JP3867453B2 - 光損失フィルタおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信分野などで、特に稀土類添加ファイバアンプの利得の波長依存性を解消することができる、長周期ファイバグレーティングによって形成された光損失フィルタおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長距離の光ファイバ通信システムでは、多くの場合、1.5μm帯の信号光が用いられ、光増幅器としてエルビウム(Er)等の稀土類が添加されたファイバアンプが使用されている。このエルビウム添加ファイバアンプ(EDFA)は、1.53μmをピークとした波長帯にわたる波長分布を有することから、複数のEDFAによって光増幅が繰り返されるとASEの分布に応じた波長分布が信号光に生じてしまい、この結果、異なる波長の光に対して利得が異なるという利得の波長依存性が生じてしまう。
【0003】
このため、波長分割多重(WDM)方式の多重化通信システムでは、チャンネルごとに異なる利得が与えられてしまい、これによって幾つかのチャンネルのビット誤り率が高くなるという問題が生じている。これらの問題を解決するために、波長選択性を有し無反射の光損失フィルタである長周期グレーティングは、EDFA等の利得等化器として開発されている。
【0004】
この長周期グレーティングは、光導波路の軸に沿ってコア内に形成された周期的に屈折率が異なる周期構造を有し、光導波路を伝送するコアモードとクラッドモードとの間の結合を誘起するグレーティングである。このグレーティングの周期は、1周期内のコアモードとクラッドモードとの光路差が所定波長と等しくなるように設定されていて、コアモードからクラッドモードへの強いパワー変換をもたらすようになっている。その結果、長周期グレーティングは、コアモードを放射させる作用を有することになり、コアモードの強度を所定波長(損失波長)を中心とした狭い帯域にわたって減衰させる。
【0005】
長周期グレーティングによってコアからクラッドに結合される光の波長スペクトルの中心波長、すなわち損失波長は、次式に基づいて決まる。
【0006】
【数1】
Figure 0003867453
【0007】
ここで、l、mはコアモードの次数(基本モードLP01ならl=0、m=1)であり、βコア(lm)は(lm)で規定されるコアモードの伝搬定数であり、βクラッド(n)はn次のクラッドモードの伝搬定数であり、Λは長周期グレーティングの周期である。
【0008】
伝搬定数βコア、βクラッドは波長に依存するパラメータであるから、上記(1)式から、グレーティング周期Λを調整して長周期グレーティングを形成することにより長周期グレーティングの損失波長を制御できることがわかる。また、βコアはコアの実効屈折率、βクラッドはクラッドの実効屈折率にそれぞれ依存するから、グレーティングの周期を一定とした場合には、長周期グレーティングの損失波長は、主として長周期グレーティングが形成された部位におけるコアとクラッドとの実効屈折率差に依存することになる。グレーティング形成部におけるコアの実効屈折率は変調された屈折率の平均値を基礎として考えることができ、グレーティング形成部におけるコアとクラッドとの実効屈折率差は、コアの屈折率の平均値と、クラッドの屈折率との差に依存する。グレーティング形成時の紫外線の照射量に応じてコアの屈折率変調の振幅が変化し、これに応じてコアの屈折率も変化するから、結局、紫外光の照射量を調整して長周期グレーティングを形成することにより、コア・クラッド間の実効屈折率差を調整し、長周期グレーティングの損失波長を制御することも可能である。
【0009】
通常、1.55μm帯のEDFAは図19に示すように、1530nm付近に急峻な利得ピークを、また、1540〜1560nmに緩やかな2つのピークを有する。このため、図20に示されるような透過特性を有する長周期グレーティングを用いて利得等化器を構成するには、複数の長周期グレーティングを用いる方法(例えば、特願平10−135543)や、2つのグレーティング間で、コア・クラッドコード間の位相差に変化を与えることで、透過特性を利得等化器のロスプロファイルに近付ける、いわゆる、位相シフト長周期グレーティングを用いる方法(文献1:Electron.Lett.,Vol.34,No.11,p.1132,1998. 文献2:信学技報、OPE98−111,p.13,1998.)がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記の先行技術において、前者の複数の長周期グレーティングを用いる方法では、30nm以上の広い帯域で利得の平坦化を達成するには、3本、あるいはそれ以上の長周期グレーティングが必要であり、また、各グレーティングを近接して作製したとしても、全長100mm以上になってしまう。
【0011】
