JP3860834B2 - 炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの併産方法 - Google Patents
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Description
本発明は、炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの併産方法に関する。
炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムは、製紙工業で、しばしば炭酸カルシウムおよび苛性ライの水性懸濁液の形態で大量に使用されている。これらの製品は、製紙工場に直結した工場でこれらの形態で製造するのが有利であると考えられる。石灰乳を使用して炭酸ナトリウムの水溶液を苛性化することにより炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムを生成させることは以前から知られている。従来から苛性化と呼ばれているこの製法により、関与する化学反応(Na2CO3+Ca(OH)2→2NaOH+CaCO3)の化学量論により決定される比で、生成炭酸カルシウム1モルあたり水酸化ナトリウム2モルが形成される。この様な苛性化は、操業場所の特定の必要条件に適合した様々な比率で所望の製品を得ることが困難である。さらに、苛性化により製造される炭酸カルシウムの品質は、特に、粒子径分布が過度に広いことならびに残留水酸化カルシウム含有量が過渡に多いことから、ある種の等級の紙には適していない。これらの等級の紙に求められる炭酸カルシウムは、従来炭酸化と呼ばれている方法、即ち、CO2含有ガスを使用して石灰乳を炭酸化する方法、により製造されるのがほとんどである。
製紙において特に充填材として使用できる炭酸カルシウムの製造方法は、米国特許第1,188,505郷の明細書に開示されている。この方法では、苛性化により得た炭酸カルシウム懸濁液を、懸濁液中に残留していそうな水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに転化させるために、炭酸化する。しかし、この方法は、炭酸化により製造された炭酸カルシウムの品質に等しい品質を有する炭酸カルシウムを得ることも、製造される炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの量の比を変えることも、できない。
本発明の目的は、炭酸カルシウム/水酸化ナトリウムの比を苛性化反応の化学量論的な比よりも大きくし、同時に、炭酸化により製造された炭酸カルシウムの品質と等しい品質を有する炭酸カルシウムを与える、炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの併産方法を提供することにより、上記の欠点を解決することである。
従って、本発明は、下記の工程(a)から(e)を含んでなる、炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの併産方法に関するものである。
(a)炭酸ナトリウムを石灰乳と反応させて、水酸化ナトリウムおよび固体の炭酸カルシウムを含んでなる水性混合物を得る工程、
(b)一方で、水酸化ナトリウム水溶液、および他方で該固体炭酸カルシウムを該混合物から分離する工程、
(c)該固体炭酸カルシウムの少なくとも一部を十分な量の石灰乳と混合して、水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比が少なくとも0.1である炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムのスラリーを得る工程、
(d)該スラリーをCO2含有ガスと接触させる工程、および
(e)工程(d)から水性炭酸カルシウム懸濁液を回収する工程。
本発明の利点は、苛性化工程(a)および炭酸化工程(d)を組み合わせたことにある。これは、苛性化により得られる、石灰乳との混合物としての炭酸カルシウムを、その後に続く炭酸化に付すと、この炭酸カルシウムのある種の特性、特に粒子の粒子径分布が、改良されることが思いがけず観察されたことによるものである。
