JP3860470B2 - ポリプロピレングリコール含有ヘアケア組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
[発明の分野]
本発明はヘアケア組成物に関する。更に具体的には、本発明はコンディショニングの利点を提供するヘアケア組成物に関する。
【0002】
[発明の背景]
ヒトの毛髪は周囲環境との接触や頭皮から分泌される皮脂によって次第に汚れる。毛髪が汚れると、毛髪は汚いか又は油っぽい感触を示し、そして魅力のない外観を示すようになる。毛髪の汚れは定期的にシャンプーしなければならない。
シャンプーは、過剰な汚れや皮脂を除去することによって毛髪を清潔にする。しかし、シャンプーは、毛髪を濡れて、からみ合った、一般的に扱いにくい状態にする可能性がある。シャンプー後、毛髪は自然の油やその他の自然のコンディショニング成分が除去されるため、多くの場合、乾燥した、きめの粗い、艶のない、又は細かく縮れた状態になる。更に、このような状態の毛髪は、柔軟性が失われた感覚を与えることもある。加えて、毛髪は乾燥後、静電気の帯電レベルが増加することもあり、櫛どおりが悪くなったり、毛髪の扱いが困難になることがある。これは結果として、一般的に「はねた毛髪(flyaway hair)」と呼ばれる状態をもたらす。消費者の中には、このようなはねた毛髪とそれに応じた毛髪全体のボリュームの増加を望ましくないと考える人もいる。そのため、はねた毛髪のボリューム及び毛髪全体のボリュームを減らす一方で、滑らかで、柔軟性があり、絹のような感触の、健康的に見える毛髪を提供することが望まれる。加えて、典型的には、ヘアケア組成物の生分解性を高めることが望ましい。
【0003】
これらの問題に取り組むために、様々な方法が開発されている。典型的にこのような方法では、ヘアコンディショニング化合物、典型的にはカチオン化合物(例えば、カチオン系界面活性剤)をヘアケア組成物に加えることにより、滑らかさ、柔軟性、及び艶を増加させようと試みている。このようなヘアコンディショニング化合物は、静電気を減らすこともできる。理論的には、これらのカチオン化合物(第四級アンモニウム化合物を含む)は毛髪上の静電荷を中性化しようとするため、それによりはねた毛髪のボリュームを減らす。しかし、実質的には、これらのヘアコンディショニング化合物は毛髪全体のボリュームを減らすことはなく、毛髪、皮膚、又は頭皮上でざらつくことがある。
【0004】
これに代わり、シリコーン、エステル油、及び/又は炭化水素油のような油性化合物が、はねた毛髪を減少させるためにヘアケア組成物に加えられている。しかし、これらの油性化合物は、毛髪をより滑らかに、より絹のように感じさせ、及び/又はより艶やかに見せることができるが、すべての消費者を満足させるには到っていない。
【0005】
従って、はねた毛髪のボリュームを減らし、生分解性にも優れたヘアケア組成物の必要性が依然として残されている。また、毛髪に油っぽい感触を与えることなく、より滑らかで、より柔軟性に優れ、より絹のようで、より艶やかな毛髪を提供するヘアケア組成物の必要性も残されている。更に、毛髪に効果的に付着する、これらの利点を備えたヘアケア組成物の必要性も同様に残されている。
【0006】
[発明の概要]
本発明は、ポリプロピレングリコール及びゲルマトリックスを含有するヘアケア組成物に関する。ポリプロピレングリコールは、単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー、多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー、及びそれらの混合物から成る群から選択される。単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、以下の式Iで表される。
HO−(C36O)aH (式I)
式中、aは約20〜約100の数字である。多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、以下の式IIIで表される。
【0007】
【化4】
Figure 0003860470
式中、nは約0〜約10の数字であり、各RはH及びC1〜C30アルキルからなる群から独立して選択される。各bは独立して約0〜約2の数字であり、c及びdは独立して約0〜約2の数字であり、b+c+dは少なくとも約2である。各eは独立して0又は1の数字であり、各x、y、及びzは独立して約7〜約100の数字であり、x+y+zは約20より大きい。ゲルマトリックスは、カチオン系界面活性剤、固体脂肪族化合物、及び水を含有する。
【0008】
ポリプロピレングリコールを含有するヘアケア組成物は、ゲルマトリックスと併用するとき、効果的に毛髪上に付着し、消費者の望む重要な利点(毛髪の外観及び感触の改善、はねた毛髪のボリューム減少)を提供できることが既に知られている。更に、このヘアケア組成物は、処方に費用がかからず、容易に生分解可能であり、油っぽい感触を与えない。
【0009】
当業者は、付記された請求項と共に本開示内容を読むことで、本発明におけるこれらの及びその他の特徴、態様、利点、及び変更、並びに本明細書に記載される実施例を明白に理解できるであろう。また、これらの内容は請求項の目的の中で論じられる。
本明細書は、本発明を詳しく指摘し、明瞭に請求する請求項をもって終了しているが、本発明は添付された図面の以下の説明からより良く理解されると考えられる。
【0010】
[発明の詳細な説明]
本明細書におけるすべての百分率、比率、割合は、他に規定しない限り、最終製品のヘアケア組成物の重量により算出されるものである。本明細書におけるすべての分子量は、他に規定しない限り、重量平均分子量である。温度はすべて、他に規定しない限り、摂氏(℃)である。引用文献に触れたことにより、これらの内容は全て本明細書に組み入れるものとする。いかなる引例の引用も、特許請求した発明の従来技術としての有用性についての限定に関する容認ではない。本明細書における図は、必ずしも一定の比率で描かれたものではない。
【0011】
本明細書で用いられる場合、「アルキル」という用語は、直鎖状、分枝状、又は環状で、飽和又は不飽和の炭化水素部分を意味する。他に規定しない限り、アルキル部分は、飽和、又は二重結合を有する不飽和であることが好ましく、二重結合は1つ又は2つ有することが好ましい。「アルキル」という用語には、アシル基のアルキル部分が含まれる。
【0012】
本明細書で用いられる場合、「ヘアコンディショニングの利点」という用語は、毛髪に適用されたときの、コンディショニング効果、柔軟効果、かさばった毛髪のボリューム減少効果、はねた毛髪のボリューム減少効果、毛髪全体のボリューム減少効果、湿潤効果、濡れた毛髪又は乾燥した毛髪の感触改善、滑らかにする効果、柔軟効果、及び/又はその他の効果を示す。かさばった毛髪のボリューム、はねた毛髪のボリューム、及び/又は毛髪全体のボリュームにおける減少とは、本明細書中に述べられる場合、すべて画像解析計画に従う。
【0013】
本明細書で用いられる場合、「非水溶性」という用語は25℃の水に実質的に溶けないことを意味し、化合物が1.0重量%、好ましくは約0.5重量%を超える濃度で水と混和するとき、一時的に分散し、水中で不安定なコロイドを形成した後、すぐに水から分離して二層に分かれる化合物を意味する。
【0014】
ポリプロピレングリコール
本発明のヘアケア組成物は、以下の式Iの単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー、以下の式IIの多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー、及びそれらの混合物から成る群から選択されるポリプロピレングリコールを含有する。理論により限定されることを意図しないが、ポリプロピレングリコールは、性能、有用性、生分解性、及び費用の点において、良好なバランスを有していると考えられる。これらのポリプロピレングリコールは、毛髪上に付着、又は毛髪中に吸収されて、保湿剤/湿潤剤として働き、及び/又は1つ以上の望ましいヘアコンディショニングの利点を提供すると考えられる。
【0015】
本明細書におけるポリプロピレングリコールは、典型的な多分散性ポリマーである。本明細書における有用なポリプロピレングリコールは、約1〜約2.5、好ましくは約1〜約2、更に好ましくは約1〜約1.5の多分散性を有する。本明細書で用いられる場合、「多分散性」という用語は、ポリマー試料の分子量分布の程度を意味する。具体的には、多分散性は比率で示され、1より大きく、重量平均分子量を数平均分子量で割った値に等しい。多分散性に関する更に詳しい説明は、「プリンシプルズ・オブ・ポリメライゼーション」(Principles of Polymerization)、20〜24頁、G.オーディアン(G. Odian)著、ジョン・ワイリー&サンズ社(John Wiley & Sons, Inc)、第3版、1991年を参照のこと。
【0016】
本明細書における有用なポリプロピレングリコールは、水溶性又は非水溶性のいずれかでもよく、あるいは水に対して限定的な溶解性を有していてもよい。これは、ポリプロピレングリコールの重合度、及び他の部位が結合しているかどうかに依存する。ポリプロピレングリコールの水に対する望ましい溶解性は、主にヘアケア組成物の種類(例えば、リーブオン型、又はリンスオフ型)に依存している。本明細書におけるポリプロピレングリコールの水に対する溶解性は、さまざまな要因に従って、技術者により選択されることが可能である。さまざまな要因に従って、技術者により選択されることが可能である。水溶性のポリプロピレングリコールは、例えば、リーブオン型の製品において特に有用である。理論により限定されることを意図しないが、このような水溶性ポリプロピレングリコールは、リーブオン型の製品に多くの利点を与えられると考えられる。例えば、このようなポリプロピレングリコールは、処方が容易で、高価でなく、生分解性が高く、入手が容易であると考えられる。従って、リーブオン型のヘアケア組成物のためには、本明細書におけるポリプロピレングリコールは水溶性のものが好ましい。溶解性の情報は、ポリプロピレングリコールの供給業者(例えば、Sanyo Kasei(大阪、日本))から容易に入手できる。
【0017】
しかし、本発明ではリンスオフ型のヘアケア組成物も採り得る。理論により限定されることを意図しないが、このようなヘアケア組成物においては、水溶性ポリプロピレングリコールは、効果的に毛髪に付着して望ましい利点を与える前に、容易に洗い流されてしまう可能性がある。そのため、このようなリンスオフ型のヘアケア組成物には、水溶性の低い、又は非水溶性のポリプロピレングリコールが好ましい。従って、リンスオフ型のヘアケア組成物のためには、本明細書におけるポリプロピレングリコールは、水に対する溶解性が25℃で約1g/水100g未満、好ましくは約0.5g/水100g未満、更に好ましくは約0.1g/水100g未満であることが好ましい。
ポリプロピレングリコールは典型的にはヘアケア組成物の重量の約0.5%から10%,好ましくは2%から6%の濃度であることが好ましい。
【0018】
単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー
本明細書における有用な単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、以下の式を有する。
HO−(C36O)aH (式I)、
式中、aは約20〜約100の数字であるが、好ましくは約20〜約40、更に好ましくは約20〜約30である。このような単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーの製剤は、典型的に、約2,000〜約10,000g/mol、好ましくは約3,000〜約8,000g/molの重量平均分子量を有するが、これは実際の製剤の多分散性に依存している。
【0019】
本明細書における有用な単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、典型的に高価ではなく、例えば、以下の供給業者から容易に入手できる。Sanyo Kasei(大阪、日本)、Dow Chemicals(ミッドランド、ミシガン、米国)、Calgon Chemical, Inc(スコーキー、イリノイ、米国)、Arco Chemical Co.(ニュートン・スクエア、ペンシルベニア、米国)、Witco Chemicals Corp.(グレニッチ、コネティカット、米国)、及び PPG Specialty Chemicals(ガーニー、イリノイ、米国)。
【0020】
好ましい実施例においては、ポリプロピレングリコールにおけるプロピレン繰り返し単位の1つ以上が、イソプロピルオキシド繰り返し単位である。更に好ましくは、式Iのポリプロピレングリコールにおけるプロピレンオキシド繰り返し単位のすべてが、実質的にイソプロピルオキシド繰り返し単位である。従って、非常に好ましい単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、以下の式を有する。
【化5】
Figure 0003860470
式中、aは上記の式Iで述べたように定義される。
【0021】
理論により限定されることを意図しないが、本明細書における単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーが、一旦毛髪のストランド上に付着すると、その形状と比較的小さなサイズから容易に毛髪に浸透できると考えられる。単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、リーブオン型、リンスオフ型のどちらにも有用であるが、ヘアケア組成物をリーブオン型にする場合には特に好ましい。更に、多数のプロピレンオキシド基がかなりの量の水を毛髪に誘引して保持し、際立った保湿特性を与える。この増加した保湿性が、結果としてはねた毛髪のボリューム減少、かさばった毛髪のボリューム減少をもたらし、及び/又は毛髪の扱いやすさを増加させる。
【0022】
多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー
多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー
【化6】
Figure 0003860470
式中、nは約0〜約10の数字であるが、好ましくは約0〜約7、更に好ましくは約1〜約4である。式IIIにおいて、各RはH及びC1〜C30アルキルからなる群から独立して選択されるが、好ましくは各RはH及びC1〜C4アルキルからなる群から独立して選択される。式IIIにおいて、各bは独立して約0〜約2の数字であるが、好ましくは約0〜約1、更に好ましくは0である。同様に、c及びdは独立して約0〜約2の数字であるが、好ましくは約0〜約1である。ただし、b+c+dの和は少なくとも約2であるが、好ましくは約2〜約3である。各eは独立して0又は1の数字であるが、nが約1〜約4である場合は、eは1であることが好ましい。式IIIにおいて、各x、y、及びzは独立して約7〜約100の数字であるが、好ましくは、各x、y、及びzは独立して約7〜約100の数字であり、且つx+y+zが約20より大きい。更に好ましくは、各x、y、及びzは独立して約7〜約100の数字であり、且つx+y+zが約20〜約600である。
