JP3875496B2 - 通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ通信データ保管方式及びファクシミリデータ通信方式、より詳細には、ファクシミリ送信画像保管サービス方式、ファクシミリ受信画像保管サービス方式、ファクシミリ通信履歴保管サービス方式、ファクシミリの登録データ保管サービス方式、ファクシミリデータ転送方式、ファクシミリ送信文書保管方式、ファクシミリ文書保管方式等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年ファクシミリ装置は、電子メールなどのより手軽に情報を伝達できる手段に置き換わりつつあるものの、受発注書や見積書等の重要度の高いデータを送受信する場合もいまだに多くあり、装置自体の信頼性に対する期待は大きい。また、送受信された画像は、通常、装置のメモリから消去されてしまうため、送受信された画像は紙として保管されている場合も多くある。
【0003】
また、通常、ファクシミリ装置は通信履歴をレポートとして出力する場合が多いが、レポート出力後は装置内部のメモリから消去されてしまうため、このレポートをやはり紙として保管しておく場合も多くある。
【0004】
また、低価格のファクシミリ装置では、ワンタッチダイヤルや短縮ダイヤル等の登録操作は、装置の操作部から行う場合、操作性が統一されていないなどの理由で非常に面倒である。
【0005】
本発明の第1の目的は、上述のごとき実情に鑑みて、サービスプロバイダが用意するサーバを有効に利用することで信頼度の高いファクシミリ通信システムを構築すること、さらに画像データや通信履歴、ダイヤル情報をサービスプロバイダが保管しユーザが再利用することを可能とすることである。
【0006】
更には、ネットワークやPCの発達により、文書の電子化が容易になったにも関わらず、前述のようにファクシミリ通信文書のペーパレス化はあまり進んでいないのは紙文書の便利さ、扱いやすさ、ファクシミリ装置の操作の容易さなどの理由があると言われているが、一方で、ペーパレスに適した装置やシステムが提案されていないということもひとつの原因である。
【0007】
そこで、特開2000−222396号公報、特開平10−154228号公報等に記載されているように、ファクシミリ装置において送信または受信した文書をすべてネットワーク経由で転送して保管しておく装置が提案された。しかしながら、文書自体の保管は可能であるが、FAXの相手先情報や、ページ数、送信時の結果などを保管することはできない。
また、特開平09−018498号公報、特開平10−322540号公報、特許第02707459号等に記載されているように、送信結果を電子化してメール等で通知する方法も提案されているが、送信文書と関連付けて保管できるものはない。
【0008】
本発明の第2の目的は、上述のごとき実情に鑑みて、ファクシミリ送受信文書の電子化、ペーパレス化を推進することである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、サービスプロバイダが用意するサーバを有効に利用することで信頼度の高いファクシミリシステムを構築すること、さらには、画像データや通信履歴、ダイヤル情報をサービスプロバイダが保管し、ユーザが再利用することを可能とすることにある。
【0010】
本発明の第2の目的は、ファクシミリ送受信文書の電子化、ペーパーレス化を推進することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明にかかる通信装置は、通信履歴情報及び画像データを蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段が蓄積した通信履歴情報及び画像データが所定量に達したときに通信履歴情報を可視出力するとともに前記通信履歴情報及び画像データを予め契約したプロバイダが用意したサーバに蓄積するために送信し、該通信履歴情報及び画像データを前記蓄積手段から削除する制御手段とを備え、前記プロバイダと契約したユーザが再利用出来るようにしたことを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による通信装置の一実施例に係るファクシミリ装置の構成図で、ファクシミリのデータ送受信には、ネットワーク、ISDN、PSTNのいずれかを経由しておこなうものとし、ファクシミリ端末としてはそのうち最低1つは必要である(一般的にはPSTNは必ず持っている)。第1の目的を達成する発明では、送受信の画像、通信履歴、登録データを扱うため、それぞれ画像メモリ9、通信履歴記憶部10、登録データ記憶部6が存在している。操作部1、スキャナ7、プロッタ8、CPU11、ROM12、RAM13は通常のファクシミリ端末に必要な構成要素であり、本発明特有のものではない。また、サービスプロバイダへのアクセス方法(例、プロバイダのFAX番号、E−mailアドレス等)も記憶しておく必要があるが、これは、登録データ記憶部6に記憶されるものとする。
【0026】