工程(a)で使用する石灰乳は、水酸化カルシウムの水性懸濁液である。石灰乳は、公知のいずれかの手段により、例えば消石灰または生石灰を、安定した水酸化カルシウム懸濁液が得られる様な量の水に懸濁させることにより、製造することができる。石灰乳中の水酸化カルシウム濃度は、一般的に50〜400g/lであり、100〜250g/lが有利である。石灰乳を製造し、工程(a)で処理する前に保存しておく温度は、一般的に10〜90℃、例えば40〜60℃である。
本発明の方法の第一の実施態様では、工程(a)で炭酸ナトリウムを水溶液の形態で使用する。本製法のこの実施態様では、炭酸ナトリウム溶液は、炭酸ナトリウム粉末を、安定した溶液が得られる様な量の水に溶解させることにより製造することができる。炭酸ナトリウム溶液の濃度は、混合した時に炭酸カルシウムが直ちに過飽和になり、続いて炭酸カルシウムが結晶化する様に、石灰乳の濃度に適したものでなければならない。炭酸ナトリウムの濃度は、例えば50g/lから飽和(35℃で465g/l)の間である。100〜400g/lの炭酸ナトリウムを含む溶液を使用するのが有利であり、150〜300g/lの濃度が非常に適している。本発明の方法のこの実施態様では、炭酸ナトリウムの水溶液を製造し、工程(a)で処理するまで20〜90℃、例えば40〜60℃の温度で保存しておくのが有利である。
本発明の方法の第二の実施態様では、工程(a)で、炭酸ナトリウムを固体形態で、一般的には粉末の形態で、使用する。好ましくは、平均粒子直径50〜500mmを特徴とする粉末を使用する。
石灰乳および炭酸ナトリウムを工程(a)で、炭酸ナトリウムを炭酸カルシウムにできるだけ完全に転化するのに十分なそれぞれの量で混合する。この操作は、化学量論的な量に対して過剰モルの水酸化カルシウムで行なうことが最も多い。本製法の別の形態では、本製法の工程(a)および(d)で炭酸カルシウムに転化されうる全ての工程(a)に導入する。工程(a)は、好ましくは炭酸ナトリウムと反応する化学量論的量に対して1〜20%過剰の水酸化カルシウムで実行する。特に好ましい方法では、この過剰分は2〜10%に限定される。
工程(a)は、10℃又は、それより高く、100℃未満のすべての温度で行なうことができる。好ましくは20℃又は、それより高く、より好ましくは少なくとも30℃、最も好ましくは少なくとも35℃の温度を使用する。温度は一般的に最高70℃、好ましくは最高60℃に限定し、55℃を超えない値が推奨される。
工程(a)の持続期間は、炭酸ナトリウムと石灰乳の水酸化カルシウムの反応をできるだけ完全に行なうのに十分でなければならない。この期間は一般的に少なくとも10分間、好ましくは少なくとも30分間である。持続期間は2時間を超えないことが最も多い。持続期間は90分間を超えないのが有利である。
本製法の工程(a)から集められた水性混合物は、固体炭酸カルシウム、および必要に応じて、固体水酸化カルシウムの、水酸化ナトリウム水溶液(苛性ライ)中の懸濁液を含んでなる。
工程(b)では、工程(a)で苛性化により製造された固体炭酸カルシウムおよび苛性ライを分離する。この分離は、公知のいずれかの手段により、例えば濾過および洗浄により行なうことができる。こうして、一方で苛性水酸化ナトリウムライ、および他方、固体炭酸カルシウムを集める。得られた苛性ライの濃度は、一般的に6〜12重量%である。使用する分離方法に応じて、炭酸カルシウムは、一般的に20〜70%の固体分を含む水性懸濁液または湿ったケーキの形態で集められる。
本製法の工程(c)では、工程(b)で集めた炭酸カルシウムの少なくとも一部を石灰乳と混合してスラリーを形成させる。
工程(c)で使用する石灰乳は、工程(a)で使用した方法と類似の方法で得ることができる。この石灰乳の濃度は、工程(a)で使用した石灰乳の濃度と等しくても、異なっていてもよい。工程(a)および(c)で同じ濃度の石灰乳を使用するのが有利である。実際には、石灰乳を一般的に単一のタンク中で製造し、その一部を工程(a)で使用し、他の部分を工程(c)で使用する。
工程(c)で使用する水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比は、広い限度内で変えることができる。十分な品質の炭酸カルシウムを得るには、この比は少なくとも0.1でなければならない。この比は0.2に等しいのが好ましい。特に好ましくは、この比は少なくとも0.3である。本発明の方法を、非常に高い水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比で行なうことは可能であるが、この比は10を超えないのが一般的である。この比は5を超えないことが最も多い。この比は3を超えないのが有利である。
