JP3863038B2 - フレア成形工具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷暖房器具の配管工事等において、金属管の端部にフレアを成形する、フレア成形工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来のフレア成形工具としては、回転ハンドルを回転させることによって拡開用ローラをパイプの端部に押し当てる方式のものが知られている。
【0003】
しかしながら、このような従来のフレア成形工具では、フレアの成形時にハンドルを一方向へ回し続ける必要があるため、フレアの成形工程においては、ハンドルを何度も持ち換えなければならず、空調装置内などの狭い作業スペースでは作業しづらいという問題があった。
【0004】
この問題を解決し得るフレア成形工具の一例が、実公平7−53787号公報に開示されている。このフレア成形工具(1)は、図8に示すように、ハンドル(2)により回動される回動部(3)と拡開用ローラが取り付けられた芯杆(4)との間にラチェット機構を有する回転力伝達部(5)を設けるとともに、ハンドル(2)の頭部に回転力の伝達方向を切り換える切換つまみ(6)を設けたものである。
【0005】
この従来技術によれば、フレアの成形工程において、ハンドル(2)を持ち換える必要がないため、狭い作業スペースでの作業も容易となる。しかし、ハンドル(2)の頭部に切換つまみ(6)が設けられていたため、ハンドル(2)を握った手の手のひらが切換つまみ(6)に当たることとなり、ハンドル(2)を回動中に切換つまみ(6)が誤って切り換わってしまうおそれがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では、狭い作業スペースでもフレアの成形作業を容易に行うことができ、また、手の動きによる切換つまみの誤操作を防止できる、フレア成形工具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した発明は、「一方端部に拡開用ローラ(26)が取り付けられた円柱状の芯杆(16)と、芯杆(16)の他方端部に装着されて芯杆(16)に回転力を伝えるハンドル(20)とを具備し、ハンドル(20)の回転によって拡開用ローラ(26)を金属管(12)に押し付け、金属管(12)の端部にフレア(14)を成形するフレア成形工具(10)において、芯杆(16)の他方端部には、円柱状の細径部(30a)を介して、細径部(30a)の外径より大きな外径を有する円柱状の大径作動部(30)が形成されており、ハンドル(20)には、前記大径作動部(30)を収容する収容部(62)が形成されており、収容部(62)の内面に、前記大径作動部(30)の外周面のみを把持し、互いに逆方向で作動する第1および第2の一方向クラッチ(72)(74)が2段に取り付けられており、芯杆 (16) は、他方端部側面に突出・没入自在に配設された係止ピン (32) を有し、ハンドル (20) は、収容部 (62) の内面に軸方向へ間隔を隔てて形成された第1および第2の周方向溝 (68)(70) を有し、係止ピン (32) が第1の周方向溝 (68) に嵌め込まれたときに第1の一方向クラッチ (72) が作動可能となり、係止ピン (32) が第2の周方向溝 (70) に嵌め込まれたときに第2の一方向クラッチ (74) が作動可能となる、フレア成形工具(10)」である。
【0008】
本発明において、第1の一方向クラッチ(72)の位置を大径作動部(30)の位置に合わせると、第1の一方向クラッチ(72)が大径作動部(30)を把持可能となる。この状態でハンドル(20)を一の方向(たとえば時計回り)および一の方向とは逆の方向(反時計回り)へ交互に正逆回動させると、芯杆(16)が一の方向(たとえば時計回り)に回転され、逆の方向(反時計回り)では空回りして芯杆(16)が金属管(12)へ向けて間欠螺進される。これにより、拡開用ローラ(26)が金属管(12)の端部に押し当てられると共に前記端部を押し拡げるように回動し、フレア(14)が成形される。
【0009】
