JP3871943B2 - 待ち合わせを活用した呼接続方法及び呼接続システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信等の待ち合わせを活用した呼接続システムに関し、一般の利用者が特定のニーズに限り準優先的な呼接続サービスを利用できる待ち合わせを活用した呼接続システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
移動通信等の無線サービスエリアにおける回線の輻輳時においては、緊急通信や、特定加入者(重要公的機関等)の通信のような優先呼種は即時接続の扱いを受けている。そのための一般的な方法として優先呼種のための予備回線を留保することや、一般呼種の通信を強制切断して割り当てるなどが適用されている。したがって、優先呼種以外の一般の呼種では、無線回線の輻輳時に、再発呼の繰り返しあるいはサービスそのものを受ける機会が得られないという状況があった。
【0003】
一般の呼種においても、1つの無線基地局のエリアから他の無線基地局のエリアに移動する場合のハンドオーバ時や特定の時間帯あるいはエリア内において通信を行うニーズが存在し、この特定のニーズに基づく準優先的な呼接続サービスの提供が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の呼接続システムは、無線回線が輻輳し捕捉不可の場合に、優先呼種以外の一般の呼種では呼接続サービスが受けられないという欠点がある。
【0005】
本発明の目的は、このような従来の欠点を除去するため、特定のニーズに限って待ち合わせ処理を適用することにより、再発呼の繰り返しあるいはサービスそのものを受ける機会が得られないという利用者の不満を最小限とする待ち合わせを活用した呼接続システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の待ち合わせを活用した呼接続方法は、特定のニーズに限りサービスを提供する待ち合わせを活用した呼接続方法であって、無線回線が捕捉不可のときに、優先呼種に対しては即時接続を行い、一般呼種に対してはハンドオーバおよび予め登録された待ち合わせサービスの利用条件に該当する場合に待ち合わせ登録処理を行い、該当しない場合には通常の回線開放処理を行うことを特徴としている。
【0007】
また、本発明の移動通信システムの無線通信方法は、特定のニーズに限りサービスを提供する待ち合わせを活用した呼接続方法であって、待ち合わせサービスを利用する利用者およびその利用条件を予めサービス登録メモリに登録し、無線回線が捕捉不可のときに呼種(優先呼種または一般呼種)を判定するステップと、優先呼種の場合に即時接続処理を行うステップと、一般呼種の場合に前記サービス登録メモリを検索して対象であるか否かを判定するステップと、対象と判定された場合またはハンドオーバ時に待ち合わせ登録処理を行うステップと、対象でない場合には通常の回線開放処理を行うステップと、より構成されることを特徴としている。
【0008】
また、前記待ち合わせサービスには、利用時間帯を指定して優先的呼接続を受ける時間帯指定、または呼接続対象エリアを指定して優先的呼接続を受けるエリア指定が含まれることを特徴としている。
【0009】
また、前記サービス登録メモリは、各無線サービスエリアを管轄する無線基地局が交換制御局を介して共通に利用できることを特徴としている。
【0010】
また、本発明の移動通信システムの無線通信システムは、特定のニーズに限りサービスを提供する待ち合わせを活用した呼接続システムであって、待ち合わせサービスを利用する利用者およびその利用条件を予めサービス登録メモリに登録する登録手段と、無線回線が捕捉不可のときに呼種(優先呼種または一般呼種)を判定する呼判定手段と、優先呼種の場合に即時接続処理を行う接続手段と、一般呼種の場合に前記サービス登録メモリを検索して対象であるか否かを判定するサービス条件判定手段と、対象と判定された場合またはハンドオーバ時に待ち合わせ登録処理を行う登録処理手段と、対象でない場合には通常の回線開放処理を行う回線開放手段と、より構成されることを特徴としている。
【0011】
また、前記サービス登録メモリは、各無線サービスエリアを管轄する無線基地局が交換制御局を介して共通に利用できるように備えられることを特徴としている。
