JP3870222B2 - 融雪装置、およびそれ用の配管ユニットブロック - Google Patents

融雪装置、およびそれ用の配管ユニットブロック Download PDF

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Description

【0001】
【発明の目的】
この発明は、庭先や路面、駐車場、屋上やテラス等の凍結や積雪を防止するために、降雪時の雪を順次融かしてしまうようにする融雪技術に関するものであって、特に、散水することなく消雪可能であり、設置範囲の各所でムラなく、均質な放熱を可能とし、効率的で経済性に秀れた融雪を実現可能とする、新規な構造からなる融雪装置、およびそれに利用可能な新規な構造からなる配管ユニットブロックを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
我が国は、冬期になると西高東低の冬型の気圧配置となり、海を渡って来る大陸からの強い寒気団の吹き出しを受けるので、同緯度の他国に比較して国土の広い地域に渡って積雪をみるという特徴的な気象条件下にあり、それらの地域では、単に人口の集中する都市部に限らず、自動車の著しい普及や流通機構の発展等に伴う行動圏の拡大から、居住地域内の様々な箇所における除排雪が重要な社会的課題として強く認識されるようになり、現在では、少なくともそれら降雪地帯の国道・県道の殆どが、冬期間の積雪に際し、二十四時間体制で除雪作業を実施するようになっている。
【0003】
特に、都市部における除排雪は、交通の妨げとならないよう、できるだけ交通量の少ない夜間の中に行うようにしてはいるものの、都市部内では除雪した雪を積み上げる堆雪スペースを確保するのが難しく、したがって、除雪ドーザーで一旦雪を掻き集めた上、ロータリー車でダンプやトラックに積み込み、投棄可能な空地や河川敷き等に排雪するといった多大な労力と経費とを費やさざるを得ないのが現状であって、地域財政を大幅に圧迫する結果となっている。そのため、一部地域、例えば繁華街の道路等、交通量が多い上に頻繁に除雪を必要とする所等では、地下水を汲み上げて散水する散水消雪装置を路面に設置し、常時散水して融雪する手段も古くから実用化されていて、豪雪の際にも有効に消雪できることが確認されてはいるが、大量の地下水の汲み上げによって発生する地盤沈下が社会問題となり、採用できる地域は極端に制限されていて普及、拡大にまでは至らず、現在は、それに代わって河川から引き込んだ側溝の流水を利用して排雪するようにした流雪溝が注目されるようになっている。
【0004】
しかし、この流雪溝に頼れる地域にも制約が付きまとう上、大規模な公共事業として計画されない限り、その恩恵に浴することはできず、そのため、家庭の庭先やテラス、駐車場、道路、ビルの屋上やその周辺区画等を比較的小規模な工事によって有効に除雪することを可能にする融雪手段として、無散水融雪装置が多数採用され始めてきており、例えば、特開平5−17908号公報に開示された無散水消雪盤や、特開平9−264680号公報の熱交換装置に示されるような技術等によって代表されるように、融雪すべき路面を所定の融雪温度に維持するための配管設置作業の効率化や、熱交換率の向上等を図ろうとするもの等、様々な提案が見られるようになってきている。
【0005】
この無散水型融雪装置1は、一般的に、図8の従前までの融雪装置の平面図に示すように、熱源装置であるボイラー3の送出口側に、供給用ポンプ33を介して送出用ヘッダー31を接続し、該送出用ヘッダー31に対して架橋ポリエチレン管製の放熱パイプからなる配管部2の基端部を接続し、該配管部2の中途部を、略水平状に整地された敷設範囲に渡り、所定長毎に左右に折曲するよう配管し、先端側を、再びボイラー3側へ導き、戻り用ヘッダー32を介してボイラー3の戻り口側に接続したものとし、敷設面積に応じて同様の配管部2を複数、隣接状に配置させ、各ヘッダー31,32に接続し、各配管部2,2,2の上部に、アスファルトやコンクリート、平板状のブロック等を打設し、舗装面を形成した構造によるものであって、ボイラー3で加熱した温水や不凍液等の熱媒体を、各配管部2,2,……に循環させ、舗装面を通じて放熱することによって融雪してしまうようにするものである。
【0006】
しかし、この従前からの一般的な配管構造では、ボイラー3に近い配管部2基端側では良好に融雪が行われるものの、熱媒体が放熱を終えようとする配管部2先端側付近では、融雪に必要とされる充分な熱量が得られず、同一配管面を均質に融雪することが極めて難しく、そのため、配管部2先端側付近でも良好な融雪を行おうとすれば、先端側の熱損失を予め考慮して熱媒体を比較的高温まで加熱することが必要となり、仮令それが一般家庭のエントランスやポーチ付近、アプローチ、駐車場等といった比較的小規模な場所に敷設されるものであっても、ボイラー3送出時の熱媒体温度を50℃前後に確保して送出しなければならず、その燃料消費量の多さに、現在までのところでは、あまり積極的に採用されていないのが実情となっていた。
【0007】
この発明は、以上のように、放熱パイプの設置面中に、放熱量の比較的多い範囲と少ない部分とが発生し、均質な融雪を行うことができず、また、放熱パイプの敷設範囲の全面に渡って充分な融雪を行おうとすれば、予め熱媒体温度を高めるために燃料消費量が嵩んでしまって到底経済的なものとはならないといった理由から、これまでのところでは積極的な採用がなされ難かったという事情に疑問を抱き、それら従前までの欠点を解消し、効率的且つ経済的に実現できる融雪技術の実現化はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の融雪装置、およびそれに用いる新規な構造の配管ユニットブロックを実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【0008】
【発明の構成】
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の融雪装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、戻り口側には、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の先端側を接続するようにする一方、当該高温側配管部の先端側を、折返部を介して低温側配管部の基端側に接続するようにし、高温側配管部と低温側配管部との主要部分が隣接状であって略平行するよう規制した配置としてなる放熱均質化回路配管とし、舗装面下所定位置に埋設してなる如く構成された融雪装置である。
【0009】
この基本的な構成からなる融雪装置を、より具体的な構成のものとして示すと、熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、該高温側配管部の先端側に、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の基端側を接続し、該低温側配管部の先端側を、前記熱源装置の戻り口側に接続した上、これら高温側配管部先端側と低温側配管部基端側との間を略U型状の折返部にすると共に、高温側配管部と低温側配管部とが同一平面内で常に隣接状となるよう規制したまま、当該折返部を略中心とする平面渦巻状配置としてなる放熱均質化回路配管として舗装面下所定位置に埋設してなる構成を要旨とするようにした融雪装置ということができる。
【0010】
