JP3865244B2 - スピーカシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピーカシステムに関し、より特定的には、振動パネルを電気機械音響変換器によって駆動させるスピーカシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、振動パネルを電気機械音響変換器によって駆動させるスピーカシステムが提案されている。例えば、トランスデューサを振動パネルに直接取り付ける方式のスピーカシステム(例えば、特許文献1参照。)や、空間を介して振動パネルを音響的に振動させる方式(以下、「音響駆動方式」と呼ぶ。)のスピーカシステム(例えば、特許文献2参照。)がある。ここで、トランスデューサを振動パネルに直接取り付ける方式では、必要な音響特性を得るためには振動パネルのトランスデューサへの取付け位置が制限される、という問題がある。従って、スピーカシステムの設計の自由度という点では音響駆動方式が有効である。
【0003】
図14は、音響駆動方式を用いた従来のスピーカシステムの基本構成図である。図14において、100は板状の振動パネル、101は振動パネル100の外周を支持するサスペンション、102はサスペンション101の外周部を固定するフレーム、103はフレーム102の底面に設けられた音響孔、104は音響孔103に取り付けられた電気機械音響変換器、105は振動パネル100と電気機械音響変換器104との間に構成される密閉空間である。このスピーカシステムは、外周を支持するサスペンション101によって振動パネル100全体をピストン運動させることによって、音を放射するものである。つまり、音源となる電気機械音響変換器104から放射された音は、密閉空間105に導かれ、密閉空間105中の空気が加圧された結果、振動パネル100が振動し音を放射する。
【0004】
ここで、全ての周波数帯域において振動パネル100がピストン運動すると仮定すると、図14に示すスピーカシステムの等価回路は、図15のように表すことができる。なお、図15に示す等価回路において、Fは電気機械音響変換器104(ドライバ)の駆動力、Rmeはドライバの電磁制動抵抗、Cmsはドライバの支持系のコンプライアンス、Mmsはドライバの振動系の質量、Rmsはドライバの支持系の機械抵抗、Sd はドライバの振動板有効面積である。また、Cabは密閉空間105の音響コンプライアンス、Rabは密閉空間105の音響抵抗、Cmpはサスペンション101のコンプライアンス、Rmpはサスペンション101の機械抵抗、Mmpは振動パネル100の質量、Sp は振動パネル100とサスペンション101によって構成される振動部の有効振動面積である。
【0005】
図15に示す等価回路から、電気機械音響変換器104の振動板の有効面積Sd と、振動パネル100とサスペンション101によって構成される振動部の有効振動面積Sp との面積比(Sd /Sp )によって音響変成器が構成されることがわかる。従って、スピーカシステムの動作時において、電気機械音響変換器104から見た振動部の等価質量は、面積比(Sd /Sp )の2乗で作用する。このため、振動パネル100に対して振動板面積の小さな電気機械音響変換器を用いれば、振動パネル100の等価質量が小さくなるので、質量の大きな振動パネル100を用いてもスピーカシステムとしての能率は低下しない。
【0006】
なお、図14に示すスピーカシステムでは、密閉空間105の高さTg を小さくすることによって、高域の再生限界周波数を高くすることができる。ここで、高域の再生限界周波数は、振動パネル100の質量Mmpおよび密閉空間105の音響コンプライアンスCabによって決定される。また、音響コンプライアンスCabは、密閉空間105の容積や高さTg によって決定される。従って、高域の再生限界周波数をより高くするには、Tg を小さくすることによって音響コンプライアンスCabを小さくすればよい。
【0007】
図16は、図15に示す等価回路により予測されるスピーカシステムの音圧周波数特性のグラフを示す図である。図16には、密閉空間105の高さTg を、それぞれ0.2、0.4、0.8(mm)とした場合の特性が示されている。なお、このモデルの計算条件を以下に示す。すなわち、電気機械音響変換器104として、口径がφ16(mm)相当の有効振動板面積を有する動電型スピーカを用いる。また、振動パネル100として、材質がポリカーボネート、形状が縦72(mm)×横51(mm)、厚さ1(mm)の板を用い、サスペンション101として、幅5(mm)、厚さ50(μm)のSBR(スチレン・ブタジエンゴム)を用いる。図16から明らかなように、密閉空間105の高さTg によって高域再生限界周波数が決定され、高域再生限界周波数を高くするにはTg を小さくする必要があることがわかる。
【0008】
【特許文献1】
特表平11−512260号公報
【特許文献2】
米国特許第3164221号明細書
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記に示した従来の音響駆動方式のスピーカシステムでは、振動パネルの外周部を支持するサスペンションが必須の構成であるので、スピーカシステムの構成が複雑なものとなっていた。さらに、構成が複雑化することから、スピーカシステムの小型化が困難であった。特に、携帯電話等の携帯端末に用いる場合には、スピーカシステムを小型化、省スペース化することが重要であるが、従来のスピーカシステムを携帯端末に用いることは困難であった。
