JP3870199B2 - 機能性基体製造装置及びそれにより製造される機能性基体 - Google Patents
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Description
そこでこのような課題に対しても、このような有機EL素子に代表されるような機能性素子形成のための、機能性材料膜の形成およびパターン化にあたり、インクジェット液滴付与手段(例えば、特許文献2〜7参照。)によって、真空成膜法とフォトリソグラフィー・エッチング法等によらずに、安定的に歩留まり良くかつ低コストで機能性材料を所望の位置に付与することが実現できる。
また同様の原理をこのような機能性素子の他に、回路基板製作に応用しようという研究もなされている。たとえば、従来から、回路基板の製造方法として、次のような方法が知られている。
(2)セラミックス基板上にスクリーン印刷により導電ペーストを所望の回路パターンに印刷し、非酸化雰囲気中で熱処理して導電ペースト中の金属微粒子を焼結して導電パターンを形成する方法。
(3)絶縁基板上に、導電金属の蒸着により薄膜の導電層を形成し、この導電層上に、レジストを被覆し、フォトリソグラフィ法により、回路パターンの露光、未露光レジストの溶解除去、レジスト除去部のエッチングにより銅線パターンを形成する方法。
一方、本発明者も先に、インクジェット原理を利用して、電子源基板製造を行う発明を提案している(例えば、特許文献9参照。)。
さらに、同様な基板を製作する際の基板の表面改質処理に関する方法が提案されている(例えば、特許文献10参照。)。
本発明は上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、その目的は、このような機能性材料を含有する溶液のドットパターンが形成される機能性基体を形成するための噴射ヘッドの目詰まりのない、信頼性の高い新規な構成の製造装置を提案することにある。
また本発明の目的は、このような機能性基体を形成するための製造装置のレーザ光照射手段の機能を損ねないようにすることにある。
さらに本発明の目的は、このような製造装置によって製作され、高精細かつ高精度なドットパターンを形成された高品質な機能性基体を提案することにある。
該保持手段は搭載する前記レーザ光照射手段と前記噴射ヘッドの向きを可変とし、該向きを一体的に変えることを特徴とする。
ここで、機能性材料を含有した溶液を付与する手段として本発明では、インクジェットの技術が適用される。以下にその具体的方法を説明する。
図3の構成は図2の構成と異なり、基板(基体)14側を移動させて配線パターン、あるいは機能デバイスを基板に形成するものである。図3及び図4において、符号31はヘッドアライメント制御機構、32は検出光学系、33は噴射ヘッド、34はヘッドアライメント微動機構、36は画像識別機構、37はXY方向走査機構、38は位置検出機構、39は位置補正制御機構、40は噴射ヘッド駆動・制御機構、41は光軸、42は素子電極、43は液滴、44は液滴着弾位置である。
吐出ヘッドユニット11の液滴付与装置(噴射ヘッド33)としては、機能性材料を含有した溶液を吐出できるものであればいかなる機構でも良く、特に0.1pl〜数100pl程度の溶液を噴射できるインクジェット原理の機構が望ましい。
他の方式として、米国特許第3596275号明細書、米国特許第3298030号明細書等に開示されている方式(Sweet方式)がある。これは連続振動発生法によって帯電量の制御された記録液体の小滴を発生させ、この発生された帯電量の制御された小滴を、一様の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させることで、記録部材上に記録を行うものであり、通常、連続流方式、あるいは荷電制御方式と呼ばれている。
さらに他の方式として、特公昭56−9429号公報に開示されている方式がある。これは液体中で気泡を発生せしめ、その気泡の作用力により微細なノズルから液滴を吐出飛翔させるものであり、サーマルインクジェット方式、あるいはバブルジェット(登録商標)方式と呼ばれている。
本発明ではこのようなパターン配線基板、あるいは機能デバイス(機能素子)を形成した機能性基板/基体を製造する製造装置(図2)において、基板14はこの装置の基板位置決め/保持手段22によってその保持位置を調整して決められる。図2では簡略化しているが、基板位置決め/保持手段22は基板14の各辺に当接されるとともに、X方向およびそれに直交するY方向にサブミクロンオーダーで微調整できるようになっているとともに、噴射ヘッドコントロールボックス17、コンピュータ20、コントロールボックス21等と接続され、その位置決め情報および微調整変位情報等と、液滴付与の位置情報、タイミング等は、たえずフィードバックできるようになっている。