また、他の表現によるものとして示すならば、熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、該高温側配管部の先端側に、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の基端側を接続し、該低温側配管部の先端側を、前記熱源装置の戻り口側に接続した上、これら高温側配管部先端側と低温側配管部基端側との間を略U型状の折返部にすると共に、高温側配管部と低温側配管部とが同一平面内で常に隣接状となるよう規制したまま、当該折返部を略中心とする平面渦巻状の配置として舗装面下所定位置に埋設、配管し、折返部から熱源装置に向かって暫減してくる低温側配管部熱媒体の放出熱量を、熱源装置から折返部に向かって暫減していく高温側配管部熱媒体の放出熱量によって補完し、高温側配管部および低温側配管部によってカバーされる舗装面全体の放熱量が、当該舗装面各部において略均質化される放熱均質化回路配管を、舗装面下所定位置に形成してなる構成を要旨とする融雪装置であるといえる。
【0011】
そして、望ましい構成によるものとして示せば、熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、該高温側配管部の先端側に、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の基端側を接続し、該低温側配管部の先端側を、前記熱源装置の戻り口側に接続した上、これら高温側配管部先端側と低温側配管部基端側との間を略U型状の折返部にすると共に、高温側配管部と低温側配管部とが同一平面内で常に隣接状となるよう規制したまま、当該折返部を略中心とする平面渦巻状配置としてなる放熱均質化回路配管の複数を、互いに併置状配置とした上、各放熱均質化回路配管から導出された各高温側配管部の基端側を、夫々熱源装置の加熱送出口側に、送出用ヘッダーを介して接続する一方、各低温側配管部の先端側を、夫々前記熱源装置の戻り口側に、戻り用ヘッダーを介して接続してなるものとして、舗装面下所定位置に埋設、配管してなる構成の融雪装置ということになる。
【0012】
更に、最も望ましくは、熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、該高温側配管部の先端側に、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の基端側を接続し、該低温側配管部の先端側を、前記熱源装置の戻り口側に接続した上、これら高温側配管部先端側と低温側配管部基端側との間を略U型状の折返部にすると共に、高温側配管部と低温側配管部とが同一平面内で常に隣接状となるよう規制したまま、当該折返部を略中心とする平面渦巻状配置としてなる放熱均質化回路配管の複数を、互いに併置状配置とし、各放熱均質化回路配管の夫々の低温側配管部先端側を、該熱源装置の戻り口側に接続した一方、熱源装置送出口側と各高温側配管部基端側との間には、基端側を熱源装置の加熱送出口側に接続すると共に、その基端側から中途部までを、併置状配置の放熱均質化回路配管に沿って延伸し、その中途折返部を最も遠い放熱均質化回路配管付近に配置させ、その近傍に最も遠い高温側配管部の基端側を接続した上、中途部から先端側を、該基端側から中途部と平行状に隣接するよう配置し、且つ同熱源装置から遠い配置とした放熱均質化回路配管の高温側配管部基端側から、同熱源装置に近くなる順に順次接続するように配管した送出専用配管部を設けてなる構成を要旨とするようにした融雪装置である。
【0013】
更にまた、この発明の基本的な構成による融雪装置は、先端側が閉塞された所定長寸法の放熱パイプからなる低温側配管部の内部に、先端側が該低温側配管先端側内に開放されて折返部とされ、基端側が低温側配管の基端側から導出されるようにした高温側配管部を、略同心状または略平行状に挿入、組み合わせ、折返部から熱源装置に向かって暫減してくる低温側配管部熱媒体の熱容量を、熱源装置から折返部に向かって暫減していく高温側配管部熱媒体の熱容量によって補完するようにしてなる放熱均質化回路配管の複数を、互いに隣接状配置にすると共に、各高温側配管部の基端側夫々を、熱媒体を所定温度に加熱、循環可能としてなる熱源装置の加熱送出口側に接続する一方、同熱源装置の戻り口側には、各低温側配管部の基端側を夫々接続してなるものとして、舗装面下所定位置に埋設、配管してなる構成を要旨とする融雪装置についても、その技術的思想を同じくするものの一つとして明らかに包含されるものである。
【0014】
熱源装置は、放熱均質化回路配管内に、所望する温度に加熱した熱媒体を連続的に供給する機能を果たすものであり、一定量の熱媒体を放熱均質化回路配管内に循環させ、所定温度にまで一度加熱送出して放熱均質化回路配管で放熱し、循環して所定温度以下にまで放熱してしまった熱媒体は、再度加熱して利用可能な閉配管路を形成できる構造としなければならず、例えば各種ボイラー、伝熱ヒーターあるいは湯沸かし器等の加熱装置を用いるのが望ましく、太陽光を受けて熱媒体を加熱する装置を使用することが可能であり、地温センサー、外気温センサー、降雪センサー等を適宜併用し、熱媒体の加熱状態を適宜自動調節できる自動制御装置を設けたものとすることができる。
【0015】
熱媒体は、流動性を有するものであり、熱源装置によって加熱され、放熱均質化回路配管を連続的に循環しながら、放熱する機能を果たすものであり、水道水や地下水等を利用することができる外、油や氷点下の温度でも凍結しない不凍液、あるいは蓄熱性に秀れるよう特別に開発された液体、あるいは既に開発されている公知の液体等を用いるようにするのが望ましい上、採用する場所やその広さ等の条件次第では、蒸気や加熱した空気、ガス等の気体を用いることが可能である。
【0016】
放熱均質化回路配管は、舗装面下所定位置に配され、折返部から熱源装置に向かうに従って暫減してくる低温側配管部熱媒体の放出熱量を、折返部から熱源装置に向かうに従って漸増する状態の高温側配管部熱媒体の放出熱量によって補完することにより、舗装面全体の放熱量を当該舗装面各部において略均質化させるようにする機能を果たすものであり、少なくとも高温側配管部、低温側配管部、およびそれらを繋ぐ折返部とからなり、高温側配管部と低温側配管部との主要部分が隣接状となるよう規制した配置とするよう形成したものとしなければならず、熱伝達率の比較的高い素材からなる配管とすべきであって、複数の合成樹脂製の直管に、合成樹脂製のチーズ、エルボ、ソケット等の継ぎ手を適宜組み合わせてなる放熱パイプ、例えばポリエチレン管やアースヒートパイプ等から形成するようにするものであり、高温側配管部と低温側配管部とが常に同一平面内で隣接状となるよう規制し、直線状またはL型状に配置した構造とすることが可能である外、略U型に形成した折返部を凡その中心となるようにした平面渦巻状配置とすることができる。
【0017】
また、放熱均質化回路配管は、最上層を多孔質構造として保温性と透水性とを有する表層部、および、該表層部の下層に一体であって、比較的熱伝導率の高い基盤部を有する平板状ブロックによって施蓋状とされるようにした舗装構造により、舗装面下所定位置に埋設、配管されてなる構造とすることが可能である外、地上または地中に設置可能とし、内部には横断状に放熱パイプの配管可能とした単位箱枠体と、該単位箱枠体上面側を密封状に施蓋可能であって、伝熱・放熱性を有する所定強度の耐候性素材からなる平板状蓋体との組合せからなる多角形の配管ユニットブロックを、当該放熱均質化回路配管を可能とするようにして互いに隣接配置してなる組立式舗装部分の、それら各単位箱枠体を貫通状にして放熱パイプを接続、配管することによって形成されようにした構造のもの等とすることができる。
【0018】
