JP3861602B2 - 電球形蛍光ランプおよび照明器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電球形蛍光ランプおよび照明器具に関する。
【従来の技術】
従来、例えば、一般照明用電球のソケットに装着可能な口金を有するカバーを備え、このカバーの内側に点灯回路を収納するとともに、発光管を屈曲などしてグローブに収納した電球形蛍光ランプが知られている。
【0002】
近年、点灯回路の電子回路化や、加工技術、材質改良などによって発光管である蛍光ランプの小形化、高効率化が進み、例えば特開2000−21351号公報に開示されている電球形蛍光ランプが開発、実施されている。この電球形蛍光ランプは、白熱電球60W相当サイズでありながら、光出力が同等であり、かつ高効率、長寿命という特徴を有するものである。
【0003】
上記従来の電球形蛍光ランプは、高い管壁負荷で点灯されるので、通常点灯時であっても周囲温度が高くなる。発光管内の水銀蒸気圧は周囲温度にとともに上昇するので、純水銀を封入した発光管では高温雰囲気下で最適な蒸気圧で点灯することができない。したがって、一般的に電球形蛍光ランプでは、発光管内にアマルガムを封入して蒸気圧を下げて効率よく点灯するようにしている。
【0004】
発光管内に封入されるアマルガムは、排気管としてバルブ端部に設けられる細管内に収容され、発光管の放電路側には移動しないように細管の径を局部的に細くするなどして移動が規制されている。
【発明が解決しようとする課題】
電球形蛍光ランプは、上記従来技術に示されるように60W形の白熱電球の外形寸法に略近似する程度まで小形化されてきたが、更なる小形化が望まれており、発光管の小形化が必要とされている。特に、発光管の全長を小さくすることが小形化に大きく貢献するので、発光管から突出する細管を短縮化することも考慮しなければならない。
【0005】
しかし、アマルガムが収容される細管は、アマルガムを収容するスペースが必要であるとともに、アマルガムを発光管内に移動しないように規制する手段を形成する場合もあるため、細管の短縮化には限界がある。
【0006】
また、アマルガムを収容する細管を排気管として用いる場合には、アマルガムを収容した後、細管の先端をチップオフ(封止)した際にチップオフ部が大気圧によって細管内側への吸い込まれ、アマルガムに近づくようになる。この吸い込みされた部分は、細管の肉厚よりも薄くなり、アマルガムと接触するとクラックを生じやすい。したがって、アマルガムと吸い込み部分との距離を大きくとる必要があり、この分だけ細管を長くする必要がある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、アマルガムが収容される細管を端部に有した発光管の全長を小さくして、小形化を図った電球形蛍光ランプおよび照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
請求項1の電球形蛍光ランプは、頂部に屈曲部を有するU字状屈曲形バルブを3本または4本並設して放電路を形成し、この放電路の中間に位置するU字状屈曲形バルブの端部にアマルガム収容細管が設けられ、このアマルガム収容細管が設けられたU字状屈曲形バルブの両端部が互いに略同位置であって他のU字状屈曲形バルブの端部よりも屈曲部側に位置し、かつ各U字状屈曲形バルブの頂部が互いに略同位置に位置するように構成された発光管と;発光管が取り付けられるとともに口金を有するカバーと;カバー内に収容される点灯回路と;を具備していることを特徴とする。
【0008】
本請求項および以下の請求項において、用語の定義は以下の説明のとおりである。
【0009】
発光管は、複数のU字状屈曲形バルブを連通するように並設することで内部に少なくとも一本の放電路が形成されたものであり、発光管の端部にはこの放電路に放電を生起させる電極が封着されているものである。
【0010】
U字状屈曲形バルブは、頂部に屈曲部を有している。この屈曲部の形状は、頂部が円弧状に曲成された形状の他、角形状等にモールド成形されたものや先端同士を吹き破り製法などによって形成された連結管などにより繋いだ形状を含むものであり、要するに放電路が折り返されるようなバルブ形状を有していればよい。
【0011】
また、U字状屈曲形バルブの所望の端部には細管が設けられている。この細管は、後述するアマルガムを収容する目的の他、U字状バルブ同士を連通並設させる目的や発光管内を排気し、放電ガスを封入する目的等に使用されるものである。
