JP3869098B2 - 搬送装置、基板搬入搬出装置及び基板処理装置 - Google Patents

搬送装置、基板搬入搬出装置及び基板処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、収納容器に対して被搬送物の搬送を行う搬送装置、基板搬入搬出装置、及び基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウエハや液晶用ガラス基板等の薄板状基板(以下、単に「基板」という)を処理する基板処理装置には、複数の処理部が設けられており、処理対象の基板に対して各処理部でそれぞれ異なる処理が施される。このような従来の基板処理装置には、基板を搬送する搬送装置が設けられており、当該搬送装置のアームが基板を複数枚収容するキャリアから1枚ずつ基板を取り出し、複数の処理部が設けられた処理ユニット側に搬送する。
【0003】
このような搬送装置では、アームがキャリアに対して常に正確な位置にアクセスし、基板をキャリアに形成された所定の位置に搬送したり、又は所定の位置から基板を取り出すことが必要とされる。ここで、アームがアクセスする位置が正確な収納位置からズレていると、基板を傷つけたり、基板に不要なパーティクルが付着させたりするおそれがあり、好ましくない。
【0004】
ところが、現実には基板を保持するアームを構成する部材の加工誤差、各部材を取り付ける際の取り付け誤差、及び搬送装置を組み立てる際の組立誤差等の種々の誤差が原因となって、搬送装置のアームは、正確な収納位置にアクセスせず、正確な収納位置からズレを生じることとなる。
【0005】
このような誤差等による位置ズレを解消するために、従来より実際に基板を搬送するのに先だってオペレータによる搬送装置に対するティーチング作業が行われている。このティーチング作業は、装置のメンテナンスの度に行うことが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の基板処理装置における搬送装置のティーチング作業は、実際にアームに基板を載せ、オペレータが手動でアームを少しずつ移動させながら、キャリアの所定の収納位置にアームを近づけ、目視にて合わせ込みを行うものであった。従って、従来のティーチング作業は、非常に面倒で時間のかかる作業であった。また、ティーチング作業を行うオペレータの経験や技術力によって、その精度に大きく差が生じることとなっていた。
【0007】
また、キャリアが、ポッド(POD)と呼ばれるような基板を外気に晒さない基板収納容器である場合は気密性が要求されるため、キャリアは隙間のないように構成されている。従って、目視にてティーチング作業を行う場合、アームと収納位置との位置関係を確認することは、非常に困難なものとなる。
【0008】
このようにティーチング作業はオペレータの負担となるとともに、ティーチング作業に時間がかかることや精度にばらつきが生じることは、基板処理装置を効率的かつ正確に運転するという観点から考えても好ましいものではない。
【0009】
そこで、この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、オペレータの負担を低減するとともに、正確かつ短時間で効率的に位置ズレを解消することができる搬送装置、基板搬入搬出装置、及び基板処理装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、収納容器に対してアームによって被搬送物の収納又は取り出しを行う搬送装置であって、(a)収納容器の所定位置に第1の治具が設置され、かつ、アームに第2の治具を保持させた状態で、第1の治具に対して第2の治具を所定の相対的位置関係になるまで近接させ、当該近接状態においてアームをそれぞれ異なる複数の方向に移動させることによって、前記複数の方向のそれぞれについて第1の治具を検出して位置情報として取得する制御手段と、(b)前記位置情報に基づいて、アームが収納容器に対して被搬送物の収納又は取り出しを行う際の基準位置を設定する設定手段とを備え、第1と第2の治具のうちの一方には、少なくともその一部に所定の形状を有する被検出部が形成されているとともに、第1と第2の治具のうちの他方には、被検出部に感応するセンサが設けられており、制御手段は、 (a1) 被検出部を横切って通過する少なくとも3つの軌跡のそれぞれに沿ってセンサの検出ポイントが移動するようにアームを移動させる移動制御手段と、 (a2) センサの検出ポイントが少なくとも3つの軌跡のそれぞれに沿って移動する過程にてセンサが検出した被検出部の一対のエッジを一対のエッジ検出位置として取得することにより、被検出部について少なくとも3つの一対のエッジ検出位置を取得するエッジ位置検出手段と、 (a3) 少なくとも3つの一対のエッジ検出位置に基づいて位置情報を得る位置情報取得手段とを備えている。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の搬送装置において、エッジ位置検出手段は、 (a2-1) センサの検出ポイントが少なくとも3つの軌跡のそれぞれの順方向に沿って移動する過程にてセンサが検出した被検出部の一対のエッジを一対の順方向エッジ検出位置として取得することにより、被検出部について少なくとも3つの一対の順方向エッジ検出位置を取得する順方向検出手段と、 (a2-2) センサの検出ポイントが少なくとも3つの軌跡のそれぞれの逆方向に沿って移動する過程にてセンサが検出した被検出部の一対のエッジを一対の逆方向エッジ検出位置として取得することにより、被検出部について少なくとも3つの一対の逆方向エッジ検出位置を取得する逆方向検出手段と、を備え、位置情報取得手段は、少なくとも3つの一対の順方向エッジ検出位置と少なくとも3つの一対の逆方向エッジ検出位置とに基づいて位置情報を得ることを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の装置において、順方向検出手段および逆方向検出手段のそれぞれは、アームを移動させつつ当該移動と並行してセンサによる被検出部の検出出力を取り込むことを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の発明は、基板を複数枚収容する収納容器を載置する載置台が設けられるとともに、載置台に載置される収納容器に対して基板を搬入搬出する基板搬送手段として、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の搬送装置を備えることを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の発明は、基板に対して所定の処理を行う処理部を備え、収納容器から基板を取り出し、処理部に搬送するとともに、処理部において所定の処理が終了した基板を処理部から受け取り、収納容器に収納する基板搬送手段として、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の搬送装置を備えることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
<1.基板処理装置の全体構成>
まず、本発明に係る基板処理装置の全体構成について説明する。図1は、この実施の形態における基板処理装置を示す概略平面図である。
【0019】
図1に示すように、この実施の形態においては、基板処理装置は、インデクサIDとユニット配置部MPとインターフェイスIFとを備えている。
【0020】
インデクサIDには、基板Wを搬送する搬送装置TR1が設けられており、当該搬送装置TR1が基板Wを収納容器であるキャリアCから取り出してユニット配置部MPに搬出したり、所定の処理が終了した基板Wをユニット配置部MPから受け取ってキャリアCに収納する。このようにインデクサIDは、ユニット配置部MPとの関係において基板搬入搬出装置として機能する。
【0021】
ユニット配置部MPには、その4隅に基板に処理液による処理を施す液処理ユニットとして、基板を回転させつつレジスト塗布処理を行う塗布処理ユニットSC1、SC2(スピンコータ)と、露光後の基板の現像処理を行う現像処理ユニットSD1、SD2(スピンデベロッパ)とが設けられており、塗布処理ユニットSC1、SC2の間に基板に純水等の洗浄液を供給して基板を回転洗浄する洗浄処理ユニットSS(スピンスクラバ)が配置されている。さらに、これらの液処理ユニットの上側には、基板を冷却処理するクールプレート部や加熱処理するホットプレート部等の熱処理を行う複数の熱処理ユニットが配置されている。そして、ユニット配置部MPの中央部には搬送装置TR2が設けられており、当該搬送装置TR2が基板Wを液処理ユニットや熱処理ユニット間で順次に搬送することによって基板Wに対する所定の処理を施すことができる。
