JP3861973B2 - Method for producing fluorine-containing organosilicon compound - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含フッ素オレフィン化合物とトリクロロシランとを白金触媒存在下に反応させて、安全に、かつ高反応性、高収率で含フッ素有機ケイ素化合物を製造することができる含フッ素有機ケイ素化合物の製造法に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
含フッ素有機ケイ素化合物は、表面張力が小さく、撥水性、撥油性、耐薬品性に優れているため、各種基材の表面処理剤として利用されている。
【０００３】
このような含フッ素有機ケイ素化合物の製造法としては、含フッ素オレフィン化合物とケイ素−水素結合を有する有機ケイ素化合物とを白金触媒存在下に付加させる方法（特開平８−１５７６４３号公報、Ｊ．Ｃｏｌｌｏｉｄ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ Ｓｃｉ．，１５９，２３８（１９９３）、Ｂｕｌｌ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．Ｊｐｎ．，６６，４７２（１９９３）、Ｂｕｌｌ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．Ｊｐｎ．，６６，１７５４（１９９３））が提案されている。
【０００４】
しかし、これらの方法は、いずれも耐圧ガラスもしくはステンレス製オートクレーブを使用し、加圧下で反応を行う必要があるため、工業的規模で行うには安全性の点で問題があった。
【０００５】
また、常圧での製造法の例としては、特開平１０−１３０２７８号公報、特開平１１−１８９５９７号公報等に提案されている。しかし、これらの方法においては高価な白金０価触媒を用いているため、工業的に有利でない。
【０００６】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、含フッ素オレフィン化合物と有機ケイ素化合物とを白金触媒存在下で反応させ、安全に、かつ高反応性、高収率で含フッ素有機ケイ素化合物を製造することができる含フッ素有機ケイ素化合物の製造法を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、下記一般式（１）
ＣＦ₃（ＣＦ₂）_nＣＨ＝ＣＨ₂ （１）
（式中、ｎは３〜９の整数である。）
で示される含フッ素オレフィン化合物とトリクロロシランとを白金触媒存在下で反応させ、下記一般式（２）
ＣＦ₃（ＣＦ₂）_nＣＨ₂ＣＨ₂ＳｉＣｌ₃ （２）
（式中、ｎは前記と同様である。）
で示される含フッ素有機ケイ素化合物を製造する際、白金２価または４価触媒をジメチルクロロシランで処理することにより、意外にも反応性が極めて向上し、常圧下で反応させても反応が速やかにかつ持続的に進行し、比較的短時間で満足な収量の目的化合物が得られること、それ故、安全に、かつ高反応性、高収率で工業的に有利に一般式（２）の含フッ素有機ケイ素化合物を製造することができることを知見し、本発明を完成するに至った。
【０００８】
従って、本発明は、下記一般式（１）
ＣＦ₃（ＣＦ₂）_nＣＨ＝ＣＨ₂ （１）
（式中、ｎは３〜９の整数である。）
で示される含フッ素オレフィン化合物とトリクロロシランとを、白金２価または４価触媒存在下に反応させ、下記一般式（２）
ＣＦ₃（ＣＦ₂）_nＣＨ₂ＣＨ₂ＳｉＣｌ₃ （２）
（式中、ｎは前記と同様である。）
で示される含フッ素有機ケイ素化合物を製造する方法において、反応前に上記触媒をジメチルクロロシランで処理することを特徴とする、含フッ素有機ケイ素化合物の製造法を提供する。
【０００９】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の含フッ素有機ケイ素化合物の製造法において、原料として用いられる含フッ素オレフィン化合物は、下記一般式（１）
ＣＦ₃（ＣＦ₂）_nＣＨ＝ＣＨ₂ （１）
（式中、ｎは３〜９の整数）
で示されるものである。
【００１０】
式（１）の含フッ素オレフィン化合物として具体的には、３，３，４，４，５，５，６，６，６−ノナフルオロヘキセン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，７−ウンデカフルオロヘプテン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，８−トリデカフルオロオクテン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，９−ペンタデカフルオロノネン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，１０，１０，１０−ヘプタデカフルオロデセン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，１０，１０，１１，１１，１１−ノナデカフルオロウンデセン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，１０，１０，１１，１１，１２，１２，１２−ヘニコサフルオロドデセン等が例示される。