【0012】
アマルガムが収容される細管には、アマルガムが発光管内に移動しないように移動規制手段が形成されている。したがって、アマルガム収容細管は、アマルガムを収容するスペースが必要であるとともに、移動規制手段を必要に応じて配置するために一定以上の長さを必要としている。ここでいう移動規制手段には、細管の一部分をアマルガムの大きさよりも小さく縮径化したものや、ガラスなどで成形された棒状体を細管内に収容したものなどが挙げられるが、これに限らない。
【0013】
また、細管を排気管として用いている場合にも一定以上の長さが必要となる。これは、アマルガムを収容する細管をアマルガムと吸い込み部分との距離を大きくとる必要があるためである。
【0014】
このように、アマルガム収容細管は、単に排気等を行う細管等に比べて長さが大きいものであるが、発光管から突出する細管の長さが大きくなるとその分細管を含めた発光管の全長も大きくなってしまう。
【0015】
そこで、請求項1の発明では、アマルガム収容細管が設けられる端部位置を少なくとも一以上の他の端部よりも屈曲部側に位置するように構成した。これにより、アマルガム収容細管は、最も非屈曲部側に位置する少なくとも一部の端部よりも屈曲部側に位置するため、その分だけアマルガム収容細管が非屈曲部側に突出することがなくなり、細管を含む発光管の全長を短くすることができる。
【0016】
なお、U字状屈曲形バルブまたは細管は、鉛ガラス、ソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス、バリウムシリケートガラスなどのガラス製が製造上好ましいが、透光性であればセラミックスなど他の材料であってもよい。特に、環境への影響を考慮すると無鉛ガラスによって形成するのが最適である。
【0017】
U字状屈曲形バルブの内面には直接または間接的に蛍光体層が被着されており、内部にアルゴン、ネオン、クリプトンなどの不活性ガスおよび水銀等の放電媒体が封入されている。蛍光体としては、3波長発光形の希土類金属酸化物蛍光体やハロ燐酸カルシウム蛍光体等を用いることができる。
【0018】
電極はフィラメントからなる熱陰極、電子放射物質が担持されたセラミック電極、ニッケルなどから形成された冷陰極などが挙げられる。なお、発光管は、水銀を封入しない希ガス放電を利用したものや電極を外部に有するものであってもよい。
【0019】
管内径が8mm以下のような細管のU字状屈曲形バルブを用いる場合には、フィラメント電極をバルブ軸に直交する方向に配設するのが困難であるため、熱電子放射を行う粒状セラミックスを用いた小形の電極を使用してもよい。この電極は、リード線に直接または電気伝導性の容器によって平均粒径が0.1〜10μmの粒状セラミックスを担持させたものであり、フィラメント電極に比べて寸法が小さく、製造時における電子放射物質の分解工程を不要としたものである。粒状セラミックスを用いた小形電極を使用することで、細管のU字状屈曲形バルブであっても冷陰極のようにランプ電流が制約されることの無い高照度ランプ形の電極を備えた発光管とすることができる。なお、粒状セラミックスを担持させる容器は、この導電性を備えていれば特に材質は限定されないが、好適にはTaのような遷移金属単体またはアルカリ土類元素および遷移金属元素を主成分とする導電性セラミックスからなるものがよい。
【0020】
ここで、小形電極に使用される粒状セラミックスについて詳述する。熱電子放射物質としての粒状セラミックスは、アルカリ土類元素および遷移金属元素を主成分とする酸化物の複合セラミックスからなる。好ましくは、アルカリ土類元素の酸化物としてBaO、CaOおよびSrOからなるグループから一種または複数種を選択して用いる。また、遷移金属元素としてZrO2およびTiO2のいずれか一種または複数種と、V2O5、Nb2O5、Ta2O5、Sc2O3、Y2O3、La2O3、Dy2O3、Ho2O3、HfO3、CrO3、MoO5、WO3とを用いる。粒状セラミックスは、顆粒状、スポンジ状または塊状に形成されていてもよい。また、粒状セラミックスは、スパッタリングを防止するためその表面が炭化物およびまたは窒化物で被覆されていてもよい。
【0021】
発光管は、このU字状に屈曲された複数本の管状バルブが1本の放電路が連通するようにつなぎ形成したものである。したがって、トリプルU、4U等のいろいろな形状を備えた発光管であることを許容する。
【0023】