後者の位相シフト長周期グレーティングを用いる方法では、グレーティングの全長が比較的短くて済むという利点を有するが、文献1に示されている先行技術では、波長帯域30nmという広い帯域での利得平坦化を達成しているものの、利得偏差は2dBと大きく、十分な特性とは言えない。一方、文献2に示されている先行技術では、利得偏差0.2dBという利得平坦化が達成されているが、1530nm付近の利得ピークを使用帯域外としているために、帯域は24nmと狭くなっている。また、このような位相シフト長周期グレーティングの製造方法として、文献2に示される先行技術では、集光レンズとステージを用いて、1周期分ずつ屈折率変調を作製し、途中でステージの移動量をずらす方法を用いているが、この方法では高精度のステージ制御が必要となる。
【0012】
そこで本発明の目的は、広帯域にわたって高精度の透過特性を有し、かつ、小型に作製可能の光損失フィルタとその製造方法を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の光損失フィルタは、所定屈折率のコアを有する光導波路に形成され、所定の使用波長帯域内で使用される光損失フィルタであって、コアの屈折率変化によってコアモードとクラッドモードとの位相回転量の差が変化する位相シフト部材と、位相シフト部材の前及び後に夫々配置されると共に、屈折率変動幅が第1変動幅、屈折率変動周期が第1周期であり、コアモードがクラッドモードと結合することによる減衰の極大値が第1波長である第1長周期グレーティング、並びに屈折率変動幅が第2変動幅、屈折率変動周期が第2周期であり、コアモードがクラッドモードと結合することによる減衰の極大値が第2波長である第2長周期グレーティングとを有し、コアの屈折率変化によって、第1長周期グレーティング、位相シフト部材及び第2長周期グレーティングを伝搬した光の透過特性の2つの極大値をとる2波長が第1波長および第2波長から変化し、所定の使用波長帯域内の任意の波長がλ、位相シフト部材を形成する光導波路の長さがΔLであり、光導波路のコア屈折率が変化する前と後との変化量ΔNが次式:
0<ΔN≦λ/ΔL
の関係を満たすことを特徴とする。
【0014】
本発明の光損失フィルタによれば、位相シフト部材と、減衰極大値が夫々第1波長と第2波長である2つの長周期グレーティングとで形成され、位相シフト部材を形成するコアの屈折率を変えることによって両長周期グレーティングの間でコアモードとクラッドモードの位相回転量の差が変化し、全透過特性の2つの減衰極大値が減衰極大値の第1波長および第2波長から変化するというものである。2つの減衰極大値の波長が変化すると、2つの長周期グレーティングの組合せによって形成される透過特性が変化するので、所望の透過特性を容易に得ることができ、また、グレーティングの個数が少ないので小型である。
【0015】
上記の光損失フィルタにおいて、所定の使用波長帯域内の任意の波長がλ、位相シフト部材を形成する光導波路の長さがΔLであり、この光導波路のコア屈折率が変化する前と後との変化量ΔNが、0<ΔN≦λ/ΔLの関係を満たすことが好ましい。この条件の範囲でコア屈折率を変化させると、コアモードとクラッドモードの位相回転量の差が0〜2π変化するので、2つの長周期グレーティングの組合せによって形成される透過特性は、変化を始めてから再び元の値に戻るまで変化することができる。したがって、多様の特性を得ることができる。
【0016】
上記の光損失フィルタにおいて、第1周期と第2周期及び第1変動幅と第2変動幅とが夫々等しい場合、あるいは第1周期と第2周期とが等しく、第1変動幅と第2変動幅とが異なる場合、あるいは第1変動幅と第2変動幅とが等しく、第1周期と第2周期とが異なる場合、あるいは第1変動幅と第2変動幅及び第1周期と第2周期とが夫々異なる場合のいずれかであることが好ましい。いずれの場合も減衰の極大値を示す波長が変化するので、所望の透過特性が得られ易い。
【0017】
本発明の光損失フィルタにおいて、所定の使用波長帯域内で、コアモードと結合するクラッドモードの次数が第1および第2長周期グレーティング毎に一致することが好ましい。コアモードと結合するクラッドモードの次数が一致していると、個々の長周期グレーティングの透過特性は両者間のコアモードとクラッドモードの位相回転量差によって変化するので、変化に富んだ特性を得ることができる。
【0018】
本発明の光損失フィルタにおいて、光損失フィルタが形成された同一光導波路に更に1つ以上の第3長周期グレーティングを備え、第3長周期グレーティングの屈折率変動幅及び屈折率変動周期は、光損失フィルタを構成する第1および第2長周期グレーティングの屈折率変動幅または屈折率変動周期の少なくともいずれかと相違することが好ましい。前述の方法によって得られないような特殊な特性が要求される場合は、さらに新たな特性の長周期グレーティングを追加することによって形成することができる。
【0019】
上記の光損失フィルタにおいて、第3長周期グレーティングは複数の長周期グレーティング毎に所定の使用波長帯域内で、コアモードと結合するクラッドモードの次数が第1および第2長周期グレーティングでコアモードと結合するクラッドモードの次数と異なることが好ましい。コアモードと結合するクラッドモードの次数が異なる場合は、それぞれのグレーティングが有する透過特性をdB単位の和として表されるので、所定の特性を合成することができる。