【0010】
また、従来の音響駆動方式のスピーカシステムでは、低音域および高音域における音響特性を同時に改善することが困難であった。つまり、従来のように振動パネルをピストン運動させる駆動方法では、振動パネルには高剛性かつ軽量であることが要求されるが、音響特性の改善のためにこれらを同時に満たすには限界であった。以下、詳細を説明する。
【0011】
まず、振動パネルの剛性を小さくすると、低音域での音圧レベルが低下しまうことについて説明する。図17および図18は、図16における計算条件と同じ条件で作製されたスピーカシステムの特性を実測した結果を示す図である。ここで、図17は、周波数500(Hz)における振動パネル100の振動モードを示す図であり、図18は、音圧周波数特性のグラフを示す図である。なお、図17では、密閉空間105の高さTg は0.2(mm)である。
【0012】
図17では、振動パネル100とその外側に取り付けられたサスペンション101の振動モードが示されている。ここで、図中の白い部分が振動の大きい部分を示す。図17から、サスペンション101の部分の大半が大きく振動しているが、振動パネル100は外周付近において大きく振動している部分があるものの、中央部は振動が小さいことがわかる。従って、周波数が500(Hz)という低音域において、振動パネル100の周辺部が大きく振動するという振動モードを伴う分割共振が生じていることがわかる。つまり、図17においては、振動パネル100全体が一体になって振動するというピストン運動をしているわけではない。これは、振動パネル100の剛性が小さいからである。また、このことは、図15に示した等価回路が成り立たたないことを意味する。図18にも示されるように、実際には、低音域において、振動パネル100の分割共振の影響によって、音響インピーダンス、すなわち、振動板に加わる音響負荷が増大する結果、振動板の振動速度が低下し、音圧レベルが低下している。なお、図18において、実線は音圧周波数特性の実測値であり、点線は図15に示す等価回路による予測値である。図18では、等価回路によるモデルよりも10(dB)程度、実測値の音圧レベルが低くなっていることがわかる。
【0013】
以上のように、振動パネルの剛性が小さい場合、低音域における音圧レベルが低下してしまうので、これを解決するために、振動パネルにはある程度の剛性が必要となることがわかる。ここで、振動パネルの剛性を上げようとすると、振動パネルの質量を大きくしなければならない。例えば、振動パネル100を、サンドイッチ構造、すなわち、心材とその両面に貼り付けられた表面材とからなる構造にすることによって、剛性を向上することができる(特許文献2参照)。しかし、表面材を用いる分だけ振動パネルの質量が大きくなってしまうので、高音域の音圧レベルが低下してしまう。また、上記例のように振動パネル100をサンドイッチ構造にする場合には、振動パネル100の構造が複雑化するといった欠点や、振動パネル100が厚くなるという欠点もある。
【0014】
以上のように、振動パネル100全体をピストン運動させるという従来の音響駆動方式では、低音域の音圧レベルを改善するために振動パネル100の剛性を向上する必要があり、高音域の音圧レベルを改善するために軽量化することが必要があった。しかし、高剛性化および軽量化を同時に実現するような振動パネルの構成、材質には、実際上限界がある。従って、従来の音響駆動方式では、低音域および高音域における音響特性を同時に改善することが困難であった。
【0015】
それ故、本発明の目的は、簡易な構成により実現することができる音響駆動方式のスピーカシステムを提供することである。
【0016】
また、本発明の他の目的は、音響特性を容易に改善することができる音響駆動方式のスピーカシステムを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記のような目的を達成するために、本発明は、以下に示すような特徴を有している。すなわち、本発明は、基板と、スペーサと、電気機械音響変換器と、振動パネルとを備えるスピーカシステムである。基板は、音放射用の密閉空間を形成するためのものである。スペーサは、基板の外周部に固定される。電気機械音響変換器は、基板に設けた音響孔に接続し、音響孔を介して密閉空間に音を放射する。振動パネルは、フィルム状であり、基板との間に放射された前記音のエネルギーが伝播する範囲に密閉空間を形成するように外周部がスペーサに直接固定された可視透過する材質よりなる。また、振動パネルは、基板よりも剛性が小さく選ばれており、電気機械音響変換器から密閉空間内に音が放射されたとき、音のエネルギーにより振動パネルを音響的に駆動させて放射された音の圧力に応じた屈曲振動によって外部へ音を出力する。
【0018】
上記によれば、振動パネルは基板よりも剛性が小さいので、空間に音が放射されると、振動パネルが屈曲することによって振動し、音が放射される。このように、振動パネルを屈曲によって振動させる場合、振動パネルを基板に固定して直接接合することが可能であり、振動パネルの周囲をサスペンション等で支持する必要がない。従って、スピーカシステムの構成を簡易にすることができる。これによって、スピーカシステムを容易に小型化、省スペース化することができる。
