JP3856975B2 - 複合両頭平面研削方法および装置 - Google Patents

複合両頭平面研削方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は両頭平面研削方法および装置に関し、さらに詳細には、特に工作物の両面研削において、その取代量が比較的大きい場合に好適に採用される両頭平面研削技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な両頭平面研削は、図7および図8に示すように、対向配置されて回転する一対の砥石車a,b間に、キャリアcの保持ポケットdに保持された工作物(以下ワークと称する)W,W,…を送りながら各ワークWの両面Wa,Wbを同時に平面研削する(スルー研削)。eは、研削されるワークWをキャリアcの保持ポケットdに投入供給するワーク投入部を、またfは、研削されたワークWをキャリアcの保持ポケットdから落下回収するワーク回収部をそれぞれ示している。
【0003】
この場合、一対の砥石車a,bの平坦な研削砥石面a1 ,b1 は、図8に示すごとく、ワーク入口A側で広く、ワーク出口B側で狭くなるように互いに傾斜して配置されており、これにより、両砥石a,b間に送り込まれるワークWは、ワーク入口A側からワーク出口B側へ通過する間に順次所定量ずつ研削されることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の両頭平面研削方法においては、以下に述べるような問題点があった。
【0005】
すなわち、キャリアcは一方向へ連続回転されて、ワークWが一対の砥石車a,b間にワーク入口A側からワーク出口B側へ通し送りされる構成であるため、両砥石車a,bの傾斜角度θ(図8参照)はワークWの取代の大きさに対応して設定されることとなる。つまり、上記傾斜角度θは、ワークWの取代が小さければ小さく、大きければ大きく設定されることとなる。
【0006】
ところで、近時の各種工作部品の多種多様化から、従来の両頭平面研削技術で想定していた値を越えた取代を有するワークWについての研削加工のニーズが高まるに従い、従来の両頭平面研削方法のように、両砥石車a,bの傾斜角度θがワークWの取代の大きさに対応して設定される構成では、傾斜角度θが大きくなり過ぎて、ワークWの両仕上面Wa,Wbにおける平行度と平坦度が低下してしまうとともに、研削効率も低下し、さらには両砥石車a,bの研削砥石面a1 ,b1 の偏磨耗によるダメージも大きくなるという問題が生じていた。
【0007】
この結果、従来の両頭平面研削技術では対応できないワークWもあり、より広汎なワークWの種類に対応可能な研削技術の開発が要望されていた。
【0008】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ワークの取代の大きさの如何にかかわらず、ワークの仕上面における優れた平行度と平坦度、さらには研削効率を得ることが可能であり、しかも砥石車の研削砥石面のダメージも小さい両頭平面研削技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の両頭平面研削方法は、対向配置されて回転する一対の砥石車間に工作物を送りながら工作物の両面を同時に平面研削する研削方法であって、一対の砥石車を、その対向する平坦な研削砥石面がインフィードスパークアウト状態でのスルー研削に対応した傾斜角度をもって傾斜するように配置し、キャリアのポケットに保持した工作物を、キャリアの送り動作により上記両砥石車間へ挿入して、砥石車を切込み送りしてインフィード研削を行った後、さらに上記キャリアの送り動作により上記両砥石車間に通し送りして、インフィードスパークアウト状態でスルー研削を行うことを特徴とする。
【0010】
上記インフィード研削は、上記キャリアのポケットに保持した工作物が上記両砥石車間における研削領域の中央付近に到達した時に、上記キャリアを停止した状態で砥石車を切込み送りして行う方法と、上記キャリアの送り動作を停止することなく、上記キャリアのポケットに保持した工作物が上記両砥石車間における研削領域の中央付近を通過する間に、砥石車を切込み送りして行う方法とがある。
【0011】
