JP3875573B2 - 索状爆薬、索状爆薬接続装置および索状爆薬装置 - Google Patents

索状爆薬、索状爆薬接続装置および索状爆薬装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺の索状体(ロープ状)に形成された索状爆薬と、この索状爆薬を接続する索状爆薬接続装置と、この索状爆薬接続装置により索状爆薬を接続して成る索状爆薬装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、主に地雷原の地雷を処理するために用いられている爆薬には、Comp.C−4爆薬(NDS規格:4号爆薬;以下、C−4爆薬と称す)を利用した索状爆薬がある。
この索状爆薬は、例えば、次のようにして製造されている。
先ず、C−4爆薬を長さ約10〜20cm、径約25〜30mmの円柱状に成形し、これを底のあるポリエチレン袋に詰め、このポリエチレン袋の一端を折り曲げて4隅をテープで留めることにより、一本の単薬包(ポリエチレン袋入り爆薬)とする。
【0003】
次に、この単薬包を、長さ約10〜15mの筒状のテトロン(登録商標)製スリーブ(チューブ)に多数直列に詰め込むことにより、一本の長尺ロープ状の索状爆薬とする。
このC−4爆薬は、RDX(90%)、可塑剤(10%)「ポリイソブチレン、ジ(2−メチルヘキシル)セパケート、潤滑油」および臭気剤(外割1%)を有している。
【0004】
C−4爆薬を利用した索状爆薬は、地雷処理の展張前には、小さく折り畳んで運搬、設置を行う必要があり、自由に折り曲がる性質を持つ必要がある。
このため、前述のようにポリエチレン袋にC−4爆薬を詰め、このポリエチレン袋入りの爆薬をさらに一本のチューブに多く詰めることにより柔軟性を維持させている。
【0005】
ここで、それぞれのポリエチレン袋入りの単薬包との境界で索状爆薬が折れ曲がる性質を利用して柔軟性を発現している。
このC−4爆薬は、可塑性を有するが、物理的強度をもっておらず、成形した爆薬に引張り力が少しでもかかれば切断してしまい、爆薬自体では形状を保つことができないので、前述のようにポリエチレン袋に詰め、後工程の作業に耐えるようにしている。
また、C−4爆薬をポリエチレン袋(長さ約100〜150mm)に詰めた単薬包をテトロン(登録商標)製スリーブ(外皮)に多数詰める際、単薬包ひとつひとつを人力で連結具と接続する方向へ押しつぶすようにして、索状爆薬の径を太くしている。
【0006】
これにより、地雷原へ索状爆薬を展張させた時、索状爆薬の外皮が伸びて、この索状爆薬の各単薬包が外皮の伸びによって外皮に押圧され索状爆薬の径が細くなる。
その結果、各単薬包が、押圧された分伸びて、索状爆薬と連結部内の爆薬との間の空隙の発生を防止するようにしている。
【0007】
また、前述のような索状爆薬を連結する連結具は、図11に示すように、内部にC−4爆薬1を装填できる空洞部2を有するとともに貫通している筒状の管体3によって形成されたジョイントAと、同じく内部にC−4爆薬1を装填できる空洞部4を有するとともに貫通している筒状の管体5によって形成されたジョイントBとで構成されている。
【0008】
また、ジョイントAとジョイントBは、互いに嵌合し固定するジョイント連結部6,7と、索状爆薬10と連結する索状爆薬連結部8,9とを備えている。そして、ジョイントAのジョイント連結部6の先端をT字型の凸部形状に、ジョイントBのジョイント連結部7の先端をT字型の凹部形状に形成している。これは、ジョイントAのT字型の凸部形状のジョイント連結部6をジョイントBのT字型の凹部形状のジョイント連結部7へ嵌挿するためである。
【0009】
さらに、両ジョイントA,Bの胴部3a,5aには、この胴部3a,5aの中央付近の部分に、胴部円周上わたり突起部11を形成している。
これらジョイントAとジョイントBの内部にC−4爆薬1を装填する際は、両ジョイントA,Bのジョイント連結部6,7側をアルミニウム薄板12で塞ぎ、索状爆薬連結部8,9側から装填する。そして、装填後は、両ジョイントA,Bの索状爆薬連結8,9側をアルミニウム薄板13,14で塞ぐ。
【0010】
また、この両ジョイントA,Bの索状爆薬連結部8,9に、各索状爆薬10の先端面部を突き合わせるようにして配置する。
そして、各索状爆薬10の先端部のテトロン(登録商標)製スリーブ(以下、スリ−ブと称する)10aを引き出すようにたぐり寄せて、両ジョイントA,Bの胴部3a,5aまで被せる。ここで、胴部3a,5aに形成する突起部11において、パンチバンド15を用いスリーブ10aと胴部3a,5aとを締め付け固定する。さらに、索状爆薬10側に近い胴部3a,5aの箇所においても、同様にパンチバンドを用いスリーブと胴部とを締め付け固定する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したように、C−4爆薬は、爆薬自体では長尺の形状を得ることができないので、ポリエチレン袋に詰めた単薬包とし、その後に行われる長尺にするためのチューブに詰めるなどの作業に耐えるようにしている。
そのため、多くの単薬包を製造する必要があった。
また、細い径の単薬包の場合、爆薬をポリエチレン袋に詰め、この袋の一端を折り曲げ、4隅をテープで留めて成形する作業が必要であり、きわめて煩雑であり、爆薬の薬量が少なくなるのに加工工数は変わらず、結果的にコスト高になるという問題があった。
【0012】
また、例えば15m以上の長尺の索状爆薬を作る場合、ポリエチレン袋入り単薬包をチューブに多数詰めて長さ5mの一本の索状爆薬とし、その索状爆薬を複数本用意し、これらを連結具により連結していくが、その際、単薬包ひとつひとつを人力で連結具側方向へ押しつぶすようにして、索状爆薬の径を太くしているので、各単薬包をチューブに入れる作業や、入れながら単薬包を太く圧縮する作業などを人力で行うため、工程数および人手コストなどが大きく掛かる問題がある。
【0013】
また、地雷原の地雷など埋設***物を***処理するために索状爆薬を100mにも及ぶ長さに展張したとき、展張した勢いで、索状爆薬同士を連結する連結具の内部に配置される爆薬と、この連結具と接続する索状爆薬との間に空隙が生じる虞がある。
これは、単薬包にした爆薬と外皮であるチューブとの伸び率の違いが要因と考えられる。
【0014】
そして、この空隙が大きいと、索状爆薬から連結部の内部に配置される爆薬あるいは連結部の内部に配置された爆薬から索状爆薬に伝爆しない爆轟中断が発生する虞がある。
ここで、展張とは、索状爆薬を真っ直ぐに張ることを意味する。この展張作業は、兵隊が索状爆薬の使用時に小型のロケットの端に折り畳んだ索状爆薬の一端を結び、このロケットを前方に発射(投射)させ、このロケットが空中を飛びながら折り畳んだ索状爆薬を引き出し、20〜100m以上の長さで地雷原などに張ることによって行われる。
【0015】
本発明は、上記に掲げた問題点を解決するために為されたもので、その目的は、柔軟性を持った長尺(例えば5m以上)状の索状爆薬を提供することにある。本発明の他の目的は、伝爆不良を無くすことが可能な柔軟性を持った長尺(例えば5m以上)状の索状爆薬を提供することにある。
本発明のまた別の目的は、柔軟性を持った長尺(例えば5m以上)状の索状爆薬を接続することが可能な索状爆薬接続装置を提供することにある。
【0016】
本発明のさらに別の目的は、柔軟性を持った長尺(例えば5m以上)状の索状爆薬を索状爆薬接続装置によって接続して成る一本の索状爆薬装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬と、この可塑性爆薬の外側を全長に亘り覆う保護部材と、前記可塑性爆薬の少なくとも一側端部に設けた接続具とで構成され、前記接続具は、前記保護部材で覆われた前記可塑性爆薬の端部を覆う筒状体と、この筒状体内に装填された前記可塑性爆薬より爆速のある爆薬とで構成されていることを特徴とする。
