合する。
上記工法の内、接着剤の塗布工程に使用される接着剤塗布装置について以下に説明する。図5に示すように、接着剤を塗布する位置を定めるための、X方向に移動可能なX移動ロボット14と、Y方向に移動可能なY移動テーブル15とからなる位置決め手段において、X移動ロボット14には、接着剤を充填したバレル20を備える塗布ヘッド16が設けられる。塗布ヘッド16は、電気的に動作制御可能なエアーバルブを備え、該エアーバルブを開きバレル20内にエアーを送り込むことで、バレル20の先端に取り付けられたノズル17の先端からバレル20内の接着剤を押し出す。そしてX移動ロボット14及びY移動テーブル15を移動させ、接着剤を塗布する位置へノズル17の先端を配置した後、塗布ヘッド16を下降させ、ノズル17の先端と回路基板とを接触させることでノズル17の先端に押し出された接着剤を回路基板面に転写することで塗布を行う。接着剤を回路基板に塗布した後、塗布ヘッド16は直ちに上昇し、NCプログラム上で指示された次の塗布位置へ位置決めを開始する。このようにして所定箇所への接着剤の塗布を完了した回路基板は、次の電子部品装着行程へ移行し、電子部品の装着、上記接着剤の硬化、及びはんだ付け行程を経て完成する。
【0003】
このような従来の接着剤塗布装置において、回路基板への接着剤の塗布量は、ノズル17の孔径、バレル20内へ供給するエアー圧力、上記エアーバルブの動作時間、ノズル17の先端部の温度等の条件で変更することが可能である。しかしながら、このような従来の接着剤塗布装置では、塗布ヘッド16の上下動作時間が必要なため、さらなる高速化が望みにくい。さらに、従来の接着剤塗布装置では、接着剤の塗布後における塗布ヘッド16の上昇時に、塗布された接着剤が糸状に伸びてひげ状に塗布されたり、飛び散ったりするなど、塗布精度が悪いという問題がある他、電極上に接着剤がかかり、はんだ付け不良を発生する原因を作るという問題もある。
尚、接着剤について、塗布精度を改善するため粘度特性等の改善がなされているが、塗布品質の面からも塗布タクトの高速化が困難となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
接着剤の塗布動作の高速化を可能にするため、塗布ヘッド16の上記上下動作をなくし、ノズルと回路基板とが非接触な状態にて、ノズルから回路基板へ接着剤を噴射することで接着剤の塗布を行う方法が提案されている。
このような非接触方式では、上述のように接着剤を噴射させる必要があるが、従来のようなエアー圧で接着剤をノズルから吐出する方法では、上記噴射に必要な高い圧力を得ることができず、又、接着剤の塗布量を可変とするのは難しい。よって、所望の塗布量を得るためには、同じ箇所に重ねて塗布するしかなく、段階的に塗布量を得ることしかできない。又、塗布時間も長くなり高速化の障害となる。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、従来に比べて高速に接着剤の塗布が可能で、かつ所望の塗布量を任意に得ることができる、部品装着用接着剤塗布ヘッド、該部品装着用接着剤塗布ヘッドを備えた部品装着用接着剤塗布装置、及び部品装着用接着剤塗布方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1態様の部品装着用接着剤塗布ヘッドは、部品を被装着体に装着するための接着剤を上記被装着体に非接触な状態で塗布する部品装着用接着剤塗布ヘッドであって、
上記接着剤を排出する接着剤排出部を有し上記接着剤を収容する接着剤収容部と、
上記接着剤収容部内に設けられ、上記接着剤排出部からの上記接着剤の排出を禁止する排出禁止位置と、上記接着剤排出部からの上記接着剤の排出を可能にする排出可能位置との間を移動し、かつ上記接着剤排出部より排出された接着剤にて上記接着剤排出部に形成された接着剤溜まりの体積を制御することで上記被装着体への上記接着剤の塗布量を制御するため上記排出可能位置に位置する時間が制御されるものであり、かつ上記排出可能位置から上記排出禁止位置へ移動することで上記被装着体へ噴射させ上記接着剤の塗布を行う噴射用部材と、
上記排出禁止位置と上記排出可能位置との間で上記噴射用部材を移動させる駆動装置と、
を備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明の第2態様の部品装着用接着剤塗布装置は、部品を被装着体に装着するための接着剤を上記被装着体に非接触な状態で上記被装着体における上記部品の装着位置へ塗布する部品装着用接着剤塗布ヘッドであって、