【0012】
また、本発明の移動通信システムの無線通信システムは、複数の無線基地局と、前記複数の無線基地局のそれぞれの無線サービスエリアに存在する複数の移動端末と、前記複数の無線基地局と接続された交換制御局と、通信網を介して前記交換制御局と接続された付加サービス管理システムとを含む交換網の呼接続システムにおいて、無線回線が捕捉不可のときに、前記付加サービス管理システムに予め登録された待ち合わせサービスの利用条件に基づいて、前記交換制御局が一般呼種に対して待ち合わせサービスを行うことを特徴としている。
【0013】
また、前記待ち合わせサービスには、利用時間帯を指定して優先的呼接続を受ける時間帯指定、または呼接続対象エリアを指定して優先的呼接続を受けるエリア指定が含まれることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の待ち合わせを活用した呼接続システムの一つの実施の形態を示すブロック図である。
【0015】
図1に示す本実施の形態は、無線基地局10、20と、無線基地局10、20のそれぞれの無線サービスエリア100,200に存在する移動端末11、12および移動端末21、22と、無線基地局10、20と接続された交換制御局30と、通信網40を介して交換制御局30と接続された付加サービス管理システム50とより構成されている。
【0016】
次に、本実施の形態の待ち合わせを活用した呼接続システムについて、図1および図2により詳細に説明する。図2は、無線回線捕捉不可時の処置方法を分類した表である。
【0017】
図1を参照すると、交換制御局30は、移動端末11、12あるいは移動端末21、22からの一般呼種である発呼に対して、無線回線が捕捉不可の際に、特定のニーズに限られる待ち合わせを活用した準優先的な呼接続サービス(以下、待ち合わせサービスとする。)の利用条件に該当するか否かを判定し、判定結果に応じた処理を提供する機能を備えている。
【0018】
付加サービス管理システム50には、利用者の待ち合わせサービス利用条件を登録したメモリが備えられ、交換制御局30が待ち合わせサービス利用条件を判定する際の問い合わせに応じて返信する機能を備えている。
【0019】
ここで、本実施の形態における待ち合わせサービスは、図2に示すように、無線回線が輻輳し捕捉不可の場合でも、優先呼種である、例えば、緊急通信、特定加入者(重要公的機関等)の通信等に対して即時接続の扱いを行う、一般の移動通信サービスが提供されることを前提としたものである。そのための一般的な方法として優先呼種のための予備回線を留保しておくことや、一般呼種の通信を強制切断する等があり、それらの方法が適用されるものとする。
【0020】
したがって、本実施の形態における待ち合わせサービスは、ハンドオーバ時および通常の発着信時それぞれにおける一般呼種を対象とし、待ち合わせサービスの条件に合致する場合においてのみ待ち合わせ処理を適用し、それ以外の場合は通常の回線開放処理あるいは呼損扱いとされる。また、待ち合わせサービスの利用条件としては、ハンドオーバ時および通常の発着信時における時間帯指定とエリア指定とに分類される。
【0021】
まず、ハンドオーバ時における回線捕捉不可時の処理について説明する、図3は、ハンドオーバ時における回線捕捉不可の場合の処理フローである。
【0022】
図3において、無線回線が捕捉不可(S100)の場合、呼の種別が即時接続の対象(優先呼種)であるか否かをチェックする(S110)。呼の種別が優先呼種の場合には即時接続処理を実行し(S120)、それ以外の場合は待ち合わせ登録処理を実行する(S130)。すなわち、図1に示す移動端末21が無線サービスエリア200から無線サービスエリア100に移動するような場合には、交換制御局30は、無条件で待ち合わせ登録処理を実行する。
【0023】
次に、ハンドオーバ以外の通常の発着信時の動作について説明する。図4は、通常の発着信時における回線捕捉不可の場合の処理フローである。また、図6は、待ち合わせ登録処理で使用されるメモリの一般的な構成図である。
【0024】