さらに本発明のパターン配線基板/基体、あるいは機能デバイスを形成した機能性基板/基体を製造する製造装置では、X、Y方向の位置調整機構の他に図示しない(基板14の下に位置するために見えない)、回転位置調整機構を有している。これに関連して先に本発明のパターン配線基板/基体、あるいは機能デバイス形成基板/基体の形状および形成される機能デバイス群の配列等に関して説明する。
本発明のパターン配線基板/基体、あるいは機能デバイス形成基板/基体に使用する各種プラスチック基板や高分子フィルムの形状は、このような基板を経済的に生産、供給する、あるいは最終的に製作される機能デバイス形成基板の用途から、矩形である。つまり、その矩形形状を構成する縦2辺、横2辺はそれぞれ、縦2辺が互いに平行、横2辺が互いに平行であり、かつ縦横の辺は直角をなすような基板である。
このような基板に対して本発明では、形成される機能デバイス群をマトリックス状に配列し、このマトリックスの互いに直交する2方向が、この基板の縦方向の辺あるいは横方向の辺の方向と平行であるように機能デバイス群を配列する。このように機能デバイス群をマトリックス状に配列する理由および、基板の縦横の辺をそのマトリックスの直交する2方向と平行になるようにする理由を以下に述べる。
この回転方向のズレを補正するために本発明では、前述のように図示しない(基板14の下に位置して見えない)、回転位置調整機構を有している。これにより回転方向のズレも補正し、基板の辺を位置決めすると、本発明の装置では、XおよびY方向のみの相対移動で、高精度な機能デバイス群のマトリックス状配列が得られる。
かわりに本発明では基板14の平面度やその基板14を保持する部分の装置の平面度、さらに吐出ヘッドユニット11をX、Y方向に相対移動を行わせるキャリッジ機構等の精度を高めるようにすることで、噴射時のZ方向制御を行わず、吐出ヘッドユニット11と基板14のX、Y方向の相対移動を高速で行い、生産性を高めている。一例をあげると、本発明の溶液付与時(噴射時)における基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の距離の変動は2mm以下におさえられている(基板14のサイズが100mm×100mm以上、4000mm×4000mm以下の場合で)。
なお、通常X、Y方向の2方向で決まる平面は水平(鉛直方向に対して垂直な面)に維持されるように装置構成されるが、基板14が小さい場合(例えば500mm×500mm以下の場合)には必ずしもX、Y方向の2方向で決まる平面を水平にする必要はなく、その装置にとってもっとも効率的な基板14の配置の位置関係になるようにすればよい。
この場合、図3に示す検出光学系32と噴射ヘッド33との位置関係はヘッドアライメント微動機構34とヘッドアライメント制御機構31により精密に調整できるようになっている。また、検出光学系32には、CCDカメラとレンズとを用いている。
図3において、符号36は先の検出光学系32で取り込まれた画像情報を識別する画像識別機構であり、画像のコントラストを2値化し、2値化した特定コントラスト部分の重心位置を算出する機能を有したものである。具体的には(株)キーエンス製の高精度画像認識装置、VX−4210を用いることができる。これによって得られた画像情報に機能性素子基板14上における位置情報を与える手段が位置検出機構38である。これには、XY方向走査機構37に設けられたリニアエンコーダ等の測長器を利用することができる。また、これらの画像情報と機能性素子基板14上での位置情報をもとに、位置補正を行うのが位置補正制御機構39であり、この機構によりXY方向走査機構37の動きに補正が加えられる。また、噴射ヘッド制御・駆動機構40によって噴射ヘッド33が駆動され、液滴が機能性素子基板14上に付与される。これまで述べた各制御機構は、制御用コンピュータ35により集中制御される。
なお、以上の説明は、吐出ヘッドユニット11は固定で、機能性素子基板14がXY方向走査機構37により任意の位置に移動することで吐出ヘッドユニット11と機能性素子基板14との相対移動を実現しているが、図2のように、機能性素子基板14を固定とし、吐出ヘッドユニット11がXY方向に走査するような構成としてもよいことはいうまでもない。特に200mm×200mm程度の中型基板〜2000mm×2000mmあるいはそれ以上の大型基板の製作に適用する場合には、後者のように機能性素子基板14を固定とし、吐出ヘッドユニット11が直交するX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構成としたほうがよい。
液滴43の材料は機能性材料を含有した溶液であり、例えば、微細な導電性微粒子を含有した溶液が使用される。具体的には、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の金属微粒子を含有した溶液が好適に使用される。
