JP3874971B2 - 発光ダイオードチップの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LEDチップの内部における出力光の損失を軽減しして輝度を向上させる発光ダイオードチップの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図6の縦断側面図に示されているような発光ダイオ−ド(LED)チップが知られている。図6において、LEDチップ1は断面形状が略矩形状で、内部には発光層2が形成されており、また、その表面側には表面電極3が、裏面側には裏面電極4が設けられている。
【0003】
発光層2から下方側面に向けて発射される出力光Raは、LEDチップ1の側面Xで反射して反射光Rbとして底面に向かい、底面Zで反射して反射光Rcとして上方に向かう。反射光RcはLEDチップ1の側面Yで反射し反射光RdとしてLEDチップ1の表面から発射される。10はこのような光の軌跡を示すものである。
【0004】
図7は別の従来例のLEDチップ1aを示す縦断側面図である。このLEDチップ1aは、断面形状が略台形状をしており傾斜面X、Yが形成されている。この場合も発光層2から下方側面に向けて発射される出力光Raは、一方の側面X、底面Z、他方の側面Yで順次反射されてRb、Rc、Rdとなり、反射光RdがLEDチップ1aの表面から発射される。
【0005】
図8は、図6に示した形状のLEDチップ1を多数製造する例の概略構成図である。図8において、7はステ−ジ、8は貼着用テ−プである。基材となるウエハの内部に発光層を形成し、また、表面電極3、裏面電極4をそれぞれ所定の間隔で形成する。裏面電極4の表面に貼着用テ−プ8を貼り付けてステ−ジ7の上に搬入する。
【0006】
次に、断面形状が略矩形状のストレ−トブレ−ド5を矢視A方向に移動してダイシング処理を行い斜線部9を除去し、前記基材のウエハから切り離して個別のLEDチップ1を形成する。また、図9は図7に示した形状のLEDチップ1aを多数製造する例の概略構成図であり、この場合には断面略逆台形状のテ−パブレ−ド6を矢視B方向に移動してダイシング処理を行い、基材のウエハから斜線部を除去して個別のLEDチップ1aを形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図6、図7に示したように、従来のLEDチップにおいては、発光層から下方側面に向けて発射される出力光は、LEDチップの一方側面、底面、他方側面と三度LEDチップの内部で反射してから外部に発射されている。このため、LEDチップの内部で出力光の損失が大きくなり、外部に発射される出力光が減少して輝度が低下するという問題があった。
【0008】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、LEDチップの内部における出力光の損失を軽減して輝度を向上させる発光ダイオ−ドチップとその製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決する手段】
本発明の上記目的は、発光ダイオードチップの製造方法を、内部に発光層を形成したウエハの表面側と裏面側に、それぞれ個別の発光ダイオードチップに対応する表面電極と裏面電極を複数形成する工程と、各表面電極に貼着テープを貼り、表面電極側を下側に裏面電極側を上側にしてステージ上に搬入する工程と、赤外線光源の焦点距離を表面電極の位置に設定し表面電極からの反射光を受光する工程と、表面電極の位置を基準にして断面形状が略逆台形形状のテーパブレードの位置合わせを行う工程と、前記テーパブレードによりウエハの所定の位置でダイシング処理をして個別の発光ダイオードチップを切り離す工程と、よりなることを特徴とすることにより達成される。
【0011】
本発明の上記特徴によれば、発光ダイオードチップが、表面側を長辺、裏面側を短辺として断面形状が略逆台形状に形成される。このため、発光層から下方側面に向けて発射される出力光は、LEDチップの一方側面、他方側面と二度LEDチップの内部で反射してから外部に発射され、従来の構成よりもLEDチップ内部での反射回数が少なくなり、出力光の損失が少なく、輝度を向上させた発光ダイオードチップが得られる。
【0012】
この場合、長辺の長さをL,表面側から発光層が形成された位置までの深さをd、前記長辺から引かれた垂線と長辺と短辺とを結ぶ線とがなす角度をθとするとき、前記θを、(L−d・tanθ)・tan2θ≧d、に選定すると、LEDチップの一方の端面から微小距離離れた発光層の位置Tから発光した出力光を、他方の側面上端よりも内側に到達させることができ、LEDチップの表面から発射される出力光の割合が増大して、発光効率を向上させることができる。
【0013】
また、本発明においては、光源として赤外線を使用しているので、出力光はウエハ内に部入射して表面電極の位置で反射し、反射光はウエハ内を進行して外部に発射される。このため、ダイシング処理を行う際のテーパブレードの位置合せが正確となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図3は、LEDチップ1xを示す縦断側面図、図4はLEDチップ1xを多数製造する例の概略構成図である。従来例と同じ部分または対応する部分については同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
【0015】
図3において、LEDチップ1xは、表面側が長辺、裏面側が短辺で、裏面から表面に向けて仰角で傾斜する傾斜面を有しており、断面形状が略逆台形状をしている。発光層2から下方側面に向けて発射される出力光Rpは、一方の側面Xで法線14aに対して入射角と対称の反射角で反射して反射光Rqとなる。
【0016】
前記の反射光Rqは、LEDチップ1xの他方の側面Yで法線14bに対して入射角と対称の反射角で反射して反射光Rsとなり、LEDチップ1xの表面から外部に発射される。