工程(c)のスラリー中の炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムの総濃度は、一般的に100〜600g/lであり、150〜500g/l、が有利である。本製法の工程(d)では、二酸化炭素を含むガスを工程(c)のスラリー中に導入し、スラリーを炭酸化する。
工程(d)で使用するガスは、希釈していない二酸化炭素または二酸化炭素を含むガス混合物であることができる。このガスが、ガス混合物である場合、混合物中の二酸化炭素濃度は一般的に少なくとも5体積%、好ましくは少なくとも10体積%、である。ガス混合物の他の成分は、窒素および/または酸素の様な、炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムに対して不活性なすべてのガスであることができる。使用可能なガス混合物は、例えば、含まれている不純物、特に粉塵、を前もって除去した燃焼ガスである。
工程(d)を行なう温度は、一般的に85℃を超えない様に調整する。一般的に温度は少なくとも10℃に維持する。温度は好ましくは
30〜60℃に維持する。
工程(c)のスラリー中へのガスの導入は、一般的に、スラリー中の水酸化カルシウム1グラムあたり毎時0.2〜20標準リットル、好ましくは0.3〜5標準リットル、の二酸化炭素が接触する様に調節する。ガスの導入は、事実上すべての水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに転化されるまで続行する。原則的に、ガスは30分間〜3時間の持続期間で導入する。十分な転化は、45〜90分後に達成されることが最も多い。
本発明の方法の工程(c)および(d)は、同時に行なうことができる。しかし、実際には、順次行なうのが好ましい。
本発明の方法の工程(e)では、炭酸カルシウムの水性懸濁液は、炭酸カルシウム濃度が一般的に15〜70重量%、最も多くは20〜50重量%、で集められる。この懸濁液は、そのまま、または濃縮してから、炭酸カルシウムを水性懸濁液の形態で使用する通常の様々な炭酸カルシウム用途で使用することができる。別の形態として、工程(e)で集められた炭酸カルシウムの水性懸濁液を処理し、そこから炭酸カルシウムを乾燥粉末の形態で取り出す。このためには、懸濁液を濾過し、遠心分離または沈殿分離し、次いで湿った炭酸カルシウムを蒸発により乾燥させることができる。
本発明の方法により、特定の水酸化ナトリウム製造に対して、化学量論的な量より大きな量で炭酸カルシウムを製造することができる。従来の苛性化製法は炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムを1.25:1の重量比(モル比1:1)で製造するのに対し、本発明の方法は、工程(c)で使用する水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比を適切に調整することにより、この比を一般的に5:1を超える、事実10:1のオーダーの値にまで増大させることができる。本発明の方法のこの特徴は、総合的な製紙工場の用地内で直接この製法を利用することを魅力的にするものである。これは、これらの工場が、本発明の製法により製造できる様々な比率の炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの両方の消費者だからである。
さらに、本発明の製法では、炭酸カルシウムのある画分が炭酸ナトリウムの苛性化により、別の画分が石灰乳の炭酸化により製造されるが、最終的には単一の種類の炭酸カルシウムが得られる。この優れた、一様な品質を有する炭酸カルシウムは、特に製紙、プラスチックおよび塗料に使用することができる。この炭酸カルシウムは、紙用の充填材および被覆材料として特に好適である。苛性化炭酸カルシウムに対して、本発明の製法で得られる炭酸カルシウムは、特に粒子の粒子径分布が狭い。これは、本発明の製法により得られる炭酸カルシウムは粒子径傾斜sが0.9〜1.5であるのに対し、従来の苛性化炭酸カルシウムは粒子径傾斜sが1.3〜2.2である。ここで、粒子径傾斜sは下記の関係式で表される。
[式中、D90(それぞれD50およびD10も)は、粒子の(重量で表して)90%(それぞれ50%および10%)がD90(それぞれD50およびD10)未満の直径を有することを表す]
本発明の製法で得られる炭酸カルシウムは、一般的にD50が5.0〜7.5mmであるのに対し、苛性化炭酸カルシウムは、通常D50が4.8〜6.5である。これらのパラメータは、商標名Malvern(タイプ2600C)の測定装置を使用するレーザー光散乱による粒子径分析法により測定する。