高温側配管部は、熱源装置の送出口側に基端側を接続すると共に、先端側を折返部に接続し、熱源装置から送出された加熱されたばかりの熱媒体を、配管回路に沿って漸次誘導すると共に、その順路の途中で放熱パイプの伝熱性に応じ、熱媒体の熱を外部に向けて放出する機能を果たすものであり、配管の際には捩れや折曲等による流路の閉鎖や流量の減少を阻止しなければならず、軟質な放熱パイプよりも、比較的硬質であって直管と各種継ぎ手とを組み合わせた配管構造とするのが望ましく、低温側配管部と同じ素材の放熱パイプから形成されるようにしてもよいが、場合によっては低温側配管部よりも僅かに熱伝達率が低く、保温性に秀れた素材からなる放熱パイプを別途選択、採用するようにしたものとすることも可能である。
【0019】
低温側配管部は、折返部に先端側を接続すると共に、基端側を熱源装置の戻り口側に接続し、高温側配管部から送られてくる熱媒体を熱源装置に送り戻すと共に、その途中で放熱パイプの伝熱性に応じて、熱媒体の熱を外部に向けて放出する機能を果たすものであり、高温側配管部とは逆向きの温度勾配を示す流路を巡る配管となり、高温側配管部と同じ熱伝達率の素材からなる放熱パイプを勿論使用することが可能である外、上記したように、高温側配管部よりも熱伝達率が高く、放熱性の高い素材を別途選択、採用するようにし、高温側配管部側では、融雪効率に支障を来さない程度に放熱率を押さえ、熱媒体の熱勾配が折返し部までできるだけ緩勾配で移動し、熱媒体の熱容量ができるだけ高いまま低温側配管部側へ流入するよう配慮した構造によるものとすることができる。
【0020】
折返部は、高温側配管部の先端側と低温側配管部の基端側とを接続し、双方の配管部全長に渡ってできるだけ一定の流量および流速を確保できるようにした配管の折返し接続構造を形成する機能を果たすものであり、したがって、その折曲構造は、熱媒体の移動をできるだけ妨げてしまうことのないようにした構造によるものとすべきであり、しかも、高温側配管部から低温側配管部への流量を大きく変化させてしまうような配管形状によるものは当然避けるようにすると共に、熱媒体の内圧による破損、破壊には特に注意を要する上、各配管部との接続構造の確実性や操作性についても十分に配慮したものとすべきことはいうまでもなく、各配管部と同様の素材によるものとする外、その機能上の特殊性を配慮した特別の素材による放熱パイプを採用することもできる。
【0021】
送出用ヘッダーは、熱源装置から送出された熱媒体の送出圧力を均一化し、接続された複数の放熱均質化回路配管の高温側配管部夫々に、同一圧力の熱媒体を供給可能とする機能を果たすものであり、熱源装置からの熱媒体の送出圧力に充分に耐える強度と充分な耐熱性とを有する構造としなければならず、各高温側配管部との接続部付近に、自動的に開閉もしくは直接開閉操作可能な開閉弁を設けることができる外、各放熱均質化回路配管の適所に温度センサーを設置し、その検出温度が、予め設定された温度よりも低下した際には、対応する自動弁を開放し、検出温度が設定温度よりも上昇した場合には、対応する自動弁を閉鎖するよう構成した自動制御機構を組み込んだものとすることが可能であり、また、熱源装置の送出口側との間に、熱媒体を強制的に圧送する圧送ポンプを配することができる。
【0022】
戻り用ヘッダーは、接続された複数の放熱均質化回路配管の低温側配管部から戻ってくる熱媒体の圧力を一定とし、その後、熱源装置の戻り口側に供給する機能を果たすものであり、該戻り用ヘッダーと熱源装置との間に、一時的に熱媒体を貯溜可能な熱媒体用タンクを設けることが可能である外、戻り用ヘッダーと熱源装置戻り口側との間に、熱媒体を圧送可能な循環用ポンプを設けたものとすることができる。更に、該送出用ヘッダーや戻り用ヘッダーには、放熱パイプを着脱自在な接続部を複数設け、各接続部の夫々が、放熱パイプを接続することによって自動的に開放し、熱媒体が配管内を流動可能となり、放熱パイプを外すと自動的に閉鎖して熱媒体の漏出を防止する開閉弁機構を設けると共に、同接続部には、簡単な操作で放熱パイプを接続、離脱操作できる仮固定機構を併設したものとすることができる。
【0023】
送出専用配管部は、中途折返部を最も遠い放熱均質化回路配管付近に配置させ、その基端側から中途部までと、中途部から熱源装置に最も近い放熱均質化回路配管付近に配置する先端側までとを、平行状あるいは同心状に配置させ、熱源装置から中途部に向けて漸減する熱媒体の放熱量が、中途折返部から先端側に向けて漸減する熱媒体の放熱量を補完する機能を果たすものであり、基端側を熱源装置の送出口側に接続し、その基端側から中途部までを、併置状配置の放熱均質化回路配管に沿って延伸し、該中途折返部を最も遠い放熱均質化回路配管付近に配置させ、その近傍を最も遠い高温側配管部に接続した上、中途部から先端側を、該基端側から中途部と平行状に隣接するよう配置し、且つ同熱源装置から遠い配置とした放熱均質化回路配管の高温側配管部基端側から、同熱源装置に近くなる順に順次接続するように配管したものとすべきであり、各放熱均質化回路配管の高温側配管部との接続部に、自動もしくは手作業によって開閉可能な開閉弁を設けた構造とすることができる。
【0024】
【関連する発明】
上記した融雪装置に関連し、この発明には、その融雪装置に使用する配管ユニットブロックも包含され、その構成は、基本的に次のとおりのものである。 即ち、同一平面状に隣接配置可能な平面型多角形枠状であって、上面側を開放した内部には、配管収容空間部を形成してなる単位箱枠体を有し、その上面側開口を比較的伝熱性の高い平板状蓋体によって開閉自在に施蓋可能とすると共に、該単位箱枠体外周縁部の各辺毎の略中央には、上面および外側面を開口し、少なくともリフティングおよびレベリングを可能とするボルト用貫通孔とグラウト注入口とが夫々穿孔されたジョイントボックスを一体に形成し、敷設の際に対をなして対峙するジョイントボックスの上面にボックス用蓋体を着脱可能となし、複数枚の単位箱枠体を同一平面状、且つ互いのジョイントボックス同士を一個の箱状に隣接するよう配置させ、各ジョイントボックスのボルト用貫通孔に連結用ボルトを装着し、単位箱枠体のレベリングを行った上、各グラウト注入口からモルタルやコンクリート等を注入後、適宜養成すると共に、各配管収容空間部内に適宜放熱均質化回路配管を施し、各単位箱枠体上面を夫々平板状蓋体によって施蓋し、互いに対峙する各ジョイントボックス上面にはボックス用蓋体を装着するようにして、施蓋状の組立式舗装構造を形成可能としてなる構成を要旨とする、前記した融雪装置に使用する配管ユニットブロックである。
【0025】
この基本的な構成の配管ユニットブロックを、更に具体的な構成のものとして示せば、コンクリート製であって同一平面状に隙間なく隣接配置可能な平面型多角形枠状に形成され、上面側を開放した内部には、配管収容空間部を形成してなる単位箱枠体を有し、その上面側開口を比較的伝熱性の高い平板状蓋体によって開閉自在に施蓋可能とすると共に、該単位箱枠体外周縁部の各辺毎の略中央には、上面および外側面を開口し、上下に貫通し底下面にナットを装着可能なボルト用貫通孔とグラウト注入口とが夫々穿孔されたジョイントボックスを一体に形成し、敷設の際に対をなして対峙するジョイントボックスの上面を閉鎖可能であって、各ボルト用貫通孔に対応する位置には、ナットを収容可能な座ぐり孔部を開口してなるボックス用蓋体を装着可能とすることにより、複数枚の単位箱枠体を同一平面状、且つ互いのジョイントボックス同士を一個の箱状に隣接するよう配置させ、各ジョイントボックスのボルト用貫通孔に連結用ボルトを装着し、底下面に装着したナットに螺着して単位箱枠体のレベリングを行った上、連結用ボルトと、対峙状に配置された隣のジョイントボックスの連結用ボルトとを、連結金具で連結し、各グラウト注入口からモルタルやコンクリート等を注入後、適宜養成した上、各配管収容空間部内に適宜放熱均質化回路配管を施し、各単位箱枠体上面を夫々平板状蓋体によって施蓋すと共に、互いに対峙する各ジョイントボックス上面にはボックス用蓋体を配置させ、連結ボルト上端にナットを螺着して施蓋、固定するようにして施蓋状の組立式舗装構造を形成可能としてなる構成を要旨とする配管ユニットブロックということができる。