【0019】
また、上記によれば、振動パネル全体をピストン運動によって振動させるのではなく、振動パネルを屈曲させることによって振動させる。この振動方法では、音圧レベルの向上のためには、振動パネルの剛性を小さくしたり、振動パネルを軽量化すればよい。従って、低音域における音圧レベルを容易に向上することができる。つまり、本発明に係るスピーカシステムの構成によって、低音域における音圧レベルを容易に向上することができる。
【0020】
また、上記によれば、振動パネルおよび基板が、可視透過する材質によって構成されることによって、振動パネルの存在が視覚上、強調されないようにすることができる。特に、本発明に係るスピーカシステムはサスペンションを用いない簡易な構成によって実現可能であるので、振動パネルおよび基板を透明にすることによって容易に透明なスピーカシステムを実現することができる。
【0021】
また、発光手段をさらに備える構成としてもよい。発光手段は、基板および/または振動パネルに取り付けられ、電気機械音響変換器に入力される入力信号に応じて発光する。なお、発光手段とは、例えば発光ダイオードであるが、電気信号を入力して光を発するものであればどのようなものであってもよい。これによって、視覚的にユーザを楽しませることができるスピーカを提供することができる。
【0022】
また、振動パネルは、その外周部において前記基板とスペーサによって固定されてもよい。ここで、基板は、スピーカシステムに専用の部材であってもよいし、スピーカシステムとは異なる構造体の一部または全部であってもよい。つまり、基板は、スピーカシステム以外の構造体を兼ねるものであってもよい。構造体とは、例えば、建造物の壁面や、ショーウインドウのガラス面、車両のボディ等を含む概念である。これによって、例えば、壁面に貼られたポスターを振動パネルとして利用すれば、壁面のポスターから音を出すスピーカシステムを実現することができる。また、振動パネルが透明である場合には、壁面に絵画を貼り、その上に振動パネルを配置することによって、あたかも壁面の絵画から音が出ているような感覚をユーザに与えることができるスピーカシステムを実現することができる。さらに、振動パネルおよび基板が透明である場合には、例えば車の窓ガラスを基板として用いることによって、振動パネルおよび基板を通過して外の景色を見ることができるスピーカシステムを実現することができる。
【0023】
また、電気機械音響変換器は、振動パネルとは反対側に設置され、音響孔から密閉空間に対して音を放射するようにしてもよい。これによって、電気機械音響変換器から放射される音を振動パネル背面の空間に導く構成を容易に実現することができる。
【0024】
また、基板の音響孔と電気機械音響変換器とを連結する音響管をさらに備えるようにしてもよい。また、電気機械音響変換器は、音響管を介して密閉空間に対して音を放射する。これによって、電気機械音響変換器を基板や振動パネルから離して自由に配置することが可能となる。従って、電気機械音響変換器の配置位置に制限されることがないので、スピーカシステムの設計の自由度が増す。特に、振動パネルおよび基板が透明である場合、透明にすることが非常に困難である電気機械音響変換器を振動パネルおよび基板から離して配置することによって、基板や振動パネルをほとんど視覚的に意識させないスピーカシステムを実現することができる。
【0025】
また、基板の背面に電気機械音響変換器を密閉するための密閉空室を形成するためのキャビネットをさらに備えてもよい。これによれば、電気機械音響変換器の背面から放射される逆相音が遮蔽されるので、低音域の再生に優れたスピーカシステムを実現することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明における実施の形態1に係るスピーカシステムの構成を、図1および図2を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係るスピーカシステムの構成を示す図である。ここで、図1(a)はスピーカシステムの正面図であり、図1(b)は図1(a)のスピーカシステムのA−B断面の断面図である。図1(a)において、10は基板、11は基板10に設けられた長方形の音響孔、12は音響孔11に取り付けられた電気機械音響変換器、13は基板10の外周部に設けられたスペーサ、14はスペーサ13によって周囲を固定された振動パネル、15は基板10を支持する台座である。
【0027】
実施の形態1において、基板10および振動パネル14は、可視透過する材質よりなる。基板10およびスペーサ13は、例えば、ガラス、ポリカーボネートまたはアクリル等の透明材料により構成される。振動パネル14は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の透明材料により構成される。ここで、振動パネル14は基板10よりも剛性が小さいものが選ばれる。実施の形態1においては、振動パネル14はフィルム状に構成されるものとする。また、スペーサ13は、基板10と振動パネル14の外周部とを接合する接合部としての役割を果たすものである。このように、基板10と振動パネル14の外周部とをスペーサ13によって固定することによって、振動パネル14の中央部において基板10との間に空隙16が形成される。空隙16は、電気機械音響変換器12からの音を放射するための空間であり、密閉空間であることが好ましいが、必ずしも密閉されている必要はない。