【0022】
インターフェイスIFは、ユニット配置部MPにおいてレジストの塗布が終了した基板を図示しない露光装置側に渡したり露光後の基板を露光装置側から受け取るために設けられているものである。当該インターフェイスIFの内部には、基板をユニット配置部MPから受け取ったり、露光後の基板をユニット配置部に渡したりするための搬送装置TR3が設けられているとともに、基板を一時的にストックするための収納容器であるキャリアCを備えている。
【0023】
上記のような構成の基板処理装置において、キャリアCに対して基板を搬送する搬送装置について、搬送装置のアームがキャリアCに対して常に正確な位置にアクセスし、基板をキャリアCに形成された所定の位置(棚)に搬送したり、又は所定の位置(棚)から基板を取り出すことが必要とされるが、これらの搬送装置についてのティーチングを自動で行うことにより、オペレータの負担を低減するとともに、正確かつ短時間で効率的に搬送装置の組立誤差等による位置ズレを解消する内容について以下に説明する。
【0024】
<2.搬送装置の構成>
次に、インデクサIDにおける搬送装置TR1について説明する。図2は、搬送装置TR1の外観斜視図である。この搬送装置TR1は、円形の基板を保持するアーム31を備え、このアーム31を水平方向に屈伸動作させる水平移動機構(X軸移動機構)と、伸縮しつつ鉛直方向に移動させる伸縮昇降機構(Z軸駆動機構)と、Y軸方向に設けられたボールネジ77,ガイドレール76に沿って搬送装置TR1を移動させるように平行移動機構(Y軸移動機構)とが設けられている。さらに、搬送装置TR1は、図1に示すキャリアCの基板Wを取り出してユニット配置部MPに搬送するために、搬送装置TR1の中心の鉛直軸周りに回転させる回転駆動機構も備えている。
【0025】
まず、アーム31の屈伸運動について説明する。アーム31は、図3に示すような構成となっている。図3は、アーム31の内部構造を示す側方断面図である。アーム31は、基板Wを載置する先端側の第1アームセグメント34と、この第1アームセグメント34を水平面内で回動自在に支持する第2アームセグメント33と、この第2アームセグメント33を水平面内で回動自在に支持する第3アームセグメント32と、この第3アームセグメント32を水平面内で回動させるX軸駆動部D3と、このX軸駆動部D3によって第3アームセグメント32を回動させたときに第2アームセグメント33及び第1アームセグメント34に動力を伝達してこれらの姿勢および移動方向を制御する屈伸機構である動力伝達手段46とが設けられている。
【0026】
第1アームセグメント34の基端部には、第1回動軸51が下方に垂設固定されている。また、第2アームセグメント33の先端部には、第1回動軸51を回動自在に軸受けする第1軸受け孔52が穿設されている。また、第2アームセグメント33の基端部には、第2回動軸53が下方に垂設固定されている。第3アームセグメント32は、第2アームセグメント33と同じ長さ寸法に設定されており、その先端部には、第2回動軸53を回動自在に軸受けする第2軸受け孔54が穿設されている。また、第3アームセグメント32の基端部には、X軸駆動部D3の回転力が伝達される第3回動軸55が、下方に向けて垂設固定されている。
【0027】
動力伝達手段46は、第1回動軸51の下端に固定された第1プーリ61と、第2軸受け孔54の上面側において第2回動軸53に固定された第2プーリ62と、第1プーリ61と第2プーリ62との間に掛架された第1ベルト63と、第2回転軸53の下端に固定された第3プーリ64と、第3アームセグメント32に固定されて第3回動軸55を遊嵌する第4プーリ65と、第3プーリ64と第4プーリ65との間に掛架された第2ベルト66とを備えている。
【0028】
ここで、第1プーリ61の径と第2プーリ62の径とは2対1に設定され、また、第3プーリ64の径と第4プーリ65の径とは1対2に設定されている。また、第1回動軸51から第2回動軸53までの距離と、第2回動軸53から第3回動軸55までの距離は、同一の長さRに設定されている。
【0029】
図4は、アーム31の動作を概念的に説明する図である。図3,図4により動作について説明すると、X軸駆動部D3が第3回動軸55を介して第3アームセグメント32bを角度αだけ反時計回りに回動させると、第3アームセグメント32の先端部に軸受された第2回動軸53は、第2ベルト66及び第3プーリ64を通じて第3回動軸55の2倍の角度β=2αだけ時計回りに回動する。これによって、第2アームセグメント33の先端部に軸受けされた第1回動軸51は、X軸方向に直進する。この際、第1回動軸51は、第2プーリ62及び第1ベルト63を通じて回動角を制御されている。ここで、第2アームセグメント33を基準とすると、第1回動軸51は、第2回動軸53の1/2倍の角度γ=αだけ反時計回りに回動することになるが、第2アームセグメント33自体が回動しており、結果的に、第1アームセグメント34は、X軸駆動部D3に対する姿勢を維持しながらX軸方向に直進する。このようにして、搬送装置TR1のアーム31は、X軸に沿って屈伸運動を行う。
【0030】
次に、搬送装置TR1の伸縮昇降機構および回転駆動機構について説明する。図2に示す搬送装置TR1の伸縮昇降機構は、いわゆるテレスコピック型の伸縮機構であり、カバー41dをカバー41cに収納可能であり、カバー41cをカバー41bに収納可能であり、カバー41bをカバー41aに収納可能である。そして、アーム31を降下させる際には、カバーを順次に収納していくことができ、逆に、アーム31を上昇させる際には収納した状態のカバーが順次に引き出されるように実現されている。
【0031】
また、この搬送装置TR1は基台44上に設置されており、基台44の中心を軸として回転することができるように回転駆動機構が構成されている。なお、基台44の下部は、ボールネジ77およびガイドレール76に取り付けられている。
【0032】
図5は、搬送装置TR1の動作を説明するための側面断面図である。図5に示すように、この搬送装置TR1の内部は、いわゆるテレスコピック型の多段入れ子構造となっており、収縮時において、昇降部材42aは昇降部材42bに収納され、昇降部材42bは昇降部材42cに収納され、昇降部材42cは昇降部材42dに収納され、昇降部材42dは固定部材42eに収納されるように構成されている。
【0033】
そして、昇降部材42b,42c,42dには、それぞれプーリ47a,47b,47cが取り付けられている。これらプーリ47a,47b,47cには、ベルトL3,L2,L1が掛架されている。そして、ベルトL1の一端は固定部材42eの上部に固定されており、他端は昇降部材42cの下部に固定されている。同様に、ベルトL2は昇降部材42dの上部と昇降部材42bの下部に固定されており、ベルトL3は昇降部材42cの上部と昇降部材42aの下部に固定されている。
【0034】
そして、回転台45上に設置されたモータ等のZ軸駆動部D1を駆動することにより、支持部材48が昇降し、この支持部材48に固着された昇降部材42dが昇降する。ここで、伸縮昇降機構を伸長することによりアーム31を上昇させる場合について説明する。まず、Z軸駆動部D1の駆動により、支持部材48が上昇し、同時に、昇降部材42dが上昇する。昇降部材42dが上昇するとそれに取り付けられていたプーリ47cも同時に上昇する。上記のようにベルトL1の一端が固定部材42eに固定されているとともにベルトL1の長さは一定であるため、プーリ47cが上昇するとベルトL1に引き上げられるようにして昇降部材42cが上昇する。昇降部材42cが上昇するとそれに取り付けられていたプーリ47bが上昇し、ベルトL2に引き上げられるようにして昇降部材42bが上昇する。昇降部材42bが上昇するとそれに取り付けられていたプーリ47aが上昇し、ベルトL3に引き上げられるようにして昇降部材42aが上昇する。このようにして、昇降部材42aの上側に設置されているアーム31を上昇させることができる。
【0035】
また、伸縮昇降機構によって搬送装置TR1を収縮させることによりアーム31を下降させる場合については、上記と逆に、Z軸駆動部D1の駆動により、支持部材48を下降させるようにすれば、各昇降部材が順次に連動して下降し、昇降部材42aの上側に設置されているアーム31を下降させることができる。
【0036】
なお、カバー41a〜41dは、それぞれ昇降部材42a〜42dに取り付けられており、これらカバー41a〜41dの昇降動作は、昇降部材42a〜42dの動作に連動している。
【0037】
そして、θ軸回転駆動部D4は、回転台45を基台44の軸θを中心に回転させるための駆動手段であり、モータ等によって構成されている。従って、回転台45が軸θを中心に回転することによって、アーム31が軸θを中心として回転することが可能となっている。