本発明の製法で得られる炭酸カルシウムは、一般的にさらに、
白色度(W)(波長457mmで測定)が、硫酸バリウムの基準値の少なくとも95%に等しい。
残留水酸化カルシウム含有量(H)(pH9.5で20分間塩酸と反応させて形成したOHイオンの量により測定)が、少なくとも2重量%であり、1重量%であることが最も一般的である。
粉末粒子を構成する元素状結晶(Spのサイズ(倍率15,000〜25,000Xの顕微鏡で測定して記録したサイズに実質的に相当し、またセメントの分析で有効な、ASTM標準C204−51による、Blaine透過計型の装置を使用し、空気に対する透過性の測定により決定)が、少なくとも0.05mm、一般的には少なくとも0.15mmであり、最大1mm、一般的に最大0.75mmであり、0.20〜0.40mmの値が最も一般的である。
下記に示した諸例は、本発明を説明するのに役立つものである。これらの諸例中、炭酸カルシウム粉末は、本発明の製法により製造した。これらの諸例で使用する記号Sp、D50、σ、WおよびHは上に定義してある。
例1
内部に温度調節用の油が循環しているジャケットを備え、アンカー形の攪拌機を取り付けた容量1.5リットルの反応器中に、濃度2.02Mの石灰乳543gを導入した。反応器中の温度を50℃に維持し、攪拌しながら、炭酸ナトリウム粉末109gおよび水543gを約15分間かけて加え、次いで約1時間攪拌した。この苛性化により得られた水性混合物を集め、濾過し、6.63重量%のNaOHを含むライ820mlおよび炭酸カルシウム粒子のケーキを採取し、次いでそのケーキを脱イオン水で洗浄した。得られたケーキは30重量%の炭酸カルシウム(以下、苛性化炭酸カルシウムと呼ぶ)を含んでいた。苛性化炭酸カルシウムのケーキの試料を採取し、分析した。結果を下記の表Iに示す。苛性化炭酸カルシウムケーキを、濃度2.02Mの石灰乳933gと共に、再び反応器中に入れた。攪拌し、反応器の温度を40℃に維持しながら、CO210体積%を含むCO2と空気の混合物を反応器底部を通して80分間、流量1250l/hで注入した。次いで形成された炭酸カルシウム懸濁液を集め、濾過し、得られたケーキを乾燥させた。本発明による粉末炭酸カルシウム275gが得られたので、これを分析した。結果を表Iに示す。
例2
内部に温度調節用の油が循環しているジャケットを備え、アンカー形の攪拌機を取り付けた容量3リットルの反応器中に、濃度1.81Mの石灰乳543gを導入した。反応器中の温度を50℃に維持し、攪拌しながら、炭酸ナトリウム粉末399gおよび水1131gを約15分間かけて加え、次いで約1時間攪拌した。この苛性化により得られた水性混合物を集め、濾過し、8.41重量%のNaOHを含むライ2324mlおよび炭酸カルシウム粒子のケーキを採取し、次いでそのケーキを脱イオン水で洗浄した。得られたケーキは30重量%の炭酸カルシウムを含んでいた。苛性化炭酸カルシウムのケーキの試料を採取し、分析した。結果を下記の表IIに示す。苛性化炭酸カルシウムケーキを、濃度2.09Mの石灰乳1354gと共に、再び反応器中に入れた。攪拌し、反応器の温度を50℃に維持しながら、CO210体積%を含むCO2と空気の混合物を反応器底部を通して100分間、流量1250l/hで注入した。次いで形成された炭酸カルシウム懸濁液を集め、濾過し、得られたケーキを乾燥させた。本発明による粉末炭酸カルシウム628gが得られたので、これを分析した。結果を表IIに示す。
表IおよびIIは、本発明により、得られる炭酸カルシウムの品質、特に粒子径分布および残留水酸化カルシウム含有量が改良されることを示している。
炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムは、製紙工業で、しばしば炭酸カルシウムおよび苛性ライの水性懸濁液の形態で大量に使用されている。これらの製品は、製紙工場に直結した工場でこれらの形態で製造するのが有利であると考えられる。石灰乳を使用して炭酸ナトリウムの水溶液を苛性化することにより炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムを生成させることは以前から知られている。従来から苛性化と呼ばれているこの製法により、関与する化学反応(Na2CO3+Ca(OH)2→2NaOH+CaCO3)の化学量論により決定される比で、生成炭酸カルシウム1モルあたり水酸化ナトリウム2モルが形成される。この様な苛性化は、操業場所の特定の必要条件に適合した様々な比率で所望の製品を得ることが困難である。さらに、苛性化により製造される炭酸カルシウムの品質は、特に、粒子径分布が過度に広いことならびに残留水酸化カルシウム含有量が過渡に多いことから、ある種の等級の紙には適していない。これらの等級の紙に求められる炭酸カルシウムは、従来炭酸化と呼ばれている方法、即ち、CO2含有ガスを使用して石灰乳を炭酸化する方法、により製造されるのがほとんどである。