また、好適な実施態様として、上記キャリアを停止した状態でインフィード研削を行う方法にあっては、上記キャリアの停止時に、上記キャリアのポケットに対する工作物の供給と回収が一つずつまたは複数個ずつ一括して行われ、一方、上記キャリアを連続的に送り動作させながらインフィード研削を行う方法にあっては、上記キャリアの送り動作中に、上記キャリアのポケットに対する工作物の供給と回収が一つずつ行われる。
【0012】
本発明の複合両頭平面研削装置は、上記研削方法を実施する装置であって、対向して回転可能に配置され、対向する平坦な研削砥石面を有する一対の砥石車と、これら砥石車を回転駆動する回転駆動手段と、前記砥石車の少なくとも一方を切込み送りする切込み手段と、上記両砥石車の研削砥石面間を通過可能に配置され、工作物保持するポケットを備えたキャリアと、このキャリアを送り駆動する送り駆動手段と、上記回転駆動手段、切込み手段および送り駆動手段を相互に連動して駆動制御する制御手段とを備えてなり、上記一対の砥石車は、その対向する平坦な研削砥石面がインフィードスパークアウト状態でのスルー研削に対応した傾斜角度をもって傾斜するように配置され、上記制御手段は、上述した研削方法を実行すべく上記各手段を駆動制御するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
本発明の両頭平面研削方法においては、砥石車を切込み送りして行うインフィード研削と、キャリアの送り動作により通し送りして行うスルー研削を順次連続して複合的に行うことにより、両砥石車の傾斜角度を、ワークの取代の大きさの如何にかかわらず、ワークの仕上面に要求される平行度、平坦度あるいは研削効率等を考慮して最適値に設定することが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】
本発明に係る両頭平面研削盤を図1ないし図3に示し、この両頭平面研削盤は、具体的には、上下一対の砥石車1,2の回転主軸10,11が垂直に配置されてなる立軸型であって、後述するように、ワークWの両表面をインフィード研削とスルー研削を組み合わせて同時に研削する複合研削が可能な構成とされている。
【0016】
上記両頭平面研削盤は、上記一対の砥石車1,2、キャリア装置3、ワーク供給装置(ワーク供給手段)4、ワーク回収装置(ワーク回収手段)5および制御装置(制御手段)6を主要部として構成されている。
【0017】
上記両砥石車1,2はいわゆるカップ型砥石車であって、その研削砥石面1a,2aがそれぞれ平坦な平面研削砥石面とされるとともに、互いに対向してほぼ平行となるように配されている。
【0018】
具体的には、両研削砥石面1a,2aは、図3に示すように、後述するワーク入口A側で広く、ワークB出口側で狭くなるように互いに所定の傾斜角度θをもって傾斜して配置されている。この傾斜角度θは、スルー研削のためのもので、具体的には、後述するように、ワークW,W,…に対して、インフィードスパークアウト状態でスルー研削を行うためのもので、ワークWの仕上面Wa,Wbに要求される平行度、平坦度あるいは研削効率等を考慮して最適値に設定される。これにより、後述するように、両砥石車1,2間に送り込まれるワークWは、ワーク入口側Aから出口側Bへ通過する間に順次所定量ずつ研削されることとなる。
【0019】
両砥石車1,2の回転主軸10,11はそれぞれ、具体的には図示しないが、回転駆動手段、例えば、歯車機構等の動力伝達機構を介して、回転駆動源である主軸モータに連係されるとともに、切込み手段、例えば昇降シリンダ等の昇降装置に連係されている。そして、これら両砥石車1,2は、それぞれ独立して、回転駆動と昇降動作が可能とされ、図示の実施形態においては、上側の砥石車1がワークWに対して切込み送り動作(下方向)するように構成されている。なお、砥石車の切込み手段としては、両砥石車1,2の少なくとも一方に上記昇降装置が設けられていればよい。
【0020】
キャリア装置3は、ワークWを保持して、これを上記上下砥石車1,2間に送込み動作するもので、両前記両砥石車1,2の研削砥石面1a,2a間を通過可能に配置されたキャリア12と、このキャリア12を送り駆動する送り駆動部(送り駆動手段)(図示省略)とを主要部として構成されている。