【0038】
また、搬送装置TR1をY軸に沿って移動させるために、ボールネジ77を回転させる図示しないY軸駆動部D2が設けられている。
【0039】
上記のような構成により搬送装置TR1は、X,Y,Z軸の3次元について移動自在となり、インデクサIDに設けられた複数のキャリアCのうちの任意のキャリアCにアーム31をアクセスさせることができるとともに、キャリア内の任意の収容位置に対してもアーム31をアクセスさせることができる。
【0040】
なお、インターフェイスIFに設けられた搬送装置TR3についても3次元的に動作可能なように構成されており、インターフェイスIF内のキャリアCに対してそのアームをアクセスさせることが可能となっている。
【0041】
<3.ティーチング処理に使用する治具>
上記のような構成において、アーム31がキャリアCに対して常に正確な位置にアクセスし、基板をキャリアに形成された所定の位置に搬送したり、又は所定の位置から基板を取り出すために、自動的にティーチング処理を行う。
【0042】
そして、自動的にティーチング処理を行うために、この実施の形態では、2種類の治具を使用する。ここでは、この2種類の治具について説明する。
【0043】
まず、第1の治具(以下、「センタリング治具」という)は、図6に示すような構造となっている。図6(a)はセンタリング治具100を下方から見た平面図であり、図6(b)は、図6(a)の平面図におけるA−A断面図である。図6に示すように、センタリング治具100は、搬送装置による搬送の対象物である基板と略同形状の円形とされた薄板状の本体部110と、本体部110の中心位置に設けられた検出ピン120とを備えている。例えば、処理対象の基板が直径300mmの円盤状である場合は、センタリング治具の本体部110は、直径300mmよりも数mm程度大きい直径の円形である。しかし、このような形状に限定するものではなく、キャリアCに収納することができる形状であれば良く、少なくとも一部が基板の外形に沿った形状でも良い。
【0044】
そして、図6(b)に示すように検出ピン120の下部には、所定の直径を有する円柱状の被検出部122が設けられている。また、検出ピン120と本体部110との接合部は、被検出部122の直径よりも小さい所定の直径となっており、本体部110と被検出部122との間に凹部121が形成されている。なお、検出ピン120の被検出部122と凹部121の形状・寸法は、予め決められている。
【0045】
次に、第2の治具(以下、「センシング治具」という)は、図7に示すような構成となっている。図7(a)はセンシング治具200を上から見た平面図であり、図7(b)は、センシング治具200の側面図である。図7に示すように、センシング治具は、センタリング治具と同様に薄板状の本体部210を有している。そして、その本体部210には、投光部231,241と受光部232,242とが設けられており、投光部231と受光部232とで1つの光センサを形成し、同様に投光部241と受光部242とで別の1つの光センサを形成する。これら光センサの光軸は、図7(a)に示すように略直交するように設けられているとともに、図7(b)に示すように本体部210の下面から所定の高さ位置となる位置に設けられている。また、これら光センサの2つの光軸が交わる位置は、基板の中心に相当する位置から距離aだけアーム31の先端側に位置する。
【0046】
このセンシング治具200の本体部210の形状は、アーム31が保持できる形状であれば良く、少なくとも一部がアーム31に位置決め保持される形状、即ち基板の裏面周縁部と実際に接触して基板を支持するアーム31の基板支持部の配置に対応した形状であれば良く、例えばその一部が基板の外形に沿った形状でも良い。
【0047】
アーム31が、当該センシング治具200を搬送する際は、本体部210を保持した状態で搬送する。従って、センシング治具200がアーム31にセットされた際に、センシング治具200がアーム31に対して常に所定の位置関係となる位置に固定される。
【0048】
なお、投光部231,241と受光部232,242とを駆動するために接続される図示しないケーブルは、アーム31に設けられるコネクタに接続されるようになっている。
【0049】
<4.ティーチング処理を行うための搬送装置の制御機構>
次に、アーム31のアクセスする位置についてのティーチング処理を行うための制御機構について説明する。図8は、ティーチング処理を行うための制御機構を示すブロック図である。なお、図8には、上述したセンシング治具200が、アーム31に設置されている場合のブロック図を示している。
【0050】
図8に示すように、制御部130は、アーム31に対する駆動命令を出すCPU101と、予めプログラムが書き込まれたROM102と、ユーザプログラムや位置情報等を格納するRAM103と、インタフェース104と、サーボ制御部105とを備えている。そして、ROM102,RAM103,インタフェース104及びサーボ制御部105は全てCPU101に接続されている。
【0051】
インタフェース104には、コネクタ270を介してセンシング治具の光センサ230,240に接続されている。光センサ230は投光部231と受光部232とからなる光センサであり、光センサ240は投光部241と受光部242とからなる光センサである。
【0052】
サーボ制御部105は、Z軸駆動部D1、Y軸駆動部D2、X軸駆動部D3、θ軸回転駆動機構及びエンコーダE1,E2,E3,E4に接続されている。ここで、エンコーダE1はZ軸駆動部D1の駆動量を、エンコーダE2はY軸駆動部D2の駆動量を、エンコーダE3はX軸駆動部D3の駆動量を、エンコーダE4はθ軸回転駆動部D4の駆動量を、それぞれ検出するために設けられたものである。従って、各エンコーダE1,E2,E3,E4の出力をサーボ制御部105を介して得ることにより、CPU101は、搬送装置TR1の動作した変位量を検知することができ、これによって、CPU101は各アームの位置情報を得ることができる。また、CPU101は、サーボ制御部105に対してZ軸,Y軸,X軸,θ軸のそれぞれの駆動量を出力して搬送装置TR1の駆動を制御することができる。
【0053】
なお、θ軸回転駆動部D4は、主として、図1に示すようにキャリアCから受け取った基板をユニット配置部MP側に搬送するために搬送装置TR1を回転させる機構であるため、搬送装置TR1がキャリアCにアクセスする位置についてのティーチング処理は、X軸,Y軸,Z軸の3軸について行われる。
【0054】
また、制御部130のCPU101は、基板処理装置を統括的に制御するメインコントローラMCが接続されている。そして、メインコントローラMCには、オペレータに対して情報を表示するための表示部111と、オペレータが処理コマンド等を入力するための操作入力部112とが接続されている。
【0055】
<5.ティーチング処理1>
搬送装置TR1のアーム31がキャリアCの正確な収納位置にアクセスするように補正するためのティーチング処理について説明する。このようなティーチング処理の概要は、予めオペレータがキャリアCの任意の収納位置(棚)にセンタリング治具100をセットするとともに、アーム31上にセンシング治具200をセットした後、アーム31がセンタリング治具100がセットされたキャリアCに対して自動的にアクセスし、センシング治具200によってセンタリング治具100に形成された被検出部122を検出することによって各軸についての位置情報を取得し、この位置情報に基づいてアーム31のアクセスすべき正確な位置を得る処理である。以下、ティーチング処理の詳細について説明する。
【0056】
この実施の形態におけるティーチング処理では、図9に示すようにまず前処理(ステップS100)が行われ、その後に実際の自動ティーチング処理(ステップS200)が行われる。
【0057】
前処理(ステップS100)は、図10に示すような手順で行われる。図10に示すように、まず、オペレータが表示部111の表示内容を確認しつつ、操作入力部112よりティーチング処理を実行するコマンドを指定し、入力する(ステップS101)。このとき、ティーチング処理を行うキャリアCを選択するとともに、何段目の収納位置においてティーチング処理を行うかについても決定し、それらの入力も同時に行う。
【0058】
ステップS102において、メインコントローラMCは、ティーチング処理についてのコマンドを受信すると、ティーチング処理についての所定のプログラムを実行することをCPU101に命令するとともに、ティーチング処理を行うキャリアCに対するアーム31のアクセスする位置のベース値をCPU101に送信する。
【0059】