【0023】
本明細書における有用な多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーの重量平均分子量は、例えば、n、R、実際の多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー製剤の多分散性などに極めて依存している。しかし、本明細書における有用な多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー製剤は、典型的に、約4,000〜約100,000g/mol、好ましくは約4,000〜約60,000g/molの重量平均分子量を有する。
【0024】
本明細書における多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーのような分枝状ポリマーの一般構造は、例えば、プリンシパルズ・オブ・ポリメライゼーション(Principles of Polymerization)、17〜19頁、G.オーディアン(G. Odian)著、ジョン・ワイリー&サンズ社(John Wiley & Sons, Inc)、第3版、1991年に記述されている。本明細書における特に有用な式IIIの多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーの例には、以下のものが含まれる。ポリオキシプロピレングリコールエーテル(n=1、R=H、b=0、c及びd=1、e=1。x、y、及びzは、独立してそれぞれのポリプロピレングリコール鎖セグメントの重合度を示す。商品名 ニュー・ポル(New Pol)GP−4000としてSanyo Kasei(大阪、日本)から入手可能)、ポリプロピレントリメチロールプロパン(n=1、R=C25、b=1、c及びd=1、e=1。x、y、及びzは、独立してそれぞれのポリプロピレングリコール鎖セグメントの重合度を示す)、及びポリオキシプロピレンソルビトール(n=4、各R=H、b=0、c及びd=1、各e=1。y、z、及び各xは、独立してそれぞれのポリプロピレングリコール鎖セグメントの重合度を示す。商品名ニュー・ポル(New Pol)SP−4000としてSanyo Kasei(大阪、日本)から入手可能)。
【0025】
好ましい実施形態においては、ポリプロピレングリコールにおけるプロピレン繰り返し単位の1つ以上が、イソプロピルオキシド繰り返し単位である。更に好ましくは、式IIIのポリプロピレングリコールにおけるプロピレンオキシド繰り返し単位のすべてが、実質的にイソプロピルオキシド繰り返し単位である。従って、非常に好ましい多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、以下の式を有する。
【0026】
【化7】
Figure 0003860470
式中、n、R、b、c、d、e、x、y、及びzは、上記式IIIのように定義される。イソプロピルオキシド繰り返し単位は以下の式にも当てはまることがあり、
【化8】
Figure 0003860470
単独で、あるいは式IVで表された異性体を有する組み合せにおいて、存在することが知られている。
【0027】
理論により限定されることを意図しないが、本明細書における多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、それらの相対的な嵩高さと分子量から容易に毛髪に付着すると考えられる。更に、本明細書における多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーより、水に対する溶解性が低いと考えられる。従って、このような多ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーは、ヘアケア組成物をリンスオフ型にする場合には特に好ましい。多数のプロピレンオキシド基は、一旦毛髪に付着すると、かなりの量の水を毛髪に誘引して保持し、際立った保湿特性を与える。この増加した保湿性が、結果としてはねた毛髪のボリューム減少、かさばった毛髪のボリューム減少をもたらし、及び/又は毛髪の扱いやすさを増加させる。
【0028】
ゲルマトリックス
本発明は、ヘアケア組成物の重量の約60〜約99%、好ましくは約70〜約95%、更に好ましくは約80〜約95%のゲルマトリックスを含有し、典型的には、このゲルマトリックスにポリプロピレングリコールが加えられる。ゲルマトリックスは、カチオン系界面活性剤、固体脂肪族化合物、及び水を含有する。ゲルマトリックスは、ポリプロピレングリコールのための水性キャリアとして働き、典型的に粘度によって特徴づけられる。ゲルマトリックスの粘度は、ブルックフィールド粘度計(Brookfield Viscometer)を用いて、剪断率1.0rpm、25℃で測定するとき、約5,000〜約40,000mPa・s、好ましくは約10,000〜約30,000mPa・s、更に好ましくは約12,000〜約28,000mPa・sである。理論により限定されることを意図しないが、ゲルマトリックスの粘性がポリプロピレングリコールの毛髪への付着性を著しく改善すると考えられる。
非常に好ましい実施形態では、ゲルマトリックスは、付着性の向上、濡れた毛髪の感触、柔軟性、その他かなりの利点を提供する層状ゲルマトリックスが好ましい。層状ゲルマトリックスでは、カチオン系界面活性剤と固体脂肪族化合物の重量比が約1:1〜約1:20、好ましくは約1:2〜約1:10、更に好ましくは約1:3〜約1:5である。一般に、層状ゲルマトリックスにおける好ましいカチオン系界面活性剤は、1つ又は2つの長鎖状アルキル基(例えば、C12 30)及び1つの三級又は四級アミン基を含む。1つ又は2つのC16 22アルキル鎖を有する三級アミン基が好ましい。
【0029】
層状ゲルマトリックスの存在は、組成物を示差走査熱量計(以後、DSCと記載)で測定することにより検出できる。DSC測定により得られた分析表は、試料の温度を変化させたときの、エンタルピー変化又はエネルギー勾配を含む、走査された試料の物理化学的変化を示す。このようにして、本発明のヘアコンディショニング組成物における成分間の位相反応及び相互作用をDSC分析表から知ることができる。本発明の組成物におけるDSC分析は、いずれかの入手可能な適当な装置により実施できる。例えば、Seiko Instruments Inc.から入手可能なセイコーDSC6000装置により、適切にDSC測定を実施できる。典型的な測定方法においては、DSC測定用に製造された容器に適当量の組成物を密封することにより試料を調製し、密封する。試料の重量を記録し、盲検体試料(同様の容器の密封しない試料)も調製する。試料及び盲検体試料を装置の中に設置し、加熱率約1℃〜約10℃/分で約−50℃〜約130℃の測定条件下で装置を作動させる。確認されたピーク面積を計算し、試料重量で割ることにより、エンタルピー変化(mJ/mg)を求める。
【0030】
好ましい層状ゲルマトリックスでは、DSC分析表は、約3mJ/mgより大きな形成ピークを示す。ピークの位置は、ピーク頂点の位置によって認識される。好ましい層状ゲルマトリックスのDSC分析表は、約55℃〜約75℃のピーク頂点温度及び約6〜約10mJ/mgを有する単一ピークを示す。好ましい層状ゲルマトリックスのDSC分析表は、40℃〜55℃に3mJ/mgより大きなピークを示さない。主にこのようなゲルマトリックスを使用して調製された組成物では、約40℃〜約55℃の温度範囲で比較的安定した位相反応を示すと考えられる。更により好ましい層状ゲルマトリックスでは、DSC分析表は、約8mJ/mgで約69℃のピーク頂点温度を有する単一ピークを示し、40℃〜約65℃に3mJ/mgより大きなピークを示さない。
a.カチオン系界面活性剤
本明細書における有用なカチオン系界面活性剤の中には、一般式(I)に当てはまるものが含まれる。
【化9】
Figure 0003860470
【0031】
式中、R101、R102、R103、及びR104のうち少なくともひとつは、8〜30個の炭素原子を有する脂肪族基、あるいは約22個以下の炭素原子を有する、芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、又はアルキルアリール基の中から選択される。残りのR101、R102、R103、及びR104は、1〜約22個の炭素原子を有する脂肪族基、あるいは約22個以下の炭素原子を有する、芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、又はアルキルアリール基の中から独立して選択される。X-は塩形成アニオンであり、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、グリコール酸塩、リン酸塩、硝酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、アルキル硫酸塩、及びアルキルスルホン酸塩などの中から選択される。脂肪族基は、炭素及び水素原子に加えて、エーテル結合、及びアミノ基のような他の基を含有することができる。R101、R102、R103、及びR104は、C1〜約C22のアルキル基から独立して選択されることが好ましい。本発明において有用なカチオン系界面活性剤の例には、次のCTFA名称:クアテルニウム−8、クアテルニウム−14、クアテルニウム−18、クアテルニウム−18メソスルフェート、クアテルニウム−24及びこれらの混合物を有する物質が含まれるが、これらに限定されない。
【0032】
一般式(I)のカチオン系界面活性剤のなかでは、少なくとも16個の炭素を有する少なくとも1つのアルキル鎖を分子内に含有しているものが好ましい。このような好ましいカチオン系界面活性剤の例には以下のものが含まれるが、これらに限定されない。入手可能なベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド(例えば、Crodaから商品名インクロクアット(INCROQUAT)TMC−80として、及びSanyo Kasei(大阪、日本)から商品名エコノール(ECONOL)TM22として入手可能)、入手可能なセチルトリメチルアンモニウムクロリド(例えば、Nikko Chemical(東京、日本)から商品名CA−2350として入手可能)、水素添加タローアルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ベヘニル/アラキジル)ジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアリルプロピレングリコールホスフェイトジメチルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアロイルアミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)アンモニウムクロリド、及びN−(ステアロイルコラミノホルミルメチル)ピリジニウムクロリド。
【0033】
また、親水的に置換されているカチオン系界面活性剤もまた、同様にカチオン系界面活性剤として好ましい。この親水的に置換されているカチオン系界面活性剤において、少なくとも1つの置換基は、置換基として、あるいはラジカル鎖における結合部分として存在する、1つ以上の芳香族部分、エーテル部分、エステル部分、アミド部分、又はアミノ部分を含み、ここで、R101〜R104基のうち少なくとも1つは、アルコキシ(好ましくはC1〜C3アルコキシ)、ポリオキシアルキレン(好ましくはC1〜C3ポリオキシアルキレン)、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アルキルエステル、及びこれらの組み合せの中から選択された1つ以上の親水部分を含む。親水的に置換されているカチオン系界面活性剤は、上記に述べた範囲内にある非イオン性親水部分を2〜約10含むものが好ましい。好ましい親水的に置換されているカチオン系界面活性剤には、以下の式(II)〜(VIII)に示すものが含まれる。
【0034】
【化10】
Figure 0003860470
式中、n1は8〜約28であり、m1+m2は2〜約40であり、Z1は短鎖アルキルで、好ましくはC1〜C3アルキル、更に好ましくはメチル、又は(CH2CH2O)m3Hであり、ここで、m1+m2+m3は60以下である。X-は上記で定義した塩形成アニオンである。
【0035】
【化11】
Figure 0003860470
式中、n2は1〜5であり、R105、R106、及びR107のうち1つ以上はそれぞれ独立してC1〜C30アルキルであり、その残りはCH2CH2OHである。R108、R109、及びR110のうち1つ又は2つはそれぞれ独立してC1〜C30アルキルであり、その残りはCH2CH2OHである。X-は上記で述べた塩形成アニオンである。
【0036】
【化12】
Figure 0003860470
式中、(IV)及び(V)はそれぞれ独立している。Z2はアルキルであり、好ましくはC1〜C3アルキル、更に好ましくはメチルである。Z3は短鎖ヒドロキシアルキルであり、好ましくはヒドロキシメチル又はヒドロキシエチルである。n3及びn4はそれぞれ独立して整数で、2〜4(2及び4を含む)であり、好ましくは2〜3(2及び3を含む)、更に好ましくは2である。R111及びR112は独立して置換又は非置換ヒドロカルビルであり、C12〜C20アルキル又はアルケニルである。X-は上記で定義した塩形成アニオンである。
【0037】
【化13】
Figure 0003860470
式中、R113はヒドロカルビルであり、好ましくはC1〜C3アルキル、更に好ましくはメチルである。Z4及びZ5はそれぞれ独立して短鎖ヒドロカルビルであり、好ましくはC2〜C4アルキル又はアルケニル、更に好ましくはエチルである。m4は2〜約40であり、好ましくは約7〜約30である。X-は上記で定義した塩形成アニオンである。
【0038】
【化14】
Figure 0003860470
式中、R114及びR115はそれぞれ独立してC1〜C3アルキルであり、好ましくはメチルである。Z6はC12〜C22ヒドロカルビル、アルキルカルボキシ又はアルキルアミドである。Aはタンパク質であり、好ましくはコラーゲン、ケラチン、乳タンパク質、シルク、大豆タンパク質、小麦タンパク質、又はこれらの加水分解物である。X-は上記で定義した塩形成アニオンである。
【0039】
【化15】
Figure 0003860470
