JP3870270B2 - 光ヒューズおよび光ヒューズ作製用部品 - Google Patents

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Description

本発明は、光回路部品の一つである光ヒューズおよびそのような光ヒューズを作製するための部品に関するものである。
高出力光源が普及するに従って、過剰な光入力から光システムを守るデバイスの必要性が高まっている。光ヒューズもそのひとつであり、ほとんどの電気製品に搭載されているヒューズと同等の機能である過入力に対して回線を切断する機能、もしくは光の通過量を制限する機能を有する。
従来提案されてきた光ヒューズは、光回線の途中に光損失を生じさせる媒質を挿入する構成であり、その媒質は過剰光が入力された時に非可逆な変化が誘起される材質を含んでいた(例えば、特許文献1〜3)。この構成において、光回線を通る全ての光が媒質中を通過する様に配置されており、過剰な光入力に対し挿入損失の上昇が誘起されることで、光ヒューズを実現している。この場合、非可逆な変化が誘起される材質は光エネルギーを吸収するので、本質的に挿入損失が大きいという欠点がある。
また、光ヒューズと類似の構成を取るデバイスに光リミッタがある。これは、同じく過剰な光入力に対しては光を減衰させ、ある一定値以下の光しか通過させないデバイスであり、過剰入力による挿入損失の上昇は可逆的な現象を用いている(例えば、特許文献4、5)。この場合も光回線を通る全ての光が媒質中を通過する様に配置されており、媒質は非線形光学効果を有する材料や光吸収体が用いられているので、前述の場合と同様、挿入損失の増大という欠点がある。
従来の光ヒューズにおけるもう一つの欠点は、非可逆な変化が誘起された後も、光入力口と光出力口が光学的に結合されているので、光出力を完全に遮断できない点である。すなわち、過大な光入力が長時間続く場合には、たとえ減衰された光といえども光出力は継続するので、光ヒューズの接続先に、光エネルギーが供給され続ける結果を招く。
次に、光リミッタを実現する別の技術を紹介し検討を加えておく。上記技術で用いていた媒質を介さずに、光導波路を向かい合わせに配位しておき、光回線を通る光の強度が上昇すると、2つの光導波路の位置が相対的に離れるようにすることで、光の通過量を制限するものがある。例えば、特許文献6では、光導波路のコアとクラッドの熱膨張の係数温度を異なるものにしておき、さらにクラッドの中心からずれた位置にコアを配置しておくことで、光回線を通過する光強度の上昇に伴う発熱で光導波路が変形することを利用し、光リミッタを実現している。
また、コアとクラッドの屈折率の温度係数を異なるものにしておき、さらに光導波路を曲げて配置することで、光回線を通過する光強度の上昇に伴う発熱で光の閉じ込め効果が弱まって洩れる光の量が増加すること利用し、光リミッタを実現している。これらの、コアとクラッドの物性の温度係数の差を利用した現象は可逆な変化であるが、非可逆な変化を起こす現象に置換すれば光ヒューズが実現できると容易に想像できる。この技術における光導波路の変形量あるいは洩れ光の増大量は、挿入損失を増大させるには十分な量であるが、光学的結合を解消するには及ばない。よって、この技術も光出力を完全に遮断できない欠点がある。
このように、従来の光ヒューズにおいては、挿入損失の増大や、非可逆な変化が誘起さ
れた後も光学的結合が維持されるという問題点があった。なお、2003年3月17日に米国Kilolambda社(http://www.kilolambda.com/press.htm)が低損失な光ヒューズの販売を発表したが、現時点でその技術内容は知られていない。