【0021】
キャリア12は、その中心周りに回転する回転円板の形態とされ、図1および図2に示すように、このキャリア12の外周部が上記両砥石車1,2の研削砥石面1a,2a間を通過するように水平状に配されている。また、これに関連して、図2に示すように、キャリア12の下側には、キャリア12の下面を摺動案内するガイド部15が設けられている。このガイド部15は、上下砥石車1,2のワーク入口Aとワーク出口Bの外側において、ワーク供給部Iからワーク入口Aまでの部位とワーク出口Bからワーク回収部Oの手前境界までの部位に配されて、ワーク供給部Iで供給されたワークW,W,…が、キャリア12に保持された状態で、上下砥石車1,2間を経てワーク回収部Oまで円滑に案内されるように構成されている。
【0022】
キャリア12は、ステンレス鋼等の金属板製のもので、上記両砥石車1,2の研削砥石面1a,2a間の隙間寸法よりも小さい厚さ寸法を有する。このキャリア12の外周部には、ワークWを保持する複数のポケット16,16,…が周方向へ所定の配置関係をもって上下に貫設されている。
【0023】
図示の実施形態においては、上記ポケット16,16,…の具体的な配置関係は、図2に示すように、4つのポケット16,16,…が連続した一組とされるとともに、このようなポケット16,16,…の組がキャリア12の周方向へ一定の間隔をもって4組(4等配)設けられている。
【0024】
上記キャリア12の回転主軸であるキャリア軸17は、垂直状態で回転支持されるとともに、上記送り駆動部に駆動連結されている。
【0025】
この送り駆動部は、具体的には図示しないが、サーボモータ等の回転駆動源を備えており、この回転駆動源は、後述する制御装置6により、キャリア12をインデックス回転させて、そのポケット16,16,…の組を所定の位置に割り出すように駆動制御される。
【0026】
しかして、送り駆動部の駆動により、キャリア12の各組のポケット16,16、…が上記研削砥石面1a,2aの研削領域Cに間欠的に順次連続して割り出し回転される。これに関連して、図示しないが、キャリア12とガイド部15には、キャリア12の回転位置を検出するための回転位置センサが設けられている。
【0027】
また、上記研削領域Cに関連した各組のポケット16,16、…の形状寸法および配置寸法は、図2の平面図を参照して、4つのポケット16,16、…の回転方向中心位置が上記研削領域Cの周方向中心付近に位置した状態において、4つのポケット16,16、…のすべてが上記研削領域C内に収まるように設定されている。さらに、一組のポケット16,16、…が研削領域C内にあるとき、他の二組のポケット16,16、…のうちの一方がワーク供給部Iにあるとともに、他方がワーク回収部Oにあるように設定されている。これにより、インフィード研削が有効に実行されるとともに、このインフィード研削と並行して、ワークWのローディング(供給)とアンローディング(排出回収)が効率良く行われる。
【0028】
ワーク供給装置4は、ワーク供給部Iに設けられて、研削されるワークWをキャリア12の4つのポケット16、16、…に供給するもので、具体的には、キャリア12の上方に投入部4aを有する落下シュートの形態とされており、キャリア12のインデックス停止時に同期して、4つのワークW,W,…をワーク供給部Iに位置決め停止された4つのポケット16、16、…に同時に一括して投入供給する。
【0029】
ワーク回収装置5は、ワーク回収部Oに設けられて、研削されたワークWをキャリア12の4つのポケット16、16、…から回収するもので、具体的には、上記ワーク供給部4と同様、キャリア12の下方に回収部5aを有する落下シュートの形態とされており、キャリア12のインデックス停止時に、ワーク回収部Oに位置決め停止された4つのポケット16、16、…から4つのワークW,W,…が落下回収される。
【0030】
制御装置6は、前記砥石車1,2の回転駆動手段および切込み手段と、ワーク回収装置5の送り駆動部を相互に連動して自動制御するもので、具体的には、CPU,RAM,ROMおよびI/Oポート等からなるマイクロコンピュータで構成されている。
【0031】