図2は、本願発明の概念を図にしたもので、本発明の特徴であるファクシミリ装置25からサービスプロバイダ22へのデータ転送は、(1)PSTN26経由でファクシミリ装置25のG3プロトコルを使用してデータ転送する場合、(2)PSTN26経由でインタネットプロバイダ24にアクセスし、そこからインタネット21経由でデータ転送する場合、(3)ファクシミリ装置25のネットワークI/F2からLAN23を経由してインタネット21にアクセスして、データ転送する場合、または、(4)ISDN26経由でファクシミリのG4/G3プロトコルを使用してデータ転送する場合が考えられるが、このうちいずれを使っても構わない。ネットワーク経由の場合、プロトコルも何でも構わないが、インタネットFAXで使用しているSMTP(E−mail)を使用するのが現実的である。
【0027】
また、サービスプロバイダも、インタネット、PSTN、ISDNのうちいずれかを経由してデータを受信できるようになっている。サービスプロバイダには、この他、大容量のデータを保管・検索できるような記憶装置とその管理装置が必要となる。
保管したデータの再利用方法については、各請求項の説明の中で行う。
【0028】
図3は、本願発明の一実施例を説明するためのフローチャートで、ファクシミリ端末は、ユーザが送信操作を行った場合には、いつも送信した画像をメモリに蓄積しておき(S1)、送信完了後その画像データをサービスプロバイダに転送する(S2)。このとき、送信した相手先の情報や、送信日時情報等も属性として付加することもできる。また、端末(ユーザ)識別情報も付加して送る必要がある。プロバイダへの転送が終了したら、画像データはプロバイダの記憶装置に保管され、端末には不要となるので画像メモリから削除する(S3)。
【0029】
図4は、本願発明の他の実施例を説明するためのフローチャートで、ファクシミリ端末は、待機状態では、受信のための呼び出し信号を検出している。呼び出し信号を検出するとファクシミリの受信状態となる。本発明では、受信した画像データは一旦メモリに蓄積され(S11)、受信終了後端末に自機出力する。その後、画像メモリに蓄積された受信データをサービスプロバイダに転送し(S12)、転送終了後画像メモリから削除する(S13)。データを転送する際には、送信元の情報や受信日時等も属性として付加することもできる。また、端末(ユーザ)識別情報も付加して送る必要がある。
【0030】
上記の実施例では、ファクシミリで送受信したデータを紙で保管・管理する代わりにプロバイダの記憶装置を利用することにより、安全、かつ確実に保管・管理することが可能となる。また、ユーザは、プロバイダが保管するデータを自由に再利用することができる。
【0031】
図5は、本願発明の他の実施例を説明するためのフローチャートで、この場合、ファクシミリ端末は何通信分かの通信履歴情報を記憶しているものとする。通信履歴情報がある程度蓄積されるとレポートとして出力される(S21)。出力後、出力された分の履歴情報は所定のフォーマットにしたがってサービスプロバイダに転送され(S22)、転送後に出力された分の履歴情報は通信履歴記憶部10から削除される(S23)。サービスプロバイダは、ユーザの通信履歴情報として保管・管理するサービスを行う。またユーザは、プロバイダが保管するデータを自由に再利用することができる。
【0032】
図6は、本願発明の他の実施例を説明するためのフローチャートで、この場合、ファクシミリ端末は、ワンタッチダイヤル、短縮ダイヤル、といった登録情報を持っている。本発明では、登録データが変更された場合に変更履歴をONにし(S31)、登録データをサービスプロバイダに転送し(S32)、転送後、変更履歴をOFFにするようにした(S33)ものである。保管されたデータは、ユーザの操作ミス等で登録データを消してしまった場合や、ファクシミリ端末が壊れてしまった場合、あるいはユーザがファクシミリ端末を買い換えた場合等に再利用することが可能となる。なお、再利用するためにはサービスプロバイダからファクシミリ端末に対し登録データをリストアできるしくみが必要になる。請求項5乃至7の発明は、サービスプロバイダへの転送媒体をネットワークを使うか、PSTNを使うか、ISDNを使うかという違いである。
【0033】
図7は、本願発明の他の実施例を示す図で、送受信の画像のほか、送信あて先、親展ID等を一時的に記憶しておく必要があるため、それぞれ画像メモリ19、親展ID記憶部20、送信あて先記憶部16が存在している。その他、操作部1、スキャナ7、プロッタ8、CPU11、ROM12、RAM13は通常のファクシミリ端末に必要な構成要素であり、本発明特有のものではない。
【0034】
図8は、本願発明の他の実施例の概念を図にしたもので、ローカルエリアネットワーク(LAN)32内には、ネットワークに接続可能なファクシミリ装置33と、ファクシミリ文書保管のためのサーバ31が存在する。本発明のFAX33はPSTN/ISDN34等の公衆ネットワークによって相手先FAX35と文書の送信・受信が可能である。文書保管サーバ31は、ファクシミリの文書、およびそれに付随する属性情報を記憶できること、かつ、ネットワーク上のファクシミリ装置とコミュニケーションすることが可能であること、また、ファクシミリ文書の画像自体を受信することが条件であり、物理的な形態は本発明では問わない。よって、ハードウエアで構成された専用のデータベース装置でも、PC上で動作するデータベースソフトでも構わない。また、クライアントPC36、37、38もしくは他のクライアントの端末から保管してある文書が閲覧できなければならないが、この手段については、本発明では言及しない。ブラウザで閲覧するとか、専用ソフトをクライアントにインストールして閲覧するなど、考えられる方法はいくつか存在する。