製紙において特に充填材として使用できる炭酸カルシウムの製造方法は、米国特許第1,188,505郷の明細書に開示されている。この方法では、苛性化により得た炭酸カルシウム懸濁液を、懸濁液中に残留していそうな水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに転化させるために、炭酸化する。しかし、この方法は、炭酸化により製造された炭酸カルシウムの品質に等しい品質を有する炭酸カルシウムを得ることも、製造される炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの量の比を変えることも、できない。
本発明の目的は、炭酸カルシウム/水酸化ナトリウムの比を苛性化反応の化学量論的な比よりも大きくし、同時に、炭酸化により製造された炭酸カルシウムの品質と等しい品質を有する炭酸カルシウムを与える、炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの併産方法を提供することにより、上記の欠点を解決することである。
従って、本発明は、下記の工程(a)から(e)を含んでなる、炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの併産方法に関するものである。
(a)炭酸ナトリウムを石灰乳と反応させて、水酸化ナトリウムおよび固体の炭酸カルシウムを含んでなる水性混合物を得る工程、
(b)一方で、水酸化ナトリウム水溶液、および他方で該固体炭酸カルシウムを該混合物から分離する工程、
(c)該固体炭酸カルシウムの少なくとも一部を十分な量の石灰乳と混合して、水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比が少なくとも0.1である炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムのスラリーを得る工程、
(d)該スラリーをCO2含有ガスと接触させる工程、および
(e)工程(d)から水性炭酸カルシウム懸濁液を回収する工程。
本発明の利点は、苛性化工程(a)および炭酸化工程(d)を組み合わせたことにある。これは、苛性化により得られる、石灰乳との混合物としての炭酸カルシウムを、その後に続く炭酸化に付すと、この炭酸カルシウムのある種の特性、特に粒子の粒子径分布が、改良されることが思いがけず観察されたことによるものである。
工程(a)で使用する石灰乳は、水酸化カルシウムの水性懸濁液である。石灰乳は、公知のいずれかの手段により、例えば消石灰または生石灰を、安定した水酸化カルシウム懸濁液が得られる様な量の水に懸濁させることにより、製造することができる。石灰乳中の水酸化カルシウム濃度は、一般的に50〜400g/lであり、100〜250g/lが有利である。石灰乳を製造し、工程(a)で処理する前に保存しておく温度は、一般的に10〜90℃、例えば40〜60℃である。
本発明の方法の第一の実施態様では、工程(a)で炭酸ナトリウムを水溶液の形態で使用する。本製法のこの実施態様では、炭酸ナトリウム溶液は、炭酸ナトリウム粉末を、安定した溶液が得られる様な量の水に溶解させることにより製造することができる。炭酸ナトリウム溶液の濃度は、混合した時に炭酸カルシウムが直ちに過飽和になり、続いて炭酸カルシウムが結晶化する様に、石灰乳の濃度に適したものでなければならない。炭酸ナトリウムの濃度は、例えば50g/lから飽和(35℃で465g/l)の間である。100〜400g/lの炭酸ナトリウムを含む溶液を使用するのが有利であり、150〜300g/lの濃度が非常に適している。本発明の方法のこの実施態様では、炭酸ナトリウムの水溶液を製造し、工程(a)で処理するまで20〜90℃、例えば40〜60℃の温度で保存しておくのが有利である。
本発明の方法の第二の実施態様では、工程(a)で、炭酸ナトリウムを固体形態で、一般的には粉末の形態で、使用する。好ましくは、平均粒子直径50〜500mmを特徴とする粉末を使用する。