この制御装置6は、上記各構成手段や位置センサ等に電気的に接続されて、以下に述べる複合両頭平面研削方法を自動で実行するように、つまり、キャリア12のポケット16,16、…に保持したワークW,W,…を、キャリア12の送り動作により上下砥石車1,2間へ挿入して、上側の砥石車1を切込み送りしてワークW,W,…にインフィード研削を行った後、さらにキャリア12の送り動作により上記両砥石車1,2間に通し送りしてスルー研削を行うように、上記各構成手段を駆動制御する。
【0032】
次に、以上のように構成された複合両頭平面研削盤におけるワークWの自動研削工程を、キャリア12の一組のポケット16,16,…に保持されるワークW,W,…に注目して具体的に説明する。
【0033】
▲1▼ ワーク供給部Iにおいて、停止しているキャリア12の4つのポケット16,16、…に対して、ワーク供給装置4により、ワークW、W,…が一括して投入供給される。
【0034】
▲2▼ キャリア12のポケット16,16、…に保持されたワークW、W,…(図示のものでは4つ)は、キャリア12の送り動作(矢符方向への回転)により、回転駆動手段によって回転する上下砥石車1,2間へワーク入口Aから挿入される。
【0035】
▲3▼ 4つのワークW,W,…の回転方向中心が両砥石車1,2の研削砥石面1a,2a間における研削領域Cの中央付近に到達した時に、キャリア12が停止するとともに、上側の砥石車1が切込み送りされて、ワークW,W,…に対してインフィード研削が行われる。
【0036】
また、このキャリア12の停止時つまりインフィード研削時に、ワーク供給部Iにおいて、研削されるワークW,W,…の後続の組のポケット16,16、…に対する投入供給が同期して行われるとともに、ワーク回収部Oにおいて、研削されたワークW,W,…の先行する組のポケット16,16、…からの回収が行われる。
【0037】
▲4▼ このインフィード研削が終了すると、キャリア12が再び送り動作を開始して、上記4つのワークW,W,…がさらに下研削砥石面1a,2a間に通し送りされて、ワークW,W,…に対して、インフィードスパークアウト状態でスルー研削が行われて、各ワークWの両面が仕上げられる。
【0038】
▲5▼ キャリア12の送り動作により、上下砥石車1,2のワーク出口Bから出てきたワークW,W,…は、ワーク回収部Oでポケット16,16、…から落下排出されて、ワーク回収装置5により回収される。
【0039】
▲6▼ 切込み手段により上側の砥石車1が上昇復帰して、上下砥石車1,2の研削砥石面1a,2aの間隔が広がり、次の組のワークW,W,…を待機する。
【0040】
以後、後続の組のワークW,W,…に対してからの工程が自動で順次繰り返される。
【0041】
しかして、以上のように、上側の砥石車1を切込み送りして行うインフィード研削と、キャリア12の送り動作により通し送りして行うスルー研削を順次連続して複合的に行うことにより、両砥石車1,2の傾斜角度θを、ワークWの取代の大きさの如何にかかわらず、ワークWの仕上面に要求される平行度、平坦度あるいは研削効率等を考慮して最適値に設定することができる。特に、両砥石車1,2の傾斜角度θを小さくすることにより、ワークWの両面に対してスパークアウト的な作用が働き、この部位の平行度および平坦度が向上する。
【0042】
実施形態2
本実施形態は、図4および図5に示されおり、実施形態1におけるインフィード研削工程の具体的構成が若干改変されたものである。
【0043】
すなわち、本実施形態のインフィード研削は、キャリア12の送り動作を停止することなく、キャリア12のポケット16,16、…に保持したワークW,W,…を送り移動させながら行う構成とされている。
【0044】
これに関連して、キャリア装置3における送り駆動部の回転駆動源は、制御装置6により、砥石車1,2の回転駆動手段および切込み手段と連動して、キャリア12を所定の等速度で回転させるように駆動制御される。
【0045】
また、上下砥石車1,2の研削砥石面1a,2a間における研削領域Cに関連して、キャリア12の各組のポケット16,16,…の形状寸法および配置寸法は、4つのポケット16,16,…が上記研削領域Cを通過する間に、これらに保持されたワークW,W,…に対して所定のインフィード研削が実行されるように、キャリア12の送り速度(回転速度)に対応して設定されている。さらに、ポケット16,16,…の組間の間隔寸法は、先行する組のワークW,W,…の研削工程が完了して、次の研削工程の開始準備が整うまで、次組の先頭のワークWが上下砥石車1,2間に入らないように設定される。