上記接着剤を排出する接着剤排出部を有し上記接着剤を収容する接着剤収容部と、
上記接着剤収容部内に設けられ、上記接着剤排出部からの上記接着剤の排出を禁止する排出禁止位置と、上記接着剤排出部からの上記接着剤の排出を可能にする排出可能位置との間を移動し、上記排出禁止位置でのみ上記接着剤収容部の内面に接触する噴射用部材であって、上記接着剤排出部より排出された接着剤にて上記接着剤排出部に形成された接着剤溜まりの体積を制御することで上記被装着体への上記接着剤の塗布量を制御するため上記排出可能位置に位置する時間が制御されるものであり、かつ上記排出可能位置から上記排出禁止位置へ制御された移動速度にて移動することで、上記形成された接着剤溜まりを上記被装着体へ噴射させ上記接着剤の塗布を行う噴射用部材と、
上記排出禁止位置と上記排出可能位置との間で上記噴射用部材を移動させ、かつ上記排出可能位置から上記排出禁止位置へ制御された移動速度にて上記噴射用部材を移動させる駆動装置と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の第3態様の部品装着用接着剤塗布方法は、部品を被装着体に装着するための接着剤を上記被装着体に非接触な状態で塗布する部品装着用接着剤塗布方法であって、
上記被装着体への上記接着剤の塗布量を制御するため、上記接着剤を収容する接着剤収容部の接着剤排出部より上記接着剤を排出して上記被装着体への上記接着剤の塗布量に応じた体積を有する接着剤溜まりを上記接着剤排出部に形成し、形成した上記接着剤溜まりを上記被装着体へ噴射して上記被装着体へ上記接着剤を塗布することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態の部品装着用接着剤塗布ヘッド、該部品装着用接着剤塗布ヘッドを備えた部品装着用接着剤塗布装置、及び部品装着用接着剤塗布方法について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。又、上記部品装着用接着剤塗布方法は、上記部品装着用接着剤塗布ヘッド及び部品装着用接着剤塗布装置にて実行される。又、本実施形態では、接着剤にて接着される部品として電子部品を、上記部品が装着される被装着体として回路基板をそれぞれ例に採る。もちろん、上記部品及び被装着体はこれらに限定されるものではない。
【0009】
図1に示すように、上記一実施形態の部品装着用接着剤塗布ヘッド(以下、「塗布ヘッド」と記す)101は、接着剤収容部110と、噴射用部材130と、駆動装置150とを有する。
接着剤収容部110は、本実施形態では、重力方向に沿って配向され内部に接着剤114を収容する主容器111と、連結管121を介して主容器111に連結され主容器111内へ補充する接着剤124を収容する補充用容器120とを有する。主容器111における重力方向の下端には、当該主容器111に収容された接着剤124を外部へ排出するため、接着剤排出部の機能を果たす一実施形態としてのノズル112を設けている。補充用容器120には、圧縮空気を補充用容器120内へ供給する加圧源122が接続され、補充用容器120は接着剤124が注入された後、密閉される。よって、加圧源122から圧縮空気が補充用容器120へ供給されることで、補充用容器120、連結管121、及び主容器111内に注入されている接着剤124は上記圧縮空気により加圧される。よって、ノズル112が開放された状態では、上記加圧によりノズル112から接着剤124が外部へ排出される。接着剤124は粘度が大きいので、ノズル112から排出された接着剤124はノズル112の先端に球状の接着剤溜まり127を形成する。そして後述するように上記接着剤溜まりが回路基板上へ噴射され、主容器111と回路基板とが非接触な状態にて、回路基板における電子部品の装着位置へ主容器111に収容された接着剤114が塗布される。又、該塗布量に応じて接着剤溜まり127の体積は制御されるが、接着剤124の粘度は、最大量の接着剤溜まり127を形成したときでもその自重で当該接着剤溜まりが滴下しない程度の粘度である。
【0010】