【００１１】
本発明は、上記含フッ素オレフィン化合物とトリクロロシランとを白金２価または４価触媒の存在下で反応させるが、含フッ素オレフィン化合物とトリクロロシランとの配合比は、含フッ素オレフィン化合物１ｍｏｌに対し、トリクロロシランを０．５〜２．０ｍｏｌ、特に０．８〜１．２ｍｏｌの範囲とすることが、反応性、生産性の点から好ましい。有機ケイ素化合物の配合量が少なすぎると反応性に劣る可能性があり、多すぎると生産性に劣る可能性がある。
【００１２】
本発明で用いる白金２価または４価触媒としては、例えば塩化白金（ＩＶ）酸、塩化白金（ＩＶ）酸のアルコール溶液、塩化白金（ＩＩ）、塩化白金（ＩＶ）、テトラクロロ白金（ＩＩ）酸ナトリウム、テトラクロロ白金（ＩＩ）酸カリウム、ヘキサクロロ白金（ＩＶ）酸ナトリウム、ヘキサクロロ白金（ＩＶ）酸カリウム等が例示される。これら白金触媒は、各種アルコール等の有機溶媒に添加するなどして通常の方法で用いることができる。
【００１３】
白金触媒の配合量は、上記含フッ素オレフィン化合物１ｍｏｌに対して、白金金属で０．０００００１〜０．０１ｍｏｌ、特に０．００００１〜０．００１ｍｏｌの範囲とすることが好ましい。触媒量が０．０００００１ｍｏｌ未満だと、触媒の十分な効果が発現しない可能性があり、０．０１ｍｏｌを超えると、触媒の量に見合うだけの反応促進効果がみられない可能性がある。
【００１４】
本発明は、反応の前に上記白金触媒をジメチルクロロシランで処理するものである。
【００１５】
処理法としては、含フッ素オレフィン化合物とトリクロロシランとを反応させる前に、上記白金触媒とジメチルクロロシランとを接触させる方法であればよく、下記の反応手順が採用される。いずれの方法においても、トリクロロシランを白金触媒と接触する前にジメチルクロロシランを白金触媒と接触させるものである。接触温度は、反応温度とすることができる。
【００１６】
上記の反応は、含フッ素オレフィン化合物、白金触媒の混合液にジメチルクロロシランを添加した後、トリクロロシランを加える方法、白金触媒、溶媒の混合液にジメチルクロロシラン、トリクロロシランを順に添加し、その後含フッ素オレフィン化合物を滴下する方法、白金触媒、溶媒の混合液にジメチルクロロシランを添加した後、トリクロロシラン、含フッ素オレフィン化合物の両方を滴下する方法のいずれの方法を採用してもよく、また、滴下物を溶媒で希釈して加えてもよい。反応終了後は、通常の方法で目的物を回収することができる。
【００１７】
上記反応は、常圧下もしくは加圧下のどちらの条件でも行うことができるが、安全性の点から常圧下で行うことが好ましい。なお、上記の反応の反応温度は特に限定されないが、反応性、選択性の点から、０〜１５０℃、特に常温〜１００℃が好ましく、反応時間は１〜１０時間とすることができる。
【００１８】
添加するジメチルクロロシランの量は特に限定されないが、白金触媒１ｍｏｌに対して、１０ｍｏｌ〜１０００ｍｏｌ、特に５０ｍｏｌ〜５００ｍｏｌの範囲とすることが好ましい。添加量が１０ｍｏｌ未満だと、触媒の充分な活性化効果がみられない可能性があり、１０００ｍｏｌを越えると、目的物の収量及び純度が低下する可能性がある。
【００１９】
なお、反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。用いられる溶媒としては、例えばペンタン、ヘキサン、イソオクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素溶媒等が例示される。
【００２０】
このような本発明の製造法では、下記一般式（２）で示される含フッ素有機ケイ素化合物を高収率で得ることができる。
【００２１】
ＣＦ₃（ＣＦ₂）_nＣＨ₂ＣＨ₂ＳｉＣｌ₃ （２）
（式中、ｎは３〜９の整数である。）
【００２２】
式（２）で示される含フッ素有機ケイ素化合物として具体的には、３，３，４，４，５，５，６，６，６−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，７−ウンデカフルオロヘプチルトリクロロシラン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，８−トリデカフルオロオクチルトリクロロシラン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，９−ペンタデカフルオロノニルトリクロロシラン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，１０，１０，１０−ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，１０，１０，１１，１１，１１−ノナデカフルオロウンデセニルトリクロロシラン、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，１０，１０，１１，１１，１２，１２，１２−ヘニコサフルオロドデシルトリクロロシラン等が例示される。