【0026】
単位箱枠体は、平面型多角形枠状であって、内部に放熱均質化回路配管を適宜配管可能であり、その複数枚同士を、互いに同一平面状に隣接するよう配置させ、互いに連結させれば所定面積をなす融雪装置の配管空間を形成可能とするようにする機能を果たすものであって、地上に敷設するか、あるいは地中所定深さ位置に埋設状とすることが可能であり、平板状蓋体で施蓋することによって形成される舗装面を所定荷重に耐え得る強度となるように設定し、内部に収容された配管を保護できる構造としなければならず、必要があれば底下面にシート状あるいは凹凸シート状のゴムや発泡ウレタン等の弾性素材からなるクッション層を設け、防振や滑り止めの機能を果たすものとすることも可能である。
【0027】
配管収容空間部は、放熱均質化回路配管の一部または全部を、外部荷重によって圧壊されない状態に収容し、且つ、放熱均質化回路配管を形成する放熱パイプからの上方への放熱を助長する機能を果たすものであり、必要があれば、送出用ヘッダーや戻り用ヘッダー、送出専用配管部等の放熱均質化回路配管への中継用配管部分も収容可能とするものであり、平板状蓋体によって閉鎖すれば、内部空間を密閉状とし、内部の空気全体を加熱し、平板状蓋体を通じて放熱する構造とすることができる外、放熱パイプの底面側および側面側となる周囲を保温材で覆い、同放熱パイプの上側外周面を平板状蓋体の底面に直接、接合するよう配置させた構造のものとすることができ、また放熱パイプ間の隙間を含む内部空間にコンクリートやモルタル等を充填してしまうことも可能である。
【0028】
平板状蓋体は、地上に敷設状、または地中に埋設状に配された放熱均質化回路配管の上側に施蓋状に配され、舗装面を形成すると共に、放熱均質化回路配管から放出される熱を、上側表面に伝達する機能を果たすものであり、所望する荷重に耐え得る強度と、伝熱性に秀れた構造とを兼ね備えたものとしなければならず、下面側にコンクリート、モルタルあるいは鋼板等のように比較的伝熱し易い緻密な組織構造を有する素材からなる層を形成し、上面側を、ポーラス構造をなすアスファルトやコンクリート等からなる保温層となし、肉厚中の下層側では、高効率に熱を伝達し、上側の表面層側では、ある程度の保温性を確保し、雨水や雪解け水等が表面層に浸透した後、外側縁から排水されるよう構成してなるものとするのが望ましく、アスファルトに、従来であれば産業廃棄物となっていたような帆立貝や蛎等の貝殻を粒状に破砕したものや、稲の籾殻、鉋屑、杉皮、砕石プラントのズリ等を混入してポーラス構造とし、あるいはアパタイト、クリストバライト、炭素等の素材を混合して、酸性雨・雪を中和するものとすることができ、更にまた、抗菌性の有る素材を混入すれば、レストランや食品工場、病院等の舗装路等の衛生を確保できる舗装面を形成することが可能である。
【0029】
ジョイントボックスは、平面多角形枠状に形成した単位箱枠体外周縁部の各辺毎の略中央部を、少なくとも同一構造の他の単位箱枠体外周縁部の何れかの縁辺部の略中央部に着脱可能に連結する機能を果たすものであって、所望する強度をもって単位箱枠体に一体化された構造とし、外力によって不用意に破損しない程度の充分な強度を確保できる構造としなければならず、その内部には、グラウト用注入口を上下肉厚方向に貫通させ、設置後の単位箱枠体底面下に、モルタルやコンクリートを注入可能な構造とすべきであって、連結用ボルトを装着するボルト用貫通孔、もしくはそれに替わり、リフティングやレベリングを行うことができる金具装着構造を内蔵したものとするのが望ましく、予め吊上げ用金具を一体成型したものや、同様の金具を必要に応じて後付けできる取着部形状を成型したものとすることができる。
【0030】
ボックス用蓋体は、接合状となった一対のジョイントボックスを施蓋する機能を果たすものであって、前記単位箱枠体に装着される平板状蓋体と、略同一平面を形成するよう形成すべきであり、少なくとも上層面を同様のポーラス構造とするのが望ましいが、ジョイントボックス内には、比較的狭い空間内に連結構造に加え、放熱パイプの一部を収容する構造とすることも有り得るので、比較的肉厚且つ放熱性に秀れたコンクリートパネルや鋼板等を用いるのが望ましく、単位箱枠体を取り外す際にも手作業による開閉が容易な程度に比較的小型、軽量な構造とするのがよい。
【0031】
連結用ボルトは、隣接配置されたジョイントボックス間に掛け渡された連結金具を充分な強度で繋ぎ止める機能を果たすものであり、単位箱枠体を吊り上げる際の、吊上げ金具の取着部として使用可能な程度の強度を有し、且つ上端側がボックス用蓋体の仮固定用に使用可能な形状とするのが望ましく、更に、下端部をジョイントボックスの底下面から突出状とし、単位箱枠体の各部の高さ調節を可能とする機能を付加したものとすることができる。
以下、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【0032】
【実施例1】
図1の複数の放熱均質化回路配管を、ヘッダーを介して熱源装置に接続した融雪装置の平面図に示される事例は、各放熱均質化回路配管の高温側配管部基端側を送出用ヘッダーに接続し、各低温側配管部の先端側を戻り用ヘッダーに接続するようにしたものであって、基本的構成からなるこの発明の融雪装置における代表的な実施例の一つを示している。
【0033】
融雪装置1は、三個の放熱均質化回路配管2,2,2を互いに隣接するよう、整地した地上に敷設するか、もしくは平坦状に掘り下げて整地した地中に埋設状とするよう設置したものであり、夫々の放熱均質化回路配管2は、耐衝撃性塩化ビニール製の直管(商品名アースヒートパイプ)、および、それと同等もしくは同一の素材からなるチーズ、エルボ、ソケット等の継ぎ手を、適宜組み合わせた放熱パイプから形成されており、熱源装置であるボイラー3の送出口側に、供給用ポンプ33と送出用ヘッダー31とを順次接続し、同ボイラー3の戻り口側には、戻り用ヘッダー32を接続したものとなっている。
【0034】
各放熱均質化回路配管2は、前記放熱パイプからなる高温側配管部21の基端部を送出用ヘッダー31に接続すると共に、その先端部を、略U型に折曲してなる折返部22を介して低温側配管部23の基端側に接続し、低温側配管部23の先端側を戻り用ヘッダー32に接続した上、該高温側配管部21と低温側配管部22とを、折返部22を略中心とする平面四角型渦巻状とし、互いの主要部分が隣接状となるよう規制した配置となるよう配管し、その上側に図示しない一枚、または複数枚の平板状ブロックによって施蓋し、舗装するようにした構造となっている。
【0035】
【実施例2】
図2の送出専用配管部を設けた融雪装置の平面図に示される事例は、この発明の融雪装置に包含される他の実施例を示すものであり、当該融雪装置1は、前記実施例と同様、高温側配管部21、折返部22および低温側配管部23を接続し、平面渦巻状とした基本構成を有する、合計六個の放熱均質化回路配管2,2,……の夫々を、同一水平面状に併置状配置させた状態にして地中に敷設するようにしたものである。
【0036】
放熱均質化回路配管2,2,……の上側面には、図示しない一枚または複数枚の平板状施蓋体によって施蓋、舗装したものとし、熱源装置であるボイラー3の送出口側には、基端側から中途部までを、併置状配置の放熱均質化回路配管2,2,……に沿って延伸した送出専用配管部4の基端側を接続し、その中途折返部41を、最も遠い放熱均質化回路配管2付近に配置させ、該中途折返部41の近傍を、最も遠い放熱均質化回路配管2の高温側配管部21に開閉バルブ42を介して接続し、該中途部41から先端側を、該基端側から中途部と平行状に隣接するよう配置させ、同熱源装置3から遠い配置とした放熱均質化回路配管2の高温側配管部基端側21から、同熱源装置3に近くなる順に、夫々開閉バルブ42を介して接続するように配管した送出専用配管部4を設けたものとし、他方各六個の放熱均質化回路配管2,2,……の低温側配管部23,23,……夫々を合流するよう一本にまとめ、ボイラー3の戻り口側に接続したものとしている。