【0046】
また、ワーク供給部Iに設けられるワーク供給装置4は、キャリア12の回転速度に同期して、4つのワークW,W,…をワーク供給部Iを連続して通過する4つのポケット16、16、…に対して一つずつ順次連続して投入供給する。一方、ワーク回収部Oに設けられるワーク回収装置5の構成は、実施形態1と同様である。
【0047】
次に、以上のように構成された複合両頭平面研削盤におけるワークWの自動研削工程を、実施形態1と同様、キャリア12の一組のポケット16,16,…に注目して具体的に説明する。
【0048】
▲1▼ ワーク供給部Iを所定速度で回転するキャリア12の4つのポケット16,16、…に対して、ワーク供給装置4によりワークW、W,…が順次連続して一つずつ投入供給される。
【0049】
▲2▼ キャリア12のポケット16,16、…に保持されたワークW、W,…(図示のものでは4つ)は、キャリア12の送り動作(矢符方向)により、回転駆動手段によって回転する上下砥石車1,2間へワーク入口Aから挿入される。
【0050】
▲3▼ 両砥石車1,2の研削砥石面1a,2a間に挿入された4つのワークW,W,…が回転方向先端側から順に研削領域Cの中央付近を通過する際に、上側の砥石車1が切込み送りされて、ワークW,W,…に対してインフィード研削が行われる。このインフィード研削は、4つのワークW,W,…の最後尾のものが研削領域Cを通過してしまう前に完全に完了する。
【0051】
▲4▼ また、このキャリア12の連続的な送り動作中に、ワーク供給部Iにおいて、現在研削されるワークW,W,…の後続の組のポケット16,16、…に対する投入供給が一つずつ順次連続して行われるとともに、ワーク回収部Oにおいて、研削されたワークW,W,…の先行する組のポケット16,16、…からの回収が一つずつ行われる。
【0052】
▲5▼ このインフィード研削が終了すると、キャリア12が再び送り動作を開始して、上記4つのワークW,W,…がさらに下研削砥石面1a,2a間に通し送りされて、ワークW,W,…に対して、インフィードスパークアウト状態でスルー研削が行われて、各ワークWの両面が仕上げられる。
【0053】
▲6▼ 切込み手段により上側の砥石車1が上昇復帰して、上下砥石車1,2の研削砥石面1a,2aの間隔が広がり、次の組のワークW,W,…を待機する。
【0054】
以後、後続の組のワークW,W,…に対して▲1▼〜▲6▼の工程が順次自動で繰り返される。
その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
【0055】
実施形態3
本実施形態は、図6に示されており、実施形態1および2におけるキャリア装置3の具体的構成が若干改変されたものである。
【0056】
すなわち、前述した実施形態1および2におけるキャリア装置3のキャリア12は、その中心周りに回転する回転円板の形態とされているが、本実施形態においては、直線移動する搬送ベルトの形態とされたキャリア22が採用されている。
【0057】
このキャリア22は、図6に示すように、その幅方向一部または全部(図示のものにおいては全部)が上下両砥石車1,2の研削砥石面1a,2a間における研削領域Cを通過するように水平状に配されている。
【0058】
また、これに関連して、図示しないが、キャリア22の下側には、キャリア22の下面を摺動案内するガイド部が設けられている。このガイド部は、実施形態1および2と同様、上下砥石車1,2のワーク入口Aとワーク出口Bの外側において、ワーク供給部Iからワーク入口Aまでの部位とワーク出口Bからワーク回収部Oの手前までの部位に配されている。
【0059】
キャリア22は、ステンレス鋼等の金属帯板製のもので、上記両砥石車1,2の研削砥石面1a,2a間の隙間寸法よりも小さい厚さ寸法を有するとともに、例えば無端ベルトとして形成されている。このキャリア22には、ワークWを保持する複数のポケット16,16,…が長手方向へ所定の配置関係をもって上下に貫設されている。