フレア(14)の成形が完了した後、ハンドル(20)を芯杆(16)に対して軸方向へスライドさせて、第2の一方向クラッチ(74)の位置を大径作動部(30)の位置に合わせると、第2の一方向クラッチ(74)が大径作動部(30)を把持可能となる。この状態でハンドル(20)を一の方向(たとえば時計回り)および一の方向とは逆の方向(反時計回り)へ交互に正逆回動させると、時計回りの時は空回りして芯杆(16)が一の方向とは逆の方向(たとえば反時計回り)に回転され、拡開用ローラ(26)が金属管(12)の端部から離される。
本発明では、係止ピン (32) が第1の周方向溝 (68) または第2の周方向溝 (70) に嵌め込まれるので、ハンドル (20) を回動操作する際には、係止ピン (32) がこれらの溝 (68)(70) にガイドされながら移動する。
【0010】
請求項2に記載した発明は、「一方端部に拡開用ローラ(26)が取り付けられた円柱状の芯杆(80)と、芯杆(80)の他方端部に装着されて芯杆(80)に回転力を伝えるハンドル(82)とを具備し、ハンドル(82)の回転によって拡開用ローラ(26)を金属管(12)に押し付け、金属管(12)の端部にフレア(14)を成形するフレア成形工具(88)において、芯杆(80)の他方端部には、互いに逆方向で作動する第1および第2の一方向クラッチ(76)(78)が、芯杆(80)の軸方向に並べて2段に取り付けられており、ハンドル(82)には、第1および第2の一方向クラッチ(76)(78)を収容すると共に軸方向にスライド可能で、その内周面に第1および第2の一方向クラッチ(76)(78)のどちらか一方のみを把持する内鍔部(86)が形成された収容部(84)が凹設されており、芯杆 (80) は、他方端部側面に突出・没入自在に配設された係止ピン (32) を有し、ハンドル (20) は、収容部 (62) の内面に軸方向へ間隔を隔てて形成された第1および第2の周方向溝 (68)(70) を有し、係止ピン (32) が第1の周方向溝 (68) に嵌め込まれたときに第1の一方向クラッチ (72) が作動可能となり、係止ピン (32) が第2の周方向溝 (70) に嵌め込まれたときに第2の一方向クラッチ (74) が作動可能となる、フレア成形工具(88)」である。
【0011】
本発明において、内鍔部(86)の位置を第1の一方向クラッチ(76)の位置に合わせると、内鍔部(86)が第1の一方向クラッチ(76)を把持可能となる。この状態でハンドル(82)を一の方向(たとえば時計回り)および一の方向とは逆の方向(反時計回り)へ交互に正逆回動させると、芯杆(80)が一の方向(たとえば時計回り)に回転され、逆の方向(反時計回り)では空回りして芯杆(80)が金属管(12)へ向けて間欠螺進される。これにより、拡開用ローラ(26)が金属管(12)の端部に押し当てられると共に前記端部を押し拡げるように回動し、フレア(14)が成形される。
【0012】
フレア(14)の成形が完了した後、ハンドル(82)を芯杆(80)に対して軸方向へスライドさせて、内鍔部(86)の位置を第2の一方向クラッチ(78)の位置に合わせると、内鍔部(86)が第2の一方向クラッチ(78)を把持可能となる。この状態でハンドル(82)を一の方向(たとえば時計回り)および一の方向とは逆の方向(反時計回り)へ交互に正逆回動させると、時計回りの時は空回りして芯杆(80)が一の方向とは逆の方向(たとえば反時計回り)に回転され、拡開用ローラ(26)が金属管(12)の端部から離される。
本発明では、係止ピン (32) が第1の周方向溝 (68) または第2の周方向溝 (70) に嵌め込まれるので、ハンドル (20) を回動操作する際には、係止ピン (32) がこれらの溝 (68)(70) にガイドされながら移動する。
【0015】
【発明の効果】
請求項1または請求項2に記載の発明によれば、ハンドルを一の方向(たとえば時計回り)および一の方向とは逆の方向(反時計回り)へ交互に正逆回動させることにより、芯杆を金属管に対して間欠螺進させることができ、また、同じ操作で間欠螺退させることができる。また、ハンドルを芯杆に対して軸方向へスライドさせるだけで、回転力の伝達方向を切り換えることができる。したがって、フレアの成形工程において、ハンドルを持ち換える必要はなく、空調装置内などの狭い作業スペースでの作業も容易となる。
