JP3858265B2 - 膜厚測定方法、膜厚分布測定方法及び膜厚測定装置 - Google Patents

膜厚測定方法、膜厚分布測定方法及び膜厚測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、曲面に被覆された膜の厚さを測定できる膜厚測定方法、曲面に被覆された膜の厚さ分布を測定できる膜厚分布測定方法、及びこれらの方法を用いた膜厚分布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、急速に発展している光ピックアップ装置の分野では、極めて高精度な対物レンズなどの光学素子が用いられている。プラスチックやガラスなどの素材を、金型を用いてそのような光学素子に成形すると、均一な形状の製品を迅速に製造することができるため、かかる金型成形は、そのような用途の光学素子の大量生産に適しているといえる。ここで、金型は消耗品であり、また不測の事態による破損なども予想されることから、高精度な光学素子を成形するためには、定期的或いは不定期の金型交換が必要であるといえる。従って、光学素子を成形するための金型(光学素子成形用金型ともいう)も、一定精度のものをある程度の量だけ予め用意しておく必要があるといえる。
【0003】
ここで、単結晶ダイヤモンド工具などを用いた切削加工で金型を製造した場合、手間がかかる上に、全く同一形状の金型を切り出すことは困難といえ、それ故金型交換前後で光学素子製品の形状バラツキが生じる恐れがあり、又コストもかかるという問題がある。
【0004】
特に、光ピックアップ装置に用いるある種の光学素子には、収差特性を良好にすべく、光学面の光軸に同心に、断面がブレーズ形状の微細な回折輪帯を設けることが行われている。このような回折輪帯に対応した同心溝を、金型の光学面転写面に形成する場合、切削加工に手間と時間がかかるという問題がある。光学素子成形用金型を超鋼などで形成する場合、精度良く所望の光学面転写面形状を得るためには、ダイアモンド工具による切削加工等によらなくてはならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題に対し、例えば光学素子の光学面に対応した母光学面を有する母型に対し、化学反応を通じて電鋳等を成長させることで、金型を製作しようとする試みがある。このような電鋳による金型製作手法を用いると、例えば光学素子の回折輪帯に対応した輪帯を備えた非球面を精度良く形成した母型を一つ用意するだけで、寸法バラツキの少ない光学素子成形用金型を比較的容易に転写形成することができる。
【0006】
しかるに、かかる手法によれば、例えば回折輪帯に対応する輪帯を形成するために、母型の表面にレジストを被覆し、電子描画を行い、現像処理し、電鋳処理を行って、光学素子成形用金型を得ることが必要となる。ここで、被覆されたレジストの膜厚により、回折輪帯の溝深さが決まるため、高度な光学特性を有する光学素子を得るためには、レジストの膜厚を許容範囲内に精度良く収める必要がある。ここで、レジストを被覆すべき母型の母光学面は、光学素子の光学面に対応して一般的には非球面形状となっているため、かかる非球面上にレジストを均一な膜厚で被覆するためには、高度な被覆技術を要する。しかしながら、高度な被覆技術を用いて母型の母光学面にレジストを被覆しても、その膜厚が測定できないのでは、均一な膜厚が被覆されているかどうか分からないという問題がある。
【0007】
このような問題に対し、従来技術によれば、平板に被覆された膜厚を測定する方法はあるものの、曲面上に被覆された膜厚を精密に測定する技術は知られていない。一方、曲面上に被覆された膜厚を剥がせば、電子顕微鏡等を用いて膜厚を精密に測定できるが、膜厚を一旦剥がすと再度付着させることはできないため、以降の工程における処理を行えず、そのような膜厚測定では、製品の全数検査などに使えないという問題がある。
【0008】
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、非接触で、曲面に被覆された膜の厚さを精度良く測定できる膜厚測定方法、膜の厚さ分布を測定できる膜厚分布測定方法、及びこれらの方法を用いた膜厚分布装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明の膜厚測定方法は、対象曲面上に被覆された膜の厚さを測定する膜厚測定方法において、前記膜が被覆される前の前記対象曲面の反射率スペクトルを取得し、且つ前記膜が被覆された後の前記対象曲面の反射率スペクトルを取得し、それら反射率スペクトル同士の差に基づいて、前記対象曲面に被覆された前記膜の厚さを求めるため、前記対象曲面に被覆された前記膜の厚さを非接触で精度良く測定することができる。尚、「前記膜が被覆された後の前記対象曲面」は、反射スペクトルを取得した前記膜が被覆される前の前記対象曲面と同一である他、その複製であっても良く、その場合、前記膜が被覆される前の前記対象曲面に実際に膜が被覆されるか否かは問わない。