特に、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、かつ腐食に強い微細回路パターンを形成することができる。なお、このような回路パターンの他に、例えば、Ptやニクロム材料の微粒子を含有した溶液を使用することによって、抵抗素子を作製したり、Pd、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金属、PdO、SnO2、In2O3、PbO、Sb2O3等の酸化物、HfB2、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、GdB4等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、TaC、SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、HfN等の窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボン等の微粒子含有した溶液を使用することによって、電子放出素子を作製したりすることができる。
このような微細な導電性微粒子を、水を主体とする分散媒に分散せしめてなる水性系溶液は、例えば、次のような方法で調整することができる。
すなわち、塩化金酸や硝酸銀のような金属イオンソース水溶液に水溶性の重合体を溶解させ、撹拌しながらジメチルアミノエタノールのようなアルカノールアミンを添加する。数10秒〜数分で金属イオンが還元され、平均粒径0.5μm(500nm)以下の金属微粒子が析出する。塩素イオンや硝酸イオンを限外ろ過などの方法で除去した後、濃縮・乾燥することにより濃厚な導電性微粒子含有溶液が得られる。この導電性微粒子含有溶液は、水やアルコール系溶媒、テトラエトキシシランやトリエトキシシランのようなゾルゲルプロセス用バインダーに安定に溶解・混合することが可能である。
すなわち、油溶解性のポリマーをアセトンのような水混和性有機溶媒に溶解させ、この溶液を金属イオンソース水溶液と混合する。混合物は不均一系であるが、これを撹拌しながらアルカノールアミンを添加すると金属微粒子は重合体中に分散した形で油相側に析出してくる。これを濃縮・乾燥させると水性系と同様の濃厚な導電性微粒子含有溶液が得られる。この導電性微粒子含有溶液は、芳香族系、ケトン系、エステル系などの溶媒やポリエステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等に安定に溶解・混合することが可能である。
導電性微粒子含有溶液の分散媒中における導電性微粒子の濃度は、最大80重量%とすることが可能であるが、用途に応じて適宜稀釈して使用する。
通常、導電性微粒子含有溶液における導電性微粒子の含有量は2〜50重量%、界面活性剤および樹脂の含有量は0.3〜30重量%、粘度は3〜30センチポイズが適当である。
本発明において対象となるナノ粒子としては、通常、粒径が0.0005〜0.2μm(0.5〜200nm)、好ましくは0.0005〜0.05μm(0.5〜50nm)の微粒子があげられるが、より厳密には、溶液製造上の微粒子分散安定性や、噴射時の目詰まり発生、さらにはパターン形成される基板の表面粗さなどを考慮して決められる。
なお、本発明の目的を損なわない範囲で、これらナノ粒子の表面を化学的あるいは物理的に修飾しても良く、また界面活性剤や分散安定剤や酸化防止剤などの添加剤を加えても良い。このようなナノ粒子はコロイド化学的な手法、例えば逆ミセル法(Lianos, P.et al., Chem. Phys. Lett., 125, 299 (1986))やホットソープ法(Peng, X. et al., J. Am. Chem. Soc., 119, 7019 (1997))によって合成することができる。
本発明に好適に使用できるナノ粒子含有溶液は、上記ナノ粒子を連続相が水相であり分散相が油相であるエマルション(O/Wエマルション)に分散させた分散液である。
また本発明に好適に使用され、インクジェット原理で噴射されるナノ粒子含有溶液は、分散液中に、界面活性剤、及びナノ粒子の分散用溶媒を共存させるのが好ましい。界面活性剤としては、例えばアニオン系界面活性剤(ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩など)、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど)があげられ、これらを単独または二種以上混合して用いることができる。
ナノ粒子の分散用溶媒としては、通常トルエン、ヘキサン、ピリジン、クロロホルムなどの液体であり、揮発性であることが望ましい。分散用溶媒の量は通常、0.1〜20重量%程度の範囲で用いられるが、1〜10重量%の範囲がより好ましい。分散用溶媒がこの範囲よりも少な過ぎると水性媒体中に含有させることのできる超微粒子の量が少なくなる。逆にこの範囲より多過ぎると水性分散媒体中で油水分離が生じる場合がある。