図4において、無線回線が捕捉不可(S200)の場合、呼の種別が即時接続の対象(優先呼種)であるか否かをチェックする(S210)。呼の種別が優先呼種の場合には即時接続処理を実行し(S220)、優先呼種でない場合には待ち合わせサービスの対象か否かを判定する(S230)。対象の場合には、図6に示すように、無線サービスエリア100、200のそれぞれに対応して、回線空きの待ち合わせとして呼の情報を登録する待ち合わせ登録処理を実行し(S240)、非対象の場合には呼損扱いなど、回線捕捉不可時における通常の処理を実行する(S250)。
【0025】
続いて、無線回線の開放時の処理フローについて説明する。図5は、無線回線開放時の処理フローである。
【0026】
図5において、図6に示す無線サービスエリア対応の待ち合わせメモリを参照し、待ち合わせ中の呼の登録があるか否かをチェックする(S310)。呼の登録があれば接続処理を実行するとともにその待ち合わせ登録を解消し(S320)、待ち合わせ登録がなければ通常の回線開放処理を実行する(S330)。
【0027】
次に、待ち合わせサービスの利用条件として時間帯指定を適用する際の動作について説明する。図7は、待ち合わせサービス判定処理における時間帯判定の処理フローである。また、図9は、待時サービス登録処理で使用されるメモリの一般的な構成図である。
【0028】
図4において、待ち合わせサービスの対象か否かを判定する際(S230)には、加入者情報をインデックスとして、図9に示す待時サービス登録メモリを参照し、現在の時刻が登録時間帯に該当するか否かをチェックする(S410)。該当するときには待ち合わせ処理対象と判定し(S420)、該当しないときは待ち合わせ処理対象外と判定し(S430)、それぞれの判定に基づいて図4により処理する(S240、S250)。
【0029】
次に、待ち合わせサービスの利用条件としてエリア指定を適用する際の動作について説明する。図8は待ち合わせサービス判定処理におけるエリア判定の処理フローである。
【0030】
図4において、待ち合わせサービスの対象か否かを判定する際(S230)には、加入者情報をインデックスとして、図9に示す待時サービス登録メモリを参照し、利用者の存在するエリアが登録エリアに該当するか否かをチェックする(S510)。該当するときには待ち合わせ処理対象と判定し(S520)、該当しないときは待ち合わせ処理対象外と判定し(S530)、それぞれの判定に基づいて図4により処理する(S240、S250)。
【0031】
ここで、図9に示す待時サービス登録メモリは、加入者情報をインデックスとして、待ち合わせサービスの利用条件、すなわち利用時間帯を指定して優先的呼接続を受ける時間帯指定または呼接続対象エリアを指定して優先的呼接続を受けるエリア指定に関する情報が格納されている。したがって、回線捕捉不可時の加入者からの一般呼種である発呼に対して、待時サービス登録メモリに登録されている利用条件が利用時間帯あるいは接続対象エリアである場合に、図6に示すエリア対応の待ち合わせメモリに待ち合わせ登録が行われる。
【0032】
また、この待時サービス登録メモリは、通信網40に接続された付加サービス管理システム50に実装されることにより、複数の交換制御局が共通に使用することができる。したがって、ハンドオーバ時においても待ち合わせサービスを行うことができる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の待ち合わせを活用した呼接続方法及び呼接続システムによれば、移動通信等の無線回線が輻輳し捕捉不可の場合に、緊急呼や特定加入者の呼だけではなく、一般の利用者が特定の条件下で準優先的な呼接続サービスを利用できるので、以下のような効果が得られる。
【0034】
第1の効果としては、特定のニーズに基づく準優先的な呼接続サービス(待ち合わせサービス)の選択・利用が可能となり、呼接続サービスの向上が図れることである。
【0035】
第2の効果としては、一般呼種の通信中断あるいは再発呼が減少することにより、利用者の不満を和らげるとともに、回線リソースの有効活用ができることである。
【0036】
さらに、以下のような具体的な効果が得られる。
【0037】
第3の効果としては、駅への到着時の連絡、待ち合わせの前後等の時間指定を登録することで、通信手段の確保ができて利用者の利便性が向上することである。
【0038】
第4の効果としては、自宅近辺などを優先エリアに登録することで、特定のイベントで多数の人が集まるエリアに居住する人々が安定した呼接続サービスを受けることが可能となることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の待ち合わせを活用した呼接続システムの一つの実施の形態を示すブロック図である。