【００２３】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【００２４】
［実施例１］
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに３，３，４，４，５，５，６，６，６−ノナフルオロヘキセン２４６．１ｇ（１．０ｍｏｌ）、２０重量％塩化白金酸−イソプロパノール溶液０．１０ｇを仕込み、５０℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン０．９５ｇ（０．０１ｍｏｌ）を添加し、その後トリクロロシラン１４９．１ｇ（１．１ｍｏｌ）を５時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液を７０℃で２時間撹拌した。反応液を蒸留し、３，３，４，４，５，５，６，６，６−ノナフルオロヘキシルトリクロロシランを沸点９８−１００℃／１３ｋＰａの留分として３５８．１ｇ得た（収率９３．９％）。
【００２５】
［実施例２］
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，１０，１０，１０−ヘプタデカフルオロデセン４４６．１ｇ（１．０ｍｏｌ）、２０重量％塩化白金酸−イソプロパノール溶液０．１０ｇを仕込み、８０℃に加熱した。内温が安定した後、ジメチルクロロシラン０．９５ｇ（０．０１ｍｏｌ）を添加し、その後トリクロロシラン１４９．１ｇ（１．１ｍｏｌ）を５時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液を８０℃で２時間撹拌した。反応液を蒸留し、３，３，４，４，５，５，６，６，７，７，８，８，９，９，１０，１０，１０−ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシランを沸点１０１−１０３℃／１．３ｋＰａの留分として５２６．６ｇ得た（収率９０．５％）。
【００２６】
［比較例１］
ジメチルクロロシランを添加しなかった以外は、実施例１と同様に反応をおこなった。トリクロロシランを２０％添加した時点でガスクロマトグラフィーで分析したところ、反応は全く進行していなかった。
【００２７】
【発明の効果】
本発明の含フッ素有機ケイ素化合物の製造法は、高反応性で、常圧下でも反応が速やかかつ持続的に進行し、比較的短時間で高収率で目的とする上記式（２）の含フッ素有機ケイ素化合物を製造することができる。この製造法によれば、安全に、かつ効率的に工業的規模で含フッ素有機ケイ素化合物を製造することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fluorine-containing organosilicon compound which can be produced safely and with high reactivity and high yield by reacting a fluorine-containing olefin compound and trichlorosilane in the presence of a platinum catalyst. Relates to the manufacturing method.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
Fluorine-containing organosilicon compounds have low surface tension and are excellent in water repellency, oil repellency and chemical resistance, and are therefore used as surface treatment agents for various substrates.
[0003]
As a method for producing such a fluorine-containing organic silicon compound, a method of adding a fluorine-containing olefin compound and an organic silicon compound having a silicon-hydrogen bond in the presence of a platinum catalyst (JP-A-8-157743, J. Colloid). Interface Sci., 159, 238 (1993), Bull. Chem. Soc. Jpn., 66, 472 (1993), Bull. Chem. Soc. Jpn., 66, 1754 (1993)).