ステップS103において、搬送装置TR1のアーム31にセンシング治具200をセットする。そして、ステップS104において、ステップS101で選択したキャリアCの決定した収納位置にセンタリング治具100をセットする。このとき、センタリング治具100は、キャリアCの奥に接触するように設置されるとともに、検出ピン120は下方向に突出した状態で設置される。
【0060】
オペレータの介在する前処理は、以上であるため、実際に自動ティーチング処理を開始させるべく、オペレータは操作入力部112より前処理が完了したことを入力する(ステップS105)。
【0061】
なお、上記の前処理(ステップS100)において、オペレータが行う操作は、操作入力部112よりコマンドを入力することと、各アームに治具をセットすることのみであるため、オペレータの熟練度等は全く要求されない。
【0062】
以上のようにして前処理(ステップS100)が終了すると、図9の自動ティーチング処理(ステップS200)が開始される。自動ティーチング処理(ステップS200)では、図11に示す処理が順次に行われる。
【0063】
まず、ステップS201において、CPU101は、各軸についての駆動部を駆動し、アーム31をティーチング対象のキャリアCの1段目の所定の高さ位置に位置させる。そして、CPU101は、サーボ制御部105に対して、X軸についてのベース値の示す位置から距離aだけ手前側にアーム31を伸ばすように命令する。これにより、サーボ制御部105は、X軸駆動部D3を駆動し、アーム31をその位置に伸ばす。この状態は、図12に示すようになる。すなわち、光センサ230,240による光軸の交わる位置は、センタリング治具100に設けられた検出ピン120から垂下した位置付近となる。
【0064】
そして、ステップS202において、CPU101はZ軸駆動部D1を駆動するように命令を行い、アーム31を+Z方向に上昇させる。ここで上昇させる移動量は、各光センサ230,240による光軸がセンタリング治具100の検出ピン120によって遮られる状態となるような移動量である。センタリング治具100は、キャリアCの何段目に収納されているかは、上記の入力操作により既知であるので、+Z方向への移動量は、演算により求めることができる。そして、演算によって求められた移動量に基づいて、サーボ制御部105はアーム31を+Z方向にZ軸駆動部D1を駆動する。
【0065】
そして、ステップS203において、CPU101は、光センサ230,240の双方の出力を監視し、いずれか一方でもその出力が「OFF」となっていれば、警報を発し、オペレータにティーチング処理の続行が不可能であることを通知し、処理を終了する。
【0066】
ここで、光センサ230,240の出力が「OFF」であるのは、各投光部231,241から出射された光が受光部232,242で受光している場合であり、光センサ230,240の出力が「ON」であるのは、各投光部231,241から出射された光が受光部232,242で受光していない場合(すなわち、光が遮られている場合)である。
【0067】
従って、図12の状態からアーム31を+Z方向に上昇させた状態で、いずれか一方が「OFF」していれば、ティーチング可能な範囲でないと判断し、オペレータに通知することとしている。この場合、オペレータは、アーム31の取り付け等をやり直した後に、ティーチング処理を再スタートすることとなる。このような再スタートを行わなければならないのは、アーム31の取り付け等が大幅にズレている場合等であるので、通常は、ステップS202までの処理を行うと、両光センサ230,240の出力は「ON」となり、このような警報・停止ということにはならず、ステップS204へと進む。
【0068】
そして、ステップS204では、CPU101はアーム31を−Z方向(すなわち、下降させる方向)にアーム31を低速で移動させるべく、サーボ制御部105に命令を出す。そして、CPU101は、命令を出すとともに、光センサ230の出力が「OFF」となるのを監視する。サーボ制御部105は、CPU101からの命令に応じてZ軸駆動部D1を駆動し、アーム31を低速で下降させる。CPU101は、アーム31の下降中に光センサ230が「OFF」したことを検出すると、アーム31の下降動作を即時停止するようサーボ制御部105に命令する。これにより、サーボ制御部105はZ軸駆動部D1を停止させ、アーム31が停止する。
【0069】
そして、ステップS205において、アーム31を上昇させ、光センサ230による検出ポイント(すなわち、光の位置)を被検出部122のほぼ中央部に位置させる。ステップS204でアーム31が停止した位置は、検出ピン120の被検出部122の下端の位置である。また、検出ピン120の被検出部122の形状・寸法は設計上既知である。従って、このステップS205では、被検出部122の部分の高さの2分の1に相当する量だけ上昇させることとなる。
【0070】
ステップS205までの処理により、光センサ230による検出ポイントは、図13に示す位置P1に示す位置となる。
【0071】
そして、次に、ステップS210のY軸の位置情報検出処理が行われ、Y軸についての位置情報が検出される。具体的には、図14に示す手順が行われる。まず、ステップS211において、CPU101は、Y軸を低速で+Y方向に移動させるように命令するとともに、光センサ230の出力が「OFF」となるのを監視する。サーボ制御部105は、CPU101からの命令に応じてY軸駆動部D2を駆動し、アーム31を低速で+Y方向に移動させる。この動作により、図13に示すように位置P1にあった光センサ230の検出ポイントも+Y方向へと移動する。
【0072】
そして、ステップS212において、CPU101が光センサ230が「OFF」したことを認識すると、Y軸を即時停止するようにサーボ制御部105に命令する。サーボ制御部105は、この命令によりY軸駆動部D2を停止させる。そして、CPU101は、エンコーダE2より得られるY軸の現在位置をサーボ制御部105を介して取得し、位置情報YFとしてRAM103に格納する。
【0073】
この状態を、図13により説明すると、光センサ230の検出ポイントがアーム31の+Y方向への移動に伴って、右方向に移動し、光センサ230が被検出部122の右側のエッジ位置で「OFF」となり、CPU101は位置情報YFを取得する。
【0074】
そして、ステップS213において、CPU101は、Y軸を−Y方向に移動させる。このステップS213における−Y方向への移動は、光センサ230の検出ポイントの位置を被検出部122のエッジ位置から開放するものであり、光センサ230の出力が安定して「ON」状態となる位置に移動させるものであれば良い。
【0075】
そして、ステップS214において、CPU101は、Y軸を低速で−Y方向に移動させるように命令するとともに、光センサ230の出力が「OFF」となるのを監視する。サーボ制御部105は、CPU101からの命令に応じてY軸駆動部D2を駆動し、アーム31を低速で−Y方向に移動させる。この動作により、図13において、光センサ230の検出ポイントも−Y方向へと移動する。
【0076】
そして、ステップS215において、CPU101が光センサ230が「OFF」したことを認識すると、Y軸を即時停止するようにサーボ制御部105に命令する。サーボ制御部105は、この命令によりY軸駆動部D2を停止させる。そして、CPU101は、エンコーダE2より得られるY軸の現在位置をサーボ制御部105を介して取得し、位置情報YRとしてRAM103に格納する。
【0077】
この状態を、図13により説明すると、光センサ230の検出ポイントがアーム31の−Y方向への移動に伴って、左方向に移動し、光センサ230が被検出部122の左側のエッジ位置で「OFF」となり、CPU101は位置情報YRを取得する。
【0078】
そして、ステップS216において、CPU101は、Y軸の位置を「YR+(YF−YR)/2」の位置に移動させる。この位置は、すなわち、被検出部122の中央部である。従って、ステップS216を行うと、投光部231からの光は、被検出部122の中央部に照射されることとなる。以上で、図11のステップS210のY軸の位置情報検出の処理が終了する。
【0079】
そして、次に、図11に示すX軸の位置情報検出処理(ステップS220)が行われ、X軸についての位置情報が検出される。具体的には、図15に示す手順が行われる。まず、ステップS221において、CPU101は、X軸を低速で+X方向に移動させるように命令するとともに、光センサ240の出力が「OFF」となるのを監視する。サーボ制御部105は、CPU101からの命令に応じてX軸駆動部D3を駆動し、アーム31を低速で+X方向に移動させる。この動作により、図13に示すように位置P1にあった光センサ240の検出ポイントも+X方向へと移動する。
【0080】