【0016】
そして、回転力の伝達方向を切り換える機構が収容部の内側にあるため、従来のような誤操作の問題は生じない。
【0017】
さらに、係止ピンを第1または第2の周方向溝に嵌め込むようにしているので、第1または第2の一方向クラッチを大径作動部もしくは内鍔部に対して正確に位置決めでき、また、第1または第2の周方向溝に沿って移動する係止ピンによってハンドルの回動動作を安定させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1および図2を参照して、この発明の一実施例のフレア成形工具(10)は金属管(12)の端部に逆円錐状のフレア(14)を成形するものであり、芯杆(16)、保持部(18)、ハンドル(20)等により構成される。
【0019】
芯杆(16)は、円柱状の本体(24)を有し、本体(24)の一方端部(図2における下端部)には、金属管(12)の端部に押し付けられる逆円錐状の拡開用ローラ(26)が本体(24)中心軸に対して偏心して回転自在に取り付けられ、本体(24)の中央部には、雄ねじ部(28)が形成され、他方端部(図2における上端部)には、ハンドル(20)が装着される取付部(24a)と、ハンドル(20)から回転力が付与される大径作動部(30)と、取付部(24a)と大径作動部(30)とを連結する細径部(30a)とが形成される。
【0020】
取付部(24a),大径作動部(30)および細径部(30a)は、外面が平滑な円柱状に形成され、大径作動部(30)の外径は、細径部(30a)の外径よりも大きく設定される。そして、取付部(24a)の側面には、先端が球状に形成された係止ピン(32)が径方向側面から突出・没入自在に配設されている。つまり、取付部(24a)の側面には、図3に示すように、穴(34)が形成され、穴(34)の底部には、コイルバネ(36)が装着され、コイルバネ(36)を圧縮するようにして、穴(34)に係止ピン(32)が挿入されている。
【0021】
保持部(18)は、パイプホルダ(38)を介して金属管(12)を保持するものであり、図2に示すように、保持部の下端部分に下向開方の溝(40)が凹設されており、その溝(40)の対向する内側面には、パイプホルダ(38)が嵌合される嵌合溝(44)が形成され、嵌合溝(40)を構成する側壁部(40a)の一方には、ネジ孔(46)が形成され、ネジ孔(46)には、締付ネジ(48)が螺合されている。そして、保持部(18)の中央部には、一端が溝(40)の底面に開口された貫通孔(50)が形成され、貫通孔(50)の内面には、芯杆(16)の雄ねじ部(28)が螺合される雌ねじ部(52)が形成される。
【0022】
パイプホルダ(38)は、サイズの異なる複数の金属管(12)を選択的に挟持するものであり、図1に示すように、棒状ないし長板状の2つの挟持部(54)で構成され、一端が軸(54b)にて開閉可能に枢着されている。各挟持部(54)の挟持面(54a)には、サイズの異なる複数の挟持孔(56)が長手方向へ所定の間隔を隔てて形成され、一方の挟持部(54)の挟持面(54a)と対向する側面には、各挟持孔(56)に対応する複数の位置決め穴(58)が形成される。
【0023】
そして、金属管(12)を挟持したパイプホルダ(38)が、図2に示すように、保持部(18)の溝(44)に嵌合され、締付ネジ(48)によって保持部(18)に対して固定される。このとき、締付ネジ(48)の先端が位置決め穴(58)に押し当てられることにより、パイプホルダ(38)に挟持された金属管(12)と芯杆(16)とが同軸となり、拡開用ローラ(26)が金属管(12)の端部内側を押圧可能に位置決めされる。
【0024】
ハンドル(20)には、図3に示すように、芯杆(16)の端部を回転自在に収容する筒状の収容部(62)が凹設されている。収容部(62)は、取付部(24a)を収容する筒状の第1収容部(64)と、大径作動部(30)を収容する筒状の第2収容部(66)とを含み、第1収容部(64)の内面には、第1の周方向溝(68)および第2の周方向溝(70)が軸方向に2段に形成され、第2収容部(66)の内面には、第1の一方向クラッチ(72)および第2の一方向クラッチ(74)が軸方向に2段にて強固に取り付けられている。そして、第2収容部(66)の外面には、つまみ(22)が設けられる。なお、この実施例では、第1収容部(64)と第2収容部(66)とがネジ(75)によって接合されるが、これらは一体物として構成されてもよい。