石灰乳および炭酸ナトリウムを工程(a)で、炭酸ナトリウムを炭酸カルシウムにできるだけ完全に転化するのに十分なそれぞれの量で混合する。この操作は、化学量論的な量に対して過剰モルの水酸化カルシウムで行なうことが最も多い。本製法の別の形態では、本製法の工程(a)および(d)で炭酸カルシウムに転化されうる全ての工程(a)に導入する。工程(a)は、好ましくは炭酸ナトリウムと反応する化学量論的量に対して1〜20%過剰の水酸化カルシウムで実行する。特に好ましい方法では、この過剰分は2〜10%に限定される。
工程(a)は、10℃又は、それより高く、100℃未満のすべての温度で行なうことができる。好ましくは20℃又は、それより高く、より好ましくは少なくとも30℃、最も好ましくは少なくとも35℃の温度を使用する。温度は一般的に最高70℃、好ましくは最高60℃に限定し、55℃を超えない値が推奨される。
工程(a)の持続期間は、炭酸ナトリウムと石灰乳の水酸化カルシウムの反応をできるだけ完全に行なうのに十分でなければならない。この期間は一般的に少なくとも10分間、好ましくは少なくとも30分間である。持続期間は2時間を超えないことが最も多い。持続期間は90分間を超えないのが有利である。
本製法の工程(a)から集められた水性混合物は、固体炭酸カルシウム、および必要に応じて、固体水酸化カルシウムの、水酸化ナトリウム水溶液(苛性ライ)中の懸濁液を含んでなる。
工程(b)では、工程(a)で苛性化により製造された固体炭酸カルシウムおよび苛性ライを分離する。この分離は、公知のいずれかの手段により、例えば濾過および洗浄により行なうことができる。こうして、一方で苛性水酸化ナトリウムライ、および他方、固体炭酸カルシウムを集める。得られた苛性ライの濃度は、一般的に6〜12重量%である。使用する分離方法に応じて、炭酸カルシウムは、一般的に20〜70%の固体分を含む水性懸濁液または湿ったケーキの形態で集められる。
本製法の工程(c)では、工程(b)で集めた炭酸カルシウムの少なくとも一部を石灰乳と混合してスラリーを形成させる。
工程(c)で使用する石灰乳は、工程(a)で使用した方法と類似の方法で得ることができる。この石灰乳の濃度は、工程(a)で使用した石灰乳の濃度と等しくても、異なっていてもよい。工程(a)および(c)で同じ濃度の石灰乳を使用するのが有利である。実際には、石灰乳を一般的に単一のタンク中で製造し、その一部を工程(a)で使用し、他の部分を工程(c)で使用する。
工程(c)で使用する水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比は、広い限度内で変えることができる。十分な品質の炭酸カルシウムを得るには、この比は少なくとも0.1でなければならない。この比は0.2に等しいのが好ましい。特に好ましくは、この比は少なくとも0.3である。本発明の方法を、非常に高い水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比で行なうことは可能であるが、この比は10を超えないのが一般的である。この比は5を超えないことが最も多い。この比は3を超えないのが有利である。
工程(c)のスラリー中の炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムの総濃度は、一般的に100〜600g/lであり、150〜500g/l、が有利である。本製法の工程(d)では、二酸化炭素を含むガスを工程(c)のスラリー中に導入し、スラリーを炭酸化する。
工程(d)で使用するガスは、希釈していない二酸化炭素または二酸化炭素を含むガス混合物であることができる。このガスが、ガス混合物である場合、混合物中の二酸化炭素濃度は一般的に少なくとも5体積%、好ましくは少なくとも10体積%、である。ガス混合物の他の成分は、窒素および/または酸素の様な、炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムに対して不活性なすべてのガスであることができる。使用可能なガス混合物は、例えば、含まれている不純物、特に粉塵、を前もって除去した燃焼ガスである。
工程(d)を行なう温度は、一般的に85℃を超えない様に調整する。一般的に温度は少なくとも10℃に維持する。温度は好ましくは
30〜60℃に維持する。