トリプルU形の発光管の場合、2本のU字状バルブの一端に電極を封装し、他端側を電極が封装されない中間バルブの端部とつなぎ形成することで3本の管状バルブのうちの両側のU字状バルブの各一端に封装された電極間で放電を生起されることとなる。
【0024】
4U形の発光管の場合、一端に電極を封装したU字状バルブを2本用意するとともに、それぞれ一端側が接続された2本の中間バルブを用意し、電極が封装されたU字状バルブのそれぞれの他端側と中間バルブの他端側とをつなぎ形成することで4本の管状バルブのうちの両側のU字状バルブに封装された電極間で放電を生起されることとなる。
【0025】
トリプルU、4Uのいずれでの場合であっても細管が封着される箇所は電極が封装される端部またはつなぎ形成される端部のいずれでも構わない。
【0026】
発光管には、水銀がアマルガムとして封入されている。このアマルガムは、アマルガム収容細管に収容される。アマルガムは、高温でも効率的な点灯を行うために封入される純水銀よりも蒸気圧が高い特性を有するものの他、水銀をバルブ内に定量的に封入するためのものどちらでも構わない。特にランプ点灯時には発光管が高温となることから、この点灯温度に見合った蒸気圧特性を有するアマルガムを選定すべきである。蒸気圧特性を考慮したアマルガムの例としては、ビスマス(Bi)−インジウム(In)−水銀(Hg)、ビスマス(Bi)−錫(Sn)−鉛(Pb)−水銀(Hg)、ビスマス(Bi)−インジウム(In)−鉛(Pb)−水銀(Hg)などが挙げられるがこれに限らない。定量封入用のアマルガムとしては、亜鉛(Zn)−水銀(Hg)などが挙げられるがこれに限らない。また、アマルガムではないが、水銀をセラミックスなどの物質に担持させたペレット状のものを細管に収容させた場合であっても、上記と同様に作用する。
【0027】
電球形蛍光ランプを75W形相当の一般照明用小形白熱電球(ミニクリプトン電球、定格消費電力71W)の規格寸法に近似する外形とし、口金を含む高さを75〜105mm程度、外径が40〜55mm程度とする場合には、U字状屈曲形バルブの管内径を5〜9mmとし、発光管の全長(高さ)30〜55mm、最大幅30〜45mmの範囲内とするのが望ましい。この場合、発光管は、U字状屈曲形バルブを複数並設して放電路長が120〜200mmとなるように構成する。発光管は、放電路長、管内径、蛍光体層、ガス種およびガス圧等を適宜考慮して、ランプ電力(発光管の電極間に入力される電力)が7〜12Wで点灯したときに、全光束が450lm以上、ランプ効率が50lm/W以上とすることが可能である。このように構成された発光管を備えた電球形蛍光ランプとすることによって、小形白熱電球と同等の光出力で、略同サイズの光源とすることが可能となる。
【0028】
カバーは、蛍光ランプを直接的または間接的に支持するものである。間接的に支持する手段としては、カバーの口金が取付けられた方向と逆の部位に発光管の両端部が挿入可能な形状を有するホルダを取付けるのが好ましい。カバーは、発光管が取り付けられるとともに口金を有している。
【0029】
カバーには、蛍光ランプを覆うグローブが取付けられていてもよい。このグローブは光透過性を有していれば、光拡散性、透明性のいずれであってもよく、模様または着色が施してあるものでもよい。グローブの材質はガラス、プラスチックのいずれでもよい。グローブの形状は任意であるが、一般に普及している洋なし形状のいわゆるA形と称される形状、球類似のいわゆるG形と称される形状、先端球形で円筒状のいわゆるT形と称される形状等を採用することができる。グローブが取付けられている場合の電球形蛍光ランプ全体の高さは、グローブを含んだ高さで定義される。
【0030】
口金は、E形と称されるねじ込みタイプが通常使用されるが、白熱電球口金が装着されるソケットに取付け可能であればこれに限定されない。また、口金は、カバーに直接装着される必要はなく、間接的にケースに装着されるものやカバーの一部が口金を構成するものであってもよい。
【0031】
点灯回路はカバー内に収容されるものであり、インバータタイプが好ましいが、本発明の性質上これに限定されない。点灯回路は、カバーに対して直接的または間接的に取付けられて収納されている。
【0032】
請求項1の電球形蛍光ランプによれば、アマルガム収容細管が設けられるバルブの両端部位置を少なくとも一以上の他の端部よりも屈曲部側に位置するように構成したので、アマルガム収容細管は、最も非屈曲部側に位置する端部よりも屈曲部側に位置することとなり、その分細管を含んだ発光管の全長も短くでき、電球形蛍光ランプの小形化または電球形蛍光ランプ内の収容スペースを確保することができる。また、アマルガム収容細管が設けられるバルブの両端部が互いに屈曲部側から同位置であるので、当該バルブを製造しやすい。