【0028】
以上のように、図1に示すスピーカシステムは、振動パネル14を振動させるために従来用いられていたサスペンションを用いない構成である。従って、従来のスピーカシステムと比べて構造を簡略化することができる。
【0029】
図2は、図1に示す電気機械音響変換器12の一例である動電型スピーカの構造断面図である。図2において、20は壺型のヨーク、21はヨーク20の中央部に設けられたマグネット、22はマグネット21の上面に配置されたプレート、23はヨークの内周面とプレート22の外周面との間に形成される磁気空隙、26は中央部がヨーク20の外周下面と固着されるスピーカフレーム、25は外周部がスピーカフレーム26に固着された振動板、24は振動板25の中央部に接合されたボイスコイル24である。ここで、ボイスコイル24は、磁気空隙22中に配置されるように振動板25に接合される。また、スピーカフレーム26の上面は、電気機械音響変換器12が音響孔11をふさぐように、基板10に取り付けられる。なお、電気機械音響変換器12は、基板10に対して振動パネル14とは反対側に設置される。また、実施の形態1においては、電気機械音響変換器12は、基板10に直接接続されるが、後述する音響管によって間接的に接続されてもよい。
【0030】
以上のように構成されたスピーカシステムについて、その動作を説明する。電気機械音響変換器12の磁気空隙23に配置されたボイスコイル24に電気信号が印加されると、ボイスコイル24に駆動力が発生し、ボイスコイル24に接合された振動板25が振動することによって音が発生する。電気機械音響変換器12は、発生した音を空隙16に対して放射する。具体的には、電気機械音響変換器12の振動板25から放射された音は、音響孔11から空隙16に伝播する。ここで、空隙16を形成する基板10および振動パネル14のうち、剛性が小さいのは振動パネル14である。従って、電気機械音響変換器12から空隙16に対して放射された音のエネルギ(音圧)によって振動するのは、振動パネル14である。つまり、振動パネル14は、電気機械音響変換器12によって音響的に駆動されて振動する。振動パネル14の外周部は、スペーサ13によって基板10と固定されているので、振動パネル14の外周部における基板10との接着部分は、振動パネル14の中央部よりも構造的に強度が高くなっている。従って、振動パネル14の中央部が振動し、それによって音が発生する。スピーカシステムは、この振動によってスピーカシステムの外部に音を放射し、音響再生を行う。
【0031】
次に、実施の形態1に係るスピーカシステムの特性を図3および図4を用いて説明する。図3は、実施の形態1に係るスピーカシステムの振動パネルの振動モードを示す図である。ここで、図3は、周波数500(Hz)における振動モードを示す。図3に示す振動モードは、図17に示す振動モードと比べて複雑になっており、面状の振動パネル14が波打つように屈曲していることがわかる。このように、本発明では、振動パネル14の周囲が固定されているため、振動パネル14は、振動パネル14全体がピストン運動することによって振動するのではなく、振動パネル14が屈曲することによって振動する。振動パネル14は、音圧によって屈曲しやすいものが好ましいので、軽量であるものや剛性の小さいものが好ましい。ただし、振動パネル14が振動する条件は基板10よりも剛性が小さいことであるので、振動パネル14は、基板10よりも剛性が小さいものであればよい。
【0032】
図4は、実施の形態1に係るスピーカシステムの音圧周波数特性を示す図である。図4において、実線は実施の形態1に係るスピーカシステムの音圧周波数特性を示し、点線は図15に示す等価回路による予測値(図18示す点線と同じ)を示す。また、図4では、振動パネル14の面積は、図18における条件と同様、縦72(mm)×横51(mm)とする。また、本発明では振動パネル14は屈曲しやすいものが好ましいため、厚さが125(μm)の振動パネル14を用いる。図4に示すように、実施の形態1に係るスピーカシステムの特性は、図18に示した従来のスピーカシステムにおける特性と比べて、低音域での音圧レベルが大きくなっていることがわかる。このように、本発明に係るスピーカシステムは、振動パネル14として剛性の小さいものを選択することによって、低音域での音圧レベルを容易に改善することができる。
【0033】
次に、基板10における音響孔11の位置と音圧周波数特性との関係について図5および図6を用いて説明する。図5は、複数の音響孔を設けた基板を示す図である。図5に示す基板17は、音響孔11aから11eのうちいずれか1つのみに電気機械音響変換器12が配置され、その他は閉じた状態で使用される。図6は、異なる位置に音響孔を設けた場合におけるスピーカシステムの音圧周波数特性を示す図である。なお、図5および図6の説明においては、電気機械音響変換器12として、口径φ16(mm)の動電型スピーカを使用し、振動パネル14として、縦87×横66×材厚0.188(mm)の透明PET材料を使用するものとする。また、音響孔11は、縦3×横12(mm)の長方形であるとする。また、図6は、振動パネル14の中央から0.1(m)離れた位置にマイクを設置し、電気機械音響変換器12に電気入力を0.1(W)印加して測定した音圧周波数特性の測定結果を示す。