【0010】
図1は、膜厚測定の原理を説明するための図である。図1において、基板B(ここでは鏡面状の平板を例にとる)に、膜Mが被覆されているものとする。不図示の光源から、基板Bに向かって照射された光L1(ハロゲン光のような比較的広い可視帯域を有するものとする)の一部は、膜Mの表面で反射して反射光L2となり、一方、光L2の残りは、膜Mを透過し基板Bの表面で反射して反射光L3となり、膜Mの表面から出射する。尚、膜Mの表面で再び基板B側に反射する光は、ここでは無視する。
【0011】
ここで、膜Mの膜厚をd、その屈折率をnとすると、反射光L3は、反射光L2に対して光路差が2dだけ長くなることから光の干渉が生じ、膜厚dに応じて、所定の波長で光強度のピークが生じる。かかる反射光を固体撮像素子等で電気信号に変換し解析することで、反射光スペクトルを得ることができる。ここで光源波長は、例えばi線やg線などを用いた場合、ある程度広い波長帯域を有するため、光強度のピークが不明瞭となる。そこで、予め膜Mが被覆されていない基板Bに対して、光源から光を照射することで、その反射率スペクトルを同様にして得ることができるから、膜の被覆前後の反射スペクトルの差に基づいて、図2に示すごときグラフを得ることができる。図2は、図1に示す状態での反射光のスペクトル(反射率スペクトル)分析を行ったものであり、582nmに山のピークがあり、548nm、622nmに谷のピークがある。
【0012】
一方、山のピークの波長をλ2mとし、谷のピークの波長をλ2m+1としたとき、膜Mの膜厚d、屈折率nは、
nd=(λ2m×λ2m+1)/4(λ2m−λ2m+1) (1)
で表せる。従って、屈折率nが既知であれば、膜厚dを精度良く測定することができるといえる。
【0013】
ところで、上記手法は、一般的には平板に被覆された膜の厚さを測定するものであり、光源は、被測定物である平板の表面に対して、その光軸が直交するように配置され、平板の表面から反射した光は、光源に向かうが、その途中の光路中に配置されたビームスプリッタ等により反射されてCCDなどの受光面で検出されるようになっている。しかるに、曲面に被覆された膜の厚さを測定する場合、同様に配置した光源から出射される光は、曲面の頂点においては、光源に向かう方向に反射されるが、頂点以外の部分で反射された光は、曲面の角度に従い、光源以外の方向に向かうこととなるため、測定に十分な光量をCCD等で測定することはできず、測定精度が落ちる恐れがある。
【0014】
このような課題に対する一つの解決策は、被測定物の対象曲面における測定点の法線の方向を、光源からの光軸と一致(完全に一致させる必要はなく、測定可能な程度に一致させればよい。これを略一致という)させるよう、回転ステージやXYZステージなどを用いて、膜厚測定手段(ここでは光源又はビームスプリッタとCCD等、これに限られない)と被測定物の対象曲面との相対位置関係を変更することである。被測定物の対象曲面における測定点の法線の方向が、かかる光軸と一致すれば、測定点からの反射光は、上述したごとく光路中に配置されたビームスプリッタで反射された後、必ずCCD等の受光面により検出されることとなり、測定精度を向上させることができる。
【0015】
かかる場合、どのようにして、被測定物の対象曲面における測定点の法線の方向を、光源からの光軸と一致させるかが問題である。本来的には、膜が被覆された対象曲面の形状を測定し、その形状データに基づいて、被測定物の対象曲面における測定点の法線の方向を、光源からの光軸と一致させることが好ましいといえる。しかしながら、膜が被覆された対象曲面の形状を精度良く測定することが困難である場合もある。そこで、膜が被覆される前の対象曲面の形状を測定し、その形状データに基づいて、被測定物の対象曲面における測定点の法線の方向を、光源からの光軸と一致させるようにすればよい。或いは、被測定物の複製が存在する場合、膜が被覆される前の複製の対象曲面の形状を測定し、その形状データに基づいて、被測定物の対象曲面における測定点の法線の方向を、光源からの光軸と一致させるようにしても良い。複製が複数存在するような場合、特定の複製の形状データがあれば、それに基づいて、全ての複製について測定点の法線の方向を、光源からの光軸と一致させるようにすることができるため、測定の効率を向上させることができる。
【0016】
但し、膜が被覆される前の対象曲面にかかる形状データも、その複製にかかる形状データも存在しない場合には、膜が被覆された後の対象曲面を測定する他ない。そこで、形状データが存在しない場合、別なモードを設定することで、膜が被覆された対象曲面の形状を測定して形状データを得ることにより、それ以降は、上述と同様にして膜厚測定を行えることとなる。
【0017】