【0033】
請求項2は、請求項1記載の電球形蛍光ランプにおいて、アマルガム収容細管が設けられたU字状屈曲形バルブの端部以外の端部にもアマルガム収容細管よりも短い細管が設けられていることを特徴とする。
【0034】
アマルガム収容細管以外の細管としては、排気用細管、U字状バルブ連設加工用細管などが挙げられるが、これ以外の用途に使用されるものであってもよい。このような細管は、
アマルガム収容細管に比べて短くすることが可能である。
【0035】
請求項2の電球形蛍光ランプによれば、アマルガム収容細管が設けられる端部位置よりも非屈曲部側に突出した端部にアマルガム収容細管よりも短い細管を設けたので、発光管の全長が大きくなることを抑えて電球形蛍光ランプを小形化しつつ、所望の発光管を得ることができる。
【0036】
請求項3は、請求項2記載の電球形蛍光ランプにおいて、アマルガム収容細管は、その先端が他の細管と略同位置かそれよりも屈曲部側に位置するように構成されていることを特徴とする。
【0037】
アマルガム収容細管は、他の細管よりも相対的に長いので、その強度が弱い。したがって、組立て加工時や周囲部品との干渉により外力が加わらないようにアマルガム収容細管の突出は制限する必要がある。
【0038】
請求項3の電球形蛍光ランプによれば、アマルガム収容細管の先端が他の細管の先端と略同位置かそれよりも屈曲部側に位置するように構成されているので、アマルガム収容細管に外力が加わることを防止でき、発光管の破損を生じ難くすることができる。
【0039】
請求項4は、請求項1ないし3いずれか一記載の電球形蛍光ランプにおいて、発光管を覆ってカバーに取り付けられ、最大外径が40〜55mmの範囲内のグローブを備えていることを特徴とする。
【0040】
請求項4の電球形蛍光ランプによれば、電球形蛍光ランプを75W形相当の一般照明用小形白熱電球の規格寸法に近似するので、この小形白熱電球が取付けられる照明器具に置き換え可能なグローブ付の電球形蛍光ランプを提供することができる。
【0041】
請求項5は、請求項1ないし4いずれか一記載の電球形蛍光ランプにおいて、口金がE17形であることを特徴とする。
【0042】
請求項5の電球形蛍光ランプによれば、多くの小形白熱電球が使用しているE17形の口金を備えているので、電球形蛍光ランプへ置き換え可能な照明器具の機種を多くすることができる。
【0043】
請求項6の照明器具は、請求項1ないし5いずれか一記載の電球形蛍光ランプを備えていることを特徴とする。
【0044】
請求項6の照明器具によれば、小形白熱電球から電球形蛍光ランプに置き換えられた照明器具を提供することができる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電球形蛍光ランプおよび照明器具の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0045】
図1ないし図3に第1の実施の形態を示し、図1は電球形蛍光ランプの正面図、図2は図1の電球形蛍光ランプの上面図である。なお、説明を簡略化する関係で、図1の正面図は電球形蛍光ランプのうちグローブおよびカバーのみを長手方向の中心線と交わる断面で表しており、図2はグローブを透視した状態で表している。
【0046】
図1および図2において、10は電球形蛍光ランプで、この電球形蛍光ランプ10は、口金12を有するカバー14と、このカバー14に収納された点灯回路16と、透光性を有するグローブ17と、このグローブ17に収納された発光管18とを備えている。
【0047】
ところで、口金を含む高さが125mm程度、外径が60mm程度の電球形蛍光ランプは、60W形を中心とした白熱電球の代替用としたものである。口金は60Wを中心とした白熱電球に使用されているJIS(C 7709)で規格化されたE26形が採用されている。また、ダウンライト、スポットライトや装飾用照明器具といった比較的小形の照明器具にはバルブの最大径が35〜50mm程度の小形白熱電球が用いられることが多く、特にバルブ内にクリプトンガスを封入し効率を向上させた小形のクリプトン電球がある。これら小形白熱電球にはJIS(C 7709)で規格化されたE17形の口金が多く採用される。
【0048】