式中、n5は2又は3であり、R116及びR117はそれぞれ独立してC1〜C3ヒドロカルビルであり、好ましくはメチルである。X-は上記で定義した塩形成アニオンである。本発明で有用な親水的に置換されているカチオン系界面活性剤の例としては次のCTFA名称:クアテルニウム−16、クアテルニウム−26、クアテルニウム−27、クアテルニウム−30、クアテルニウム−33、クアテルニウム−43、クアテルニウム−52、クアテルニウム−53、クアテルニウム−56、クアテルニウム−60、クアテルニウム−61、クアテルニウム−62、クアテルニウム−70、クアテルニウム−71、クアテルニウム−72、クアテルニウム−75、クアテルニウム−76加水分解コラーゲン、クアテルニウム−77、クアテルニウム−78、クアテルニウム−79加水分解コラーゲン、クアテルニウム−79加水分解ケラチン、クアテルニウム−79加水分解乳タンパク質、クアテルニウム−79加水分解シルク、クアテルニウム−79加水分解大豆タンパク質及びクアテルニウム−79加水分解小麦タンパク質、クアテルニウム−80、クアテルニウム−81、クアテルニウム−82、クアテルニウム−83、クアテルニウム−84を有する物質並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
非常に好ましい親水的に置換されているカチオン系界面活性剤には、ジアルキルアミドエチルヒドロキシエチルモニウム塩、ジアルキルアミドエチルジモニウム塩、ジアルキロイルエチルヒドロキシエチルモニウム塩、ジアルキロイルエチルジモニウム塩、及びこれらの混合物が含まれ、例えば、以下の商品名で販売されている。バリソフト(VARISOFT)110、バリソフト222、バリクアット(VARIQUAT)K1215、及びバリクアット638(Witco Chemicals(グレニッチ、コネティカット、米国)から)、マックプロ(MACKPRO)KLP、マックプロWLW、マックプロMLP、マックプロNSP、マックプロNLW、マックプロWWP、マックプロNLP、マックプロSLP(マッキンタイア(McIntyre)から)、エトクアッド(ETHOQUAD)18/25、エトクアッドO/12PG、エトクアッドC/25、エトクアッドS/25、及びエトデュオクアッド(ETHODUOQUAD)(Akzoから)、デヒクアット(DEHYQUAT)SP(Henkel(ドイツ)から)、及びアトラス(ATLAS)G265(ICIアメリカズ(ICI Americas)(ウィルミントン、デラウェア、米国)から)。
【0041】
一級、二級、及び三級脂肪族アミンの塩は適切なカチオン系界面活性剤である。この様なアミンのアルキル基は、好ましくは約12〜約22個の炭素原子を有し、またこれは置換型又は非置換型であり得る。特に有用なのは、アミド置換された三級脂肪族アミンである。このようなアミンのうち、本明細書において有用なものは、ステアルアミドプロピルジメチルアミン、ステアルアミドプロピルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアルアミドが含まれる。ジメチルステアルアミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロープロパンジアミン、エトキシル化(5モルのエチレンオキシドを使用した)ステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン及びアラキジルベヘニルアミンも有用である。 これらのアミンは典型的に酸と組み合せて用いられ、カチオン種を与える。本明細書において有用な好ましい酸には、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、琥珀酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L−グルタミン塩酸、及びこれらの混合物、更に好ましくはL−グルタミン酸、乳酸、クエン酸が含まれる。本発明において有用な、これらの中に含まれるカチオンアミン界面活性剤は、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら、1981年6月23日発行)に開示されている。
プロトン化可能アミンと酸由来のH+とのモル比は、好ましくは約1:0.3〜1:1.2、更に好ましくは約1:0.5〜約1:1.1である。
【0042】
b.固体脂肪族化合物
本発明の組成物は固体脂肪族化合物を含有する。本明細書における有用な固体脂肪族化合物は、25℃以上の融点を有し、脂肪族アルコール、脂肪酸、及びこれらの混合物から成る群から選択される。本明細書のこの項で開示される化合物は、場合によっては1以上の区分に分類されることが可能であるが、このことは技術者には理解されている。例えば、脂肪族アルコール誘導体は脂肪酸誘導体としても分類されることがある。しかしながら、示されている分類はその特定の化合物に対する限定であるように意図しているのではなく、分類及び命名の便宜上そうしている。更に、二重結合の数と位置、及び分枝鎖の長さと位置によって、一定の要求される炭素原子を有する化合物は25℃未満の融点を有するものがあることも、技術者は理解している。このような低い融点を有する化合物は、この項に含めないつもりである。前記高融点化合物の例は国際化粧品成分辞典(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第5版、1993年及びCTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)、第2版、1992年に見られるが、これらに限定されない。
固体脂肪族化合物は、組成物の重量の約0.1〜約20%、好ましくは約1〜約15%、更に好ましくは約2〜約10%の濃度で組成物に含有される。
【0043】
本明細書で有用な脂肪族アルコールは約14から約30個までの炭素原子、好ましくは約16から約22個までの炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは飽和型であり、また直鎖状又は分枝鎖アルコールであり得る。脂肪族アルコールの例にはセチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0044】
本明細書で有用な脂肪酸は約10〜約30個の炭素原子、好ましくは約12〜約22個の炭素原子、更に好ましくは約16〜約22個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪酸は飽和型であり、また直鎖状又は分枝鎖酸であり得る。本発明における要件を満たす二酸、三酸及び他の多酸も含まれる。本明細書には、これら脂肪酸の塩も含まれる。脂肪酸の例にはラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セバシン酸及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
【0045】
固体脂肪族化合物は高純度の単一化合物が好ましい。純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールから成る群から選択される純粋な脂肪族アルコールの単一化合物が非常に好ましい。本明細書において「純粋」が意味するものは、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%の純度を有する化合物である。これらの高純度単一化合物は、消費者がヘアケア組成物を洗い流すとき、毛髪からの優れたすすぎ能力を与えることができる。
【0046】
本明細書において有用であり、購入可能な固体脂肪族化合物には、以下のものが含まれる。セチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコール(商品名コノール(KONOL)シリーズとしてShin-nihon Rika(大阪、日本)から、NAAシリーズとしてNOF(東京、日本)から入手可能)、純ベヘニルアルコール(商品名1−ドコサノール(1-DOCOSANOL)としてWako Chemical(大阪、日本)から入手可能)、種々の脂肪酸(商品名ネオ−ファット(NEO-FAT)としてAkzo(シカゴ、イリノイ、米国)から、ヒストレン(HYSTRENE)としてWitco Corp(ダブリン、オハイオ、米国)から、デルマ(DERMA)としてVevy(ジェノバ、イタリア)から入手可能)。
【0047】
多脂肪アルコールがゲルマトリックスを形成してもよいが、単脂肪アルコールが好ましい。ゲルマトリックスを形成するとき、カチオン系界面活性剤、固体脂肪族化合物のどちらか一方、あるいは両方を、最初に水と混ぜ合わせ、水に懸濁させ、及び/又は水に溶解させてもよい。
【0048】
c.水
本発明の最終製品のヘアケア組成物は、典型的に、少なくとも約60%、好ましくは少なくとも約70%、更に好ましくは約75〜約95%の水を含有する。好ましくは脱イオン水が使用される。無機質カチオンを含んだ自然源からの水も、製品の期待される性質に合わせて使用されることがある。
【0049】
その他の添加成分
その他一定の添加成分が本発明において好ましい。この中には、例えば、本発明において添加されるとき、追加のヘアケア、及び/又はヘアコンディショニングの利点を提供できる化合物が含まれる。好ましいその他の添加成分には、アルキルアルコキシレート、油、疎水変性セルロースエーテル、カチオンコンディショニング化合物、抗菌剤、植物抽出物、及びこれらの混合物が含まれる。他に言及しない限り、これらのその他の添加成分は、一般的及び典型的に、それぞれ組成物の重量の約0.001〜約10.0%、好ましくは約0.01〜約5.0%の濃度で使用される。
【0050】
1.アルキルアルコキシレート
本明細書において有用なアルキルアルコキシレートは、例えば、柔軟化、コンディショニング、毛髪全体のボリューム減少、はねた毛髪のボリューム減少、かさばった毛髪のボリューム減少、及び/又はその他の利点を提供できる。本明細書において有用なアルキルアルコキシレートは、以下の式を有する。
2−O−(R1−O)nH (式V)
式中、各R1はそれぞれ独立してC2〜C4アルキル基であり、好ましくは各R1は飽和C24基及び飽和C36基から成る群から独立して選択され、更に好ましくは各R1は飽和直鎖状C24基及び飽和直鎖状C36C3H6基から成る群から独立して選択される。R2は約1〜約30個の炭素原子を有するアルキル基であり、好ましくは約6〜約22個の炭素原子を有し、更に好ましくは約8〜約18個の炭素原子を有する。R2は分枝状又は直鎖状、飽和又は不飽和のいずれでもよいが、好ましくは直鎖状で飽和、又は不飽和で二重結合を1つ有するものである。
nは約1〜約10であり、好ましくは約2〜約8、更に好ましくは約3〜約6である。
【0051】
アルキルアルコキシレートの重量平均分子量は約500g/mol未満であり、好ましくは約100〜約500g/mol、更に好ましくは約200〜約500g/molである。
アルキルアルコキシレートのHLB値は、約5〜約12であり、好ましくは約6〜約11、更に好ましくは約6〜約10である。
HLB値から理解できるように、このようなアルキルアルコキシレートは、油及び水のどちらに対しても混和性である。更に、このようなアルキルアルコキシレートは、典型的に、約30℃未満の融点を有し、好ましくは約25℃未満、更に好ましくは約20℃未満の融点を有する。また、その曇り点(1%溶液)は、約50℃未満であり、好ましくは約40℃未満、更に好ましくは約35℃未満である。
【0052】
HLB値は、特定の化合物における親水性−疎水性のバランスを表す理論指数値である。一般に、HLB指数は、0(非常に疎水性)〜40(非常に親水性)の範囲を持つことが知られている。アルキルアルコキシレートのHLB値は、当業界で周知の表及び分析表に見ることができる。あるいは、以下の一般式を用いて計算することも可能である。HLB=7+Σ(疎水基値)+Σ(親水基値)化合物のHLB及びその計算方法は、界面活性剤科学シリーズ、第1巻、非イオン性界面活性剤(Surfactant Science Series, Vol. 1: Nonionic Surfactants)、606〜13頁、M.J.シック(M. J. Schick)著、Marcel Dekker, Inc、ニューヨーク、1966年に詳細に説明されている。
【0053】
理論により限定されることを意図しないが、本明細書において有用なアルキルアルコキシレートは、以下の作用によりかさばった毛髪のボリューム減少の利点を与えると考えられる。疎水性のアルキル鎖はリンスオフ条件下でも毛髪繊維に付着しているが、親水性のアルコキシレート基は水分子を引き寄せて、それらを毛髪繊維に運ぶ。これにより毛髪繊維が潤され、毛髪繊維をしなやかで、柔らかく、形成しやすい状態に保つ手助けをする。これはまた、毛髪繊維を(他の毛髪繊維についても)よく整った形に保ち、髪の崩れを容易に回復できるようにする。更にこのことは、毛髪繊維を平行に保ち、及び/又は真っ直ぐにする可能性を増加させる。これにより、毛髪繊維の間の空間が著しく減少し、よってかさばった毛髪のボリュームが減少する。
【0054】
理論により限定されることを意図しないが、アルキルアルコキシレートは同様にはねた毛髪のボリュームも減らすことができると考えられる。毛髪繊維を潤すことにより、アルキルアルコキシレートは毛髪繊維の静電価及び歪みも減らすことができる。このことは、静電気の反発力を減らし、毛髪繊維の間の空間を減らす。これにより、はねた毛髪のボリュームが減少する。
【0055】
費用、有用性、及び性能の観点から、本明細書における有用なアルキルアルコキシレートとしては、アルキルエトキシレートが特に好ましい。その例としては、CTFA名称により、オレス−5、オレス−3、ステアレス−5、ステアレス−4、セテアレス−5、セテアレス−4、及びセテアレス−3、同様にC9 11EO5の混合物、C9 11EO2.5の混合物、C12 13EO3の混合物、C11 13EO5の混合物、及びこれらの混合物が挙げられる。これらのアルキルエトキシレートは、例えば、以下の所から入手できる。Croda, Inc(パーシパニー、ニュージャージー、米国)、Shell Chemical(米国)、BASF(ドイツ)、Mitsubishi Chemical(東京、日本)、及びNikko Chemical(東京、日本)。このようなアルキルエトキシレートは、リンスオフ型ヘアコンディショニング組成物に用いられる場合に特に好ましい。
【0056】
アルキルアルコキシレートは、組成物に含有される場合、ヘアケア組成物の重量の約0.1〜約20%、好ましくは約0.2〜約15%、更に好ましくは約0.5〜約10%の濃度で添加される。ヘアケア組成物がリンスオフ型ヘアコンディショニング組成物の場合は、アルキルアルコキシレートは組成物の重量の少なくとも約1%、好ましくは約2〜約20%、更に好ましくは約3〜約10%の濃度で含有されることが好ましい。
ヘアケア組成物がリンスオフ型ヘアコンディショニング組成物として用いられることを意図した場合には、アルキルアルコキシレートは約40℃未満の曇り点を有することが非常に好ましい。理論により限定されることを意図しないが、このことはアルキルアルコキシレートの毛髪への付着効果を著しく改善すると考えられる。
【0057】
2.油