【0020】
本発明に係わる光損失フィルタの製造方法は、所定屈折率のコアを有する光導波路に光損失フィルタを製造する方法において、光導波路の感光性を有するコアの軸方向に所定間隔を設けて第1及び第2長周期グレーティングを形成する第1工程と、第1長周期グレーティングと第2長周期グレーティングとの間のコアに紫外光を照射する第2工程とを有し、第2工程において減衰の最大値波長に基づいて紫外光照射量を調整することを特徴とする。
【0021】
本発明に係わる光損失フィルタの製造方法によれば、第1長周期グレーティングと第2長周期グレーティングとの間の光導波路に紫外光を照射する第2工程を有する方法である。紫外光を照射してコア屈折率を変化させる場合、照射量は略連続的に変えることができるので、所望の透過特性を高精度に、かつ、容易に形成することができる。
【0022】
また、本発明に係わる他の光損失フィルタの製造方法は、所定屈折率のコアを有する光導波路に光損失フィルタを製造する方法において、光導波路の感光性を有するコアの軸方向に屈折率変動の変動幅およびその周期が夫々一定である第1長周期グレーティングを形成する第1工程と、第1長周期グレーティングが形成されたコア軸方向の区間内で、かつ、区間の両端を除く所定区間に紫外光を照射する第2工程とを有し、第2工程において減衰の最大値波長に基づいて紫外光照射量を調整することを特徴とする。
【0023】
本発明に係わる光損失フィルタの製造方法によれば、同一屈折率変動幅および同一屈折率変動周期の第1長周期グレーティングを形成し、第1長周期グレーティングの中間部に紫外光を照射する方法である。すなわち、一つの長周期グレーティングを作製し、その中間部に紫外光を照射する方法であるので製法が簡単であり、また、照射量は略連続的に変えることができるので、所望の透過特性を高精度に、かつ、容易に形成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の光損失フィルタおよびその製造方法にかかわる実施の形態を詳細に説明する。長周期グレーティングの透過特性は、下記のモード結合方程式を解くことにより求められる。
【0025】
【数2】
Figure 0003867453
【0026】
【数3】
Figure 0003867453
【0027】
ここで、AとBmとはそれぞれコアモードとm次のクラッドモードの複素振幅を示し、jは虚数単位である。χcore、とχm cladとは、屈折率上昇によるコアモードとm次のクラッドモードとの伝搬定数の変化量、κmはコアモードとm次のクラッドモード間の結合定数、δmはΛがグレーティング周期、βcore、βm cladがそれぞれコアモードとm次のクラッドモードの伝搬定数である場合、
【0028】
【数4】
Figure 0003867453
で表され、ファイバの断面内の屈折率プロファイルによって決定される。コア伝搬モードのグレーティングによる透過特性は、上記微分方程式(1)、(2)を初期条件のもとで解いたときの、|A(L)/A(0)|2(Lはグレーティング長)で求められる。このような方程式の解は行列を用いて、
【数5】
Figure 0003867453
と表すことができる。ここで、Mmはコアモードとm次のクラッドモードとの結合を表す行列である。
【0029】
光導波路中にこのような長周期グレーティングが1本形成された場合、クラッドモードの初期条件はBm(0)=0とおけるので、|A(L)/A(0)|2は簡単な式で書くことができ、長周期グレーティングの長さ、周期、変調屈折率の振幅を変化させることによって損失波長、損失波長の損失および半値幅を所定値に調整することができる。
【0030】
図1は、光導波路10の長手方向に同じ次数(m次)のクラッドモードとコアモードとの間で結合するような長周期グレーティングPLG−a(屈折率の変調周期Λa:507μm、長さLa:30mm、伝達行列:Ma m)とPLG−b(屈折率の変調周期Λb:495μm、長さLb:40mm、伝達行列:Mb m)とが縦続的に配置された光損失フィルタであり、図2は、図1に示された光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。図1において、光導波路10は、コア部のみでクラッドは示されていないが、図面の煩雑を避けるためクラッドは省略されている。以下、同様である。
【0031】
図1において、前段のグレーティングPLG−bで発生したクラッドモードBb m(Lb)は、後段のグレーティングPLG−aのクラッドモードの初期値Ba m(0)となり、かつ、Ba m(0)は零ではないので、PLG−aおよびPLG−bの透過特性は、PLG−aとPLG−bとが夫々独立に存在する場合とは異なったものとなる。このように、前段のグレーティングPLG−bと後段のグレーティングPLG−aとが相互依存性の関係にある場合、図2に示すように、実線で示された全体の透過特性は、各グレーティングのクラッドモードの初期値を0とおいた透過特性(点線および鎖線)をdB単位の和として表すことができない。すなわち、所定の帯域内で同じ次数(m次)のクラッドモードとコアモードとの間で結合するような長周期グレーティングを組合わせると、個々の長周期グレーティングの透過特性の和にはならず、変化に富んだ透過特性が得られる。
