JP3885133B2 - 吹付け用耐火物及び耐火物の吹付け方法 - Google Patents

吹付け用耐火物及び耐火物の吹付け方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吹付け用耐火物及び耐火物の吹付け方法に関し、特に吹付け補修用耐火物及び吹付け補修方法のために、詳しくは、溶融金属の搬送鍋、タンディッシュ、高炉樋、キュポラ、焼却炉等の燃焼炉又は高温雰囲気炉の内壁等の吹付け補修に使用するための耐火物及び該耐火物を使用する吹付け補修方法のために好適な吹付け用耐火物及び耐火物の吹付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
吹き付け用耐火物(例えば、吹付け補修用耐火物)としては、耐火性骨材及びセメント等の結合材を配合した混合粉体が使用されている。骨材と結合材を配合した混合粉体を吹付ける施工方法としては、混合粉体に加水混練して自己流動性を持たせた混練物を、圧送ポンプで搬送し、搬送用ホースの先端に取り付けた吐出ノズル部で高圧エアーと急結剤(ノズルバインダー)を混合し吹付け施工する方法が土木建築関係で古くから知られている。この工法は近代図書株式会社から昭和45年7月に発行された亀田泰弘氏による「コンクリートポンプを中心とした建築の省力化工法」に紹介され、不定形耐火物の施工にも応用されている。
【0003】
特開平3-122040号公報には、ポルトランドセメントと硅砂等の加水混合スラリー(混練物)に対して、急結剤として珪酸ナトリウム等の無機塩類を混合して急結させる方法が記載されている。しかしながら、この方法では硬化までに二十数秒を要しており、混練物を瞬間的に硬化させて吹付け被体に付着させることができないため、均質な施工体を得ることが困難である。すなわち、混練物は、ノズルに供給される高圧エアーにより、ノズル内を高速で通過するため急結性が遅ければ被体に到着してからも流動性を発揮し、被体から流れ落ちる。
【0004】
特開平9-250880号公報には、アルミナセメントを結合材とした不定形耐火物と水との混練物を圧送ポンプでノズル部まで送り、ノズル内で珪酸塩等の無機塩を硬化促進剤として混練物に混合する方法が記載されているが、必要とする瞬結性を得るには不十分である。すなわち、アルミナセメントに各種硬化促進剤を作用させ硬化速度を早くするという直接的手法では限界があり、十分な施工能を得ることができない。
【0005】
特開平3-122040号公報には施工体の強度を向上させるために長さ5〜20mmの繊維を0.2〜3.0容量%配合することが、また、特開平9-227198号公報には長さ6〜12mmの繊維を0.5〜1.2重量部配合することが記載されている。しかし、繊維の長さが長く、また、配合量も多いため、圧送できる流動性を有する混練物とするためには混練時の添加水量を多くする必要があり、施工体の物理特性が低下するという不都合がある。
【0006】
一方、添加水量を少なくすると、搬送ホース内で混練物が滞り易くなり、混練物が滞るとホース内の圧力が高まり、最悪の場合にはホースが破裂してしまうというトラブルを招き、予定の施工ができなくなる。破裂しないまでも、ホース内に混練物が詰まると圧送できなくなり、その修復に多大の時間的ロスを余儀なくされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、水と混練することにより、確実にポンプ圧送することができる吹付け用耐火物(特に吹付け補修用耐火物)を提供することにある。
【0008】
湿式吹付では、通常ミルクと呼ばれるアルミナ微粉やベントナイトを加水混練した練土状混練物を、耐火物をポンプ圧送する前に通して配管やホース内をコーティングすることで耐火物混練物の通りを良くすることが行われるが、本発明の目的は、水との混練物が圧送時に通称ミルクを使用しなくとも圧送配管及びホース内を滑り易い性状となる吹付け用耐火物(特に吹付け補修用耐火物)を提供することにある。
【0009】
本発明の目的は、施工体が高密度構造体を形成し、耐火物として溶融金属との接触時又は高温雰囲気にさらされた場合に十分な機能を発揮する吹付け用耐火物(特に吹付け補修用耐火物)を提供することにある。
【0010】
本発明の目的は、吹付け被体に吹付け施工する際(例えば補修面を補修する際)に、加圧空気により、高速でノズル部を通過する混練物にノズルバインダーを配合することにより、ノズル部通過時に反応させ瞬間的に急結させることで、吹付け被体への付着率を大幅に向上させることができる吹付け用耐火物(特に吹付け補修用耐火物)を提供することにある。
【0011】