本実施形態の電球形蛍光ランプ10は、グローブ17とカバー14とから構成される外囲器が75W形相当の一般照明用小形白熱電球(ミニクリプトン電球、定格消費電力71W)の規格寸法に近似する外形に形成されている。すなわち、口金12を含む高さH1 は75〜105mm程度、直径すなわちグローブ17の外形D1 が40〜55mm程度、カバー14の最大外径が35〜40mm程度に形成されている。
【0049】
以下、口金12側を上側、グローブ17側を下側として説明する。
【0050】
そして、カバー14は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの耐熱性合成樹脂などにて形成されたカバー本体21を備えている。そして、このカバー本体21は、下方に拡開する略円筒状をなし、上端部に、E17形の口金12が被せられ、接着剤またはかしめなどにより固定されている。
【0051】
また、グローブ17は、透明あるいは光拡散性を有する乳白色などで、ガラスあるいは合成樹脂により、75W形の小形白熱電球のガラス球とほぼ同一形状の滑らかな曲面状または球面状に形成されている。なお、このグローブ17は、拡散膜などの別部材を組み合わせ、輝度の均一性を向上することもできる。
【0052】
そして、カバー14に収納される点灯回路16は、円板状の回路基板24を備え、この回路基板24の互いに反対方向に面する外側面に実装高さが相対的に大きい部品がそれぞれ実装されている。すなわち口金12側に対向する回路基板24の外側面には比較的耐熱性の弱い電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、チョークバラストとしての巻線部品などの部品25aが、発光管18側に対向している面には、比較的耐熱性が強いとともに厚さ寸法が小さいチップ状のREC(rectifier、整流素子、ダイオードブリッジ)、トランジスタ、抵抗などのパッケージの厚さ寸法が2〜3mm程度に形成されている部品27が実装されている。これら電子部品を実装することによって高周波点灯を行なうインバータ回路(高周波点灯回路)が構成されている。
【0053】
回路基板24は、略円板状で、U字状屈曲形バルブ31が並設された方向の最大幅D2の1.2倍以下の直径(最大幅寸法)に形成されている。そして、回路基板24の口金12側に対向する面からは口金12に接続される給電用のリード線(図示しない)が導出されており、発光管18に対向する面には出力部となる2対ないし4本の出力端子28が配設されている。出力端子28に代えて出力ワイヤーを回路基板24から導出するようにしてもよく、あるいは回路基板24にラッピングピンを植設するようにしてもよい。
【0054】
また、グローブ17に収納される発光管18は、略同形状の3本のU字状屈曲形バルブ31を所定の位置に配置し、連通管32で順次接続して、1本の放電路が形成されている。
【0055】
図3は、発光管18を説明のために展開させた概略図である。各U字状屈曲形バルブ31は、内面に蛍光体膜を形成するとともに、内部にアルゴンなどの希ガスおよび水銀が封入されている。
【0056】
各U字状屈曲形バルブ31は、管外径が7〜11mm、管内径が5〜9mm、肉厚が0.7〜1.0mmのガラス製の円筒状のバルブであり、90〜120mm程度のバルブを中間部で滑らかに湾曲させ頂部Pを備えた略U字状に形成されている。各U字状屈曲形バルブ31は、滑らかに反転する屈曲部31a と、この屈曲部31a に連続する互いに平行な一対の直線部31b とを備えている。
【0057】
各U字状屈曲形バルブ31のうち、中間のU字状屈曲形バルブ31は、その全長が両端のU字状屈曲形バルブ31に比べて5mmほど短く形成されており、それぞれの頂部Pは同位置であるが、中間のU字状屈曲形バルブ31の端部が屈曲部31a側に位置するように並設されている。U字状屈曲形バルブ31のこれら端部には、細管31c,31dが設けられている。このようにして、発光管18は、U字状屈曲形バルブ31の直線部31bが周方向に位置するように並設して構成されている。
【0058】
そして、発光管18は、細管31c,31dを含む高さH2 が30〜55mm、放電路長が120〜200mm、バルブ並設方向の最大幅D2が30〜35mmに形成されている。
【0059】
各U字状屈曲形バルブ31は、マウントを用いたラインシール、あるいはマウントを用いないピンチシールなどにより、一端部が封着されている。
【0060】
両端のU字状屈曲形バルブ31の一方の端部には、バルブ31を吹き破ってバルブ31同士つなぎ加工するための加工用細管31c,31cがそれぞれ設けられている。また、中間のU字状屈曲形バルブ31の一方の端部には、アマルガム収容細管31dが設けられている。