【0032】
これに対して、図3は、光導波路10の長手方向に所定の帯域内で異なる次数(m次とn次)のクラッドモードとコアモードとの間で結合するような長周期グレーティングPLG−a(屈折率の変調周期Λa:507μm、長さLa:30mm、伝達行列:Ma m)とPLG−c(屈折率の変調周期Λc:564μm、長さLc:32mm、伝達行列:Mc n)とが縦続的に配置された光損失フィルタであり、図4は、図3に示された光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
【0033】
図4に示された波長帯域においては、コアの伝搬モードと結合し得るクラッドモードの次数がそれぞれのグレーティングで異なる(n次とm次)ものである。このような条件のもとでは、前段のグレーティングPLG−cでクラッドモードBc nが発生するが、このクラッドモードは 後段のグレーティングPLG−aでは、結合が殆ど起こらなくなるので、PLG−aの特性に影響を与えない。したがって、後段のグレーティングPLG−aに関するクラッドモードBb mの初期値は0とおくことができるので、PLG−aの透過特性はPLG−aが独立に存在する場合と等しくなる。
【0034】
すなわち、所定の帯域内でコアの伝搬モードと結合し得るクラッドモードの次数がそれぞれのグレーティングで異なるようにすれば、図4に示すように、実線で示された全体の透過特性は、それぞれのグレーティングが有する透過特性(点線および鎖線)をdB単位の和として表すことができる。
【0035】
したがって、本発明の光損失フィルタに適用される長周期グレーティングは、所定の波長帯域で次数の異なるクラッドモードとコアモードとをそれぞれ結合させるために、屈折率周期が異なる2種以上の周期構造を有することを要件とし、各長周期グレーティングの透過特性と、全体の透過特性との間に加算あるいは減算の関係(dB単位の場合)が成立するように形成されている。
【0036】
次に、上記の要件を有する光損失フィルタの製造方法について説明する。図5(a)は長周期グレーティングを製造する方法を示す図、図5(b)は長周期グレーティングの屈折率プロファイルを示すグラフ(b)である。
【0037】
図5(a)において、光ファイバ10の上に、紫外光の透過部と遮断部とが光ファイバ10の長手方向に交互に格子状に配列された強度変調マスク32と、強度変調マスク32の上に光ファイバ10のコア軸に沿って移動自在に紫外光反射ミラー31が設けられている。また、光ファイバ10の一端には、使用波長帯域の測定光を発振する半導体レーザの光源50が接続され、光ファイバ10の他端には、光ファイバ10を通過した所定帯域の測定光の波長とその波長のパワー強度を検出する光スペクトルアナライザ51とが接続されている。
【0038】
光ファイバ10は、石英ガラスを主成分とし、コアにのみ屈折率上昇材のゲルマニウムが添加されている。このゲルマニウムは、周知の通り、波長248μm又は193μm付近の紫外光に対する感光材としての役割を有している。すなわち、ゲルマニウムが添加された石英ガラスは、上記のような波長の紫外光が照射されると、その照射部分において屈折率が上昇するという性質をもつようになる。このことに鑑み、本実施形態では、光ファイバ10への照射紫外光30として、波長248μm帯のエキシマレーザ光を用いている。なお、紫外光照射による屈折率上昇の効率を高めるため、100atmで水素を添加した光ファイバを使用している。
【0039】
強度変調マスク32は、透明な石英ガラス平板33の表面に複数の帯状クロム層34を等間隔に蒸着したものである。このクロム層34は、紫外光ビーム30を遮断する作用を有する。従って、石英ガラス平板33のクロム蒸着面には、光遮断部(即ち、クロム層)と光透過部(各クロム層の間に位置するガラス表面)とが交互に格子状に配列されていることになる。このため、光ファイバ10には、紫外光が等間隔の格子状に照射されることになる。この照射光は、感光材であるゲルマニウムが添加されたコアに入射して、コアの屈折率変化を誘起する。これにより、光ファイバ10のコアには、屈折率が局所的に上昇した複数の部位がファイバ軸に沿って格子状に等間隔に配列されることになる。このようにコア部屈折率の上昇が周期的に行なわれ、コア部屈折率に周期構造を有する長周期グレーティングが形成される。
【0040】
(実施形態1)
本実施形態では、上述の方法によって得られた二つの長周期グレーティングによって形成される光損失フィルタについて説明する。図6(a)は2つの長周期グレーティングの製造方法を示す図、図6(b)はその長周期グレーティングの中間部に紫外光を照射する方法を示す図である。
【0041】