本明細書において油もまた有用である。好ましい実施例においては、ヘアケア組成物は、約0〜約3、好ましくは約0〜約2、更に好ましくは約0〜約1のHLB値を有する油を含有する。理論により限定されることを意図しないが、本発明において、これらの油の低いHLB値により、油混和性の成分を内部に取り込むための高疎水性キャリア(例えば、上記で述べたアルキルアルコキシレートのようなもの)が得られると考えられる。このことは、油混和性の成分が保存中に相変化を受ける可能性を減少させると考えられる。更に、このような油は毛髪に対する親和性を有する傾向があり、よって、容易に毛髪上に付着する。そのため、これらの油もまた、実際の付着を更に高めるキャリアとして働く可能性がある。
【0058】
油は、油混和性の成分を内部に取り込み、これを毛髪に運ぶことに加えて、それ自身、櫛どおりの改善、乾いた髪の感触、光沢、柔軟性、なめらかさ、及び/又は滑りやすさといった望ましい利点をもたらすことができる。他に特に言及しなければ、油はヘアケア組成物の重量の約0.1〜約20%、好ましくは約0.5〜約10%、更に好ましくは約1〜約5%の濃度で含有される。
【0059】
本明細書において有用な油は、一般的には室温では液体である。よって、この中には約25℃未満の融点を有する油が含まれ、柔軟性及びしなやかさのようなヘアコンディショニングの利点も供給することができる。本明細書において有用な油の例は、国際化粧品成分辞典(International Cosmetic Ingredient Dictionary)、第5版、1993年、及びCTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)、第2版、1992年に見られるが、これらに限定されない。
【0060】
本明細書において有用な油の好ましい例には、約0〜約3、好ましくは約0〜約2、更に好ましくは約0〜約1のHLB値を有する、エステル油、液体脂肪アルコール/脂肪酸、及び/又は誘導体、炭化水素、シリコーン化合物、及びこれらの混合物が含まれる。本明細書において有用な油の更に好ましい例には、上記のHLB値を有する、低分子量及び高分子量の脂肪酸エステル、液体脂肪アルコール、炭化水素、及びこれらの混合物が含まれる。本明細書において有用な油の更に好ましい例には、上記のHLB値を有する、液体脂肪アルコール(例えば、オレイルアルコール)、脂肪酸エステル(例えば、ペンタエリスリトールテトライソステアレート及びカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)、及びこれらの混合物が含まれる。他に言及しない場合、本明細書において有用なエステル油は、約70g/molを超える重量平均分子量を有する。好ましくは約100〜約2000g/mol、更に好ましくは約160〜約1200g/molの重量平均分子量を有するものが本明細書において特に有用である。
【0061】
a.エステル油
本明細書において有用なエステル油には、ペンタエリスリトールエステル油、トリメチロールエステル油、クエン酸エステル油、グリセリルエステル油、及びこれらの混合物が含まれる。本明細書において有用なエステル油は非水溶性で、25℃において液体のものである。本明細書におけるエステル油は、毛髪を乾かしたとき、毛髪に潤いの感触、なめらかな感触、及び整えやすさを与え、油っぽい感じを残さない。よって、エステル油を組成物に加えることで、毛髪が濡れているときも、乾かされた後も、際めて適当なコンディショニングの利点を与えることができる組成物が得られる。組成物に添加される場合、エステル油は、組成物の重量の約0.5〜約20%、好ましくは約2〜約10%、更に好ましくは約3〜約7%の濃度で含有される。
【0062】
本明細書において有用なペンタエリスリトールエステル油は以下の式で表され、少なくとも800g/molの重量平均分子量を有するものである。
【化16】
Figure 0003860470
式中、R1、R2、R3、及びR4は独立して、1〜約30個の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基、及びアルキルアリール基である。 好ましくは、R1、R2、R3及びR4は、独立して、約8〜約22個の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和アルキル基である。 更に好ましくは、R1、R2、R3及びR4は化合物の重量平均分子量が約800g/mol〜約1200g/molとなるように定義される。
【0063】
本明細書において有用なトリメチロールエステル油は以下の式で表され、少なくとも800g/molの重量平均分子量を有するものもある。
【化17】
Figure 0003860470
式中、R11は、1〜約30個の炭素を有するアルキル基であり、R12、R13、及びR14は独立に、1〜約30の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基、及びアルキルアリール基である。好ましくは、R11はエチルであり、そしてR12、R13及びR14は、独立して、8〜約22個の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和アルキル基である。更に好ましくは、R11、R12、R13及びR14は、化合物の重量平均分子量が約800g/mol〜約1200g/molとなるように定義される。
【0064】
極めて好ましいエステル油はペンタエステル油及びトリメチロールエステル油であり、更に好ましいのは、ペンタエリスリトールテトライソステアレート、ペンタエリスリトールテトラオレエート、トリメチロールプロパントリイソステアレート、トリメチロールプロパントリオレエート、及びこれらの混合物である。このような化合物は、Kokyo Alcohol(日本)から商品名KAK P.T.I.及びKAK T.T.I.として、またShin-nihon Rika(東京、日本)から商品名PTO及びエヌジェルブ(ENUJERUBU)TP3SOとして入手可能である。
【0065】
本明細書において有用なクエン酸エステル油は、少なくとも約500g/molの重量平均分子量を有し、以下の式で表されるものである。
【化18】
Figure 0003860470
【0066】
式中、R21はOH又はCH3COOであり、R22、R23、及びR24は独立に、1〜約30個の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基、及びアルキルアリール基である。好ましくは、R21はOHであり、そしてR22、R23及びR24は、独立して、8〜約22個の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和アルキル基、アリール基及びアルキルアリール基である。更に好ましくは、R21、R22、R23及びR24は化合物の重量平均分子量が少なくとも約800g/molとなるように定義される。本明細書における特に有用なクエン酸エステル油には、バーネル(Bernel)から入手可能な商品名シトモール(CITMOL)316を有するトリイソセチルシトレート、フェニックス(Phoenix)から入手可能な商品名ペレモール(PELEMOL)TISCを有するトリイソステアリルシトレート、及びバーネル(Berne)から入手可能な商品名シトモール320を有するトリオクチルドデシルシトレートが挙げられる。
【0067】
本明細書において有用なグリセリルエステル油は、少なくとも約400g/molの重量平均分子量を有し、以下の式で表されるものである。
【化19】
Figure 0003860470
式中、R41、R42、及びR43は独立に、1〜約30個の炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和のアルキル基、アリール基、及びアルキルアリール基である。好ましくはR41、R42及びR43は、独立して、8から約22個までの炭素を有する分枝状、直鎖状、飽和又は不飽和アルキル基、アリール基及びアルキルアリール基である。更に好ましくは、R41、R42、及びR43は、化合物の重量平均分子量が少なくとも約500g/molとなるように定義される。
【0068】
本明細書において特に有用なグリセリルエステル油には、Degussa-Huls AG(フランクフルト、ドイツ)から入手可能な商品名ミグリオール(Miglyol)812を有するカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、Taiyo Kagakuから入手可能な商品名サン・エスポール(SUN ESPOL)G−318を有するトリイソステアリン、Croda, Inc.(パーシパニー、ニュージャージー、米国)から入手可能な商品名シスロール(CITHROL)GTOを有するトリオレイン、Vevy(ジェノバ、イタリア)から入手可能な商品名エファダーマ(EFADERMA)−F、又はBrooks(サウスプレインフィールド、ニュージャージー、米国)から入手可能な商品名EFA−グリセリド(GLYCERIDES)を有するトリリノレインが挙げられる。
【0069】
b.液体脂肪アルコール及び脂肪酸
本明細書において有用な液体脂肪アルコールには、約10〜約30個の炭素原子、好ましくは約12〜約22個の炭素原子、更に好ましくは約16〜約22個の炭素原子を有するものが含まれる。これらの液体脂肪アルコールは、直鎖状でも分枝状アルコールでもよく、飽和でも不飽和アルコールでもよいが、不飽和アルコールのほうが好ましい。液体脂肪アルコールとは、実質的に純粋な状態のとき、25℃で液体である脂肪族アルコールのことである。これらの化合物の例には、オレイルアルコール、パルミトレイン酸アルコール、イソステアリルアルコール、イソセチルアルコール、及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。多脂肪アルコールは本明細書において有用であるが、単脂肪アルコールの方が好ましい。
【0070】
本発明において有用な脂肪酸には、約10から約30個までの炭素原子、好ましくは約12から約22個までの炭素原子、そして更に好ましくは約16から約22個までの炭素原子を有するものが含まれる。 これらの脂肪酸は直鎖又は分枝鎖の酸であることができ、そして飽和されているか又は飽和されていないことができる。適切な脂肪酸には、例えば、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸、リノレン酸、エチルリノール酸、エチルリノレン酸、アラキドン酸及びリシノール酸が含まれる。
【0071】
本明細書において、脂肪酸誘導体及び脂肪族アルコール誘導体は、例えば、脂肪酸のエステル、アルコキシル化脂肪アルコール、脂肪族アルコールのアルキルエーテル、アルコキシル化脂肪アルコールのアルキルエーテル、及びこれらの混合物を含むと定義される。脂肪酸誘導体及び脂肪族アルコール誘導体の例には、例えば、リノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、オレイン酸ブチル、オレイン酸メチル、ステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸オクチルドデシル、イソパルミチン酸オクチルドデシル、イソペラルゴン酸オクチル、ペラルゴン酸オクチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソデシルイソノナノエート、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸メチル、及びオレス−2が含まれるが、これらに限定されない。
【0072】
本明細書において有用な液体脂肪アルコール及びその誘導体のうち市販されているものには、オレイルアルコール(商品名アンジェコール(UNJECOL)90BHRとしてShin-nihon Rikaから入手可能)、種々の液体エステル(商品名スケアセモール(SCHERCEMOL)シリーズとしてScherから入手可能)、イソステアリン酸ヘキシル(商品名HISとしてKokyu Alcoholから入手可能)、及びイソステアリン酸イソプロピル(商品名ZPISとしてKokyu Alcoholから入手可能)が含まれる。本明細書において有用な嵩高のエステル油のうち市販されているものには、トリカプリル酸/トリカプリン酸トリメチロールプロパン(商品名モービル・エステル(MOBIL ESTER)P43としてMobil Chemical Co.から入手可能)が含まれる。
【0073】
c.炭化水素
本明細書で有用な炭化水素には、それらが約25℃未満の融点を有する限り飽和でも不飽和でもよい直鎖、環状、及び分枝鎖炭化水素が挙げられる。このような炭化水素は、約12〜約40の炭素原子、好ましくは約12〜約30の炭素原子、及び好ましくは約12〜約22の炭素原子を有する。本明細書においては、アルケニルモノマーのポリマー炭化水素、例えばC2 6アルケニルモノマーのポリマーも包含される。これらのポリマーは直鎖又は分枝鎖ポリマーであるりうる。これらの直鎖ポリマーは典型的には長さが比較的短く、上記されているような炭素原子の総数を有している。上記分枝鎖ポリマーは実質的により長い鎖長を有していることができる。このような物質の数平均分子量は大きく変わる可能性があるが、典型的には約500g/mol以下であり、好ましくは約200〜約400g/mol、更に好ましくは約300〜約350g/molである。本発明においては種々の等級の鉱油も有用である。鉱油は、石油から得られる炭化水素の液体混合物である。適切な炭化水素物質の特定の例にはパラフィン油、鉱油、ドデカン、イソドデカン、ヘキサデカン、イソヘキサデカン、エイコセン、イソエイコセン、トリデカン、テトラデカン、ポリブテン、ポリイソブテン及びこれらの混合物が含まれる。本明細書において使用が好ましい炭化水素は、鉱油、ポリα−オレフィン油(例えばイソドデカン、イソヘキサデカン、ポリブテン、ポリイソブテン)、及びこれらの混合物から成る群から選択されるものである。
【0074】
本明細書で有用なポリα−オレフィン油は約6〜約16個の炭素、好ましくは約6〜約12の炭素原子を有する1−アルケンモノマーから誘導されるものである。本発明においてポリα−オレフィン油を調製するのに有用な1−アルケンモノマーの非限定例には、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、4−メチル−1−ペンテンといった分枝状異性体、及びそれらの組合せが挙げられる。ポリα−オレフィン油を調製するのに有用な好適な1−アルケンモノマーは、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、及びそれらの混合物が挙げられる。更に、本明細書において有用なポリα−オレフィン油は、粘度が約1〜約35,000mPa・s、重量平均分子量が約200g/mol〜約60,000g/mol、及び多分散性が約3以下のものである。
【0075】
少なくとも約800g/molの重量平均分子量を有するポリα−オレフィン油が、長時間持続する保湿感を毛髪に提供するために、本明細書において有用である。しかし、約800g/mol未満の重量平均分子量を有するポリα−オレフィン油もまた、毛髪に滑らかで、軽く、清潔な感触を与えるために、本明細書において有用である。本明細書において特に有用なポリα−オレフィン油にはポリデセンが含まれ、商品名ピュアシン(PURESYN)6(重量平均分子量が約500g/mol)及びピュアシン100(重量平均分子量が約3000g/mol以上)としてMobil Chemical Co.から入手可能である。