すなわち、前記対象曲面の形状データに基づいて、光源と前記対象曲面との相対位置関係を変更し、前記光源より前記対象曲面に投射される光を用いて、反射率スペクトルを取得することができる。尚、「対象曲面に被覆される膜」は、例えば0.5〜10μm程度の薄膜であると好ましいが、それに限られない。又、「光源と対象曲面との相対位置関係を変更する」とは、少なくとも一方を他方に対して移動させることをいい、どちらを移動させてもかまわない。
【0018】
又、前記対象曲面の測定点の法線が、前記光源より投射される光の光軸に略一致するように、前記光源と前記対象曲面との相対位置関係が変更されると、前記膜厚測定手段が精度良い測定を行えるので好ましい。
【0019】
更に、前記光源は、前記対象曲面に光を投射し、その反射光において生じる光の干渉を用いて、膜厚を測定すると好ましい。
【0020】
又、前記膜は、レジストであると好ましい。
【0021】
更に、前記対象曲面は、光学素子成形用金型の曲面もしくは光学素子成形用金型を形成するための母型の曲面であると、高精度な光学素子を成形できる光学素子成形用金型、もしくはその母型を形成することができるが、それに限られることはなく、例えば光学素子の光学面に被覆された反射防止膜の膜厚などを測定するのに用いることもできる。
【0022】
第2の本発明の膜厚分布測定方法は、対象曲面上に被覆された膜の厚さ分布を測定する膜厚分布測定方法において、前記膜が被覆される前の前記対象曲面における複数の測定点において反射率スペクトルを取得し、且つ前記膜が被覆された後の前記対象曲面における前記複数の測定点において反射率スペクトルを取得し、それら反射率スペクトル同士の差に基づいて、前記対象曲面に被覆された前記膜の厚さを求めることを特徴とする。第2の本発明によれば、上述した第1の本発明を利用して、複数の測定点における膜厚を測定することで、曲面上の膜厚分布を求めることができるため、例えば回転対称な対象曲面を回転させつつ膜を塗布する際には、膜厚分布に基づいて対象曲面の回転速度を調整するなどの対処が可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。まず、本実施の形態にかかる膜厚測定方法(膜厚分布測定方法)及び膜厚測定装置を説明する。図3は、第1の実施の形態の膜厚測定装置を示すブロック図である。図4は、第1の実施の形態の膜厚測定方法を示すフローチャート図である。図5は、回転対称な被測定物の対象曲面におけ径方向の輪郭を示す図である。
【0024】
図3において、パソコン1は、ステージドライバー2を介して回転ステージ3,Zステージ4,Xステージ5をそれぞれ独立的に駆動制御可能となっている。回転ステージ3,Zステージ4,Xステージ5の上に載置され、各ステージの移動に応じて移動する試料台6上には、対象曲面10aを有する被測定物10が載置されている。
【0025】
ハロゲンランプなどの光源7から照射される光束(径が10μm程度に大きければ、対象曲面10a上の研磨傷などによる散乱の影響を抑制できる)は、集光光学系8のビームスプリッタ(不図示)で反射され、被測定物10の対象曲面10aに向かい、そこからの反射光は、再度集光光学系8に入射し、ビームスプリッタを透過して、CCD等の撮像素子を含む分光器9の受光面に入射する。パソコン1は、分光器9の受光面に入射した光束の位置を電気信号として得ることができる。光源7,集光光学系8,分光器9,パソコン1が膜厚測定手段を構成する。
【0026】
本実施の形態の膜厚測定方法を実行するに当たって、まず、膜が被覆される前の対象曲面10aの形状又は対象曲面10aの複製の形状が既知である、すなわちその形状データ(本実施の形態では、対象曲面の測定点のXZ座標)が存在することが必要となる。膜が被覆される前の対象曲面10aの形状としては、例えば被測定物を、光学素子を成形するのに用いる光学素子成形用金型を形成するための母型とするならば、その母光学面(光学素子の光学面に対応)をNC機で加工する際の3次元形状データが存在することが多いので、それを用いればよい。又、一つの元型から複数の母型(複製)を成形等により得る場合には、一つの母型の形状を測定することで、その形状データを得て、それを、全ての複製の形状データとして用いることもできる。かかる形状データは、図5に示すように、被測定物10の対象曲面10aの半径方向の断面外形を複数に分割して、k個の微少領域(測定点に対応)に分け、各領域毎に3次元データをファイルとして、パソコン1の記憶領域に記憶される。被測定物10は回転対称だから、中心から半径方向のデータがあれば足りるが、回転非対称の曲面に関しても膜厚測定は可能であり、その場合には、対象曲面10aの断面外形全てにわたっての形状データが必要となる。
【0027】