【0035】
図9は、本願発明の他の実施例を説明するためのフローチャートで、ファクシミリ端末は、ユーザが送信操作(あて先入力+スタート押下)を行うと送信する文書と画像をメモリに蓄積する。このとき送信文書のページ数もカウントしておく(S41)。次に蓄積された文書を文書保管サーバに転送するが(S42)、このとき、あて先情報(FAX No.)やページ数も同時に転送する。あて先が複数存在する場合、すなわち同報送信の場合にはすべてのあて先を付加して転送する。転送の仕方は、SMTPプロトコルを利用して電子メールとして転送する方法や、FTPプロトコルを使ってサーバに直接データを送信する方法などが考えられれば、本発明では転送の手段は問わない。あて先への転送をしたら、その送信結果と送信日時、時刻をサーバへ通知し(S43)、サーバへの転送が終了したら、画像データはサーバに保管され、端末には不要となるので画像メモリから削除する。
【0036】
上記実施例に示すように、送信文書を送信するまえにサーバに転送するが、この時ユニークな文書IDを付加しておくことが望ましい。これは、あとから送信結果をサーバに通知する場合、このIDによって送信文書と送信結果レポートが関連付けられるからである。
【0037】
図10は、本願発明の他の実施例を説明するためのフローチャートで、ファクシミリ端末は、待機状態では、受信のための呼び出し信号を検出している。呼び出し信号を検出するとファクシミリの受信状態となる。この実施例では、受信した画像データは一旦メモリに蓄積される(S51)。このときページ数もカウントされる。受信した文書が親展プロトコルによって受信された親展受信文書である場合、通常はファクシミリ端末の操作部から親展IDを入力しなければプリントされないが、サーバに保管する場合にはファクシミリ端末の本体操作部を使用できないので、親展IDに相当する文書閲覧のためのパスワードを文書に設定するものとした(S52)。ここではパスワードは親展IDと同じものを設定することとする。次に、受信した文書をサーバに転送する(S53)。受信文書の画像だけではなく、受信した日時・時刻情報、ページ数、親展受信時には文書閲覧のためのパスワードを付加して転送する。
【0038】
【発明の効果】
以上に説明したように本願発明によれば、サービスプロバイダが用意したサーバを有効に利用することで、消去される心配がなく確実に保管され、管理面での信頼性の高い通信装置が得られると共に、ペーパレス化を推進することが出来る。
【0051】
請求項14に対する作用効果
請求項12において、受信した文書が親展文書であった場合、受信文書ともにパスワード(親展ID)情報を同時にサーバに転送するようにしたので、親展受信文書を、親展機能をもったまま、特定の人しか閲覧できない状態にしてサーバに保管することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるファクシミリ装置の一例を示す構成図である。
【図2】 請求項1乃至7の発明の概念を示す図である。
【図3】 請求項1の発明を説明するためのフローチャートである。
【図4】 請求項2の発明を説明するためのフローチャートである。
【図5】 請求項3の発明を説明するためのフローチャートである。
【図6】 請求項4の発明を説明するためのフローチャートである。
【図7】 本発明が適用されるファクシミリ装置の他の例を示す図である。
【図8】 請求項8乃至14の発明の概念を示す図である。
【図9】 請求項8乃至11の発明を説明するためのフローチャートである。
【図10】 請求項12乃至14の発明を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…操作部、6…登録データ記憶部、7…スキャナ、8…プロッタ、9…画像メモリ、10…通信履歴記憶部、11…CPU、12…ROM、13…RAM、16…送信あて先記憶部、19…画像メモリ、20…親展ID記憶部、21…インタネット、22…サービスプロバイダ、23…ローカルエリアネットワーク(LAN)、24…インタネットサービスプロバイダ、25…FAX、26…PSTN/ISDN。
Claims (4)
- 通信履歴情報及び画像データを蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段が蓄積した通信履歴情報及び画像データが所定量に達したときに通信履歴情報を可視出力するとともに前記通信履歴情報及び画像データを予め契約したプロバイダが用意したサーバに蓄積するために送信し、該通信履歴情報及び画像データを前記蓄積手段から削除する制御手段とを備え、
前記プロバイダと契約したユーザが再利用出来るようにしたことを特徴とする通信装置。 - 請求項1において、通信装置とサービスプロバイダが用意したサーバ間の情報転送をPSTN経由でファクシミリのG3プロトコルを使って行うことを特徴とする通信装置。
- 請求項1において、通信装置とサービスプロバイダが用意したサーバ間の情報転送をISDN経由でファクシミリのG3またはG4プロトコルを使って行うことを特徴とする通信装置。
- 請求項1において、通信装置とサービスプロバイダが用意したサーバ間の情報転送をインターネット経由でネットワークプロトコルを使って行うことを特徴とする通信装置。
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