そして、ステップS222において、CPU101が光センサ240が「OFF」したことを認識すると、X軸を即時停止するようにサーボ制御部105に命令する。サーボ制御部105は、この命令によりX軸駆動部D3を停止させる。そして、CPU101は、エンコーダE3より得られるX軸の現在位置をサーボ制御部105を介して取得し、位置情報XFとしてRAM103に格納する。
【0081】
この状態を、図13により説明すると、光センサ240の検出ポイントがアーム31の+X方向への移動に伴って、左方向に移動し、光センサ240が被検出部122の左側のエッジ位置で「OFF」となり、CPU101は位置情報XFを取得する。
【0082】
そして、ステップS223において、CPU101は、X軸を−X方向に移動させる。このステップS223における−X方向への移動は、光センサ240の検出ポイントの位置を被検出部122のエッジ位置から開放するものであり、光センサ240の出力が安定して「ON」状態となる位置に移動させるものであれば良い。
【0083】
そして、ステップS224において、CPU101は、X軸を低速で−X方向に移動させるように命令するとともに、光センサ240の出力が「OFF」となるのを監視する。サーボ制御部105は、CPU101からの命令に応じてX軸駆動部D3を駆動し、アーム31を低速で−X方向に移動させる。この動作により、図13において、光センサ240の検出ポイントも−X方向へと移動する。
【0084】
そして、ステップS225において、CPU101が光センサ240が「OFF」したことを認識すると、X軸を即時停止するようにサーボ制御部105に命令する。サーボ制御部105は、この命令によりX軸駆動部D3を停止させる。そして、CPU101は、エンコーダE3より得られるX軸の現在位置をサーボ制御部105を介して取得し、位置情報XRとしてRAM103に格納する。
【0085】
この状態を、図13により説明すると、光センサ240の検出ポイントがアーム31の−X方向への移動に伴って、右方向に移動し、光センサ240が被検出部122の右側のエッジ位置で「OFF」となり、CPU101は位置情報XRを取得する。
【0086】
そして、ステップS226において、CPU101は、X軸の位置を「XR+(XF−XR)/2−k」の位置に移動させる。ここで、凹部121における検出ピン120の半径rと、被検出部122における半径Rとを用いると、定数kは「r<k<R」を満たす数である。従って、ステップS226により、光センサ240の検出ポイントは、図13に示す被検出部122の位置P2に位置することとなる。以上で、図11のステップS220のX軸の位置情報検出の処理が終了する。
【0087】
そして、次に、図11に示すZ軸の位置情報検出処理(ステップS230)が行われ、Z軸についての位置情報が検出される。具体的には、図16に示す手順が行われる。まず、ステップS231において、CPU101は、Z軸を低速で+Z方向(すなわち、アーム31を上昇させる方向)に移動させるように命令するとともに、光センサ240の出力が「OFF」となるのを監視する。サーボ制御部105は、CPU101からの命令に応じてZ軸駆動部D1を駆動し、アーム31を低速で+Z方向に移動させる。この動作により、図13に示すように位置P2にあった光センサ240の検出ポイントも+Z方向へと移動する。
【0088】
そして、ステップS232において、CPU101が光センサ240が「OFF」したことを認識すると、Z軸を即時停止するようにサーボ制御部105に命令する。サーボ制御部105は、この命令によりZ軸駆動部D1を停止させる。そして、CPU101は、エンコーダE1より得られるZ軸の現在位置をサーボ制御部105を介して取得し、位置情報ZFとしてRAM103に格納する。
【0089】
この状態を、図13により説明すると、光センサ240の検出ポイントがアーム31の+Z方向への移動に伴って、上方向に移動し、光センサ240が被検出部122の上側のエッジ位置で「OFF」となり、CPU101は位置情報ZFを取得する。
【0090】
そして、ステップS233において、CPU101は、Z軸を−Z方向(アーム31を下降させる方向)に移動させる。このステップS233における−Z方向への移動は、光センサ240の検出ポイントの位置を被検出部122のエッジ位置から開放するものであり、光センサ240の出力が安定して「ON」状態となる位置に移動させるものであれば良い。
【0091】
そして、ステップS234において、CPU101は、Z軸を低速で−Z方向に移動させるように命令するとともに、光センサ240の出力が「OFF」となるのを監視する。サーボ制御部105は、CPU101からの命令に応じてZ軸駆動部D1を駆動し、アーム31を低速で−Z方向に移動させる。この動作により、図13において、光センサ240の検出ポイントも−Z方向へと移動する。
【0092】
そして、ステップS235において、CPU101が光センサ240が「OFF」したことを認識すると、Z軸を即時停止するようにサーボ制御部105に命令する。サーボ制御部105は、この命令によりZ軸駆動部D1を停止させる。そして、CPU101は、エンコーダE1より得られるZ軸の現在位置をサーボ制御部105を介して取得し、位置情報ZRとしてRAM103に格納する。
【0093】
この状態を、図13により説明すると、光センサ240の検出ポイントがアーム31の−Z方向への移動に伴って、下方向に移動し、光センサ240が被検出部122の下側のエッジ位置で「OFF」となり、CPU101は位置情報ZRを取得する。
【0094】
そして、ステップS236において、CPU101は、Z軸の位置をキャリアCの1段目の位置まで下降させるように命令する。これにより、サーボ制御部105は、アーム31を下降させ、図12に示すような状態とする。その後、CPU101は、X軸を原点に戻すように命令し、サーボ制御部105のX軸駆動部D3の駆動により、アーム31はキャリアCの内部から退避する。以上で、図11のステップS230のZ軸の位置情報検出の処理が終了する。
【0095】
以上で、Y軸,X軸,Z軸の3軸についての位置情報を検出したこととなり、次に、図11に示すステップS240において、上記処理で取得した位置情報YF,YR,XF,XR,ZF,ZRに基づいて、偏差補正演算処理が行われる。この偏差補正演算処理では、それぞれの位置情報に基づいて、メインコントローラMCから得られたベース値と、光センサによって取得した正確な収納位置との差(ズレ量)を求める。具体的には、メインコントローラMCが予め保持しているX軸,Y軸,Z軸についてのそれぞれのベース値をXa,Ya,Zaとし、アーム31のズレ量をそれぞれΔX,ΔY,ΔZとすると、ΔX,ΔY,ΔZはそれぞれ、
【0096】
【数1】
Figure 0003869098
【0097】
【数2】
Figure 0003869098
【0098】
【数3】
Figure 0003869098
【0099】
として表される。ここで、数3における定数hは、センタリング治具100が収納された位置に応じた値であり、収納位置とセンタリング治具100の検出ピン120の寸法などから求まる値である。
【0100】
そして、ステップS240においてCPU101は、RAM103に格納した位置情報YF,YR,XF,XR,ZF,ZRを読み出し、これらを数1〜数3に基づいて演算することにより、それぞれの軸方向についてのアーム31のズレ量ΔX,ΔY,ΔZを得ることができる。
【0101】
数1は、X軸についての予め設定されているベース値Xaと、X軸の位置情報検出処理(ステップS220)で検出した被検出部122の中心となるアームの位置との差分を求める式であり、検出したX軸上の位置が、本来の基板の中心の位置から距離aだけズレた位置で検出しているため、距離aについても考慮している。
【0102】
また、数2は、Y軸についての予め設定されているベース値Yaと、Y軸の位置情報検出処理(ステップS210)で検出した被検出部122の中心となるアームの位置との差分を求める式である。
【0103】
さらに、数3は、Z軸についての予め設定されているベース値Zaと、センタリング治具100が収納された位置におけるセンタリング治具100の本体部110の下面の高さ位置との差分を求める式である。
【0104】
これら数1〜数3により、各軸について得られたズレ量に基づいてアーム31がキャリアCに対してアクセスして基板の収納又は取り出しを行う際の基準位置となる正確な収納位置を求めることができる。
【0105】