本発明の目的は、吹付け被体に付着した施工体が落下することのないように保形性を付与させることができる吹付け補修用耐火物(特に吹付け補修用耐火物)を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような課題を解決するために研究し、結合材としてアルミナセメントを配合した吹付け用耐火物(例えば吹付け補修用耐火物)において、(1)耐火性骨材の粒度構成を設定することにより、水との混練物のポンプ圧送が容易となり、また、施工体が高密度構造体となること、(2)特定量の極微細カーボンを配合することにより、混練物が搬送用配管やホースに付着することなく滑り易くなること、(3)特定量のノズルバインダー用急結材を配合することにより、ノズル部においてノズルバインダーを添加する際に瞬間的に急結させることができ、また、吹付け被体への付着率が大幅に向上すること並びに(4)特定量の炭素繊維を配合することにより、施工体に保形性が付与されることを見出し、本発明を完成した。
【0013】
本発明は、耐火性骨材(例えば、アルミナ、炭化珪素、ボーキサイト、ムライト、シャモット、スピネル、マグネシア)を100重量部、極微細カーボン(好ましくは粒子径10〜200nmの極微細カーボン)を0.05〜4.5重量部、アルミナセメントを1〜20重量部、ノズルバインダー用急結材(好ましくは水溶液中で塩基酸として作用する化合物)を0.02〜2重量部及び炭素繊維(例えば、25〜80重量%が繊維長3.5mm以下であり、20〜75重量%が繊維長4.5mm以上であり、60重量%以上が繊維長3.5mm以下又は4.5mm以上である炭素繊維)を0.01〜0.4重量部の割合で配合した吹付け用耐火物であって、耐火性骨材の10重量%以下(好ましくは5重量%以下)が粒子径8mm以下5mm以上であり、5〜20重量%(好ましくは5〜15重量%)が粒子径5mm未満3mm以上であり、5〜55重量%(好ましくは20〜50重量%)が粒子径3mm未満1mm以上であり、残部が粒子径1mm未満である吹付け用耐火物にある。
【0014】
本発明は、前記の耐火物と水との混練物をノズルまでポンプ圧送し、ノズル内でこの混練物にノズルバインダー(例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の珪酸塩又は炭酸塩)を混合したうえ、加圧空気によって吹付け被体に吹付けることを特徴とする吹付け方法、特に、ノズルバインダーとノズルバインダー用急結材とが反応して急結性を発現するとともに、ノズルバインダーの作用によりアルミナセメントの硬化が促進される吹付け方法にある。
【0015】
【発明の実施の形態】
吹付け方法
本発明の吹付け方法は、耐火物による吹付け施工(特に吹付け補修)のために利用することができる。本発明の吹付け方法による施工(特に補修)の対象(吹付け被体)は、例えば、溶融金属の搬送鍋、タンディッシュ、高炉樋、キュポラ、焼却炉等の燃焼炉又は高温雰囲気炉の内壁等である。本発明の耐火物に水を配合した混練物を急結させながら吹付け被体(補修面)に付着させることにより、吹付け被体の表面に本発明の耐火物による施工体(耐火物層)を形成させることができ、また、吹付け被体の表面(例えば耐火物層)を補修することができる。本発明の耐火物と水との混練物は、自己流動性を有するので、ノズル部まで配管やホースを介して圧送ポンプにより、ポンプ圧送することができる。
【0016】
本発明の耐火物に、例えば、耐火性骨材100重量部に対して3重量部以上20重量部以下(通常は10重量部以下)の水を配合した混練物はポンプ圧送が容易であり、かつ、吹付け被体への付着性も良好である。
【0017】
本発明の耐火物と水との混練物を吹付け被体に吹き付ける際にノズルバインダーを添加することにより、該混練物を急結させながら吹付け被体に付着させることができる。本発明の吹付け方法では、ノズル部まで圧送された混練物に、ノズルバインダーを添加することにより、急結させる。加圧空気により、ノズルバインダーを添加した混練物をノズルから吐出させることにより、吹付け被体に付着させることができる。
【0018】
ノズルバインダーとしては、アルミナセメントの硬化反応を促進する物質、例えば、各種の無機塩を使用することができる。アルミナセメントの硬化反応を促進する無機塩としては、金属(例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属等)の無機塩(例えば、珪酸塩、炭酸塩、硫酸鉛、硝酸塩、塩化物、ホウ化物等)がある。好ましい実施の形態では、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の珪酸塩又は炭酸塩を使用する。