尚、本実施形態にて使用する接着剤としては、回転粘度計3°コーンロータを使用し、30℃、0.5rpmの測定条件にて、100Pa・s〜350Pa・sを有するものである。又、本実施形態のノズル112における孔径寸法Iは0.1mm〜0.2mm、管厚寸法IIは0.05mm〜0.10mm、孔長寸法IIIは1.0mm〜2.0mmである。又、図2に示すように接着剤溜まり127の幅寸法IVは、0.3mm〜0.5mmである。又、1回当たりの接着剤124の塗布面積は、0.195mm2〜1.767mm2であり、塗布された接着剤124の直径で0.5mm〜1.5mm程度である。
【0011】
上記主容器111内には、主容器111の軸方向に沿って上下動可能にして、噴射用部材130としてのプランジャーが設けられる。又、該噴射用部材130は、その下端部131がノズル112に対応するようにして配置され、主容器111の底面111aに下端部131を当接させることで、ノズル112からの接着剤124の排出を禁止する。尚、上記軸方向に沿った噴射用部材130の移動方向において、このように噴射用部材130がノズル112からの接着剤124の排出を禁止する位置を排出禁止位置125とする。一方、図2に示すように、噴射用部材130が主容器111の軸方向に沿って底面111aより上方に移動したときには、ノズル112からの接着剤124の排出禁止は解除されるので、接着剤124は上記圧縮空気による加圧によりノズル112から外部へ排出される。上記軸方向に沿った噴射用部材130の移動方向において、このように噴射用部材130がノズル112からの接着剤124の排出を可能にする位置を排出可能位置126とする。
【0012】
駆動装置150は、主容器111の上方にて噴射用部材130と同心軸上に配置される、第1駆動部151と第2駆動部152とを有し、第1駆動部151は主容器111に連結されている。これにより主容器111内は密閉状態となり、加圧源122により加圧された接着剤124がノズル112を除いて主容器111から漏れ出ることはない。
本実施形態では、第1駆動部151及び第2駆動部152は、それぞれ電気ソレノイドにて構成されており、噴射用部材130と同心軸上に延在する芯棒153,154をそれぞれ有する。芯棒153の下端部153aは噴射用部材130の上端部132に連結され、芯棒154の下端部154aは芯棒153の上端部153bに連結されており、第1駆動部151は、噴射用部材130を排出禁止位置125から排出可能位置126へ移動させるように芯棒153を駆動し、第2駆動部152は、噴射用部材130を主に排出可能位置126から排出禁止位置125へ移動させるように芯棒154を駆動する。
又、芯棒154の下端部154aには、該芯棒154の直径方向へ突出するつば部154cが形成され、該つば部154cには芯棒154を噴射用部材130側へ常時付勢するスプリング155を係合させている。よって、スプリング155の付勢力により芯棒154及び芯棒153を介して噴射用部材130の下端部131は、通常状態において主容器111の底面111aに押圧されている。
このようなスプリング155は、以下の理由により設けられている。ノズル112の先端部に形成された上記接着剤溜まりを回路基板上へ噴射する動作は、排出可能位置126に位置する噴射用部材130を排出禁止位置125へ移動させることで行うが、噴射用部材130に対する第2駆動部152による駆動力のみでは上記噴射に見合う圧力が得られない。そこでスプリング155を設けてその付勢力をも加えることで、噴射用部材130の移動をより高速化して上記噴射に見合う圧力を得ようとするものである。
【0013】
このように構成される塗布ヘッド101は、図4に示すような、X移動ロボット214、Y移動テーブル215を備えた部品装着用接着剤塗布装置201に設けられる。即ち、塗布ヘッド101は、従来の塗布装置と同様に、X移動ロボット214に取り付けられる。尚、図4では、主容器111及び駆動装置150の部分を筺体内に収納した状態を示している。又、X移動ロボット214、Y移動テーブル215、及び塗布ヘッド101は制御装置170に接続されている。尚、図4では、図示の都合上、制御装置170を部品装着用接着剤塗布装置201の外部に記しているが、実際には制御装置170は部品装着用接着剤塗布装置201内に設けられている。このような制御装置170には、ホストコンピュータ180が接続される。
【0014】