特開2002-221740号公報(光ヒューズ装置) 特許第3169885号公報(光ヒューズ) 特開平11-281842号公報(光ヒューズ、光ヒューズ複合体およびそれらを含む光ヒューズ装置) 特開平11-109427号公報(光導波路型光強度減衰素子) 米国特許第6415075号明細書(Photothermal optical signal limiter) WO 03/058338 号明細書(Optical Limiter)
本発明の第1の課題は、挿入損失の小さい光ヒューズおよび光ヒューズを作製するための部品を提供することにある。本発明の第2の課題は、非可逆な変化が誘起された後には光学的結合が解消される光ヒューズおよびそのような光ヒューズを作製するための部品を提供することにある。
第1の課題は、光導波路内の光出射端が、媒質を挟んで他の光導波路内の光入射端に接
続されている光回線において、挿入する媒質を光回線を通過する光に対して透明なものと
し、その媒質の側面を光の一部を吸収して発熱もしくは発火して媒質に非可逆な変化を誘
起する別の媒質で覆うことでこの光吸収体が接しており、光出射端から媒質に放射された
光の一部が光吸収体に到達する様にすることで達成される。
前記非可逆な変化は、好ましい具体例としては、媒質の構造の変形、媒質がアモルファ
ス状の物質である場合の結晶化、光吸収体が火薬である場合の媒質の***のいずれかであ
る。
第2の課題は、媒質に接する光回線の少なくとも片方を光ファイバとし、光ファイバの
保持部が光ファイバの光出射端と媒質との界面から離れて配置され、保持部から界面に至
る光ファイバの区間の光ファイバを曲げて配置することで達成される。
本発明の光ヒューズは光学的結合を担う部分である媒質と、非可逆な変化誘起する部分
である光吸収体を分離することで、挿入損失の増大を抑える効果がある。また、本発明の
光ヒューズは、非可逆な変化が媒質に誘起された後には光学的結合が解消される効果があ
る。また、本発明の光ヒューズ作製用部品は、このような光ヒューズを簡便に作製可能に
する効果がある。
第1の課題を解決する構造のひとつの例を断面図として図1上に示す。1A、1Bは光導波路であり、より具体的には光ファイバや平面光導波路である。2は光導波路内に光を閉じ込めて伝送するために設けられた屈折率分布構造、すなわちコアである。3は、光導波路に伝送される光に対して透明な媒質であり、光導波路1A内の光出射端が、媒質3を挟んで光導波路1B内の光入射端に接続されている。ここで言う透明とは、光を伝送する目的を満たす程度に光吸収率が小さいことを意味する。媒質3内の光の進行経路の例を矢印付点線で示した。この2本の点線で挟まれた領域内を光の大部分が進行するが、この領域を外れて進む光も存在する。
4は、光出射端から媒質に放射された光の一部を吸収して発熱もしくは発火する光吸収体であり、媒質3の側面にこの光吸収体4が接している。光吸収体4に到達する光には、光入射端から直接向かうものや、光出射端から反射されるものがある。光吸収体4は、媒質3の側面の少なくとも一部を覆っていれば良い。その覆う面積は、伝送される光の一部をどの程度光吸収体に導くかによって決まる設計上の問題である。しかし、媒質に非可逆な変化を効率良く起こさせるには、覆う面積が大きい方が望ましい。
媒質3を通過する光の強度が増大すると、光吸収体4に達する光の量も増え、光吸収体4
の発熱量が増加する。この発熱により媒質3の温度が上昇する。媒質3の軟化温度に達す
ると、媒質3の表面張力が働いて、より表面積の小さい形状に変化しようとしたり、重力
の影響を受けて落下しようとしたりして、光導波路1A,1B間を光学的に結んでいた構
造が変形するに至る。また、媒質3がアモルファス状の物質であると、その結晶化温度に
達すると、媒質3は多結晶体に変化し、光散乱による損失が増大する。また、光吸収体4
が火薬であれば媒質3は***される。なお、光導波路1A,1Bはこの様な発熱に対して
