JP3875346B2 - 固定・緩衝具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定・緩衝具、更に詳細には放射性溶液を封入した注射用シリンジ体を放射線シールド筒体に収納するに際し、当該注射用シリンジ体の先部外周部と当該放射線シールド筒体の先部内周部との間隙に介在使用するための固定・緩衝具に関する。
【0002】
【従来の技術】
放射性医薬品には、例えば心臓疾患の診断に用いられる塩化タリウム注射液や悪性腫瘍・炎症性病変等の診断に用いられるクエン酸ガリウム注射液等がある。これらの放射性注射液は、その投与時において投与者ができるだけ放射線被爆を受けずに、しかも患者に対しても安全確実に投与が行われる必要がある。
【0003】
従来、このような放射性注射液の投与に用いられる注射器としては、例えば特開平2−95380号公報に開示する技術が知られている。
この種の放射性溶液用注射器は、ガラス、プラスチック等からなる注射用シリンジ体と、この注射用シリンジ体を収納する鉛ガラス製透視窓付きの放射線シールド筒体を備え、注射用シリンジ体内には、該注射用シリンジ体内に嵌合するガスケットと注射用シリンジ体の先部に装着したパッキン部材により放射性溶液を封止状態に充填する。そして、ガスケットには、使用時において注射用シリンジ体の後端から挿入されるプランジャーロッドの一端が結合され、また放射線シールド筒体の先部開口部から外方に突出するパッキン部材の先部には両切針が挿着される構成になっている。
放射線シールド筒体は鉛、タングステン合金等の筒体からなり、この筒体は、注射用シリンジ体が容易に抜き差しできるように注射用シリンジ体の外径より僅かに大きい内径に形成されているとともに、その側周壁には、注射用シリンジ体内の放射性溶液の残存量や血管確保の状態を視認するための鉛ガラス製透視窓が筒体の軸方向に形成されている。また、注射用シリンジ体を放射線シールド筒体に挿入した状態の放射線シールド筒体の後端には、注射用シリンジ体の後端を放射線シールド筒体に保持するためのフランジキャップが着脱可能に取り付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような放射性溶液用注射器の注射用シリンジ体及び放射線シールド筒体には、長さや径等の寸法に加工上のばらつきがあるため、これらのばらつきを吸収し、かつ放射線シールド筒体に対して注射用シリンジ体を挿脱する際に互いに干渉しないようにするために、放射線シールド筒体の内面と注射用シリンジ体の外面間、及びパッキン部材の外周面と該パッキン部材が挿通される放射線シールド筒体の先部開口部間に必要最小限の隙間を形成しておく必要がある。このため、フランジキャップを放射線シールド筒体の後端に装着して注射用シリンジ体の後端を放射線シールド筒体に保持しても、注射用シリンジ体の先部部分は放射線シールド筒体に対して自由に揺動できる状態におかれている。その結果、輸送時の振動や落下時の衝撃等により、注射用シリンジ体の揺動端が放射線シールド筒体の内面に強く衝突するなどして、変形したり破損したりするおそれがあるほか、破損した場合には放射性溶液が漏出するおそれがあった。
また、放射線シールド筒体に対する注射用シリンジ体先部部分の支持が不安定であるため、医者等の投与者が放射線シールド筒体を手に持って放射性溶液を患者に注射する際、患者の細い血管等の薬剤注入部位に注射針の先部を導入位置決めしようとしても、薬剤注入部位に対する注射針の先部がふらついてしまい、刺針時の導入位置決めを困難にする問題があった。
本発明は、上記のような点に鑑みなされたもので、注射用シリンジ体を放射線シールド筒体にふらつきなく安定に、かつ確実に保持できるとともに刺針時の導入位置決めを容易にすることのできる固定・緩衝具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、放射性溶液を封入した注射用シリンジ体の放射線シールド筒体への挿入側先部と該先部に対向する放射線シールド筒体の先部内周面に係合し、前記注射用シリンジ体の挿入方向の押圧力により該挿入方向に圧縮変形するとともに径方向に変形して前記注射用シリンジ体の先部を前記放射線シールド筒体に対して支持する固定・緩衝具であって、当該固定・緩衝具が、前記放射線シールド筒体の先部内周面に係合する短尺筒状で厚肉の支持基部と、前記支持基部の一端から前記注射用シリンジ体の先部方向に同軸に延在し、該注射用シリンジ体の先部周縁部に係合する弾性変形可能な短尺筒状で薄肉の弾性支持部とから構成されていると共に、放射線シールド筒体の鉛ガラス製透視窓と対向する前記弾性支持部及び支持基部に切欠きが形成され、かつ前記弾性支持部及び支持基部の少なくとも一方に軸線方向に伸びるスリットが形成されていることを特徴とする固定・緩衝具により上記目的を達成したものである。