【0034】
図6(a)は、音響孔11aの位置に電気機械音響変換器を配置し、他の音響孔は閉じた状態で測定した場合の音圧周波数特性を示す図である。同様に、図6(b)は音響孔11bの位置、図6(c)は音響孔11eの位置に電気機械音響変換器をそれぞれ配置し、他の音響孔は閉じた状態で測定した場合の音圧周波数特性を示す図である。図6(a)〜図6(c)から、音響孔および電気機械音響変換器12の配置は、スピーカシステムの音圧周波数特性にほとんど影響を与えないことがわかる。なお、ここでは示していないが音響孔11cの場合および音響孔11dを用いる場合でも、同様な作用が得られる。このように、本発明のような音響駆動方式では、音の圧力によって振動パネル14を音響的に駆動させるので、音響孔の位置が基板10のどの位置にあっても、振動パネル14を同じように振動させることが可能である。一方、振動パネルに直接トランスデューサを取り付けて駆動する方式(特許文献1参照)では、トランスデューサの取り付け位置によって音圧周波数特性が大きく変化するので、トランスデューサの取り付け位置が限定されてしまうという問題があった。これに対して、本発明に係るスピーカシステムでは、電気機械音響変換器12を任意の位置に取り付けることができるので、設計の自由度が増し、スピーカシステムを様々な用途に用いることが可能となる。
【0035】
また、実施の形態1によれば、振動パネル14および基板10は透明な材質であるので、スピーカシステムの背景を遮ることがない。このように、スピーカシステムの存在を強調しないことによって、スピーカシステムの用途を拡大することができる。なお、透明なスピーカシステムを用いた具体的な応用例については、後述する実施の形態3および4にて説明する。
【0036】
また、従来のスピーカシステムのような、サスペンションを用いてフレーム(基板)と振動パネルとを接合する構造では、構造が非常に複雑となるので、スピーカシステムを透明にすることが困難になる。すなわち、複数の材料が重なり、また、それらを接着するための接着剤も必要となることから、特にサスペンションを要する基板および振動パネルの周部分を透明にすることが困難であった。これに対して、本発明のように、サスペンションを用いない構成とすることによってスピーカシステムの構成を簡略化すれば、透明なスピーカシステムを容易に実現することができる。
【0037】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係るスピーカシステムを、図7を用いて説明する。図7は、実施の形態2に係るスピーカシステムの構成を示す図である。ここで、図7(a)はスピーカシステムの背面図であり、図7(b)は図7(a)のスピーカシステムのC−D断面の断面図である。図7において、30は基板、31は基板30に設けられた音響孔、32は音響孔31に取り付けられた電気機械音響変換器、33は基板30の外周部に設けられたスペーサ、34はスペーサ33に固着された振動パネル、35は基板30を支持する台座、36は電気機械音響変換器32の背面に設けられたキャビネットである。
【0038】
実施の形態2において、スピーカシステムの構成に関して実施の形態1と異なる点は、基板30および振動パネル34の形状が円形である点、および、キャビネット36が設けられる点である。キャビネット36によって、電気機械音響変換器32の背面側(音響孔31の反対側)に密閉された空室37が形成される。以上の点以外は、実施の形態2の構成は実施の形態1と同様である。従って、実施の形態2においても、従来のスピーカシステムと比べて構造を簡略化することができる。
【0039】
実施の形態2において、電気機械音響変換器32に電気信号が印加されることによって振動パネル34が振動する動作は、実施の形態1において説明した動作と同様である。実施の形態2においては、基板30および振動パネル34の形状が円形であるが、上記動作には影響がない。本発明において、基板30および振動パネル34の形状はどのようなものであってもよい。つまり、本発明は、電気機械音響変換器32から放射される音圧によって振動パネル34を駆動させる方式であるので、基板30および振動パネル34の形状を半円、楕円、多角形等、任意の形状としても一定の音響再生を行うことができる。従って、トランスデューサによって振動パネルを直接駆動させる方式に比べて、スピーカシステムの設計の自由度が増す。
【0040】
実施の形態2において、実施の形態1と異なる動作は、キャビネット36に起因する動作である。電気機械音響変換器32の背面側(音響孔31の反対側)からの音は、キャビネット36で構成される空室37内に放射される。従って、電気機械音響変換器32の背面側からの音が空室37の外に出ないので、振動パネル34から放射される音と、電気機械音響変換器32の背面から放射される逆相音との打ち消しを防止することができる。これによって、特に低音域での音圧レベルを改善することができる。
【0041】
なお、実施の形態2においては、キャビネット36をつけない構成であってもよい。また、実施の形態1や後述する実施の形態5において、キャビネットを備える構成としてもよい。
【0042】