【0076】
本明細書において有用な炭化水素のうち市販されているものには、以下のものが含まれる。イソドデカン、イソヘキサデカン、及びイソエイコセン(商品名パーメチル(PERMETHYL)99A、パーメチル101A、及びパーメチル1082としてPresperse(サウスプレインフィールド、ニュージャージー、米国)から入手可能)、イソブテンとn−ブテンのコポリマー(商品名インドポール(INDOPOL)H−100としてAmoco Chemicals(シカゴ、イリノイ、米国)から入手可能)、鉱油(商品名ベノール(BENOL)としてWitco Chemicalsから入手可能)、イソパラフィン(商品名イソパー(ISOPAR)としてExxon Chemical Co.(ヒューストン、テキサス、米国)から入手可能)、及びポリデセン(商品名ピュアシン6としてMobil Chemical Co.から入手可能)。
【0077】
d.シリコーン化合物
本明細書における油は、好ましくはシリコーン化合物も含む。本明細書において有用なシリコーン化合物には揮発性の可溶性若しくは不溶性、又は不揮発性の可溶性若しくは不溶性シリコーンコンディショニング剤が含まれる。可溶性とは、シリコーン化合物が組成物のキャリアと、同一相の部分を形成するように混和可能であることを意味する。不溶性とは、シリコーンが前記キャリアと分離した不連続相を、例えばシリコーン小液滴の乳濁液又は懸濁液の形態で形成することを意味する。本明細書におけるシリコーン化合物は、エマルション重合化を含めて、当該技術分野で既知の適切な任意の方法で製造することができる。上記シリコーン化合物は更に、機械的混合によるか又はエマルション重合化による合成段階で、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤及びこれらの混合物から選択される界面活性剤の助けを借りて又は助け無しで製造されるエマルションの形態で本発明の組成物に組み入れることができる。
【0078】
本明細書において用いるためのシリコーン化合物は、25℃で、好ましくは約10〜約20,000cm /sの粘度を有し、より好ましくは約100〜約18,000cm/s、更により好ましくは約1000〜約15,000cm /sである。粘度は、ダウ・コーニング社試験法CTM0004(1970年7月20日)に記載のとおり、ガラスキャピラリー粘度計によって測定することができる。高分子量のシリコーン化合物はエマルション重合によって作製してもよい。適切なシリコーン液体にはポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー及びこれらの混合物が含まれる。ヘアコンディショニング特性を有する他の不揮発性シリコーン化合物を使用することもできる。
シリコーン化合物は、好ましくは組成物の重量の約0.01〜約20%、更に好ましくは約0.05〜約10%の濃度で組成物中に含有される。
【0079】
本発明におけるシリコーン化合物には次式(I)を有するポリアルキル又はポリアリールシロキサンも含まれる:
【化20】
Figure 0003860470
【0080】
式中、R123はアルキル又はアリールであり、Xは約7〜約8000の整数であり、Z8はシリコーン鎖末端をブロックする基を表す。シロキサン鎖(R123)に置換された、又はシロキサン鎖Z8の末端に置換されたアルキル又はアリール基は、その形成するシリコーンが以下の条件を満たす限り、どのような構造を有していてもよい。その条件とは、シリコーンが室温において液体であり、分散性があり、毛髪に適用されたとき、炎症を起こさず、毒性がなく、その他に有害でなく、組成物中の他の成分と融和性があり、通常使用及び保存条件下において化学的に安定であり、毛髪に付着可能で、毛髪をコンディショニングできることである。適切なZ8基にはヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ及びアリーロキシが含まれる。ケイ素原子上の2つのR123基は、同一の基又は異なった基を表すことがある。好ましくは、2つのR123基は同一の基を表すことが望ましい。適当なR123基には、メチル、エチル、プロピル、フェニル、メチルフェニル、及びフェニルメチルが含まれる。好ましいシリコーン化合物はポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン及びポリメチルフェニルシロキサンである。ジメチコンとしても知られているポリジメチルシロキサンは特に好ましい。使用できるポリアルキルシロキサンには、例えば、ポリジメチルシロキサンが含まれる。これらのシリコーン化合物は、例えば、ゼネラル・エレクトリック・カンパニー(General Electric Company)からビスカシル(登録商標)(Viscasil)(登録商標)及びSF96シリーズで、そしてダウ・コーニング(Dow Corning)からダウ・コーニング200シリーズで入手可能である。
【0081】
ポリアルキルアリールシロキサン液体を使用することもでき、そしてこれらには、例えば、ポリメチルフェニルシロキサンが含まれる。 これらのシロキサンは、例えば、ゼネラルエレクトリック社からSF 1075メチルフェニル液として、あるいは、ダウコーニングから556コスメチックグレード液として入手可能である。
【0082】
毛髪の輝き特性を増強するためには、高度にアリール化したシリコーン化合物、例えば約1.46又はそれより大きな、特に約1.52又はそれより大きな屈折率を有する高度にフェニル化したポリエチルシリコーンが特に好ましい。これらの高屈折率シリコーン化合物を使用するとき、これらは、以下に記載するようにして展着剤、例えば界面活性剤又はシリコーン樹脂と混合して表面張力を低下させそしてこの材料の膜形成能を高めるべきであろう。
【0083】
使用できるシリコーン化合物には、例えば、ポリプロピレンオキシド修飾ポリジメチルシロキサンが含まれるが、エチレンオキシド又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドの混合物を使用することもできる。エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの濃度は、シリコーンの分散特性を妨げないために、十分に低い濃度であるべきである。これらの物質はジメチコンコポリオールとしても知られている。
【0084】
他のシリコーン化合物にはアミノ置換物質が含まれる。適切なアルキルアミノ置換シリコーン化合物には次の構造(II)によって表されるものが含まれる:
【化21】
Figure 0003860470
式中、R124はH、CH3、又はOHであり、p1、p2、q1、及びq2は分子量に依存した整数であり、その重量平均分子量はおよそ5,000〜10,000である。このポリマーは「アモジメチコン」としても知られている。
【0085】
適切なアミノ置換シリコーン液体には式(III)によって表されるものが含まれる:
【化22】
Figure 0003860470
式中、Gは水素、フェニル、OH、C1〜C8アルキルから成る群から選択されるが、メチルが好ましい。aは0又は1〜3の整数を表すが、好ましくは0である。bは0又は1を表し、好ましくは1である。p3+p4の合計は1〜2000であり、好ましくは50〜150である。このとき、p3は0〜1999の数字を表すことができ、好ましくは49〜149である。また、p4は1〜2000の整数を表すことができ、好ましくは1〜10である。R125は式Cq32q3Lで表される一価の基であり、式中、q3は2〜8の整数であり、Lは以下の基から選択される。
【0086】
【化23】
Figure 0003860470
式中、R126は水素、フェニル、ベンジル、飽和炭化水素基から成る群から選択されるが、好ましくは1〜20個の炭素原子を有するアルキル基である。X'はハロゲンイオンを表す。
【0087】
式(III)に当てはまるアミノ置換シリコーンのうち特に好ましいものは、式中R124がCH3のものであり、これは「トリメチルシリルアモジメチコン」として知られるポリマーである。
【0088】
その他の本明細書において有用なアミノ置換シリコーンポリマーには、式(V)によって表されるカチオンアミノ置換シリコーンが含まれる。
【化24】
Figure 0003860470
式中、R128は1〜18個の炭素原子を有する一価の炭化水素基を表すが、メチルのようなアルキル又はアルケニル基が好ましい。R129は炭化水素基を表すが、C1〜C18アルキレン基又はC1〜C18アルキレンオキシ基が好ましく、C1〜C8アルキレンオキシ基が更に好ましい。 Q-はハロゲンイオンであり、好ましくは塩素である。p5は2〜20の平均統計値を表し、好ましくは2〜8である。p6は20〜200の平均統計値を表し、好ましくは20〜50である。この区分に入る好ましいポリマーは、ユニオン・カーバイドから「UCARシリコーンALE56」の名称で入手可能である。
【0089】
適当な不揮発性分散シリコーン化合物を開示している参考文献には、米国特許第2,826,551号(ジーン(Geen))、米国特許第3,964,500号(ドラコフ(Drakoff)、1976年6月22日登録)、米国特許第4,364,837号(パダー(Pader)、1982年12月21日登録)、及び英国特許第849,433号(ウールストン(Woolston))が含まれる。ペトラーチ・システムズ,インク(Petrarch Systems, Inc.)、1984年、によって配布された「シリコーン化合物」は適切なシリコーン化合物の、限定的ではなくて、広範な表を提供している。
【0090】
特に有用であり得るもう1つの不揮発性分散シリコーンはシリコーンゴムである。本明細書で使用する用語「シリコーンゴム」は、25℃で10,000cm /sより大きいか又はこれに等しい粘度を有するポリオルガノシロキサン物質を意味する。本明細書に記載されているシリコーンゴムは前記で開示したシリコーン化合物とある程度重複している可能性のあることが認識される。この重複はこれら物質のいずれかに対する限定としては意図されていない。シリコーンゴムについては、ペトラーチ、並びにその他の文献、例えば、米国特許第4,152,416号(スピッツァー(Spitzer)ら、1979年5月1日登録)、及びノール・ウォルター・ケミストリー・アンド・テクノロジー・オブ・シリコーンズ(Noll, Walter, Chemistry and Technology of Silicones)(ニューヨーク、アカデミック・プレス、1968年)において記述されている。同様に、ゼネラル・エレクトリック・シリコーン・ラバー・プロダクト・データ・シート(General Electric Silicone Rubber Product Data Sheets)SE30、SE33、SE54、及びSE76もシリコーンゴムについて記述している。「シリコーンゴム」は、典型的には約200,000を超す重量平均分子量を有し、一般的には約200,000〜約1,000,000である。具体的な例としては、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサンジフェニルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が含まれる。
【0091】
高度に架橋したポリマーシロキサン系のシリコーン樹脂も有用である。この架橋は、シリコーン樹脂製造中に1官能性若しくは2官能性シラン又はこれらの両方と共に3官能性及び4官能性シランを組み入れることによって導入される。当業界においてよく理解されているように、シリコーン樹脂を生成するために必要とされる架橋度は、シリコーン樹脂に組み込まれる特定のシランユニットによって異なる。通常、十分な量の3官能性及び4官能性シロキサンモノマー単位、そしてそれ故十分な量の架橋を有しており、その結果乾燥して堅い(rigid)か又は硬い(hard)膜になるシリコーン物質はシリコーン樹脂であると見なされる。酸素原子とケイ素原子との比は特定のシリコーン材料における架橋のレベルを示す。ケイ素原子1個につき少なくとも約1.1個の酸素原子を有するシリコーン材料は、一般に本明細書のシリコーン樹脂となる。好ましくは、酸素:ケイ素原子の比率は少なくとも約1.2:1.0である。シリコーン樹脂の製造に用いられるシランとしては、最も一般に利用されているメチル置換シランと共に、モノメチル系−、ジメチル系−、トリメチル系−、モノフェニル系−、ジフェニル系−、メチルフェニル系−、モノビニル系−、およびメチルビニルクロロシラン、およびテトラクロロシランが挙げられる。好ましい樹脂はゼネラル・エレクトリックからGESS4230及びSS4267として供与されている。市販のシリコーン樹脂は、一般に低い粘度の揮発性又は不揮発性シリコーン液に溶解された形態で供給される。本明細書における使用のためのシリコーン樹脂は、当業者にとって容易に明らかであるように、溶解した形態で供給され現在の組成物に組み込まれるべきである。理論によって束縛されないが、これらのシリコーン樹脂は他のシリコーン化合物の毛髪への沈着を高めることができ、そして高い屈折率容量で毛髪の輝きを高めることができると考えられる。
【0092】
他の有用なシリコーン樹脂はシリコーン樹脂粉末、例えばCTFA名称ポリメチルシルセキオキサンを与えられた物質であり、そしてこれはトーシバシリコーン(Toshiba Silicones)からトスパール(Tospearl)(商標登録)として市販されている。
これらシリコーン化合物の製造方法は、エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)の15巻、第2版、204〜308頁(ジョン・ワイリー&サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)、1989年)中に見ることができる。
【0093】
特にシリコーン物質やシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に良く知られている略記命名システムに従って好都合に同定することができる。このシステムでは、当該シリコーンはそのシリコーンを構成する種々のシロキサンモノマー単位の存在に従って記載されている。簡単に述べると、記号Mは単官能性単位(CH33SiO0.5を示し;Dは2官能性単位(CH32SiOを示し;Tは3官能性単位(CH3)SiO1.5を示し;そしてQは4官能性(quadri-又はtetra functional)単位SiO2を示す。例えば、M’、D’、T’およびQ’と示す、ユニット記号の符号(ダッシュなど)はメチル以外の置換基を表し、出現の度に具体的に表さなければならない。典型的な代替置換基としてはビニル、フェニル、アミノ、ヒドロキシル等の基が挙げられる。種々の単位のモル比は、シリコーン中の各種単位の合計数を示した記号の下付き文字から、又はそれらの平均値から、あるいは、重量平均分子量を用いて具体的に示された比として求められ、それによってMDTQシステムにおけるシリコーン物質の記載が完成される。シリコーン樹脂内のD、D’、M及び/又はM’に対してT、Q、T’及び/又はQ’の相対的モル量が高いことは架橋量が高いことを示す。しかし、前に議論したように、架橋の全体的なレベルもまた、酸素対ケイ素比によって示すことができる。