ここで、可塑性爆薬としては、例えば、固体化合爆薬とバインダとの混合物が用いられる。
固体化合爆薬としては、RDX(トリメチレントリニトロアミン)、PETN(ペンスリット)、HMX(シクロテトラメチレンテトラニトラミン)などが使用できる。
【0018】
バインダとしては、例えば、反応硬化型のシリコン樹脂を混合できるが、シリコン樹脂の柔らかさを制御するため、DOA(ジオクチルアディペート)、DOS「ジ(2−メチルヘキシル)セパケート」などの可塑剤を添加できる。
また、硬化剤の混ざり具合を目視で確認するために顔料(黒鉛)などの添加剤を添加することもできる。
【0019】
保護部材は、必要に応じて重ねて索状爆薬を被覆し、外的環境などに対して索状爆薬強度を増すことも可能である。
請求項12係る発明は、長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬と、この可塑性爆薬の外側を全長に亘り覆う保護部材と、ジェットを生成するライナを配設して成るライナ部を有し、前記可塑性爆薬の少なくとも一側端部に設けた接続具とで構成され、前記ライナ部は、前記可塑性爆薬より爆速のある爆薬を配設していることを特徴とする。
【0020】
ここで、可塑性爆薬より爆速のある爆薬は、可塑性爆薬に効果的に伝爆するために用いられるもので、例えば、ペンスリット(PETN)91%とバインダ9%とを混合したP−4爆薬のような可塑性爆薬より爆速の高い爆薬を選択することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2記載の索状爆薬において、前記接続具は、前記保護部材で覆われた前記可塑性爆薬の端部を覆う筒状体と、この筒状体内に配設された前記ライナ部とで構成されることを特徴とする。
【0021】
ライナ部は、索状爆薬内部の断面形状を半円状、半楕円状、台形状などにすることが可能であり、その形状に合わせたライナを配置することができる。
ここで、ライナは、例えば円形状の索状爆薬であれば、円錐形状にした薄い銅板などを張り付ける、あるいは金属粉と樹脂(バインダ)と混合したものを円錐状に成形して張り付けることができる。
【0022】
ライナは、好ましくは薄い銅板を索状爆薬の径および形状に合わせて、索状爆薬の端部内面に張り付けると良い。
請求項4に係る発明は、請求項1または請求項3記載の索状爆薬において、前記保護部材で覆われた前記可塑性爆薬の端部と前記筒状体とは、固定部材によって固定されていることを特徴とする。
【0023】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項記載の索状爆薬において、前記可塑性爆薬は、プラスチック爆薬であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項記載の索状爆薬において、前記可塑性爆薬は、固体化合爆薬とバインダとの混合物であることを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る発明は、請求項記載の索状爆薬において、前記バインダは、長尺の索状体に成形後、反応硬化するとともに、硬化後、前記可塑性爆薬同士の一端面を接続する際の接着剤として使用されることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項記載の索状爆薬において、前記バインダは、シリコン樹脂であることを特徴とする。
【0025】
バインダは、爆薬基剤に混合し長尺の索状体にした後、この同じバインダを用いて、索状爆薬の端面と同様にして製造した他の索状爆薬の端面同士を接着する接着剤として使用する。
請求項9に係る発明は、請求項1ないし請求項3の何れか1項記載の索状爆薬において、前記保護部材は、ラミネートチューブであることを特徴とする。
【0026】
請求項10に係る発明は、請求項1または請求項記載の索状爆薬において、前記保護部材は、熱または光線により収縮する収縮性チューブであることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項記載の索状爆薬において、前記ライナは、銅、アルミニウム、タングステン、チタンまたはこれらの合金、酸化アルミニウム、炭化ホウ素、炭化ケイ素、グラファイトから選ばれる少なくとも一種以上の材料から成ることを特徴とする。
【0027】
収縮性チューブは、索状爆薬の外周を全長に亘り被覆する。
また、収縮性チューブは、高温の熱(例えば、加熱、加湿、乾燥など)あるいは、化学反応や光反応などの外的要因によって、当該チューブの径が縮小する特性を持ったものが使用できる。
例えば、加熱によるチューブとしては、難燃性硬質ポリ塩化ビニル系、軟質ポリ塩化ビニル系、ポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレート系、ポリ塩化ビニル系などの材質からなるチューブがあり、好適には、収縮後も弾性を有する熱収縮性チューブが良く、その中でもポリオレフィン系の熱収縮チューブが好適である。
【0028】
請求項12に係る発明は、請求項記載の索状爆薬と前記接続具とを介して連結し、この索状爆薬を伝爆させるための索状爆薬接続装置において、一側から他側にかけて貫通しその内部に爆薬を有する筒状の管体と、この管体の一側に設けられたジョイント連結部と、ジェットを生成するライナを配設して成るライナ部を有し、前記管体の他側に設けられた伝爆部とを備える一対のジョイント体で構成され、前記一対のジョイント体は、前記ジョイント連結部を介して結合、分離されることを特徴とする。
請求項13に係る発明は、長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬と、この可塑性爆薬の外側を全長に亘り覆う保護部材と、ジェットを生成するライナを配設して成るライナ部を有し、前記可塑性爆薬の少なくとも一側端部に設けた接続具とで構成される索状爆薬を、前記接続具を介して連結し、この索状爆薬を伝爆させるための索状爆薬接続装置において、一側から他側にかけて貫通しその内部に爆薬を有する筒状の管体と、この管体の一側に設けられたジョイント連結部と、ジェットを生成するライナを配設したライナ部または前記可塑性爆薬より爆速のある爆薬を装填した填薬部を有し、前記管体の他側に設けられた伝爆部とを備える一対のジョイント体で構成され、前記一対のジョイント体は、前記ジョイント連結部を介して結合、分離されることを特徴とする。
【0029】
請求項14に係る発明は、請求項記載の索状爆薬と前記接続具を介して連結し、この索状爆薬を伝爆させるための索状爆薬接続装置において、一側から他側にかけて貫通しその内部に爆薬を有する筒状の管体と、この管体の一側に設けられたジョイント連結部と、ジェットを生成するライナを配設したライナ部または前記可塑性爆薬より爆速のある爆薬を装填した填薬部を有し、前記管体の他側に設けられた伝爆部とを備える一対のジョイント体で構成され、前記一対のジョイント体は、前記ジョイント連結部を介して結合、分離されることを特徴とする。
【0030】
請求項15に係る発明は、請求項12ないし請求項14の何れか1項記載の索状爆薬接続装置において、前記一対のジョイント体は、先端部に設けた前記ジョイント連結部を凸部形状に形成した雄型ジョイントと、先端部に設けた前記ジョイント連結部を凹部形状に形成した雌型ジョイントと、両ジョイントの先端部に設けた両ジョイント連結部を係合して固定する固定部とを備えることを特徴とする。
【0031】
請求項16に係る発明は、請求項15記載の索状爆薬接続装置において、前記固定部は、前記雄型ジョイント側に、前記雌型ジョイントと係止するためのストッパ固定穴を設け、前記雌型ジョイント側に、前記ストッパ固定穴へ係止するストッパを設けて成ることを特徴とする。