【0037】
【実施例3】
図3の低温側配管部内に同心状の配置となる高温側配管部を配してなる融雪装置の平面図、および図4の同心状に配管された放熱均質化回路配管の要部構造を断面化した拡大図に示した融雪装置1は、ボイラー3の送出口側に、所定長の直線状とするよう延伸されると共に、その先端を開口してなる高温側配管部21の基端側を接続し、該高温側配管部21の先端から基端側を同心状且つ密閉状に覆う状態に低温側配管部23を配してなる複数本の放熱均質化回路配管2,2,……を、互いに平行状に隣接するよう配置する如くして敷設したものであり、該低温側配管部21の閉鎖状とした先端側と、その内部に開放された高温側配管部21の先端開口部とによって折返部22を形成したものとし、更に該低温側配管部23,23,……の各基端側を一本の配管にまとめ、ボイラー3の戻り口側に接続した構造となっている。
【0038】
【実施例4】
図5の配管ユニットブロックの組合せ状態の平面図、図6の配管ユニットブロックの断面構造の斜視図、および、図7の分解状態のジョイントボックスの斜視図に示される事例は、四枚の配管ユニットブロック5,5,……を用い、一個の放熱均質化回路配管2を形成した事例を示すものであり、該配管ユニットブロック5は、鉄筋コンクリートからなる平面正方形状の平板枠型に形成され、上面および側面の適所を開口して配管収容空間部52を形成すると共に、四辺縁部の各中央部には、上面部および外側部を開口したジョイントボックス6,6,……を強固に一体化した単位箱枠体51を有し、四枚の単位箱枠体51,51,……は、互いに同一水平面状に大きな正方形を形成するよう突き合わせられ、工場製造の際に予め装着されたか、あるいは、設置現場で組み立てるかした放熱パイプからなる平面渦巻型状の放熱均質化回路配管2を、四枚全ての配管収容空間部52,52,……内に渡って配管し、その高温側配管部21の基端部および、低温側配管部23の先端部を、該単位箱枠体51,51,……の外側に導出し、図示しない熱源装置の送出口および戻り口の夫々に接続したものとなっている。
【0039】
放熱均質化回路配管2の配管を終えた各単位箱枠体51の配管収容空間部52上側開口縁部には、平面正方形状に形成された平板状蓋体53によって着脱自在に施蓋したものとなっており、該平板状蓋体53は、図6中に示すように、放熱パイプ21,22,23に直接的に対峙する最下層部を、内部に気泡等が混入しないよう加圧する等しながら成型および養生されて緻密な組織構造となし、比較的熱伝導率を高く設定したコンクリート層54から形成し、その中間層部分には、該コンクリート層54に密着して効率的に熱を伝達できるアスファルト層55を設け、更に、最上層となる表面層部には、ポーラス構造をなして空気の層を形成して保温性を有すると共に、雨水や雪解け水を表面側から吸収し、側方に排水するポーラス型アスファルト層56を積層した構造となっている。
なお、平板状蓋体53の最下層部には、熱伝導率が高く、耐久強度に秀れ、肉厚を薄く設定することができる金属板を用いたものとすることができる。
【0040】
ジョイントボックス6は、その底面略中央にグラウト注入口61が、上下に貫通するよう開口され、該グラウト注入口61に重ならない適所には、二本の放熱パイプ21,23の夫々が略水平状に延伸され、更に、各二本の放熱パイプ21,23の外側に、底下面に座金、ナット62,62を夫々埋設したボルト用貫通孔63,63が穿孔され、これら各ボルト用貫通孔63,63には、上端側の所定範囲、および下端から中途部までの範囲に雄ネジ部を刻設し、その中途部に座金、ナット62を螺着してなる連結用ボルト64,64を夫々螺着し、図7に示すように、一対のジョイントボックス6,6同士を突き合わせることにより、互いに対峙するよう配置された連結用ボルト64,64,……の夫々に、鋼板片に適宜長孔を穿孔した連結金具65,65を装着し、一対のジョイントボックス6,6が形成する一個の上部開口枠縁の段差部内に、鋼板またはコンクリートから形成され、各連結用ボルト64,64,……の夫々に対応する位置に、ナット62,62が埋設状となる座ぐり孔を穿孔したボックス用蓋体66,66,……を装着し、座ぐり孔に露出する連結用ボルト64,64,……の夫々に、ナット62,62,……を螺着して仮着け状に封鎖、舗装すると共に、各単位箱枠体51同士を、固定状に連結させた構造としている。
【0041】
【作用】
以上のとおりの構成からなるこの発明の融雪装置1は、図1中に示した配管構造とすれば、ボイラー3によって20℃前後まで加熱、送出された熱媒体が、供給用ポンプ33を通じて送出用ヘッダー31へ向けて圧送され、該送出用ヘッダー31内に流入した熱媒体の圧力が均一となり、各放熱均質化回路配管2,2,2の高温側配管部21,21,21に圧送される。該高温側配管部21基端側に流入した熱媒体は、先端側に向け,図中白抜き矢印で示すように移動し、耐衝撃性塩化ビニール製の放熱パイプの壁面を通じ、外部に向けて漸次熱を放出してゆき、折返部22を通り、低温側配管部23の基端部から先端側へと移動しながら、更に外部に向けて漸次熱を放出するものとなり、該折返部22を略中央とする平面渦巻状に配置させると共に、高温側配管部21の基端側から先端側を、低温側配管部23の先端側から基端側に平行状に隣接するよう配置してあるため、折返部22からボイラー3に向かって漸減してくる低温側配管部23の熱媒体の放出熱量が、熱源装置から折返部22に向かって漸減していく高温側配管部21の熱媒体の放出熱量によって補完され、該放熱均質化回路配管2,2,2上の、舗装面各部における放熱量が略均質化されることとなる。
【0042】
図2に示した融雪装置1は、送出専用配管部4の基端側を、ボイラー3の送出口側に接続し、その中途折返部41をボイラー3から最も離れた放熱均質化回路配管2付近に配置させ、ボイラー3から最も離れた位置にある放熱均質化回路配管2から順に熱媒体を供給するよう配管すると共に、基端側から中途折返部41までの区間と、該中途折返部41から先端側までの区間とを平行状に隣接させるよう配置してあり、基端側から中途折返部41に向かって流れる熱媒体の放出熱が、中途折返部41から先端側に向けて流れる間に漸減してしまう熱媒体の熱容量を補完し、ボイラー3から遠い放熱均質化回路配管2と、近い放熱均質化回路配管2との放熱量の総和を放熱面各部において略均質化されてしまうようにしてある。なお、送出専用配管部4と、各放熱均質化回路配管2の高温側配管部21基端側との間に設けられた開閉バルブ42は、選択した放熱均質化回路配管2だけに熱媒体を供給することを可能とするものであって、必要に応じて所望する範囲だけを融雪することが可能となるようにするものである。
【0043】
図3および図4中に示される融雪装置1は、高温側配管部21の基端側から先端側に向けて圧送される熱媒体が、基端側ほど多く、先端側ほど少ない熱を放出し、該高温側配管部21の外側に同心状となるよう配管された低温側配管部23の、折返部22を形成する基端側から先端側に移動する熱媒体を内側から加熱し、全長に渡って略均質な放熱が行われるものとなり、高温側配管部21の略全体が、低温側配管部23によって包囲された構造により、全体として更に均質な放熱が行われ、放熱均質化回路配管2の各部において略一定の放熱量を確保することができるようにするものである。
【0044】