【0060】
図示の実施形態においては、上記ポケット16,16,…の具体的な配置関係は、図6に示すように、4つのポケット16,16,…が連続した一組とされるとともに、このようなポケット16,16,…の組がキャリア22の長手方向へ一定の間隔をもって設けられている。また、図示しないが、上記キャリア22の走行手段である送り駆動部は、このキャリア22を矢符方向へ所定の速度をもって走行駆動させる。
【0061】
しかして、以上のように構成された両頭平面研削盤においては、制御装置6により、実施形態1または実施形態2と同様の研削工程が実行される。
その他の構成および作用は実施形態1または実施形態2と同様である。
【0062】
なお、上記実施形態1〜3は、あくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内において種々設計変更可能である。以下にその一例を示す。
【0063】
(1) キャリア12、22に設けられるポケット16,16,…の配設数や配列構成は、図示の実施形態に限定されず、加工すべきワークWの形状寸法や目的等に応じて適宜設定される。
【0064】
(2) 実施形態1におけるワーク供給装置4によるワークWの供給方法は、キャリア12が停止するという構成を利用して、複数個(4個)一括して行う一方、実施形態2においては、キャリア12が回転していることから、一つずつ行うように構成されているが、目的に応じて、この逆の構成としたり、あるいは他の従来周知の構成を採用することも可能である。
【0065】
(3) 図示の実施形態においては、両砥石車1,2の回転主軸10,11が垂直に配置されてなる立軸型であるが、本発明は、回転主軸10,11が水平に配置されてなる横軸型の平面研削盤にも採用可能であることはもちろんである。
【0066】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、一対の砥石車を、その対向する平坦な研削砥石面がインフィードスパークアウト状態でのスルー研削に対応した傾斜角度をもって傾斜するように配置し、キャリアのポケットに保持したワークを、キャリアの送り動作により上記両砥石車間へ挿入して、砥石車を切込み送りしてインフィード研削を行った後、さらに上記キャリアの送り動作により上記両砥石車間に通し送りして、インフィードスパークアウト状態でスルー研削を行うから、ワークの取代の大きさの如何にかかわらず、ワークの仕上面における優れた平行度と平坦度、さらには研削効率を得ることが可能であり、しかも砥石車の研削砥石面のダメージも小さい両頭平面研削技術を提供することができる。
【0067】
すなわち、本発明においては、砥石車を切込み送りして行うインフィード研削と、キャリアの送り動作により通し送りして行うスルー研削を順次連続して複合的に行うように構成されているから、上下両砥石車の傾斜角度を、ワークの取代の大きさの如何にかかわらず、ワークの仕上面に要求される平行度、平坦度あるいは研削効率等を考慮して最適値に設定することができる。
【0068】
換言すれば、ワークの取代が大きい場合でも、スルー研削の前工程としてインフィード研削を行うため、上下両砥石車の傾斜角度は、それほど大きく設定する必要はなく、ワークの両仕上面の平行度や平坦度は、ワークの取代の小さな場合に比較しても何ら遜色なく、良好な仕上面を得ることができる。
【0069】
また、砥石車の過度の傾斜による偏磨耗が少なくて、砥石車のダメージが少なく、研削効率も良好である。これにより、ワークの取代の大小に関わりなく、多種多様なワークに対応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1である複合両頭平面研削盤を示す斜視図である。
【図2】同じく同平面研削盤を上側の砥石車を省略して示す平面図である。
【図3】同平面研削盤による複合研削工程を説明するための側面図であって、図3(a) はインフィード研削における状態を示し、図3(b)はスルー研削における状態を示す。
【図4】本発明の実施形態2である複合両頭平面研削盤を示す斜視図である。
【図5】同じく同平面研削盤を上側の砥石車を省略して示す平面図である。