請求項17に係る発明は、請求項12ないし請求項14の何れか1項記載の索状爆薬接続装置において、前記伝爆部は、前記管体の他側に結合された筒状の索状爆薬導入管内に形成されていることを特徴とする。
【0032】
請求項18に係る発明は、請求項17記載の索状爆薬接続装置において、前記索状爆薬導入管は、内部に爆薬装填用空洞部および索状爆薬導入用空洞部を備えるとともに、前記管体の他側に接続する接続部を備える筒状の単一管体であることを特徴とする。
請求項19に係る発明は、請求項1記載の索状爆薬を請求項12記載の索状爆薬接続装置を介して連結して成ることを特徴とする。
【0033】
請求項20に係る発明は、長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬と、この可塑性爆薬の外側を全長に亘り覆う保護部材と、ジェットを生成するライナを配設して成るライナ部を有し、前記可塑性爆薬の少なくとも一側端部に設けた接続具とで構成される索状爆薬を、請求項13記載の索状爆薬接続装置を介して連結して成ることを特徴とする。
請求項21に係る発明は、請求項2記載の索状爆薬を請求項14記載の索状爆薬接続装置を介して連結して成ることを特徴とする。
請求項22に係る発明は、請求項20または21記載の索状爆薬装置において、前記伝爆部と前記索状爆薬とは、前記伝爆部および前記索状爆薬に形成したライナ部を介して対向していることを特徴とする。
【0034】
請求項23に係る発明は、請求項20または21記載の索状爆薬装置において、前記伝爆部と前記索状爆薬とは、前記伝爆部または前記索状爆薬のいずれかに形成したライナ部を介して対向していることを特徴とする。
請求項24に係る発明は、請求項20または21記載の索状爆薬装置において、前記索状爆薬の前記接続具に設けた前記ライナ部は、爆発進行方向に向かってジェットを発生するようにライナを配設していることを特徴とする。
【0035】
請求項25に係る発明は、請求項20または21記載の索状爆薬装置において、前記索状爆薬接続装置の前記伝爆部に設けた前記ライナ部は、爆発進行方向に向かってジェットを発生するようにライナを配設していることを特徴とする。
【0036】
(作用)
本発明に係る索状爆薬を索状爆薬接続装置により適宜接続した長尺の索状爆薬装置を地雷原で展張する場合について説明する。
索状爆薬装置は、折り畳んだ状態で収容されている。
使用時に兵隊が索状爆薬装置の一端に小型ロケットなどに結び付ける。そして、小型ロケットが発射されると、折り畳んだ索状爆薬装置が引き出されて地雷原に展張される。その後、この索状爆薬装置の一端に配置される起爆装置などで起爆すると、索状爆薬の中の爆薬が爆轟する。この爆轟は接続される他の索状爆薬へと伝爆していく。
【0037】
その際、爆轟が索状爆薬の端部に達すると、端部に配設されているライナ部のライナ(成形炸薬)が爆轟による高圧高熱で圧縮され、ジェット状となり前方へ飛び出してゆく。
このジェットが、一側の索状爆薬と連結するジョイント部内へ飛び込み、ジョイント部内の爆薬を起爆、爆轟して、ジョイント部と接続される他側の索状爆薬へ伝爆する。
【0038】
また、折り畳んだ索状爆薬装置を引き出し展張した際、各ジョイント部と索状爆薬との境に空隙(例えば、20mm)が生じた場合でも、ライナ部によって伝爆性を維持し次々へと伝爆していく。
通常、10m程の索状爆薬2本をジョイント部を介して接続した場合、一方の索状爆薬を起爆装置などにより起爆させると、伝爆速度は6,500〜8,000m/secである。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第一実施形態)
図1〜図9は、本発明の第一実施形態に係る索状爆薬装置を示す。
本実施形態に係る索状爆薬装置20は、例えば、径φ16mm、長さ10m〜30mに形成された2本の索状爆薬30,30を、索状爆薬接続装置40によって連結して60m、120mと必要に応じた長さにされている。
【0040】
先ず、索状爆薬30について説明する。
索状爆薬30は、固体化合爆薬とバインダとの混合物を長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬31と、この可塑性爆薬31の外側を全長に亘り覆うポリエチレン袋などの保護部材32と、ジェットを生成するライナ35を配設して成るライナ部34を有し、可塑性爆薬31の一側端部に設けた接続具33とで構成されている。
【0041】
可塑性爆薬31は、例えば、下記のように製造される。
主成分とする固体化合爆薬物質として比較的粒子の細かいRDX70%〜85%を秤量し、さらにバインダ(シリコン樹脂など)15%〜30%を秤量して混合し、可塑性爆薬(ここでは、プラスチック爆薬)31を作る。
ここで、比較的粒子の細かなRDXを使用する理由は、RDXの製造も容易であり、また、バインダ(シリコン樹脂)と混合して成る爆薬の取り扱いおよび感度上などから安全性が高いことによる。
【0042】
バインダに使用するシリコン樹脂としては、固形分であるRDX、HMXなどを混ぜても一定量(例えば、70%)では可塑性を保ち、押出成形する成型器からプラスチック(ポリエチレン)チューブ内への押し出し成形ができる粘度が小さいものを選択した。
このシリコン樹脂としては、好ましくは信越シリコン KE12、東芝TSE350、東レSH555などが良いが、本実施形態においては、これらシリコン樹脂のみに限らず、前述したように、固体化合爆薬物質(例えば、RDX、HMX)と混合しても押出成形が容易な可塑性を有する物性のシリコン樹脂であれば良い。
【0043】
次に、この可塑性爆薬31をロープ状(索状)の索状爆薬30を製造する方法について説明する。
先ず、可塑性爆薬約2Kgを成型器の薬室内に収容し、押出具によりノズル部から押し出す。
このノズル部は、所定長さの有底のポリエチレン袋(保護部材32)をたぐり入れており、爆薬の押出成形の作業時に、爆薬をノズルから押し出しながらポリエチレン袋に入れてゆく。
【0044】
そして、ポリエチレン袋の爆薬が入った部分がノズル部から外れて、ノズルの外へ伸びてゆくと、径20mm×長さ10mの長尺の爆薬ができる。
これを、常温で放置しておくと、時間の経過とともに反応硬化して弾力性を持つ索状爆薬となる。
また、押出成形された10mの索状爆薬を、この索状爆索同士だけで接合して20mの索状爆薬とすることができる。
【0045】
先ず、10mの索状爆薬を2本用意し、接合される2本の索状爆薬の一側端部を刃物等で斜めに切って、それぞれの接合面を形成する。
そして、固体化合爆薬物質と混合するバインダーとして使用したものと同じシリコン樹脂の液を、各索状爆薬の斜めに切った接合面に塗布して各接合を合わせる。
【0046】
また、これら索状爆薬の接合面は、接合面が離れないようにガムテープなどで仮止めする。
これら塗布したシリコン樹脂は、索状爆薬自体の硬化したシリコン樹脂へ浸み込みでいき反応硬化し、接着作用により爆索同士が接合される。
次に、硬化接続が終了した時点で仮止めを外し、接合面から3〜4cm程度の箇所までを、ポリエチレン袋(保護部材)の上から弾力性のあるテープなどで巻いて接合面を補強する。
【0047】
これにより、全長20mの索状爆索が出来上がる。
ここで、可塑性爆薬の組成例を下記に示す。
「組成例1」
RDX75%とバインダ(シリコン樹脂)25%とを混合する。
「組成例2」
RDX70%とバインダ(シリコン樹脂)30%とを混合する。
【0048】
「組成例3」
PETN70%とバインダ(シリコン樹脂)30%とを混合する。
次に、保護部材32で被覆された可塑性爆薬31の一側端部に取り付けられる接続具33について説明する。