図5に示した配管ユニットブロック5は、整地された地上、または所定深さに掘り下げ、平坦状に整地した地中に、四枚の単位箱枠体51,51,……を、互いに角部を突き合わせるよう敷設し、各配管収容空間部52,52,……内に予め配管されている放熱パイプ同士を、図示しないチーズやエルボによって適宜接続し、また、必要のない配管箇所には、その末端部に適宜ソケットを装着して閉鎖し、平面四角渦巻状の放熱均質化回路配管2を形成することが可能であり、図6中に示されるように、平板状蓋体5,5,……によって各配管収容空間部52,52,……を閉鎖すれば、該平板状蓋体5の下層側を形成するコンクリート層54およびアスファルト層55が、放熱均質化回路配管2から放出される熱を、比較的効率的に舗装表面側へ伝達し、同表層面のポーラス型アスファルト層56が、その表面空隙状部分に空気の層を形成して、ある程度の保温性を確保すると共に、雨水や雪解け水等を速やかに浸透、排水するものとなる。
【0045】
更に、各ジョイントボックス6のボルト用貫通孔63,63に、図示しない吊上げ用金具を装着すれば、単位箱枠体51のクレーンによる吊上げ作業を行うことが可能となり、ボルト用貫通孔63,63に装着した連結用ボルト64,64は、その下端が、該ジョイントボックス6の底下面から露出したものとなっており、連結用ボルト64,64の下端に対応する箇所に鋼板片等を敷設して、連結用ボルト64,64の下端突出量を調整すれば、単位箱枠体51の各部の設置高さ調節を自在に行うことが可能であり、隣接して対をなすジョイントボックス6,6の、対応する連結用ボルト64,64間に連結金具65を掛け渡せば、隣接配置された単位箱枠体51,51同士が互いに連結される。
【0046】
そして、各グラウト注入口61,61,……を通じて単位箱枠体51の底面下に適宜モルタルやコンクリートを注入し、基礎を固めることが可能であり、充填後のモルタルやコンクリートを養成する際には、該放熱均質化回路配管2中に、加熱された熱媒体を循環させれば、養成中の凍結を防止するものとなる。更に、ボックス用蓋体66を装着し、連結用ボルト64,64,……と、ナット62,62,……とを用いて仮固定すれば、前記平板状蓋体53と面一状となる舗装面を形成するものとなり、放熱均質化回路配管2の何れかの箇所に故障が発生したときや、老朽による破損が生じた場合等には、平板状蓋体53やボックス用蓋体66を自由に取り外し、内部を点検し、適宜修繕や交換を行うことが可能であり、配管ユニットブロック5の交換が必要な場合には、隣接する全てのジョイントボックス6,6,……の連結を取り外し、目的とする配管ユニットブロック5のみを取り外すことが可能であり、予め単位箱枠体51底下面に、表面が滑らかな、あるいは表面が凹凸状の合成樹脂シート等の弾性層を貼着したものとすれば、設置箇所での滑り止めや緩衝の機能を果たすと共に、設置面の凹凸を適度に吸収して、設置当初から安定させるものとなり、配管ユニットブロック5を取り外す際には、剥離層となって、底面下に注入されたモルタルやコンクリートから容易に剥がし取ることが可能となる。
【0047】
【効果】
以上のとおり、この発明の融雪装置によれば、熱源装置から送出された熱媒体は、高温側配管部の基端側からその先端、折返部に向けて流れながら、その放熱量を漸減し、また、折返部に接続された低温側配管部基端側から先端側に向けて放熱量を漸減するように循環することとなり、双方の温度勾配が逆向する形で隣接状、略平行配置となる結果、低温側配管部の放熱量の低下を高温側配管部の放出熱が補うという新規な放熱均質化回路配管を実現するようにし、敷設した範囲がムラなく略均等に加熱されるものになることから、従前までの構造では、熱媒体の熱源装置送出口付近の温度を50℃程度まで加熱しなければ、敷設範囲全体を融雪することができなかったのに対し、熱源装置送出口の熱媒体温度を、従前までのそれの半分以下である20℃程度としても、略均質且つ充分な融雪を行うことができるという低温融雪を可能にするものとなり、融雪装置としての熱源装置に要する燃料費を大幅に削減でき、公共施設等といった大規模なものとしては勿論のこと、一般家庭玄関先や駐車スペース等といった個人向けの融雪装置としても十分に採用可能になるという極めて秀れた特徴が得られる。
【0048】
また、この発明の配管ユニットブロックによれば、単位箱枠体内に形成した配管収容空間部に、工場出荷の際、予め放熱均質化回路配管の一部または全部を設置しておき、単位箱枠体を打設するときに熱源装置や外の配管と接続することが可能となり、現場での設置作業を簡素化することができると共に、平板状蓋体によって施蓋すれば、速やかに舗装面を完成させることができ、収容された放熱パイプに外部荷重が加わることを阻止して熱媒体の流路断面形の変形を防止し、所定流量を確実に確保することができるという実用的な効果が期待できるものとなる。
【0049】
更に、単位箱枠体の各周縁略中央に設けたジョイントブロックは、そのボルト用貫通孔に吊上げ用金具を螺着し、クレーンを使用して簡単に吊上げることができ、各連結用ボルトの螺合状態を調節して水平状を確保するよう調整することができる上、グラウト注入口を通じて、単位箱枠体の底面下にモルタルやコンクリートを注入すれば、確りとした基礎造りが可能であり、万が一故障や破損が生じた場合には、単位箱枠体毎の平板状蓋体の開閉や、周囲に隣接する単位箱枠体はそのままに、目的の単位箱枠体だけの交換も従来構造に比較して簡単に行うことができるので、融雪装置の設置工事に要する期間を短縮し、設置後のメンテナンス作業を簡便化して、維持管理費用を削減することができるという秀れた効果を発揮することができる。
【0050】
特に、図1の実施例に説明した融雪装置1は、上記した特徴に加え、渦巻状配置とした放熱均質化回路配管2を採用した事例によるものであって、各部において対を成すようにした低温側配管部と高温側配管部との組合せが放熱均質化回路となるように規制されているだけではなく、更にそれら対を成す低温側配管部と高温側配管部との組合せからなる配管部分同士も、各部において放熱均質化回路となるよう規制された極めて効果的な放熱均質化回路配管2を実現するようにした上、この理想的な放熱均質化回路配管2の複数を、夫々送出用ヘッダー31および戻り用ヘッダー32を介して並列状に接続するようにしてあって、全ての放熱均質化回路配管2に均等な圧力で熱媒体を供給することが可能となり、各部において、より均質な放熱を期待できる極めて理想的な融雪装置の実現化が可能になるという大きな特徴を有するものとなっている。
【0051】
そして、図2中に示した融雪装置1では、ボイラー3から遠い放熱均質化回路配管2に供給される熱媒体の温度と、ボイラー3に近い放熱均質化回路配管2に供給する熱媒体温度とをできるだけ均等化するよう、ボイラー3から送出専用配管部4を配管すると共に、該送出専用配管部4に、前記実施例同様、略理想的な渦巻き状配置とした放熱均質化回路配管2の複数を平行配置したものとしてあり、従前まであれば、融雪能力の低下が著しく、実用不可能とされていたような広い面積であっても、略均質な放熱によって充分な融雪を実現可能とすることができる上、送出専用配管部4と、各放熱均質化回路配管2の高温側配管部21基端側との間には開閉バルブ42が設けられていて、選択した放熱均質化回路配管2だけに熱媒体を供給するようにし、必要に応じて所望する範囲だけの融雪を可能となることから、広い面積全体に配管したとしても常時その全体を作動させなくても済むという経済的利点が得られ、公共用の駐車場等への採用がし易くなるという効果を奏するものとなる。
【0052】