図3,4を参照して、本実施の形態の膜厚測定方法について説明する。図4のステップS101で、膜(ここではレジスト膜)を被覆した被測定物10を試料台6上に載置する。更に、ステップS102において、初期設定を行い、この被測定物10の形状データを、パソコン1の記憶領域から読み出して(形状データが複数組ある場合は、その中から対応する形状データを選択して)、且つn=1とおく。続くステップS103で、n=1番目の測定点(ここでは対象曲面10aの中心)の反射率を測定する。具体的には、光源7から出射された光(光束)に対して、膜の表面と対象曲面10aとから反射した光を分光器9で読み取り、図2に示すごときスペクトル成分から反射率を求める。更に、ステップS104において、得られた反射率に基づいて屈折率が求まり、また反射スペクトルのピークからピークまでの値も分かるので、(1)式より1番目の測定点の膜厚dを求めることができる。尚、レジスト膜の屈折率が既知であれば、それを用いても良い。
【0028】
ステップS105で、k番目の測定がまだ行われていないと判断された場合、ステップS107で、n=n+1とし、ステップS108〜S110で、被測定物10の対象曲面10aにおけるn+1番目の測定点の法線が、光源7からの光の光軸に一致するように被測定物10を移動させる。具体的には、被測定物を移動させる状態を示す図6において、n+1番目の測定点の形状データ(2次元座標(X0n,Z0n)で表せる)に基づいて、回転ステージ3を用いて、回転ステージ3の回転中心Lcに対して被測定物10を角度θ1n回転し(ステップS108)、更にXステージ5を用いて,被測定物10をX軸に平行に−X1n平行移動し(ステップS109)、更にZステージ4を用いて、被測定物10をZ軸に平行に−Z1n移動する(ステップS110)ことで、n+1番目の測定点の法線が、光源7からの光軸と一致するようになる。尚、ステージドライバー2の駆動制御に必要な値θ1n、X1n、Z1nに関しては、予め求めてパソコン1に記憶されている形状データ(X0n,Z0n)と回転中心Lcより、以下の式に基づいて算出できる。
【数1】
Figure 0003858265
【0029】
このようにして、ステップS103で、n+1(すなわち2)番目の測定点の反射率を測定し、ステップS104で膜厚を演算する。同様にして、k番目の測定点の膜厚演算が終了したら、ステップS106で、各測定点の膜厚の演算結果をまとめ、ファイルとして記憶することで、膜厚測定が終了する。尚、以上の膜厚測定は、対象曲面10aの半径方向における断面の外形に沿って、k個の測定点で行った膜厚測定であるから、それらをつなぎ合わせることで、膜厚の分布が得られることに鑑みると、対象曲面の膜厚分布測定を行ったともいうことができる。
【0030】
図7は、対象曲面に膜を被覆した被測定物の断面を示す図であり、図8は、かかる被測定物の膜厚を求めるために用いる反射率スペクトルを、測定点を変えて測定した結果を示す図である。図7に示す測定点A〜Cにおいて、実線で示すのが、対象曲面に膜を被覆する前の反射率スペクトルと、その対象曲面に膜を被覆した後の反射率スペクトルとの差から得られた反射率スペクトルの波形であり、点線で示すのが、対象曲面と同じ素材(すなわち反射率が等しいと考えられる)における膜を被覆していない平面からの反射率スペクトルと、対象曲面に膜を被覆した後の反射率スペクトルとの差から得られた反射率スペクトルの波形である。
【0031】
図8から明らかなように、平面の反射率スペクトルを用いた場合(点線で示す)には、波形の乱れが生じ波形の中心線が右に傾き、ピークを検出しにくくなるだけでなく、ピーク値が高周波数側にずれる傾向がある。同様のことは、対象曲面の反射スペクトルでも測定点でない反射スペクトルを用いた場合にも生じうる。これに対し、本実施の形態のごとく、各測定点毎に、膜を被覆する前の対象曲面の反射スペクトルを用いることで(実線で示す)、波形の中心線が水平になり、ピークを検出しやすくなるため、膜厚の測定を精度良く行うことができる。尚、膜を被覆する前の対象曲面の反射スペクトルを取得し、それをデータとして記憶することで、その対象曲面の複製について被覆された膜の厚さを測定する場合には、記憶された反射スペクトルのデータを用いることができるため、必ずしも同一対象曲面で膜を被覆する前後の反射スペクトルを測定する必要はない。
【0032】
ところで、対象曲面の形状データ(X0n,Z0n)を、予め用意しておくことは困難な場合もあるが、それにより膜厚が測定できないのであれば、膜厚測定方法の用途が限られる恐れがある。以下に述べる第2の実施の形態は、形状データが予め記憶されていない場合でも、膜厚の測定を可能とするものである。
【0033】
図9は、第2の実施の形態の膜厚測定装置を示すブロック図である。図10は、第2の実施の形態の膜厚測定方法を示すフローチャート図である。図9において、本実施の形態の膜厚測定装置は、図3に示す実施の形態の構成に加えて、被測定物10の形状測定機能を有している。かかる機能を達成するために、より具体的には、試料台6上に載置された被測定物10に向かって測定光を投射する投射部101と、投射部101に対向して配置され、被測定物10に遮られなかった測定光を受光する受光部103と、試料台6と共に移動する被測定物10の変位を光学式変位計102とが追加されている。