軟化や結晶化が誘起されない材質であることが望ましい。逆にいえば、媒質3は光導波路
1A,Bに比べて加熱されることに対する安定性が劣る材質であることが望ましい。
このようにして、媒質3を通過する光の強度がある値を超えた時に非可逆な変化が誘起されるので、一方の光導波路1Aからもう一方の光導波路1Bに到達する光の強度が減少する光ヒューズが実現される。非可逆な変化が誘起される以前の状態においては、光導波路1Bに伝送される光のほとんどは、その光に対して透明な媒質3を通過するので、従来の光ヒューズに比べると挿入損失は小さい。
なお、非可逆な変化が誘起される臨界光強度は、以下の要素に支配されると考えられる。すなわち、(1)媒質から光吸収体に到達する光の割合、すなわち媒質内における光閉じ込めの程度や媒質の形状、(2)光吸収体が光を熱に変換する効率、(3)温度の上昇に伴う、媒質の変形や結晶化のし易さ、である。
(1) に関連して、図1上のCで示した区間のコア2はそれ以外の区間と比べて拡大されており、この部分が凸レンズの働きをして媒質3内を進む光を集光させている。この凸レンズ効果の程度を制御することでも、臨界光強度を制御できる。光吸収体4に達する光を増やすために、このコア拡大部分をなくしても良い。
また、コア拡大部を設ける代わりに、図1下に示した様に、媒質3内に光閉じ込め構造Eを設けても良いが、その光閉じ込めの程度は光導波路のそれより緩い必要がある。すなわち、媒質を通過する光の一部は光吸収体に達する必要がある。光閉じ込め構造Eを設ける方法は、予めそれを設けた媒質3を光導波路に接着する方法の他に、パルスレーザー光を媒質3内に集光してその部分の屈折率を増加させる手法(K.M. Davis, K. Miura, N.Sugimoto, K. Hirao, Opt. Lett. 21 (1996) 1729-1731.)を用いても良い。
さらに、媒質3の形状を、図1下に示した媒質3のFで示した部分の様に中ほどでくびれる様にすることで、媒質3内を進行する光の伝搬領域(例えば、図1上の点線で囲まれた領域)に、より光吸収体4を接近させ、光吸収体4に達する光の量を増やし、臨界光強度を低下させることができる。このくびれた部分の形状は左右対称である必要はなく、最もくびれた部分の位置は光出射端から光入射端までの区間のどこであっても良い。すなわち、媒質3内の光の進行方向に直交する媒質3の断面積について、その最小値を与える点が光出射端と光入射端に挟まれた区間に存在すれば良い。
既に述べたように媒質3として光導波路1A、1Bに比べて軟化温度が低い、あるいは
加熱によって結晶化しやすい材質を選ぶと、一般的にその強度は光導波路1A、1Bに比べて低くなる。(2)に関連して、光吸収体4を図1下に示す様に光導波路1A、1Bの一部を覆うように配置し、光吸収体4に光熱変換機能を阻害しない程度に接着性を有する物質を混合することで、この構造全体の強度を補強しても良い。すなわち、光吸収体4が発熱する前の状態では、光吸収体4が光導波路1A、1Bを強固に繋ぎ、媒質3の低い強度を補う様に働き、光吸収体4の発熱によって、光吸収体4の強度が低下し、媒質3が変形しやすくなる様にしても良い。
また、光吸収体4を形成する方法については、塗料のような液状の混合物を塗布または噴霧堆積し、乾燥、加熱、紫外線照射などの方法で硬化させるのが一般的である。よって光吸収体4を形成するための液状混合物の構成物としては、以下のものが必要である。
(a)媒質3から届く光を吸収し発熱する物質。例えば、炭素や火薬、2重結合、3重結合、ベンゼン環などを豊富に含んだ有機物、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブおよびその誘導体が挙げられる。また、その一部から発火すると隣接する部分に延焼するような物質、あるいはその一部が化学反応を引き起こすと隣接する部分に次々とその化学反応が伝わる物質を用いるとより効果的である。例えば、マグネシウム粉体と炭素の混合物、硫黄と鉄の混合物などがそれに当たる。