工程(c)のスラリー中へのガスの導入は、一般的に、スラリー中の水酸化カルシウム1グラムあたり毎時0.2〜20標準リットル、好ましくは0.3〜5標準リットル、の二酸化炭素が接触する様に調節する。ガスの導入は、事実上すべての水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに転化されるまで続行する。原則的に、ガスは30分間〜3時間の持続期間で導入する。十分な転化は、45〜90分後に達成されることが最も多い。
本発明の方法の工程(c)および(d)は、同時に行なうことができる。しかし、実際には、順次行なうのが好ましい。
本発明の方法の工程(e)では、炭酸カルシウムの水性懸濁液は、炭酸カルシウム濃度が一般的に15〜70重量%、最も多くは20〜50重量%、で集められる。この懸濁液は、そのまま、または濃縮してから、炭酸カルシウムを水性懸濁液の形態で使用する通常の様々な炭酸カルシウム用途で使用することができる。別の形態として、工程(e)で集められた炭酸カルシウムの水性懸濁液を処理し、そこから炭酸カルシウムを乾燥粉末の形態で取り出す。このためには、懸濁液を濾過し、遠心分離または沈殿分離し、次いで湿った炭酸カルシウムを蒸発により乾燥させることができる。
本発明の方法により、特定の水酸化ナトリウム製造に対して、化学量論的な量より大きな量で炭酸カルシウムを製造することができる。従来の苛性化製法は炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムを1.25:1の重量比(モル比1:1)で製造するのに対し、本発明の方法は、工程(c)で使用する水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比を適切に調整することにより、この比を一般的に5:1を超える、事実10:1のオーダーの値にまで増大させることができる。本発明の方法のこの特徴は、総合的な製紙工場の用地内で直接この製法を利用することを魅力的にするものである。これは、これらの工場が、本発明の製法により製造できる様々な比率の炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの両方の消費者だからである。
さらに、本発明の製法では、炭酸カルシウムのある画分が炭酸ナトリウムの苛性化により、別の画分が石灰乳の炭酸化により製造されるが、最終的には単一の種類の炭酸カルシウムが得られる。この優れた、一様な品質を有する炭酸カルシウムは、特に製紙、プラスチックおよび塗料に使用することができる。この炭酸カルシウムは、紙用の充填材および被覆材料として特に好適である。苛性化炭酸カルシウムに対して、本発明の製法で得られる炭酸カルシウムは、特に粒子の粒子径分布が狭い。これは、本発明の製法により得られる炭酸カルシウムは粒子径傾斜sが0.9〜1.5であるのに対し、従来の苛性化炭酸カルシウムは粒子径傾斜sが1.3〜2.2である。ここで、粒子径傾斜sは下記の関係式で表される。
[式中、D90(それぞれD50およびD10も)は、粒子の(重量で表して)90%(それぞれ50%および10%)がD90(それぞれD50およびD10)未満の直径を有することを表す]
本発明の製法で得られる炭酸カルシウムは、一般的にD50が5.0〜7.5mmであるのに対し、苛性化炭酸カルシウムは、通常D50が4.8〜6.5である。これらのパラメータは、商標名Malvern(タイプ2600C)の測定装置を使用するレーザー光散乱による粒子径分析法により測定する。
本発明の製法で得られる炭酸カルシウムは、一般的にさらに、
白色度(W)(波長457mmで測定)が、硫酸バリウムの基準値の少なくとも95%に等しい。
残留水酸化カルシウム含有量(H)(pH9.5で20分間塩酸と反応させて形成したOHイオンの量により測定)が、少なくとも2重量%であり、1重量%であることが最も一般的である。
粉末粒子を構成する元素状結晶(Spのサイズ(倍率15,000〜25,000Xの顕微鏡で測定して記録したサイズに実質的に相当し、またセメントの分析で有効な、ASTM標準C204−51による、Blaine透過計型の装置を使用し、空気に対する透過性の測定により決定)が、少なくとも0.05mm、一般的には少なくとも0.15mmであり、最大1mm、一般的に最大0.75mmであり、0.20〜0.40mmの値が最も一般的である。
下記に示した諸例は、本発明を説明するのに役立つものである。これらの諸例中、炭酸カルシウム粉末は、本発明の製法により製造した。これらの諸例で使用する記号Sp、D50、σ、WおよびHは上に定義してある。
例1