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係るスピーカシステムを、図8、図9を用いて説明する。図8は、実施の形態3に係るスピーカシステムを車室内に搭載した例を示す図である。図8において、40は実施の形態3に係るスピーカシステム、41は車体、42はダッシュボード、43はフロントガラス、44はハンドルである。以下に、実施の形態3に係るスピーカシステムの構成を示す。
【0043】
図9は、図8に示すスピーカシステム40の車体への取り付け状態を示す断面図である。図9において、45は基板、46は基板45に設けられた音響孔、47は音響孔46に接合される音響管、48は音響管47に取り付けられた電気機械音響変換器、49は基板45の外周部に設けられたスペーサ、50はスペーサ49に固着された振動パネルである。
【0044】
実施の形態3において、スピーカシステム40の構成上において実施の形態1と異なる点は、基板45の音響孔46と電気機械音響変換器48とを接続する音響管47をさらに備える点である。すなわち、音響管47によって基板45と電気機械音響変換器48の本体とが連結されることによって、電気機械音響変換器48の本体が基板45や振動パネル50と分離した位置に配置される。以上の点以外は、実施の形態3の構成は実施の形態1と同様である。また、スピーカシステム40は、音響管47がダッシュボード42を貫通するように、ダッシュボード42に取り付けられる。以上のように構成されたスピーカシステム40においては、電気機械音響変換器48から放射された音は、音響管47によって音響孔46へ導かれて、基板45、スペーサ49および振動パネル50によって形成される空隙51に伝達される。なお、実施の形態3に係るスピーカシステムの動作は、電気機械音響変換器48が音響管47を介して音響孔46から空間51に対して音を放射する点以外は、実施の形態1と同様である。
【0045】
以上のように、実施の形態3によれば、透明にすることが困難な電気機械音響変換器48を車体内部に隠すことができる。さらに、実施の形態1と同様、基板45、スペーサ49および振動パネル50は透明な材質で構成されている。従って、音響管47を例えばポリカーボネート、アクリル等の透明な材質で構成することによって、人の目に入る範囲ではほとんど透明なスピーカシステムを実現することができる。従って、ユーザは、スピーカシステムによって視界を遮られることがない。実施の形態3のような透明なスピーカシステムは、運転者の前方の視界を遮ることがないという安全性の観点から、車載用には特に適している。
【0046】
なお、実施の形態3では、スピーカシステム40はダッシュボード42の上面に1個のみ配置した。ここで、他の実施の形態では、スピーカシステム40をダッシュボード42の左右両側にもさらに配置することによって、中央はセンターチャンネル、両側はステレオ再生等のマルチチャネル再生用として用いることが可能である。また、設置場所はダッシュボード42に限るものではなく、車体のどのような場所であっても、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
【0047】
(実施の形態4)
次に、実施の形態4に係るスピーカシステムの構成を、図10および図11を用いて説明する。図10は、実施の形態4に係るスピーカシステムの構成を示す図である。図10において、60は建物の構造物である壁面(スピーカシステムの基板)、61は壁面60に設けられた音響孔、62は音響孔61に接合され、壁面60を貫通して取り付けられた音響管、63は音響管62に取り付けられた電気機械音響変換器、64は壁面60に取り付けられたスペーサ、65はスペーサ64に固着された振動パネルである。
【0048】
実施の形態4において、スピーカシステムの構成上において実施の形態1と異なる点は、建物の室内の壁面60がスピーカシステムの基板の役割を果たす点である。つまり、実施の形態4に係るスピーカシステムの基板は、構造物を兼ねている。なお、スペーサ64および振動パネル65は、実施の形態1と同様である。また、上述した他の実施の形態と同様、基板である壁面60は、振動パネル65よりも剛性が大きい必要がある。
【0049】
図11は、図10に示す電気機械音響変換器63の一例である圧電型スピーカの構造断面図である。図11において、70および71は圧電素子、72は圧電素子70および71を両面に貼り付けた中間電極、73は中間電極72に接続された電気入力のリード線、74は圧電素子71に接続されたリード線、75は圧電素子70に接続されたリード線、78は中間電極72の周辺部を固着したスピーカフレームである。中間電極72は、例えば、リン青銅、ステンレス等の導電材料により構成される。リード線73は入力端子77に接続され、リード線74および75は入力端子76に接続される。スピーカフレーム78は、音響管62に接合されている。
【0050】
実施の形態4において、スピーカシステムの動作に関して実施の形態3と異なる点は、圧電型の電気機械音響変換器63の動作である。電気機械音響変換器63においては、入力端子76および77に電気信号が印加されると、中間電極72の両面に接合された圧電素子70および71が屈曲振動を行う。これによって、中間電極72および圧電素子70および71から音が放射される。実施の形態4に係るスピーカシステムの動作は、以上の動作以外は、実施の形態3と同様である。