(b) 流動性があり乾燥、加熱、紫外線照射などの方法で硬化する物質。接着性を備えていても良い。例えば、アラビアゴム、糊、ニカワ、熱硬化性接着材、UV硬化性接着材が挙げられる。これを満たす液状混合物としては簡便に入手できるものとしては黒色の絵具(水彩絵具、油絵具、アクリル絵具、ラッカー、ペンキ)が挙げられるが、上記の条件を満たすものであれば、何を用いても良い。
(3) に関連して、媒質3の軟化温度を、光導波路1A,1Bの構成物の軟化温度よりも低く設定したり、媒質3として加熱による結晶化が起き易い物質を用いたりすることで、光吸収体4の発熱に対して敏感に挿入損失が増大する様になり、臨界光強度を小さく設定できる。光導波路1A,1Bの材質としてシリカガラスを選べば、その軟化温度は1600℃以上であり、また加熱しても極めて結晶化しにくい材質であるから、媒質3としてシリカガラス以外のガラスや樹脂を使うことができる。特に結晶化し易いガラスとしては、ガラス形成酸化物(SiO2、B2O3、P2O5、GeO2、As2O3)の含有量の少ないガラスもしくはそれらを含まないガラスや、TeO2やハロゲン化物、硫化物を含んだ組成のものが挙げられる。
第2の課題を解決する構造の例を図2に示す。5は光導波路をその外側に配置する構造物に固定するための固定器である。これは、図示されていないV字型の溝にファイバをはめ込み、接着材で固定した状態に置き換えても良い。図2の右側の光導波路は光ファイバ1Aであり、光ファイバの光出射端(または光入射端)と媒質3との界面Gと、固定器5との間の区間の光ファイバは曲げて配置されている。この状態は、図1を使って説明した構造を形成した後に、光ファイバを曲げて固定することで実現する。あらかじめ曲げた光ファイバを用いるのではない。これにより、媒質には応力が加えられた状態になる。曲げる範囲の下限については、媒質3と光吸収体4を取り去った状態、すなわち図3の状態にした時に、光導波路1A,1B間の光学的結合が解消される程度の曲げである。光学的結合を解消する必要がなければ、これより少ない曲げでも良い。曲げる範囲の上限については、曲げたことによって媒質3と光吸収体4に加わる応力が破壊に導かない程度の曲げである。
この状態で、臨界光強度を超える光を入力すると、非可逆な変化が媒質に誘起され、先の応力は媒質の変形を促進する役割を担う。その結果、光ファイバ1Aは曲がりを解消する様に移動し、図2の左側の光導波路1Bと右側の光ファイバ1Aの位置関係は最終的に
図3のような配置になり、両者の光学的結合は解消される。なお、この図3では、媒質と光吸収体は省略されている。また、左右両方の光導波路を光ファイバとし、それぞれを曲げて配置しても、同様の効果が得られる。
次に、第1の課題を解決する光ヒューズを作製する部品の構造のひとつの例を斜視図として図4に示す。6は、光ファイバの外径より僅かに大きい長さを内径とする貫通孔7を有する支持体であり、2つの支持体6が梁9を通じて連結されている。それぞれの貫通孔7の中心を通る直線は一致し、左右の貫通孔7を同じ1本の光ファイバが通る様に配置した時に、光ファイバと梁9とが接しない区間が存在するように梁9が配置されている。
8は、光ファイバを貫通孔7に通す時に、光ファイバの先端を貫通孔7に導くために設けた傾斜であり、本発明に必須の要素ではない。10は、梁9の途中に設けられた溝であり、第1の課題を解決する部品に対しては必須の要素ではないが、後で述べる第2の課題を解決する部品には、必須の要素である。