【0034】
図9,10を参照して、本実施の形態の膜厚測定方法について説明する。図10のステップS101で、膜(ここではレジスト膜)を被覆した被測定物10を試料台6上に載置する。更に、ステップS102において、初期設定を行い、且つn=1とおく。続くステップS201で、この被測定物10に関する形状データがパソコン1に記憶されているか否か判断する(かかる判断は、本実施の形態ではパソコン1が自動的行うが、作業者が記憶されたファイルを検索することで行っても良い)。記憶されていない場合、そのままでは膜厚を測定することができないため、第2のモードが設定され、ステップS202〜S205で、被測定物10の形状データの測定及び取得が行われる。
【0035】
より具体的には、ステップS202で、まずn=1番目の測定点の座標を測定する。この測定は、Zステージ4を移動させながら、投射部101から投射した測定光が、被測定物10のn番目の測定点に遮られるぎりぎりの位置を、受光部103からの出力で検出し、その測定点の高さを光学式変位計102により求めて、Z座標とする。対象曲面10aに被覆された膜の厚さは1μ前後であるので、Z座標として無視できる。このとき、X座標はゼロである。続くステップS203で、n=n+1として、ステップS201に戻って、n=2番目の測定点の座標を測定する。この測定は、n=2番目の測定点が、光学式変位計102の直下に来るようにXステージ5を移動させ、更にZステージ4を移動させながら、投射部101から投射した測定光が、被測定物10のn番目の測定点に遮られるぎりぎりの位置を、受光部103からの出力で検出し、その測定点の高さを光学式変位計102により求めて、Z座標とする。このときX座標は、n=1番目の測定点の測定位置を原点としたXステージ5の移動量となる。n=kになるまで、上述の測定を繰り返し(ステップS204)、n=kになったとき、ステップS205で測定結果を、かかる被測定物10の対象曲面10aの形状データとしてファイル化し、パソコン1に記憶する(ステップS205)。以上の動作により、被測定物10の対象曲面10aの形状データが得られたので、それに被覆される膜厚のデータを求めることができる。その後、ステップS206で、各ステージを、図9(b)に示すように、光源7からの照射光が対象曲面10aの中心に位置するように、図の右方に移動させることで、膜厚の測定準備を行う。
【0036】
続いて、ステップS102において、初期設定を行い、且つn=1とおく。ステップS201では、形状データが測定されていることから、第1のモードが選択され、膜厚測定及び膜厚データ取得が行われる。尚、膜厚測定及び膜厚データ取得に関しては、上述したステップS103〜S110と同じ処理を行うため、以下の説明を省略する。
【0037】
このように、本実施の形態によれば、形状データが分からない場合には、まず第2のモードで被測定物10の対象曲面10aの形状データを測定するので、形状データが予め分かっていない被測定物の対象曲面に被覆された膜の厚さも、容易に測定することができる。
【0038】
続いて、対象曲面に膜を被覆する被測定物として、光学素子を成形するのに用いる光学素子成形用金型を形成するための母型を用いた例を説明する。但し、本実施の形態にかかる膜厚測定方法、膜厚分布測定方法及び膜厚測定装置は、その用途に限定されることはない。
【0039】
図11は、母型の製造工程を示すフローチャートである。図12は、図11に示す主要な工程において、処理される母型の素材又はそれと電極部材の組立体(部材Aという)を示す断面図である。尚、本実施の形態により製作される母型は、対象曲面となるその母光学面に、光学素子の回折輪帯に対応した輪帯が形成されるものとする。
【0040】
まず、図11のステップS301で、Si製の略半球型の形状を有する母型の素材10を、金属など導電性の素材からなる円盤状の電極部材11の中央開口11aに埋め込み接着剤で相対回転不能に固定し(図12(a)参照)、部材Aを得る。その後、ステップS302で、不図示の超精密旋盤(SPDT加工機)のチャックに部材Aを取り付ける。更に、ステップS303で、部材Aを回転させなから、ダイヤモンド工具により、母型の素材10の上面を図12(b)に示すように切削加工し母光学面(成形しようとする光学素子の光学曲面に相当)10aを形成し、且つ電極部材11の上面に周溝11a(第1のマーク)を切削加工し、更に電極部材11の外周面11fを切削加工する。このとき、母光学面10aの光軸の位置は、その外形から確認することはできないが、同時に加工されることから母光学面10aと周溝11aとは、精度良く同軸に形成されることとなり、又、円筒面に形成された電極部材11の外周面11fも、光軸と精度良く同軸に形成される。
【0041】
ここで、周溝11aは、例えば、暗視野部と明視野部とからなる複数の溝から形成されてよく、暗視野部、明視野部を各々複数個有するとさらに好ましい。また、周溝11aの凹凸形状により、後述するごとく塗布されるレジスト飛散防止の堤防としても機能させることができる。