さらに、分散液中に有機化合物を溶解させておくこともできる。このような有機化合物としては、トリオクチルホスフィンオキシド(TOPO)、チオフェノール、フォトクロミック化合物(スピロピラン、フルギド等)、電荷移動型錯体、電子受容性化合物等があげられ、常温で固体であるものが好ましい。この場合、分散液中の前記有機化合物の量は、ナノ粒子の重量に対し、1/10000以上、好ましくは1/1000〜10倍程度である。
このようなナノ粒子含有溶液をインクジェット原理によって基板上に液滴付与し、乾燥させてパターン配線形成、あるいは機能デバイス形成を行う。本発明においては、たとえば、先ず大気圧中において、−20〜200℃、好ましくは0〜100℃程度で1時間以上、好ましくは3時間以上風乾し、その後必要に応じて減圧乾燥を行っても良い。この際の減圧度は1×105Pa以下であればよいが、好ましくは1×104Pa以下程度であり、温度は通常−20〜200℃、好ましくは0〜100℃である。また、減圧時間は1〜24時間程度である。
上記の方法により得られるナノ粒子薄膜の厚さは特に限定されるものではないが、通常、ナノ粒子の直径〜1mm、好ましくはナノ粒子の直径〜100μm程度である。また、ナノ粒子薄膜内において、ナノ粒子はある程度以上の密度で存在するのが好ましい。その意味からナノ粒子の集合体における個々のナノ粒子間の平均粒子間距離は、通常粒子直径の10倍以内の範囲であり、さらには粒子直径の2倍以内の範囲であることが好ましい。この平均粒子間距離が大き過ぎるとナノ粒子は集団的機能を示さなくなる。
赤色発色の場合の組成物:ポリフルオレン /ペリレン染料(98/2,重量比)
緑色発色の場合の組成物:ポリフルオレン/クマリン染料(98.5/1.5,重量比)
青色発色の場合の組成物:ポリフルオレン
さらに他の例として、カラーフィルター用材料が挙げられる。具体的には、スミカレッドB(商品名、住友化学製染料)、カヤロンフアストイエローGL(商品名、日本化薬製染料)、ダイアセリンフアストブリリアンブルーB(商品名、三菱化成製染料)等の昇華染料等を用いることができる。
いずれの材料においても、本発明は溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分を基板上に残留させることによってパターン配線形成、あるいは機能デバイス形成等を行うものである。この固形物がそれぞれのパターンあるいはデバイスの機能を発生させるものであり、溶媒(揮発成分)はインクジェット原理で液滴を噴射付与するための手段(vehicle)である。
この液体噴射ヘッドは、溶液56が導入される流路45内にエネルギー作用部としてピエゾ素子46を設けたものである。ピエゾ素子46にパルス状の信号電圧を印加して図5(a)に示すようにピエゾ素子46を歪ませると、流路45の容積が減少すると共に圧力波が発生し、その圧力波によってノズル1から液滴43が吐出する。図5(b)はピエゾ素子46の歪がなくなって流路45の容積が増大した状態である。
ここでノズル1直前の流路45に導入される溶液56は、フィルター57を通過してきたものである。本発明ではこのように、フィルター57を噴射ヘッド内に設け、ノズル1の最近傍にフィルター除去機能を持たせている。こうすることにより、本発明の溶液中の導電性微粒子あるいはナノ粒子とは別のそれらよりもっと大きな異物粒子をトラップし、基板上に形成されるパターンあるいはデバイスの性能低下を起こさないようにしている。このようなフィルター57は小型の簡易フィルターとすることによって、図6に示したように噴射ヘッド11内に組み込むことが可能となっている。そして噴射ヘッド11そのものもコンパクト化を実現できている。
このようなフィルター57は、たとえばステンレスメッシュフィルターが好適に用いられ、その孔径(フィルターメッシュサイズ)は、0.8μm〜2μmとされる。
ここで示した液体噴射ヘッドは、溶液が流れる流路短部から液滴が噴射するタイプのものであり、エッジシューター型と呼ばれるものである。
ここでは、液体噴射ヘッドのノズル数を4個とした例を示している。この液体噴射ヘッドは、発熱体基板66と蓋基板67とを接合させることにより形成されており、発熱体基板66は、シリコン基板68上にウエハプロセスによって個別電極69と共通電極70とエネルギー作用部である発熱体71とを形成することによって構成されている。
図9、図10にはそれぞれのマルチノズル型の液体噴射ヘッドをA、B、C、Dと符号をつけているが、それぞれ各液体噴射ヘッドA、B、C、Dはノズル部分が各液体噴射ヘッドごとに離間して構成されるとともに各液体噴射ヘッドごとに異なる種類の導電性微粒子含有溶液、ナノ粒子含有溶液、あるいは有機EL材料含有溶液等を噴射することができる。
図11は図2に示した本発明のパターン配線基板、あるいは機能デバイスを形成する製造装置を模式的に示した図である。ここでは図2において説明を省略した前述の前処理機能について説明するが、図11は必ずしも全ての構成を示しているわけではない。