【0061】
これら細管31c,31dは、マウントを用いたラインシール、あるいはマウントを用いないピンチシールなどにより溶着される。細管31c,31dは、管径が約3mmであり、細管31cの全長hcは約5mmであるのに対し、細管31dの全長hdは約10mmである。
【0062】
アマルガム収容細管31dは、発光管18内の排気を行ない、アルゴンガスを所望圧力封入するために使用される。その後、アマルガム収容細管31dに主アマルガムa1が収容される。
【0063】
発光管18の両端部に位置する各U字状屈曲形バルブ31の端部には、マウントを用いたピンチシールなどにより、フィラメントコイル44が、一対のウエルズ(導入線、図示しない)に支持されて配置されている。そして、各ウエルズは、U字状屈曲形バルブ31の端部のガラスに封着されたジュメット線を介してU字状屈曲形バルブ31の外部に導出され、回路基板24bの出力端子29,29に接続されている。なお、ウエルズには、補助アマルガムa2が設けられていており、中間のU字状屈曲形バルブ31のアマルガム収容細管31dが設けられていない端部にも補助アマルガムa2の支持用ウエルズが設けられている。
【0064】
アマルガム収容細管31dの全長hdは約10mmと細管31cに比べて約5mm長いが、アマルガム収容細管31dが設けられる中間のU字状屈曲形バルブ31の端部は他の端部に比べて約5mmほど屈曲部31a側に位置するように形成されているので、アマルガム収容細管31dと他の細管31cとの突出長はほぼ同じであり、細管31
c,31dを含めた発光管18の全長は、最小限に抑えられている。
【0065】
そして、この発光管18は、ホルダーとしての仕切板33に取り付けられ、この仕切板33がカバー14に固定されている。すなわち、仕切板33は、円板状をなす基板部34を備え、この基板部34に形成された6個の取付孔34a に、各U字状屈曲形バルブ31の端部を挿入したうえ接着剤にて接着などして、発光管18が仕切板33に固定されている。
【0066】
仕切板33の下方の開口には、カバー本体21と係合する係合手段36が設けられており、カバー本体21に取付けられている。また、基板部34の外周部には、グローブ17と嵌合する嵌合溝37が円周状に形成されており、グローブ17の開口縁部が嵌合固着されている。
【0067】
点灯回路16の回路基板24は、カバー本体21または仕切板33の内面側に形成された図示しない係止手段によってカバー本体21または仕切板33に係止されてカバー14へ支持されている。
【0068】
そして、このように構成された電球形蛍光ランプ10は、入力電力約10Wで、発光管18には、約9.4Wの電力の高周波で加わり、ランプ電流は約250mA、ランプ電圧は約38Vとなり、3波長発光形蛍光体の使用により全光束600lm、ランプ効率(電球形蛍光ランプへの入力電力当たりの全光束)は約60lm/Wとなっている。
【0069】
そして、本実施の形態の電球形蛍光ランプ10によれば、一般照明用の小形白熱電球と略同等の外形寸法であって、光出力も小形白熱電球と略同等であり、かつ高効率な点灯を行うことができるので、小形白熱電球が取付けられる照明器具に置き換え可能な電球形蛍光ランプ10を提供することができる。
【0070】
なお、図4に示すように、発光管18を4本のU字状屈曲形バルブ31を連設して4U形状に構成するようにしてもよい。この場合も、中間の2本のU字状屈曲形バルブ31の一方の直線部31b'が両端のそれに比べて5mmほど短く形成されており、それぞれの頂部Pは同位置であるが、直線部31b'の端部が屈曲部31a側に位置するように並設される。そして、図3と同様に、両端のU字状屈曲形バルブ31の一方の端部には加工用細管31c,31cがそれぞれ設けられ、中間のU字状屈曲形バルブ31の直線部31b',31b'の一方の端部にはアマルガム収容細管31dが、他方の端部には加工用細管31cがそれぞれ設けられている。
【0071】
図5は、本発明の第2の実施形態の電球形蛍光ランプを示す正面図である。第2の実施形態の電球形蛍光ランプ10は、第1の実施形態におけるグローブ17がカバー17に固着されていないものであり、発光管18が外部へ直接露出するものである。このため、仕切板33にグローブ固着用の嵌合溝が設けられていない。これらの点を除いて第1の実施形態と構成は略同様であるため、本実施形態の詳細な説明は省略する。
【0072】