【0019】
耐火性骨材
耐火性骨材としては、公知の耐火性骨材を使用することができ、各種の耐火性の無機材料を使用することができる。耐火性骨材としては、例えば、アルミナ、炭化珪素、ボーキサイト、ムライト、シャモット、スピネル、マグネシア等の金属酸化物又は金属炭化物(好ましくはアルミナ又は炭化珪素)を単独で又は組み合わせて使用することができる。本発明は、耐火性骨材の40重量%以上、好ましくは60重量%以上、更に好ましくは80重量%以上がアルミナである場合に、特に有効である。本発明の耐火物では、通常、70重量%以上、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上の割合で耐火性骨材を配合することができる。
【0020】
本発明で使用する耐火性骨材の最大粒子径は8mmである。粒子径が8mmを超える耐火性骨材を使用すると、水との混練物を圧送する際に配管やホース内で骨材粒子同士が重なり合って詰まり、圧送ができなくなる。耐火性骨材の10重量%以下(好ましくは5重量%以下)が粒子径5mm以上である。
【0021】
耐火性骨材の5重量%以上20重量%以下(好ましくは15重量%以下)が粒子径5mm未満3mm以上である。粒子径3mm以上の割合が少ないと骨材の粗粒部が少なくなり、施工体の物理的特性等の機能が低下し、多いと粗粒部が多くなり、水との混練物を圧送する際に配管やホース内で骨材粒子同士が重なりあって滞りやすくなる。
【0022】
耐火性骨材の5重量%以上(好ましくは10重量%以上、更に好ましくは20重量%以上)55重量%以下(好ましくは50重量%以下、更に好ましくは40重量%以下)が粒子径3mm未満1mm以上である。粒子径3mm未満1mm以上の割合が少ないと骨材の微粒部が少なくなり、混練物の圧送性に欠け、多いと自己流動性を出すための添加水量が多くなり、施工体の諸特性(充填密度や物理特性)が低くなる。
【0023】
耐火性骨材の残部、通常は70重量%以下(好ましくは60重量%以下)15重量%以上(好ましくは30重量%以上)が粒子径1mm未満である。
【0024】
極微細カーボン
各種工業製品の潤滑性や離形剤として活用されているカーボン極微粉末(極微細カーボン)を配合することにより、水との混練物を圧送する際にホース内壁や配管内壁に耐火物が付着することを防止し、滑り易くすることができる。極微細カーボンとしては、例えば、カーボンブラックを使用することができる。極微細カーボンとしては、一次粒子径が200nm以下のカーボン極微粉末、例えば、三菱化学(株)のカーボンブラック#5(粒子径85nm)等の市販品を使用することができる。カーボンブラックは、その難濡れ性の性格から溶融金属の施工体(耐火物)内への浸透を抑止し、結果として耐食性を向上させる機能も有している。
【0025】
粒子径が200nm以下(好ましくは100nm以下)10nm以上(好ましくは50nm以上)の極微細カーボンを使用することにより、効率よく混練物の滑り性が良好な耐火物とすることができる。粒子径が10nmよりも小さい極微細カーボンでは、混練時の添加水量を多く必要とし、施工体の物理的特性や耐食性が低下する傾向がある。粒子径が200nmよりも大きい極微細カーボンでは、混練物の滑り性を向上させるために必要な配合量が多くなる傾向がある。
【0026】
極微細カーボンを耐火性骨材100重量部に対して0.05重量部以上(好ましくは0.5重量部以上)4.5重量部以下(好ましくは3.5重量部以下)配合することにより、効率よく混練物の滑り性が良好な耐火物とすることができる。極微細カーボンの配合量が少ないと混練物の滑り性が低下する傾向があり、多いと混練時の添加水量を多く必要とし、施工体の物理的特性や耐食性が低下する傾向があり、また、圧送に必要な混練物の自己流動性が低下する傾向がある。
【0027】
アルミナセメント
アルミナセメントは、耐火性骨材100重量部に対して1重量部以上(好ましくは3重量部以上)20重量部以下(好ましくは10重量部以下)の割合で配合することができる。アルミナセメントの配合量が少ないと、結合力が不足して施工体の強度が低下する傾向がある。また、アルミナセメントの配合量が多くなると、低融物を生成し易いCaOの量が多くなり溶融金属に対する耐食性能が低下する。
【0028】
ノズルバインダー用急結剤
ノズルバインダー用急結材は、ノズルバインダーとゲル化反応により瞬間的に結合するとともに、ノズルバインダーがアルミナセメントの硬化反応を促進することで、十分な結合力を発揮させる。ノズルバインダー用急結材としては、例えば、下記化学式の如く水溶液中で塩基酸として作用する化合物、例えば、塩酸、硝酸、酢酸等の一塩基酸、硫酸、炭酸等の二塩基酸、燐酸、硼酸等の三塩基酸を使用することができる。