【0017】
このように、図3の構成においては、発光層から下方側面に向けて発射される出力光は、LEDチップの一方側面、他方側面と二度LEDチップの内部で反射してから外部に発射されている。このため、底面で反射する反射光がなく、従来の構成よりもLEDチップ内部での反射回数が少なくなるので出力光の損失が減少し、輝度を向上させることができる。
【0018】
図4において、基材となるウエハは、裏面電極4を上側に、表面電極3を下側にして、表面電極3に貼着用テ−プ8を貼り付けてステ−ジ7の上に搬入する。次に、断面形状が逆台形状のテ−パブレ−ド6を矢視B方向に移動してダイシング処理を行い斜線部9を切除し、個別のLEDチップ1yを形成する。貼着用テ−プ8を除去して、前記個別のLEDチップ1yを反転させることにより、図3の構成のLEDチップ1xが得られる。
【0019】
ところで、基材となるウエハをダイシング処理して個別のLEDチップを形成する際には、可視光線を照射してその反射光により表面電極の位置を認識して、表面電極の位置を基準としてブレ−ドの位置合わせをしている。しかしながら、図4に示すように表面電極を下側にしてダイシング処理を行なう場合には、従来のような可視光線の照射による反射光を用いて表面電極の位置を認識することはできない。
【0020】
図5は、本発明において表面電極の位置を認識する構成を説明する概略の構成図である。図5において、11は光源で赤外線を発光するLEDを使用する。光源11の焦点距離は、表面電極3の位置に合わせる。12は赤外線カメラであり、表面電極3からの反射光Rxが入射されることにより表面電極3の位置を認識する。
【0021】
このように、図5の構成では光源として赤外線を使用しているので、出力光はウエハ内に入射して表面電極3の位置で反射し、反射光Rxはウエハ内を進行して外部に発射される。このため、ダイシング処理を行なう際のテーパブレ−ドの位置合わせが正確になされる。
【0022】
図1は、ダイシング処理の際のLEDチップ1xに対する切削角度θ、すなわち、長辺から引かれた垂線と長辺と短辺とを結ぶ線とがなす角度をθとするときに、θを選定する一例を示す説明図であり、図2は図1のB部を拡大して示す説明図である。図1に示すように、LEDチップ1xの長辺の長さ(一方の側面Xの上端から他方側面Yの上端までの長さ)をL、表面側から発光層2が形成された位置までの深さ(ジャンクション深さ)をdとする。
【0023】
LEDチップ1xの一方の端面Xから微小距離ΔL離れた発光層2の位置Tから発光した出力光が、他方の側面Yの上端Aよりも内側に到達するようにLEDチップ1xに対する切削角度θを選定すれば、側面から漏洩する出力光が減少し、LEDチップ1xの表面から発射される出力光の割合が増大して、LEDチップ1xの発光効率が向上する。
【0024】
図2において、発光層の前記Tの位置から発射される出力光の一方側面Xに対する入射光をP、当該入射光Pが法線14aに対して入射角と等しい反射角で反射した反射光をQとする。このときの前記入射角と反射角はいずれも前記切削角度θと等しいものとする。
【0025】
ここで、E=d・tanθであるから、La=L−E=L−d・tanθとなる。また、tan2θ=(d/La)から、La・tan2θ=dが得られ、前記切削角度θは、(L−d・tanθ)・tan2θ≧d、の条件を満足するように選定される。
【0026】
例えば、L=270μm、d=20μmとしたときには、θは約4.23度となる。したがって、切削角度θをこれよりも大きな角度に選定することにより、LEDチップ1xの発光効率を向上させることができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の上記特徴によれば、光源として赤外線を使用しているので、出力光はウエハ内に部入射して表面電極の位置で反射し、反射光はウエハ内を進行して外部に発射される。このため、ダイシング処理を行う際のテーパブレードの位置合せが正確となり、出力光の損失が少なく、輝度を向上させた発光ダイオードチップが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るLEDチップに対するダイシング処理の際の切削角度θを選定する一例を示す説明図である。
【図2】図1のB部を拡大した説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るLEDチップを示す縦断側面図である。
【図4】LEDチップを多数製造する例の概略構成図である。
【図5】本発明の実施の形態において、表面電極の位置を認識する構成を説明する概略の構成図である。
【図6】従来例のLEDチップを示す縦断側面図である。
【図7】従来例のLEDチップを示す縦断側面図である。
【図8】図6のLEDチップを多数製造する例の概略構成図である。
【図9】図7のLEDチップを多数製造する例の概略構成図である。
【符号の説明】
1x LEDチップ
2 発光層
3 表面電極
4 裏面電極
6 テ−パブレ−ド
7 ステ−ジ
8 貼着用テ−プ
11 赤外線光源
12 赤外線受光カメラ
Claims (1)
- 内部に発光層を形成したウエハの表面側と裏面側に、それぞれ個別の発光ダイオードチップに対応する表面電極と裏面電極を複数形成する工程と、各表面電極に貼着テープを貼り、表面電極側を下側に裏面電極側を上側にしてステージ上に搬入する工程と、赤外線光源の焦点距離を表面電極の位置に設定し表面電極からの反射光を受光する工程と、表面電極の位置を基準にして断面形状が略逆台形形状のテーパブレードの位置合わせを行う工程と、前記テーパブレードによりウエハの所定の位置でダイシング処理をして個別の発光ダイオードチップを切り離す工程と、よりなることを特徴とする発光ダイオードチップの製造方法。
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