【0094】
本明細書で好ましいシリコーン樹脂はMQ、MT、MTQ、MQ及びMDTQ樹脂である。このように、好ましいシリコーン置換基はメチルである。特に好ましいシリコーン樹脂はMQ樹脂であり、そのM:Qの比は約0.5:1.0〜約1.5:1.0、及び樹脂の重量平均分子量は約1,000〜約10,000である。
【0095】
本明細書において有用なシリコーン化合物のうち市販されているものには以下のものが含まれる。ジメチコン(商品名D−130)、セチルジメチコン(商品名DC2502)、ステアリルジメチコン(商品名DC2503)、乳化ポリジメチルシロキサン(商品名DC1664及びDC1784)、及びアルキルグラフト化コポリマーシリコーンエマルジョン(商品名DC2−2845)(以上、いずれもダウコーニングから入手可能)、並びに乳化重合ジメチコノール(英国出願2,303,857に記述されるようにトーシバシリコーン(Toshiba Silicones)から入手可能)。
【0096】
3.疎水変性セルロースエーテル
ヘアケア組成物は、約0.01〜約2%、好ましくは約0.01〜約1%、更に好ましくは約0.1〜約0.5%の疎水変性セルロースエーテルを含有することが好ましい。
疎水変性セルロースエーテルはかさばった毛髪のボリュームを増加させることがある。疎水変性セルロースエーテルは本発明においてポリプロピレングリコール及びエステル油と混合するとき、はねた毛髪の減少及びかさばった毛髪の増加のバランスをとることができる。疎水変性セルロースエーテルはまた、管理された濃度において、本発明のコンディショニング組成物に満足のいくレオロジー特性を与える。それにより、組成物は毛髪に十分な展着性を提供する。親水性セルロースの主鎖は、重量平均分子量が約800,000g/mol未満、好ましくは約20,000〜約700,000g/mol、更に好ましくは約50,000〜約700,000g/molである。この分子量を有するヒドロキシエチルセルロースは、意図された物質に対して最も親水性であるもののひとつであることが知られている。よって、ヒドロキシエチルセルロースは他の親水性セルロース主鎖より、より広い範囲で変性を受けることが可能である。
【0097】
親水性セルロース主鎖はエーテル結合で疎水性置換基に置換されて、水に対する溶解性が1%未満、好ましくは0.2%未満である疎水変性セルロースエーテルを与える。疎水性置換基は約10〜約22個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状アルキル基から選択され、ここで、疎水置換基に対する親水性セルロース主鎖中の親水基の比は、約2:1〜約1000:1、好ましくは約10:1〜約100:1である。
本明細書において有用な疎水変性セルロースエーテルのうち市販されているものには、セチルヒドロキシエチルセルロースがあり、商品名ナトロソール・プラス(NATROSOL PLUS)330CS及びポリサーフ(POLYSURF)67として、いずれもAqualon Company(デラウエア、米国)から入手可能である。これらは全ポリマー重量の約0.4〜約0.65%のセチル基置換を有する。
【0098】
4.カチオンポリマー
本発明のヘアケア組成物は、1種類以上のカチオンポリマーを含有することがある。本明細書で用いられる場合、「ポリマー」という用語には、1種類のモノマーの重合から製造された物質、又は2種類のモノマーから製造された物質(すなわち、コポリマー)、あるいは数種類のモノマーから製造された物質のいずれも含まれる。好ましくは、カチオンポリマーは水溶性カチオンポリマーである。「水溶性」カチオンポリマーという用語は、本明細書で用いられる場合、水に十分に溶解し、25℃において0.1%濃度で水(蒸留水又は同等のもの)に溶解されたとき、実質的に肉眼で透明に見える溶液をつくるポリマーを意味する。好ましいカチオンポリマーは、十分に溶解して0.5%濃度、好ましくは1.0%濃度で実質的に透明な溶液をつくるものである。カチオンポリマーは組成物に添加される場合、典型的には組成物の重量の約0.5〜約5%の濃度が好ましく、約1〜約3%の濃度が更に好ましい。
【0099】
本明細書におけるカチオンポリマーは、一般的には少なくとも約5,000、典型的には約10,000〜約10,000,000の重量平均分子量を有する。好ましくは重量平均分子量は約100,000〜約2,000,000である。一般的にはカチオンポリマーは、第四級アンモニウム部分又はカチオンアミノ部分、あるいはこれらの混合物のようなカチオン窒素含有部分を有する。
カチオン窒素含有部分はカチオンヘアコンディショニングポリマーの全モノマー単位の部分に置換基として通常存在する。よって、カチオンポリマーは、コポリマー、ターポリマー、あるいは本明細書においてスペーサーモノマー単位と呼ぶ、第四級アンモニウム単位又はカチオンアミン置換モノマー単位、及びその他の非カチオン単位等を含むことがある。当業界において周知のこのようなポリマー及び同種のポリマーは、CTFA化粧品成分辞典(Cosmetic Ingredient Dictionary)、第3版、エストリン(Estrin)、クロスレー(Crosley)及びハイネス(Haynes)編集、The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association, Inc、ワシントンD.C.、1982年に見られる。
【0100】
カチオンポリマーのカチオン電荷密度は、好ましくは少なくとも約0.1ミリ当量/g、より好ましくは少なくとも約0.5ミリ当量/g、更により好ましくは少なくとも約1.1ミリ当量/gであり、それより更に好ましくは少なくとも1.2ミリ当量/gである。カチオンポリマーのカチオン電荷密度は、ケルダール法により測定することができる。当業者であればアミノ含有ポリマーの電荷密度がpH及びアミノ基の等電点に応じて変わることを認識している。 電荷密度は意図された用途のpHで上述の限度内であるべきである。
いずれのアニオン対イオンも水に対する溶解性の基準を満たす限り、カチオンポリマーに利用できる。適当な対イオンには、例えば、ハロゲン(Cl、Br、I、Fなど、好ましくはCl、Br、I)、硫酸塩、及び硫酸メチルが含まれる。
【0101】
適切なカチオンポリマーの例として、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキルアクリルアミド及びジアルキルアクリルアミド、アルキルメタクリルアミド及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、ならびにビニルピロリドンといった水溶性スペーサーモノマー、カチオンアミン又は4級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーとのコポリマーが挙げられる。カチオンアミンは組成物の特性及びpHに従って、第一級アミン、第二級アミン、又は第三級アミンとすることができる。一般的に、第二級及び第三級アミン、特に第三級アミンが好ましい。アルキル置換モノマー及びジアルキル置換モノマーは、好ましくはC1〜C7アルキル基、より好ましくはC1〜C3アルキル基を有する。他の適切なスペーサーモノマーには、ビニルエステル類、ビニルアルコール(ポリビニルアセテートの加水分解よって作られる)、無水マレイン酸、プロピレングリコール及びエチレングリコールが含まれる。
【0102】
アミン置換ビニルモノマーはアミン型に重合されることができ、その後、任意に四級化反応によってアンモニウムに変換されることができる。アミンもポリマー形成に続いて同様に四級化されることができる。例えば、第三級アミン官能基は、式R'Xで表される塩との反応によって四級化されることができる。ここで、R'は単鎖アルキルであり、好ましくはC1〜C7アルキル、更に好ましくはC1〜C3アルキルである。X-は四級化されたアンモニウムと水溶性の塩を形成するアニオンである。
【0103】
適切なカチオンアミノモノマー及び第四級アンモニウムモノマーとしては例えば、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメタクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル第四級アンモニウム塩で置換されたビニル化合物、及びピリジニウム、イミダゾリウムといった環状カチオン窒素含有環を有するビニル第四級アンモニウムモノマー及び四級化ピロリドン、例えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、アルキルビニルピロリドン塩が挙げられる。これらのモノマーのアルキル部分は、好ましくはC1〜C3のアルキル基、より好ましくはC1アルキル基及びC2のアルキル基のような低級アルキル基である。本明細書における使用のための適当なアミン置換型ビニルモノマー類には、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド(ここで、アルキル基は、望ましくはC1〜C7ヒドロカルビル、更に望ましくはC1〜C3アルキルである)が含まれる。
【0104】
本明細書において有用なカチオンポリマーは、モノマー単位の混合物を含むことがあり、これらのモノマー単位は、アミン置換モノマー及び/又は第四級アンモニウム置換モノマー、及び/又は融和性のスペーサーモノマーから誘導されたものである。
適当なカチオンヘアコンディショニングポリマーには、例えば以下のものが含まれる。1−ビニル−2−ピロリドンと1−ビニル−3−メチルイミダゾリウム塩(例えば、塩化物)のコポリマー(当業界ではThe Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Associationの「CTFA」によってポリクアテルニウム(Polyquaternium)−16と呼ぶ)、例えば、BASF Wyandotte Corp(パーシパニー、ニュージャージー、米国)から商品名ルビクアット(LUVIQUAT)として入手可能である(ルビクアットFC370など)。1−ビニル−2−ピロリドンとメタクリル酸ジメチルアミノエチルのコポリマー(当業界ではCTFAによってポリクアテルニウム11と呼ぶ)、例えば、Gaf Corporation(ウェイン、ニュージャージー、米国)から商品名ガフクアット(GAFQUAT)として入手可能である(ガフクアット775Nなど)。カチオンジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー、例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウムホモポリマー、及びアクリルアミドと塩化ジメチルジアリルアンモニウムのコポリマー。炭素原子3〜5個を有する不飽和カルボン酸のホモポリマー及びコポリマーのアミノ−アルキルエステルの鉱酸塩(米国特許第4,009,256号、ノワック(Nowack)ら、1977年2月22日登録、に記述されているもの)。
【0105】
その他の有用なカチオンポリマーには、カチオンセルロース誘導体及びカチオンスターチ誘導体のようなカチオン多糖類ポリマーが含まれる。本明細書において使用するための適当なカチオン多糖類ポリマー物質には、以下の式で表されるものが含まれる。
【化25】
Figure 0003860470
式中、Aはスターチ無水グルコース残基又はセルロース無水グルコース残基のような無水グルコース残基である。Rはアルキレンオキシアルキレン基、ポリオキシアルキレン基、又はヒドロキシアルキレン基、あるいはこれらの組み合せである。R1、R2、及びR3はそれぞれ独立してアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキル基、アルコキシアルキル基、又はアルコキシアリール基であり、各基は約18個以下の炭素原子を有する。各カチオン部分の総炭素原子数(すなわち、R1、R2、及びR3の炭素原子数の合計)は、好ましくは約20個以下である。X−は以前に述べたアニオン対イオンである。
【0106】
カチオンセルロースは、Amerchol Corp.(エジソン、ニュージャージー、米国)からポリマーJR(登録商標)及びLR(登録商標)(Polymer JRR及びLRR)シリーズとして入手可能である。これらのポリマーは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩であり、当業界ではCTFAによってポリクアテルニウム10と呼ぶ。他の種類のカチオンセルロースには、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの四級アンモニウム塩が挙げられ、当業界ではCTFAによってポリクアテルニウム24と呼ぶ。これらの物質はAmerchol Corp.(エジソン、ニュージャージー、米国)から商品名ポリマーLM−200(登録商標)(Polymer LM-200R)として入手可能である。
【0107】
その他の使用される可能性のあるカチオンポリマーには、カチオングアーガム誘導体が挙げられる。これには、例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(Celanese Corp.からジャガー(Jaguar)Rシリーズとして市販されている)がある。他の物質としては、第四級窒素含有セルロースエーテル(例えば米国特許3,962,418に記載されているもの、参考として本明細書に組み入れる)、及びエーテル化セルロース及びデンプンのコポリマー(例えば米国特許3,958,581に記載されているもの、参考として本明細書に組み入れる)が挙げられる。
【0108】
5.抗菌剤
含有される物質として有用な抗菌剤には、化粧品用殺生物剤及びふけとり剤として有用なものが含まれ、これらの中にはピロクトンオラミンのような水溶性成分、3,4,4'−トリクロロカルバニリド(トリクロサン)、トリクロカルバン、及びジンクピリチオンのような非水溶性成分が含まれる。
【0109】
6.ハーブ抽出物