この部品を使って光ヒューズを作製する手順を、図5を用いて説明する。まず、図5(a) の様に光ファイバ1を左の貫通孔7に通し、その先端が左右の支持体6に挟まれた空間に位置し、かつ光ファイバの先端が梁9に接しない位置に配置し、左の支持体6と光ファイバ1とを接着剤などを用いて固着する。次に、図5(b)の様に光ファイバ1の先端に、媒質3を形成するための液体3Lを付着させる。この時、光ファイバ1の先端が梁9と接触していると、液体3Lが梁9を伝わって広がってしまうので避けなければならない。逆に言えば、液体3Lを光ファイバ1の先端に付着させる操作が無理なくできる空間が確保されるように、梁9が配置されていることが必要である。
媒質3として紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂を用いる場合には、液体3Lは硬化される前の液体を用いる。光ファイバ1の先端に付着させるには、光ファイバと同等の細さの線の先端に付着させて移すか、毛細管または注射器に入れた液体を移せばよい。媒質3としてガラスを用いる場合には、液体3Lは加熱された融液を用いる。この場合、融液が冷却固化しないように加熱する手段を講じておく必要がある。微小量の融液を運搬するには、たとえば特開2002-31734号公報(ガラス複合体の製造方法とその製造装置)で開示されている方法や装置を用いれば良い。
次に、図5(c) の様に別の光ファイバ1を右の貫通孔7に通し、液体3Lに接触させる。
続いて液体3Lを硬化させる。液体3L が紫外線硬化樹脂や熱硬化樹脂の場合は、紫外
線照射や熱処理を行なう。液体3Lが加熱されたガラス融液の場合は冷却する。これ以降
は、先に述べた方法によって光吸収体4を媒質3の側面に接触させて形成する。これによ
り、図1に示した構造と等価な構造を作製することができる。
次に、第2の課題を解決する光ヒューズを作製する部品について説明する。先に説明した部品において、梁9の途中に溝10を設けておく。この部品を用いて、先に説明した手順で光ヒューズを作製する。ただし、光吸収体4は梁9に接触しないように形成する必要がある。次に、この部品全体に応力をかけて、溝10が頂点となる「く」の字型に曲げる。曲げた後の配置を図6に示す。ただし、この図では、梁9と溝10を省いている。この構造は、図2に示した構造と同様の効果を発揮する。
光吸収体4が梁9に接触していると、曲げる際に光吸収体4や媒質3にも応力が掛かって破壊する恐れがあるので、避けなければならない。逆に言えば、光吸収体4を媒質3の側面に形成する操作が無理なくできる空間が確保されるように、梁9が配置されていることが必要である。なお、溝10の役割は、その位置に応力を集中させて部品の形状を「く」の字型に誘導することにある。言い替えれば、左右それぞれの貫通孔7の中心を通る直線が一致しないような形状に誘導することにある。この役割を満たしていれば、溝10の位置は梁9の中のどこに位置してもよく、また溝10の形状も図6に示されている様なV字型に限定されるものではない。
なお、本部品の材質については特に制限はないが、成形性の容易な樹脂、高分子、ガラ
ス、結晶化ガラスなどを用いるのが一般的である。なお、ガラスや結晶化ガラスを用いた場合には、「く」の字型に曲げる工程で、溝10から亀裂が入って梁9が割れてしまうが、左右の光ファイバと媒質3が繋がっているかぎり、図6の様に配置して固定することは可能なので、問題はない。
2本の光ファイバの光出射端と光入射端を向かい合わせに配置し、それら端面の間に微小量のTeO2融液を挿入し、挟まれた融液の中程がくびれる様に整形してから冷却した。この構造を作製するには、液滴の一部を2本の光ファイバですくい取る方法を用いた。この技術は特開2003-57482号公報(ガラス複合体作製方法およびガラス複合体作製装置)に開示されている公知の手法である。片方の光ファイバから光を入力すると、もう片方の光ファイバから光出力が観察され、光ファイバ間に挟まれた透明なTeO2ガラスを媒質として光学的結合が確立していることが確認できた。次に、市販の黒色の水彩絵具を、TeO2ガラス媒質の側面を覆う様に、塗布し、水分を除去して乾燥させ、TeO2ガラス媒質の側面に光吸収体が接するようにした。一般に、黒色の水彩絵具の主成分は、炭素粉末、アラビアゴム、水と言われている。