【0042】
更に、ステップS304で、部材Aを超精密旋盤から取り外し、ステップS305で、不図示のFIB(Focused Ion Beam)加工機のステージ上にセットする。続くステップS306で、FIB加工機のステージ上の部材Aにおける周溝11aを読み取り、例えばその内側エッジから母型の素材10の光軸の位置を決定し、ステップS307で、決定した光軸から等距離で3つ(4つ以上でも良い)の第2のマーク11bを、電極部材11上に描画する(図12(b)参照)。ダイヤモンド工具により加工形成した周溝11aの幅は比較的広いため、これを用いて加工の基準とすることは、加工精度を低下させる恐れがあるが、FIB加工機は、幅が20nmの線を形成できるため、例えば十字線を形成すると、20nm×20nmの微細なマークを形成することができ、それを加工の基準とすることで、より高精度な加工が期待できる。ステップS308で、部材AをFIB加工機から取り外す。
【0043】
ステップS309で、第2のマーク11b上に保護テープ13を貼り付ける(図12(c)参照)。この保護テープ13は、後加工で母型の素材10上に塗布されるレジスト膜Lが、第2のマーク11bに付着しないようにするためのものである。レジスト膜Lが第2のマーク11bに付着すると、加工の基準として読み取りが不適切になる恐れがある。
【0044】
更に、ステップS310で、部材Aを不図示のスピンコータにセットし、ステップS311で、レジスト膜Lを母型の素材10上に流下させながらプレスピンを実施し、その後ステップS312で本スピンを実施し、レジスト膜Lの被膜を行う(図12(d)参照)。プレスピンと本スピンとを分けたのは、複雑な曲面である母光学面10aに、均一な膜厚のレジスト膜Lを被膜させるためである。
【0045】
その後、ステップS313で、部材Aをスピンコータから取り外し、ステップS314で、ベーキングを行ってレジスト膜Lの被膜を安定させる。このとき、抜き取り検査或いは全数検査で、上述した膜厚測定方法及び膜厚測定装置を用いて、レジスト膜Lの膜厚を測定できる。かかる測定の結果、レジスト膜Lの厚さが許容範囲に入っていない場合、その部材Aは不良品として除去されることとなる。但し、レジスト膜Lの厚さが薄い場合、その上から新たにレジスト膜Lを被覆してもよい。適正な厚さのレジスト膜Lが形成された部材Aについては、ステップS315で保護テープ13を剥がす。かかる状態の部材Aが、図12(d)に示されている。
【0046】
続いて、ステップS316で、部材Aを不図示の形状測定器(画像認識手段と記憶手段とを有する)にセットし、ステップS317で、形状測定器の画像認識手段を用いて、第2のマーク11bを検出する。更に、ステップS318で、超精密旋盤に用いた母型の素材10の母光学面10aの3次元座標を、第2のマーク11bに基づく3次元座標に変換して、これを記憶手段に記憶する。このように、母光学面10aを新たな3次元座標で記憶し直すのは、後工程で電子ビーム描画を行う際に、母光学面10aの被加工面に対して、狭い電子ビームの焦点深度を合わせるために、電子銃と部材Aとの相対位置を調整する必要があるからである。尚、第2のマーク11bは、測定の際、測定データにかかる座標の基準点がどこなのかを作業者が視認するための位置認識マークとして利用できる。その後、ステップS319で部材Aを形状測定器から取り外す。
【0047】
ステップS320で、部材Aを、不図示の電子ビーム描画装置の3次元ステージにセットし、ステップS321で、読取手段(走査型電子顕微鏡:電子ビーム描画装置に付属していると好ましい)を介して部材Aの第2のマーク11bを検出し、それと記憶されている母光学面10aの3次元座標とから、母光学面10aの被加工面の形状を求め、ステップS322で、求めた被加工面の形状に対して電子ビームの焦点が合うように、3次元ステージを移動させ、電子ビームB(図12(d)参照)を照射し、所定の処理として所望の輪帯形状を描画する。描画後、ステップS323で、3次元ステージより部材Aを取り外し、ステップS324で現像処理を行って、輪帯形状のレジストを得る。ここで、同一点における電子ビームBの照射時間を長くすれば、それだけレジストの除去量が増大するため、位置と照射時間(ドーズ量)を調整することで、ブレーズ形状の輪帯になるよう、レジストを残すことができる。尚、電極部材11の外周面11fを基準として、上述したごとく輪帯形状のレジストを得ることで、後述するごとく母光学面にブレース状の輪帯を形成しても良い。
【0048】
更に、ステップS325で、プラズマシャワーによるドライエッチングを経て、母型の素材10の母光学面10aの表面を彫り込んでブレーズ状の輪帯10b(実際より誇張されて描かれている)を形成する(図12(e)参照)。このとき、レジスト膜Lの膜厚が適正範囲(1μm前後)であれば、微細なブレーズ状の輪帯10bの高さを精度良く許容範囲に収めることができ、光学素子の所望の光学特性を得ることができる。