図中、符号11は吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)、12はキャリッジ、13は基板保持台、14は機能性素子を形成する基板、15は機能性材料を含有する溶液の供給チューブ、23はレーザ光照射ヘッドユニット、24はレーザ光制御信号ケーブル、25はコントロールユニット、49は補助容器、50は補助容器液面、51は溶液56を貯える液容器、52は容器保持部材、53は容器保持部材の縁、54はポンプである。なおコントロールユニット25は、噴射ヘッド11の溶液噴射部や液容器51より上方に位置するように配置しているが、これは不慮の事故によって、コントロールユニット25に電気系統に溶液がかからないようにするためである。
本発明では、機能性材料を含有する溶液を基板14に噴射付与する前に、その噴射付与領域に、先にレーザ光照射ヘッドユニット23によってレーザ光照射を行い、溶液の付着特性を向上させるために前処理を行うようにする。例えばエキシマレーザやYAGレーザ、半導体レーザ等を照射し、基板表面の溶液付着力改質を行い、その後、機能性材料を含有する溶液を噴射付与する。
図11の例では、レーザ光照射ヘッドユニット23として、レーザダイオードとレーザ光を集光するためのレンズ群およびレンズ群を駆動して適正にレーザ光を基板上に集光するためのアクチュエータ装置等を備えたものとした。
レーザダイオードとしては例えば波長426nm(青色)〜650nm(赤色)〜780nm(赤外)等のものが使用できるが、今回は波長650nm、出力50mWのものを使用した。
本発明ではこのようなレーザ光照射ヘッドユニット23により、基板上のレーザ光を所望のサイズに絞り、レーザ光を照射してなる軌跡にならって溶液を付与する。
図12はこのようにして製作されるパターン配線の1例である。ここではPET基板上にITO膜によって形成した2つの電極パターン(端子)を、機能性材料を含有する溶液を噴射付与し、丸いドットによるパターンをつなぎ合わせて配線パターンを形成した。
機能性材料を含有する溶液としては以下のものを使用した。すなわち、硝酸銀に水溶性の重合体を溶解させ、撹拌しながらジメチルアミノエタノールを添加し、3分で金属イオンを還元し、平均粒径0.5μm(500nm)以下のAg微粒子を析出させた。その後、限外ろ過膜により、塩素イオンや硝酸イオンなどを除去し、濃縮・乾燥することにより濃厚なAg微粒子含有溶液を得た。
丸いパターンは照射したレーザスポットを模式的に示したものであり、このスポットサイズは、ここではΦ10μmとし後述の溶液によって形成される単独ドットの大きさ以下としている。
なお、この時、隣接するレーザスポットは互いに重なり合うようにするのがよい。好ましくは、スポット径半径以上重なり合うようにして照射する。
また、この時、レーザ光スポットのパルス発振周波数は、例えば20kHz以上とし、後述の溶液噴射頻度以上とする。これは、本発明のようにレーザ光照射を行ってこのようなパターン配線を行う際に、レーザ光照射手段の単位時間当たりの発光回数を、噴射ヘッドから噴射される溶液の液滴の単位時間当たりの噴射個数より大とすることにより、レーザ光照射が原因となって生産性低下を引き起こすことのないようにするためである。
使用した噴射ヘッドは、図5、図6に示したようなピエゾ素子を液滴吐出の原動力とするものである。すなわち電気−機械変換素子であるピエゾ素子の機械的変位を液室の振動板の変位とし、その変位作用力で、微細な吐出口から液滴を噴射するものである。
なお、図には示していないが、ノズル1面に別途ノズル孔を穿孔したノズルプレートを設けた構造とした噴射ヘッドを使用した。またそのノズル数も、図では簡略化した7ノズルの例を示しているが、実際に使用したのはノズル(吐出口)の数が64個で、その配列密度が100dpiのものである。液滴噴射の駆動電圧は18V、駆動周波数は16kHzとした。吐出口径はΦ10μmとし、またそのノズルプレートはNiのエレクトロフォーミングによって形成したものであり、吐出口部分の板厚は15μmとした。
形成される溶液の単独のドットは約Φ15μmの大きさであり、これはレーザスポット径(Φ10μm)より大きな値であるが、レーザスポット照射によって基板上の表面改質が行われ、溶液の付着性が向上しているので、多少の溶液噴射の着弾位置精度が悪くても、表面の改質部がガイドとなって、レーザスポット照射パターンに沿った良好な溶液パターン形成が実現する。
次にこのような本発明の製造装置を用いて機能性素子として有機EL素子を形成した場合の条件の1例を以下に示す。
使用した噴射ヘッドならびにレーザ光照射ヘッドユニットは上記配線パターン形成時と同じものを使用し、パルス照射条件や噴射条件も同じである。
使用した溶液は、O−ジクロロベンゼン/ドデシルベンゼンの混合溶液にポリヘキシルオキシフェニレンビニレンを0.1重量パーセント混合した溶液である。