光ファイバの片方を波長1520nmのファイバレーザに接続し、レーザーを発振させ、光入力強度に対する光出力強度、すなわち挿入損失をモニターした。レーザー強度を少しずつ上昇させても、挿入損失は変化しなかった。さらにレーザー強度を上昇させていき、水彩絵具を塗布した部分を観察していると、TeO2ガラスが位置する部分が突然発光し、続いて近傍の水彩絵具が燃焼した。同時に挿入損失値が上昇した。光ファイバ端面の間に存在したTeO2ガラス媒質および水彩絵具からなる光吸収体は消失しており、光ファイバ間の光学的結合は解消された。なお、水彩絵具を塗布しない構造に対して、上記と同様にレーザー光を入射した場合は、TeO2ガラス部分には何も変化が認められなかった。
本発明の光ヒューズは、挿入損失の小さい光ヒューズであり、また、非可逆な変化が誘起された後には光学的結合が解消される光ヒューズであるから、大出力光に対して光損傷を受け易い光情報通信装置を防御する部品として用いて有用である。特に、光導波路1A,1Bが両方とも光ファイバである光ヒューズ、および光ヒューズ作製用部品については、既に付設した光ファイバ回線の途中に光ヒューズを挿入することが可能になるため、有用性が大きい。
本発明の光ヒューズの構造を説明する断面図である。 本発明の光ヒューズの別の構造を説明する構成図である。 図2に示した本発明の光ヒューズが動作した後の位置関係を説明する構造図である。 本発明の光ヒューズ作製用部品の構造を説明する斜視図である。 本発明の光ヒューズ作製用部品を用いた光ヒューズの作製方法を説明する工程図である。 本発明の光ヒューズ作製用部品を用いて作製した光ヒューズの最終的な配置を説明する構成図である。
符号の説明
A,1B 光導波路
2 コア
3 媒質
4 光吸収体
5 固定器
C コアを拡大した領域
E 媒質内に設けられたコア
F くびれた領域
G 媒質と光ファイバの光出射端(または光入射端)との界面
6 支持体
7 貫通孔
8 光ファイバの先端を導くための傾斜
9 梁
10 溝

Claims (4)

  1. 光導波路内の光出射端が、媒質を挟んで他の光導波路内の光入射端に接続されている構成
    において、媒質はこの構成物を通過する光に対して透明であり、媒質の側面にはこの光
    一部を吸収して発熱もしくは発火して媒質に非可逆な変化を誘起する光吸収体が接してお
    り、該光吸収体は、光出射端から媒質に放射された光の一部が光吸収体に到達する様に配
    置された光ヒューズ。
  2. 前記非可逆な変化は、媒質の構造の変形、媒質がアモルファス状の物質である場合の結晶
    化、光吸収体が火薬である場合の媒質の***のいずれかであることを特徴とする請求項1
    記載の光ヒューズ。
  3. 媒質内の光の進行方向に直交する媒質の断面積について、その最小値を与える点が光出射
    端と光入射端に挟まれた区間に存在することを特徴とする、請求項1に記載の光ヒューズ
  4. 2つの光導波路のうち少なくとも片方が光ファイバであり、光ファイバを固定する保持部
    は、光ファイバの光出射端(または光入射端)と媒質との界面から離れて配置され、保持
    部から界面に至る光ファイバの区間が曲げられて配置されていることを特徴とする、請求
    項1ないし3のいずれかに記載の光ヒューズ。
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