まず、図6(a)に示されるように、強度変調マスク32を介して光ファイバ10に反射ミラー31を走査し紫外光ビーム30を照射することによって光ファイバ10のコアに2つの長周期グレーティング(LPG-d、LPG-e)を5mmの間隙20を設けて形成する。LPG-dは全長15mm、周期345μm、LPG-eは全長15mm、周期350μmの長周期グレーティングである。
【0042】
次いで、図6(b)に示されるように、強度変調マスク32を取り除いた後、長周期グレーティング:LPG-dとLPG-eとの間隙部分20の光ファイバ10に反射ミラー31を走査し紫外光を照射して光損失フィルタを作製する。ここで、コアモードとの結合に寄与するクラッドモードの次数は、同一波長帯域内でコアモードの次数と一致させる。所望の透過特性が得られやすいからである。
【0043】
図7は上記の方法によって得られた光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。2つの長周期グレーティング:LPG-dとLPG-eとの間隙部20の光ファイバ10に紫外光が照射されると、光ファイバ10のコアの屈折率が上昇するためコアモードの位相速度が変化し、両者間の実質的な光路長が変化する。したがって、紫外光の照射量に応じて実線、点線、鎖線で示されるように減衰の極大値波長が変化し、種々の透過特性を得ることができる。
【0044】
このように2つの長周期グレーティングの間隙部20の位相がシフトする:位相シフト長周期グレーティングでは、間隙部分20でのコアモードとクラッドモードの位相回転量の差が、2π変化するごとに略同じ透過特性を示すので、(紫外光照射後の位相回転の差)−(紫外光照射前の位相回転の差)が、0から2πの間で所望の特性を得ることができる。すなわち、
【数6】
Figure 0003867453
の関係を満たせばよい。ここで、ΔLは2つの長周期グレーティングの間隔、βcore、βcladは夫々紫外光が照射される前のコアモードとクラッドモードの使用波長λにおける伝搬定数、βcore’、βclad’は夫々紫外光が照射された後のコアモードとクラッドモードのλにおける伝搬定数である。さらに、
【数7】
Figure 0003867453
【数8】
Figure 0003867453
を用いれば、下記の関係が得られる。
【0045】
【数9】
Figure 0003867453
【0046】
上記の通り、間隙部分20はこの部分の光ファイバに紫外光を照射することによってコアの屈折率が変化し、コアモードの位相回転量が変化するので「位相シフト部材」と呼ぶ。
【0047】
次に、上記と同じ方法によって形成される他の光損失フィルタについて説明する。まず、図6(a)に示されるように反射ミラー31を走査し、強度変調マスク32を介して光ファイバ10のコアに2種類の長周期グレーティングを間隔を設けて形成する。次いで、図6(b)に示されるように、強度変調マスク32を取り除いた後、間隙部20の光ファイバ10に紫外光を均一に照射して光損失フィルタが得られる。
【0048】
図8はこのようにして得られた光損失フィルタを示す図であり、図8(a)に示す光損失フィルタは、光ファイバ10の軸方向に全長22mm、周期343.5μmの長周期グレーティング:LPG-d1と、全長7mm、周期352.5μmの長周期グレーティング:LPG-e1とを5mmの間隔を設け、この間隙部分20に紫外光を照射して形成されたものである。
【0049】
図8(b)に示す光損失フィルタは、光ファイバ10の軸方向に全長20mm、周期348μmの長周期グレーティング:LPG-d2と、全長7mm、周期348μmの長周期グレーティング:LPG-e2とを5mmの間隙20を設け、この間隙部分20に紫外光を照射したものである。また、LPG-d2とLPG-e2との屈折率変調幅の大きさは夫々相違している。
【0050】
図8(c)に示す光損失フィルタは、光ファイバ103の光軸方向に全長20mm、周期347μmの長周期グレーティング:LPG-dと、全長7mm、周期351μmの長周期グレーティング:LPG-e3とを5mmの間隙20を設け、この間隙部分20に紫外光を照射したものである。LPG-d3とLPG-e3との屈折率変調幅の大きさは夫々相違している。
【0051】
図9は上記の各光損失フィルタに対する透過特性を示すグラフである。鎖線が示す透過特性は、図8(a)に示されるように両長周期グレーティングの長さ及び屈折率変周期が相違し、屈折率変動幅の大きさが等しい場合の一例である。点線が示す透過特性は、図8(b)に示されるように両長周期グレーティングの長さ及び屈折率変動幅の大きさが相違し、屈折率変動周期が等しい場合の一例である。実線が示す透過特性は、図8(c)に示されるように両長周期グレーティングの長さ、屈折率変動幅の大きさ及び屈折率変動周期が異なる場合の一例である。
【0052】
上記のように、間隙部分20の光ファイバに紫外光を照射することによってコアの屈折率を略連続的に変化させることができるので、高精度の透過特性を有する光損失フィルタを容易に得ることができ、また、グレーティングの個数が少ないので小型にできる。
【0053】
(実施形態2)