制御装置170は、回路基板上における接着剤124の塗布箇所へ塗布ヘッド101を移動させるため、X移動ロボット214、Y移動テーブル215の動作を制御するとともに、回路基板への接着剤124の塗布量を制御する。該塗布量はノズル112の先端に形成される上記接着剤溜まりの体積によって制御可能である。即ち、上述したように、第1駆動部151を動作させることで噴射用部材130が排出禁止位置125から排出可能位置126へ移動し、ノズル112からの接着剤124の排出が可能となる。このような状態において上記圧縮空気によって加圧されている主容器111内の接着剤124はノズル112から外部へ排出され、ノズル112の先端に上記接着剤溜まりが形成される。このように、上記接着剤溜まりの体積は、ノズル112から接着剤124が排出可能な時間、即ち噴射用部材130が排出可能位置126に位置する時間によって制御することができる。したがって制御装置170には、第1駆動部151及び第2駆動部152が接続され、制御装置170は第1駆動部151及び第2駆動部152への通電時間を制御することで、回路基板への接着剤124の塗布量を制御する。尚、本実施形態では、制御装置170にはメモリ171を備え、該メモリ171には予め、回路基板への接着剤124の塗布量と、噴射用部材130を排出可能位置126に位置させる時間、言い換えると第1駆動部151及び第2駆動部152への通電時間との関係が、表1に示すように、テーブル状に記憶されている。又、上記接着剤溜まりの体積は、接着剤124の粘度,温度等の接着剤124の物性値、上記圧縮空気による接着剤124の加圧力、ノズル112の内径寸法、ノズル112の温度等によっても、もちろん変化する。よって上記メモリ171には、これらのパラメータにそれぞれ対応して、上記塗布量と上記時間との関係が記憶されており、制御装置170に接続されるホストコンピュータ180からの制御により、制御装置170はそれぞれの状況に応じた上記塗布量と上記時間との関係をメモリ171から選択する。そして読み出した上記時間情報に基づき噴射用部材130を排出可能位置126に位置させる時間を制御する。
【0015】
【表1】
【0016】
又、上記接着剤溜まりの噴射動作は、上述したように噴射用部材130を排出可能位置126から排出禁止位置125へ移動させたときに、ノズル112内、及びその付近等に存在する接着剤124が押圧されることにより発生する圧力の作用により行われる。よって上記圧力は、噴射用部材130を排出可能位置126から排出禁止位置125へ移動させる速度、言い換えると第2駆動部152への電流量にて制御することができる。又、メモリ171は、噴射用部材130の移動速度と、第2駆動部152へ供給する電流量との関係をも記憶しており、該関係に基づき制御装置170は上記接着剤溜まりの噴射動作をも制御する。
尚、メモリ171に記憶されている、噴射用部材130を排出可能位置126に位置させる時間等の情報は、任意の値に書き換え可能である。よって回路基板への接着剤124の塗布量、噴射用部材130の上記移動速度等の値は任意に制御可能である。
【0017】
以上説明したように構成される、塗布ヘッド101及び部品装着用接着剤塗布装置201の動作について以下に説明する。
制御装置170の制御に基づき、図3に示す回路基板190上における接着剤塗布位置191の鉛直線上に塗布ヘッド101のノズル112の軸方向が一致するように、X移動ロボット214、Y移動テーブル215により塗布ヘッド101が配置される。このようにして塗布ヘッド101を配置した後、又は該配置動作とともに、ホストコンピュータ180から供給された接着剤124の粘度やノズル112の内径寸法等の条件に対応した、回路基板190への接着剤124の塗布量と、噴射用部材130を排出可能位置126に位置させる時間との情報を、制御装置170はメモリ171から読み出す。そして制御装置170は、メモリ171から読み出した上記時間情報に基づき、第1駆動部151へ通電を行い、図2に示すように芯棒153を上昇させ該芯棒153に連結されている噴射用部材130の下端部131を排出可能位置126へ配置する。
これにより、ノズル112に対する閉止状態が解除され、主容器111内の接着剤124が上記圧縮空気の加圧によりノズル112を介して押し出され、メモリ171から読み出した塗布量に対応した体積にてなる接着剤溜まり127がノズル112の先端部に形成されていく。そして、メモリ171から読み出した上記時間の満了時に、制御装置170は、第1駆動部151への通電を遮断すると同時に第2駆動部152への通電を開始する。尚、上述したように第2駆動部152へ供給する電流値は、予めメモリ171から読み出した値である。第2駆動部152への通電により芯棒154が下方へ移動するとともにスプリング155の付勢力が追加されて、芯棒154及び芯棒153は下方へ移動する。よって、排出可能位置126に位置する噴射用部材130は、設定された速度にて排出禁止位置125へ移動する。