[0004]
However, these methods all use a pressure-resistant glass or a stainless steel autoclave, and it is necessary to carry out the reaction under pressure, so that there is a problem in terms of safety when performed on an industrial scale.
[0005]
Moreover, as an example of the manufacturing method at a normal pressure, it has been proposed in JP-A-10-130278, JP-A-11-189597, and the like. However, these methods are not industrially advantageous because expensive platinum zero-valent catalysts are used.
[0006]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and reacts a fluorine-containing olefin compound and an organosilicon compound in the presence of a platinum catalyst to produce a fluorine-containing organosilicon compound safely, with high reactivity and in a high yield. It is an object of the present invention to provide a method for producing a fluorine-containing organosilicon compound that can be produced.
[0007]
Means for Solving the Problem and Embodiment of the Invention
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventor has found that the following general formula (1)
CF ₃ (CF ₂ ) _n CH═CH ₂ (1)
(In the formula, n is an integer of 3 to 9.)
Is reacted with a trichlorosilane in the presence of a platinum catalyst, and the following general formula (2)
CF ₃ (CF ₂ ) _n CH ₂ CH ₂ SiCl ₃ (2)
(In the formula, n is the same as described above.)
When producing a fluorine-containing organosilicon compound represented by the formula, the reactivity is unexpectedly improved by treating the platinum divalent or tetravalent catalyst with dimethylchlorosilane, and the reaction can be carried out rapidly even under normal pressure. And a satisfactory yield of the target compound can be obtained in a relatively short time. Therefore, it is safe, highly reactive, high yield and industrially advantageous to contain the compound of the general formula (2). The inventors have found that a fluorine organosilicon compound can be produced, and have completed the present invention.
[0008]
Accordingly, the present invention provides the following general formula (1)
CF ₃ (CF ₂ ) _n CH═CH ₂ (1)
(In the formula, n is an integer of 3 to 9.)
Is reacted with a trichlorosilane in the presence of a platinum divalent or tetravalent catalyst, and the following general formula (2):
CF ₃ (CF ₂ ) _n CH ₂ CH ₂ SiCl ₃ (2)
(In the formula, n is the same as described above.)
In the method for producing a fluorine-containing organosilicon compound represented by the above, a method for producing a fluorine-containing organosilicon compound is provided, wherein the catalyst is treated with dimethylchlorosilane before the reaction.
[0009]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
In the method for producing a fluorine-containing organosilicon compound of the present invention, the fluorine-containing olefin compound used as a raw material is represented by the following general formula (1).
CF ₃ (CF ₂ ) _n CH═CH ₂ (1)
(Where n is an integer from 3 to 9)
It is shown by.
[0010]
Specific examples of the fluorine-containing olefin compound of the formula (1) include 3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluorohexene, 3,3,4,4,5,5,6. , 6,7,7,7-undecafluoroheptene, 3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-tridecafluorooctene, 3,3, 4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9-pentadecafluorononene, 3,3,4,4,5,5,6,6,7,7 , 8,8,9,9,10,10,10-heptadecafluorodecene, 3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10, 10,11,11,11-nonadecafluoroundecene, 3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11, 12, 12, 12-Henicosaf Orododesen like.
[0011]
In the present invention, the fluorine-containing olefin compound and trichlorosilane are reacted in the presence of a platinum divalent or tetravalent catalyst. The compounding ratio of the fluorine-containing olefin compound and trichlorosilane is 1 mol of the fluorine-containing olefin compound. It is preferable from the point of reactivity and productivity to make trichlorosilane into the range of 0.5-2.0 mol, especially 0.8-1.2 mol. If the amount of the organosilicon compound is too small, the reactivity may be inferior, and if it is too much, the productivity may be inferior.