【図6】本発明の実施形態3である複合両頭平面研削盤を示す斜視図である。
【図7】従来の両頭平面研削盤を示す斜視図である。
【図8】同じく従来の両頭平面研削盤による研削状態を示す側面図である。
【符号の説明】
W ワーク
θ 上下砥石車の傾斜角度
A ワーク入口
B ワーク出口
C 研削領域
I ワーク供給部
O ワーク回収部
1 上側砥石車
2 下側砥石車
1a,2a 砥石車の研削砥石面
3 キャリア装置
4 ワーク供給装置(ワーク供給手段)
5 ワーク回収装置(ワーク回収手段)
6 制御装置(制御手段)
10,11 回転主軸
12 キャリア
16 ポケット
22 キャリア

Claims (7)

  1. 対向配置されて回転する一対の砥石車間に工作物を送りながら工作物の両面を同時に平面研削する研削方法であって、
    一対の砥石車を、その対向する平坦な研削砥石面がインフィードスパークアウト状態でのスルー研削に対応した傾斜角度をもって傾斜するように配置し、
    キャリアのポケットに保持した工作物を、キャリアの送り動作により前記両砥石車間へ挿入して、砥石車を切込み送りしてインフィード研削を行った後、さらに前記キャリアの送り動作により前記両砥石車間に通し送りして、インフィードスパークアウト状態でスルー研削を行う
    ことを特徴とする複合両頭平面研削方法。
  2. 前記キャリアのポケットに保持した工作物を、キャリアの送り動作により前記両砥石車間へ挿入して、工作物が両砥石車間における研削領域の中央付近に到達した時に、前記キャリアを停止するとともに、砥石車を切込み送りしてインフィード研削を行い、このインフィード研削終了後に、前記キャリアの送り動作により前記両砥石車間に通し送りしてスルー研削を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の複合両頭平面研削方法。
  3. 前記キャリアの停止時に、ワーク供給部において、研削される工作物を前記キャリアのポケットに一つずつまたは複数個ずつ一括して供給するとともに、ワーク回収部において、研削された工作物を前記キャリアのポケットから一つずつまたは複数個ずつ一括して回収するようにした
    ことを特徴とする請求項2に記載の複合両頭平面研削方法。
  4. 前記キャリアのポケットに保持した工作物を、キャリアの送り動作により前記両砥石車間へ挿入して、工作物が両砥石車間における研削領域の中央付近を通過する間に、砥石車を切込み送りしてインフィード研削を行い、引き続いて、前記両砥石車間に通し送りしてスルー研削を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の複合両頭平面研削方法。
  5. 前記キャリアの連続的な送り動作中に、ワーク供給部において、研削される工作物を前記キャリアのポケットに一つずつ供給するとともに、ワーク回収部において、研削された工作物を前記キャリアのポケットから一つずつ回収するようにした
    ことを特徴とする請求項4に記載の複合両頭平面研削方法。
  6. 工作物の両面を同時に平面研削する研削装置であって、
    対向して回転可能に配置され、対向する平坦な研削砥石面を有する一対の砥石車と、
    これら砥石車を回転駆動する回転駆動手段と、前記砥石車の少なくとも一方を切込み送りする切込み手段と、
    前記両砥石車の研削砥石面間を通過可能に配置され、工作物保持するポケットを備えたキャリアと、このキャリアを送り駆動する送り駆動手段と、
    前記回転駆動手段、切込み手段および送り駆動手段を相互に連動して駆動制御する制御手段とを備えてなり、
    前記一対の砥石車は、その対向する平坦な研削砥石面がインフィードスパークアウト状態でのスルー研削に対応した傾斜角度をもって傾斜するように配置され、
    前記制御手段は、請求項1から5のいずれか一つに記載の研削方法を実行するように、前記各手段を駆動制御するように構成されている
    ことを特徴とする複合両頭平面研削装置。
  7. 前記両砥石車の回転主軸が垂直に配置されてなる立軸型であることを特徴とする請求項6に記載の複合両頭平面研削装置。
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