1対のITO電極パターンを形成し、その間に、レーザスポット照射、ならびに上記溶液のドットパターンを形成したところ、高精度なパターンの有機EL素子ができた。その後、ITO電極にアルミニウムよりリード線を引き出し、10Vの電圧を印加したところ、良好に橙色の発光が得られた。
図16において、符号Aは信頼性維持装置、11は吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)、12はキャリッジ(保持手段)、13は基板保持台、14は基板、14aはその表面、15は機能性材料を含有する溶液の供給チューブ、16は信号供給ケーブル、23はレーザ光照射ヘッドユニット(レーザ光照射手段)、24はレーザ光制御信号ケーブル、25はコントロールユニット、49は補助容器、51は液容器、52は容器保持部材、53はその縁、54はポンプを示す。
本発明では、機能性材料を含有する溶液を基板14の表面14aに噴射付与する前に、その噴射付与領域に、先にレーザ光照射ヘッドユニット23によってレーザ光照射を行い、溶液の付着特性を向上させるために前処理を行うようにする。そしてそのレーザ光照射部にならって溶液の液滴を噴射して所望のパターン形成をする。
また信頼性維持装置Aは、機能性基体の設置領域以外に設けられるとともに、図の矢印方向に上下することにより、噴射ヘッド11の溶液噴射口面をキャップ、吸引するものである。なお、図ではキャップして被った状態を示している。
一方、キャップスライド134には、図17(b)に示すように、深孔137と平行に軸孔140をあけ、この軸孔140に軸141を嵌入する。軸141は、装置本体に取付けたキャップ固定板142にスナップリング143等で固定される。軸141の他端には、軸孔140内に係合してボス144を嵌挿して、軸141の他端部をスナップリング145によりボス144の先端部に固着する。
そして、溶液を吸引排出する場合には、図20に示すように、ピストン171を下方へ押下げることにより、空所166内に負圧を発生させ、その負圧によりノズル133の先端を吸引して、溶液をノズル133から外方に吐出させる。そのためには、先ず、図19(a)、(b)に示すように、キャップスライド134の先端の弾性キャップ139を噴射ヘッド131に圧接させ、その状態でレバー135をキャップ固定板142とキャップスライド134との間を摺動させるようにして下方へ押下げて、ピストン171を押下げる。このとき、ピストン171の太径部157とポンプ本体170の上端部との間に形成される空所166は、ピストン171の押下げによる体積膨張により負圧になるから、この空所166に繋がる通路136a内も負圧となる。また、噴射ヘッド131に溶液を供給するタンク(図示せず)は常時大気開放型であるため、ノズル133内の溶液はノズル133の前後の圧力差により、ノズル133から外方へ吐出する。
なお、キャリッジ132の先端の側壁132aを面取りし、これと当接するキャップスライド134にも凹部138を設け、弾性キャップ139にも凸状先端部を設けたから、キャリッジ132とスライド134との間に位置のずれが多少あっても、これらの凹凸部により、両者の位置関係のずれは修正されて、噴射ヘッド131はキャップスライド134により確実に密封される。
これは、本発明においては、吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)11は機能性素子基板14に対して一定の距離(たとえば1mm〜3mm)を保ちながら平行にX方向(あるいはY方向、もしくはX、Yの2方向)にキャリッジ移動を行いつつ溶液の噴射を行い、機能性素子群を形成するため、噴射ヘッド11と機能性素子基板14の間に信頼性維持装置Aを設けることがはなはだ難しいからである。
信頼性維持装置Aに噴射ヘッドの噴射ノズル面の単なるキャップとしての機能を持たせるだけであるならば、噴射ノズル面と機能性素子基板14の距離である1mm〜3mmという狭い範囲に薄い板状のキャップを挿入させることも不可能ではないが、それでも、高精度な薄い板状のキャップ挿入技術を必要とし、一歩間違えば噴射ノズル面を傷つけ、破損させてしまい、製造装置の機能性素子基板製造機能を損ねてしまうことになる。
本発明の信頼性維持装置Aを機能性素子基板設置領域以外に設けた理由は、この点を考慮した結果である。本発明はこのように、信頼性維持装置Aを機能性素子基板設置領域以外に設けることにより、このような製造装置の機能性素子基板製造機能を損ねたり、製造効率を低下させることなく、噴射ヘッドの目詰まりを防止し、安定した稼動できるようにすることができたものである。