【0025】
第1の周方向溝(68)および第2の周方向溝(70)には、芯杆(16)の係止ピン(32)が係脱可能にて嵌め込まれるようになっているものであり、第1収容部(64)の内面の全周にわたって連続的に形成される。第1の周方向溝(68)および第2の周方向溝(70)の断面形状は、半円形または三角形等のような溝縁へ向かうにつれて浅くなる形状に設定される。つまり、第1の周方向溝(68)および第2の周方向溝(70)の相互間で係止ピン(32)が容易に移行され得る形状に設定される。
【0026】
第1の一方向クラッチ(72)は、図4に示すように、大径作動部(30)の外径よりもやや大きい内径を有するリング状のクラッチ本体(72a)を有し、クラッチ本体(72a)の内面には、軸方向へ延びる複数(この実施例では7個)の溝(72b)が形成される。各溝(72b)は、図4中の第1方向へ向けて幅が広くなるような底面(72b3)を有し、各溝(72b)には、円柱状のコロ(72c)が収容されている。また、各溝(72b)の幅広側の端部には、コロ(72c)を幅狭側へ押圧する板バネ(72d)が取り付けられる。
【0027】
第1の一方向クラッチ(72)を大径作動部(30)の外側に位置決めすると、コロ(72c)が大径作動部(30)の外周面に弾接し、大径作動部(30)の外周面を把持する。この状態(図4の状態)で、収容部(62)を第1方向(時計回り)へ回動させると、コロ(72c)が、大径作動部(30)の外面上を弾接・転動し、溝(72b)内を幅狭側(72b1)へ相対的に移動し、大径作動部(30)の内面に向けて押し付けられる。これにより、第1の一方向クラッチ(72)と大径作動部(30)とが強固にロックされる。一方、収容部(62)を第1方向とは逆の第2方向(反時計回り)へ回動させると、コロ(72c)が、大径作動部(30)の外面を弾接・転動し、溝(72b)内を幅広側(72b2)へ移動し、大径作動部(30)内面への押し付け圧が解除され、ベアリングとして摺動するため、ロックが解除される。したがって、収容部(62)を第1方向(時計回り)へ回動させるときに大径作動部(30)が回転され、第2方向(反時計回り)へ回動させるときには大径作動部(30)が空転し、芯杆(16)が金属管(12)の端部へ向けて間欠螺進される。
【0028】
第2の一方向クラッチ(74)は、図5に示すように、大径作動部(30)の外径よりもやや大きい内径を有するリング状のクラッチ本体(74a)を有し、本体(74a)の内面には、軸方向へ延びる複数(この実施例では7個)の溝(74b)が形成される。各溝(74b)は、第2方向(反時計回り)へ向けて幅が広くなるような底面を有し、各溝(74b)には、円柱状のコロ(74c)が収容されている。また、各溝(74b)の幅広側の端部には、コロ(74c)を幅狭側へ押圧する板バネ(74d)が取り付けられている。
【0029】
第2の一方向クラッチ(74)を大径作動部(30)の外側に位置決めすると、コロ(74c)が大径作動部(30)の外周面に弾接し、大径作動部(30)の外周を把持する。この状態(図6の状態)で、収容部(62)を第2方向(反時計回り)へ回動させると、コロ(74c)が、大径作動部(30)の外面に押されて溝(74b)内を幅狭側へ移動され、大径作動部(30)の内面に向けて押し付けられる。これにより、第2の一方向クラッチ(74)と大径作動部(30)とが強固にロックされる。一方、収容部(62)を第1方向(時計回り)へ回動させると、コロ(74c)が、大径作動部(30)の外面に押されて溝(72b)内を幅広側へ移動され、大径作動部(30) 内面への押し付け圧が解除され、ベアリングとして摺動するため、ロックが解除される。したがって、収容部(62)を第2方向(反時計回り)へ回動させるときにのみ大径作動部(30)が回転され、第1方向(時計回り)へ回動させるときには大径作動部(30)が空転し、芯杆(16)が金属管(12)の端部から間欠螺退される。