また、図3および図4中の融雪装置1の放熱均質化回路配管2は、低温側配管部23の内部に同心状に配管された高温側配管部21が、外部空間に触れずに直接的に低温側配管部23を加熱する構造となっていて、低温側配管部23側の熱的損失を高温側配管部21が補完する点で、前記した実施例のものと同様の技術的思想からなるものであり、その熱損失率を最小限に抑えることができるものとなって格段に放熱ムラを減少させ、略均質且つ経済性に秀れた融雪を実現することが可能になるという利点がある上、従前からの配管と同様の配管作業によっても実現できるという取扱い上の汎用性を期待することができるものとなっている。
【0053】
一方、図5ないし図7に示した配管ユニットブロック5は、平板蓋体5の底面側となる下層側から中層部をコンクリート層54とアスファルト層55といった比較的熱伝導率の高い素材から形成し、放熱パイプから放出された熱を速やかに上層側へ伝達できるものとし、最上層をポーラス型アスファルト層56として、保温性を高めた構造とすることにより、空中への不要な放熱を阻止して放出熱を効率的に積雪に伝えて融雪できるものとすることができ、更に、雪解け水や雨水等は、ポーラス型アスファルト層56を通じて排水して舗装面でのスリップを防止できるものになる上、何よりもこの発明の融雪装置の配管作業および維持、管理の面で極めて有利な効果がもたらされるという利点を有している。
【0054】
叙述の如く、この発明の融雪装置、およびそれ用の配管ユニットブロックは、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも従前からの融雪装置に比較して設置作業が容易であって、敷設に要する工期を大幅に短縮することができ、しかも設備の維持、管理も簡便である上、燃料費を大幅に低廉なものに抑えつつ、全面に渡ってムラのない略均質な融雪を実現し得るものになることから、特に降雪地帯にあって高効率の除雪対策用の融雪装置の提供を強く求める人々からは勿論のこと、除排雪産業に関連する業界各方面においても高い評価がなされ、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の融雪装置、およびそれ用の配管ユニットブロックの技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例および従来例を示すものである。
【図1】ヘッダーを介して熱源装置を接続した融雪装置を示す平面図である。
【図2】送出専用配管部を配した融雪装置を示す平面図である。
【図3】同心状の折返部を有する融雪装置を示す平面図である。
【図4】同心状の折返部を有する融雪装置の要部断面構造を示す平面図である。
【図5】配管ユニットブロックの組合せ例を示す平面図である。
【図6】図5中の鎖線円A部分の構造を示す斜視図である。
【図7】図5中の鎖線円B部分のジョイントボックスを示す斜視図である。
【図8】従来型の融雪装置の配管構造を示す平面図である。
【符号の説明】
1 融雪装置
2 放熱均質化回路配管
21 同 高温側配管部
22 同 折返部
23 同 低温側配管部
3 ボイラー(熱源装置)
31 同 送出用ヘッダー
32 同 戻り用ヘッダー
33 同 供給用ポンプ
4 送出専用配管部
41 同 中途折返部
42 同 開閉バルブ
5 配管ユニットブロック
51 同 単位箱枠体
52 同 配管収容空間部
53 同 平板状蓋体
54 同 コンクリート層
55 同 アスファルト層
56 同 ポーラス型アスファルト層
6 ジョイントボックス
61 同 グラウト注入口
62 同 ナット(、座金)
63 同 ボルト用貫通孔
64 同 連結用ボルト
65 同 連結金具
66 同 ボックス用蓋体

Claims (10)

  1. 熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、戻り口側には、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の先端側を接続するようにする一方、当該高温側配管部の先端側を、折返部を介して低温側配管部の基端側に接続するようにし、高温側配管部と低温側配管部との主要部分が隣接状で略平行するよう規制した配置の放熱均質化回路配管を実現すべく、当該放熱均質化回路配管が、地上または地中に設置可能とし、内部には横断状に放熱パイプの配管可能とした単位箱枠体と、該単位箱枠体上面側を密封状に施蓋可能であって、伝熱・放熱性を有する所定強度の耐候性素材からなる平板状蓋体との組合せからなる多角形の配管ユニットブロックを、当該放熱均質化回路配管を可能とするようにして互いに隣接配置してなる組立式舗装部分の、それら各単位箱枠体を貫通状にして放熱パイプを接続、配管することによって形成されてなるものとしたことを特徴とする融雪装置。
  2. 熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、該高温側配管部の先端側に、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の基端側を接続し、該低温側配管部の先端側を、前記熱源装置の戻り口側に接続した上、これら高温側配管部先端側と低温側配管部基端側との間を略U型状の折返部にすると共に、高温側配管部と低温側配管部とが常に同一平面内で隣接状となるよう規制したまま、当該折返部を略中心とする平面渦巻状配置の放熱均質化回路配管を実現すべく、当該放熱均質化回路配管が、地上または地中に設置可能とし、内部には横断状に放熱パイプの配管可能とした単位箱枠体と、該単位箱枠体上面側を密封状に施蓋可能であって、伝熱・放熱性を有する所定強度の耐候性素材からなる平板状蓋体との組合せからなる多角形の配管ユニットブロックを、当該放熱均質化回路配管を可能とするようにして互いに隣接配置してなる組立式舗装部分の、それら各単位箱枠体を貫通状にして放熱パイプを接続、配管することによって形成されてなるものとしたことを特徴とする融雪装置。
  3. 熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、該高温側配管部の先端側に、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の基端側を接続し、該低温側配管部の先端側を、前記熱源装置の戻り口側に接続した上、これら高温側配管部先端側と低温側配管部基端側との間を略U型状の折返部にすると共に、高温側配管部と低温側配管部とが常に同一平面内で隣接状となるよう規制したまま、当該折返部を略中心とする平面渦巻状の配置として舗装面下所定位置に埋設、配管し、折返部から熱源装置に向かって暫減してくる低温側配管部熱媒体の放出熱量を、熱源装置から折返部に向かって暫減していく高温側配管部熱媒体の放出熱量によって補完し、高温側配管部および低温側配管部によってカバーされる舗装面全体の放熱量が、当該舗装面各部において略均質化される放熱均質化回路配管を実現すべく、当該放熱均質化回路配管が、地上または地中に設置可能とし、内部には横断状に放熱パイプの配管可能とした単位箱枠体と、該単位箱枠体上面側を密封状に施蓋可能であって、伝熱・放熱性を有する所定強度の耐候性素材からなる平板状蓋体との組合せからなる多角形の配管ユニットブロックを、当該放熱均質化回路配管を可能とするようにして互いに隣接配置してなる組立式舗装部分の、それら各単位箱枠体を貫通状にして放熱パイプを接続、配管することによって形成されてなるものとしたことを特徴とする融雪装置。