そして、ステップS240でそれぞれの軸についての演算を行った後、ステップS250において、ステップS240で求めた値に基づいて正確なアーム31の基板の収納又は取り出しを行う際の基準位置となる収納位置を設定する。CPU101は、ズレ量ΔX,ΔY,ΔZをメインコントローラMCに出力し、メインコントローラMCがこれらの値に基づいて正確なキャリアCに対する収納位置を設定する。例えば、メインコントローラMCは、X軸,Y軸,Z軸についてはズレ量ΔX,ΔY,ΔZをベース値Xa,Ya,Zaのオフセット値として登録する。
【0106】
なお、上記ティーチング処理においては、任意のキャリアC内の複数の収納位置のうち1つの収納位置について位置情報を取得したが、複数の収納位置は所定の等間隔で形成されているため、1つの収納位置について位置情報を取得すれば、他の収納位置については演算によって正確な収納位置を求めることができる。また、上記のティーチング処理においては、複数のキャリアCのうちの1つのキャリアCについてティーチング処理を行ったが、複数のキャリアCは、Y軸に沿って等間隔に配置されているため、1つのキャリアCについて位置情報を取得すれば、他のキャリアCについては演算によって正確な収納位置を求めることができる。
【0107】
以上のようにして、X軸,Y軸,Z軸について、搬送装置TR1のアーム31がキャリアCにアクセスして基板の収納又は取り出しを行う際の基準位置となる収納位置についてのティーチング処理が終了する。なお、図11のフローチャートにおいて、CPU101は、ステップS201〜ステップS230の処理を行う際には位置情報を取得する制御手段として機能し、ステップS240及びS250の処理を行う際にはアーム31がキャリアCに対してアクセスして基板の収納又は取り出しを行う際の基準位置としての正確な収納位置を設定する設定手段として機能する。
【0108】
以上のような処理を行うことにより、正確かつ短時間で効率的に搬送装置TR1のアーム31がキャリアに対してアクセスすべき正確な収納位置を設定することができ、組立誤差等による偏差を解消することができる。
【0109】
また、キャリアが、ポッド(POD)と呼ばれるような基板を外気に晒さない収納容器である場合についても、自動的にティーチング処理を行うことができるため、オペレータが目視にてアームと収納位置との位置関係を確認することは必要なく、オペレータの負担を低減することができる。
【0110】
<6.ティーチング処理2>
ところで、上記のようなティーチング処理では、各軸についてアーム31を駆動する際には、各位置情報を的確に得るために低速で駆動する必要がある。また、各位置情報を得るためにアーム31を一方向にのみ移動させるものであるため、光軸の微妙なズレ等により検出する被検出部122のエッジがズレる可能性がある。そこで、上記のようなティーチング処理をさらに効率的に、かつ精度良く行うために次に示すような方法を行っても良い。
【0111】
ティーチング処理の全体的な処理手順は、図11のフローチャートと同様である。そして、図11に示すステップS210,S220,S230の処理を行う際は、アーム31を停止させずに位置情報を取り込むとともに、各軸について被検出部122を検出する際に、被検出部122の一対のエッジとクロスする所定の軌跡に沿ってプラス方向とマイナス方向にアーム31を往復動作させて4点の位置情報を取り込む。そして、これら4点の位置情報を平均することにより、被検出部122の中心を導くようにすることにより、アームを移動させる速度を上げることができるとともに、検出する位置情報の精度をも上昇させることができる。
【0112】
この場合の図11に示すステップS210のY軸の位置情報を検出する処理は、図17に示すような手順となる。また、図17に示す手順において、光センサ230の検出ポイントの移動する軌跡を図18に示す。
【0113】
まず、ステップS311において、Y軸を−Y方向に移動させ、光センサ230が安定して「OFF」する位置に光センサ230の検出ポイントを移動させる。このステップS311により、光センサ230の検出ポイントは図18に示す位置P3に移動することとなる。
【0114】
そして、ステップS312において、アーム31を+Y方向に移動開始させ、光センサ230が「ON」した位置を位置情報YF1としてRAM103に格納する。すなわち、はじめに図18の位置P3にある検出ポイントがアーム31の移動に伴って被検出部122に向かって移動し、被検出部122の左側のエッジを検出すると、そのエッジ位置を位置情報YF1として取得する。この位置情報YF1を取り込むときもアーム31は+Y方向に移動し続ける。
【0115】
そして、ステップS313において光センサ230が「OFF」した位置を位置情報YF2としてRAM103に格納する。このときのYF2の位置は、図18に示す被検出部122の右側のエッジ位置である。これにより、被検出部122の一対のエッジに対して順方向についてのエッジ検出を行ったこととなる。なお、この位置情報YF2を取り込むときもアーム31は+Y方向に移動し続ける。
【0116】
そして、ステップS314において光センサ230が「OFF」した位置から5mm程度移動させる。アーム31の往復移動させる際の折り返し点を光センサ230が「OFF」した位置とすると、光センサ230のON/OFFの切り替わり点が折り返し点となるため、好ましくない。そこで、ステップS314において光センサ230が「OFF」した位置から5mm程度移動させることとしたものであり、5mmに限定するものではない。
【0117】
そして、ステップS315において、アーム31を−Y方向に移動開始し、光センサ230が「ON」した位置を位置情報YR1としてRAM103に格納する。このときのYR1の位置は、図18に示す被検出部122の右側のエッジ位置である。
【0118】
アーム31は−Y方向に移動し続け、ステップS316において、光センサ230が「OFF」した位置を位置情報YR2としてRAM103に格納する。このときのYR2の位置は、図18に示す被検出部122の左側のエッジ位置である。これにより、被検出部122の一対のエッジに対して逆方向についてのエッジ検出を行ったこととなる。
【0119】
そして、ステップS317において、アーム31のY軸についての位置を「(YF1+YF2+YR1+YR2)/4」の位置に移動させる。この位置は、図18からも判るように被検出部122の中心位置である。
【0120】
このようにして、図11に示すステップS210のY軸の位置情報を検出する処理が終了する。
【0121】
次に、図11に示すステップS220のX軸の位置情報を検出する処理は、図19に示すような手順となる。また、図19に示す手順において、光センサ240の検出ポイントの移動する軌跡は、先と同様に図18を参照する。
【0122】
まず、ステップS321において、X軸を−X方向に移動させ、光センサ240が安定して「OFF」する位置に光センサ240の検出ポイントを移動させる。このステップS321により、光センサ240の検出ポイントは図18に示す位置P3に移動することとなる。
【0123】
そして、ステップS322において、アーム31を+X方向に移動開始させ、光センサ240が「ON」した位置を位置情報XF1としてRAM103に格納する。すなわち、はじめに図18の位置P3にある検出ポイントがアーム31の移動に伴って被検出部122に向かって移動し、被検出部122の左側のエッジを検出すると、そのエッジ位置を位置情報XF1として取得する。この位置情報XF1を取り込むときもアーム31は+X方向に移動し続ける。
【0124】
そして、ステップS323において光センサ240が「OFF」した位置を位置情報XF2としてRAM103に格納する。このときのXF2の位置は、図18に示す被検出部122の右側のエッジ位置である。これにより、被検出部122の一対のエッジに対して順方向についてのエッジ検出を行ったこととなる。なお、この位置情報XF2を取り込むときもアーム31は+X方向に移動し続ける。
【0125】
そして、ステップS324において光センサ240が「OFF」した位置から5mm程度移動させる。このステップS324の処理の意味は、Y軸についての上記ステップS314の場合と同様である。
【0126】
そして、ステップS325において、アーム31を−X方向に移動開始し、光センサ240が「ON」した位置を位置情報XR1としてRAM103に格納する。このときのXR1の位置は、図18に示す被検出部122の右側のエッジ位置である。
【0127】
アーム31は−X方向に移動し続け、ステップS326において、光センサ240が「OFF」した位置を位置情報XR2としてRAM103に格納する。このときのXR2の位置は、図18に示す被検出部122の左側のエッジ位置である。これにより、被検出部122の一対のエッジに対して逆方向についてのエッジ検出を行ったこととなる。
【0128】
そして、ステップS327において、アーム31のX軸についての位置を「(XF1+XF2+XR1+XR2)/4+k」の位置に移動させる。ここで、定数kは、上述したように、凹部121における検出ピン120の半径rと、被検出部122における半径Rとを用いると、定数kは「r<k<R」を満たす数である。