【0030】
図3を参照して、第1の一方向クラッチ(72)から第1の周方向溝(68)までの距離と、第2の一方向クラッチ(74)から第2の周方向溝(70)までの距離とは、大径作動部(30)から係止ピン(32)までの距離と同じに設定される。したがって、係止ピン(32)が第1の周方向溝(68)に嵌め込まれたときには、第1の一方向クラッチ(72)が大径作動部(30)に対して位置決めされ、係止ピン(32)が第2の周方向溝(70)に嵌め込まれたときには、図6に示すように、第2の一方向クラッチ(74)が大径作動部(30)に対して位置決めされる。
【0031】
フレア成形工具(10)を用いて金属管(12)の端部にフレア(14)を成形する際には、まず、図1に示すように、金属管(12)を挟持したパイプホルダ(38)を保持部(18)の嵌合溝(44)に取り付ける。続いて、ハンドル(20)を握って、芯杆(16)が前進するように回転力の伝達方向を設定する。つまり、図3に示すように、係止ピン(32)を第1の周方向溝(68)に嵌め込んで、第1の一方向クラッチ(72)を大径作動部(30)に対して位置決めする。
【0032】
そして、つまみ(22)を操作して、ハンドル(20)を第1方向(時計周り)および第2方向(反時計周り)へ交互に正逆回動する。すると、大径作動部(30)が第1方向(時計周り)へ回転されて芯杆(16)が間欠螺進され、芯杆(16)の本体(24)中心軸に対して偏心して回転自在に取り付けられた拡開用ローラ(26)が金属管(12)の端部内面を周方向に渦動自転しながら押し付けられる。これにより、金属管(12)の端部にフレア(14)が成形される。
【0033】
フレア成形が終了すると、ハンドル(20)を芯杆(16)の前進方向とは逆の方向へ引っ張り、係止ピン(32)を第2の周方向溝(68)へ移行させる。つまり、図6に示すように、第2の一方向クラッチ(74)を大径作動部(30)に対して位置決めする。係止ピン(32)は、穴(34)の奥方へ変位可能であるため、係止ピン(32)の移行作業は容易である。
【0034】
そして、つまみ(22)を操作して、ハンドル(20)を第1方向(時計周り)および第2方向(反時計周り)へ交互に正逆回動する。すると、大径作動部(30)が第2方向(反時計周り)へ回転されて芯杆(16)が間欠螺退され、拡開用ローラ(26)が金属管(12)の端部から引き離される。
【0035】
拡開用ローラ(26)が金属管(12)の端部から完全に引き離されると、パイプホルダ(38)を保持部(18)から取り外し、パイプホルダ(38)から金属管(12)を取り外す。
【0036】
この実施例によれば、フレア(14)の成形工程において、ハンドル(20)を持ち換える必要がないので、空調装置内などの狭い作業スペースでの作業も容易となる。また、回転力の伝達方向を切り換える機構が収容部(62)の内部にあるため、切換操作の誤操作を防止できる。
【0037】
また、係止ピン(32)を第1の周方向溝(68)または第2の周方向溝(70)に嵌め込むようにしているので、第1の一方向クラッチ(72)または第2の一方向クラッチ(74)を大径作動部(30)に対して正確に位置決めできるとともに、回動動作を安定させることができる。
【0038】
なお、上述の実施例では、保持部(18)によって、パイプホルダ(38)を介して金属管(12)を保持するようにしているが、金属管(12)を挟持する挟持部等を保持部(18)に形成することにより、保持部(18)によって金属管(12)を直接保持するようにしてもよい。
【0039】
また、所定のトルクが作用したときに空転するクラッチ機構を芯杆(16)に組み込み、フレア(14)の成形が完了したことをクラッチ機構の空転により知り得るようにしてもよい。
【0040】
さらに、第1の一方向クラッチ(72)と第2の一方向クラッチ(74)との位置関係、および、第1の周方向溝(68)と第2の周方向溝(70)との位置関係は、上述の実施例とは逆にしてもよい。
【0041】