【0029】
HCl+H2O→H3++Cl-
B(OH)3+H2O→B(OH)4 -+H+
【0030】
ノズルバインダー用急結材は、耐火性骨材100重量部に対して0.02重量部以上(好ましくは0.05重量部以上)2重量部以下(好ましくは1重量部以下、更に好ましくは0.5重量部以下)の割合で配合することができる。0.02重量部以下では、急結材量として少なすぎて急結性を得られないために、施工体の自己流動性を停止出来ず被体から流れおちる。また、2重量部以上では多すぎてノズル内で急結し、ノズル閉塞を招く。
【0031】
本発明の耐火物と水との混練物にノズル部でノズルバインダーが混合されると、ノズルバインダー用急結材(塩基酸)とノズルバインダー(無機塩)とがゲル化反応して瞬間的に結合し、また、アルミナセメントの急結が促進され、十分な結合力が発揮される。これにより吹付け被体に付着した施工体は、被体から流れ落ちることも無く徐々にアルミナセメントによる結合強度が上昇し、耐火物に必要とされる溶融金属との接触時に耐えうる強度に到達する。
【0032】
炭素繊維
炭素繊維を配合することにより、吹付け被体に付着した施工体の保形性を強化することができる。炭素繊維としては、繊維長が8mm以下(好ましくは6.5mm以下)1mm以上(好ましくは2mm以上)の短繊維を使用することができる。繊維長が4mm以上(特に4.5mm以上)の炭素繊維と4mm未満(特に3.5mm以下)の炭素繊維とを併用することにより、施工体の保形性を効率よく向上させることができる。
【0033】
具体的には、25重量%以上(好ましくは40重量%以上)80重量%以下(好ましくは70重量%以下)が繊維長3.5mm以下(好ましく2mm以上)であり、20重量%以上(好ましくは30重量%以上)75重量%以下(好ましくは60重量%以下)が繊維長4.5mm以上(好ましくは6.5mm以下)であり、60重量%以上(好ましくは75重量%以上)が繊維長3.5mm以下(好ましく2.5mm以上)又は4.5mm以上(好ましくは6.5mm以下)である炭素繊維を使用することにより、施工体の保形性を効率よく向上させることができる。
【0034】
炭素繊維を耐火性骨材100重量部に対して0.01重量部以上(好ましくは0.03重量部以上)0.4重量部以下(好ましくは0.3重量部以下)の割合で配合することにより、施工体の保形性を効率よく向上させることができる。炭素繊維の配合量が少ないと施工体の保形性が低下する傾向があり、多いと混練時に必要な添加水量が増大し施工体の物理特性が低下する。
【0035】
その他
本発明の耐火物には、必要に応じて各種の添加剤(例えば、解膠材)を配合することができる。
【0036】
黒鉛を配合することにより、ノズル吐出性を向上させることができ、また、溶融金属に対して難ぬれ性であることから耐食性能をを向上させることができる。黒鉛は、通常、耐火性骨材100重量部に対して0.5重量部以上(好ましくは1重量部以上)7重量部以下(好ましくは5重量部以下)の割合で配合することができる。黒鉛は、通常、粒子径が1μm以上1mm以下の粉末として配合することができる。
【0037】
【実施例】
実施例1〜7及び比較例1〜5
表1に示す配合の耐火性骨材を使用して、表2に示す配合の耐火物を調製した。表1及び表2中の数値は配合割合(重量部)を示す。極微細カーボンとして粒子径10〜100nmのカーボンブラックを使用した。ノズルバインダー用急結材として硼酸を使用した。解膠材としてピロリン酸ソーダを使用した。ノズルバインダーとして珪酸塩(珪酸ソーダ)を使用した。なお、比較例1は耐火性骨材の粒子径5mm以下3mm以上の比率が多すぎる例、比較例2は耐火性骨材の粒子径3mm未満1mm以上の比率が多すぎる例、比較例3は極微細カーボンが多すぎる例、比較例4は炭素繊維が多すぎる例、比較例5はノズルバインダー用急結材が少なすぎる例である。
【0038】
各耐火物についてモルタルミキサーにおいて加水混練後、各混練物についてJISR5201により流動性を測定した。各混練物200kgを圧縮ポンプ(ムスタング社製)に投入し、約20mポンプ圧送してノズル部において高圧エアーとともにノズルバインダーを混合し、鉄板表面(高さ1.2m×幅1.8m)に吹き付け、施工性能(ポンプ圧送性、ノズル吐出性、保形性)を感触及び外観で評価した。また、被体への付着性を評価する手段として下記式による接着率を調査した。
【0039】
接着率(%)=施工体重量(kg)/供試量(200kg)×100