ここで本発明では、噴射ヘッド11とレーザ光照射ヘッドユニット23を空間Bを確保した状態で離間して配置している。その理由は、本発明では信頼性維持装置Aによる噴射ヘッド11の吐出口面をキャップするためである。これも単にキャップするというだけであれば、このキャリッジ12領域全体を覆うような構成とするだけで特別な工夫は必要としない。しかしながら本発明では、噴射ヘッド11の吐出口面を近傍を完全に密閉系として覆い、そのあと吐出口から溶液を吸引するという構成をとるため、このキャップ部分の機密性が重要となる。そのため、キャップが吐出口面近傍に接触する部分はゴムのような弾性体によって押し付けられて完全な機密性を確保するようにしている。そしてこのような機密性を確保した良好なキャップを行うためには、噴射ヘッド11の周囲にはそれ相応の空間を必要とするため、本発明では、その空間Bを確保した状態で、レーザ光照射ヘッドユニット23を配置するようにしている。
図22は、本発明のさらに他の特徴を説明するための図であり、ここでは図21等に示した信頼性維持装置Aにさらに機能を加えたレーザ光照射ヘッドユニット23のレーザ光照射部、言い換えるならば、レーザ光学系の先端部をほこり等が付着しないようにカバーする機能を付け加えた信頼性維持装置A’を有した構成とした。そしてそのレーザ光照射部をカバーする部材は、図21等に示した信頼性維持装置Aと一体的に構成し、噴射ヘッド11の吐出口から溶液を吸引し、キャップするという機能とレーザ光照射部23Eをカバーする機能を兼ね備えたものとした。
本発明ではこのような構成とすることにより、吐出口部11Eのキャップ、吸引機能と、レーザ光学系のカバーという両機能を部品点数をそれほど増やすことなく実現している。
すなわち本発明では、噴射ヘッドは溶液噴射方向(今ここでは下向きとして説明している)に対して配置の向きを可変としている。図23(a),(b)はその1例で、噴射ヘッド11とレーザ光照射ヘッドユニット23を一体的に搭載したキャリッジ12は、図23(a)において、回転軸Cを中心に矢印の方向に跳ね上がるように回転可能としている。図23(b)は、そのキャリッジ12が上部に跳ね上がった状態を示した。なお、この図ではキャリッジ12が時計回りに90°跳ね上がった状態である。
そして図24に示すようにこの状態において、信頼性維持装置Aを図の矢印方向(今この例では水平方向)から装着し、キャップ、溶液吸引等の一連の信頼性維持作業を行うのである。
なお、図23(a),(b)において、図11と同一の符号については、構成の説明を省略する。
より好ましくは、上記説明のように、吐出ヘッドユニット11の溶液噴射方向に対して回転軸Cを回転中心として時計回りに回転して跳ね上がる場合の角度を他の角度ではなく、直角(90°)、あるいは180°とする方がよい。これは跳ね上がった後に、信頼性維持装置Aを移動させてキャップを行う(あるいは噴射ヘッド側が移動してきてキャップを行う)場合に、信頼性維持装置Aと吐出ヘッドユニット11の相対的な移動を行う機構を簡単な構成で実現できるからである。
非噴射時に回転軸Cを回転中心として180°回転する場合も同様である。要するに90°の倍数の角度で回転(跳ね上がる)するようにすることにより、その後の信頼性維持装置Aの運動方向も、直線運動の組み合わせ、つまり移動方向としては90°の倍数の方向への単純な直線運動とすることができるということが本発明のポイントである。
すなわち、吐出ヘッドユニット11の向きを溶液56の噴射方向と異なる向きとするときの角度は、溶液56の噴射方向に対して90°または180°である。
図23、図24等に示したように、本発明の吐出ヘッドユニット11とレーザ光照射ヘッドユニット23を一体的に搭載したキャリッジ12は、溶液非噴射時に信頼性維持装置Aを作動させるために、キャリッジ(保持手段)12を回転軸Cを回転中心として時計回りに90度回転して一体的に向きを変えたときに、レーザ光照射ヘッドユニット23が噴射ヘッド11の上部に位置するように配置する。また、図11、図23等に示したように、吐出ヘッドユニット11に溶液56を供給する補助容器49も吐出ヘッドユニット11に近接して、キャリッジ12に一体的に搭載されているため、レーザ光照射ヘッドユニット23は、この補助容器49よりも上部に位置するように配置する。
すなわち、キャリッジ(保持手段)12によって、吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)11とレーザ光照射ヘッドユニット(レーザ光照射手段)23の向きを一体的に変えるとき、そのレーザ光照射ヘッドユニット23が吐出ヘッドユニット11より上方に位置する。
すなわち、キャリッジ(保持手段)12によって、吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)11とレーザ光照射ヘッドユニット(レーザ光照射手段)23の向きを一体的に変えるとき、そのレーザ光照射ヘッドユニット23が吐出ヘッドユニット11に溶液56を供給する補助容器49より上方に位置する。
ところで、図3、図4で液滴が基板面に斜めに噴射する図を示したが、これは検出光学系32と、噴射ヘッド33を併せて図示するためにこのように液滴が斜めに飛翔している図としたが、実際には基板に対してほぼ垂直に当たるように噴射付与するようにしている。