本発明の組成物はハーブ抽出物を更に含んでいることができる。本明細書における有用なハーブ抽出物には水溶性のもの及び非水溶性のものが含まれる。本発明における有用なハーブ抽出物には:ツルドクダミ抽出物、ドクダミ抽出物、キハダ樹皮抽出物、シナガワハギ抽出物、ホワイト・デッド・ネトル(white dead nettle)抽出物、カンゾウ根抽出物、ハーブボタン抽出物、シャボンソウ抽出物、ヘチマ抽出物、キナ皮抽出物、ツル性ユキノシタ抽出物、ソホラ・アングスチフォリア(Sophora angustifolia)抽出物、カンドック(candock)抽出物、カミツレモドキ抽出物、サクラソウ抽出物、バラ抽出物、ジオウ抽出物、レモン抽出物、シコン抽出物、アロエ抽出物、アヤメ根抽出物、ユーカリ抽出物、ツクシ抽出物、セージ抽出物、タイム抽出物、チャ抽出物、アマノリ抽出物、キュウリ抽出物、クローブ抽出物、ラズベリー抽出物、メリッサ(melissa)抽出物、ヤクヨウニンジン抽出物、ニンジン抽出物、セイヨウトチノキ抽出物、モモ抽出物、モモ葉抽出物、クワの実抽出物、ヤグルマソウ抽出物、ハマメリス抽出物、プラセンタ抽出物、胸腺抽出物、シルク抽出物、藻類抽出物、タチアオイ抽出物、オオシシウド抽出物、リンゴ抽出物、アンズ仁抽出物、ウサギギク抽出物、カワラヨモギ抽出物、距骨抽出物、セイヨウヤマハッカ抽出物、ペリラ抽出物、カバノキ樹皮抽出物、ダイダイ皮抽出物、チャノキ抽出物、ゴボウ根抽出物、ワレモコウ抽出物、ナガイカダ抽出物、ステファニア・セファランタ(Stephania cepharantha)抽出物、シカギク抽出物、キク花抽出物、ウンシュウミカン皮抽出物、クニジウム(cnidium)抽出物、コイックスシード(coix seed)抽出物、カントウ抽出物、ヒレハリンソウ葉抽出物、サンザシ抽出物、マツヨイグサ油、ガンビール抽出物、ガノデルマ(ganoderma)抽出物、クチナシ抽出物、ゲンチアナ根抽出物、ゼラニウム抽出物、イチョウ抽出物、ブドウ葉抽出物、サンザシ抽出物、ツマクレナイノキ抽出物、スイカズラ抽出物、スイカズラ花抽出物、ヘーレン(hoelen)抽出物、ホップ抽出物、トクサ抽出物、アジサイ抽出物、オトギリソウ抽出物、イソドニス(isodonis)抽出物、セイヨウキヅタ抽出物、タラノキ抽出物、ジャパニーズ・コプチス(Japanese coptis)抽出物、ビャクシン抽出物、ナツメ抽出物、ハゴロモグサ抽出物、ラベンダー抽出物、レタス抽出物、カンゾウ抽出物、シナノキ抽出物、ムラサキ抽出物、ビワ抽出物、ヘチマ抽出物、マロッチ(malloti)抽出物、ゼニアオイ抽出物、キンセンカ抽出物、モウタン(moutan)樹皮抽出物、ヤドリギ抽出物、ムクロッシ(mukurossi)抽出物、ヨモギ抽出物、クワ根抽出物、イラクサ抽出物、ナツメグ抽出物、オレンジ抽出物、パセリ抽出物、加水分解コンキオリン(conchiorin)タンパク質、ボタン根抽出物、ペパーミント抽出物、フィロデンドロン抽出物、松かさ抽出物、プラティコドン(platycodon)抽出物、ママドコロ抽出物、レーマニア(rehmannia)抽出物、コメヌカ抽出物、ダイオウ抽出物、バラの実抽出物、ローズマリー抽出物、ローヤルゼリー抽出物、ベニバナ抽出物、サフランクロッカス抽出物、ニワトコ抽出物、サポナリア(saponaria)抽出物、ササ・アルボ・マルギナタ(Sasa albo marginata)抽出物、ユキノシタ抽出物、タツナミソウ根抽出物、コルチネラス(Cortinellus)・シイタケ抽出物、ムラサキ抽出物、ソホラ(Sophora)抽出物、ゲッケイジュ抽出物、ショウブ根抽出物、センブリ抽出物、タイム抽出物、シナノキ抽出物、トマト抽出物、ウコン抽出物、ウンカリア(uncaria)抽出物、ミズガラシ抽出物、ロッグウッド抽出物、ブドウ抽出物、ホワイトリリー抽出物、野バラの実抽出物、ヨウシュイブキジャコウソウ抽出物、マンサク抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、酵母抽出物、ユッカ抽出物、サンショウ皮抽出物及びこれらの混合物が含まれる。
【0110】
本明細書において有用な草本抽出物のうち市販されているものには、ポリゴナツム・マルチフローリ(Polygonatum multiflori)抽出物があり、これは水溶性で、Institute of Occupational Medicine, CAPM, China National Light Industry 及び丸善から入手可能である。上記に挙げたその他の草本抽出物は丸善から入手可能である。
【0111】
本明細書におけるヘアケア組成物は、更に他の添加成分を含むことがある。それは、最終製品の望まれる特性に従って技術者により選択されることができ、組成物をより美容的又は美学的に満足させるために、あるいは追加の使用利点を与えるために適当なものである。
【0112】
本発明の組成物に処方される可能性がある、その他の添加成分の好ましい例には、他に以下のものが挙げられる:その他のコンディショニング剤、例えば、コラーゲン加水分解物(商品名ペプテイン(Peptein)2000としてHormelから入手可能)、パンテノール(Rocheから入手可能)、パンテニルエチルエーテル(Rocheから入手可能)、ケラチン加水分解物、タンパク質、植物抽出物、栄養素など;ビタミン及び/又はアミノ酸、例えば、ビタミンE(商品名Emix−dとしてEisaiから入手可能)など;界面活性剤、例えば、カチオン系界面活性剤、非イオン性界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、及びこれらの混合物など;毛髪定着剤ポリマー、例えば、両性定着剤ポリマー、カチオン定着剤ポリマー、アニオン定着剤ポリマー、非イオン性定着剤ポリマー、及びシリコーングラフト化コポリマーなど;防腐剤、例えば、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、及びイミダゾリジニル尿素など;pH調整剤、例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなど;塩類、一般的に、例えば、酢酸カリウム及び塩化ナトリウムなど;着色剤、例えば、FD&C色素又はD&C色素のいずれかなど;ヘア酸化(漂白)剤、例えば、過酸化水素、過ホウ酸、及び過硫酸塩など;毛髪還元剤、例えば、チオグリコール酸塩など。香料;金属イオン封鎖剤、例えば、テトラ酢酸エチレンジアミン二ナトリウムなど;紫外線及び赤外線保護吸収剤、例えば、光学的光沢剤及びサリチル酸オクチルなど;並びに、ふけとり剤、例えば、ジンクピリチオンなど。
【0113】
製造工程
本発明の工程において、ポリプロピレングリコールは、すべての他の添加成分と共にゲルマトリックスに混合され、好ましくは均質にされて、本発明のヘアケア組成物として調製される。これにより、優れた性能を有するポリプロピレングリコールを含有する、ヘアケア組成物が得られる。
【0114】
非常に好ましいゲルマトリックスを調製するためには、典型的には水を少なくとも約70℃、好ましくは約80℃〜約90℃に加熱する。カチオン界面活性剤及び固体脂肪族化合物を水に混合し、混合物を調製する。混合物の温度は、好ましくはカチオン界面活性剤及び固体脂肪族化合物のどちらの融点よりも高い温度に保ち、混合物全体を均質にする。固体が見られなくなるまで混合した後、混合物を徐々に(例えば、1分間に約2℃の割合で)60℃未満、好ましくは約55℃未満の温度まで冷却する。この段階的な冷却工程中に、約55℃〜約75℃の温度において、著しい粘度の増加が見られる。このことが非常に好ましいゲルマトリックスの形成を示している。その後、ポリプロピレングリコール及びその他の残りの成分をゲルマトリックスに混合し、室温まで冷却する。これにより、著しく改善された安定性と優れた性能を有するポリプロピレングリコールを含有するヘアケア組成物が得られる。
【0115】
使用方法
本発明のヘアケア組成物は、例えば、ヘア化粧品組成物、ヘアスタイリング組成物、及びヘアコンディショニング組成物として使用されることが適当である。好ましくは、リーブオン型及び/又はリンスオフ型のヘアコンディショニング組成物として、更に好ましくは、リンスオフ型のヘアコンディショニング組成物として使用されることが適当である。これらのヘアケア組成物は従来の方法で使用されるとき、本発明のコンディショニングの利点、スタイリングの利点、及び/又はその他の利点を提供する。このような使用方法は、使用される組成物の種類によるが、一般的には製品の効果的な用量を毛髪に適用することが必要である。そしてその後、(ヘアリンスの場合には)毛髪から洗い流されるか、あるいは(ジェル、ローション、及びクリームの場合には)毛髪に残される。「効果的な用量」とは、はねた毛髪の面積を減少させるという望ましい利点を提供するために十分な量を意味する。一般的には約1〜約50gが毛髪及び/又は頭皮に適用される。ヘアケア組成物は、典型的には毛髪及び頭皮をこすったり、マッサージしたりすることによって毛髪全体に行き渡るか、あるいは選択的に毛髪の一部分に適用される。リーブオン型のヘアケア組成物の場合、組成物は、好ましくは毛髪が乾く前に、濡れた又は湿った毛髪に適用される。このようなヘアケア組成物は毛髪に適用された後、使用者の好みに応じて毛髪が乾かされ、整えられる。その他の組成物(例えば、ヘアスタイリング組成物)の場合には、乾いた毛髪に適用されることがあり、その後、使用者の好みに応じて毛髪が梳かされ、あるいは整えられる。
【0116】
画像解析プロトコール
画像解析プロトコールは、かさばった毛髪の面積及びはねた毛髪の面積、これらは次に毛髪全体の面積を構成するが、これらの構成部分を数値として測定及び分析するために設計された装置及びプロトコールである。このプロトコールは、ヘアケア組成物で毛髪を処理する前と後の、毛髪全体の面積、はねた毛髪の面積、及びかさばった毛髪の面積を正確に識別し、測定し、比較するための定量的で再現性のある方法を提供する。この毛髪全体の面積、はねた毛髪の面積、及びかさばった毛髪の面積は、それぞれ毛髪全体のボリューム、はねた毛髪のボリューム、及びかさばった毛髪のボリュームと関連がある。本発明のヘアケア組成物は、以下に述べる方法で測定するとき、はねた毛髪の面積をかなり顕著に減少させ、少なくとも約25%、好ましくは少なくとも約30%、更に好ましくは少なくとも約40%まで減少させる。本発明のヘアケア組成物は、同様に、以下に述べる方法で測定するとき、かさばった毛髪の面積をかなり顕著に減少させることがあり、好ましくは少なくとも約10%まで減少させる。
【0117】
かさばった毛髪の面積及び/又ははねた毛髪の面積の減少は、消費者の望む重要な利点(例えば、毛髪の整えやすさの強化、櫛どおりの改善、フライアウェイの制御性の改善、及び/又は縮れた毛髪の制御など)の1つ以上と関連があることが知られている。例えば、はねた毛髪の面積の減少は、絡んだり強い静電気を帯びたりしにくい潤いのある毛髪と関連があると考えられる。また、かさばった毛髪の面積の減少は、乾燥した毛髪に比べてより柔軟で、より整えやすく、より滑らかで、よりしなやかな、潤いのある毛髪と関連があると考えられる。毛髪は潤いを与えられるとかさばった毛髪の面積が減少する。それは、毛髪が他の毛髪とより良く整列して、毛髪一本一本の間の空間が減少するためである。潤いのある毛髪は、また、櫛どおり及び整髪がより容易である。
【0118】
図面に関しては、図1は本明細書において有用な画像解析装置の好ましい実施形態を示す平面図である。画像解析装置10は、白色スクリーン12、照明器具14、試料ホルダー16、高解像度デジタルカメラ18、及びパーソナルコンピュータ20から構成される。試料ホルダー16は白色スクリーン12及び高画像度デジタルカメラ18の間に設置する。試料ホルダー16は典型的にはクリップ又はクランプであり、毛髪試料22を白色スクリーン12の手前約40cmの位置に安定して吊り下げるものである。試料ホルダー16は典型的には高画像度デジタルカメラ18から約80cmの位置にあって、高解像度カメラの視野の上に設置する。そのため、試料ホルダーは収集される画像には映らない。
【0119】
白色スクリーン12はつや消し仕上げ(すなわち、ノングレア)の白色スクリーンで、一定で再現性のある背景を得るために照明を当てられる。この背景に対して毛髪試料22が測定される。かさばった毛髪の面積とはねた毛髪の面積の差は画像の輝度によって判断されるため(下記参照)、一定の輝度を有する背景の前で毛髪試料を撮影することが重要である。図1に見られるように、好ましい照明器具14は対になった写真撮影用の照明であり、白色スクリーンに向かって試料の両側に置かれる。これらの照明器具は、好ましくはそれぞれ照明器具の内部に二本の蛍光管ライトを有するもので、典型的には試料ホルダー16の側面から約20〜約60cmの位置に置かれる。これにより、照明器具は毛髪試料22から十分離れるので、高画像度デジタルカメラ18からは見えない。このことは、収集される画像は毛髪試料22の画像のみを含み、例えば、照明器具14の背面を含まないことを保証している。よって、照明器具14は撮影される画像を妨げたり、遮るようなことはない。また、このような配置においては、毛髪試料22は照明器具により直接照明を受けない。また、このような配置においては、毛髪試料22は照明器具により直接照明を受けない。高画像度デジタルカメラ18は、白色スクリーン12ではなく、毛髪試料22に焦点を合わせる。使いやすくするために、高画像度デジタルカメラ18はパーソナルコンピュータ20に接続し、収集画像を自動的にコンピュータの画像ソフトウェアに送らせる。このような配置により、毛髪試料22の明確な輪郭像が得られ、毛髪試料22の測定及び分析を妨げる可能性のあるギラツキ及び/又は影はいずれも避けられる。
【0120】
画像解析装置は、空気の流れやその他の毛髪試料を邪魔するものから隔てて設置されるべきであり、温度及び湿度の管理された環境に置くことが好ましい。それにより、結果の再現性が確実になる。高画像度デジタルカメラ(例えば、HC−2500 3−CCD型、富士フィルム(東京、日本)製)は、少なくとも1280水平画素及び1000垂直画素の解像度を有する。高画像度デジタルカメラは直線ゲインに校正されるため、すべての輝度値の増分差(8ビット、0〜255輝度スケール)が等しくなる。このような校正は、例えば、標準グレイスケール校正セル及び/又は高画像度デジタルカメラの内部参照テーブル(LUT)を利用して実施することができる。校正目的のためには、白色スクリーンは(照明器具で照らされたとき)約245を超える輝度値、好ましくは約250〜約255の輝度値を有していなければならない。
【0121】
典型的な毛髪試料は、直毛黒色のアジア人種のヘアピース(髢)(Kawamuraya Co.(大阪、日本)から入手可能)又は直毛茶色のコーカソイド(白色人種)のヘアピース(International Hair Importers & products Inc.(ベルローズ、ニューヨーク、米国)から入手可能)15cm(5g)である。直毛黒色のアジア人種のヘアピースのほうが好ましいが、それはこれらのヘアピースが白色スクリーンに対して引き立ち、より観察がしやすいためである。画像解析プロトコールに従った測定は、黒色ヘアピースを用いるとき、著しく容易でより再現性がある。しかし、本発明の毛髪面積減少の利点、及びこれに関連した毛髪ボリューム減少の利点は、すべてのヘアピースの種類に適用できる。更に、ヘアピースで得られた結果は、人による実際の使用で得られた結果と同等であることが示されている。
【0122】
毛髪試料は以下のように調製する。
1)毛髪試料を温水(38℃)で30秒間濡らす。
2)毛髪試料にラウリル硫酸アンモニウム溶液1mlを加え、30秒間泡立てる。
3)毛髪試料を60秒間洗う。
4)毛髪試料を24時間温水に浸ける。
5)毛髪試料にラウリル硫酸アンモニウム溶液1mlを加え、30秒間泡立てる。
6)毛髪試料を30秒間洗う。
7)毛髪試料にラウリル硫酸アンモニウム溶液1mlを加え、30秒間泡立てる。
8)毛髪試料を60秒間洗う。
9)処理済毛髪試料の場合:毛髪試料に試験されるヘアケア組成物1mlを加える。