【0129】
このようにして、図11に示すステップS220のX軸の位置情報を検出する処理が終了する。
【0130】
次に、図11に示すステップS230のZ軸の位置情報を検出する処理は、図20に示すような手順となる。また、図20に示す手順において、光センサ240の検出ポイントの移動する軌跡は図18に示す。
【0131】
まず、ステップS331において、Z軸を−Z方向(すなわち、アーム31を下降させる方向)に移動させ、光センサ240が安定して「OFF」する位置に光センサ240の検出ポイントを移動させる。このステップS331により、光センサ240の検出ポイントは図18に示す位置P4に移動することとなる。
【0132】
そして、ステップS332において、アーム31を+Z方向(すなわち、アーム31を上昇させる方向)に移動開始させ、光センサ240が「ON」した位置を位置情報ZF1としてRAM103に格納する。すなわち、はじめに図18の位置P4にある検出ポイントがアーム31の移動に伴って上昇し、被検出部122の下側のエッジを検出すると、そのエッジ位置を位置情報ZF1として取得する。この位置情報ZF1を取り込むときもアーム31は+Z方向に移動し続ける。
【0133】
そして、ステップS333において光センサ240が「OFF」した位置を位置情報ZF2としてRAM103に格納する。このときのZF2の位置は、図18に示す被検出部122の上側のエッジ位置である。これにより、被検出部122の上下方向についての一対のエッジに対して順方向についてのエッジ検出を行ったこととなる。なお、この位置情報ZF2を取り込むときもアーム31は+X方向に移動し続ける。
【0134】
そして、ステップS334において光センサ240が「OFF」した位置から数mm程度移動させる。このステップS324の処理の意味についても、光センサ240の出力が安定して「OFF」となるようにするための処理である。
【0135】
そして、ステップS335において、アーム31を−Z方向に移動開始し、光センサ240が「ON」した位置を位置情報ZR1としてRAM103に格納する。このときのZR1の位置は、図18に示す被検出部122の上側のエッジ位置である。
【0136】
アーム31は−Z方向に移動し続け、ステップS336において、光センサ240が「OFF」した位置を位置情報ZR2としてRAM103に格納する。このときのZR2の位置は、図18に示す被検出部122の下側のエッジ位置である。これにより、被検出部122の上下方向についての一対のエッジに対して逆方向についてのエッジ検出を行ったこととなる。
【0137】
そして、ステップS337において、Z軸の位置をキャリアCの1段目の位置まで下降させ、X軸を原点に戻す。これにより、アーム31はキャリアCの内部から退避する。
【0138】
このようにして、図11に示すステップS230のZ軸の位置情報を検出する処理が終了する。
【0139】
以上の処理により、X軸,Y軸,Z軸についてそれぞれ4点の位置情報を取得したこととなる。
【0140】
そして、図11に示す次のステップS240において偏差補正演算処理を行って、アーム31のズレ量を求める。具体的には、ΔX,ΔY,ΔZはそれぞれ、
【0141】
【数4】
Figure 0003869098
【0142】
【数5】
Figure 0003869098
【0143】
【数6】
Figure 0003869098
【0144】
として表される。従って、ステップS240においてCPU101はRAM103に格納した12個の位置情報XF1,XF2,XR1,XR2,YF1,YF2,YR1,YR2,ZF1,ZF2,ZR1,ZR2を読み出し、これらを数4〜数6に基づいて演算することにより、それぞれの軸方向についてのアーム31のズレ量ΔX,ΔY,ΔZを得ることができる。
【0145】
そして、ステップS240でそれぞれの軸についてのズレ量を導いた後、ステップS250において、ステップS240で求めた値に基づいて正確なアーム31のアクセスすべき収納位置を設定する。CPU101は、ズレ量ΔX,ΔY,ΔZをメインコントローラMCに出力し、メインコントローラMCがこれらの値に基づいて正確な収納位置を設定する。
【0146】
以上のようにして、X軸,Y軸,Z軸について、搬送装置TR1のアーム31がキャリアCにアクセスする際の収納位置についてのティーチング処理が終了する。
【0147】
ここで、アーム31を高速で動作させるながら位置情報を取り込む場合は、本来のON・OFFすべき位置から少しズレることがある。例えば、Y軸について考えると、図21に示すように、アーム31を+Y方向に高速移動させる際の光センサ230の出力をSGN1とすると、光センサ230のON・OFFする位置が本来のON・OFFすべき位置(すなわち、被検出部122のエッジ位置)に対して遅れることがある。同様に、アーム31を−Y方向に高速移動させる際の光センサ230の出力をSGN2とすると、光センサ230のON・OFFする位置が本来のON・OFFすべき位置に対して遅れることがある。これらは、光センサ230の応答特性にも依存する部分があるが、+Y方向と−Y方向とのアーム31の移動速度を等しくすれば、+Y方向と−Y方向との遅れは等しくなる。
【0148】
従って、上記のように4点測定を行い、その4点の平均を導くことで、このような光センサの出力が遅れることを解消することができる。その結果、このような4点測定を行う場合は、応答特性の優れた高価な光センサを用いる必要がなく、比較的安価な光センサを用いて高精度に測定することができる。
【0149】
このように、各軸について4点測定を行うことにより、比較的高速でアーム31を移動させることができ、ティーチング処理の高速化を図ることができるとともに、4点の平均をとって偏差を導くため、ティーチングにおける精度を向上させることができる。
【0150】
なお、ここで示したようなティーチング処理は、アーム31を移動させつつ、位置情報を取り込む処理であるため、複数のタスクを同時に実行することができるいわゆるマルチタスク処理となる。例えば、上記のようなプログラムの各ステップを順次に実行するタスクと、リアルタイムで各軸の駆動部D1〜D3に対する指令値を算出するタスクと、光センサからの出力をリアルタイムで監視するタスク等の複数のタスクが、CPU101によって並行処理されることにより、アーム31を移動させながら、各位置情報を取り込むことが可能となる。
【0151】
以上のような処理を行うことにより、オペレータの負担を低減するとともに、正確かつ短時間で効率的に搬送装置TR1のアーム31がキャリアに対してアクセスすべき正確な収納位置を設定することができ、組立誤差等による偏差を解消することができる。また、さらに、上記「ティーチング処理1」と比較すると、高速でアーム31を移動させることができるとともに、ティーチングの精度も上昇させることができる。
【0152】
<7.変形例>
上記説明におけるティーチング処理は、インデクサID(図1参照)に設けられた搬送装置TR1にのみ適用されるものではなく、ポッド等のキャリアに対して基板の収納又は取り出しを行う搬送装置に適用可能であることは言うまでもない。例えば、インターフェイスIFに設けられた搬送装置TR3等にも適用可能である。
【0153】
また、上記説明における各軸についての移動方向は、プラス方向とマイナス方向とを入れ替えても同様の結果を得ることができることは言うまでもない。
【0154】
さらに、上記説明においては、基板処理装置における搬送装置TR1のティーチングについて説明したが、このようなティーチング処理は、基板を搬送する搬送装置以外の搬送装置についても適用することができる。すなわち、アームが被搬送物を保持した状態で、被搬送物を所定の収納容器に搬送して収納する一般的な搬送装置について、アームが正確に所定の収納位置にアクセスするように行うティーチング処理としても適用できる。従って、被搬送物を基板に限定するものではない。
【0155】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、収納容器の所定位置に第1の治具が設置され、かつ、アームに第2の治具を保持させた状態で、第1の治具に対して第2の治具を所定の相対的位置関係になるまで近接させ、当該近接状態においてアームをそれぞれ異なる複数の方向に移動させることによって、複数の方向のそれぞれについて第1の治具を検出して位置情報として取得し、当該位置情報に基づいて、アームが収納容器に対して被搬送物の収納又は取り出しを行う際の基準位置を設定するため、オペレータの負担を低減するとともに、正確かつ短時間で効率的に搬送装置がアクセスする位置の位置ズレを解消することができる。