[0012]
Examples of the platinum divalent or tetravalent catalyst used in the present invention include platinum chloride (IV) acid, platinum chloride (IV) acid alcohol solution, platinum chloride (II), platinum chloride (IV), and tetrachloroplatinum (II). Examples thereof include sodium acid, potassium tetrachloroplatinate (II), sodium hexachloroplatinate (IV), potassium hexachloroplatinate (IV) and the like. These platinum catalysts can be used in a usual manner by adding to an organic solvent such as various alcohols.
[0013]
The amount of the platinum catalyst is preferably 0.000001 to 0.01 mol, particularly preferably 0.00001 to 0.001 mol of platinum metal with respect to 1 mol of the fluorine-containing olefin compound. When the amount of catalyst is less than 0.000001 mol, there is a possibility that a sufficient effect of the catalyst may not be exhibited, and when it exceeds 0.01 mol, there is a possibility that the reaction promoting effect corresponding to the amount of catalyst is not observed.
[0014]
In the present invention, the platinum catalyst is treated with dimethylchlorosilane before the reaction.
[0015]
The treatment method may be any method in which the platinum catalyst and dimethylchlorosilane are brought into contact with each other before the fluorine-containing olefin compound and trichlorosilane are reacted, and the following reaction procedure is adopted. In either method, dimethylchlorosilane is brought into contact with the platinum catalyst before trichlorosilane is brought into contact with the platinum catalyst. The contact temperature can be the reaction temperature.
[0016]
In the above reaction, after adding dimethylchlorosilane to the mixture of fluorine-containing olefin compound and platinum catalyst, trichlorosilane is added, dimethylchlorosilane and trichlorosilane are sequentially added to the mixture of platinum catalyst and solvent, and then fluorine-containing Either the method of dropping an olefin compound, the method of adding both trichlorosilane and a fluorine-containing olefin compound after adding dimethylchlorosilane to a mixed solution of a platinum catalyst and a solvent, may be employed. May be diluted with a solvent. After completion of the reaction, the target product can be recovered by a usual method.
[0017]
The above reaction can be carried out under normal pressure or under pressure, but is preferably carried out under normal pressure from the viewpoint of safety. In addition, although reaction temperature of said reaction is not specifically limited, From the point of reactivity and selectivity, 0-150 degreeC, especially normal temperature-100 degreeC are preferable, and reaction time can be 1 to 10 hours.
[0018]
The amount of dimethylchlorosilane to be added is not particularly limited, but is preferably in the range of 10 mol to 1000 mol, particularly 50 mol to 500 mol with respect to 1 mol of the platinum catalyst. When the addition amount is less than 10 mol, there is a possibility that a sufficient activation effect of the catalyst is not observed, and when it exceeds 1000 mol, the yield and purity of the target product may be lowered.
[0019]
The reaction proceeds even without solvent, but a solvent can also be used. Examples of the solvent used include aliphatic hydrocarbon solvents such as pentane, hexane, isooctane and cyclohexane, aromatic hydrocarbon solvents such as benzene, toluene and xylene, ether solvents such as diethyl ether, tetrahydrofuran and dioxane, and acetic acid. Examples thereof include ester solvents such as ethyl and butyl acetate, aprotic polar solvents such as acetonitrile, and chlorinated hydrocarbon solvents such as dichloromethane and chloroform.
[0020]
In such a production method of the present invention, a fluorine-containing organosilicon compound represented by the following general formula (2) can be obtained in high yield.
[0021]
CF ₃ (CF ₂ ) _n CH ₂ CH ₂ SiCl ₃ (2)
(In the formula, n is an integer of 3 to 9.)