斯かる構成においては、注射用シリンジ体が放射線シールド筒体内にセットされ、フランジキャップが被冠されると、固定・緩衝具が注射用シリンジ体の挿入方向の押圧力により圧縮変形、特に好ましくは軸方向に圧縮変形するとともに径方向に変形して注射用シリンジ体の先部を放射線シールド筒体に保持する。よって、注射用シリンジ体を放射線シールド筒体にふらつきなく安定に、かつ確実に支持し得る。
【0006】
更に、固定・緩衝具の弾性支持部の先部が、放射線シールド筒体の先部内周壁に係合した支持基部を介して注射用シリンジ体の先部を保持するから、注射用シリンジ体を放射線シールド筒体にふらつきなく安定に、かつ確実に支持できる。
【0007】
更にまた、固定・緩衝具の切欠きを鉛ガラス製透視窓の先部側に合わせることにより、固定・緩衝具が鉛ガラス製透視窓の先部側の視界が確保でき、注射用シリンジ体内の放射性溶液の残量を最後まで鉛ガラス製透視窓を通して視認し得るほか、スリットにより支持基部の径方向の弾性変形を容易にし、支持基部を放射線シールド筒体の先部内周壁にフイットできる。
【0008】
また本発明は、前記固定・緩衝具が合成樹脂材から成形されるものである。
斯かる構成においては、放射線シールド筒体からの注射用シリンジ体の分離が容易になり、固定・緩衝具の放射線シールド筒体からの分離も容易になし得る。
【0009】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1〜図6により、本発明にかかる固定・緩衝具の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態1における固定・緩衝具を装着した放射性溶液用注射器の全体の構成を示す分解斜視図、図2は放射性溶液用注射器を組み立てた状態の断面図である。
図1及び図2において、放射性溶液用注射器は、注射用シリンジ体10、放射線シールド筒体20、固定・緩衝具30及びフランジキャップ40を備える。
注射用シリンジ体10は、ガラス、プラスチック等の所定径の透明筒状体から成形されていると共に、その先部には注射用シリンジ体10の径より十分に小さい径の筒状をなす針取付部101が同軸に形成され、後端には径方向に伸びる保持用鍔部102が形成されている。また、注射用シリンジ体10の先端に針取付部101を形成し、放射性溶液を封止するパッキン部材103が装着され、注射用シリンジ体10内にはガスケット104が注射用シリンジ体10の長手方向にスライド可能に嵌合されている。ガスケット104には、注射用シリンジ体10の後端開口から挿入されるプランジャーロッド105の一端が螺合等の手段により結合されている。また、ガスケット104とパッキン部材103により区画される注射用シリンジ体10内には放射性溶液が封止状態に充填される。
【0010】
放射線シールド筒体20は、放射性溶液を充填した注射用シリンジ体10を収納するもので、両端が開口する鉛、タングステン合金等の筒体から成形される。この放射線シールド筒体20の内径は、注射用シリンジ体10が容易に抜き差しできるように注射用シリンジ体10の外径より僅かに大きい径に形成されていると共に、その側周壁には、注射用シリンジ体10内の放射性溶液の残存量や血管確保の状態を視認するための鉛ガラス製の細長い透視窓201が放射線シールド筒体20の先部近傍から後方に向かい軸方向に沿って形成されている。
なお、放射線シールド筒体20の先部開口部から外方に突出するパッキン部材103の先部には、図示省略した両切針が挿着される構成になっている。
また、放射線シールド筒体20の後端部外周には合成樹脂製のフランジ筒部202が嵌着されている。このフランジ筒部202の側壁には、注射操作の際に指が引っ掛けられる一対の指止め部202Aが周方向に180度の間隔をおいて径方向に突出して形成され、また、放射線シールド筒体20の後端側の端面には、注射用シリンジ体10を放射線シールド筒体20に挿着した時に、その保持用鍔部102が係合する切欠き202Bが形成され、さらに、フランジ筒部202の側壁には、フランジキャップ40が係止する係止部202Cが複数突設されている。
【0011】
フランジキャップ40は、放射線シールド筒体20に挿着された注射用シリンジ体10の後端を放射線シールド筒体20に保持するためのもので、その天板の中央部分には、プランジャーロッド105が挿通される穴401が形成されており、さらに、フランジキャップ40の側壁には、フランジ筒部202の両突部202Cに係止する係止片402が形成されている。