【0156】
請求項2に記載の発明によれば、被検出部の一対のエッジのそれぞれとクロスする所定の軌跡の順方向に沿ってセンサの検出ポイントが移動するようにアームを移動させ、一対のエッジのそれぞれがセンサで検出された際の位置を一対の順方向エッジ位置として取得するととももに、順方向とは逆の方向に沿ってセンサの検出ポイントが移動するようにアームを移動させ、一対のエッジのそれぞれがセンサで検出された際の位置を一対の逆方向エッジ位置として取得し、一対の順方向エッジ位置と一対の逆方向エッジ位置とに基づいて位置情報を得るため、アームを高速移動させることができるとともに、精度を上げることもでき、高効率かつ高精度に搬送装置がアクセスする位置の位置ズレを解消することができる。
【0157】
請求項3に記載の発明によれば、アームを移動させつつ当該移動と並行してセンサによる被検出部の検出出力を取り込むため、効率的に位置情報を取得することができる。
【0158】
請求項4に記載の発明によれば、基板搬入搬出装置において、載置台に載置される収納容器に対してアクセスする搬送装置のアームの位置ズレを正確かつ短時間で効率的に解消することができる。
【0159】
請求項5に記載の発明によれば、基板処理装置において、基板が収納される収納容器に対してアクセスする搬送装置のアームの位置ズレを正確かつ短時間で効率的に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における基板処理装置を示す概略図である。
【図2】この発明の実施の形態における基板処理装置のインデクサに設けられる搬送装置の外観斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態における搬送装置のアームの内部構造を示す側方断面図である。
【図4】この発明の実施の形態における搬送装置のアームの動作を概念的に説明する図である。
【図5】この発明の実施の形態における搬送装置の伸縮昇降機構を説明するための側面断面図である。
【図6】この発明の実施の形態におけるセンタリング治具(第1の治具)を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態におけるセンシング治具(第2の治具)を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態におけるティーチング処理を行うための制御機構を示すブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態におけるティーチング処理の全体的処理を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態におけるティーチング処理の前処理を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態におけるティーチング処理の自動ティーチング処理を示すフローチャートである。
【図12】この発明の実施の形態においてアームがキャリアにアクセスした状態を示す図である。
【図13】この発明の実施の形態におけるティーチング処理の際の光センサによる検出ポイントの移動方向を示す図である。
【図14】この発明の実施の形態におけるティーチング処理のY軸の位置情報検出処理を示すフローチャートである。
【図15】この発明の実施の形態におけるティーチング処理のX軸の位置情報検出処理を示すフローチャートである。
【図16】この発明の実施の形態におけるティーチング処理のZ軸の位置情報検出処理を示すフローチャートである。
【図17】この発明の実施の形態におけるティーチング処理の図14とは異なるY軸の位置情報検出処理を示すフローチャートである。
【図18】この発明の実施の形態におけるティーチング処理の際の光センサによる検出ポイントの移動方向(軌跡)を示す図である。
【図19】この発明の実施の形態におけるティーチング処理の図15とは異なるX軸の位置情報検出処理を示すフローチャートである。
【図20】この発明の実施の形態におけるティーチング処理の図16とは異なるZ軸の位置情報検出処理を示すフローチャートである。
【図21】この発明の実施の形態においてアームを高速で移動させた際の光センサの出力を示す説明図である。
【符号の説明】
31 アーム
101 CPU
130 制御部
100 センタリング治具(第1の治具)
200 センシング治具(第2の治具)
122 被検出部
110,210 本体部
230,240 光センサ
231,241 投光部
232,242 受光部
TR1 搬送装置
D1 Z軸駆動部
D2 Y軸回転駆動部
D3 X軸駆動部
D4 θ軸回転駆動部
E1,E2,E3,E4 エンコーダ
W 基板

Claims (5)

  1. 収納容器に対してアームによって被搬送物の収納又は取り出しを行う搬送装置であって、
    (a) 前記収納容器の所定位置に第1の治具が設置され、かつ、前記アームに第2の治具を保持させた状態で、前記第1の治具に対して前記第2の治具を所定の相対的位置関係になるまで近接させ、当該近接状態において前記アームをそれぞれ異なる複数の方向に移動させることによって、前記複数の方向のそれぞれについて前記第1の治具を検出して位置情報として取得する制御手段と、
    (b) 前記位置情報に基づいて、前記アームが前記収納容器に対して被搬送物の収納又は取り出しを行う際の基準位置を設定する設定手段と、
    を備え、
    前記第1と第2の治具のうちの一方には、少なくともその一部に所定の形状を有する被検出部が形成されているとともに、
    前記第1と第2の治具のうちの他方には、前記被検出部に感応するセンサが設けられており、
    前記制御手段は、
    (a1) 前記被検出部を横切って通過する少なくとも3つの軌跡のそれぞれに沿って前記センサの検出ポイントが移動するように前記アームを移動させる移動制御手段と、
    (a2) 前記センサの検出ポイントが前記少なくとも3つの軌跡のそれぞれに沿って移動する過程にて前記センサが検出した前記被検出部の一対のエッジを一対のエッジ検出位置として取得することにより、前記被検出部について少なくとも3つの一対のエッジ検出位置を取得するエッジ位置検出手段と、
    (a3) 前記少なくとも3つの一対のエッジ検出位置に基づいて前記位置情報を得る位置情報取得手段と、
    を備えることを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置において
    前記エッジ位置検出手段は、
    (a2-1) 前記センサの検出ポイントが前記少なくとも3つの軌跡のそれぞれの順方向に沿って移動する過程にて前記センサが検出した前記被検出部の一対のエッジを一対の順方向エッジ検出位置として取得することにより、前記被検出部について少なくとも3つの一対の順方向エッジ検出位置を取得する順方向検出手段と、
    (a2-2) 前記センサの検出ポイントが前記少なくとも3つの軌跡のそれぞれの逆方向に沿って移動する過程にて前記センサが検出した前記被検出部の一対のエッジを一対の逆方向エッジ検出位置として取得することにより、前記被検出部について少なくとも3つの一対の逆方向エッジ検出位置を取得する逆方向検出手段と、
    を備え、
    前記位置情報取得手段は、前記少なくとも3つの一対の順方向エッジ検出位置と前記少なくとも3つの一対の逆方向エッジ検出位置とに基づいて前記位置情報を得ることを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項2に記載の装置において、
    前記順方向検出手段および前記逆方向検出手段のそれぞれは、前記アームを移動させつつ当該移動と並行して前記センサによる前記被検出部の検出出力を取り込むことを特徴とする搬送装置。
  4. 基板を複数枚収容する収納容器を載置する載置台が設けられるとともに、
    前記載置台に載置される前記収納容器に対して基板を搬入搬出する基板搬送手段として、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の搬送装置を備えることを特徴とする基板搬入搬出装置。
  5. 基板に対して所定の処理を行う処理部を備え、
    前記収納容器から前記基板を取り出し、前記処理部に搬送するとともに、前記処理部において前記所定の処理が終了した基板を前記処理部から受け取り、前記収納容器に収納する基板搬送手段として、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の搬送装置を備えることを特徴とする基板処理装置。
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