10)処理済毛髪試料の場合:毛髪試料を10秒間洗い流す。
11)毛髪試料の前面を櫛で5回梳かす。
12)毛髪試料の後面を櫛で5回梳かす。
13)毛髪試料から余分な水を搾り出し、横断面を円形にする。
14)毛髪試料を21℃/65%相対湿度の部屋に放置し、24時間乾燥させる。
15)その後、毛髪試料は画像解析装置で測定可能である。
【0123】
段階9及び10は試験される毛髪試料のみについて行う。かさばった毛髪の面積、はねた毛髪の面積、及び毛髪全体の面積におけるヘアケア組成物の効果を比較するため、最初に毛髪試料の「未処理の画像」を撮影し、次に「処理済の画像」を撮影する。その後、画像で示された未処理及び処理済の、かさばった毛髪の面積、はねた毛髪の面積、及び毛髪全体の面積を比較する。典型的には、上記に述べた方法に従って同一のヘアピースを最初に未処理の毛髪試料として使用し、次に処理済の毛髪試料として使用する。同一のヘアピースを用いることで、試料間の変動を最小限にすることができる。
【0124】
毛髪試料22(処理済又は未処理のいずれか)をいったん準備したら、白色スクリーン12の手前にある試料ホルダー16に設置する。高画像度デジタルカメラ18と毛髪試料22の距離は、処理済及び未処理のどちらの画像でも同じでなくてはならない。処理済及び未処理のどちらの画像でも、毛髪試料の最大幅の輪郭(毛髪試料の末端による)を高画像度デジタルカメラで撮影できるように毛髪試料の位置を調節する。この位置は頭髪の状態に近づくようにする。この調節により、処理後の毛髪の面積(それゆえ、その結果毛髪のボリューム)における最も正確な効果を観察することができる。このことはまた、かさばった毛髪の面積の減少、はねた毛髪の面積の減少、及び/又は毛髪全体の面積の減少を正確に測定できることを保証する。
【0125】
毛髪がいったん本質的に静止したら、高画像度デジタルカメラ18で8ビットのグレイスケール画像を撮影する。典型的には高画像度デジタルカメラ18が各画素を0(純粋な黒)〜255(純粋な白)の輝度値に割り当てる。その後、画像はパーソナルコンピュータ20に送られる。これに代わって、好ましくはないが、パーソナルコンピュータが各画素を0〜255の輝度値に割り当てることがある。このような画像もまた「収集画像」と呼ばれ、電子的に、例えば、TIFF(Tagged Image File Format)認識された画像ファイルフォーマット)ファイルとして、今後の参照のために保存されることがある。収集画像において、各毛髪試料は白色背景上に灰色から黒色で示される。次に、画像ソフトウェア(例えば、オプティマスv.6.2(Optimas v. 6.2)としてメディア・サイバーネティックス・オブ・シルバースプリングス(Media Cybernetics of Silver Springs)(メリーランド、米国)から入手可能)は画素ごとに収集画像を分析する。画像ソフトウェアは、カメラによって各画素に割り当てられた輝度値を用いて、各画素を黒色(輝度値=0〜120)、灰色(輝度値=121〜235)、又は白色(輝度値=236〜255)のいずれかに分類する。画像ソフトウェアはその後、収集画像における「かさばった毛髪」を、黒色線によって閉じられた最大連続領域として定義する。「はねた毛髪」を、かさばった髪を除き、1以上の灰色線によって閉じられた黒色、灰色及び白色領域として定義する。本明細書で画像ソフトウェアに関して用いられる場合、「閉じられた(bounded)」とは、指定された色調の少なくとも1以上の線によって適用面積が完全に囲まれていることを意味する。
【0126】
画像ソフトウェアは典型的にはcm2の単位で各領域の面積を計算し、かさばった毛髪の面積及びはねた毛髪の面積を求める。毛髪全体の面積は、かさばった毛髪の面積及びはねた毛髪の面積の合計である。そのため、かさばった毛髪の面積及び/又ははねた毛髪の面積は、毛髪全体の面積の百分率として計算されることもある。好ましい実施例においては、画像ソフトウェアは自動的に未処理の毛髪全体の面積を1.0の値に設定し、その他の値をそれに応じて標準化する。画像ソフトウェアは、また、容易に参照できるように、かさばった毛髪の面積及び/又ははねた毛髪の面積に輪郭を描いたり、色分けすることがある。
【0127】
処理後の毛髪ボリュームの減少は、処理済及び未処理の毛髪試料の分析から得られたデータの比較に基づく。未処理の毛髪全体の面積(UTA)、未処理のかさばった毛髪の面積(UBA)、及び未処理のはねた毛髪の面積(UFA)を求めるために、毛髪面積が計算される。これらの面積は、処理済の毛髪全体の面積(TTA)、処理済のかさばった毛髪の面積(TBA)、及び処理済のはねた毛髪の面積(TFA)のために計算された毛髪面積と比較される。処理後のかさばった毛髪の面積減少はかさばった毛髪のボリューム減少に相当し、以下の式により計算される。
かさばった毛髪の面積減少=100×{1−(TBA/UBA)}
同様に、処理後のはねた毛髪の面積減少%ははねた毛髪のボリューム減少に相当し、以下の式により計算される。
はねた毛髪の面積減少=100×{1−(TFA/UFA)}
【0128】
処理後の毛髪全体の面積減少%は毛髪全体のボリューム減少に相当し、以下の式により計算される。
毛髪全体の面積減少=100×{1−(TTA/UTA)}
【0129】
試験されるヘアケア組成物(又は、対照)は、典型的には異なる毛髪試料で少なくとも3回試験が行われる。かさばった毛髪の面積減少、はねた毛髪の面積減少、及び毛髪全体の面積減少が各毛髪試料について計算され、かさばった毛髪の面積減少の平均値、はねた毛髪の面積減少の平均値、及び毛髪全体の面積減少の平均値が計算される。
【0130】
画像解析プロトコールの好ましい実施例においては、処理済及び未処理の毛髪試料それぞれについて、2枚の画像が撮影される。1枚目の画像は毛髪試料の最大幅の輪郭に相当し、2枚目の画像は毛髪試料の最小幅の輪郭に相当する。この最小幅の輪郭は、典型的には最大幅の輪郭から90〓回転されたものである。その後、未処理のかさばった毛髪の面積、処理済のかさばった毛髪の面積などのために平均値が計算され、これらの平均値が上記の式に用いられる。このような手順は、わずかにカーブした毛髪試料にとって特に有用である。この毛髪試料のカーブは毛髪自身の自然の曲線や洗ったことにより生じるものである。
【0131】
本発明の実施例を以下に実例として説明する。これらの実施例は本発明の限定と解釈されるものではなく、これらの多くの改良は本発明の精神及び範囲から逸脱することなく可能である。各成分は化学名又はCTFA名称により示されるか、あるいは以下に定義される。
【0132】
[実施例]
(実施例1)
ヘアコンディショニング組成物は以下の工程で調製される。すべての百分率は最終製品のヘアコンディショニング組成物の重量に対するものである。
層状ゲルマトリックスは以下のように調製される。約80%の脱イオン水を約85℃に加熱し、2%のステアルアミドプロピルジメチルアミン(Nikko Chemical(東京、日本)から入手可能)を2.5%のセチルアルコール、4.5%のステアリルアルコール(どちらもShin-nihon Rika(東京、日本)から入手可能)、及び0.64%のL−グルタミン酸(味の素(大阪、日本)から入手可能)と共に水に混合する。この混合液を成分が均一になり固体が見えなくなるまで約85℃の温度に約5分間保つ。その後、層状ゲルマトリックスが形成されるまで、混合液を約55℃に冷却してこの温度を保つ。約5%のカプリル酸/カプリン酸トリグリセリドエステル油(ミグリオール(Miglyol)812としてDegussa-Huls AG(フランクフルト、ドイツ)から入手可能)をこのゲルマトリックスに添加する。
【0133】
約5%の単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマー、PPG−34(ニュー・ポールPP−2000としてSanyo Kasei(大阪、日本)から入手可能、重量平均分子量=2000g/mol)を層状ゲルマトリックスに加え、15分間連続して撹拌し、均一なヘアケア組成物が形成されることを保証する。この間、層状ゲルマトリックス混合液は約55℃に保たれる。香料及び抗菌剤もヘアケア組成物に添加する。ヘアケア組成物が均一になった後、室温まで冷却して、充填し、保存する。
このヘアコンディショニング組成物はリンスオフ型又はリーブオン型のいずれの使用にも適している。このヘアコンディショニング組成物は、また、通常どおり適用され使用されるとき、はねた毛髪の面積において顕著な減少を与える。
【0134】
(実施例2)
以下の実施例は本発明の利点を示している。実施例2は本発明のリンスオフ型ヘアコンディショニング組成物であり、実施例1で述べた方法に従って調製されたものである。
【0135】
【表1】
Figure 0003860470
実施例2はかさばった毛髪の面積、はねた毛髪の面積、及び毛髪全体の面積において、著しい減少を与える。
【0136】
(実施例3)
層状ゲルマトリックスを含有する以下のヘアケア組成物は、実施例1で述べた工程によって調製される。
【0137】
【表2】
Figure 0003860470
【0138】
構成成分の定義
*1ニュー・ポール(New Pol)PP−2000、Sanyo Kaseiから入手可能
*2ニュー・ポール(New Pol)PP−4000、Sanyo Kaseiから入手可能、重量平均分子量=4000
*3ニュー・ポール(New Pol)GP−4000、Sanyo Kaseiから入手可能
*4ニュー・ポール(New Pol)SP−4000、Sanyo Kaseiから入手可能
*5ナトロソール・プラス(NATROSOL PLUS)330CS、Aqualon Co.(デラウェア、米国)から入手可能
*6アンジェコール(UNJECOL)90BHR、Shin-nihon Rikaから入手可能
*7ミグリオール(Miglyol)812、Degussa-Huls AGから入手可能
*8KAK P.T.I.、Koukyu Alcohol Kogyo Co.(千葉、日本)から入手可能
*9ベノール(BENOL)、Witco Chemicalsから入手可能
*10Nikko Chemical(東京、日本)から入手可能
【0139】
*11バリソフト(Varisoft)BT85、Witco Chemicalsから入手可能
*12バリソフト(Varisoft)TSC、Witco Chemicalsから入手可能
*13バリソフト(Varisoft)CTB40、Witco Chemicalsから入手可能
*14バリソフト(Varisoft)TA100、Witco Chemicalsから入手可能
*15コノール(KONOL)シリーズ、Shin-nihon Rikaから入手可能
*16コノール(KONOL)シリーズ、Shin-nihon Rikaから入手可能
*17D5シクロメチコン及びジメチコンゴムの85%/15%混合物(重量分子量が約400,000〜約600,000)、General Electric Co.から入手可能
*18DCQ2−1403、ダウコーニング(Dow Corning)から入手可能
*19DCQ2−1401、ダウコーニング(Dow Corning)から入手可能
*20カルボワックス(Carbowax)PEG200、ユニオンカーバイド(Union Carbide)から入手可能
*21Ciba Geigyから入手可能
*22Wako Chemicalから入手可能
*23UvnulMS−40、BASFから入手可能
*24パラソール(Parasol)MCX、ロッシュ(Roche)から入手可能
*25ロッシュ(Roche)から入手可能
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、画像解析装置の好ましい実施例を示した平面図である。

Claims (7)

  1. ヘアケア組成物であって、
    A.単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーであるポリプロピレングリコールを当該ヘアケア組成物の重量の2%から6%、
    ここで、前記単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーが以下の式で表され、
    Figure 0003860470
    式中、aが20〜100の数字である、および
    B.カチオン系界面活性剤、固体脂肪族化合物、及び水を含むゲルマトリックス
    を含有する当該ヘアケア組成物であって、該カチオン系界面活性剤が、ステアルアミドプロピルジメチルアミン、ステアルアミドプロピルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミンから選択される、アミド置換された三級脂肪族アミンである。
  2. 画像解析プロトコールに従って、はねた毛髪の面積を少なくとも25%まで減少させる、請求項1記載のヘアケア組成物。
  3. 画像解析プロトコールに従って、かさばった毛髪の面積を少なくとも10%まで減少させる、請求項1記載のヘアケア組成物。
  4. 前記ヘアケア組成物が更に疎水変性セルロースエーテルを含有する、請求項1記載のヘアケア組成物。
  5. 前記ポリプロピレングリコールが以下の式で表され、
    Figure 0003860470
    式中、aが20〜40の数字である、請求項1記載のヘアケア組成物。
  6. 前記単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーが以下の式で表される、請求項記載のヘアケア組成物。
    Figure 0003860470
  7. ヘアケア組成物であって、
    A.単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーであるポリプロピレングリコールを当該ヘアケア組成物の重量の2%から6%、
    ここで、前記単ポリプロピレングリコール鎖セグメントポリマーが以下の式で表され、
    Figure 0003860470
    式中、aが20〜40の数字である、
    B.カチオン系界面活性剤、固体脂肪族化合物、及び水から成り、該カチオン系界面活性剤がステアルアミドプロピルジメチルアミン、ステアルアミドプロピルジエチルアミン 、ステアルアミドエチルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミンから選択されるアミド置換された三級脂肪族アミンであって、カチオン系界面活性剤対固体脂肪族化合物の重量比が1:1〜1:20である、ヘアケア組成物の重量の60〜99%のゲルマトリックス;並びに、
    C.残分としてその他の添加成分
    を含み、ここで前記ヘアケア組成物が5,000〜40,000mPa・sの粘度を有し、前記ヘアケア組成物がリンスオフ型のヘアケアコンディショニング組成物であり、前記ヘアケア組成物がかさばった毛髪の面積を少なくとも10%まで減少させ、また、前記ヘアケア組成物がはねた毛髪の面積を少なくとも25%まで減少させる当該ヘアケア組成物。
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