また、実施例で説明した噴射ヘッドはピエゾ素子を利用した噴射ヘッドであるが、サーマル方式(バブル方式)の噴射ヘッド、あるいは他の方式であってもいいのはいうまでもない。この場合、高密度なマルチノズル配列(例えば400dpi〜1200dpiで100〜2000ノズル配列)が簡単に実現でき、高精細化を必要とする機能性デバイス、配線パターン等を高速で実現できる。
また、単にディスプレイ装置に適用するのみならず、機能性素子として有機トランジスタなども本発明の手法を利用して好適に製作される。さらに、噴射溶液としてレジスト材料などを用いることによって、レジストパターンやレジスト材料による3次元構造体を形成する場合にも適用され、本発明でいうところの機能性素子とは、このようなレジスト材料のような樹脂材料によって形成される膜パターンあるいは3次元構造体も含むものである。
また、これらの電極パターンは、通常は蒸着等の薄膜形成プロセスおよびフォトリソグラフィー、エッチング等のパターン形成によって形成されるが、これらの電極パターン形成においても本発明を適用して、レーザ光照射ならびに金属微粒子を分散させた溶液の噴射によって形成するのもよい方法である。
11 吐出ヘッドユニット(噴射ヘッド)
11E 吐出口部
11e 吐出面
12 キャリッジ(保持手段)
13 基板保持台
14 基板(基体)
14a 表面
15 機能性材料を含有する溶液の供給チューブ
16 信号供給ケーブル
17,21 コントロールボックス
18 X方向スキャンモータ
19 Y方向スキャンモータ
20 コンピュータ
22 基板位置決め/保持手段
23 レーザ光照射ヘッドユニット(レーザ光照射手段)
23E レーザ光照射部
24 レーザ光制御信号ケーブル
25 コントロールユニット
26 空隙
28 空気層
31 ヘッドアライメント制御機構
32 検出光学系
33 噴射ヘッド
34 ヘッドアライメント微動機構
36 画像識別機構
37 XY方向走査機構
38 位置検出機構
39 位置補正制御機構
40 噴射ヘッド駆動・制御機構
41 光軸
42 素子電極
43 液滴
44 液滴着弾位置
45 流路
46 ピエゾ素子
49 補助容器
51 液容器
52 容器保持部材
53 容器保持部材の縁
54 ポンプ
56 溶液
57 フィルター
65 ノズル
66 発熱体基板
67 蓋基板
68 シリコン基板
69 個別電極
70 共通電極
71 発熱体
74 溝
75 凹部領域
76 溶液流入口
131 噴射ヘッド
131a,138,162 凹部
132 キャリッジ(保持手段)
132a 側壁面取り部
133 ノズル
134 キャップスライド
135 レバー
136 溶液吸収体
136a,159 通路
137 深孔
139 キャップ
139a,167 孔
140 軸孔
141,155 軸
142 キャップ固定板
143,145 スナップリング
144 ボス
146,163 圧縮ばね
147 ばね性ロック部材
150a 開口
151 台座
152 吸引室
153 環状封止溝
154,161 Oリング
157 太径部
158 細径部
160 弁
164 連通孔
165 吸引管
166 空所
170 吸引ポンプ本体
171 ピストン
A,A’ 信頼性維持装置
C 回転軸
Claims (3)
- 基体上に機能性材料を含有する溶液を噴射付与し、該溶液中の揮発成分を揮発させ、固形分を前記基体上に残留させることによって機能性基体を製造する機能性基体製造装置において、
前記基体上にレーザ光を照射するレーザ光照射手段と、
前記基体上に機能性材料を含有した溶液を噴射する噴射ヘッドと、
該噴射ヘッドに溶液付与情報を入力する情報入力手段と、
前記噴射ヘッドに備える吐出面をキャップして被うとともに吸引する信頼性維持装置とを有し、
前記噴射ヘッドは、前記基体に相対する位置に配されるとともに、前記基体と相対移動を行いながら、前記情報入力手段により入力された前記溶液付与情報に基づいて、前記基体の所望の位置に、前記レーザ光照射手段によって前記基体表面に照射されるレーザ光の軌跡に沿って前記溶液を噴射する機能性基体製造装置であって、
前記レーザ光照射手段と前記噴射ヘッドとを保持手段に搭載し、
該保持手段は搭載する前記レーザ光照射手段と前記噴射ヘッドの向きを一体的に可変とし、該向きは、前記溶液の噴射方向と異なる向きにして、前記噴射ヘッドに備える吐出面をキャップして被うとともに吸引する信頼性維持装置を装着した場合、前記レーザ光照射手段が前記噴射ヘッドより上方に位置することを特徴とする機能性基体製造装置。 - 前記保持手段によって、前記噴射ヘッドと前記レーザ光照射手段の向きを一体的に変えるとき、該レーザ光照射手段が前記噴射ヘッドに溶液を供給する補助容器より上方に位置することを特徴とする請求項1に記載の機能性基体製造装置。
- 請求項1または2に記載の機能性基体製造装置によって製造されることを特徴とする機能性基体。
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