接続具33は、図7に示すように、穴付きの有底筒体から成るライナ収納具36により形成されている。
【0049】
ライナ部34は、ライナ収納具36の底部の穴36aに向かってジェットが生成されるようにライナ35を配設することによって形成されている。
ライナ部34は、索状爆薬内部の断面形状を半円状、半楕円状、台形状などにすることが可能であり、その形状に合わせたライナ35を配置することができる。
【0050】
ここで、ライナ35は、好ましくは薄い銅板を索状爆薬の径および形状に合わせて、索状爆薬の端部内面に張り付けると良いが、例えば、索状爆薬内部の断面形状が円形状であれば、円錐形状にした薄い銅板などを張り付ける、あるいは金属粉と樹脂(バインダ)とを混合したものを円錐状に成形して張り付けることができる。
【0051】
ライナ35は、銅、アルミニウム、タングステン、チタンまたはこれらの合金などの金属系材料、あるいは酸化アルミニウム、炭化ホウ素、炭化ケイ素、グラファイトなどの非金属系材料の中から選ばれる少なくとも一種以上の材料によって形成されている。
なお、徹甲弾に用いられるライナ角度は、装甲車などを貫徹するため、鋭角(線状)なジェットを発生させるように約42°にしてある。
【0052】
これに対し、本実施形態で使用するライナ角度は、伝爆性を良くするため、面状のジェットを発生させて伝爆する側の爆薬に当たる面積を大きくするように約90°にしてある。
図7に示すように、ライナ35の背面側には、可塑性爆薬31より爆速のある爆薬(P−4爆薬)37がライナ35の起爆剤として配設されている。なお、P−4爆薬は、ペンスリット(PETN)91%とバインダ9%とを混合した爆薬で、PETNは感度が鋭感であり小さな衝撃で爆発する。
【0053】
以上により、一端側にライナ部35を設けた索状爆薬20を得ることができる(請求項ないし請求項11に対応)。
次に、図1ないし図3により、斯くして得られた索状爆薬30を接続する索状爆薬接続装置20について説明する。
索状爆薬接続装置20は、一側から他側にかけて貫通しその内部に爆薬を有する筒状の管体41a,41bと、この管体41a,41bの一側に設けられたジョイント連結部42a,42bと、管体41a,41bの他側に設けられた伝爆部43a,43bとを備える一対のジョイント体40A,40Bで構成されている。
【0054】
一対のジョイント体40A,40Bは、ジョイント連結部42a,42bを介して結合、分離されるようになっている。
雄型ジョイント40Aは、図2に示すように、一側と他側が開口するとともに内部に伝爆薬44を装填できる空洞部(伝爆薬装填穴)45を有するアルミニウム製円筒状の管体41aを加工することによって成されている。
【0055】
一側端部には、ジョイント連結部42aが形成されている。ジョイント連結部42aは、雌型ジョイント40Bのジョイント連結部42b内に挿通可能な切欠き段部46を形成する突起状の挿入部47が形成されている。
他側端部には、索状爆薬導入管65と螺合するため、胴部40A1の外周の一部にネジ部48が形成されている。
【0056】
胴部40A1の外周には、挿入部47の近傍に鍔部49と、この鍔部49に形成される2ヶ所のストッパ固定穴50が形成されている。鍔部49およびストッパ固定穴50は、後述するように、雄型ジョイント40Bの挿入部47が雌型ジョイント40Bのジョイント連結部42bの差込部57へ嵌挿後、ジョイント連結部42bのストッパ61と係止する止め部となるものである。
【0057】
胴部40A1の外周には、中央付近の2ヶ所に凸部51が形成されている。これは、後述するように、索状爆薬30と索状爆薬接続装置40A,40Bとを外皮(スリーブ)の上からワイヤなどで固定する固定部となる。
空洞部45には、伝爆薬44が充填されており、両端部には伝爆薬部44Aおよび伝爆薬部44Bが形成されている。
【0058】
本実施形態では、索状爆薬30の外径寸法(φ16mm)からの制限で、ジョイント管体であるアルミニウム強度を確保するため、空洞部45は、伝爆薬部44Aおよび伝爆薬44Bの内径より小さい内径で形成されている。また、伝爆薬部44Aおよび伝爆薬部44Bは、空洞部44からの衝撃(爆轟)を受ける受圧面積を大きくすることにより伝爆薬44が爆発しやすいようにしている。
【0059】
なお、索状爆薬30の外径寸法がφ28mm位になると、ジョイント管体であるアルミニウムの強度上から、空洞部45の内径は、伝爆薬部44Aおよび伝爆薬部44Bの内径と同じでも良い。
本実施形態では、伝爆薬部44A、空洞部45および伝爆薬部44BにP−4爆薬を装填する。
【0060】
伝爆薬部44A、空洞部45および伝爆薬部44BにP−4爆薬を装填する際は、雄型ジョイント40Aの一側端開口部の外側に接着剤を介してアルミニウム薄板91を貼り付けて塞ぎ、他側端開口部から装填する。そして、装填後は、他側端開口部の外側に接着剤を介してアルミニウム薄板92を貼り付けて塞ぐ。
次に、雌型ジョイント40Bは、図3に示すように、一側と他側が開口するとともに内部に伝爆薬44を装填できる空洞部(伝爆薬装填穴)55を有するアルミニウム製円筒状の管体41bを加工することによって成されている。
【0061】
一側端部には、その入り口において雄型ジョイントの挿入部47および切欠き段部46が嵌挿可能となる切欠き段部形状の切欠き凹部56と、この切欠き凹部56の奥部に位置し、段差を経て、挿入部47の切欠き段部46が半径方向に回転移動できるような内径が形成されている差込部57が形成されている。
他側端部には、索状爆薬導入管65と螺合するため、胴部40B1外周の一部(先端部から20mm程)にネジ部58が形成されている。
【0062】
差込部57の外周には、胴部40B1の外径よりも段部を介して大きく形成される頭部59が形成されている。この頭部59には、差込部57と、差込部57の外周端面に2ヶ所の穴部60が設けられている。この穴部60には、円柱状のピンから成るストッパ61と、このストッパ61を押圧するバネ62とが内蔵されている。
【0063】
空洞部55には、伝爆薬部54Aおよび伝爆薬部54Bが形成されている。
本実施形態の雌型ジョイント40Bでは、雄型ジョイント40Aと同様に、索状爆薬30の外径寸法(φ16mm)による制限から、空洞部55は、伝爆薬部54Aおよび伝爆薬54Bの内径より小さい内径で形成されている。また、伝爆薬部54Aおよび伝爆薬部54Bは、空洞部55からの衝撃(爆轟)を受ける受圧面積を大きくすることにより伝爆薬54が爆発しやすいようにしている。
【0064】
空洞部55、伝爆薬部54Aおよび伝爆薬部54B部に伝爆薬54を装填する際は、雌型ジョイント40Bの一側端開口部の外側に接着剤を介してアルミニウム薄板92を貼り付けて塞ぎ、他側端開口部から装填する。そして、装填後は、他側端開口部の外側に接着剤を介してアルミニウム薄板63を貼り付けて塞ぐ。次に、図4に基づいて、本実施形態における雄型ジョイント40Aと雌型ジョイントA40Bの接続について説明する。なお、ここでは、伝爆薬を省略して説明する。
【0065】
先ず、図4(A)に示すように、雄型ジョイント40Aの挿入部47を雌型ジョイント40Bの差込部57と対向させる。
次に、図4(B)に示すように、雄型ジョイント40Aの挿入部47を90°左回転し、挿入部47を差込部57に挿入できる位置に移動し、次に、挿入部47を差込部57へ嵌入する。
【0066】
次に、図4(C)に示すように、挿入部47をさらに押し込んでいくと、雄型ジョイント40Aの鍔部49の端面が雌型ジョイント40Bのストッパ61に当接し、バネ62を圧縮していく。
次に、図4(D)に示すように、雄型ジョイント40Aを左方向へ90°回転し、雄型ジョイント40Aのストッパ固定穴50とストッパ61とが正対すると、バネ62により押圧されたストッパ61がストッパ固定穴50へ入り込み、両ジョイント40A,40Bが固定される。