排出可能位置126から排出禁止位置125への噴射用部材130の移動により、ノズル112の内径部分等に存在する接着剤124が押圧されこれにより発生する圧力によって、図3に示すように、接着剤溜まり127は回路基板190上の接着剤塗布位置191へ噴射され、塗布される。
【0018】
以上説明した動作を繰り返すことで、回路基板190上の必要箇所に順次、接着剤124が塗布ヘッド101から塗布される。
このように本実施形態の塗布ヘッド101、及び部品装着用接着剤塗布装置によれば、塗布ヘッド101が昇降することなく、即ち塗布ヘッド101と回路基板190とが非接触の状態にて、塗布ヘッド101から回路基板190上へ接着剤124を塗布することができる。よって、回路基板190への接着剤124の塗布を従来に比べて高速に行うことができる。
さらに、本実施形態の塗布ヘッド101、及び部品装着用接着剤塗布装置によれば、噴射用部材130を排出可能位置126に位置させる時間を制御することで、回路基板190上に塗布する接着剤124の塗布量を制御することができ、従って所望量の接着剤124を塗布することができる。
【0019】
【実施例】
以下には、上述の表1に示すデータを得るために、本実施形態の塗布ヘッド101の一実施例を使用して行った測定動作について説明する。尚、接着剤124は回転式粘度計の5rpmの値で28Pa.sのものを使用した。加圧源122における圧縮空気圧力は1kg/cm2であり、ノズル112の内径は0.2mmであり、排出可能位置126から排出禁止位置125への噴射用部材130の移動速度は第2駆動部152へ供給する電流量で調整し1000mm/sとした。当該測定動作の状況下においては排出可能位置126への噴射用部材130の配置時間は、メモリ171に未だ記憶されていないので、噴射用部材130の排出可能位置126への配置は、制御装置170による第1駆動部151への通電時間をタイマーセットにより制御する方法を採り、5msec〜50msecの間で可変とした。又、回路基板190上への接着剤124の塗布量の測定方法としては、化学天秤を使用して、200ポイントの塗布を行ったときの重量を計量し、1ポイント当たりの塗布量の平均値を計算した。
測定結果は、上述の表1に示す通り、排出可能位置126への噴射用部材130の配置時間において、1ポイント当たりの接着剤124の塗布量を0.07mg〜0.15mgまで変化させることができた。
【0020】
又、例えば上記表1に示す範囲を超えてさらに接着剤124の塗布量を変更する必要がある場合には、ノズル112の内径を変更することで、より広範囲な塗布量の調整が可能である。さらに、本実施形態の塗布ヘッド101を複数搭載し、これらの塗布ヘッドを自動で選択可能とすることで、さらにより広範囲の塗布量の調整を可能にすることもできる。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の第1態様の部品装着用接着剤塗布ヘッド、第2態様の部品装着用接着剤塗布装置、及び第3態様の部品装着用接着剤塗布方法によれば、以下の効果が得られる。接着剤を排出する接着剤排出部を有する接着剤収容部と、該接着剤収容部内に設けられる噴射用部材と、該噴射用部材を駆動する駆動装置とを備え、上記噴射用部材を排出可能位置に位置させる時間を制御して、上記接着剤排出部に形成される接着剤溜まりの体積を制御する。上記体積は被装着体に塗布される接着剤の量に対応することから、上記時間制御により塗布する接着剤量を任意に設定することができる。
又、上記接着剤排出部に形成された接着剤溜まりの上記被装着体への塗布動作は、上記噴射用部材を排出可能位置から排出禁止位置へ駆動装置により移動させることで、上記接着剤溜まりを被装着体へ噴射することでなされる。このように被装着体への接着剤の塗布は、上記塗布ヘッドと上記被装着体とを非接触な状態にて行われる。よって、従来のように塗布ヘッドを昇降させる必要はなく、従来に比べて高速にて接着剤の塗布動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である部品装着用接着剤塗布ヘッドの断面図である。
