JP3865990B2 - 中栓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は中栓に関する。
【0002】
【従来の技術】
容器体に装着する中栓として、口頚部外周に周壁を嵌合させて容器体に装着し、周壁内周に突設した係合突条を、口頚部外周に周設した係止突条に乗り越え係合させて抜け出しの防止を図っているものがある。これらは一旦容器体に装着したら取り外すことを考慮していないものが多く、そのため、注出口を備えた形態のものが多く、容器体或いは中栓自体に着脱自在にキャップを装着した形態のものが多い。
【0003】
具体的な例として、周壁上端縁より延設した頂壁により容器体口頚部上端開口を被覆し、頂壁部分に注出筒を立設するとともに、注出筒内の頂壁に環状薄肉破断部により囲成された切取部を形成し、該切取部上に立設した棒状突起先端のプルリングを引き上げることにより薄肉破断部を破断して切取部を除去し、注出口を開口する如く構成したものが挙げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年では合成樹脂のリサイクル化が進み、また、廃棄処理に当たっても分別して廃棄し、処理することが行われており、その為、中栓も使用後廃棄の際には容器体から外して廃棄することが望まれている。一方、この種の中栓は使用時には容器体にしっかり嵌まっていて簡単に外れないことも当然要求される。
【0005】
本発明は上記した点に鑑みなされたもので、使用時には容器体に対してしっかりと固定できるとともに、廃棄の際には簡単に外して分別処理を行え、また、構造が簡単であるため製造が容易である等、種々の利点を有する中栓を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として、容器体2の口頚部5外周に周壁7を嵌合させ、周壁7内周面に突設した係合突条8を、口頚部5外周に周設した係止突条6に乗り越え係合させて抜け出し防止を図った合成樹脂製の中栓であって、周壁7上端縁より内方へ延設した頂壁9縁部に板状突起17を立設するとともに、板状突起17上端より周壁7に沿って延設し且つ板状突起17部分を中心とする回動が可能な水平リング状の把手18を設け、板状突起17の内側及び両側を囲む水平薄肉部19a と、板状突起両側位置の周壁を縦断する一対の垂直薄肉部19b とからなる薄肉破断部19を形成して、周壁を帯状に切り取れる如く構成したことを特徴とする中栓として構成した。
【0007】
第2の手段として、前記第1の手段に於いて、上記周壁7上端縁より内方へ延設した頂壁9上面の把手内側部分より支持筒10を立設するとともに、支持筒10外周面と把手18内周面とを、周方向間隔をあけた破断可能な複数の棒状連結片20により連結した。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0009】
本発明の中栓1は、容器体2に嵌着固定して使用し、廃棄の際に容器体2より外して別々に廃棄する如く構成したものである。
【0010】
装着する容器体2は合成樹脂,ガラス等で形成されたものが使用でき、口頚部外周に中栓係止用の係止突条を周設したものが使用できる。図示例に於ける容器体2は、胴部3より肩部4を介して口頚部5を起立しており、口頚部5外周上部には係止突条6を周設している。
【0011】
本発明に於ける中栓1は、合成樹脂により形成されたもので、図示例の如く、容器体口頚部5外周に周壁7を嵌合させ、周壁7内周面に突設した係合突条8を、口頚部5外周に周設した係止突条6に乗り越え係合させて抜け出し防止を図った形態のもので、通常容器体2に装着した後廃棄するまで外さない形態のものが挙げられ、従って、注出口を備えたもの或いは注出口となるべき部分に切断部を備えたもので、容器体或いは中栓自体に着脱自在にキャップを装着する形態のものが挙げられる。
【0012】
図示例では、周壁7上端縁より内方へ、口頚部5上面に下面を当接する頂壁9を延設し、頂壁9内側縁より上方に支持筒10を立設するとともに、下方に容器体口頚部5内周に密嵌してここからの液の漏出を防止するためのシール筒11を垂設している。また、支持筒10上端縁は、上端がラッパ状に広がる注出筒12の外周上下方向中間部に連結している。更に、注出筒12内には、その下端縁より底板13を延設し、底板13には薄肉破断線14により囲成された切取部13a を設け、該切取部13a 上面より立設した棒状突起15先端よりプルリング16を水平に延設し、該プルリング16を引き上げることにより薄肉破断線14が破断して切取部13a が除去され、注出口が開口する如く構成している。