【0067】
その際、両ジョイント40A,40B内に装填した爆薬同士もアルミニウム薄板の端面で接する。
なお、本実施例では、ストッパ固定穴50に孔を開けてあるが、ストッパ61が入り込む溝に形成しても良い。
次に、索状爆薬30の接続具33を取り付ける索状爆薬導入管65について説明する。
【0068】
索状爆薬導入管65は、図5に示すように、一側と他側が開口するとともに貫通し、一側に各ジョイント(雄型ジョイント、雌型ジョイント)40A,40Bに接続するジョイント接続部66と、このジョイント接続部66に連通し内部に爆薬を装填できる爆薬装填用空洞部67と、他側に索状爆薬30と接続する索状爆薬導入用空洞部68とを有するアルミニウム製円筒状の管体65aを加工することによって成されている。
【0069】
ジョイント接続部66の内周面には、各ジョイント40A,40Bと螺合接合可能となる雌ネジ66aが切られている。
爆薬装填用空洞部67は、索状爆薬装填用空洞部67と索状爆薬導入部用空洞部68の境で索状爆薬30が止まるように、索状爆薬導入用空洞部68の内径より小さく内径が形成されている。
【0070】
索状爆薬導入管65は、前述したように、雄型ジョイント40Aと索状爆薬30および雌型ジョイント40Bと索状爆薬30とを接続するために2つ必要となる。
次に、図6に基づいて、索状爆薬導入管65の内部に配設する爆薬69とライナ70について説明する(ここでは、ライナ70を薄い銅製で円錐形状に形成し、円の最大径をφ14mmとした。)。
【0071】
先ず、爆薬69を装填する爆薬装填用空洞部67の索状爆薬導入空洞部68側に、円錐形状のライナ70を頂点側がジョイント接続具40A,40B側にくるように挿入する。
次に、ライナ70に当接して爆薬69を装填する。このとき、ジョイント接続部66の内部空間部にも爆薬69を装填し、ライナ70と内部空間部の間に隙間ができないようにする。
【0072】
ここで、索状爆薬導入管65のジョイント接続部66と各ジョイント(雄型ジョイント、雌型ジョイント)40A,40Bと螺合結合可能となる。
図6(D)に示すように、ライナ70を配置しない索状爆薬導入管65の場合は、爆薬69を、爆薬装填用空洞部67およびジョイント接続部66の内部空間部に隙間無く装填する。
【0073】
次に、図6に示すように、索状爆薬導入管65に索状爆薬30を接続配置する具体例を挙げ、その作用について説明する。
具体例1
図6(A)は、索状爆薬導入管65の爆薬装填用空洞部67に、ライナ70とP−4爆薬69を配置している。図8に示すように、ライナを配置せずにP−4爆薬71を装填したライナ収納具36内に一端部に嵌入した索状爆薬30を索状爆薬導入空洞部68に嵌挿することにより、索状爆薬導入管65と索状爆薬30とを固定する(請求項1、12に対応)。
【0074】
これにより、爆薬装填用空洞部67側からの伝爆により、P−4爆薬69の爆轟がライナ70を高温のジェットに生成して索状爆薬導入空洞部68内に嵌入されている索状爆薬30へ伝爆する。
具体例2
図6(B)は、索状爆薬導入管65の爆薬装填用空洞部67に、ライナ70とP−4爆薬69を配置している。ライナ35とP−4爆薬37を配置したライナ収納具36内に一端部に嵌入した索状爆薬30を索状爆薬導入空洞部68に嵌挿することにより、索状爆薬導入管65と索状爆薬30と固定する(請求項2、13、14に対応する)。
【0075】
これにより、爆薬装填用空洞部67側からの伝爆により、P−4爆薬67の爆轟がライナ70を高温のジェットに生成し、索状爆薬導入用空洞部68側へ伝爆する。
そして、このジェットが、索状爆薬導入部65に嵌挿するライナ収納具36のライナ35を高温のジェットに生成して索状爆薬導入空洞部68内に嵌入されている索状爆薬30へ伝爆する。
【0076】
具体例3
図6(C)は、ライナ部34を設けたライナ収納具36内に一端部に嵌入した索状爆薬30を索状爆薬導入空洞部68に嵌挿することにより、索状爆薬導入管65の索状爆薬導入空洞部68へ嵌挿して索状爆薬導入管65と索状爆薬30とを固定する。
【0077】
索状爆薬導入管65の爆薬装填用空洞部67にはライナ70とP−4爆薬69が、ジョイント接続部66の空間部にはP−4爆薬69が装填されている。これにより、索状爆薬30側からの伝爆により、P−4爆薬37の爆轟がライナ35を高温のジェットに生成してジョイント接続側へ伝爆する。そして、このジェットが、爆薬装填用空洞部67に配置するライナ70を高温のジェットに生成し、装填しているP−4爆薬69に伝爆する。
【0078】
具体例4
図6(D)は、ライナ部34を設けたライナ収納具36内に一端部に嵌入した索状爆薬30を索状爆薬導入空洞部68に嵌挿することにより、索状爆薬導入管65と索状爆薬30とを固定する。
索状爆薬導入管65の爆薬装填用空洞部67にはライナは無く、ジョイント接続の空間部とともにP−4爆薬69が装填されている。これにより、索状爆薬30側からの伝爆により、P−4爆薬37の爆轟がライナ35を高温のジェットに生成してジョイント接続側へ伝爆する。そして、このジェットが、爆薬装填用空洞部67などに装填するP−4爆薬69に伝爆する。
【0079】
これら具体例1〜4のとおり、ライナ35または70の配設は、爆轟進行方向側に有することが基本となるが、両方にライナを配設しても、伝爆効果を妨げるものではない。本発明者の実験においては、索状爆薬の索状爆薬導入管のライナと、ライナ収納具に入れたライナ面との間を故意に隙間を開けて伝爆の確認をしたところ、隙間を2mm〜15mmとしても全て伝爆することが確認できた。
【0080】
また、ライナを向かい合わせに配設し、このライナの円周面を接触させて隙間を0mmとしても問題なく伝爆した。
次に、図9に基づいて、索状爆薬30を索状爆薬接続装置20により接続して成る索状爆薬装置の全体の組立について説明する(請求項20〜25に対応)。なお、図9では、一方の雌型ジョイント40Bの例を上げて具体的に説明するが、図2に示す雄型ジョイント40Aと図3に示す雌型ジョイント40Bとは、図4に示すように嵌合して接続されるので、その説明は省略する。
【0081】
また、雌型ジョイント40Bと接続する索状爆薬導入管65は、図6(B)を用いた接続構成とした。
先ず、図9(A)に示すように、雌型ジョイント40Bに索状爆薬導入管65を取り付ける。
次に、図9(B)に示すように、ライナ収納具36に収容された索状爆薬(ここでは30m長)30を用意する。
【0082】
索状爆薬30の長さに亘って補強ロープ(ここでは荷造に用いられているポリエチレン製ロープ)80を、索状爆薬30より長めに2本添わせる。
補強ロープ80の上から所定距離毎に粘着性ビニールテープで、補強ロープ80と索状爆薬30を固定する。
次に、図9(C)に示すように、索状爆薬30を雌型ジョイント40Bと接続する索状爆薬導入管65の空洞部68へ挿入する。
【0083】
そして、索状爆薬30の全長に渡って沿わせている補強ロープ80を、凸部51間の補強ロープ固定の所で胴部40B1に凧ヒモ(またはステンレス製などの針金)82で巻き付ける。
次に、図9(D)に示すように、補強ロープ80を固定した凧ヒモ82の上から索状爆薬方向へ10m程の距離で熱収縮チューブ83をかぶせ、蒸気、熱風などで加熱収縮し固定する。
【0084】
なお、この熱収縮チューブ83は、予め、補強ロープ80を這わした索状爆薬30上に撓めているものである。
これにより、索状爆薬30をロケットなどで飛ばして展張したとき、索状爆薬30に引張力がかかり、索状爆薬30およびライナ挿入具36が索状爆薬導入管65から抜けようとする力が働くが、補強ロープ80と熱収縮チューブ83が雌型ジョイント40Bと固定されているので、索状爆薬30およびライナ挿入具36が索状爆薬導入部63から抜けるのを防止できる。