【図2】 図1に示す部品装着用接着剤塗布ヘッドにて、ノズルの先端に接着剤溜まりを形成した状態を示す図である。
【図3】 図1に示す部品装着用接着剤塗布ヘッドにて、ノズルの先端に形成された接着剤溜まりを噴射した状態を示す図である。
【図4】 図1に示す部品装着用接着剤塗布ヘッドを備えた部品装着用接着剤塗布装置を示す斜視図である。
【図5】 従来の接着剤塗布装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
101…部品装着用接着剤塗布ヘッド、110…接着剤収容部、
112…接着剤排出部、124…接着剤、125…排出禁止位置、
126…排出可能位置、127…接着剤溜まり、
130…噴射用部材、
150…駆動装置、151…第1駆動部、152…第2駆動部、
170…制御装置、171…メモリ、
201…部品装着用接着剤塗布装置。
Claims (7)
- 部品を被装着体に装着するための接着剤を上記被装着体に非接触な状態で上記被装着体における上記部品の装着位置へ塗布する部品装着用接着剤塗布ヘッドであって、
上記接着剤(124)を排出する接着剤排出部(112)を有し上記接着剤を収容する接着剤収容部(110)と、
上記接着剤収容部内に設けられ、上記接着剤排出部からの上記接着剤の排出を禁止する排出禁止位置(125)と、上記接着剤排出部からの上記接着剤の排出を可能にする排出可能位置(126)との間を移動し、上記排出禁止位置でのみ上記接着剤収容部の内面に接触する噴射用部材であって、上記接着剤排出部より排出された接着剤にて上記接着剤排出部に形成された接着剤溜まり(127)の体積を制御することで上記被装着体への上記接着剤の塗布量を制御するため上記排出可能位置に位置する時間が制御されるものであり、かつ上記排出可能位置から上記排出禁止位置へ制御された移動速度にて移動することで、上記形成された接着剤溜まりを上記被装着体へ噴射させ上記接着剤の塗布を行う噴射用部材(130)と、
上記排出禁止位置と上記排出可能位置との間で上記噴射用部材を移動させ、かつ上記排出可能位置から上記排出禁止位置へ制御された移動速度にて上記噴射用部材を移動させる駆動装置(150)と、
を備えた部品装着用接着剤塗布ヘッド(101)と、
上記被装着体における部品装着位置へ上記部品装着用接着剤塗布ヘッドを配置させるために上記部品装着用接着剤塗布ヘッドを移動させる移動装置(214,215)と、
上記接着剤溜まりの体積を制御することで上記被装着体への上記接着剤の塗布量を制御するため、上記駆動装置に対して上記噴射用部材を上記排出可能位置に位置させる時間を制御し、かつ上記駆動装置に対して上記排出可能位置から上記排出禁止位置へ上記噴射用部材が移動する速度を制御する制御装置(170)と、
を備えたことを特徴とする部品装着用接着剤塗布装置。 - 上記制御装置は、上記被装着体への上記接着剤の塗布量と、上記噴射用部材を上記排出可能位置に位置させる時間との関係を記憶した記憶部(171)を有し、上記接着剤の塗布量に基づき上記記憶部から読み出した上記排出可能位置に位置させる時間を制御する、請求項1記載の部品装着用接着剤塗布装置。
- 上記記憶部は、上記噴射用部材の移動速度と、上記駆動装置へ供給する電流量との関係をさらに記憶し、上記制御装置は、上記移動速度と上記電流量との関係に基づいて上記接着剤溜まりの噴射動作を制御する、請求項2記載の部品装着用接着剤塗布装置。
- 上記駆動装置は、上記噴射用部材を上記排出禁止位置から上記排出可能位置へ移動させる第1駆動部(151)と、上記噴射用部材を上記排出可能位置から上記排出禁止位置へ移動させる第2駆動部(152)とを有する、請求項1から3のいずれかに記載の部品装着用接着剤塗布装置。
- 上記第1駆動部及び上記第2駆動部は、電気ソレノイドにて構成される、請求項4記載の部品装着用接着剤塗布装置。
- 上記接着剤溜まりを形成するための上記接着剤排出部からの上記接着剤の排出は、上記接着剤収容部内に収容された上記接着剤を加圧することでなされる、請求項1から5のいずれかに記載の部品装着用接着剤塗布装置。
- 上記部品は電子部品であり、上記被装着体は回路基板である、請求項1から6のいずれかに記載の部品装着用接着剤塗布装置。
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