[0022]
Specific examples of the fluorine-containing organosilicon compound represented by the formula (2) include 3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluorohexyltrichlorosilane, 3,3,4,4, 5,5,6,6,7,7,7-undecafluoroheptyltrichlorosilane, 3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-tridecafluoro Octyltrichlorosilane, 3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9-pentadecafluorononyltrichlorosilane, 3,3,4,4,5 , 5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10-heptadecafluorodecyltrichlorosilane, 3,3,4,4,5,5,6,6,7, 7,8,8,9,9,10,10,11,11,11-nonadecafluoroundecenyltrichlorosilane, 3 3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12-henicosafluorododecyltrichlorosilane The
[0023]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example are shown and this invention is demonstrated concretely, this invention is not restrict | limited to the following Example.
[0024]
[Example 1]
In a flask equipped with a stirrer, a reflux condenser, a dropping funnel and a thermometer, 246.1 g (1.0 mol), 20% by weight chloride, 3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluorohexene A platinic acid-isopropanol solution of 0.10 g was charged and heated to 50 ° C. After the internal temperature was stabilized, 0.95 g (0.01 mol) of dimethylchlorosilane was added, and then 149.1 g (1.1 mol) of trichlorosilane was added dropwise over 5 hours. After completion of the dropwise addition, the reaction solution was stirred at 70 ° C. for 2 hours. The reaction solution was distilled to obtain 358.1 g of 3,3,4,4,5,5,6,6,6-nonafluorohexyltrichlorosilane as a fraction having a boiling point of 98-100 ° C./13 kPa (yield 93 .9%).
[0025]
[Example 2]
3,3,4,4,5,5,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10- in a flask equipped with stirrer, reflux, dropping funnel and thermometer 446.1 g (1.0 mol) of heptadecafluorodecene and 0.10 g of a 20 wt% chloroplatinic acid-isopropanol solution were charged and heated to 80 ° C. After the internal temperature was stabilized, 0.95 g (0.01 mol) of dimethylchlorosilane was added, and then 149.1 g (1.1 mol) of trichlorosilane was added dropwise over 5 hours. After completion of dropping, the reaction solution was stirred at 80 ° C. for 2 hours. The reaction solution was distilled, and 3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10-heptadecafluorodecyltrichlorosilane was heated to boiling point 101- 526.6 g was obtained as a fraction at 103 ° C./1.3 kPa (yield 90.5%).
[0026]
[Comparative Example 1]
The reaction was performed in the same manner as in Example 1 except that dimethylchlorosilane was not added. When 20% of trichlorosilane was added and analyzed by gas chromatography, the reaction did not proceed at all.
[0027]
【The invention's effect】
The process for producing a fluorine-containing organosilicon compound of the present invention is highly reactive, the reaction proceeds rapidly and continuously even under normal pressure, and contains the desired formula (2). A fluorine organosilicon compound can be produced. According to this production method, the fluorine-containing organosilicon compound can be produced safely and efficiently on an industrial scale.

Claims (1)

下記一般式（１）
ＣＦ₃（ＣＦ₂）_nＣＨ＝ＣＨ₂ （１）
（式中、ｎは３〜９の整数である。）
で示される含フッ素オレフィン化合物とトリクロロシランとを白金２価または４価触媒存在下に反応させ、下記一般式（２）
ＣＦ₃（ＣＦ₂）_nＣＨ₂ＣＨ₂ＳｉＣｌ₃ （２）
（式中、ｎは前記と同様である。）
で示される含フッ素有機ケイ素化合物を製造する方法において、反応前に上記触媒をジメチルクロロシランで処理することを特徴とする、含フッ素有機ケイ素化合物の製造法。The following general formula (1)
CF ₃ (CF ₂ ) _n CH═CH ₂ (1)
(In the formula, n is an integer of 3 to 9.)
Is reacted with trichlorosilane in the presence of a platinum divalent or tetravalent catalyst, and the following general formula (2):
CF ₃ (CF ₂ ) _n CH ₂ CH ₂ SiCl ₃ (2)
(In the formula, n is the same as described above.)
A process for producing a fluorine-containing organosilicon compound represented by the above, wherein the catalyst is treated with dimethylchlorosilane before the reaction.