【0040】
各施工体(成形体)についてJISR2553により曲げ強度及び圧縮強度を測定した。各成形体を高周波溶解試験炉に組込み、鉄とスラグを1500℃で溶解させ、試験サンプルの溶損量から耐食性指数を算定した。耐食性指数の数値が大きい程、耐食性が劣る。結果を表3に示す。
【0041】
【表1】
Figure 0003885133
【0042】
【表2】
Figure 0003885133
【0043】
【表3】
Figure 0003885133
【0044】
実施例1〜4はアルミナ粒子を主骨材として用い、本発明に従ってアルミナ粒子径8〜5mmを6重量%、5〜3mmを11重量%、3〜1mmを28重量%、1mm未満を33重量%に粒度調整したものである。その上で、実施例1では長さ3mmの炭素繊維と長さ6mmの炭素繊維とを1:1の重量比で配合した場合について、実施例2ではこれらを2:1の重量比で配合した場合について、加水混練後の流動性、ポンプ圧送性、吹付け施工性、成形体の物理特性、溶融金属に対する耐食性を調査したものであり、いずれの特性においても、優れた機能を発揮することが確認される。実施例3は極微細カーボンを2重量部に増量した例、実施例4は急結材を0.3重量部に増量した例であり、いずれも実施例1及び2と同様に施工性、物理特性、耐食性において不都合無く優れた特性を発揮している。
【0045】
実施例5〜7は主骨材を他の素材(耐火性骨材)に置き換えた例であり、実施例5はアルミナ3〜1mmの一部を炭化珪素3〜1mmに置き換えた例、実施例6はアルミナ3〜1mmをスピネル3〜1mmとマグネシア3〜1mmとに振り分けた例、また、実施例7はアルミナ粒子に替えてボーキサイト、ムライト、シャモットを組み合わせて用いた例である。実施例7では比重が軽くなる分、混練水量が他の実施例に対し増える傾向にあるが、いずれも湿式吹付け性状、物理特性、耐食性とも、それぞれの素材の機能に従った性能を発揮しており、比較例に対しても優れた特性が得られている。
【0046】
【発明の効果】
本発明の耐火物と水との混練物は、自己流動性が高く、施工性が良好であり、また、該混練物にノズルバインダーを添加して吹付け被体(補修面)に吹き付けて得られる施工体は、良好な接着性及び保形性を示し、物理的特性が高く、耐食性が良好であるので、本発明によれば、吹付け被体上に本発明の耐火物による施工体(耐火物層)を耐火性が良好な状態に効率よく施工することができ、また、吹付け被体の補修面(例えば、耐火物層)を耐火性が良好な状態に効率よく補修することができる。

Claims (7)

  1. 耐火性骨材を100重量部、極微細カーボンを0.05〜4.5重量部、アルミナセメントを1〜20重量部、ノズルバインダー用急結材を0.02〜2重量部、炭素繊維を0.01〜0.4重量部及び黒鉛を 0.5 〜7重量部の割合で配合した吹付け用耐火物であって、耐火性骨材の10重量%以下が粒子径8mm以下5mm以上であり、5〜20重量%が粒子径5mm未満3mm以上であり、5〜55重量%が粒子径3mm未満1mm以上であり、残部が粒子径1mm未満であり、極微細カーボンの粒子径が 10 200nm である吹付け用耐火物。
  2. 炭素繊維の25〜80重量%が繊維長3.5mm以下であり、20〜75重量%が繊維長4.5mm以上であり、60重量%以上が繊維長3.5mm以下又は4.5mm以上である請求項1に記載の吹付け用耐火物。
  3. 耐火性骨材が、アルミナ、炭化珪素、ボーキサイト、ムライト、シャモット、スピネル及びマグネシアからなる群から選択される1種又は2種以上である請求項1または2に記載の耐火物。
  4. ノズルバインダー用急結材が水溶液中で塩基酸として作用する化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の吹付け用耐火物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の耐火物と水との混練物をノズルまでポンプ圧送し、ノズル内でこの混練物にノズルバインダーを混合したうえ、加圧空気によって吹付け被体に吹付けることを特徴とする耐火物の吹付け方法。
  6. ノズルバインダーとノズルバインダー用急結材とが反応して急結性を発現するとともに、ノズルバインダーの作用によりアルミナセメントの硬化が促進される請求項に記載の耐火物の吹付け方法。
  7. ノズルバインダーがアルカリ金属又はアルカリ土類金属の珪酸塩又は炭酸塩である請求項5または6に記載の吹付け方法。
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