図6は、第1の実施形態の電球形蛍光ランプ10が取付けられた照明器具を示す概念図である。この照明器具Lは天井Sに埋め込まれたダウンライトであり、小形白熱電球であるミニクリプトン電球が装着されるソケットTが配設されたものであるが、第1の実施形
態の電球形蛍光ランプ10が装着可能であり、高効率で長寿命の電球形蛍光ランプ10に置き換えることが可能である。
【発明の効果】
請求項1の電球形蛍光ランプによれば、アマルガム収容細管が設けられるバルブの両端部位置を少なくとも一以上の他の端部よりも屈曲部側に位置するように構成したので、アマルガム収容細管は、最も非屈曲部側に位置する端部よりも屈曲部側に位置することとなり、その分細管を含む発光管の全長も短くでき、電球形蛍光ランプの小形化または電球形蛍光ランプ内の収容スペースを確保することができる。そして、アマルガム収容細管が設けられるバルブの両端部が屈曲部側から同位置であるので、当該バルブを製造しやすく、安価に形成することができる。
【0073】
請求項2の電球形蛍光ランプによれば、アマルガム収容細管が設けられる端部位置よりも非屈曲部側に突出した端部にアマルガム収容細管よりも短い細管を設けたので、発光管の全長が大きくなることを抑えて電球形蛍光ランプを小形化しつつ、所望の発光管を得ることができる。
【0074】
請求項3の電球形蛍光ランプによれば、アマルガム収容細管の先端が他の細管の先端と略同位置かそれよりも屈曲部側に位置するように構成されているので、アマルガム収容細管に外力が加わることを防止でき、発光管の破損を生じ難くすることができる。
【0075】
請求項4の電球形蛍光ランプによれば、電球形蛍光ランプを75W形相当の一般照明用小形白熱電球の規格寸法に近似するので、この小形白熱電球が取付けられる照明器具に置き換え可能なグローブ付の電球形蛍光ランプを提供することができる。
【0076】
請求項5の電球形蛍光ランプによれば、多くの小形白熱電球が使用しているE17形の口金を備えているので、電球形蛍光ランプへ置き換え可能な照明器具の機種を多くすることができる。
【0077】
請求項6の照明器具によれば、小形白熱電球から電球形蛍光ランプに置き換えられた照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の電球形蛍光ランプの正面図。
【図2】図1の電球形蛍光ランプの上面図。
【図3】説明のために図1の発光管を展開させた概略図。
【図4】図3の変形例を示す概略図。
【図5】本発明の第2の実施形態の電球形蛍光ランプを示す正面図。
【図6】第1の実施形態の電球形蛍光ランプが取付けられた照明器具を示す概念図。
【符号の説明】
10…電球形蛍光ランプ、12…口金、14…カバー、16…点灯回路、18…発光管、31…U字状屈曲形バルブ、31a…屈曲部、31d…アマルガム収容細管。
Claims (6)
- 頂部に屈曲部を有するU字状屈曲形バルブを3本または4本並設して放電路を形成し、この放電路の中間に位置するU字状屈曲形バルブの端部にアマルガム収容細管が設けられ、このアマルガム収容細管が設けられたU字状屈曲形バルブの両端部が互いに略同位置であって他のU字状屈曲形バルブの端部よりも屈曲部側に位置し、かつ各U字状屈曲形バルブの頂部が互いに略同位置に位置するように構成された発光管と;
発光管が取り付けられるとともに口金を有するカバーと;
カバー内に収容される点灯回路と;
を具備していることを特徴とする電球形蛍光ランプ。 - アマルガム収容細管が設けられたU字状屈曲形バルブの端部以外の端部にもアマルガム収容細管よりも短い細管が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電球形蛍光ランプ。
- アマルガム収容細管は、その先端が他の細管と略同位置かそれよりも屈曲部側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項2記載の電球形蛍光ランプ。
- 発光管を覆ってカバーに取り付けられ、最大外径が40〜55mmの範囲内のグローブを備えていることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の電球形蛍光ランプ。
- 口金がE17形であることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の電球形蛍光ランプ。
- 請求項1ないし5いずれか一記載の電球形蛍光ランプを備えていることを特徴とする照明器具。
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