  4. 熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、該高温側配管部の先端側に、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の基端側を接続し、該低温側配管部の先端側を、前記熱源装置の戻り口側に接続した上、これら高温側配管部先端側と低温側配管部基端側との間を略U型状の折返部にすると共に、高温側配管部と低温側配管部とが常に同一平面内で隣接状となるよう規制したまま、当該折返部を略中心とする平面渦巻状配置としてなる放熱均質化回路配管の放熱均質化回路配管を実現すべく、当該放熱均質化回路 配管が、地上または地中に設置可能とし、内部には横断状に放熱パイプの配管可能とした単位箱枠体と、該単位箱枠体上面側を密封状に施蓋可能であって、伝熱・放熱性を有する所定強度の耐候性素材からなる平板状蓋体との組合せからなる多角形の配管ユニットブロックを、当該放熱均質化回路配管を可能とするようにして互いに隣接配置してなる組立式舗装部分の、それら各単位箱枠体を貫通状にして放熱パイプを接続、配管することによって形成されてなるものとした上、それら放熱均質化回路配管の複数を、互いに併置状配置とした上、各放熱均質化回路配管から導出された各高温側配管部の基端側を、夫々熱源装置の加熱送出口側に、送出用ヘッダーを介して接続する一方、各低温側配管部の先端側を、夫々前記熱源装置の戻り口側に、戻り用ヘッダーを介して接続してなるものとして、舗装面下所定位置に埋設、配管してなるものとしたことを特徴とする融雪装置。
  5. 熱媒体を所定温度に連続的に加熱、供給可能とする熱源装置の、送出口側に、放熱パイプからなる高温側配管部の基端側を接続すると共に、該高温側配管部の先端側に、同じく放熱パイプからなる低温側配管部の基端側を接続し、該低温側配管部の先端側を、前記熱源装置の戻り口側に接続した上、これら高温側配管部先端側と低温側配管部基端側との間を略U型状の折返部にすると共に、高温側配管部と低温側配管部とが常に同一平面内で隣接状となるよう規制したまま、当該折返部を略中心とする平面渦巻状配置としてなる放熱均質化回路配管の放熱均質化回路配管を実現すべく、当該放熱均質化回路配管が、地上または地中に設置可能とし、内部には横断状に放熱パイプの配管可能とした単位箱枠体と、該単位箱枠体上面側を密封状に施蓋可能であって、伝熱・放熱性を有する所定強度の耐候性素材からなる平板状蓋体との組合せからなる多角形の配管ユニットブロックを、当該放熱均質化回路配管を可能とするようにして互いに隣接配置してなる組立式舗装部分の、それら各単位箱枠体を貫通状にして放熱パイプを接続、配管することによって形成されてなるものとした上、それら放熱均質化回路配管の複数を、互いに併置状配置とし、各放熱均質化回路配管の夫々の低温側配管部先端側を、該熱源装置の戻り口側に接続した一方、熱源装置送出口側と各高温側配管部基端側との間には、基端側を熱源装置の加熱送出口側に接続すると共に、その基端側から中途部までを、併置状配置の放熱均質化回路配管に沿って延伸し、その中途折返部を最も遠い放熱均質化回路配管付近に配置させ、その近傍に最も遠い高温側配管部の基端側を接続した上、中途部から先端側を、該基端側から中途部と平行状に隣接するよう配置し、且つ同熱源装置から遠い配置とした放熱均質化回路配管の高温側配管部基端側から、同熱源装置に近くなる順に順次接続するように配管した送出専用配管部を設けてなるものとしたことを特徴とする融雪装置。
  6. 先端側が閉塞された所定長寸法の放熱パイプからなる低温側配管部の内部に、先端側が該低温側配管先端側内に開放されて折返部とされ、基端側が低温側配管の基端側から導出されるようにした高温側配管部を、略同心状または略平行状に挿入、組み合わせ、折返部から熱源装置に向かって暫減してくる低温側配管部熱媒体の熱容量を、熱源装置から折返部に向かって暫減していく高温側配管部熱媒体の熱容量によって補完するようにしてなる放熱均質化回路配管の放熱均質化回路配管を実現すべく、当該放熱均質化回路配管が、地上または地中に設置可能とし、内部には横断状に放熱パイプの配管可能とした単位箱枠体と、該単位箱枠体上面側を密封状に施蓋可能であって、伝熱・放熱性を有する所定強度の耐候性素材からなる平板状蓋体との組合せからなる多角形の配管ユニットブロックを、当該放熱均質化回路配管を可能とするようにして互いに隣接配置してなる組立式舗装部分の、それら各単位箱枠体を貫通状にして放熱パイプを接続、配管することによって形成されてなるものとした上、それら放熱均質化回路配管の複数を、互いに隣接状配置にすると共に、各高温側配管部の基端側夫々を、熱媒体を所定温度に加熱、循環可能としてなる熱源装置の加熱送出口側に接続する一方、同熱源装置の戻り口側には、各低温側配管部の基端側を夫々接続してなるものとして、舗装面下所定位置に埋設、配管してなるものとしたことを特徴とする融雪装置。
  7. 放熱パイプが、複数の合成樹脂製の直管に、合成樹脂製のチーズ、エルボ、ソケット等の継ぎ手を適宜組み合わせてなるものとした、請求項1ないし6何れか記載の融雪装置。
  8. 放熱均質化回路配管が、最上層を多孔質構造として保温性と透水性とを有する表層部、および、該表層部の下層に一体であって、比較的熱伝導率の高い基盤部を有する平板状ブロックによって施蓋状とされた舗装構造により、舗装面下所定位置に埋設、配管されてなるものとした、請求項1ないし7何れか記載の融雪装置。
  9. 同一平面状に隣接配置可能な平面型多角形枠状であって、上面側を開放した内部には、配管収容空間部を形成してなる単位箱枠体を有し、その上面側開口を比較的伝熱性の高い平板状蓋体によって開閉自在に施蓋可能とすると共に、該単位箱枠体外周縁部の各辺毎の略中央には、上面および外側面を開口し、少なくともリフティングおよびレベリングを可能とするボルト用貫通孔とグラウト注入口とが夫々穿孔されたジョイントボックスを一体に形成し、敷設の際に対をなして対峙するジョイントボックスの上面にボックス用蓋体を着脱可能となし、複数枚の単位箱枠体を同一平面状、且つ互いのジョイントボックス同士を一個の箱状に隣接するよう配置させ、各ジョイントボックスのボルト用貫通孔に連結用ボルトを装着し、単位箱枠体のレベリングを行った上、各グラウト注入口からモルタルやコンクリート等を注入後、適宜養成すると共に、各配管収容空間部内に適宜放熱均質化回路配管を施し、各単位箱枠体上面を夫々平板状蓋体によって施蓋し、互いに対峙する各ジョイントボックス上面にはボックス用蓋体を装着するようにして施蓋状の組立式舗装構造を形成可能となるようにした、請求項1ないし8何れか記載の融雪装置に使用する配管ユニットブロック。
  10. コンクリート製であって同一平面状に隙間なく隣接配置可能な平面型多角形枠状に形成され、上面側を開放した内部には、配管収容空間部を形成してなる単位箱枠体を有し、その上面側開口を比較的伝熱性の高い平板状蓋体によって開閉自在に施蓋可能とすると共に、該単位箱枠体外周縁部の各辺毎の略中央には、上面および外側面を開口し、上下に貫通し底下面にナットを装着可能なボルト用貫通孔とグラウト注入口とが夫々穿孔されたジョイントボックスを一体に形成し、敷設の際に対をなして対峙するジョイントボックスの上面を閉鎖可能であって、各ボルト用貫通孔に対応する位置には、ナットを収容可能な座ぐり孔部を開口してなるボックス用蓋体を装着可能となし、複数枚の単位箱枠体を同一平面状、且つ互いのジョイントボックス同士を一個の箱状に隣接するよう配置させ、各ジョイントボックスのボルト用貫通孔に連結用ボルトを装着し、底下面に装着したナットに螺着して単位箱枠体のレベリングを行った上、連結用ボルトと、対峙状に配置された隣のジョイントボックスの連結用ボルトとを、連結金具によつて連結し、各グラウト注入口からモルタルやコンクリート等を注入後、適宜養成した上、各配管収容空間部内に適宜放熱均質化回路配管を施し、各単位箱枠体上面を夫々平板状蓋体によって施蓋すと共に、互いに対峙する各ジョイントボックス上面には、ボックス用蓋体を配置させ、連結ボルト上端にナットを螺着して施蓋、固定するようにした施蓋状の組立式舗装構造を形成可能となるようにした、請求項9記載の配管ユニットブロック。
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