本実施形態では、一つの長周期グレーティングの中間部に紫外光を照射して得られる光損失フィルタについて説明する。図10(a)は長周期グレーティングの製造方法を示す図、図10(b)はその長周期グレーティングの中間部に紫外光を照射する方法を示す図である。
【0054】
まず、図10(a)に示されるように反射ミラー31を走査し、強度変調マスク32を介して光ファイバ10のコアに長周期グレーティングを形成する。この長周期グレーティング:LPG-fは全長30mm、周期350μmである。次いで、図6(b)に示されるように、強度変調マスク32を取り除いた後、長周期グレーティング:LPG-fの中央5mmの部分21に反射ミラー31を走査し紫外光を均一に照射して光損失フィルタを作製する。
【0055】
図11は上記の方法によって得られた光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。長周期グレーティング:LPG-fの中間部21に均一に紫外光が照射されると、中間部21の屈折率変動部分の屈折率が上昇しコアモードとクラッドモードの位相回転量差が変化し、照射位置の前方と後方に形成された屈折率変動部分の間の各モードの実効光路長が変化するので、合成された透過特性は照射量に応じて実線、点線、鎖線で示されるように減衰の極大値波長がシフトする。
【0056】
このように1つの長周期グレーティングの中間部21の位相がシフトする:位相シフト長周期グレーティングでは、中間部分21でのコアモードとクラッドモードの位相回転量の差が、2π変化するごとに略同じ透過特性を示すので、(紫外光照射後の位相回転の差)−(紫外光照射前の位相回転の差)が0から2πの間で所望の特性を得ることができる。一方、6式〜9式の関係があるので、
【数10】
Figure 0003867453
が得られる。ここで、nmeanは中間部分21の長さΔLにおける紫外光照射前の屈折率変動部材のコアの平均屈折率であり、屈折率変動部材の最大屈折率がnmax,最小屈折率がnminである時、nmean=nmin+(nmax−nmin)/2 で表される。また、nmean’は中間部分ΔLにおける紫外光照射後の屈折率変動部材のコアの平均屈折率であり、nmean’=nmin’+(nmax’−nmin’)/2
で表される。
【0057】
上記の通り、長周期グレーティングの中間部分21についても、この部分の屈折率変動部材に紫外光を照射することによってコアの屈折率が変化し、コアモードの位相回転量が変化するので、間隙部分20と同様に「位相シフト部材」と呼ぶ。
【0058】
次に、上記と同じ方法によって形成される他の光損失フィルタについて説明する。まず、図10(a)に示されるように反射ミラー31を走査し、強度変調マスク32を介して光ファイバ10のコア軸方向に屈折率変動幅および屈折率変動周期が夫々一定の長周期グレーティングを形成する。次いで、図10(b)に示されるように、強度変調マスク32を取り除いた後、長周期グレーティングが形成されたコア軸方向の区間内でかつ、その区間の両端を除く所定区間21に反射ミラー31を走査し紫外光を均一に照射して光損失フィルタを作製する。図11は上記の方法によって得られた光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
【0059】
図12はこのようにして得られた光損失フィルタを示す図であり、この光損失フィルタは光ファイバ10の光軸方向に全長29mm、周期345μmの長周期グレーティング:LPG-f1を形成し、その後、LPG-f1の片端から他端に向かって19mmの位置と、そこからさらに他端に向って5mmの区間に紫外光を照射したものである。
【0060】
図13は上記の光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。1つの長周期グレーティング:LPG-f1の中間部21に紫外光を照射すると、中間部21はその両側に配置された屈折率変調部材に対して位相シフトを生じさせ、位相シフトに対応して変化する2つの減衰極大値を有する透過特性が得られている。
【0061】
上記のように、長周期グレーティングの中間部21に紫外光を照射するとコア部の屈折率を略連続的に変化させることができるので、所望の透過特性を有する光損失フィルタを容易に得ることができる。
【0062】
(実施形態3)
本実施形態では、実施形態1あるいは実施形態2で形成された光損失フィルタと他の長周期グレーティングとを組み合わせて、さらに複雑な特性を形成される光損失フィルタについて説明する。
【0063】
まず、図12に示される構成の光損失フィルタを備えた光ファイバ10を準備する。この光損失フィルタは全長29mm、周期245μmの長周期グレーティング:LPG-f1であって、LPG-f1の中間部21に紫外光を照射して形成されたものである。透過特性は図13に示されるように、1540〜1560nmに緩やかな2つの損失ピークを有する。
【0064】