【0012】
固定・緩衝具30は、放射線シールド筒体20内に挿入された注射用シリンジ体10の挿入先部を支持するもので、注射用シリンジ体10の挿入先部と該先部に対向する放射線シールド筒体20の先部内周面間に介在され、注射用シリンジ体10の挿入方向の押圧力により該挿入方向に圧縮変形するとともに径方向に変形することにより、注射用シリンジ体10の先部を放射線シールド筒体20に対し支持できる構成になっている。
このために固定・緩衝具30は、図3〜図5及び図6に示すように、放射線シールド筒体20の先部内周面に係合する短尺筒状で厚肉の支持基部301と、この支持基部301の後端から注射用シリンジ体10の先部方向に同軸に延在し、該注射用シリンジ体10の先部周縁部に係合する弾性変形可能な短尺筒状で薄肉の弾性支持部302とから構成される。そして、放射線シールド筒体20の鉛ガラス製透視窓201の先部側と対向する固定・緩衝具30の弾性支持部302及び支持基部301には切欠き303が形成され、さらに支持基部301(または弾性支持部302)には軸線方向に伸びるスリット304が形成されている。
【0013】
なお、上記実施の形態における固定・緩衝具30の各部の寸法は、例えば、図5に示すように設定され、そして、固定・緩衝具30の外径(弾性支持部302の先部外径)を放射線シールド筒体20の内径より僅かに小さくすることにより、固定・緩衝具30の放射線シールド筒体20への挿脱を容易にする。また、固定・緩衝具30はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネイト、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール、PET等の合成樹脂材から成形され、これにより、放射線シールド筒体20の内周面との滑動性を確保して、固定・緩衝具30の放射線シールド筒体20への挿脱を更に容易にしている。
【0014】
上記のように構成された放射性溶液用注射器において、注射用シリンジ体10を放射線シールド筒体20内にセットする場合は、まず、固定・緩衝具30を注射用シリンジ体10の先部に装着したパッキン部材103に係合した状態で、注射用シリンジ体10をパッキン部材103側から放射線シールド筒体20の後端部開口から放射線シールド筒体20内に挿入する。その後、放射線シールド筒体20内の先部に達した固定・緩衝具30を円周方向に回して、その切欠き303を鉛ガラス製透視窓201と一致するように調整し、鉛ガラス製透視窓201の先部側が固定・緩衝具30により視界が妨げられないようにする。
次いで、注射用シリンジ体10の保持用鍔部102をフランジ筒部202の切欠き202Bに係合した後、フランジキャップ40をフランジ筒部202に被冠して、その係止片402をフランジ筒部202の係止部202Cに弾発的に係止させる。これにより、フランジキャップ40は放射線シールド筒体20の後端部に装着されるとともに、注射用シリンジ体10の後端部を放射線シールド筒体20に固定保持する。
この時、注射用シリンジ体10はフランジキャップ40により放射線シールド筒体20への差し込み方向に押圧されるため、固定・緩衝具30の支持基部301の挿入先部は、図6(A)に示すように、放射線シールド筒体20の先部内周に形成された段部20Aに押し当てられ、かつ先部外周は放射線シールド筒体20の先部内周に係合する。そして、フランジキャップ40が放射線シールド筒体20の後端部に装着された状態では、固定・緩衝具30の弾性支持部302の拡開先部縁が注射用シリンジ体10の先部周縁部に当接することにより、該弾性支持部302が軸方向に圧縮されるとともに、その拡開先部縁部が図6(B)に示すように、注射用シリンジ体10の先部周縁部の外径形状にならって拡径方向の弾性変形される。これにより、弾性支持部302の拡開先部は、図6(B)に示すように、放射線シールド筒体20の段部20A及び先部内周壁に係合する支持基部301を介して注射用シリンジ体10の先部を放射線シールド筒体20の中心に位置させた状態で安定に支持することになる。
【0015】
このように注射用シリンジ体10の先部は放射線シールド筒体20の内周壁に固定・緩衝具30により、ふらつきなく安定に保持することができるとともに、注射用シリンジ体10及び放射線シールド筒体20に長さや径等の寸法に加工上のばらつきがあっても、これらのばらつきを固定・緩衝具30の弾性支持部302で吸収でき、しかも輸送時の振動や落下時の衝撃等が放射性溶液用注射器に加わっても、これらの振動や衝撃から注射用シリンジ体10を保護でき、注射用シリンジ体10の変形や破損を未然に防止できる。