【0051】
以上のように、実施の形態4によれば、構造物である壁面60を基板として利用することによって、電気機械音響変換器63を壁面60の内部に配置する。これによって、電気機械音響変換器63は壁面60の表面から隠れることになる。また、実施の形態1において述べたように、スペーサ64および振動パネル65は透明な材質で構成されている。以上より、実施の形態4によれば、スピーカシステムの存在をユーザに意識させることのないスピーカシステムを実現することができる。
【0052】
さらに、実施の形態4に係るスピーカシステムの応用例として以下の形態が考えられる。例えば、スピーカシステムを部屋の壁に取り付けてDVDのマルチチャネル再生用のスピーカ等にすることができる。また、透明な振動パネル65の背面の壁面にポスターや絵画を設けることによって、ポスターや絵画から音が再生されているような感覚をユーザに与えることができる。かかるスピーカシステムは、家庭のみならず展示場等における利用にも適している。その他、実施の形態4に係るスピーカシステムは、ショーウインドウのガラス面、車両のボディ、家具、電気製品等を基板として用いる応用が可能である。
【0053】
(実施の形態5)
次に、実施の形態5に係るスピーカシステムを、図12を用いて説明する。図12は、実施の形態5に係るスピーカシステムの構成を示す図である。ここで、図12(a)はスピーカシステムの正面図であり、図12(b)は図12(a)のスピーカシステムのE−F断面の断面図である。図12において、80は基板、81は基板80に設けられた音響孔、82は音響孔81に取り付けられた電気機械音響変換器、83は基板80の外周部に設けられたスペーサ、84はスペーサ83に固着された振動パネル、85、86、87および88は基板80の四隅に取り付けられた発光ダイオード、89はCDプレーヤ、90はCDプレーヤ89および電気機械音響変換器82に接続されたアンプ、91はCDプレーヤ89および発光ダイオード85〜88に接続された信号制御部である。
【0054】
以上のように構成されたスピーカシステムについて、その動作を説明する。CDプレーヤ89によって再生された音楽信号は、アンプ90によって増幅された後、電気機械音響変換器82に印加される。印加された音楽信号に基づいて電気機械音響変換器82から放射される音によって振動パネル84が音響的に駆動されて音を発生する動作は、実施の形態1と同様である。
【0055】
実施の形態5において、実施の形態1と異なる点は、発光手段の一例である発光ダイオード85〜88および信号制御部91が設けられている点である。信号制御部91は、CDプレーヤ89からの音楽信号が入力されると、音楽信号に応じた信号を発光ダイオード85〜88に印加する。これによって、音楽信号に応じて光が点灯するスピーカシステムを実現することができる。かかるスピーカによれば、視覚的にユーザを楽しませることができる。なお、発光ダイオード85〜88の発光パターンや明るさは、音楽信号の大きさや周波数に応じて変化するものであればよい。また、信号制御部91は、発光ダイオード85〜88のそれぞれに対して異なる信号を印加するようにしてもよい。これによって、音楽信号に応じて光る位置や明るさが変化するスピーカシステムを実現することができる。
【0056】
なお、振動パネル84は半透明であってもよい。振動パネル84が透明であれば、発光ダイオード85〜88の光はそのまま透過するが、半透明とすれば光が乱反射してより効果的な照明効果が期待できる。また、各発光ダイオードの色は単一の色である必要はなく、それぞれ異なる色であってもよい。また、発光ダイオードの配置場所や個数を任意に選択することが可能であり、例えば、基板の内部に配置することによってあたかも基板が発光しているかのように見せてもよい。
【0057】
以上のように本発明によれば、サスペンションを用いる必要がないので、音響駆動方式のスピーカシステムを簡易な構成で実現することができる。さらに、振動パネルをピストン運動させるのではなく、振動パネルの屈曲によって振動させることによって、容易に低音域の音圧レベルを向上することができるスピーカシステムを実現することができる。
【0058】
なお、実施の形態1では電気機械音響変換器12は動電型方式のスピーカを例とし、実施の形態4では圧電型方式のスピーカを例として説明した。ここで、実施の形態1〜5において、電気機械音響変換器は振動板から音を放射する機能を有するものであれば何でもよく、電気機械音響変換器12の変換方式は電磁型、圧電型、静電型等どのような方式でもよい。
【0059】
なお、実施の形態1〜5では、基板と振動パネルの外周部とをスペーサを介して固定することによって、振動パネルを音響的に駆動させるための空間(例えば、図1に示す空隙16)を形成した。ここで、他の実施の形態では、基板と振動パネルとの間に上記空間を形成する構成であれば、基板はどのような構成であってもよい。基板の構成は、例えば、図13に示す構成であってもよい。図13は、本発明に係るスピーカシステムに用いられる基板の変形例を示す図である。なお、図13において、図1と同様の構成については同じ参照番号を付す。図13では、中央部分が窪んだ形状を有する板状の基板18が用いられ、振動パネル14を基板18の周部分に直接接合する構成である。このように、基板と振動パネルとをスペーサを介さず、直接固定する構成であってもよい。この構成においては、中央部分の窪みによって、振動パネル14を音響的に駆動させるための空間19が形成される。また、平面な基板と平面な振動パネルとを接着する接着層によって上記空間を形成するようにしてもよい。