【0085】
次に、図9(E)に示すように、索状爆薬30より20〜30cm長いテトロン(登録商標)製スリーブ(以下、スリーブと称する)84を被せる。スリーブ84は、その製造過程であらかじめ糸(ここでは凧糸)を、フリーの状態で通してある。なお、このスリーブ84は、ケブラ(登録商標)なども使用しても良い。
【0086】
そして、この糸を、索状爆薬30に添わせてある補強ロープ80の一端を結び固定して引っぱると、索状爆薬30の端部からスリーブ84内を通り、索状爆薬30と接続する雌型ジョイント40Bを覆うことができる。
ここで、雌型ジョイント40Bの胴部40B1に形成される2つの凸部75a、75b間に設けた2ヶ所のスリーブ固定溝76,77に、スリーブ84を固定ワイヤーにより外周を巻き付けて固定する。
【0087】
次に、図9(F)に示すように、スリーブ84の先端部を折り返して、2ヶ所のスリーブ固定溝76,77に、スリーブ84を固定ワイヤーにより外周を巻き付けて固定する。
以上により、図9(G)に示すように、雌型ジョイント40Bと索状爆薬30との接続は完了する。
【0088】
次に、雌型ジョイントとスリーブ84との固定について実験を行ったので、その結果を示す。
実験1
スリーブ84を雌型ジョイント40Bのスリーブ固定溝76または、スリーブ固定溝76の一方のみでスリーブ84の上からワイヤを巻き付けて、スリーブ84を雌型ジョイント40Bに固定した場合、スリーブ84と雌型ジョイント40Bの間に引張り力をかけると、200kgf程度の引張り力でスリーブ84がワイヤと雌型ジョイント40Bの間から滑って抜けた。
【0089】
実験2
スリーブ84を雌型ジョイント40Bのスリーブ固定溝76、スリーブ固定溝77の両方でスリーブ84の上からワイヤを巻き付けて、スリーブ84と雌型ジョイント40Bを固定した場合、スリーブ84と雌型ジョイント40Bの間に引張り力をかけると、1000kgf程度の引張り力で巻き付けたワイヤが緩んで、スリーブ84が抜けた。
【0090】
実験3
雌型ジョイント40Bに余裕を持たせて通しておいた余裕分のスリーブ84を折り返し、固定溝76、スリーブ固定溝77の両方で折り返したスリーブ84の上からワイヤを巻き付けて、スリーブ84を雌型ジョイント40Bを固定する。
スリーブ84を折り返して、スリーブ84をワイヤで固定した場合、スリーブ84と雌型ジョイント40Bの間に引張り力をかけると、2000kgf程度の引張り力をかけても結合部は破損しないで、スリーブ84が他の部分で破断を起こした。
【0091】
実験4
スリーブ84と雌型ジョイント40Bの結合に、ワイヤの代わりに市販のパンチバンドをワイヤの結合数と同じ数だけ使用してもスリーブ84と雌型ジョイント40Bの間に引張り力をかけた際に同じ強度結果が得られた。
次に、以上のように索状爆薬30を接続した雌型ジョイント40Bと、雌型ジョイント40Bと同じ方法により索状爆薬30を接続した雄型ジョイント40Aとを、図4に示すように、結合することにより、所定長の索状爆薬装置20を得ることができる。
【0092】
なお、本実施形態は、雄型ジョイント40Aを取り付けた索状爆薬30を30m、雌型ジョイント40Bを取り付けた索状爆薬30を30mとし、これを両ジョイント40A,40Bで接続し、60m強の索状爆薬装置20として説明したが、さらに、100m以上に及ぶ索状爆薬装置20にする場合は、ロケット(飛しょう体)側へ延長する索状爆薬30の端部をライナ収納具36へ嵌挿し、この索状爆薬30を索状爆薬導入管65へ嵌挿し固定する。
【0093】
そして、この索状爆薬導入管65のジョイント接続部と一方のジョイントの索状爆薬接続部とを螺合結合する。さらに、このジョイントと他方のジョイントとを嵌合して長尺の索状爆薬装置とする。これを繰り返すことで可能となる。
なお、索状爆薬30を起爆させる信管は、通常、埋設爆発物を処理する現場において、ロケット(飛しょう体)と反対側の索状爆薬30に配置して用いる。
【0094】
これらのことから、収納容器に巻き取り収納された索状爆薬30を、地雷原などの地雷など埋設***物の処理に使用する際、巻き取りされ曲がった状態からロケットの投射による急速かつ衝撃に爆薬を破損することがなくなる。
また、ロケットの投射により破損が生じるのは索状爆薬30の前端部から10m程度(経験則から)であるから、この長さの範囲を被覆してもよい。
【0095】
また、100m以上にも及ぶ長さの索状爆薬装置20が可能となり、索状爆薬ロケットなどの投射による強い展張時に、索状爆薬と連結部分との間に空隙が生じても索状爆薬の伝爆性の良好を維持することができる。
(第二実施形態)
図10は、本発明の第二実施形態に係る索状爆薬装置100を示す。
【0096】
本実施形態に係る索状爆薬装置100は、例えば、10m〜30mに形成した索状爆薬30を60m、120mと必要に応じた長さに接続した索状爆薬装置である。
本実施形態に係る索状爆薬装置100は、ライナ収納具36を用いないで索状爆薬30を索状爆薬導入管65に直接挿入するようにした点で、第一実施形態に係る索状爆薬装置20と相違する。
【0097】
本実施形態に係る索状爆薬装置100においても、雄型ジョイント40A、雌型ジョイント40Bにそれぞれライナ70が配設されているので、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第三実施形態)
索状爆薬およびこれを用いた索状爆薬装置の別の実施形態を説明する。
【0098】
第一実施形態においては、主成分とする固体化合爆薬物質として比較的粒子の細かいRDX70%〜85%を秤量し、さらにバインダ(シリコン樹脂など)15%〜30%を秤量して混合し、可塑性爆薬(ここでは、プラスチック爆薬)31を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、下記の可塑性爆薬を用いることも可能である。
【0099】
主成分とする固体化合爆薬物質として比較的粒子の細かいRDX70%〜85%と、融点60℃〜100℃の熱可塑性樹脂としてスチレン系ブロック共重合体(15%〜30%)および脂肪族系オイル(70%〜85%)とを混合して成るバインダ15%〜30%とを加熱混和して可塑性爆薬を作る。
固体化合爆薬としては、RDX(トリメチレントリニトロアミン)の他には、PETN(ペンスリット)、HMX(シクロテトラメチレンテトラニトラミン)などが使用できる。
【0100】
脂肪族系オイルとしては、パラフィンオイルとナフテンオイルと芳香族炭化水素とを混合したものが好適である。この混合油としては、例えば、SHELLFLEX 371(Shell Chemical Company)があり、その組成は、パラフィン油54%、ナフテン油44%、芳香族系炭化水素2%である。
また、熱可塑性樹脂のスチレン系ブロック共重合体としては、クレイトンG(Shell Chemical Company)があり、その中のクレイトンG-1652(Shell Chemical
Company)が好ましい。
【0101】
このクレイトンG-1652(Shell Chemical Company)は、ポリスチレン−ゴム中間ブロック−ポリスチレンから成るブロック共重合体であるが、ゴム中間ブロックはポリオレフィンであり、このポリオレフィンは、ナフテン油との相溶性が良い。
また、バインダ(熱可塑性ゴム)の融点は、脂肪族系オイルと熱可塑性樹脂との割合によって変化するので、本実施形態では、脂肪族系オイルと熱可塑性樹脂との割合を8対2として融点を70℃とした。
【0102】
これにより、長尺で、柔軟性を有する腰の強い(引っ張り強度のある)索状爆薬ができる。
ちなみに、手による引っ張りでは20%程伸び、アムスラー型引っ張り試験器の試験結果は3〜5Kgf(30〜50N)であった。
次に、この爆薬を使用し、ロープ状の索状爆薬を製造する。