そして、上述実施例では、互いに逆方向で作動する2つの一方向クラッチ(72)(74)をハンドル(20)側に設置する例を示したが、図7に示すように、外面が作動する第1および第2の一方向クラッチ(76)(78)を芯杆(80)他方端部(80a)の軸方向に互いに逆方向で作動するように2段にて取り付け、ハンドル(82)には第1および第2の一方向クラッチ(76)(78)を収容すると共に軸方向にスライド可能で、その内周面に第1および第2の一方向クラッチ(76)(78)のどちらか一方のみを把持する内鍔部(86)が形成された収容部(84)を凹設されているフレア成形工具(88)とし、ハンドル(82)を芯杆(80)軸方向で変位させることにより、内鍔部(86)が把持する一方向クラッチ(76)(78)を切り換えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のフレア成形工具を示す斜視図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】ハンドル(前進操作時)を示す拡大断面図である。
【図4】図3におけるIV−IV線断面図である。
【図5】図3におけるV−V線断面図である。
【図6】ハンドル(後退操作時)を示す拡大断面図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す拡大断面図である。
【図8】従来技術を示す斜視図である。
【符号の説明】
(10)…フレア成形工具
(12)…金属管
(14)…フレア
(16)…芯杆
(18)…保持部
(20)…ハンドル
(22)…つまみ
(30)…大径作動部
(30a)…細径部
(32)…係止ピン
(68)…第1の周方向溝
(70)…第2の周方向溝
(72)…第1の一方向クラッチ
(74)…第2の一方向クラッチ
(76)…(外面作動型)第1の一方向クラッチ
(78)…(外面作動型)第2の一方向クラッチ
(80)…芯杆
(82)…ハンドル
(84)…収容部
(86)…内鍔部
Claims (2)
- 一方端部に拡開用ローラが取り付けられた円柱状の芯杆と、前記芯杆の他方端部に装着されて前記芯杆に回転力を伝えるハンドルとを具備し、前記ハンドルの回転によって前記拡開用ローラを金属管に押し付け、前記金属管の端部にフレアを成形するフレア成形工具において、
前記芯杆の他方端部には、円柱状の細径部を介して、前記細径部の外径より大きな外径を有する円柱状の大径作動部が形成されており、前記ハンドルには、前記大径作動部を収容する収容部が形成されており、前記収容部の内面に、前記大径作動部の外周面のみを把持し、互いに逆方向で作動する第1および第2の一方向クラッチが2段に取り付けられており、
前記芯杆は、他方端部側面に突出・没入自在に配設された係止ピンを有し、前記ハンドルは、前記収容部の内面に軸方向へ間隔を隔てて形成された第1および第2の周方向溝を有し、前記係止ピンが前記第1の周方向溝に嵌め込まれたときに前記第1の一方向クラッチが作動可能となり、前記係止ピンが前記第2の周方向溝に嵌め込まれたときに前記第2の一方向クラッチが作動可能となる、フレア成形工具。 - 一方端部に拡開用ローラが取り付けられた円柱状の芯杆と、前記芯杆の他方端部に装着されて前記芯杆に回転力を伝えるハンドルとを具備し、前記ハンドルの回転によって前記拡開用ローラを金属管に押し付け、前記金属管の端部にフレアを成形するフレア成形工具において、
前記芯杆の他方端部には、互いに逆方向で作動する第1および第2の一方向クラッチが、前記芯杆の軸方向に並べて2段に取り付けられており、前記ハンドルには、前記第1および第2の一方向クラッチを収容すると共に軸方向にスライド可能で、その内周面に前記第1および第2の一方向クラッチのどちらか一方のみを把持する内鍔部が形成された収容部が凹設されており、
前記芯杆は、他方端部側面に突出・没入自在に配設された係止ピンを有し、前記ハンドルは、前記収容部の内面に軸方向へ間隔を隔てて形成された第1および第2の周方向溝を有し、前記係止ピンが前記第1の周方向溝に嵌め込まれたときに前記第1の一方向クラッチが作動可能となり、前記係止ピンが前記第2の周方向溝に嵌め込まれたときに前記第2の一方向クラッチが作動可能となる、フレア成形工具。
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