また、注射用シリンジ体10の先部部分は固定・緩衝具30により放射線シールド筒体20にふらつきなく安定に保持されるため、医者等の投与者が放射線シールド筒体20を手に持って放射性溶液を患者に注射する際、患者の細い血管等の薬剤注入部位への刺針時における注射針先部の導入位置決めが安定し、薬剤注入操作を容易にする。
【0016】
また、本実施の形態における固定・緩衝具30の外径(弾性支持部302の先部外径)は放射線シールド筒体20の内径より僅かに小さくし、かつ固定・緩衝具30は合成樹脂材から成形されているため、注射用シリンジ体10を放射線シールド筒体20から分離するに際し、フランジキャップ40を放射線シールド筒体20から取り外して、固定・緩衝具30への押圧力を取り去れば、固定・緩衝具30は直ちに元の形状に復帰する。従って、使用済みの注射用シリンジ体10を廃棄し、放射線シールド筒体20をリサイクルするに際し、フランジキャップ40を放射線シールド筒体20から取り外して放射線シールド筒体20を逆さにすれば、ゴムパッキンのように接着保持されることなく、注射用シリンジ体10を自重で自動的に分離することができ、かつ、元の形状に復帰した固定・緩衝具30も放射線シールド筒体20内から容易に分離でき、廃棄することができる。また、固定・緩衝具30に形成した切欠き303を鉛ガラス製透視窓201の先部側に合わせることにより、固定・緩衝具30が鉛ガラス製透視窓201の先部側の視界が確保でき、注射用シリンジ体10内の放射性溶液の残量を最後まで鉛ガラス製透視窓201を通して視認することができる。
【0017】
因に、注射用シリンジ体10に充填されている放射性溶液を患者等に注射する場合は、フランジキャップ40の穴401を通して挿入されるプランジャーロッド105の挿入端を注射用シリンジ体10内のガスケット104に結合し、かつ、パッキン部材103に図示省略の両切針の一方を差し込み、両切針の他方を患者の血管に刺し込んだ状態で、プランジャーロッド105を差し抜き方向に移動すれば、注射用シリンジ体10内の放射性溶液を注射することが可能になる。
【0018】
(実施の形態2)
図7〜図10により本発明にかかる固定・緩衝具の実施の形態2について説明する。
この実施の形態2における固定・緩衝具50は、図1に示す放射線シールド筒体より径の大きい放射線シールド筒体20に適用されるもので、この固定・緩衝具50の短尺筒状で厚肉の支持基部501は、固定・緩衝具30の場合より放射線シールド筒体20の内径が大きくなった分だけ厚く形成され、そして、この支持基部501の外周には、放射線シールド筒体20の先部内壁のテーパ面20Bに一致するように、先部に行くに従い径が小さくなるテーパ面に形成されている。また、支持基部501の後端には、その内周縁から注射用シリンジ体10の先部方向に同軸に延在し、該注射用シリンジ体10の先部周縁部に係合する弾性変形可能な薄肉でホーン状の弾性支持部502が形成されている。
また、図1に示す放射線シールド筒体20の鉛ガラス製透視窓201の先部側と対向する固定・緩衝具50の弾性支持部502及び支持基部501には切欠き503が形成され、さらに支持基部501(または弾性支持部502)には軸線方向に伸びるスリット504が形成されている。
【0019】
このように構成された固定・緩衝具50を用いて注射用シリンジ体10を放射線シールド筒体20内にセットした場合、図10に示すように、固定・緩衝具50の弾性支持部502は注射用シリンジ体10の先部外周縁の外径形状に拡径方向及び圧縮方向に弾性変形される。これにより、弾性支持部502の拡開先部は、放射線シールド筒体20の先部内壁のテーパ面20B及び先部内周壁に係合する固定・緩衝具50の支持基部501を介して注射用シリンジ体10の先部を放射線シールド筒体20の中心に位置させた状態で安定に支持することになる。
こような実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様な作用効果が得られる。
【0020】
(実施の形態3)
図11により本発明にかかる固定・緩衝具の実施の形態3について説明する。
この実施の形態3においては、放射線シールド筒体20内にセットされた注射用シリンジ体10の先部を支持する固定・緩衝具60を、一端601が放射線シールド筒体20の先部内周面に係合し、他端602が注射用シリンジ体10の先部周縁部に係合する合成樹脂製の蛇腹体603から構成したものである。
このような実施の形態3においても、上記実施の形態1と同様な作用効果が得られる。
【0021】
(実施の形態4)