【0060】
また、実施の形態1〜5では、振動パネルおよび基板は平面であったが、振動パネルおよび基板は曲面であってもよい。振動パネルおよび基板が曲面である場合であっても、基板と振動パネルとの間に空間が生じるように形成すれば、振動パネルを振動させることができる。また、振動パネルおよび基板のいずれか一方のみが曲面であっても振動パネルを振動させることができる。さらに、同様に、基板の形状が複雑なものであっても本発明に係るスピーカシステムを実現することができる。
【0061】
また、実施の形態1〜5では、振動パネルをPETフィルムによって構成されるものとしたが、振動パネルは、基板よりも剛性が小さいものであればどのような材質であってもよい。例えば、振動パネルを紙によって構成してもよい。特に、実施の形態4において、紙のポスターや写真を振動パネルとして用いることによって、ポスターや写真から音が放射されるスピーカシステムを実現することができる。さらに、ポスターを振動パネルとして用いる場合、振動パネルと基板とを着脱可能な構成にすることによって、ユーザが好みに応じてポスターや写真を取り替えることができる。なお、振動パネルは、所定の張力が発生するように、基板に固定されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るスピーカシステムの構成を示す図である。
【図2】図1に示す電気機械音響変換器12の一例である動電型スピーカの構造断面図である。
【図3】実施の形態1に係るスピーカシステムの振動パネルの振動モードを示す図である。
【図4】実施の形態1に係るスピーカシステムの音圧周波数特性を示す図である。
【図5】複数の音響孔を設けた基板を示す図である。
【図6】異なる位置に音響孔を設けた場合におけるスピーカシステムの音圧周波数特性を示す図である。
【図7】実施の形態2に係るスピーカシステムの構成を示す図である。
【図8】実施の形態3に係るスピーカシステムを車室内に搭載した例を示す図である。
【図9】図8に示すスピーカシステム40の車体への取り付け状態を示す断面図である。
【図10】実施の形態4に係るスピーカシステムの構成を示す図である。
【図11】図10に示す電気機械音響変換器63の一例である圧電型スピーカの構造断面図である。
【図12】実施の形態5に係るスピーカシステムの構成を示す図である。
【図13】本発明に係るスピーカシステムに用いられる基板の変形例を示す図である。
【図14】音響駆動方式を用いた従来のスピーカシステムの基本構成図である。
【図15】図14に示すスピーカシステムの等価回路を示す図である。
【図16】図15に示す等価回路により予測されるスピーカシステムの音圧周波数特性のグラフを示す図である。
【図17】周波数500(Hz)における従来のスピーカシステムの振動パネル100の振動モードを示す図である。
【図18】従来のスピーカシステムの音圧周波数特性のグラフを示す図である。
【符号の説明】
10,30,45,60,80 基板
11,31,46,61,81 音響孔
12,32,48,63,82 電気機械音響変換器
14,34,50,65,84 振動パネル
16,51,66, 空隙
47,62 音響管

Claims (6)

  1. 放射用の密閉空間を形成するための基板と、
    前記基板の外周部に固定されたスペーサと、
    前記基板に設けた音響孔に接続し、前記音響孔を介して前記密閉空間に音を放射する電気機械音響変換器と、
    前記基板との間に放射された前記音のエネルギーが伝播する範囲に前記密閉空間を形成するように外周部が前記スペーサに直接固定された可視透過する材質よりなるフィルム状の振動パネルとを備え、
    前記振動パネルは、前記基板よりも剛性が小さく選ばれており、前記電気機械音響変換器から前記密閉空間内に音が放射されたとき、前記音のエネルギーにより前記振動パネルを音響的に駆動させて前記放射された音の圧力に応じた屈曲振動によって外部へ音を出力するように構成されたスピーカシステム。
  2. 前記基盤は可視透過する材質よりなる請求項1記載のスピーカシステム。
  3. 前記基板および/または前記振動パネルに取り付けられ、前記電気機械音響変換器に入力される入力信号に応じて発光する発光手段をさらに備える、請求項1に記載のスピーカシステム。
  4. 前記電気機械音響変換器は、前記振動パネルとは反対側に設置され、前記音響孔から前記密閉空間に対して音を放射する、請求項1に記載のスピーカシステム。
  5. 前記基板の音響孔と前記電気機械音響変換器とを接続する音響管をさらに備え、
    前記電気機械音響変換器は、前記音響管を介して前記音響孔から前記密閉空間に対して音を放射する、請求項1からのいずれかに記載のスピーカシステム。
  6. 前記基板の背面に前記電気機械音響変換器を密閉するための密閉空室を形成するためのキャビネットをさらに備える、請求項1に記載のスピーカシステム。
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