【0049】
以上の工程で加工処理された部材Aが、母型として製作されたこととなる。その後、ステップS326で、スルファミン酸ニッケル浴中に、表面を活性処理した母型すなわち部材Aを浸し、電極部材11と外部の電極14との間に電流を流すことで、電鋳20を成長させる(図12(f)参照)。このとき、電極部材11の外周面11fに絶縁剤を塗布することで、絶縁剤が塗布された部分の電鋳形成を抑制できる。射出成形時に許容できるチルト角度を1分として以下の加工を行う場合、その基準面となる電鋳が形成されない外周面11fの軸線方向長さを7mm以上とすることが望ましい。電鋳20は、その成長の過程で、母光学面10aに精度良く対応した光学面転写面20aと、輪帯10bに精度良く対応した輪帯転写面20bとを形成する。
【0050】
その後、ステップS327で、電極部材11の外周面11fを基準として、部材Aと電鋳20とを一体で、SPDT加工機の回転軸と部材Aの光軸とを一致させるようにしてチャックに取り付け、電鋳20の外周面20cを切削加工する(図12(g)参照)。上述したように、外周面11fの軸線方向長さを7mm以上とすることで、例えば部材Aをチャックに取り付ける際に用いる支持部材(不図示)と、部材Aとの端面平行度を考慮する必要がなく、セットの手間が省ける。
【0051】
加えて、図12(g)に示すように、電鋳20に、裏打ち部材との位置決め部としてのピン孔20d(中央)及びネジ孔20eを加工する。その後、図12(g)の矢印Xで示す位置でカットすることにより、部材Aから電鋳20を脱型する(ステップS328)。尚、ピン孔20dの代わりに円筒軸を形成しても良い。
【0052】
ステップS329において、このようにして形成した光学素子成形用金型すなわち電鋳20に加工処理を施し、以下に述べるように裏打ち部材と一体化することで、可動コア30を形成する。
【0053】
図13は、可動コア30の断面図である。図13において、可動コア30は、先端(図で右側)に配置した電鋳20と、後端(図で左側)に配置した押圧部36と、その間に配置された摺動部材35とから構成される。摺動部材35及び押圧部36が裏打ち部材となる。
【0054】
電鋳20は、そのピン孔20dに、円筒状の摺動部材35の端面中央から突出したピン部35aを係合させることで、摺動部材35と所定の関係で位置決めされ、更に、摺動部材35を軸線に平行に貫通する2つのボルト孔35bに挿通したボルト37を、ネジ孔20eに螺合させることで、電鋳20は摺動部材35に取り付けられる。
【0055】
摺動部材35は、ピン部35aの設けられた端面(図で右端)に対向する端面(図で左端)の中央に突出して形成されたネジ軸35cを、略円筒状の押圧部36の端部に形成されたネジ孔36aに螺合させることで、押圧部36に対して所定の位置関係で取り付けられる。図13において、摺動部材35の外周面35eは、電鋳20及び押圧部36のフランジ部36b以外の部分の外周面よりも大径となっている。
【0056】
図14は、このようにして形成された可動コア30を用いて光学素子を成形する状態を示す図である。図14において、光学面転写面41aを有する光学素子成形用金型41を保持する保持部42は、可動側キャビティ43に固定されている。可動側キャビティ43は、小開口43aと、それに同軸な大開口43bとを有している。可動側キャビティ43内に可動コア30を挿入したときに、摺動部材35の外周面35eが、小開口43aの内周面と摺動し、押圧部36のフランジ部36bの外周面36dが、大開口43bの内周面と摺動する。かかる2つの摺動部によって案内されることで、可動側キャビティ43に対して、大きく傾くことなく可動コア30は軸線方向に移動可能となる。光学素子成形用金型31、電鋳20の間に溶融した樹脂を射出し、可動コア30を矢印方向に加圧することで、光学素子OEが成形される。本実施の形態によれば、母型の素材10から精度良く転写形成された光学素子成形用金型としての電鋳20を用いることで、光学素子OEの光学面には、電鋳20の光学面転写面20aが転写形成され、且つ輪帯転写面20bに対応した回折輪帯が光軸に同心的に精度よく形成されることとなる。
【0057】
以上、実施の形態並びに実施例を参照して本発明を説明してきたが、本発明は、上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良(実施の形態の組み合わせを含む)が可能であることは勿論である。例えば、測定の対象となる膜は、母型のみならず、光学素子整形用金型の表面に被覆されても良く、光学素子の光学面に被覆されていても良い。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、非接触で、曲面に被覆された膜の厚さを精度良く測定できる膜厚測定方法、膜の厚さ分布を測定できる膜厚分布測定方法、及びこれらの方法を用いた膜厚分布装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膜厚測定の原理を説明するための図である。