内部に温度調節用の油が循環しているジャケットを備え、アンカー形の攪拌機を取り付けた容量1.5リットルの反応器中に、濃度2.02Mの石灰乳543gを導入した。反応器中の温度を50℃に維持し、攪拌しながら、炭酸ナトリウム粉末109gおよび水543gを約15分間かけて加え、次いで約1時間攪拌した。この苛性化により得られた水性混合物を集め、濾過し、6.63重量%のNaOHを含むライ820mlおよび炭酸カルシウム粒子のケーキを採取し、次いでそのケーキを脱イオン水で洗浄した。得られたケーキは30重量%の炭酸カルシウム(以下、苛性化炭酸カルシウムと呼ぶ)を含んでいた。苛性化炭酸カルシウムのケーキの試料を採取し、分析した。結果を下記の表Iに示す。苛性化炭酸カルシウムケーキを、濃度2.02Mの石灰乳933gと共に、再び反応器中に入れた。攪拌し、反応器の温度を40℃に維持しながら、CO210体積%を含むCO2と空気の混合物を反応器底部を通して80分間、流量1250l/hで注入した。次いで形成された炭酸カルシウム懸濁液を集め、濾過し、得られたケーキを乾燥させた。本発明による粉末炭酸カルシウム275gが得られたので、これを分析した。結果を表Iに示す。
例2
内部に温度調節用の油が循環しているジャケットを備え、アンカー形の攪拌機を取り付けた容量3リットルの反応器中に、濃度1.81Mの石灰乳543gを導入した。反応器中の温度を50℃に維持し、攪拌しながら、炭酸ナトリウム粉末399gおよび水1131gを約15分間かけて加え、次いで約1時間攪拌した。この苛性化により得られた水性混合物を集め、濾過し、8.41重量%のNaOHを含むライ2324mlおよび炭酸カルシウム粒子のケーキを採取し、次いでそのケーキを脱イオン水で洗浄した。得られたケーキは30重量%の炭酸カルシウムを含んでいた。苛性化炭酸カルシウムのケーキの試料を採取し、分析した。結果を下記の表IIに示す。苛性化炭酸カルシウムケーキを、濃度2.09Mの石灰乳1354gと共に、再び反応器中に入れた。攪拌し、反応器の温度を50℃に維持しながら、CO210体積%を含むCO2と空気の混合物を反応器底部を通して100分間、流量1250l/hで注入した。次いで形成された炭酸カルシウム懸濁液を集め、濾過し、得られたケーキを乾燥させた。本発明による粉末炭酸カルシウム628gが得られたので、これを分析した。結果を表IIに示す。
表IおよびIIは、本発明により、得られる炭酸カルシウムの品質、特に粒子径分布および残留水酸化カルシウム含有量が改良されることを示している。
Claims (6)
- 下記の工程(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)を含んでなる、炭酸カルシウムおよび水酸化ナトリウムの併産方法。
(a)炭酸ナトリウムを石灰乳と反応させて、水酸化ナトリウムおよび固体の炭酸カルシウムを含んでなる水性混合物を得る工程、
(b)一方で、水酸化ナトリウム水溶液、および他方で前記固体炭酸カルシウムを前記混合物から分離する工程、
(c)前記固体炭酸カルシウムの少なくとも一部を十分な量の石灰乳と混合して、水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比が少なくとも0.1である炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウムのスラリーを得る工程、
(d)前記スラリーをCO2含有ガスと接触させる工程、および
(e)工程(d)から水性炭酸カルシウム懸濁液を回収する工程。 - 工程(c)における水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比が少なくとも0.2であり、10を超えない、請求項1に記載の方法。
- 工程(c)における水酸化カルシウムの炭酸カルシウムに対する重量比が0.3〜5である、請求項2に記載の方法。
- 工程(c)のスラリー中の炭酸カルシウムと水酸化カルシウムの合計濃度が100〜600g/lである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(a)が10〜100℃未満の温度で行なわれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(d)が最高85℃の温度で行なわれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
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