【0013】
本発明の中栓1は、使用後に容器体2から容易に取り外すために、板状突起17,把手18,薄肉破断部19を備えている。板状突起17は、周壁7外面上端縁に連続する頂面縁部に立設したもので、本実施例では、外面を周壁7外周面と同一平面上に位置させた湾曲矩形板状をなしており、把手18を回動させた際に弾性的に変形する程度の肉厚を備えている。
【0014】
把手18は、板状突起17上端より周壁7に沿って延設し且つ板状突起17部分を中心とする回動が可能な水平リング状をなしている。本実施例では、頂壁9上面の把手18内側部分より支持筒10を立設するとともに、支持筒10外周面と把手18内周面とを、周方向間隔をあけた破断可能な複数の棒状連結片20により連結している。
【0015】
また,薄肉破断部19は、板状突起17の内側及び両側を囲む水平薄肉部19a と、板状突起17両側位置の周壁7を縦断する一対の垂直薄肉部19b とから構成している。薄肉破断部19の形態は種々採用できるが、例えば、細溝を該当部分に形成することにより薄肉部分を形成するものが採用でき、この場合の細溝形成面は該当部分の内面であっても外面であっても良い。図示例では、水平薄肉部19a は外面に、垂直薄肉部19b は内面に細溝を形成した形態を採っている。尚、図中21はキャップを示す。
【0016】
上記の如く構成した中栓1は、例えば、図2に示す如き、把手18が周壁7上方に位置する状態で合成樹脂により一体に成形することができる。使用の際には、この状態の中栓を容器体2上方からその係合突条8が係止突条6を乗り越え係合する如く打設する。
【0017】
使用後の廃棄の際には、把手18を強引に引き上げて回動させると各棒状連結片20が切断され、次いで180度把手18を回動させて更に下方に引き下げると薄肉破断部19部分で周壁7が切断し、縦長帯状に周壁7を切り取ることができる。周壁7が切り取られた中栓1は、その切り取られた近辺の周壁が変形し易くなり、容易に容器体2から取り外すことができる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明の中栓は、既述構成としたことにより、一旦容器体に嵌着するとしっかりと固定され、不用意に外れる等の不都合がなく、また、廃棄の際には把手を回動させた後引き下げて周壁を帯状に切り取れるため、切り取り後の周壁は容易に変形し、その結果、容易に容器体から取り外すことができ、分別処理を容易に行えるものである。
【0019】
また、周壁7上端縁より内方へ延設した頂壁9上面の把手内側部分より支持筒10を立設するとともに、支持筒10外周面と把手18内周面とを、周方向間隔をあけた破断可能な複数の棒状連結片20により連結してなるものにあっては、使用中に把手が不都合に動くことがなく、外力による不用意な薄肉破断部の破断を生じることを極力防止できる利点を兼ね備えるものである
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、容器体に装着した状態を示す縦断面図である。
【図2】同実施例の斜視図である。
【図3】同実施例の薄肉破断部を破断している状態の斜視図である。
【符号の説明】
2…容器体,5…口頚部,6…係止突条,7…周壁,8…係合突条,
9…頂壁,17…板状突起,18…把手,19…薄肉破断部,19a …水平薄肉部,
19b …垂直薄肉部,20…棒状連結片
Claims (1)
- 容器体2の口頚部5外周に周壁7を嵌合させ、周壁7内周面に突設した係合突条8を、口頚部5外周に周設した係止突条6に乗り越え係合させて抜け出し防止を図った合成樹脂製の中栓であって、周壁7上端縁より内方へ延設した頂壁9縁部に板状突起17を立設するとともに、板状突起17上端より周壁7に沿って延設し且つ板状突起17部分を中心とする回動が可能な水平リング状の把手18を設け、板状突起17の内側及び両側を囲む水平薄肉部19a と、板状突起両側位置の周壁を縦断する一対の垂直薄肉部19b とからなる薄肉破断部19を形成して、周壁を帯状に切り取れる如く構成し、頂壁9上面の把手 18 内側部分より支持筒 10 を立設するとともに、支持筒 10 外周面と把手 18 内周面とを、周方向間隔をあけた破断可能な複数の棒状連結片 20 により連結したことを特徴とする中栓。
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