次に、図10(a)に示される装置によって、光ファイバ10に強度変調マスク32を介して光ファイバ10に紫外光ビーム30を照射して長周期グレーティング:LPG-pを作製する。図14はこのようにして得られた長周期グレーティングを示す図であり、この長周期グレーティング:LPG-pは全長が31.5mm、周期が394μmである。図15はLPG-pの透過特性を示す。図15に示された特性の損失ピークは、コアモードと5次のクラッドモードとの結合により形成されたものである。
【0065】
次に、長周期グレーティング:LPG-f1の中間部21に紫外光を照射して形成された図12に示す光損失フィルタと、図14に示す長周期グレーティング:LPG-pとを組み合わせて新しい特性を有する光損失ファイルタの製造方法について説明する。両者を組み合わせる場合、一方の光ファイバに形成されたLPG-pと、別の光ファイバに形成された光損失フィルタとを単に融着接続しても形成することができるが、この実施形態では図16に示すように、両者を1本のファイバ10に2mmの間隔を設けて作製している。
【0066】
図12に示された光損失フィルタと図14に示されたLPG-pとでは、コアモードとの結合に寄与するクラッドモードの次数が同一波長帯域内で異なるため、このように接近しても夫々の透過特性は保存される。したがって、両者を組み合わせたときの透過特性は図17に示すように、図13と図15に示された透過特性を加算した値となる。接近して配置できるので小型にできることと、透過特性の保存性を有するので所望の特性を容易に得ることができる。
【0067】
図17に示された新たな光損失フィルタの透過特性は、1530nm付近に急峻な損失ピークを、また、1540〜1560nmに緩やかな2つの損失ピークを有する。一方、1.55μm帯のEDFAは図1に示すように、1530nm付近に急峻な利得ピークを、また、1540〜1560nmに緩やかな2つの利得ピークを有する。
【0068】
したがって、図17に示される透過特性を有する光損失フィルタ(図16の構造)を、図19に示す特性を有するEDFAの利得等化器として使用すると、EDFAにおける1530nm付近の急峻な利得ピークは、図17に示された透過特性の急峻な損失ピークによって平均化される。また、図19に示された1540〜1560nmの緩やかな2つの利得ピークは、図17に示された透過特性の緩やかな2つの損失ピークによって平均化される。図18は、図16に示す構造の光損失フィルタを利得等化器として用いた場合のEDFAの利得特性である。帯域約39nmにわたって、非常に平坦な利得特性が得られている。
【0069】
【発明の効果】
本発明の光損失フィルタは、コアの屈折率を変化させることによってコアモードの位相回転量が変化する位相シフト部材と、その前後に配置された長周期グレーティングによって構成され、コアの屈折率を変化させることによって所望の透過特性を容易に得ることができる構造である。また、グレーティングの個数が少なので小型となる。
【0070】
本発明の製造方法は、長周期グレーティングを作製する工程と、コアに紫外光を照射して屈折率を変化させる工程とを有する方法であるので、簡単である。また、コアの屈折率は紫外光の照射によって略連続的に変化させることができるので、高精度の透過特性を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2つの長周期グレーティングによって形成される光損失フィルタの構成を説明する図である。
【図2】図1に示された光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
【図3】2つの長周期グレーティングによって形成される他の光損失フィルタの構成を説明する図である。
【図4】図3に示された光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
【図5】光損失フィルタの製造方法を説明する図(a)と、屈折率プロファイル(b)である。
【図6】図6(a)は実施形態1に係わる光損失フィルタの製造方法を説明する図、図6(b)は光導波路長手方向に紫外光を照射する方法を示す図である。
【図7】実施形態1に係わる光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
【図8】実施形態1に係わる各光損失フィルタの構成を示す図である。
【図9】図8に示された各光損失フィルタに対応する透過特性を示すグラフである。
【図10】図10(a)は実施形態2に係わる光損失フィルタの製造方法を説明する図、図10(b)は光導波路長手方向に紫外光を照射する方法を示す図である。
【図11】実施形態2に係わる光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
【図12】実施形態2に係わる光損失フィルタの構成を示す図である。
【図13】図12に示された光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
【図14】実施形態3に用いられる長周期グレーティングの構成を示す図である。
【図15】図14に示された長周期グレーティングの透過特性を示すグラフである。
【図16】実施形態3に係わる光損失フィルタの構成を示す図である。