【図2】無線回線捕捉不可時の処置方法を分類した表である。
【図3】ハンドオーバ時における回線捕捉不可の場合の処理フローである。
【図4】通常の発着信時における回線捕捉不可の場合の処理フローである。
【図5】無線回線開放時の処理フローである。
【図6】待ち合わせ登録処理で使用されるメモリの一般的な構成図である。
【図7】待ち合わせサービス判定処理における時間帯判定の処理フローである。
【図8】待ち合わせサービス判定処理におけるエリア判定の処理フローである。
【図9】待時サービス登録処理で使用されるメモリの一般的な構成図である。
【符号の説明】
10、20 無線基地局
11、12 移動端末
21、22 移動端末
30 交換制御局
40 通信網
50 付加サービス管理システム
100、200 無線サービスエリア
Claims (8)
- 特定のニーズに限りサービスを提供する待ち合わせを活用した呼接続方法であって、無線回線が捕捉不可のときに、優先呼種に対しては即時接続を行い、一般呼種に対してはハンドオーバおよび予め登録された待ち合わせサービスの利用条件に該当する場合に待ち合わせ登録処理を行い、該当しない場合には通常の回線開放処理を行うことを特徴とする待ち合わせを活用した呼接続方法。
- 特定のニーズに限りサービスを提供する待ち合わせを活用した呼接続方法であって、待ち合わせサービスを利用する利用者およびその利用条件を予めサービス登録メモリに登録し、無線回線が捕捉不可のときに呼種(優先呼種または一般呼種)を判定するステップと、優先呼種の場合に即時接続処理を行うステップと、一般呼種の場合に前記サービス登録メモリを検索して対象であるか否かを判定するステップと、対象と判定された場合またはハンドオーバ時に待ち合わせ登録処理を行うステップと、対象でない場合には通常の回線開放処理を行うステップと、より構成されることを特徴とする待ち合わせを活用した呼接続方法。
- 前記待ち合わせサービスには、利用時間帯を指定して優先的呼接続を受ける時間帯指定、または呼接続対象エリアを指定して優先的呼接続を受けるエリア指定が含まれることを特徴とする請求項1又は2記載の待ち合わせを活用した呼接続方法。
- 前記サービス登録メモリは、各無線サービスエリアを管轄する無線基地局が交換制御局を介して共通に利用できることを特徴とする請求項2又は3記載の待ち合わせを活用した呼接続方法。
- 特定のニーズに限りサービスを提供する待ち合わせを活用した呼接続システムであって、待ち合わせサービスを利用する利用者およびその利用条件を予めサービス登録メモリに登録する登録手段と、無線回線が捕捉不可のときに呼種(優先呼種または一般呼種)を判定する呼判定手段と、優先呼種の場合に即時接続処理を行う接続手段と、一般呼種の場合に前記サービス登録メモリを検索して対象であるか否かを判定するサービス条件判定手段と、対象と判定された場合またはハンドオーバ時に待ち合わせ登録処理を行う登録処理手段と、対象でない場合には通常の回線開放処理を行う回線開放手段と、より構成されることを特徴とする待ち合わせを活用した呼接続システム。
- 前記サービス登録メモリは、各無線サービスエリアを管轄する無線基地局が交換制御局を介して共通に利用できるように備えられることを特徴とする請求項5記載の待ち合わせを活用した呼接続システム。
- 複数の無線基地局と、前記複数の無線基地局のそれぞれの無線サービスエリアに存在する複数の移動端末と、前記複数の無線基地局と接続された交換制御局と、通信網を介して前記交換制御局と接続された付加サービス管理システムとを含む交換網の呼接続システムにおいて、無線回線が捕捉不可のときに、前記付加サービス管理システムに予め登録された待ち合わせサービスの利用条件に基づいて、前記交換制御局が一般呼種に対して待ち合わせサービスを行うことを特徴とする待ち合わせを活用した呼接続システム。
- 前記待ち合わせサービスには、利用時間帯を指定して優先的呼接続を受ける時間帯指定、または呼接続対象エリアを指定して優先的呼接続を受けるエリア指定が含まれることを特徴とする請求項5、6又は7記載の待ち合わせを活用した呼接続システム。
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