図12により本発明にかかる固定・緩衝具の実施の形態4について説明する。
この実施の形態4においては、放射線シールド筒体20内にセットされた注射用シリンジ体10の先部を支持する固定・緩衝具70を、一端に注射用シリンジ体10の先部周縁部に係合する係合面701を有し、他端に放射線シールド筒体20の先部内周面に係合する係合面702を有する合成樹脂製の筒体703から成形され、この筒体703には該筒体703の全長に亘り伸びるスリット704を形成することにより、筒体703を径方向に弾性変形できるようしたものである。
このような実施の形態4においても、上記実施の形態1とほぼ同様な作用効果が得られる。
【0022】
(実施の形態5)
図13により本発明にかかる固定・緩衝具の実施の形態5について説明する。
この実施の形態5においては、放射線シールド筒体20内にセットされた注射用シリンジ体10の先部を支持する固定・緩衝具80を、一端に注射用シリンジ体10の先部周縁部に係合する係合面801を有し、他端に放射線シールド筒体20の先部内周面に係合する係合面802を有する合成樹脂製の筒体803から成形され、この筒体803には該筒体803の係合面801及び802から長手方向の中間に伸びるスリット804を円周方向に所定の間隔離して複数形成することにより、筒体803を径方向に弾性変形できるようにしたものである。
このような実施の形態5においても、上記実施の形態1とほぼ同様な作用効果が得られる。
【0023】
(実施の形態6)
図14により本発明にかかる固定・緩衝具の実施の形態6について説明する。
この実施の形態6においては、放射線シールド筒体20内にセットされた注射用シリンジ体10の先部を支持する固定・緩衝具90を、一端に注射用シリンジ体10の先部周縁部に係合する係合面901を有し、他端に放射線シールド筒体20の先部内周面に係合する係合面902を有する合成樹脂製の筒体903から成形され、この筒体903に該筒体903の係合面901及び902から円周方向に斜めに伸びるスリット904を円周方向に所定の間隔離して複数形成することにより、筒体903を径方向に弾性変形できるようにしたものである。
このような実施の形態6においても、上記実施の形態1とほぼ同様な作用効果が得られる。
【0024】
なお、上記実施の形態1及び実施の形態2では、固定・緩衝具30及び50の弾性支持部302及び502の注射用シリンジ体10と係合する先部縁部を拡径する方向に弾性変形する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、固定・緩衝具30及び50の弾性支持部302及び502の注射用シリンジ体10と係合する先部縁部を上記と逆に内方に弾性変形する構造にしてもよい。因に、外方に弾性変形する場合には、投与後注射用シリンジ体10を放射線シールド筒体20から引き抜くと本発明固定・緩衝具が放射線シールド筒体20内側に嵌着残存し、他方内方に弾性変形する場合には、注射用シリンジ体外周面に嵌着された状態にて放射線シールド筒体20から引き抜かれることになる。また、上記実施の形態3〜6では、固定・緩衝具に鉛ガラス製透視窓201の先部側が遮蔽されないようにするための切欠きを省略した場合について説明したが、この実施の形態3〜6においても切欠きを形成するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば、注射用シリンジ体が放射線シールド筒体内にセットされ、フランジキャップが被冠されると、固定・緩衝具が注射用シリンジ体の挿入方向の押圧力により軸方向に圧縮変形するとともに径方向に変形して注射用シリンジ体の先部を放射線シールド筒体に保持するから、注射用シリンジ体を放射線シールド筒体にふらつきなく安定に、かつ確実に支持できるとともに、注射用シリンジ体及び放射線シールド筒体の寸法に加工上のばらつきがあっても、これらのばらつきを固定・緩衝具の弾性支持部で吸収でき、しかも輸送時の振動や落下時の衝撃等が放射性溶液用注射器に加わっても、これらの振動や衝撃から注射用シリンジ体を保護して注射用シリンジ体の変形や破損を未然に防止できる。
また、注射用シリンジ体の先部部分は固定・緩衝具によりふらつきなく安定に保持されるため、患者の細い血管等の薬剤注入部位への刺針時における注射針先部の導入位置決めが安定し、薬剤注入操作を容易に行うことができる。
【0026】
また本発明によれば、固定・緩衝具の弾性支持部の先部が、放射線シールド筒体の先部内周壁に係合した支持基部を介して注射用シリンジ体の先部を保持するから、注射用シリンジ体を放射線シールド筒体にふらつきなく安定に、かつ確実に支持できる。