【0103】
先ず、秤量された脂肪族系オイルと加温した熱可塑性樹脂とを攪拌混合することでバインダを作り、次に秤量されたRDXとバインダとを蒸気釜で加熱混和し、可塑性爆薬を作る。この混和には、へらを用いた手動式混和や機械式混和が適用できる。
そして、この加熱混和した可塑性爆薬を、保温状態で成型装置の成型器薬室内に収容し、成型器のハンドル部を時計回りに回転させて薬室内の杵部を絞り口方向へ進ませ、この絞り口に形成されるノズル孔から可塑性爆薬を押し出し円形状のロープ状に成形する。
【0104】
このノズル孔から押し出されたロープ状の爆薬は、すぐに冷却器の水により冷却される。
このとき、成型器の薬室内の薬量は約2100gであり、ロープ状になった索状爆薬は径φ20mm、長さ約5mであった。なお、薬量を増量することで、5m以上の所定の索状爆薬の作製が可能となることはいうまでもない。
【0105】
この索状爆薬は、手による引っ張りでほぼ20%も伸びる腰の強いものであり、さらに、ボビンのような円柱状駒に巻き付けられることができる程度の柔軟性を有している。
次に、この索状爆薬を収縮性チューブに挿入して、柔軟性を有する保護部材で被覆する。
【0106】
先ず、園芸用の支え棒(φ9mm×長さ1.8m)を、ガムテープで3本つなぎ合わせた接続棒を作る。
そして、索状爆薬の先端と接続棒の先端とをガムテープで接続して、接続棒と索状爆薬を連結する。
また、別に用意した厚さ0.3mm×φ25mm×長さ約5mの収縮性チューブ(スミチューブC「住友電工株式会社製」)の先端開口部に、索状爆薬と連結した接続棒の先端部を挿通する。
【0107】
そして、その接続棒の先端部をたぐるようにしていくと、索状爆薬が収縮性チューブの中へ索状爆薬全体として収容される。
この収縮性チューブに収容された索状爆薬を、加熱装置の加熱容器内(この中には100℃の熱湯が収容されている)の中へ潜らせるように通して熱収縮性チューブを加熱する。
【0108】
また、加熱装置は、熱湯(温水)および索状爆薬を収容する加熱容器と、熱湯を加熱する加熱器とから成り、本実施形態では、加熱容器はポリエチレン製容器を使用し、加熱器は蒸気ホースを使用する。
この蒸気ホースをポリエチレン製容器内の熱湯へ挿入し、蒸気を出して熱湯を一定の温度に保持する(温度は、通常90℃〜100℃に保持している。)。
【0109】
これにより、収縮性チューブは、物性の範囲で爆薬形状に沿って収縮するので、保護部材を有する約5mの単一の索状爆薬が製造できる。
この単一索状爆薬は、保護部材を備えているので、索状爆薬全体の強度を向上させるとともに強い引っ張りや曲げにも耐えることができる。また、爆薬自体の保護にもなる。
【0110】
なお、加熱方法は、熱湯を用いてこの温度を維持するため蒸気ホースで蒸気を熱湯へ送っているが、他の加熱方法としては、蒸気ホースからの蒸気熱を直接当てても可能であり、また、ドライヤーなどの熱風を当てる、熱湯をかける、乾燥高温槽の中に入れるなどでも可能である。
次に、この保護部材を有する索状爆薬の一側端を、再度加熱して軟化させ、ライナ部形成する。このライナ部は、可塑性索状爆薬(プラスチック索状爆薬)におけるライナ部の形成と同様に行われるもので、ここでは省略する。
【0111】
次に、可塑性爆薬の組成例を上げる。
「組成例1」
RDX80%とバインダ20%(脂肪族オイル80%と熱可塑性樹脂20%)とを混合する。
「組成例2」
RDX75%とバインダ25%(脂肪族オイル80%と熱可塑性樹脂20%)とを混合する。
【0112】
「組成例3」
RDX70%とバインダ30%(脂肪族オイル70%と熱可塑性樹脂30%)とを混合する。
「組成例4」
PETN70%とバインダ30%(脂肪族オイル80%と熱可塑性樹脂20%)とを混合する。
【0113】
【発明の効果】
本発明によれば、下記のような効果が奏される。
(1)柔軟性を有するロープ状の索状爆薬にライナ部を配設したので、近接あるいは空隙を有する爆薬への伝爆性が良い。
(2)柔軟性を有する爆薬に補強ロープを設けることで、引張り強度の強い索状爆薬にすることができる。
(3)柔軟性を有するロープ状の索状爆薬に成形し、爆薬のバインダを同じ材質の樹脂を使うことで、索状爆薬同士を接着することでき、所定の長尺に索状爆薬を製造することが可能となる。
【0114】
(4)索状爆薬と連結する連結部に、その内部に爆薬を配置し端部にライナ部を配設したので、近接あるいは空隙を有する爆薬への伝爆性が良い。
(5)ライナ部を配設する索状爆薬とライナ部を配設する連結部とを連結して索状爆薬装置とするので、索状爆薬と連結部との間に空隙が生じた場合でも、伝爆を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る索状爆薬装置のジョイント連結概要を示す断面図である。
【図2】(A)図1における雄型ジョイントの断面図である。
(B)図1における雄型ジョイントの端面図である。
【図3】(A)図1における雌型ジョイントの断面図である。
(B)図1における雌型ジョイントの端面図である。
【図4】図1における両ジョイントを結合するジョイント組立概要を示す説明図である。
【図5】(A)図1におけるライナ部を備えた索状爆薬導入管の断面図である。
(B)図1における索状爆薬導入管の変形例であり、ライナ部を備えない索状爆薬導入管の断面図である。
【図6】本発明に用いる索状爆薬導入管のライナ取付の具体例を示す断面図である。
【図7】(A)図1における索状爆薬のライナ収納具を示す断面図である。
(B)図1における索状爆薬のライナ収納具を示す端面図である。
(C)図1における索状爆薬のライナ収納具に索状爆薬を取り付けた状態を示す断面図である。
【図8】(A)本発明に用いる索状爆薬のライナ無しのライナ収納具に索状爆薬を取り付けた状態を示す断面図である。
(B)(A)の端面図である。
【図9】図1における索状爆薬装置の雌型ジョイント側の組立構成を示す説明図である。
【図10】本発明の第二実施形態に係る索状爆薬装置の全体概要を示す断面図である。
【図11】従来の索状爆薬および索状爆薬装置の全体概要を示す。
【符号の説明】
20、100 索状爆薬装置
30 索状爆薬
31 可塑性爆薬
32 保護部材
33 接続具
34 ライナ部
36 ライナ収納具
35 ライナ
37 可塑性爆薬31より爆速のある爆薬(P−4爆薬)
40 索状爆薬接続装置
40A 雄型ジョイント
40A1 胴部
40B 雌型ジョイント
40B1 胴部
41a,41b 管体
42a,42b ジョイント連結部
43a,43b 伝爆部
44 伝爆薬
44A 伝爆薬部
44B 伝爆薬部
45 空洞部(伝爆薬装填穴)
46 切欠き段部
47 突起状の挿入部
48 ネジ部
49 鍔部
50 ストッパ固定穴
54 伝爆薬
54A 伝爆薬部
54B 伝爆薬部
55 空洞部(伝爆薬装填穴)
56 切欠き段部形状の切欠き凹部
57 差込部
58 ネジ部
60 穴部
61 ストッパ
62 バネ
65 索状爆薬導入管
66 ジョイント接続部
67 爆薬装填用空洞部
68 索状爆薬導入用空洞部
69 爆薬
70 ライナ
71 P−4爆薬
75a、75b 凸部
76,77 スリーブ固定溝
80 補強ロープ
82 凧ヒモ(またはステンレス製などの針金)
83 熱収縮チューブ
84 テトロン(登録商標)製スリーブ

Claims (25)

  1. 長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬と、
    この可塑性爆薬の外側を全長に亘り覆う保護部材と、
    前記可塑性爆薬の少なくとも一側端部に設けた接続具と
    で構成され
    前記接続具は、前記保護部材で覆われた前記可塑性爆薬の端部を覆う筒状体と、この筒状体内に装填された前記可塑性爆薬より爆速のある爆薬とで構成されている