【図2】図1に示す状態での反射光のスペクトル分析を行ったものである。
【図3】第1の実施の形態の膜厚測定装置を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態の膜厚測定方法を示すフローチャート図である。
【図5】回転対称な被測定物の対象曲面におけ径方向の輪郭を示す図である。
【図6】被測定物を移動させる状態を示す図である。
【図7】対象曲面に膜を被覆した被測定物の断面を示す図である。
【図8】被測定物の膜厚を求めるために用いる反射率スペクトルを、測定点を変えて測定した結果を示す図である。
【図9】第2の実施の形態の膜厚測定装置を示すブロック図である。
【図10】第2の実施の形態の膜厚測定方法を示すフローチャート図である。
【図11】母型の製造工程を示すフローチャートである。
【図12】図11に示す主要な工程において、処理される母型の素材を含む部材の断面図である。
【図13】可動コア30の断面図である。
【図14】可動コア30を用いて光学素子を成形する状態を示す図である。
【符号の説明】
1 パソコン
2 ステージドライバー
3 回転ステージ
4 Zステージ
5 Xステージ
6 試料台
7 光源
8 集光光学系
9 分光器
10 被測定物(例えば母型)
10a 対象曲面(例えば母光学面)
101 投射部
102 受光部
103 光学式変位計

Claims (13)

  1. 対象曲面上に被覆された膜の厚さを測定する膜厚測定方法において、
    前記膜が被覆される前の前記対象曲面の反射率スペクトルを取得し、且つ前記膜が被覆された後の前記対象曲面の反射率スペクトルを取得し、それら反射率スペクトル同士の差に基づいて、前記対象曲面に被覆された前記膜の厚さを求めることを特徴とする膜厚測定方法。
  2. 前記対象曲面の形状データに基づいて、光源と前記対象曲面との相対位置関係を変更し、前記光源より前記対象曲面に投射される光を用いて、反射率スペクトルを取得することを特徴とする請求項1に記載の膜厚測定方法。
  3. 前記対象曲面の測定点の法線が、前記光源より投射される光の光軸に略一致するように、前記光源と前記対象曲面との相対位置関係が変更されることを特徴とする請求項1に記載の膜厚測定方法。
  4. 前記光源は、前記対象曲面に光を投射し、その反射光において生じる光の干渉を用いて、膜厚を測定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の膜厚測定方法。
  5. 前記膜は、レジストであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の膜厚測定方法。
  6. 前記対象曲面は、光学素子成形用金型の曲面もしくは光学素子成形用金型を形成するための母型の曲面であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の膜厚測定方法。
  7. 対象曲面上に被覆された膜の厚さ分布を測定する膜厚分布測定方法において、
    前記膜が被覆される前の前記対象曲面における複数の測定点において反射率スペクトルを取得し、且つ前記膜が被覆された後の前記対象曲面における前記複数の測定点において反射率スペクトルを取得し、それら反射率スペクトル同士の差に基づいて、前記対象曲面に被覆された前記膜の厚さを求めることを特徴とする膜厚分布測定方法。
  8. 前記対象曲面の形状データに基づいて、光源と前記対象曲面との相対位置関係を変更し、前記光源より前記対象曲面の各測定点に投射される光を用いて、反射率スペクトルを取得することを特徴とする請求項7に記載の膜厚分布測定方法。
  9. 前記測定点における法線が、前記光源より投射される光の光軸に略一致するように、前記光源と前記対象曲面との相対位置関係が変更されることを特徴とする請求項8に記載の膜厚分布測定方法。
  10. 前記光源は、前記対象曲面に光を投射し、その反射光において生じる光の干渉を用いて、膜厚を測定することを特徴とする請求項8又は9に記載の膜厚分布測定方法。
  11. 前記膜は、レジストであることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の膜厚分布測定方法。
  12. 前記対象曲面は、光学素子の成形用金型の曲面もしくは光学素子の成形用金型を形成するための母型の曲面であることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の膜厚分布測定方法。
  13. 請求項1〜6に記載の膜厚測定方法又は請求項7〜12のいずれかに記載の膜厚分布測定方法を用いた膜厚測定装置。
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