【図17】図16に示された光損失フィルタの透過特性を示すグラフである。
【図18】本発明の光損失フィルタをEDFAの利得等化器として適用したときの利得特性のグラフである。
【図19】EDFAの利得特性を示すグラフである。
【図20】長周期グレーティングの透過特性例を示すグラフである。
【符号の説明】
10・・・光ファイバ、20・・・間隙部、21・・・中間部、30・・・紫外光ビーム、31・・・紫外光の反射ミラー、32・・・強度変調マスク、33・・・石英ガラス平板、34・・・クロム層、50・・・測定光の光源、51・・・光スペクトルアナライザ、LPG・・・長周期グレーティング、Λ・・・長周期グレーティングの周期、λ・・・波長。

Claims (9)

  1. 所定屈折率のコアを有する光導波路に形成され、所定の使用波長帯域内で使用される光損失フィルタであって、
    前記コアの屈折率変化によってコアモードとクラッドモードとの位相回転量の差が変化する位相シフト部材と、
    前記位相シフト部材の前及び後に夫々配置されると共に、屈折率変動幅が第1変動幅、屈折率変動周期が第1周期であり、コアモードがクラッドモードと結合することによる減衰の極大値が第1波長である第1長周期グレーティング、並びに屈折率変動幅が第2変動幅、屈折率変動周期が第2周期であり、コアモードがクラッドモードと結合することによる減衰の極大値が第2波長である第2長周期グレーティングとを有し、
    前記コアの屈折率変化によって、前記第1長周期グレーティング、前記位相シフト部材及び前記第2長周期グレーティングを伝搬した光の透過特性の2つの極大値をとる2波長が前記第1波長および前記第2波長から変化し、
    前記所定の使用波長帯域内の任意の波長がλ、前記位相シフト部材を形成する光導波路の長さがΔLであり、前記光導波路のコア屈折率が変化する前と後との変化量ΔNが次式:
    0<ΔN≦λ/ΔL
    の関係を満たす、
    ことを特徴とする光損失フィルタ。
  2. 請求項1に記載の光損失フィルタにおいて、
    前記第1周期と前記第2周期及び前記第1変動幅と前記第2変動幅とが夫々等しい場合、あるいは前記第1周期と前記第2周期とが等しく、前記第1変動幅と前記第2変動幅とが異なる場合、あるいは前記第1変動幅と前記第2変動幅とが等しく、前記第1周期と前記第2周期とが異なる場合、あるいは前記第1変動幅と前記第2変動幅及び前記第1周期と前記第2周期とが夫々異なる場合のいずれかであることを特徴とする光損失フィルタ。
  3. 前記所定の使用波長帯域内で、前記コアモードと結合する前記クラッドモードの次数が前記第1および第2長周期グレーティング毎に一致することを特徴とする請求項1に記載の光損失フィルタ。
  4. 前記光損失フィルタが形成された同一光導波路に更に1つ以上の第3長周期グレーティングを備え、当該第3長周期グレーティングの屈折率変動幅及び屈折率変動周期は、前記光損失フィルタを構成する前記第1および第2長周期グレーティングの屈折率変動幅または屈折率変動周期の少なくともいずれかと相違することを特徴とする請求項1またはに記載の光損失フィルタ。
  5. 前記第3長周期グレーティングは当該複数の長周期グレーティング毎に前記所定の使用波長帯域内で、前記コアモードと結合する前記クラッドモードの次数が前記第1および第2長周期グレーティングでコアモードと結合するクラッドモードの次数と異なることを特徴とする請求項に記載の光損失フィルタ。
  6. 所定屈折率のコアを有する光導波路に光損失フィルタを製造する方法において、
    前記光導波路の感光性を有するコアの軸方向に所定間隔を設けて第1及び第2長周期グレーティングを形成する第1工程と、
    前記第1長周期グレーティングと前記第2長周期グレーティングとの間のコアに紫外光を照射する第2工程とを有し、
    前記第2工程において減衰の最大値波長に基づいて紫外光照射量を調整する、
    ことを特徴とする光損失フィルタの製造方法。
  7. 前記第1工程と前記第2工程との前、あるいはそれら両工程の後に、さらに1つ以上の第3の長周期グレーティングを形成する第3工程を有することを特徴とする請求項に記載の光損失フィルタの製造方法。
  8. 所定屈折率のコアを有する光導波路に光損失フィルタを製造する方法において、
    前記光導波路の感光性を有するコアの軸方向に屈折率変動幅および屈折率変動周期が夫々一定の第1長周期グレーティングを形成する第1工程と、
    前記第1長周期グレーティングが形成されたコア軸方向の区間内で、かつ、前記区間の両端を除く所定区間に紫外光を照射する第2工程とを有し、
    前記第2工程において減衰の最大値波長に基づいて紫外光照射量を調整する、
    ことを特徴とする光損失フィルタの製造方法。
  9. 前記第1工程と前記第2工程との前、あるいはそれら両工程の後に、さらに1つ以上の第2長周期グレーティングを形成する第3工程を有することを特徴とする請求項に記載の光損失フィルタの製造方法。
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