    ことを特徴とする索状爆薬。
  2. 長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬と、
    この可塑性爆薬の外側を全長に亘り覆う保護部材と、
    ジェットを生成するライナを配設して成るライナ部を有し、前記可塑性爆薬の少なくとも一側端部に設けた接続具と
    で構成され、
    前記ライナ部は、前記可塑性爆薬より爆速のある爆薬を配設している
    ことを特徴とする索状爆薬。
  3. 請求項2記載の索状爆薬において、
    前記接続具は、前記保護部材で覆われた前記可塑性爆薬の端部を覆う筒状体と、この筒状体内に配設された前記ライナ部とで構成される
    ことを特徴とする索状爆薬。
  4. 請求項1または請求項3記載の索状爆薬において、
    前記保護部材で覆われた前記可塑性爆薬の端部と前記筒状体とは、固定部材によって固定されている
    ことを特徴とする索状爆薬。
  5. 請求項1ないし請求項3の何れか1項記載の索状爆薬において、
    前記可塑性爆薬は、プラスチック爆薬である
    ことを特徴とする索状爆薬。
  6. 請求項1ないし請求項3の何れか1項記載の索状爆薬において、
    前記可塑性爆薬は、固体化合爆薬とバインダとの混合物である
    ことを特徴とする索状爆薬。
  7. 請求項記載の索状爆薬において、
    前記バインダは、長尺の索状体に成形後、反応硬化するとともに、硬化後、前記可塑性爆薬同士の一端面を接続する際の接着剤として使用される
    ことを特徴とする索状爆薬。
  8. 請求項記載の索状爆薬において、
    前記バインダは、シリコン樹脂である
    ことを特徴とする索状爆薬。
  9. 請求項1ないし請求項3の何れか1項記載の索状爆薬において、
    前記保護部材は、ラミネートチューブである
    ことを特徴とする索状爆薬。
  10. 請求項1または請求項記載の索状爆薬において、
    前記保護部材は、熱または光線により収縮する収縮性チューブである
    ことを特徴とする索状爆薬。
  11. 請求項記載の索状爆薬において、
    前記ライナは、銅、アルミニウム、タングステン、チタンまたはこれらの合金、酸化アルミニウム、炭化ホウ素、炭化ケイ素、グラファイトから選ばれる少なくとも一種以上の材料から成る
    ことを特徴とする索状爆薬。
  12. 請求項記載の索状爆薬と前記接続具とを介して連結し、この索状爆薬を伝爆させるための索状爆薬接続装置において、
    一側から他側にかけて貫通しその内部に爆薬を有する筒状の管体と、
    この管体の一側に設けられたジョイント連結部と、
    ジェットを生成するライナを配設して成るライナ部を有し、前記管体の他側に設けられた伝爆部と
    を備える一対のジョイント体で構成され、
    前記一対のジョイント体は、前記ジョイント連結部を介して結合、分離される
    ことを特徴とする索状爆薬接続装置
  13. 長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬と、
    この可塑性爆薬の外側を全長に亘り覆う保護部材と、
    ジェットを生成するライナを配設して成るライナ部を有し、前記可塑性爆薬の少なくとも一側端部に設けた接続具と
    で構成される索状爆薬を、
    前記接続具を介して連結し、この索状爆薬を伝爆させるための索状爆薬接続装置において、
    一側から他側にかけて貫通しその内部に爆薬を有する筒状の管体と、
    この管体の一側に設けられたジョイント連結部と、
    ジェットを生成するライナを配設したライナ部または前記可塑性爆薬より爆速のある爆薬を装填した填薬部を有し、前記管体の他側に設けられた伝爆部と
    を備える一対のジョイント体で構成され、
    前記一対のジョイント体は、前記ジョイント連結部を介して結合、分離される
    ことを特徴とする索状爆薬接続装置。
  14. 請求項記載の索状爆薬と前記接続具を介して連結し、この索状爆薬を伝爆させるための索状爆薬接続装置において、
    一側から他側にかけて貫通しその内部に爆薬を有する筒状の管体と、
    この管体の一側に設けられたジョイント連結部と、
    ジェットを生成するライナを配設したライナ部または前記可塑性爆薬より爆速のある爆薬を装填した填薬部を有し、前記管体の他側に設けられた伝爆部と
    を備える一対のジョイント体で構成され、
    前記一対のジョイント体は、前記ジョイント連結部を介して結合、分離される
    ことを特徴とする索状爆薬接続装置。
  15. 請求項12ないし請求項14の何れか1項記載の索状爆薬接続装置において、
    前記一対のジョイント体は、先端部に設けた前記ジョイント連結部を凸部形状に形成した雄型ジョイントと、先端部に設けた前記ジョイント連結部を凹部形状に形成した雌型ジョイントと、両ジョイントの先端部に設けた両ジョイント連結部を係合して固定する固定部とを備える
    ことを特徴とする索状爆薬接続装置。
  16. 請求項15記載の索状爆薬接続装置において、
    前記固定部は、前記雄型ジョイント側に、前記雌型ジョイントと係止するためのストッパ固定穴を設け、前記雌型ジョイント側に、前記ストッパ固定穴へ係止するストッパを設けて成る
    ことを特徴とする索状爆薬接続装置。
  17. 請求項12ないし請求項14の何れか1項記載の索状爆薬接続装置において、
    前記伝爆部は、前記管体の他側に結合された筒状の索状爆薬導入管内に形成されている
    ことを特徴とする索状爆薬接続装置。
  18. 請求項17記載の索状爆薬接続装置において、
    前記索状爆薬導入管は、内部に爆薬装填用空洞部および索状爆薬導入用空洞部を備えるとともに、前記管体の他側に接続する接続部を備える筒状の単一管体である
    ことを特徴とする索状爆薬接続装置。
  19. 請求項1記載の索状爆薬を請求項12記載の索状爆薬接続装置を介 して連結して成ることを特徴とする索状爆薬装置
  20. 長尺の索状体に押出成形して成る可塑性爆薬と、
    この可塑性爆薬の外側を全長に亘り覆う保護部材と、
    ジェットを生成するライナを配設して成るライナ部を有し、前記可塑性爆薬の少なくとも一側端部に設けた接続具と
    で構成される索状爆薬を、請求項13記載の索状爆薬接続装置を介して連結して成ることを特徴とする索状爆薬装置
  21. 請求項2記載の索状爆薬を請求項14記載の索状爆薬接続装置を介して連結して成ることを特徴とする索状爆薬装置
  22. 請求項20または21記載の索状爆薬装置において、
    前記伝爆部と前記索状爆薬とは、前記伝爆部および前記索状爆薬に形成したライナ部を介して対向している
    ことを特徴とする索状爆薬装置。
  23. 請求項20または21記載の索状爆薬装置において、
    前記伝爆部と前記索状爆薬とは、前記伝爆部または前記索状爆薬のいずれかに形成した
    ライナ部を介して対向している
    ことを特徴とする索状爆薬装置。
  24. 請求項20または21記載の索状爆薬装置において、
    前記索状爆薬の前記接続具に設けた前記ライナ部は、爆発進行方向に向かってジェットを発生するようにライナを配設している
    ことを特徴とする索状爆薬装置。
  25. 請求項20または21記載の索状爆薬装置において、
    前記索状爆薬接続装置の前記伝爆部に設けた前記ライナ部は、爆発進行方向に向かって
    ジェットを発生するようにライナを配設している
    ことを特徴とする索状爆薬装置。
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