また本発明によれば、固定・緩衝具の切欠きを鉛ガラス製透視窓の先部側に合わせることにより、固定・緩衝具が鉛ガラス製透視窓の先部側を遮蔽するのを防止でき、注射用シリンジ体内の放射性溶液の残量を最後まで鉛ガラス製透視窓を通して視認できるほか、スリットにより支持基部の径方向の弾性変形を容易にし、支持基部を放射線シールド筒体の先部内周壁にフイットできる。
また本発明によれば、固定・緩衝具を合成樹脂材から成形することにより投与後に於て、放射線シールド筒体からの注射用シリンジ体の分離が容易になり、固定・緩衝具の放射線シールド筒体又は注射用シリンジ体からの分離も容易になし得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における固定・緩衝具を装着した放射性溶液用注射器の全体の構成を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1における固定・緩衝具を装着した放射性溶液用注射器を組み立てた状態の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1における固定・緩衝具の側面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の縦断側面図である。
【図6】(A)、(B)は本発明の実施の形態1における固定・緩衝具と放射線シールド筒体及び注射用シリンジ体との関係を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2における固定・緩衝具の側面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図7の縦断側面図である。
【図10】本発明の実施の形態2における固定・緩衝具と放射線シールド筒体及び注射用シリンジ体との関係を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態3における固定・緩衝具の斜視図である。
【図12】本発明の実施の形態4における固定・緩衝具の斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態5における固定・緩衝具の斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態6における固定・緩衝具の斜視図である。
【符号の説明】
10:注射用シリンジ体
101:針取付部
103:パッキン部材
104:ガスケット
105:プランジャーロッド
20:放射線シールド筒体
201:鉛ガラス製透視窓
30:固定・緩衝具
301:支持基部
302:弾性支持部
40:フランジキャップ
50:固定・緩衝具
501:支持基部
502:弾性支持部
60:固定・緩衝具
603:蛇腹体
70:固定・緩衝具
703:筒体
704:スリット
80:固定・緩衝具
803:筒体
804:スリット
90:固定・緩衝具
903:筒体
904:スリット

Claims (3)

  1. 放射性溶液を封入した注射用シリンジ体の放射線シールド筒体への挿入側先部と該先部に対向する放射線シールド筒体の先部内周面に係合し、前記注射用シリンジ体の挿入方向の押圧力により該挿入方向に圧縮変形するとともに径方向に変形して前記注射用シリンジ体の先部を前記放射線シールド筒体に対して支持する固定・緩衝具であって、当該固定・緩衝具が、前記放射線シールド筒体の先部内周面に係合する短尺筒状で厚肉の支持基部と、前記支持基部の一端から前記注射用シリンジ体の先部方向に同軸に延在し、該注射用シリンジ体の先部周縁部に係合する弾性変形可能な短尺筒状で薄肉の弾性支持部とから構成されていると共に、放射線シールド筒体の鉛ガラス製透視窓と対向する前記弾性支持部及び支持基部に切欠きが形成され、かつ前記弾性支持部及び支持基部の少なくとも一方に軸線方向に伸びるスリットが形成されていることを特徴とする固定・緩衝具。
  2. 固定・緩衝具が、蛇腹体から構成されるものである請求項1記載の固定・緩衝具。
  3. 固定・緩衝具が、一端に前記放射用シリンジ体の先部周縁部に係合する係合面を有し、他端に前記放射線シールド筒体の先部内周面に係合する係合面を有する筒体から成形され、この筒体に該筒体を径方向及び軸方向の少なくとも一方に弾性変形させるための1つ以上のスリットを形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の固定・緩衝具。
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